JPH11352328A - 光学補償シ―トおよび液晶表示装置 - Google Patents

光学補償シ―トおよび液晶表示装置

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JPH11352328A
JPH11352328A JP11001874A JP187499A JPH11352328A JP H11352328 A JPH11352328 A JP H11352328A JP 11001874 A JP11001874 A JP 11001874A JP 187499 A JP187499 A JP 187499A JP H11352328 A JPH11352328 A JP H11352328A
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Shigeki Yokoyama
茂樹 横山
Hideyuki Nishikawa
秀幸 西川
Ken Kawada
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 VA液晶モードまたはOCB液晶モードの液
晶表示装置に適した光学補償シートを得る。 【解決手段】 透明支持体上に、ディスコティック液晶
性分子から形成された光学的異方性層を有する光学補償
シートにおいて、ディスコティック液晶性分子の円盤面
と透明支持体表面との平均傾斜角が5°未満の状態でデ
ィスコティック液晶性分子を配向させ、その配向状態で
ディスコティック液晶性分子を固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明支持体上にディス
コティック液晶性分子から形成された光学的異方性層を
有する光学補償シート、およびそれを用いた液晶表示装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、液晶セル、偏光板およ
び液晶セルと偏光板との間に設けられる光学補償シート
(位相差板)からなる。液晶セルは、棒状液晶性分子、
それを封入するための二枚の基板および棒状液晶性分子
に電圧を加えるための電極層からなる。封入した棒状液
晶性分子を配向させるため、二枚の基板には配向膜が設
けられる。光学補償シート(位相差板)は、液晶セルに
表示される画像の着色を除去するために用いられる。光
学補償シートに、液晶セルの視野角を拡大する機能を付
与する場合もある。光学補償シートとしては、延伸複屈
折フイルムが従来から使用されている。
【0003】延伸複屈折フイルムに代えて、透明支持体
上にディスコティック液晶性分子を含む光学的異方性層
を有する光学補償シートを使用することも提案されてい
る。光学的異方性層は、ディスコティック液晶性分子を
配向させ、その配向状態を固定することにより形成す
る。ディスコティック液晶性分子は、一般に大きな複屈
折率を有する。また、ディスコティック液晶性分子に
は、多様な配向形態がある。従って、ディスコティック
液晶性分子を用いることで、従来の延伸複屈折フイルム
では得ることができない光学的性質を有する光学補償シ
ートを製造することができる。ディスコティック液晶性
分子を用いた光学補償シートについては、特開平6−2
14116号公報、米国特許5583679号、同56
46703号、西独特許公報3911620A1号の各
明細書に記載がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特開平2−17662
5号公報に、棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に
垂直に配向させ、電圧印加時に実質的に水平に配向させ
る垂直配向(Vertical Alignment)液晶モードの液晶セル
を用いた液晶表示装置が開示されている。垂直配向(V
A)液晶モードは、従来の液晶モードと比較して、視野
角が広く、応答が高速であるとの利点がある。垂直配向
(VA)液晶モードの液晶表示装置は、既に試作品が出
展されている(日経マイクロデバイスNo.136、
p.147、1996)。米国特許4583825号、
同5410422号の各明細書には、棒状液晶性分子を
液晶セルの上部と下部とで実質的に逆の方向に(対称的
に)配向させるベンド配向モードの液晶セルを用いた液
晶表示装置が開示されている。棒状液晶性分子が液晶セ
ルの上部と下部とで対称的に配向しているため、ベンド
配向モードの液晶セルは、自己光学補償機能を有する。
そのため、この液晶モードは、OCB(Optically Compe
nsatory Bend) 液晶モードとも呼ばれる。OCB液晶モ
ードの液晶表示装置は、液晶セルに表示される画像の応
答が速いとの利点がある。
【0005】VA液晶モードやOCB液晶モードには、
従来の液晶モードと比較すると、視野角が広く、応答が
速いとの特徴がある。しかし、従来から使用されている
CRTと比較すると、さらに改良が必要である。VA液
晶モードやOCB液晶モードの液晶表示装置をさらに改
良するため、従来の液晶モードと同様に光学補償シート
を用いることが考えられる。しかし、従来の液晶表示装
置に使用されている公知の光学補償シートは、VAある
いはOCB液晶モードの液晶表示装置では、光学補償機
能が不充分であった。VAあるいはOCB液晶モードで
は、棒状液晶性分子の多くが実質的に垂直に配向してい
る。実質的に垂直に配向している棒状液晶性分子の光学
的異方性を、光学的に補償するためには、光軸が傾斜し
ていない負の大きな光学異方性を有する光学補償シート
が必要である。延伸複屈折フイルム、例えば二軸延伸し
たポリカーボネートを用いて、上記の光学的な性質を有
するフイルムを製造することは可能ではあるが、フイル
ムの寸度安定性や生産コストの観点で問題があった。
【0006】前述したように、延伸複屈折フイルムに代
えて、ディスコティック液晶性分子を含む光学的異方性
層と透明支持体とを有する光学補償シートを使用するこ
とが提案されている。しかし、これまで提案されたディ
スコティック液晶性分子を用いる光学補償シートには、
光軸が傾斜していない負の大きな光学異方性を有するシ
ートは含まれていない。本発明者は、ディスコティック
液晶性分子を用いて、光軸が傾斜していない負の大きな
光学異方性を有する光学補償シートを製造しようと試み
た。しかし、従来の技術に記載されている方法では、光
学的異方性層の光軸を実質的に傾斜させない(5°未満
とする)ことが非常に困難であった。本発明の目的は、
光軸が傾斜していない負の大きな光学異方性を有する光
学補償シートを提供することである。また、本発明の目
的は、VA液晶モードまたはOCB液晶モードの液晶表
示装置に適した光学補償シートを提供することでもあ
る。さらに、本発明の目的は、視野角がさらに改善され
たVA液晶モードまたはOCB液晶モードの液晶表示装
置を提供することでもある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記
(1)〜(9)の光学補償シートおよび下記(10)〜
(12)の液晶表示装置により達成された。 (1)透明支持体上にディスコティック液晶性分子から
形成された光学的異方性層を有する光学補償シートであ
って、ディスコティック液晶性分子の円盤面と透明支持
体表面との平均傾斜角が5°未満の状態でディスコティ
ック液晶性分子が配向しており、その配向状態でディス
コティック液晶性分子が固定されていることを特徴とす
る光学補償シート。 (2)ディスコティック液晶性分子が重合により固定さ
れている(1)に記載の光学補償シート。 (3)光学的異方性層が、さらにセルロースの低級脂肪
酸エステルを、ディスコティック液晶性分子の量の0.
01乃至1重量%の量で含む(1)に記載の光学補償シ
ート。 (4)光学的異方性層が、さらに含フッ素界面活性剤
を、ディスコティック液晶性分子の量の2乃至30重量
%の量で含む(1)に記載の光学補償シート。 (5)光学的異方性層が、さらに1,3,5−トリアジ
ン環を有する化合物を、ディスコティック液晶性分子の
量の0.01乃至20重量%の量で含む(1)に記載の
光学補償シート。 (6)1,3,5−トリアジン環を有する化合物がメラ
ミン化合物である(5)に記載の光学補償シート。 (7)1,3,5−トリアジン環を有する化合物がメラ
ミンポリマーである(6)に記載の光学補償シート。 (8)1,3,5−トリアジン環を有する化合物とディ
スコティック液晶性分子とが重合している状態で光学的
異方性層に含まれている(2)に記載の光学補償シー
ト。
【0008】(9)光学補償シートが、さらにディスコ
ティック液晶性分子から形成された第2光学的異方性層
を有し、第2光学的異方性層内でディスコティック液晶
性分子の円盤面と透明支持体表面との平均傾斜角が5°
以上の状態でディスコティック液晶性分子が配向してお
り、該傾斜角がディスコティック液晶性分子の円盤面と
透明支持体表面との間の距離に伴って変化している
(1)に記載の光学補償シート。 (10)VA型液晶セル、その両側に配置された二枚の
偏光板およびVA型液晶セルと一方または両方の偏光板
との間に配置された一枚または二枚の光学補償シートか
らなるVA型液晶表示装置であって、光学補償シートが
透明支持体上にディスコティック液晶性分子から形成さ
れた光学的異方性層を有し、ディスコティック液晶性分
子の円盤面と透明支持体表面との平均傾斜角が5°未満
の状態でディスコティック液晶性分子が配向しており、
その配向状態でディスコティック液晶性分子が固定され
ていることを特徴とするVA型液晶表示装置。 (11)OCB型液晶セル、その両側に配置された二枚
の偏光板およびOCB型液晶セルと一方または両方の偏
光板との間に配置された一枚または二枚の光学補償シー
トからなるOCB型液晶表示装置であって、光学補償シ
ートが透明支持体上にディスコティック液晶性分子から
形成された光学的異方性層を有し、ディスコティック液
晶性分子の円盤面と透明支持体表面との平均傾斜角が5
°未満の状態でディスコティック液晶性分子が配向して
おり、その配向状態でディスコティック液晶性分子が固
定されていることを特徴とするOCB型液晶表示装置。 (12)光学補償シートが、さらにディスコティック液
晶性分子から形成された第2光学的異方性層を有し、第
2光学的異方性層内でディスコティック液晶性分子の円
盤面と透明支持体表面との傾斜角が5°以上の状態でデ
ィスコティック液晶性分子が配向しており、該傾斜角が
ディスコティック液晶性分子の円盤面と透明支持体表面
との間の距離に伴って変化している(11)に記載のO
CB型液晶表示装置。
【0009】
【発明の効果】本発明者の研究により、ディスコティッ
ク液晶性分子の円盤面と透明支持体表面との平均傾斜角
が5°未満の状態でディスコティック液晶性分子を配向
させ、その配向状態でディスコティック液晶性分子を固
定すれば、光軸が傾斜していない負の大きな光学異方性
を有する光学補償シートが得られることが判明した。平
均傾斜角が5°未満の状態でディスコティック液晶性分
子を配向(ホメオトロピック配向)させることは、従来
の技術では困難であった。しかし、本発明者がさらに研
究を進めた結果、セルロースの低級脂肪酸エステル、含
フッ素界面活性剤または1,3,5−トリアジン環を有
する化合物を、ディスコティック液晶性分子に対して一
定の範囲の量で使用することにより、ディスコティック
液晶性分子を平均傾斜角が5°未満の状態で配向させる
ことに成功した。以上のような、光軸が傾斜していない
負の大きな光学異方性を有する光学補償シートは、VA
液晶モードまたはOCB液晶モードのように、棒状液晶
性分子の多くが実質的に垂直に配向している液晶表示モ
ードにおいて特に有効に用いられる。VA液晶モードま
たはOCB液晶モードの液晶表示装置には、視野角が広
く、画像に着色が少ないとの特徴があるが、本発明の光
学補償シートを用いることで、これらの特徴がさらに改
良される。
【0010】
【発明の実施の形態】最初に、添付の図面を引用しなが
ら、液晶表示装置を説明する。図1は、電圧無印加時
(off)および電圧印加時(on)のVA液晶セル内
の棒状液晶性分子の配向状態および光学的異方性層内の
ディスコティック液晶性分子の配向状態を模式的に示す
断面図である。図1に示すように、液晶セルは、上基板
(11)と下基板(13)の間に棒状液晶性分子(12
a〜d)からなる液晶(12)を封入した構造を有す
る。なお、図1では省略したが、液晶セルの上基板(1
1)と下基板(13)は、それぞれ、配向膜と電極層を
有する。配向膜は棒状液晶性分子(12a〜d)を配向
させ、電極層に棒状液晶性分子(12a〜d)に電圧を
印加する機能を有する。VA液晶セルの印加電圧が0の
時(電圧無印加時)、図1のoffに示すように、棒状
液晶性分子(12a〜d)は実質的に垂直に配向してい
る。ただし、棒状液晶性分子は、一定の方向(図1のo
ffでは右回り方向)にわずかに傾斜(プレチルト)さ
れている。これは、電圧印加時(図1のon)に、棒状
液晶性分子を全て一定の方向(プレチルト方向)に傾け
るためである。
【0011】液晶セル(11〜13)の下側に、光学補
償シート(14〜16)が配置されている。図1に示す
光学補償シートは、透明支持体(16)上に、配向膜
(15)および光学的異方性層(14)を順に有する。
光学的異方性層(14)は、ディスコティック液晶性分
子(14a)を配向させ、その配向状態で分子を固定し
て得られた層である。本発明では、ディスコティック液
晶性分子の円盤面と透明支持体表面との平均傾斜角
(θ)を、5°未満とする。平均傾斜角(θ)は、4°
未満であることが好ましく、3°未満であることがより
好ましく、2°未満であることがさらに好ましく、1°
未満であることが最も好ましい。平均傾斜角(θ)は、
0°(全く傾斜なし)であってもよい。図1のonに示
すように、電圧を印加すると、液晶セル中央部の棒状液
晶性分子(12b、12c)は、実質的に水平に配向す
る。一方、基板(11、13)近傍の棒状液晶性分子
(12a、12d)は、プレチルト方向に傾斜配向す
る。
【0012】図2は、電圧無印加時(off)および電
圧印加時(on)のOCB液晶セル内の棒状液晶性分子
の配向状態および光学的異方性層と第二光学的異方性層
内のディスコティック液晶性分子の配向状態を模式的に
示す断面図である。図2に示すように、液晶セルは、上
基板(21)と下基板(23)の間に棒状液晶性分子
(22a〜d)からなる液晶(22)を封入した構造を
有する。なお、図2では省略したが、液晶セルの上基板
(21)と下基板(23)は、それぞれ、配向膜と電極
層を有する。配向膜は棒状液晶性分子(22a〜d)を
配向させ、電極層は棒状液晶性分子(22a〜d)に電
圧を印加する機能を有する。OCB液晶セルの印加電圧
が0の時(電圧無印加時)、図1のoffに示すよう
に、液晶セルの上基板(21)側の棒状液晶性分子(2
2a、22b)と下基板側の棒状液晶性分子(22c、
22d)とは、実質的に逆の向きに(上下対称に)に配
向する。基板(21、23)近傍の棒状液晶性分子(2
2a、22d)は比較的強く(水平方向に)配向し、液
晶セル中央部の棒状液晶性分子(22b、22c)は、
比較的弱く(水平方向に)配向する。
【0013】液晶セル(21〜23)の下側に、光学補
償シート(24〜27)が配置されている。図2に示す
光学補償シートは、透明支持体(27)上に、配向膜
(26)、第2光学的異方性層(25)および光学的異
方性層(24)を順に有する。第2光学的異方性層(2
5)および光学的異方性層(24)は、ディスコティッ
ク液晶性分子(25a〜25cおよび24a)を配向さ
せ、その配向状態で分子を固定して得られた層である。
第2光学的異方性層(25)では、ディスコティック液
晶性分子(25a〜25c)の円盤面と透明支持体表面
との平均傾斜角が5°以上の状態でディスコティック液
晶性分子を配向させ、傾斜角をディスコティック液晶性
分子の円盤面と透明支持体表面との間の距離に伴って変
化させる。図2に示す光学補償シートでは、ディスコテ
ィック液晶性分子の円盤面と透明支持体表面との間の距
離の増加に伴って、傾斜角(θa〜θc)も増加してい
る。光学的異方性層(24)におけるディスコティック
液晶性分子の円盤面と透明支持体表面との平均傾斜角
(θ)については、図1について説明した通りである。
図2のonに示すように、電圧を印加すると、棒状液晶
性分子(22a〜22d)の(水平方向の)配向は、電
圧印加前(off)よりも弱くなる。しかし、液晶セル
の上基板(21)側の棒状液晶性分子(22a、22
b)と下基板側の棒状液晶性分子(22c、22d)と
は、実質的に逆の向きに(上下対称に)に配向すること
は、電圧印加前(off)と同様である。基板(21、
23)近傍の棒状液晶性分子(22a、22d)はやや
強く(水平方向に)配向し、液晶セル中央部の棒状液晶
性分子(22b、22c)は、かなり弱く(水平方向
に)配向する。
【0014】以上のように、VA液晶セル(図1)およ
びOCB液晶セル(図2)では、棒状液晶性分子の多く
が実質的に垂直に配向している。実質的に垂直に配向し
ている棒状液晶性分子の光学的異方性は、ディスコティ
ック液晶性分子の円盤面と透明支持体表面との平均傾斜
角(θ)を小さな値(5°未満)とすることで、光学的
に補償することができる。なお、本明細書において、
「実質的に垂直」、「実質的に水平」あるいは実質的に
逆」とは、厳密な垂直、水平あるいは逆の方向の角度よ
りも±20°未満の範囲内であることを意味する。この
範囲は、±15°未満であることが好ましく、±10°
未満であることがさらに好ましく、±5°未満であるこ
とが最も好ましい。また、本明細書において、「液晶性
分子の配向」とは、一部の液晶性分子が上記の範囲外で
あっても、液晶性分子の配向の平均の角度が上記の範囲
内にあることを意味する。実際にも(詳細は後述)、液
晶セル内の棒状液晶性分子が、全て同じ方向に配向する
わけではない。
【0015】[光学的異方性層]光学的異方性層は、デ
ィスコティック液晶性分子を配向させ、その配向状態の
ディスコティック液晶性分子を固定することによって形
成する。ディスコティック液晶性分子は、ポリマーバイ
ンダーを用いて固定することもできるが、重合反応によ
り固定することが好ましい。ディスコティック液晶性分
子は、様々な文献(C. Destrade et al., Mol. Crysr.
Liq. Cryst., vol. 71, page 111 (1981) ;日本化学会
編、季刊化学総説、No.22、液晶の化学、第5章、
第10章第2節(1994);B. Kohne et al., Angew. Che
m. Soc. Chem. Comm., page 1794 (1985);J. Zhang et
al., J. Am.Chem. Soc., vol. 116, page 2655 (199
4))に記載されている。ディスコティック液晶性分子の
重合については、特開平8−27284公報に記載があ
る。ディスコティック液晶性分子を重合により固定する
ためには、ディスコティック液晶性分子の円盤状コア
に、置換基として重合性基を結合させる必要がある。た
だし、円盤状コアに重合性基を直結させると、重合反応
において配向状態を保つことが困難になる。そこで、円
盤状コアと重合性基との間に、連結基を導入する。従っ
て、重合性基を有するディスコティック液晶性分子は、
下記式(I)で表わされる化合物であることが好まし
い。
【0016】(I) D(−L−P)n 式中、Dは円盤状コアであり;Lは二価の連結基であ
り;Pは重合性基であり;そして、nは4乃至12の整
数である。式(I)の円盤状コア(D)の例を以下に示
す。以下の各例において、LP(またはPL)は、二価
の連結基(L)と重合性基(P)との組み合わせを意味
する。
【0017】
【化1】
【0018】
【化2】
【0019】
【化3】
【0020】
【化4】
【0021】
【化5】
【0022】
【化6】
【0023】
【化7】
【0024】
【化8】
【0025】
【化9】
【0026】式(I)において、二価の連結基(L)
は、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、−
CO−、−NH−、−O−、−S−およびそれらの組み
合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であること
が好ましい。二価の連結基(L)は、アルキレン基、ア
リーレン基、−CO−、−NH−、−O−および−S−
からなる群より選ばれる二価の基を少なくとも二つ組み
合わせた二価の連結基であることがさらに好ましい。二
価の連結基(L)は、アルキレン基、アリーレン基、−
CO−および−O−からなる群より選ばれる二価の基を
少なくとも二つ組み合わせた二価の連結基であることが
最も好ましい。アルキレン基の炭素原子数は、1乃至1
2であることが好ましい。アルケニレン基の炭素原子数
は、2乃至12であることが好ましい。アリーレン基の
炭素原子数は、6乃至10であることが好ましい。
【0027】二価の連結基(L)の例を以下に示す。左
側が円盤状コア(D)に結合し、右側が重合性基(P)
に結合する。ALはアルキレン基またはアルケニレン
基、ARはアリーレン基を意味する。なお、アルキレン
基、アルケニレン基およびアリーレン基は、置換基
(例、アルキル基)を有していてもよい。 L1:−AL−CO−O−AL− L2:−AL−CO−O−AL−O− L3:−AL−CO−O−AL−O−AL− L4:−AL−CO−O−AL−O−CO− L5:−CO−AR−O−AL− L6:−CO−AR−O−AL−O− L7:−CO−AR−O−AL−O−CO− L8:−CO−NH−AL− L9:−NH−AL−O− L10:−NH−AL−O−CO−
【0028】L11:−O−AL− L12:−O−AL−O− L13:−O−AL−O−CO− L14:−O−AL−O−CO−NH−AL− L15:−O−AL−S−AL− L16:−O−CO−AL−AR−O−AL−O−CO− L17:−O−CO−AR−O−AL−CO− L18:−O−CO−AR−O−AL−O−CO− L19:−O−CO−AR−O−AL−O−AL−O−C
O− L20:−O−CO−AR−O−AL−O−AL−O−A
L−O−CO− L21:−S−AL− L22:−S−AL−O− L23:−S−AL−O−CO− L24:−S−AL−S−AL− L25:−S−AR−AL−
【0029】式(I)の重合性基(P)は、重合反応の
種類に応じて決定する。重合性基(P)の例を以下に示
す。
【0030】
【化10】
【0031】
【化11】
【0032】
【化12】
【0033】
【化13】
【0034】
【化14】
【0035】
【化15】
【0036】重合性基(P)は、不飽和重合性基(P
1、P2、P3、P7、P8、P15、P16、P1
7)またはエポキシ基(P6、P18)であることが好
ましく、不飽和重合性基であることがさらに好ましく、
エチレン性不飽和重合性基(P1、P7、P8、P1
5、P16、P17)であることが最も好ましい。式
(I)において、nは4乃至12の整数である。具体的
な数字は、ディスコティックコア(D)の種類に応じて
決定される。なお、複数のLとPの組み合わせは、異な
っていてもよいが、同一であることが好ましい。本発明
では、ディスコティック液晶性分子の円盤面と透明支持
体表面との平均傾斜角が5°未満の状態でディスコティ
ック液晶性分子を配向させるため、ディスコティック液
晶性分子と相分離できる化合物を一定の範囲の量で使用
することが好ましい。ディスコティック液晶性分子と相
分離できる化合物には、セルロースの低級脂肪酸エステ
ル、含フッ素界面活性剤および1,3,5−トリアジン
環を有する化合物が含まれる。
【0037】セルロースの低級脂肪酸エステルにおける
「低級脂肪酸」とは、炭素原子数が6以下の脂肪酸を意
味する。炭素原子数は、2乃至5であることが好まし
く、2乃至4であることがさらに好ましい。脂肪酸には
置換基(例、ヒドロキシ)が結合していてもよい。二種
類以上の脂肪酸がセルロースとエステルを形成していて
もよい。セルロースの低級脂肪酸エステルの例には、セ
ルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セル
ロースブチレート、セルロースヒドロキシプロピオネー
ト、セルロースアセテートプロピオネートおよびセルロ
ースアセテートブチレートが含まれる。セルロースアセ
テートブチレートが特に好ましい。セルロースアセテー
トブチレートのブチリル化度は、30%以上であること
が好ましく、30乃至80%であることがさらに好まし
い。セルロースアセテートブチレートのアセチル化度
は、30%以下であることが好ましく、1乃至30%で
あることがさらに好ましい。セルロースの低級脂肪酸エ
ステルは、ディスコティック液晶性分子の量の0.01
乃至1重量%の量で使用する。使用量は、ディスコティ
ック液晶性分子の量の0.1乃至1重量%であることが
好ましく、0.3乃至0.9重量%であることがさらに
好ましい。
【0038】含フッ素界面活性剤は、フッ素原子を含む
疎水性基、ノニオン性、アニオン性、カチオン性あるい
は両性の親水性基および任意に設けられる連結基からな
る。一つの疎水性基と一つの親水性基からなる含フッ素
界面活性剤は、下記式(II)で表わされる。
【0039】(II) Rf−L3 −Hy 式中、Rfは、フッ素原子で置換された一価の炭化水素
残基であり;L3 は、単結合または二価の連結基であ
り;そして、Hyは親水性基である。式(II)のRf
は、疎水性基として機能する。炭化水素残基は、アルキ
ル基またはアリール基であることが好ましい。アルキル
基の炭素原子数は3乃至30であることが好ましく、ア
リール基の炭素原子数は6乃至30であることが好まし
い。炭化水素残基に含まれる水素原子の一部または全部
は、フッ素原子で置換されている。フッ素原子で、炭化
水素残基に含まれる水素原子の50%以上を置換するこ
とが好ましく、60%以上を置換することがより好まし
く、70%以上を置換することがさらに好ましく、80
%以上を置換することが最も好ましい。残りの水素原子
は、さらに他のハロゲン原子(例、塩素原子、臭素原
子)で置換されていてもよい。Rfの例を以下に示す。
【0040】Rf1:n−C8 17− Rf2:n−C6 13− Rf3:Cl−(CF2 −CFCl)3 −CF2 − Rf4:H−(CF2 8 − Rf5:H−(CF2 10− Rf6:n−C9 19− Rf7:ペンタフルオロフェニル Rf8:n−C7 15− Rf9:Cl−(CF2 −CFCl)2 −CF2 − Rf10:H−(CF2 4 − Rf11:H−(CF2 6 − Rf12:Cl−(CF2 6 − Rf13:C3 7
【0041】式(II)において、二価の連結基は、アル
キレン基、アリーレン基、二価のヘテロ環残基、−CO
−、−NR−(Rは炭素原子数が1乃至5のアルキル基
または水素原子)、−O−、−SO2 −およびそれらの
組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基である
ことが好ましい。式(II)のL3 の例を以下に示す。左
側が疎水性基(Rf)に結合し、右側が親水性基(H
y)に結合する。ALはアルキレン基、ARはアリーレ
ン基、Hcは二価のヘテロ環残基を意味する。なお、ア
ルキレン基、アリーレン基および二価のヘテロ環残基
は、置換基(例、アルキル基)を有していてもよい。
【0042】L0:単結合 L31:−SO2 −NR− L32:−AL−O− L33:−CO−NR− L34:−AR−O− L35:−SO2 −NR−AL−CO−O− L36:−CO−O− L37:−SO2 −NR−AL−O− L38:−SO2 −NR−AL− L39:−CO−NR−AL− L40:−AL1 −O−AL2 − L41:−Hc−AL− L42:−SO2 −NR−AL1 −O−AL2 − L43:−AR− L44:−O−AR−SO2 −NR−AL− L45:−O−AR−SO2 −NR− L46:−O−AR−O−
【0043】式(II)のHyは、ノニオン性親水性基、
アニオン性親水性基、カチオン性親水性基あるいはそれ
らの組み合わせ(両性親水性基)のいずれかである。ノ
ニオン性親水性基が特に好ましい。式(II)のHyの例
を以下に示す。
【0044】Hy1:−(CH2 CH2 O)n −H(n
は5乃至30の整数) Hy2:−(CH2 CH2 O)n −R1(nは5乃至3
0の整数、R1 は炭素原子数が1乃至6のアルキル基) Hy3:−(CH2 CHOHCH2 n −H(nは5乃
至30の整数) Hy4:−COOM(Mは水素原子、アルカリ金属原子
または解離状態) Hy5:−SO3 M(Mは水素原子、アルカリ金属原子
または解離状態) Hy6:−(CH2 CH2 O)n −CH2 CH2 CH2
−SO3 M(nは5乃至30の整数、Mは水素原子また
はアルカリ金属原子) Hy7:−OPO(OH)2 Hy8:−N+ (CH3 3 ・X- (Xはハロゲン原
子) Hy9:−COONH4
【0045】ノニオン性親水性基(Hy1、Hy2、H
y3)が好ましく、ポリエチレンオキサイドからなる親
水性基(Hy1)が最も好ましい。式(II)で表わされ
る含フッ素界面活性剤の具体例を、以上のRf、L3
よびHyの例を引用して示す。
【0046】FS−1:Rf1−L31(R=C3 7
−Hy1(n=6) FS−2:Rf1−L31(R=C3 7 )−Hy1(n
=11) FS−3:Rf1−L31(R=C3 7 )−Hy1(n
=16) FS−4:Rf1−L31(R=C3 7 )−Hy1(n
=21) FS−5:Rf1−L31(R=C2 5 )−Hy1(n
=6) FS−6:Rf1−L31(R=C2 5 )−Hy1(n
=11) FS−7:Rf1−L31(R=C2 5 )−Hy1(n
=16) FS−8:Rf1−L31(R=C2 7 )−Hy1(n
=21) FS−9:Rf2−L31(R=C3 7 )−Hy1(n
=6) FS−10:Rf2−L31(R=C3 7 )−Hy1(n
=11) FS−11:Rf2−L31(R=C3 7 )−Hy1(n
=16) FS−12:Rf2−L31(R=C3 7 )−Hy1(n
=21) FS−13:Rf3−L32(AL=CH2 )−Hy1(n
=5) FS−14:Rf3−L32(AL=CH2 )−Hy1(n
=10) FS−15:Rf3−L32(AL=CH2 )−Hy1(n
=15) FS−16:Rf3−L32(AL=CH2 )−Hy1(n
=20) FS−17:Rf4−L33(R=C3 7 )−Hy1(n
=7) FS−18:Rf4−L33(R=C3 7 )−Hy1(n
=13) FS−19:Rf4−L33(R=C3 7 )−Hy1(n
=19) FS−20:Rf4−L33(R=C3 7 )−Hy1(n
=25)
【0047】FS−21:Rf5−L32(AL=CH2
−Hy1(n=11) FS−22:Rf5−L32(AL=CH2 )−Hy1(n
=15) FS−23:Rf5−L32(AL=CH2 )−Hy1(n
=20) FS−24:Rf5−L32(AL=CH2 )−Hy1(n
=30) FS−25:Rf6−L34(AR=p-フェニレン)−Hy
1(n=11) FS−26:Rf6−L34(AR=p-フェニレン)−Hy
1(n=17) FS−27:Rf6−L34(AR=p-フェニレン)−Hy
1(n=23) FS−28:Rf6−L34(AR=p-フェニレン)−Hy
1(n=29) FS−29:Rf1−L35(R=C3 7 、AL=C
2 )−Hy1(n=20) FS−30:Rf1−L35(R=C3 7 、AL=C
2 )−Hy1(n=30) FS−31:Rf1−L35(R=C3 7 、AL=C
2 )−Hy1(n=40) FS−32:Rf1−L36−Hy1(n=5) FS−33:Rf1−L36−Hy1(n=10) FS−34:Rf1−L36−Hy1(n=15) FS−35:Rf1−L36−Hy1(n=20) FS−36:Rf7−L36−Hy1(n=8) FS−37:Rf7−L36−Hy1(n=13) FS−38:Rf7−L36−Hy1(n=18) FS−39:Rf7−L36−Hy1(n=25)
【0048】FS−40:Rf1−L0−Hy1(n=
6) FS−41:Rf1−L0−Hy1(n=11) FS−42:Rf1−L0−Hy1(n=16) FS−43:Rf1−L0−Hy1(n=21) FS−44:Rf1−L31(R=C3 7 )−Hy2(n
=7、R1 =C2 5 ) FS−45:Rf1−L31(R=C3 7 )−Hy2(n
=13、R1 =C2 5 ) FS−46:Rf1−L31(R=C3 7 )−Hy2(n
=20、R1 =C2 5 ) FS−47:Rf1−L31(R=C3 7 )−Hy2(n
=28、R1 =C2 5 ) FS−48:Rf8−L32(AL=CH2 )−Hy1(n
=5) FS−49:Rf8−L32(AL=CH2 )−Hy1(n
=10) FS−50:Rf8−L32(AL=CH2 )−Hy1(n
=15) FS−51:Rf8−L32(AL=CH2 )−Hy1(n
=20) FS−52:Rf1−L37(R=C3 7 、AL=CH2C
H2)−Hy3(n=5) FS−53:Rf1−L37(R=C3 7 、AL=CH2C
H2)−Hy3(n=7) FS−54:Rf1−L37(R=C3 7 、AL=CH2C
H2)−Hy3(n=9) FS−55:Rf1−L37(R=C3 7 、AL=CH2C
H2)−Hy3(n=12) FS−56:Rf9−L0−Hy4(M=H) FS−57:Rf3−L0−Hy4(M=H) FS−58:Rf1−L38(R=C3 7 、AL=C
2 )−Hy4(M=K) FS−59:Rf4−L39(R=C3 7 、AL=C
2 )−Hy4(M=Na)
【0049】FS−60:Rf1−L0−Hy5(M=
K) FS−61:Rf10−L40(AL1 =CH2 、AL2 =CH2C
H2)−Hy5(M=Na) FS−62:Rf11−L40(AL1 =CH2 、AL2 =CH2C
H2)−Hy5(M=Na) FS−63:Rf5−L40(AL1 =CH2 、AL2 =CH2C
H2)−Hy5(M=Na) FS−64:Rf1−L38(R=C3H7、AL=CH2CH2C
H2 )−Hy5(M=Na) FS−65:Rf1−L31(R=C3 7 )−Hy6(n
=5、M=Na) FS−66:Rf1−L31(R=C3 7 )−Hy6(n
=10、M=Na) FS−67:Rf1−L31(R=C3 7 )−Hy6(n
=15、M=Na) FS−68:Rf1−L31(R=C3 7 )−Hy6(n
=20、M=Na) FS−69:Rf1−L38(R=C2 5 、AL=CH2
CH2 )−Hy7 FS−70:Rf1−L38(R=H、AL=CH2CH2CH2
−Hy8(X=I) FS−71:Rf11−L41(下記Hc、AL=CH2CH2C
H2 )−Hy6(Mは解離)
【0050】
【化16】
【0051】FS−72:Rf1−L42(R=C3H7、AL1=CH2C
H2、AL2=CH2CH2CH2)−Hy6(M=Na) FS−73:Rf12−L0−Hy5(M=Na) FS−74:Rf13−L43(AR=o-フェニレン)−Hy
6(M=K) FS−75:Rf13−L43(AR=m-フェニレン)−Hy
6(M=K) FS−76:Rf13−L43(AR=p-フェニレン)−Hy
6(M=K) FS−77:Rf6−L44(R=C2H5、AL=CH2CH2)−
Hy5(M=H) FS−78:Rf6−L45(AR=p-フェニレン、R=C2
H5)−Hy1(n=9) FS−79:Rf6−L45(AR=p-フェニレン、R=C2
H5)−Hy1(n=14) FS−80:Rf6−L45(AR=p-フェニレン、R=C2
H5)−Hy1(n=19) FS−81:Rf6−L45(AR=p-フェニレン、R=C2
H5)−Hy1(n=28) FS−82:Rf6−L46(AR=p-フェニレン)−Hy
1(n=5) FS−83:Rf6−L46(AR=p-フェニレン)−Hy
1(n=10) FS−84:Rf6−L46(AR=p-フェニレン)−Hy
1(n=15) FS−85:Rf6−L46(AR=p-フェニレン)−Hy
1(n=20)
【0052】フッ素原子を含む疎水性基または親水性基
を二以上有する含フッ素界面活性剤を用いてもよい。二
以上の疎水性基または親水性基を有する含フッ素界面活
性剤の例を以下に示す。
【0053】
【化17】
【0054】FS−86:n1+n2=12、FS−87:n1+n2
=18、FS−88:n1+n2=24
【0055】
【化18】
【0056】FS−89:n1+n2=20、FS−90:n1+n2
=30、FS−91:n1+n2=40
【0057】
【化19】
【0058】FS−92:n=5、FS−93:n=10、F
S−94:n=15、FS−95:n=20
【0059】
【化20】
【0060】二種類以上の含フッ素界面活性剤を併用し
てもよい。界面活性剤については、様々な文献(例、堀
口弘著「新界面活性剤」三共出版(1975)、M.J. Schick,
Nonionic Surfactants, Marcell Dekker Inc., New Yo
rk, (1967)、特開平7−13293号公報)に記載があ
る。含フッ素界面活性剤は、ディスコティック液晶性分
子の量の2乃至30重量%の量で使用する。使用量は、
ディスコティック液晶性分子の量の3乃至25重量%で
あることが好ましく、5乃至10重量%であることがさ
らに好ましい。
【0061】1,3,5−トリアジン環を有する化合物
は、下記式(III)で表される化合物であることが好まし
い。
【0062】
【化21】
【0063】式中、X1 、X2 およびX3 は、それぞれ
独立に、単結合、−NR−(Rは炭素原子数が1乃至3
0のアルキル基または水素原子)、−O−または−S−
であり;そして、R31、R32およびR33は、それぞれ独
立に、アルキル基、アルケニル基、アリール基または複
素環基である。式(III)で表される化合物は、メラミン
化合物であることが特に好ましい。メラミン化合物で
は、式(III)において、X1 、X2 またはX3 が−NR
−であるか、あるいは、X1 、X2 またはX3 が単結合
であり、かつR31、R32およびR 33が窒素原子に遊離原
子価をもつ複素環基である。メラミン化合物について
は、式(IV)を引用して、さらに詳細に説明する。−N
R−のRは、水素原子であることが特に好ましい。
31、R32およびR33は、アリール基であることが特に
好ましい。
【0064】上記アルキル基は、環状アルキル基よりも
鎖状アルキル基である方が好ましい。分岐を有する鎖状
アルキル基よりも、直鎖状アルキル基の方が好ましい。
アルキル基の炭素原子数は、1乃至30であることが好
ましく、2乃至30であることがより好ましく、4乃至
30であることがさらに好ましく、6乃至30であるこ
とが最も好ましい。アルキル基は、置換基を有していて
もよい。置換基の例には、ハロゲン原子、アルコキシ基
(例、メトキシ、エトキシ、エポキシエチルオキシ)お
よびアシルオキシ基(例、アクリロイルオキシ、メタク
リロイルオキシ)が含まれる。上記アルケニル基は、環
状アルケニル基よりも鎖状アルケニル基である方が好ま
しい。分岐を有する鎖状アルケニル基よりも、直鎖状ア
ルケニル基の方が好ましい。アルケニル基の炭素原子数
は、2乃至30であることが好ましく、3乃至30であ
ることがより好ましく、4乃至30であることがさらに
好ましく、6乃至30であることが最も好ましい。アル
ケニル基は、置換基を有していてもよい。置換基の例に
は、ハロゲン原子、アルコキシ基(例、メトキシ、エト
キシ、エポキシエチルオキシ)およびアシルオキシ基
(例、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ)が
含まれる。
【0065】上記アリール基は、フェニルまたはナフチ
ルであることが好ましく、フェニルであることが特に好
ましい。アリール基は、置換基を有していてもよい。置
換基の例には、ハロゲン原子、ヒドロキシル、シアノ、
ニトロ、カルボキシル、アルキル基、アルケニル基、ア
リール基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリー
ルオキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル
基、アルケニルオキシカルボニル基、アリールオキシカ
ルボニル基、スルファモイル、アルキル置換スルファモ
イル基、アルケニル置換スルファモイル基、アリール置
換スルファモイル基、スルホンアミド基、カルバモイ
ル、アルキル置換カルバモイル基、アルケニル置換カル
バモイル基、アリール置換カルバモイル基、アミド基、
アルキルチオ基、アルケニルチオ基、アリールチオ基お
よびアシル基が含まれる。上記アルキル基は、前述した
アルキル基と同様の定義を有する。アルコキシ基、アシ
ルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキル置換ス
ルファモイル基、スルホンアミド基、アルキル置換カル
バモイル基、アミド基、アルキルチオ基とアシル基のア
ルキル部分も、前述したアルキル基と同様である。上記
アルケニル基は、前述したアルケニル基と同様の定義を
有する。アルケニルオキシ基、アシルオキシ基、アルケ
ニルオキシカルボニル基、アルケニル置換スルファモイ
ル基、スルホンアミド基、アルケニル置換カルバモイル
基、アミド基、アルケニルチオ基およびアシル基のアル
ケニル部分も、前述したアルケニル基と同様である。上
記アリール基の例には、フェニル、α−ナフチル、β−
ナフチル、4−メトキシフェニル、3,4−ジエトキシ
フェニル、4−オクチルオキシフェニルおよび4−ドデ
シルオキシフェニルが含まれる。アリールオキシ基、ア
シルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリール
置換スルファモイル基、スルホンアミド基、アリール置
換カルバモイル基、アミド基、アリールチオ基およびア
シル基の部分の例は、上記アリール基の例と同様であ
る。
【0066】X1 、X2 またはX3 が−NR−、−O−
または−S−である場合の複素環基は、芳香族性を有す
ることが好ましい。芳香族性を有する複素環は、一般に
不飽和複素環であり、好ましくは最多の二重結合を有す
る複素環である。複素環は、5員環、6員環または7員
環であることが好ましく、5員環または6員環であるこ
とがさらに好ましく、6員環であることが最も好まし
い。複素環のヘテロ原子は、N、SまたはOであること
が好ましく、Nであることが特に好ましい。芳香族性を
有する複素環としては、ピリジン環(複素環基として
は、2−ピリジルまたは4−ピリジル)が特に好まし
い。複素環基は、置換基を有していてもよい。複素環基
の置換基の例は、上記アリール部分の置換基の例と同様
である。X1 、X2 またはX3 が単結合である場合の複
素環基は、窒素原子に遊離原子価をもつ複素環基である
ことが好ましい。窒素原子に遊離原子価をもつ複素環基
は、5員環、6員環または7員環であることが好まし
く、5員環または6員環であることがさらに好ましく、
5員環であることが最も好ましい。複素環基は、複数の
窒素原子を有していてもよい。また、複素環基は、窒素
原子以外のヘテロ原子(例、O、S)を有していてもよ
い。複素環基は、置換基を有していてもよい。複素環基
の置換基の例は、上記アリール部分の置換基の例と同様
である。以下に、窒素原子に遊離原子価をもつ複素環基
の例を示す。
【0067】
【化22】
【0068】
【化23】
【0069】
【化24】
【0070】
【化25】
【0071】R31、R32およびR33の少なくとも一つ
は、炭素原子数が9乃至30のアルキレン部分またはア
ルケニレン部分を含むことが好ましい。炭素原子数が9
乃至30のアルキレン部分またはアルケニレン部分は、
直鎖状であることが好ましい。アルキレン部分またはア
ルケニレン部分は、アリール基の置換基に含まれている
ことが好ましい。また、R31、R32およびR33の少なく
とも一つは、重合性基を置換基として有することが好ま
しい。1,3,5−トリアジン環を有する化合物は、少
なくとも二つの重合性基を有することが好ましい。ま
た、重合性基は、R31、R32またはR33の末端に位置す
ることが好ましい。1,3,5−トリアジン環を有する
化合物に重合性基を導入することで、1,3,5−トリ
アジン環を有する化合物とディスコティック液晶性分子
とが重合している状態で光学的異方性層に含ませること
ができる。重合性基を置換基として有するR31、R32
たはR33を、下記式(Rp)で示す。
【0072】(Rp) −L5 (−P)n 式中、L5 は、(n+1)価の連結基であり;Pは、重
合性基であり;そして、nは1乃至5の整数である。式
(RpI)において、(n+1)価の連結基(L5
は、アルキレン基、アルケニレン基、n+1価の芳香族
基、二価のヘテロ環残基、−CO−、−NR−(Rは炭
素原子数が1乃至30のアルキル基または水素原子)、
−O−、−S−および−SO2 −からなる群より選ばれ
る基を少なくとも二つ組み合わせた連結基であることが
好ましい。アルキレン基の炭素原子数は、1乃至12で
あることが好ましい。アルケニレン基の炭素原子数は、
2乃至12であることが好ましい。芳香族基の炭素原子
数は、6乃至10であることが好ましい。式(Rp)の
5 の例を以下に示す。左側が式(III)のX1 、X2
たはX3に結合(X1 、X2 またはX3 が単結合の場合
は、1,3,5−トリアジン環に直結)し、右側が(L
53〜L59ではn個の)重合性基(P)に結合する。AL
はアルキレン基またはアルケニレン基、Hcは二価のヘ
テロ環残基、ARは芳香族基を意味する。なお、アルキ
レン基、アルケニレン基、ヘテロ環残基および芳香族基
は、置換基(例、アルキル基、ハロゲン原子)を有して
いてもよい。
【0073】L51:−AL−O−CO− L52:−AL−O− L53:−AR(−O−AL−O−CO−)n L54:−AR(−O−AL−O−)n L55:−AR(−O−CO−AL−O−CO−)n L56:−AR(−CO−O−AL−O−CO−)n L57:−AR(−O−CO−AR−O−AL−O−CO
−)n L58:−AR(−NR−SO2 −AL−O−CO−)n L59:−AR(−SO2 −NR−AL−O−CO−)n
【0074】式(Rp)における重合性基(P)の例
は、ディスコティック液晶性分子の重合性基の例(P1
〜P18)と同様である。重合性基は、1,3,5−ト
リアジン環を有する化合物とディスコティック液晶性分
子とを重合させるために使用する。よって、1,3,5
−トリアジン環を有する化合物の重合性基とディスコテ
ィック液晶性分子の重合性基とは、類似の官能基である
ことが好ましい。従って、ディスコティック液晶性分子
の重合性基と同様に、1,3,5−トリアジン環を有す
る化合物の重合性基(P)は、不飽和重合性基(P1、
P2、P3、P7、P8、P15、P16、P17)ま
たはエポキシ基(P6、P18)であることが好まし
く、不飽和重合性基であることがさらに好ましく、エチ
レン性不飽和重合性基(P1、P7、P8、P15、P
16、P17)であることが最も好ましい。nが複数
(2乃至5)である場合、連結基(L5 )はn+1価の
芳香族基を含み芳香族基において分岐することが好まし
い。nは、1乃至3の整数であることが好ましい。
【0075】1,3,5−トリアジン環を有する化合物
の(メラミン化合物を除く)具体例を以下に示す。
【0076】
【化26】
【0077】TR−1:R31、R32、R33:-(CH2)9-O-CO-CH=
CH2 TR−2:R31、R32、R33:-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-CH
=CH2 TR−3:R31、R32:-(CH2)9-O-CO-CH=CH2 ;R33:-(CH2)
12-CH3 TR−4:R31、R32:-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-CH=C
H2;R33:-(CH2)12-CH3 TR−5:R31:-(CH2)9-O-CO-CH=CH2;R32、R33:-(CH2)12
-CH3 TR−6:R31:-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-CH=CH2;
R32、R33:-(CH2)12-CH3 TR−7:R31、R32:-(CH2)4-O-CO-CH=CH2 ;R33:-(CH2)
12-CH3 TR−8:R31:-(CH2)4-O-CO-CH=CH2 ;R32、R33:-(CH2)
12-CH3 TR−9:R31、R32、R33:-(CH2)9-O-EpEt TR−10:R31、R32、R33:-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-EpEt TR−11:R31、R32:-(CH2)9-O-EpEt;R33:-(CH2)12-CH3 TR−12:R31、R32、R33:-(CH2)9-O-CH=CH2 TR−13:R31、R32:-(CH2)9-O-CH=CH2;R33:-(CH2)12-CH
3 (註)EpEt:エポキシエチル
【0078】
【化27】
【0079】TR−14:X1、X2、X3:-O-;R32、R35、R38:-O-
(CH2)9-O-CO-CH=CH2 TR−15:X1、X2、X3:-O-;R31、R32、R34、R35、R37、R38:-O-
(CH2)9-O-CO-CH=CH2 TR−16:X1、X2、X3:-O-;R32、R35、R38:-O-(CH2)4-CH=CH
-(CH2)4-O-CO-CH=CH2 TR−17:X1、X2、X3:-O-;R31、R32、R34、R35、R37、R38:-O-
(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-CH=CH2 TR−18:X1、X2、X3:-O-;R31、R33、R34、R36、R37、R39:-O-
(CH2)9-O-CO-CH=CH2 TR−19:X1、X2、X3:-O-;R31、R32、R33、R34、R35、R36
R37、R38、R39:-O-(CH2)9-O-CO-CH=CH2 TR−20:X1、X2:-O-;X3:-NH-;R32、R35、R38:-O-(CH2)9-
O-CO-CH=CH2 TR−21:X1、X2:-O-;X3:-NH-;R32、R35:-O-(CH2)4-O-CO
-CH=CH2;R38:-O-(CH2)12-CH3 TR−22:X1、X2:-O-;X3:-NH-;R32、R35:-O-(CH2)4-O-CO
-CH=CH2;R37、R38:-O-(CH2)12-CH3 TR−23:X1、X2:-O-;X3:-NH-;R32、R35:-O-(CH2)4-O-CO
-CH=CH2;R38:-O-CO-(CH2)11-CH3 TR−24:X1:-O-;X2、X3:-NH-;R31、R33:-O-(CH2)12-C
H3;R35、R38:-O-(CH2)9-O-CO-CH=CH2 TR−25:X1:-O-;X2、X3:-NH-;R31、R32:-O-(CH2)6-O-CO
-CH=CH2;R35、R38:-O-(CH2)11-CH3 TR−26:X1:-O-;X2、X3:-NH-;R31、R32、R33:-O-(CH2)6-
O-CO-CH=CH2;R35、R38:-O-(CH2)11-CH3
【0080】TR−27:X1、X2:-NH-;X3:-S-;R32、R35:-O
-(CH2)9-O-CO-CH=CH2; R38:-O-CO-(CH2)11-CH3TR−28:X1、X2:-NH-;X3:-S-;R
31、R32、R34、R35:-O-(CH2)9-O-CO-CH=CH2;R38:-O-CO-(CH
2)11-CH3 TR−29:X1、X2:-NH-;X3:-S-;R32、R35:-O-(CH2)4-CH=C
H-(CH2)4-O-CO-CH=CH2;R38:-O-CO-(CH2)11-CH3 TR−30:X1、X2:-NH-;X3:-S-;R31、R32、R34、R35:-O-(CH
2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-CH=CH2;R38:-O-CO-(CH2)11-CH3 TR−31:X1、X2:-NH-;X3:-S-;R31、R33、R34、R36:-O-(CH
2)9-O-CO-CH=CH2;R38:-O-CO-(CH2)11-CH3 TR−32:X1、X2:-NH-;X3:-S-;R31、R32、R33、R34、R35、R
36:-O-(CH2)9-O-CO-CH=CH2;R38:-O-CO-(CH2)11-CH3 TR−33:X1、X2:-O-;X3:-S-;R32、R35、R38:-O-(CH2)9-O
-CO-CH=CH2 TR−34:X1、X2:-O-;X3:-S-;R32、R35:-O-(CH2)4-O-CO-
CH=CH2;R38:-O-(CH2)12-CH3 TR−35:X1、X2:-O-;X3:-S-;R32、R35:-O-(CH2)4-O-CO-
CH=CH2;R37、R38:-O-(CH2)12-CH3 TR−36:X1、X2:-O-;X3:-S-;R32、R35:-O-(CH2)4-O-CO-
CH=CH2;R38:-O-CO-(CH2)11-CH3 TR−37:X1:-O-;X2、X3:-S-;R31、R33:-O-(CH2)12-CH3;
R35、R38:-O-(CH2)9-O-CO-CH=CH2 TR−38:X1:-O-;X2、X3:-S-;R31、R32:-O-(CH2)6-O-CO-
CH=CH2;R35、R38:-O-(CH2)11-CH3 TR−39:X1:-O-;X2、X3:-S-;R31、R32、R33:-O-(CH2)6-O
-CO-CH=CH2;R35、R38:-O-(CH2)11-CH3
【0081】TR−40:X1、X2、X3:-S-;R32、R35、R38:-O-
(CH2)9-O-CO-CH=CH2 TR−41:X1、X2、X3:-S-;R31、R32、R34、R35、R37、R38:-O-
(CH2)9-O-CO-CH=CH2 TR−42:X1、X2、X3:-S-;R32、R35、R38:-O-(CH2)4-CH=CH
-(CH2)4-O-CO-CH=CH2 TR−43:X1、X2、X3:-S-;R31、R32、R34、R35、R37、R38:-O-
(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-CH=CH2 TR−44:X1、X2、X3:-S-;R31、R33、R34、R36、R37、R39:-O-
(CH2)9-O-CO-CH=CH2 TR−45:X1、X2、X3:-S-;R31、R32、R33、R34、R35、R36
R37、R38、R39:-O-(CH2)9-O-CO-CH=CH2 TR−46:X1、X2:-S-;X3:-NH-;R32、R35、R38:-O-(CH2)9-
O-CO-CH=CH2 TR−47:X1、X2:-S-;X3:-NH-;R32、R35:-O-(CH2)4-O-CO
-CH=CH2;R38:-O-(CH2)12-CH3 TR−48:X1、X2:-S-;X3:-NH-;R32、R35:-O-(CH2)4-O-CO
-CH=CH2;R37、R38:-O-(CH2)12-CH3 TR−49:X1、X2:-S-;X3:-NH-;R32、R35:-O-(CH2)4-O-CO
-CH=CH2;R38:-O-CO-(CH2)11-CH3 TR−50:X1:-O-;X2:-NH-;X3:-S-;R31、R33:-O-(CH2)12
-CH3;R35:-O-(CH2)9-O-CO-CH=CH2;R38:-O-(CH2)12-CH3 TR−51:X1:-O-;X2:-NH-;X3:-S-;R31、R32:-O-(CH2)6-
O-CO-CH=CH2;R35:-O-(CH2)11-CH3;R38:-O-(CH2)12-CH3 TR−52:X1:-O-;X2:-NH-;X3:-S-;R31、R32、R33:-O-(CH
2)6-O-CO-CH=CH2;R35:-O-(CH2)11-CH3;R38:-O-(CH2)12-
CH3
【0082】TR−53:X1、X2、X3:-O-;R32、R35、R38:-O-
(CH2)9-O-EpEt TR−54:X1、X2、X3:-O-;R31、R32、R34、R35、R37、R38:-O-
(CH2)9-O-EpEt TR−55:X1、X2、X3:-O-;R32、R35、R38:-O-(CH2)4-CH=CH
-(CH2)4-O-EpEt TR−56:X1、X2、X3:-O-;R31、R32、R34、R35、R37、R38:-O-
(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-EpEt TR−57:X1、X2、X3:-O-;R31、R33、R34、R36、R37、R39:-O-
(CH2)9-O-EpEt TR−58:X1、X2、X3:-O-;R32、R35、R38:-O-(CH2)9-O-CH=
CH2 TR−59:X1、X2:-O-;X3:-NH-;R32、R35、R38:-O-(CH2)9-
O-EpEt TR−60:X1、X2:-O-;X3:-NH-;R32、R35:-O-(CH2)4-O-Ep
Et; R38:-O-(CH2)12-CH3TR−61:X1、X2:-O-;X3:-NH-;R32
R35:-O-(CH2)4-O-EpEt; R37、R38:-O-(CH2)12-CH3TR−62:X1、X2:-O-;X3:-NH-;
R32、R35:-O-(CH2)4-O-EpEt;R38:-O-CO-(CH2)11-CH3 TR−63:X1:-O-;X2、X3:-NH-;R31、R33:-O-(CH2)12-C
H3;R35、R38:-O-(CH2)9-O-EpEt TR−64:X1:-O-;X2、X3:-NH-;R31、R32:-O-(CH2)6-O-Ep
Et;R35、R38:-O-(CH2)11-CH3 TR−65:X1、X2:-O-;X3:-NH-;R32、R35、R38:-O-(CH2)9-
O-CH=CH2 (註)定義のないR:無置換(水素原子) EpEt:エポキシエチル
【0083】1,3,5−トリアジン環を有する化合物
は、下記式(IV)で表されるメラミン化合物であること
が好ましい。
【0084】
【化28】
【0085】式中、R41、R43およびR45は、それぞれ
独立に、炭素原子数が1乃至30のアルキル基または水
素原子であり、R42、R44およびR46は、それぞれ独立
にアルキル基、アルケニル基、アリール基または複素環
基であるか、あるいは、R41とR42、R43とR44または
45とR46が結合して、複素環を形成する。R41、R43
およびR45は、炭素原子数が1乃至20のアルキル基ま
たは水素原子であることが好ましく、炭素原子数が1乃
至10のアルキル基または水素原子であることがより好
ましく、炭素原子数が1乃至6のアルキル基または水素
原子であることがさらに好ましく、水素原子であること
が最も好ましい。R42、R44およびR46は、アリール基
であることが特に好ましい。上記アルキル基、アルケニ
ル基、アリール基および複素環基の定義および置換基
は、前記式(III)で説明した各基の定義および置換基と
同様である。R41とR42、R43とR44またはR45とR46
が結合して形成する複素環は、前記式(III)で説明した
窒素原子に遊離原子価をもつ複素環基と同様である。
【0086】R42、R44およびR46の少なくとも一つ
は、炭素原子数が9乃至30のアルキレン部分またはア
ルケニレン部分を含むことが好ましい。炭素原子数が9
乃至30のアルキレン部分またはアルケニレン部分は、
直鎖状であることが好ましい。アルキレン部分またはア
ルケニレン部分は、アリール基の置換基に含まれている
ことが好ましい。また、R42、R44およびR46の少なく
とも一つは、重合性基を置換基として有することが好ま
しい。メラミン化合物は、少なくとも二つの重合性基を
有することが好ましい。また、重合性基は、R42、R44
およびR46の末端に位置することが好ましい。メラミン
化合物に重合性基を導入することで、メラミン化合物と
ディスコティック液晶性分子とが重合している状態で光
学的異方性層に含ませることができる。重合性基を置換
基として有するR42、R44およびR46は、前述した式
(Rp)で示される基と同様である。
【0087】メラミン化合物の具体例を以下に示す。
【0088】
【化29】
【0089】MM−1:R43、R44、R53、R54、R63、R64:-O-
(CH2)9-CH3 MM−2:R43、R44、R53、R54、R63、R64:-O-(CH2)11-CH3 MM−3:R43、R44、R53、R54、R63、R64:-O-(CH2)15-CH3 MM−4:R44、R54、R64:-O-(CH2)9-CH3 MM−5:R44、R54、R64:-O-(CH2)15-CH3 MM−6:R43、R53、R63:-O-CH3;R44、R54、R64:-O-(CH2)
17-CH3 MM−7:R44、R54、R64:-CO-O-(CH2)11-CH3 MM−8:R44、R54、R64:-SO2-NH-(CH2)17-CH3 MM−9:R43、R53、R63:-O-CO-(CH2)15-CH3 MM−10:R42、R52、R62:-O-(CH2)17-CH3 MM−11:R42、R52、R62:-O-CH3;R43、R53、R63:-CO-O-(CH
2)11-CH3 MM−12:R42、R52、R62:-Cl;R43、R53、R63:-CO-O-(CH2)
11-CH3 MM−13:R42、R52、R62:-O-(CH2)11-CH3;R45、R55、R65:-
SO2-NH-iso-C3H7
【0090】MM−14:R42、R52、R62:-Cl;R45、R55、R65:
-SO2-NH-(CH2)15-CH3 MM−15:R42、R46、R52、R56、R62、R66:-Cl;R45、R55、R65:
-SO2-NH-(CH2)19-CH3 MM−16:R43、R54:-O-(CH2)9-CH3;R44、R53、R63、R64:-O
-(CH2)11-CH3 MM−17:R44:-O-(CH2)11-CH3;R54:-O-(CH2)15-CH3;R
64:-O-(CH2)17-CH3 MM−18:R42、R45、R52、R55、R62、R65:-O-CH3;R44、R54、R
64:-NH-CO-(CH2)14-CH3 MM−19:R42、R45、R52、R55、R62、R65:-O-(CH2)3-CH3;R
44、R54、R64:-O-(CH2)15-CH3 MM−20:R42、R52、R62:-NH-SO2-(CH2)15-CH3;R44、R45
R54、R55、R64、R65:-Cl MM−21:R42、R43、R52、R53、R62、R63:-F;R44、R54、R64:-
CO-NH-(CH2)15-CH3;R45、R46、R55、R56、R65、R66:-Cl MM−22:R42、R52、R62:-Cl;R44、R54、R64:-CH3;R45
R55、R65:-NH-CO-(CH2)12-CH3 MM−23:R42、R52、R62:-OH;R44、R54、R64:-CH3;R45
R55、R65:-O-(CH2)15-CH3 MM−24:R42、R45、R52、R55、R62、R65:-O-CH3;R44、R54、R
64:-(CH2)11-CH3 MM−25:R42、R52、R62:-NH-SO2-CH3;R45、R55、R65:-CO-
O-(CH2)11-CH3 MM−26:R42、R52、R62:-S-(CH2)11-CH3;R45、R55、R65:-
SO2-NH2
【0091】MM−27:R43、R44、R53、R54、R63、R64:-O-
(CH2)12-O-CO-CH=CH2 MM−28:R43、R44、R53、R54、R63、R64:-O-(CH2)8-O-CO-C
H=CH2 MM−29:R43、R44、R53、R54、R63、R64:-O-CO-(CH2)7-O-C
O-CH=CH2 MM−30:R44、R54、R64:-CO-O-(CH2)12-O-CO-C(CH3)=CH
2 MM−31:R43、R44、R53、R54、R63、R64:-O-CO-p-Ph-O-(CH
2)4-O-CO-CH=CH2 MM−32:R42、R44、R52、R54、R62、R64:-NH-SO2-(CH2)8-O
-CO-CH=CH2;R45、R55、R65:-Cl MM−33:R42、R52、R62:-NH-SO2-CH3;R45、R55、R65:-CO-
O-(CH2)12-O-CO-CH=CH2
【0092】MM−34:R44、R54、R64:-O-(CH2)9-O-CO-C
H=CH2 MM−35:R43、R44、R53、R54、R63、R64:-O-(CH2)9-O-CO-C
H=CH2 MM−36:R44、R54、R64:-O-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-
CH=CH2 MM−37:R43、R44、R53、R54、R63、R64:-O-(CH2)4-CH=CH-
(CH2)4-O-CO-CH=CH2 MM−38:R43、R45、R53、R55、R63、R65:-O-(CH2)9-O-CO-C
H=CH2 MM−39:R43、R44、R45、R53、R54、R55、R63、R64、R65:-O-
(CH2)9-O-CO-CH=CH2 MM−40:R44、R54:-O-(CH2)4-O-CO-CH=CH2;R64:-O-(CH
2)9-O-CO-CH=CH2 MM−41:R44、R54:-O-(CH2)4-O-CO-CH=CH2;R64:-O-(CH
2)12-CH3 MM−42:R44、R54:-O-(CH2)4-O-CO-CH=CH2;R63、R64:-O
-(CH2)12-CH3 MM−43:R44、R54:-O-(CH2)4-O-CO-CH=CH2;R63、R64:-O
-CO-(CH2)11-CH3 MM−44:R43、R45:-O-(CH2)12-CH3;R54、R64:-O-(CH2)9
-O-CO-CH=CH2 MM−45:R43、R44:-O-(CH2)6-O-CO-CH=CH2;R54、R64:-O
-(CH2)11-CH3 MM−46:R43、R44、R45:-O-(CH2)6-O-CO-CH=CH2;R54、R
64:-O-(CH2)11-CH3 (註)定義のないR:無置換(水素原子) p-Ph:p−フェニレン
【0093】
【化30】
【0094】MM−47:R46、R56、R66:-SO2-NH-(CH2)15-
CH3;R48、R58、R68:-O-(CH2)11-CH3 MM−48:R45、R55、R65:-SO2-NH-(CH2)17-CH3 MM−49:R46、R56、R66:-SO2-NH-(CH2)15-CH3 MM−50:R45、R55、R65:-O-(CH2)17-CH3;R47、R57、R67:-
SO2-NH-CH3 MM−51:R43、R53、R63:-O-(CH2)15-CH3 MM−52:R41、R51、R61:-O-(CH2)17-CH3 MM−53:R46、R56、R66:-SO2-NH-Ph;R48、R58、R68:-O-(C
H2)11-CH3 MM−54:R45、R55、R65:-O-(CH2)21-CH3;R47、R57、R67:-
SO2-NH-Ph MM−55:R41、R51、R61:-p-Ph-(CH2)11-CH3 MM−56:R46、R48、R56、R58、R66、R68:-SO2-NH-(CH2)7-C
H3 MM−57:R46、R56、R66:-SO2-NH-(CH2)10-O-CO-CH=CH2;
R48、R58、R68:-O-(CH2)12-CH3 MM−58:R45、R55、R65:-O-(CH2)12-O-CO-CH=CH2;R47、R
57、R67:-SO2-NH-Ph MM−59:R43、R53、R63:-O-(CH2)16-O-CO-CH=CH2 (註)定義のないR:無置換(水素原子) Ph:フェニル p-Ph:p−フェニレン
【0095】
【化31】
【0096】MM−60:R45、R55、R65:-NH-CO-(CH2)14-C
H3 MM−61:R42、R52、R62:-O-(CH2)17-CH3 MM−62:R44、R54、R64:-O-(CH2)15-CH3 MM−63:R45、R55、R65:-SO2-NH-(CH2)15-CH3 MM−64:R43、R53、R63:-CO-NH-(CH2)17-CH3;R44、R54、R
64:-OH MM−65:R45、R55、R65:-O-(CH2)15-CH3;R46、R56、R66:-
SO2-NH-(CH2)11-CH3 MM−66:R47、R57、R67:-O-(CH2)21-CH3 MM−67:R44、R54、R64:-O-p-Ph-(CH2)11-CH3 MM−68:R46、R56、R66:-SO2-NH-(CH2)15-CH3 MM−69:R43、R53、R63:-CO-NH-(CH2)17-CH3;R44、R54、R
64:-O-(CH2)12-O-CO-CH=CH2 MM−70:R45、R55、R65:-O-(CH2)8-O-CO-CH=CH2;R46、R
56、R66:-SO2-NH-(CH2)11-CH3 MM−71:R43、R46、R53、R56、R63、R66:-SO2-NH-(CH2)8-0
-CO-CH=CH2 (註)定義のないR:無置換(水素原子) p-Ph:p−フェニレン
【0097】
【化32】
【0098】MM−72:R41、R43、R45:-CH3 MM−73:R41、R43、R45:-C2H5 MM−74:R41、R43:-C2H5;R45:-CH3 MM−75:R41、R43、R45:-(CH2)3-CH3
【0099】
【化33】
【0100】MM−76:R42、R44、R46:-(CH2)9-O-CO-CH=
CH2 MM−77:R42、R44、R46:-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-CH
=CH2 MM−78:R42、R44:-(CH2)9-O-CO-CH=CH2 ;R46:-(CH2)
12-CH3 MM−79:R42、R44:-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-CH=C
H2;R46:-(CH2)12-CH3 MM−80:R42:-(CH2)9-O-CO-CH=CH2;R44、R46:-(CH2)12
-CH3 MM−81:R42:-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-CH=CH2;
R44、R46:-(CH2)12-CH3 MM−82:R42、R44:-(CH2)4-O-CO-CH=CH2 ;R46:-(CH2)
12-CH3 MM−83:R42:-(CH2)4-O-CO-CH=CH2 ;R44、R46:-(CH2)
12-CH3 MM−84:R42、R44、R46:-(CH2)9-O-EpEt MM−85:R42、R44、R46:-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-EpEt MM−86:R42、R44:-(CH2)9-O-EpEt;R46:-(CH2)12-CH3 MM−87:R42、R44、R46:-(CH2)9-O-CH=CH2 MM−88:R42、R44:-(CH2)9-O-CH=CH2;R46:-(CH2)12-CH
3 (註)EpEt:エポキシエチル
【0101】
【化34】
【0102】MM−89:R41、R42、R43、R44、R45、R46:-(CH
2)9-CH3 MM−90:R41、R43、R45:-CH3;R42、R44、R46:-(CH2)17-CH
3 MM−91:R41、R42、R43、R44:-(CH2)7-CH3;R45、R46:-(CH
2)5-CH3 MM−92:R41、R42、R43、R44、R45、R46:-CyHx MM−93:R41、R42、R43、R44、R45、R46:-(CH2)2-O-C2H5 MM−94:R41、R43、R45:-CH 3;R42、R44、R46:-(CH2)12-O-
CO-CH=CH2 MM−95:R41、R42、R43、R44、R45、R46:-(CH2)8-O-CO-CH=
CH2 (註)CyHx:シクロヘキシル
【0103】
【化35】
【0104】メラミン化合物として、メラミンポリマー
を用いてもよい。メラミンポリマーは、下記式(V)で
示すメラミン化合物とカルボニル化合物との重合反応に
より合成することが好ましい。
【0105】
【化36】
【0106】式中、R71、R72、R73、R74、R75およ
びR76は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ア
ルケニル基、アリール基または複素環基である。上記ア
ルキル基、アルケニル基、アリール基および複素環基の
定義および置換基は、前記式(III)で説明した各基の定
義および置換基と同様である。メラミン化合物とカルボ
ニル化合物との重合反応は、通常のメラミン樹脂(例、
メラミンホルムアルデヒド樹脂)の合成方法と同様であ
る。市販のメラミンポリマー(メラミン樹脂)を用いて
もよい。メラミンポリマーの分子量は、2千以上40万
以下であることが好ましい。
【0107】R71、R72、R73、R74、R75およびR76
の少なくとも一つは、炭素原子数が9乃至30のアルキ
レン部分またはアルケニレン部分を含むことが好まし
い。炭素原子数が9乃至30のアルキレン部分またはア
ルケニレン部分は、直鎖状であることが好ましい。アル
キレン部分またはアルケニレン部分は、アリール基の置
換基に含まれていることが好ましい。また、R71
72、R73、R74、R75およびR76の少なくとも一つ
は、重合性基を置換基として有することが好ましい。ま
た、重合性基は、R71、R72、R73、R74、R75および
76の末端に位置することが好ましい。メラミンポリマ
ーに重合性基を導入することで、メラミンポリマーとデ
ィスコティック液晶性分子とが重合している状態で光学
的異方性層に含ませることができる。重合性基を置換基
として有するR71、R72、R73、R74、R75およびR76
は、前述した式(Rp)で示される基と同様である。重
合性基は、カルボニル化合物(R71、R72)とメラミン
化合物(R73、R74、R75、R76)の一方に導入すれば
よい。メラミン化合物が重合性基を有する場合は、カル
ボニル化合物はホルムアルデヒドのような簡単な化学構
造の化合物が好ましく用いられる。カルボニル化合物が
重合性基を有する場合は、メラミン化合物は、(無置
換)メラミンのような簡単な化学構造の化合物が好まし
く用いられる。
【0108】重合性基を有するカルボニル化合物の例を
以下に示す。
【0109】
【化37】
【0110】CO−1:R72:-H;R82:-O-(CH2)9-O-CO-CH
=CH2 CO−2:R72:-H;R81、R82:-O-(CH2)9-O-CO-CH=CH2 CO−3:R72:-H;R82:-O-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-C
H=CH2 CO−4:R72:-H;R81、R82:-O-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-
CO-CH=CH2 CO−5:R72:-H;R81、R83:-O-(CH2)9-O-CO-CH=CH2 CO−6:R72:-H;R81、R82、R83:-O-(CH2)9-O-CO-CH=CH2 CO−7:R72:-CH3;R82:-O-(CH2)9-O-CO-CH=CH2 CO−8:R72:-(CH2)11-CH3;R82:-O-(CH2)4-O-CO-CH=C
H2 CO−9:R72:-(CH2)9-O-CO-CH=CH2;R82:-O-(CH2)4-O-
CO-CH=CH2 CO−10:R72:-(CH2)9-O-CO-EpEt;R82:-O-(CH2)4-O-CO
-CH=CH2 CO−11:R72:-(CH2)4-O-CO-CH=CH2;R81、R83:-O-(CH2)
12-CH3 (註)定義のないR:無置換(水素原子) EpEt:エポキシエチル
【0111】
【化38】
【0112】CO−12:R81、R82、R83、R84:-O-(CH2)6-O-
CO-CH=CH2 CO−13:R82、R83:-O-(CH2)9-O-CO-CH=CH2 (註)定義のないR:無置換(水素原子)
【0113】
【化39】
【0114】CO−14:R71:-(CH2)9-O-CO-CH=CH2;R72:
-H CO−15:R71:-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-CH=CH2;
R72:-H CO−16:R71:-(CH2)9-O-CO-CH=CH2;R72:-CH3 CO−17:R71:-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-CH=CH2;
R72:-CH3 CO−18:R71:-(CH2)9-O-CO-CH=CH2;R72:-Ph CO−19:R71:-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-CH=CH2;
R72:-Ph CO−20:R71:-(CH2)4-O-CO-CH=CH2;R72:-(CH2)9-O-CO
-CH=CH2 CO−21:R71:-(CH2)4-O-CO-CH=CH2;R72:-(CH2)12-CH3 CO−22:R71:-(CH2)9-O-EpEt;R72:-H CO−23:R71:-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-EpEt;R72:-H CO−24:R71、R72:-(CH2)9-O-EpEt CO−25:R71、R72:-(CH2)9-O-CO-CH=CH2 CO−26:R71、R72:-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-CH=CH2 (註)Ph:フェニル EpEt:エポキシエチル
【0115】メラミン化合物側に重合性基を有するメラ
ミンポリマーの例を以下に示す。
【0116】
【化40】
【0117】MP−1:R73、R75、R76:-CH2-NH-CO-CH=CH
2;R74:-CH2-NH-CO-(CH2)8-CH3 MP−2:R71:-CH3;R73、R75、R76:-CH2-NH-CO-CH=CH2;R
74:-CH2-NH-CO-(CH2)8-CH3 MP−3:R71、R72:-CH3;R73、R75、R76:-CH2-NH-CO-CH=C
H2;R74:-CH2-NH-CO-(CH2)8-CH3 MP−4:R71:-Ph;R73、R75、R76:-CH2-NH-CO-CH=CH2;R
74:-CH2-NH-CO-(CH2)8-CH3 MP−5:R73、R76:-CH2-NH-CO-CH=CH2;R74:-CH2-NH-CO
-(CH2)7-CH=CH-(CH2)7-CH3;R75:-CH2-O-CH3 MP−6:R73、R76:-CH2-NH-CO-CH=CH2;R74:-CH2-NH-CO
-(CH2)7-CH=CH-(CH2)7-CH3;R75:-CH2-OH MP−7:R73、R76:-CH2-NH-CO-C2H5;R74:-CH2-NH-CO-
(CH2)16-CH3; R75:-CH2-O-CH3 MP−8:R73、R76:-CH2-NH-CO-C2H5;R74:-CH2-NH-CO-
(CH2)16-CH3; R75:-CH2-OH MP−9:R73、R76:-CH2-O-CO-CH=CH2;R74:-CH2-O-CO-
(CH2)7-CH=CH-(CH2)7-CH3;R75:-CH2-O-CH3 MP−10:R73、R76:-CH2-O-CO-CH=CH2;R74:-CH2-O-CO-
(CH2)7-CH=CH-(CH2)7-CH3;R75:-CH2-OH MP−11:R73、R76:-CH2-O-CO-(CH2)7-CH=CH-(CH2)7-CH
3;R74:-CH2-NH-CO-(CH2)7-CH=CH-(CH2)7-CH3;R75:-CH2-
O-CH3 MP−12:R73、R76:-CH2-O-CO-(CH2)7-CH=CH-(CH2)7-CH
3;R74:-CH2-NH-CO-(CH2)7-CH=CH-(CH2)7-CH3;R75:-CH2-
OH MP−13:R73、R74、R75、R76:-CH2-O-(CH2)11-O-CO-CH=C
H2 MP−14:R73、R75、R76:-CH2-NH-CO-CH=CH2;R74:-CH2-O
-(CH2)16-CH3 (註)定義のないR:無置換(水素原子) Ph:フェニル
【0118】二種類以上の1,3,5−トリアジン環を
有する化合物(メラミン化合物およびメラミンポリマー
を含む)を併用してもよい。1,3,5−トリアジン環
を有する化合物は、ディスコティック液晶性分子の量の
0.01乃至20重量%の量で使用する。使用量は、デ
ィスコティック液晶性分子の量の0.1乃至15重量%
であることが好ましく、0.5乃至10重量%であるこ
とがさらに好ましい。
【0119】光学的異方性層は、ディスコティック液晶
性分子および必要に応じて上記のようなセルロースエス
テル、含フッ素界面活性剤または1,3,5−トリアジ
ン化合物、あるいは下記の重合性開始剤や他の添加剤を
含む塗布液を、後述する透明支持体または配向膜の上に
塗布することで形成する。塗布液の調製に使用する溶媒
としては、有機溶媒が好ましく用いられる。有機溶媒の
例には、アミド(例、ジメチルホルムアミド)、スルホ
キシド(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物
(例、ピリジン)、炭化水素(例、ベンゼン、ヘキサ
ン)、アルキルハライド(例、クロロホルム、ジクロロ
メタン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸ブチル)、
ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン)、エーテ
ル(例、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタ
ン)が含まれる。アルキルハライドおよびケトンが好ま
しい。二種類以上の有機溶媒を併用してもよい。塗布液
は、公知の方法(例、カーテンコーティング法、押し出
しコーティング法、ロールコーティング法、スピンコー
ティング法、ディップコーティング法、印刷コーティン
グ法、スプレーコーティング法、スライドコーティング
法)により実施できる。連続塗布により光学的異方性層
を形成することが好ましい。カーテンコーティング法、
ロールコーティング法およびスライドコーティング法が
連続塗布に適している。
【0120】配向させたディスコティック液晶性分子
は、配向状態を維持して固定する。固定化は、重合反応
により実施することが好ましい。重合反応には、熱重合
開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重
合反応とが含まれる。光重合反応が好ましい。光重合開
始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許236
7661号、同2367670号の各明細書記載)、ア
シロインエーテル(米国特許2448828号明細書記
載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国
特許2722512号明細書記載)、多核キノン化合物
(米国特許3046127号、同2951758号の各
明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp
−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許35
49367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジ
ン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許
4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール
化合物(米国特許4212970号明細書記載)が含ま
れる。光重合開始剤の使用量は、塗布液の固形分の0.
01乃至20重量%であることが好ましく、0.5乃至
5重量%であることがさらに好ましい。ディスコティッ
ク液晶性分子の重合のための光照射は、紫外線を用いる
ことが好ましい。照射エネルギーは、20乃至5000
mJ/cm2 であることが好ましく、100乃至800
mJ/cm2 であることがさらに好ましい。光重合反応
を促進するため、加熱条件下で光照射を実施してもよ
い。光学的異方性層の厚さは、0.1乃至10μmであ
ることが好ましく、0.5乃至5μmであることがさら
に好ましく、1乃至5μmであることが最も好ましい。
【0121】[第2光学的異方性層]第2光学的異方性
層を設けてもよい。第2光学的異方性層も、(第1)光
学的異方性層と同様に、ディスコティック液晶性分子か
ら形成された層であることが好ましい。ただし、第2光
学的異方性層では、ディスコティック液晶性分子の円盤
面と透明支持体表面との平均傾斜角が5°以上の状態で
ディスコティック液晶性分子が配向していることが好ま
しい。さらに、円盤面の傾斜角は、ディスコティック液
晶性分子の円盤面と透明支持体表面との間の距離に伴っ
て変化していることが好ましい。このように円盤面の傾
斜角が円盤面と透明支持体表面との間の距離に伴って変
化しているように、ディスコティック液晶性分子を配向
(ハイブリッド配向)させた光学補償シートについて
は、特開平7−287120号公報に記載がある。同公
報では、面配向性透明支持体上にハイブリッド配向性デ
ィスコティック液晶性分子から形成した光学的異方性層
を設けた光学補償シートを、TN型液晶セルの視野角改
善のために使用している。面配向性透明支持体の使用
は、OCB型液晶セルやVA型液晶セル(特にOCB型
液晶セル)においても有効である。面配向性透明支持体
として用いるポリマーフイルムとしては、ポリカーボネ
ートフイルムが代表的であるが、ポリカーボネートフイ
ルムは寸度安定性に問題がある。また、ポリマーフイル
ムには、100μm程度の厚さが必要である。さらに、
ポリマーフイルムでは、面配向性の精密な制御も難し
い。
【0122】前述した(第1)光学的異方性層とディス
コティック液晶性分子をハイブリッド配向させた第2光
学的異方性層とを併用すると、特開平7−287120
号公報に記載されている光学補償シートと同様の効果を
得ることができる。すなわち、円盤面の平均傾斜角が5
°未満の状態でディスコティック液晶性分子が配向させ
た(第1)光学的異方性層が、面配向性透明支持体と同
様の光学的機能を示す。(第1)光学的異方性層は、面
配向性透明支持体と比較して、非常に寸度安定性が優れ
ている。また、光学的異方性層は、非常に薄い層(前述
したように好ましくは、0.1乃至10μm)として形
成できる。さらに、ディスコティック液晶性分子の塗布
量の制御により、1000nm程度の面配向性を数nm
単位で容易に制御できる。第2光学的異方性層の詳細
は、円盤面の平均傾斜角を5°未満の状態でディスコテ
ィック液晶性分子を配向させるための添加剤(セルロー
スの低級脂肪酸エステル、含フッ素界面活性剤および
1,3,5−トリアジン環を有する化合物)を使用しな
いこと以外は、前述した(第1)光学的異方性層と同様
である。第2光学的異方性層と(第1)光学的異方性層
との配置の順序について特に制限はない。ただし、第2
光学的異方性層の方が(第1)光学的異方性層よりも配
向膜(下記)の必要性が高いため、配向膜を一つだけ使
用する場合は、配向膜側に第2光学的異方性層を設ける
ことが好ましい。
【0123】[配向膜]配向膜は、光学的異方性層のデ
ィスコティック液晶性分子の配向方向を規定する機能を
有する。配向膜は、有機化合物(好ましくはポリマー)
のラビング処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログル
ーブを有する層の形成、あるいはラングミュア・ブロジ
ェット法(LB膜)による有機化合物(例、ω−トリコ
サン酸、ジオクタデシルメチルアンモニウムクロライ
ド、ステアリル酸メチル)の累積のような手段で、設け
ることができる。さらに、電場あるいは磁場の付与によ
り誘電体が配向する配向膜や、光照射により配向機能が
生じる配向膜も知られている。配向膜は、ポリマーのラ
ビング処理により形成することが好ましい。ポリビニル
アルコールが、好ましいポリマーである。疎水性基が結
合している変性ポリビニルアルコールが特に好ましい。
疎水性基は光学的異方性層のディスコティック液晶性分
子と親和性があるため、疎水性基をポリビニルアルコー
ルに導入することで、ディスコティック液晶性分子を均
一に配向させることができる。疎水性基は、ポリビニル
アルコールの主鎖末端または側鎖に結合させる。疎水性
基は、炭素原子数が6以上の脂肪族基(好ましくはアル
キル基またはアルケニル基)または芳香族基が好まし
い。ラビング処理は、配向膜の表面を、紙や布で一定方
向に、数回こすることにより実施する。
【0124】なお、配向膜を用いて、光学的異方性層の
ディスコティック液晶性分子を配向させてから、光学的
異方性層を透明支持体上に転写してもよい。配向状態で
固定されたディスコティック液晶性分子は、配向膜がな
くても配向状態を維持することができる。また、(第
1)光学的異方性層について微妙な数度の傾斜角が要求
されない場合は、ラビング処理をする必要はなく、配向
膜も不要である。ただし、ディスコティック液晶性分子
と透明支持体との密着性を改善する目的で、界面でディ
スコティック液晶性分子と化学結合を形成する配向膜
(特開平9−152509号公報記載)を用いてもよ
い。密着性改善の目的で配向膜を使用する場合は、ラビ
ング処理を実施しなくてもよい。
【0125】[透明支持体]透明支持体としては、ポリ
マーフイルムまたはガラス板を用いる。ポリマーフイル
ムを用いることが好ましい。支持体が透明であるとは、
光透過率が80%以上であることを意味する。ポリマー
の例には、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリス
ルホン、ポリエーテルスルホン、ジアセチルセルロース
およびトリアセチルセルロースが含まれる。ポリカーボ
ネート、ジアセチルセルロースおよびトリアセチルセル
ロースが好ましい。ポリマーフイルムは、ソルベントキ
ャスト法により形成することが好ましい。
【0126】透明支持体の光学的性質は、形成したフイ
ルムの延伸(好ましくは二軸延伸)や縦横の収縮率の制
御により調整することできる。透明支持体とその上に設
けられる層(接着層、配向膜あるいは光学的異方性層)
との接着を改善するため、透明支持体に表面処理(例、
グロー放電処理、コロナ放電処理、紫外線(UV)処
理、火炎処理)を実施してもよい。グロー放電処理また
はコロナ放電処理を実施することが好ましい。二種類以
上の表面処理を組み合わせて実施してもよい。透明支持
体の厚さは、20乃至500μmであることが好まし
く、50乃至200μmであることがさらに好ましい。
透明支持体の上に、接着層(下塗り層)を設けてもよ
い。接着層は、親水性ポリマー(例、ゼラチン)の塗布
により形成することが好ましい。接着層の厚さは、0.
1乃至2μmであることが好ましく、0.2乃至1μm
であることがさらに好ましい。
【0127】[液晶セル]前述したように、本発明は、
VA液晶モードまたはOCB液晶モードの液晶セルを用
いる液晶表示装置において特に有効である。VA液晶モ
ードの液晶セルでは、図1に示すように、棒状液晶性化
合物を電圧無印加時に実質的に垂直に配向させ、電圧印
加時に実質的に水平に配向させる。OCB液晶モードの
液晶セルでは、図2に示すように、棒状液晶性分子を液
晶セルの上部と下部とで実質的に逆の方向に配向させ
る。
【0128】[液晶表示装置]液晶表示装置は、液晶セ
ル、液晶セルの両側に配置された一対の光学補償シート
または液晶セルの片側に配置された光学補償シートおよ
びそれらの両側に配置された一対の偏光素子からなる。
液晶表示装置には、画像直視型、画像投影型や光変調型
が含まれる。TFTやMIMのような3端子または2端
子素子を用いたアクティブマトリクス液晶表示装置にも
本発明は有効である。
【0129】
【実施例】[実施例1]厚さ100μm、サイズ270
mm×100mmのトリアセチルセルロースフイルム
(フジタック、富士写真フイルム(株)製)を透明支持
体として用いた。透明支持体上にアルキル変性ポリビニ
ルアルコール(MP−203、クラレ(株)製)を0.
5μmの厚さに塗布、乾燥し、その表面をラビング処理
して、配向膜を形成した。配向膜の上に、以下の組成の
塗布液をバーコーターを用いて塗布した。
【0130】 ──────────────────────────────────── 光学的異方性層塗布液 ──────────────────────────────────── アセチル化度3.0%、ブチリル化度50.0%のセルロースアセテートブチ レート(CAB−531−1、イーストマンケミカル社製) 0.3重量部 下記のディスコティック液晶性化合物(1) 100重量部 光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 0.2重量部 メチルエチルケトン 400重量部 ────────────────────────────────────
【0131】
【化41】
【0132】塗布層を106℃に加熱し、2Jの紫外線
を照射し、ディスコティック液晶性化合物を重合させ、
その配向状態を固定した。このようにして、光学的異方
性層を形成し、光学補償シートを作成した。
【0133】[比較例1]ポリビニルブチラール(#3
000−1、電気化学工業(株)製)を、セルロースア
セテートブチレート(CAB−531−1)に代えて、
0.3重量部用いた以外は、実施例1と同様にして、光
学補償シートを作成した。
【0134】[比較例2]セルロースアセテートブチレ
ート(CAB−531−1)を添加しなかった以外は、
実施例1と同様にして、光学補償シートを作成した。
【0135】[比較例3]セルロースアセテートブチレ
ート(CAB−531−1)の添加量を、3.0重量部
に変更した以外は、実施例1と同様にして、光学補償シ
ートを作成した。
【0136】[実施例2]アセチル化度17.5%、ブ
チリル化度32.5%のセルロースアセテートブチレー
ト(CAB−321−0.1、イーストマンケミカル社
製)を、CAB−531−1に代えて、0.3重量部用
い、塗布層の加熱温度を、106℃から123℃に変更
した以外は、実施例1と同様にして、光学補償シートを
作成した。
【0137】[比較例4]セルロースアセテートブチレ
ート(CAB−321−0.1)を添加しなかった以外
は、実施例2と同様にして、光学補償シートを作成し
た。
【0138】[実施例3]アセチル化度2.0%、ブチ
リル化度52.0%のセルロースアセテートブチレート
(CAB−551−0.2、イーストマンケミカル社
製)を、CAB−531−1に代えて、0.3重量部用
い、塗布層の加熱温度を、106℃から112℃に変更
し、紫外線の露光量を2Jから1Jに変更した以外は、
実施例1と同様にして、光学補償シートを作成した。
【0139】[比較例5]セルロースアセテートブチレ
ート(CAB−551−0.2)を添加しなかった以外
は、実施例3と同様にして、光学補償シートを作成し
た。
【0140】[実施例4]アセチル化度2.5%、ブチ
リル化度45.0%のセルロースアセテートブチレート
(CAB−482−0.5、イーストマンケミカル社
製)を、CAB−531−1に代えて、0.5重量部用
い、塗布層の加熱温度を、106℃から145℃に変更
し、紫外線の露光量を2Jから3Jに変更した以外は、
実施例1と同様にして、光学補償シートを作成した。
【0141】[比較例6]ポリビニルブチラール(#3
000−1、電気化学工業(株)製)を、セルロースア
セテートブチレート(CAB−482−0.5)に代え
て、0.5重量部用いた以外は、実施例4と同様にし
て、光学補償シートを作成した。
【0142】[比較例7]セルロースアセテートブチレ
ート(CAB−482−0.5)を添加しなかった以外
は、実施例4と同様にして、光学補償シートを作成し
た。
【0143】[実施例5]下記のディスコティック液晶
性化合物(2)を、ディスコティック液晶性化合物
(1)に代えて、100重量部用い、塗布層の加熱温度
を、106℃から85℃に変更した以外は、実施例1と
同様にして、光学補償シートを作成した。
【0144】
【化42】
【0145】[比較例8]セルロースアセテートブチレ
ート(CAB−531−1)を添加しなかった以外は、
実施例5と同様にして、光学補償シートを作成した。
【0146】[実施例6]下記のディスコティック液晶
性化合物(3)を、ディスコティック液晶性化合物
(1)に代えて、100重量部用い、塗布層の加熱温度
を、106℃から124℃に変更し、紫外線の露光量を
2Jから1Jに変更した以外は、実施例1と同様にして
光学補償シートを作成した。
【0147】
【化43】
【0148】[比較例9]セルロースアセテートブチレ
ート(CAB−531−1)を添加しなかった以外は、
実施例6と同様にして、光学補償シートを作成した。
【0149】[実施例7]下記のディスコティック液晶
性化合物(4)を、ディスコティック液晶性化合物
(1)に代えて、100重量部用い、塗布層の加熱温度
を、106℃から90℃に変更し、紫外線の露光量を2
Jから5Jに変更した以外は、実施例1と同様にして光
学補償シートを作成した。
【0150】
【化44】
【0151】[比較例10]セルロースアセテートブチ
レート(CAB−531−1)を添加しなかった以外
は、実施例7と同様にして、光学補償シートを作成し
た。
【0152】(光学補償シートの評価)光学補償シート
の光学的異方性層の光学的性質を、エリプソメーター
(AEP−100、島津製作所(株)製)を用いて63
2.8nmの波長で測定した。結果を第1表に示す。第
1表における傾斜(°)は、レターデーションが最小と
なる方向(光軸)の傾斜角で、ディスコティック液晶性
分子(DLC)の円盤面と透明支持体表面との平均傾斜
角度に相当する。Δndは、厚み方向のレターデーショ
ン(nm)である。
【0153】
【表1】 第1表 ──────────────────────────────────── 光学補償 光学的異方性層 光学的性質 シート DLC 添加ポリマー(使用量) 加熱温度 露光 傾斜 Δnd ──────────────────────────────────── 実施例1 (1) CAB-531-1(0.3) 106℃ 2J 2 −148 比較例1 (1) PVB (0.3) 106℃ 2J 27 −152 比較例2 (1) なし 106℃ 2J 33 −153 比較例3 (1) CAB-531-1(3.0) 106℃ 2J 均一配向しない 実施例2 (1) CAB-321-0.1 (0.3) 123℃ 2J 2 −151 比較例4 (1) なし 123℃ 2J 35 −146 実施例3 (1) CAB-551-0.2 (0.3) 112℃ 1J 1 −153 比較例5 (1) なし 112℃ 1J 28 −147 実施例4 (1) CAB-482-0.5 (0.5) 141℃ 3J 1 −150 比較例6 (1) PVB (0.5) 141℃ 3J 31 −151 比較例7 (1) なし 141℃ 3J 36 −145 実施例5 (2) CAB-531-1(0.3) 85℃ 2J 1 −149 比較例8 (2) なし 85℃ 2J 30 −147 実施例6 (3) CAB-531-1(0.3) 124℃ 1J 2 −161 比較例9 (3) なし 124℃ 1J 25 −163 実施例7 (4) CAB-531-1(0.3) 90℃ 5J 0 −151 比較例10 (4) なし 90℃ 5J 28 −160 ──────────────────────────────────── (註) PVB:ポリビニルブチラール
【0154】[実施例8]厚さ100μm、サイズ27
0mm×100mmのトリアセチルセルロースフイルム
(フジタック、富士写真フイルム(株)製)を透明支持
体として用いた。透明支持体上にアルキル変性ポリビニ
ルアルコール(MP−203、クラレ(株)製)の水溶
液をバーコーターで塗布、乾燥し、その表面をラビング
処理して、配向膜を形成した。配向膜の厚さは、0.6
5μmであった。配向膜の上に、以下の組成の塗布液を
バーコーターを用いて塗布し、室温で乾燥した。形成し
た塗布層の厚さは、1.7μmであった。
【0155】 ──────────────────────────────────── 光学的異方性層塗布液 ──────────────────────────────────── 含フッ素界面活性剤(FS−3) 3重量部 実施例1で用いたディスコティック液晶性化合物(1) 100重量部 光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 0.2重量部 メチルエチルケトン 400重量部 ────────────────────────────────────
【0156】
【化45】
【0157】塗布層を115℃に加熱し、ディスコティ
ック液晶性化合物を配向させた。次に、高圧水銀灯を用
いて紫外線を塗布層に600mJ/cm2 照射し、ディ
スコティック液晶性化合物を重合させ、その配向状態を
固定した。このようにして、光学的異方性層を形成し、
光学補償シートを作成した。
【0158】[実施例9〜19および比較例11〜1
5]含フッ素界面活性剤の種類と量を、第2表に示すよ
うに変更した以外は、実施例8と同様にして光学補償シ
ートを作成した。
【0159】(光学補償シートの評価)光学補償シート
の光学的異方性層の光学的性質を、エリプソメーター
(AEP−100、島津製作所(株)製)を用いて63
2.8nmの波長で測定した。結果を第2表に示す。第
2表における傾斜(°)は、レターデーションが最小と
なる方向(光軸)の傾斜角で、ディスコティック液晶性
分子(DLC)の円盤面と透明支持体表面との平均傾斜
角度に相当する。Δndは、厚み方向のレターデーショ
ン(nm)である。
【0160】
【表2】 第2表 ──────────────────────────────────── 光学補償 含フッ素界面活性剤 光学的性質 シート 種類 量 傾斜 Δnd ──────────────────────────────────── 実施例8 FS−3 3重量部 0.8° −143nm 実施例9 FS−3 5重量部 1.9° −139nm 実施例10 FS−3 10重量部 2.2° −130nm 実施例11 FS−3 30重量部 2.8° −129nm 実施例12 FS−7 5重量部 0.9° −125nm 実施例13 FS−19 5重量部 2.1° −137nm 実施例14 FS−22 5重量部 1.5° −140nm 実施例15 FS−26 5重量部 1.2° −151nm 実施例16 FS−37 5重量部 1.0° −125nm 実施例17 FS−57 5重量部 0.5° −130nm 実施例18 FS−67 5重量部 0.1° −141nm 実施例19 FS−70 5重量部 2.7° −148nm 比較例11 なし − 25° −125nm 比較例12 FS−3 1重量部 51° −131nm 比較例13 FS−3 35重量部 液晶相を示さない 比較例14 FS−7 1重量部 47° −135nm 比較例15 FS−7 35重量部 液晶相を示さない ────────────────────────────────────
【0161】
【化46】
【0162】
【化47】
【0163】
【化48】
【0164】
【化49】
【0165】
【化50】
【0166】
【化51】
【0167】
【化52】
【0168】
【化53】
【0169】[実施例20]厚さ0.85mmのガラス
板を透明支持体として用いた。透明支持体上にメタクリ
ロイルオキシエチルイソシアネートで修飾した変性ポリ
ビニルアルコール(特開平8−48197号公報のポリ
マー番号1)の水溶液をバーコーターで塗布、乾燥し、
その表面をラビング処理して、配向膜を形成した。配向
膜の厚さは、0.63μmであった。配向膜の上に、以
下の組成の塗布液を、1000rpmのスピンコーター
を用いて塗布し、室温で乾燥した。形成した塗布層の厚
さは、1.9μmであった。
【0170】 ──────────────────────────────────── 光学的異方性層塗布液 ──────────────────────────────────── 含フッ素界面活性剤(FS−3) 3重量部 下記のディスコティック液晶性化合物(5) 100重量部 光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 0.2重量部 メチルエチルケトン 400重量部 ────────────────────────────────────
【0171】
【化54】
【0172】塗布層を180℃に加熱し、ディスコティ
ック液晶性化合物を配向させた。次に、高圧水銀灯を用
いて紫外線を塗布層に600mJ/cm2 照射し、ディ
スコティック液晶性化合物を重合させ、その配向状態を
固定した。このようにして、光学的異方性層を形成し、
光学補償シートを作成した。
【0173】[実施例21〜31および比較例16〜1
8]ディスコティック液晶性化合物の種類、含フッ素界
面活性剤の種類と量および塗布層の加熱温度を、第3表
に示すように変更した以外は、実施例20と同様にして
光学補償シートを作成した。
【0174】(光学補償シートの評価)光学補償シート
の光学的異方性層の光学的性質を、エリプソメーター
(AEP−100、島津製作所(株)製)を用いて63
2.8nmの波長で測定した。結果を第3表に示す。第
3表における傾斜(°)は、レターデーションが最小と
なる方向(光軸)の傾斜角で、ディスコティック液晶性
分子(DLC)の円盤面と透明支持体表面との平均傾斜
角度に相当する。Δndは、厚み方向のレターデーショ
ン(nm)である。
【0175】
【表3】 第3表 ──────────────────────────────────── 光学補償 光学的異方性層 光学的性質 シート DLC 界面活性剤(使用量) 加熱温度 傾斜 Δnd ──────────────────────────────────── 実施例20 (5) FS−3 (4重量部)180℃ 2.3 −133 実施例21 (5) FS−3(10重量部)180℃ 2.0 −125 実施例22 (5) FS−3(20重量部)180℃ 1.5 −110 比較例16 (5) なし 180℃ 42 −135 比較例17 (5) FS−3(35重量部)180℃ 液晶相を示さない 実施例23 (5) FS−6 (4重量部)180℃ 1.8 −127 実施例24 (5) FS−42 (5重量部)180℃ 1.0 −122 実施例25 (5) FS−50(10重量部)180℃ 1.1 −125 実施例26 (5) FS−52 (7重量部)180℃ 0.8 −130 実施例27 (6) FS−3 (5重量部) 80℃ 0.7 −218 実施例28 (6) FS−26(10重量部) 80℃ 1.9 −230 実施例29 (6) FS−48 (7重量部) 80℃ 2.9 −225 実施例30 (7) FS−3 (5重量部)175℃ 3.1 −144 実施例31 (7) FS−3(10重量部)175℃ 2.8 −150 比較例18 (7) なし 175℃ 21 −145 ────────────────────────────────────
【0176】
【化55】
【0177】
【化56】
【0178】
【化57】
【0179】
【化58】
【0180】
【化59】
【0181】
【化60】
【0182】
【化61】
【0183】[実施例32]厚さ100μm、サイズ2
70mm×100mmのトリアセチルセルロースフイル
ム(フジタック、富士写真フイルム(株)製)を透明支
持体として用いた。透明支持体上にアルキル変性ポリビ
ニルアルコール(MP−203、クラレ(株)製)を
0.5μmの厚さに塗布、乾燥して(ラビング処理を実
施せずに)、配向膜を形成した。配向膜の上に、実施例
1で用いた組成の塗布液をバーコーターを用いて塗布し
た。塗布層を106℃に加熱し、2Jの紫外線を照射
し、ディスコティック液晶性化合物を重合させ、その配
向状態を固定した。このようにして、光学的異方性層を
形成し、光学補償シートを作成した。
【0184】[実施例33]厚さ100μm、サイズ2
70mm×100mmのトリアセチルセルロースフイル
ム(フジタック、富士写真フイルム(株)製)を透明支
持体として用いた。透明支持体の上に、実施例1で用い
た組成の塗布液をバーコーターを用いて塗布した。塗布
層を106℃に加熱し、2Jの紫外線を照射し、ディス
コティック液晶性化合物を重合させ、その配向状態を固
定した。このようにして、光学的異方性層を形成し、光
学補償シートを作成した。
【0185】[実施例34]厚さ100μm、サイズ2
70mm×100mmのトリアセチルセルロースフイル
ム(フジタック、富士写真フイルム(株)製)を透明支
持体として用いた。透明支持体上にアルキル変性ポリビ
ニルアルコール(MP−203、クラレ(株)製)の水
溶液をバーコーターで塗布、乾燥して(ラビング処理を
実施せずに)、配向膜を形成した。配向膜の厚さは、
0.65μmであった。配向膜の上に、実施例8で用い
た組成の塗布液をバーコーターを用いて塗布し、室温で
乾燥した。形成した塗布層の厚さは、1.7μmであっ
た。塗布層を115℃に加熱し、ディスコティック液晶
性化合物を配向させた。次に、高圧水銀灯を用いて紫外
線を塗布層に600mJ/cm2 照射し、ディスコティ
ック液晶性化合物を重合させ、その配向状態を固定し
た。このようにして、光学的異方性層を形成し、光学補
償シートを作成した。
【0186】[実施例35]厚さ100μm、サイズ2
70mm×100mmのトリアセチルセルロースフイル
ム(フジタック、富士写真フイルム(株)製)を透明支
持体として用いた。透明支持体の上に、実施例8で用い
た組成の塗布液をバーコーターを用いて塗布し、室温で
乾燥した。形成した塗布層の厚さは、1.7μmであっ
た。塗布層を115℃に加熱し、ディスコティック液晶
性化合物を配向させた。次に、高圧水銀灯を用いて紫外
線を塗布層に600mJ/cm2 照射し、ディスコティ
ック液晶性化合物を重合させ、その配向状態を固定し
た。このようにして、光学的異方性層を形成し、光学補
償シートを作成した。
【0187】[実施例36]厚さ0.85mmのガラス
板を透明支持体として用いた。透明支持体上にメタクリ
ロイルオキシエチルイソシアネートで修飾した変性ポリ
ビニルアルコール(特開平8−48197号公報のポリ
マー番号1)の水溶液をバーコーターで塗布、乾燥して
(ラビング処理を実施せずに)、配向膜を形成した。配
向膜の厚さは、0.63μmであった。配向膜の上に、
実施例20で用いた組成の塗布液を、1000rpmの
スピンコーターを用いて塗布し、室温で乾燥した。形成
した塗布層の厚さは、1.9μmであった。塗布層を1
80℃に加熱し、ディスコティック液晶性化合物を配向
させた。次に、高圧水銀灯を用いて紫外線を塗布層に6
00mJ/cm2 照射し、ディスコティック液晶性化合
物を重合させ、その配向状態を固定した。このようにし
て、光学的異方性層を形成し、光学補償シートを作成し
た。
【0188】[実施例37]厚さ0.85mmのガラス
板を透明支持体として用いた。透明支持体の上に、実施
例20で用いた組成の塗布液を、1000rpmのスピ
ンコーターを用いて塗布し、室温で乾燥した。形成した
塗布層の厚さは、1.9μmであった。塗布層を180
℃に加熱し、ディスコティック液晶性化合物を配向させ
た。次に、高圧水銀灯を用いて紫外線を塗布層に600
mJ/cm2 照射し、ディスコティック液晶性化合物を
重合させ、その配向状態を固定した。このようにして、
光学的異方性層を形成し、光学補償シートを作成した。
【0189】(光学補償シートの評価)光学補償シート
の光学的異方性層の光学的性質を、エリプソメーター
(AEP−100、島津製作所(株)製)を用いて63
2.8nmの波長で測定した。結果を第4表に示す。第
4表における傾斜(°)は、レターデーションが最小と
なる方向(光軸)の傾斜角で、ディスコティック液晶性
分子(DLC)の円盤面と透明支持体表面との平均傾斜
角度に相当する。Δndは、厚み方向のレターデーショ
ン(nm)である。
【0190】
【表4】 第4表 ──────────────────────────────────── 光学補償 光学的異方性層 配向 光学的性質 シート DLC 添加剤(重量部) 加熱温度 露光 膜 傾斜 Δnd ──────────────────────────────────── 実施例32 (1) CAB531-1(0.3)106℃ 2J N 2 −133 実施例33 (1) CAB531-1(0.3)106℃ 2J − 1 −125 実施例34 (1) FS−3(3) 115℃ 0.6J N 2 −110 実施例35 (1) FS−3(3) 115℃ 0.6J − 2 −127 実施例36 (5) FS−3(10) 180℃ 0.6J N 1 −122 実施例37 (5) FS−3(10) 180℃ 0.6J − 0 −125 ──────────────────────────────────── (註) 配向膜N:ラビング処理なし 配向膜−:配向膜なし
【0191】[比較例19]厚さ0.85mmのガラス
板を透明支持体として用いた。透明支持体上にメタクリ
ロイルオキシエチルイソシアネートで修飾した変性ポリ
ビニルアルコール(特開平8−48197号公報のポリ
マー番号1)の水溶液をバーコーターで塗布、乾燥し、
その表面をラビング処理して、配向膜を形成した。配向
膜の厚さは、0.54μmであった。配向膜の上に、下
記の組成の塗布液を、1000rpmのスピンコーター
を用いて塗布し、室温で乾燥した。形成した塗布層の厚
さは、1.34μmであった。
【0192】 ──────────────────────────────────── (第2)光学的異方性層塗布液 ──────────────────────────────────── 実施例1で用いたディスコティック液晶性化合物(1) 100重量部 光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 0.2重量部 メチルエチルケトン 400重量部 ──────────────────────────────────── 塗布層を135℃に加熱し、ディスコティック液晶性化
合物を配向させた。次に、高圧水銀灯を用いて紫外線を
塗布層に600mJ/cm2 照射し、ディスコティック
液晶性化合物を重合させ、その配向状態を固定した。こ
のようにして、光学的異方性層を形成し、光学補償シー
トを作成した。
【0193】[実施例38]比較例19で形成した光学
的異方性層を第2光学的異方性層として、その上に、以
下の組成の塗布液をバーコーターを用いて塗布した。
【0194】 ──────────────────────────────────── (第1)光学的異方性層塗布液 ──────────────────────────────────── アセチル化度3.0%、ブチリル化度50.0%のセルロースアセテートブチ レート(CAB−531−1、イーストマンケミカル社製) 0.3重量部 実施例1で用いたディスコティック液晶性化合物(1) 100重量部 光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 0.2重量部 メチルエチルケトン 400重量部 ────────────────────────────────────
【0195】塗布層を106℃に加熱し、紫外線を塗布
層に2J/cm2 照射し、ディスコティック液晶性化合
物を重合させ、その配向状態を固定した。このようにし
て、第1光学的異方性層を形成し、光学補償シートを作
成した。
【0196】(光学補償シートの評価)液晶の異常光と
常光の屈折率の差と液晶セルのギャップサイズの積が3
50nmであるOCB型液晶セルの上下に、比較例19
または実施例38で作成した光学補償シートを二枚装着
し、液晶セルに対して0V〜5Vの40Hz矩形波にお
ける透過率(T)の角度依存性を測定した。液晶セル表
面の法線方向からのコントラスト比(T1V/T5V)が1
0を示す位置までの角度を視野角と定義し、上下左右の
視野角を求めた。結果を第5表に示す。
【0197】
【表5】 第5表 ──────────────────────────────────── 光学補償 視野角(゜) シート 光学的異方性層 上 下 右 左 ──────────────────────────────────── 比較例19 第2光学的異方性層のみ 30 25 45 50 実施例38 第2+第1光学的異方性層 60 70 65 65 ────────────────────────────────────
【0198】[実施例39]厚さ100μm、サイズ2
70mm×100mmのトリアセチルセルロースフイル
ム(フジタック、富士写真フイルム(株)製)を透明支
持体として用いた。透明支持体上にアルキル変性ポリビ
ニルアルコール(MP−203、クラレ(株)製)の水
溶液をバーコーターで塗布、乾燥し、その表面をラビン
グ処理して、配向膜を形成した。配向膜の厚さは、0.
65μmであった。配向膜の上に、以下の組成の塗布液
をバーコーターを用いて塗布し、室温で乾燥した。形成
した塗布層の厚さは、1.7μmであった。
【0199】 ──────────────────────────────────── 光学的異方性層塗布液 ──────────────────────────────────── メラミン化合物(MM−2) 0.5重量部 実施例1で用いたディスコティック液晶性化合物(1) 100重量部 光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 0.2重量部 メチルエチルケトン 400重量部 ────────────────────────────────────
【0200】
【化62】
【0201】塗布層を120℃に加熱し、ディスコティ
ック液晶性化合物を配向させた。次に、高圧水銀灯を用
いて紫外線を塗布層に600mJ/cm2 照射し、ディ
スコティック液晶性化合物を重合させ、その配向状態を
固定した。このようにして、光学的異方性層を形成し、
光学補償シートを作成した。
【0202】[実施例40〜59および比較例20、2
1]メラミン化合物の種類と量を、第6表に示すように
変更した以外は、実施例39と同様にして光学補償シー
トを作成した。
【0203】(光学補償シートの評価)光学補償シート
の光学的異方性層の光学的性質を、エリプソメーター
(AEP−100、島津製作所(株)製)を用いて63
2.8nmの波長で測定した。結果を第6表に示す。第
6表における傾斜(°)は、レターデーションが最小と
なる方向(光軸)の傾斜角で、ディスコティック液晶性
分子(DLC)の円盤面と透明支持体表面との平均傾斜
角度に相当する。Δndは、厚み方向のレターデーショ
ン(nm)である。
【0204】
【表6】 第6表 ──────────────────────────────────── 光学補償 メラミン化合物 光学的性質 シート 種類 量 傾斜 Δnd ──────────────────────────────────── 実施例39 MM−2 0.5重量部 1.8° −124nm 実施例40 MM−2 1重量部 2.1° −130nm 実施例41 MM−2 5重量部 1.1° −115nm 実施例42 MM−2 10重量部 0.3° −119nm 実施例43 MM−2 15重量部 0.9° −131nm 比較例20 MM−2 30重量部 液晶相を示さない 比較例21 なし − 25° −125nm 実施例44 MM−1 5重量部 1.3° −121nm 実施例45 MM−3 5重量部 2.0° −129nm 実施例46 MM−5 5重量部 1.1° −130nm 実施例47 MM−17 5重量部 3.0° −124nm 実施例48 MM−19 5重量部 1.9° −128nm 実施例49 MM−26 5重量部 0.5° −130nm 実施例50 MM−50 5重量部 2.1° −111nm 実施例51 MM−54 5重量部 1.2° −119nm 実施例52 MM−62 5重量部 2.4° −125nm 実施例53 MM−89 5重量部 0.8° −123nm 実施例54 MM−96 5重量部 1.9° −119nm 実施例55 MM−27 5重量部 1.3° −121nm 実施例56 MM−31 5重量部 0.9° −118nm 実施例57 MM−33 5重量部 1.5° −123nm 実施例58 MM−94 5重量部 1.9° −120nm 実施例59 MM−95 5重量部 0.7° −117nm ────────────────────────────────────
【0205】
【化63】
【0206】
【化64】
【0207】
【化65】
【0208】
【化66】
【0209】
【化67】
【0210】
【化68】
【0211】
【化69】
【0212】
【化70】
【0213】
【化71】
【0214】
【化72】
【0215】
【化73】
【0216】
【化74】
【0217】
【化75】
【0218】
【化76】
【0219】
【化77】
【0220】
【化78】
【0221】[実施例60]厚さ0.85mmのガラス
板を透明支持体として用いた。透明支持体上にメタクリ
ロイルオキシエチルイソシアネートで修飾した変性ポリ
ビニルアルコール(特開平8−48197号公報のポリ
マー番号1)の水溶液をバーコーターで塗布、乾燥し、
その表面をラビング処理して、配向膜を形成した。配向
膜の厚さは、0.63μmであった。配向膜の上に、以
下の組成の塗布液を、1000rpmのスピンコーター
を用いて塗布し、室温で乾燥した。形成した塗布層の厚
さは、1.9μmであった。
【0222】 ──────────────────────────────────── 光学的異方性層塗布液 ──────────────────────────────────── メラミン化合物(MM−2) 0.5重量部 実施例20で用いたディスコティック液晶性化合物(5)100重量部 光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 0.2重量部 メチルエチルケトン 400重量部 ────────────────────────────────────
【0223】塗布層を180℃に加熱し、ディスコティ
ック液晶性化合物を配向させた。次に、高圧水銀灯を用
いて紫外線を塗布層に600mJ/cm2 照射し、ディ
スコティック液晶性化合物を重合させ、その配向状態を
固定した。このようにして、光学的異方性層を形成し、
光学補償シートを作成した。
【0224】[実施例61〜85および比較例22〜2
3]ディスコティック液晶性化合物の種類、メラミン化
合物の種類と量および塗布層の加熱温度を、第7表に示
すように変更した以外は、実施例60と同様にして光学
補償シートを作成した。
【0225】(光学補償シートの評価)光学補償シート
の光学的異方性層の光学的性質を、エリプソメーター
(AEP−100、島津製作所(株)製)を用いて63
2.8nmの波長で測定した。結果を第7表に示す。第
7表における傾斜(°)は、レターデーションが最小と
なる方向(光軸)の傾斜角で、ディスコティック液晶性
分子(DLC)の円盤面と透明支持体表面との平均傾斜
角度に相当する。Δndは、厚み方向のレターデーショ
ン(nm)である。
【0226】
【表7】 第7表 ──────────────────────────────────── 光学補償 光学的異方性層 光学的性質 シート DLC メラミン化合物(使用量) 加熱温度 傾斜 Δnd ──────────────────────────────────── 実施例60 (5) MM−2( 0.5重量部)180℃ 1.9 −145 実施例61 (5) MM−2 (1重量部)180℃ 1.5 −150 実施例62 (5) MM−2 (5重量部)180℃ 1.8 −144 実施例63 (5) MM−2(10重量部)180℃ 1.1 −121 比較例22 (5) なし 180℃ 42 −135 実施例64 (5) MM−1 (5重量部)180℃ 0.7 −130 実施例65 (5) MM−3 (7重量部)180℃ 2.9 −121 実施例66 (5) MM−19 (5重量部)180℃ 2.8 −130 実施例67 (5) MM−50 (4重量部)180℃ 1.1 −134 実施例68 (5) MM−62 (2重量部)180℃ 1.5 −131 実施例69 (5) MM−72(10重量部)180℃ 0.8 −135 実施例70 (6) MM−2(15重量部) 80℃ 0.7 −229 実施例71 (6) MM−1 (7重量部) 80℃ 1.1 −215 実施例72 (6) MM−3 (1重量部) 80℃ 1.5 −228 実施例73 (7) MM−2 (1重量部)175℃ 1.4 −140 実施例74 (7) MM−1 (3重量部)175℃ 1.8 −148 実施例75 (7) MM−50 (5重量部)175℃ 3.0 −143 比較例23 (7) なし 175℃ 21 −145 実施例76 (5) MM−28 (5重量部)180℃ 1.2 −134 実施例77 (5) MM−31(10重量部)180℃ 1.9 −130 実施例78 (5) MM−57 (7重量部)180℃ 2.1 −141 実施例79 (5) MM−59 (8重量部)180℃ 2.5 −129 実施例80 (6) MM−29 (9重量部) 80℃ 2.1 −230 実施例81 (6) MM−30 (5重量部) 80℃ 1.3 −219 実施例82 (6) MM−69 (5重量部) 80℃ 1.1 −221 実施例83 (7) MM−30 (6重量部)175℃ 2.0 −149 実施例84 (7) MM−58(10重量部)175℃ 1.9 −143 実施例85 (7) MM−71(15重量部)175℃ 1.3 −140 ────────────────────────────────────
【0227】
【化79】
【0228】
【化80】
【0229】
【化81】
【0230】
【化82】
【0231】
【化83】
【0232】
【化84】
【0233】
【化85】
【0234】
【化86】
【0235】
【化87】
【0236】[予備実験1]ガラス板を透明支持体とし
て用いた。透明支持体上にアルキル変性ポリビニルアル
コール(MP−203、クラレ(株)製)の水溶液をバ
ーコーターで塗布、乾燥し、配向膜を形成した。配向膜
の上に、以下の組成の塗布液を、スピンコーターを用い
て塗布し、室温で乾燥した。
【0237】 ──────────────────────────────────── 塗布液 ──────────────────────────────────── メラミンポリマー(MP−5) 1重量部 実施例1で用いたディスコティック液晶性化合物(1) 100重量部 メチルエチルケトン 400重量部 ────────────────────────────────────
【0238】
【化88】
【0239】得られた試料を徐々に加熱し、液晶相の変
化を偏光顕微鏡で観察した。その結果、116乃至18
0℃の範囲で液晶状態であることが認められた。試料を
速やかに室温に冷却し、配向状態のまま、エリプソメー
ター(AEP−100、島津製作所(株)製)を用いて
光軸の傾斜角を調べたところ、2.9±0.4゜であっ
た。
【0240】[予備実験2]メラミンポリマー(MP−
5)の添加量を10重量部に変更した以外は、予備実験
1と同様に試料を作成した評価した。その結果、111
乃至151℃の範囲で液晶状態であることが認められ
た。また、光軸の傾斜角は、2.9±0.7゜であっ
た。
【0241】[予備実験3]メラミンポリマー(MP−
5)を添加しなかった以外は、予備実験1と同様に試料
を作成した評価した。その結果、126乃至183℃の
範囲で液晶状態であることが認められた。ただし、液晶
状態ではシュリーレン模様が認められ、液晶性分子は均
一に配向していなかた。
【0242】[実施例86]厚さ100μmのトリアセ
チルセルロースフイルム(フジタック、富士写真フイル
ム(株)製)を透明支持体として用いた。透明支持体上
にアルキル変性ポリビニルアルコール(MP−203、
クラレ(株)製)の水溶液をバーコーターで塗布、乾燥
して、配向膜を形成した。配向膜の上に、以下の組成の
塗布液をバーコーターを用いて塗布し、室温で乾燥し
た。
【0243】 ──────────────────────────────────── 光学的異方性層塗布液 ──────────────────────────────────── メラミンポリマー(MP−5) 1重量部 実施例1で用いたディスコティック液晶性化合物(1) 100重量部 光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)製) 3重量部 メチルエチルケトン 400重量部 ────────────────────────────────────
【0244】塗布層を130℃に加熱し、ディスコティ
ック液晶性化合物を配向させた。次に、高圧水銀灯を用
いて紫外線を塗布層に600mJ/cm2 照射し、ディ
スコティック液晶性化合物を重合させ、その配向状態を
固定した。このようにして、光学的異方性層を形成し、
光学補償シートを作成した。光学異方性層は、室温にお
いても重合前の液晶状態を有しており、再び130℃に
加熱しても、液晶性を示すことはなかった。エリプソメ
ーター(AEP−100、島津製作所(株)製)を用い
て、光軸の傾斜角を調べたところ、5゜未満であった。
【0245】[実施例87]メラミンポリマー(MP−
5)に代えて、メラミンポリマー(MP−7)を同量用
いた以外は、実施例86と同様にして、光学補償シート
を作成した。
【0246】
【化89】
【0247】光学異方性層は、室温においても重合前の
液晶状態を有しており、再び130℃に加熱しても、液
晶性を示すことはなかった。エリプソメーター(AEP
−100、島津製作所(株)製)を用いて、光軸の傾斜
角を調べたところ、5゜未満であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】電圧無印加時(off)および電圧印加時(o
n)のVA液晶セル内の棒状液晶性分子の配向状態およ
び光学的異方性層内のディスコティック液晶性分子の配
向状態を模式的に示す断面図である。
【図2】電圧無印加時(off)および電圧印加時(o
n)のOCB液晶セル内の棒状液晶性分子の配向状態お
よび光学的異方性層と第2光学的異方性層内のディスコ
ティック液晶性分子の配向状態を模式的に示す断面図で
ある。
【符号の説明】
11、21 液晶セルの上基板 12、22 液晶 12a〜12d、22a〜22d 棒状液晶性化合物 13、23 液晶セルの下基板 14、24 光学的異方性層 25 第2光学的異方性層 14a、24a、25a、25b、25c ディスコテ
ィック液晶性分子 15、26 配向膜 16、27 透明支持体 off 電圧無印加時 on 電圧印加時 θ、θa、θb、θc ディスコティック液晶性分子の
円盤面と透明支持体表面との傾斜角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河田 憲 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明支持体上にディスコティック液晶性
    分子から形成された光学的異方性層を有する光学補償シ
    ートであって、ディスコティック液晶性分子の円盤面と
    透明支持体表面との平均傾斜角が5°未満の状態でディ
    スコティック液晶性分子が配向しており、その配向状態
    でディスコティック液晶性分子が固定されていることを
    特徴とする光学補償シート。
  2. 【請求項2】 ディスコティック液晶性分子が重合によ
    り固定されている請求項1に記載の光学補償シート。
  3. 【請求項3】 光学的異方性層が、さらにセルロースの
    低級脂肪酸エステルを、ディスコティック液晶性分子の
    量の0.01乃至1重量%の量で含む請求項1に記載の
    光学補償シート。
  4. 【請求項4】 光学的異方性層が、さらに含フッ素界面
    活性剤を、ディスコティック液晶性分子の量の2乃至3
    0重量%の量で含む請求項1に記載の光学補償シート。
  5. 【請求項5】 光学的異方性層が、さらに1,3,5−
    トリアジン環を有する化合物を、ディスコティック液晶
    性分子の量の0.01乃至20重量%の量で含む請求項
    1に記載の光学補償シート。
  6. 【請求項6】 1,3,5−トリアジン環を有する化合
    物がメラミン化合物である請求項5に記載の光学補償シ
    ート。
  7. 【請求項7】 1,3,5−トリアジン環を有する化合
    物がメラミンポリマーである請求項6に記載の光学補償
    シート。
  8. 【請求項8】 1,3,5−トリアジン環を有する化合
    物とディスコティック液晶性分子とが重合している状態
    で光学的異方性層に含まれている請求項2に記載の光学
    補償シート。
  9. 【請求項9】 光学補償シートが、さらにディスコティ
    ック液晶性分子から形成された第2光学的異方性層を有
    し、第2光学的異方性層内でディスコティック液晶性分
    子の円盤面と透明支持体表面との平均傾斜角が5°以上
    の状態でディスコティック液晶性分子が配向しており、
    該傾斜角がディスコティック液晶性分子の円盤面と透明
    支持体表面との間の距離に伴って変化している請求項1
    に記載の光学補償シート。
  10. 【請求項10】 VA型液晶セル、その両側に配置され
    た二枚の偏光板およびVA型液晶セルと一方または両方
    の偏光板との間に配置された一枚または二枚の光学補償
    シートからなるVA型液晶表示装置であって、光学補償
    シートが透明支持体上にディスコティック液晶性分子か
    ら形成された光学的異方性層を有し、ディスコティック
    液晶性分子の円盤面と透明支持体表面との平均傾斜角が
    5°未満の状態でディスコティック液晶性分子が配向し
    ており、その配向状態でディスコティック液晶性分子が
    固定されていることを特徴とするVA型液晶表示装置。
  11. 【請求項11】 OCB型液晶セル、その両側に配置さ
    れた二枚の偏光板およびOCB型液晶セルと一方または
    両方の偏光板との間に配置された一枚または二枚の光学
    補償シートからなるOCB型液晶表示装置であって、光
    学補償シートが透明支持体上にディスコティック液晶性
    分子から形成された光学的異方性層を有し、ディスコテ
    ィック液晶性分子の円盤面と透明支持体表面との平均傾
    斜角が5°未満の状態でディスコティック液晶性分子が
    配向しており、その配向状態でディスコティック液晶性
    分子が固定されていることを特徴とするOCB型液晶表
    示装置。
  12. 【請求項12】 光学補償シートが、さらにディスコテ
    ィック液晶性分子から形成された第2光学的異方性層を
    有し、第2光学的異方性層内でディスコティック液晶性
    分子の円盤面と透明支持体表面との傾斜角が5°以上の
    状態でディスコティック液晶性分子が配向しており、該
    傾斜角がディスコティック液晶性分子の円盤面と透明支
    持体表面との間の距離に伴って変化している請求項11
    に記載のOCB型液晶表示装置。
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