JP2012196899A - 炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体、およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合材料をスキン層とし、密度が0.1〜0.8g/cm3の熱可塑性発泡樹脂層をコア層とする炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体であって、コア層が未発泡状態の発泡粒子を含んだ熱可塑性樹脂層を得た後、熱可塑性樹脂層中の発泡粒子を膨張させて得られる。
【選択図】図3
Description
1)発泡粒子と、樹脂原料とを混合して、未発泡状態の発泡粒子を含んだ熱可塑性樹脂層を得た後、
2)炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合材料をスキン層として、熱可塑性樹脂層をコア層として金型内に配置し、
3)金型を発泡粒子の発泡開始温度の+20℃〜+80℃に加熱して、熱可塑性樹脂層中の発泡粒子を膨張させ
4)次いで、コア層を構成する熱可塑性樹脂の溶融温度以下に金型を冷却することにより好ましく得ることができる。
[炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体]
本発明の炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体は、炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合材料をスキン層とし、密度が0.1〜0.8g/cm3の熱可塑性樹脂層をコア層とする。熱可塑性樹脂層の密度は好ましくは0.1〜0.6g/cm3である。炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体全体の密度は好ましくは0.3〜1.1g/cm3であり、より好ましくは0.3〜0.9g/cm3である。
スキン層は炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合材料からなる。炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合材料における炭素繊維が、繊維長が10mmから100mmのランダムマット、もしくは連続長の一軸配向材、織物材、および/または多軸織物であることが好ましい。
これらの繊維強化基材は、織物、編物、組紐、不織布状のシート状物などの形態で用いることができる。
本発明の炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体のコア層は、未発泡状態の発泡粒子を含んだ熱可塑性樹脂層を得た後、熱可塑性樹脂層中の発泡粒子を膨張させて得られたものであることを特徴とする。
1)発泡粒子と、樹脂原料とを混合して未発泡状態の発泡粒子を含んだ熱可塑性樹脂層を得た後、
2)炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合材料をスキン層として、熱可塑性樹脂層をコア層として金型内に配置し、
3)発泡粒子の発泡開始温度の+20℃〜+80℃に加熱して、熱可塑性樹脂層中の発泡粒子を膨張させ
4)次いで、コア層を構成する熱可塑性樹脂の溶融温度以下に金型を冷却することにより形成する方法である。
未発泡状態の熱可塑性樹脂層は、好ましくは発泡粒子が内包されていない熱可塑性樹脂単体の密度に対して、0.6〜0.99倍の密度である。
樹脂原料とはすなわちモノマーおよび/またはオリゴマーである。オリゴマーである場合の繰り返し単位数にとくに限定はないが、好ましくは2〜30である。
樹脂原料が、1分子中にエポキシ基を2つ有する化合物(A)および1分子中にフェノール性水酸基を2つ有する化合物(B)、もしくは(A)と(B)との反応物および/またはそのオリゴマーであり、重合して熱可塑エポキシ樹脂とする場合について述べる。1分子中にエポキシ基を2つ有する化合物(A)としては、例えば、カテコールジグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、t−ブチルヒドロキノンジグリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエーテル等のベンゼン環を1個有する一核体芳香族ジエポキシ化合物類、ジメチロールシクロヘキサンジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3,4−エポキシシクロヘキセニルカルボキシレート、リモネンジオキシド等の脂環式エポキシ化合物類、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタンジグリシジルエーテル、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタンジグリシジルエーテル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジグリシジルエーテル等のビスフェノール型エポキシ化合物及びこれらが部分縮合したオリゴマー混合物(ビスフェノール型エポキシ樹脂)、3,3′,5,5′−テトラメチルビス(4−ヒドロキシフェニル)メタンジグリシジルエーテル、3,3′,5,5′−テトラメチルビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテルジグリシジルエーテル等が挙げられる。ヒドロキノンジグリシジルエーテル、メチルヒドロキノンジグリシジルエーテル、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノンジグリシジルエーテル、ビフェニル型またはテトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂類、ビスフェノールフルオレン型またはビスクレゾールフルオレン型エポキシ樹脂等の、単独では結晶性を示し、室温で固形であっても200℃ 以下の温度で融解し液状となるエポキシ樹脂は使用することができる。
上記化合物(A)と上記化合物(B)との配合量は、化合物(A)1モルに対して化合物(B)0.9〜1.1モルが好ましく、0.95〜1.05モルがより好ましい。
樹脂原料が、環状ポリエステルオリゴマーであり重合してポリエステルとする場合について述べる。環状ポリエステルオリゴマーとしては、環状ポリアルキレンアリレート(例えば、環状ポリエチレンテレフタレートオリゴマー、環状ポリプロピレンテレフタレートオリゴマー、環状ポリブチレンテレフタレート(ポリテトラメチレンテレフタレート)オリゴマーなどの環状ポリC2−6アルキレンテレフタレート;環状ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレートなど)が含まれ、特に、環状ポリアルキレンテレフタレートオリゴマー(特に、環状ポリブチレンテレフタレートなどの環状ポリC2−4アルキレンテレフタレート)が好ましい。
環状ポリエステルオリゴマーの融点は、例えば、100〜250℃、好ましくは110〜220℃、さらに好ましくは120〜210℃である。
樹脂原料がε−カプロラクタムおよび/またはそのオリゴマーであり、重合して脂肪族ポリアミドとする場合について述べる。脂肪族ポリアミドとしてはナイロン6、ナイロン66が挙げられる。ε−カプロラクタムを用いたナイロン6樹脂の重合では、必要に応じて、重合触媒、及び/または、重合助触媒、を含有しても良い。
上記重合触媒において、アルカリ金属としては、Li、Na、K、Rb及びCsからなる群から選択される少なくとも1種であり、なかでもNaまたはKが反応性、経済性の面から好ましい。
上記重合触媒の配合量としては、通常、ε−カプロラクタムと重合触媒との合計100モル%に対して0.02〜2.0モル%である。
上記重合性組成物は、予め、ε−カプロラクタムと重合触媒との溶融混合物と、別に、ε−カプロラクタムと重合助触媒との溶融混合物とを調製しておき、含浸させる直前に混合して使用することができる。この際の加熱温度としては、ε−カプロラクタムの溶融温度を考慮して、100〜110℃程度が挙げられる
上記製造方法1)の工程における未発泡状態の熱可塑性樹脂層は、発泡粒子が内包されたものである。発泡粒子は熱膨張性マイクロカプセルの発泡粒子であることが好ましい。熱膨張性マイクロカプセルの発泡粒子として、揮発性液体発泡剤を含む熱膨脹性熱可塑性重合体粒子を挙げることができる。この粒子は微細な粒子であることが、本発明の目的に特に好ましい。コア層を構成する熱可塑性樹脂としてはスチレン及びスチレン誘導体類、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、塩化ビニル等のハロゲン化ビニル類、塩化ビニリデン、酢酸ビニル等のビニルエステル類、またはアクリロニトリル類等の単量体の単独重合体または共重合体が例示される。これらの重合に際して、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸等の重合性酸やジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート等の多官能性単量体も併用することができる。
市販品として、松本油脂製薬社製の「マツモトマイクロスフェアー(登録商標)」や日本フィライト社製の「EXPANCEL(登録商標)」として入手可能である。
スキン層の炭素繊維強化複合材料を構成する炭素繊維は、ポリアクリロニトリル(PAN)系、石油・石炭ピッチ系、レーヨン系、リグニン系など、何れの炭素繊維も使用することができる。特に、PANを原料としたPAN系炭素繊維が、工業規模における生産性及び機械的特性に優れており好ましい。
具体的にPAN系炭素繊維は、平均直径5〜10μmのものを使用できる。PAN系炭素繊維は、1000〜50000本の単繊維が繊維束となったものを使用できる。
上記炭素繊維にサイズ剤組成物を付与し炭素繊維束とすることで、炭素繊維束の取扱性を向上させ、炭素繊維強化複合材料を好ましく得ることができる。
スキン層の炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合材料は、不連続繊維であるか、連続繊維の炭素繊維と熱可塑性樹脂との複合材料である。連続繊維の場合は一軸配向材、織物材の形態とすることが好ましい。
一軸配向材の場合、炭素繊維/熱可塑性樹脂の重量比が、20/80〜80/20であることが好ましい。より好ましくは30/70〜70/30である。
1.炭素繊維をカットする工程
2.カットされた炭素繊維を管内に導入し、空気を炭素繊維に吹き付ける事により、繊維束をバラバラに開繊させる工程
3.開繊させた炭素繊維を拡散させると同時に、繊維状またはパウダー状の熱可塑性樹脂とともに吸引し、炭素繊維と熱可塑性樹脂を同時に散布する塗布工程
4.塗布された炭素繊維および熱可塑性樹脂を定着させ、ランダムマットを得る工程
5.得られたランダムマットをプレス成形する工程
スキン層を構成する熱可塑性マトリックス樹脂と、コア層を構成する熱可塑性樹脂とが、同種であることが好ましい。
上記のとおり本発明の炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体は、1)発泡粒子と、樹脂原料とを混合して、好ましくは発泡粒子の発泡開始温度以下で樹脂原料を重合させて未発泡状態の熱可塑性樹脂層を得たのち、2)炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合材料をスキン層として、未発泡状態の熱可塑性樹脂層をコア層として金型内に配置し、3)金型を発泡粒子の発泡開始温度の+20℃〜+80℃に加熱して発泡粒子を膨張させ、4)その後、コア層を構成する熱可塑性樹脂の溶融温度以下に金型を冷却することにより、好ましく製造できる。
また、工程4)において、金型冷却時の好ましい冷却温度は、コア層を構成する熱可塑性樹脂の溶融温度の−100℃〜−1℃である。より好ましくは、−50℃〜−5℃とすることが好ましい。金型の冷却温度は、コア層を構成する熱可塑性樹脂の溶融温度よりかなり低い方が良いが、あまり低く過ぎると金型の昇降温に時間がかかり、生産性が落ちる。
また、本発明の炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体は、コア層は発泡して得られたものであるので、図1のような製品厚みの異なる偏肉の製品や図2のような3次元形状の製品も提供可能である。
(1)サンドイッチ成形体の曲げ物性測定方法
以下の実施例における曲げ試験は、サンドイッチ成形体から幅15mm×長さ200mmの試験片を切り出し、JIS K7074に準拠した中央荷重とする3点曲げにて評価した。支点間距離を120mmとしたr=2mmの支点上に試験片を置き、支点間中央部にr=5mmの圧子にて、試験速度5mm/分で荷重を与えた場合の最大荷重および中央たわみ量を測定し、曲げ強度および曲げ弾性率を測定した。
尚、試験片の切り出し方向は、スキン層が一方向の場合は0°方向が長さ方向に、スキン層が織物の場合は経糸方向が長さ方向になるように切り出した。
JER828(三菱化学社製ビスフェノール型液状エポキシ樹脂)を1000g、予め粉砕したBPA−M(三井化学社製ビスフェノールA)600g、パウダー状のトリ−o−トリルホスフィン(北興化学工業社製)40g、トリ−n−オクチルボレート(東京化成社製)24gとを混ぜ、3本ロールを用いて均一に分散し、反応性化合物の混合物Aを得た。
混合物Aを1000g、熱膨張性マイクロカプセルの発泡粒子のマツモトマイクロスフェアー(登録商標)F−190D(松本油脂製薬社製、発泡開始温度165℃、粒子径30μm)50gを縦型ミキサーで、80℃、10分攪拌・混合し、反応性化合物の混合物Bを得た。
混合物Bを幅300mm×長さ500mm×厚み1mmの平板成形用金型に流し込み、型温度を155℃に上げ、15分間155℃で保持した後、金型を80℃まで冷却し、厚み1mmの発泡粒子が未発泡状態で含まれている熱可塑性エポキシ樹脂シートCを得た。
次に、炭素繊維織物 W−3101(東邦テナックス社製、重さ200g/m2、厚み0.25mm)を幅300mm、長さ500mmにカットし、幅300mm、長さ500mmの平板の金型にW−3101を1枚セットし、80℃に加熱した混合物Aを流し込み、型締め後、型温度を155℃に上げ、面圧0.2MPaで、15分間155℃で保持した後、金型を80℃まで冷却し、厚み0.3mmの熱可塑性エポキシ樹脂をマトリックス樹脂とする炭素繊維強化複合材料Dを得た。
次に、炭素繊維強化複合材料Dを1枚、熱可塑性エポキシ樹脂シートCを1枚、炭素繊維強化複合材料Dを1枚の順で積層し、200℃に加熱した幅300mm×長さ500mm×厚み3mmの平板成形用金型にセットし、面圧0.5MPaで型締めし、200℃で1分間保持した後、金型を80℃まで冷却し、厚み3mmのサンドイッチ成形体を得た。炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体の密度は0.7g/cm3であり、コア層の密度は0.5g/cm3であった。得られたサンドイッチ成形体の曲げ物性は、曲げ強度250MPa、曲げ弾性率21GPaであった。得られたサンドイッチ成形体の表面には、気泡が観察されなかった。
ポリエステル不織布(呉羽テック社製、品番688、重さ250g/m2)を 幅300mm、長さ500mmにカットし、幅300mm×長さ500mm×厚み1mmの平板成形用金型にセットし、80℃に加熱した混合物Bを流し込み、型締め後、型温度を155℃に上げ、面圧0.5MPaで、15分間155℃で保持した後、金型を80℃まで冷却し、厚み1mmの発泡粒子が未発泡状態で含まれている有機繊維強化の熱可塑性エポキシ樹脂シートEを得た。
熱可塑性エポキシ樹脂シートCの代わりに有機繊維強化の熱可塑性エポキシ樹脂シートEを使用した以外は、実施例1と同様の方法で、厚み3mmのサンドイッチ成形体を得た。炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体の密度は、0.7g/cm3であり、コア層の密度は0.5g/cm3であった。得られたサンドイッチ成形体の曲げ物性は、曲げ強度240MPa、曲げ弾性率21GPaであった。得られたサンドイッチ成形体の表面には、気泡が観察されなかった。
炭素繊維ペーパー BP−100A−EP(東邦テナックス社製、重さ100g/m2)を 幅300mm、長さ500mmにカットし、幅300mm×長さ500mm×厚み1mmの平板成形用金型にセットし、80℃に加熱した混合物Bを流し込み、型締め後、型温度を155℃に上げ、面圧0.5MPaで、15分間155℃で保持した後、金型を80℃まで冷却し、厚み1mmの発泡粒子が未発泡状態で含まれている炭素繊維強化の熱可塑性エポキシ樹脂シートFを得た。
熱可塑性エポキシ樹脂シートCの代わりに炭素繊維強化の熱可塑性エポキシ樹脂シートFを使用した以外は、実施例1と同様の方法で、厚み3mmのサンドイッチ成形体を得た。炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体の密度は、0.7g/cm3であり、コア層の密度は0.5g/cm3であった。得られたサンドイッチ成形体の曲げ物性は、曲げ強度250MPa、曲げ弾性率22GPaであった。得られたサンドイッチ成形体の表面には、気泡が観察されなかった。
予め粉砕した環状オリゴマーのCBT160(Cyclics社製)1000g、発泡粒子のマツモトマイクロスフェアー(登録商標)F‐260D(松本油脂製薬社製、発泡開始温度195℃、粒子径30μm)50gをパウダーブレンドし、パウダー混合物を得た。混合物を幅300mm×長さ500mm×厚み1mmの平板成形用金型に流し込み、型温度を180℃に上げ、15分間180℃で保持した後、金型を100℃まで冷却し、厚み1mmの発泡粒子が未発泡状態で含まれているポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂シートGを得た。
次にポリブチレンテレフタレートフィルム(ポリプラスチックス社製のPBT樹脂(300FB)を押出機で厚み100μmのフィルムにしたもの)を準備した。炭素繊維織物 W−3101(東邦テナックス社製、重さ200g/m2、厚み0.25mm)を幅300mm、長さ500mmにカットし、幅300mm、長さ500mmの平板の金型にW−3101を1枚、ポリブチレンテレフタレートフィルムを2枚セットし、型温度を260℃に上げ、面圧2MPaで、15分間260℃で保持した後、金型を150℃まで冷却し、厚み0.3mmのポリブチレンテレフタレート樹脂をマトリックス樹脂とする炭素繊維強化複合材料Hを得た。
次に、炭素繊維強化複合材料Hを1枚、PBT樹脂シートGを1枚、炭素繊維強化複合材料Hを1枚の順で積層し、250℃に加熱した幅300mm×長さ500mm×厚み3mmの平板成形用金型にセットし、面圧0.5MPaで型締めし、250℃で1分間保持した後、金型を150℃まで冷却し、厚み3mmのサンドイッチ成形体を得た。炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体の密度は、0.75g/cm3であり、コア層の密度は0.55g/cm3であった。得られたサンドイッチ成形体の曲げ物性は、曲げ強度230MPa、曲げ弾性率21GPaであった。得られたサンドイッチ成形体の表面には、気泡が観察されなかった。
十分に乾燥させたε−カプロラクタム1000gを100℃に加温溶融し、金属ナトリウム4gを溶解させてA液を調製した。更に、別に、十分に乾燥したε−カプロラクタム1000gに1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート16g、発泡粒子のマツモトマイクロスフェアー(登録商標)F−260D(松本油脂製薬社製、発泡開始温度195℃、粒子径30μm)100gを配合して110℃に加熱溶融させて、B液を調製した。
A液とB液を1:1で混合し、幅300mm×長さ500mm×厚み1mmの平板成形用金型に流し込み、型温度を160℃に上げ、15分間160℃で保持した後、金型を100℃まで冷却し、厚み1mmの発泡粒子が未発泡状態で含まれているナイロン6樹脂シートIを得た。
次にナイロン6フィルム(宇部興産社製のナイロン6樹脂(1015B)を押出機で厚み100μmのフィルムにしたもの)を準備した。炭素繊維織物 W−3101(東邦テナックス社製、重さ200g/m2、厚み0.25mm)を幅300mm、長さ500mmにカットし、幅300mm、長さ500mmの平板の金型にW−3101を1枚、ナイロン6フィルムを2枚セットし、型温度を260℃に上げ、面圧2MPaで、15分間260℃で保持した後、金型を150℃まで冷却し、厚み0.3mmのナイロン6樹脂をマトリックス樹脂とする炭素繊維強化複合材料Jを得た。
次に、炭素繊維強化複合材料Jを1枚、ナイロン6樹脂シートIを1枚、炭素繊維強化複合材料Jを1枚の順で積層し、250℃に加熱した幅300mm×長さ500mm×厚み3mmの平板成形用金型にセットし、面圧0.5MPaで型締めし、250℃で1分間保持した後、金型を150℃まで冷却し、厚み3mmのサンドイッチ成形体を得た。炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体の密度は、0.7g/cm3であり、コア層の密度は0.5g/cm3であった。得られたサンドイッチ成形体の曲げ物性は、曲げ強度230MPa、曲げ弾性率21GPaであった。得られたサンドイッチ成形体の表面には、気泡が観察されなかった。
半芳香族ナイロンMXD6フィルム(三菱ガス化学社製のナイロンMXD6樹脂(S6001)を押出機で厚み100μmのフィルムにしたもの)を準備した。炭素繊維織物 W−3101(東邦テナックス社製、重さ200g/m2、厚み0.25mm)を幅300mm、長さ500mmにカットし、幅300mm、長さ500mmの平板の金型にW−3101を1枚、ナイロンMXD6フィルムを2枚セットし、型温度を260℃に上げ、面圧2MPaで、15分間260℃で保持した後、金型を150℃まで冷却し、厚み0.3mmのナイロンMXD6樹脂をマトリックス樹脂とする炭素繊維強化複合材料Kを得た。
炭素繊維強化複合材料Jの代わりに炭素繊維強化複合材料Kを使用した以外は、実施例5と同様の方法で、厚み3mmのサンドイッチ成形体を得た。炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体の密度は、0.7g/cm3であり、コア層の密度は0.5g/cm3であった。得られたサンドイッチ成形体の曲げ物性は、曲げ強度240MPa、曲げ弾性率21GPaであった。得られたサンドイッチ成形体の表面には、気泡が観察されなかった。
炭素繊維ストランド(東邦テナックス社製、登録商標「テナックス」STS40−24K F13、直径7μm×24000フィラメント、繊度1.6g/m、引張強度4000MPa、引張弾性率238GPa)を幅8mmに広げながら幅299mm、長さ499mm、厚み2mmのステンレス板に巻きつけ、一方向に引き揃えた樹脂の付いていないシートを得た。次に、80℃に加熱した実施例1の混合物Aを一方向に引き揃えたシートに刷毛で塗布し、幅300mm、長さ500mmの平板の金型にセットし、型締め後、型温度を155℃に上げ、面圧0.5MPaで、15分間155℃で保持した後、金型を80℃まで冷却し、熱可塑性エポキシ樹脂をマトリックス樹脂とする一軸配向炭素繊維強化複合材料Lを得た。一軸配向炭素繊維強化複合材料Lの炭素繊維目付は、200g/m2で、厚みは、0.3mmあった。
炭素繊維強化複合材料Dの代わりに一軸配向炭素繊維強化複合材料Lを使用した以外は、実施例1と同様の方法で、厚み3mmのサンドイッチ成形体を得た。炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体の密度は、0.7g/cm3であり、コア層の密度は0.5g/cm3であった。得られたサンドイッチ成形体の曲げ物性は、曲げ強度300MPa、曲げ弾性率33GPaであった。得られたサンドイッチ成形体の表面には、気泡が観察されなかった。
炭素繊維ストランド(東邦テナックス社製、登録商標「テナックスSTS40−24K F13」、直径7μm×24000フィラメント、繊度1.6g/m、引張強度4000MPa、引張弾性率238GPa)を開繊させながら長さ20mmにカットし、炭素繊維の供給量を300g/minでテーパ管内に導入した。テーパ管内で空気を炭素繊維に吹き付けて繊維束を部分的に開繊しつつ、テーパ管出口の下部に設置したテーブル上に散布した。散布された炭素繊維をテーブル下部よりブロワにて吸引し、定着させて、炭素繊維の重さが200g/m2の樹脂の付いていない炭素繊維ランダムマットを得た。
次に、炭素繊維ランダムマットを幅300mm、長さ500mmにカットし、幅300mm、長さ500mmの平板の金型に1枚セットし、80℃に加熱した混合物Aを流し込み、型締め後、型温度を155℃に上げ、面圧0.5MPaで、15分間155℃で保持した後、金型を80℃まで冷却し、厚み0.4mmの熱可塑性エポキシ樹脂をマトリックス樹脂とするランダムマット炭素繊維強化複合材料Mを得た。
炭素繊維強化複合材料Dの代わりにランダムマット炭素繊維強化複合材料Mを使用した以外は、実施例1と同様の方法で、厚み3mmのサンドイッチ成形体を得た。炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体の密度は、0.75g/cm3であり、コア層の密度は0.55g/cm3であった。得られたサンドイッチ成形体の曲げ物性は、曲げ強度190MPa、曲げ弾性率12GPaであった。得られたサンドイッチ成形体の表面には、気泡が観察されなかった。
平板成形用金型のキャビティを4mmにしたい以外は、実施例1と同様の方法で、炭素繊維強化複合材料Dを1枚、熱可塑性エポキシ樹脂シートCを1枚、炭素繊維強化複合材料Dを1枚の順で積層し、200℃に加熱した幅300mm×長さ500mm×厚み4mmの平板成形用金型にセットし、面圧0.5MPaで型締めし、200℃で1分間保持した後、金型を80℃まで冷却し、厚み4mmのサンドイッチ成形体を得た。炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体の密度は0.5g/cm3であり、コア層の密度は0.35g/cm3であった。得られたサンドイッチ成形体の表面には、気泡が観察されなかった。
JER828(三菱化学社製ビスフェノール型液状エポキシ樹脂)を1000g、予め粉砕したBPA−M(三井化学社製ビスフェノールA)600g、パウダー状のトリ−o−トリルホスフィン(北興化学工業社製)40g、トリ−n−オクチルボレート(東京化成社製)24gとを混ぜ、3本ロールを用いて均一に分散し、反応性化合物の混合物Aを得た。
混合物Aを1000g、熱膨張性マイクロカプセルの発泡粒子のマツモトマイクロスフェアー(登録商標)F−190D(松本油脂製薬社製、発泡開始温度165℃、粒子径30μm)50gを縦型ミキサーで、80℃、10分攪拌・混合し、反応性化合物の混合物Bを得た。
次に、炭素繊維織物W−3101(東邦テナックス社製、重さ200g/m2、厚み0.25mm)およびポリエステル不織布(呉羽テック社製、品番688、重さ250g/m2)を 幅300mm、長さ500mmにカットし、炭素繊維織物W−3101を1枚、ポリエステル不織布を1枚、炭素繊維織物W−3101を1枚の順で、幅300mm×長さ500mm×厚み3mmの平板成形用金型にセットし、面圧0.5MPaで型締めした。その後、金型を170℃に加熱し、80℃に加熱した混合物Bを基材の中間層であるポリエステル不織布部から注入し、170℃で15分加熱した後、金型を80℃まで冷却し、厚み3mmのサンドイッチ成形体を得た。得られたサンドイッチ成形体の表面には10cm四方あたり直径0.5mm以上の気泡が20個観察され、表面品位の良好なサンドイッチ成形体は得られなかった。
Claims (12)
- 炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合材料をスキン層とし、密度が0.1〜0.8g/cm3の熱可塑性発泡樹脂層をコア層とした炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体であって、コア層が未発泡状態の発泡粒子を含んだ熱可塑性樹脂層を得た後、熱可塑性樹脂層中の発泡粒子を膨張させて得られたものであることを特徴とする炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体。
- 前記スキン層の炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合材料における炭素繊維が、繊維長が10mmから100mmのランダムマット、もしくは連続長の一軸配向材、織物材、および/または多軸織物である請求項1に記載の炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体。
- 前記コア層を構成する熱可塑性樹脂層が、更に繊維強化基材を含む請求項1〜2のいずれかに記載の炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体。
- 繊維強化基材が、有機繊維からなる請求項3に記載の炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体。
- 繊維強化基材が、無機繊維からなる請求項3に記載の炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体。
- スキン層を構成する熱可塑性マトリックス樹脂と、コア層を構成する熱可塑性樹脂とが、同種である請求項1〜5のいずれかに記載の炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体。
- コア層を構成する熱可塑性マトリックス樹脂が熱可塑エポキシ樹脂、ポリエステル、または脂肪族ポリアミドである請求項1〜6のいずれかに記載の炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体。
- 1)発泡粒子と、樹脂原料とを混合して未発泡状態の発泡粒子を含んだ熱可塑性樹脂層を得た後、
2)炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合材料をスキン層として、熱可塑性樹脂層をコア層として金型内に配置し、
3)金型を発泡粒子の発泡開始温度の+20℃〜+80℃に加熱して、熱可塑性樹脂層中の発泡粒子を膨張させ
4)次いで、コア層を構成する熱可塑性樹脂の溶融温度以下に金型を冷却することにより形成することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体の製造方法。 - 工程1)の発泡粒子と、樹脂原料とを混合した際に、発泡粒子の発泡開始温度以下で樹脂原料を重合させる請求項8に記載の炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体の製造方法。
- 樹脂原料が、1分子中にエポキシ基を2つ有する化合物(A)および1分子中にフェノール性水酸基を2つ有する化合物(B)、もしくは(A)と(B)との反応物および/またはそのオリゴマーであり、スキン層を構成する熱可塑性マトリックス樹脂が熱可塑エポキシ樹脂である請求項8または9に記載の炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体の製造方法。
- 樹脂原料が、環状ポリエステルオリゴマーであり、スキン層を構成する熱可塑性マトリックス樹脂がポリブチレンテレフタレートである請求項8または9に記載の炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体の製造方法。
- 樹脂原料が、ε−カプロラクタムおよび/またはそのオリゴマーであり、スキン層を構成する熱可塑性マトリックス樹脂が脂肪族ポリアミドあるいは半芳香族ポリアミドである請求項8または9に記載の炭素繊維強化熱可塑性樹脂サンドイッチ成形体の製造方法。
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