JP2000034251A - 光学補償シート、液晶表示素子、ディスコティック化合物、および液晶組成物 - Google Patents

光学補償シート、液晶表示素子、ディスコティック化合物、および液晶組成物

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JP2000034251A
JP2000034251A JP10218624A JP21862498A JP2000034251A JP 2000034251 A JP2000034251 A JP 2000034251A JP 10218624 A JP10218624 A JP 10218624A JP 21862498 A JP21862498 A JP 21862498A JP 2000034251 A JP2000034251 A JP 2000034251A
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ring
naph
liquid crystal
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English (en)
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Mitsuyuki Matsuoka
光進 松岡
Ken Kawada
憲 河田
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示素子に装着させることにより、視野
角の拡大などを可能にする光学補償シートの光学異方性
層の形成に有利に用いることのできる、ディスコティッ
クネマティック相の形成温度の範囲が広く、室温時の結
晶性に優れたディスコティック液晶化合物を提供するこ
と。 【解決手段】 下記一般式(2)で表されるディスコテ
ィック化合物: 【化1】 [L1 は、オキシメチレン基、又はオキシカルボニル基
を表す;Naphは、メチル基、メトキシ基、フッ素原
子、もしくは塩素原子を有していても良いナフタレン環
を表す;L2 は、炭素原子数1〜20のオキシアルキレ
ン基、炭素原子数1〜20のポリオキシアルキレン基、
もしくは炭素原子数1〜20のチオアルキレン基を表
す;Zは、アクリロイル基、ビニルオキシ基、もしくは
エチレンエポキシ基を表す;kは0、1を、pは0、1
を、nは、1〜100の整数を表わす]。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学補償シート、
その光学補償シートを用いた液晶表示素子、その光学補
償シートの光学異方性層の形成に特に有用なディスコテ
ィック化合物、そしてそのディスコティック化合物を含
む液晶組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、液晶セル、二枚の偏光
板、および液晶セルと二枚の偏光板との間に設けられる
一枚または二枚の光学補償シート(位相差板)からな
る。液晶セルは、液晶分子、それを封入するための二枚
の基板、および液晶分子に電圧を加えるための電極層か
らなる。液晶表示装置では、液晶分子の複屈折性のた
め、表示画像がイエローグリーンまたはイエローに着色
する。表示画像の着色は、白黒表示でもカラー表示でも
不都合である。光学補償シートは、このような着色を解
消して、明るい鮮明な画像を得るために用いられる。光
学補償シートにはまた、液晶セルの視野角を拡大する機
能を付与する場合もある。光学補償シートとしては、延
伸複屈折フイルムが従来から使用されていた。
【0003】一方、延伸複屈折フイルムからなる光学補
償シートに代えて、透明支持体上にディスコティック化
合物等の液晶性化合物を含む光学的異方性層を有する光
学補償シートを使用することが提案され、既にディスコ
ティック化合物を含む光学的異方性層を有する光学補償
シートは実用化されている。光学的異方性層は、ディス
コティック化合物を配向させ、その配向状態を固定する
ことにより形成する。ディスコティック化合物は、一般
に大きな複屈折率を有する。そして、ディスコティック
化合物には、多様な配向形態がある。ディスコティック
化合物を用いることで、従来の延伸複屈折フイルムでは
得ることができない光学的性質を有する光学補償シート
を製造することが可能になる。ディスコティック化合物
を用いた光学補償シートについては、特開平6−214
116号公報、米国特許5583679号、同5646
703号、ドイツ特許公報3911620A1号の各明
細書に記載がある。
【0004】ディスコティック化合物として代表的なも
のとしては、C.Destradeらの研究報告、Mo
l.Cryst.Liq.Cryst.、71巻、11
1頁(1981年)に記載されているように、例えば、
ベンゼン誘導体、トリフェニレン誘導体、トルキセン誘
導体、フタロシアニン誘導体、さらにB.Kohneら
の研究報告、Angew.Chem.、96巻、70頁
(1984年)に記載のシクロヘキサン誘導体、J.
M.Lehnらの報告、J.Chem.Soc.Che
m.Commun.、1794頁(1985年)および
J.Zhang、J.S.Mooreらの報告、J.A
m.Chem.Soc.、116巻、2655頁(19
94年)に記載の種々のマクロサイクレン誘導体などを
挙げることができ、一般的にこれらを分子の中心母核と
し、直鎖のアルキル基やアルコキシ基、置換ベンゾイル
オキシ基等がその側鎖として放射状に置換した構造であ
る。
【0005】ディスコティック液晶相は、円盤状分子の
中心コアが分子間力で柱状に積み重なった柱状相、円盤
状分子が乱雑に凝集したディスコティックネマティック
(ND )相、およびND 相に光学活性物質を添加するこ
とでねじれを導入したカイラルディスコティックネマテ
ィック(ND *)相に分類される。しかし、W.H.de
jeu著のPhysical properties
of liquidcrystalline mat
erials(Gordon and Breach、
Science Publishers、1980年)
に記載のように、柱状相はしばしば見出されるが、ディ
スコティックネマティック相は稀にしか見出されていな
い。
【0006】ディスコティック液晶化合物の中で、トリ
フェニレン系ディスコティック液晶化合物が負の複屈折
を有することは、B.Moureyらの報告[Mol.
Cryst.Liq.Cryst.、84巻、193頁
(1982年)]で明らかにされている。この性質を光
学補償シートとして応用するためには、その薄膜を構成
する分子全体を均一に配向させる必要がある。均一な配
向のためには、良好なドメイン合一性を示すことが望ま
しい。しかし、従来のディスコティック化合物を用いて
形成される薄膜は、配向時にドメイン同士の境界に配向
欠陥を生じ、光学補償シートに利用できるほどの好まし
い光学的性質を示さないことが多かった。ディスコティ
ック化合物の化学構造は、光学的性質を変化させる要因
となるので、多くの種類のディスコティック化合物を開
発することが必要である。
【0007】光学補償シートの光学異方性層の形成のた
めに、ディスコティック化合物の例として、2,3,
6,7,10,11−ヘキサ[4−(9−アクリロイル
オキシノニルオキシ)ベンゾイルオキシ]トリフェニレ
ン、2,3,6,7,10,11−ヘキサ[4−(11
−アクリロイルオキシウンデシルオキシ)ベンゾイルオ
キシ]トリフェニレン、および2,3,6,7,10,
11−ヘキサ[4−(4−アクリロイルオキシブチルオ
キシ)ベンゾイルオキシ]トリフェニレンが開示されて
いる(特開平7−306317号公報および特開平9−
104866号公報に記載)。しかしながら、上記化合
物の中には結晶性の乏しいものもあり、大量製造レベル
での精製が困難であった。一方、ディスコティックネマ
ティック相をとりうる温度範囲が広いほど、ディスコテ
ィックネマティック相を形成させる場合の温度制御が容
易である。この点で、前記化合物はこの温度範囲が比較
的広いが、さらに温度範囲が充分に広い化合物が望まし
い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ディスコテ
ィックネマティック相を形成する温度範囲が広く、かつ
室温時における結晶性が良好であるディスコティック化
合物、およびその液晶組成物を提供することにあり、さ
らにそれを用いた光学補償シート、液晶表示素子を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者の研究により、
一般式(1)、特に一般式(2)で表される化学構造を
持つ新規なディスコティック化合物が、前記の課題を解
決できることが判明した。従って、本発明は、一般式
(1)、特に一般式(2)で表される化学構造を持つデ
ィスコティック化合物、液晶組成物、光学補償シート、
および液晶表示素子にある。一般式(1)は、下記式で
表される。
【0010】[X]m −D−[−(L1k −Naph
−(L2p −Z]n
【0011】ただし、上記式(1)において、各記号の
意味は次のとおりである。
【0012】Dは、母核部分を表す。
【0013】[X]m および[−(L1k −Naph
−(L2p −Z]n は、それぞれDに結合している置
換基を表す。
【0014】Xは、ハロゲン原子、炭素原子数1〜12
のアルキル基、炭素原子数1〜12のアルコキシ基、炭
素原子数1〜12のアルキルチオ基、炭素原子数2〜1
3のアシルオキシ基、および炭素原子数2〜13のアル
コキシカルボニル基からなる群より選ばれる置換基を表
す。
【0015】L1 は、二価の連結基を表す。特に好まし
くは、炭素原子数1〜3のオキシアルキレン基もしくは
オキシカルボニル基である。
【0016】Naphは、置換基を有していてもよいナ
フタレン環を表す。特に好ましい置換基は、メチル基、
メトキシ基、フッ素原子、もしくは塩素原子である。
【0017】L2 は、二価の連結基を表す。特に好まし
くは、炭素原子数1〜20のオキシアルキレン基、炭素
原子数2〜40のポリオキシアルキレン基、もしくは炭
素原子数1〜20のチオアルキレン基である。
【0018】Zは、反応性基を表す。特に好ましくは、
アクリロイル基、ビニルオキシ基、もしくはエチレンエ
ポキシ基である。
【0019】kは、0もしくは1を表す。pは、0もし
くは1を表す。mは、0〜100の整数を表す。nは、
1〜100の整数を表す。ただし、mとnの和は100
を越えることはない。
【0020】一般式(1)は、特に一般式(2)で表さ
れる。
【0021】
【化3】
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の化合物は、下記一般式
(1): [X]m −D−[−(L1k −Naph−(L2p
−Z]n もしくは一般式(2)で表される新規なディスコティッ
ク化合物である。
【0023】
【化4】
【0024】以下、本発明についてより詳細に説明す
る。
【0025】Dは、ベンゼン環、トリフェニレン環、ト
ルキセン環、フタロシアニン環、ポルフィリン環、アン
トラセン環、アザクラウン環、シクロヘキサン環、ヘキ
サエチニルベンゼン環、ジベンゾピレン環、コロネン
環、およびフェニルアセチレンマクロサイクロ環からな
る群より選ばれる母核部分である。さらに、日本化学会
編、「化学総説No.15 新しい芳香族の化学」(1
971年、東京大学出版会刊)に記載の環状化合物およ
びこれらの複素原子置換等電子構造体を挙げることがで
きる。また、β−ジケトン系金属錯体のように、水素結
合、配位結合等により複数の分子の集合体を形成してデ
ィスコティック化合物となるものでも良い。好ましく
は、ディスコティックネマティック(ND )相を形成す
るものであり、より好ましくはベンゼン環、トリフェニ
レン環、あるいはトルキセン環であり、特に好ましくは
トリフェニレン環である。
【0026】nは、1〜100の整数であるが、2〜8
0であることが好ましく、4〜50であることがより好
ましく、6〜20であることがさらに好ましい。
【0027】Dは、後述する置換基[−(L1k −N
aph−(L2p −Z]n 以外に、置換基[X]m
有していても良い。
【0028】mは、0〜100の整数である。ただし、
mとnとの和は100を越えることはないが、mは、好
ましくは0である。
【0029】Xは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等
のハロゲン原子、炭素原子数1〜12のアルキル基、炭
素原子数1〜12のアルコキシ基、炭素原子数1〜12
のアルキルチオ基、炭素原子数2〜13のアシルオキシ
基、炭素原子数2〜13アルコキシカルボニル基からな
る群より選ばれる置換基を挙げることができ、アリール
基、複素環基を含んでいても良い。さらに、スルホキシ
ド基、スルホニル基、アミド基等の官能基を有していて
も良い。
【0030】L1 は、1〜25個の炭素原子を有する二
価の連結基を表す。あるいは、DがNaphと直接結合
していても良い。例えば、炭素原子数1〜12のアルキ
レン基、炭素原子数2〜12のポリオキシアルキレン
基、オキシカルボニル基、カルボニル基、エーテル基、
チオエーテル基、チオカルボニルチオエーテル基、オキ
シカルボニルエーテル基、ジカルボニルエーテル基、−
NR0 −、−C(O)NR0 −、−NR0 −C(O)−
NR0 −(R0 は水素原子もしくは炭素原子数1〜6の
アルキレン基である)からなる群より選ばれる置換基を
挙げることができる。上記のL1 は、ハロゲン原子、炭
素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアル
コキシ基、および炭素原子数2〜7のアシルオキシ基か
らなる群より選ばれる置換基を有していても良い。ま
た、L1 が複数連結してなる連結基でも良い。Dに複数
のL1 が連結している場合、これらのL1 はそれぞれ互
いに同一でも異なっていても良く、互いに結合していて
も良い。L1 は、好ましくは、炭素原子数1〜6のアル
キレン基、炭素原子数1〜6のオキシアルキレン基、エ
ーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、オキシカル
ボニル基、オキシカルボニルエーテル基、ジカルボニル
エーテル基であり、さらに好ましくは、炭素原子数1〜
3のオキシメチレン基、エーテル基、オキシカルボニル
基であり、特に好ましくは、オキシメチレン基、オキシ
カルボニル基である。
【0031】Naphは、ハロゲン原子、炭素原子数1
〜12のアルキル基、炭素原子数1〜12のアルコキシ
基、炭素原子数2〜24のポリオキシアルキレン基、炭
素原子数2〜13のアシル基、および炭素原子数2〜1
3のアシルオキシ基からなる群より選ばれる置換基を1
〜6個有していても良いナフタレン環である。この置換
基は、互いに同一でも異なっていても良く、また隣接す
る置換基が互いにあるいは同一分子内の別のナフタレン
環の置換基と互いに環を形成していても良い。好ましい
置換基としては、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のア
ルキル基、および炭素原子数1〜6のアルコキシ基であ
り、より好ましくはメチル基、メトキシ基、フッ素原
子、および塩素原子である。
【0032】L2 は、1〜25個の炭素原子を含む二価
の連結基である。あるいは、NaphがZと直接結合し
ても良い。L2 としては、炭素原子数1〜20のオキシ
アルキレン基、炭素原子数2〜40のポリオキシアルキ
レン基、炭素原子数1〜20のチオアルキレン基、炭素
原子数1〜20のジオキシアルキレン基、炭素原子数1
〜20のスルホニルアルキレン基、炭素原子数3〜23
の末端にビニル基を有するオキシアルキレン基、炭素原
子数1〜20のアルキレンチオメチレン基、炭素原子数
4〜12の2−アルキレンチオエチレン基、炭素原子数
4〜12の2−アルキルチオエトキシメチレン基、炭素
原子数4〜12の2−アルコキシエトキシメチレン基、
炭素原子数4〜12の2−アルコキシカルボニルエチレ
ン基、炭素原子数8〜27の4−アルキレンオキシベン
ゾイル基、炭素原子数8〜27の4−アルキレンオキシ
ベンゾイルオキシ基、炭素原子数8〜27の4−アルキ
レンベンゾイルオキシ基、炭素原子数9〜28の2−
(4−アルキレンフェニル)エチニル基、炭素原子数7
〜26の4−アルキレンオキシフェニル基、炭素原子数
8〜27の4−アルキレンオキシフェノキシカルボニル
基からなる群より選ばれる置換基を挙げることができ
る。好ましくは、炭素原子数1〜20のオキシアルキレ
ン基、炭素原子数2〜40のポリオキシアルキレン基、
および炭素原子数1〜20のチオアルキレン基である。
【0033】前記のフェニル基の代わりに、ナフチル
基、フェナントリル基、アントラセン基、ピリジル基、
ピリミジル基、トリアジニル基、チエニル基、フリル
基、ピロリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、トリ
アゾリル基、チアゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾ
リル基、チアジアリル基、オキサジアゾリル基、キノリ
ル基、イソキノリル基からなる群より選ばれる基に置き
換えても良い。
【0034】ディスコティック液晶分子を重合により固
定するためには、Dに結合している置換基の末端に反応
性基(Z)を結合させなければならない。Zは、α位に
二重結合を有する1〜12のアルケニルカルボニルオキ
シ基、α位に二重結合を有する1〜12のアルケニルオ
キシ基、炭素原子数2〜12のエポキシ基、炭素原子数
2〜12のアジリジン基、イソシアナート基、チオイソ
シアナート基、エチニル基、およびホルミル基からなる
群より選ばれる置換基である。好ましくは、α位に二重
結合を有する炭素原子数1〜9のアルケニルカルボニル
オキシ基、α位に二重結合を有する1〜6のアルケニル
オキシ基、および炭素原子数2〜4のエポキシ基であ
り、より好ましくは、アクリロイル基、ビニルオキシ
基、およびエチレンエポキシ基である。
【0035】(L1k 、Naph、および(L2p
の連結位置は、Naphの1および4位、1および5
位、2および6位、あるいは2および7位であることが
好ましく、2および6位であることが特に好ましい。ま
た、NaphにL1 もしくはL2 以外に、L2 より原子
数の多い置換基が置換している場合、(L1k および
(L2p の連結位置が上記位置ではなく、(L1k
および該置換基の連結位置が上記位置であることが好ま
しい。
【0036】一般式(1)で表される化合物は、特に好
ましくはトリフェニレン環化合物である。一般式(2)
において、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、およびR6
は、それぞれ、互いに同一でも異なっていても良く、ま
た互いに結合して環を形成していても良いが、いずれ
も、[−(L1k −Naph−(L2p −Z]で表
される置換基を意味する。また、L1 、Naph、L
2 、Z、k、p、およびnは、一般式(1)の記載の意
味を有する。
【0037】以下に、本発明のディスコティック化合物
の具体例を示す。
【0038】
【化5】
【0039】
【化6】
【0040】
【化7】
【0041】
【化8】
【0042】
【化9】
【0043】
【化10】
【0044】
【化11】
【0045】
【化12】
【0046】
【化13】
【0047】以下、Rは、すべて同一の置換基を意味す
る。
【0048】
【化14】
【0049】
【化15】
【0050】
【化16】
【0051】
【化17】
【0052】
【化18】
【0053】
【化19】
【0054】
【化20】
【0055】本発明の光学補償シートは、ディスコティ
ック液晶化合物のみからなる光学異方性層で構成されて
いても良いが、支持体上にディスコティック液晶化合物
を含む光学異方性層が少なくとも一層塗設されているこ
とが好ましい。用途に応じて液晶層の上下もしくは液晶
層間に保護膜もしくは支持体が存在しても良い。
【0056】光学異方性層は、ディスコティック化合物
を含む塗布液を、片方の界面が気相と接した状態で支持
体上に塗布することが好ましい。これを乾燥後、ディス
コティックネマティック相形成温度まで加熱し、その後
配向状態を維持して冷却することにより得ることができ
る。あるいは、本光学異方性層は、ディスコティック化
合物に重合開始剤を添加した組成物を支持体上に塗布
し、乾燥後、ディスコティックネマティック相形成温度
まで加熱した後、重合させ冷却することによって得るこ
とができる。
【0057】本発明の組成物は、ディスコティック化合
物に重合開始剤を添加した組成物に、さらに重合開始剤
以外の他の化合物を添加しても良い。重合開始剤は、熱
重合開始剤でも良いが、光重合開始剤がより好ましい。
他の化合物を添加することにより、場合によっては、光
学異方性層の複屈折率(△n)および均一配向したディ
スコティック液晶分子の光学軸の傾斜角β等を変化させ
ることができるからである。
【0058】ディスコティック化合物に混合される他の
化合物は、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸・メ
タクリル酸共重合体、スチレン・無水マレインイミド共
重合体、ポリビニルアルコール、N−メチロールアクリ
ルアミド、スチレン・ビニルトルエン共重合体、クロロ
スルホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化
ビニル、塩化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミ
ド、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、エチレン・酢酸
ビニル共重合体、ポエチレン、ポリプロピレン、ポリカ
ーボネート、シリレート系ポリマー等を挙げることがで
きる。上記の高分子化合物だけでなく、種々の低分子化
合物を用いても良い。低分子化合物としては、好ましく
は、エチレングリコール−1,4−ジアクリレート、エ
チレングリコール−1,4−ジグリシジルエーテル、市
販の紫外線硬化樹脂モノマーである。また、カチオン
系、アニオン系、およびノニオン系の界面活性剤も好ま
しく用いられる。より好ましくは、特開平9−1048
66号公報記載の化合物を挙げることができる。
【0059】一般式(1)あるいは(2)で表されるデ
ィスコティック化合物の組成物中の含有量は、好ましく
は50重量%以上、100重量%未満であり、より好ま
しくは60重量%以上、100重量%未満である。
【0060】組成物の作製方法は、混合すべき化合物を
乳鉢、ボールミール、ペイントシェーカーにて混合する
か、あるいはこれらの化合物を加熱溶融した液体状態で
攪拌混合する方法である。さらに、両者を溶媒に溶解後
混合する方法も好ましく用いられる。溶媒としては、好
ましくは、ベンゼンやヘキサンなどの炭化水素系溶媒、
ジクロロメタンやクロロホルムなどのハロゲン系溶媒、
酢酸メチルや酢酸ブチルなどのエステル系溶媒、アセト
ンやメチルエチルケトンなどのケトン系溶媒、テトラヒ
ドロフランや1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル
系溶媒が用いられ、これらの溶媒を混合して用いても良
い。
【0061】支持体の素材は、透過率が良好で、かつ光
学的等方性に近いことが望ましい。従って、ガラスやゼ
オネックス(日本ゼオン(株)製)、アートン(ART
ON、日本合成ゴム(株)製)、フジタック(富士写真
フィルム(株)製)の商品名で売られている支持体が好
ましい。また、ポリカーボネート、ポリアクリレート、
ポリスチレン、ポリエーテルスルホンも好ましく用いら
れる。
【0062】保護膜の素材としては、ポリメチルメタア
クリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合体、スチ
レン・無水マレインイミド共重合体、ポリビニルアルコ
ール、N−メチロールアクリルアミド、スチレン・ビニ
ルトルエン共重合体、クロロスルホン化ポリエチレン、
ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩化ポリオレフィ
ン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩化ビニ
ル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリカーボネートなどの高分子
物質、およびシランカップリング剤等を挙げることがで
きる。ω−トリコサン酸、ジオクタデシルジメチルアン
モニウムクロリドおよびステアリン酸メチルなどのラン
グミュア・ブロジェット(LB法)により形成される累
積膜を使用することもできる。
【0063】予め支持体上に形成された保護膜は、ラビ
ング処理をされて配向膜として、液晶形成時の分子配向
に大ききな影響を与える。配向膜としては、SiO2
着膜、もしくはラビング処理したポリイミド膜が好まし
く用いられる。ラビングした変性ポバール膜、ラビング
したシリル化剤で処理したガラス基板、ラビングしたゼ
ラチン膜、もしくはラビングしたガラス基板も好ましく
用いられる。
【0064】光学異方性層は、蒸着法、スピンコート、
ディップコート、エクストルージョンコートなどの塗布
法により支持体上に形成できる。特に、本発明のディス
コティック液晶化合物では、塗布の段階で塗布の方向に
光学軸が揃う傾向が認められる。
【0065】ディスコティック液晶化合物は、配向状態
を維持して固定する。固定化は、反応性基(Z)の重合
反応により実施することが好ましい。重合反応には、熱
重合反応と光重合反応とが含まれるが、光重合反応が好
ましい。光重合反応には、光重合開始剤を用いることが
好ましい。光重合開始剤としては、α−カルボニル化合
物(米国特許2367661号、同2367670号の
各明細書に記載)、アシロインエーテル(米国特許24
48828号の明細書に記載)、α−炭化水素で置換さ
れた芳香族アシロイン化合物(米国特許2722512
号の明細書に記載)、多核キノン化合物(米国特許30
46127号、同2951758号の各明細書に記
載)、トリアリールイミダゾールダイマー/p−アミノ
フェニルケトンの組み合わせ(米国特許3549367
号の明細書に記載)、アクリジン化合物およびフェナジ
ン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許
4239850号の各明細書に記載)、オキサジアゾー
ル化合物(米国特許4212970号の明細書に記載)
等を挙げることができる。光重合開始剤の濃度について
は、塗布液の固形分の0.01〜20重量%であること
が好ましく、0.5〜5重量%であることがより好まし
い。
【0066】以下に好ましく用いられる光重合開始剤を
示す。
【0067】
【化21】
【0068】さらに、必要により種々の有機アミン化合
物を併用することができる。有機アミン化合物として
は、トリエタノールアミン、ジエタノールアニリン、p
−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、ミヒラーケ
トンを挙げることができる。有機アミン化合物の添加量
は、光重合開始剤の50〜200モル%の範囲が好まし
い。また、本発明で用いる光重合開始剤に必要に応じ
て、N−フェニルグリシン、2−メルカプトベンゾチア
ゾール、N,N−ジアルキルアミノ安息香酸アルキルエ
ステル等の水素供与性化合物を添加することによって重
合開始を促進できる。酸素による重合阻害を抑制するた
めに、界面活性剤を少量添加しても良い。
【0069】重合用の光線としては、電子線、紫外線、
可視光線、赤外線(熱線)が好ましく、より好ましくは
紫外線である。紫外線による光重合開始剤を用いるラジ
カル重合やカチオン重合は、一般に極めて重合速度が大
きく、製造工程おける生産性の点で好ましい。ラジカル
光源としては、低圧水銀ランプ、高圧放電ランプ、およ
びショートアーク放電ランプが好ましく用いられ、高圧
放電ランプがより好ましく用いられる。照射エネルギー
は、20〜50mJ/cm2 であることが好ましく、1
00〜800mJ/cm2 であることがより好ましい。
光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を行っ
ても良い。
【0070】特に、エポキシ基の重合は、紫外線による
カチオン重合が好ましい。紫外線活性化カチオン触媒と
して、アリルジアゾニウム塩(ヘキサフルオロホスフェ
ート、テトラフルオロボレート)、ジアリルヨードニウ
ム塩、VIa族アリロニウム塩が好ましく用いられる。
【0071】本発明の新規なディスコティック化合物
は、Dで表される化合物と[−(L1k −Naph−
(L2p −Z]で表される化合物とを縮合させること
により合成することができる。縮合は、一般的合成法に
準じて行うことができるが、これに限定されるものでは
ない。
【0072】次に化合物の具体的合成例を示す。
【0073】
【実施例】[合成例1]2,3,6,7,10,11−
ヘキサ[2−(9−アクリロイルオキシノニルオキシ)
−6−ナフトイルオキシ]トリフェニレンの合成 窒素気流下、室温にて、2−(9−アクリロイルオキ
シ)ノニルオキシ−6−ナフトエ酸(5.09g)を塩
化メチレン100mLおよびN,N−ジメチルホルムア
ミド(DMF)0.1mLの混合溶媒に溶解し、ここ
に、オキサリルクロリド(1.73mL)を滴下し、滴
下後は60℃にて環流した。1時間後、カルボン酸が消
失し、酸クロリドが生成したことを確認後、60℃にて
溶媒を減圧留去した。残った淡黄色固体をピリジン70
mLに溶かし、窒素気流下、60℃にて、6mLのDM
Fに溶解した2,3,6,7,10,11−ヘキサヒド
ロキシトリフェニレン(428mg)を加え、同温にて
3時間攪拌後、室温にて一晩放置した。そして、メタノ
ール500mLに反応混合物を滴下し、析出した結晶を
濾別乾燥した。この白色結晶3.83gをDMF20m
L−トリエチルアミン2mLに溶解し、60℃にて1時
間攪拌した。これをメタノール500mLに滴下し、析
出した結晶を濾別乾燥し、標題化合物(2.59g)を
得た。収率77%。
【0074】1 H−NMR(CDCl3 )δ: 1.30〜1.50(14H、m) 1.60〜1.80(4H、m) 3.80(2H、m) 4.15(2H、t) 5.80(1H、d) 6.10(1H、dd) 6.40(1H、d) 6.50(1H、brs) 6.70(1H、brd) 6.90(1H、brd) 7.05(1H、brd) 7.75(1H、brd) 8.20(1H、brs) 8.55(1H、brs)
【0075】[合成例2]2,3,6,7,10,11
−ヘキサ[2−(11−アクリロイルオキシウンデシル
オキシ)−6−ナフトイルオキシ]トリフェニレンの合
成 窒素気流下、室温にて、2−(11−アクリロイルオキ
シ)ウンデシルオキシ−6−ナフトエ酸(70.3g)
を塩化メチレン850mLおよびN,N−ジメチルホル
ムアミド(DMF)1mLの混合溶媒に溶解し、ここ
に、オキサリルクロリド(22.3mL)を滴下し、滴
下後は60℃にて環流した。1時間後、カルボン酸が消
失し、酸クロリドが生成したことを確認後、60℃にて
溶媒を減圧留去した。残った淡黄色固体をピリジン50
0mLに溶かし、窒素気流下、60℃にて、DMF30
mLに溶解した2,3,6,7,10,11−ヘキサヒ
ドロキシトリフェニレン(5.51g)を加え、同温に
て6時間攪拌後、室温にて一晩放置した。そして、メタ
ノール1Lに反応混合物を滴下し、析出した結晶を濾別
乾燥した。この白色結晶44.5gをDMF500mL
およびトリエチルアミン50mLに溶解し、60℃にて
1時間攪拌した。これをメタノール1mLに滴下し、析
出した結晶を濾別乾燥し、標題化合物(41.5g)を
得た。収率66%。
【0076】1 H−NMR(CDCl3 )δ: 1.30〜1.50(18H、m) 1.60〜1.80(4H、m) 3.80(2H、m) 4.15(2H、t) 5.80(1H、d) 6.10(1H、dd) 6.40(1H、d) 6.50(1H、brs) 6.70(1H、brd) 6.90(1H、brd) 7.05(1H、brd) 7.75(1H、brd) 8.20(1H、brs) 8.55(1H、brs)
【0077】[実施例1]ディスコティック化合物の物
性の確認 本発明のディスコティック化合物である先に記載した合
成例1の化合物、合成例2の化合物、および比較化合物
A、比較化合物B、比較化合物Cについて、DSC(示
差走査熱量計)および偏光顕微鏡にて液晶相の変化を観
察した。
【0078】合成例1および合成例2の化合物は、下記
式の化合物である。
【0079】
【化22】
【0080】比較化合物A、比較化合物B、および比較
化合物Cは、下記式で表される。qは、それぞれ、9
(比較化合物A)、11(比較化合物B)、および4
(比較化合物C)である。
【0081】
【化23】
【0082】結果を表1に示す。
【0083】
【表1】
【0084】表1より、本発明の代表化合物である合成
例1の化合物および合成例2の化合物は、室温で高い結
晶性を示し、かつディスコティックネマティック相を形
成する温度範囲が比較的広い化合物であることが分かっ
た。特に、合成例2の化合物は、結晶性が高く、ディス
コティックネマティック相を形成する温度範囲が比較的
広く、さらに、ディスコティック相からディスコティッ
クネマティック相に転移する温度が比較的低いことが明
らかとなった。一方、比較化合物Aは、ディスコティッ
クネマティック相を形成する温度範囲が比較的広いもの
の、室温では粘ちょう固体であり、比較化合物Bについ
ても同様であることが分かった。また、比較化合物Cに
ついては、室温では結晶状態をとるものの、温度範囲が
狭い。従って、本発明化合物は、室温時での結晶性に優
れ、かつディスコティックネマティック相を形成する温
度範囲が広い化合物であり、本発明の課題を達成でき
た。
【0085】以下、本発明のディスコティック化合物を
含む液晶組成物の調製、および光学補償シートの作成法
とその物性について説明する。
【0086】[実施例2]ディスコティック化合物を含
む組成物の調製 合成例1の化合物と下記式のトリグリセリド化合物とを
重量比50/1で混合し、液晶組成物Iを得た。合成例
1の化合物を同重量比の比較化合物Cで置き換える以外
は同様にして、液晶組成物IIを得た。
【0087】
【化24】
【0088】[実施例3]光学補償シートの調製−その
1 厚さ100μmのポリエーテルスルホンフィルム(住友
ベークライト(株)製FS−1300、サイズ100m
m×100mm)を基板とし、0.1μmのゼラチン下
塗り層を設けた。その上にポリアミック酸(日産化学
(株)製SE−7210)を塗布し、180℃にて焼成
し、ラビング機によりラビング処理しポリイミド配向膜
とした。次に、合成例1の化合物、実施例2で得た組成
物I、および組成物IIを濃度が10重量%となるよう
にそれぞれメチルエチルケトンに溶解し、これらの溶液
をそれぞれ配向膜上にスピンコータにより1000rp
mの速度で塗布し、ディスコティック化合物の塗布層を
形成させた。これを試料S−1、S−2およびS−3と
した。
【0089】光学補償シート(1);表面温度150℃
に加熱した金属ローラに、試料S−1を支持体側にて5
0秒間接触させ、次いで、紫外線照射装置(URUTO
RA−VIOLETPRODUCTS(株)製UVL−
58(16W))を使用し、2秒間露光させることによ
り本発明の光学補償シートを得た。このシートを偏光顕
微鏡で観察したところ、ディスコティックネマティック
相起源の配向の固定が確認された。このシートについ
て、エリプソメトリー(AEP−100、島津製作所
(株)製)を用いて、面内レターデーション(△nd)
を測定し、その角度依存性から光軸傾斜角度βを求め
た。ここで、レターデーション(△nd)は、光学異方
性層の複屈折率(△n)と膜厚(d)との積で表され
る。測定したレターデーション(△nd)を別途測定し
た膜厚(d)で割って△nを求めた。ただし、△ndが
極小点においても0にならない場合には、極小点の角度
を見かけの傾斜角βとした。測定の結果、見かけの傾斜
角βは17°、△nは0.10であった。また、200
℃に再加熱しても相変化が見られなかった。
【0090】光学補償シート(2);試料S−2を用い
たこと以外は、光学補償シート(1)と同様にして光学
補償シートを得た。エリプソメトリーの測定の結果、β
は24°、△nは0.09であった。また、200℃に
再加熱しても相変化が見られなかった。
【0091】光学補償シート(3);金属ローラーの表
面温度が190℃であること、および試料S−3を用い
たこと以外は、光学補償シート(1)と同様にして光学
補償シートを得た。エリプソメトリーの測定の結果、β
は30°、△nは0.07であった。また、200℃に
再加熱しても相変化が見られなかった。
【0092】光学補償シート(1)と光学補償シート
(2)から、トリグリセリド化合物との組成物とするこ
とによって傾斜角βが大きくなることが分かった。
【0093】TN型液晶セルに下記の光学補償シートを
装着して、その性能の評価を行なった。
【0094】[実施例4]光学補償シートの調製−その
2 厚さ127μmのトリアセチルセルロース(TAC)フ
ィルム(富士写真フィルム(株)製、富士タック、サイ
ズ100mm×100mm)を基板とし、0.1μmの
ゼラチン下塗り層を設け、その上に変性ポバールを塗布
し、ラビング機によりラビング処理した。その上に液晶
組成物IIの10重量%メチルエチルケトン溶液をスピ
ンコーターにより1000rpmで塗布し、ディスコテ
ィック化合物の塗布層を形成した。表面温度140℃の
金属ローラに、その試料を支持体側から30秒間接触さ
せた直後、表面温度20℃に調整した金属ローラに10
秒間接触させることにより、本発明の光学補償シートを
得た。本シートを偏光顕微鏡で観察したところ、ディス
コティックネマティック相起源の配向の固定が確認され
た。さらに、レターデーション(△nd)が480nm
で、ねじれ角が90°のTN型液晶セルに、上記のシー
トを装着し、0−5Vの30Hz矩形波における液晶セ
ルに対するコントラストの角度依存性をLCD−500
0(大塚電子(株)製)によって測定した。コントラス
ト比10以上の角度範囲が左右で101°以上、上下で
77°以上得られた。
【0095】
【発明の効果】本発明のディスコティック化合物は、そ
の高い結晶性のため大量に高純度品を供給することがで
き、かつディスコティックネマティック相を形成する温
度範囲が広いために光学補償シートの光学異方性層形成
時の温度制御が容易となる。さらに、この光学補償シー
トを備えた液晶表示素子は、視角特性を改善することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 69/94 C07C 69/94 4H006 323/19 323/19 4H027 323/62 323/62 C07D 303/22 C07D 303/22 493/14 493/14 495/14 495/14 C09K 19/32 C09K 19/32 19/34 19/34 19/38 19/38 G02B 5/30 G02B 5/30 G02F 1/13 500 G02F 1/13 500 1/13363 1/1335 610 1/35 503 1/35 503 Fターム(参考) 2H049 BA06 BA42 BC02 BC22 2H091 FA11X FA11Z FB02 FB12 FC22 FC23 GA06 JA01 LA04 LA05 2K002 AB13 CA14 GA04 GA06 4C048 AA01 BB08 CC03 UU10 XX01 XX04 4C071 AA01 AA08 BB02 BB08 CC13 CC23 EE05 EE13 FF15 FF23 HH05 JJ01 JJ06 LL05 4H006 AA01 AA03 AB64 BJ50 BM71 BP30 BT12 BT32 FC50 FE74 FE75 GP03 TA04 4H027 BA08 BA13 BD02 BD21 BE04 CE02 DM02 DN02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1): [X]m −D−[−(L1k −Naph−(L2p
    −Z]n [式中、 Dは、母核部分を表す;[X]m および[−(L1k
    −Naph−(L2p −Z]n は、それぞれDに結合
    している置換基を表す;Xは、ハロゲン原子、炭素原子
    数1〜12のアルキル基、炭素原子数1〜12のアルコ
    キシ基、炭素原子数1〜12のアルキルチオ基、炭素原
    子数2〜13のアシルオキシ基、および炭素原子数2〜
    13のアルコキシカルボニル基からなる群より選ばれる
    置換基を表す;L1 は、二価の連結基を表す;Naph
    は、置換基を有していてもよいナフタレン環を表す;L
    2 は、二価の連結基を表す;Zは、反応性基を表す;k
    は、0もしくは1を表す;pは、0もしくは1を表す;
    mは、0〜100の整数を表す;nは、1〜100の整
    数を表す;ただし、mとnの和は100を越えることは
    ない]で表わされるディスコティック化合物を含む光学
    異方性層を有する光学補償シート。
  2. 【請求項2】 L1 が、1〜25の炭素原子を含む二価
    の連結基を表し、Naphが、ハロゲン原子、炭素原子
    数1〜12のアルキル基、炭素原子数1〜12のアルコ
    キシ基、炭素原子数2〜24のポリオキシアルキレン
    基、炭素原子数2〜13のアシル基、および炭素原子数
    2〜13のアシルオキシ基からなる群より選ばれる置換
    基を1〜6個有していてもよいナフタレン環を表し、そ
    してL2が、1〜25の炭素原子を含む二価の連結基を
    表すディスコティック化合物を含む光学異方性層を有す
    る請求項1に記載の光学補償シート。
  3. 【請求項3】 下記一般式(2): 【化1】 [式中、 R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、およびR6 は、それぞ
    れ互いに同一でも異なっていても良いが、いずれも、
    [−(L1k −Naph−(L2p −Z]nで表さ
    れる置換基を意味する;L1 、Naph、L2 、Z、
    k、pおよびnは、上記記載の意味を有する]で表され
    ることを特徴とする請求項2に記載のディスコティック
    化合物を含む光学異方性層を有する光学補償シート。
  4. 【請求項4】 光学異方性層が一般式(1)もしくは
    (2)のディスコティック化合物の重合物により形成さ
    れていることを特徴とする請求項1乃至3のうちのいず
    れかの項に記載の光学補償シート。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のうちのいずれかの項に
    記載の光学補償シートを備えた液晶表示素子。
  6. 【請求項6】 下記一般式(1): [X]m −D−[−(L1k −Naph−(L2p
    −Z]n [式中、 Dは、ベンゼン環、トリフェニレン環、トルキセン環、
    フタロシアニン環、ポルフィリン環、アントラセン環、
    アザクラウン環、シクロヘキサン環、ヘキサエチニルベ
    ンゼン環、ジベンゾピレン環、コロネン環、およびフェ
    ニルアセチレンマクロサイクロ環からなる群より選ばれ
    る分子の母核部分を表す;[−(L1k −Naph−
    (L2p −Z]n および[X]m は、それぞれDに結
    合している置換基を表す;L1 は、1〜25の炭素原子
    を含む二価の連結基を表す;Naphは、ハロゲン原
    子、炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数1〜
    12のアルコキシ基、炭素原子数の2〜24のポリオキ
    シアルキレン基、炭素原子数2〜13のアシル基、およ
    び炭素原子数2〜13のアシルオキシ基からなる群より
    選ばれる1〜6個の置換基を有していても良いナフタレ
    ン環を表す;L2 は、1〜25の炭素原子を含む二価の
    連結基を表す;Zは、反応性基を表す;Xは、ハロゲン
    原子、炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数1
    〜12のアルコキシ基、炭素原子数1〜12のアルキル
    チオ基、炭素原子数2〜13のアシルオキシ基、および
    炭素原子数2〜13のアルコキシカルボニル基からなる
    群より選ばれる置換基を表す;kは、0もしくは1を表
    す;pは、0もしくは1を表す;mは、0〜100の整
    数を表す;nは、1〜100の整数を表す;ただし、m
    とnの和は100を越えることはない]で表されるディ
    スコティック化合物。
  7. 【請求項7】 下記一般式(2): 【化2】 [式中、 R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、およびR6 は、それぞ
    れ互いに同一でも異なっていても良いが、いずれも、
    [−(L1k −Naph−(L2p −Z]nで表さ
    れる置換基を意味する;その内、L1 、Naph、L
    2 、k、pおよびnは、上記記載の意味を有する;Z
    は、α位に二重結合を有する1〜12のアルケニルカル
    ボニルオキシ基、α位に二重結合を有する炭素原子数1
    〜12のアルケニルオキシ基、炭素原子数2〜12のエ
    ポキシ基、アジリジン基、イソシアナート基、チオイソ
    シアナート基、エチニル基、およびホルミル基からなる
    群より選ばれる置換基を表す]で表されることを特徴と
    する請求項6に記載のディスコティック化合物。
  8. 【請求項8】 一般式(2)により表され、そのL1
    2 が、それぞれ、下記の基を表す請求項7に記載のデ
    ィスコティック化合物:L1 は、炭素原子数1〜3のオ
    キシアルキレン基およびオキシカルボニル基からなる群
    より選ばれる置換基を表し;そしてL2 は、炭素原子数
    1〜20のオキシアルキレン基、炭素原子数2〜24の
    ポリオキシアルキレン基、および炭素原子数1〜20の
    チオアルキレン基からなる群より選ばれる置換基を表
    す。
  9. 【請求項9】 一般式(2)により表され、Zが、α位
    に二重結合を有する炭素原子数1〜12のアルケニルカ
    ルボニルオキシ基、α位に二重結合を有する炭素原子数
    1〜12のアルケニルオキシ基、および炭素原子数2〜
    12のエポキシ基からなる群より選ばれる基を表す請求
    項7もしくは8に記載のディスコティック化合物。
  10. 【請求項10】 請求項6乃至9のうちのいずれかの項
    に記載のディスコティック化合物および重合開始剤を含
    むことを特徴とする液晶組成物。
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