JP3250901B2 - 繊維補強樹脂シートの積層体の製造方法 - Google Patents

繊維補強樹脂シートの積層体の製造方法

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JP3250901B2
JP3250901B2 JP03410394A JP3410394A JP3250901B2 JP 3250901 B2 JP3250901 B2 JP 3250901B2 JP 03410394 A JP03410394 A JP 03410394A JP 3410394 A JP3410394 A JP 3410394A JP 3250901 B2 JP3250901 B2 JP 3250901B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス繊維や炭素
繊維などの繊維補強のシートないし織布にポリプロピレ
ン系樹脂などの熱可塑性樹脂を含浸させた繊維補強樹脂
シートを積層して得られる繊維補強樹脂シート積層体の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス繊維や炭素繊維などの補強繊維を
一方向に並列かつシート状に引き揃えて、これにエポキ
シ樹脂や不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂を含
浸させて予備硬化させた繊維補強樹脂シートは、一方向
プレプレッグとして知られている。このような一方向プ
レプレッグは、目的とする成形品の形状・要求性能に応
じて繊維の方向を変えて順次重ね合わせて積層状態と
し、これを成形機に投入して目的とする成形品に加工す
るのに利用される。
【0003】最近、エポキシ樹脂や不飽和ポリエステル
樹脂等の熱硬化性樹脂の代わりにポリプロピレン樹脂等
の熱硬化性樹脂を利用した繊維補強樹脂シートが、熱硬
化性樹脂の脆弱さを解消するものとして開発されてきて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したポリプロピレ
ン樹脂等の熱可塑性樹脂を利用した一方向プレプレッグ
では、従来の一方向プレプレッグと異なり、常温では粘
着性及び柔軟性がないので積層作業時に以下のような問
題があることが指摘されている。
【0005】即ち、粘着性がないため、電気鏝のような
器具を利用して樹脂を溶融させて重ね合わせた各層間を
固定することが必須の作業であり、また、柔軟性がない
ので繊維配向と直角の方向に引っ張ったり曲げたりした
場合や、曲面に沿わせたりする場合などに繊維方向に裂
け易いので、積層作業には十分な注意が必要であるなど
である。
【0006】また、熱可塑性樹脂による一方向プレプレ
ッグは、必ず所定枚数、所定の角度に繊維方向を変えて
積層状態として使用するものであるが、指定された角度
で積層する作業は人手で行わなければならず、作業時間
が長くかかるだけでなく、積層角度の間違いもおき易
い。更に、一方向プレプレッグは、繊維方向に裂け易い
ので、取扱性が悪いのも難点である。
【0007】上記から明らかなように、本発明は、熱可
塑性樹脂による一方向プレプレッグは積層の工数がかか
ること、作業者の熟練を要すること、取扱性が悪いもの
であること等々に鑑み、これらの難点を解決した繊維補
強樹脂シートの積層体の製造方法を明らかにすることを
目的とする。
【0008】本発明に係る繊維補強樹脂シートの積層体
の製造方法は、連続繊維を一方向に整列させてシート状
にし、この整列繊維シートに熱可塑性樹脂を含浸して得
られた繊維補強樹脂シートを、繰り出しロールにより繰
り出された上側シートとなる繊維強化樹脂シートをカッ
ターにより一定の角度及び長さに裁断してカットシート
とし、他方、繰り出しロールに用意されており、連続的
に繰り出された下側シートとなる繊維強化樹脂シートを
積層する方法において、連続的に繰り出される下側シー
トの繊維の方向に対し、カットされた上側の繊維の方向
が0〜180度の範囲で重ね合わされるよう1枚1枚同
一方向に供給され、先行するカットシートの後端を後続
するカットシートの先端とがつき合わされるため、上側
シートを下側シートに送り込むベルトコンベアが速度の
異なる第一ベルトコンベアと第2ベルトコンベアが設け
られており、更につき合わせ部で先行シートの後端は後
続シートの先端が浮き上ったり、その部分が上下に重な
ったり又は角度が変わったりしないための浮き防止シー
トが配置され、第1ベルトコンベア速度が第2ベルトコ
ンベア速度より早い状態で調整され、前記浮き防止シー
トの部位で下側シート、浮き防止シートの間で後続カッ
トシートが滑りながらつき合わされた後にカットシート
を下側連続シートに搬送した後、熱溶着部に案内し、上
側カットシートの繊維の方向と下側連続シートの繊維の
方向が0〜180度の範囲で一体化されロール状に巻き
取るか若しくは定尺に切断することを特徴とする。
【0009】
【0010】
【発明の具体的構成】次に、本発明の構成を詳細に説明
する。
【0011】本発明は、次のような技術的着想に基礎を
おいている。即ち、従来、一方向性プレプレッグを積層
する作業では、基準となるプレプレッグの繊維方向を0
度としたとき、次に重ね合わせるプレプレッグの角度を
90度、45度、−45度とするのがほとんどである。
従って、重ね合わせたプレプレッグの繊維方向の組み合
わせが0度と90度、0度と45度、0度と−45度の
ものを予め用意しておけば、利用に際してこれらの2層
積層体を適宜の枚数積み重ねることにより積層の目的を
達成することができるので、上記した難点を有する積層
作業の合理化が可能となる。
【0012】また、従来の積層作業のように1枚づつ手
作業で積層するのと違い積層角度の微妙な食い違いによ
る成形品の物性への影響も少なくすることが可能とな
る。更に、上記のように予め積層された一方向プレプレ
ッグはお互いに層が拘束されているので、繊維の直角方
向が補強されたことになり、繊維方向に裂け易い難点が
解消されて取扱性の良好さを獲得することが可能とな
る。
【0013】更にまた、重ね合わせたプレプレッグの繊
維方向の組み合わせが0度と0度とする本発明の1態様
では、全面溶着法を採用することにより単葉のプレプレ
ッグと比較して繊維配向と直角の方向も補強されること
となり取扱性が向上する。
【0014】上記から明らかなように、本発明に係る製
造方法によって得られる繊維補強樹脂シートの積層体
は、基本的には、繊維補強樹脂シート(プレプレッグ、
本明細書において同じ)で構成される下層材と上層材と
を重ね合わせることにより2層構造のシート状材として
実施される。下層材及び上層材としては、基本的には同
一の製造法で製造された繊維補強樹脂シートが用いられ
るが、これに限定されない。
【0015】3層以上の構成にする態様では、重ね合う
シート材同志の繊維配向方向が交差する角度が0〜18
0度の角度になるようにするのが好ましいが、同一方向
のシートが複数枚づつ重ね合わされる態様を一部に包含
してもよい。
【0016】本発明に係る製造方法によって得られる繊
維補強樹脂シートの積層体に用いられる熱可塑性樹脂と
しては、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、高密度ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリエーテルサルフォン、ポリサルフォン、
ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポ
リフェニレンサルファイトなどが挙げられるが、これら
に限定されるものではない。
【0017】本発明に係る製造方法によって得られる繊
維補強樹脂シートの積層体に用いられる繊維としては、
ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維(登録商標「ケプ
ラー」など)などの合成樹脂繊維、炭化ケイ素繊維など
の無機繊維、チタン繊維、ボロン繊維、ステンレス鋼な
どの金属繊維などが挙げられるが、これらに限定される
ものではない。
【0018】また、上記繊維は、平織、朱子織などの織
布、或いは、ガラスロービング、ヤーン、炭素繊維のト
ウなどを用いることができる。
【0019】繊維として、織布のように、前もって平面
形状が形成されているものを利用する場合には、熱可塑
性樹脂フィルムと積層することにより繊維補強樹脂シー
トを形成でき、そのまま本発明を適用することが可能で
あるが、繊維がガラスロービング、ヤーン、トウなどの
場合には、一方向に繊維を引き揃えて、これに樹脂を含
浸させて製造したプレプレッグが繊維補強樹脂シートと
して利用される。
【0020】繊維補強樹脂シートを製造する技術として
は、各種の方法があり、それぞれ特徴・欠点を持ってい
るので、どの方式による繊維補強樹脂シートを利用する
かは利用分野の要求する特性に対応して適宜選択される
問題ではある。本発明では、特公平4-4218号公報に開示
されている屈曲ベルト方式により製造された繊維補強樹
脂シートを利用することが好ましい。
【0021】上記した屈曲ベルト方式による繊維補強樹
脂シートは、繊維整列性がよい、樹脂劣化が少ない、薄
肉化が可能、高繊維含有品(Wf60〜80 %)の製造が可
能、などの特徴を持つ反面、厚肉品の製造に向いていな
いが、本発明の適用により、肉厚品が製造できないと云
う屈曲ベルト方式の欠点を解決できるばかりでなく、好
ましい物性の積層体とすることが可能である。
【0022】次に、本発明に係る繊維補強樹脂シートの
積層体の製造方法を添付の図面に従って詳細に説明す
る。
【0023】図1・2において、10は上記した繊維補
強樹脂シートで形成される上側シートであり、繰り出し
部20の繰り出しロール21から繰り出され、アキュー
ムロール22、送り出しロール23を経て裁断部30に
案内供給され、カッター31によって一定の長さに裁断
される。裁断されたカットシート11は移動手段32に
より搬送部40の整列手段41の位置に移動され、待機
状態におかれる。
【0024】他方、上側シート10と同一素材の下側シ
ート12は、繰り出し部50の繰り出しロール51から
繰り出され、アキュームロール52、送り出しロール5
3を経て溶着部60に供給されて待機状態におかれる。
【0025】下側シート12が溶着部60の所定の位置
に供給されると、待機状態におかれているカットシート
11が搬送手段42によって搬送され、溶着部60に待
機状態におかれている下側シート12の上に、下側シー
ト12の繊維配向を0度として、例えば、45度、90
度、135度のような所定の角度で重ねられ溶着され
る。カットシート11の溶着が終わると、下側シート1
2は一定量だけ引き取り部70の引き取りロール71に
より引き取られ、カッター72により一定の長さに裁断
されるか或いは、図示しない巻き取りロールに巻き取ら
れる。
【0026】次に、上記した各装置の詳細を説明する。
【0027】図3は、装置の全体を示す斜視図であり、
上側シート10及び下側シート12は、同一の水平レベ
ルで並行して供給される。
【0028】図4は、上側シート10の繰り出し部20
及び裁断部30を斜視図で示すものであり、上側シート
10は、繰り出しロール21にロール状に用意されてお
り、上下動するアキュームロール22により規制されな
がら、送り出しロール23により裁断部30に案内供給
されカッター31により一定の長さに裁断される。
【0029】カッター31の種類、裁断長さ、裁断角度
は次のように構成される。先ず、カッター31として
は、シェアーカット式や回転刃トラバース式のものが好
ましく利用される。前者は、基台上に固定されている固
定刃の上に載せられた上側シート10が落下する裁断刃
により剪断される方式であり、後者は、基台上面に載置
された上側シート10が、基台上面に設けられている溝
条に沿って走行する回転刃により裁断される方式であ
る。
【0030】上側シート10の裁断長さ及び裁断角度
は、下側シート12の巾及び下側シート12に対する上
側シート10(カットシート11)の積層角度により違
ったものとなる。後述するように、下側シート12は、
並行状態での張り合わせにより自由な巾に設定でき、上
側シート10の裁断長さ及び裁断角度は、下側シート1
2の巾及び積層角度によって決定される。ちなみに、上
側シート10と下側シート12とが互いに90度の角度
で積層される態様では、上側シート10の裁断長さは、
下側シート12の巾にほぼ等しい。上側シート10と下
側シート12とが90度以外の角度で積層される態様で
は、積層角度から割り出された角度に従ってカッター3
1の作動角度が調整される。
【0031】図4には、カッター31として回転刃トラ
バース方式を採用した裁断部30が示されている。即
ち、回転刃で構成されるカッター31は、基台33に設
けられている溝条34に沿って走行し、基台32の上面
に載置され、かつ、上下動するシート押え35によって
押えられた状態にある上側シート10の裁断を行う。
【0032】基台32はターンテーブルとして構成され
ており、このターンテーブルの上面及び下面側にカッタ
ー31・溝条34・シート押え35などが配備されてお
り、従って、ターンテーブルを任意の角度で回動するこ
とにより、カッター31・溝条34・シート押え35の
上側シート10に対する角度が調整される。
【0033】基台33は基準線(上側シート10に対し
て直角)を中心にして左右に90度の角度で回動するだ
けで0度〜180度までの裁断角度の調整が可能であ
る。
【0034】カッター31により裁断されたカットシー
ト11を整列手段41に移動させる移動手段32は、直
線往復運動を行うアームと、このアームの先端に取り付
けられている蟹挟み状のチャック、カットシート11の
先端側を少しだけ基台33の上面から浮かび上がらせる
シート押し上げ手段とで構成されている。即ち、基台3
3には、その上面よりわずかに上側まで突出するバーが
往復動するソレノイドなどを駆動源として備えられてお
り、カットシート12の先端部をわずかに浮かび上がら
せることによりチャックの下側挟みの先端がシートの下
側に潜り込むのを可能としている。
【0035】図5には、搬送部40の整列手段41が示
されている。この整列手段41は、カッター31で裁断
され、移動手段32によって移動されてきたカットシー
ト11を初期状態に位置決めするものである。即ち、こ
の整列手段41は、カットシート11の前後の裁断面部
及び両側面部にを当接する規制手段が、それぞれシリン
ダにより往復動し、カットシート11の姿勢を一定に
し、この状態が初期位置状態に設定され、次に説明する
搬送手段42による、初期位置状態から計算された量の
回転によって積層角度に対する対応が行われる。
【0036】搬送手段42は、整列手段41の位置から
溶着部60の間に張り渡されたレールに懸架されてお
り、このレールに沿って往復動を行う。この搬送手段4
2は、バキューム装置によりカットシート11を吸着す
るバキューム機構43と、全体を上下動させる機構と、
水平状態を保ったまゝ90度の範囲で反転させる機構を
含んでいる。
【0037】バキューム機構43は、真空ポンプなどに
連結されている吸着盤ないし吸着バーで構成され、吸着
作動によりカットシート11の吸着・保持、吸着解除に
よりカットシートの離脱を行う。
【0038】搬送手段42の全体を上下動させる機構
は、整列手段41の位置に載置されているカットシート
11まで下降してカットシート11を吸着・保持し、上
昇・移動後、溶着部60の位置で下降して吸着を解除
し、下側シート12の上面にカットシート11を離脱し
て載置する機構である。
【0039】搬送手段42の反転機構は、カットシート
11と下側シート12との積層角度に対応して、カット
シート11の重ね合わせ角度を変更させる機構である。
即ちカットシート11は、整列手段41によって初期位
置状態が一定になるように規定されており、搬送手段4
2により吸着・保持を行った状態(初期位置状態)から
180度の範囲で一定の量だけ水平状態で回転させるこ
とにより、下側シート12に対する重ね合わせ角度を制
御することができる。
【0040】図6には、下側シート12の繰り出し部5
0が示されている。下側シート12は繰り出しロール5
1に用意されており、アキュームロール52、送り出し
ロール53を経て溶着部60に供給されて待機状態にお
かれる。下側シート12は単一のシートで利用される態
様と、2以上の複数条で利用される態様がある。
【0041】複数条の下側シート12を利用する態様で
は、図6に示すように、並行に繰り出されたシートの合
わせ目を接着フィルム或いはホットメルト接着などで張
り合わせる工程を行うことが好ましいが、単に隙間なく
並行に並べるだけの態様を除外するものではない。
【0042】下側シート12の接着に利用するフィルム
としては、下側シート12に利用されている樹脂と同一
ないし同種の組成のものが好ましく用いられるが、これ
に限定されない。また、接着は熱、振動、圧力、これら
の複合方式で行い、下側シート12の樹脂の種類により
選択される。
【0043】本発明は、複数条の下側シート12が利用
される態様の他、上側シート10も複数条のものを利用
する態様を包含する。
【0044】次に溶着部60を説明する。
【0045】既に説明したように、溶着部60では、下
側シート12とカットシート11とを溶着する工程を行
う。即ち、溶着部60の位置まで搬送されて所定位置に
停止されている下側シート12の上に、搬送手段42に
より運ばれてきたカットシート12が所定の角度で重ね
られ、両者の溶着が行われる。
【0046】溶着は、熱、振動、圧力、これらの複合方
式で行われる。下側シート12及びカットシート11に
用いられている樹脂がポリプロピレン等の熱可塑性樹脂
である場合の実施例では、加熱手段として、超音波ウエ
ルダー、高周波ウエルダー、高周波ロール、カートリッ
ジヒーター及び赤外ヒーターなどが利用される。
【0047】また、溶着は、スポット溶着、全面溶着及
びパターン溶着などを包含する。
【0048】溶着温度は、利用されている熱可塑性樹脂
の溶融温度以上であり、脱泡の問題を考慮すると一般に
高温が好ましいが、熱可塑性樹脂の種類、熱劣化を考慮
して決定される。例えば、ポリプロピレンの場合は、遠
赤外線ヒーター等を利用して160℃〜270℃が一般
的であり、好ましくは170℃〜250℃の範囲であ
る。
【0049】溶着圧力は、脱泡の問題を考慮すると一般
には高圧側であることが好ましいが溶融樹脂の流動性及
び得られる積層体の樹脂含有率の設定値などを考慮して
決定される。具体的には、0.1〜500Kg/cm2
が一般的であるが、好ましくは、0.2〜100Kg/
cm2 である。
【0050】溶着時間は、作業時間短縮のため短い方が
好ましいが、溶融樹脂の流動性及び得られる積層体の樹
脂含有率の設定値などを考慮して決定される。具体的に
は、ポリプロピレンの場合、遠赤外線ヒーターを利用し
て2〜60秒が一般的であり、好ましくは、5〜30秒
である。
【0051】溶着を行うには、カットシート11の上面
側から加熱・加圧を行う方式と、同時に下側シート12
の下側からも加熱を行う態様がある。後者では、下側か
らは樹脂の溶融温度以上に加熱しない態様が好ましく利
用される。
【0052】本発明の好ましい実施態様では、溶着部6
0に下側シート12及びカットシート11を停止させた
状態で溶着が行われ、溶着のための加熱・加圧手段が搬
送手段42の下面に用意されている。即ち、搬送手段4
2の下面には、カットシート11の吸着を行うための吸
着盤ないし吸着バーに併せてヒーター61が備えられて
おり、カットシート11を吸着させたまゝの状態で下側
シート12の側に押し当て同時にヒーター61を作動さ
せて溶着を行う。
【0053】本発明の別な実施態様では、ヒーター61
を持つ搬送手段42を利用し、下側シート12の所定位
置に重ね合わせたカットシート11を搬送手段42が持
つヒーター61によりスポット溶着を行って、下側シー
ト12とカットシート11とがずれないように規定して
から、搬送手段42を溶着部60から逃がし、別に用意
されている加熱・加圧手段により溶着を行う。この態様
では、搬送手段42を整列手段41に復帰させ次回操作
のカットシート12の吸着・姿勢制御を行っている間に
溶着工程を行うことができ作業時間を短縮化することが
可能である。
【0054】尚、以上の溶着部60の説明では、溶着工
程を行う間、下側シート12及びカットシート11を停
止させる態様としたが、搬送させながら溶着を行う態様
を除外するものではない。例えば、搬送手段42が用意
しているヒーター61によりカットシート11のスポッ
ト溶着を行ってから、搬送手段42を逃がし、搬送を再
開して加熱ロールにより溶着を行う態様である。
【0055】上記の態様を更に進めると、カットシート
のスポット溶着だけを連続的に行って次工程の裁断工程
に搬送し、謂わば仮付けのまゝ裁断し、別に用意した溶
着部で溶着工程を行う態様となり、更にまた、スポット
溶着の工程をスピードアップするために、複数の搬送手
段42によりカットシート11の供給を行う態様とな
る。
【0056】下側シート12の上に1枚のカットシート
11を重ね合わせる2層構造では、1枚のカットシート
11の溶着だけで溶着工程の完了となる。3層以上の構
造では、搬送手段42によるカットシートの重ねての供
給、一回の溶着を行うか、又は2回以上に分けて供給・
溶着を行うことになる。
【0057】溶着工程が完了すると、引き取りロール7
1側に引き取られ、カッター72により所定のサイズに
裁断されるか、或いは、裁断されずにそのままロールに
巻き取られる。
【0058】次に、図7〜8に従って本発明を適用した
他の装置を説明する。
【0059】この装置の特徴は、下側シート12の搬送
方向と同方向に上側シート10を供給する構成、及び溶
着手段として遠赤外線ヒーターによる加熱と加熱ロール
とニップロールによる圧着を行う構成の点である。
【0060】図示の装置に於て、下側シート12は、2
条の原反を並列させて利用しているが、単条や3条以上
の構成であってもよい。
【0061】2条の下側シート12は、図3に示す態様
の如く、少しの間隔を開けて並列させ、中間を貼着する
ようにしてもよいが、この装置では、繰り出した下側シ
ート12のそれぞれの端部をぴったりと接触させて並行
に搬送する構成とした。下側シート12の端部同志を並
行に接触させるには、繰り出し機の軸に装着した原反ロ
ールを繰り出し方向に対して直角の方向に平行移動させ
る手段等が利用されるが、搬送方向の微調整は、案内ロ
ールの取り付け角度の調整により行われる。下側シート
12の端部位置ないし搬送方向は、エッジポジッション
センサーにより検出され、その情報に従い案内ロールの
取り付け角度の調整が自動制御により行われる。
【0062】上記の如く繰り出された下側シート12に
は、ガイドロール群に案内されて、加熱部に供給される
途中で遠赤外線ヒーター62により加熱され、次いで圧
着部に送り出されて、熱ロール63〜65及びニップロ
ール66・67による加熱・圧着により別途供給される
上側シート10(カットシート11)及び表層シート1
3との全面溶着が行われる。
【0063】圧着時におけるロールの線圧は0.01〜
10Kg/cm、好ましくは0.1〜1Kg/cmであ
る。
【0064】表層シート13としては、ポリプロピレン
系、ポリスチレン系樹脂を用いた不織布、フェルトその
他の繊維、PVC レザーなどによる装飾シートなどの表面
材、PP系・PS系樹脂などの発泡シート、ガラスクロ
スなどのクロス材などが利用可能である。
【0065】表層シート13の物性によって、熱ロール
64と65のどちら側に供給するかが選択される。
【0066】尚、熱ロール63〜65、水冷ロール68
間には、ステンレス鋼などの金属製のエンドレスベルト
が配設されている。
【0067】次に、上側シート10の繰り出し・供給を
説明する。
【0068】図8に示すように、ロール状に用意されて
いる上側シート10の原反は、第1送り出しロール24
及び第2送り出しロール25によって一定長さづつ送り
出され、カッタ36により裁断されてカットシート11
が形成される。裁断長さは、下側シート12の幅に対応
している。
【0069】裁断された上側シート10はカットシート
11として送りベルト26及び送りロール27によって
本線搬送系へと移設される。本線搬送系では、先ず、カ
ットシート11の引き取りが行われ、次いで、姿勢を変
更しないまま90度の搬送方向の変換が行われ、従っ
て、下側シート12とは繊維方向が直角に交差すること
になる。
【0070】上記の搬送方向の変換は次のようにして行
われる。即ち、送りベルト26及び送りロール27から
移設されたカットシート11は、送りベルト28の一定
量の走行により本線搬送系の所定の位置に案内され一旦
停止される。次いで、下方向に逃げ動作を行っていた送
りロール29がベルトコンベヤ28の上面位置よりも上
方まで上昇してカットシート11を持ち上げ、次いで、
その回転によりカットシート11をつき合わせ部に送り
出す。
【0071】つき合わせ部では、先行するカットシート
11の後端と後続のカットシート11の先端との接続が
行われる。つき合わせ部は、第1ベルトコンベヤ37と
第2ベルトコンベヤ38とで構成されており、両コンベ
ヤの接続部を中心として浮き防止シート39が配置され
ており、カットシート11が搬送時やつき合わせ時に浮
き上がったり、シートが重なったりすることが防止され
る。
【0072】第2ベルトコンベヤ38の搬送速度は、下
側シート12の搬送速度に等しく設定されているが、第
1ベルトコンベヤ37の搬送速度はそれよりも早く設定
されている。このように搬送速度に差を設けることによ
り、裁断・搬送方向の変換が行われる後続のカットシー
ト11が先行するカットシート11に追い付いて間断な
くつき合わせが行われることになる。
【0073】尚、後続のカットシート11の先端が先行
のカットシート11の後端に追い付き接続した状態で
は、後続のカットシート11と第1ベルトコンベヤ37
とは滑り始め、後続のカットシート11の先端が先行の
カットシート11の後端と重なったり、後続のカットシ
ート11の先端が曲がったりしないよう、第1ベルトコ
ンベヤ37の送り出し強さが調整される。
【0074】カットシート11の遠赤外線ヒーター69
による加熱は、第2ベルトコンベヤ38による搬送の途
中で行われる。
【0075】下側シート12とカットシート11との溶
着が完了すると、冷却ロール68により冷却が行われ、
次いで、ロール状の巻き取り、又は、カッターによる裁
断が行われてストックされる。
【0076】尚、遠赤外線ヒーターによる予備加熱及び
熱ロールによる加熱圧着によって行われる全面溶着は、
図1以下に説明したスポット溶着に比較して次のような
利点を有している。即ち、搬送を停止することなく溶着
を行うことが可能であるので生産スピードが早い、全面
溶着を行うことにより繊維配向に対し直角方向の引っ張
りないし曲げ強度が増す結果、成形作業中・輸送中・保
管中の破壊が防止される、スポット溶着やパターン溶着
では周差のため巻き取りを行ってロール状にすることが
できないが、全面溶着によりこれが可能となり、ロール
物と定尺物の生産が選択可能となる、などの利点があ
る。
【0077】
【実施例】次に、本発明の詳細を代表的な実施例により
説明する。
【0078】熱可塑性の繊維補強樹脂シートは、巾20
0mmのものを、特公平4−42168号公報に開示さ
れている方法で製造した。即ち、補強繊維としてガラス
繊維を利用した場合には、太さ13μm のモノフィラメ
ントの表面をγ−メタクリロキシ−プロピルトリメトキ
シシランで処理したガラス繊維を利用し、その1800
本を集束して撚りのないトウとし、更に80本のトウを
均一な張力で引っ張りながら一方向に整列させて、樹脂
をトウに絡ませ、その樹脂を熱ロールでしごきながら樹
脂をトウに含浸させることにより繊維補強樹脂シートを
製造した。補強繊維として炭素繊維を利用した場合に
は、太さ7μm のモノフィラメントを集束剤を使用せず
に12000本集めたトウの80本を均一な張力で引っ
張りながら一方向に整列させて、樹脂をトウに絡ませ、
その樹脂を熱ロールでしごきながら樹脂をトウに含浸さ
せることにより繊維補強樹脂シートを製造した。
【0079】上記のようにして製造された繊維補強樹脂
シートは、繊維と熱可塑性樹脂との密着性に優れてお
り、繊維含有率も30〜90重量%と要求に応じて変え
ることができ、厚みも0.1〜1.0mmで製造するこ
とができるが、ガラス含有率は30〜80容量%で、厚
さ0.1〜0.6mmのところで使用するのが望まし
い。繊維の容積含有率が30容量%以下では繊維量が少
ないので強度が低く、また、85容量%以上では繊維に
対して樹脂量が少なく繊維と樹脂の密着性が滴下し、強
度が低くなるので好ましくない。
【0080】表1に、本発明の実施例及び比較例で使用
するために製造した熱可塑性の繊維補強樹脂シートの構
成が示されている。
【0081】実施例1 図1〜6に示した装置を用いて、熱可塑性の繊維補強樹
脂シートAを使用し、長さ600mm、巾600mmの
繊維補強樹脂シートの積層体を製造した。下側の繊維補
強樹脂シートは、巾300mmのものを2本並列させて
繰り出し、上側の繊維補強樹脂シートは、巾300mm
で長さ600mmに切断したカットシートとして繰り出
し、重ね合わせ角度は90度とした。熱溶着条件は21
0℃、0.5Kg/cm2 の圧力で5秒間とし、2層の
積層体は長さ600mmで自動的に切断されるように設
定した。熱溶着部分は十分に密着しており繊維配列の乱
れもなかった。ここで得られた繊維補強樹脂シートの積
層体を90度方向に20Kgの力で引っ張って繊維配向に
沿った縦割れが発生するかどうかのチェックを行ったと
ころ、縦割れの発生は見られなかった。
【0082】更に[0度/90度]の2層の繊維補強樹
脂シートの積層体を、[0度/90度][0度/90
度][90度/0度][90度/0度]と熱可塑性の繊
維補強樹脂シートAに換算して8層重ねた積層体とし
た。このときの積層作業の時間を測定した。次いで、こ
の積層体を2枚の離型用フィルムの厚さ50μm のポリ
イミド樹脂フィルムで挟み、250℃に加熱されたプレ
ス熱板中に入れ、0.2Kg/cm2 の成形圧力で5分
間の加圧・加熱の後に積層体を取り出し、直ちに60℃
に加熱したプレス熱板中に投入し、3Kg/cm2 の圧
力で5分間の加圧・冷却の後に取り出して成形板を得
た。この成形板から0度方向長さ100mm、90度方
向長さ25mmの短冊状の板を切り出して、厚さスパン
比1:32でJISK7203に準じて曲げ試験を行っ
た。これらの結果を表2に示した。
【0083】比較例1 繊維補強樹脂シートを繊維方向長さ600mmに切断
し、長さ600mm巾300mmのカットシートを17
枚準備した。このカットシート1枚を繊維と90度方向
に20Kgの力で引っ張ったところ、繊維に沿って裂け
た。
【0084】残りの16枚のシートを使い、最上層から
最下層にかけての繊維方向が、順に0度−90度−0度
−90度−90度−0度−90度−0度で、長さ600
mmで巾600mmの積層体を製造した。熱可塑性の各
繊維補強樹脂シートAは、250℃に加熱した電気鏝で
50mm間隔で点付けで隣接する層を熱溶着して、ずれ
ないように固定しながら積層した。このときの積層作業
時間を測定した。次いで、この積層体を実施例1と同様
にして成形して、曲げ物性を測定した。これらの結果を
表3に示した。
【0085】実施例2 熱可塑性の繊維補強樹脂シートBを使用する以外は実施
例1と同様にして、繊維補強樹脂シートの積層体を製造
し、実施例1と同様な評価を行った。その評価結果を表
2に示した。
【0086】実施例3 熱可塑性の繊維補強樹脂シートCを使用する以外は実施
例1と同様にして、繊維補強樹脂シートの積層体を製造
し、実施例1と同様な評価を行った。その評価結果を表
2に示した。
【0087】実施例4 熱可塑性の繊維補強樹脂シートDを使用する以外は実施
例1と同様にして、繊維補強樹脂シートの積層体を製造
し、実施例1と同様な評価を行った。但し、シートを重
ね合わせて積層体とする際の熱溶着温度を250℃、短
冊状に切り取った積層体を投入して加圧・加熱して成形
板とする際のプレス熱板の温度を270℃とした。その
評価結果を表2に示した。
【0088】実施例5 繊維交差角度を45度とする以外は実施例1と同様にし
て、繊維補強積層体を製造し、実施例1と同様な評価を
行った。その評価結果を表2に示した。
【0089】実施例6 繊維交差角度を10度とする以外は実施例1と同様にし
て、繊維補強積層体を製造し、実施例1と同様な評価を
行った。その評価結果を表2に示した。
【0090】比較例2 熱可塑性の繊維補強樹脂シートEを使用する以外は実施
例1と同様にして繊維補強樹脂シートの積層体と製造
し、実施例1と同様な評価を行った。その評価結果を表
3に示した。
【0091】比較例3 熱可塑性の繊維補強樹脂シートFを使用する以外は実施
例1と同様にして繊維補強樹脂シートの積層体と製造
し、実施例1と同様な評価を行った。その評価結果を表
3に示した。
【0092】
【発明の効果】本発明に係る製造方法によって得られた
繊維補強樹脂シートの積層体によれば、従来の作業のよ
うに1枚づつ手作業で積層したものと異なり、積層角度
の微妙な食い違いによる成形品の物性への影響も少なく
することが可能であるだけでなく、一方向性プレプレッ
グの弱点とされた繊維配向と直角の方向の引っ張り或い
は曲げ強度が補強されたことになり、繊維配向に沿って
裂け易いと云う難点が解消されて取扱性の良好さを獲得
することが可能となる。更に、本発明に係る製造方法に
よって得られた繊維補強樹脂シートの積層体を利用する
ことにより、作業時間を大幅に短縮できるなど、成形品
の製造能率を飛躍的に向上させることが可能であり、そ
して、本発明の製造方法によれば、上記した利点を有す
る繊維補強樹脂シートの積層体を効率よく製造すること
ができ、製造コストの低減化にも有益であり、頭記した
課題が解決される。
【0093】
【0094】
【0095】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を適用した装置の概略側面図
【図2】同じく概略平面図
【図3】同じく装置全体の概略斜視図
【図4】上側シートの繰り出し部側から見た部分概略斜
視図
【図5】整列部の概略斜視図
【図6】下側シートの繰り出し部側から見た部分概略斜
視図
【図7】本発明の方法を適用した他の装置の概略側面図
【図8】同じく上側シートの繰り出し部の概略平面図
【符号の説明】
10・・上側シート 11・・カットシート 12・・下側シート 13・・表層シート 20・・繰り出し部 21・・繰り出しロール 22・・アキュームロール 23・・送り出しロール 24・・第1送り出しロール 25・・第2送り出しロール 26・・送りベルト 27・・送りロール 28・・送りベルト 29・・送りロール 30・ 裁断部 31・・カッター 32・・移動手段 33・・基台 34・・溝条 35・・シート押え 36・・カッター 37・・第1ベルトコンベア 38・・第2ベルトコンベア 39・・浮き防止シート 40・・搬送部 41・・整列手段 42・・搬送手段 43・・バキューム機構 50・・繰り出し部 51・・繰り出しロール 52・・アキュームロール 53・・送り出しロール 60・・溶着部 61・・ヒーター 62・・遠赤外線ヒーター 63・・熱ロール 64・・熱ロール 65・・熱ロール 66・・ニップロール 67・・ニップロール 68・・水冷ロール 69・・遠赤外線ヒーター 70・・引き取り部 71・・引き取りロール 72・・カッター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸 智 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三 井東圧化学株式会社内 (72)発明者 青木 勝彦 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内 (72)発明者 盛田 勝幸 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−246241(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B29C 70/00 - 70/88

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】連続繊維を一方向に整列させてシート状に
    し、この整列繊維シートに熱可塑性樹脂を含浸して得ら
    れた繊維補強樹脂シートを、繰り出しロールにより繰り
    出された上側シートとなる繊維強化樹脂シートをカッタ
    ーにより一定の角度及び長さに裁断してカットシートと
    し、他方、繰り出しロールに用意されており、連続的に
    繰り出された下側シートとなる繊維強化樹脂シートを積
    層する方法において、連続的に繰り出される下側シート
    の繊維の方向に対し、カットされた上側の繊維の方向が
    0〜180度の範囲で重ね合わされるよう1枚1枚同一
    方向に供給され、先行するカットシートの後端を後続す
    るカットシートの先端とがつき合わされるため、上側シ
    ートを下側シートに送り込むベルトコンベアが速度の異
    なる第一ベルトコンベアと第2ベルトコンベアが設けら
    れており、更につき合わせ部で先行シートの後端は後続
    シートの先端が浮き上ったり、その部分が上下に重なっ
    たり又は角度が変わったりしないための浮き防止シート
    が配置され、第1ベルトコンベア速度が第2ベルトコン
    ベア速度より早い状態で調整され、前記浮き防止シート
    の部位で下側シート、浮き防止シートの間で後続カット
    シートが滑りながらつき合わされた後にカットシートを
    下側連続シートに搬送した後、熱溶着部に案内し、上側
    カットシートの繊維の方向と下側連続シートの繊維の方
    向が0〜180度の範囲で一体化されロール状に巻き取
    るか若しくは定尺に切断することを特徴とする繊維補強
    樹脂シートの積層体の製造方法。
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