JP2014502376A - キラル液晶ポリマーのカラーシフト特性の簡易制御 - Google Patents

キラル液晶ポリマーのカラーシフト特性の簡易制御 Download PDF

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Abstract

本発明は、少なくとも一つの塩を含むキラル液晶前駆体組成物に関し、前記少なくとも一つの塩は、硬化状態で前記少なくとも一つの塩を含まない組成物により示される選択的反射バンドの位置と比較して、硬化状態で組成物により示される選択的反射バンドの位置を変更する。

Description

1.発明の分野
本発明は、キラルネマティック(コレステリックとも呼ばれる)液晶ポリマーのカラーシフト特性を制御するための簡易プロセスに関する。特に、本発明は、ポリマーの選択的反射バンド(色)の位置を変更することができる一つ以上の塩をその中に配合することによって、キラル液晶ポリマーのカラーシフト特性を制御することに関する。それに対応して、変性キラル液晶ポリマーは、たとえばマーキング目的に関して有用である。
2.発明の背景の議論
偽造品はもはや一国や一地域の問題ではなく、製造業者だけでなく、消費者にも影響を与える世界的な問題である。偽造品は洋服や時計などの商品で深刻な問題であるが、医薬品に影響を与える場合にはなおさら深刻である。毎年、数千人もが不正医薬品により亡くなっている。偽造は、有効な納税印紙のついていない偽造(不正に販売された、転用されたなど)品を追跡及び追及することが不可能なブラックマーケットが存在するため、タバコ及びアルコールなどの租税徴収にも影響を与えるという点で政府歳入にも波及する。
RFIDソルーションや透明インキなどの偽造を不可能にしたり、少なくとも非常に困難に及び/またはコストがかかるようにしたりする、多くの解決策が提案されてきた。
最近、偽造防止策が出現して、薬品などの本物の製品を認証し、偽造を防ぐのに使用されている。この技術は光学的可変インキ(optically variable ink)をベースとする。その原理は、マーキングのついたパッケージ、機密書類などを別の角度から見ると光学的可変インキ(視角依存色:viewing-angle dependent color)で作られたマーキングの目に見える色が違うことに基づいている。
光学的可変インキは、人によって最もよく認知されるだけでなく、機械の可読性も容易にする。多くの特許がこのセキュリティ製品、その組成物及びその用途について記載している。光学的可変インキの多くのタイプの一例は、コレステリック液晶と呼ばれる化合物の種類である。白色光を当てると、コレステリック液晶構造は、特定の色の光を反射する。これは利用する材料に依存し、通常、視角及び温度で変動する。コレステリック材料それ自体は無色であり、観察された色は、所定の温度で液晶前駆体組成物がとるコレステリック螺旋構造での物理的反射作用の結果である。本明細書中、その開示全体が参照として含まれる、J.L.Fergason,Molecular Crystals,第1巻,293〜307頁(1966年)(非特許文献1)を参照されたい。
本明細書中、その開示全体が参照として含まれる、欧州特許出願第EP-A-1 381 520号(特許文献1)及び同第EP-A-1 681 586号(特許文献2)は、複屈折マーキング及び、様々な厚さの領域の不均一パターンをもつ液晶層の形態で複屈折マーキングを適用する方法を開示する。適用された液晶コーティングまたは層は、反射された基材上に隠された(秘密の)画像を提供することができ、この画像は非偏光のもとで見ると見えないが、偏光のもとで、または偏光フィルターを使用すると見えるようになっている。
本明細書中、その開示全体が参照として含まれる、米国特許第5,678,863号(特許文献3)は、紙またはポリマー領域を含む重要書類を識別するための手段を開示し、前記領域は透明な特徴と半透明の特徴とをもつ。液晶材料を前記領域に適用すると、伝播した光と反射した光で見たときに異なる光学的効果を生み出す。液晶材料は室温で液状であるので、グラビア、ローラー、スプレーまたはインキジェット印刷などの印刷プロセスで使用するのに好適にするためには、マイクロカプセルなどの包装手段に封入しなければならない。
正しく並んだ(秩序状態の)液晶状態は、キラルドーパントの存在に依存する。キラルドーパントを持たないネマチック液晶は、その複屈折を特徴とする分子配置を示す。ネマチック液晶は、本明細書中、その開示全体が参照として含まれる、欧州特許出願第EP-A-0 216 712号(特許文献4)、同第EP-A-0 847 432号(特許文献5)及び米国特許第6,589,445号(特許文献6)より公知である。
上述のように、液晶ベースの偽造防止策は、消費者により、また商品及び品物の小売業者及び手順により第一線の認識可能性を提供する。市場で用いられる他の多くの偽造防止策のように、これらの偽造防止策を複製して消費者及び小売業者を欺こうとする誘惑が常にある。上記のことを考慮して、引き続き、液晶前駆体をベースとする液晶ポリマー材料のセキュリティを改善する必要性がある。ほぼ同等の品質の偽造品を製造するには一部の偽造者にとってはかなり大変であるため、厳しい品質基準で偽造防止策を製造できることは、偽善者に対する重要な抑止力である。キラル液晶ポリマーの場合には、特定のカラーシフト特性を日常的に且つ確実にできるだけ正確に得るのが非常に望ましい。
キラル液晶ポリマーのカラーシフト特性は、その組成、特にポリマー中に存在するネマチックとキラルドーパント分子の割合に密接に関係する。多くのパラメーター(温度、基材の性質など)が、基材上にキラル液晶前駆体組成物を適用する際に得られたカラーシフトに影響を与えるので、所定の波長への特定の及び制御されたカラーシフトを得るのは難しい。BASFより名称Paliocolor(登録商標)のもと販売されている現行のシステムは、所望の反射波長を得るためにネマチック化合物とキラルドーパントとの混合物中のキラルドーパントの濃度を使用する。セキュリティマーキング及び/またはコーディングの分野では、マーキング及びコーディングは、パッケージング、物品及び商品、紙幣、機密書類などを保護するために、製造ラインプロセスの一部であることが多い。製造ラインプロセスの間、得られるマーキング及び/またはコーディングの特性(特に、選択的反射バンドの位置)を制御するために、初期の組成物を変性する必要が非常に多い。一度、混合物を製造したら、適量のキラルドーパントを添加することにより、より短い波長へ補正することができる。反対に、長波長側へ補正するのは、相当量のネマチック化合物を添加しなければならないので、実際的でない。従って、特定の所望の反射波長となる組成物の微調整は困難な段階であり、時間及び/または材料が無駄になることが多い。
上記のことを考慮して、短時間でデータマトリックス及び/またはコードを作ってパッケージングにマーキングするために製造ライン(パスポート、パッケージングなどのアイテムを作るためのプロセス)でキラル液晶前駆体組成物を使用すると、幾つか問題が起きることが多い。直面するかもしれない典型的な問題としては、たとえば、キラル液晶ポリマーの所望の光学的特性を再現可能な方法で得ることであり、従ってこれらの光学的特性を調整する利用可能な手段を作り出すのが望ましい。製造ラインプロセスの間に、既存の組成物にキラルドーパントを制御された方法で添加することにより、パッケージングに異なる数色を印刷ステーションで適用することは問題でもある。従って、上記のような問題に直面することなく、キラル液晶前駆体組成物のカラーシフト特性の変性(または一つの安定な色)を迅速に得るために、製造ライン(パスポート、パッケージングなどのアイテムを製造するためのプロセス)で代替且つ効率的な解決策を見つける必要性がある。
欧州特許出願第EP-A-1 381 520号 欧州特許出願第EP-A-1 681 586号 米国特許第5,678,863号 欧州特許出願第EP-A-0 216 712号 欧州特許出願第EP-A-0 847 432号 米国特許第6,589,445号
J.L.Fergason,Molecular Crystals,第1巻,293〜307頁(1966年)
意外にも、キラル液晶ポリマー前駆体組成物に比較的安価な種類の物質を配合すると、効率的且つ予測可能な方法で組成物のカラーシフト特性に影響を与え、それによって組成物中の(単数または複数種類の)ネマチック化合物とキラルドーパントとの割合を変更する必要性がなくなることが知見された。これによって、たった一つの外部パラメーターの作用のもとで、液晶ポリマーの光学的特性を改変することが可能なとなり、またこれは効率的な製造ラインプロセスと適合可能である。
本発明は、少なくとも一つの塩を含むキラル液晶前駆体組成物であって、前記少なくとも一つの塩は前記少なくとも一つの塩を含まないときに硬化(キラル液晶)状態で組成物により示される選択的反射バンドの位置と比較して、硬化(キラル液晶)状態で組成物により示される選択的反射バンドの位置を(通常、濃度-依存性様式で)変更する、キラル液晶前駆体組成物を提供する。
一態様において、キラル液晶前駆体組成物は、(i)一つ以上の(たとえば、2、3、4、5またはそれ以上、特に少なくとも2つの)異なるネマチック化合物Aと、(ii)加熱すると、キラル液晶前駆体組成物のコレステリック状態を引き起こすことができる一つ以上の(たとえば2、3、4、5またはそれ以上の)異なるキラルドーパント化合物Bと含むことができる。さらに、一つ以上の前記ネマチック化合物Aと、一つ以上の前記キラルドーパント化合物Bはいずれも、少なくとも一つの重合可能な基を含む少なくとも一つの化合物を含むことができる。たとえば、一つ以上の前記ネマチック化合物Aの全てと、一つ以上の前記キラルドーパント化合物Bの全ては、少なくとも一つの重合可能な基を含むことができる。少なくとも一つの前記重合可能な基は、たとえばフリーラジカル重合に関与することができる基と、特に(好ましくは活性化)不飽和炭素-炭素結合、たとえば式:H2C=CH-C(O)-の基を含むことができる。
本発明のキラル液晶前駆体組成物の別の側面では、前駆体組成物は、式(I):
Figure 2014502376
{式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8はそれぞれ独立してC1-C6アルキル及びC1-C6アルコキシを表す;
A1及びA2はそれぞれ独立して式(i)〜(iii):
(i)-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2
(ii)-C(O)-D1-O-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2
(iii)-C(O)-D2-O-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2
の基を表し;
D1は式:
Figure 2014502376
の基を表す;
D2は式:
Figure 2014502376
の基を表す;
m、n、o、p、q、r、s、及びtはそれぞれ独立して0、1または2を表す;
yは0、1、2、3、4、5、または6を表す;
yが0に等しいとき、zは0に等しく、及びyが1〜6に等しいとき、zは1に等しい}の少なくとも一つのキラルドーパント化合物Bを含むことができる。
本発明の前駆体組成物のさらに別の態様では、硬化キラル液晶前駆体組成物により示される選択的反射バンドの位置を変更する少なくとも一つの塩(たとえば、一つ、二つ、三つまたはそれ以上の異なる塩)は、金属塩及び(好ましくは四級)アンモニウム塩から選択することができる。たとえば、少なくとも一つの塩は、金属、たとえばアルカリまたはアルカリ土類金属(たとえばLi、Na)の少なくとも一つの塩、たとえば過塩素酸リチウム、硝酸リチウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、臭化リチウム、塩化リチウム、炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硝酸ナトリウムの一つ以上、及び/または一つ以上の(有機置換)アンモニウム塩、たとえばテトラアルキルアンモニウム塩、たとえば過塩素酸テトラブチルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウム、及び臭化テトラブチルアンモニウムの一つ以上を含むことができる。
別の側面では、少なくとも一つの塩は、硬化キラル液晶前駆体組成物により示される選択的反射バンドの位置を、少なくとも約5nm、たとえば少なくとも約10nm、少なくとも約20nm、少なくとも約30nm、少なくとも約40nm、または少なくとも約50nmだけシフトすることができるか、及び/または少なくとも一つの塩は、選択的反射バンドの位置を短波長側へシフトさせることができるか、または選択的反射バンドの位置を長波長側へシフトさせることができるか、及び/または選択的反射バンドのシフトされた位置は可視領域であることができるか、及び/または選択的反射バンドのシフトされた位置は非可視領域であることができる。この点において、本明細書中及び付記請求の範囲で使用する「選択的反射バンドの位置をシフトする」とは、LabSpec Pro装置(Analytical Spectral Devices Inc.、Boulder、コロラド)などのスペクトルの赤外線-近紫外線-可視光線-UV範囲におけるサンプルの反射率を測定する分析スペクトル装置を使用して測定して、λmaxをシフトすることを意味する。
本発明の前駆体組成物のさらに別の態様では、少なくとも一つの塩は、前駆体組成物の固体含有量(すなわち、溶媒などの揮発性成分なし)をベースとして、少なくとも約0.01重量%、たとえば少なくとも約0.05重量%、少なくとも約0.1重量%、または少なくとも約0.5重量%の濃度で前駆体組成物に存在することができる。別の側面では、少なくとも一つの塩は、前駆体組成物の固体含有量をベースとして、約10重量%以下、たとえば約5重量%以下、または約2重量%以下の濃度で存在することができる。
本発明の前駆体組成物の別の側面では、組成物は一つ以上の重合開始剤、たとえば一つ以上のUV重合開始剤をさらに含むことができる。
さらに別の側面では、前駆体組成物は、一次元バーコード、積層(stacked)一次元バーコード、二次元バーコード、三次元バーコード及びデータマトリックスの一つ以上から選択されるコードを示している画像、写真、ロゴ、証印及びパターンの少なくとも一つの形態で存在することができる。
本発明はさらに、硬化(キラル液晶)状態の上記(その様々な側面を含む)本発明の前駆体組成物を提供する。
本発明はさらに、未硬化状態または硬化(キラル液晶)状態のいずれかの、上記(その様々な側面を含む)本発明の少なくとも一つの前駆体組成物を含む基材を提供する。
本発明の基材の一つの側面において、基材は、ラベル、パッケージング、カートリッジ、容器、医薬品、栄養補助食品または飲料(たとえばコーヒー、茶、ミルク、チョコレートなど)を含む閉鎖カートリッジ(たとえばカプセル)、紙幣、クレジットカード、切手、タックスラベル、機密書類、パスポート、身分証明書、運転免許証、アクセスカード、列車の切符、イベントチケット、クーポン券、インク転写フィルム、反射フィルム、アルミニウムホイル、及び商品の少なくとも一つであることができる、またはこれを含むことができる。さらに基材は、たとえば(マーキングの形態にある)硬化前駆体組成物を永続的な基材(たとえば先の文章で説明した基材の一つ)に移すことができる一時的な支持体として、ポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリオレフィン、たとえばポリエチレンのフィルムまたはシートであることができる。
本発明はさらに、硬化(キラル液晶)状態でキラル液晶前駆体組成物により示される選択的反射バンドの位置を変更する方法を提供する。本方法は、硬化(キラル液晶)状態にある前駆体組成物により示される選択的反射バンドの位置を変更することができる少なくとも一つの塩を、前駆体組成物に配合することを含む。
本発明はさらに、硬化キラル液晶状態にあるキラル液晶前駆体組成物により示される選択的反射バンドを所定の位置にシフトする方法を提供する。本方法は、選択的反射バンドの所定の位置へのシフトをもたらす量で少なくとも一つの塩を前駆体組成物に配合することを含む。
一つの側面において、本方法は、(塩の量に対して選択的反射バンドの位置のシフトをプロットすることなどにより)前駆体組成物中に存在する少なくとも一つの塩の量(濃度)の関数として選択的反射バンドの位置のシフトの測定(たとえば記録)及び、硬化した前駆体組成物の選択的反射バンドを(所望の)所定の位置へのシフトをもたらす少なくとも一つの塩の量の選択を含むことができる。
本方法の別の側面では、選択的反射バンドの位置は、所定の波長にシフトすることができる。
本発明はさらに、基材上にマーキングを製造する方法を提供する。本方法は、(a)基材の表面上(一つ以上の領域)に上記(その様々な態様を含む)の本発明の少なくとも一つのキラル液晶前駆体組成物を適用することを含む。本方法はさらに、(b)適用したキラル液晶前駆体組成物を加熱して、キラル液晶状態にする;及び(c)キラル液晶状態の前記組成物を(たとえば放射線、たとえばUV照射により)を硬化させる、各段階を含む。
本発明の方法の一つの側面において、キラル液晶前駆体組成物を約55℃〜約150℃の温度に加熱して、キラル液晶前駆体組成物をキラル液晶状態にすることができる。
本方法の別の側面では、液晶前駆体組成物は、スプレーコーティング、ナイフコーティング、ローラーコーティング、スクリーンコーティング、カーテンコーティング、グラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷、パッド印刷及びインキジェット印刷(たとえば連続インキジェット印刷、ドロップオンデマンド・インキジェット印刷、バルブジェット印刷)の少なくとも一つにより基材表面に適用することができるか、及び/または一次元バーコード、積層一次元バーコード、二次元バーコード、三次元バーコード及びデータマトリックスの一つ以上から選択されるコードを示している画像、写真、ロゴ、証印及びパターンの少なくとも一つの形態で適用することができる。
さらなる側面において、基材は、ラベル、パッケージング、カートリッジ、容器、医薬品、栄養補助食品、食品若しくは飲料(たとえばコーヒー、茶、ミルク、チョコレートなど)を含む閉鎖カートリッジ(たとえばカプセル)、紙幣、クレジットカード、切手、タックスラベル、機密書類、パスポート、身分証明書、運転免許証、アクセスカード、列車の切符、イベントチケット、クーポン券、インク転写フィルム、反射フィルム、アルミニウムホイル、及び商品の少なくとも一つであるか、またはこれを含むことができる。
本方法の別の側面では、少なくとも二つの異なる前駆体組成物(たとえば、2、3、4以上の異なる組成物)を基材上に(別個にまたは同時に)適用することができ、(a)及び(b)に従って一緒にまたは別個に処理することができる。たとえば、少なくとも二つの異なる前駆体組成物は本明細書に含まれる少なくとも一つの塩に関して異なっていてもよく、及び/またはこれらは本明細書に含まれる少なくとも一つの塩(同一の塩)の濃度に関して異なっていてもよい。
本方法のさらに別の側面において、キラル液晶前駆体組成物は、(i)一つ以上の(たとえば、二つ、三つ、四つ、五つ以上、特に少なくとも二つの)異なるネマチック化合物Aと、(ii)加熱すると、キラル液晶前駆体組成物のコレステリック状態を引き起こすことができる一つ以上の(たとえば、二つ、三つ、四つ、五つ以上の)異なるキラルドーパント化合物Bを含むことができる。さらに、一つ以上のネマチック化合物Aと一つ以上のキラルドーパント化合物Bはいずれも、少なくとも一つの重合可能な基を含む少なくとも一つの化合物を含む。たとえば一つ以上のネマチック化合物Aの全てと一つ以上のキラルドーパント化合物Bの全ては、少なくとも一つの重合可能な基を含むことができる。少なくとも一つの重合可能な基は、たとえばフリーラジカル重合に関与することができる基と、特に(好ましくは活性化)不飽和炭素-炭素結合、たとえば式:H2C=CH-C(O)-の基を含むことができる。
本発明の方法の別の側面では、キラル液晶前駆体組成物は、式(I):
Figure 2014502376
{式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8はそれぞれ独立してC1-C6アルキル及びC1-C6アルコキシを表す;
A1及びA2はそれぞれ独立して式(i)〜(iii):
(i)-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2
(ii)-C(O)-D1-O-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2
(iii)-C(O)-D2-O-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2
の基を表し;
D1は式:
Figure 2014502376
の基を表す;
D2は式:
Figure 2014502376
の基を表す;
m、n、o、p、q、r、s、及びtはそれぞれ独立して0、1または2を表す;
yは0、1、2、3、4、5、または6を表す;
yが0に等しいとき、zは0に等しく、及びyが1〜6に等しいとき、zは1に等しい}の少なくとも一つのキラルドーパント化合物Bを含むことができる。
本発明の方法のさらに別の側面において、硬化したキラル液晶前駆体組成物により示される選択的反射バンドの位置を変更する少なくとも一つの塩(たとえば一つ、二つ、三つ以上の異なる塩)は、金属塩及び(好ましくは四級)アンモニウム塩から選択することができる。たとえば、少なくとも一つの塩は、アルカリまたはアルカリ土類金属(たとえばLi、Na)などの金属の少なくとも一つの塩、たとえば過塩素酸リチウム、硝酸リチウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、臭化リチウム、塩化リチウム、炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硝酸ナトリウム、及び/または(有機置換された)アンモニウム塩、たとえばテトラアルキルアンモニウム塩、たとえば過塩素酸テトラブチルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウム、及び臭化テトラブチルアンモニウムの一つ以上を含むことができる。
一つの側面において、一つ以上の塩は、金属、たとえばアルカリ金属及び/またはアルカリ土類金属を含むことができる。たとえば金属はLi及びNaの一つ以上から選択することができる。
本発明はさらにマーキングを施した基材を提供する。ここで前記基材は、上記(その様々な態様を含む)本発明の方法により得ることができる。
本発明は、本発明の例示的な態様の非限定例により、複数の図面を参照して、以下の詳細な記載に記載する。
図1は、乾燥物質をベースとして、本発明の硬化キラル液晶前駆体組成物に含まれるキラルドーパントの濃度の関数として、本発明で使用するのに好適な硬化キラル液晶前駆体組成物の選択的反射バンド(λmax)の位置を示すグラフである。 図2は、乾燥物質1グラム当たりの塩ミリモルの関数として、本発明で使用するのに好適な硬化キラル液晶前駆体組成物の選択的反射バンド(λmax)の位置を示すグラフである。
本明細書中に示される明細は、本発明の態様の代表的な議論の例及び目的のためだけのものであり、最も有用であると考えるものを提供し、本発明の原理及び概念の記載を容易に理解するために提示される。この点において、本発明の基礎的な理解に必要な程度を超えて本発明の構造的詳細を示そうとはしていない。図面を参照して本記載を読むことにより、当業者には、本発明の幾つかの形態をどのように実施において具体化できるかが明らかにできるであろう。
本発明で使用する基材は特に限定されておらず、様々な種類でありえる。基材は、たとえば金属(たとえば、栄養補助食品、医薬品、飲料若しくは食品(たとえばチョコレート、コーヒー、ミルク若しくはその混合物)などの様々なアイテムを保持するための缶またはカプセルなどの容器の形態)、布帛、コーティング、及びその等価物、ガラス(たとえば、栄養補助食品、医薬品、飲料若しくは食品(たとえばチョコレート、コーヒー、ミルク若しくはその混合物)などの様々なアイテムを保持するためのボトルなどの容器の形態)、段ボール(たとえばパッケージングの形態)、紙及びポリマー材料、たとえばPET若しくはポリエチレン(たとえば容器の形態または機密文書の一部として)の一つ以上から(本質的に)なるか、またはこれらを含むことができる。これらの基材材料は、本発明の範囲を限定することなく、例示の目的だけで与えられることが指摘される。通常、その表面がキラル液晶前駆体組成物で使用される(単数または複数種類の)溶媒に溶解性でないか、またはほんの少しだけ溶解性である任意の基材(必ずしも平坦である必要はないが、平らでなくてもよい)が、本発明の目的の好適な基材である。
基材は、その上に前駆体組成物を適用する、暗色または黒い表面またはバックグラウンドを持つのが好都合である。任意の理論に束縛されるつもりはないが、暗色または黒いバックグラウンドの場合には、コレステリック液晶材料により透過した光は、バックグラウンドにより大きく吸収され、そのためバックグラウンド由来の任意の残存後方散乱は、コレステリック液晶材料自体の反射を肉眼で認知するのを邪魔しないと推測される。対照的に、明るいか白い表面またはバックグラウンドの基材では、コレステリック液晶材料の反射色は、黒か暗色のバックグラウンドと比較して、バックグラウンド由来の強い後方散乱のため見えにくい。しかしながら、明るいかまたは白いバックグラウンドの場合でさえも、コレステリック液晶材料は、回転偏光フィルターにより常に識別することができる。というのも、コレステリック液晶材料は、キラル螺旋構造に従って、二つの可能な円偏光光成分の一方だけを選択的に反射するからである。本発明に従う基材はさらに、追加のセキュリティエレメント、たとえば有機及び/または無機顔料、染料、フレーキ、光学的可変エレメント、磁気顔料などを含むことができる。
本発明に従うキラル液晶前駆体組成物は、好ましくは(i)一つ以上のネマチック化合物Aと、(ii)組成物をコレステリック状態を引き起こすことができる一つ以上のコレステリック(すなわちキラルドーパント)化合物B(コレステロールを含む)との混合物を含む。得ることができるコレステリック状態のピッチは、ネマチック及びコレステリック化合物の相対比に依存する。通常、本発明で使用するためのキラル液晶前駆体組成物中の一つ以上のネマチック化合物Aの(総)濃度は、一つ以上のコレステリック化合物Bの(総)濃度の約4〜約50倍であろう。コレステリック化合物が高濃度のキラル液晶前駆体組成物は、望ましくないことが多い(多くの場合、おこり得るが)。というのも、一つ以上のコレステリック化合物は結晶化する傾向があるので、特定の光学特性をもつ所望の液晶状態を得るのが困難になるからである。
キラル液晶前駆体組成物で使用するのが好適なネマチック化合物Aは、当業界で公知である。単独で使用すると(すなわち、コレステリック化合物を使用しない)、これらはその複屈折性を特徴とする状態に自分自身を配列する。本発明で使用するのに好適なネマチック化合物Aの非限定的な例は、たとえばPCT国際特許出願国際公開第WO93/22397号、同第WO95/22586号、欧州特許第EP-B-0 847 432号、米国特許第6,589,445号、米国特許出願第2007/0224341 A1号及び日本特許出願第2009-300662A号に記載されている。これらの資料の全開示は、本明細書中、参照として含まれる。
本発明で使用するネマチック化合物Aの好適な種類は、一分子あたり、互いに同一または異なる、一つ以上の(たとえば1、2または3つの)重合可能な基を含む。重合可能な基の例としては、フリーラジカル重合に関与することができる基、特にアクリレート部分、ビニル部分またはアセチレン部分などの炭素-炭素二重または三重結合を含む基が挙げられる。重合可能な基としては、アクリレート部分が特に好ましい。
本発明で使用するためのネマチック化合物はさらに、一つ以上の(たとえば、1、2、3、4、5または6つの)場合により置換された芳香族基、好ましくはフェニル基を含むことができる。芳香族基の任意の置換基の例としては、アルキル及びアルコキシ基などの、式(I)のキラルドーパント化合物のフェニル環上の置換基の例として本明細書中に記載のものが挙げられる。
ネマチック化合物Aで重合可能な基及びアリール(たとえばフェニル)基に結合するために場合により配合しえる基の例としては、式(I)(以下に記載の式(IA)及び式(IB)のものを含む)のキラルドーパントBに関して本明細書に例示されたものが挙げられる。たとえば、ネマチック化合物Aは、通常、場合により置換されたフェニル基に結合された、式(I)(及び式(IA)及び(IB))中のA1及びA2の意味に関して前述された式(i)〜(iii)の一つ以上の基を含むことができる。本発明で使用するのに好適なネマチック化合物の具体的な非限定例は、以下の実施例の通りである。
本発明で使用するための一つ以上のコレステリック(すなわちキラルドーパント)化合物Bは、好ましくは少なくとも一つの重合可能な基を含む。
上述のように、一つ以上のキラルドーパント化合物Bの好適な例としては、式(I):
Figure 2014502376
{式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8はそれぞれ独立してC1-C6アルキル及びC1-C6アルコキシを表す;
A1及びA2はそれぞれ独立して式(i)〜(iii):
(i)-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2
(ii)-C(O)-D1-O-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2
(iii)-C(O)-D2-O-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2
の基を表し;
D1は式:
Figure 2014502376
の基を表す;
D2は式:
Figure 2014502376
の基を表す;
m、n、o、p、q、r、s、及びtはそれぞれ独立して0、1または2を表す;
yは0、1、2、3、4、5、または6を表す;
yが0に等しいとき、zは0に等しく、及びyが1〜6に等しいとき、zは1に等しい}のものが挙げられる。
一つの側面において、一つ以上のキラルドーパント化合物Bは、式(IA):
Figure 2014502376
{式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8はそれぞれ独立してC1-C6アルキル及びC1-C6アルコキシを表す;
A1及びA2はそれぞれ独立して式(i)〜(iii):
(i)-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2
(ii)-C(O)-D1-O-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2
(iii)-C(O)-D2-O-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2
の基を表し;
D1は式:
Figure 2014502376
の基を表す;
D2は式:
Figure 2014502376
の基を表す;
m、n、o、p、q、r、s、及びtはそれぞれ独立して0、1または2を表す;
yは0、1、2、3、4、5、または6を表す;
yが0に等しいとき、zは0に等しく、及びyが1〜6に等しいとき、zは1に等しい}の一つ以上のイソマンニド誘導体を含むことができる。
式(IA)の化合物(及び式(I)の化合物)において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8はそれぞれ独立してC1-C6アルキルを表す。別の態様では、式(IA)(及び式(I))において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は、それぞれ独立してC1-C6アルコキシを表す。
式(I)及び式(IA)の化合物の別の態様では、A1及びA2はそれぞれ独立して:-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2の基を表し、式中、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ独立してC1-C6アルキルを表し;m、n、o及びpはそれぞれ独立して0、1または2を表す。別の態様では、式(I)及び式(IA)中のA1及びA2は、それぞれ独立して式:-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2の基を表し、式中、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ独立してC1-C6アルコキシを表し;m、n、o及びpはそれぞれ独立して0、1または2を表す。
式(IA)(及び式(I))の化合物の別の態様では、A1及びA2はそれぞれ独立して、式:-C(O)-D1-O-(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2及び/または式:-C(O)-D2-O-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2の基を表し、式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8はそれぞれ独立してC1-C6アルキルを表す。別の態様では、式(IA)(及び式(IA))中のA1及びA2はそれぞれ独立して式:-C(O)-D1-O-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2及び/または式:-C(O)-D2-O-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2の基を表し、式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8はそれぞれ独立してC1-C6アルコキシを表す。
別の側面では、一つ以上のキラルドーパント化合物Bは、式(IB):
Figure 2014502376
{式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8はそれぞれ独立してC1-C6アルキル及びC1-C6アルコキシを表す;
A1及びA2はそれぞれ独立して式(i)〜(iii):
(i)-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2
(ii)-C(O)-D1-O-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2
(iii)-C(O)-D2-O-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2
の基を表し;
D1は式:
Figure 2014502376
の基を表す;
D2は式:
Figure 2014502376
の基を表す;
m、n、o、p、q、r、s、及びtはそれぞれ独立して0、1または2を表す;
yは0、1、2、3、4、5、または6を表す;
yが0に等しいとき、zは0に等しく、及びyが1〜6に等しいとき、zは1に等しい}により表される一つ以上のイソソルビド誘導体を含むことができる。
式(IB)の化合物の一態様において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8はそれぞれ独立してC1-C6アルキルを表す。別の態様では、式(IB)中のR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8はそれぞれ独立してC1-C6アルコキシを表す。
式(IB)の別の態様では、A1及びA2はそれぞれ独立して、式:-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2を表し、式中、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ独立してC1-C6アルキルを表し;m、n、o、及びpはそれぞれ独立して0、1、または2を表す。さらに別の態様では、式(IB)中のA1及びA2はそれぞれ独立して、式:-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2を表し、式中、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ独立して、C1-C6アルコキシを表し;m、n、o、及びpはそれぞれ独立して、0、1、または2を表す。
式(IB)の化合物の別の態様では、A1及びA2はそれぞれ独立して、式:-C(O)-D1-O-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2及び/または式:-C(O)-D2-O-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2の基を表し、式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8はそれぞれ独立して、C1-C6アルキルを表す。別の態様では、式(IB)中のA1及びA2はそれぞれ独立して、式:-C(O)-D1-O-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2及び/または式:-C(O)-D2-O-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2の基を表し;R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8はそれぞれ独立して、C1-C6アルコキシを表す。
好ましい態様では、式(I)、(IA)及び(IB)中のR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8のアルキル及びアルコキシ基は、3、4、6または7個の炭素原子、特に4または6個の炭素原子を含むことができる。
3または4個の炭素原子を含むアルキル基の例としては、イソプロピル及びブチルが挙げられる。6または7個の炭素原子を含むアルキル基の例としては、ヘキシル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、2,2-ジメチルペンチル、及び2,3-ジメチルペンチルが挙げられる。
3または4個の炭素原子を含むアルコキシ基の例としては、イソプロポキシ、ブト-1-オキシ、ブト-2-オキシ、及びtert-ブトキシが挙げられる。6または7個の炭素原子を含むアルコキシ基の例としては、ヘキサ-1-オキシ、ヘキサ-2-オキシ、ヘキサ-3-オキシ、2-メチルペント-1-オキシ、2-メンチルペント-2-オキシ、2-メチルペント-3-オキシ、2-メチルペント-4-オキシ、4-メチルペント-1-オキシ、3-メチルペント-1-オキシ、3-メチルペント-2-オキシ、3-メチルペント-3-オキシ、2,2-ジメチルペント-1-オキシ、2,2-ジメチルペント-3-オキシ、2,2-ジメチルペント-4-オキシ、4,4-ジメチルペント-1-オキシ、2,3-ジメチルペント-1-オキシ、2,3-ジメチルペント-2-オキシ、2,3-ジメチルペント-3-オキシ、2,3-ジメチルペント-4-オキシ、及び3,4-ジメチルペント-1-オキシが挙げられる。
本発明で使用するための式(I)のキラルドーパント化合物Bの非限定的な具体例としては、以下の実施例に提供する。
一つ以上のキラルドーパント化合物Bは通常、組成物の総重量をベースとして、約0.1重量%〜約30重量%、たとえば約0.1重量%〜約25重量%、または約0.1重量%〜約20重量%の濃度で存在する。たとえば、インキジェット印刷の場合には、最適の結果は、ポリマー組成物の総重量をベースとして3重量%〜10重量%、たとえば5重量%〜8重量%の濃度で得られることが多い。一つ以上のネマチック化合物Aは、ポリマー組成物の総重量をベースとして約30重量%〜約50重量%の濃度で存在することが多い。
本発明で使用するためのキラル液晶前駆体組成物の一成分は塩であり、特に、塩を含まない硬化組成物により示される選択的反射バンドの位置と比較して、(キラル液晶状態の)硬化キラル液晶前駆体組成物により示される選択的反射バンドの位置を変更することができる塩である。キラル液晶により示される選択的反射バンドに関しては、本明細書中、その開示全体が参照として含まれる米国特許第7,742,136号または同第20100025641号の説明を参照することができる。
所定の硬化キラル液晶前駆体組成物により示される選択的反射バンドの位置が、塩の存在によってシフトすることができるという程度は、様々な因子、とりわけ塩のカチオン、塩のアニオン及び塩の濃度に依存する。この点において、以下の実施例を参照することができる。通常、硬化キラル液晶前駆体組成物により示される選択的反射バンドの位置を、少なくとも約5nmだけ、たとえば少なくとも約10nmだけ、少なくとも約20nmだけ、少なくとも約30nmだけ、少なくとも約40nmだけ、または少なくとも約50nmだけシフトする濃度で所定のキラル液晶前駆体中に塩が存在するのが望ましい。好適な(総)濃度は、キラル液晶前駆体組成物の固体含有量をベースとして、約0.01重量%〜約10重量%、たとえば約0.1重量%〜約5重量%の範囲であることが多い。
好適な塩の非限定的な例としては、金属カチオン(主族金属、遷移金属、ランタニド及びアクチニド)を含む好適な塩が挙げられる。たとえば、金属は、アルカリまたはアルカリ土類金属、たとえばLi及びNaでありえる。好適な塩のさらなる非限定的な例としては、四級アンモニウム塩、たとえばテトラアルキルアンモニウム塩が挙げられる。好適なアニオンの例としては、「通常の」イオン、たとえばハロゲン化物(たとえばフッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物)、過塩素酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩、亜硫酸塩、炭酸塩、重炭酸塩、シアニド、シアネーと及びチオシアネート、並びに錯イオン、たとえばテトラフルオロボレートが挙げられる。もちろん、二つ以上の塩(たとえば二つ、三つ、四つ以上の塩)の混合物も同様に使用することができる。二つ以上の塩が存在する場合、これらは同一カチオン及び/または同一アニオンを含んでもよいし、含まなくてもよい。
本発明は、電磁スペクトルの可視範囲に限定されないと理解すべきである。たとえば、塩は、硬化キラル液晶前駆体組成物により示される選択的反射バンドの全てまたは一部を、可視範囲からIR範囲、またはUV範囲から可視範囲、またはUV範囲からIR範囲にシフトすることができる。
キラル液晶前駆体組成物は、任意の好適な方法、たとえばスプレーコーティング、ナイフコーティング、ローラーコーティング、スクリーンコーティング、カーテンコーティング、グラビアコーティング、フレキソ印刷、オフセット印刷、ドライオフセット印刷、凸版印刷、スクリーン印刷、パッド印刷及びインキジェット印刷(たとえば連続インキジェット印刷、ドロップオンデマンド・インキジェット印刷及びバルブジェット印刷)により基材表面に適用することができる。本発明の好ましい態様の一つでは、フレキソ印刷は、キラル液晶前駆体組成物を適用するのに使用される。本発明の別の好ましい態様では、インキジェット印刷技術は、キラル液晶前駆体組成物を適用するのに使用される。コンディショニングライン及び印刷機上で番号付け、コード付及びマーキング用途に通常使用される工業用インキジェットプリンタは、特に好適である。好ましいインキジェットプリンタとしては、シングルノズル連続インキジェットプリンタ(ラスターまたはマルチレベル散乱(deflected)プリンターともいう)及びドロップオンデマンド・インキジェットプリンタ、特にバルブジェット・プリンタが挙げられる。上記適用方法に従って、硬化後の適用した液晶ポリマー組成物の厚さは、通常、少なくとも約1μm、たとえば少なくとも約3μm、または少なくとも約4μmであり、通常、約20μm以下、約15μm以下、約10μm以下、または約6μm以下である。
特に本発明のキラル液晶前駆体組成物が上記印刷技術により適用されるべき場合には、組成物は通常、使用される用途(印刷)技術に適した値にその粘度を調節するための溶媒を含むだろう。フレキソ印刷インキ用の典型的な粘度値は、カップDIN数4などを使用して約40秒〜約120秒の範囲である。好適な溶媒は当業者に公知である。その非限定的な例としては、低粘度、やや極性及び非プロトン性有機溶媒、たとえばメチルエチルケトン(MEK)、アセトン、クロロヘキサノン、酢酸エチル、エチル3-エトキシプロピオネート、及びその二種以上の混合物が挙げられる。
特に本発明で使用するためのキラル液晶前駆体組成物が、(連続)インキジェット印刷により適用すべき場合には、組成物は当業者に公知の少なくとも一つの導電性付与剤(conductivity agent)も含むだろう。
(一つ以上の重合可能なモノマーを含む)本発明のキラル液晶前駆体組成物をUV照射により硬化/重合すべき場合、組成物は少なくとも一つの光開始剤も含むだろう。多くの好適な光開始剤の非限定的な例としては、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン及び、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトンと、ベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-1-プロパノン、及び2-ヒドロキシ-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-2-メチル-1-プロパノンの一つ以上との混合物(たとえば約1:1);フェニルグリオキシレート類、たとえばメチルベンゾイルフォーメート及び、オキシ-フェニル-酢酸2-[2-オキソ-2-フェニル-アセトキシ-エトキシ]-エチルエステルとオキシ-フェニル-酢酸2-[2-ヒドロキシ-エトキシ]-エチルエステルとの混合物;ベンジルジメチルケタール類、たとえばアルファ、アルファ-ジメトキシ-アルファ-フェニルアセトフェノン;α-アミノケトン類、たとえば2-ベンジル-2-(ジメチルアミノ)-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン及び2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-(4-モルホリニル)-1-プロパノン;ホスフィンオキシド及びホスフィンオキシド誘導体、たとえばジフェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-ホスフィンオキシド;フェニルビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)(Ciba製);並びにチオキサントン誘導体、たとえばSpeedcure ITX(CAS 142770-42-1)、Speedcure DETX(CAS 82799-44-8)、Speedcure CPTX(CAS 5495-84-1-2またはCAS 83846-86-0)(Lambson製)が挙げられる。
本発明のキラル液晶前駆体組成物が、UV光の照射とは異なる方法、たとえば高エネルギー粒子(たとえば電子ビーム)、X-線、ガンマ線により硬化すべき場合、もちろん光開始剤の使用は省略することができる。
本発明のキラル液晶前駆体組成物は、組成物の特定の所望の特性を達成するのに好適及び/または好ましい他の任意選択の様々な化合物も含むことができ、通常、組成物の所望の特性をかなりの程度まで悪影響を与えることのない任意の成分/物質を含むことができる。そのような任意選択の成分の非限定的な例としては、樹脂、シラン化合物、粘着促進剤、光開始剤(存在する場合には)用の増感剤などがある。たとえば、本発明で使用するためのキラル液晶前駆体組成物は、組成物中で無視できない溶解性を示す一つ以上のシラン化合物を含むことができる。好適なシラン化合物の非限定的な例としては、場合により重合可能なシラン類、たとえば式:R1R2R3-Si-R4{式中、R1、R2、及びR3は独立して、全部で1〜約6個の炭素原子をもつアルコキシ及びアルコキシアルコキシを表し、R4はビニル、アリル、(C1-10)アルキル、(メタ)アクリルオキシ(C1-6)アルキル、及びグリシジルオキシ(C1-6)アルキル、たとえばビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリス(2-メトキシエトキシ)シラン、3-メタクリルオキシプロピル-トリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、及び3-グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン(the Dynasylan(登録商標)ファミリー、Evonik製)のものが挙げられる。
存在する場合には、キラル液晶前駆体組成物中の一つ以上のシラン化合物の濃度は、通常、組成物の総重量をベースとして約0.5重量%〜約5重量%である。
本発明に従うキラル液晶前駆体組成物で製造したマーキング及び層のセキュリティを強化するために、組成物は電磁スペクトルの可視または不可視領域で吸収する一つ以上の顔料及び/または染料、及び/または発光性及び/または一つ以上の磁性顔料である一つ以上の顔料及び/または染料をさらに含むことができる。電磁スペクトルの可視または不可視領域で吸収する好適な顔料及び/または染料の非限定的な例としては、フタロシアニン誘導体が挙げられる。好適な発光顔料及び/または染料の非限定的な例としては、ランタニド誘導体が挙げられる。好適な磁気顔料の非限定的な例としては、鉄及びクロムの酸化物などの遷移金属の酸化物の粒子が挙げられる。(単数または複数種類の)顔料及び/または(単数または複数種類の)染料を配合することにより、偽造に対するマーキングのセキュリティが強化及び増強される。
基材上に本発明に従うキラル液晶前駆体組成物を適用(たとえば付着(deposition))後、組成物を特定の光学特性を持つキラル液晶状態にする。「特定の光学特性(specific optical property)」なる用語は、特定の波長範囲(選択的反射バンド)を反射する特定のピッチをもった液晶状態として理解される。この目的のために、キラル液晶前駆体組成物を加熱し、組成物中溶媒が存在する場合にはこれを蒸発させると、所望のキラル液晶状態への促進が生ずる。溶媒を蒸発させ、液晶状態の形成を促進させるために使用する温度は、キラル液晶前駆体組成物の成分に依存し、多くの場合、約55℃〜約150℃、たとえば約55℃〜約100℃、好ましくは約60℃〜約100℃を変動する。好適な熱源の例としては、従来の加熱手段、たとえば、ホットプレート、オーブン、熱空気流、特に放射源、たとえばIRランプが挙げられる。必要とされる加熱時間は複数の要因、たとえばポリマー組成物の成分、加熱デバイスの種類及び加熱強度(加熱装置のエネルギー出力)に依存する。多くの場合、約0.1秒、約0.5秒、または約1〜約30秒、たとえば20秒以下、10秒以下、または約5秒以下の加熱時間で十分であろう。
本発明に従うマーキングは、キラル液晶状態の(全)組成物を硬化及び/または重合させることによって最終的に得られる。固定または硬化は、UV光を照射することによって実施することが多く、これにより、前駆体組成物中に存在する重合可能な基の重合を誘導する。
従って、本発明のマーキングを製造するための全プロセスは、以下の:
基材の表面(またはその一部)の上に、本発明の(塩を含有する)キラル液晶前駆体組成物を適用する;
適用した前駆体組成物を加熱して、コレステリック状態にする;
加熱した液晶前駆体組成物を硬化させて、本発明に従うマーキングを得る、
各段階を含むことができる。
本発明に従って製造したマーキングは、たとえばセキュリティ機能、真正性機能、身元確認機能、またはトラッキング及びトレーシング機能に組み込むことができる。
以下の実施例は、本発明を限定することなく本発明を例示することを意図するものである。
キラル前駆体組成物の製造
キラル前駆体組成物(I)を以下のようにして製造した。示された割合は、組成物の総重量をベースとしている。
上記の式(I)のキラルドーパント化合物B(4.75%)、ネマチック化合物A1(14%)、ネマチック化合物A2(14%)、及びシクロヘキサノン(66.45%)をフラスコに入れ、その後、溶液が得られるまで加熱した。この溶液に、2-メチル-1[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノプロパン-1-オン(Irgacure 907(登録商標)、Ciba製、光開始剤、0.6%)及びイソプロピルチオキサントン(光開始剤、0.2%)を添加した。完全に溶解して、キラル液晶前駆体組成物(I)が得られるまで、最終混合物を攪拌した。
硬化キラル液晶前駆体組成物層の製造
上記組成物(I)を基材(透明PETフィルム、厚さ125μm)上にコーティングし、得られた層を約80℃に、約30秒間加熱して溶媒を蒸発させて、コレステリック液晶相、即ち、その反射バンド位置が組成物中のキラルドーパント化合物Bの濃度に依存する特定の反射バンドを示す状態を展開させる。その後、組成物をUVランプ(10mW/cm2のUV放射照度をもつ水銀低圧ランプ)で約1秒間照射して硬化させて、化合物A1、A2、及びBの重合可能な基の共重合によってコレステリック液晶相を固定する。硬化後、組成物は実質的に溶媒を含まず(ほんの痕跡量のシクロヘキサノンが存在した)、組成物の総重量をベースとして以下の重量パーセントで上記成分(重合形で)含んでいた:
41.725% 化合物A1(ネマチック前駆体);
41.725% 化合物A2(ネマチック前駆体);
14.16% 化合物B(キラルドーパント);
2.39% 光開始剤。
コレステリック液晶前駆体中のキラルドーパント化合物Bの濃度により、選択的反射バンドの位置、及びその結果として硬化キラル液晶前駆体層の色を制御することができる。これは、乾燥組成物中のキラルドーパント化合物Bの濃度の関数として最大正反射(maximum normal reflection)の波長をプロットする図1に示されている。キラルドーパント化合物Bが14.16%の場合、組成物の最大正反射波長は約510nmであり、これは対応する層の緑がかった青を与える。図1に示されているように、組成物中のキラルドーパントBの濃度が増加(減少)すると、最大正反射の波長が減少(増加)する。
キラル液晶前駆体組成物への塩の添加
二つの異なる塩、即ちLiClO4及びLiBrを上記液晶前駆体組成物(I)に添加した。図2は、硬化組成物の最大正反射の波長における乾燥物質グラム当たりの塩のモル濃度の効果を表す。図2から理解されるように、LiClO4とLiBrはいずれも正常な反射バンドの位置に強い影響を与える。
硬化キラル液晶前駆体組成物の製造
(1)塩を含有する組成物の製造
上記組成物(I)を二つの異なる塩、即ち、LiClO4及びLiBrを以下の重量パーセントで組成物に添加することにより変性した(溶媒を含む組成物の総重量をベースとして、上記の溶媒の割合は、添加した塩の割合に応じて減少する):組成物(Ia):0.66% LiClO4;組成物(Ib):0.55% LiBr。
上記割合は様々な塩の分子量を反映して、組成物(Ia)及び(Ib)でそれぞれの塩が殆ど同一モルパーセントとなる。
(2)マーキングの一般的な製造手順:
基材(透明PETフィルム、厚さ125μm)の片側に上記の液晶前駆体組成物の約10μm厚さの層を、ハンドコーターを使用して基材の全表面に適用する。次いでコーティングしたサンプルを加熱プレート(80℃)上に迅速に置いて、溶媒を蒸発させて、コレステリック液晶相を展開させる。
加熱約30秒後、溶媒を蒸発させ、液晶前駆体組成物を、約1秒間、UVランプ(10mW/cm2のUV照射をもつ水銀低圧ランプ)を使用して硬化させる。このようにして硬化させたコレステリックLCポリマーの厚さは約3.3μmである。
上記実施例は、キラル液晶前駆体組成物へ塩の添加すると、制御可能な方法で対応する硬化ポリマーの選択的反射バンドの位置をシフトさせることができること、及び塩の種類とその濃度のいずれもが(キラルドーパントの濃度を変化させることに加えて)塩のシフト効果に影響を与え得ることを示す。
たとえば以下の化合物は、式(I)のキラルドーパント化合物Bとして上記例で使用することができる:
(3R,3aR,6R,6aR)-ヘキサヒドロフロ[3,2-b]フラン-3,6-ジイルビス(4-(4-(アクリロイルオキシ)-3-メトキシベンゾイルオキシ)-3-メトキシ-ベンゾエート);
(3R,3aR,6R,6aR)-6-(4-(4-(アクリロイルオキシ)-3-メトキシベンゾイルオキシ)-3-メトキシベンゾイルオキシ)-ヘキサヒドロフロ[3,2-b]フラン-3-イル4-(4-(アクリロイルオキシ)ベンゾイルオキシ)-3-メトキシベンゾエート;
(3R,3aR,6R,6aR)-ヘキサヒドロフロ[3,2-b]フラン-3,6-ジイルビス(4-(4(アクリロイルオキシ)ベンゾイルオキシ)-ベンゾエート);
(3R,3aR,6R,6aR)-ヘキサヒドロフロ[3,2-b]フラン-3,6-ジイルビス(4-(4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ)-ベンゾエート);
(3R,3aR,6R,6aR)-ヘキサヒドロフロ[3,2-b]フラン-3,6-ジイルビス(4-(アクリロイルオキシ)-2-メチル-ベンゾエート);
(3R,3aR,6S,6aR)-ヘキサヒドロフロ[3,2-b]フラン-3,6-ジイルビス(4-(4-(アクリロイルオキシ)ベンゾイルオキシ)-3-メトキシベンゾエート);
(3R,3aR,6R,6aR)-ヘキサヒドロフロ[3,2-b]フラン-3,6-ジイルビス(4-(4-(アクリロイルオキシ)-3-メトキシ-ベンゾイルオキシ)ベンゾエート);
(3R,3aR,6R,6aR)-ヘキサヒドロフロ[3,2-b]フラン-3,6-ジイルビス(4-(4(アクリロイルオキシ)ベンゾイルオキシ)-3-メトキシベンゾエート);
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)ベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-ベンゾイル]オキシ]-3-メトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-マンニトール;
2,5-ビス-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)ベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-マンニトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)ベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-メチルベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-マンニトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)ベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-3-メチルベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-マンニトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)ベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-3-メチルベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-マンニトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)ベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2,5-ジメチルベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-マンニトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2,5-ジメチルベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-3-メチルベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-マンニトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-メトキシ-5-メチルベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-3-メチルベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-マンニトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-メトキシベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-3-メチルベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-マンニトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-メトキシベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-3-メトキシベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-マンニトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-メトキシベンゾイル]オキシ]ベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-3-メトキシベンゾイル]オキシ]ベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-マンニトール;
2,5-ビス-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)ベンゾイル]オキシ]-3-メトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-マンニトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-メトキシベンゾイル]オキシ]-2,5-ジメチルベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-3-メトキシベンゾイル]オキシ]-3-メチルベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-マンニトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-メトキシベンゾイル]オキシ]-2-メチルベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-3-メトキシベンゾイル]オキシ]-3-メチルベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-マンニトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-メトキシ-5-メチルベンゾイル]オキシ]-2-メチルベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-5-メトキシ-2-メチルベンゾイル]オキシ]-3-メチルベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-マンニトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)ベンゾイル]オキシ]-2-エトキシベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-3-エトキシベンゾイル]オキシ]ベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-マンニトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)ベンゾイル]オキシ]-2-エトキシ-5-メチルベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-3-エトキシベンゾイル]オキシ]ベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-マンニトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)ベンゾイル]オキシ]-2-エトキシ-5-メチルベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-5-エトキシ-2-メチルベンゾイル]オキシ]ベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-マンニトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-3-エトキシベンゾイル]オキシ]ベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-メチルベンゾイル]オキシ]-2-エトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-マンニトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2,5-ジメチルベンゾイル]オキシ]-2-エトキシベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-メチルベンゾイル]オキシ]-2-エトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-マンニトール;
2,5-ビス-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2,5-ジメチルベンゾイル]オキシ]-2-エトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-マンニトール;
2,5-ビス-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-エトキシベンゾイル]オキシ]-2-エトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-マンニトール;
2,5-ビス-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-メトキシベンゾイル]オキシ]-2-エトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-マンニトール;
2,5-ビス-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-エトキシベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-マンニトール;
2,5-ビス-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-エトキシベンゾイル]オキシ]-3-メチルベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-マンニトール;
2,5-ビス-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-エトキシベンゾイル]オキシ]-3-メトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-マンニトール;
2,5-ビス-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-3-メトキシベンゾイル]オキシ]-3-メトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-マンニトール;
2,5-ビス-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-3-メトキシベンゾイル]オキシ]-3-メトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)ベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-ベンゾイル]オキシ]-3-メトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトール;
2,5-ビス-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)ベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)ベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-メチルベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)ベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-3-メチルベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)ベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-3-メチルベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)ベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2,5-ジメチルベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2,5-ジメチルベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-3-メチルベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-メトキシ-5-メチルベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-3-メチルベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-メトキシベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-3-メチルベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトール;
2,5-ビス-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)ベンゾイル]オキシ]-3-メトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-メトキシベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-3-メトキシベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-メトキシベンゾイル]オキシ]ベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-3-メトキシベンゾイル]オキシ]ベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-メトキシベンゾイル]オキシ]-2,5-ジメチルベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-3-メトキシベンゾイル]オキシ]-3-メチルベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-メトキシベンゾイル]オキシ]-2-メチルベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-3-メトキシベンゾイル]オキシ]-3-メチルベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-メトキシ-5-メチルベンゾイル]オキシ]-2-メチルベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-5-メトキシ-2-メチルベンゾイル]オキシ]-3-メチルベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)ベンゾイル]オキシ]-2-エトキシベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-3-エトキシベンゾイル]オキシ]ベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)ベンゾイル]オキシ]-2-エトキシ-5-メチルベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-3-エトキシベンゾイル]オキシ]ベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)ベンゾイル]オキシ]-2-エトキシ-5-メチルベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-5-エトキシ-2-メチルベンゾイル]オキシ]ベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-3-エトキシベンゾイル]オキシ]ベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-メチルベンゾイル]オキシ]-2-エトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトール;
2-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2,5-ジメチルベンゾイル]オキシ]-2-エトキシベンゾイル)-5-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-メチルベンゾイル]オキシ]-2-エトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトール;
2,5-ビス-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2,5-ジメチルベンゾイル]オキシ]-2-エトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトール;
2,5-ビス-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-エトキシベンゾイル]オキシ]-2-エトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトール;
2,5-ビス-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-メトキシベンゾイル]オキシ]-2-エトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトール;
2,5-ビス-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-エトキシベンゾイル]オキシ]-2-メトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトール;
2,5-ビス-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-エトキシベンゾイル]オキシ]-3-メチルベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトール;及び
2,5-ビス-O-(4-[[4-(アクリロイルオキシ)-2-エトキシベンゾイル]オキシ]-3-メトキシベンゾイル)-1,4:3,6-ジアンヒドロ-D-グルシトール。
上記実施例におけるネマチック化合物A1として、たとえば以下の化合物を使用することができる:
安息香酸、4-[[[4-[(1-オキソ-2-プロペン-1-イル)オキシ]ブトキシ]カルボニル]オキシ]-1,1'-(2-メチル-1,4-フェニレン)エステル;
2-メトキシベンゼン-1,4-ジイル-ビス[4-([[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]カルボニル]オキシ)ベンゾエート];
4-[[4-([[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]カルボニル]オキシ)ベンゾイル]オキシ]-2-メトキシフェニル4-([[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]カルボニル]オキシ)-2-メチルベンゾエート;
2-メトキシベンゼン-1,4-ジイルビス[4-([[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]カルボニル]オキシ)-2-メチル-ベンゾエート];
2-メチルベンゼン-1,4-ジイルビス[4-([[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]カルボニル]オキシ)-2-メチル-ベンゾエート];
4-[[4-([[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]カルボニル]オキシ)ベンゾイル]オキシ]-2-メチルフェニル4-([[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]カルボニル]オキシ)-3-メトキシベンゾエート;
2-メチルベンゼン-1,4-ジイルビス[4-([[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]カルボニル]オキシ)ベンゾエート];
2-メチルベンゼン-1,4-ジイルビス[4-([[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]カルボニル]オキシ)-3-メトキシ-ベンゾエート];
4-[[4-([[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]カルボニル]オキシ)-3-メトキシベンゾイル]オキシ]-2-メチルフェニル4-([[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]カルボニル]オキシ)-3,5-ジメトキシベンゾエート;
2-メチルベンゼン-1,4-ジイルビス[4-([[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]カルボニル]オキシ)-3,5-ジメトキシ-ベンゾエート];
2-メトキシベンゼン-1,4-ジイルビス[4-([[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]カルボニル]オキシ)-3,5-ジ-メトキシベンゾエート];及び
4-[[4-([[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]カルボニル]オキシ)-3-メトキシベンゾイル]オキシ]-2-メトキシフェニル4-([[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]カルボニル]オキシ)-3,5-ジメトキシベンゾエート。
上記実施例におけるネマチック化合物A2として、たとえば以下の化合物を使用することができる:
2-メチル-1,4-フェニレンビス(4-(4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ)-ベンゾエート);
4-([4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]ベンゾイル]オキシ)-3-メチルフェニル4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]-2-メチルベンゾエート;
4-([4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]ベンゾイル]オキシ)-3-メチルフェニル4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]-3-メチルベンゾエート;
2-メチルベンゼン-1,4-ジイルビス[4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]-2-メチルベンゾエート];
4-([4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]-2-メチルベンゾイル]オキシ)-3-メチルフェニル4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]-2,5-ジメチルベンゾエート;
2-メチルベンゼン-1,4-ジイルビス[4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]-2,5-ジメチルベンゾエート];
2-メチルベンゼン-1,4-ジイルビス[4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]ベンゾエート];
4-([4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]-3,5-ジメチルベンゾイル]オキシ)-3-メチルフェニル4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]-2,5-ジメチルベンゾエート;
2-メチルベンゼン-1,4-ジイルビス[4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]-3,5-ジメチルベンゾエート];
2-メトキシベンゼン-1,4-ジイルビス[4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]-3,5-ジメチルベンゾエート];
4-([4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]-3-メチルベンゾイル]オキシ)-2-メトキシフェニル4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]-3,5-ジメチルベンゾエート;
2-メトキシベンゼン-1,4-ジイルビス[4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]-3-メチルベンゾエート];
4-([4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]ベンゾイル]オキシ)-3-メトキシフェニル4-[4-(アクリロイルオキシ)-ブトキシ]-3-メチルベンゾエート;
4-([4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]ベンゾイル]オキシ)-3-メトキシフェニル4-[4-(アクリロイルオキシ)-ブトキシ]-2,5-ジメチルベンゾエート;
2-メトキシベンゼン-1,4-ジイルビス[4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]-2-メトキシベンゾエート];
2-メトキシベンゼン-1,4-ジイルビス[4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]-3,5-ジメトキシベンゾエート];
2-メトキシベンゼン-1,4-ジイルビス[4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]-3-メトキシベンゾエート];
2-エトキシベンゼン-1,4-ジイルビス[4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]ベンゾエート];
2-エトキシベンゼン-1,4-ジイルビス[4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]-2-メチルベンゾエート];
2-(プロパン-2-イルオキシ)ベンゼン-1,4-ジイルビス[4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]ベンゾエート];
4-([4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]ベンゾイル]オキシ)-2-(プロパン-2-イルオキシ)フェニル4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]-2-メチルベンゾエート;
2-(プロパン-2-イルオキシ)ベンゼン-1,4-ジイルビス[4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]-2-メチルベンゾエート];
2-(プロパン-2-イルオキシ)ベンゼン-1,4-ジイルビス[4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]-2,5-ジメチル-ベンゾエート];
2-(プロパン-2-イルオキシ)ベンゼン-1,4-ジイルビス[4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]-3,5-ジメチル-ベンゾエート];及び
2-(プロパン-2-イルオキシ)ベンゼン-1,4-ジイルビス[4-[4-(アクリロイルオキシ)ブトキシ]-3,5-ジメトキシ-ベンゾエート]。
上記実施例は単なる説明の目的のためだけに提供されたものであり、本発明をいかなるものにも限定するものと解釈すべきではない。本発明を典型的な態様を参照して説明してきたが、本明細書で使用された用語は、限定する用語ではなく、説明及び例示のための用語であると理解される。その解釈において、本発明の主旨及び範囲から逸脱することなく、現在記載したまま及び補正したままで付記請求の範囲内での変更をすることができる。本明細書において、特定の手段、材料及び態様を参照して本発明を記載してきたが、本発明は本明細書に記載の個々の事項に限定するものではなく、それどころか、本発明は付記請求の範囲のように、すべての機能的に等価の構造、方法及び使用に及ぶものとする。
同時に出願された米国仮特許出願"Composite Marking Based on Chiral Liquid Crystal Precursors"(代理人明細書:V38647)の全開示は、本明細書中、参照として含まれる。

Claims (43)

  1. 少なくとも一つの塩を含むキラル液晶前駆体組成物であって、前記少なくとも一つの塩は、硬化状態で前記少なくとも一つの塩を含まない組成物により示される選択的反射バンドの位置と比較して、硬化状態で組成物により示される選択的反射バンドの位置を変更する、前記キラル液晶前駆体組成物。
  2. 前記キラル液晶前駆体組成物は、(i)一つ以上のネマチック化合物Aと、(ii)キラル液晶前駆体組成物のコレステリック状態を引き起こすことができる一つ以上のキラルドーパント化合物Bとを含む、請求項1に記載の前駆体組成物。
  3. 前記キラル液晶前駆体組成物は少なくとも二つの化合物Aを含む、請求項2に記載の前駆体組成物。
  4. 一つ以上のネマチック化合物A並びに一つ以上のキラルドーパント化合物Bは、少なくとも一つの重合可能な基を含む少なくとも一つの化合物を含む、請求項2及び3のいずれか一項に記載の前駆体組成物。
  5. 少なくとも一つの重合可能な基は不飽和炭素-炭素結合を含む、請求項4に記載の前駆体組成物。
  6. 少なくとも一つの重合可能な基は、式:H2C=CH-C(O)-の基を含む、請求項5に記載の前駆体組成物。
  7. 一つ以上の化合物Aの全てと、一つ以上のキラルドーパント化合物Bの全てが少なくとも一つの重合可能な基を含む、請求項2〜6のいずれか一項に記載の前駆体組成物。
  8. 前記キラル液晶前駆体組成物は、式(I):
    Figure 2014502376
    {式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8はそれぞれ独立してC1-C6アルキル及びC1-C6アルコキシを表す;
    A1及びA2はそれぞれ独立して式(i)〜(iii):
    (i)-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2
    (ii)-C(O)-D1-O-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2
    (iii)-C(O)-D2-O-[(CH2)y-O]z-C(O)-CH=CH2
    の基を表し;
    D1は式:
    Figure 2014502376
    の基を表す;
    D2は式:
    Figure 2014502376
    の基を表す;
    m、n、o、p、q、r、s、及びtはそれぞれ独立して0、1または2を表す;
    yは0、1、2、3、4、5、または6を表す;
    yが0に等しいとき、zは0に等しく、及びyが1〜6に等しいとき、zは1に等しい}の少なくとも一つのキラルドーパント化合物Bを含む、請求項1〜7に記載のいずれか一項の前駆体組成物。
  9. 少なくとも一つの塩は、金属塩及びアンモニウム塩から選択される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の前駆体組成物。
  10. 少なくとも一つの塩は、過塩素酸リチウム、硝酸リチウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、臭化リチウム、塩化リチウム、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム及び硝酸ナトリウムの少なくとも一つを含む、請求項9に記載の前駆体組成物。
  11. 少なくとも一つの塩は金属塩を含む、請求項9に記載の前駆体組成物。
  12. 金属はアルカリ及びアルカリ土類金属から選択される、請求項11に記載の前駆体組成物。
  13. 金属はLi及びNaから選択される、請求項12に記載の前駆体組成物。
  14. 金属はLiである、請求項13に記載の前駆体組成物。
  15. 少なくとも一つの塩は、硬化状態で前記少なくとも一つの塩を含まない前駆体組成物により示される選択的反射バンドの位置と比較して、硬化状態で前駆体組成物により示される選択的反射バンドの位置の少なくとも約5nmのシフトをもたらす濃度で存在する、請求項1〜14のいずれか一項に記載の前駆体組成物。
  16. 少なくとも一つの塩は、前駆体組成物の固体含有量をベースとして約0.01〜約10重量%の濃度で前駆体組成物中に存在する、請求項1〜15のいずれか一項に記載の前駆体組成物。
  17. 少なくとも一つの塩は、硬化状態で組成物により示される選択的反射バンドの位置を長波長へシフトさせる、請求項1〜16のいずれか一項に記載の前駆体組成物。
  18. 少なくとも一つの塩は、硬化状態で組成物により示される選択的反射バンドの位置を短波長へシフトさせる、請求項1〜16のいずれか一項に記載の前駆体組成物。
  19. 硬化状態で前駆体組成物により示される少なくとも一つの塩によりシフトされた選択的反射バンドの少なくとも一部分は可視範囲にある、請求項1〜18のいずれか一項に記載の前駆体組成物。
  20. 組成物はさらに少なくとも一つの重合開始剤を含む、請求項1〜19のいずれか一項に記載の前駆体組成物。
  21. 少なくとも一つの重合開始剤はUV重合開始剤を含む、請求項20に記載の前駆体組成物。
  22. 前記組成物は、一次元バーコード、積層一次元バーコード、二次元バーコード、三次元バーコード及びデータマトリックスを示す画像、写真、ロゴ、証印及びパターンの少なくとも一つの形態である、請求項1〜21に記載のいずれか一項の前駆体組成物。
  23. 前駆体組成物は硬化キラル液晶状態である、請求項22に記載の前駆体組成物。
  24. 請求項1〜23のいずれか一項に記載の少なくとも一つの前駆体組成物を含む基板。
  25. 基材は、ラベル、パッケージ、カートリッジ、栄養補助食品、医薬品、食品若しくは飲料を含む容器、紙幣、クレジットカード、切手、タックスラベル、機密書類、パスポート、身分証明書、運転免許証、アクセスカード、列車の切符、イベントチケット、クーポン券、インク転写フィルム、反射フィルム、アルミニウムホイル、及び商品の少なくとも一つであるか、またはこれらを含む、請求項24に記載の基材。
  26. 硬化状態でキラル液晶前駆体組成物により示される選択的反射バンドの位置を変更する方法であって、硬化状態で前駆体組成物により示される選択的反射バンドの位置を変更することができる少なくとも一つの塩を前駆体組成物中に配合することを含む、前記方法。
  27. 硬化状態でキラル液晶前駆体組成物により示される選択的反射バンドを所定位置にシフトさせる方法であって、所定位置への選択的反射バンドのシフトをもたらす量で少なくとも一つの塩を前記前駆体組成物に配合することを含む、前記方法。
  28. 前駆体組成物中に存在する少なくとも一つの塩の量の関数として選択的反射バンドの位置のシフトを決定し、そして所定位置への前記選択的反射バンドのシフトをもたらす量を選択することをさらに含む、請求項27に記載の方法。
  29. 選択的反射バンドの位置が所定の波長にシフトする、請求項27及び28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 請求項27〜29のいずれか一項に記載の方法により得られる、硬化状態で前駆体組成物により示される選択的反射バンドの所定のシフトをもつキラル液晶前駆体組成物。
  31. 組成物は硬化状態である、請求項30に記載の前駆体組成物。
  32. 基材上にマーキングを提供する方法であって、
    (a)請求項1〜22及び30のいずれか一項に記載の前駆体組成物を基材表面上に適用し;
    (b)適用した組成物を加熱して、キラル液晶状態にし;そして
    (c)キラル液晶状態で前記組成物を硬化させる、
    各段階を含む、前記方法。
  33. 段階(b)は、前記組成物を約55℃〜約150℃の範囲の温度に加熱することを含む、請求項32に記載の方法。
  34. 段階(c)は、UV放射を適用することを含む、請求項32及び33のいずれか一項に記載の方法。
  35. 組成物は、スプレーコーティング、ナイフコーティング、ローラーコーティング、スクリーンコーティング、カーテンコーティング、グラビアコーティング、フレキソ印刷、オフセット印刷、ドライオフセット印刷、凸版印刷、スクリーン印刷、パッド印刷、連続インキジェット印刷、ドロップオンデマンド・インキジェット印刷及びバルブジェット印刷の少なくとも一つにより適用される、請求項32〜34のいずれか一項に記載の方法。
  36. 組成物を、一次元バーコード、積層一次元バーコード、二次元バーコード、三次元バーコード及びデータマトリックスの一つ以上から選択されるコードを示す画像、写真、ロゴ、証印及びパターンの少なくとも一つの形態で適用する、請求項32〜35のいずれか一項に記載の方法。
  37. 基材は、ラベル、パッケージング、カートリッジ、栄養補助食品、医薬品、食品若しくは飲料を含む容器、紙幣、クレジットカード、切手、タックスラベル、機密書類、パスポート、身分証明書、運転免許証、アクセスカード、列車の切符、イベントチケット、クーポン券、インク転写フィルム、反射フィルム、アルミニウムホイル、及び商品の少なくとも一つであるか、またはこれらを含む、請求項32〜36のいずれか一項に記載の方法。
  38. 少なくとも二つの異なる前駆体組成物を前記基材上に適用し、(b)及び(c)に従って一緒にまたは別々に処理する、請求項32〜37のいずれか一項に記載の方法。
  39. 少なくとも二つの異なる前駆体組成物は、その中に含まれる少なくとも一つの塩に関して異なる、請求項38に記載の方法。
  40. 少なくとも二つの異なる前駆体組成物は、その中に含まれる少なくとも一つの塩の濃度に関して異なる、請求項38または39のいずれか一項に記載の方法。
  41. 基材は請求項32〜40のいずれか一項に記載の方法により得ることができる、マーキングのついた基材。
  42. 請求項1〜23のいずれか一項に記載の少なくとも二つの前駆体組成物を含む基板であって、前記少なくとも二つの前駆体組成物は、少なくとも一つの塩の濃度及び/または少なくとも一つの塩に関して異なる、前記基材。
  43. キラル液晶前駆体組成物における少なくとも一つの塩の使用であって、前記少なくとも一つの塩を含まない硬化状態で組成物により示される選択的反射バンドの位置と比較して、硬化状態で組成物により示される選択的反射バンドの位置を変更するための使用。
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