JP2692035B2 - 薄膜の製造方法 - Google Patents

薄膜の製造方法

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JP2692035B2
JP2692035B2 JP7135762A JP13576295A JP2692035B2 JP 2692035 B2 JP2692035 B2 JP 2692035B2 JP 7135762 A JP7135762 A JP 7135762A JP 13576295 A JP13576295 A JP 13576295A JP 2692035 B2 JP2692035 B2 JP 2692035B2
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thin film
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憲 河田
雅之 根来
秀幸 西川
正樹 岡崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置、特にT
N(ねじれネマティック)型液晶表示装置に有用な薄膜
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、有機化合物分子を規則的に配向さ
せる方法として、まずはX線結晶構造解析に用いられる
単結晶の作成が挙げられる。また、一般的には界面活性
剤のように親水部と疎水部を分子の両端に有する化合物
を水面に単分子層として展開したラングミュアー・ブロ
ジェット膜をすくいとって適当な支持体上に担持する方
法、また構造的には似通っているが生体膜の模倣として
の二分子膜の利用、さらに液晶表示素子の原理として利
用されているもので適当な棒状分子を上下二枚の配向膜
間隙に挟んで一方向・一定角度に自発的にあるいは磁界
・電界を印加させて強制的に配向させる方法、また、蒸
着した金薄膜の表面にアルカンチオールを並べる方法、
写真用の分光増感に用いられる色素の会合する性質を利
用して並べる方法など、様々な方法が挙げられる。
【0003】また、逆に配向秩序をもたせないいわゆる
ガラスあるいはアモルフォス状態を達成する方法も検討
されている。それは、従来の化学が主に検討の対象とし
てきた単分子の性質とは異なる物理的・化学的・電気的
・光学的に興味深い性質が分子の集合構造によって発現
することに多くの関心が寄せられているからである。
【0004】しかし、先に述べた方法の対象となってき
た有機化合物分子の構造はほとんどが棒状分子であっ
た。本発明が対象とする円盤状分子とは、三次元的にこ
の棒状分子の逆の構造形態であるということができる。
円盤状分子は、ある原子あるいは分子をその中心核とし
て数本の側鎖が放射状に伸びた構造、あるいはクラウン
エーテルのような大環状構造、また脂肪族炭素骨格から
なるコレステロールや芳香族炭素骨格からなるピレン、
ナフタセンやコロネンなどの平板状構造などに分類でき
るが、平面構造ゆえπ−π相互作用、アルキル鎖の疎水
性相互作用、数箇所での水素結合など、種々の分子間力
が二次元的に作用するため、集合状態による性質は一層
多岐にわたって興味深い性質を示す。
【0005】その代表的性質の一つとして、円盤状分子
の上記分子間力に由来する液晶的性質が挙げられる。こ
れらは総称してディスコティック液晶化合物と呼ばれる
が、例えばベンゼン誘導体、トリフェニレン誘導体、ト
ルキセン誘導体、フタロシアニン誘導体、シクロヘキサ
ン誘導体、アザクラウン系およびフェニルアセチレン系
などのマクロサイクルが挙げられ、一般的にこれらを分
子の中心の母核とし、直鎖のアルキル基やアルコキシ
基、置換ベンゾイルオキシ基等比較的合成が容易な基が
その側鎖として放射状に置換された構造のものが液晶状
態を形成するものとして報告されているが、その熱的挙
動や液晶相の熱的安定性に関する知見は極めて少ない。
【0006】しかし、その興味深い集合状態の性質も、
デバイス化してその機能を用いる場合、その耐久性の点
で集合状態の安定性が大きな課題となる。以下に述べる
光学異方性シートは、本発明の技術を応用した典型的例
であり、上記の円盤状分子の構造的特徴を、すなわち単
分子・集合状態の両方に起因する空間的電子状態に由来
する特徴的光学機能を光学変調素子として活かした例で
あり、また、集合状態での固定化の重要性を示す例であ
る。
【0007】日本語ワードプロセッサやデスクトップパ
ソコン等のOA機器の表示装置の主流であるCRTは、
薄型軽量、低消費電力という大きな利点をもった液晶表
示素子に変換されてきている。現在普及している液晶表
示素子(以下LCDと称す)の多くは、ねじれネマティ
ック液晶を用いている。このような液晶を用いた表示方
法としては、複屈折モードと旋光モードとの2つの方式
に大別できる。
【0008】複屈折モードを用いたLCDは、液晶分子
配列のねじれ角が90゜以上ねじれたもので、急峻な電
気光学特性をもつ為、能動素子(薄膜トランジスタやダ
イオード)が無くても単純なマトリックス状の電極構造
で時分割挙動により大容量の表示が得られる。しかし、
応答速度が遅く(数百ミリ秒)、階調表示が困難という
欠点を持ち、能動素子を用いた液晶表示素子(TFT−
LCDやMIM−LCDなど)の表示性能を越えるまで
には到らない。
【0009】TFT−LCDやMIM−LCDには、液
晶分子の配列状態が90゜ねじれた旋光モードの表示方
式(TN型液晶表示素子)が用いられている。この表示
方式は、応答速度が速く(数十ミリ秒)、容易に白黒表
示が得られ、高い表示コントラストを示すことから他の
方式のLCDと比較して最も有力な方式である。しか
し、ねじれネマティック液晶を用いているため、表示方
式の原理上、見る方向によって表示色や表示コントラス
トが変化するといった視角特性上の問題点があり、CR
Tの表示性能を越えるまでには到らない。
【0010】特開平4−229828号、特開平4−2
58923号公報などに見られるように、一対の偏光板
とTN型液晶セルの間に、位相差フィルムを配置するこ
とによって視野角を拡大しようとする方法が提案されて
いる。上記特許公報で提案された位相差フィルムは、液
晶セルに対して、垂直な方向に位相差がほぼゼロのもの
であり、真正面からはなんら光学的な作用を及ぼさず、
傾けたときに位相差が発現し、液晶セルで発現する位相
差を補償しようというものである。しかし、これらの方
法によってもLCDの視野角はまだ不十分であり、更な
る改良が望まれている。特に、車載用や、CRTの代替
として考えた場合には、現状の視野角では全く対応でき
ないのが現状である。
【0011】また、特開平4−366808号、特開平
4−366809号公報では、光学軸が傾いたカイラル
ネマティック液晶を含む液晶セルを位相差フィルムとし
て用いて視野角を改良しているが、2層液晶方式となり
コストが高く、非常に重いものになっている。さらに特
開平5−80323号公報に、液晶セルに対して、光軸
が傾斜している位相差フィルムを用いる方法が提案され
ているが、一軸性のポリカーボネートを斜めにスライス
して用いているため、大面積の位相差フィルムを、低コ
ストで得難いという問題点があった。
【0012】さらに、特願平5−5823号明細書に光
異性化物質を用いて光軸が傾斜している位相差フィルム
を用いる方法が記載されている。この方法によれば、広
い視野角特性を有し、軽量で、かつ低コストの液晶表示
素子が実現できる。しかし、この方法の欠点として該位
相差フィルムの熱・光に対する安定性が十分でないとい
う問題点があった。
【0013】特開平5−215921号公報において
は、一対の配向処理された基板に硬化時に液晶性を示す
棒状化合物を挟持した形態の複屈折板によりLCDの光
学補償をする案が提示されているが、この案では従来か
ら提案されているいわゆるダブルセル型の補償板と何等
変わることがなく、大変なコストアップになり、事実上
大量生産には向かない。さらに棒状化合物を使用する限
りは、後に述べる光学的理由によりその複屈折板ではT
N型LCDの全方位の視野角改善は不可能である。
【0014】また、特開平3−9326号、及び特開平
3−291601号公報においては、配向膜が設置され
たフィルム状基板に高分子液晶を塗布することによりL
CD用の光学補償板とする案が記載されているが、この
方法では分子を斜めに配向させることは不可能であるた
め、やはりTN型LCDの全方位の視野角改善は不可能
である。
【0015】そこで、本発明者は、特願平5−2365
39号明細書によりディスコティック液晶化合物を配向
膜により配向させると、 その薄膜の光軸が斜めに傾斜
し、光学補償シートとして有用であることを示した。し
かし、最近では、液晶表示素子は、自動車のダッシュボ
ードの計器表示板やカーナビゲーション用液晶テレビと
して用いられるようになってきており、益々高い熱的耐
久性が要求されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、液晶
表示装置、特にTN(ねじれネマティック)型液晶表示
装置に有用な熱的耐久性に優れた薄膜の製造方法を提供
することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、表面に配向膜
を有する支持体の該配向膜上に、光または熱エネルギー
を加えることにより重合し得る置換基を有する円盤状化
合物を少なくとも1種含む塗布液を塗布、乾燥した後、
該塗布された薄膜を加熱して光学的異方性の分子配向を
有する薄膜とし、次いで光または熱エネルギーを加える
ことにより重合させて光学的異方性の薄膜を形成するこ
とからなる薄膜の製造方法にある。上記製造方法の好ま
しい態様は下記のとおりである。 1)光学的異方性の分子配向がディスコティックネマテ
ィック液晶層である。 2)円盤状化合物が、下記一般式(1)で表わされ、反
応性官能基Pをその放射状側鎖の末端に有する化合物で
ある。 一般式(1)
【0018】
【化5】 Rn-k−D−(L−P)k
【0019】式中、Dは分子の中心にあり、合計n個の
置換基R及び置換基−(L−P)を放射状に配するn官
能の基を表わす。k個のPは各々独立に、イソシアナー
ト基、チオシアナート基、アミノ基、アルキルアミノ
基、アリールアミノ基、メルカプト基、ホルミル基、ア
シル基、水酸基、カルボキシル基、スルホ基、ホスホリ
ル基、ハロカルボニル基、ハロスルホニル基、ハロホス
ホリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、クロト
ニル基、ビニルオキシ基、エポキシ基、アセチレン基、
プロパギル基又はアレニル基を表わし、(n−k)個の
Rは各々独立に重合組成物の形成に寄与しない官能基を
表わし、Lは各々独立に、PとDを連結する基もしくは
化学結合を表わし、nは3〜8の整数を表わし、そして
kは1〜nの整数を表わす。 3)円盤状化合物が、下記の一般式(2)、一般式
(3)または一般式(4)で表わされる。 一般式(2)
【0020】
【化6】
【0021】式中、トリフェニレン環に結合する6つの
ベンゾイルオキシ基は互いに同じでも異なっていてもよ
いが、その内の少なくとも一個は置換基P1を有する。
11、R12は各々独立に水素原子またはメチル基を
表わし、6個のR13は各々独立にアルコキシ基を表わ
し、その内の少なくとも一個は上記置換基P1を含むア
ルコキシ基を表わし、置換基P1のR14、R15、R
16は各々独立に水素原子またはアルキル基を表わし、
そしてnは0または1を表わす。 一般式(3)
【0022】
【化7】
【0023】式中、トリフェニレン環に結合する6つの
ベンゾイルオキシ基は互いに同じでも異なっていてもよ
いが、その内の少なくとも一個は置換基P2を有する。
21、R22は各々独立に水素原子またはメチル基を
表わし、6個のR23は各々独立にアルコキシ基を表わ
し、その内の少なくとも一個は上記置換基P2を含むア
ルコキシ基を表わし、そして置換基P2のR24、R
25、R26は各々独立に水素原子またはアルキル基を
表わす。 一般式(4)
【0024】
【化8】
【0025】式中、トリフェニレン環に結合する6つの
ベンゾイルオキシ基は互いに同じでも異なっていてもよ
いが、その内の少なくとも一個は置換基P3を有する。
31、R32は各々独立に水素原子またはメチル基を
表わし、6個のR33は各々独立にアルコキシ基を表わ
し、その内の少なくとも一個は上記置換基P3を含むア
ルコキシ基を表わし、そして置換基P3のR34、R
35、R36は各々独立に水素原子またはアルキル基を
表わす。
【0026】以下に、本発明を詳しく説明する。円盤状
化合物は、構造的特徴からの総称であるが、物性的に
は、自己配向性を有するいわゆるディスコティック液晶
性化合物と非液晶性化合物に分類することができる。但
し、両方の物性を構造から分類することは困難である。
円盤状化合物でかつディスコティック液晶化合物として
代表的なものは例えば、C.Destradeらの研究
報告、Mol.Cryst.Liq.Cryst.71
巻、111頁(1981年)に記載されている、ベンゼ
ン誘導体、トリフェニレン誘導体、トルキセン誘導体、
フタロシアニン誘導体や、B.Kohneらの研究報
告、Angew.Chem.96巻、70頁(1984
年)に記載されたシクロヘキサン誘導体及びJ.M.L
ehnらの研究報告、J.Chem.Soc.Che
m.Commun.,1794頁(1985年)、J.
Zhangらの研究報告、J.Am.Chem.So
c.116巻、2655頁(1994年)に記載されて
いるアザクラウン系やフェニルアセチレン系マクロサイ
クルが挙げられ、一般的にこれらを分子の中心の母核と
し、直鎖のアルキル基やアルコキシ基、置換ベンゾイル
オキシ基等がその側鎖として放射状に置換された構造で
ある。
【0027】この他、日本化学会編 化学総説 第22
巻、液晶の化学 135頁(1994年)に記載されて
いる有機金属錯体のディスコティック液晶が挙げられ
る。これらは、分子の中心に金属原子を配し、その配位
子が同一平面上に金属を囲むように位置することによっ
てディスコティック液晶性挙動を示すと考えられる。
【0028】一方、円盤状化合物であるが、非液晶性化
合物の例としては、日本化学会第69春季年会講演予稿
集II 3A111,3A112,3A113,3A11
4に記載されるπ電子共役系分子、1G241,1G2
42,1G243に記載のシクロファン分子などが挙げ
られる。
【0029】本発明者は、これらの円盤状化合物に関し
て、その液晶化合物の配向状態と光学特性の対応を詳細
に研究し、液晶セルの全ての視野角からの表示品位を最
適に改善するためには、光学的に一軸配向したディスコ
ティック液晶分子の傾斜角分布を液晶セルの特性に適応
するように制御することが必要であることがわかった。
【0030】ディスコティック液晶相は、一般に円板状
分子の中心コアが分子間力で柱状に積み重なった柱状相
(columnar phase)と、円板状分子が乱
雑に凝集したディスコティックネマティック相と、カイ
ラルディスコティックネマティック相に大別できること
が知られている。しかし、W.H.de jeu著のP
hysical properties of liq
uid crystalline materials
(1980 by Gordon and Breac
h,Science Publishers)に記載さ
れているように、柱状相はしばしば見出されるが、ディ
スコティックネマティック相は稀にしか見出されていな
い。
【0031】また、本発明のトリフェニレン系ディスコ
ティック液晶が負の複屈折を有することは、B.Mou
reyらの研究報告〔Mol.Cryst.Liq.C
ryst.,84巻,193頁(1982年)〕で明か
にされているが、実際にこの性質を光学補償シートとし
て応用するためには、片面支持体上でその薄膜を構成す
る分子全体が室温状態で統計的に一方向に並んだ状態を
実現することが必要である。一般的に、ディスコティッ
ク液晶は従来の棒状分子からなる液晶と同様に、微視的
には特定の方向性をもった配向領域(ドメイン)で構成
され、巨視的には光学的異方性を示さず光散乱性のいわ
ゆるマルチドメイン相を形成するという性質があるた
め、多くの場合にその薄膜は光学補償シートに利用でき
るほどの好ましい光学的特性を示さない。
【0032】この点に関して、種々のディスコティック
液晶のうち、ディスコティックネマティック液晶相また
は一軸性の柱状相を形成する性質を有する液晶として
は、トルキセン誘導体、トリフェニレン誘導体及びフェ
ニルアセチレン系マクロサイクルが挙げられるが、なか
でもトリフェニレン誘導体は、合成も容易で、光学素子
として利用する上で有利なモノドメイン性のディスコテ
ィックネマティック相を形成し易い。
【0033】トリフェニレン誘導体とは、一般的には、
一般式(2)、一般式(3)や一般式(4)に示す様に
ベンゼン環の周囲にさらに3つのベンゼン環が放射状に
縮合した構造を指し、報告されている液晶化合物の中で
は、アルコキシ基、アルカノイルオキシ基、ベンゾイル
オキシ基が、2,3,6,7,10,11−位に置換し
た化合物がほとんどである。そしてこのトリフェニレン
誘導体の特徴は、他のディスコティック液晶に比べてモ
ノドメイン性のディスコティックネマティック相を形成
しやすいことである。光学的に異方性であるためには、
統計的に光軸がある方向に傾いている必要があり、その
ためには液晶の一般的性質とも言えるマルチドメインの
形成を抑制してモノドメイン性の液晶相の形成が必要で
ある。従って、モノドメイン性のディスコティックネマ
ティック相を形成しやすいトリフェニレン誘導体は、上
記の理由で光学異方素子としての可能性が相対的に大き
な化合物群であると考えられる。
【0034】特願平5−295501号明細書に開示し
たように、このディスコティック液晶はポリイミドなど
種々の配向膜上に塗布し、液晶化温度以上に加熱するこ
とにより容易に配向し、また、その状態で急冷すること
により、その配向状態を維持したまま、ガラス状態で安
定に存在する。しかも、その状態での屈折率異方性の測
定から、ディスコティック液晶分子が配向膜のラビング
方向に一様に傾斜したように配向していることが推察さ
れた。棒状の液晶分子では、液晶セルのような2枚の配
向膜間の各界面でチルト角が誘起された状態で一方向に
配向させることができるが、ディスコティック液晶では
唯一枚の配向膜上で同様のチルト角が誘起される。さら
に特願平6−70591号に開示したように、そのディ
スコティック液晶を主成分とし、別の有機化合物を混合
することでそのチルト角を制御できることは大きな特徴
である。従って、そのようにして形成したディスコティ
ック液晶薄膜は、光軸が傾斜し負の複屈折性を明瞭に示
す光学的異方性シートであり、液晶表示素子用位相差膜
として有用であることも明らかにした。
【0035】本発明の光または熱エネルギーを加えるこ
とにより重合し得る置換基としては、例えばS.R.サ
ンドラーおよびW.カロー(S.R.Sandler,
W.Karo)著、オーガニック ファンクショナル
グループ プレパレーションズ(Organic Fu
nctional Group Preparatio
ns)第1巻および第2巻(アカデミックプレス社、ニ
ューヨーク、ロンドン1968年刊)に記載の置換基を
挙げることができる。それらのうち好ましくは、多重結
合、オキシラン、アジリジンであり、さらに好ましくは
R.A.M.Hikmetらの研究報告〔Macrom
olecules,25巻,4194頁(1992
年)〕及び〔Polymer,34巻,8号,1736
頁(1993年)〕、D.J.Broerらの研究報告
〔Macromolecules,26巻,1244頁
(1993年)〕に記載されているように、二重結合す
なわちアクリル基、ビニルエーテル基およびエポキシ基
である。
【0036】本発明の前記〔4〕の一般式(1)に記載
した、重合反応に寄与する反応性官能基Pと中心核Dを
連結するLは、一般に化学結合やオキシ基より、重合に
より生じる体積歪みを緩和しやすい官能基、例えばアル
キレン基、アルキレンオキシ基、アルキレンチオ基、ア
ルキレンアミノ基、オリゴエチレンオキシ基などが好ま
しい。実際に、シンナモイル基を光重合性基としてトリ
フェニレン核に連結した液晶性化合物は、紫外光照射に
よる重合過程で、照射前の配向状態が著しく損なわれる
ことが判っている。
【0037】一方、重合組成物の形成に寄与しない置換
基Rは、重合反応に結果的に関与しなかった基を意味す
るものであり、従って、置換基(L−P)の構造も含ん
でよいし、その類似の構造すなわち一般的に重合反応に
寄与できないハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アル
コキシ基などが置換あるいは無置換のアルキル基、アリ
ール基、アラルキル基、アルキルチオ基、アリールチオ
基、アリールアミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、ベンゾイルオキシ基が挙げられ
る。
【0038】しかし、我々の検討によれば、温和な条件
で重合反応が進行するという点で、重合反応に寄与でき
る基が多いほど高い耐久性が得られており、好ましい。
また、全ての側鎖にアクリロイル基をもつトリフェニレ
ン環化合物で、十分な重合反応が進行したのちの重合組
成物中にかなりのアクリロイル基が残存していることが
観察された例もあり、必ずしも全ての反応性基が重合に
関与していないことが示唆される。
【0039】以下に、一般式(1)で表される本発明の
化合物の具体例を示すが、これによって本発明が限定さ
れることはない。
【0040】
【化9】
【0041】
【化10】
【0042】
【化11】
【0043】
【化12】
【0044】
【化13】
【0045】
【化14】
【0046】
【化15】
【0047】
【化16】
【0048】
【化17】
【0049】また、以下に、一般式(1)で表される本
発明の化合物の番号(DLC−No.)と混合して用い
られる化合物の構造例を示す。
【0050】
【化18】
【0051】本発明の前記〔5〕の一般式(2)、一般
式(3)及び一般式(4)で表される化合物は、そのよ
うな重合性の置換基をその側鎖に少なくとも一つ有し、
その中心にトリフェニレン系炭素骨格構造を有するもの
である。その薄膜が、光学的異方性材料として好ましい
特性をもっており、さらに光あるいは熱による重合によ
り得られる薄膜は重合前の配向が維持されるため、光学
特性と耐熱性を両立できるものと考えられる。
【0052】以下に、一般式(2)について、詳細に説
明する。R11、R12は、各々独立に水素原子またはメチ
ル基を表す。nが0の時は、置換基P1は不飽和の二重
結合基を表す。その置換基R14、R15は、各々独立に水
素原子、アルキル基(例えばメチル、エチル、n−プロ
ピル、イソプロピル、n−ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル、ヘプチル、オクチル、ノニルが挙げられ、メチル、
エチルなどの低級アルキル基が好ましく、さらにメチル
が好ましい。)を表し、R14がメチル基でR15が水素原
子、またはR14、R15が共に水素原子の組み合わせが好
ましい。
【0053】置換基R16は水素原子、置換または無置換
のアルキル基(例えばメチル、エチル、n−プロピル、
イソプロピル、n−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプ
チル、オクチル、ノニル、2−クロロエチル、3−メト
キシエチル、メトキシエトキシエチルが挙げられ、メチ
ル、エチルなどの低級アルキル基が好ましく、さらにメ
チルが好ましい。)を表し、水素原子、低級アルキル基
が好ましく、さらに水素原子が好ましい。
【0054】式中、トリフェニレン環に結合する6つの
ベンゾイルオキシ基は互いに同じでも異なっていてもよ
いが、その内の少なくとも一つは置換基P1を有する。
6つのR13は各々独立にアルコキシ基(例えばエトキ
シ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘキシルオキ
シ、ヘプチルオキシ)、置換アルコキシ基(例えば、エ
チレンオキシエトキシ)を表す。
【0055】6つのR13のうち少なくとも一つは末端置
換基P1が置換して成るアルコキシ基であるが、P1を
連結する基は、アルキレンオキシ基(例えばエチレンオ
キシ、プロピレンオキシ、ブチレンオキシ、ペンチレン
オキシ、ヘキシレンオキシ、ヘプチレンオキシ)、置換
アルキレンオキシ基(例えばエチレンオキシエトキシ)
を表す。置換基P1を有する側鎖は多いほど好ましい。
但し、末端置換基P1が直接芳香環に結合してもよい。
【0056】nが1の時は、R13の末端置換基P1はい
わゆるビニルエーテル基を表す、その置換基P1の置換
基R14、R15は、各々独立に水素原子、アルキル基(例
えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、
ノニルが挙げられ、メチル、エチルなどの低級アルキル
基が好ましく、さらにメチルが好ましい。)を表し、R
14がメチル基でR15が水素原子、またはR14、R15が共
に水素原子の組み合わせが好ましい。
【0057】置換基R16は水素原子、置換または無置換
のアルキル基(例えばメチル、エチル、n−プロピル、
イソプロピル、n−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプ
チル、オクチル、ノニル、2−クロロエチル、3−メト
キシエチル、メトキシエトキシエチルが挙げられ、メチ
ル、エチルなどの低級アルキル基が好ましく、さらにメ
チルが好ましい。)を表し、水素原子、低級アルキル基
が好ましく、さらに水素原子が好ましい。従って、置換
基P1としては、一般には重合活性の高い官能基である
無置換のビニルオキシ基が好ましく用いられる。
【0058】その末端置換基P1が置換して成るアルコ
キシ残基は、アルキレンオキシ基(例えばエチレンオキ
シ、プロピレンオキシ、ブチレンオキシ、ペンチレンオ
キシ、ヘキシレンオキシ、ヘプチレンオキシ)、アルキ
レンオキシ置換アルコキシ基(例えばエチレンオキシエ
トキシ)を表す。
【0059】式中、トリフェニレン環に結合する6つの
ベンゾイルオキシ基は互いに同じでも異なっていてもよ
いが、その内の少なくとも一つは置換基P1を有する。
6つのR13は各々独立にアルコキシ基(例えばエトキ
シ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシル
オキシ、ヘプチルオキシ)、置換アルコキシ基(例え
ば、エチレンオキシエトキシ)を表す。
【0060】6つのR13のうち少なくとも一つは末端置
換基P1が置換して成るアルコキシ基であるが、P1を
連結する基は、アルキレンオキシ基(例えばエチレンオ
キシ、プロピレンオキシ、ブチレンオキシ、ペンチレン
オキシ、ヘキシレンオキシ、ヘプチレンオキシ)、置換
アルキレンオキシ基(例えばエチレンオキシエトキシ)
を表す。置換基P1を有する側鎖は多いほど好ましい。
但し、末端置換基P1が直接芳香環に結合してもよい。
【0061】以下に、一般式(2)で表される本発明の
化合物の具体例を示すが、これによって本発明が限定さ
れることはない。
【0062】
【化19】
【0063】
【化20】
【0064】
【化21】
【0065】
【化22】
【0066】
【化23】
【0067】
【化24】
【0068】次に、一般式(3)について、詳細に説明
する。R21、R22は、各々独立に水素原子またはメチル
基を表す。R23の末端置換基P2はいわゆるアクリル基
を表す。その置換基P2の置換基R24、R25は、各々独
立に水素原子、アルキル基(例えばメチル、エチル、n
−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、ペンチル、ヘ
キシル、ヘプチル、オクチル、ノニルが挙げられ、メチ
ル、エチルなどの低級アルキル基が好ましく、さらにメ
チルが好ましい。)を表し、R24がメチルでR25が水素
原子、またはR24、R25が共に水素原子の組み合わせが
好ましい。
【0069】置換基R26は水素原子、置換または無置換
のアルキル基(例えばメチル、エチル、n−プロピル、
イソプロピル、n−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプ
チル、オクチル、ノニル、2−クロロエチル、3−メト
キシエチル、メトキシエトキシエチルが挙げられ、メチ
ル、エチルなどの低級アルキル基が好ましく、さらにメ
チルが好ましい。)を表し、水素原子が好ましい。従っ
て、置換基P2としては、一般には無置換のアクリルオ
キシ基、メタクリルオキシ基、クロトニルオキシなどの
重合活性の高い官能基が好ましく用いられる。
【0070】式中、トリフェニレン環に結合する6つの
ベンゾイルオキシ基は互いに同じでも異なっていてもよ
いが、その内の少なくとも一つは置換基P2を有する。
6つのR23は各々独立にアルコキシ基(例えばエトキ
シ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシル
オキシ、ヘプチルオキシ)、置換アルコキシ基(例え
ば、エチレンオキシエトキシ)を表す。
【0071】6つのR23のうち少なくとも一つは末端置
換基P2が置換して成るアルコキシ基であるが、P2を
連結する基は、アルキレンオキシ基(例えばエチレンオ
キシ、プロピレンオキシ、ブチレンオキシ、ペンチレン
オキシ、ヘキシレンオキシ、ヘプチレンオキシ)、置換
アルキレンオキシ基(例えばエチレンオキシエトキシ)
を表す。置換基P2を有する側鎖は多いほど好ましい。
但し、末端置換基P2が直接芳香環に結合してもよい。
【0072】以下に、一般式(3)で表される本発明の
化合物の具体例を示すが、これによって本発明が限定さ
れることはない。
【0073】
【化25】
【0074】
【化26】
【0075】
【化27】
【0076】次に、一般式(4)について、詳細に説明
する。R31、R32は、各々独立に水素原子またはメチル
基を表す。R33の末端置換基P3はいわゆるオキシラン
基を表す。その置換基P3の置換基R34、R35は、各々
独立に水素原子、アルキル基(例えばメチル、エチル、
n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、ペンチル、
ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニルが挙げられ、メ
チル、エチルなどの低級アルキル基が好ましく、さらに
メチルが好ましい。)を表し、R34、R35がともに水素
原子が好ましい。
【0077】置換基R36は水素原子、置換または無置換
のアルキル基(例えばメチル、エチル、n−プロピル、
イソプロピル、n−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプ
チル、オクチル、ノニル、2−クロロエチル、3−メト
キシエチル、メトキシエトキシエチルが挙げられ、メチ
ル、エチルなどの低級アルキル基が好ましく、さらにメ
チルが好ましい。)を表し、水素原子またはメチル、エ
チル、n−プロピルなどの低級アルキル基が好ましい。
【0078】式中、トリフェニレン環に結合する6つの
ベンゾイルオキシ基は互いに同じでも異なっていてもよ
いが、その内の少なくとも一つは置換基P3を有する。
6つのR23は各々独立にアルコキシ基(例えばエトキ
シ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシル
オキシ、ヘプチルオキシ)、置換アルコキシ基(例え
ば、エチレンオキシエトキシ)を表す。
【0079】6つのR23のうち少なくとも一つは末端置
換基P3が置換して成るアルコキシ基であるが、P3を
連結する基は、アルキレンオキシ基(例えばエチレンオ
キシ、プロピレンオキシ、ブチレンオキシ、ペンチレン
オキシ、ヘキシレンオキシ、ヘプチレンオキシ)、置換
アルキレンオキシ基(例えばエチレンオキシエトキシ)
を表す。置換基P3を有する側鎖は多いほど好ましい。
但し、末端置換基P3が直接芳香環に結合してもよい。
【0080】以下に、一般式(4)で表される本発明の
化合物の具体例を示すが、これによって本発明が限定さ
れることはない。
【0081】
【化28】
【0082】
【化29】
【0083】
【化30】
【0084】本発明の液晶性化合物は単独で用いられる
だけでなく、前記〔3〕、〔4〕、〔5〕に記載した組
成物として、すなわち混合物としても有用な性質を発揮
させうる。本発明における我々の目的は、有用な円盤状
化合物の配向を維持することによる耐熱性の付与にある
が、より具体的な目的の一つは、本発明の液晶性化合物
をモノドメイン性の光学的に一軸の配向状態をとらせる
ことにより、光学的に有意な機能を発現させ、それを光
学機能素子として提供することにある。
【0085】しかし、製造段階まで含め光学機能素子に
対する様々な要求を、単独の液晶で全て満足すること
は、必ずしも容易ではない。例えば、ある特定の好まし
い液晶相をとる相転移温度が高すぎて用いられる支持体
の種類が限られたり、その液晶相が熱的に不安定であり
耐久性が不満足であったり、光学軸の傾斜角が好ましい
角度でなく最良の光学特性が得られなかったりする場合
がある。そのような際に、我々は本発明の液晶性化合
物、冒頭にも述べたように、似た構造にあるその他の円
盤状液晶化合物、また円盤状化合物に限らず、重合性基
を有する棒状ネマティック液晶性化合物あるいはコレス
テリック液晶性化合物を混合することによってその物性
を調節できることを見出した。
【0086】混合する化合物は、液晶性もしくは非液晶
性の高分子化合物だけでなく、種々の低分子化合物も用
いられる。高分子化合物としては例えば、ポリメチルメ
タアクリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合体、
スチレン・無水マレイミド共重合体、ポリビニルアルコ
ール、N−メチロールアクリルアミド、スチレン、ビニ
ルトルエン共重合体、クロロスルホン化ポリエチレン、
ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフ
ィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩化ビ
ニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、シリレー
ト系ポリマーや種々の液晶ポリマー等が挙げられる。
【0087】また、低分子化合物としては、重合性基を
有する上記の高分子物質を形成するに用いられたモノマ
ーが挙げられるが、P1、P2、P3を有し、本発明に
含まれないトリフェニレン化合物及びP1、P2、P3
を同一分子内に2つ以上有する化合物(例えばエチレン
グリコール−1,4−ジアクリレート、エチレングリコ
ール−1,4−ジグリシジルエーテルや市販の紫外線硬
化樹脂モノマー)がより好ましく用いられる。
【0088】本発明の化合物を混合することも好ましい
が、以下に本発明以外で混合系に好ましく用いられる化
合物の例を挙げる。
【0089】
【化31】
【0090】一般式(2)、一般式(3)あるいは一般
式(4)で表される化合物と上記の化合物との組成物に
おける混合比は、好ましくは一般式(2)、一般式
(3)あるいは一般式(4)で表される化合物の含有量
として重量比50%以上、100%未満であり、さらに
好ましくは60%以上、100%未満である。
【0091】本発明の該ディスコティック液晶を用いて
構成される光学異方性材料は、ディスコティック液晶の
みで構成されていても良いが、一般的には、支持体上に
所望の光学異方性を発現した液晶層が少なくとも一層設
けられたもので、用途に応じて液晶層の上下もしくは液
晶層間に保護膜もしくは支持体が存在してよい。
【0092】支持体素材は光透過率が良好であることに
加えて、光学的等方性に近いことが望ましい。従って、
ガラスやゼオネックス(日本ゼオン)、ARTON(日
本合成ゴム)、フジタック(富士フィルム)などの商品
名で売られている固有複屈折値が小さい素材から形成さ
れた支持体が好ましい。しかし、ポリカーボネート、ポ
リアクリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン
等の固有複屈折値が大きな素材であっても、製膜時に分
子配向を制御することによって光学的に等方的な支持体
を形成することも可能であり、それらも好適に利用され
る。
【0093】保護膜用素材としては、例えば、ポリメチ
ルメタアクリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合
体、スチレン・無水マレイミド共重合体、ポリビニルア
ルコール、N−メチロールアクリルアミド、スチレン・
ビニルトルエン共重合体、クロロスルホン化ポリエチレ
ン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオ
レフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩
化ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の高
分子物質;及びシランカップリング剤などの有機物質を
挙げることができる。また、ω−トリコサン酸、ジオク
タデシルジメチルアンモニウムクロライド及びステアリ
ン酸メチルなどのラングミュア・ブロジェット法(LB
法)により形成される累積膜も用いることができる。
【0094】また、予め支持体上に設けられた保護膜
が、配向膜として液晶層形成時の分子配向にしばしば大
きな影響を与えることは、棒状液晶の場合にはよく知ら
れた事実であり、無機または有機の配向膜としてほとん
ど必ず用いられている。これは、本発明でも好ましく用
いられる技術の一つであり、金属斜方蒸着膜としてはS
iO斜方蒸着膜が、また有機配向膜としてはラビングさ
れたポリイミド膜が代表的なものであるが、その他ラビ
ングした変性ポバールやラビングしたシリル化剤で処理
したガラス基板またはラビングしたゼラチン膜などが用
いられる。しかし、ラビングする代わりにポリビニルア
ルコールの薄膜を4〜5倍に延伸したり、特別に上記の
保護膜を設けないで直接ガラス基板をラビングするなど
の方法も用いることができる。
【0095】本発明の光学異方性材料を構成する該液晶
層は、蒸着法やスピンコート、ディップコート、エクス
トルージョンコートなどの塗布法により支持体上の配向
膜の上に設けられた薄膜として形成できる。
【0096】薄膜の膜厚は、ディスコティック液晶層の
複屈折値との積が液晶セルのレターデーションに等しく
なるように設定されるもので、一義的に決められない
が、0.1から10μmの範囲が好ましく、1から3μ
の範囲がより好ましい。
【0097】従って、少なくとも片方の界面が気相と接
した状態即ち一般的な塗布法により支持体上の配向膜
の上に液晶薄膜を形成し、乾燥後、液晶層形成温度範囲
内の温度で、ディスコティックネマティック層または一
軸性の柱状相を形成させつつ一定時間熱処理し、そのま
ま続いて熱重合させるかまたは光架橋重合させ後冷却
することによって所望の光学特性をもち、かつ熱的耐久
性の高い光学異方性材料を得ることができる。
【0098】本発明で用いられる重合の過程は、一般
に、液晶が好ましい光学異方性を示す、すなわち配向膜
上で加熱によりモノドメインの一軸配向の状態になって
から行われる。エポキシ基の場合は、紫外線によるカチ
オン型の重合も可能であるが、短時間での配向後、さら
に数十度昇温し、熱重合によって固定することができ
る。従って、モノドメイン配向が必要ならば、ディスコ
ティックネマッティック相形成温度範囲の高い方に設定
される。しかし、紫外線による光重合開始剤を用いるラ
ジカル重合やカチオン重合は一般に極めて重合速度が大
きく、製造工程では生産性の点で好ましい。
【0099】本発明における光重合開始剤としては、米
国特許第2,367,661号、同第2,367,67
0号各明細書に記載されているα−カルボニル化合物、
米国特許第2,448,828号明細書に記載されてい
るアシロインエーテル、米国特許第2,722,512
号明細書に記載されているα−炭化水素で置換された芳
香族アシロイン化合物、米国特許第3,046,127
号、同第2,951,758号明細書に記載されている
多核キノン化合物、米国特許第3,549,367号明
細書に記載されているトリアリールイミダゾールダイマ
ー/p−アミノフェニルケトンの組み合わせ、特開昭6
0−105667号、米国特許第4,239,850号
明細書に記載されているアクリジン及びフェナジン化合
物、米国特許第4,212,970号明細書に記載され
ているオキサジアゾール化合物等が挙げられる。本発明
の組成物中のこれらの光重合開始剤系の含有濃度は通常
わずかなものであり、また不適当に多い場合には有効光
線の遮断等好ましくない結果を生じる。本発明における
光重合開始剤系の量は、溶媒を除いた塗布組成物の0.
01%から20%の範囲で十分であり、更に好ましくは
0.5%から5%で良好な結果を得る。更に本発明で
は、必要により、種々の有機アミン化合物を併用するこ
とができ、それによってその効果を増大せしめることが
できる。これらの有機アミン化合物としては、例えばト
リエタノールアミン、ジエタノールアニリン、p−ジメ
チルアミノ安息香酸エチルエステル、ミヒラーケトンが
挙げられる。有機アミン化合物の添加量は全光重合開始
剤量の50〜200%が好ましい。更に本発明で用いる
光重合開始剤に必要に応じてN−フェニルグリシン、2
−メルカプトベンゾチアゾール、N,N−ジアルキルア
ミノ安息香酸アルキルエステル等の水素供与性化合物を
加えることによって更に光重合開始能力を高めることが
できる。また、酸素による重合阻害を抑制するために、
界面活性剤を少量添加することも効果的である場合が多
い。
【0100】エポキシ基の重合には、紫外線活性化カチ
オン触媒として、アリルジアゾニウム塩(ヘキサフルオ
ロフォスフェート、テトラフルオロボラート)、ジアリ
ルヨードニウム塩、VIa族アリロニウム塩(PF6,As
F6,SbF6のようなアニオンをもつアリルスルホニウ
ム塩)が好ましく用いられる。
【0101】また重合用の光線としては、電子線、紫外
線、可視光線、赤外線(熱線)を必要に応じて用いる事
ができるが、一般的には、紫外線が用いられる。その光
源としては、低圧水銀ランプ(殺菌ランプ、蛍光ケミカ
ルランプ、ブラックライト)、高圧放電ランプ(高圧水
銀ランプ、メタルハライドランプ)、ショートアーク放
電ランプ(超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、水銀キ
セノンランプ)が挙げられる。高圧水銀灯の場合、一般
的に20mJから5000mJの照射エネルギーが用い
られ、好ましくは100mJから800mJである。
【0102】本発明のベンゾイルオキシトリフェニレン
環化合物の場合は、一般的に〜270nmにλmaxを
有し、その分子吸光係数も大きいため、254nmなど
の短波の紫外線は有効には用いられない場合がある。従
って、光重合開始剤も下記の近紫外に吸収帯を持つ化合
物が好ましく用いられ、光源も高圧水銀ランプやメタル
ハライドランプなど近紫外光を強く放射できるものが好
ましく用いられる。
【0103】
【化32】
【0104】以下、図面を用いてTN型液晶表示素子を
例にとり本発明の光学異方性材料すなわち液晶表示素子
用位相差膜の作用を説明する。図1、図2は、液晶セル
にしきい値電圧以上の十分な電圧を印加した場合の液晶
セル中を伝搬する光の偏光状態を示したものである。コ
ントラストの視野角特性には、特に電圧印加時の光の透
過率特性が大きく寄与するため、電圧印加時を例にとり
説明する。図1は、液晶セルに光が垂直に入射した場合
の偏光状態を示した図である。自然光L0が偏光軸PA
をもつ偏光板Aに垂直に入射したとき、偏光板PAを透
過した光は、直線偏光L1となる。
【0105】TN型液晶セルに十分な電圧を印加した時
の液晶分子の配列状態を、概略的に一つの液晶分子でモ
デル的に示すと、概略図中LCのようになる。液晶セル
TNC中の液晶分子LCの分子長軸が光の進路と平行な
場合、入射面(光の進路に垂直な面内)での屈折率の差
が生じないので、液晶セル中を伝搬する常光と異常光の
位相差は生じず液晶セルを通過した直線偏光は液晶セル
を透過しても直線偏光のまま伝搬する。偏光板Bの偏光
軸PBを偏光板Aの偏光軸PAと垂直に設定すると、液
晶セルを透過し他直線偏光L2は偏光板Bを透過するこ
とができず、暗状態となる。
【0106】図2は、液晶セルに光が斜めに入射した場
合の光の偏光状態を示した図である。入射光の自然光L
0が斜めに入射した場合、偏光板Aを透過した偏光L1
はほぼ直線偏光になる(実際の場合、偏光板の特性によ
り楕円偏光になる)。この場合、液晶の屈折率異方性に
より液晶セルの入射面において屈折率の差が生じ、液晶
セルを透過する光L2は楕円偏光しており偏光板Bでは
完全に遮断されない。このように、斜方入射においては
暗状態での光の遮断が不十分となり、コントラストの大
幅な低下を招き、好ましくない。
【0107】本発明は、この様な斜方入射におけるコン
トラストの低下を防ぎ、視角特性を改善しようとするも
のである。図3に本発明による構成の一例を示した。偏
光板Bと液晶セルとの間に、液晶セルの法線方向から傾
いた光学軸をもつ光学異方性材料RFが配置されてい
る。この光学異方性材料RFは光学軸に対して光が入射
する角度が大きくなる程大きく偏光する複屈折体であ
る。この様な構成の液晶表示素子に図2の場合と同様に
光が斜方入射し液晶セルを透過した楕円偏光L2は、光
学異方性材料RFを透過する時の位相遅延作用によって
楕円偏光がもとの直線偏光に変調され、種々の斜方入射
においても同一な透過率が得られる視角依存性のない良
好な液晶表示素子が実現できた。
【0108】本発明によって、液晶表示素子の視野角を
大幅に向上できたことについては以下のように推定して
いる。TN−LCDの多くは、ノーマリーホワイトモー
ドが採用されている。このモードでは、視野角を大きく
することに伴って、黒表示部からの光の透過率が著しく
増大し、結果としてコントラストの急激な低下を招いて
いることになる。黒表示は電圧印加時の状態であるが、
この時には、TN型液晶セルは、光学軸が、セルの表面
に対する法線方向から若干傾いた正の一軸性光学異方体
とみなすことができる。また、中間階調の場合には、そ
の光学軸は更に液晶セルの法線方向から傾いていくもの
と思われる。
【0109】液晶セルの光学軸が液晶セルの表面に対す
る法線方向から傾いている場合、光学軸が法線方向にあ
る光学異方体では、その補償が不十分であることが予想
される。また、液晶セルが正の一軸性光学異方体と見な
せるのであれば、それを補償するためには負の一軸性光
学異方体が好ましい。このような理由から本発明におけ
る光学異方性シートは、光学軸が法線方向から傾いた負
の一軸性光学異方体とみなすことができ、それによって
大幅な視野角特性が改善されたものと推定する。
【0110】本発明における負の一軸性とは、光学異方
性を有するシートの3軸方向屈折率を、その値が小さい
順にnα、nβ、nγとしたとき、nα<nβ=nγの
関係を有するものである。従って光学軸方向の屈折率が
最も小さいという特性を有するものである。但しnβと
nγの値は厳密に等しい必要はなく、ほぼ等しければ十
分である。具体的には、 nβ−nγ / nβ−nα
<0.2であれば実用上問題ない。また、TFT、T
N型液晶セルの視野角特性を大幅に改善する条件として
は、光学軸はシート面の法線方向から5度〜60度傾い
ていることが好ましく、10度〜40度がより好まし
く、20度〜40度が最も好ましい。更に、シートの厚
さをDとした時、100<(nβ−nα)×D<300
nmの条件を満足することが望ましい。
【0111】
【実施例】以下に、本発明に用いられる液晶化合物の合
成例、該液晶化合物及びそれを含む組成物を用いた光学
異方性材料の作成例及びその性能の評価例を記載する。
【0112】本発明の液晶化合物は、一般に下記の経路
で合成した。すなわち、1,2−ジメトキシベンゼンを
出発原料としたヘキサヒドロキシトリフェニレンの合成
と側鎖置換基の酸塩化物あるいは混合酸無水物の合成及
びそれらの縮合であり、本実施例ではヘキサヒドロキシ
トリフェニレンと本発明のTP−5、TP−29、TP
−55、TP−85の合成経路を下記に例示する。
【0113】
【化33】
【0114】
【化34】
【0115】
【化35】
【0116】
【化36】
【0117】
【化37】
【0118】(液晶化合物の合成) TP−Aの合成 2,3,6,7,10,11−ヘキサメトキシトリフェ
ニレン(TP−A)の合成 氷冷した2Lの三つ口フラスコに、硫酸第二鉄の6水塩
を455gと温水193mLを入れ、メカニカルスタラ
ーで激しく攪拌し、完全に溶解させた後、1,2−ジメ
トキシベンゼンを58.7gを添加した。次に水冷下、
濃硫酸882mLを徐々に添加した。24時間後、氷水
9L中に徐々に注ぎ、5時間後、反応混合物をグラスフ
ィルターで濾過し、TP−Aの粗結晶48.1g(83
%)を得た。 TP−Bの合成 2,3,6,7,10,11−ヘキサヒドロキシトリフ
ェニレン(TP−B)の合成 48.1gのTP−Aを850mLのジクロロメタン中
に懸濁させ、三臭化ホウ素150gを徐々に添加した。
2時間後、氷水7L中に注ぎ、セライト濾過を行った。
セライトを含む目的物を取り出し、メタノールに再溶解
させ、濾過した後、その濾液を減圧濃縮した。得られた
残査を減圧濾過し、アセトニトリルとジクロロメタンの
混合溶媒で洗浄し、目的物32.7g(86%)を得
た。 TP−5の合成 4−(7−オクテニルオキシ)−安息香酸(TP−5
C)の合成 500mLの三口フラスコに、p−ヒドロキシ安息香酸
33.2g、8−ブロモ−1−オクテン57.3g、炭
酸カリウム41.5g及びN,N−ジメチルアセトアミ
ド200mLを入れ、120℃で5時間攪拌した。冷却
後、反応混合物を水200mLに注ぎ、500mLの酢
酸エチルで抽出し、水100mLで2回洗浄した。無水
硫酸マグネシウムで乾燥後、濾過を行った。溶媒を減圧
濃縮後、メタノール100mLに溶解し、水酸化カリウ
ム16.8gのメタノール溶液20mLを徐々に滴下
し、2時間加熱還流した。冷却後、生じた結晶を減圧濾
過し、水で洗浄した。乾燥後、TP−5Cを63.3g
(85%)得た。 2,3,6,7,10,11−ヘキサ(4−(7−オク
テニルオキシ)ベンゾイルオキシ)トリフェニレン(T
P−5)の合成 100mLの三口フラスコに4.5gのTP−5Cと5
mLの塩化チオニルを入れ、2時間加熱還流した。反応
終了後、過剰の塩化チオニルを減圧下留去した。これ
に、0.7gのTP−Bと20mLのピリジンを添加
し、室温で4時間攪拌した。減圧下、過剰のピリジンを
留去後、シリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製
し、TP−5を2.73g(75%)得た。 TP−5の同定データ IR(cmー1):3080,2940,2860,1740,1605,1580,151
0,1470 1420,1315,1250,1170,1120,1070,1010,900,840,760,695 DSC及び偏光顕微鏡観察による相転移温度測定 結晶相−132℃−Dr 液晶相−143℃−Nd 液晶相
−227℃−等方性液体
【0119】TP−29の合成 4−(5−ビニルオキシペンチルオキシ)安息香酸(T
P−29C)の合成 500mLの三口フラスコに、P−ヒドロキシ安息香酸
エチル33.2g、5−ブロモペンチルビニルエーテル
58.0g、炭酸カリウム41.5g及びN,N−ジメ
チルアセトアミド200mLを入れ、120℃で5時間
攪はんした。冷却後、反応混合物を水200mLに注
ぎ、500mLの酢酸エチルで抽出し、水100mLで
2回洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後ろ過を行
った。溶媒を減圧濃縮後、メタノール100mLに溶解
し、水酸化カリウム16.8gのメタノール溶液20m
Lを徐々に滴下し2時間加熱還流した。冷却後、生じた
結晶を濾別し、結晶を水1Lに溶解した。濃塩酸25.
7mLを加え、析出した結晶を減圧ろ過し、水で洗浄し
た。乾燥後、4−(5−ビニルオキシペンチルオキシ)
安息香酸を64.3g(TP−29C)(90%)得
た。
【0120】2,3,6,7,10,11−ヘキサ(4
−(5−ビニルオキシペンチルオキシ)ベンゾイルオキ
シ)トリフェニレン(TP−29)の合成 300mLの三口フラスコに、5.72gのTP−29
C、トリエチルアミン6.7mL、1、2ージメトキシ
エタン60mLを入れ、0℃でメタンスルホン酸クロリ
ド2.75gをゆっくり滴下しそのまま2時間攪はんし
た。室温にもどし、4−ジメチルアミノピリジン0.3
g、TP−B 0.65gを加え6時間攪はんした。反
応混合物をろ過し、濾液を減圧濃縮後、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーを用いて精製しTP−29を2.
8g(82%)得た。 TP−29の同定データ IR(cmー1):2960,2955,2880,1765,1690,1625,160
5,1520,1495,1480,1435 1420,1375,1360,1290,1260,1220,1195,1140,1110,1080,
1050,1030,880,810,780,740
【0121】TP−55の合成 4−(6−アクリロイルオキシヘキシルオキシ)安息香
酸(TP−55C)の合成 500mLの三口フラスコに、P−ヒドロキシ安息香酸
エチル33.2g、6−ブロモヘキサノール54.3
g、炭酸カリウム41.5g及びN,Nージメチルアセ
トアミド200mLを入れ、120℃で5時間攪はんし
た。冷却後、反応混合物を水200mLに注ぎ、500
mLの酢酸エチルで抽出し、水100mLで2回洗浄し
た。無水硫酸マグネシウムで乾燥後ろ過を行った。溶媒
を減圧濃縮後、メタノール100mLに溶解し、水酸化
カリウム16.8gのメタノール溶液20mLを徐々に
滴下し2時間加熱還流した。冷却後、生じた結晶を濾別
し、結晶を水1Lに溶解した。濃塩酸25.7mLを加
え、析出した結晶を減圧ろ過し、水で洗浄した。乾燥
後、4−(6−ヒドロキシヘキシルオキシ)安息香酸を
61.5g(86%)得た。300mLの三口フラスコ
に、4−(6−ヒドロキシヘキシルオキシ)安息香酸
9.53g、N、N−ジメチルアニリン5.33g、ジ
オキサン100mLを入れ、60℃でアクリル酸クロリ
ド3.98gをゆっくり滴下し、6時間攪はんした。冷
却後、氷水200mLに注ぎ、析出した結晶を吸引ろ過
しヘキサンで洗浄、乾燥後、TP−55Cを9.4g
(80%)得た。
【0122】2,3,6,7,10,11−ヘキサ(4
−(6−アクリロイルオキシヘキシルオキシ)ベンゾイ
ルオキシ)トリフェニレン(TP−55)の合成 300mLの三口フラスコに、5.67gのTP−55
C、トリエチルアミン6.7mL、1、2−ジメトキシ
エタン60mLを入れ、0℃でメタンスルホン酸クロリ
ド2.75gをゆっくり滴下しそのまま2時間攪はんし
た。室温にもどし、4ージメチルアミノピリジン0.3
g、TP−B0.65gを加え6時間攪はんした。反応
混合物をろ過し、濾液を減圧濃縮後、シリカゲルカラム
クロマトグラフィーを用いて精製しTP−55を3.2
g(80%)得た。
【0123】TP−55の同定データ IR(cmー1):2950,2870,1740,1730,1610,1605,158
5,1520,1480,1430 1415,1375,1320,1300,1260,1200,1180,1130,1080,1010,
990,905,850 820,760,700 DSC及び偏光顕微鏡観察による相転移温度測定 結晶相−112℃−ND 液晶相−180℃−等方性液体
【0124】TP−85の合成 TP−85はTP−5を出発原料として合成した。 2,3,6,7,10,11−ヘキサ(4−(7,8−
エポキシオクチルオキシ)ベンゾイルオキシ)トリフェ
ニレン(TP−85)の合成 100mLの三口フラスコに3.67gのTP−5とm
−クロロ過安息香酸6.33g及びトルエン30mLを
入れ、60℃で2時間攪拌した。冷却後、析出したm−
クロロ過安息香酸を除去し、シリカゲルクロマトグラフ
ィーを用いて精製し、TP−85を3.17g(82
%)得た。 TP−85の同定データ IR(cmー1):3050,2940,2850,1740,1605,1580,151
0,1470,1420,1320 1250,1170,1120,1070,1010,900,840,760,695 DSC及び偏光顕微鏡観察による相転移温度測定 結晶相−114℃−Nd 液晶相−220℃−等方性液体
【0125】実施例1(液晶性化合物の光・熱重合によ
る配向固定効果の検証) 以下、本発明の液晶化合物を含む組成物による光学異方
性材料の作成法とその光・熱重合による配向固定効果に
ついて説明する。顕微鏡用スライドガラス(MATSU
NAMI(株)製S−7213、サイズ76mm×26m
m)を基板とし、液晶化合物DLC−27を10wt%
の濃度でメチルエチルケトンに溶解し、その液をスピン
コーターにより1000rpmで塗布し、ディスコティ
ック液晶の薄膜を形成させた。これをメトラー社製FP
−82 ホットステージ上で加熱し、偏光顕微鏡で相変
化挙動を観察したところ、結晶相−カラムナー相を経
て、147℃で暗視野になり、等方性液体相へと転移し
たことがわかった。次に、液晶化合物DLC−27を1
0wt%の濃度でメチルエチルケトンに溶解し、さらに
光重合開始剤として1wt%のミヒラーケトン+ベンゾ
フェノン(重量比1:1)を加えた。その液をスピンコ
ーターにより1000rpmでガラス基板上に塗布し、
先ほどと同様にメトラー社製FP−82ホットステージ
上で加熱し、偏光顕微鏡で相変化挙動を観察したとこ
ろ、約110℃でカラムナー相が安定したので、紫外線
照射装置(ULTRA−VIOLET PRODUCT
S社製UVSL−58(16W))を使用し、10分間
光露光した。この状態では、顕微鏡視野内のカラムナー
相の形態に変化は見られなかった。そこで、さらに昇温
したところ、147℃でも全く暗視野にならず、結局2
00℃でも等方性液体相へと転移することはなかった。
【0126】すなわち、この事実は、円盤状化合物のD
LC−27がカラムナー相という非常に秩序性の高い配
向状態をとったまま、重合固定することができたことを
示しており、円盤状化合物の配向を維持した薄膜状態の
耐熱性向上に極めて有効な手段であることが判った。ポ
リエーテルサルフォンの100μm厚フィルム(住友ベ
ークライト(株)製FS−1300、サイズ100mm×
100mm)を基板とし、0.1μmのゼラチン下塗り層
を設け、その上に配向膜としてポリアミック酸(日産化
学(株)製SE−7210)を塗布し、180℃に焼成
してポリイミド膜とした。このポリイミド膜をラビング
機によりラビングして配向能を付与した。液晶組成物T
P−38、TP−85、TP−85+EGDGE(重量
比4:1)を10wt%の濃度で各々メチルエチルケト
ンに溶解し、その液をスピンコーターにより1000r
pmで塗布し、無配向のディスコティック液晶の薄膜を
形成させた。これをフィルム状物A、B、Cとした。こ
れらを各々所定の温度で配向させ、急冷した後、各々の
光軸傾斜角度β及びΔn・dをエリプソメトリーで測定
した。測定には島津制作所製エリプソメーター(AEP
−100)を透過モードにしてレタデーションの角度依
存性を求め、その値から最適な3軸方向屈折率と光軸の
方向を計算によって求めた。
【0127】フィルム状物A TP−38は偏光顕微鏡観察によると、約130〜18
3℃でディスコティックネマティック相を形成する。そ
こで、表面温度190℃に加熱した金属ローラーにフィ
ルム状物Aを支持体側から10秒間接触させ、その直
後、表面温度170℃に加熱した金属ローラーに支持体
側から30秒間接触させる。さらに連続して、表面温度
20℃に調整した金属ローラーに10秒間接触させるこ
とにより、本発明の光学異方性材料を得た。このシート
を偏光顕微鏡観察したところ、モノドメインのディスコ
ティックネマティック相をとっていることが観察され
た。さらにエリプソメトリーの測定によって、光軸傾斜
角度βは35゜でΔn・d=125nmであった。
【0128】フィルム状物B TP−55は偏光顕微鏡観察によると、約143℃でデ
ィスコティックネマティック相を形成する。そこで、表
面温度180℃に加熱した金属ローラーにフィルム状物
Aを支持体側から50秒間接触させ、その直後、表面温
度20℃に調整した金属ローラーに10秒間接触させる
ことにより、本発明の光学異方性材料を得た。このシー
トを偏光顕微鏡観察したところ、モノドメインのディス
コティックネマティック相をとっていることが観察され
た。さらにエリプソメトリーの測定によって、光軸傾斜
角度βは32゜でΔn・d=135nmであった。
【0129】フィルム状物C TP−85は偏光顕微鏡観察によると、約171〜21
1℃でディスコティックネマティック相を形成する。そ
こで、表面温度180℃に加熱した金属ローラーにフィ
ルム状物Aを支持体側から50秒間接触させ、その直
後、表面温度20℃に調整した金属ローラーに10秒間
接触させることにより、本発明の光学異方性材料を得
た。このシートを偏光顕微鏡観察したところ、モノドメ
インのディスコティックネマティック相をとっているこ
とが観察された。さらにエリプソメトリーの測定によっ
て、光軸傾斜角度βは70゜でΔn・d=155nmで
あった。
【0130】フィルム状物D TP−85とEGDGEの液晶組成物は偏光顕微鏡観察
によると、約109〜158℃でディスコティックネマ
ティック相を形成する。そこで、表面温度115℃に加
熱した金属ローラーにフィルム状物Aを支持体側から3
0秒間接触させ、その直後、表面温度20℃に調整した
金属ローラーに10秒間接触させることにより、本発明
の光学異方性材料を得た。このシートを偏光顕微鏡観察
したところ、モノドメインのディスコティックネマティ
ック相をとっていることが観察された。さらにエリプソ
メトリーの測定によって、光軸傾斜角度βは44゜でΔ
n・d=120nmであった。
【0131】次に、液晶組成物TP−38、TP−5
5、TP−85、TP−85+EGDGE(重量比4:
1)の各々に光重合開始剤として1wt%のミヒラーケ
トン+ベンゾフェノン(重量比1:1)を加え、さらに
TP−38、TP−55を除く2つの液晶組成物には1
wt%のジフェニルイオドニウム・テトラフルオロボラ
ートを加え、以後上記の方法と同様に10wt%の濃度
で各々メチルエチルケトンに溶解し、その液をスピンコ
ーターにより1000rpmで塗布し、無配向のディス
コティック液晶の薄膜を形成させた。これをフィルム状
物AP 、BP、CP、DPとした。上記3種類の光重
合開始剤の構造を下記に示す。
【0132】
【化38】
【0133】これらを各々上記の所定の配向温度まで加
熱し、1分後、紫外線照射装置(ULTRA−VIOL
ET PRODUCTS社製UVSL−58(16
W))を使用し、2分間光露光した後、冷却した。また
上記の配向したフィルム状物Cをもう1枚同様の方法で
調製し、さらに160℃で4時間加熱処理を行い、これ
をフィルム状物DPHとした。上記のフィルム状物A
P、BP、DP、DPH各々の光軸傾斜角度β及びΔn
・dをエリプソメトリーで測定した後、全てのフィルム
状物A、B、C、AP、BP、DP、DPHを85℃で
1000時間放置し、再度、各々の光軸傾斜角度β及び
Δn・dをエリプソメトリーで測定した。下記の表1
に、全てのフィルム状物の強制加熱前後の光軸傾斜角度
β、Δn・d及び強制加熱前のフィルム状物のメチルエ
チルケトンへの溶解性を示す。
【0134】
【表1】
【0135】フィルム状物Aは183℃以上で等方性液
体に相転移したが、その光重合膜であるフィルム状物A
Pは250℃に10分以上加熱しても、その光学的異方
性を維持しており、液晶性すなわち熱による相転移を示
さなくなった。また、上表から明かに指摘できること
は、第一に、本発明の液晶組成物モノマーは、配向後の
その温度での光・熱重合過程ではその配向を維持したま
ま、重合できること、第二に、重合したフィルム状物は
著しく熱的耐久性が向上していることである。 実施例3(TN型液晶表示素子の視野角拡大を目的とし
た位相差膜としての性能評価) TACの127μm厚フィルム(富士タック、サイズ1
00mm×100mm)を基板とし、0.1μmのゼラチン
下塗り層を設け、その上に配向膜として変性ポバールを
塗布し、この膜をラビング機によりラビングして配向能
を付与した。実施例1の表1に記載したフィルム状物C
Pを構成する液晶組成物を、10wt%のメチルエチル
ケトン溶液とし、これをスピンコーターにより1000
rpmで塗布し、ディスコティック液晶の無配向層を形
成させた。そこでフィルム状物Cと同様の方法すなわ
ち、表面温度115℃に加熱した金属ローラーにそのフ
ィルム状物を支持体側から30秒間接触させ、その状態
で紫外線照射装置(ULTRA−VIOLET PRO
DUCTS社製UVSL−58(16W))を使用し、
2分間光露光した後、冷却し、本発明の光学異方性材料
を得た。このシートを偏光顕微鏡観察し、モノドメイン
の一軸配向、すなわちディスコティックネマティック相
をとっていることを確認した。次に、液晶の異常光と常
光の屈折率の差と液晶セルのギャップサイズの積が48
0nmで、ねじれ角が90度のTN型液晶セルに、上記
のフィルム状物を装着し、液晶セルに対して0−5Vの
30Hz矩形波におけるコントラストの角度依存性を大
塚電子製LCD−5000によって測定した。コントラ
スト10の位置を視野角と定義し、上下左右の視野角を
求めた。また、正面から見た時のコントラスト比を測定
した。ここで、上記フィルムを全く装着しないTN型液
晶のみの測定値を併記した。結果を下記の表2に示す。
尚、図4において矢印は位相差膜におけるラビング方
向、また、液晶セルにおけるラビング方向を表してい
る。
【0136】
【表2】
【0137】上表から明かなように、本発明の光学補償
シートを設けたLCDにおいては、視野角特性の著しい
改善が達成されている。
【0138】
【発明の効果】以上の実施例より、本発明の方法により
得られた薄膜が熱的耐久性に優れ、モノドメイン性の優
れた光学異方性シートを提供し、著しい視野角改善が可
能な液晶表示素子用位相差膜を提供できることが明かで
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶セルに光が垂直に入射した場合の光の偏光
状態を示した図である。
【図2】液晶セルに光が斜めに入射した場合の光の偏光
状態を示した図である。
【図3】光学異方性材料の液晶表示素子用位相差膜への
使用例を示した図である。
【図4】実施例における視角特性を測定した時の偏光版
の偏光軸、液晶セルのラビング方向、光学異方性シート
配向膜のラビング方向の関係を示した図である。
【符号の説明】
TNC:TN型液晶セル A、B:偏光板 PA、PB:偏光軸 L0:自然光 L1、L5:直線偏光 L2:液晶セルを通った後の変調光 L3、L4:楕円偏光 LC:TN型液晶セルに十分に電圧を印加した時の液晶
分子の配列状態 RF1、RF2:液晶表示素子用位相差膜 BL:バックライト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡崎 正樹 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写 真フイルム株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−304526(JP,A) 特開 平2−111918(JP,A) 特開 平5−215921(JP,A) 特開 平2−208391(JP,A) 特開 平5−201142(JP,A) 特開 平4−113301(JP,A) 特開 平5−157913(JP,A) 特許2587398(JP,B2) 特許2640083(JP,B2) 特許2641086(JP,B2)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に配向膜を有する支持体の該配向膜
    上に、光または熱エネルギーを加えることにより重合し
    得る置換基を有する円盤状化合物を少なくとも1種含む
    塗布液を塗布、乾燥した後、該塗布された薄膜を加熱し
    て光学的異方性の分子配向を有する薄膜とし、次いで光
    または熱エネルギーを加えることにより重合させて光学
    的異方性の薄膜を形成することからなる薄膜の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 該光学的異方性の分子配向がディスコテ
    ィックネマティック液晶層である請求項1に記載の薄膜
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 該円盤状化合物が、下記一般式(1)で
    表わされ、反応性官能基Pをその放射状側鎖の末端に有
    する化合物である請求項1に記載の薄膜の製造方法。 一般式(1) 【化1】Rn−k−D−(L−P) 式中、Dは分子の中心にあり、合計n個の置換基R及び
    置換基−(L−P)を放射状に配するn官能の基を表わ
    す。k個のPは各々独立に、イソシアナート基、チオシ
    アナート基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールア
    ミノ基、メルカプト基、ホルミル基、アシル基、水酸
    基、カルボキシル基、スルホ基、ホスホリル基、ハロカ
    ルボニル基、ハロスルホニル基、ハロホスホリル基、ア
    クリロイル基、メタクリロイル基、クロトニル基、ビニ
    ルオキシ基、エポキシ基、アセチレン基、プロパギル基
    又はアレニル基を表わし、(n−k)個のRは各々独立
    に重合組成物の形成に寄与しない官能基を表わし、Lは
    各々独立に、PとDを連結する基もしくは化学結合を表
    わし、nは3〜8の整数を表わし、そしてkは1〜nの
    整数を表わす。
  4. 【請求項4】 該円盤状化合物が、下記の一般式
    (2)、一般式(3)または一般式(4)で表わされる
    請求項1に記載の薄膜の製造方法。 一般式(2) 【化2】 式中、トリフェニレン環に結合する6つのベンゾイルオ
    キシ基は互いに同じでも異なっていてもよいが、その内
    の少なくとも一個は置換基P1を有する。R11、R
    12は各々独立に水素原子またはメチル基を表わし、6
    個のR13は各々独立にアルコキシ基を表わし、その内
    の少なくとも一個は上記置換基P1を含むアルコキシ基
    を表わし、置換基P1のR14、R15、R16は各々
    独立に水素原子またはアルキル基を表わし、そしてnは
    0または1を表わす。 一般式(3) 【化3】 式中、トリフェニレン環に結合する6つのベンゾイルオ
    キシ基は互いに同じでも異なっていてもよいが、その内
    の少なくとも一個は置換基P2を有する。R21、R
    22は各々独立に水素原子またはメチル基を表わし、6
    個のR23は各々独立にアルコキシ基を表わし、その内
    の少なくとも一個は上記置換基P2を含むアルコキシ基
    を表わし、そして置換基P2のR24、R25、R26
    は各々独立に水素原子またはアルキル基を表わす。 一般式(4) 【化4】 式中、トリフェニレン環に結合する6つのベンゾイルオ
    キシ基は互いに同じでも異なっていてもよいが、その内
    の少なくとも一個は置換基P3を有する。R31、R
    32は各々独立に水素原子またはメチル基を表わし、6
    個のR33は各々独立にアルコキシ基を表わし、その内
    の少なくとも一個は上記置換基P3を含むアルコキシ基
    を表わし、そして置換基P3のR34、R35、R36
    は各々独立に水素原子またはアルキル基を表わす。
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