JP4592225B2 - 液晶組成物および光学異方性素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶配向促進剤、液晶組成物、光学異方性素子、光学補償シートおよびSTN型液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
透過型液晶表示装置は、液晶セルおよびその両側に配置された二枚の偏光板からなる。反射型液晶表示装置は、反射板、液晶セル、そして一枚の偏光板が、この順序で積層されている。
液晶セルは、棒状液晶性分子、それを封入するための二枚の基板および棒状液晶性分子に電圧を加えるための電極層からなる。棒状液晶性分子は、二枚の基板に、それぞれ設けられている配向膜によって配向させる。二枚の配向膜の間隙に棒状液晶性分子が注入された状態であるため、棒状液晶性分子の配向状態は二枚の配向膜によって比較的容易に制御することができる。
【0003】
液晶表示装置の視野角拡大、あるいは着色の解消を目的として、液晶セルと偏光板との間に、光学補償シート(位相差板)を配置する場合が多い。光学補償シートとしては、延伸複屈折フイルムが従来から使用されている。最近では、延伸複屈折フイルムに代えて、透明支持体上に液晶性分子から形成した光学異方性層を有する光学異方性素子を光学補償シートとして使用することも提案されている。
光学異方性層は、液晶性分子を配向させ、その配向状態を固定することにより形成する。液晶性分子の配向状態は、透明支持体と光学異方性層との間に設けられる一枚の配向膜によって配向させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一枚の配向膜では、液晶性分子を配向膜界面から空気界面まで均一に配向(モノドメイン配向)させることが難しい。液晶性分子が均一に配向していないと、ディスクリネーションによる光散乱が生じる。
本発明の目的は、液晶性分子の配向制御に有効な液晶配向促進剤を提供することである。
また、本発明の目的は、液晶性分子が容易に均一に配向する液晶組成物を提供することでもある。
さらに、本発明の目的は、配向膜が設けられていない側でも、液晶性分子が均一に配向している光学異方性素子を提供することでもある。
さらにまた、本発明の目的は、ディスコティック液晶性分子が均一にモノドメインかつ実質的に垂直(ホモジニアス)に配向している光学補償シートを提供することでもある。
そして、本発明の目的は、表示画像の着色が解消され、高コントラストの鮮明な画像が得られるSTN型液晶表示装置を提供することでもある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、下記(1)〜(8)の液晶組成物、下記(9)〜(11)の光学異方性素子により達成された。
(1)棒状液晶性分子および後述する式Cy201〜Cy211で表される化合物群から選ばれる化合物からなる液晶配向促進剤を含み、液晶配向促進剤の量が液晶性分子の量の0.01乃至20質量%であることを特徴とする液晶組成物。
[後述するCy201〜Cy211において、Hbは、炭素原子数が6乃至40のフッ素置換脂肪族基であり;L1は、単結合または−アルキレン基−、−フッ素置換アルキレン基−、−O−、−S−、−CO−、−NR−、−SO2−およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であって、Rは、水素原子または炭素原子数が1乃至30のアルキル基であり;Cy1は、二価の芳香族炭化水素基または二価の複素環基であって、二価の芳香族炭化水素基は置換基を有していてもよいアリーレン基であり、アリーレン基は、フェニレン、インデニレン、ナフチレン、フルオレニレン、フェナントレニレン、アントリレンおよびピレニレンからなる群より選ばれ、二価の複素環基は、複素環を構成する複素原子として窒素原子、酸素原子または硫黄原子を含む5員、6員または7員の複素環を有し;L2は、単結合または−アルキレン基−、−アルケニレン基−、−アルキニレン基−、−O−、−S−、−CO−、−NR−、−SO2−およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であって、Rは、水素原子または炭素原子数が1乃至30のアルキル基である]。
【0006】
(2)フッ素置換脂肪族基において、フッ素原子が脂肪族基の水素原子を置換している割合が、50乃至100%である(1)に記載の液晶組成物。
(3)後述する式Cy201〜Cy211において、L1が、−アルキレン基−、−O−、−S−、−CO−、−NR−、−SO2−およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であって、Rは、水素原子または炭素原子数が1乃至20のアルキル基である(1)に記載の液晶組成物。
(4)後述する式Cy201〜Cy211において、Cy1が、置換基を有していてもよいアリーレン基であり、アリーレン基は、フェニレンまたはナフチレンである(1)に記載の液晶組成物。
(5)後述する式Cy201〜Cy211において、Cy1が、フラン環、チオフェン環、ピロール環、ピロリン環、ピロリジン環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、イミダゾリン環、イミダゾリジン環、ピラゾール環、ピラゾリン環、ピラゾリジン環、トリアゾール環、フラザン環、テトラゾール環、ピラン環、チイン環、ピリジン環、ピペリジン環、オキサジン環、モルホリン環、チアジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピペラジン環、トリアジン環、ベンゾフラン環、イソベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、インドール環、インドリン環、イソインドール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾチアゾール環、インダゾール環、ベンゾイミダゾール環、クロメン環、クロマン環、イソクロマン環、キノリン環、イソキノリン環、シンノリン環、フタラジン環、キナゾリン環、キノキサリン環、ジベンゾフラン環、カルバゾール環、キサンテン環、アクリジン環、フェナントリジン環、フェナントロリン環、フェナジン環、フェノキサジン環、チアントレン環、インドリジン環、キノリジン環、キヌクリジン環、ナフチリジン環、プリン環およびプテリジン環からなる群より選ばれる複素環を有する二価の複素環基である(1)に記載の液晶組成物。
(6)後述する式Cy201〜Cy211において、Cy1が、複素原子がオニウム塩を形成する複素環を有する二価の複素環基である(1)に記載の液晶組成物。
(7)後述する式Cy201〜Cy211において、L2が、−O−、−S−、−CO−、−NR−、−SO2−およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であって、Rは、水素原子または炭素原子数が1乃至20のアルキル基である(1)に記載の液晶組成物。
【0007】
(8)棒状液晶性分子が、重合性基を有する(1)に記載の液晶組成物。
【0008】
(9)棒状液晶性分子から形成された液晶層と、液晶層の一方の側のみに配置された配向膜とを有する光学異方性素子であって、液晶層が、さらに上記(1)の液晶配向促進剤を0.005乃至0.5g/m2の範囲の量で含むことを特徴とする光学異方性素子。
(10)棒状液晶性分子が50乃至90度の範囲の平均傾斜角で配向している(9)に記載の光学異方性素子。
(11)棒状液晶性分子が、配向している状態のまま重合している(9)に記載の光学異方性素子。
【0010】
本明細書において、液晶性分子の平均傾斜角は、ディスコティック液晶性分子の場合、ディスコティック液晶性分子の円盤面と支持体の面(あるいは配向膜の面)との平均角度を意味する。また、棒状液晶性分子の場合、棒状液晶性分子の長軸方向と支持体の面(あるいは配向膜の面)との平均角度を意味する。
本明細書では、液晶性分子が50乃至90度の範囲の平均傾斜角で配向している状態を、液晶性分子が実質的に垂直に配向していると称する。また、液晶性分子が0乃至50度の範囲の平均傾斜角で配向している状態を、液晶性分子が水平に配向していると称する。
すなわち、本明細書における垂直配向とは、ディスコティック液晶性分子ではホモジニアス配向を意味し、棒状液晶性分子ではホメオトロピック配向を意味する。そして、本明細書における水平配向とは、ディスコティック液晶性分子ではホメオトロピック配向を意味し、棒状液晶性分子ではホモジニアス配向を意味する。
なお、ディスコティック液晶性分子がモノドメイン配向しているか、否か(デュアルドメイン配向しているか)は、偏光顕微鏡による観察で容易に確認することができる。
【0011】
【発明の効果】
液晶セルのように、二枚の配向膜の間に液晶性分子を注入する場合は、液晶性分子に自由界面(空気界面)は存在しない。二枚の配向膜があれば、液晶性分子の配向制御は比較的容易である。しかし、一枚の配向膜しか使用しない場合、液晶性分子の自由界面に様々な配向欠陥が生じる。自由界面には外部からの配向規制力が無く、そのような状態で液晶性分子を配向欠陥がない均一な配向状態とすることは非常に困難である。さらに、自由界面では、塗布溶剤の蒸発速度ムラや乾燥風のような外部からの影響が液晶性分子に及ぶため、配向欠陥が生じやすい。例えば、ディスコティック液晶性分子を垂直(ホモジニアス)に配向させようとすると、自由界面において、光軸の傾斜角は同じで、円盤面が逆方向に向き合う二種類の配向形態が混在する状態(デュアルドメイン配向)が認められた。
本発明者の研究の結果、疎水性基(Hb)と排除体積効果を有する基(Bl)とを連結した化合物は、液晶性分子、特に一枚の配向膜を用いた場合の空気界面側液晶性分子の配向状態を制御する機能を有することが判明した。
【0012】
本発明の化合物は、液晶と混合して塗布した後に空気界面側に偏在することができる。空気界面側に偏在するためには、液晶と不相溶であること、すなわち液晶と相分離する必要がある。本発明の化合物では、疎水性基(Hb)が機能して、液晶との相分離が起こる。なお、疎水性基(Hb)がフッ素置換脂肪族基であると、明確な相分離が起こる。
さらに、液晶の配向を促進するためには、比較的剛直で液晶の分子分極特性に近い性質を有する部分構造が必要である。排除体積効果を有する基(Bl)は、そのような部分構造に該当する。
本発明者は、本発明の化合物が空気界面近傍で、疎水性基(Hb)を空気側に向け、排除体積効果を有する基(Bl)を液晶側に向けて存在していると推定している。排除体積効果を有する基(Bl)は、少なくとも三つの環状構造を有している。少なくとも三つの環状構造は、全体として平面構造を形成する場合と、一部の環状構造が液晶側に杭のように突き出した構造を有する場合(例えば、少なくとも二つの環を、単結合、ビニレン結合またはエチニレン結合により結合した構造を含む場合)とがある。
【0013】
環状構造が全体として平面構造を形成する場合、本発明の化合物は棒状液晶に対して、水平配向効果を示す。一部の環状構造が液晶側に杭のように突き出した構造を有する場合は、棒状液晶とディスコティック液晶の双方に対して、垂直配向効果を示す。
以上のように、液晶と本発明の化合物との間の静電気的な分子間の引力と排除体積効果による斥力を、化合物の分子構造、特に排除体積効果を有する基(Bl)を変化させることで自由に制御できる。すなわち、本発明の化合物の種類を適切に選択することによって、空気界面側での液晶性分子の傾斜角を、液晶性分子の種類に限定されることなく、任意に制御できる。
従って、本発明の化合物を液晶配向促進剤として用いると、配向膜が設けられていない自由界面においても、液晶性分子を均一に配向させることができる。
【0014】
本発明を応用すると、ディスコティック液晶性分子が実質的に垂直(ホモジニアス)かつ均一にモノドメイン配向している光学補償シートを製造できる。
具体的には、本発明の化合物を適量使用し、配向温度の調節により、ディスコティック液晶性分子を実質的に垂直かつ均一にモノドメイン配向させることができる。言い換えると、添加剤の適量使用と配向温度の調節とが無いまま、ディスコティック液晶性分子を実質的に垂直に配向させようとすると、デュアルドメイン配向になってしまう。
ディスコティック液晶性分子を実質的に垂直かつ均一な方向に安定にモノドメイン配向させる手段が得られたことで、STN型液晶表示装置に適した光学補償シートを製造することが可能になった。ディスコティック液晶性分子を実質的に垂直にモノドメイン配向させた(好ましくは、さらにねじれ配向させた)光学補償シートを用いることで、STN型液晶表示装置の表示画像の着色が解消され、高コントラストの鮮明な画像を得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、実質的に垂直に(デュアルドメインまたはモノドメイン)配向しているディスコティック液晶性分子の模式図である。
図1の(a)は、ディスコティック液晶性分子が90度の平均傾斜角でデュアルドメイン配向している状態である。個々のディスコティック液晶性分子は、傾斜角が60〜80度の状態で配向しているが、逆方向に傾いている二つのディスコティック液晶性分子が対になっている(デュアルドメイン配向している)ため、全体として平均傾斜角が90度になっている。なお、一般に配向膜(22)に近い側のディスコティック液晶性分子は、高い傾斜角(図では80度)で配向し、反対側(空気界面側)のディスコティック液晶性分子は、低い傾斜角(図では60度)で配向する。従来の技術において、実質的に垂直に配向していたディスコティック液晶性分子は、このようなデュアルドメイン配向の状態であったと考えられる。デュアルドメイン配向状態のディスコティック液晶性分子では、ディスクリネーションによる光散乱が生じる。
図1の(b)は、ディスコティック液晶性分子が90度の平均傾斜角でモノドメイン配向している状態である。図1の(b)では、個々のディスコティック液晶性分子が、いずれも傾斜角が90度の状態で配向している。
図1の(c)は、ディスコティック液晶性分子が70度の平均傾斜角でモノドメイン配向している状態である。図1の(c)では、個々のディスコティック液晶性分子は、傾斜角が60〜80度の状態で配向している。図1の(a)とは異なり、ディスコティック液晶性分子は、すべて同一方向に傾いている(モノドメイン配向している)ため、全体としての平均傾斜角は70度になっている。
図1の(b)または(c)に示すように、ディスコティック液晶性分子をモノドメイン配向させることで、ディスクリネーションによる光散乱を防止することができる。
【0016】
図2は、STN型液晶表示装置の電圧無印加(off)の画素部分における液晶セル内の棒状液晶性分子の配向状態と光学異方性層内のディスコティック液晶性分子の配向状態とを模式的に示す断面図である。
図2に示すように、液晶セルは、上基板(11)の下側の配向膜(12)と下基板(15)の上側の配向膜(14)との間に、棒状液晶性分子(13a〜e)を封入して形成した液晶層を有する。配向膜(12、14)と液晶層に添加したカイラル剤との機能により、棒状液晶性分子(13a〜e)は、図2に示すように、ねじれ配向している。
なお、図2では省略したが、液晶セルの上基板(11)と下基板(15)は、それぞれ、電極層を有する。電極層は、棒状液晶性分子(13a〜e)に電圧を印加する機能を有する。
STN型液晶セルの印加電圧が0であると(電圧無印加時)、図2に示すように、棒状液晶性分子(13a〜e)は、配向膜(12、14)の面とほぼ平行(水平方向に)に配向している。そして、棒状液晶性分子(13a〜e)は、厚み方向に沿ってねじれながら、水平面内で螺旋を巻く(図2では、13aから13eまで反時計回りにほぼ240゜)ような方向に配向している。
なお、STN型液晶セルの電圧印加(on)時には、液晶セル内の中央部分の棒状液晶性分子(13b〜13d)は、電圧無印加(off)時と比較して、より垂直に配向(電場方向と平行に再配列)する。配向膜(12、14)近傍の棒状液晶性分子(13a、13e)の配向状態は、電圧を印加しても実質的に変化しない。
【0017】
液晶セルの下側に、光学補償シートが配置されている。図2に示す光学補償シートは、透明支持体(23)上に、配向膜(22)および光学異方性層をこの順で有する。光学異方性層は、ディスコティック液晶性分子(21a〜e)を配向させ、その配向状態で分子を固定して得られた層である。
本発明を応用することで、図2に示すように、ディスコティック液晶性分子(21a〜e)の円盤面を、垂直配向膜(22)の面に対して実質的に垂直に配向させることができる。そして、図2に示すように、ディスコティック液晶性分子(21a〜e)は、厚み方向に沿ってねじれながら、水平面内で螺旋を巻く(図2では、21aから21eまで時計回りにほぼ240゜)ような方向に配向させることが好ましい。
図2では、棒状液晶性分子とディスコティック液晶性分子とが、13aと21e、13bと21d、13cと21c、13dと21b、そして13eと21aのそれぞれが対応する関係になっている。すなわち、棒状液晶性分子13aをディスコティック液晶性分子21eが光学的に補償し、以下同様に、棒状液晶性分子13eに対して、ディスコティック液晶性分子21aが光学的に補償する。
【0018】
[液晶配向促進剤]
液晶配向促進剤として、後述する式Cy201〜Cy211で表される化合物群から選ばれる化合物を用いる。
後述する式Cy201〜Cy211において、Hbは、炭素原子数が6乃至40のフッ素置換脂肪族基である。Hbは、炭素原子数が6乃至40のフッ素置換アルキル基であることが最も好ましい。
【0019】
脂肪族基は、環状脂肪族基よりも鎖状脂肪族基の方が好ましい。鎖状脂肪族基は分岐を有していてもよい。脂肪族基の炭素原子数は、7乃至35であることが好ましく、8乃至30であることがより好ましく、9乃至25であることがさらに好ましく、10乃至20であることが最も好ましい。
脂肪族基には、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基および置換アルキニル基が含まれる。アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基および置換アルケニル基が好ましく、アルキル基および置換アルキル基がさらに好ましい。
脂肪族基の置換基の例には、ハロゲン原子、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、アルコキシ基、置換アルコキシ基(例えば、オリゴアルコキシ基)、アルケニルオキシ基(例、ビニルオキシ)、アシル基(例、アクリロイル、メタクリロイル)、アシルオキシ基(例、アクリロイルオキシ、ベンゾイルオキシ)、スルファモイル、脂肪族置換スルファモイル基およびエポキシアルキル基(例、エポキシエチル)が含まれる。置換基としては、ハロゲン原子が好ましく、フッ素原子がさらに好ましい。
フッ素置換脂肪族基において、フッ素原子が脂肪族基の水素原子を置換している割合は、50乃至100%であることが好ましく、60乃至100%であることがより好ましく、70乃至100%であることがさらに好ましく、80乃至100%であることがさらにまた好ましく、85乃至100%であることが最も好ましい。
【0020】
以下に、Hbの例を示す。
【0021】
Hb1:n−C16H33−
Hb2:n−C20H41−
Hb3:n−C6 H13−CH(n−C4 H9 )−CH2 −CH2 −
Hb4:n−C12H25−
Hb5:n−C18H37−
Hb6:n−C14H29−
Hb7:n−C15H31−
Hb8:n−C10H21−
Hb9:n−C10H21−CH(n−C4 H9 )−CH2 −CH2 −
Hb10:n−C8 F17−
【0022】
Hb11:n−C8 H17−
Hb12:CH(CH3 )2 −{C3 H6 −CH(CH3 )}3 −C2 H4 −
Hb13:CH(CH3 )2 −{C3 H6 −CH(CH3 )}2 −C3 H6 −C(CH3 )=CH−CH2 −
Hb14:n−C8 H17−CH(n−C6 H13)−CH2 −CH2 −
Hb15:n−C6 H13−CH(C2 H5 )−CH2 −CH2 −
Hb16:n−C8 F17−CH(n−C4 F9 )−CH2 −
Hb17:n−C8 F17−CF(n−C6 F13)−CF2 −CF2 −
Hb18:n−C3 F7 −CF(CF3 )−CF2 −
Hb19:Si(CH3 )3 −{Si(CH3 )2 −O}6 −O−
Hb20:Si(OC3 H7 )(C16F33)(C2 H4 −SO2 −NH−C8 F17)−O−
【0023】
後述する式Cy201〜Cy211において、L1は、単結合または二価の連結基である。二価の連結基は、−アルキレン基−、−フッ素置換アルキレン基−、−O−、−S−、−CO−、−NR−、−SO2−およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれることが好ましい。Rは、水素原子または炭素原子数が1乃至30のアルキル基である。L1は、−アルキレン基−、−O−、−S−、−CO−、−NR−、−SO2−およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であることがさらに好ましい。Rは、水素原子または炭素原子数が1乃至20のアルキル基であることが好ましく、水素原子または炭素原子数が1乃至15のアルキル基であることがさらに好ましく、水素原子または炭素原子数が1乃至12のアルキル基であることが最も好ましい。
上記アルキレン基またはフッ素置換アルキレン基の炭素原子数は、1乃至40であることが好ましく、1乃至30であることがより好ましく、1乃至20であることがさらに好ましく、1乃至15であることがさらにまた好ましく、1乃至12であることが最も好ましい。
以下に、L1の例を示す。左側がHbに結合し、右側がBlに結合する。
【0024】
L10:単結合
L11:−O−
L12:−O−CO−
L13:−CO−C4 H8 −O−
L14:−O−C2 H4 −O−C2 H4 −O−
L15:−S−
L16:−N(n−C12H25)−
L17:−SO2 −N(n−C3 H7 )−CH2 CH2 −O−
L18:−O−{CF(CF3 )−CF2 −O}3 −CF(CF3 )−
【0026】
後述する式Cy201〜Cy211において、Cy1は、二価の環状基である。Cy1は、二価の芳香族炭化水素基または二価の複素環基であることが好ましく、二価の芳香族炭化水素基であることがさらに好ましい。
二価の芳香族炭化水素基は、アリーレン基および置換アリーレン基を意味する。
アリーレン基の例には、フェニレン、インデニレン、ナフチレン、フルオレニレン、フェナントレニレン、アントリレンおよびピレニレンが含まれる。フェニレンおよびナフチレンが好ましい。
置換アリーレン基の置換基の例には、脂肪族基、芳香族炭化水素基、複素環基、ハロゲン原子、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、メトキシエトキシ)、アリールオキシ基(例、フェノキシ)、アリールアゾ基(例、フェニルアゾ)、アルキルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ)、アルキルアミノ基(例、メチルアミノ、プロピルアミノ)、アシル基(例、アセチル、プロパノイル、オクタノイル、ベンゾイル)、アシルオキシ基(例、アセトキシ、ピバロイルオキシ、ベンゾイルオキシ)、ヒドロキシル、メルカプト、アミノ、カルボキシル、スルホ、カルバモイル、スルファモイルおよびウレイドが含まれる。
二価の芳香族炭化水素基に、別の芳香族炭化水素環が単結合、ビニレン結合またはエチニレン結合を介して置換基として結合していると、前述したように特定の液晶配向促進機能が得られる。
また、Hb−L1−に相当する基を、置換基として有してもよい。
【0027】
二価の複素環基は、5員、6員または7員の複素環を有することが好ましい。5員環または6員環がさらに好ましく、6員環が最も好ましい。複素環を構成する複素原子としては、窒素原子、酸素原子および硫黄原子が好ましい。
複素環は、芳香族性複素環であることが好ましい。芳香族性複素環は、一般に不飽和複素環である。最多二重結合を有する不飽和複素環がさらに好ましい。
複素環の例には、フラン環、チオフェン環、ピロール環、ピロリン環、ピロリジン環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、イミダゾリン環、イミダゾリジン環、ピラゾール環、ピラゾリン環、ピラゾリジン環、トリアゾール環、フラザン環、テトラゾール環、ピラン環、チイン環、ピリジン環、ピペリジン環、オキサジン環、モルホリン環、チアジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピペラジン環およびトリアジン環が含まれる。
【0028】
複素環に、他の複素環、脂肪族環または芳香族炭化水素環が縮合していてもよい。縮合複素環の例には、ベンゾフラン環、イソベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、インドール環、インドリン環、イソインドール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾチアゾール環、インダゾール環、ベンゾイミダゾール環、クロメン環、クロマン環、イソクロマン環、キノリン環、イソキノリン環、シンノリン環、フタラジン環、キナゾリン環、キノキサリン環、ジベンゾフラン環、カルバゾール環、キサンテン環、アクリジン環、フェナントリジン環、フェナントロリン環、フェナジン環、フェノキサジン環、チアントレン環、インドリジン環、キノリジン環、キヌクリジン環、ナフチリジン環、プリン環およびプテリジン環が含まれる。
二価の複素環基は、置換基を有していてもよい。置換基の例は、置換アリーレン基の置換基の例と同様である。
二価の複素環基は、複素原子(例えば、ピペリジン環の窒素原子)で、L2または(L2が単結合の場合)分子中心の環状基と結合してもよい。また、結合する複素原子がオニウム塩(例、オキソニウム塩、スルホニウム塩、アンモニウム塩)を形成していてもよい。
Cy1および後述する分子中心の環状基の環状構造が、全体として平面構造を形成してもよい。環状構造が全体として平面構造(すなわち円盤状構造)を形成していると、前述したように特定の液晶配向促進機能が得られる。
以下に、Cy1の例を示す。複数のHb−L1−に相当する基が二価の芳香族炭化水素基または二価の複素環基に結合している場合、いずれか一つが前述したHb−L1−であって、残りは二価の芳香族炭化水素基または二価の複素環基の置換基である。
【0029】
【化4】
【0032】
【化5】
【0034】
【化6】
【0035】
【化7】
【0036】
後述する式Cy201〜Cy211において、L2は、単結合または−アルキレン基−、−アルケニレン基−、−アルキニレン基−、−O−、−S−、−CO−、−NR−、−SO2−およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基である。Rは、水素原子または炭素原子数が1乃至30のアルキル基である。L2は、−O−、−S−、−CO−、−NR−、−SO2−およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であることが好ましい。Rは、水素原子または炭素原子数が1乃至20のアルキル基であることが好ましく、水素原子または炭素原子数が1乃至15のアルキル基であることがさらに好ましく、水素原子または炭素原子数が1乃至12のアルキル基であることが最も好ましい。
上記アルキレン基の炭素原子数は、1乃至40であることが好ましく、1乃至30であることがより好ましく、1乃至20であることがさらに好ましく、1乃至15であることがさらにまた好ましく、1乃至12であることが最も好ましい。
上記アルケニレン基またはアルキニレン基の炭素原子数は、2乃至40であることが好ましく、2乃至30であることがより好ましく、2乃至20であることがさらに好ましく、2乃至15であることがさらにまた好ましく、2乃至12であることが最も好ましい。
以下に、L2の例を示す。左側がCy1に結合し、右側が分子中心の環状基に結合する。
【0037】
L20:単結合
L21:−S−
L22:−NH−
L23:−NH−SO2 −NH−
L24:−NH−CO−NH−
L25:−SO2 −
L26:−O−NH−
L27:−C≡C−
L28:−CH=CH−S−
L29:−CH2 −O−
L30:−N(CH3 )−
L31:−CO−O−
【0038】
後述する式Cy201〜Cy211において、分子中心の環状基の環は、芳香族炭化水素基または複素環基である。
芳香族炭化水素基の芳香族炭化水素環の例には、ベンゼン環、インデン環、ナフタレン環、フルオレン環、フェナントレン環、アントラセン環およびピレン環が含まれる。ベンゼン環およびナフタレン環が好ましく、ベンゼン環が特に好ましい。
芳香族炭化水素基は置換基を有していてもよい。置換基の例には、脂肪族基、芳香族炭化水素基、複素環基、ハロゲン原子、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、メトキシエトキシ)、アリールオキシ基(例、、フェノキシ)、アリールアゾ基(例、フェニルアゾ)、アルキルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ)、アルキルアミノ基(例、メチルアミノ、プロピルアミノ)、アリールアミノ基(例、フェニルアミノ)、アシル基(例、アセチル、プロパノイル、オクタノイル、ベンゾイル)、アシルオキシ基(例、アセトキシ、ピバロイルオキシ、ベンゾイルオキシ)、ヒドロキシル、メルカプト、アミノ、カルボキシル、スルホ、カルバモイル、スルファモイルおよびウレイドが含まれる。
【0039】
複素環基は、5員、6員または7員の複素環を有することが好ましい。5員環または6員環がさらに好ましく、6員環が最も好ましい。複素環を構成する複素原子としては、窒素原子、酸素原子および硫黄原子が好ましい。
複素環は、芳香族性複素環であることが好ましい。芳香族性複素環は、一般に不飽和複素環である。最多二重結合を有する不飽和複素環がさらに好ましい。
複素環の例には、フラン環、チオフェン環、ピロール環、ピロリン環、ピロリジン環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、イミダゾリン環、イミダゾリジン環、ピラゾール環、ピラゾリン環、ピラゾリジン環、トリアゾール環、フラザン環、テトラゾール環、ピラン環、チイン環、ピリジン環、ピペリジン環、オキサジン環、モルホリン環、チアジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピペラジン環およびトリアジン環が含まれる。トリアジン環が好ましく、1,3,5−トリアジン環が特に好ましい。
複素環に他の複素環、脂肪族環または芳香族炭化水素環が縮合していてもよい。ただし、単環式複素環が好ましい。
以下に、化合物の例を示す。
【0040】
【化8】
【0041】
【化9】
【0042】
【化10】
【0043】
【化11】
【0044】
液晶配向促進剤は、以上述べた疎水性基(Hb)、連結基(L1)および排除体積効果を有する基(Bl)を組み合わせた化合物である。これらの組み合わせについて、特に制限はない。
以下に、液晶配向促進剤の例を示す。なお、(47)は参考例である。
【0045】
【化12】
【0046】
【化13】
【0047】
【化14】
【0048】
【化15】
【0049】
【化16】
【0050】
【化17】
【0051】
【化18】
【0052】
【化19】
【0053】
【化20】
【0054】
【化21】
【0055】
【化22】
【0056】
【化23】
【0057】
【化24】
【0058】
【化25】
【0059】
【化26】
【0060】
【化27】
【0061】
【化28】
【0062】
【化29】
【0063】
【化30】
【0064】
【化31】
【0065】
【化32】
【0066】
【化33】
【0067】
【化34】
【0068】
【化35】
【0069】
【化36】
【0070】
【化37】
【0071】
【化38】
【0072】
【化39】
【0073】
【化40】
【0074】
【化41】
【0075】
【化42】
【0076】
【化43】
【0077】
【化44】
【0078】
【化45】
【0079】
【化46】
【0080】
【化47】
【0081】
【化48】
【0082】
【化49】
【0083】
【化50】
【0084】
【化51】
【0085】
【化52】
【0086】
【化53】
【0087】
【化54】
【0088】
【化55】
【0089】
【化56】
【0090】
【化57】
【0091】
[合成例1]
【0092】
【化58】
【0093】
(化合物(A)の合成)
攪拌器を装着した200ml三ツ口フラスコに、フッ素系界面活性剤(メガファックF−104、大日本インキ化学工業(株)製)34.9g(0.06モル)、テトラヒドロフラン50mlおよびトリエチルアミン8.37ml(0.06モル)を加え、攪拌して溶液を得た。溶液を−5℃に冷却し、メタンスルホニルクロリド4.64ml(0.06モル)をテトラヒドロフラン50mlに溶解した溶液を、攪拌しながら滴下した。滴下終了後、室温下で1時間攪拌した。酢酸エチル/飽和食塩水で抽出、洗浄した後、酢酸エチル相を分取し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。酢酸エチルを減圧留去し、39.3gの化合物(A)を得た(収率99%)。化合物(A)は精製せず、このまま次工程に用いた。
【0094】
【化59】
【0095】
(化合物(B)の合成)
攪拌器を装着した200ml三ツ口フラスコに、p−ニトロフェノール7.4g(0.053モル)、得られた化合物(A)39.3g(0.059モル)およびN,N−ジメチルホルムアミド100mlを加え、攪拌して溶液を得た。炭酸カリウム29.5g(0.21モル)を加え、130℃に加熱して30分間攪拌した。室温に冷却後、酢酸エチル/飽和食塩水で抽出、洗浄し、酢酸エチル相を分液採取し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。酢酸エチルを減圧留去し、メタノール300mlで攪拌洗浄して、化合物(B)26.9g(収率71%)を得た。
【0096】
【化60】
【0097】
(化合物(C)の合成)
攪拌器と還流冷却器とを装着した300ml三ツ口フラスコに、還元鉄8.48g(0.152モル)、イソプロピルアルコール150ml、水60mlおよび塩化アンモニウム0.30g(5.7ミリモル)を加え、90℃に加熱攪拌し、還流させた。この中に、得られた化合物(B)26.8g(0.038モル)を徐々に添加し、そのまま2時間加熱攪拌を続けた。加熱状態のまま、テトラヒドロフラン100mlを添加して、セライト濾過した。濾液を酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。酢酸エチルを減圧留去し、ハルツ状(粘稠液状)の化合物(C)20.5g(収率80%)を得た。
【0098】
【化61】
【0099】
(化合物(28)の合成)
攪拌器と還流冷却器とを装着した500ml三ツ口フラスコに、得られた化合物(C)20.4g、メチルエチルケトン200ml、シアヌルクロライド2.03g(0.011モル)および炭酸カリウム13.8g(0.10モル)を加え、窒素気流下100℃で6時間加熱攪拌した。室温に冷却後、酢酸エチル/飽和食塩水で抽出、洗浄し、酢酸エチル相を分取した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し、酢酸エチルを減圧留去したのち、アセトン110mlとイソプロピルアルコール330mlとで再結晶した。収量7.28g(収率38%)、融点227℃。
CDCl3 を溶媒とする 1H−NMR:1.0ppm. triplet,3H;1.3ppm. multiplet,2H;3.4〜4.0ppm. multiplet,4H;4.2ppm. triplet,2H;6.9ppm. doublet,2H;7.5ppm. doublet,2H
【0100】
[合成例2]
【0101】
【化62】
【0102】
(化合物(D)の合成)
合成例1で得られた化合物(A)およびニトロカテコールを用い、合成例1の化合物(B)の合成と同様にして、化合物(D)を合成した(収率84%)。
【0103】
【化63】
【0104】
(化合物(E)の合成)
得られた化合物(D)を用い、合成例1の化合物(C)の合成と同様にして、化合物(E)を合成した(収率88%)。
【0105】
【化64】
【0106】
(化合物(30)の合成)
得られた化合物(E)と塩化シアヌルを用い、合成例1の化合物(28)の合成と同様にして、化合物(30)を合成した。精製はシリカゲルを固定相、ヘキサン/酢酸エチル(2/1)を展開相とするカラムクロマトグラフィーを用いた。収率33%、融点81〜83℃。
CDCl3 を溶媒とする 1H−NMR:0.9ppm. triplet,6H;1.6〜1.8ppm. multiplet,4H;3.4〜3.6ppm. multiplet,8H;4.2ppm. triplet,4H;6.8〜7.4ppm. multiplet,3H
【0107】
[合成例3]
【0108】
【化65】
【0109】
(化合物(F)の合成)
3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸20g(0.11モル)およびp−トルエンスルホン酸19g(0.1モル)をエタノール400mlに溶解し、3時間加熱還流した。反応液を水1リットルにあけ、酢酸エチル1リットルで抽出した。有機相を減圧下にて濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=20/1)で精製し、化合物(F)を17g(0.079モル)得た。
【0110】
【化66】
【0111】
(化合物(A)の合成)
フッ素系界面活性剤(メガファックF−104、大日本インキ化学工業(株)製)29g(0.05モル)およびトリエチルアミン7.1mlをテトラヒドロフラン150mlに溶解し、溶液を−5℃以下に冷却した。メタンスルホニルクロリド4ml(0.05モル)をテトラヒドロフラン50mlに溶解した溶液を、反応液の温度が5℃以上にならない速度で滴下した。滴下後、反応液を室温にて1時間攪拌した。反応液を水1リットルにあけ、酢酸エチル1リットルで抽出した。有機相を減圧下にて濃縮し、化合物(A)を油状物として得た。化合物(A)は精製せず、このまま次工程に用いた。
【0112】
【化67】
【0113】
(化合物(G)の合成)
得られた化合物(A)および化合物(F)10g(0.046モル)をN,N−ジメチルホルムアミド100mlに溶解し、炭酸カリウム30g(0.21モル)を加えて120℃にて3時間加熱攪拌した。反応液を水1リットルにあけ、酢酸エチル1リットルで抽出した。有機相を4%希塩酸で洗い、有機相を減圧下にて濃縮し、濃縮物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=10/1)で精製し、化合物(G)を29g(0.037モル)得た。
【0114】
【化68】
【0115】
(化合物(H)の合成)
得られた化合物(G)29g(0.037モル)をエタノール100mlに溶解し、その溶液に水酸化ナトリウム3g(0.074モル)を水100mlに溶解したアルカリ水溶液を加え、80℃にて1時間加熱攪拌した。反応液を冷却後、反応液に1モル/リットル塩酸100mlを加えて、酢酸エチル500mlで抽出した。有機相を減圧下にて濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で精製し、化合物(H)を26g(0.035モル)得た。
【0116】
【化69】
【0117】
(化合物(34)の合成)
メタンスルホニルクロリド1.16ml(0.015モル)をテトラヒドロフラン20mlに溶解し、−5℃以下に冷却した。溶液に、得られた化合物(H)11.3g(0.015モル)とエチルジイソプロピルアミン2.8ml(0.015モル)をテトラヒドロフラン10mlに溶解した溶液を反応液の温度が5℃以上にならない速度で滴下した。滴下後、室温にて30分間攪拌した。反応液を5℃以下に冷却し、エチルジイソプロピルアミン2.8ml(0.015モル)および4−N,N−ジメチルアミノピリジン0.3g(2.4ミリモル)を加え、続いて1,3,5−トリヒドロキシベンゼン二水和物0.74g(4.6ミリモル)を硫酸ナトリウムで脱水したテトラヒドロキシフラン溶液10mlを滴下した。滴下後、反応液を室温で3時間攪拌した後、反応液を水200mlにあけ、酢酸エチル200mlで抽出した。有機相を減圧下にて濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=6/1)で精製し、化合物(34)を8.2g(3.4ミリモル)得た。融点は、113〜116℃であった。
CDCl3 を溶媒とする 1H−NMR(TMS=0ppm.):8.25(d、3H);7.73(d、3H);7.50(d、6H);7.35(d、6H);7.27(S、3H);7.10(S、3H);7.00(d、3H);4.33(bs、6H);3.40〜4.20(m、12H);1.50〜1.90(m、6H);0.88(t、9H)
【0118】
[合成例4]
【0119】
【化70】
【0120】
(化合物(I)の合成)
5−ブロモサリチル酸56g(0.26モル)とオルト蟻酸エチル100mlとを混合し、140℃で3時間加熱攪拌した。反応液を減圧下で加熱しながら濃縮し、化合物(I)63g(0.26モル)を得た。
【0121】
【化71】
【0122】
(化合物(J)の合成)
合成例3で得られた化合物(A)と得られた化合物(I)13g(0.053モル)とをN,N−ジメチルホルムアミド100mlに溶解し、炭酸カリウム30g(0.21モル)を加えて120℃にて3時間加熱攪拌した。反応液を水1リットルにあけ、酢酸エチル1リットルで抽出した。有機相を4%希塩酸で洗い、有機相を減圧下にて濃縮し、濃縮物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=10/1)で精製し、化合物(J)を41g(0.05モル)得た。
【0123】
【化72】
【0124】
(化合物(K)の合成)
得られた化合物(J)38.4g(0.047モル)とフェニルアセチレン5.2g(0.051モル)とをトリエチルアミン30mlに加え、攪拌して溶解した。得られた溶液に、ビストリフェニルホスフィンジクロロパラジウム0.1g、ヨウ化銅0.01g、トリフェニルホスフィン0.2gを加えて、120℃で3時間加熱攪拌した。反応液を水500mlにあけ、濃塩酸20mlを加えて酢酸エチル500mlで抽出し、有機相を減圧下で乾燥し、化合物(K)を油状物として得た。化合物(K)は精製せず、このまま次工程に用いた。
【0125】
【化73】
【0126】
(化合物(L)の合成)
得られた化合物(K)をエタノール200mlに溶解し、その溶液に水酸化ナトリウム12g(0.3モル)を水200mlに溶解したアルカリ水溶液を加え、80℃にて1時間加熱攪拌した。反応液を冷却後、反応液に水200mlおよび濃塩酸30mlを加えて、酢酸エチル500mlで抽出した。有機相を減圧下にて濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で精製し、化合物(L)を28g(0.035モル)得た。
【0127】
【化74】
【0128】
(化合物(33)の合成)
メタンスルホニルクロリド1.16ml(0.015モル)をテトラヒドロフラン20mlに溶解し、−5℃以下に冷却した。溶液に、得られた化合物(L)12.1g(0.015モル)とエチルジイソプロピルアミン2.8ml(0.015モル)をテトラヒドロフラン10mlに溶解した溶液を反応液の温度が5℃以上にならない速度で滴下した。滴下後、室温にて30分間攪拌した。反応液を5℃以下に冷却し、エチルジイソプロピルアミン2.8ml(0.015モル)および4−N,N−ジメチルアミノピリジン0.3g(2.4ミリモル)を加え、続いて1,3,5−トリヒドロキシベンゼン二水和物0.74g(4.6ミリモル)を硫酸ナトリウムで脱水したテトラヒドロキシフラン溶液10mlを滴下した。滴下後、反応液を室温で3時間攪拌した後、反応液を水200mlにあけ、酢酸エチル200mlで抽出した。有機相を減圧下にて濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=6/1)で精製し、化合物(33)を8g(3.3ミリモル)得た。融点は、148℃であった。
CDCl3 を溶媒とする 1H−NMR(TMS=0ppm.):8.60(s、3H);7.95(d、3H);7.85(d、3H);7.60(t、3H);7.40〜7.52(m、6H);7.27(s、3H);4.40(bs、6H);3.72〜4.10(m、6H);3.56(t、6H);1.50〜1.90(m、6H);0.80(t、9H)
【0129】
[合成例5]
【0130】
【化75】
【0131】
(化合物(A)の合成)
フッ素系界面活性剤(メガファックF−104、大日本インキ化学工業(株)製)58.6gとトリエチルアミン12.14gとをテトラヒドロフラン20mlに溶解し、氷冷下、攪拌した。メタンスルホニルクロリド12.6gを約23分かけて滴下したところ、白沈が生じ、若干発熱した。滴下終了後、氷冷下にて50分間、室温にて15分間攪拌した。TLCにて反応の終了を確認した後、反応液を希塩酸−酢酸エチル中に注いだ。抽出および分液の後、有機相を飽和食塩水にて洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥した。これを濃縮したところ、目的とする化合物(A)を無色のワックス状固体として得た。収量は66.57g、収率はほぼ定量的であった。構造は、NMRと質量スペクトルで確認した。
【0132】
【化76】
【0133】
(化合物(M)の合成)
2−ニトロ−4−フェニルフェノール8.61g、得られた化合物(A)31.84gおよび炭酸カリウム8.9gに、ジメチルホルムアミド150mlを加え、100℃にて5時間加熱した。TLCにて反応の終了を確認した後、反応液を希塩酸−酢酸エチル中に注いだ。抽出、分液の後、有機相を飽和食塩水にて洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥した。これを濃縮し、アセトニトリルにて再結晶したところ、目的とする化合物(M)を淡黄色結晶として得た。収量は27.29g、収率は87%であった。構造はNMRおよび質量スペクトルで確認した。
【0134】
【化77】
【0135】
(化合物(N)の合成)
還元鉄16g、塩化アンモニウム1.6g、水20ml、イソプロピルアルコール200mlを蒸気浴上にて加熱還流しながら攪拌し、その中に得られた化合物(M)を少しずつ加えた。2.5時間加熱還流し、TLCにて反応の終了を確認した後、反応液を熱いままセライトにて濾過し、テトラヒドロフランにて洗浄した。これを濃縮したところ、目的とする化合物(N)を灰色結晶として得た。収量は16.56gであった。化合物(N)は精製せず、このまま次工程に用いた。
【0136】
【化78】
【0137】
(化合物(29)の合成)
得られた化合物(N)、炭酸カリウム3.59gおよび塩化シアヌル1.11gにメチルエチルケトン100mlを加え、3時間加熱還流した。TLCにて反応の終了を確認した後、反応液を希塩酸−酢酸エチル中に注いだ。抽出、分液の後、有機相を飽和食塩水にて洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥した。これを濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製したところ、目的とする化合物(29)を粘稠な油状物として得た。収量は8.79gであった。構造は質量スペクトルで確認した。
【0138】
[合成例6]
【0139】
【化79】
【0140】
(5−フェニルサリチル酸の合成)
5−ブロモサリチル酸21.7g、フェニル硼酸13.41gおよび炭酸カリウム15.28gを水400mlに溶解し、40分間室温にて攪拌した。TLCにて反応の終了を確認した後、反応液を希塩酸−酢酸エチル中に注いだ。抽出、分液の後、有機相を飽和食塩水にて洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥した。これを濃縮し、アセトニトリルにて再結晶したところ、目的とする4−フェニルサリチル酸を無色結晶として得た。収量は18.58g、収率は87%であった。構造は質量スペクトルで確認した。
【0141】
【化80】
【0142】
(5−フェニルサリチル酸エチルの合成)
5−フェニルサリチル酸18.58gに、エタノール350ml、トルエン100mlおよび濃硫酸42mlを加え、14時間加熱還流した。TLCにて原料が大半消失したことを確認した後、反応液を希塩酸−酢酸エチル中に注いだ。抽出、分液の後、有機相を水および飽和食塩水にて洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥した。これを濃縮し、エタノールにて再結晶したところ、目的とする5−フェニルサリチル酸エチルを無色結晶として得た。収量は11.53g、収率は55%であった。構造は、NMRおよび質量スペクトルで確認した。
【0143】
【化81】
【0144】
(化合物(O)の合成)
5−フェニルサリチル酸エチル11.46g、合成例5で得た化合物(A)34.03g、炭酸カリウム11.2gおよびジメチルホルムアミド150mlを100℃にて加熱攪拌した。TLCにて反応の終了を確認した後、反応液を希塩酸−酢酸エチル中に注いだ。抽出、分液の後、有機相を飽和食塩水にて洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥した。これを濃縮し、アセトニトリルにて再結晶したところ、目的とする化合物(O)を無色結晶として得た。収量は33.10g、収率は86%であった。構造は、NMRおよび質量スペクトルで確認した。
【0145】
【化82】
【0146】
(化合物(P)の合成)
化合物(O)15.8gを20mlのテトラヒドロフランに溶解し、氷冷下、攪拌した。この中に20mlの水に溶解した4.0gの水酸化ナトリウムを加えた。反応液を60℃に加熱し、2時間攪拌した。TCLにて反応の終了を確認した後、反応液中に希塩酸を滴下した。析出した白色結晶を濾過し、水洗した。収量は1.27g、収率は定量的であった。
【0147】
【化83】
【0148】
(化合物(32)の合成)
化合物(P)7.03gを塩化メチレン60mlに溶解し、ジメチルホルムアミドを一滴加え、窒素気流にて室温下、オキサリルクロリド1.2mlを滴下した。反応液を2.5時間加熱還流した。TLCにて反応の終了を確認した後、60℃にて塩化メチレンを減圧留去した。得られた白色固体をテトラヒドロフラン80mlに溶解し、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン0.38gおよびピリジン5mlを加え、60℃にて6時間攪拌した。反応液を希塩酸−酢酸エチル中に注ぎ、抽出、分液の後、有機相を飽和食塩水にて洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥した。これを濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶出液:クロロホルム/ヘキサン=4/3)にて精製後、アセトニトリルにて再結晶したところ、目的とする化合物(32)を無色結晶として得た。収量は3.24g、収率は45%であった。構造は、NMRおよび質量スペクトルで確認した。
【0149】
[液晶組成物]
液晶組成物は、液晶性分子と液晶配向促進剤とを含む。二種類以上の液晶性分子を併用してもよい。また、二種類以上の液晶配向促進剤を併用してもよい。
液晶配向促進剤は、液晶性分子の量の0.01乃至20質量%の量で使用する。使用量は、0.1乃至5質量%の量であることが好ましい。
液晶性分子としては、ディスコティック液晶性分子または棒状液晶性分子を用いることが好ましい。また、液晶性分子は、重合性基を有することも好ましい。
【0150】
ディスコティック液晶性分子は、様々な文献(C. Destrade et al., Mol. Crysr. Liq. Cryst., vol. 71, page 111 (1981) ;日本化学会編、季刊化学総説、No.22、液晶の化学、第5章、第10章第2節(1994);B. Kohne et al., Angew. Chem. Soc. Chem. Comm., page 1794 (1985);J. Zhang et al., J. Am. Chem. Soc., vol. 116, page 2655 (1994))に記載されている。ディスコティック液晶性分子の重合については、特開平8−27284公報に記載がある。
ディスコティック液晶性分子を重合により固定するためには、ディスコティック液晶性分子の円盤状コアに、置換基として重合性基を結合させる必要がある。ただし、円盤状コアに重合性基を直結させると、重合反応において配向状態を保つことが困難になる。そこで、円盤状コアと重合性基との間に、連結基を導入する。従って、重合性基を有するディスコティック液晶性分子は、下記式で表わされる化合物であることが好ましい。
【0151】
D(−L−Q)n
式中、Dは円盤状コアであり;Lは二価の連結基であり;Qは重合性基であり;そして、nは4乃至12の整数である。
上記式の円盤状コア(D)の例を以下に示す。以下の各例において、LQ(またはQL)は、二価の連結基(L)と重合性基(Q)との組み合わせを意味する。トリフェニレン(D4)が特に好ましい。
【0152】
【化84】
【0153】
【化85】
【0154】
【化86】
【0155】
【化87】
【0156】
【化88】
【0157】
【化89】
【0158】
【化90】
【0159】
【化91】
【0160】
【化92】
【0161】
前記式において、二価の連結基(L)は、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、−CO−、−NH−、−O−、−S−およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であることが好ましい。二価の連結基(L)は、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、−CO−、−NH−、−O−および−S−からなる群より選ばれる二価の基を少なくとも二つ組み合わせた基であることがさらに好ましい。二価の連結基(L)は、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、−CO−および−O−からなる群より選ばれる二価の基を少なくとも二つ組み合わせた基であることが最も好ましい。アルキレン基の炭素原子数は、1乃至12であることが好ましい。アルケニレン基の炭素原子数は、2乃至12であることが好ましい。アリーレン基の炭素原子数は、6乃至10であることが好ましい。アルキレン基、アルケニレン基およびアリーレン基は、置換基(例、アルキル基、ハロゲン原子、シアノ、アルコキシ基、アシルオキシ基)を有していてもよい。
二価の連結基(L)の例を以下に示す。左側が円盤状コア(D)に結合し、右側が重合性基(Q)に結合する。ALはアルキレン基またはアルケニレン基を意味し、ARはアリーレン基を意味する。
【0162】
L101:−AL−CO−O−AL−
L102:−AL−CO−O−AL−O−
L103:−AL−CO−O−AL−O−AL−
L104:−AL−CO−O−AL−O−CO−
L105:−CO−AR−O−AL−
L106:−CO−AR−O−AL−O−
L107:−CO−AR−O−AL−O−CO−
L108:−CO−NH−AL−
L109:−NH−AL−O−
L110:−NH−AL−O−CO−
L111:−O−AL−
L112:−O−AL−O−
L113:−O−AL−O−CO−
【0163】
L114:−O−AL−O−CO−NH−AL−
L115:−O−AL−S−AL−
L116:−O−CO−AL−AR−O−AL−O−CO−
L117:−O−CO−AR−O−AL−CO−
L118:−O−CO−AR−O−AL−O−CO−
L119:−O−CO−AR−O−AL−O−AL−O−CO−
L120:−O−CO−AR−O−AL−O−AL−O−AL−O−CO−
L121:−S−AL−
L122:−S−AL−O−
L123:−S−AL−O−CO−
L124:−S−AL−S−AL−
L125:−S−AR−AL−
【0164】
AL(アルキレン基またはアルケニレン基)に、不斉炭素原子を導入すると、ディスコティック液晶性分子を螺旋状にねじれ配向させることができる。不斉炭素原子を含むAL*の例を以下に挙げる。左側が円盤状コア(D)側であり、右側が重合性基(Q)側である。*印を付けた炭素原子(C)が不斉炭素原子である。光学活性は、SとRのいずれでもよい。
【0165】
AL*1:−CH2 CH2 −C*HCH3 −CH2 CH2 CH2 −
AL*2:−CH2 CH2 CH2 −C*HCH3 −CH2 CH2 −
AL*3:−CH2 −C*HCH3 −CH2 CH2 CH2 CH2 −
AL*4:−C*HCH3 −CH2 CH2 CH2 CH2 CH2 −
AL*5:−CH2 CH2 CH2 CH2 −C*HCH3 −CH2 −
AL*6:−CH2 CH2 CH2 CH2 CH2 −C*HCH3 −
AL*7:−C*HCH3 −CH2 CH2 CH2 CH2 −
AL*8:−CH2 −C*HCH3 −CH2 CH2 CH2 −
AL*9:−CH2 CH2 −C*HCH3 −CH2 CH2 −
AL*10:−CH2 CH2 CH2 −C*HCH3 −CH2 −
AL*11:−CH2 CH2 CH2 CH2 −C*HCH3 −
AL*12:−C*HCH3 −CH2 CH2 CH2 −
AL*13:−CH2 −C*HCH3 −CH2 CH2 −
AL*14:−CH2 CH2 −C*HCH3 −CH2 −
AL*15:−CH2 CH2 CH2 −C*HCH3 −
【0166】
AL*16:−CH2 −C*HCH3 −
AL*17:−C*HCH3 −CH2 −
AL*18:−C*HCH3 −CH2 CH2 CH2 CH2 CH2 CH2 −
AL*19:−CH2 −C*HCH3 −CH2 CH2 CH2 CH2 CH2 −
AL*20:−CH2 CH2 −C*HCH3 −CH2 CH2 CH2 CH2 −
AL*21:−CH2 CH2 CH2 −C*HCH3 −CH2 CH2 CH2 −
AL*22:−C*HCH3 −CH2 CH2 CH2 CH2 CH2 CH2 CH2 −
AL*23:−CH2 −C*HCH3 −CH2 CH2 CH2 CH2 CH2 CH2 −
AL*24:−CH2 CH2 −C*HCH3 −CH2 CH2 CH2 CH2 CH2 −
AL*25:−CH2 CH2 CH2 −C*HCH3 −CH2 CH2 CH2 CH2 −
AL*26:−C*HCH3 −(CH2 )8 −
AL*27:−CH2 −C*HCH3 −(CH2 )8 −
AL*28:−CH2 −C*HCH2CH3 −
AL*29:−CH2 −C*HCH2CH3 −CH2 −
AL*30:−CH2 −C*HCH2CH3 −CH2 CH2 −
【0167】
AL*31:−CH2 −C*HCH2CH3 −CH2 CH2 CH2 CH2 −
AL*32:−CH2 −C*H(n−C3 H7 )−CH2 CH2 −
AL*33:−CH2 −C*H(n−C3 H7 )−CH2 CH2 CH2 CH2 −
AL*34:−CH2 −C*H(OCOCH3 )−CH2 CH2 −
AL*35:−CH2 −C*H(OCOCH3 )−CH2 CH2 CH2 CH2 −
AL*36:−CH2 −C*HF−CH2 CH2 −
AL*37:−CH2 −C*HF−CH2 CH2 CH2 CH2 −
AL*38:−CH2 −C*HCl−CH2 CH2 −
AL*39:−CH2 −C*HCl−CH2 CH2 CH2 CH2 −
AL*40:−CH2 −C*HOCH3 −CH2 CH2 −
AL*41:−CH2 −C*HOCH3 −CH2 CH2 CH2 CH2 −
AL*42:−CH2 −C*HCN−CH2 CH2 −
AL*43:−CH2 −C*HCN−CH2 CH2 CH2 CH2 −
AL*44:−CH2 −C*HCF3 −CH2 CH2 −
AL*45:−CH2 −C*HCF3 −CH2 CH2 CH2 CH2 −
【0168】
前記式の重合性基(Q)は、重合反応の種類に応じて決定する。重合性基(Q)の例を以下に示す。
【0169】
【化93】
【0170】
重合性基(Q)は、不飽和重合性基(Q1〜Q7)、エポキシアルキル基(Q8)またはアジリジニル基(Q9)であることが好ましく、不飽和重合性基であることがさらに好ましく、エチレン性不飽和重合性基(Q1〜Q6)であることが最も好ましい。
前記式において、nは4乃至12の整数である。具体的な数字は、ディスコティックコア(D)の種類に応じて決定される。なお、複数のLとQの組み合わせは、異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。
二種類以上のディスコティック液晶性分子を併用してもよい。例えば、二価の連結基に不斉炭素原子を有する分子と有していない分子を併用することができる。また、重合性基(Q)を有する分子と有していない分子(前記式においてQの代わりに水素原子またはアルキル基を有する分子)を併用してもよい。不斉炭素原子を有し重合性基を有していない分子と、重合性基を有し不斉炭素原子を有していない分子を併用することが特に好ましい。不斉炭素原子を有し重合性基を有していない分子は、実質的には、ディスコティック液晶性分子としてよりもカイラル剤として機能する。
【0171】
ディスコティック液晶性分子の二価の連結基(L)に不斉炭素原子を導入する代わりに、不斉炭素原子を含む光学活性を示す化合物(カイラル剤)を光学異方性層に添加しても、ディスコティック液晶性分子を螺旋状にねじれ配向させることができる。不斉炭素原子を含む化合物としては、様々な天然または合成化合物が使用できる。不斉炭素原子を含む化合物中には、ディスコティック液晶性分子と同じまたは類似の重合性基を導入してもよい。重合性基を導入すると、ディスコティック液晶性分子を実質的に垂直(ホモジニアス)配向させた後に、固定するのと同時に、同じまたは類似の重合反応により不斉炭素原子を含む化合物も光学異方性層内で固定することができる。
【0172】
棒状液晶性分子としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類およびアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく用いられる。
棒状液晶性分子を実質的に垂直に配向させた液晶セルとしては、VA(Vertically Aligned)モードの液晶セルが代表的である。VAモードの液晶セルを用いた液晶表示装置については、日経マイクロデバイスNo.136、147頁(1996)、特開平2−176625号公報および特許番号第2866372号公報に記載がある。
【0173】
棒状液晶性分子の複屈折率は、0.001乃至0.7であることが好ましい。棒状液晶性分子も、重合性基を有することが好ましい。重合性基の例は、ディスコティック液晶性分子の重合性基(Q)の例と同様である。
棒状液晶性分子は、短軸方向に対してほぼ対称となる分子構造を有することが好ましい。そのためには、棒状分子構造の両端に重合性基を有することが好ましい。
以下に、棒状液晶性分子の例を示す。
【0174】
【化94】
【0175】
【化95】
【0176】
【化96】
【0177】
【化97】
【0178】
【化98】
【0179】
【化99】
【0180】
【化100】
【0181】
【化101】
【0182】
【化102】
【0183】
【化103】
【0184】
【化104】
【0185】
【化105】
【0186】
【化106】
【0187】
【化107】
【0188】
【化108】
【0189】
【化109】
【0190】
【化110】
【0191】
【化111】
【0192】
【化112】
【0193】
【化113】
【0194】
【化114】
【0195】
液晶組成物は、液晶性分子および液晶配向促進剤に加えて、必要に応じて溶媒、不斉炭素原子を含む化合物、あるいは重合性開始剤(後述)や他の添加剤(例えば、セルロースエステル)を含むことができる。
液晶組成物の溶媒としては、有機溶媒が好ましく用いられる。有機溶媒の例には、アミド(例、N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、炭化水素(例、ベンゼン、ヘキサン)、アルキルハライド(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸ブチル)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン)、エーテル(例、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が含まれる。アルキルハライドおよびケトンが好ましい。二種類以上の有機溶媒を併用してもよい。
【0196】
[光学異方性素子]
光学異方性素子は、液晶組成物を配向膜の上に塗布し、液晶層を形成することにより作製できる。液晶組成物の塗布は、公知の方法(例、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法、バーコーティング法)により実施できる。
液晶性分子は、配向状態を維持して固定することが好ましい。固定化は、液晶性分子に導入した重合性基(Q)の重合反応により実施することが好ましい。重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応とが含まれる。光重合反応が好ましい。
光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許4212970号明細書記載)が含まれる。
【0197】
光重合開始剤の使用量は、塗布液の固形分の0.01乃至20質量%であることが好ましく、0.5乃至5質量%であることがさらに好ましい。
ディスコティック液晶性分子の重合のための光照射は、紫外線を用いることが好ましい。
照射エネルギーは、20mJ/cm2 乃至50J/cm2 であることが好ましく、100乃至800mJ/cm2 であることがさらに好ましい。光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施してもよい。
液晶層の厚さは、0.1乃至50μmであることが好ましく、1乃至30μmであることがさらに好ましく、5乃至20μmであることが最も好ましい。
液晶層中の液晶配向促進剤の塗布量は、0.005乃至0.5g/m2 であることが好ましく、0.01乃至0.45g/m2 であることがより好ましく、0.02乃至0.4g/m2 であることがさらに好ましく、0.03乃至0.35g/m2 であることが最も好ましい。
【0198】
STN型液晶表示装置用の光学補償シートの製造では、光学異方性層内のディスコティック液晶性分子を。平均傾斜角度50乃至90度に配向させる。傾斜角度は、なるべく均一であることが好ましい。ただし、傾斜角度が光学異方性層の厚み方向に沿って連続して変化していてもよい。
ディスコティック液晶性分子のねじれの角度(ツイスト角)は、STN型液晶セルのツイスト角(一般に180乃至360゜、好ましくは180゜を越えて270゜まで)に応じて、類似(なるべく±10゜以内)の角度となるように調整することが好ましい。液晶表示装置に光学補償シートを一枚用いる場合は、ディスコティック液晶性分子のねじれ角は、180乃至360度の範囲であることが好ましい。液晶表示装置に光学補償シートを二枚枚用いる場合は、ディスコティック液晶性分子のねじれ角は、90乃至180度の範囲であることが好ましい。
光学補償シートをSTN型液晶表示装置に用いる場合、光学異方性層の複屈折率の波長依存性(Δn(λ))は、STN型液晶セルの液晶の複屈折率の波長依存性に近い値であることが好ましい。
【0199】
STN型液晶表示装置用の光学補償シートの製造では、形成した光学異方性層を加熱して、ディスコティック液晶性分子を50乃至90度の範囲の平均傾斜角で実質的にモノドメイン配向させる。加熱温度は、下記式(T1)を満足することが好ましい。
(T1)TNI−0.5×(TNI−TCN)≦T<TNI
式中、Tは、光学異方性層の加熱温度(℃)であり;TNIは、ディスコティック液晶性分子のネマティック−アイソトロピック転移温度(℃)であり;そして、TCNは、ディスコティック液晶性分子の結晶−ネマティック転移温度(℃)である。なお、カラムナー相が出現する場合、TCNは、ディスコティック液晶性分子の結晶−カラムナー相転移温度(℃)になる。
加熱温度(T)は、下記式(T2)を満足することがさらに好ましく、下記式(T3)を満足することが最も好ましい。
(T2)TNI−0.3×(TNI−TCN)≦T<TNI
(T3)TNI−0.2×(TNI−TCN)≦T<TNI
ディスコティック液晶性分子のネマティック−アイソトロピック転移温度およびディスコティック液晶性分子の結晶−ネマティック転移温度は、ディスコティック液晶性分子の種類だけではなく、光学異方性層の組成によっても変化する。従って、光学異方性層を形成する前に、同じ組成の光学異方性層に対して予備実験を実施し、転移温度を測定しておく。偏光顕微鏡で観察しながら光学異方性層を加熱すれば、転移温度は容易に測定できる。
【0200】
[配向膜]
配向膜は、有機化合物(好ましくはポリマー)のラビング処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有する層の形成、あるいはラングミュア・ブロジェット法(LB膜)による有機化合物(例、ω−トリコサン酸、ジオクタデシルメチルアンモニウムクロライド、ステアリル酸メチル)の累積のような手段で、設けることができる。さらに、電場の付与、磁場の付与あるいは光照射により、配向機能が生じる配向膜も知られている。ポリマーのラビング処理により形成する配向膜が特に好ましい。ラビング処理は、ポリマー層の表面を、紙や布で一定方向に、数回こすることにより実施する。
配向膜に使用するポリマーの種類は、液晶性分子の配向(特に平均傾斜角)に応じて決定する。
液晶性分子を水平(平均傾斜角:0乃至50゜)に配向させるためには、配向膜の表面エネルギーを低下させないポリマー(通常の配向膜用ポリマー)を用いる。
液晶性分子を垂直(平均傾斜角:50乃至90゜)に配向させるためには、配向膜の表面エネルギーを低下させるポリマーを用いる。配向膜の表面エネルギーを低下させるためには、ポリマーの側鎖に炭素原子数が10乃至100の炭化水素基を導入することが好ましい。
【0201】
具体的なポリマーの種類については、様々な表示モードに対応する液晶性分子を用いた光学補償シートについての文献に記載がある。
配向膜の厚さは、0.01乃至5μmであることが好ましく、0.05乃至1μmであることがさらに好ましい。
なお、配向膜を用いて、光学異方性層の液晶性分子を配向させてから、液晶層を透明支持体上に転写してもよい。配向状態で固定された液晶性分子は、配向膜がなくても配向状態を維持することができる。
また、平均傾斜角が5゜未満の配向の場合は、ラビング処理をする必要はなく、配向膜も不要である。ただし、液晶性分子と透明支持体との密着性を改善する目的で、界面で液晶性分子と化学結合を形成する配向膜(特開平9−152509号公報記載)を用いてもよい。密着性改善の目的で配向膜を使用する場合は、ラビング処理を実施しなくてもよい。
二種類の液晶層を透明支持体の同じ側に設ける場合、透明支持体上に形成した液晶層を、その上に設ける液晶層の配向膜として機能させることも可能である。
【0202】
[透明支持体]
光学異方性素子は、透明支持体を有していてもい。透明支持体として、ガラス板またはポリマーフイルム、好ましくはポリマーフイルムが用いられる。支持体が透明であるとは、光透過率が80%以上であることを意味する。
透明支持体として、一般には、光学等方性のポリマーフイルムが用いられている。光学等方性とは、具体的には、面内レターデーション(Re)が10nm未満であることが好ましく、5nm未満であることがさらに好ましい。また、光学等方性透明支持体では、厚み方向のレターデーション(Rth)も、10nm未満であることが好ましく、5nm未満であることがさらに好ましい。透明支持体の面内レターデーション(Re)と厚み方向のレターデーション(Rth)は、それぞれ下記式で定義される。
Re=(nx−ny)×d
Rth=[{(nx+ny)/2}−nz]×d
式中、nxおよびnyは、透明支持体の面内屈折率であり、nzは透明支持体の厚み方向の屈折率であり、そしてdは透明支持体の厚さである。
【0203】
透明支持体として光学異方性のポリマーフイルムが用いられる場合もある。そのような場合、透明支持体は、光学的一軸性または光学的二軸性を有することが好ましい。光学的一軸性支持体の場合、光学的に正(光軸方向の屈折率が光軸に垂直な方向の屈折率よりも大)であっても負(光軸方向の屈折率が光軸に垂直な方向の屈折率よりも小)であってもよい。光学的二軸性支持体の場合、前記式の屈折率nx、nyおよびnzは、全て異なる値(nx≠ny≠nz)になる。
光学異方性透明支持体の面内レターデーション(Re)は、10乃至1000nmであることが好ましく、15乃至300nmであることがさらに好ましく、20乃至200nmであることが最も好ましい。光学異方性透明支持体の厚み方向のレターデーション(Rth)は、10乃至1000nmであることが好ましく、15乃至300nmであることがより好ましく、20乃至200nmであることがさらに好ましい。
【0204】
透明支持体を形成する材料は、光学等方性支持体とするか、光学異方性支持体とするかに応じて決定する。光学等方性支持体の場合は、一般にガラスまたはセルロースエステルが用いられる。光学異方性支持体の場合は、一般に合成ポリマー(例、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ノルボルネン樹脂)が用いられる。ただし、欧州特許0911656A2号明細書に記載されている(1)レターデーション上昇剤の使用、(2)セルロースアセテートの酢化度の低下、あるいは(3)冷却溶解法によるフイルムの製造により、光学異方性の(レターデーションが高い)セルロースエステルフイルムを製造することもできる。
ポリマーフイルムからなる透明支持体は、ソルベントキャスト法により形成することが好ましい。
【0205】
光学異方性透明支持体を得るためには、ポリマーフイルムに延伸処理を実施することが好ましい。
光学的一軸性支持体を製造する場合は、通常の一軸延伸処理または二軸延伸処理を実施すればよい。
光学的二軸性支持体を製造する場合は、アンバランス二軸延伸処理を実施することが好ましい。アンバランス二軸延伸では、ポリマーフイルムをある方向に一定倍率(例えば3乃至100%、好ましくは5乃至30%)延伸し、それと垂直な方向にそれ以上の倍率(例えば6乃至200%、好ましくは10乃至90%)延伸する。二方向の延伸処理は、同時に実施してもよい。
延伸方向(アンバランス二軸延伸では延伸倍率の高い方向)と延伸後のフイルムの面内の遅相軸とは、実質的に同じ方向になることが好ましい。延伸方向と遅相軸との角度は、10゜未満であることが好ましく、5゜未満であることがさらに好ましく、3゜未満であることが最も好ましい。
【0206】
透明支持体の厚さは、10乃至500μmであることが好ましく、50乃至200μmであることがさらに好ましい。
透明支持体とその上に設けられる層(接着層、配向膜あるいは光学異方性層)との接着を改善するため、透明支持体に表面処理(例、グロー放電処理、コロナ放電処理、紫外線(UV)処理、火炎処理)を実施してもよい。
透明支持体に紫外線吸収剤を添加してもよい。
透明支持体の上に、接着層(下塗り層)を設けてもよい。接着層については、特開平7−333433号公報に記載がある。接着層の厚さは、0.1乃至2μmであることが好ましく、0.2乃至1μmであることがさらに好ましい。
【0207】
[液晶表示装置]
光学異方性素子は、様々な表示モードの液晶セルの光学補償シートとして利用できる。液晶性分子を用いた光学補償シートは、TN(Twisted Nematic)、IPS(In-Plane Switching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Supper Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)、ECB(Electrically Controlled Birefringence )およびHAN(Hybrid Aligned Nematic)モードの液晶セルに対応するものが既に提案されている。本発明に従う光学異方性素子は、それらの光学補償シートとして利用可能である。
【0208】
【実施例】
[実施例1]
ガラス基板上に、ポリイミド配向膜(LX−1400、日立化成デュポン社製)を形成して、ラビング処理した。
棒状液晶性分子(N26)に、化合物(27)を第1表に示す濃度となるように添加した。混合物をクロロホルムで約15質量%に希釈した。希釈液を配向膜の上に滴下して、第1表に示す回転速度でスピンコートした。120℃のホットステージに乗せて、直ちに棒状液晶性分子の配向状態(初期配向)を偏光顕微鏡で観察した。
棒状液晶性分子(N26)のみでは、107〜166℃の温度範囲でネマティック相を示す。
次に、混合物が等方性相となる温度(iso点)を測定した。そして、混合物をiso点以上に加熱してから、120℃における棒状液晶性分子の配向状態(加熱後配向)を偏光顕微鏡で観察した。
以上の結果を第1表に示す。
【0209】
【表1】
【0210】
[実施例2]
棒状液晶性分子(N26)に、化合物(28)、(29)、(30)、(31)、(32)、(33)、(34)、(35)または(36)を、1質量%添加した。混合物をクロロホルムで約15質量%に希釈した。希釈液を実施例1で作製した配向膜の上に滴下して、1000rpmの回転速度でスピンコートした。120℃で1分間加熱し、120℃の状態で棒状液晶性分子の配向状態を偏光顕微鏡で観察した。
いずれの化合物を添加した場合においても、リバースチルトドメインが全く発生しておらず、空気界面側で水平配向して、厚み方向にもホモジニアス(モノドメイン)に配向していた。
また、化合物を添加しない状態と比較して、塗布適性の改善も認められた。
【0211】
[比較例1]
棒状液晶性分子(N26)に、下記の比較化合物(R)、(S)、(T)、(U)または(V)を、1質量%添加した。混合物をクロロホルムで約15質量%に希釈した。希釈液を実施例1で作製した配向膜の上に滴下して、1000rpmの回転速度でスピンコートした。120℃で1分間加熱し、120℃の状態で棒状液晶性分子の配向状態を偏光顕微鏡で観察した。
いずれの化合物を添加した場合においても、海島状のリバースチルトドメインが多数発生しており、配向促進効果が認められなかった。
また、化合物を添加しない状態と比較して、塗布適性も劣化していた。
【0212】
【化115】
【0213】
【化116】
【0214】
【化117】
【0215】
【化118】
【0216】
【化119】
【0217】
[実施例3]
実施例1において、化合物(27)を添加しなかったサンプルについて、波長546nmにおけるレターデーションをセナルモン法により測定したところ、274nmであった。
棒状液晶性分子(N26)に、化合物(27)を、1質量%添加した。混合物をクロロホルムで約15質量%に希釈した。希釈液を実施例1で作製した配向膜の上に滴下して、1000rpmの回転速度でスピンコートした。120℃で1分間加熱し、120℃の状態で棒状液晶性分子の配向状態を偏光顕微鏡で観察した。その結果、リバースチルトドメインが全く発生しておらず、空気界面側で水平配向して、厚み方向にもホモジニアス(モノドメイン)に配向していた。波長546nmにおけるレターデーションを測定したところ、388nmであった。また、化合物を添加しない状態と比較して、塗布適性の改善も認められた。
別に、棒状液晶性分子(N26)に、化合物(45)を、1質量%添加した。混合物をクロロホルムで約15質量%に希釈した。希釈液を実施例1で作製した配向膜の上に滴下して、1000rpmの回転速度でスピンコートした。120℃で1分間加熱し、120℃の状態で棒状液晶性分子の配向状態を偏光顕微鏡で観察した。その結果、リバースチルトドメインが全く発生しておらず、空気界面側で水平配向して、厚み方向にもホモジニアス(モノドメイン)に配向していた。波長546nmにおけるレターデーションを測定したところ、197nmであった。また、化合物を添加しない状態と比較して、塗布適性の改善も認められた。
【0218】
[実施例4]
市販の非重合性液晶組成物(ZLI−1132、メルク社製)を実施例1で作製した配向膜の上に滴下して、2000rpmの回転速度でスピンコートした。室温での配向状態を偏光顕微鏡で観察したところ、海島状のリバースチルトドメイン)が多数発生し、空気界面側で傾斜して、厚み方向にハイブリッド配向していた。
次に、非重合性液晶組成物に化合物(27)、(29)、(31)、(34)または(36)を1質量%添加した。混合物を実施例1で作製した配向膜の上に滴下して、2000rpmの回転速度でスピンコートした。室温での配向状態を偏光顕微鏡で観察した。
いずれの化合物を添加した場合においても、リバースチルトドメインが全く発生しておらず、空気界面側で水平配向して、厚み方向にもホモジニアス(モノドメイン)に配向していた。また、化合物を添加しない状態と比較して、塗布適性の改善も認められた。
【0219】
[実施例5]
棒状液晶性分子(N26)に、化合物(30)を0.2質量%、さらに重合開始剤(イルガキュア907、チバガイギー社製)を3質量%添加した。混合物をクロロホルムで約10質量%に希釈した。希釈液を実施例1で作製した配向膜の上に滴下して、2500rpmの回転速度でスピンコートした。120℃で1分間加熱し、120℃の状態で棒状液晶性分子の配向状態を偏光顕微鏡で観察した。その結果、リバースチルトドメインが全く発生しておらず、空気界面側で水平配向して、厚み方向にもホモジニアス(モノドメイン)に配向していた。
120℃のまま、窒素雰囲気下で高圧水銀灯を用い、300mJ/cm2 の照射量で紫外線を照射し、棒状液晶性分子を重合させた。
作製した光学異方性素子について、レターデーションの角度依存性を調べた。結果を図3に示す。
図3のX軸は基板法線方向を0゜とする光入射角度であり、Y軸は波長546nmで測定したレターデーション(nm)である。図3において、黒四角(■)は、回転軸が基板面内にあり、かつラビング方向に垂直な方向の測定値である。白丸(〇)は、回転軸が基板面内にあり、かつラビング方向に平行な方向の測定値である。
図3に示される結果から明らかなように、作製した光学異方性素子では、光軸が、基板面内でラビング方向に平行である。これは、固定された液晶性分子がホモジニアス配向していることを示している。
【0220】
[実施例6]
棒状液晶性分子(N72)に、化合物(30)を0.2質量%、さらに重合開始剤(イルガキュア907、チバガイギー社製)を3質量%添加した。混合物をクロロホルムで約10質量%に希釈した。希釈液を実施例1で作製した配向膜の上に滴下して、2500rpmの回転速度でスピンコートした。140℃で1分間加熱し、140℃の状態で棒状液晶性分子の配向状態を偏光顕微鏡で観察した。その結果、リバースチルトドメインが全く発生しておらず、空気界面側で水平配向して、厚み方向にもホモジニアス(モノドメイン)に配向していた。
なお、棒状液晶性分子(N72)のみでは、131〜235℃の温度範囲でネマティック相を示す。
【0221】
140℃のまま、窒素雰囲気下で高圧水銀灯を用い、300mJ/cm2 の照射量で紫外線を照射し、棒状液晶性分子を重合させた。
作製した光学異方性素子について、レターデーションの角度依存性を調べた。結果を図4に示す。
図4のX軸は基板法線方向を0゜とする光入射角度であり、Y軸は波長546nmで測定したレターデーション(nm)である。図4において、黒四角(■)は、回転軸が基板面内にあり、かつラビング方向に垂直な方向の測定値である。白丸(〇)は、回転軸が基板面内にあり、かつラビング方向に平行な方向の測定値である。
図4に示される結果から明らかなように、作製した光学異方性素子では、光軸が、基板面内でラビング方向に平行である。これは、固定された液晶性分子がホモジニアス配向していることを示している。
【0222】
[比較例2]
棒状液晶性分子(N26)に、重合開始剤(イルガキュア907、チバガイギー社製)を3質量%添加した。混合物をクロロホルムで約10質量%に希釈した。希釈液を実施例1で作製した配向膜の上に滴下して、1000rpmの回転速度でスピンコートした。120℃で1分間加熱し、120℃の状態で棒状液晶性分子の配向状態を偏光顕微鏡で観察した。その結果、リバースチルトドメインが発生していた。
120℃のまま、窒素雰囲気下で高圧水銀灯を用い、300mJ/cm2 の照射量で紫外線を照射し、棒状液晶性分子を重合させた。
作製した光学異方性素子について、レターデーションの角度依存性を調べた。
結果を図5に示す。
図5のX軸は基板法線方向を0゜とする光入射角度であり、Y軸は波長546nmで測定したレターデーション(nm)である。回転軸は、基板面内にあり、かつラビング方向に垂直であった。図5において、黒四角(■)と白丸(〇)とは、それぞれ傾斜方向が異なるドメインごとの測定値である。
図5に示される結果から明らかなように、作製した光学異方性素子では、固定された液晶性分子がドメイン毎に傾斜方向が異なるハイブリッド配向をしている。
【0223】
[実施例7]
下記の液晶性組成物を加温して調製した。液晶性組成物を実施例1で作製した配向膜の上に滴下して、500rpmの回転速度でスピンコートした。130℃で1分間加熱し、130℃の状態で棒状液晶性分子の配向状態を偏光顕微鏡で観察した。その結果、リバースチルトドメインが全く発生しておらず、均一にねじれ配向していた。
【0224】
────────────────────────────────────
液晶性組成物組成
────────────────────────────────────
棒状液晶性分子(N73) 0.32質量部
棒状液晶性分子(N26) 50質量部
棒状液晶性分子(N72) 50質量部
化合物(30) 0.2質量部
重合開始剤(イルガキュア907、チバガイギー社製) 3質量部
クロロホルム 400質量部
────────────────────────────────────
【0225】
130℃のまま、窒素雰囲気下で高圧水銀灯を用い、300mJ/cm2 の照射量で紫外線を照射し、棒状液晶性分子を重合させた。
作製した光学異方性素子の液晶層の厚さは5.3μmであり、波長550nmで測定したレターデーションは860nmであった。また、液晶性分子の捻れ角は240度であった。
【0226】
[実施例8]
厚さ100μm、サイズ270mm×100mmのセルローストリアセテートフイルム(フジタック、富士写真フイルム(株)製)を透明支持体として用いた。
下記の繰り返し単位(Y)からなるポリイミドを、N−メチル−2−ピロリドンおよび2−ブタノンの混合溶媒に溶解して5質量%溶液を調製した。得られた溶液を、バーコーターを用いて透明支持体の上に塗布した。塗布層を、80℃の温風で10分間乾燥し、表面をラビング処理して、配向膜を形成した。
【0227】
【化120】
【0228】
配向膜の上に、以下の組成の塗布液をエクストルージョン法により塗布し、130℃に加熱して、ディスコティック液晶性分子を配向させた。
【0229】
【0230】
【化121】
【0231】
塗布層を130℃に加熱した状態で、4秒間紫外線を照射し、ディスコティック液晶性分子の末端ビニル基を重合させ、配向状態を固定した。このようにして、光学異方性素子を作製した。
光学異方性素子の面内レターデーションを測定し、その角度依存性からディスコティック液晶性分子の平均傾斜角を求めたところ、89゜であった。また、ディスコティック液晶性分子の配向状態を偏光顕微鏡で確認したところ、全ての分子が均一に配向(モノドメイン配向)しており、配向欠陥は全く認められなかった。
【0232】
[実施例9]
(光学補償シートの作製)
厚さ100μm、サイズ270mm×100mmのセルローストリアセテートフイルム(フジタック、富士写真フイルム(株)製)を透明支持体として用いた。
下記のアクリル酸コポリマーおよびトリエチルアミンを、トリエチルアミンがアクリル酸コポリマーに対して20質量%となるように、メタノール/水の混合溶媒(容積比=30/70)に溶解し、5質量%溶液を調製した。バーコータを用いて、この溶液を透明支持体の上に1μmの厚さに塗布した。塗布層を、100℃の温風で5分間乾燥し、その表面をラビング処理して、配向膜を形成した。
【0233】
【化122】
【0234】
配向膜の上に、以下の組成の塗布液をエクストルージョン法により塗布し、130℃に加熱して、ディスコティック液晶性分子を配向させた。
【0235】
【0236】
【化123】
【0237】
【化124】
【0238】
【化125】
【0239】
【化126】
【0240】
塗布層を130℃に加熱した状態で、4秒間紫外線を照射し、ディスコティック液晶性化合物の末端ビニル基を重合させ、配向状態を固定した。このようにして、光学補償シートを作製した。
光学補償シートの面内レターデーション(Re)を波長550nmで測定したところ、880nmであった。また、ディスコティック液晶性分子のツイスト角は、240度であった。
さらに、ディスコティック液晶性分子の配向状態を偏光顕微鏡で確認したところ、全ての分子が均一に配向(モノドメイン配向)していた。
【0241】
別に、光学異方性層塗布液からカイラル剤を除いた以外は同様にして、ディスコティック液晶性分子が実質的に垂直に配向しているが、ねじれていない光学補償シートを作製した。このシートについて、エリプソメーターを用いて、面内レターデーション(Re)を波長550nmで測定し、その角度依存性から平均傾斜角を求めたところ、85〜90度であった。
【0242】
(液晶表示装置の作製)
ツイスト角が240゜、Δndが880nmのSTN液晶セルの下側に、作製した(ディスコティック液晶性分子がねじれて配向している)光学補償シートを1枚貼り合わせた。光学補償シートと液晶セルを貼り合わせる面において、ディスコティック液晶性分子と液晶セルの棒状液晶性分子のディレクターが一致するように、光学補償シートを液晶セルに取り付けた。さらに、一対の偏光板をクロスニコル配置で取り付け、STN型液晶表示装置を作製した。
作製したSTN型液晶表示装置と、光学補償シートを取り付けなかったSTN型液晶表示装置とを比較したところ、光学補償シートによる顕著な視野角改善効果が認められた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実質的に垂直に(デュアルドメインまたはモノドメイン)配向しているディスコティック液晶性分子の模式図である。
【図2】STN型液晶表示装置の電圧無印加(off)の画素部分における液晶セル内の棒状液晶性分子の配向状態と光学異方性層内のディスコティック液晶性分子の配向状態とを模式的に示す断面図である。
【図3】実施例5で作製した光学異方性素子について、レターデーションの角度依存性を調べた結果を示すグラフである。
【図4】実施例6で作製した光学異方性素子について、レターデーションの角度依存性を調べた結果を示すグラフである。
【図5】比較例2で作製した光学異方性素子について、レターデーションの角度依存性を調べた結果を示すグラフである。
【符号の説明】
11 液晶セルの上基板
12、14 液晶セルの配向膜
13 棒状液晶性分子の屈折率楕円体
13a〜13e 棒状液晶性分子
13t 棒状液晶性分子層の厚み
13x、13y 棒状液晶性分子の配向膜に平行な面内の屈折率
13z 棒状液晶性分子の厚み方向の屈折率
15 液晶セルの下基板
21 ディスコティック液晶性分子の屈折率楕円体
21a〜21e ディスコティック液晶性分子
21t ディスコティック液晶性分子層の厚み
21x、21y ディスコティック液晶性分子の配向膜に平行な面内の屈折率
21z ディスコティック液晶性分子の厚み方向の屈折率
22 配向膜
23 透明支持体
X 基板法線方向を0゜とする光入射角度
Y 波長546nmで測定したレターデーション(nm)
■ 回転軸が基板面内にあり、かつラビング方向に垂直な方向の測定値(図3および図4)または傾斜方向が異なるドメインごとの測定値(図5)
〇 回転軸が基板面内にあり、かつラビング方向に平行な方向の測定値(図3および図4)または傾斜方向が異なるドメインごとの測定値(図5)
Claims (11)
- 棒状液晶性分子および下記各式で表される化合物群から選ばれる化合物からなる液晶配向促進剤を含み、液晶配向促進剤の量が液晶性分子の量の0.01乃至20質量%であることを特徴とする液晶組成物:
- フッ素置換脂肪族基において、フッ素原子が脂肪族基の水素原子を置換している割合が、50乃至100%である請求項1に記載の液晶組成物。
- 上記各式において、L1が、−アルキレン基−、−O−、−S−、−CO−、−NR−、−SO2−およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であって、Rは、水素原子または炭素原子数が1乃至20のアルキル基である請求項1に記載の液晶組成物。
- 上記各式において、Cy1が、置換基を有していてもよいアリーレン基であり、アリーレン基は、フェニレンまたはナフチレンである請求項1に記載の液晶組成物。
- 上記各式において、Cy1が、フラン環、チオフェン環、ピロール環、ピロリン環、ピロリジン環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、イミダゾリン環、イミダゾリジン環、ピラゾール環、ピラゾリン環、ピラゾリジン環、トリアゾール環、フラザン環、テトラゾール環、ピラン環、チイン環、ピリジン環、ピペリジン環、オキサジン環、モルホリン環、チアジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピペラジン環、トリアジン環、ベンゾフラン環、イソベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、インドール環、インドリン環、イソインドール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾチアゾール環、インダゾール環、ベンゾイミダゾール環、クロメン環、クロマン環、イソクロマン環、キノリン環、イソキノリン環、シンノリン環、フタラジン環、キナゾリン環、キノキサリン環、ジベンゾフラン環、カルバゾール環、キサンテン環、アクリジン環、フェナントリジン環、フェナントロリン環、フェナジン環、フェノキサジン環、チアントレン環、インドリジン環、キノリジン環、キヌクリジン環、ナフチリジン環、プリン環およびプテリジン環からなる群より選ばれる複素環を有する二価の複素環基である請求項1に記載の液晶組成物。
- 上記各式において、Cy1が、複素原子がオニウム塩を形成する複素環を有する二価の複素環基である請求項1に記載の液晶組成物。
- 上記各式において、L2が、−O−、−S−、−CO−、−NR−、−SO2−およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であって、Rは、水素原子または炭素原子数が1乃至20のアルキル基である請求項1に記載の液晶組成物。
- 棒状液晶性分子が、重合性基を有する請求項1記載の液晶組成物。
- 棒状液晶性分子から形成された液晶層と、液晶層の一方の側のみに配置された配向膜とを有する光学異方性素子であって、液晶層が、さらに請求項1に記載の液晶配向促進剤を0.005乃至0.5g/m 2 の範囲の量で含むことを特徴とする光学異方性素子。
- 棒状液晶性分子が50乃至90度の範囲の平均傾斜角で配向している請求項9記載の光学異方性素子。
- 棒状液晶性分子が、配向している状態のまま重合している請求項9記載の光学異方性素子。
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