JP2020176035A - セメント補強材 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明はまた、上記のセメント補強材を含有するモルタルまたはコンクリートの成形物も包含する。
繊維材料に用いられる繊維として、耐アルカリ性に優れた繊維であることが好ましく、例えば炭素繊維、ガラス繊維、鋼繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維といった無機繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリアリレート繊維、ポリベンズオキサゾール(PBO)繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、塩化ビニル繊維、ポリケトン繊維、セルロース繊維、パルプ繊維といった有機高分子繊維を挙げることができる。これらは一種で使用してもよく、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明において繊維材料を被覆する樹脂材料には、繊維材料の繊維束内部に浸透しやすく、繊維材料の繊維束内で単繊維と単繊維とを接着させやすく、高靱性を有する樹脂を用いることが好ましく、この観点からイソシアネート化合物を構成成分とする樹脂が好ましい。具体的には、イソシアネート樹脂、ポリウレタン樹脂、イソシアネートとエポキシの架橋体を挙げることができる。
補強効果の観点、特にヒビ割れ抑制、高い曲げ強度および高い曲げ靱性付与の観点から、本発明のセメント補強材は、その直径が好ましくは0.05〜0.5mm、さらに好ましくは0.1〜0.4mmである。このセメント補強材は好ましくは短繊維の形状であり、長さは好ましくは5〜25mm、さらに好ましくは8〜20mmである。
本発明のセメント補強材は例えば、紡績糸または牽切加工糸である繊維材料を樹脂材料で被覆し、5〜25mmの長さに切断することで製造することができる。以下、製造方法を詳しく説明する。
(1)引張強度
ASTM D885に準拠して測定した。
(2)直径
JIS L 1017に準拠して測定した。
(3)繊維長
JIS L 1015に準拠して測定した。
(4)セメント混練後の集束性
セメントとの混練後、モルタルまたはコンクリート中のセメント補強材の撚り解けを目視で確認し、以下の基準で評価した。特にセメント補強材(切断後の繊維束)の中央で撚が解けやすいが、中央部分で撚が解けることにより、セメント補強材(切断後の繊維束)の端から中央にかけてふくらみが生じることを、「撚り解け」と定義した。
◎:10本中、撚り解けのあるセメント補強材(切断後の繊維束)が1本以下。
〇:10本中、撚り解けのあるセメント補強材(切断後の繊維束)が2〜5本。
△:10本中、撚り解けのあるセメント補強材(切断後の繊維束)が6本以上。
(5)モルタルとの付着力
セメント補強材を得るために所定の長さに切断する前の繊維束(樹脂材料で被覆された繊維材料)をモルタル中に10mm深さで埋め込み、モルタル硬化後に、引抜試験を実施し、引き抜かれる際の最大応力を付着力として測定した。
(6)生モルタルの流動性
混練工程の後に、水平に配置した50cm角のアルミ板にスランプコーン(高さ15cm、下面内径10cm、上面内径5cmの内側がくり貫かれた円錐柱)に生モルラルを摺り切りで注ぎ入れ、スランプコーンをゆっくり垂直に引き上げた。このとき生モルタルはアルミ板上に円形に広がる。このときの広がった円形の直径、または円形が歪んでいる場合は最短径と最長径の相加平均をフロー値として計測した。このフロー値は生モルタルの流動性を反映している。
(7)モルタル成形物の曲げ強度
幅40mm×高さ40mm×長さ160mmの型枠に、生モルタルを打設し、20℃、90%RHで材齢28日まで養生して、供試体を製造した。上記供試体を、「JIS−R−5201」に準拠して3点曲げ測定した。より詳しくは、10トン用引張圧縮試験機(TOYO BALDWIN社製、UNIVERSAL TESTING INSTRUMENT MODEL UTM 10t)を用い、支点間距離10cmの中心を2mm/分の速度で圧縮し、曲げ応力−歪みの最大応力を曲げ強度として算出した。
繊維材料として、共重合型アラミド繊維(共重合型芳香族ポリアミド繊維、帝人株式会社製「テクノーラ」1670dtex、1000フィラメント、引張強度24.5cN/dtex)の連続長繊維を牽切長150cmの長さで3.8倍に伸長し牽切加工することで440dtexの牽切加工糸を得た。次いで、得られた牽切加工糸に撚糸機を用いて320回/mの撚りをかけ繊維材料(450dtex、263フィラメント、引張強度16.0cN/dtex)とした。樹脂材料としてソルビトールポリグリシジルエーテル系エポキシ化合物(ナガセケムテックス株式会社社製、「EX614B」)とジメチルピラゾールブロックヘキサメチレンジイソシアネート(Baxenden社製、「Trixene aqua201」、ジメチルピラゾールブロック−HDIトリマー)とをそれぞれ固形分で50重量%と50重量%との割合で混合した、総固形分濃度8重量%の配合液(水を分散媒とするエマルジョン)に浸漬した後、絞りロールで付着液量を調整後、温度200℃で乾燥させ、樹脂材料が繊維材料100重量%に対して10重量%付与した繊維束を得た。この繊維束を所定の長さ15mmに切断してセメント補強材を得た。得られたセメント補強材の直径は0.25mmであった。
繊維材料として、実施例1の牽切加工糸の代わりに、共重合型アラミド繊維(共重合型芳香族ポリアミド繊維、帝人株式会社製「テクノーラ」)の10番手紡績糸(591dtex、撚り係数K=4.1、引張強度9.5cN/dtex)を用いた他は実施例1と同様にして実施した。評価結果を表1に示す。
樹脂材料の配合液として、総固形分濃度12重量%の配合液(水を分散媒とするエマルジョン)を使用し、樹脂材料を繊維材料100重量%に対して14重量%付与した繊維束を得た他は実施例1と同様にして実施した。評価結果を表1に示す。
樹脂材料の配合液として、総固形分濃度5重量%の配合液(水を分散媒とするエマルジョン)を使用し、樹脂材料を繊維材料100重量%に対して7重量%付与した繊維束を得た他は実施例1と同様にして行った。評価結果を表1に示す。
繊維材料として、実施例1の牽切加工糸の代わりに、共重合型アラミド繊維(共重合型芳香族ポリアミド繊維、帝人株式会社製「テクノーラ」)の長繊維440dtexを用い、樹脂材料として総固形分濃度12重量%の配合液(水を分散媒とするエマルジョン)を使用し、樹脂材料を繊維材料100重量%に対して10重量%付与した繊維束を得た以外は実施例1と同様にして実施した。評価結果を表1に示す。
Claims (7)
- 繊維材料およびそれを被覆する樹脂材料からなるセメント補強材であって、繊維材料が紡績糸または牽切加工糸であることを特徴とするセメント補強材。
- 繊維材料の引張強度が7cN/dtex以上である、請求項1記載のセメント補強材。
- 樹脂材料がイソシアネート化合物を構成成分とする樹脂からなる、請求項1または2記載のセメント補強材。
- 樹脂材料の付着量が繊維材料100重量%に対して3〜20重量%である、請求項1乃至3のいずれかに記載のセメント補強材。
- 重さが100〜1200dtexである、請求項1乃至4のいずれかに記載のセメント補強材。
- 紡績糸または牽切加工糸である繊維材料を樹脂材料で被覆し、5〜25mmの長さに切断することを特徴とする、セメント補強材の製造方法。
- 請求項1乃至5記載のいずれかのセメント補強材を含有するモルタルまたはコンクリートの成形物。
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JPH05139803A (ja) * | 1991-11-20 | 1993-06-08 | Unitika Ltd | 繊維補強セメント成形体 |
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CN114426422B (zh) * | 2022-02-18 | 2022-10-14 | 华创建筑设计有限公司 | 一种地下空间用防水防渗中高强度树脂混凝土及其制备工艺 |
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