JP7205694B2 - ニオブ酸リチウム基板の製造方法 - Google Patents
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C6H10O5 → 6C + 5H2O
チョクラルスキー法で育成されたニオブ酸リチウム結晶を用いてニオブ酸リチウム基板を製造する方法において、
基板形状に加工された複数枚のニオブ酸リチウム結晶を、これ等結晶間に、通気性を有する多孔質板を介在させた状態で積層し、得られたニオブ酸リチウム結晶の積層構造体を加熱炉内に配置した後、不活性ガス雰囲気下、350℃以上、ニオブ酸リチウム結晶のキュリー温度未満の温度で熱処理してニオブ酸リチウム基板を製造することを特徴とする。
第1の発明に記載のニオブ酸リチウム基板の製造方法において、
上記多孔質板が、黒鉛またはアルミナで構成されていることを特徴とする。
第1の発明または第2の発明に記載のニオブ酸リチウム基板の製造方法において、
上記不活性ガスがアルゴンガスで構成され、上記加熱炉が給気口と排気口を有すると共に、加熱炉内に連続的に給排されるアルゴンガスの流量が0.5~5.0L/minであることを特徴とする。
第1の発明~第3の発明のいずれかに記載のニオブ酸リチウム基板の製造方法において、
開口部を有する容器内に上記ニオブ酸リチウム結晶の積層構造体を収容した状態で加熱炉内に配置することを特徴とする。
本発明方法においては通気性を有する多孔質板を使用する。LN結晶間に通気性を有する多孔質板が介在されることによりLN結晶間に空隙が形成されるため、最上段および最下段に配置されたLN結晶と中央に配置されたLN結晶の還元度合(体積抵抗率)を揃えることが可能となる。
基板形状に加工された複数枚のLN結晶を、これ等LN結晶間に、通気性を有する多孔質板を介在させた状態で積層し、得られた積層構造体を直接、若しくは、開口部を有する容器に収容した状態で加熱炉内に配置し、不活性ガス雰囲気下、350℃以上、LN結晶のキュリー温度未満の温度で熱処理してLN結晶を還元処理する。
実施例1~7と比較例1~2、4で用いられる加熱炉には給気口と排気口が設けられ、一般的に市販されているアルゴンガス(酸素分圧は1×10-6atm程度)が給気口を介し加熱炉内に連続的に供給されると共に、排気口を介してアルゴンガス(不活性ガス)が加熱炉外へ連続的に排気されて、加熱炉内は大気圧雰囲気下に調整されている。尚、加熱炉内に給排されるアルゴンガスの流量は2L/minに設定されている。
コングルエント組成の原料を用い、チョクラルスキー法により、直径4インチであるLN単結晶の育成を行った。育成雰囲気は、酸素濃度約20%の窒素-酸素混合ガスである。得られたLN結晶のインゴットは無色透明であった。
基板形状に加工された20枚のLN結晶1を、これ等LN結晶1間に、大きさφ100mm、厚さ0.23mmの黒鉛シート(気孔率60%)で構成された多孔質板3を介在させた状態で積層し、LN結晶の積層構造体10を得た。更に、上記積層構造体10における最上段と最下段にも同様の多孔質板3を配置した。
処理温度を550℃に変更した以外は実施例1と同一条件によりLN結晶の熱処理(還元処理、黒化処理)を行った。
処理温度を600℃に変更した以外は実施例1と同一条件によりLN結晶の熱処理(還元処理、黒化処理)を行った。
大きさφ100mm、厚さ0.23mmの黒鉛シート(気孔率60%)で構成された多孔質板3に代えて、大きさφ100mm、厚み1mmの多孔質黒鉛板(気孔率30%)で構成された多孔質板3を適用した以外は実施例1と同一条件によりLN結晶の熱処理(還元処理、黒化処理)を行った。
大きさφ100mm、厚さ0.23mmの黒鉛シート(気孔率60%)で構成された多孔質板3に代えて、大きさφ100mm、厚み1mmの多孔質黒鉛板(気孔率30%)で構成された多孔質板3を適用し、かつ、開口部20を有するSUS製容器2(図3参照)にLN結晶の積層構造体10を収容して加熱炉内に配置した以外は実施例1と同一条件によりLN結晶の熱処理(還元処理、黒化処理)を行った。
大きさφ100mm、厚さ0.23mmの黒鉛シート(気孔率60%)で構成された多孔質板3に代えて、大きさφ100mm、厚み1mmの多孔質アルミナ板(気孔率60%)で構成された多孔質板3を適用し、かつ、処理温度を600℃に変更した以外は実施例1と同一条件によりLN結晶の熱処理(還元処理、黒化処理)を行った。
大きさφ100mm、厚さ0.23mmの黒鉛シート(気孔率60%)で構成された多孔質板3に代えて、大きさφ100mm、厚み1mmの多孔質アルミナ板(気孔率60%)で構成された多孔質板3を適用し、開口部20を有するSUS製容器2(図3参照)にLN結晶の積層構造体10を収容して加熱炉内に配置し、かつ、処理温度を600℃に変更した以外は実施例1と同一条件によりLN結晶の熱処理(還元処理、黒化処理)を行った。
Al粉とAl2O3粉との混合粉中にLN結晶を埋め込んで熱処理する特許文献2の方法で還元処理を行った。尚、Al粉の混合比は0.5%とし、熱処理中、2L/minの流量でアルゴンガスを大気圧雰囲気下の加熱炉内に連続的に吸排した。また、同様の処理を10回繰り返し実施した。
処理温度を300℃に変更した以外は実施例1と同一条件によりLN結晶の熱処理(還元処理、黒化処理)を行った。また、同様の処理を10回繰り返し実施した。
加熱炉の製品投入口を開放し、かつ、加熱炉内にアルゴンガスの吸排を行わない以外は実施例1と同一条件によりLN結晶の熱処理(還元処理、黒化処理)を行った。尚、熱処理時の加熱炉内における大気の酸素分圧は「2.0×10-1atm」であった。また、同様の処理を10回繰り返し実施した。
基板形状に加工された20枚のLN結晶1を、これ等LN結晶1間に、多孔質板3を介在させることなく直接積層してLN結晶の積層構造体10とした以外は実施例1と同一条件によりLN結晶の熱処理(還元処理、黒化処理)を行った。また、同様の処理を10回繰り返し実施した。
2 容器
3 多孔質板
10 積層構造体
20 開口部
Claims (4)
- チョクラルスキー法で育成されたニオブ酸リチウム結晶を用いてニオブ酸リチウム基板を製造する方法において、
基板形状に加工された複数枚のニオブ酸リチウム結晶を、これ等結晶間に、通気性を有する多孔質板を介在させた状態で積層し、得られたニオブ酸リチウム結晶の積層構造体を加熱炉内に配置した後、不活性ガス雰囲気下、350℃以上、ニオブ酸リチウム結晶のキュリー温度未満の温度で熱処理してニオブ酸リチウム基板を製造することを特徴とするニオブ酸リチウム基板の製造方法。 - 上記多孔質板が、黒鉛またはアルミナで構成されていることを特徴とする請求項1に記載のニオブ酸リチウム基板の製造方法。
- 上記不活性ガスがアルゴンガスで構成され、上記加熱炉が給気口と排気口を有すると共に、加熱炉内に連続的に給排されるアルゴンガスの流量が0.5~5.0L/minであることを特徴とする請求項1または2に記載のニオブ酸リチウム基板の製造方法。
- 開口部を有する容器内に上記ニオブ酸リチウム結晶の積層構造体を収容した状態で加熱炉内に配置することを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のニオブ酸リチウム基板の製造方法。
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