JP7087765B2 - タンタル酸リチウム基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、チョクラルスキー法で育成されたタンタル酸リチウム結晶を用いてタンタル酸リチウム基板を製造する方法に係り、特に、色むら(還元むら)の無い電気的特性に優れたタンタル酸リチウム基板の製造方法に関するものである。
タンタル酸リチウム(以下、LTと略称することがある)結晶は、融点が約1650℃、キュリー温度が約600℃の強誘電体であり、この結晶を用いて製造されるタンタル酸リチウム基板は、主に、携帯電話の送受信用デバイスに用いられる表面弾性波(SAW)フィルター材料として適用されている。
そして、携帯電話の高周波化、各種電子機器の無線LANによるBluetooth(登録商標)(2.45GHz)の普及等により、2GHz前後の周波数領域のSAWフィルターが今後急増すると予測されている。
上記SAWフィルターは、LT等の圧電材料で構成された基板上に、Al、Cu等の金属薄膜で一対の櫛型電極が形成された構造となっており、この櫛型電極がデバイスの特性に左右する重要な役割を担っている。また、上記櫛型電極は、圧電材料上にスパッタリングにより金属薄膜を成膜した後、一対の櫛型パターンを残し、フォトリソグラフ技術により不要な部分をエッチングにより除去することで形成される。
また、上記LT単結晶は、産業的には、主にチョクラルスキー法によって、酸素濃度が数%~20%の窒素-酸素混合ガス雰囲気の電気炉中で育成されており、通常、高融点のイリジウム坩堝が用いられ、育成されたLT単結晶は電気炉内で所定の冷却速度で冷却された後、電気炉から取り出して得られている。
育成されたLT結晶は、無色透明若しくは透明度の高い淡黄色を呈している。育成後、結晶の熱応力による残留歪を取り除くため、融点に近い均熱下で熱処理を行い、更に単一分極とするためのポーリング処理、すなわち、LT結晶を室温からキュリー温度以上の所定温度まで昇温し、結晶に電圧を印加し、電圧を印加したままキュリー温度以下の所定温度まで降温した後、電圧印加を停止して室温まで冷却する一連の処理を行う。ポーリング処理後、結晶の外径を整えるために外周研削されたLT結晶(インゴットと称する)は、スライス、ラップ、ポリッシュ工程等の機械加工を経て基板となる。最終的に得られた基板はほぼ無色透明で、その体積抵抗率はおよそ1014~1015Ω・cm程度である。
特許第4063191号公報(請求項1参照) 特許第4220997号公報(4頁30行~5頁37行参照) 特許第5133279号公報(段落0013~0016参照)
ところで、このような従来の方法で得られた基板では、表面弾性波素子(SAWフィルター)製造プロセスにおいて、LT結晶の特性である焦電性のため、プロセスで受ける温度変化によって電荷が基板表面にチャージアップし、これにより生じる放電が原因となって基板表面に形成した櫛型電極が破壊され、更には基板の割れ等を生じて素子製造プロセスでの歩留まり低下が起きている。
そこで、LT結晶の焦電性による不具合を解消するため、導電率を増大させる技術がいくつか提案されている。例えば、特許文献1には、基板の状態に加工されたLT結晶(以下「基板形状のLT結晶」とし、熱処理後のLT基板と区別する)をアルミニウム粉末(Al粉)と酸化アルミニウム粉末(Al23粉)との混合粉中に埋め込んで熱処理(還元処理)する方法が開示されている。尚、導電性を増大させたLT基板は、酸素空孔が導入されたことにより光吸収を起こすようになる。そして、観察されるLT基板の色調は、透過光では赤褐色系に、反射光では黒色に見えるため、導電性を増大させる還元処理は黒化処理とも呼ばれており、このような色調の変化現象を黒化と呼んでいる。
しかし、基板形状のLT結晶をAl粉とAl23粉との混合粉中に埋め込んで熱処理する特許文献1の方法は、Al粉の混合比にもよるが、点状の還元むら(黒い点)が発生することがある。また、基板形状のLT結晶を上記混合粉中に埋め込んで熱処理する方法であるため、Al粉を混合粉中に均一に分散させかつ混合粉を平らに均しながら上記LT結晶を埋め込む必要があり作業性に難点があった。
これに対し、粉末を使用しない方法も開発されている。例えば、特許文献2には、温度T1(700℃以上)で還元処理された元材(LT結晶から成るスライスウェハ)を、温度T1より低い温度T2(300~600℃)でかつ還元雰囲気中において単一分極化されたLT結晶素材(黒化処理の対象)に接触させてLT結晶素材の導電率を増加させる方法が開示されている。また、特許文献3には、塩化ナトリウムや塩化カリウム(金属のハロゲン化物)が含まれる溶液にLT結晶素材(黒化処理の対象)を浸漬した後、キュリー温度以下の温度でかつ還元雰囲気下において、還元剤(LT結晶をキュリー温度以上、950℃以下の温度で、かつ、還元雰囲気下で熱処理して得られた多分極LT)と上記LT結晶素材を重ね合わせて熱処理する方法が開示されている。特許文献2と特許文献3に開示された方法は、粉末を使用せず、かつ、還元処理された元材(LT結晶から成るスライスウェハ)や還元剤(多分極LT)として上記LT結晶素材(黒化処理の対象)と同一のLT結晶が適用されているため、製品となるLT結晶を汚染することがなく、作業性も良好で生産性は向上する。しかし、これ等方法では、LT結晶素材(黒化処理の対象)に上記元材や還元剤を接触させて還元処理するため、LT結晶素材の接触度合いにより、縞状あるいは年輪状の色むら(基板内で導電率のばらつきが生じる)が発生し易い欠点があった。また、これ等方法では、予め、還元処理された元材(LT結晶から成るスライスウェハ)や還元剤(多分極LT)を準備する必要があるため、その分、生産効率が悪かった。
本発明はこのような問題点に着目してなされたもので、その課題とするところは、焦電性による不具合の改善効果が均一で、色むら不良の発生を抑制でき、低コストで再現性と生産効率に優れたタンタル酸リチウム基板の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明者は、予め、還元処理された元材(LT結晶から成るスライスウェハ)や還元剤(多分極LT)を準備する必要のない特許文献1に記載された方法に着目し、この方法において直径1~5mm程度の黒い点状の還元むら(点状色むら)が発生する原因について鋭意分析を行った。この結果、特許文献1の方法を実施する際、Al粉とAl23粉から成る混合粉中に不可避的に混入し、あるいは、基板形状のLT結晶表面に不可避的に吸着した衣類繊維等の浮遊ごみが上記還元むら(点状色むら)の原因であることを見出すに至った。
すなわち、衣類繊維の主な成分はセルロース[分子式(C6105)n]であるが、還元処理中の高温下において上記セルロースが自己分解し、下記反応式に示すようにカーボンガス(C)、水蒸気(H2O)等が生成される。
6105 → 6C + 5H2
そして、生成した水蒸気と混合粉中に含まれるAl粉が反応し、Al粉が急激に酸化することで局所的な発熱が起こり、この反応が基板形状のLT結晶近傍で起きることによりその部分が局所的に還元され、黒い点状の上記還元むら(点状色むら)が発生していると考えられる。
本発明はこのような技術的分析と発見により完成されたもので、基板形状のLT結晶にアルミニウムが接触することがなく、かつ、Al粉とAl23粉との混合粉中に上記LT結晶を埋め込む煩雑な作業を要しないと共に、混合粉中に基板形状のLT結晶を埋め込む従前の処理方法(すなわち、特許文献1の方法)と同程度の体積抵抗率が得られるタンタル酸リチウム基板(LT基板)の製造方法を提供するものである。
すなわち、本発明に係る第1の発明は、
チョクラルスキー法で育成されたタンタル酸リチウム結晶を用いてタンタル酸リチウム基板を製造する方法において、
基板の状態に加工されたタンタル酸リチウム結晶の両面に多孔質アルミナ板を重ね合わせて積層構造体を構成し、かつ、アルミニウム板を介して複数の上記積層構造体を重ね合わせて積層集合体を構成すると共に、該積層集合体が収容された容器を加熱炉内に配置した後、不活性ガス雰囲気下、350℃以上、タンタル酸リチウム結晶のキュリー温度未満の温度で熱処理してタンタル酸リチウム基板を製造することを特徴とする。
第2の発明は、
第1の発明に記載のタンタル酸リチウム基板の製造方法において、
上記タンタル酸リチウム結晶の両面に重ね合わせる多孔質アルミナ板の厚さが0.5mm以上5mm以下であることを特徴とする。
第3の発明は、
第1の発明または第2の発明に記載のタンタル酸リチウム基板の製造方法において、
上記タンタル酸リチウム結晶の両面に重ね合わせる多孔質アルミナ板の気孔率が10%以上80%以下であることを特徴とする。
第4の発明は、
第1の発明~第3の発明のいずれかに記載のタンタル酸リチウム基板の製造方法において、
上記アルミニウム板がエッチングにより表面積を増大させたエッチドアルミニウム板で構成されていることを特徴とする。
第5の発明は、
第1の発明に記載のタンタル酸リチウム基板の製造方法において、
上記不活性ガスがアルゴンガスで構成され、上記加熱炉が給気口と排気口を有すると共に、加熱炉内に連続的に給排されるアルゴンガスの流量が0.5~5.0L/minであることを特徴とする。
第6の発明は、
第1の発明に記載のタンタル酸リチウム基板の製造方法において、
上記不活性ガスがアルゴンガスで構成され、上記加熱炉が密閉されていると共に、該加熱炉内のアルゴンガスにより炉内圧力が大気圧雰囲気となっていることを特徴とする。
本発明方法によれば、基板の状態に加工されたタンタル酸リチウム結晶にアルミニウムが接触することがないため上記還元むら(点状色むら)の発生が抑制され、かつ、特許文献1におけるAl粉とAl23粉との混合粉中に基板の状態に加工されたタンタル酸リチウム結晶を埋め込む煩雑な作業を行う必要もない。
従って、焦電性による不具合の改善効果が均一であるタンタル酸リチウム基板を効率よく製造することが可能となる。
基板形状のLT結晶4の両面に多孔質アルミナ板2、2を重ね合わせて積層構造体10とし、かつ、アルミニウム板3を介して複数の積層構造体10を重ね合わせて積層集合体100を構成すると共に、該積層集合体100が収容された容器1を大型容器5内に1個(図1ではステンレス容器1が1個の場合を示す)若しくは複数個収容した状態を示す説明図。
以下、本発明の実施形態について具体的に説明する。
LT結晶は、結晶内に存在する酸素空孔濃度によって電気伝導度と色が変化する。LT結晶中に酸素空孔が導入されると、チャージバランスをとる必要から一部のTaイオンの価数が5+から4+に変わり、電気伝導性を生じると同時に光吸収を起こす。電気伝導は、キャリアである電子がTa5+イオンとTa4+イオンの間を移動するために生ずると考えられる。結晶の電気伝導度は、単位体積当たりのキャリア数とキャリアの移動度の積で決まる。移動度が同じであれば、電気伝導度は酸素空孔数に比例する。また、光吸収による色変化は、酸素空孔により導入された電子レベルによるものと考えられる。
ところで、LT結晶の導電率を高くする場合、酸素分圧が充分に低い不活性ガス中において、基板形状のLT結晶をキュリー温度未満の温度で熱処理してLT結晶中に酸素空孔を導入する方法が考えられる。しかし、一般的に市販されている低酸素濃度の不活性ガスであっても不純物として数ppm以下の酸素が含まれるため、一般的に市販されている不活性ガスを用いた熱処理では充分にLT結晶の導電率を高くすることはできない。上記特許文献1では、基板形状のLT結晶を、Al粉とAl23粉との混合粉中に埋め込んで熱処理する方法を開示している。しかし、混合粉中におけるAl粉の比率が高くなるに従い、直径1~5mm程度の黒い点の還元むら(点状色むら)が発生し易くなる。この還元むらは、上述したようにAl粉とAl23粉との混合粉中に不可避的に混入し、あるいは、上記LT結晶表面に不可避的に吸着した衣類繊維等の浮遊ごみに起因すると考えられる。
そこで、本発明方法においては、基板形状のLT結晶両面に多孔質アルミナ板を重ね合わせて積層構造体とし、かつ、アルミニウム板を介して複数の上記積層構造体を重ね合わせて積層集合体とすることで、アルミニウム板の酸化反応によりLT結晶周辺に存在する不活性ガスの酸素分圧を低下させてLT結晶に酸素空孔を導入する条件が得られ、更に、上記多孔質アルミナ板が介在して基板形状のLT結晶とアルミニウム板が接触しないため、上記還元むら(点状色むら)の発生が抑制される。
すなわち、図1に示すように、基板形状のLT結晶4の両面に多孔質アルミナ板2、2を重ね合わせて積層構造体10とし、かつ、アルミニウム板3を介して複数の積層構造体10を重ね合わせて積層集合体100を構成する。そして、上記積層集合体100をステンレス容器1に収容し、かつ、1個(図1ではステンレス容器1が1個の場合を示す)若しくは複数個のステンレス容器1をアルミニウムで構成された大型容器5に収容し、この大型容器5を加熱炉(図示せず)内に配置した後、不活性ガス雰囲気下、350℃以上、タンタル酸リチウム結晶のキュリー温度未満の温度で熱処理して基板形状のLT結晶4を還元処理している。
尚、図1に示す上記容器1と大型容器5は蓋材で覆われているが密閉容器ではない。また、大型容器5を省略して上記容器1を加熱炉内に直接配置してもよい。
本発明方法では、図1に示すように多孔質アルミナ板2が介在して基板形状のLT結晶4とアルミニウム板3が接触しないため、上記浮遊ごみ等に起因した水蒸気とアルミニウムの発熱反応が基板形状のLT結晶4近傍で起きることを防止でき、上記還元むら(点状色むら)の発生を抑制することが可能となる。
また、多孔質アルミナ板2を用いることにより、基板形状のLT結晶4近傍におけるアルゴンガス(不活性ガス)の対流速度を速め、上記LT結晶4から脱離した酸素分子の拡散を速めることにより還元処理を促進させることが可能となる。
更に、多孔質アルミナ板2に重ね合わせるアルミニウム板3の表面積を増大させることにより、上記LT結晶4の体積抵抗率を下げることが可能となる。アルミニウム板3の表面積を増大させることで、アルゴンガス(不活性ガス)中の酸素とアルミニウム板との接触確率が増え、アルミニウムの酸化反応が起き易くなることから効率的にアルゴンガス(不活性ガス)を低酸素分圧にでき、この結果、基板形状のLT結晶4の還元処理を促進させることが可能となる。尚、アルミニウム板3の表面積を増大させる方法としては、パンチングにより穴を開け、あるいは、エッチングにより微細凹凸が表面に形成されたエッチドアルミニウム板を用いる方法が挙げられる。
以下、本発明方法の構成について詳細に説明する。
(1)多孔質アルミナ板
本発明方法においては多孔質アルミナ板を使用する。多孔質アルミナ板を使用することで通気性がよくなり、アルミニウム板の還元性が促進される。
緻密質のアルミナ板若しくは気孔率が10%未満のアルミナ板を使用した場合、アルミニウム板との通気性が悪くなるため、基板形状のLT結晶との接触具合により特許文献2~3の方法と類似した縞状あるいは年輪状の還元むらを発生することがある。アルミナ板の気孔率は10%以上80%以下がよく、好ましくは60%以上である。アルミナ板の気孔率を高くすることで通気性がよくなり、アルミニウム板の還元性が促進される。また、アルミナ板の気孔率が80%を超えた場合、アルミナ板の強度が弱くなり、アルミナ板の取り扱い時においてアルミナ板が割れてしまったり、欠け等が多発する。このため、アルミナ板の気孔率は、上述したように10%以上80%以下が好ましい。
また、アルミナ板の大きさについては、上記LT結晶の大きさより大きく設定する。
好ましくは、LT結晶の外周端側から外方へ食み出るアルミナ板の外周側が、LT結晶の厚み分だけ大きく、かつ、アルミナ板の厚さ以下に設定するとよい。LT結晶の外周端側から外方へ食み出るアルミナ板の外周側がアルミナ板の厚さ以下に設定することで、LT結晶の外周縁部が濃い黒色となる周辺黒化不良(LT結晶の外周縁部が強く還元されることに起因する黒化不良)等を防止することができる。そして、LT結晶の外周端側から外方へ食み出るアルミナ板の外周側が、LT結晶の厚み分だけ大きく、かつ、アルミナ板の厚さ以下に設定することで、上記LT結晶の外周縁部を含め均一に還元処理することが可能となる。
また、アルミナ板の厚さについては、5mm以下が好ましく、2mm以下がより好ましい。厚みが5mmを超えた場合、基板形状のLT結晶と上記アルミニウム板との距離が大きくなるため還元作用が低下し、また、上記積層構造体10の厚さが大きくなって容器1内に収容される処理枚数が減少するため生産性が悪化する。厚みが0.5mm未満の場合、アルミナ板の強度が弱くなり、アルミナ板の取り扱い時においてアルミナ板が割れてしまったり、欠け等が多発する。このため、アルミナ板の厚さは、0.5mm以上、5mm以下が好ましい。
(2)アルミニウム板
アルミニウム板としては、表面が平滑なアルミニウム板若しくは表裏面が粗面化されたアルミニウム板を使用することができる。また、アルミニウム板の大きさについては、上記アルミナ板と同様、LT結晶の外周端側から外方へ食み出るアルミニウム板の外周側が、LT結晶の厚み分だけ大きく、かつアルミナ板の厚さ以下に設定するとよい。また、アルミニウム板の厚さについては特に限定はなく、0.005mm~1mmとするとよい。
尚、複数の積層構造体10を重ね合わせて図1に示す積層集合体100を構成する場合、最上段と最下段に位置するLT結晶4の両面側にも多孔質アルミナ板2を介しアルミニウム板が配置されるようにするには、図1に示すように積層集合体100の最上面と最下面はアルミニウム板3で構成されることになる。そして、積層集合体100の最上面を構成するアルミニウム板(箔)3の板厚が薄い場合、アルミニウム板(箔)3表面にうねり等が発生して多孔質アルミナ板2にアルミニウム板(箔)3が均一に密着しなくなることがある。このような場合、アルミニウム板(箔)3の密着性を高めるためにアルミニウム板(箔)3の外側に、更に、多孔質アルミナ板2を配置してもよい。
また、上述したようにアルミニウム板の表面積を大きくしてその還元性が促進されるようにしてもよく、例えば、パンチングによりφ0.5mm~φ1mmの貫通孔を複数形成したアルミニウム板を使用してもよい。また、貫通孔を形成する方法に代えてアルミニウム板の表裏面に微細凹凸を形成してもよい。例えば、アルミニウム板の表裏面をエッチングして粗化することで微細凹凸を形成してもよい。尚、微細凹凸の大きさは、比表面積で表してもよい。因みに、表面が平滑なアルミニウム板の比表面積は、下記実施例において示されているように0.025m2/gである。また、エッチングにより微細凹凸が表面に形成されたアルミニウム(エッチドアルミニウム)板の比表面積は0.694m2/g(実施例13参照)である。アルミニウム板の比表面積が大きくなることでLT結晶の還元処理がより促進される。また、上記比表面積は、比表面測定装置を用いBET流動法により測定して算出される。
(3)熱処理条件
図1に示すように、基板形状のLT結晶4の両面に多孔質アルミナ板2、2を重ね合わせて積層構造体10とし、かつ、アルミニウム板3を介して複数の積層構造体10を重ね合わせて積層集合体100を構成すると共に、該積層集合体100が収容されたステンレス容器1をアルミニウム製の大型容器5内に収容した後、加熱炉(図示せず)内に配置し、不活性ガス雰囲気下、350℃以上、タンタル酸リチウム結晶のキュリー温度(約600℃)未満の温度で熱処理してタンタル酸リチウム基板を製造する。また、上述したようにアルミニウム製の大型容器5を省略してステンレス容器1を加熱炉内に直接配置してもよい。
上記不活性ガスについては、一般的に市販されているアルゴンガス(酸素分圧は1×10-6atm程度)や窒素ガス等を適用できる。また、上記加熱炉内の雰囲気は、給気口と排気口を有し、不活性ガスが加熱炉内に連続的に給排されて加熱炉内の圧力が大気圧雰囲気に設定され、あるいは、上記加熱炉が密閉され、加熱炉内に封入された不活性ガスにより加熱炉内の圧力が大気圧雰囲気に設定されている条件が例示される。
そして、前者(すなわち、不活性ガスが連続的に給排される加熱炉)の場合、加熱炉内に連続的に給排される不活性ガスの流量については、不活性ガスがアルゴンガスである場合、0.5~5L/minであることが好ましい。尚、不活性ガスが連続的に給排される上記加熱炉が適用された場合、加熱炉内を減圧あるいは真空に設定することが無く、密閉容器や減圧処理装置を要しないため設備コストの削減が図れる。
本発明方法により、LT基板の体積抵抗率を3×109~5×1012(Ω・cm)程度に設定することができる。尚、LT基板の体積抵抗率は、上記アルミナ板の気孔率、板厚、アルミニウム板の比表面積等により適宜調整することができる。
また、本発明方法では、上述したように多孔質アルミナ板が介在して基板形状のLT結晶とアルミニウム板が接触しないため、浮遊ごみ等に起因した水蒸気とアルミニウムの発熱反応がLT結晶近傍で起きることを防止でき、還元むら(点状色むら)の発生を抑制することが可能となる。
更に、本発明方法では、特許文献1におけるAl粉とAl23粉との混合粉中に基板形状のLT結晶を埋め込む煩雑な作業を行う必要もないため、LT基板の生産性を著しく向上させることが可能となる。
以下、本発明の実施例について比較例も挙げて具体的に説明するが、本発明の技術範囲は下記実施例によって何ら限定されるものではない。
[加熱炉の構成]
実施例と比較例で用いられる加熱炉には給気口と排気口が設けられ、一般的に市販されているアルゴンガス(酸素分圧は1×10-6atm程度)が給気口を介し加熱炉内に連続的に供給されると共に、排気口を介してアルゴンガス(不活性ガス)が加熱炉外へ連続的に排気されて、加熱炉内は大気圧雰囲気下に調整されている。尚、加熱炉内に給排されるアルゴンガスの流量は2L/minに設定されている。
[LT結晶の育成とインゴットの加工等]
コングルエント組成の原料を用い、チョクラルスキー法により、直径4インチであるLT単結晶の育成を行った。育成雰囲気は、酸素濃度約3%の窒素-酸素混合ガスである。得られたLT結晶のインゴットは透明な淡黄色であった。
LT結晶のインゴットに対し、熱歪み除去のための熱処理と単一分極とするためのポーリング処理を行った後、外周研削、スライス、および研磨を行って42゜RY(Rotated Y axis)の基板形状に加工されたLT結晶とした。
得られた42゜RYのLT結晶は、無色透明で、体積抵抗率は1×1015Ω・cm、キュリー温度は603℃であった。
[実施例1]
基板形状に加工した上記LT結晶4の両面に多孔質アルミナ板2、2を重ね合わせて積層構造体10を構成し、アルミニウム板3を介して4つの積層構造体10を重ね合わせて図1に示す積層集合体100を構成した後、該積層集合体100をステンレス製容器に収容した。尚、積層集合体100の最上面と最下面は図1に示すようにアルミニウム板3で構成されている。また、上記多孔質アルミナ板2には、直径が102mm、気孔率が70%、厚みが1mmのものを使用した。また、平滑なアルミニウム板(箔)3は、直径が102mm、厚みが15μm、BET流動法により測定した比表面積は0.025m2/gであった。
そして、上記積層集合体100が収容されたステンレス製容器を加熱炉内に配置した後、吸気口を介し市販されているアルゴンガスを加熱炉内に供給した。
そして、2L/minの流量で上記アルゴンガスを大気圧雰囲気下の加熱炉内に連続的に給排し、580℃、20時間の熱処理(黒化処理)を行った。
熱処理を行った合計200枚のLT結晶について、処理後のLT基板の体積抵抗率を測定し、かつ、目視検査により点状色むら(還元むら)の発生率を調査した。尚、体積抵抗率は、JIS K-6911に準拠した3端子法により測定している。
熱処理(黒化処理)後におけるLT基板の体積抵抗率は3.0×109Ω・cm程度で(200枚のLT基板の平均値)、LT基板表面の点状むら(色むら)発生率は0.0%であった。これ等結果を表1に示す。
[実施例2]
上記多孔質アルミナ板の気孔率が60%である以外は、実施例1と同一条件によりLT結晶の熱処理(黒化処理)を行った。
熱処理(黒化処理)後におけるLT基板の体積抵抗率は5.0×109Ω・cm程度であり、点状むら(色むら)発生率は0.0%であった。
結果を表1に示す。
[実施例3~12]
上記多孔質アルミナ板の気孔率、厚みについて、表1に記載した条件に変更した以外は、実施例1と同一条件によりLT結晶の熱処理(黒化処理)を行った。
熱処理(黒化処理)後の実施例3~12に係るLT基板の体積抵抗率は17.0×109~5.0×1012Ω・cmであり、点状むら(色むら)発生率は0.0%であった。
これ等結果を表1に示す。
[比較例1]
上記多孔質アルミナ板を、厚みが1mmで緻密質のアルミナ板に変更した以外は、実施例1と同一条件によりLT結晶の熱処理(黒化処理)を行った。
熱処理(黒化処理)後におけるLT基板表面の点状むら(色むら)発生率は実施例1と同様0.0%であったが、体積抵抗率は測定上限(1015Ω・cm)以上であり、色調変化はわずかに黒化していることが確認できたものの、ほとんど黒化していなかった。
結果を表1に示す。
[実施例13]
平滑なアルミニウム板(箔)に代えて、エッチングにより微細凹凸が表面に形成されたエッチドアルミニウム板(箔)を適用した以外は実施例1と同一条件によりLT結晶の熱処理(黒化処理)を行った。尚、上記エッチドAl板(箔)は、厚みが100μm前後、BET流動法により測定した比表面積は0.694m2/gであった。
熱処理(黒化処理)後におけるLT基板の体積抵抗率は1.5×109Ω・cm程度であり、色むら不良の発生率は0.0%(実施例1と同様)であった。
結果を表1に示す。
[比較例2]
Al粉とAl23粉との混合粉中にLT結晶を埋め込んで熱処理する特許文献1に係る方法にて還元処理を行った。尚、Al粉の混合比は20%とし、熱処理中、2L/minの流量でアルゴンガスを大気圧雰囲気下の加熱炉内に連続的に給排した。
熱処理(黒化処理)後、実施例1と同一の方法により体積抵抗率の測定と色むら不良の発生率を調査した。
熱処理(黒化処理)後の比較例2に係るLT基板の体積抵抗率は0.7×109Ω・cmと良好であったが、色むらの発生率は15.0%で、各実施例および比較例1より高かった。結果を表2に示す。
Figure 0007087765000001
Figure 0007087765000002
[確 認]
(1)アルミナ板の厚みが全て1mmで、アルミナ板の気孔率が異なる実施例1~5と比較例1について、得られたLT基板の体積抵抗率を比較した。
気孔率70%の実施例1(3.0×109Ω・cm)、
気孔率60%の実施例2(5.0×109Ω・cm)、
気孔率50%の実施例3(7.0×109Ω・cm)、
気孔率30%の実施例4(1.0×1010Ω・cm)、
気孔率10%の実施例5(1.5×1010Ω・cm)
緻密質のアルミナ板が適用された比較例1(測定上限)、
これ等の比較からアルミナ板の気孔率が重要であり、アルミナ板の気孔率を上げる程、熱処理後におけるLT基板の体積抵抗率がより低下されることが確認された。
一方、緻密質のアルミナ板では、低酸素分圧となったArガスがLT結晶周辺まで到達しないため、黒化されないことが確認された。
(2)アルミナ板の気孔率が全て70%で、アルミナ板の厚さが異なる実施例1、実施例6、および実施例11について、得られたLT基板の体積抵抗率を比較した。
アルミナ板の厚さが1mmの実施例1(3.0×109Ω・cm)、
アルミナ板の厚さが2mmの実施例6(2.2×1010Ω・cm)、
アルミナ板の厚さが5mmの実施例11(3.0×1011Ω・cm)、
これ等の比較から、アルミナ板の厚みが大きくなる程、低酸素分圧となったArガスがLT結晶周辺まで到達し難くなるため、LT基板の体積抵抗率が低下され難くなることが確認された。
(3)アルミナ板(気孔率が70%、厚さが1mm)は同一で、適用したアルミニウム板が異なる実施例1と実施例13について、得られたLT基板の体積抵抗率を比較した。
平滑アルミニウム板(箔)を適用した実施例1(3.0×109Ω・cm)、
エッチドアルミニウム板(箔)を適用した実施例13(1.5×109Ω・cm)、
平滑アルミニウム板(箔)が適用された実施例1との比較から、エッチドアルミニウム板(箔)を用いてアルミニウム板の表面積を増大させることで、LT基板の体積抵抗率がより低下されることが確認された。
(4)本発明方法を適用した実施例1~13と、Al粉とAl23粉との混合粉中にLT結晶を埋め込んで熱処理する特許文献1の方法を適用した比較例2の比較から、本発明方法は、特許文献1の方法と同等までLT基板の体積抵抗率を低下させることができ、かつ、特許文献1で問題とされた点状むら(色むら)の発生を防止できることも確認された。
本発明方法によれば、点状むら(還元むら)の発生が抑制され、かつ、電気的特性に優れたタンタル酸リチウム基板を製造できるため、表面弾性波素子(SAWフィルター)用の基板材料に用いられる産業上の利用可能性を有している。
1 ステンレス容器
2 多孔質アルミナ板
3 アルミニウム板
4 基板形状のタンタル酸リチウム結晶
5 アルミニウム製の大型容器
10 積層構造体
100 積層集合体

Claims (6)

  1. チョクラルスキー法で育成されたタンタル酸リチウム結晶を用いてタンタル酸リチウム基板を製造する方法において、
    基板の状態に加工されたタンタル酸リチウム結晶の両面に多孔質アルミナ板を重ね合わせて積層構造体を構成し、かつ、アルミニウム板を介して複数の上記積層構造体を重ね合わせて積層集合体を構成すると共に、該積層集合体が収容された容器を加熱炉内に配置した後、不活性ガス雰囲気下、350℃以上、タンタル酸リチウム結晶のキュリー温度未満の温度で熱処理してタンタル酸リチウム基板を製造することを特徴とするタンタル酸リチウム基板の製造方法。
  2. 上記タンタル酸リチウム結晶の両面に重ね合わせる多孔質アルミナ板の厚さが0.5mm以上5mm以下であることを特徴とする請求項1に記載のタンタル酸リチウム基板の製造方法。
  3. 上記タンタル酸リチウム結晶の両面に重ね合わせる多孔質アルミナ板の気孔率が10%以上80%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のタンタル酸リチウム基板の製造方法。
  4. 上記アルミニウム板がエッチングにより表面積を増大させたエッチドアルミニウム板で構成されていることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のタンタル酸リチウム基板の製造方法。
  5. 上記不活性ガスがアルゴンガスで構成され、上記加熱炉が給気口と排気口を有すると共に、加熱炉内に連続的に給排されるアルゴンガスの流量が0.5~5.0L/minであることを特徴とする請求項1に記載のタンタル酸リチウム基板の製造方法。
  6. 上記不活性ガスがアルゴンガスで構成され、上記加熱炉が密閉されていると共に、該加熱炉内のアルゴンガスにより炉内圧力が大気圧雰囲気となっていることを特徴とする請求項1に記載のタンタル酸リチウム基板の製造方法。
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