JP2002338575A - 光学活性イソソルビド誘導体及びその製造方法、光反応型キラル剤、液晶組成物、液晶カラーフィルタ、光学フィルム及び記録媒体、並びに液晶の螺旋構造を変化させる方法、液晶の螺旋構造を固定化する方法 - Google Patents

光学活性イソソルビド誘導体及びその製造方法、光反応型キラル剤、液晶組成物、液晶カラーフィルタ、光学フィルム及び記録媒体、並びに液晶の螺旋構造を変化させる方法、液晶の螺旋構造を固定化する方法

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JP2002338575A JP2001146120A JP2001146120A JP2002338575A JP 2002338575 A JP2002338575 A JP 2002338575A JP 2001146120 A JP2001146120 A JP 2001146120A JP 2001146120 A JP2001146120 A JP 2001146120A JP 2002338575 A JP2002338575 A JP 2002338575A
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Masatoshi Yumoto
眞敏 湯本
Mitsuyoshi Ichihashi
光芳 市橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光性を有し、光によって液晶の螺旋ピッチ
(捻れ力)を大きく変化させることのできる光学活性化
合物(光反応型キラル剤)を提供する。 【解決手段】 下記一般式(I)で表される光学活性イ
ソソルビド誘導体。 【化1】 一般式(I)中、Ar1とAr2は、アリール基又は複素
芳香環基を表す。Ar 1とAr2が同じ置換基であるイソ
ソルビド誘導体が、好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性を有する光
学活性イソソルビド誘導体、その製造方法、液晶構造に
変化を起こさせる光反応型キラル剤、これを含む液晶組
成物、液晶カラーフィルタ、光学フィルム及び記録媒
体、並びに液晶の螺旋構造を変化若しくは固定化させる
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶材料が注目され、例えば、螺
旋構造を有し、該螺旋の捻れ力(捻れ角)により多彩な
選択反射色を示すコレステリック液晶化合物等は、その
選択反射性や選択反射光の色純度に優れることから、光
学フィルム、液晶カラーフィルタ、あるいは記録媒体等
に広く使用されている。その具体例として、カラーフィ
ルタを一例に以下に述べる。
【0003】例えば、カラー液晶ディスプレー等に用い
られるカラーフィルタは、一般に、赤色(R)、緑色
(G)、青色(B)の各画素と、その間隙に表示コント
ラスト向上を目的とするブラックマトリクスとが形成さ
れて構成される。このようなカラーフィルタは、従来、
樹脂中に顔料を分散させたものや染料を染着させたもの
が主流であり、その製造方法も、着色樹脂液をスピンコ
ート等によりガラス基板上に塗布して着色レジスト層を
形成しフォトリソグラフィ法によるパターニングを行っ
てカラーフィルタ画素を形成したり、着色画素を基板に
直接印刷したりする方法が一般的であった。
【0004】しかし、例えば、印刷法による製造方法で
は、画素の解像度が低く高精細な画像パターンの形成に
は対応が難しいという欠点があり、スピンコート法によ
る製造方法では材料ロスが大きく、また大面積の基板に
塗布する場合の塗布ムラが大きいといった欠点があっ
た。また、電着法による製造方法によると、比較的解像
度が高く、着色層のムラも少ないカラーフィルタを得る
ことができる反面、製造工程が煩雑であり液管理も難し
いといった難点を有していた。以上より、カラーフィル
タの製造工程としては、材料ロスが少なく高効率に、か
つ簡便に高品質なカラーフィルタを製造しうる製造方法
が要望されていた。
【0005】一方、カラーフィルタの性能としては、透
過率、色純度が高いことが求められ、近年、染料を用い
た方法では染料の種類や染着樹脂を最適化したり、顔料
を用いる方法ではより微細分散した顔料を用いることに
より上記要求に対する向上が図られてきた。しかしなが
ら、最近の液晶ディスプレイ(LCD)パネルにおけ
る、カラーフィルタの透過率、色純度に対する要求は極
めて高く、特に反射型LCD用カラーフィルタにおいて
は、ペーパーホワイトの白表示とコントラスト、及び色
再現性の両立が難しい一方、従来の製造方法における、
樹脂中に染料を染着させ、或いは、顔料を分散させて製
造されるカラーフィルタは、いずれも光吸収型のカラー
フィルタであるため、透過率の更なる向上による色純度
の改善はほぼ限界に達していた。
【0006】以上のような状況に対して、コレステリッ
ク液晶を主成分とする偏光利用型カラーフィルタが知ら
れている。この偏光利用型カラーフィルタは、一定の光
量を反射しそれ以外を透過して画像表示を行うため、光
の利用効率が高く、透過率、色純度の点でも光吸収型の
カラーフィルタよりも卓越した性能を有する。他方、そ
の製造方法には、均一厚が得られる観点から、スピンコ
ート法等を用いて基板上に成膜する方法が一般に行われ
てきたが、材料ロスが大きいといった問題がありコスト
の点で不利であった。
【0007】上記問題を解決し、カラーフィルタ膜の色
純度等の均一性を確保することができ、しかも製造工程
数の低減をも実現しうる手段として、光反応型のキラル
化合物(カイラル化合物)を用いる方法が有用である。
この方法は、光反応型のキラル化合物を含む液晶組成物
に該キラル化合物の反応波長の光をパターン状に照射す
ると、その照射エネルギーの強度に応じてキラル化合物
の反応が進行し、液晶化合物の螺旋ピッチ(螺旋の捻れ
角)が変化するので、光量差のあるパターン露光のみに
より画素ごとに選択反射色が形成されるという原理を用
いている。つまり、カラーフィルタ形成時におけるパタ
ーニングの回数は透過光量の異なるマスクを用いた一回
のマスク露光で完了しうるといたメリットがある。従っ
て、画像様に光照射してパターニングした後、パターニ
ングされたコレステリック液晶化合物を固定化すること
により、カラーフィルタとして機能する膜を形成でき
る。これは、光学用のフィルムや画像の記録等にも応用
できる。
【0008】特に、一回のマスク露光によってカラーフ
ィルタを作製する場合などは、B(青色)、G(緑色)、R
(赤色)の3原色を一回の露光で色純度良く形成できるこ
とが望まれる。しかし、液晶の捻れの変化率が小さい場
合には十分な色純度が得られない。したがって、一回の
露光で色純度の高い3原色を表示させる観点では、実用
的には、用いる光反応型のキラル化合物として、液晶化
合物の螺旋構造の捻れ力を大きく変化させ得る、捻れ変
化率の大きいキラル化合物(キラル剤)を用いる必要が
ある。即ち、捻れ変化率の大きいキラル化合物を用いる
ことにより、その光量変化により選択反射する色相の幅
を拡げることができる。
【0009】このようなキラル剤として、先に本出願人
によりけい皮酸誘導体によってエステル化されたイソソ
ルビド骨格を持つ光反応型キラル剤がの出願がなされて
いる(特願2000−193142)。又、WO00/
34808には、ベンジリデンメントン型の光反応型キ
ラル剤が開示されている。一方、マスク露光に用いる光
源は、一般的には365nmに輝線を有する超高圧水銀
ランプであり、マスク露光の際に高感度で、即ちキラル
化合物の反応を速くするためには、この波長領域におけ
るキラル剤のモル吸光係数が大きいことが望ましい。し
かしながら、特願2000−193142及びWO00
/34808記載のキラル剤は、365nmにおけるモ
ル吸光係数が小さく、マスク露光の際に感度が低いとい
う問題を有していた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、照射す
る光量により液晶の螺旋ピッチ(捻れ力、螺旋の捻れ
角)等の配向構造を変化させ得る光反応性を備え、しか
も、例えばネマチック液晶化合物を含むコレステリック
液晶相の場合に、選択反射可能な波長領域の幅が広く多
彩な選択反射を示し、特に3原色(B、G、R)を色純度
高く表示させることができるなど、その螺旋ピッチ(捻
れ力)を大きく変化させることの可能な光反応型キラル
剤は、未だ提供されていないのが現状である。
【0011】本発明は、前記従来における諸問題を解決
し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本
発明は、第一に、感光性を有し、光により異性化して構
造変化し得る新規な光学活性化合物を提供することを目
的とする。第二に、液晶性化合物の配向を制御し得、か
つ光による液晶の螺旋ピッチ(捻れ力)の変化率(以
下、「捻れ変化率」ということがある。)が大きく、例
えばコレステリック液晶相の場合には、3原色(B、G、
R)を含む広範な選択反射が可能で、色純度の高い3原
色を表示させ得る光反応型キラル剤を提供することを目
的とする。第三に、光により液晶の螺旋ピッチ(捻れ
力)を変化でき、且つその捻れ変化率の大きい光反応型
キラル剤を含み、光により液晶分子の配向状態を大きく
立体的に制御して光学特性を変化しうる液晶組成物、例
えばコレステリック液晶の場合には、光照射により3原
色を含む広範な選択反射色を示し、しかも色純度に優れ
た3原色の表示が可能な液晶組成物を提供することを目
的とする。
【0012】また、本発明は、第四に、捻れ変化率の大
きい光反応型キラル剤を含む液晶組成物に光照射して液
晶の螺旋ピッチ(捻れ力)を大きく変化させうる、液晶
の螺旋構造を変化させる方法を提供することを目的とす
る。第五に、捻れ変化率の大きい光反応型キラル剤を含
む液晶組成物に対し、画像様に露光した後、パターン化
された螺旋ピッチを損なわず維持された状態で固定化で
き、特に液晶相がコレステリック液晶相の場合には、所
望の選択反射色に液晶の螺旋構造を固定化し、色純度の
高い色相を得ることのできる、液晶の螺旋構造を固定化
する方法を提供することを目的とする。
【0013】更に本発明は、第六に、光照射により液晶
の螺旋ピッチ(捻れ力)を大きく変化させ得る光反応型
キラル剤を含み、色純度の高い液晶カラーフィルタを提
供することを目的とする。第七に、光照射により液晶の
捻れ力を大きく変化させ得る光反応型キラル剤を含む非
光吸収型の光学フィルム、例えばコレステリック液晶相
の場合には、選択反射域が広範で色純度の高い光学フィ
ルムを提供することを目的とする。第八に、光照射によ
り液晶の捻れ力を大きく変化させ得る光反応型キラル剤
を含み、画像様に光量を変化させることにより鮮明な画
像を形成し得る記録媒体、例えば液晶相がコレステリッ
ク液晶相の場合には、色相が広範で色純度の高い選択反
射色よりなる画像を形成し得る記録媒体を提供すること
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本発明の手段は、以下の通りである。 <1> 下記一般式(I)で表される光学活性イソソル
ビド誘導体。
【化4】 〔一般式(I)中、Ar1とAr2は、アリール基又は複
素芳香環基を表す。〕 <2> 上記<1>において、Ar1とAr2が同じ置換基
である光学活性イソソルビド誘導体。 <3> 下記式で表される光学活性イソソルビド誘導
体。
【化5】 <4> 上記<3>のイソソルビド誘導体と下記一般式
(II)で表されるアルデヒド誘導体を反応させることを
特徴とする上記<1>又は<2>に記載の光学活性イソソル
ビド誘導体の製造方法。
【化6】 〔一般式(II)中、Ar1とAr2は、アリール基又は複
素芳香環基を表す。〕 <5> イソソルビドとシアノ酢酸又はシアノ酢酸誘導
体を反応させることを特徴とする上記<3>に記載の光学
活性イソソルビド誘導体の製造方法。 <6> 上記<1>又は<2>のいずれかに記載の光学活性
イソソルビド誘導体からなる光反応型キラル剤。 <7> 少なくとも液晶性化合物と、上記<1>又は<2>
のいずれかに記載の光学活性イソソルビド誘導体の少な
くとも一種とを含む液晶組成物。 <8> 重合性基を少なくとも一つ有する液晶性化合物
と、上記<1>又は<2>のいずれかに記載の光学活性イソ
ソルビド誘導体の少なくとも一種と、光重合開始剤とを
含む液晶組成物。 <9> 上記<1>又は<2>のいずれかに記載の光学活性
イソソルビド誘導体と光重合開始剤とが、それぞれ異な
る感光波長領域を持つ上記<8>に記載の液晶組成物。 <10> 上記<7>から<9>のいずれかに記載の液晶組
成物に光照射して、一般式(I)で表される光学活性イ
ソソルビド誘導体の構造を変化させる、液晶の螺旋構造
を変化させる方法。 <11> 上記<7>から<9>のいずれかに記載の液晶組
成物に対して、一般式(I)で表される光学活性イソソ
ルビド誘導体の感光波長領域の光を画像様に照射した
後、光重合開始剤の感光波長領域の光を照射して光重合
を行う工程を有する、液晶の螺旋構造を固定化する方
法。 <12> 少なくとも液晶性化合物と、上記<1>又は<
2>のいずれかに記載の光学活性イソソルビド誘導体の
少なくとも一種とを含む液晶カラーフィルタ。 <13> 少なくとも液晶性化合物と、上記<1>又は<
2>のいずれかに記載の光学活性イソソルビド誘導体の
少なくとも一種とを含む光学フィルム。 <14> 少なくとも液晶性化合物と、上記<1>又は<
2>のいずれかに記載の光学活性イソソルビド誘導体の
少なくとも一種とを含む記録媒体。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。 (光学活性イソソルビド誘導体)本発明の光学活性イソ
ソルビド誘導体は、下記に示す一般式(I)で表され
る。該光学活性化合物は、それ自身光によってシス−ト
ランス異性化し、構造変化するものであり、特に365
nm付近の波長領域に感光性を有する。
【0016】
【化7】 式(I)中、Ar1とAr2は、アリール基又は複素芳香
環基を表す。
【0017】上記一般式(I)で表される化合物につい
て説明する。Ar1とAr2で表されるアリール基は、置
換基を有していてもよく、総炭素数が6〜40のものが
好ましく、特に6〜30のものが好ましい。前記置換基
としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アルケ
ニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ヒドロキシル
基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキ
シカルボニル基、アシルオキシ基、カルボキシル基、シ
アノ基、複素環基が好ましく、中でも特に、ハロゲン原
子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ヒドロ
キシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、
アリールオキシカルボニル基が好ましい。
【0018】このようなアリール基の内、下記一般式
(III)又は(IV)式で表されるアリール基が好まし
い。
【化8】
【0019】上式(III)又は(IV)中、R1とR2は、
夫々独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アル
ケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、アル
コキシ基、ヒドロキシル基、アシル基、アルコキシカル
ボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ
基、カルボキシル基、シアノ基を表す。この中で、水素
原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリ
ール基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、アルコキシカ
ルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキ
シ基が好ましく、特にアルコキシ基、ヒドロキシル基、
アシルオキシ基が好ましい。上式(III)又は(IV)
中、L1とL2は、夫々独立にハロゲン原子、アルキル
基、アルコキシ基、ヒドロキシル基を表し、特に炭素数
1〜10のアルコキシ基、ヒドロキシル基が好ましい。
lは0、1〜4の整数を表し、特に0、1が好ましい。
mは0、1〜6の整数を表し、特に0、1が好ましい。
l、mが2以上のときは、L1とL2は互いに異なる基を
表してもよい。
【0020】このような前記アリール基としては、下記
式で表されるアリール基等が挙げられる。
【化9】
【0021】これらの中でも、特に下記式で表されるア
リール基が好ましい。
【化10】
【0022】R1とR2で表される前記ハロゲン原子とし
ては、フッ素原子、塩素原子が好ましく、中でもフッ素
原子が特に好ましい。
【0023】R1とR2で表される前記アルキル基として
は、無置換でも置換基で置換されていてもよく、総炭素
数1〜30のアルキル基が好ましく、総炭素数1〜20
のアルキル基が特に好ましい。置換されている場合の置
換基としては、例えば、ハロゲン原子、アリール基、ア
ルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アシル基、
アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル
基、アシルオキシ基、シアノ基、ヒドロキシル基が好ま
しく、中でも、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオ
キシ基、ヒドロキシル基が特に好ましい。
【0024】R1とR2で表される前記アルキル基の具体
例としては、メチル基、ペンチル基、シクロヘキシル
基、トリフルオロメチル基、ベンジル基、アリル基、メ
トキシエチル基、アセチルオキシメチル基等が挙げられ
る。
【0025】R1とR2で表される前記アリール基、複素
環基としては、無置換でも置換基で置換されていてもよ
く、総炭素数4〜40のアリール基、複素環基が好まし
く、総炭素数4〜30のアリール基、複素環基が特に好
ましい。置換されている場合の置換基としては、例え
ば、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキ
ニル基、アルコキシ基、アシル基、アルコキシカルボニ
ル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、
シアノ基、ヒドロキシル基が好ましく、中でも、ハロゲ
ン原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ア
シルオキシ基、ヒドロキシル基が特に好ましい。
【0026】R1とR2で表される前記アリール基の具体
例としては、フェニル基、β−ナフチル基、4−メチル
フェニル基、4−ビニルフェニル基、4−ブチルオキシ
フェニル基、4−ベンゾイルオキシフェニル基、ピリミ
ジン−2−イル基等が挙げられる。又、R1とR2で表さ
れる前記複素環基の具体例としては、例えば、ピリジン
環、ピリミジン環、フラン環、ベンゾフラン環等が好ま
しく、中でもピリジン環、ピリミジン環が好ましい。
【0027】R1とR2で表される前記アルケニル基とし
ては、無置換でも置換基で置換されていてもよく、総炭
素数2〜30のアルケニル基が好ましく、総炭素数2〜
20のアルケニル基が特に好ましい。置換されている場
合の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アリール
基、アルキニル基、アルコキシ基、アシル基、アルコキ
シカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル
オキシ基、シアノ基、ヒドロキシル基が好ましく、特に
アリール基、アルコキシ基、アシルオキシ基、ヒドロキ
シル基が好ましい。前記アルケニル基の具体例として
は、ビニル基、フェニルエテニル基、4−ペンチルオキ
シフェニルエテニル基、メトキシビニル基等が挙げられ
る。
【0028】R1とR2で表される前記アルキニル基とし
ては、無置換でも置換基で置換されていてもよく、総炭
素数2〜30のアルキニル基が好ましく、総炭素数2〜
20のアルキニル基が特に好ましい。置換されている場
合の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アリール
基、アルケニル基、アルコキシ基、アシル基、アルコキ
シカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル
オキシ基、シアノ基、ヒドロキシル基が好ましく、中で
も、アリール基、アシルオキシ基、ヒドロキシル基が好
ましい。前記アルキニル基の具体例としては、エチニル
基、フェニルエチニル基、4−アセチルオキシフェニル
エチニル基等が挙げられる。
【0029】R1とR2で表される前記アルコキシ基とし
ては、無置換でも置換基で置換されていてもよく、総炭
素数1〜30のアルコキシ基が好ましく、総炭素数1〜
20のアルコキシ基が特に好ましい。置換されている場
合の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アリール
基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アシ
ル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボ
ニル基、アシルオキシ基、シアノ基、ヒドロキシル基、
カルボキシルキ基が好ましく、中でも、ハロゲン原子、
アリール基、アルコキシ基、アシルオキシ基、ヒドロキ
シル基、アルコキシカルボニル基が好ましい。R1とR2
で表される前記アルコキシ基の具体例としては、メトキ
シ基、ブチルオキシ基、ベンジルオキシ基、メトキシエ
トキシエトキシ基、アセチルオキシヘキシルオキシ基、
ベンゾイルオキシドデシルオキシ基等が挙げられる。
【0030】R1とR2で表される前記アシル基(RCO
−)としては、無置換でも置換基で置換されていてもよ
く、総炭素数2〜40のアシル基が好ましく、総炭素数
2〜30のアシル基が特に好ましく、Rは複素環であっ
てもよく、炭素−炭素二重結合、炭素−炭素三重結合を
含んでいてもよい。置換されている場合の置換基として
は、例えば、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルコキシ
カルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオ
キシ基、シアノ基が好ましく、特にハロゲン原子、アル
コキシ基、アシルオキシ基が好ましい。R1とR2で表さ
れる前記アシル基の具体例としては、アセチル基、ベン
ゾイル基、シンナモイル基、トリフルオロアセチル基、
メトキシアセチル基、5−シクロヘキシルカルボニルオ
キシヘキサノイル基等が挙げられる。
【0031】R1とR2で表される前記アルコキシカルボ
ニル基としては、無置換でも置換基で置換されていても
よく、総炭素数2〜30のアルコキシカルボニル基が好
ましく、総炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基が
特に好ましい。置換されている場合の置換基としては、
例えば、ハロゲン原子、アリール基、アルケニル基、ア
ルキニル基、アルコキシ基、アシル基、アリールオキシ
カルボニル基、アシルオキシ基、シアノ基が好ましく、
中でも、ハロゲン原子、アリール基、アルコキシ基、ア
シルオキシ基が特に好ましい。R1とR2で表される前記
アルコキシカルボニル基の具体例としては、メトキシカ
ルボニル基、デシルオキシカルボニル基、トリフルオロ
エトキシカルボニル基、メトキシエトキシカルボニル
基、アセチルオキシエトキシカルボニル基等が挙げられ
る。
【0032】R1とR2で表される前記アリールオキシカ
ルボニル基としては、無置換でも置換基で置換されてい
てもよく、総炭素数5〜40のアリールオキシカルボニ
ル基が好ましく、総炭素数5〜30のアリールオキシカ
ルボニル基が特に好ましく、また、アリール部は複素環
であってもよい。置換されている場合の置換基として
は、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル
基、アルキニル基、アルコキシ基、アシル基、アルコキ
シカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル
オキシ基、シアノ基が好ましく、中でも、ハロゲン原
子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシカルボ
ニル基、アシルオキシ基、シアノ基が好ましい。
【0033】R1とR2で表される前記アリールオキシカ
ルボニル基の具体例としては、フェノキシカルボニル
基、ビフェニルオキシカルボニル基、β−ナフチルオキ
シカルボニル基、4−フェノキシカルボニルフェノキシ
カルボニル基、メトキシフェノキシカルボニル基等が挙
げられる。
【0034】R1とR2で表される前記アシルオキシ基と
しては、無置換でも置換基で置換されていてもよく、総
炭素数2〜40のアシルオキシ基が好ましく、総炭素数
2〜30のアシルオキシ基が特に好ましく、複素環を含
んでいてもよく、炭素−炭素二重結合、炭素−炭素三重
結合を含んでいてもよい。置換されている場合の置換基
としては、例えば、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシ
ル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボ
ニル基、アシルオキシ基、シアノ基が好ましく、中で
も、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基が特
に好ましい。
【0035】R1とR2で表される前記アシルオキシ基の
具体例としては、アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ
基、アクリロイルオキシ基、4−ベンゾイルオキシベン
ゾイルオキシ基等が挙げられる。
【0036】又、R1とR2で表されるアルキル基、アリ
ール基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、
アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカ
ルボニル基、アシルオキシ基は、下記基で置換されてい
てもよい。
【0037】
【化11】
【0038】Ar1とAr2で表される前記複素芳香環基
としてはは、置換基を有していてもよく、総炭素数4〜
40のものが好ましく、特に4〜30のものが好まし
い。置換されている場合の置換基としては、例えば、ハ
ロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル
基、アリール基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、アシ
ル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボ
ニル基、アシルオキシ基、シアノ基が好ましく、中でも
特に、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリ
ール基、アルコキシ基、アシルオキシ基が好ましい。こ
のような複素芳香環基としては、ピリジル基、ピリミジ
ニル基、フリル基、ベンゾフラニル基等が挙げられ、こ
の中でも、ピリジル基、ピリミジニル基が好ましい。
【0039】このような複素芳香環基の内、下記式で表
される基が好ましい。
【化12】
【0040】上式中のR3〜R6は、前記一般式(III)
又は(IV)中のR1、R2と同義であり、L3〜L6は、前
記一般式(III)又は(IV)中のL1、L2と同義であ
る。n、o、p、qは0、1、2の整数であり、特に0
が好ましい。
【0041】この中でも、特に下記式で表される複素芳
香環基が好ましい。
【化13】
【0042】以上のようなAr1とAr2の内、特にアリ
ール基が好ましく、又、Ar1とAr2は同じものである
ことがより好ましい。
【0043】以下に、前記一般式(I)で表される光学
活性イソソルビド誘導体の具体例(例示化合物1−1〜
25、2−1〜23、3−1〜18、4−1〜18、5
−1〜7、6−1〜6、7−1〜13)を示す。但し、
本発明においては、これらに制限されるものではない。
【0044】
【化14】
【0045】
【化15】
【0046】
【化16】
【0047】
【化17】
【0048】
【化18】
【0049】
【化19】
【0050】
【化20】
【0051】
【化21】
【0052】
【化22】
【0053】
【化23】
【0054】
【化24】
【0055】
【化25】
【0056】(イソソルビド誘導体の合成)一般式
(I)の光学活性イソソルビド誘導体は、下記反応式
(A)に従って合成することができる。
【化26】
【0057】即ち、化合物AとAr−CHOで表される
アルデヒド誘導体との反応による合成である。アルデヒ
ド誘導体は、市販品又は公知の方法により合成したもの
を用いることができる。アルデヒド誘導体の合成法に関
しては、「第4版実験化学講座21」(日本化学会編、
丸善)P1〜P148を参考にすることができる。アル
デヒド誘導体の化合物Aに対する当量は、2.0〜2.
5当量が好ましく、特に2.0〜2.2当量が好まし
い。
【0058】前記反応式(A)の反応には塩基を用いる
ことが好ましく、該塩基としてはピペリジン、ピロリジ
ン、モルホリン、ピリジン、トリエチルアミン、ジメチ
ルアニリン等の有機塩基、ナトリウムメチラート、炭酸
カリウム、水酸化ナトリウム等の無機塩基、酢酸アンモ
ニウム、酢酸ピペリジン、酢酸ナトリウム、ギ酸アンモ
ニウム等のカルボン酸塩が挙げられる。塩基の当量は化
合物Aに対して、0.1〜2.0当量が好ましく、特に
0.1〜1.0当量が好ましい。また酸を用いることも
でき、硫酸、酢酸、無水酢酸/酢酸などを挙げることが
できる。
【0059】前記反応式(A)の反応には溶媒を用いる
ことが好ましく、該溶媒としてはメタノール、エタノー
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、酢
酸、水が挙げられる。トルエンを用いた場合にはディー
ンスタークトラップにより生成する水を除去することも
可能である。溶媒量は化合物A1モルに対し0.1〜
5.0リットルが好ましく、特に0.3〜2.0リット
ルが好ましい。
【0060】反応式(A)の反応温度は0℃〜160℃
が好ましく、特に5℃〜120℃が好ましい。また、一
般式(I)中のAr基がヒドロキシル基やカルボキシル
基等の反応性基を有している場合には、これらの反応性
基を反応させてアシルオキシ基やアルコキシカルボニル
基等の基へ変換することもできる。
【0061】化合物Aは、一般式(I)の化合物の合成
中間体として有用である。化合物Aは、イソソルビドと
シアノ酢酸又はシアノ酢酸誘導体とを反応させることに
より得られる。その反応式を式(B)に示す。シアノ酢
酸を用いることが好ましく、特にシアノ酢酸を用いて脱
水縮合で合成することが好ましい。シアノ酢酸誘導体と
は、シアノ酢酸ハライド又はシアノ酢酸の混合酸無水物
をいう。
【0062】
【化27】 イソソルビド及びシアノ酢酸は市販品を用いることがで
きる。シアノ酢酸誘導体は公知の方法で合成できる。
【0063】前記反応式(B)の反応を脱水縮合で行う
場合は、脱水を促進するために脱水剤を用いることがで
きる。脱水剤としては、p−トルエンスルホン酸一水和
物、メタンスルホン酸等のスルホン酸類、塩酸、硫酸等
の鉱酸、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体等のルイ
ス酸が挙げられる。これらのうち、スルホン酸類、鉱酸
が好ましい。
【0064】又、前記反応式(B)の反応には溶媒を用
いることができる。該溶媒としては、トルエン、クロロ
ホルム、酢酸エチル等の水と分離し得る溶媒を用いて脱
水縮合する場合は、ディーンスタークトラップにより生
成する水を除去することが好ましい。又、アセトニトリ
ル、アセトン等の水と分離せず、シアノ酢酸、シアノ酢
酸誘導体と反応しない溶媒も用いることもできる。これ
らの中でトルエンを用いることが特に好ましい。
【0065】シアノ酢酸、シアノ酢酸誘導体の当量はイ
ソソルビドに対して2〜5当量が好ましく、特に2.1
〜4.0当量が好ましい。脱水剤の当量はイソソルビド
に対して、0.01〜0.3当量が好ましく、特に0.
05〜0.2当量が好ましい。溶媒の量はイソソルビド
1モルに対して、0.2〜5.0リットルが好ましく、
特に0.5〜2.0リットルが好ましい。反応温度は、
各溶媒の還流温度が好ましい。
【0066】(光反応型キラル剤)本発明の光反応型キ
ラル剤は、前記の光学活性イソソルビド誘導体よりな
り、液晶性化合物の配向構造を制御し得ると共に、光の
照射により構造異性化して液晶の螺旋ピッチ、即ち螺旋
構造の捻れ力HTP(ヘリカルツイスティングパワー)
を変化させることができる特質を有する。即ち、液晶性
化合物、好ましくはネマチック液晶化合物に誘起する螺
旋構造の捻れ力の変化を光照射(紫外線〜可視光線〜赤
外線)によって起こさせる化合物であり、必要な部位
(分子構造単位)として、キラル部位(カイラル部位)
と光の照射によって構造変化を生じる部位とを有する。
【0067】しかも、前記イソソルビド誘導体からなる
光反応型キラル剤は、特に液晶分子のHTPを大きく変
化させることができる。従って、例えば、液晶性化合物
にネマチック液晶化合物を用いたコレステリック液晶
(液晶相)の場合には、B(青色)、G(緑色)、R(赤色)
の3原色を含む広範囲の波長領域にわたる選択反射が可
能となる。即ち、光の波長の選択反射特性は、液晶分子
の螺旋構造の捻れ角により決まり、その角度が大きく変
化するほど選択反射する色幅が広範となり有用となる。
【0068】又、前記イソソルビド誘導体からなる光反
応型キラル剤が、その同一分子内に重合性の結合基が1
以上導入された構造である場合には、該光反応型キラル
剤を含む液晶組成物や、例えば液晶カラーフィルタ、光
学フィルム等の耐熱性を向上させることができる。
【0069】前記イソソルビド誘導体からなる光反応型
キラル剤の分子量としては、500以上が好ましい。
又、後述する液晶性化合物との溶解性の高いものが好ま
しく、その溶解度パラメータSP値が、液晶性化合物に
近似するものがより好ましい。
【0070】尚、前記HTPは、液晶の螺旋構造の捻れ
力、即ち、HTP=1/(ピッチ×キラル剤濃度〔質量
分率〕)を表し、例えば、ある温度での液晶分子の螺旋
ピッチ(螺旋構造の一周期;μm)を測定し、この値を
キラル剤の濃度から換算〔μm-1〕して求めることがで
きる。光反応型キラル剤により光の照度により選択反射
色を形成する場合、前記HTPの変化率(=照射前のH
TP/照射後のHTP)としては、照射後にHTPがよ
り小さくなる場合には1.5以上が好ましく、更に2.
5以上がより好ましく、照射後にHTPがより大きくな
る場合には0.7以下が好ましく、更に0.4以下がよ
り好ましい。
【0071】又、本発明の光反応型キラル剤は、捻れ力
の温度依存性が大きいキラル化合物など、光反応性のな
い公知のキラル剤と併用することもできる。前記光反応
性のない公知のキラル剤としては、例えば、特開200
0−44451号、特表平10−509726号、WO
98/00428、特表2000−506873号、特
表平9−506088号、Liquid Crysta
ls(1996、21、327)、Liquid Cr
ystals(1998、24、219)等に記載のキ
ラル剤が挙げられる。
【0072】(液晶組成物)本発明の液晶組成物は、少
なくとも一種の液晶性化合物(好ましくはネマチック液
晶化合物)と、前記本発明の光学活性イソソルビド誘導
体(即ち、光反応型キラル剤)より選択される少なくと
も一種とを含んでなり、前記液晶性化合物は、重合性基
を有していても有していなくてもよい。又、必要に応じ
て、重合性モノマー、重合開始剤や、バインダ樹脂、溶
媒、界面活性剤、重合禁止剤、増粘剤、色素、顔料、紫
外線吸収剤、ゲル化剤等の他の成分を含んでいてもよ
い。本発明の液晶組成物は、特に界面活性剤を併用する
ことが好ましい。例えば、塗布液状の液晶組成物を塗布
し層形成する場合など、層表面の空気界面における液晶
分子の配向状態を立体的に制御でき、特にコレステリッ
ク液晶相の場合には、より色純度の高い選択反射波長を
得ることができる。
【0073】(光学活性イソソルビド誘導体)前記光学
活性イソソルビド誘導体としては、光反応型キラル剤と
して、前述の一般式(I)で表される光学活性イソソル
ビド誘導体を含有し、液晶分子の配向構造を立体的に制
御すると共に、所望のパターン及び光量で光照射するこ
とによって、共存する液晶性化合物、好ましくはネマチ
ック液晶化合物の螺旋構造を変化させる。前記光学活性
イソソルビド誘導体(光反応型キラル剤)の含有量とし
ては、特に制限はなく適宜選択できるが、液晶組成物の
全固形分(質量)の0.1〜30質量%程度が好まし
い。
【0074】(液晶性化合物)液晶性化合物としては、
その屈折率異方性Δnが、0.10〜0.40の液晶化
合物、高分子液晶化合物、重合性液晶化合物の中から適
宜選択することができる。例えば、スメクティック液晶
化合物、ネマチック液晶化合物などを挙げることがで
き、中でも、ネマチック液晶化合物が好ましい。例え
ば、液晶性化合物にネマチック液晶化合物を用い、これ
に前記一般式(I)で表される光学活性イソソルビド誘
導体を併用することによって、コレステリック液晶組成
物(コレステリック液晶相)とすることができる。前記
液晶性化合物は、溶融時の液晶状態にある間に、例えば
ラビング処理等の配向処理を施した配向基板を用いる等
により配向させることができる。また、液晶状態を固相
にして固定化する場合には、冷却、重合等の手段を用い
ることができる。
【0075】前記液晶性化合物の具体例としては、WO
95/22586、特願2000−51089、特願2
000−68479、特願平11−91162に記載の
化合物を挙げることができる。但し、本発明において
は、これらに制限されるものではない。このような液晶
性化合物の一例を下記に示す。
【0076】
【化28】
【0077】
【化29】
【0078】
【化30】
【0079】前記式中、nは、1〜1000の整数を表
す。前記各例示化合物においては、芳香環の連結基が以
下の構造に変わったものも同様に好適なものとして挙げ
ることができる。
【0080】
【化31】
【0081】上記の中でも、十分な硬化性を確保し、層
の耐熱性を向上させる観点からは、分子内に重合性基あ
るいは架橋性基を有する液晶性化合物が好ましい。
【0082】液晶性化合物の含有量としては、液晶組成
物の全固形分(質量)の30〜99.9質量%が好まし
く、50〜95質量%がより好ましい。前記含有量が、
30質量%未満であると、配向が不十分となることがあ
り、特にコレステリック液晶の場合には所望の選択反射
色が得られないことがある。
【0083】(光重合開始剤)本発明の液晶組成物は光
重合開始剤を含有させることもでき、該光重合開始剤の
併用により重合性基の重合反応を促進し、光照射により
液晶の螺旋ピッチ(捻れ力)を変化させた後の螺旋構造
を固定化して、固定化後の液晶組成物の強度をより向上
させることができる。液晶の螺旋構造の固定化に、重合
性の液晶性化合物による重合反応を利用した場合には光
重合開始剤を添加することが好ましい。例えば、液晶相
がコレステリック液晶相である場合には、所望の螺旋ピ
ッチが安定的に得られ、色純度の高い選択反射色を確保
することができる。
【0084】前記光重合開始剤としては、公知のものの
中から適宜選択することができ、例えば、p−メトキシ
フェニル−2,4−ビス(トリクロロメチル)−s−ト
リアジン、2−(p−ブトキシスチリル)−5−トリク
ロロメチル−1,3,4−オキサジアゾール、9−フェ
ニルアクリジン、9,10−ジメチルベンズフェナジ
ン、ベンゾフェノン/ミヒラーズケトン、ヘキサアリー
ルビイミダゾール/メルカプトベンズイミダゾール、ベ
ンジルジメチルケタール、チオキサントン/アミン、ト
リアリールスルホニウムヘキサフルオロホスフェート
等、更にビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−
フェニルホスフィンオキシド等の特開平10−2999
7号公報に記載のビスアシルホスフィンオキシド類、L
ucirinTPO等のDE4230555等に記載の
アシルホスフィンオキシド類等が挙げられる。
【0085】前記光重合開始剤の添加量としては、液晶
組成物の全固形分(質量)に対して、0.1〜20質量
%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。前記
添加量が、0.1質量%未満であると、光照射時の硬化
効率が低いため長時間を要することがあり、20質量%
を越えると、紫外線領域から可視光領域での光透過率が
劣ることがある。
【0086】既述の通り、本発明の液晶組成物において
は、前記一般式(I)で表される光学活性イソソルビド
誘導体と光重合開始剤とを併含し、前記光学活性イソソ
ルビド誘導体は光により異性化(トランス−シス)して
液晶の螺旋ピッチを変化させ得るものであり、前記光重
合開始剤は光により重合性基の重合反応を促進させ得る
ものであるので、光学活性イソソルビド誘導体と光重合
開始剤とが、光源波長に対して、それぞれ異なる感光波
長領域を持つことが好ましい。ここで、異なる感光波長
を持つとは、両者の感光中心波長が重ならず、例えば、
画像の表示特性や選択反射による色相純度の低下等を起
こさない程度に、画像様露光時又は重合硬化時に互いに
液晶配向を変化させないことをいう。感光中心波長が重
ならないようにするには、両者の分子構造によることの
他、バンドパスフィルタ等を通して照射光の波長を制御
することでも行うことができる。
【0087】両者が互いに異なる波長の光に感光(感
応)することによって、画像様に照射して液晶分子をパ
ターン状に配向させた後、パターン状に配向してなる液
晶の螺旋ピッチに影響を与えることなく固定化し、所望
の螺旋ピッチよりなる画像を得ることができる。例え
ば、液晶相がコレステリック液晶相である場合には、所
望の螺旋ピッチよりなる選択反射色を示し、色純度に優
れた色相を得ることができる。
【0088】(重合性モノマー)本発明の液晶組成物に
は、例えば膜強度等の硬化の程度を向上させる目的で、
重合性モノマーを併用してもよい。該重合性モノマーを
併用すると、光照射による液晶の捻れ力を変化(パター
ニング)させた後(例えば、選択反射波長の分布を形成
した後)、その螺旋構造(選択反射性)を固定化し、固
定化後の液晶組成物の強度をより向上させることができ
る。但し、前記液晶性化合物が同一分子内に重合性基を
有する場合には、必ずしも添加する必要はない。
【0089】前記重合性モノマーとしては、例えば、エ
チレン性不飽和結合を持つモノマー等が挙げられ、具体
的には、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジ
ペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の多官能モ
ノマーが挙げられる。前記エチレン性不飽和結合を持つ
モノマーの具体例としては、以下に示す化合物を挙げる
ことができる、但し、本発明においては、これらに限定
されるものではない。
【0090】
【化32】
【0091】前記重合性モノマーの添加量としては、液
晶組成物の全固形分(質量)に対して、0.5〜50質
量%が好ましい。前記添加量が、0.5質量%未満であ
ると、十分な硬化性を得ることができないことがあり、
50質量%を越えると、液晶分子の配向を阻害し、十分
な発色が得られないことがある。
【0092】(他の成分)更に、他の成分として、バイ
ンダー樹脂、溶媒、界面活性剤、重合禁止剤、増粘剤、
色素、顔料、紫外線吸収剤、ゲル化剤等を添加すること
もできる。前記バインダー樹脂としては、例えば、ポリ
スチレン、ポリ−α−メチルスチレン等のポリスチレン
化合物、メチルセルロース、エチルセルロース、アセチ
ルセルロース等のセルロース樹脂、側鎖にカルボキシル
基を有する酸性セルロース誘導体、ポリビニルフォルマ
ール、ポリビニルブチラール等のアセタール樹脂、特開
昭59−44615号、特公昭54−34327号、特
公昭58−12577号、特公昭54−25957号、
特開昭59−53836号、特開昭59−71048号
に記載のメタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、
イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸
共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等が挙げ
られる。
【0093】アクリル酸アルキルエステルのホモポリマ
ー及びメタアクリル酸アルキルエステルのホモポリマー
も挙げられ、これらについては、アルキル基がメチル
基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、iso
−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、2−
エチルヘキシル基等のものを挙げることができる。その
他、水酸基を有するポリマーに酸無水物を添加させたも
の、ベンジル(メタ)アクリレート/(メタアクリル酸
のホモポリマータ)アクリル酸共重合体やベンジル(メ
タ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/他のモノマー
の多元共重合体等が挙げられる。
【0094】液晶組成物中におけるバインダー樹脂の含
有量としては、0〜50重量%が好ましく、0〜30重
量%がより好ましい。前記含有量が50重量%を超える
と、液晶性化合物の配向が不十分となることがある。
【0095】本発明の液晶組成物においては、光反応性
キラル剤及び液晶性化合物と共に界面活性剤を併用する
ことが好ましい。該界面活性剤としては、排除体積効果
を及ぼす界面活性剤が好ましい。ここで、排除体積効果
を及ぼすとは、例えば塗布により液晶組成物を含む層を
形成した際の、該層表面の空気界面での空間的な配向状
態を立体的に制御することをいう。具体的には、ノニオ
ン系の界面活性剤が好ましく、公知のノニオン系界面活
性剤の中から適宜選択して使用することができる。
【0096】前記重合禁止剤は、保存性の向上の目的で
添加され得る。例えば、ハイドロキノン、ハイドロキノ
ンモノメチルエーテル、フェノチアジン、ベンゾキノ
ン、及びこれらの誘導体等が挙げられる。該重合禁止剤
の添加量としては、前記重合性モノマーに対して0〜1
0重量%が好ましく、0〜5重量%がより好ましい。
【0097】本発明の液晶組成物は、前記各成分を適当
な溶媒に溶解、分散して調製でき、これを任意の形状に
成形し、あるいは支持体等の上に形成して用いることが
できる。ここで、前記溶媒としては、例えば、2−ブタ
ノン、シクロヘキサノン、塩化メチレン、クロロホルム
等が挙げられる。
【0098】(液晶の螺旋構造を変化させる方法)前述
の通り、本発明の液晶組成物は光反応型キラル剤(本発
明の光学活性イソソルビド誘導体)を含んでなり、本発
明の液晶の螺旋構造を変化させる方法においては、前述
の本発明の液晶組成物に対して所望の光量で所望のパタ
ーン状に光照射することにより、液晶の螺旋ピッチ(捻
れ力)を変化させ、液晶の螺旋構造、即ち、螺旋の捻れ
の程度(捻れ力;HTP)の異なる領域を形成すること
ができる。
【0099】また、特に液晶相をコレステリック液晶相
とする場合には、その捻れ力に応じ液晶の示す選択反射
色を任意に変化させることができる。この捻れ力の変化
率(捻れ変化率)が大きい場合は、液晶が選択反射し得
る選択反射色の色幅が拡く、3原色(B,G,R)を含む
広範な波長域の選択反射を得ることが可能であり、この
ことは、特にBGRの3原色を色純度高く表示させるこ
とができる点で重要となる。この点において、特に既述
の一般式(I)で表される光学活性イソソルビド誘導体
は、液晶の螺旋構造の捻れ力を大きく変化させることが
できるので、該化合物(キラル剤)を含む液晶組成物を
用いることにより、青(B)、緑(G)、赤(R)の3原色を
含む広範な色相を表示することができ、しかも色純度に
優れた3原色を得ることができる。
【0100】具体的には、以下のようにして行える。即
ち、液晶組成物にある波長の光を照射すると、その照射
強度に応じて共存する光反応型キラル剤(一般式(I)
で表される光学活性イソソルビド誘導体)が感光して液
晶の螺旋構造(捻れ角)を変化させ、画像様のパターン
が形成される(パターニング)。コレステリック液晶組
成物の場合は、この構造変化により異なる選択反射色を
示す。従って、所望の領域ごとに照射強度を変えて光照
射すれば、照射強度に対応して配向し(複数色を呈
し)、例えば、画像様に光透過率を変えて作成された露
光用マスクを介して露光することにより、一回の光照射
によって画像を、例えば異なる選択反射をする有色領域
を同時形成することができる。
【0101】しかも、一般式(I)で表される光学活性
イソソルビド誘導体に依るので、液晶の螺旋ピッチを大
きく変化させることが可能で、コレステリック液晶組成
物の場合は、形成された有色領域は広範な選択反射色を
示し、色純度に優れたBGRの3原色を形成することが
できる。この光の照射は、露光用マスクによる方法のほ
か、所望の領域ごとに照射強度を変え得る方法であれ
ば、特に制限なく行える。後述の液晶カラーフィルタ、
光学フィルム等を形成する場合には、前述のようにして
ある波長の光を画像様に露光してパターニングした後、
更に光照射して液晶組成物中の重合性基を光重合させて
硬化し、所望の選択反射色に液晶の螺旋構造を固定化す
る。これらの形成方法については、「液晶の螺旋構造を
固定化する方法」として以下に詳述する。
【0102】光照射に用いる光源としては、エネルギー
が高く、液晶化合物の構造変化及び重合反応が迅速に行
える点で、紫外線を発する光源が好ましく、例えば、高
圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、Hg−Xeラン
プ等が挙げられる。また、光量可変機能を備えることが
好ましい。
【0103】以上のように、キラル剤として、前記一般
式(I)で表される光学活性イソソルビド誘導体を液晶
組成物に含有すると、光量に対する液晶の螺旋ピッチ
(捻れ力)を大きく変化させることができる。したがっ
て、例えば液晶性化合物としてネマチック液晶化合物を
用いたコレステリック液晶相の場合には、液晶が呈し得
る選択反射色の色幅が拡がり、色純度に優れた青(B)、
緑(G)、赤(R)の3原色を得ることができる。
【0104】既述のように、前記一般式(I)で表され
る光学活性イソソルビド誘導体を用いると、該化合物に
起因し、光照射により液晶に誘起する螺旋ピッチの変化
率が大きいことを利用して、液晶カラーフィルタや、円
偏光分離膜、立体視用眼鏡、偏光マスク等の光学フィル
ムを形成することができる。また、広帯域のスイッチャ
ブルミラー、光書き込み型の記録媒体などへの応用も可
能である。強誘電性液晶、反強誘電性液晶、TGB相へ
ドープすることによる分極状態のパターニング、螺旋ピ
ッチのパターニングが可能となる。また、当然通常の光
学活性イソソルビド誘導体としての使用も可能であり、
STN素子やTN素子における螺旋構造誘起剤への適用
も可能である。また、本発明の液晶組成物には、非キラ
ルなアゾ系やスチレン系の、光により異性化する化合物
を配合させることもでき、光照射時における螺旋ピッチ
の変化率を更に増大させることができることがある。
【0105】(液晶の螺旋構造を固定化する方法)前述
の通り、一般式(I)で表される光学活性イソソルビド
誘導体(光反応型キラル剤)に特定波長の光を照射する
ことにより、共存する液晶の捻れ力を変化させ螺旋構造
を変化させることができる。本発明の液晶組成物は、そ
の一態様によると、重合性基を有する液晶性化合物、光
重合開始剤及び一般式(I)で表される光学活性イソソ
ルビド誘導体の少なくとも1種を含んでなる。そして、
本発明の液晶の螺旋構造を固定化する方法においては、
該液晶性化合物を重合することによって、変化させた螺
旋構造を固定化することができるとともに、固定化後の
液晶組成物の強度をより向上させることができる。な
お、光重合開始剤と光学活性イソソルビド誘導体は、そ
れぞれ異なる感光波長領域を有するものを用いることが
好ましい。
【0106】具体的には、以下のようにして行うことが
できる。即ち、まず、前述の「液晶の螺旋構造を変化さ
せる方法」において説明したパターニングと同様に、液
晶組成物中の光学活性イソソルビド誘導体の感光波長領
域にある光を画像様に照射する。この光照射により、光
学活性イソソルビド誘導体が感光して液晶の螺旋構造を
変化させ、画像様のパターンが形成される(パターニン
グ)。このパターニングの後に、液晶組成物中の光重合
開始剤の感光波長領域にある光を照射する。すると、光
重合開始剤によって液晶性化合物が重合し、変化後の螺
旋構造を保持した状態で固定化される。この工程の前
に、例えば、窒素置換等の工程を設けてもよい。
【0107】光学活性イソソルビド誘導体の感光波長領
域と光重合開始剤の感光波長領域とが異なる場合は、H
TPを変化させるための光照射と光重合のための光照射
が、互いに影響を及ぼすことがない。したがって、HT
Pを変化させるために画像様に露光する際、光重合が進
行しないため、設定どおりのHTP変化率を有するパタ
ーニングが可能となる一方、螺旋構造を固定化するため
に光重合させる際には、光学活性イソソルビド誘導体が
光に反応せず、形成されたHTP変化パターンを確実に
固定化することができる。
【0108】後述の液晶カラーフィルタ、光学フィルム
等を形成する場合には、前述のようにして光学活性イソ
ソルビド誘導体が感光する波長の光を画像様に露光して
パターニングした後、更に光重合開始剤が感光する波長
の光を照射して液晶組成物中の重合性基を光重合させて
硬化し、所望の選択反射色に液晶の螺旋構造を固定化す
る。これらの形成方法の詳細は後述する。
【0109】光照射に用いる光源としては、前述の「液
晶の螺旋構造を変化させる方法」の説明において例示し
た光源と同様である。
【0110】(液晶カラーフィルタ)以下、液晶カラー
フィルタ、光学フィルム、記録媒体について詳述する。
本発明の液晶カラーフィルタは、液晶性化合物と少なく
とも一種の前記本発明の光学活性イソソルビド誘導体と
を少なくとも含んでなり、前記液晶性化合物としてはネ
マチック液晶化合物が最も好適である。また、必要に応
じて、重合性モノマー、光重合開始剤、前記本発明の液
晶組成物において列挙した他の成分、及び排除体積効果
を及ぼす界面活性剤等を含んでなる。例えば、前述の
「液晶の螺旋構造を変化させる方法」並びに「液晶の螺
旋構造を固定化する方法」に基づいて適宜選択された所
望のパターン及び光量で光照射することにより作製でき
る。
【0111】以下、液晶カラーフィルタの製造方法の説
明を通じて、本発明の液晶カラーフィルタについて詳述
する。本発明の液晶カラーフィルタは、前述の本発明の
液晶組成物、及び公知の組成物に前記一般式(I)で表
される光学活性イソソルビド誘導体を含んでなるものの
中から適宜選択して作製することができる。この場合、
前記液晶組成物のみから構成されたシート形態のもので
あってもよいし、所望の支持体や仮支持体上に液晶組成
物含む層(液晶層)が設けられた態様のものであっても
よく、更に配向膜や保護膜等の他の層(膜)が設けられ
ていてもよい。後者の場合、液晶層を二層以上積層する
こともでき、この場合には後述する前記露光工程は複数
回設けられる。
【0112】前記ネマチック液晶化合物、重合性モノマ
ー、光重合開始剤及び他の成分としては、前記本発明の
液晶組成物で使用可能なものと同様のものが使用でき、
その含有量、好ましい範囲等も該液晶組成物の場合と同
様である。排除体積効果を及ぼす界面活性剤を併用する
ことが好ましい。また、液晶カラーフィルタを構成する
液晶組成物中における、前記一般式(I)で表される光
学活性イソソルビド誘導体の含有量も、既述の本発明の
液晶組成物と同様である。
【0113】本発明の液晶カラーフィルタは、例えば、
前記本発明の液晶組成物により好適に作製することがで
きる。また、液晶カラーフィルタを製造する方法として
は、特に制限はなく、例えば、第一の光により画像様に
露光してパターニングした後、第二の光により光重合さ
せて硬化する工程(以下、「露光工程」ということがあ
る。)を少なくとも一工程含んでなる製造方法であって
もよい。即ち、前記本発明の「液晶の螺旋構造を固定化
する方法」を適用してもよい。また、選択する製造態様
に応じて、適宜液晶組成物との接触面に配向処理を施す
工程(配向処理工程)、密着・剥離により液晶層を転写
形成する工程(転写工程)、コレステリック液晶組成物
を塗布して液晶層を形成する工程(塗布工程)などを経
て形成されてもよい。
【0114】以下に、前記露光工程を含む製造方法の例
として、コレステリック液晶組成物を用いた具体的な一
態様を示す。 (露光工程)露光工程では、液晶化合物のパターニング
及び固定化(重合硬化)のいずれをも光の照射によって
行う。即ち、光学活性イソソルビド誘導体(以下、「光
反応型キラル剤」ということがある。)が高感度に感光
しうる波長の第一の光により画像様に露光してパターニ
ングした後、重合開始剤が高感度に感光しうる第二の光
により光重合させて硬化し、所望の選択反射色に液晶化
合物の螺旋構造を固定化する。
【0115】前記第一の光が液晶組成物に照射される
と、その照度に応じて、共存する光反応型キラル剤が感
光して液晶化合物の螺旋構造が変化し、この構造変化に
より異なる選択反射色を示し画像様のパターンが形成さ
れる。従って、所望の領域ごとに照射強度を変えて光照
射すれば、照射強度に対応して複数色を呈し、例えば、
画像様に光透過率を変えて作成された露光用マスクを介
して露光することにより、一回の光照射によって画像
を、即ち異なる選択反射をする有色領域を同時形成する
ことができる。これに更に、第二の光を照射して硬化
(固定化)させることにより液晶カラーフィルタを作製
できる。
【0116】前記第一の光の波長としては、光反応型キ
ラル剤の感光波長域、特に感光ピーク波長に近接する波
長に設定することが、十分なパターニング感度が得られ
る点で好ましい。また、第二の光の波長としては、重合
開始剤の感光波長域、特に感光ピーク波長に近接する波
長に設定することが、十分な光重合感度が得られる点で
好ましい。また、第一及び第二の光の照度(照射強度)
には特に制限はなく、パターニング時及び重合硬化時の
光感度が十分得られるように、使用する材料に応じて適
宜選択できる。前記第一及び第二の光の照射に用いる光
源としては、前記液晶組成物の光照射に使用可能なもの
と同様の光源が使用できる。
【0117】更に具体的には、下記第1、第2の態様の
製造方法であってもよく、これら2態様によって、より
好適に作製することができる。 〔第1の態様〕 (1)仮支持体上に塗布液状の液晶組成物を設け、液晶
層を少なくとも有する転写材料を形成する工程。前記塗
布液状の液晶組成物は、各成分を適当な溶媒に溶解、分
散して調製できる。ここで、前記溶媒としては、例え
ば、2−ブタノン、シクロヘキサノン、塩化メチレン、
クロロホルム等が挙げられる。液晶カラーフィルタの作
製においては、コレステリック液晶組成物が好ましい。
前記液晶層と仮支持体との間には、被転写体上に異物等
がある場合など、転写時における密着性を確保する観点
から、熱可塑性樹脂等を含んでなるクッション層を設け
ることもでき、該クッション層等の表面には、ラビング
処理等の配向処理(配向処理工程)を施すことも好まし
い。 (2)前記転写材料を光透過性の基板上にラミネートす
る工程。前記光透過性の基板のほか、基体上に受像層を
有する受像材料を用いてもよい。また、前記転写材料を
用いずに、基板上に直接液晶組成物を塗布形成してもよ
い(塗布工程)。塗布は、バーコーターやスピンコータ
ー等を用いた公知の塗布方法の中から適宜選択して行え
る。但し、材料ロス及びコストの点で転写による方法が
好ましい。
【0118】(3)光透過性の基板から転写材料を剥離
して、前記基板上にコレステリック液晶層を形成する工
程(転写工程)。該液晶層は、下記(4)を経た後、更
に積層して複数層より構成することもできる。 (4)コレステリック液晶層に露光マスクを介して画像
様に照度ν1の紫外線を照射し選択反射色を示す画素パ
ターンを形成し、これに更に照度ν2の紫外線を照射し
て層を硬化させる工程(露光工程)。
【0119】〔第2の態様〕 (1)カラーフィルタを構成する支持体上に直接液晶組
成物を設けて液晶層を形成する工程。ここで、液晶層
は、上記同様に塗布液状に調製した液晶組成物をバーコ
ーターやスピンコーター等を用いた公知の塗布方法によ
り塗布形成することができる。また、前記コレステリッ
ク液晶層と仮支持体との間には、上記同様の配向膜が形
成されていてもよい。該配向膜等の表面には、ラビング
処理等の配向処理(配向処理工程)を施すことも好まし
い。 (2)前記第1の態様の工程(4)と同様の露光工程。
【0120】液晶カラーフィルタとして機能する液晶層
(シート状の液晶組成物)の厚みとしては、1.5〜4
μmが好ましい。
【0121】更に、図1から図3を用いて以下に一例を
説明する。図1〜3は、本発明の液晶カラーフィルタを
製造する工程の一形態を示す概略図である。まず、既述
の各成分を適当な溶媒に溶解し、塗布液状コレステリッ
ク液晶組成物を調製する。ここで、各成分及び溶媒は既
述の通りである。
【0122】図1−(A)のように、支持体10(以
下、「仮支持体」ともいう)を準備し、該支持体10上
に、例えばアクリル樹脂、ポリエステル、ポリウレタン
等を塗布形成してクッション層(熱可塑性樹脂層)12
を設け、更にポリビニルアルコール等よりなる配向膜1
4を積層する。この配向膜には、図1−(B)に示すよ
うにしてラビング処理が施される。このラビング処理
は、必ずしも必要ではないが、ラビング処理した方がよ
り配向性を向上させることができる。次に、図1−
(C)に示すように、前記配向膜14上に、塗布液状の
コレステリック液晶組成物を塗布、乾燥しコレステリッ
ク液晶層16を形成した後、このコレステリック液晶層
16上にカバーフィルム18を設けて、転写材料を作製
する。以下、該転写材料を転写シート20と称する。
【0123】一方、図1−(D)に示すように、別の支
持体22を準備し、該支持体上に上記と同様にして配向
膜24を形成し、その表面にラビング処理を施す。以
下、これをカラーフィルタ用基板26と称する。
【0124】次いで、転写シート20のカバーフィルム
18を剥がした後、図2−(E)に示すように、該転写
シート20のコレステリック液晶層16の表面と、カラ
ーフィルタ用基板26の配向膜24の表面とが接触する
ように重ね合わせ、図中の矢印方向に回転するロールを
通してラミネートされる。その後、図1−(F)に示す
ように、転写シート20の配向膜14とクッション層1
2との間で剥離され、カラーフィルタ用基板上に、コレ
ステリック液晶層が配向膜14と共に転写される。この
場合、クッション層12は、必ずしも仮支持体10と共
に剥離されなくてもよい。
【0125】転写後、図3−(G)に示すように、配向
膜14の上方には、光の透過率の異なる領域を複数有す
る露光マスク28が配置され、このマスク28を介して
第一の光をコレステリック液晶層16にパターン状に照
射される。コレステリック液晶層16には、光照射量に
よって螺旋ピッチが異なるように液晶化合物、キラル化
合物等が含まれており、螺旋ピッチが異なる構造が各パ
ターン毎に、例えば、緑色(G)を反射し、青色(B)
及び赤色(R)を透過させる領域、青色(B)を反射
し、緑色(G)及び赤色(R)を透過させる領域、赤色
(R)を反射し、緑色(G)及び青色(B)を透過させ
る領域を形成するように形成される。
【0126】次に、図3−(H)に示すように、コレス
テリック液晶層16に対して、上記工程(G)における
光照射と異なる照射強度で更に紫外線照射して、パター
ンを固定化する。その後、2−ブタノン、クロロホルム
等を用いて、コレステリック液晶層16上の不要部分
(例えば、クッション層、中間層等の残存部、未露光
部)を除去することにより、図3−(I)に示すよう
に、BGRの反射領域を有するコレステリック液晶層を
形成できる。
【0127】図1〜3に示す方法は、ラミネート方式に
よるカラーフィルタの製造方法の一形態であるが、カラ
ーフィルタ用基板上に直接液晶層を塗布形成する塗布方
式による製造方法であってもよい。この場合、上記態様
に当てはめると、図1−(D)に示すカラーフィルタ用
基板26の配向膜24上にコレステリック液晶層を塗
布、乾燥した後、上記同様の図3−(G)〜(I)に示
す工程が順次実施される。
【0128】これらの工程及び使用する転写材料、支持
体等の材料については、本発明者らが先に提出した特願
平11−342896号及び特願平11−343665
号の各明細書に詳細に記載されている。
【0129】上記のように、前記の光学活性イソソルビ
ド誘導体を含む液晶組成物を用いると、光量に対する液
晶の螺旋構造の捻れ力の変化率が大きいので、液晶が呈
し得る選択反射色の色幅が拡がり、色純度に優れた青
(B)、緑(G)、赤(R)の3原色よりなる液晶カラーフィ
ルタを得ることができる。
【0130】(光学フィルム)本発明の光学フィルム
は、液晶性化合物と少なくとも一種の前記本発明の光学
活性イソソルビド誘導体とを少なくとも含んでなり、広
範な波長域から光学波長を任意に設定してなる。必要に
応じて、重合性モノマー、光重合開始剤、及び排除体積
効果を及ぼす界面活性剤等の前記本発明の液晶組成物に
おいて列挙した他の成分等を含んでなり、適宜選択され
た所望のパターン及び光量で光照射することにより作製
できる。例えば、前述の「液晶の螺旋構造を変化させる
方法」並びに「液晶の螺旋構造を固定化する方法」に基
づいて作製できる。
【0131】本発明の光学フィルムは、前述した本発明
の液晶組成物、及び公知の組成物に前記一般式(I)で
表される光学活性イソソルビド誘導体を含んでなるもの
の中から適宜選択して作製することができる。ここで、
光学フィルムの形態としては、特に制限はなく、前記液
晶組成物のみから構成されたシート形態、所望の支持体
や仮支持体上に液晶組成物含む層(液晶層)を設けた形
態等のいずれであってもよく、更に配向膜や保護膜等の
他の層(膜)が設けられていてもよい。
【0132】前記液晶性化合物、重合性モノマー及び光
重合開始剤及び他の成分としては、前記本発明の液晶組
成物で使用可能なものと同様のものが使用でき、その含
有量、好ましい範囲等も該液晶組成物の場合と同様であ
る。また、光学フィルムを構成する液晶組成物中におけ
る、前記一般式(I)で表される光学活性イソソルビド
誘導体の含有量も、既述の本発明の液晶組成物と同様で
ある。
【0133】本発明の光学フィルムは、例えば、前記本
発明の液晶組成物を用いて好適に作製することができ
る。また、光学フィルムを製造する方法としては、前記
液晶カラーフィルタとほぼ同様の方法により作製でき、
前記露光工程を少なくとも一工程含んでなる方法であっ
てもよい。即ち、前述の「液晶の螺旋構造を固定化する
方法」を適用してもよい。また、選択する製造態様に応
じて、前記配向処理工程、転写工程、塗布工程などの工
程を経て形成されてもよい。より具体的には、前記第1
の態様、第2の態様の製造方法とほぼ同様にして作製す
ることもできる。
【0134】上記のように、前記の光学活性イソソルビ
ド誘導体を含む液晶組成物を用いると、光量に対する液
晶の螺旋ピッチを大きく変化させることができる非光吸
収型の光学フィルムを得ることができる。例えば、液晶
相をコレステリック液晶相とした場合には、液晶の選択
反射する色幅が拡く、多彩な選択反射色よりなる光学フ
ィルム、色純度に優れた原色(B,G,R)の光学フィル
ムなどを得ることができる。
【0135】(記録媒体)本発明の記録媒体は、液晶性
化合物と少なくとも一種の前記本発明の光学活性イソソ
ルビド誘導体とを含んでなり、必要に応じて、重合性モ
ノマー、光重合開始剤、及び排除体積効果を及ぼす界面
活性剤等の、前記本発明の液晶組成物において列挙した
他の成分等を含んでなる。
【0136】本発明の記録媒体は、その形態に制限はな
く、液晶組成物のみからなるシート形態のものであって
もよいし、所望の支持体や仮支持体(以下、「支持体
等」という)上に光反応型キラル剤を含有する液晶組成
物を含む層(液晶層)が設けられた形態のものであって
もよい。ここで、液晶組成物としては、前述した本発明
の液晶組成物、及び公知の組成物に前記一般式(I)で
表される光学活性イソソルビド誘導体を含んでなるもの
の中から適宜選択できる。また更に、配向膜や保護膜等
の他の層(膜)が設けられていてもよい。
【0137】前記液晶性化合物、重合性モノマー及び光
重合開始剤、及び他の成分としては、前記液晶組成物で
使用可能なものと同様のものが使用でき、その含有量、
好ましい範囲等も液晶組成物の場合と同様である。ま
た、記録媒体を構成する液晶組成物中における、前記一
般式(I)で表される光学活性イソソルビド誘導体の含
有量も、既述の本発明の液晶組成物と同様である。
【0138】本発明の記録媒体は、例えば、前述した本
発明の液晶組成物を支持体等上に設けることにより、好
適に作製することができる。液晶組成物を支持体等上に
設ける方法としては、(1)仮支持体上に本発明の液晶
組成物を含む液晶層が設けられた転写材料を用いて、支
持体上に該液晶層を転写する方法、(2)支持体上に、
塗布液状に調製した液晶組成物を直接塗布等する方法、
等が挙げられる。前記方法(1)及び(2)において、
転写材料や塗布の方法などについては、前記本発明の液
晶組成物において例示した態様(第1及び第2の態様)
及び図1〜3の説明に準じて適応できる。
【0139】上記のようにして作製された本発明の記録
媒体は、適宜選択された所望のパターン及び光量で光照
射することにより、液晶の捻れ力の変化率に応じて画像
を、特にコレステリック液晶の場合には螺旋ピッチの変
化率で決まる選択反射色から構成される有色画像を、形
成することができる。画像の形成は、例えば、前述の
「液晶の螺旋構造を変化させる方法」並びに「液晶の螺
旋構造を固定化する方法」に基づいて行ってもよい。し
かも、液晶構造を変化させるキラル剤として前記一般式
(I)で表される光学活性イソソルビド誘導体を用いる
と、光量に対する液晶の螺旋構造の捻れ力の変化率が大
きいので、色再現範囲の広い画像を形成することがで
き、特にコレステリック液晶の場合には、液晶が選択反
射する色相幅を拡げることができ、多彩で色純度の高い
多色画像を形成することができる。また、捻れ力の変化
率の大きいことは、画像形成の際の高感度化(高速化)
にも大きく寄与する。また、例えば、重合性の液晶化合
物や重合性モノマーを用いることにより、パターニング
後の液晶を固定化することができ、十分な画像安定性に
優れた画像を形成することができる。
【0140】光照射する光源としては、前記本発明の液
晶組成物において使用可能なものと同様の光源を用い
て、好適に光記録を行うことができる。また、液晶の固
定化のための光照射の場合も同様である。
【0141】以上説明したように、液晶分子の螺旋構造
を変化させるキラル剤として、特に前記の光学活性イソ
ソルビド誘導体を用いることにより、液晶の捻れ力(捻
れ角)を大きく変化させることができる。特にネマチッ
ク液晶化合物を用いたコレステリック液晶の場合には、
光照射により得られる選択反射波長域が拡がり、その結
果、BGRの3原色の色純度をもより高めることができ
る。したがって、液晶の色相の選択性、鮮やかさが向上
し、特に液晶カラーフィルタや光学フィルム等において
は、クリアで鮮やかなカラー像の表示が可能となり、記
録媒体においては、形成する画像の色相を多彩化するこ
とができる。
【0142】
【実施例】以下に、本発明の光学活性イソソルビド誘導
体の具体的な合成例を説明するが、本発明はこれらに限
定されるものではない。尚、本実施例中の「部」及び
「%」は全て、「質量部」及び「質量%」を表す。
【0143】[実施例1]:(化合物Aの合成) イソソルビド1.2モル(175.4g)、シアノ酢酸
3.6モル(306g)、p−トルエンスルホン酸一水
和物0.12モル(22.8g)及びトルエン1.2リ
ットルを混合し、加熱還流した。ディーンスタークトラ
ップにより水を除去しながら10時間反応させた。反応
混合物を濃縮し、残査を水にあけた。生成した固体を濾
取し、水洗後乾燥した。得られた固体を酢酸エチル/n
−ヘキサンにより再結晶し、化合物Aを1.0モル(2
81.4g)得た。収率84%。
【0144】上記により得られた化合物Aを同定した結
果を、下記に示す。1 H−NMR(CDCl3);δ(in ppm fro
m TMS)、5.34−5.20(2H,m)、4.
97−4.87(1H,m) 4.57−4.50(1H,m)、4.12−3.86
(4H,m) 3.56(2H,s)、3.51(2H,s)
【0145】[実施例2]:(例示化合物1−12の合
成) 化合物A0.3モル(84.07g)、4−ブトキシベ
ンズアルデヒド0.6モル(106.9g)、ピペリジ
ン0.06モル(5.94ml)、及びTHF300m
lの混合物を40℃で7時間撹拌した。反応混合物を水
にあけ、得られた固体を濾取し、水洗の後メタノールで
洗浄した。酢酸エチル/メタノールから再結晶して化合
物1−12を98.9g(0.163モル)得た。収率
54%、[α]D 25−167°(c0.10,CHC
3)。
【0146】上記により得られた結晶を同定した結果
を、下記に示す。1 H−NMR(CDCl3);δ(TMS)、8.21
(1H,s)、8.16(1H,s)、8.03(2
H,d)、7.99(2H,d)、7.00(2H,
d)、6.99(2H,d)、5.42−5.31(2
H,m)、5.10−5.02(1H,m)、4.69
−4.63(1H,m)、4.22−3.92(8H,
m)、1.88−1.72(4H,m)、1.60−
1.42(4H,m)、1.03−0.93(6H,
m)
【0147】[実施例3]:(例示化合物1−19の合
成) 実施例2と同様な方法で化合物1−19を得た。収率1
4%、[α]D 25−111°(c0.10,CHC
3)。1 H−NMR(CDCl3);8.22(1H,s)、
8.18(1H,s)、8.10−7.98(4H,
m)、7.06−6.95(4H,m)、5.43−
5.32(2H,m)、5.12−5.04(1H,
m)、4.74(4H,s)、4.70−4.64(1
H,m)、4.22−3.92(4H,m)、3.82
(6H,s)
【0148】[実施例4]:(例示化合物1−15の合
成) 実施例2と同様な方法で化合物1−15を得た。収率1
7%、[α]D 25−126°(c0.10,CHC
3)。1 H−NMR(CDCl3);8.21(1H,s)、
8.16(1H,s)、8.07−7.96(4H,
m)、7.07−6.96(4H,m)、5.42−
5.31(2H,m)、5.10−5.02(1H,
m)、4.69−4.63(1H,m)、4.22−
3.90(12H,m)、2.03−1.92(2H,
m)
【0149】[実施例5]:(例示化合物1−14の合
成) 実施例2と同様な方法で化合物1−14を得た。収率3
8%、[α]D 25−112°(c0.10,CHC
3)。1 H−NMR(CDCl3);8.22(1H,s)、
8.18(1H,s)、8.09−8.00(4H,
m)、7.96(4H,d)、7.24(4H,d)、
7.10−7.00(4H,m)、5.43−5.32
(2H,m)、5.12−5.02(1H,m)、4.
74−4.60(5H,m)、4.45−4.32(4
H,m)、4.24−3.92(4H,m)、2.41
(6H,m)
【0150】[実施例6]:(例示化合物1−16の合
成) 実施例2と同様な方法で化合物1−16を得た。収率5
4%、[α]D 25−98°(c0.10,CHCl3)。1 H−NMR(CDCl3);8.22(1H,s)、
8.18(1H,s)、8.10−7.95(4H,
m)、7.07−6.95(4H,m)、5.43−
5.32(2H,m)、5.12−5.01(1H,
m)、4.72−4.63(1H,m)、4.35−
3.90(12H,m)、2.40−2.04(8H,
m)、1.75−1.48(4H,m)、1.40−
1.17(8H,m)、0.98−0.80(6H,
m)
【0151】[実施例7]:(例示化合物2−9の合
成) 実施例2と同様な方法で化合物2−9を得た。収率48
%、[α]D 25−177°(c0.10,CHCl3)。1 H−NMR(CDCl3);8.20(1H,s)、
8.13(1H,s)、7.83−7.75(2H,
m)、7.52−7.42(2H,m)、6.98−
6.89(2H,m)、5.43−5.33(2H,
m)、5.12−5.04(1H,m)、4.70−
4.72(1H,m)、4.23−3.88(16H,
m)、1.98−1.81(4H,m)、1.53−
1.30(8H,m)、1.00−0.88(6H,
m)
【0152】[実施例8]:(例示化合物2−14の合
成) 化合物A0.105モル(29.42g)、バニリン
0.231モル(35.15g)、酢酸アンモニウム
0.21モル(16.19g)、及びエタノール100
mlを混合し、2時間還流した。反応液に水100ml
を加え、固体を濾取した。水洗の後、アセトニトリルで
洗浄した。例示化合物2−14を0.063モル(3
4.8g)得た。収率60%、[α]D 25−237°
(c0.10,CHCl3)。
【0153】上記により得られた結晶を同定した結果
を、下記に示す。1 H−NMR(DMSO−d6);8.27(1H,
s)、8.24(1H,s)、7.82−7.72(2
H,m)、7.70−7.60(2H,m)、7.02
−6.92(2H,m)、5.41−5.26(2H,
m)、5.00−4.92(1H,m)、4.62−
4.55(1H,m)、4.15−3.70(10H,
m)
【0154】[実施例9]:(例示化合物2−18の合
成) 例示化合物2−14.5mモル(2.74g)、トリエ
チルアミン10mモル(1.02g)、THF20ml
の混合物に、4−n−デシルオキシベンゾイルクロリド
10mモル(2.97g)のTHF溶液を0℃にて滴下
した。室温で2時間撹拌した後、反応混合物に希塩酸を
加え酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を留去し得ら
れた油状物をカラムクロマトグラフィーにより精製し
て、薄黄色固体である例示化合物2−18を3.4mモ
ル(3.66g)得た。収率68%、[α]D 25−86
°(c0.10,CHCl3)。
【0155】上記により得られた結晶を同定した結果
を、下記に示す。1 H−NMR(CDCl3);8.29(1H,s)、
8.22(1H,s)、8.15(4H,d)、7.9
0−7.81(2H,m)、7.58−7.48(2
H,m)、7.35−7.26(2H,m)、6.98
(4H,d)、5.47−5.37(2H,m)、5.
15−5.05(1H,m)、4.72−4.65(1
H,m)、4.25−3.95(8H,m)、3.91
(3H,s)、3.90(3H,s)、1.90−1.
76(4H,m)、1.55−1.20(28H,
m)、0.96−0.82(6H,m)
【0156】[実施例10]:(例示化合物2−20の
合成) 実施例9と同様な方法で化合物2−20を得た。収率3
3%、[α]D 25−78°(c0.10,CHCl3)。1 H−NMR(CDCl3);8.33−8.14(10
H,m)、7.92−7.83(2H,m)、7.60
−7.50(2H,m)、7.37−7.29(2H,
m)、5.49−5.38(2H,m)、5.16−
5.07(1H,m)、4.73−4.66(1H,
m)、4.23−3.95(10H,m)、3.91
(3H,s)、3.90(3H,s)
【0157】[実施例11]:(例示化合物3−8の合
成) 実施例2と同様な方法で3−8を得た。収率42%、
[α]D 25−266°(c0.10,CHCl3)。1 H−NMR(CDCl3);8.42(1H,s)、
8.38−8.30(5H,m)、8.23−8.14
(2H,m)、7.90−7.77(4H,m)、7.
28−7.13(4H,m)、5.50−5.38(2
H,m)、5.15−5.08(1H,m)、4.73
−4.68(1H,m)、4.28−4.00(4H,
m)、3.98(6H,s)
【0158】[実施例12]:(例示化合物3−14の
合成) 化合物A5.4mモル(1.50g)、6−ヒドロキシ
−2−ナフトアルデヒド10mモル(1.72g)、酢
酸アンモニウム5.4mモル(0.39g)及びエタノ
ール20ml混合し、8時間還流した。反応混合物を水
にあけ得られた固体を濾取した。固体を水及びメタノー
ルで洗浄して、例示化合物3−10を3.1mモル
(1.81g)得た。これと、トリエチルアミン6.8
mモル(6.9g)及びTHF20mlを混合し5℃に
冷却した。これにトルロイルクロリド3.2mモル
(0.49g)を滴下し、室温で2時間撹拌した。反応
混合物を水にあけ、得られた固体を濾取した。カラムク
ロマトグラフィーにて精製して、例示化合物3−14を
0.30mモル(0.24g)得た。収率10%、
[α]D 25−146°(c0.10,CHCl3)。
【0159】上記により得られた結晶を同定した結果
を、下記に示す。1 H−NMR(CDCl3);8.50−8.40(4
H,m)、8.28−8.18(2H,m)、8.15
(4H,d)、8.08−7.90(4H,m)、7.
78(2H,s)、7.52−7.43(2H,m)、
7.35(4H,d)、5.52−5.40(2H,
m)、5.19−5.09(1H,m)、4.76−
4.69(1H,m)、4.28−3.95(4H,
m)、2.47(6H,s)
【0160】次に、実施例により本発明の用途を説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。尚、実施例中の「部」及び「%」は、全て「質量
部」及び「質量%」を表す。
【0161】[実施例13〜26]:光照射による螺旋
ピッチの変化の測定 一般式(I)の光学活性イソソルビド誘導体(光反応型
キラル剤)の前記例示化合物の中から、下記表1に示し
た14種類につき、ネマチック液晶組成物(ZLI−1
132,メルク社製)に表記した添加量で混合して、ポ
リイミド配向膜で一軸配向処理を施したクサビ型セル
(ガラス厚み1.1mm、青色板)に注入した。ここ
で、偏光顕微鏡を用いて室温での螺旋ピッチを測定し、
これをヘリカルツイスティングパワー(HTP)に換算
して、初期のHTPのデータを求め表1に示した。
【0162】次いで、上記クサビ型セルに対して高圧水
銀ランプから300mW/cm2の照射強度で3分間紫
外線を照射した。照射後、上記と同様にして室温での螺
旋ピッチを測定して、これをHTPに換算し、初期値と
の差よりHTPの変化率を算出して、表1に示した。表
1より明らかなように、紫外線の照射により螺旋の捻れ
力(HTP)を大きく変化させることができた。尚、コ
ンタクト法により、紫外線照射前後における捻れの向き
を確認したところ、照射の前後とも右捻れであった。
【0163】
【表1】
【0164】[実施例27〜30、比較例1〜2]:光
照射による螺旋ピッチの変化の測定光照射の方法を、3
70nm付近に光源中心波長を有するトランスイルミネ
ーター(Upland社製、4.8mW/cm2)の1
0秒間照射に変更して、光学活性イソソルビド誘導体の
例示化合物4種類と下記に示す比較例1〜2化合物につ
き、上記実施例と同様にして光照射による螺旋ピッチの
変化を測定し、表2にその結果を示した。本発明の化合
物は、370nm付近の光に対しても感度が高いことが
分かった。
【0165】
【化33】
【0166】
【表2】
【0167】[実施例31]:広帯域円偏光反射板の作
製 (1)基板の準備 ガラス基板上に、ポリイミド配向膜(日立化成デュポン
(株)製のLX−1400)塗布液をスピンコーターに
より塗布し、100℃のオーブンで5分間乾燥した後、
250℃のオーブンで1時間焼成して配向膜を形成し
た。更に、該膜の表面をラビング処理により配向処理し
て配向膜付ガラス基板を作製した。
【0168】(2)作製 上記より得た配向膜付ガラス基板の該配向膜上に、下記
処方にて調製した塗布液をバーコーターにより塗布し、
110℃のホットプレート上にて5分間保持した後、該
温度下で365nmに光源中心波長を持つバンドパスフ
ィルタを介して、超高圧水銀灯により1分間光照射を行
った。次いで、110℃に維持した状態で暗所に5分間
保持し、その後バンドパスフィルタを取り除き、窒素ガ
スを吹き付けながら上記と同様の超高圧水銀灯により照
射エネルギー500mJ/cm2で更に全面を露光し、
重合硬化した。以上のようにして、円偏光反射板を作製
した。
【0169】
【化34】
【0170】上記より得られた円偏光反射板は、450
〜650nmに亙る広範な波長領域の選択反射を示し、
広帯域円偏光反射板として十分な帯域特性を有してい
た。しかも、550nmの選択反射波長での右円偏光反
射率は98%であった。
【0171】[実施例32]:液晶カラーフィルタの作
製 (1)フィルタ基板の準備 ガラス基板上にポリイミド配向膜(日立化成デュポン
(株)製のLX−1400)塗布液をスピンコーターに
より塗布し、100℃のオーブンで5分間乾燥した後、
250℃のオーブンで1時間焼成して配向膜を形成し
た。更に、該膜の表面をラビング処理により配向処理し
て配向膜付ガラス基板を作製した。
【0172】(2)フィルタ層の形成 上記より得た配向膜付ガラス基板の該配向膜上に、下記
処方にて調製した感光性樹脂層用塗布液をスピンコータ
ーにより塗布し、これを110℃のオーブンで2分間乾
燥して感光性樹脂層を形成した。
【0173】
【化35】
【0174】次いで、ガラス基板の表面で接触するよう
に110℃のホットプレート上に5分間保持し、感光性
樹脂層を発色させた。更に、該感光性樹脂層上に、透過
率が三段階に異なり(0%、46%、92%)、それぞ
れの領域が青色画素用、緑色画素用、赤色画素用に対応
して配列されたフォトマスクと365nmに中心を持つ
バンドパスフィルタとを介して超高圧水銀灯を配置し、
このフォトマスク及びバンドパスフィルタを通して超高
圧水銀灯により照射しパターニングした。このときの照
射エネルギーは赤色画素用に対して120mJ/cm2
であり、照射強度は30mW/cm2であった。
【0175】次に、フォトマスクとバンドパスフィルタ
とを取り除き、代わりに400nm以上の光を透過する
(400nmで50%透過)シャープカットフィルタを
付け、窒素ガスを吹き付けながら上記と同様の超高圧水
銀灯により照射エネルギー500mJ/cm2で更に全
面を露光し、重合硬化した。更に、フィルタ部(感光性
樹脂層)の硬化度を促進するために、220℃のオーブ
ンで20分間焼成し、赤色画素、緑色画素、青色画素パ
ターンが形成されたカラーフィルタを得た。上記パター
ニング時において、照射によって液晶の螺旋ピッチ(液
晶の捻れ力)を大きく変化させることができ、色純度の
高い赤色、緑色、青色よりなる画素パターンを形成する
ことができた。
【0176】[実施例33]:液晶カラーフィルタの作
製 (1)フィルタ基板の準備 ガラス基板上にポリイミド配向膜(日立化成デュポン
(株)製のLX−1400)塗布液をスピンコーターに
より塗布し、100℃のオーブンで5分間乾燥した後、
250℃のオーブンで1時間焼成して配向膜を形成し
た。更に、該膜の表面をラビング処理により配向処理し
て配向膜付ガラス基板を作製した。
【0177】(2)フィルタ層の形成 上記より得た配向膜付ガラス基板の該配向膜上に、下記
処方にて調製した感光性樹脂層用塗布液をスピンコータ
ーにより塗布し、これを110℃のオーブンで2分間乾
燥して感光性樹脂層を形成した。
【0178】
【化36】
【0179】次いで、ガラス基板の表面で接触するよう
に110℃のホットプレート上に5分間保持し、感光性
樹脂層を発色させた。更に、該感光性樹脂層上に、透過
率が三段階に異なり(0%、46%、92%)、それぞ
れの領域が青色画素用、緑色画素用、赤色画素用に対応
して配列されたフォトマスクと365nmに中心を持つ
バンドパスフィルタとを介して超高圧水銀灯を配置し、
このフォトマスク及びバンドパスフィルタを通して超高
圧水銀灯により照射しパターニングした。このときの照
射エネルギーは赤色画素用に対して120mJ/cm2
であり、照射強度は30mW/cm2であった。
【0180】次に、フォトマスクとバンドパスフィルタ
とを取り除き、窒素ガスを吹き付けながら上記と同様の
超高圧水銀灯により照射エネルギー500mJ/cm2
で更に全面を露光し、重合硬化した。更に、フィルタ部
(感光性樹脂層)の硬化度を促進するために、220℃
のオーブンで20分間焼成し、赤色画素、緑色画素、青
色画素パターンが形成されたカラーフィルタを得た。上
記パターニング時において、照射によって液晶の螺旋ピ
ッチ(液晶の捻れ力)を大きく変化させることができ、
色純度の高い赤色、緑色、青色よりなる画素パターンを
形成することができた。
【0181】[実施例34]:液晶カラーフィルタの作
製 (1)フィルタ基板の準備 ガラス基板上にポリイミド配向膜(日立化成デュポン
(株)製のLX−1400)塗布液をスピンコーターに
より塗布し、100℃のオーブンで5分間乾燥した後、
250℃のオーブンで1時間焼成して配向膜を形成し
た。更に、該膜の表面をラビング処理により配向処理し
て配向膜付ガラス基板を作製した。
【0182】(2)フィルタ層の形成 上記より得た配向膜付ガラス基板の該配向膜上に、下記
処方にて調製した感光性樹脂層用塗布液をスピンコータ
ーにより塗布し、これを110℃のオーブンで2分間乾
燥して感光性樹脂層を形成した。
【0183】
【化37】
【0184】次いで、ガラス基板の表面で接触するよう
に110℃のホットプレート上に5分間保持し、感光性
樹脂層を発色させた。更に、該感光性樹脂層上に、透過
率が三段階に異なり(0%、46%、92%)、それぞ
れの領域が青色画素用、緑色画素用、赤色画素用に対応
して配列されたフォトマスクと365nmに中心を持つ
バンドパスフィルタとを介して超高圧水銀灯を配置し、
このフォトマスク及びバンドパスフィルタを通して超高
圧水銀灯により照射しパターニングした。このときの照
射エネルギーは赤色画素用に対して110mJ/cm2
であり、照射強度は30mW/cm2であった。
【0185】次に、フォトマスクとバンドパスフィルタ
とを取り除き、窒素ガスを吹き付けながら上記と同様の
超高圧水銀灯により照射エネルギー500mJ/cm2
で更に全面を露光し、重合硬化した。更に、フィルタ部
(感光性樹脂層)の硬化度を促進するために、220℃
のオーブンで20分間焼成し、赤色画素、緑色画素、青
色画素パターンが形成されたカラーフィルタを得た。上
記パターニング時において、照射によって液晶の螺旋ピ
ッチ(液晶の捻れ力)を大きく変化させることができ、
色純度の高い赤色、緑色、青色よりなる画素パターンを
形成することができた。
【0186】[実施例35]:STN素子用光学補償膜
の作製 厚み80μmのトリアセチルセルロース(TAC)上
に、ケン化度99.5%のポリエチレンビニルアルコー
ル(PVA)膜をバーコート法により形成し、110℃
下で3分間加熱した。該PVA膜上にラビング処理を施
し、更に下記処方にて調製した塗布液をバーコーターに
より加温塗布し、これを120℃のオーブンで3分間乾
燥して成膜した。
【0187】
【化38】
【0188】次いで、温度100℃の下、前記膜上から
高圧水銀ランプを用いて紫外線照射(照射エネルギー1
000mJ/cm2)を行って膜を重合硬化させ、ST
N素子用光学補償膜を作製した(以下、「STN補償
膜」と称する。)。この時のSTN補償膜の膜厚を測定
したところ5.0μmであった。また、該STN補償膜
の偏光透過スペクトルプロファイルから、液晶分子の配
向(螺旋構造)が240度で膜厚方向に捻れ、その螺旋
の捻れ角(回転角)が240度であることが判った。ま
た、この膜を該膜とは逆向きの捻れ角(−240度)を
持つSTN補償膜を用意し、これらを合致した部分の液
晶分子が直交するように重ね合わせ、互いに吸収軸が直
交する2枚の偏光板の間に挿入して、目視により観察し
たところ良好な黒色を示した。したがって、上記より形
成された膜(STN補償膜)は、STN素子用光学補償
膜として作用していることが確認できた。
【0189】[実施例36]:TN素子用のリバースツ
イストドメインの発生防止 ITO膜付きのガラス基板の該ITO膜上に、ポリイミ
ド配向膜(日立化成デュポン(株)製のLX−140
0)塗布液をスピンコーターにより塗布し、100℃の
オーブンで5分間乾燥した後、250℃のオーブンで1
時間焼成して配向膜を形成した。更に、該膜の表面にラ
ビング処理を施してラビング角度が90度になるように
配向処理し、配向膜付ガラス基板を2枚作製した。上記
配向膜付ガラス基板の配向膜が互いに対向するように配
置し、直径6μmのスペーサビーズを混合した2液性エ
ポキシ樹脂接着剤により貼り合わせ、駆動用セルを形成
した。該セルの厚みを光干渉法により測定したところ
5.4μmであった。
【0190】前記セル中に、下記組成よりなる組成物を
注入した。 〔組成物〕 ・ネマチック液晶組成物 ………99.9% (メルク社製のZLI−1132) ・本発明の光反応型キラル剤(前記例示化合物2−8) ……… 0.1%
【0191】次に、互いに吸収軸が直交する二枚の偏光
板の間に、注入後の駆動用セルを挿入して目視により観
察したところ、リバースツイストドメインの発生は認め
られなかった。したがって、リバースツイストの発生に
よるコントラストの低下がなく、コントラスト、色純度
に優れた画像表示が期待できる。
【0192】
【発明の効果】本発明によれば、365nm付近の光に
対して感光性を有し、光により異性化して構造変化し得
る新規な光学活性化合物を提供することができる。本発
明によれば、液晶性化合物の配向を制御し得、かつ光に
よる液晶の螺旋ピッチ(捻れ力)の変化率(捻れ変化
率)が大きく、例えばネマチック液晶化合物を用いた場
合には、3原色(B、G、R)を含む広範な選択反射が可
能で、色純度の高い3原色を表示させ得る光反応型キラ
ル剤を提供することができる。本発明によれば、光によ
り液晶の螺旋ピッチ(捻れ力)を変化でき、且つその捻
れ変化率の大きい光反応型キラル剤を含み、光により液
晶分子の配向状態を大きく立体的に制御して光学特性を
変化しうる液晶組成物を提供することができる。例え
ば、コレステリック液晶の場合には、光照射により3原
色を含む広範な選択反射色を示し、しかも色純度に優れ
た3原色の表示が可能な液晶組成物を提供することがで
きる。
【0193】本発明によれば、捻れ変化率の大きい光反
応型キラル剤を含む液晶組成物に光照射して液晶の螺旋
ピッチ(捻れ力)を大きく変化させうる、液晶の螺旋構
造を変化させる方法を提供することができる。本発明に
よれば、捻れ変化率の大きい光反応型キラル剤を含む液
晶組成物に対し、画像様に露光した後、パターン化され
た螺旋ピッチを損なわず維持された状態で固定化でき、
特に液晶相がコレステリック液晶相の場合には、所望の
選択反射色に液晶の螺旋構造を固定化し、色純度の高い
色相を得ることのできる、液晶の螺旋構造を固定化する
方法を提供することができる。
【0194】本発明によれば、光照射により液晶の螺旋
ピッチ(捻れ力)を大きく変化させ得る光反応型キラル
剤を含み、色純度の高い液晶カラーフィルタを提供する
ことができる。本発明によれば、光照射により液晶の捻
れ力を大きく変化させ得る光反応型キラル剤を含む非光
吸収型の光学フィルムを提供することができる。例え
ば、コレステリック液晶相とした場合には、選択反射域
が広範で色純度の高い光学フィルムを提供することがで
きる。本発明によれば、光照射により液晶の捻れ力を大
きく変化させ得る光反応型キラル剤を含み、画像様に光
量を変化させることにより鮮明な画像を形成し得る記録
媒体を提供することができる。例えば、コレステリック
液晶相とした場合には、色相が広範で色純度の高い選択
反射色よりなる画像を形成し得る記録媒体を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の液晶カラーフィルタを製造する工程
の一部を示す概略図である。
【図2】 本発明の液晶カラーフィルタを製造する工程
の一部を示す概略図である。
【図3】 本発明の液晶カラーフィルタを製造する工程
の一部を示す概略図である。
【符号の説明】
10 支持体(仮支持体) 12 クッション層(熱可塑性樹脂層) 14,24 配向膜 16 液晶層(液晶組成物) 18 カバーフィルム 20 転写シート 22 基板 26 カラーフィルタ用基板 28 露光マスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/1335 515 G02F 1/1335 515 // C07B 53/00 C07B 53/00 G Fターム(参考) 2H048 BA04 BA47 BA64 BB02 BB42 2H091 FA02Y FB02 LA12 LA15 4C071 AA01 BB01 CC12 DD04 EE05 FF15 HH05 JJ01 JJ05 KK14 LL05 LL07 4H006 AA02 AC81 4H027 BA13 BD12 BD16 (54)【発明の名称】 光学活性イソソルビド誘導体及びその製造方法、光反応型キラル剤、液晶組成物、液晶カラーフ ィルタ、光学フィルム及び記録媒体、並びに液晶の螺旋構造を変化させる方法、液晶の螺旋構造 を固定化する方法

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表される光学活性イ
    ソソルビド誘導体。 【化1】 〔一般式(I)中、Ar1とAr2は、アリール基又は複
    素芳香環基を表す。〕
  2. 【請求項2】 請求項1において、Ar1とAr2が同じ
    置換基である光学活性イソソルビド誘導体。
  3. 【請求項3】 下記式で表される光学活性イソソルビド
    誘導体。 【化2】
  4. 【請求項4】 請求項3のイソソルビド誘導体と下記一
    般式(II)で表されるアルデヒド誘導体を反応させるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の光学活性イソソ
    ルビド誘導体の製造方法。 【化3】 〔一般式(II)中、Ar1とAr2は、アリール基又は複
    素芳香環基を表す。〕
  5. 【請求項5】 イソソルビドとシアノ酢酸又はシアノ酢
    酸誘導体を反応させることを特徴とする請求項3に記載
    の光学活性イソソルビド誘導体の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2のいずれかに記載の光学
    活性イソソルビド誘導体からなる光反応型キラル剤。
  7. 【請求項7】 少なくとも液晶性化合物と、請求項1又
    は2のいずれかに記載の光学活性イソソルビド誘導体の
    少なくとも一種とを含む液晶組成物。
  8. 【請求項8】 重合性基を少なくとも一つ有する液晶性
    化合物と、請求項1又は2のいずれかに記載の光学活性
    イソソルビド誘導体の少なくとも一種と、光重合開始剤
    とを含む液晶組成物。
  9. 【請求項9】 請求項1又は2のいずれかに記載の光学
    活性イソソルビド誘導体と光重合開始剤とが、それぞれ
    異なる感光波長領域を持つ請求項8に記載の液晶組成
    物。
  10. 【請求項10】 請求項7から9のいずれかに記載の液
    晶組成物に光照射して、一般式(I)で表される光学活
    性イソソルビド誘導体の構造を変化させる、液晶の螺旋
    構造を変化させる方法。
  11. 【請求項11】 請求項7から9のいずれかに記載の液
    晶組成物に対して、一般式(I)で表される光学活性イ
    ソソルビド誘導体の感光波長領域の光を画像様に照射し
    た後、光重合開始剤の感光波長領域の光を照射して光重
    合を行う工程を有する、液晶の螺旋構造を固定化する方
    法。
  12. 【請求項12】 少なくとも液晶性化合物と、請求項1
    又は2のいずれかに記載の光学活性イソソルビド誘導体
    の少なくとも一種とを含む液晶カラーフィルタ。
  13. 【請求項13】 少なくとも液晶性化合物と、請求項1
    又は2のいずれかに記載の光学活性イソソルビド誘導体
    の少なくとも一種とを含む光学フィルム。
  14. 【請求項14】 少なくとも液晶性化合物と、請求項1
    又は2のいずれかに記載の光学活性イソソルビド誘導体
    の少なくとも一種とを含む記録媒体。
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