JP5568842B2 - 重合性液晶組成物およびその用途 - Google Patents
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Description
ビエチン酸誘導体をカイラル剤として用いることが記載されている。しかしながら、非特許文献1に記載のアビエチン酸誘導体は非重合性化合物であり、これまでに重合性のアビエチン酸誘導体は報告されていない。カイラル剤として、重合性の光学活性化合物を用いると、非重合性の光学活性化合物と比べて、液晶組成物重合体の硬度制御ができ、また成形体中からの光学活性化合物自体のしみ出しを防ぐことができると考えられる。
物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物(II)とを含有することを特徴とする重合性液晶組成物。
式(1)中、
Rは、CH2=C(R1)−COO−、CH2=CH−または下記式(i-1)もしくは(i-2
)で表される基を示し、R1は水素またはメチルを示し、
Pは、単結合または炭素数1〜12のアルキレンを示し、該アルキレン中の任意の−CH2−は、−O−、−S−、−CH=CH−、−CO−、−COO−または−OCO−で置
き換えられてもよく、
Xは、単結合、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CON(R3)−、−N(
R3)CO−または−OCOO−を示し、R3は水素またはメチルを示し、
Aは、独立して芳香族環または脂肪族環を示し、これらの環において、任意の水素は炭素数1〜3のアルキルで置き換えられてもよく、
Zは、独立して単結合、−COO−、−OCO−または−CH2CH2−を示し、
mは0〜3の整数を示し、
Yは、下記式(ii-1)、(ii-2)または(ii-3)で表される基を示す。
R4は、独立に水素、CNまたは炭素数1〜12のアルキルを示し、該アルキル中の任意
の−CH2−は、−O−、−S−、−CH=CH−、−CO−、−COO−または−OC
O−で置き換えられてもよいが、式(2)および(3)におけるR4は−OCO−C(R5
)=CH2にはならず、式(8)における2つのR4は同時に−OCO−C(R5)=CH2にはならず、
R5は独立に水素またはメチルを示し、
P1は、独立に単結合または炭素数1〜12のアルキレンを示し、該アルキレン中の任意
の−CH2−は、−O−、−S−、−CH=CH−、−CO−、−COO−または−OC
O−で置き換えられてもよく、
X1は、独立に単結合、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CON(R6)−、−N(R6)CO−または−OCOO−を示し、R6は水素またはメチルを示し、
Z1は、独立に単結合、−COO−または−OCO−を示し、
A1、A2およびA3は、それぞれ独立に1,4−シクロへキシレンまたは1,4−フェニ
レンを示し、これらの環において、任意の水素は炭素数1〜3のアルキルで置き換えられてもよい。
[6]前記化合物(II)が、下記式(2−1)〜(2−4)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含むことを特徴とする項[1]に記載の重合性液晶組成物。
[8]前記化合物(II)が、前記式(2−2)および(2−4)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含むことを特徴とする項[6]に記載の重合性液晶組成物。
[10]前記化合物(II)が、下記式(3−1)〜(3−4)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含むことを特徴とする項[1]に記載の重合性液晶組成物。
のアルキレンを示し、該アルキレン中の任意の−CH2−は、−O−、−S−、−CH=
CH−、−CO−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよく、X1は単結合
、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CON(R6)−、−N(R6)CO−または−OCOO−を示し、R6は水素またはメチルを示し、Z2は−COO−または−OCO−を示す。
れる化合物とを含むことを特徴とする項[1]に記載の重合性液晶組成物。
[13]前記式(2)で表される化合物が、前記式(2−2)および(2−4)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含み、かつ、前記式(3)で表される化合物が、前記式(3−2)で表される化合物を含むことを特徴とする項[12]に記載の重合性液晶組成物。
X1は独立に単結合、−O−、−COO−、−OCO−または−OCOO−を示し、Z2は−COO−または−OCO−を示す。
[17]前記式(1)において、mが1であり、Aが下記式(iii-1)、(iii-2)または(iii-3)で表される基であることを特徴とする項[1]に記載の重合性液晶組成物。
[20]前記式(1)において、−(A−Z)m−が下記式(iv-1)〜(iv-9)で表さ
れる構造のいずれかであることを特徴とする項[1]に記載の重合性液晶組成物。
[23]前記式(1)において、−(A−Z)m−が下記式(v-1)〜(v-8)で表され
る構造のいずれかであることを特徴とする項[1]に記載の重合性液晶組成物。
[26]前記式(1)において、R−P−X−が、CH2=CH−COO−またはCH2
=C(CH3)−COO−であることを特徴とする項[1]に記載の重合性液晶組成物。
OCH2CH2O−COO−またはCH2=CH−CO−OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2O−COO−であることを特徴とする項[1]に記載の重合性液晶組成物。
[30]非液晶性の重合性化合物をさらに含有することを特徴とする項[1]〜[29]のいずれかに記載の重合性液晶組成物。
[33]コレステリック液晶相を呈することを特徴とする項[32]に記載の重合体。
[35]項[32]または[33]に記載の重合体を含有することを特徴とする色材。
[36]液晶顔料、塗料、噴霧インク、印刷インク、化粧品、偽造防止用印刷物、装飾品および光学フィルムから選ばれる用途への、項[1]〜[31]のいずれかに記載の液晶組成物の使用。
なお、本明細書における「液晶性」の意味は、液晶相を有することだけに限定されず、それ自体は液晶相を有さなくても、他の液晶化合物と混同したときに、液晶組成物の成分として使用できる特性も「液晶性」の意味に含まれる。化学式において、1つの化合物が複数のAを有するとき、任意の2つのAは同一でも異なってもよい。この規則は、Z等の他の記号にも適用される。
本発明に係る重合性液晶組成物は、上記式(1)で表される化合物(I)と、上記式(
2)〜(9)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物(II)とを含有する。化合物(I)は1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい
。また、化合物(II)も同様に、1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
%に対して、上記化合物(I)は、好ましくは5〜40重量%、より好ましくは10〜3
5重量%、さらに好ましくは15〜30重量%の量で含まれる。化合物(I)の含有量が
前記範囲であることにより、液晶組成物の選択波長域を必要に応じて制御することができる。
の重合性化合物、非重合性成分、溶媒などを、本発明の目的を損なわない範囲で、さらに含有してもよい。また、組成物の特性を最適化するために、本発明の液晶組成物に化合物(I)以外の光学活性化合物を添加してもよい。
上記化合物(I)は、上記式(1)に示すように、一方の末端に重合性基を有し、他方
の末端に上記式(ii-1)〜(ii-3)のいずれかで表されるアビエチン酸残基を有することから、高い重合反応性、光学活性および良好な混和性等の特性を示す。
を示す。)、CH2=CH−または上記式(i-1)もしくは(i-2)で表される基を示し、
これらの中では、組成物中の他の成分との相溶性や溶媒への溶解性などが優れていることから、CH2=C(R1)−COO−およびCH2=CH−が好ましい。
−または−OCO−で置き換えられてもよい。
れてもよい」の句の意味を一例で示す。−C4H8−において任意の−CH2−が−O−ま
たは−CH=CH−で置き換えられた基は、たとえば、−C3H6O−、−CH2−O−(
CH2)2−、−CH2−O−CH2−O−、−HC=CH−(CH2)3−、−CH2−CH
=CH−(CH2)2−、−CH2−CH=CH−CH2−O−等である。このように「任意の」という語は、「区別なく選択された少なくとも1つの」を意味する。なお、化合物の安定性を考慮すれば、酸素と酸素とが隣接した−CH2−O−O−CH2−よりも、酸素と酸素とが隣接しない−CH2−O−CH2−O−の方が好ましい。
ルを示す。)、これらの中では、単結合および−COO−が好ましい。
(a)CH2=CH−COO−またはCH2=C(CH3)−COO−、
(b)CH2=CH−CO−OCH2CH2OCH2CH2O−COO−またはCH2=CH−
CO−OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2O−COO−、
(c)CH2=C(CH3)−CO−OCH2CH2OCH2CH2O−COO−またはCH2=C(CH3)−CO−OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2O−COO−
などが挙げられる。R−P−X−で表される部位が、前記(a)〜(c)であることにより、他の成分との相溶性を向上させるとともに、HTPを出現させるのに効果的である。
される基が好ましい。
上記式(1)において、mは0〜3の整数を示す。
れる構造のいずれかであることが好ましい。この場合、PおよびXが単結合であるか、あるいは、Pが炭素数5〜12のアルキレンであることがより好ましい。なお、Pの炭素数は4〜10であることが、さらに好ましい。
る構造のいずれかであることが好ましい。この場合、PおよびXが単結合であるか、あるいは、Pが炭素数2〜10のアルキレンであることがより好ましい。なお、Pの炭素数は4〜10であることが、さらに好ましい。
上記化合物(I)の合成方法の例を以下に説明する。
る化合物(I)は、以下の合成スキームに従って合成することができる。
することができる。また、2−ヒドロキシエチルアクリレート[c]の代わりに4−ヒドロキブチルアクリレートなどを用いることができる。
は(iii-3)で表される基である化合物(I)、あるいは、m=2であり、−(A−Z)m
−で表される部位が上記式(iv-5)で表される構造である化合物(I)は、以下の合成ス
キームに従って合成することができる。
ロキノン[e]とをエステル化反応させて化合物[f]を得る。次いで、化合物[f]と(メタ)アクリル酸クロライド[g]とのエステル化反応により化合物[h]を得ることができる。なお、ヒドロキノン[e]の代わりにレゾルシノール、2,6−ナフタレンジオールまたは4−4’ビフェノールを用いることができる。また、(メタ)アクリル酸クロライド[g]の代わりに、エチレングリコールモノアクリレートクロロホルメート、4-アクリロイルオキシブチルクロロホルメート、ジエチレングリコールアクリレートクロ
ロホルメートまたはトリエチレングリコールアクリレートクロロホルメートなどを用いることができる。
であり、−(A−Z)m−で表される部位が上記式(v-1)〜(v-8)で表される構造のい
ずれかである化合物(I)は、以下の合成スキームに従って合成することができる。
ル化反応させることによってアビエチン酸誘導体エステル化合物を合成する。エステル化反応にはジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)などの縮合剤を好適に用いることができる。なお、上記スキーム中のDMAPはN,N−ジメチル−4−アミノピリジンの略語である。次に、アルカリ条件下でアセトキシ基の脱保護を行い化合物[j]を得る。さらに、化合物[j]と(メタ)アクリル酸クロライド[g]とのエステル化反応により化合物[k]を得ることができる。
。また、上述したように、(メタ)アクリル酸クロライド[g]の代わりに、エチレングリコールモノアクリレートクロロホルメート、4-アクリロイルオキシブチルクロロホル
メート、ジエチレングリコールアクリレートクロロホルメートまたはトリエチレングリコールアクリレートクロロホルメートなどを用いることができる。
にして合成された化合物(I)の構造は、たとえば、プロトンNMRスペクトルなどによ
り確認することができる。
上記化合物(II)は、上記式(2)〜(9)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である。本発明の重合性液晶組成物が上記化合物(II)を含有することにより、室温付近またはそれよりも高い特定の温度域で、赤、オレンジ、緑、青(紫)の反射色を呈するコレステリック相を発現することができる。また、特定の化合物の組み合わせによっては、組成物中の成分間の相溶性を高め、室温での組成物の結晶化を比較的防ぐことができる。
・上記化合物(II)として、上記化合物(2)〜(6)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する組成物、
・上記化合物(II)として、上記化合物(7)〜(9)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する組成物、
・上記化合物(II)として、上記化合物(2)〜(6)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、上記化合物(7)〜(9)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含有する組成物
が挙げられる。
・上記化合物(II)として、上記化合物(2)を含有する組成物、
・上記化合物(II)として、上記化合物(2)および(3)を含有する組成物、
・上記化合物(II)として、上記化合物(2)および(5)を含有する組成物、
・上記化合物(II)として、上記化合物(2)および(7)を含有する組成物
が挙げられる。
X1は独立に単結合、−O−、−COO−、−OCO−または−OCOO−を示し、Z2は−COO−または−OCO−を示す。
上記化合物(2−1)〜(2−4)としては、上記化合物(2−2)および/または(2−4)が好ましく用いられ、また、上記式(2−1)〜(2−4)におけるR5が水素
であり、R7が炭素数3〜6のアルキルまたは炭素数3〜6のアルコキシである化合物も
好ましい。また、上記化合物(3−1)〜(3−4)としては、下記化合物(3−1−1)〜(3−4−6)が好ましく、特に下記化合物(3−2−1)および(3−2−2)が好ましい。
CH2−は−O−で置き換えられてもよく、X1は独立に単結合、−O−、−COO−または−OCO−を示し、R4は炭素数2〜6のアルキルまたは炭素数2〜6のアルコキシを
示す。
・上記化合物(2−2)および上記化合物(2−4)の組み合わせ、
・上記化合物(2−2)および上記化合物(3−2)の組み合わせ、
・上記化合物(2−4)および上記化合物(3−2)の組み合わせ、
・上記化合物(2−2)および上記化合物(5−1)の組み合わせ、
・上記化合物(2−2)および上記化合物(7−1)の組み合わせ、
・上記化合物(3−2)および上記化合物(5−1)の組み合わせ、
などが挙げられる。なお、上記組み合わせを構成する各化合物は、1種単独でもよく、あるいは2種以上でもよい。
本発明の重合性液晶組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、他の重合性化合物を含有してもよい。他の重合性化合物は、液晶性であっても非液晶性であってもよい。
上記非液晶性の他の重合性化合物としては、単官能(メタ)アクリレートモノマー、多官能(メタ)アクリレートモノマーおよび(メタ)アクリルオリゴマーがより好ましい。
本発明の重合性液晶組成物には、本発明の効果を損なわない範囲において、非重合性成分を配合してもよい。非重合性成分は、液晶性であっても非液晶性であってもよく、たとえば、非重合性の液晶化合物、体質顔料、着色剤、分散剤、重合開始剤、増感剤、重合防止剤、酸素阻害剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、界面活性剤、接着助剤、密着促進剤、保存安定剤、消泡剤、凝集防止剤などが挙げられる。
ロヘキシル-フェニル-ケトン(イルガキュア184)、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン(ダロキュア1173)、イルガキュア500、イルガキュア1000、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オ
ン(イルガキュア295)、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モリフォリノプロパン-1-オン(イルガキュア907)、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1(イルガキュア369)、2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェ
ニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン(イルガキュア379)、イルガキュア1800、イルガキュア1850、ダロキュア4265、ダロキュア1116、イルガキュア784、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキ
サイド(イルガキュア819)、イルガキュア784、1,2-オクタンジオン-1-[4-(フェ
ニルチオ)-2-(O-ベンゾイルオキシム)] (イルガキュアOXE01)、エタノン-1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-1-(0-アセチルオキシム) (イ
ルガキュアOXE02)、2-ヒロドキシ-1-[4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]フェニル]-2-メチル-プロパン-1-オン(イルガキュア127)、イルガキュ
ア754などが挙げられる。
本発明の組成物は、上記重合開始剤とともに増感剤を含有してもよい。増感剤としては、例えば、3−位および/または7−位に置換基を有するクマリン類、フラボン類、ジベンザルアセトン類、ジベンザルシクロヘキサン類、カルコン類、キサンテン類、チオキサンテン類、ポルヒリン類、アクリジン類などが挙げられる。
ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアリールエーテル類、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のポリエチレングリコールジアルキルエステル類などのノニオン系界面活性剤;
エフトップEF301、エフトップEF303、エフトップEF352(新秋田化成(株)製)、メガファックF171、メガファックF172、メガファックF173(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC430、フロラードFC431(住友スリー
エム(株)製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、サーフロンSC−101、サーフロンSC−102、サーフロンSC−103、サーフロンSC−104、サーフロンSC−105、サーフロンSC−106(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤;
オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)、アクリル酸系もしくはメタクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.57、ポリフローNo.95(共栄社化学(株)製)などが挙げられる。これらの界面活性剤は、重合体に対して5重量部以下となる量で用いられる。
<有機溶媒>
本発明の組成物は、組成物を希釈するため、あるいは塗布性を向上させるために、有機溶媒を含有してもよい。有機溶媒としては、直鎖もしくは分岐鎖のエステル、特に酢酸エステル、環状エーテル、環状エステル、アルコール、ラクトン、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、ケトン、アミド、N−アルキルピロリドン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチルエチルケトンなどが挙げられる。上記有機溶媒は、1種単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
本発明の重合体は、上述した本発明の液晶組成物を重合させることによって得られ、重合により組成物のコレステリック液晶相(螺旋構造)が固定化され、所望の色や目的に応じた波長の光を反射する。組成物の重合反応は、加熱による熱重合でもよく、光照射による光重合でもよく、両者を組み合わせた方法で行ってもよい。
W/cm2、より好ましくは1〜2000mW/cm2の範囲である。
本発明の重合性液晶組成物の用途としては、たとえば、化粧料、印刷用インク、UV硬化型印刷用インクなどが挙げられる。
<合成例1>
下記化合物(1−13)を下記に示す方法で合成した。
デヒドロアビエチン酸(15g)と塩化チオニル(30mL)とを混合し、少量のDMF(N,N-ジメチルホルムアミド)を滴下した後、還流させながら2時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物にトルエン溶媒を加え、塩化チオニルおよびトルエン溶媒を減
圧除去した。溶媒除去後の残留物(茶褐色液体)にTHF(テトラヒドロフラン、100mL)と約2等量のレゾルシノール(11g)とを加え、次にトリエチルアミン(7mL
)を滴下した後、室温下で8時間撹拌した。反応終了後、THFを一部留去し、酢酸エチル(300mL)および水(100mL)を加え、酢酸エチル層を分液した。この酢酸エチル層を、塩酸水、飽和炭酸水素ナトリウムおよび水を順次用いて十分に洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この有機層から減圧下で溶剤を除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶出液:トルエン/酢酸エチル=10/1(V/V))によって精製して黄褐色固形物の3−ヒドロキシフェニル デヒドロアビエチン酸エステルを得た。
得られた3−ヒドロキシフェニル デヒドロアビエチン酸エステル(1.8g)、4−アクリロイルオキシ安息香酸(1g)、DCC(1.2g)、DMAP(0.06g)および塩化メチレン(50mL)を混合し、室温で1時間攪拌した。析出した結晶を濾別除去し、濾液に水(50mL)を加え、塩化メチレン溶媒を分液した後、塩酸水、飽和炭酸水素ナトリウムおよび水を順次用いて十分に洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶剤を除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶出液:トルエン/酢酸エチル=10/1(V/V))によって精製して、目的の黄褐色固形物を得た。得られた化合物(1−13)のNMR分析値を以下に示す。
表1に示す組成からなる組成物を調製した。得られた組成物は、室温(23℃)および40℃において赤色の選択反射を呈した。
紫外線を30秒間照射した。照射後、この組成物は重合し、重合体を含有する膜を形成しており、重合前の組成物を硝子基板に塗布した時と同じ赤色の選択反射を示した。
表1に示す組成からなる組成物を調製したこと以外は、実施例1と同様に室温(23℃)および40℃における反射色を調べた。結果を表1に示す。
Claims (27)
- 下記式(1)で表される化合物(I)と、下記式(2)、(3)、(5)および(7)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物(II)とを含有することを特徴とする重合性液晶組成物。
R−P−X−(A−Z)m−Y (1)
[式(1)中、
Rは、CH2=C(R1)−COO−またはCH2=CH−を示し、R1は水素またはメチルを示し、
Pは、単結合または炭素数1〜12のアルキレンを示し、
Xは、単結合、−O−、−COO−または−OCOO−を示し、
−(A−Z) m −は、下記式(iv-1)〜(iv-9)および下記式(v-1)〜(v-8)で表される構造のいずれかを示し、
Yは、下記式(ii-1)、(ii-2)または(ii-3)で表される基を示す。]
R4は、独立に炭素数1〜12のアルキルまたは炭素数1〜12のアルコキシを示し、
R5は、独立に水素またはメチルを示し、
P1は、独立に単結合または炭素数1〜12のアルキレンを示し、
X1は、独立に単結合、−O−、−S−、−COO−、−OCO−または−OCOO−を示し、
Z1は、独立に単結合、−COO−または−OCO−を示し、
A1、A2およびA3は、それぞれ独立に1,4−シクロへキシレンまたは1,4−フェニレンを示し、これらの環において、任意の水素は炭素数1〜3のアルキルで置き換えられてもよい。] - 前記化合物(II)が、前記式(2)、(3)および(5)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の重合性液晶組成物。
- 前記化合物(II)が、前記式(7)で表される化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の重合性液晶組成物。
- 前記化合物(II)が、前記式(2)、(3)および(5)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、前記式(7)で表される化合物とを含むことを特徴とする請求項1に記載の重合性液晶組成物。
- 前記化合物(II)が、前記式(2)で表される化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の重合性液晶組成物。
- 前記化合物(II)が、前記式(2−2)で表される化合物を含むことを特徴とする請求項6に記載の重合性液晶組成物。
- 前記化合物(II)が、前記式(2−2)および(2−4)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含むことを特徴とする請求項6に記載の重合性液晶組成物。
- 前記化合物(II)が、前記式(3)で表される化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の重合性液晶組成物。
- 前記化合物(II)が、前記式(2)で表される化合物と、前記式(3)で表される化合物とを含むことを特徴とする請求項1に記載の重合性液晶組成物。
- 前記式(2)で表される化合物が、請求項6に記載の式(2−2)および(2−4)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含み、かつ、前記式(3)で表される化合物が、請求項10に記載の式(3−2)で表される化合物を含むことを特徴とする請求項12に記載の重合性液晶組成物。
- 前記式(3−2)で表される化合物が、請求項10に記載の式(3−2−1)および(3−2−2)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項13に記載の重合性液晶組成物。
- 前記式(1)において、PおよびXが単結合であることを特徴とする請求項1に記載の重合性液晶組成物。
- 前記式(1)において、Pが炭素数2〜10のアルキレンであることを特徴とする請求項1に記載の重合性液晶組成物。
- 前記式(1)において、R−P−X−が、
CH2=CH−COO−またはCH2=C(CH3)−COO−
であることを特徴とする請求項1に記載の重合性液晶組成物。 - 前記式(1)において、Yが前記式(ii-1)で表される基であることを特徴とする請求項1〜18のいずれかに記載の重合性液晶組成物。
- 非液晶性の重合性化合物をさらに含有することを特徴とする請求項1〜19のいずれかに記載の重合性液晶組成物。
- 前記非液晶性の重合性化合物が、単官能(メタ)アクリルモノマー、多官能(メタ)アクリルモノマーおよび(メタ)アクリルオリゴマーからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項20に記載の重合性液晶組成物。
- 請求項1〜21のいずれかに記載の重合性液晶組成物を重合させることによって得られることを特徴とする重合体。
- コレステリック液晶相を呈することを特徴とする請求項22に記載の重合体。
- 請求項22または23に記載の重合体を含有することを特徴とする膜。
- 請求項22または23に記載の重合体を含有することを特徴とする色材。
- 液晶顔料、塗料、噴霧インク、印刷インク、化粧品、偽造防止用印刷物、装飾品および光学フィルムから選ばれる用途への、請求項1〜21のいずれかに記載の液晶組成物の使用。
- 液晶顔料、塗料、噴霧インク、印刷インク、化粧品、偽造防止用印刷物、装飾品および光学フィルムから選ばれる用途への、請求項22または23に記載の重合体の使用。
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