JP5597925B2 - 重合性液晶組成物およびその用途 - Google Patents
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Description
ク状の顔料は、支持体上にコレステリックポリマー層を形成して剥離した後、ポリマー層を粉砕することにより製造されている。マイクロカプセルは、コレステリック液晶材料に樹脂被膜を形成することにより製造されている。さらに、それらを一旦溶剤に分散させ、対象物に塗布して固定化させるといった多段階の工程が必要となる。また、塗装や印刷処理を比較的低温な室温付近で行うためには、色材となるコレステリック材料が、室温付近で安定にコレステリック液晶相を呈することが必要となる。
物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物(II)とを含有することを特徴とする重合性液晶組成物。
Aは炭素数1〜12のアルキレンを示し、該アルキレン中の任意の−CH2−は、−O−
、−S−、−CH=CH−、−CO−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよく、
XおよびYは、それぞれ独立して芳香族環またはシクロヘキサン環を示し、これらの環において、任意の水素は炭素数1〜3のアルキルで置き換えられてもよく、
Zは、独立して単結合、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CON(R1)−
または−N(R1)CO−を示し、R1は水素またはメチルを示し、
mは0〜3の整数を示す。
R4は、独立に水素、CNまたは炭素数1〜12のアルキルを示し、該アルキル中の任意
の−CH2−は、−O−、−S−、−CH=CH−、−CO−、−COO−または−OC
O−で置き換えられてもよいが、式(2)および(3)におけるR4は−OCO−C(R5)=CH2にはならず、式(8)における2つのR4は同時に−OCO−C(R5)=CH2にはならず、
R5は独立に水素またはメチルを示し、
P1は、独立に単結合または炭素数1〜12のアルキレンを示し、該アルキレン中の任意
の−CH2−は、−O−、−S−、−CH=CH−、−CO−、−COO−または−OC
O−で置き換えられてもよく、
X1は、独立に単結合、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CON(R6)−、−N(R6)CO−または−OCOO−を示し、R6は水素またはメチルを示し、
Z1は、独立に単結合、−COO−または−OCO−を示し、
A1、A2およびA3は、それぞれ独立に1,4−シクロへキシレンまたは1,4−フェニ
レンを示し、これらの環において、任意の水素は炭素数1〜3のアルキルで置き換えられてもよい。
のアルキレンを示し、該アルキレン中の任意の−CH2−は、−O−、−S−、−CH=
CH−、−CO−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよく、X1は単結合
、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CON(R6)−、−N(R6)CO−または−OCOO−を示し、R6は水素またはメチルを示し、Z2は−COO−または−OCO−を示す。
に記載の重合性液晶組成物。
数1〜7のアルコキシを示す。
X1は独立に単結合、−O−、−COO−、−OCO−または−OCOO−を示し、Z2は−COO−または−OCO−を示す。
で表される構造であることを特徴とする項[1]〜[15]のいずれかに記載の重合性液晶組成物。
表される構造のいずれかであることを特徴とする項[1]〜[15]のいずれかに記載の重合性液晶組成物。
で表される構造のいずれかであることを特徴とする項[1]〜[15]のいずれかに記載の重合性液晶組成物。
他の記号にも適用される。
本発明に係る重合性液晶組成物は、上記式(1)で表される化合物(I)と、上記式(
2)〜(9)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物(II)とを含有する。化合物(I)は1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい
。また、化合物(II)も同様に、1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
%に対して、上記化合物(I)は、好ましくは5〜40重量%、より好ましくは10〜3
5重量%、さらに好ましくは15〜30重量%の量で含まれる。化合物(I)の含有量が
前記範囲であることにより、液晶組成物の選択波長域を必要に応じて制御することができる。
の重合性化合物、非重合性成分、溶媒などを、本発明の目的を損なわない範囲で、さらに含有してもよい。また、組成物の特性を最適化するために、本発明の液晶組成物に化合物(I)以外の光学活性化合物を添加してもよい。
本発明で用いられる化合物(I)は、上記式(1)に示すように、一方の末端に重合性
基を有し、他方の末端にメントール残基を有することから、高い重合反応性、光学活性および良好な混和性等の特性を示す。
O−で置き換えられてもよい。
れてもよい」の句の意味を一例で示す。−C4H8−において任意の−CH2−が−O−ま
たは−CH=CH−で置き換えられた基は、たとえば、−C3H6O−、−CH2−O−(
CH2)2−、−CH2−O−CH2−O−、−HC=CH−(CH2)3−、−CH2−CH
=CH−(CH2)2−、−CH2−CH=CH−CH2−O−等である。このように「任意の」という語は、「区別なく選択された少なくとも1つの」を意味する。なお、化合物の安定性を考慮すれば、酸素と酸素とが隣接した−CH2−O−O−CH2−よりも、酸素と酸素とが隣接しない−CH2−O−CH2−O−の方が好ましい。
CH2−または−CH2CH2O−CH2CH2−OCH2CH2−が好ましい。
これらの中では、1,4−フェニレンおよびナフタレン−2,6−ジイルが好ましい。
す。)、これらの中では、単結合、−COO−および−OCO−が好ましい。
(a)m=0の場合、上記式(i-i)または(i-2)で表される構造であることが好ましく
、
(b)m=1の場合、上記式(ii-1)〜(ii-7)で表される構造のいずれかであることが
好ましく、
(c)m=2の場合、上記式(iii-1)〜(iii-4)で表される構造のいずれかであること
が好ましい。−(X−Z)m−Y−で表される部位が、上記(a)〜(c)であることによ
り、HTPが大きく、他の液晶材料との相溶性に優れた化合物を提供することができる。なお、液晶材料は、液晶化合物および液晶組成物を含む総称である。
ことができる。また、4-アクリロイルオキシブチルクロロホルメート[e]の代わりに
、エチレングリコールモノアクリレートクロロホルメート、ジエチレングリコールアクリレートクロロホルメートまたはトリエチレングリコールアクリレートクロロホルメートなどを用いることができる。
こともできる。
セトキシ安息香酸[a]とをエステル化反応させることによって化合物[g]を合成する。エステル化反応にはジシクロヘキシルカルボジイミドなどの縮合剤を好適に用いることができる。次に、アルカリ条件下でアセトキシ基の脱保護を行って化合物[h]を得る。さらに、化合物[h]と4-アクリロイルオキシクロロホルメート[e]とのエステル化
反応により化合物[i]を得ることができる。なお、アセトキシ安息香酸[a]の代わりに、一方のヒドロキシ基がアセトキシ基などの保護基で保護された6−ヒドロキシ−2−ナフタレン酸または4'−ヒドロキシ−4−ビフェニルカルボン酸を用いることができる
。また、4-アクリロイルオキシクロロホルメート[e]の代わりに、エチレングルコー
ルモノアクリレートクロロホルメート、ジエチレングリコールアクリレートクロロホルメートまたはトリエチレングリコールアクリレートクロロホルメートなどを用いることができる。
にして合成された化合物(I)の構造は、たとえば、プロトンNMRスペクトルなどによ
り確認することができる。
上記化合物(II)は、上記式(2)〜(9)で表される化合物からなる群より選ばれる
少なくとも1種の化合物である。本発明の重合性液晶組成物が上記化合物(II)を含有することにより、室温付近またはそれよりも高い特定の温度域で、赤、オレンジ、緑、青(紫)の反射色を呈するコレステリック相を発現することができる。また、特定の化合物の組み合わせによっては、組成物中の成分間の相溶性を高め、室温での組成物の結晶化を比較的防ぐことができる。
・上記化合物(II)として、上記化合物(2)〜(6)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する組成物、
・上記化合物(II)として、上記化合物(7)〜(9)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する組成物、
・上記化合物(II)として、上記化合物(2)〜(6)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、上記化合物(7)〜(9)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含有する組成物
が挙げられる。
・上記化合物(II)として、上記化合物(2)を含有する組成物、
・上記化合物(II)として、上記化合物(2)および(3)を含有する組成物、
・上記化合物(II)として、上記化合物(2)および(5)を含有する組成物、
・上記化合物(II)として、上記化合物(2)、(3)および(5)を含有する組成物、・上記化合物(II)として、上記化合物(2)、(3)および(7)を含有する組成物
が挙げられる。
−または−OCO−を示す。
X1は独立に単結合、−O−、−COO−、−OCO−または−OCOO−を示し、Z2は−COO−または−OCO−を示す。
であり、R7が炭素数3〜6のアルキルまたは炭素数3〜6のアルコキシである化合物も
好ましい。また、上記化合物(3−1)〜(3−4)としては、下記化合物(3−1−1)〜(3−4−6)が好ましく、特に下記化合物(3−2−1)および(3−2−2)が好ましい。
、R7は炭素数1〜7のアルキルまたは炭素数1〜7のアルコキシを示す。
CH2−は−O−で置き換えられてもよく、X1は独立に単結合、−O−、−COO−、−OCO−または−OCOO−を示す。
CH2−は−O−で置き換えられてもよく、X1は独立に単結合、−O−、−COO−または−OCO−を示し、R4は炭素数2〜6のアルキルまたは炭素数2〜6のアルコキシを
示す。
示し、nは独立に2〜6の整数を示す。
・上記化合物(2−2)および上記化合物(2−4)の組み合わせ、
・上記化合物(2−2)および上記化合物(3−2)の組み合わせ、
・上記化合物(2−4)および上記化合物(3−2)の組み合わせ、
・上記化合物(2−2)および上記化合物(5−1)の組み合わせ、
・上記化合物(2−2)および上記化合物(7−1)の組み合わせ、
・上記化合物(3−2)および上記化合物(5−1)の組み合わせ、
などが挙げられる。なお、上記組み合わせを構成する各化合物は、1種単独でもよく、あるいは2種以上でもよい。
組成物は、後述する有用性を有するので、上記化合物(I)と化合物(II)とを含有する
重合性液晶組成物と同様に使用することができる。
・少なくとも2種の上記化合物(2−2)を含有する組成物、
・少なくとも2種の上記化合物(2−2)と少なくとも1種の上記化合物(3−2)とを含有する組成物。
本発明の重合性液晶組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、他の重合性化合物を含有してもよい。他の重合性化合物は、液晶性であっても非液晶性であってもよい。
るプロポキシル化ジペンタエリスリトールペンタアクリレートおよびエチレンオキシド構成単位とプロピレンオキシド構成単位との合計が1〜20であるエトキシ化・プロポキシ化ジペンタエリスリトールのペンタアクリレート、ペンタビニルエーテルもしくはペンタトリメタクリレートなどが挙げられる。
オリゴマー、エポキシオリゴマーなどが挙げられる。
本発明の重合性液晶組成物には、本発明の効果を損なわない範囲において、非重合性成分を配合してもよい。非重合性成分は、液晶性であっても非液晶性であってもよく、たとえば、非重合性の液晶化合物、体質顔料、着色剤、分散剤、重合開始剤、増感剤、重合防止剤、酸素阻害剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、界面活性剤、接着助剤、密着促進剤、保存安定剤、消泡剤、凝集防止剤などが挙げられる。
ロヘキシル-フェニル-ケトン(イルガキュア184)、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン(ダロキュア1173)、イルガキュア500、イルガキュア100
0、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オ
ン(イルガキュア295)、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モリフォリノプロパン-1-オン(イルガキュア907)、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1(イルガキュア369)、2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェ
ニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン(イルガキュア379)、イルガキュア1800、イルガキュア1850、ダロキュア4265、ダロキュア1116、イルガキュア784、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキ
サイド(イルガキュア819)、イルガキュア784、1,2-オクタンジオン-1-[4-(フェ
ニルチオ)-2-(O-ベンゾイルオキシム)] (イルガキュアOXE01)、エタノン-1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-1-(0-アセチルオキシム) (イ
ルガキュアOXE02)、2-ヒロドキシ-1-[4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]フェニル]-2-メチル-プロパン-1-オン(イルガキュア127)、イルガキュ
ア754などが挙げられる。
スジメチルアミノベンゾフェノン、3,3−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ベンジル、ベンゾイル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アゾイソブチルニトリル、2−クロロチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサンソン、メチルフェニルグリオキシレート、3,3',4,4−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、p−ジメ
チルアミノ安息香酸エチル、2−ジメチルアミノエチルベンゾエート、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、ベンゾフェノン/メチルトリエタノールアミン混合物、2,2−ジエチルキサントン/p−ジメチルアミノ安息香酸メチル混合物、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、アセトフエノンジメチルケタール、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシンクロヘキシルフェニルケトン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、2−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン、ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4'−メチルジフェニルサルファイド、4,4'−ビスメチルアミノベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイドなどが挙げられる。
ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアリールエーテル類、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチ
レングリコールジステアレート等のポリエチレングリコールジアルキルエステル類などのノニオン系界面活性剤;
エフトップEF301、エフトップEF303、エフトップEF352(新秋田化成(株)製)、メガファックF171、メガファックF172、メガファックF173(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC430、フロラードFC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、サーフロンSC−101、サーフロンSC−102、サーフロンSC−103、サーフロンSC−104、サーフロンSC−105、サーフロンSC−106(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤;
オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)、アクリル酸系もしくはメタクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.57、ポリフローNo.95(共栄社化学(株)製)などが挙げられる。これらの界面活性剤は、重合体に対して5重量部以下となる量で用いられる。
本発明の組成物は、組成物を希釈するため、あるいは塗布性を向上させるために、有機溶媒を含有してもよい。有機溶媒としては、直鎖もしくは分岐鎖のエステル、特に酢酸エステル、環状エーテル、環状エステル、アルコール、ラクトン、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、ケトン、アミド、N−アルキルピロリドン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチルエチルケトンなどが挙げられる。上記有機溶媒は、1種単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
本発明の重合体は、上述した本発明の液晶組成物を重合させることによって得られ、重合により組成物のコレステリック液晶相(螺旋構造)が固定化され、所望の色や目的に応じた波長の光を反射する。組成物の重合反応は、加熱による熱重合でもよく、光照射による光重合でもよく、両者を組み合わせた方法で行ってもよい。
線、X線などの電磁波を用いてもよい。通常は、紫外線または可視光線が用いられる。波長の範囲は好ましくは150〜500nm、より好ましくは250〜450nm、特に好ましくは300〜400nmである。光源としては、低圧水銀ランプ(殺菌ランプ、蛍光ケミカルランプ、ブラックライト)、高圧放電ランプ(高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ)、ショートアーク放電ランプ(超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、水銀キセノンランプ)などが挙げられ、超高圧水銀ランプが好ましい。
W/cm2、より好ましくは1〜2000mW/cm2の範囲である。
本発明の重合性液晶組成物の用途としては、たとえば、化粧料、印刷用インク、UV硬化型印刷用インクなどが挙げれる。
下記化合物(1−1)を下記に示す方法で合成した。
6−アセトキシ−2−ナフタレンカルボン酸(4.6g)、L−メントール(3.2g)、DCC(5.0g)、DMAP(0.24g)および塩化メチレン(50mL)を混合し、室温で1時間攪拌した。析出した結晶を濾別除去し、濾液に水(50mL)を加え、塩化メチレン溶媒を分液した。その後、塩酸水、飽和炭酸水素ナトリウムおよび水を順次用いて十分に洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この有機層から減圧下で溶剤を除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶出液:トルエン/酢酸エチル=10/1(V/V))によって精製して黄褐色固形物(4.4g)を得た。
得られた固形物にメタノール(20mL)を加えた後、室温で30%アンモニア水(2mL)を滴下した。室温で2時間撹拌した後、6N塩酸(30mL)を加えて反応液を中和し、酢酸エチル(200mL)で抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この有機層から減圧下で溶剤を除去した。
得られた残留物にTHF(30mL)、トリエチルアミン(3mL)および4-アクリ
ロイルオキシブチルクロロホルメート(0.5g)を混合し、室温で8時間攪拌した。反応終了後、THFを一部留去し、酢酸エチル(100mL)および水(50mL)を加え、酢酸エチル層を分液した。この酢酸エチル層を、塩酸水、飽和炭酸水素ナトリウムおよび水を順次用いて十分に洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この有機層から減圧下で溶剤を除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶出液:トルエン/酢酸エチル=10/1(V/V))によって精製し、目的の黄褐色固形物(3.5g)を得た。得られた化合物(1−1)のNMR分析値を以下に示す。
合成例1において、6−アセトキシ−2−ナフタレンカルボン酸の代わりに4'−アセ
トキシビフェニル−4−カルボン酸を用いたこと以外は、合成例1と同様な操作を行い、下記式(1−2)で表される化合物(2.5g)を得た。得られた化合物(1−2)のNMR分析値を以下に示す。
1−1.60(m,5H)、1.77(m,2H)、1.86(m,4H)、1.97(m,1H)、2.15(m,1H)、4.23(t,2H)、4.32(t,2H)、5.00(m,1H)、5.83(dd,2H)、6.14(dd,2H)、6.41(dd,2H)、7.27(d,2H)、7.61(d,2H)、7.63(d,2H)、8.0(d,2H)。
表1に示す組成からなる組成物を調製した。得られた組成物は、室温(23℃)および40℃において赤色の選択反射を呈した。
紫外線を30秒間照射した。照射後、この組成物は重合し、重合体を含有する膜を形成しており、重合前の組成物を硝子基板に塗布した時と同じ赤色の選択反射を示した。
表1〜4に示す組成からなる組成物を調製したこと以外は、実施例1と同様に室温(23℃)および40℃における反射色を調べた。結果を表1〜4に示す。
表5に示す組成からなる組成物を調製し、その相転移温度を以下のようにして測定した。
表5に示す組成からなる組成物を調製したこと以外は、実施例24と同様に相転移温度を調べた。結果を表5に示す。
表6に示す組成からなる組成物を調製したこと以外は、実施例1と同様に室温(21℃)における反射色を調べた。結果を表6に示す。
Claims (30)
- 下記式(1)で表される化合物(I)と、下記式(2)〜(9)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物(II)とを含有することを特徴とする重合性液晶組成物。
Aは炭素数1〜12のアルキレンを示し、該アルキレン中の任意の−CH2−は、−O−、−S−、−CH=CH−、−CO−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよく、
XおよびYは、それぞれ独立して芳香族環またはシクロヘキサン環を示し、これらの環において、任意の水素は炭素数1〜3のアルキルで置き換えられてもよく、
Zは、独立して単結合、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CON(R1)−または−N(R1)CO−を示し、R1は水素またはメチルを示し、
mは0〜3の整数を示す。]
R4は、独立に水素、CNまたは炭素数1〜12のアルキルを示し、該アルキル中の任意の−CH2−は、−O−、−S−、−CH=CH−、−CO−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいが、式(2)および(3)におけるR4は−OCO−C(R5)=CH2にはならず、式(8)における2つのR4は同時に−OCO−C(R5)=CH2にはならず、
R5は独立に水素またはメチルを示し、
P1は、独立に単結合または炭素数1〜12のアルキレンを示し、該アルキレン中の任意の−CH2−は、−O−、−S−、−CH=CH−、−CO−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよく、
X1は、独立に単結合、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CON(R6)−、−N(R6)CO−または−OCOO−を示し、R6は水素またはメチルを示し、
Z1は、独立に単結合、−COO−または−OCO−を示し、
A1、A2およびA3は、それぞれ独立に1,4−シクロへキシレンまたは1,4−フェニレンを示し、これらの環において、任意の水素は炭素数1〜3のアルキルで置き換えられてもよい。] - 前記化合物(II)が、前記式(2)〜(6)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の重合性液晶組成物。
- 前記化合物(II)が、前記式(7)〜(9)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の重合性液晶組成物。
- 前記化合物(II)が、前記式(2)〜(6)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、前記式(7)〜(9)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含むことを特徴とする請求項1に記載の重合性液晶組成物。
- 前記化合物(II)が、前記式(2)で表される化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の重合性液晶組成物。
- 前記化合物(II)が、前記式(2−2)で表される化合物を含むことを特徴とする請求項6に記載の重合性液晶組成物。
- 前記化合物(II)が、前記式(2−2)および(2−4)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含むことを特徴とする請求項6に記載の重合性液晶組成物。
- 前記化合物(II)が、前記式(3)で表される化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の重合性液晶組成物。
- 前記化合物(II)が、下記式(3−1)〜(3−4)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の重合性液晶組成物。
- 前記化合物(II)が、前記式(2)で表される化合物と、前記式(3)で表される化合物とを含むことを特徴とする請求項1に記載の重合性液晶組成物。
- 前記式(2)で表される化合物が、下記式(2−2)および(2−4)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含み、かつ、前記式(3)で表される化合物が、下記式(3−2)で表される化合物を含むことを特徴とする請求項12に記載の重合性液晶組成物。
- 前記式(1)において、Aが−CH2CH2CH2CH2−または−CH2CH2−であることを特徴とする請求項1に記載の重合性液晶組成物。
- 前記式(1)において、Aが−CH2CH2OCH2CH2−または−CH2CH2O−CH2CH2−OCH2CH2−であることを特徴とする請求項1に記載の重合性液晶組成物。
- 下記式(3−2)で表される化合物をさらに含有することを特徴とする請求項21に記載の重合性液晶組成物。
- 非液晶性の重合性化合物をさらに含有することを特徴とする請求項1〜22のいずれかに記載の重合性液晶組成物。
- 前記非液晶性の重合性化合物が、単官能(メタ)アクリルモノマー、多官能(メタ)アクリルモノマーおよび(メタ)アクリルオリゴマーからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項23に記載の重合性液晶組成物。
- 請求項1〜24のいずれかに記載の重合性液晶組成物を重合させることによって得られることを特徴とする重合体。
- コレステリック液晶相を呈することを特徴とする請求項25に記載の重合体。
- 請求項25または26に記載の重合体を含有することを特徴とする膜。
- 請求項25または26に記載の重合体を含有することを特徴とする色材。
- 液晶顔料、塗料、噴霧インク、印刷インク、化粧品、偽造防止用印刷物、装飾品および光学フィルムから選ばれる用途への、請求項1〜24のいずれかに記載の液晶組成物の使用。
- 液晶顔料、塗料、噴霧インク、印刷インク、化粧品、偽造防止用印刷物、装飾品および光学フィルムから選ばれる用途への、請求項25または26に記載の重合体の使用。
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