JP7087063B2 - 画像形成方法 - Google Patents

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本開示は、画像形成方法に関する。
近年、反射性液晶を用いた画像形成方法が提案されている。反射性液晶は特異な光反射性を有している。このため、他の画像形成材料に見られない加飾画像、即ち、反射性のコレステリック液晶を形成することで、従来のインクなどによる光吸収性層では達成できなかった外観の画像が提供できる。例えば、反射性のコレステリック液晶の適用により、金属光沢を有する画像などの形成が可能となるため、液晶化合物を用いて新規の装飾、セキュリティー印刷への応用が期待できる。
液晶組成物を応用した画像形成方法としては、コレステリック液晶ポリマーと、重合性化合物と光重合開始剤とを含有するインク組成物をインクジェットにより記録し、インク画像を硬化させることにより、耐摩擦性が良好な光輝画像を形成する方法が提案されている(特開2011-195747号公報参照)。
また、液晶化合物の応用として、基材と、基材上に形成された波長選択反射性を有するドットとを有し、画像表示装置の表面に配置しうる、液晶材料が多方向において高い再帰反射性を有する光学部材が提案されている(特開2016-90993号公報参照)。
しかしながら、特開2011-195747号公報に記載の方法は、液晶材料として、液晶ポリマーを粉砕した粒子を着色剤として用いており、液晶ポリマーを粉砕する方法では、インクジェット記録に好適な微細な粒子を調製することが困難であり、高品質の画像形成の要請に適していなかった。
また、特開2016-90993号公報に記載の光学部材は、透明スクリーンであり、反射性液晶材料自体を画像様に描画し、加飾することは想定されていない。
本発明の一実施形態が解決しようとする課題は、金属光沢を有する反射性液晶画像を形成することができ、形成する画像の色再現性及び色濃度の調整を容易に行なうことができる画像形成方法を提供することである。
課題を解決するための手段は、下記実施形態を含む。
<1> 重合性液晶化合物とキラル化合物と重合開始剤とを含み、反射波長が互いに異なる少なくとも2種のインクを、基材上に、インクジェット方式により、画像形成領域におけるインクの総付与量が50%以上の画像面積率で画像様に付与する工程を含む画像形成方法。
<2> 反射波長が互いに異なる少なくとも2種のインクが、キラル化合物の含有量が互いに異なるインクである<1>に記載の画像形成方法。
<3> 反射波長が互いに異なる少なくとも2種のインクが、重合性液晶化合物の種類又は重合性液晶化合物の含有量の少なくとも一方が互いに異なる<1>又は<2>に記載の画像形成方法。
<4> 反射波長が互いに異なる少なくとも2種のインクのうち、少なくとも1種のインクは、互いに異なる2種以上の重合性液晶化合物を含む<1>~<3>のいずれか1つに記載の画像形成方法。
<5> 少なくとも1種のインクの付与量を変えることで、形成される画像の濃度を変える<1>~<4>のいずれか1つに記載の画像形成方法。
<6> 基材が光吸収性の基材である<1>~<5>のいずれか1つに記載の画像形成方法。
<7> 基材の可視光吸収率が50%以上である<6>に記載の画像形成方法。
本発明の一実施形態によれば、金属光沢を有する反射性液晶画像を形成することができ、形成する画像の色再現性及び色濃度の調整を容易に行なうことができる画像形成方法を提供することができる。
CIE L*a*b*(1976)空間において、実施例1の画像形成方法で得られた画像の色再現領域の体積を示すグラフである。 CIE L*a*b*(1976)空間において、比較例1の画像形成方法で得られた画像の色再現領域の体積を示すグラフである。
本開示において「~」を用いて記載した数値範囲は、「~」の前後の数値を下限値及び上限値として含む数値範囲を表す。
さらに、本開示において組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
また、「置換基」の表記は、特に断りのない限り、無置換のもの、置換基を更に有するものを包含する意味で用いられ、例えば「アルキル基」と表記した場合、無置換のアルキル基と置換基を更に有するアルキル基の双方を包含する意味で用いられる。その他の置換基についても同様である。
本開示において、「(メタ)アクリル」は、アクリル及びメタクリルの少なくとも一方を意味し、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びメタクリレートの少なくとも一方を意味する。
本開示において段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
また、本開示において、2以上の好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
本開示において、可視光とは、380nm~780nmの波長域の光を指す。
本開示において、選択反射波長とは、対象となる物(部材)における透過率の極小値(反射率の最大値)をTmin(%)として波長を得た場合、下記の式で表される半値透過率:T1/2(%)を示す波長としての、上記2つの波長の平均値のことを言う。
半値透過率を求める式: T1/2=100-〔(100-Tmin)〕÷2
本開示において「工程」との語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本開示において、色再現性とは、可視領域の色を数値に置き換え、色座標としてグラフ化した場合、人間が肉眼で認識可能な色の範囲が広いことを指す。
<画像形成方法>
本開示の画像形成方法は、重合性液晶化合物とキラル化合物と重合開始剤とを含み、反射波長が互いに異なる少なくとも2種のインクを、基材上に、インクジェット方式により、画像形成領域におけるインクの総付与量が50%以上の画像面積率で画像様に付与する工程を含む。
ここで、画像面積率とは、インク滴(ドット)で形成された網点状の画像(ドット)の単位面積に占める面積率を示す。画像面積率は、単位面積における非画像部の面積と画像部の面積を測定し、得られた各々の面積から計算することができる。画像面積率が大きくなると、単位面積当たりに占めるインク滴(ドッド画像)の面積が大きくなり、高濃度の画像となる。
本開示の画像形成方法においては、互いに異なる組成であり、反射光の波長が互いに異なる少なくとも2種のインクを用いて画像を形成する。
インクとしては、互いに異なる組成であり、反射光の波長が互いに異なる少なくとも2種のインクを用いる。反射光の波長が互いに異なる3種以上のインクを用いてもよい。画像のより広い色範囲が再現できるという観点からは、3種のインクを用いることが好ましい。
上記インクにより形成された画像は、インクの硬化物であるコレステリック液晶層からなり、コレステリック構造を有する。即ち、インクにより形成された画像は、重合性液晶化合物を用い旋回方向が調整されたコレステリック液晶相を含んで形成されたコレステリック構造を有するコレステリック液晶層からなる。
(コレステリック構造)
コレステリック構造は特定の波長において、選択反射性を示すことが知られている。選択反射の中心波長λは、コレステリック構造における螺旋構造のピッチP(=螺旋の周期)に依存し、コレステリック液晶の平均屈折率nとλ=n×Pの関係に従う。
従って、螺旋構造のピッチを調節することによって、選択反射波長を調節することができる。コレステリック構造のピッチは、ドットの形成の際、重合性液晶化合物及び併用するキラル化合物の種類、又はキラル化合物の添加濃度に依存する。よって、キラル化合物の種類及び添加濃度の少なくともいずれかを調整することによって所望のピッチ、即ち、所望の選択反射性を得ることができる。なお、ピッチの調製については富士フイルム研究報告No.50(2005年)p.60-63に詳細な記載がある。螺旋のセンスやピッチの測定法については「液晶化学実験入門」日本液晶学会編 シグマ出版2007年出版、46頁、及び「液晶便覧」液晶便覧編集委員会 丸善 196頁に記載の方法を用いることができる。
コレステリック構造は走査型電子顕微鏡(SEM)にて観測される上記ドットの断面図において明部と暗部との縞模様を与える。この明部と暗部の繰り返し2回分(明部2つ及び暗部2つ)が螺旋1ピッチ分に相当する。このことから螺旋構造のピッチは、SEM断面図から測定することができる。上記縞模様の各線の法線が螺旋軸方向となる。
なお、コレステリック構造の反射光は円偏光である。従って、本開示の画像形成方法において、画像様に基材上に付与されるドットの反射光は円偏光となる。本開示の画像形成方法により形成される画像は、この円偏光選択反射性を考慮して、反射光波長、即ち、目視て確認しうる画像の色相を選択することができる。反射光が右円偏光であるか、又は左円偏光であるかは、コレステリック構造は螺旋の捩れ方向に依存する。コレステリック液晶による選択反射は、コレステリック液晶の螺旋の捩れ方向が右の場合は右円偏光を反射し、螺旋の捩れ方向が左の場合は左円偏光を反射する。
画像を構成するドットは、螺旋の捩れ方向が右及び左のいずれのコレステリック液晶により構成されてもよい。画像を構成するドットにおける上記円偏光の方向は、組み合わせて用いられる光源から照射される光の円偏光の方向と同じに選択されていることも好ましい。
なお、コレステリック液晶相における重合性液晶化合物の旋回の方向は、液晶化合物の種類、添加されるキラル化合物の種類又は量によって調整できる。
本開示におけるインクの色相調整は、キラル化合物の量を調整することによりなされることが好ましい。
選択反射を示す選択反射帯(円偏光反射帯)の半値幅Δλ(nm)は、Δλが液晶化合物の複屈折ΔnとピッチPに依存し、Δλ=Δn×Pの関係に従う。そのため、選択反射帯の幅の制御は、Δnを調整して行うことができる。Δnの調整は重合性液晶化合物の種類やその混合比率を調整したり、配向固定時の温度を制御したりすることで行うことができる。反射波長帯域の半値幅は形成しようとする画像に応じて調整される。
(ドット中のコレステリック構造)
画像を構成するドットは、上記の傾斜部又は曲面部を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観測される断面図で確認した際、基板と反対側のドットの表面から1本目の暗部がなす線の法線と上記表面とのなす角度が70°~90°の範囲であることが好ましい。上記測定において、画像を構成するドットは、上記の傾斜部又は曲面部の全部の点において、基板と反対側のドットの表面から1本目の暗部がなす線の法線方向と上記表面とのなす角度が70°~90°の範囲であればよい。すなわち、傾斜部又は曲面部の一部において上記角度を満たすもの、例えば、傾斜部又は曲面部の一部において断続的に上記角度を満たすものでなく、連続的に上記角度を満たすものであることが好ましい。
なお、断面図において表面が曲線であるときは、表面とのなす角度は表面の接線からの角度を意味する。また、上記角度は鋭角で示されており、法線と上記表面とのなす角度を0°~180°の角度で表すときの、70°~110°の範囲を意味する。断面図においては、基板と反対側のドットの表面から2本目までの暗部がなす線がいずれもその法線と上記表面とのなす角度が70°~90°の範囲であることが好ましく、基板と反対側のドットの表面から3~4本目までの暗部がなす線がいずれもその法線と上記表面とのなす角度が70°~90°の範囲であることがより好ましく、基板と反対側のドットの表面から5~12本目以上の暗部がなす線がいずれもその法線と上記表面とのなす角度が70°~90°の範囲であることがさらに好ましい。
上記角度は80°~90°の範囲であることが好ましく、85°~90°の範囲であることがより好ましい。
SEMにて観測される断面図は、上記の傾斜部又は曲面部のドットの表面において、コレステリック構造の螺旋軸が表面と70°~90°の範囲の角度をなすことを示している。このような構造により、ドットに入射する光は基板の法線方向から角度をなす方向から入射する光を、上記傾斜部又は曲面部において、コレステリック構造の螺旋軸方向と平行に近い角度で入射させることができる。そのため、コレステリック構造の螺旋軸がドット表面と70°~90°の範囲の角度をなすことにより、ドットに入射する光を様々な方向に反射させることができる。例えば、基板の法線方向からドットに入射する光を、ドットの表面において全方位に反射することができることが好ましい。ドットに入射する光を様々な方向に反射させることにより、特に、正面輝度(ピーク輝度)の半分の輝度となる角度(半値角)が35°以上にでき、高い反射性を有することが好ましい。
上記の傾斜部又は曲面部のドットの表面において、コレステリック構造の螺旋軸が表面と70°~90°の範囲の角度をなすことにより、表面から1本目の暗部がなす線の法線方向と基板の法線方向とのなす角度は、上記高さが連続的に増加するにしたがって連続的に減少していることが好ましい。
なお、断面図は、ドットの端部から中心に向かう方向で最大高さまで連続的に増加する高さを有する部位を含む任意の方向の断面図であり、典型的にはドットの中心を含み基板に垂直な任意の面の断面図であればよい。
(インク)
本開示において用いられるインクについて説明する。
インクは、重合性液晶化合物とキラル化合物と重合開始剤とを含むインクジェット記録用インクとして調製される。
本開示におけるインクは、重合性液晶化合物とキラル化合物と重合開始剤とを含む。インクが重合性液晶化合物を含有し、インクを基材上に付与して硬化させることで、液晶化合物を含む選択的反射性に優れた画像が形成される。
インクが、重合性液晶化合物を含むことで、未硬化の重合性液晶化合物を含むインクは、例えば、液晶ポリマーを用いた場合と異なり、吐出性が良好であり、吐出量の制御も容易となる。
重合性液晶化合物は、併用されるキラル化合物の種類、添加量などにより、得られる反射光の波長を制御することができる。
本開示に係るインクは、含まれるキラル化合物の添加量を制御することで、容易に所望の色相を有するインクが得られる。即ち、本開示における反射波長が互いに異なる少なくとも2種のインクは、キラル化合物の含有量が互いに異なるインクであることが好ましい。
また、反射波長が互いに異なる少なくとも2種のインクの別の態様として、反射波長が互いに異なる少なくとも2種のインクが、重合性液晶化合物の種類又は重合性液晶化合物の含有量の少なくとも一方が互いに異なるインクが挙げられる。
本開示の画像形成方法では、互いに異なる組成であり、反射光の波長が互いに異なる2種以上のインクを用いて画像が形成される。既述のように、画像形成に際しては、3種以上の反射光の波長が互いに異なる組成のインクを用いて画像が形成されてもよく、3種の反射光の波長が互いに異なる組成のインクを用いて画像が形成されることが好ましい。
-重合性液晶化合物-
本開示における重合性液晶化合物について説明する。
重合性液晶化合物は、棒状液晶化合物であっても、円盤状液晶化合物であってもよいが、棒状液晶化合物であることが好ましい。
コレステリック液晶層を形成する棒状の重合性液晶化合物の例としては、棒状ネマチック液晶化合物が挙げられる。棒状ネマチック液晶化合物としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類及びアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく用いられる。低分子液晶化合物だけではなく、高分子液晶化合物も用いることができる。
重合性液晶化合物は、重合性基を液晶化合物に導入することで得られる。重合性基の例には、不飽和重合性基、エポキシ基、及びアジリジニル基が含まれ、不飽和重合性基が好ましく、エチレン性不飽和重合性基が特に好ましい。重合性基は種々の方法で、液晶化合物の分子中に導入できる。重合性液晶化合物が有する重合性基の個数は、好ましくは1~6個であり、より好ましくは1~3個である。得られる画像の耐久性の観点からは、重合性液晶化合物は、分子内に2つの重合性基を有することがさらに好ましい。
重合性液晶化合物としては、Makromol.Chem.,190巻、2255頁(1989年)、Advanced Materials 5巻、107頁(1993年)、米国特許第4683327号明細書、同5622648号明細書、同5770107号明細書、国際公開第95/22586号、同95/24455号公報、同97/00600号公報、同98/23580号公報、同98/52905号公報、特開平1-272551号公報、同6-16616号公報、同7-110469号公報、同11-80081号公報、及び特開2001-328973号公報などに記載の化合物が含まれる。
重合性組成物に含まれる重合性液晶化合物は1種でもよく、2種以上であったてもよい。
なかでも、反射波長が互いに異なる少なくとも2種のインクのうち少なくとも1種のインクは、互いに異なる2種以上の重合性液晶化合物を含むことが好ましい。
2種以上の重合性液晶化合物を用いることで、本開示の画像形成方法において、広い色再現範囲を得ることがより容易となる。
重合性液晶化合物の具体例としては、下記式(1)~(11)に示す化合物が挙げられる。なお、インクに用い得る重合性液晶化合物は以下の例に制限されない。
Figure 0007087063000001

Figure 0007087063000002

上記化合物(11)において、Xは、それぞれ独立に2~5の整数を表す。
Figure 0007087063000003

上記例示化合物(13)及び(14)において、Rは酸素で結合する基である。例えば、例示化合物(13)のRに、Rとして例示された部分構造が結合し、例示化合物(13)は、下記の構造となる。
Figure 0007087063000004

Figure 0007087063000005

Figure 0007087063000006

なお、上記例示した以外の重合性液晶化合物としては、特開昭57-165480号公報に開示されているようなコレステリック相を有する環式オルガノポリシロキサン化合物等が挙げられる。
また、インク中の重合性液晶化合物の添加量は、インクの固形分質量、即ちインクの全質量から溶媒を除いた質量に対して1質量%~70質量%であることが好ましく、5質量%~50質量%であることがより好ましく、10質量%~30質量%であることがさらに好ましい。
-キラル化合物-
キラル化合物は光学活性化合物とも称される。
キラル化合物は、コレステリック液晶相における重合性液晶化合物の螺旋構造を誘起する機能を有する。キラル化合物は、化合物によって誘起する螺旋の捩れ方向又は螺旋ピッチが異なるため、目的に応じて選択すればよい。
キラル化合物としては、特に制限はなく、公知の化合物(例えば、液晶デバイスハンドブック、第3章4-3項、TN、STN用カイラル剤、199頁、日本学術振興会第142委員会編、1989に記載の化合物)、イソソルビド、イソマンニド誘導体を用いることができる。
キラル化合物は、一般に不斉炭素原子を含むが、不斉炭素原子を含まない軸性不斉化合物あるいは面性不斉化合物もキラル化合物として用いることができる。軸性不斉化合物又は面性不斉化合物の例には、ビナフチル、ヘリセン、パラシクロファン及びこれらの誘導体が含まれる。
キラル化合物は、重合性基を有していてもよい。重合性液晶化合物と併用されるキラル化合物が、重合性基を有する場合は、重合性キラル化合物と重合性液晶化合物との重合反応により、重合性液晶化合物から誘導される繰り返し単位と、キラル化合物から誘導される繰り返し単位とを有するポリマーを形成することができる。この態様では、重合性キラル化合物が有する重合性基は、重合性液晶化合物が有する重合性基と、同種の基であることが好ましい。従って、キラル化合物の重合性基は、既述の重合性液晶化合物において好ましい物として挙げた、不飽和重合性基、エポキシ基又はアジリジニル基であることが好ましく、不飽和重合性基であることがさらに好ましく、エチレン性不飽和重合性基であることが特に好ましい。
また、キラル化合物自体が、液晶化合物であってもよい。
キラル化合物が光異性化基を有する場合には、塗布、配向後に活性光線などのフォトマスク照射によって、発光波長に対応した所望の反射波長のパターンを形成することができるので好ましい。光異性化基としては、フォトクロッミック性を示す化合物の異性化部位、アゾ、アゾキシ、シンナモイル基が好ましい。具体的な化合物として、特開2002-80478号公報、特開2002-80851号公報、特開2002-179668号公報、特開2002-179669号公報、特開2002-179670号公報、特開2002-179681号公報、特開2002-179682号公報、特開2002-338575号公報、特開2002-338668号公報、特開2003-313189号公報、特開2003-313292号公報に記載の化合物を用いることができる。
キラル化合物としては、具体的には、以下に示す化合物が例示される。しかし、以下に示す化合物には限定されない。
Figure 0007087063000007

Figure 0007087063000008

Figure 0007087063000009

例示化合物(20)中、Xは、それぞれ独立に2~5の整数を表す。
インクにおける、キラル化合物の含有量は、重合性液晶化合物の総量に対し、1モル%~20モル%が好ましく、2モル%~15モル%がより好ましい。
同じ重合性液晶化合物を用いる場合、キラル化合物の添加量により、キラル化合物が有するコレステリック液晶相における重合性液晶化合物の螺旋構造を誘起する機能に起因して、反射波長が変化する。この機能を利用して、同じ重合性液晶化合物を用いつつ、キラル化合物の添加量を変えるだけで、2種以上の互いに異なる色相のインクを得ることができる。
キラル化合物の含有量は、併用する重合性液晶化合物の種類に応じて適宜選択することができる。
一般的には、併用される重合性液晶化合物100質量部に対し、3質量部~10質量部の範囲で適宜選択される。
ある態様によれば、一つの重合性液晶化合物に対し、キラル化合物の含有量をより多くすると反射波長が短波長側にシフトし、キラル化合物の含有量をより少なくすると反射波長が長波長側にシフトする傾向がある。
-重合開始剤-
インクは重合開始剤を含む。重合開始剤としては、光重合開始剤が好ましく、紫外線照射により重合反応を進行させる光重合開始剤であることがより好ましい。
光重合開始剤の例には、α-カルボニル化合物(米国特許第2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許第2448828号明細書記載)、α-炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許第2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許第3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp-アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許第3549367号明細書記載)、アクリジン及びフェナジン化合物(特開昭60-105667号公報、米国特許第4239850号明細書記載)及びオキサジアゾール化合物(米国特許第4212970号明細書記載)等が挙げられる。
インク中の光重合開始剤の含有量は、インクに含まれる重合性液晶化合物の総含有量に対して0.1質量%~20質量%であることが好ましく、0.5質量%~12質量%であることがさらに好ましい。
-その他の添加剤-
本開示におけるインクは、インクジェット方式に適用される。
インクは、重合性液晶化合物、キラル化合物、重合性液晶化合物に加え、インクジェット方式に適用されるインクに含まれる添加剤(その他の添加剤と称することがある)を、必要に応じ、効果を損なわない範囲で含有することができる。
その他の添加剤としては、インク吐出性を向上するための界面活性剤、溶剤、重合性モノマー、架橋剤、非重合性ポリマー、非重合性オリゴマー、重合性オリゴマーなどを挙げることができる。
--界面活性剤--
画像を形成する際に用いるインクは界面活性剤を含有してもよい。
界面活性剤を加えることにより、ドット形成時に重合性液晶化合物が空気界面側で水平に配向し、螺旋軸方向がより制御されたドットが得られる。
一般的に、ドットの形成のためには、印刷の際の液滴形状を保つため、表面張力を低下させない必要がある。しかしながら、本発明者らの検討によれば、本開示におけるインクは、界面活性剤を加えてもドットの形成が可能であり、さらに、ドットを形成する際に界面活性剤を加えることにより、ドットと基板との接触角を、広い視野角と、高い透明性とを両立することができる角度範囲に形成することができることを見出した。
界面活性剤は、安定的に又は迅速にプレーナー配向のコレステリック構造とするために寄与する配向制御剤として機能できる化合物が好ましい。界面活性剤としては、例えば、シリコ-ン系界面活性剤及びフッ素系界面活性剤が挙げられ、フッ素系界面活性剤が好ましい。
界面活性剤の具体例としては、特開2014-119605の[0082]~[0090]に記載の化合物、特開2012-203237号公報の段落〔0031〕~〔0034〕に記載の化合物、特開2005-99248号公報の[0092]及び[0093]中に例示されている化合物、特開2002-129162号公報の[0076]~[0078]及び[0082]~[0085]中に例示されている化合物、特開2007-272185号公報の段落〔0018〕~〔0043〕等に記載のフッ素(メタ)アクリレート系ポリマー、などが挙げられる。
なお、水平配向剤としての界面活性剤は、1種を用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
フッ素系界面活性剤として、特開2014-119605の[0082]~[0090]に記載の下記一般式(I)で表される化合物が特に好ましい。
Figure 0007087063000010

一般式(I)において、L11、L12、L13、L14、L15、及びL16は、それぞれ独立に、単結合、-O-、-S-、-CO-、-COO-、-OCO-、-COS-、-SCO-、-NRCO-、又は-CONR-(一般式(I)中におけるRは水素原子又は炭素数が1~6のアルキル基を表す)を表す。なかでも、-NRCO-、-CONR-は溶解性を減ずる効果があり、ドット作製時にヘイズが上昇する傾向があることから、より好ましくは-O-、-S-、-CO-、-COO-、-OCO-、-COS-、-SCO-であり、化合物の安定性の観点からさらに好ましくは-O-、-CO-、-COO-、-OCO-である。上記のRがとりうるアルキル基は、直鎖状であっても分枝状であってもよい。炭素数は1~3であることがより好ましく、メチル基、エチル基、n-プロピル基を例示することができる。
Sp11、Sp12、Sp13、及びSp14は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1~10のアルキレン基を表し、より好ましくは単結合又は炭素数1~7のアルキレン基であり、さらに好ましくは単結合又は炭素数1~4のアルキレン基である。但し、アルキレン基の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい。アルキレン基には、分枝があっても無くてもよいが、好ましいのは分枝がない直鎖のアルキレン基である。合成上の観点からは、Sp11とSp14が同一であり、かつ、Sp12とSp13が同一であることが好ましい。
11、及びA12は、それぞれ独立に、1~4価の芳香族炭化水素基である。芳香族炭化水素基の炭素数は6~22であることが好ましく、6~14であることがより好ましく、6~10であることがさらに好ましく、6であることがさらにより好ましい。A11、A12で表される芳香族炭化水素基は置換基を有していてもよい。そのような置換基の例として、炭素数1~8のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基又はエステル基を挙げることができる。A11、A12で表される芳香族炭化水素基に対する置換基としては、例えばメチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、臭素原子、塩素原子、シアノ基などを挙げることができる。パーフルオロアルキル部分を分子内に多く有する分子は、少ない添加量で液晶を配向させることができ、ヘイズ低下につながることから、分子内にパーフルオロアルキル基を多く有することができるという観点からA11、A12は4価であることが好ましい。合成上の観点からは、A11とA12は同一であることが好ましい。
一般式(I)中、T11は、以下に示す二価の基又は二価の芳香族複素環基を表すことが好ましい。
下記式中、Xは炭素数1~8のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基又はエステル基を表し、Ya、Yb、Yc、及びYdはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を表す。
下記式中、o及びpは、環構造が有する置換基Xの数を示し、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
Figure 0007087063000011

11は、より好ましくは、以下に示す二価の基又は二価の芳香族複素環基を表す。
Figure 0007087063000012

11は、さらに好ましくは以下に示す二価の基又は二価の芳香族複素環基を表す。
Figure 0007087063000013

上記T11中に含まれるXがとりうるアルキル基の炭素数は1~8であり、1~5であることが好ましく、1~3であることがより好ましい。アルキル基は、直鎖状、分枝状、環状のいずれであってもよく、直鎖状又は分枝状であることが好ましい。
好ましいアルキル基として、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基などを例示することができ、なかでもメチル基が好ましい。上記T11中に含まれるXがとりうるアルコキシ基のアルキル部分については、上記T11中に含まれるXがとりうるアルキル基の説明と好ましい範囲を参照することができる。
上記T11中に含まれるXがとりうるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等を挙げることができ、塩素原子及び臭素原子から選ばれる原子が好ましい。上記T11中に含まれるXがとりうるエステル基としては、R’COO-で表される基を例示することができる。R’としては炭素数1~8のアルキル基を挙げることができる。R’がとりうるアルキル基の説明と好ましい範囲については、上記T11中に含まれるXがとりうるアルキル基の説明と好ましい範囲を参照することができる。エステルの具体例として、CHCOO-、CCOO-を挙げることができる。
Ya、Yb、Yc、及びYdが、それぞれ独立にとりうる炭素数1~4のアルキル基は、直鎖状であっても分枝状であってもよい。炭素数1~4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基などを例示することができる。
二価の芳香族複素環基は、5員、6員又は7員の複素環を有することが好ましい。5員環又は6員環がより好ましく、6員環がさらに好ましい。複素環を構成する複素原子としては、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる原子が好ましい。複素環は、芳香族性複素環であることが好ましい。芳香族性複素環は、一般に不飽和複素環である。最多二重結合を有する不飽和複素環がさらに好ましい。
複素環の例には、フラン環、チオフェン環、ピロール環、ピロリン環、ピロリジン環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、イミダゾリン環、イミダゾリジン環、ピラゾール環、ピラゾリン環、ピラゾリジン環、トリアゾール環、フラザン環、テトラゾール環、ピラン環、チイン環、ピリジン環、ピペリジン環、オキサジン環、モルホリン環、チアジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピペラジン環及びトリアジン環が含まれる。
二価の複素環基は置換基を有していてもよい。二価の複素環基に導入可能な置換基の例の説明と好ましい範囲については、上記のAとAの1~4価の芳香族炭化水素が有し得る置換基に関する説明と記載を参照することができる。
Hb11は、それぞれ独立に、炭素数2~30のパーフルオロアルキル基を表し、より好ましくは炭素数3~20のパーフルオロアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数3~10のパーフルオロアルキル基である。パーフルオロアルキル基は、直鎖状、分枝状、環状のいずれであってもよい。パーフルオロアルキル基は、直鎖状又は分枝状であるものが好ましく、直鎖状であることがより好ましい。
m11、及びn11は、それぞれ独立に、0から3であり、かつm11+n11≧1である。このとき複数存在する括弧内の構造は互いに同一であっても異なっていてもよいが、互いに同一であることが好ましい。一般式(I)のm11、n11は、A11、A12の価数によって定まり、好ましい範囲もA11、A12の価数の好ましい範囲によって定まる。
11中に含まれるo及びpは、それぞれ独立に、0以上の整数であり、o及びpが2以上である場合、複数のXは互いに同一であっても異なっていてもよい。T11中に含まれるoは1又は2であることが好ましい。T11中に含まれるpは1~4のいずれかの整数であることが好ましく、1又は2であることがより好ましい。
一般式(I)で表される化合物は、分子構造が対称性を有するものであってもよいし、対称性を有しないものであってもよい。なお、ここでいう対称性とは、点対称、線対称、及び回転対称のいずれかひとつに少なくとも該当するものを意味し、非対称とは点対称、線対称、及び回転対称のいずれにも該当しないものを意味する。
一般式(I)で表される化合物は、以上述べたパーフルオロアルキル基(Hb11)、連結基-(-Sp11-L11-Sp12-L12)m11-A11-L13-及び-L14-A12-(L15-Sp13-L16-Sp14-)n11-、ならびに好ましくは排除体積効果を持つ2価の基であるTを組み合わせた化合物である。分子内に2つ存在するパーフルオロアルキル基(Hb11)は互いに同一であることが好ましく、分子内に存在する連結基-(-Sp11-L11-Sp12-L12)m11-A11-L13-及び-L14-A12-(L15-Sp13-L16-Sp14-)n11-も互いに同一であることが好ましい。末端のHb11-Sp11-L11-Sp12-及び-Sp13-L16-Sp14-Hb11は、以下のいずれかの一般式で表される基であることが好ましい。

(C2a+1)-(C2b)- 式(a1)
(C2a+1)-(C2b)-O-(C2r)- 式(a2)
(C2a+1)-(C2b)-COO-(C2r)- 式(a3)
(C2a+1)-(C2b)-OCO-(C2r)- 式(a4)
上式(a1)、(a2)、(a3)、及び(a4)において、aは2~30であることが好ましく、3~20であることがより好ましく、3~10であることがさらに好ましい。bは0~20であることが好ましく、0~10であることがより好ましく、0~5であることがさらに好ましい。a+bは3~30である。rは1~10であることが好ましく、1~4であることがより好ましい。
また、一般式(I)の末端のHb11-Sp11-L11-Sp12-L12-及び-L15-Sp13-L16-Sp14-Hb11は、以下のいずれかの一般式で表される基であることが好ましい。

(C2a+1)-(C2b)-O- 式(b1)
(C2a+1)-(C2b)-COO- 式(b2)
(C2a+1)-(C2b)-O-(C2r)-O- 式(b3)
(C2a+1)-(C2b)-COO-(C2r)-COO- 式(b4)
(C2a+1)-(C2b)-OCO-(C2r)-COO- 式(b5)
上式(b1)、(b2)、(b3)、(b4)、及び(b5)、におけるa、b及びrの定義は直上に記載の式(a1)、(a2)、(a3)、及び(a4)におけるa、b及びrの定義と同じである。
インクが界面活性剤を含む場合の、界面活性剤の好ましい含有量は、重合性液晶化合物の全質量に対して0.01質量%~10質量%が好ましく、0.01質量%~5質量%がより好ましく、0.02質量%~1質量%がさらに好ましい。
--架橋剤--
本開示におけるインクは、硬化後の膜強度向上、耐久性向上のため、任意に架橋剤を含有していてもよい。架橋剤としては、紫外線、熱、湿気等で硬化するものが好適に使用できる。
架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の多官能アクリレート化合物;グリシジル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテル等のエポキシ化合物;2,2-ビスヒドロキシメチルブタノール-トリス[3-(1-アジリジニル)プロピオネート]、4,4-ビス(エチレンイミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン等のアジリジン化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート、ビウレット型イソシアネート等のイソシアネート化合物;オキサゾリン基を側鎖に有するポリオキサゾリン化合物;ビニルトリメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)3-アミノプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン化合物などが挙げられる。また、架橋剤の反応性に応じて公知の触媒を用いることができ、架橋剤の使用により、膜強度及び耐久性向上に加えて生産性をより向上させることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
インクが架橋剤を含有する場合の架橋剤の含有量は、重合性液晶化合物の全質量に対して、3質量%~20質量%が好ましく、5質量%~15質量%がより好ましい。架橋剤の含有量が、3質量%以上であることで、架橋密度向上の効果が十分に得られ、20質量%以下であることで、インク画像としてのコレステリック液晶層の安定性が維持される。
--重合性モノマー--
インクは、一般的に求められる吐出性などのインク物性を得るために、重合性モノマーを含有してもよい。
重合性モノマーとしては、2-メトキシエチルアクリレート、イソブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソデシルアクリレート、オクチル/デシルアクリレート等が挙げられる。
重合性モノマーとしては、形成された螺旋構造を重合後も良好に維持できるという観点から単官能モノマーが好ましい。
--溶剤--
インクは、溶剤を含むことができる。
用い得る溶剤には、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。なかでも、有機溶剤が好ましく用いられる。
有機溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、アルキルハライド系溶剤、アミド系溶剤、スルホキシド系溶剤、ヘテロ環化合物、炭化水素系溶剤、エステル系溶剤、エーテル系溶剤などが挙げられる。なお、ここで「AA系溶剤」とは、分子内に「AA」の部分構造を含む一群の溶剤を総称する意味で用いられる。
これらの中でも、環境への負荷を考慮した場合にはケトン系溶剤が好ましい。また、上述の単官能重合性モノマーなどの成分が溶媒として機能していてもよい。
なかでも、インク吐出性を長期間維持しうるという観点からは、沸点が180℃以上の有機溶剤を含有することが好ましい。
高沸点有機溶剤としては、例えば、フェノキシエタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等が挙げられる。
溶剤は、1種のみ用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
溶剤は任意成分であり、目的とするインクの物性に応じて、適宜、種類及び含有量を選択して含有させることができる。
(インクの付与)
本開示の画像形成方法は、上述のインクをインクジェット方式により基材上に付与する工程を含む。
インクの付与は、公知のインクジェット方式を適用して行なうことができる。インクジェット方式により、インクが打滴され、基材上に付与される。その後、硬化されてドットが形成され、形成されたドットの集合体により画像が形成される。
通常は、多数のドットを基板上に適用して画像形成する。本開示の画像形成方法においては、基材上に、画像形成領域におけるインクの総付与量が50%以上の画像面積率で画像様に付与される。
インクの総付与量が50%以上の画像面積率であることで、基材上で広い色再現範囲で画像を再現することができる。従って、画像面積率が50%以上であることで、色再現性に優れ、液晶化合物特有の光沢を有する画像が形成される。
本開示の画像形成方法において使用しうる画像面積率は、50%以上であり、70%以上が好ましく、100%がさらに好ましい。
なお、所望の意匠性を発現したり、より高い色再現範囲を達成したりする目的で、本開示の画像形成方法で形成された画像面積率が50%以上の画像に加えて、さらに、画像面積率が50%未満の画像を有する部分を含む画像を形成することも好ましい態様である。
このように、画像面積率が50%以上の画像に加えて、さらに、画像面積率が50%未満の画像を有する部分を含む画像を形成することも、本開示の画像形成方法に含まれることはいうまでもない。
但し、画像面積率が50%未満の画像を有する部分を含む場合においても、形成された画像全体における画像面積率は50%以上であることが好ましい。
本開示の画像形成方法では、少なくとも2種のインクのうち、1種のインクの付与量を変えることで、形成される画像の濃度を変えることができる。
基材上に付与されるインクの総付与量、言い換えれば、単位面積当たりに付与されるインクによるドットの密度を変えることで、色相の濃淡を表現することができる。
ドットのパターン形成方法、インクドットの密度を変える方法は、インクジェット方式による公知の印刷技術における方法を適用することができる。
本開示の画像形成方法では、2種以上の互いに異なるインクにより1つの画像を形成する。即ち、画像中に、互いに異なる波長域の光を反射する複数の領域を有するドット、右円偏光を反射する層と左円偏光を反射する領域を有するドット等を形成することができる。この場合には、まず、基板側の層となる第1のインクをインクジェット方式により打滴して硬化させて1層目を形成する。次に、2層目となる、第1のインクとは異なる組成の第2のインクを、1層目の上に打滴して硬化させて2層目を形成し、さらに、所望により、3層目以降も同様の方法で形成することで、反射する光の波長域あるいは偏光方向が異なる複数の領域を有する画像を形成することができる。
また、ドッドの密度により色の濃淡を表現できるため、本開示の画像形成方法によれば、複数の色相を効果的に組み合わせ、さらに、それぞれの色相の濃淡を制御することにより、色再現範囲が広い高品質の画像を形成しうる。
本開示の画像形成方法により形成される画像、即ち、コレステリック液晶層における選択反射波長は、可視光(380~780nm程度)及び近赤外光(780~2000nm程度)のいずれの範囲にも設定することが可能であり、その設定方法は上述した通りである。
また、コレステリック液晶層(反射領域)の選択反射波長としては、例えば、赤色光(620nm~750nmの波長域の光)を選択反射波長としてもよく、緑色光(495nm~570nmの波長域の光)を選択反射波長としてもよく、青色光(420nm~490nmの波長域の光)を選択反射波長としてもよく、あるいは、他の波長域を選択反射波長としてもよい。
あるいは、赤外線を選択反射波長とする反射領域を有していてもよい。なお、赤外線とは、780nmを超え、1mm以下の波長領域の光であり、中でも、近赤外領域とは、780nmを超え、2000nm以下の波長領域の光である。
また、紫外領域を選択反射波長とする反射領域を有していてもよい。なお、紫外領域とは、10nm以上380nm未満の波長領域である。
例えば、シルバー光沢を有するベタ画像を形成する際には、反射光として、赤色(R)、緑色(G)、及び青色(B)の反射光を呈する3種のインクにより、それぞれ画像面積率50%以上となるインクを、形成しようとする画像の色バランスを考慮して、基材上に付与すればよい。本開示の画像形成方法によれば、従来困難であった金属光沢を有する画像を、樹脂などの任意の基材上に形成することができる。
本開示の画像形成方法により形成される画像はコレステリック液晶層であり、所定の波長の光を選択的に反射する画像が形成され、選択反射波長を適宜、調整することができる。そのため、本開示の画像形成方法により形成される画像によれば、例えば、任意の成形体などの外観上に、任意の色により加飾を施すことができ、簡易な方法により、様々な任意のデザイン性を付与することができる。
-基材-
本開示の画像形成方法では、光硬化性のインクをインクジェット方式により基材に付与して画像形成するため、インクを付与する基材には特に制限はなく、インクジェット方式により、任意の基材上に画像を形成することができる。
本開示の画像形成方法において色再現性に優れた画像を形成する場合、基材としては、光吸収性の基材であることが好ましい。
光吸収性の基材としては、基材の光入射方向からの可視光吸収率が50%以上の基材が好ましく、光吸収性が良好であり、形成された画像の品質がより向上するという観点からは、黒色の基材が好ましく用いられる。
黒色の基材としては、黒色顔料を含有する樹脂基材、樹脂コートした紙基材、金属基材にアルマイト処理などの黒色処理をした基材等が挙げられる。また、任意の樹脂及び金属から選ばれる成形体を基材としてもよい。成形体を基材とした場合、基材表面に、本開示の画像形成方法により加飾を施すことができる。
基材の可視光吸収率は、分光高度計V570(日本分光(株)製)によって測定することができる。なお、可視光吸収率が50%以上であるとは、波長380nm~780nmの可視光領域全てにおいて、50%以上の光吸収率を示すことをいう。
基材には、液晶化合物を含むインクの受容性向上を目的として、例えば、多官能アクリレートモノマーの硬化物などを含む下地層を形成してもよい。
下地層の形成方法としては、多官能アクリレートモノマーと溶剤と重合開始剤とを含む下地層形成用組成物を基材の面に塗布し、エネルギー付与して硬化させる方法などが挙げられる。
<その他の工程>
本開示の画像形成方法は、その他の工程を含むことができる。その他の工程としては、基材上に付与されたインクを乾燥する工程、基材上に付与された液晶材料を加熱し、配向させる工程、基材上に付与されたインクにエネルギーを付与してインクを硬化させる工程、オーバーコート層を形成する工程、基材上に、本開示の画像形成方法に用いられる既述の重合性液晶化合物等を含むインク以外のインク(他のインク)をさらに付与する工程、及び他のインクを、インクジェット方式以外の印刷方法で、基材に付与して液晶化合物を含まない画像をさらに形成(印刷)する工程などが挙げられる。
(インクの乾燥)
基材上に適用後のインクは、必要に応じて乾燥又は加熱され、その後硬化されてもよい。即ち、本開示の画像形成方法は、インクを乾燥する工程を含むことができる。
インクの乾燥は、加熱により行なうことができる。加熱により乾燥を行う場合、加熱温度は、200℃以下が好ましく、130℃以下がより好ましい。
ここで、乾燥とは、必ずしもインクを絶乾状態とすることを指すものではなく、インクに含まれる溶剤などの液状成分の含有量が、乾燥前に比較して減少することを指す。
(液晶材料の配向)
基材上に付与されたインクに含まれる重合性液晶化合物は配向することにより所望の色を発生させることができる。重合性液晶化合物を配向させる方法としては、付与されたインクを所望により乾燥して、溶剤を除去した後に、加熱する方法が挙げられる。乾燥を加熱により行なう場合の加熱条件は、50℃以上200℃以下とすることができ、好ましくは60℃以上150℃以下、より好ましくは70℃以上120℃以下の条件が挙げられる。上記の加熱条件で加熱することにより、重合性液晶化合物を良好に配向させることができる。
(インクの硬化)
配向させた重合性液晶化合物を、重合させることで、インクが硬化して画像が形成される。重合させてインクを硬化させる場合の重合は、熱重合、光照射による光重合のいずれでもよいが、光重合が好ましい。即ち、インクに含まれる光重合開始剤が光照射により活性種を発生し、インクに含まれる重合性基を有する各化合物が重合して硬化し、画像が形成される。即ち、本開示の画像形成方法は、インクを硬化させる工程を含むことができる。
光重合によりインクを硬化させる場合の光照射は、紫外線の照射を用いることが好ましい。照射エネルギーは、20mJ/cm~50J/cmが好ましく、100mJ/cm~1,500mJ/cmがより好ましい。光重合反応を促進するため、加熱条件下又は窒素雰囲気下で光照射を実施してもよい。
照射される紫外線の波長は250nm~430nmが好ましい。重合反応率は形成される画像の安定性の観点から、高いことが好ましく、具体的には70%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。
重合反応率は、重合性の官能基の消費割合を、IR吸収スペクトルを用いて決定することにより測定できる。
(オーバーコート層の形成)
基材上にインクが硬化して形成された画像の面上には、さらにオーバーコート層を形成してもよい。
オーバーコート層は基材の画像が形成された面側に設けることができる。オーバーコート層を形成することで、画像形成面が平坦化されているため、好ましい。
オーバーコート層は特に限定されないが、形成された画像における屈折率との差が小さい樹脂材料を含む樹脂層として形成されることが好ましく、画像とオーバーコート層を形成する樹脂層との屈折率の差が0.04以下であるのが好ましい。
液晶化合物を含む画像の屈折率は1.6程度であるので、屈折率が1.4~1.8程度の樹脂層をオーバーコート層とすることが好ましい。
画像の屈折率に近い屈折率を有するオーバーコート層を用いることによって、画像に実際に入射する光の法線からの角度(以下、極角と称することがある)を小さくすることができる。例えば、屈折率が1.6のオーバーコート層を用い、極角45°で透明スクリーンに光を入射させた場合、画像に実際に入射する極角は27°程度とすることができる。従って、オーバーコート層を用いることによって、形成された画像が再帰反射性を示す光の極角を広げることが可能であり、基材と、基材の一方の面に形成された画像表面とのなす角度が小さい画像様のドットにおいても、より広い範囲で、より高い再帰反射性を得ることができる。また、オーバーコート層は、反射防止層、粘着剤層、接着剤層、ハードコート層としての機能を有していてもよい。
オーバーコート層の例としては、モノマーを含む組成物を、基材の画像が形成された面側に塗布して塗布膜を形成し、その後、塗布膜を硬化して得られる樹脂層などが挙げられる。
オーバーコート層の形成に用いる樹脂は、特に限定されず、基板やドットを形成する液晶材料への密着性などを考慮して選択すればよい。オーバーコート層の形成には、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂等の原料モノマーを用いることができる。耐久性、耐溶剤性等の点からは、架橋により硬化するタイプの樹脂が好ましく、特に、短時間での硬化が可能である紫外線硬化性樹脂が好ましい。
オーバーコート層の形成に用いることができるモノマーとしては、エチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N-ビニルピロリドン、ポリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
オーバーコート層の厚みは、特に限定されない。オーバーコート層の厚みは、ドットの最大高さを考慮して決定すればよく、5μm~100μm程度であればよく、好ましくは10μm~50μmであり、より好ましくは20μm~40μmである。なお、オーバーコート層の厚みとは、ドットが無い部分の基板のドット形成表面から対向する面にあるオーバーコート層表面までの距離である。
(他のインクをさらに付与する工程)
本開示の画像形成方法に適用できる他のインクには、特に限定はない。例えば、既存のプロセスカラーインク、特色の顔料インク、染料インク等が好ましく用いられる。特色インクとしては蛍光色素を含むインク、メタリック材料を含むインク等を用いてもよい。
他のインクは、水性インク、溶剤インのいずれもインクも用いることができる。また、紫外線照射により硬化するUVインクを用いてもよく、UVインクを溶剤で薄めたソルベントUVインクを用いることができる。
なかでも、他のインクを用いる場合には、既述の重合性液晶化合物を含むインクと同様に光照射により硬化しうるため、UVインク、ソルベントUVインクを用いることが好ましい。
(他のインクを、インクジェット方式以外の印刷方法で、基材に付与して液晶化合物を含まない画像をさらに形成(印刷)する工程)
他のインクを、本開示の画像形成方法に適用する場合に併用できるインクジェット方式以外の印刷方式(以下、他の印刷方式と称することがある)としては、既存のあらゆる印刷方式を用いることができる。他の印刷方式としては、例えば、オフセット印刷方式、フレキソ印刷方式、グラビア印刷方式、スクリーン印刷方式、乾式電子写真方式、湿式電子写真方式等が挙げられる。
上述の他のインク、他の印刷方式を、本開示の画像形成方法に、さらに併用することで、所望の、効果的な種々の意匠を形成することができる。
以下に実施例を挙げて本開示の画像形成方法を具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、使用量、物質量、割合、処理内容、処理手順等は、本開示の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。
[実施例1]
(下地層の作製)
下記に示す組成物に記載の各化合物を、25℃に保温された容器中にて、撹拌、溶解させ、下地層形成用組成物を調製した。
(組成) (質量部)
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 67.8
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(日本化薬株式会社製、商品名:KAYARAD DPHA) 5.0
メガファック(登録商標)RS-90(DIC(株)製) 26.7
IRGACURE 819 (BASF社製) 0.5
上記で調製した下地層形成用組成物を、アルマイト(黒)処理をした板金JTDZS-AMB-A200-B150-T2(ミスミ社製)上に、#2.6のバーコーターを用いて塗布した。
その後、膜面温度が50℃になる条件で加熱し、60秒間乾燥した後に、酸素濃度100ppm以下の窒素パージ下で、紫外線照射装置により、500mJ/cmの紫外線を照射し、架橋反応を進行させ、板金製の基材に下地層を作製した。
<コレステリック液晶インクの調製>
(コレステリック液晶インク液Gm)
下記に示す組成物を、25℃に保温された容器中にて、撹拌、溶解させ、コレステリック液晶インク液Gmを調製した。
(インクGmの調製) (質量部)
ジエチレングリコールジエチルエーテル 392.05
下記の棒状液晶化合物の混合物(重合性液晶化合物) 100.0
IRGACURE 819(BASF社製:重合開始剤) 2.0
下記構造のキラル化合物A 5.78
下記構造の界面活性剤 0.08
(棒状重合性液晶化合物)
重合性液晶化合物の総含有量に対し、下記例示化合物(12)を84質量%、例示化合物(13)を14質量%、及び例示化合物(14)を2質量%含む。
Figure 0007087063000014

Figure 0007087063000015

Figure 0007087063000016

コレステリック液晶インク液Gm(以下、インクGmと称する)は、中心波長550nmの光を反射するドットを形成する材料である。また、インクGmは、右円偏光を反射するドットを形成する材料である。すなわち、コレステリック液晶インク液であるインクGmは、右偏光緑色ドットを形成するための材料である。
(コレステリック液晶インク液Bmの調製)
キラル化合物Aの添加量を5.78質量部から4.66質量部に変えた以外はコレステリック液晶インク液Gmと同様にして、コレステリック液晶インク液Rm(以下、インクRmと称する)を調製した。
インクRmは、中心波長650nmの右円偏光を反射する右偏光赤色ドットを形成するためのインクである。
(コレステリック液晶インク液Rmの調製)
キラル化合物Aの添加量を5.78質量部から7.61質量部に変えた以外はコレステリック液晶インク液Gmと同様にして、コレステリック液晶インク液Bm(以下、インクBmと称する)を調製した。
インクBmは、中心波長450nmの右円偏光を反射する右偏光青色ドットを形成するためのインクである。
<インクジェット方式によるインク画像の形成1>
上記で得られた下地層を有する基材の下地層形成面に、FUJIFILM Dimatix社製DMP-2831プリンターでインクGm、インクRm、及びインクBmにより画像を形成した。
画像形成のための各インクの付与は、画像解像度1200dpi(dot per inch (2.54cm))×1200dpi 10pl(ピコリットル)の吐出量が得られるヘッドで行い、A5のソリッド画像を形成した。この際、プラテン上にホットプレートを設置し、ホットプレートの温度は60℃に設定した。
画像形成終了後、サンプルを80℃オーブンで5分間保存し、メタルハライド光源で500mJ/cmの紫外線を照射し、インク画像を硬化させた。
得られたインク画像の画像面積率は3色のインク付与量の総量で100%であった。得られた画像は、目視にて十分な色再現性を有することが確認できた。
<インクジェット方式によるインク画像の形成2>
上記で得られた下地層を有する基材の下地層形成面に、ミマキ社製インクジェットプリンターUJF3042のシアンインクのスロットルにRm、マゼンタインクのスロットルにGm、イエローインクのスロットルにBmを挿入し、A5のソリッド画像を形成した。
条件は1200dpi×720dpi 36pass単方向印字、で印刷を行った。
画像形成を行なう際には、プラテン上にホットプレートを設置し、ホットプレートの温度は60℃に設定した。
画像形成終了後、サンプルを80℃オーブンで5分間保存し、メタルハライド光源で500mJ/cmの紫外線を照射し、インク画像を硬化させた。
得られたインク画像の画像面積率は3色のインク付与量の総量で100%であった。得られた画像は、目視にて十分な色再現性を有することが確認できた。
〔比較例1〕
実施例1の材料を用いて、形成する画像の画像面積率を、特開2016-90993号公報の段落〔0106〕に記載された実施例1と同様の印字条件で印刷を行った。
基材は、実施例1と同様の、下地層が付与された板金を用いた。
上記印字条件は透明スクリーンとして求められる条件である。本開示の画像形成方法に用いるインクの付与量を、上記条件よりも多くすると透明性が低下してしまう。
なお、上記インク画像の形成1で用いたDMP2831プリンター、及びインク画像の形成2で用いたUJF3042プリンター両方での印字を実施した。
得られた画像の画像面積率は3色のインク付与量の総量で19.5%であった。得られた画像は、特に高濃度領域で十分な色再現をすることができなかった。
〔比較例2〕
特開2011-195747号公報の段落〔0101〕~〔0102〕及び〔表1〕に記載された実施例と同様の方法で、実施例1~実施例6のインク(それぞれインクC1、インクC2、インクC3、インクC4、インクC5、及びインクC6と称する)を作製した。
得られたインクを用いて、実施例1の上記インク画像の形成1で用いたDMP2831プリンター、及びインク画像の形成2で用いたUJF3042プリンター両方での印字を実施した。
〔評価〕
(1.吐出性評価:インク画像の形成1:DMP-2831)
DMP-2831での吐出性を評価した。前述のソリッド画像を形成した際形成された画像を目視て確認し、以下の基準で評価した。
A:スジが見られず良好な画像が形成できている。
B:多少スジが見られるが形成できている。
C:全く吐出できないため画像が形成できない。
(2.吐出性評価:インク画像の形成2:UJF3042)
UJF3042での吐出性を評価した。後述の色再現域確認画像を形成した際形成された画像を目視て確認し、以下の基準で評価した。
A:スジが見られず良好な画像が形成できている。
B:多少スジが見られるが形成できている。
C:全く吐出できないため画像が形成できない。
(3.色再現範囲)
上記インク画像の形成2の方法により、下記色再現範囲の評価に用いるチャートを出力するため、各インクのドットで形成された画像の画像面積率を0%~100%まで変化させて画像形成を行い、画像面積率を変化させた画像を形成し、得られサンプル(画像)の色再現域を測定した。
評価方法:
CIE L*a*b*(1976)空間の体積で、色再現空間の広さを定義した。
図1に示す如き色空間を持つ場合、L*値で分割して、a*b*平面に投影し、各a*b*平面の面積と、そのL*値の範囲から各L*領域での体積を算出し、最後に全L*領域の体積を合算することで体積の総量を計算する。
具体的には、右図の場合(8<L<12の範囲のa*b*値の図)であれば、本平面内の最外郭を結ぶ多角形(黄緑の線)の面積(S8<L*<12)は、計算により得ることができる。
その差異に、8<L<12(L*の範囲は4)のL*a*b*空間での体積は、S8<L*<12×4と仮定する。
上記方法に加え、L*値の範囲を変えて、0<L<4、4<L<8、12<L<16の領域でも同様に体積を算出し、それらを合算して体積を求めた。
得られた体積が大きく、立体を形成しうる場合、色再現の範囲が広いと評価し、体積が小さい場合には、色再現の範囲が狭く、限定的な範囲でした色再現ができないと、評価する。以下の評価基準に従い、再現できる色範囲を評価した。
-評価基準-
A:L*a*b*空間で立体を形成しており、立体内部の広範囲での色再現が可能。
B:L*a*b*空間で限定的な範囲しか色再現ができない。
上記方法に基づき、体積を算出すると、インクジェット方式により、網点にて画像を形成した場合の体積は、従来の方法、インクジェット方式以外の、例えば、オフセット印刷等の印刷方法により画像を形成する場合に比較して、2倍以上の体積を有することが計算される。
体積で2倍以上の色再現域を有することは、色識別に熟達していない、一般的な人であっても、並べて同時観察することをしなくても、「別の色として認識可能なレベル」の差異を表現できている、と解釈することが可能である。
結果を下記表1に示す。
また、CIE L*a*b*(1976)空間において、実施例1の画像形成方法で得られた画像の色再現領域の体積を図1に示し、比較例1の画像形成方法で得られた画像の色再現領域の体積を図2に示す。図1及び図2の対比において、実施例1の画像形成方法で形成された画像は、比較例1の画像形成方法で形成された画像に比較して、色再現領域が極めて広いことが分かる。
Figure 0007087063000017

実施例1の画像形成方法では、インクジェット方式により高精細な加飾画像を広い色再現域で形成することが可能であることがわかる。
他方、比較例1の画像面積率の条件(19.5%)で印字した場合には、実施例1におけるインクと同じインクを用いても、色再現域が非常に狭まり、高精細な画像の形成ができなかった。
比較例2の各インクを用いた場合は、インクジェット方式で吐出量10plという微細な画像の形成を試みたが、DMP-2831、及びUJF-3024のインクジェット記録装置では、インクC1~インクC6はいずれも吐出することはできなかった。
〔実施例2〕
実施例1で用いた、インクGm、インクBm、及びインクRmにおいて用いた、3種の棒状重合性液晶化合物に変えて、下記重合性液晶化合物(既述の例示化合物(15))を用い、所定の波長になるように、インクにおける重合性液晶化合物の含有量を調整した以外は、実施例1と同様にして、それぞれ、インクGm2、インクBm2、及びインクRm2を調整し、実施例1と同様に画像形成して、評価を実施した。
なお、以下に記載の重合性液晶化合物は、それぞれキラル化合物の添加量に応じて連続的に反射波長が長波長側から短波長側に変化する。即ち、キラル化合物の添加量が少ないと赤色の発色が得られ、多くなるに従って、連続的に緑色から青色に変化するため、容易に所望の色相を発現する互いに反射波長の異なるインクを得ることができる。
Figure 0007087063000018
〔実施例3〕
実施例1で用いた、インクGm、インクBm、及びインクRmにおいて用いた、3種の棒状重合性液晶化合物に変えて、下記重合性液晶化合物(例示化合物(16))を用い、所定の波長になるように、インクにおける重合性液晶化合物の含有量を調整した以外は、実施例1と同様にして、それぞれ、インクGm3、インクBm3、及びインクRm3を調整し、実施例1と同様に画像形成して、評価を実施した。
Figure 0007087063000019

〔実施例4〕
実施例1で用いた、インクGm、インクBm、及びインクRmにおいて用いた、3種の棒状重合性液晶化合物に変えて、下記重合性液晶化合物(例示化合物(17))を用い、所定の波長になるように、インクにおける重合性液晶化合物の含有量を調整した以外は、実施例1と同様にして、それぞれ、インクGm4、インクBm4、及びインクRm4を調整し、実施例1と同様に画像形成して、評価を実施した。
Figure 0007087063000020

〔実施例5〕
実施例1で用いた、インクGm、インクBm、及びインクRmにおいて用いた、3種の棒状重合性液晶化合物に変えて、下記重合性液晶化合物(例示化合物(18))を用い、所定の波長になるように、インクにおける重合性液晶化合物の含有量を調整した以外は、実施例1と同様にして、それぞれ、インクGm5、インクBm5、及びインクRm5を調整し、実施例1と同様に画像形成して、評価を実施した。
Figure 0007087063000021


〔実施例6〕
実施例1で用いた、インクGm、インクBm、及びインクRmにおいて用いた、3種の棒状重合性液晶化合物に変えて、下記重合性液晶化合物(例示化合物(19))を用い、所定の波長になるように、インクにおける重合性液晶化合物の含有量を調整した以外は、実施例1と同様にして、それぞれ、インクGm6、インクBm6、及びインクRm6を調整し、実施例1と同様に画像形成して、評価を実施した。
Figure 0007087063000022

〔実施例7〕
実施例1で用いた、インクGm、インクBm、及びインクRmにおいて用いた、キラル化合物を、下記キラル化合物(例示化合物(21))に変えて、所定の波長になるように、インクにおけるキラル化合物の含有量を調整した以外は、実施例1と同様にして、それぞれ、インクGm7、インクBm7、及びインクRm7を調整し、実施例1と同様に画像形成して、評価を実施した。
なお、キラル化合物の種類を変えた場合においても、同じ重合性液晶化合物に対して添加するキラル化合物の添加量の変化に応じて、連続的にインクの反射波長が長波長側から短波長側に変化する。このため、実施例7及び実施例8においても、重合性液晶化合物の種類を変えた実施例2~実施例6と同様に、容易に所望の色相を発現する互いに反射波長の異なるインクを得ることができる。
Figure 0007087063000023

〔実施例7〕
実施例1で用いた、インクGm、インクBm、及びインクRmにおいて用いた、キラル化合物を、下記キラル化合物(例示化合物(22))に変えて、所定の波長になるように、インクにおけるキラル化合物の含有量を調整した以外は、実施例1と同様にして、それぞれ、インクGm8、インクBm8、及びインクRm8を調整し、実施例1と同様に画像形成して、評価を実施した。
結果を、下記表2に示す。
Figure 0007087063000024

Figure 0007087063000025

表2の記載より、実施例2~実施例8の画像形成方法によれば、用いる重合性液晶化合物又はキラル化合物が異なる場合でも、インクジェット方式により、高精細な加飾画像を、広い色再現域で印画することが可能となることがわかる。
2018年3月29日に出願された日本国特許出願2018-065139の開示は参照により本開示に取り込まれる。
本開示に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本開示中に参照により取り込まれる。

Claims (6)

  1. 重合性液晶化合物とキラル化合物と重合開始剤とを含み、反射波長が互いに異なる3種のインクを、基材上に、インクジェット方式により、画像形成領域におけるインクの総付与量が50%以上の画像面積率で画像様に付与する工程を含み、前記3種のインクに含まれる前記重合性液晶化合物が、それぞれ赤色光(620nm~750nmの波長域の光)を選択反射波長とするコレステリック液晶層を形成可能な液晶化合物、緑色光(495nm~570nmの波長域の光)を選択反射波長とするコレステリック液晶層を形成可能な液晶化合物、青色光(420nm~490nmの波長域の光)を選択反射波長とするコレステリック液晶層を形成可能な液晶化合物であり、前記3種のインクは、重合性液晶化合物の含有量が互いに異なるインクである、画像形成方法。
  2. 前記3種のインクが、キラル化合物の含有量が互いに異なるインクである請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記3種のインクのうち、少なくとも1種のインクは、互いに異なる2種以上の重合性液晶化合物を含む請求項1又は請求項2に記載の画像形成方法。
  4. 前記3種のインクのうち少なくとも1種のインクの付与量を変えることで、形成される画像の濃度を変える請求項1~請求項のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  5. 前記基材が光吸収性の基材である請求項1~請求項のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  6. 前記基材の可視光吸収率が、50%以上である請求項に記載の画像形成方法。
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