JP6065700B2 - 溶着装置及び溶着方法 - Google Patents

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Description

本発明は、溶着時に、被溶着材を搬送すると共に、複数のヒータを用いて被溶着材を溶着するための溶着装置及び溶着方法に関する。
電子部品の小型化、高品質化、安全性が求められる中、電流が流れる端子間などを絶縁するために、樹脂シートなどの薄膜が用いられている。このような絶縁に用いられるシートの配置位置に、溶着不良によって位置ズレが発生した場合、ショートなどを招く原因となるので、シートを所定の配置位置に高精度に溶着することが必要とされている。
本発明に関連する溶着装置としては、2枚以上の樹脂シートを高精度な重ね合わせ位置で溶着するために、シートを搬送する搬送機構と、シート同士を溶着する溶着機構とを備える構成が知られている。しかしながら、この構成では、搬送機構と溶着機構とが別々に構成されているので、シートを溶着位置へ移動する搬送動作と、シート同士を溶着する溶着動作とを連続して行うことができない。その結果、高い生産性が得られず、製造コストの増加を招く問題があった。そのため、搬送機構と溶着機構とが一体化された構成が提案されている。
ここで、溶着温度と溶着時間との関係について説明する。図6に、溶着温度と溶着時間との関係に基づく、ヒータを用いた一般的な溶着条件の許容範囲を示す。なお、本明細書において、溶着時間とは、溶着を行うときにヒータによってシートの加熱を行う加熱時間を指し、溶着温度とは、ヒータによってシートを加熱する加熱温度を指す。
図6に示すように、樹脂製のシートの溶着状態は、溶着温度と溶着時間によって決まり、一定の許容範囲内が適正な溶着状態に相当している。溶着温度の許容範囲は、シートの溶融温度以上であり、溶着温度の上限値が、溶着時間によって変動するが一般的に50℃程度である。一方、溶着時間としては、数十msから数秒の範囲内である。
図6に示すように、溶着温度と溶着時間によって決まる最適な溶着条件において、生産性を高める観点から、溶着処理を高速に行うことが一般的に求められている。高速な溶着処理を実現するためには、可能な限り、高い溶着温度でかつ短い溶着時間に設定することが望ましい。
特開平9−228233号公報 特許第4746908号公報
しかしながら、上述したように、搬送機構と溶着機構とが一体化された構成は、シートの搬送動作時に生じる風によって、溶着機構が有するヒータなどの熱源が冷やされてしまい、ヒータの温度の変動に伴って溶着性能が不安定になる問題がある。
シートを搬送するハンドラの移動方向に対して直交する方向に沿って配置された第1ヒータと、ハンドラの移動方向と平行な方向に沿って配置された第2ヒータとを有する構成で行われる溶着について説明する。
図7に、溶着処理中におけるハンドラの搬送動作時と停止中の各ヒータの温度変化の実測結果を示す。図7において、横軸が経過時間を示し、縦軸が第1ヒータ及び第2ヒータの温度を示す。また、図7において、第1ヒータの温度変化を実線で示し、第2ヒータの温度変化を破線で示す。
また、経過時間に関して、ハンドラが溶着処理を行っていない停止中から、複数の製品を製造する溶着処理を開始して、シートの搬送方向に対して移動する搬送動作を経て、溶着後にシートの搬送が停止するときまでの間を示している。
第1ヒータ及び第2ヒータは、熱電対などの温度センサを用いて温度が測定されながら、温調器などを用いて第1ヒータ、第2ヒータに流れる電流が制御される、いわゆるフィードバック制御が行われており、第1ヒータ、第2ヒータの温度を一定に保つように制御が行われる。
図7に示すように、ハンドラの停止中では、第1ヒータ及び第2ヒータが共に等しい温度になるようにフィードバック制御されている。これに対して、ハンドラの移動中は、移動に伴って受ける風によって第1、第2ヒータが冷却され、第1、第2ヒータの温度が一時的に下がる。しかし、第1、第2ヒータの温度は、フィードバック制御によって、暫く時間が経過したときに所定の設定温度に復帰する。シートを搬送するハンドラの往復動作が行われる一定周期で規則的に溶着処理が行われていれば、風による冷却作用と、ヒータの温度制御とが均衡して、ヒータがほぼ一定の温度に保たれる。その後、溶着処理が終了し、ハンドラの移動が停止したとき、風によって冷却される作用が急激に無くなるので、ヒータの温度が一時的に適正な温度範囲から外れてしまう。
また、第1ヒータと第2ヒータとを比較したとき、ハンドラの移動方向に直交する方向に沿ってハンドラに配置されている第1ヒータは、ハンドラの移動時に受ける風による冷却作用が大きく、温度の低下が顕著になる。さらに、ハンドラの移動中においても冷却作用が常に大きく働いているので、第1ヒータの温度を保つために第1ヒータに流れる電流が大きくなっている。そのため、溶着処理が終了してハンドラが停止したとき、第1ヒータの一時的な温度上昇が更に顕著になる。
一方、シートを搬送するハンドラの移動方向と平行にハンドラに配置されている第2ヒータは、ハンドラの移動時に受ける風による冷却作用が少ないので、搬送動作中の温度低下、及び停止直後の温度上昇も、第1ヒータの温度変化に比べて少なくなる。このような温度変化によれば、ハンドラの移動直後では第2ヒータの温度が低下し、図6に示した溶着条件の許容範囲の下限境界L1よりも小さくなり、溶着不足状態になってしまう。
さらに、例えば溶着処理を一時停止した直後に溶着処理を再開したとき、第1ヒータの温度が高い状態で溶着処理が行われることになり、図6に示した溶着条件の許容範囲の上限境界L2を超えて、溶着過多になってしまう。このため、上述の第2ヒータの温度の低下に対応して第2ヒータの温度を高めに設定する温度調整方法も適用できないという問題がある。
このような問題に対して、ヒータを用いた溶着条件を安定させる例として、特許文献1、2には、ヒータを用いて溶着を行う溶着温度または溶着時間を変更する技術が提案されている。しかしながら、搬送機構と溶着機構が一体化されている機構では、上述したように、ハンドラの移動に伴う風を相対的に多く受けてしまう第1ヒータと、ハンドラの移動に伴う風を相対的に受けにくい第2ヒータとでは、搬送動作に伴う冷却作用が異なっている。したがって、例えば第1ヒータの温度に合わせて溶着時間を設定した場合には、第2ヒータを用いた溶着が溶着過多になってしまう。その一方、第2ヒータの温度に合わせて溶着時間を設定した場合には、第1ヒータを用いた溶着が溶着不足となってしまう。このため、これらの特許文献1、2に記載の技術を利用するだけでは、溶着の安定性を実現することが困難であった。
そこで、本発明は、上記関連する技術の課題を解決することができる溶着装置及び溶着方法を提供することを目的とする。本発明の目的の一例は、搬送体の移動に伴って生じる第1ヒータと第2ヒータの温度差にかかわらず、第1ヒータ及び第2ヒータの溶着を適正化し、溶着の品質を向上することができる溶着装置及び溶着方法を提供することである。
上述した目的を達成するため、本発明に係る溶着装置は、第1位置に載置された第1被溶着材を保持し、第1被溶着材を第2位置に載置された第2被溶着材に対向する位置まで第1方向に搬送すると共に、第1被溶着材が第2被溶着材に重なるように第1方向と交差する第2方向に第1被溶着材を搬送する搬送体と、搬送体を第1方向及び第2方向に移動させる移動機構と、第1方向に対して互いに異なる方向に沿って搬送体に配置され、第2被溶着材に重ねられた第1被溶着材を加熱して第1及び第2被溶着材を溶着するための第1ヒータ及び第2ヒータと、第1被溶着材を保持した搬送体が第2方向に移動しているときの第1ヒータの温度及び第2ヒータの温度を検出するための温度センサと、移動機構を制御する制御装置と、を備える。第1ヒータ及び第2ヒータの少なくとも一方は、第2方向に移動可能に設けられる。そして、制御装置は、温度センサが検出した第1ヒータ及び第2ヒータの各温度に基づいて、第2方向に関する搬送体、第1ヒータ、第2ヒータの少なくとも1つの移動を制御することで、第1ヒータ及び第2ヒータの各溶着時間を調整する。
また、本発明に係る溶着方法は、第1位置に載置された第1被溶着材を搬送体で保持し、第1被溶着材を第2位置に載置された第2被溶着材に対向する位置まで第1方向に搬送すると共に、第1方向と交差する第2方向に第1被溶着材を搬送して、第2被溶着材に重ねられた第1被溶着材を、第1方向に対して互いに異なる方向に沿って搬送体に配置された第1ヒータ及び第2ヒータを用いて溶着する溶着方法であって、第1被溶着材を保持した搬送体が第2方向に移動しているときの第1ヒータ及び第2ヒータの各温度に基づいて、第2方向に関する搬送体、第1ヒータ、第2ヒータの少なくとも1つの移動を制御することで、第1ヒータ及び第2ヒータの各溶着時間を調整する。
本発明によれば、搬送体の移動に伴って第1ヒータと第2ヒータとに生じる温度差にかかわらずに、第1ヒータと第2ヒータのそれぞれの溶着状態を適正化することが可能になり、溶着の信頼性を向上することができる。
実施形態の溶着装置を模式的に示す斜視図である。 実施形態の溶着装置が備えるハンドラを説明するための斜視図である。 実施形態におけるハンドラが有する吸着部、各第1、第2ヒータを説明するための側面図である。 実施形態における吸着部、第1ヒータ、第2ヒータの鉛直方向に対する相対的な位置関係を示す模式図である。 鉛直方向に対するハンドラの位置と、第1ヒータ及び第2ヒータの各溶着時間との関係を示す図である。 ヒータを用いた溶着時間と溶着温度との関係を説明するための図である。 ヒータの温度変化の実測結果を示す図である。
以下、本発明の具体的な実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に、実施形態の溶着装置の模式的な斜視図を示す。図2に、実施形態の溶着装置が備えるハンドラの斜視図を示す。
図1に示すように、実施形態の溶着装置1は、第1、第2被溶着材としての樹脂製の第1、第2シート4a、4bを外周に沿って溶着するための溶着装置である。溶着装置1は、第1シート4aが載置される第1位置に配された第1ステージ6と、第2シート4bが載置される第2位置に配された第2ステージ7と、第1ステージ6上に載置された第1シート4aを保持し、第1シート4aを第2ステージ7上に載置された第2シート4bに対向する位置まで水平方向(第1方向)に搬送し、第1シート4aを第2シート4bに当接させるように水平方向と直交する鉛直方向(第2方向)に搬送する搬送体としてのハンドラ8と、を備えている。また、実施形態の搬送装置1は、ハンドラ8を水平方向及び鉛直方向に移動させるための移動機構9と、第1、第2ステージ6、7及び移動機構9をそれぞれ制御するための制御装置15と、を備えている。
図示しないが、第1ステージ6及び第2ステージ7は、第1及び第2シート4a、4bが載置される載置面に、各シート4a、4bを負圧で吸着するための吸着機構を有しており、シート供給機から供給された各シート4a、4bをそれぞれ吸着して保持する。
ハンドラ8は、外形が四角形をなす第1及び第2シート4a、4bに対応して、第1、第2ステージ6、7の載置面に対向する底面が四角形状に形成されており、底面に、第1シート4aを負圧で吸着して保持するための吸着部10が設けられている。
また、ハンドラ8の外周面には、第2シート4b上に重ねられた第1シート4aを加熱して溶着するための一組の第1ヒータ11a、11bと一組の第2ヒータ12a、12bが設けられている。
一組の第1ヒータ11a、11bは、水平方向と平行な方向において、第1ステージ6に対向する位置と第2ステージ7に対向する位置との間で移動されるハンドラ8の移動方向に対して直交する方向に沿って配置されている。一組の第2ヒータ12a、12bは、上述のハンドラ8の移動方向に対して平行な方向に沿って配置されており、また、一組の第1ヒータ11a、11bは、ハンドラ8における対向する二辺に沿って配置されている。同様に、一組の第2ヒータ12a、12bは、ハンドラ8における対向する二辺に沿って配置されている。
また、溶着装置1は、第1シート4aを保持したハンドラ8が鉛直方向に移動しているときの、第1ヒータ11a、11bの温度及び第2ヒータ12a、12bの温度を検出するための複数の温度センサ13を備えている。温度センサ13は、制御装置15に電気的に接続されている。
そして、制御装置15は、各温度センサ13が検出した第1ヒータ11a、11b及び第2ヒータ12a、12bの各温度に基づいて、鉛直方向に関するハンドラ8の移動を制御することによって、第1ヒータ11a、11b及び第2ヒータ12a、12bの各溶着時間を調整する。
なお、ハンドラ8の移動を制御する構成に限定されるものではなく、鉛直方向に関するハンドラ8、第1ヒータ11a、11b、第2ヒータ12a、12bの少なくとも1つの移動を制御することで、第1ヒータ11a、11b及び第2ヒータ12a、12bの各溶着時間が調整されればよい。
溶着装置1が備えるハンドラ8が有する吸着部10、各ヒータ11a、11b、12a、12bについて、図3を参照して詳細に説明する。図3に、溶着装置1の正面から見たハンドラ8を示す。
図3に示すように、吸着部10は、例えばバネなどの弾性部材を有する可動部20によって、鉛直方向に対して移動可能にハンドラ8に支持されている。第1ヒータ11a、12bも、吸着部10と同様に、可動部21a、21bによって鉛直方向に対して移動可能にハンドラ8に連結されている。また、第2ヒータ12a、12bも、可動部22a、22bによって鉛直方向に移動可能にハンドラ8に支持されている。
第1ヒータ11a、11bが可動部21a、21bを介してハンドラ8に支持され、第2ヒータ12a、12bが可動部22a、22bを介してハンドラ8に支持されることによって、鉛直方向における各ヒータ11a、11b、12a、12bの位置(高さ)が調整可能にされている。
したがって、ハンドラ8が第2ステージ7に向かって下降したときに、吸着部10、第1ヒータ11a、11b及び第2ヒータ12a、12bは、鉛直方向に対して可動可能に構成されている。
ハンドラ8に移動可能に設けられている各吸着部10、ヒータ11a、11b、12a、12bの高さの相対的な関係は、吸着部10の位置が最も低く、水平方向におけるハンドラ8の移動方向に直交する辺に沿って配置されている第1ヒータ11a、11bが吸着部10の次に配置され、ハンドラ8の移動方向に平行な辺に沿って配置されている第2ヒータ12a、12bが最も高い位置に配置される構造が一般的である。この構造では、ハンドラ8の移動方向に直交する方向に沿って配置されている第1ヒータ11a、11bが冷却され易い。そのため、第1ヒータ11a、11bの溶着時間を第2ヒータ12a、12bの溶着時間よりも長くする必要があり、第1ヒータ11a、11bが第2ヒータ12a、12bよりも低い位置に配置されている。
本実施形態では、第1ヒータ11a、11b及び第2ヒータ12a、12bが鉛直方向に対して移動可能に設けられたが、第1ヒータ11a、11bよりも低い位置に配置される第2ヒータ12a、12bのみが移動可能に設けられてもよい。
以上のように構成された溶着装置1について、第1シート4aを第2シート4bに重ね合わせて溶着する動作を説明する。図4に、実施形態における吸着部10、第1ヒータ11a、11b、第2ヒータ12a、12bの鉛直方向に対する相対的な位置関係の模式図を示す。図5に、上述した溶着動作におけるハンドラ8の高さが時間経過に伴って変化する様子、及び各第1ヒータ11a、11b及び第2ヒータ12a、12bの溶着時間が変化する様子を示す。
本実施形態では、第1ヒータ11a、11b及び第2ヒータ12a、12bの設置高さに関して、図4に示すように、第1ヒータ11a、11bは、互いに同じ高さに配されており、吸着部10の位置よりも高い位置に配置されている。第2ヒータ12a、12bは、第1ヒータ11a、11bよりも高い位置であって、互いに同じ高さに配されており、最も高い位置に配置されている。
ハンドラ8は、まず第1ステージ6の上方に移動し、第1ステージに向かって下降すると共に吸着部10で第1シート4aを保持する。そして、ハンドラ8は、再び上昇した後、第2ステージ7の上方へ向かって水平移動する。次に、第2ステージ7の上方にて、第2ステージ7上に載置されている第2シート4bと、ハンドラ8が吸着している第1シート4aとの位置を高精度に位置決めする。
第1シート4aが第2シート4bに重ね合わされる所定の位置に高精度に位置決めされた後、ハンドラ8は、吸着部10、第1ヒータ11a、11b、第2ヒータ12a、12bの全てが第2ステージ7上の第2シート4bに接触するまで下降される。
このとき、吸着部10、第1ヒータ11a、11b及び第2ヒータ12a、12bは、可動部20、可動部21a、21b及び可動部22a、22bによって移動可能に支持されているので、図5に示すように、第1ヒータ11a、11bがシート4a、4bに当接した後に続いて、第2ヒータ12a、12bが下降してシート4a、4bに当接される。このように、第1ヒータ11a、11b及び第2ヒータ12a、12bがシート4a、4bに当接した状態で溶着が行われる。
第2ヒータ12a、12bが第1シート4aに当接した後から、後述する式2を用いて算出される所定の溶着時間だけ溶着を行う。そして、所定の溶着時間の経過後、第2ヒータ12a、12bと、第1ヒータ11a、11bとの間の高さまで、ハンドラ8を上昇させて一時停止させる。これによって、第2ヒータ12a、12bが第1シート4aから離れて、第2ヒータ12a、12bを用いた溶着が解除されるが、第1ヒータ11a、11bを用いた溶着が継続される。
次に、第1ヒータ11a、11bが第1シート4aに当接された後から、後述する式1を用いて算出される所定の溶着時間だけ溶着が行われて、所定の溶着時間の経過後、第1ヒータ11a、11bの位置と吸着部10の位置との間の高さまで、ハンドラ8を上昇させる。これによって、第1ヒータ11a、11bが第1シート4aから離れ、第1ヒータ11a、11bを用いた溶着が解除される。
制御装置15は、第1ヒータ11a、11bと第2ヒータ12a、12bとで異なる演算式を用いて、各ヒータ11a、11b、12a、12bをシート4a、4bに当接させる溶着時間を算出している。第1ヒータ11a、11b及び第2ヒータ12a、12bの各溶着時間を算出するための演算式を以下に示す。
(第1ヒータ11a、11bの溶着時間=A2×(シート4a、4bの溶着直前における第1ヒータ11a、11bの温度)+B2 ・・・式1
(第2ヒータ12a、12bの溶着時間=A3×(シート4a,4bの溶着直前における第2ヒータ12a、12bの温度)+B3 ・・・式2
式1、式2において、A2、A3、B2、B3は適宜設定される係数である。式1、式2は、第1及び第2シート4a、4bの材料と、各ヒータ11a、11b、12a、12bを用いた溶着温度及び溶着時間とによって予め求めた溶着条件の回帰式を用いて算出される。
なお、本実施形態において、シート4a,4bの溶着直前とは、ハンドラ8によって第1シート4aが第2シート4bに対向する位置まで移動された後であって、第1シート4aを保持したハンドラ8が鉛直方向に移動して第1ヒータ11a、11b、第2ヒータ12a、12bが第1シート4aに接するまでの期間を指している。
溶着直前に温度センサ13が各ヒータ11a、11b、12a、12bの温度を検出するタイミングとしては、ハンドラ11a、11b、12a、12bが鉛直方向に移動するときに各ヒータ11a、11b,12a、12bが冷却されることを考慮すると、ヒータ11a、11b、12a、12bの熱がシート4a、4bに影響を与える直前の位置、例えばヒータ11a、11b、12a、12bと第1シート4aとの間の距離が2mm〜数mm程度になったときが望ましい。
次に、第1ステージ6は、ハンドラ8が第1シート4aを吸着するために、第1ステージ6上に吸着部10が当接した後に、第1ステージ6による第1シート4aの吸着を解除して、第1シート4aをハンドラ8の吸着部10に受け渡す。第2ステージ7は、ハンドラ8が第1シート4aと第2シート4bを溶着した後、互いに溶着されたシート4a、4bの吸着を解除して、図示しないシート排出機に受け渡す。
制御装置15は、ハンドラ8の水平方向、鉛直方向の移動制御、吸着部10の吸着、吸着解除、第1ヒータ11a、11b、第2ヒータ12a、12bの温度制御、各ヒータ11a、11b、12a、12bの溶着時間の算出、第1及び第2ステージ6、7における吸着及び吸着解除を行う。
最後に、第1ヒータ11a、11b及び第2ヒータ12a、12bの初期温度の設定方法について説明する。図7に示したように、ハンドラ8の停止中から溶着処理の開始直後までの期間は、第1ヒータ11a、11bが、搬送に伴う風を受け易く、第2ヒータ12a、12bに比べて冷却され易いので、温度がより一層低下する。したがって、第1ヒータ11a、11bの溶着時間を長くするように、第1ヒータ11a,11bの高さと第2ヒータ12a,12bの高さとの間の位置でハンドラ8を一時停止させる時間を加えることで実現可能である。
一方、溶着処理を終了してハンドラ8が停止した後には、第1ヒータ11a、11bの温度が第2ヒータ12a、12bよりも高温になり、適正な温度範囲から外れてオーバーシュートしてしまう。このため、この状態のときに溶着処理を開始した場合には、第1ヒータ11a、11bの溶着時間を短くする必要が生じる。
ところが、第1ヒータ11a、11bと第2ヒータ12a、12bが配置されている高さの関係から、第1ヒータ11a、11bの溶着時間を、第2ヒータ12a、12bの溶着時間よりも短くすることができない。そのため、予め第2ヒータ12a、12bの温度を、許容範囲内における高めの温度に設定しておき、第2ヒータ12a、12bの温度が第1ヒータ11a、11bに比べて常に高くなるように設定しておく。
上述したように、実施形態の溶着装置1によれば、第1ヒータ11a、11b及び第2ヒータ12a、12bが搭載されたハンドラ8の移動に伴って各ヒータ11a、11b、12a、12bが冷却されて温度が低下した場合であっても、第1ヒータ11a、11b、第2ヒータ12a、12bの各温度に応じて溶着時間を変化させることで、第1ヒータ11a、11bの溶着と第2ヒータ12a、12bの溶着とを適正化し、最適な溶着条件に保たれ、シート4a、4bを適正に溶着することができる。
また、溶着装置1は、ハンドラ8の移動方向に対して、相対的に冷却され易い位置に配置された第1ヒータ11a、11bと、冷却され難い位置に配置された第2ヒータ12a、12bを用いる場合であっても、第1ヒータ11a、11bと第2ヒータ12a、12bによって最適な溶着条件でシート4a、4bを溶着することができる。その結果、シート4a、4bの溶着の品質を向上することができる。
したがって、溶着装置1は、ハンドラ8の移動に伴う風による第1ヒータ11a、11b及び第2ヒータ12a、12bの温度の低下にかかわらずに溶着不良を防ぎ、供給されるシート4a、4bを高速にかつ連続して溶着することができ、かつ2枚のシート4a、4bを高精度な重ね合わせ位置に溶着することができる。
上述した実施形態では、鉛直方向に対するハンドラ8の上昇時にハンドラ8を所定の高さで一時停止させたが、これに限定されるものではない。例えば、ハンドラ8の下降時に、第1ヒータ11a、11bと第2ヒータ12a、12bとの間の高さで一時停止させる時間を加え、上述した実施形態と同様に、式1及び式2を満足する溶着時間を実現する方法でもよい。さらに、実施形態では、ハンドラ8の上昇時の途中でのみ一時停止を行ったが、一時停止する動作を、下降時の途中と上昇時の途中との両方でそれぞれ行ってもよい。
また、第1ヒータ11a、11bと、第2ヒータ12a、12bを用いた溶着時間が調整されるのであれば、ハンドラ8を一時停止させることなく、ハンドラ8の移動速度のみを変更してもよい。この場合、ハンドラ8の下降時及び上昇時の少なくとも一方の移動時において、ハンドラの移動速度を変えることで、溶着時間を適切に制御する。
また、第1ヒータ11a、11b及び第2ヒータ12a、12bを移動可能に支持する可動部21a、21b、可動部22a、22bは、ハンドラ8が鉛直方向に上下動作されることで可動する構成に限定されるものではない。例えばエアシリンダなどの駆動源を用いて第1及び第2ヒータ自らを独立して可動させる機構に構成されて、式1及び式2を満たす溶着時間を実現してもよい。
図示しないが、鉛直方向に対するハンドラの移動と連動して第1ヒータ、第2ヒータが鉛直方向に移動する連動機構を備えて構成され、制御装置によってハンドラの移動、第1ヒータの移動、第2ヒータの移動がそれぞれ制御されてもよい。
1 溶着装置
4a 第1シート
4b 第2シート
6 第1ステージ
7 第2ステージ
8 ハンドラ
9 移動機構
11a、11b 第1ヒータ
12a、12b 第2ヒータ
13 温度センサ
15 制御装置

Claims (9)

  1. 第1位置に載置された第1被溶着材を保持し、該第1被溶着材を第2位置に載置された第2被溶着材に対向する位置まで第1方向に搬送すると共に、前記第1被溶着材が前記第2被溶着材に重なるように前記第1方向と交差する第2方向に前記第1被溶着材を搬送する搬送体と、
    前記搬送体を前記第1方向及び前記第2方向に移動させる移動機構と、
    前記第1方向に対して互いに異なる方向に沿って前記搬送体に配置され、前記第2被溶着材に重ねられた前記第1被溶着材を加熱して前記第1及び第2被溶着材を溶着するための第1ヒータ及び第2ヒータと、
    前記第1被溶着材を保持した前記搬送体が前記第2方向に移動しているときの前記第1ヒータの温度及び前記第2ヒータの温度を検出するための温度センサと、
    前記移動機構を制御する制御装置と、を備え、
    前記第1ヒータ及び前記第2ヒータの少なくとも一方は前記第2方向に移動可能に設けられ、
    前記制御装置は、前記温度センサが検出した前記第1ヒータ及び前記第2ヒータの各温度に基づいて、前記第2方向に関する前記搬送体、前記第1ヒータ、前記第2ヒータの少なくとも1つの移動を制御することで、前記第1ヒータ及び前記第2ヒータの各溶着時間を調整する、溶着装置。
  2. 前記制御装置は、前記第1ヒータと前記第2ヒータとで異なる演算式を用いて、前記各溶着時間を算出して制御する、請求項1に記載の溶着装置。
  3. 前記第1ヒータと前記第2ヒータは、前記第2方向に対して異なる位置に配置され、
    前記制御装置は、前記搬送体を前記第2方向に移動するときに、前記第2方向における前記第1ヒータの位置と前記第2ヒータの位置との間の位置で、前記搬送体を一時停止させることによって、前記第1ヒータと前記第2ヒータの各溶着時間を制御する、請求項1または2に記載の溶着装置。
  4. 前記第1ヒータと前記第2ヒータは、前記第2方向に対して異なる位置に配置され、
    前記制御装置は、前記搬送体を前記第2方向に移動するときに、前記搬送体の移動速度を変化させることによって、前記第1ヒータと前記第2ヒータの各溶着時間を制御する、請求項1または2に記載の溶着装置。
  5. 前記搬送体は、前記第1ヒータ及び第2ヒータを前記第2方向に対してそれぞれ独立して駆動する駆動機構を有し、
    前記制御装置は、前記駆動機構を制御して、前記第1ヒータと前記第2ヒータの各溶着時間を制御する、請求項1または2に記載の溶着装置。
  6. 第1位置に載置された第1被溶着材を搬送体で保持し、該第1被溶着材を第2位置に載置された第2被溶着材に対向する位置まで第1方向に搬送すると共に、前記第1方向と交差する第2方向に前記第1被溶着材を搬送して、前記第2被溶着材に重ねられた前記第1被溶着材を、前記第1方向に対して互いに異なる方向に沿って前記搬送体に配置された第1ヒータ及び第2ヒータを用いて溶着する溶着方法であって、
    前記第1被溶着材を保持した前記搬送体が前記第2方向に移動しているときの前記第1ヒータ及び前記第2ヒータの各温度に基づいて、前記第2方向に関する前記搬送体、前記第1ヒータ、前記第2ヒータの少なくとも1つの移動を制御することで、前記第1ヒータ及び前記第2ヒータの各溶着時間を調整する、溶着方法。
  7. 前記第1ヒータと前記第2ヒータが前記第2方向に対して異なる位置に配置された前記搬送体を前記第2方向に移動するときに、前記第2方向における前記第1ヒータの位置と前記第2ヒータの位置との間の位置で、前記搬送体を一時停止させることによって、前記第1ヒータと前記第2ヒータの各溶着時間を制御する、請求項6に記載の溶着方法。
  8. 前記第1ヒータと前記第2ヒータが前記第2方向に対して異なる位置に配置された前記搬送体を前記第2方向に移動するときに、前記搬送体の移動速度を変化させることによって、前記第1ヒータと前記第2ヒータの各溶着時間を制御する、請求項6に記載の溶着方法。
  9. 前記第1ヒータ及び第2ヒータを前記第2方向に対してそれぞれ独立して駆動する駆動機構を制御して、前記第1ヒータと前記第2ヒータの各溶着時間を制御する、請求項6に記載の溶着方法。
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