JP5897989B2 - 対象物に特定の円偏光を選択的に照射するためのシステム - Google Patents

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Description

本発明は、対象物に特定の円偏光を選択的に照射するためのシステムに関する。
特定の円偏光が選択的に照射される環境は、植物の成長または光化学反応に対し、特定の効果を与えることが期待できる。例えば、特許文献1においては、偏光照射機構を備える生物挙動コントロール装置を用いて、右円偏光のみを照射することにより、シロイヌナズナの生育が促進されたことが示されている。
しかし、本発明者らの実験において、特定の円偏光を植物に照射しても、円偏光による生育の差異が再現性よく観測されない植物栽培例が見られた。
特開2008−228688号公報
本発明の課題は、対象物に特定の円偏光を選択的に照射するためのシステムを提供することである。より詳しくは、本発明の課題は、対象物に特定の円偏光を選択的に照射するためのシステムとしてエネルギー効率が高く、対象物に照射される光の偏光度も高いシステムを提供することである。
本発明者らは、円偏光の効果が十分に得られない原因として、光の散乱のほか反射による円偏光のセンスの逆転または偏光解消の可能性に着目し、直接光源から対象物に照射されなかった円偏光を、同一センスの円偏光として再利用できるシステムを検討して、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、以下の(1)〜(13)を提供するものである。
(1)対象物に特定の円偏光を選択的に照射するためのシステムであって、
光の偏光状態を制御して円偏光を生じさせる偏光状態制御部材と、円偏光反射部材とを含み、
前記円偏光反射部材は、前記偏光状態制御部材から出射する円偏光が入射できる位置に配置されており、
前記円偏光反射部材は、入射した前記偏光状態制御部材からの円偏光と同一のセンスの円偏光を選択的に含む反射光を生じさせ、
前記円偏光反射部材は、前記反射光の少なくとも一部を前記対象物に照射できるように配置されているシステム。
(2)構造物として使用される(1)に記載のシステムであって、
前記構造物が、前記偏光状態制御部材と、前記円偏光反射部材とを含む空間を含み、前記空間は少なくとも一部に前記円偏光反射部材を有する面により形成され、前記空間を形成する面の面積の10%以上において前記円偏光反射部材を有するシステム。
(3)前記空間を形成する面の面積の50%以上において前記円偏光反射部材を有する(2)に記載のシステム。
(4)前記偏光状態制御部材を透過して生じる円偏光が前記円偏光反射部材に入射できる位置に配置されている(1)〜(3)のいずれか一項に記載のシステム。
(5)前記偏光状態制御部材が直線偏光板とλ/4波長板とを含む(4)に記載のシステム。
(6)前記偏光状態制御部材が螺旋状の分子配列構造を有する層を含む(1)〜(4)のいずれか一項に記載のシステム。
(7)前記円偏光反射部材が螺旋状の分子配列構造を有する層を含む(1)〜(6)のいずれか一項に記載のシステム。
(8)前記対象物が植物である(1)〜(7)のいずれか一項に記載のシステム。
(9)光源を有し、前記偏光状態制御部材が光源で発生した光の偏光状態を制御して円偏光を生じさせている(1)〜(8)のいずれか一項に記載のシステム。
(10)植物工場として使用される(1)〜(8)のいずれか一項に記載のシステムであって
前記植物工場が、壁面、天井、床により形成される空間を含み、かつ前記空間内に、前記偏光状態制御部材と、前記円偏光反射部材とを含み、壁面、天井、床の総面積の10%以上が前記円偏光反射部材であるシステム。
(11)植物工場として使用される(9)に記載のシステムであって
前記植物工場が、2段以上の棚を含み、前記棚の少なくとも1つの段において、底面、上段の底面の間の空間に、前記光源と、前記偏光状態制御部材と、前記円偏光反射部材とを含み、前記底面および前記の上段の底面から選択されるいずれか1つ以上の前記空間側の表面の総面積の10%以上が前記円偏光反射部材であるシステム。
(12)(1)〜(11)のいずれか一項に記載のシステムに用いるための円偏光反射部材であって、螺旋状の分子配列構造を有する層を含む円偏光反射部材。
(13)(1)〜(11)のいずれか一項に記載のシステムを用いた植物の栽培方法。
本発明により対象物に特定の円偏光を選択的に照射するためのシステムとして、エネルギー効率が高く対象物に照射される光の偏光度も高いシステムが提供される。
照明装置の一例を示す概略図である。 照明装置の他の一例を示す断面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
本発明のシステムは、偏光状態制御部材と円偏光反射部材とを含む。本発明のシステムにおいては、前記円偏光反射部材が、前記偏光状態制御部材から出射する円偏光が入射できる位置に配置される。本発明のシステムに適用される対象物は、本発明のシステムにおいて、前記偏光状態制御部材から生ずる円偏光を受光するとともに、円偏光反射部材からの反射光であって、前記の円偏光と同一のセンスの円偏光を受光することができる。
ここで、円偏光のセンスとは、右円偏光であるか、または左円偏光であるかを意味する。円偏光のセンスは、光が手前に向かって進んでくるように眺めた場合に電場ベクトルの先端が時間の増加に従って時計回りに回る場合が右円偏光であり、反時計回りに回る場合が左円偏光であるとして定義される。
本明細書において、円偏光につき「選択的に照射する」というときは、照射される光の右円偏光成分または左円偏光成分のいずれかの光量が、他方の円偏光成分よりも多いことを意味する。具体的には「選択的」というとき、光の円偏光度は、0.3以上であることが好ましく、0.6以上がより好ましく、0.8以上がさらに好ましい。実質的に1.0であることがさらに好ましい。前記円偏光度が、0.3未満であると、例えば植物成長制御効果などの特定の円偏光によって得られるはずの効果が現れないことがある。「円偏光度」の定義については後述する。
本発明のシステムにより選択的に対象物に照射される円偏光の波長は、特に言及しない限り、特に限定されない。例えば、10nm〜2000nmの少なくとも一部の波長、好ましくは可視光の少なくとも一部の波長で円偏光が選択的に照射できればよい。波長は、例えば、300nm〜700nmの波長域などであっても、460nm、550nm、または660nmなどの特定の波長であってもよい。典型的には、上記波長は、本発明のシステムの照明装置の制御波長領域にしたがって、決定されていればよい。
本発明のシステムにおいては、対象物は、照明装置からの円偏光のほか、例えば、照明装置からの円偏光の入射方向を0°とした場合の10°、20°、30°、40°、50°、60°、70°、80°、90°、100°、110°、120°、130°、140°、150°、160°、170°、180°の方向などから選択される1以上の方向からの、円偏光反射部材からの反射光による円偏光を受光することができる。上記の各角度で示される円錐側面上または平面上で複数の方向からの円偏光を受光していてもよく、例えば、照明装置からの円偏光の入射方向を0°とした場合の90°の平面において(照明装置からの円偏光の入射方向を法線方向とする対象物を含む平面)において、例えば、対象物を基準として互いに30°以上、40°以上、50°以上、60°以上、70°以上、80°以上、または90°以上異なる2つ以上の方向から円偏光を照射させることができるようになっていてもよい。例えば、対象物が3つ、4つ、5つの方向からの反射光による円偏光を受光できるように円偏光反射部材が配置されていてもよい。
本発明のシステムにおいて、円偏光反射部材は、例えば、光源と偏光状態制御部材とからなる照明装置および対象物を含む空間内で円偏光を反射するように設けられ、上記のように複数の方向から対象物に反射光を照射することができるようになっていればよい。
例えば、本発明のシステムは、植物栽培工場、ビニールハウス、箱などの構造物として使用することができる。この場合、壁(側面)、天井(上面)、または床(底面)などにより、光源と偏光状態制御部材とからなる照明装置および対象物を含む空間が形成されていればよい。空間は、例えば蓋のない箱の内部空間のように、実体のない面を含んで形成されたものであってもよい。
円偏光反射部材は構造物の内側表面の少なくとも一部に配置されていればよい。円偏光反射部材が構造物の内側表面の一部に設けられている場合は、内側表面全面の面積に対し、例えば、1%以上、5%以上、10%以上、50%以上、70%以上、90%以上であってもよく、95%以下、90%以下、70%以下、50%以下、30%以下、10%以下であればよい。また、一部である場合は、円偏光反射部材が配置されている部分以外は、黒く塗られているか、低反射の部材で覆われているかであることも好ましい。円偏光反射部材以外の部分からの反射による円偏光のセンスの逆転や偏光解消を避けるためである。構造物の内側表面は平面状であってもよく、曲面状であってもよい。構造物の内側表面としては、例えばビニールハウスの壁(側面)、天井、および、床、ならびに箱の側面、上面、および底面の表面などがあげられる。これらの例において、円偏光反射部材は壁(側面)、天井(上面)、床(底面)の、またはいずれか1つ以上に配置されていてもよく、一部に配置されていてもよい。壁(側面)、天井(上面)、床(底面)のいずれにも円偏光反射部材が配置されていてもよい。
また、例えば、本発明のシステムは2つ以上の段を有する棚などの構造物として使用することができる。この場合、光源と偏光状態制御部材とからなる照明装置および対象物を含む空間は棚の段の1つ1つにおいて、底面、棚上段の底面、および、これらの底面をつなぐ側面(部材として設けられているものではない仮想の側面でもよい)により形成されていると考えることができる。照明装置および円偏光反射部材は例えば底面、または上の段の底面(の裏側)に設ければよい。
さらに、例えば、本発明のシステムはシャーレやビーカーなどの構造物として使用することができる。この場合、シャーレやビーカーなどの壁面や底面の少なくとも一部を円偏光反射部材として、シャーレやビーカー内の対象物と照明装置を含む空間内で円偏光反射部材が円偏光を反射するようにすればよい。
<対象物>
本発明のシステムに適用できる対象物は、特に限定されないが、例えば、生物、植物、野菜、果実、細菌、菌類 ほだ木、手、食物、酒、調味料、人体、化学合成系(光有機合成、光反応、光学分割など)など、光照射によって反応や変化が起こるものがあげられる。
<照明装置>
本発明のシステムには光源が含まれていることが好ましく、光源と偏光状態制御部材とは、一体化して、照明装置を形成していてもよい。本明細書において、光源および偏光状態制御部材の組み合わせを照明装置ということがある。また、本発明のシステムにおいて、太陽光を利用する場合など、光源と偏光状態制御部材とが一体化していない場合は、偏光状態制御部材が実質的に、照明装置として機能する場合もある。
本発明のシステムにおいて、照明装置は1つであってもよく、2つ以上であってもよい。好適な装置の台数は、システムのサイズや用いる光源の出力、光源の発光スペクトル、必要な照度に応じて、適切に選定することができる。また、照明装置は、天井のほかにも、側面や床面に複数設置することで、ムラなく対象物に特定の円偏光を照射することができる。
光源を有する照明装置の例の基本的構成を図1及び図2に示す。
図1は、発光光源3を保持する反射性の筐体1の開口部にシート状の偏光状態制御部材4を配置した照明装置である。
また、図2は、発光波長が異なる単位光源を複数備えた発光光源3と、その一部にシート状の偏光状態制御部材4を配置した照明装置である。この図2の照明装置によれば、公知の円偏光板を用いることが可能となり、また、その部材の使用量を削減できるという利点がある。
なお、図1及び図2中、2は反射面(反射膜)、5は保護板をそれぞれ表す。
本発明のシステムにおける照明装置において、光源からの光の波長の一部の波長領域の偏光状態は円偏光に変更される。照射される光のうち制御波長帯域における光の円偏光度は0.3以上であることが好ましい。
ここで、前記「波長の一部」とは、波長領域の20%以上、好ましくは20%以上80%以下であることを意味する。
照射される光のうち制御波長帯域における光の円偏光度は、0.3以上であることが好ましく、0.6以上がより好ましく、0.8以上がさらに好ましい。
ここで、光の偏光状態は、右円偏光と左円偏光の和によって表すことができる。例えば、左右の円偏光成分の強度が等しい場合には、その和は直線偏光となり、左右円偏光の位相差によって決まる方位でその電気ベクトルは振動する。右円偏光成分と左円偏光成分の強度が異なる場合には楕円偏光になり、いずれかの成分のみの場合には完全な円偏光となる。
ここで、光の右円偏光成分の強度をIR、左円偏光成分の強度をILとしたとき、|IR−IL|/(IR+IL)を円偏光度と定義する。
光源から出射された光の各波長ごとの偏光状態は、円偏光板を装着した分光放射輝度計又はスペクトルメータを用いて測定することができる。この場合、右円偏光板を通して測定した光の強度がIR、左円偏光板を通して測定した光の強度がILに相当する。また、白熱電球、水銀灯、蛍光灯、LED等の通常光源は、ほぼ自然光を発しているが、これらに装着して偏光状態制御部材の偏光を作り出す特性は、例えば、AXOMETRICS社製の偏光位相差解析装置AxoScanなどを用いて測定することができる。
(その他の部材)
照明装置は、更に必要に応じて、反射部材、放熱部材、赤外線吸収部材、紫外線吸収部材、レンズ、プリズム等のその他の部材を有していてもよい。
<光源>
光源としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、蛍光ランプ、LED、水銀灯等の放電ランプ、タングステンランプ、レーザーライト、有機発光ダイオード(OLED)ランプ、冷陰極管、ハロゲンランプ、水銀ランプ、白熱電球、放電管、メタルハライドランプ(メタハラ)、キセノンランプ、などが挙げられる。これらの中でも、効率性の観点からLEDが特に好ましい。
発光などによって得られた波長の光をそのまま用いてもよく、蛍光体によって変換された光を用いてもよい。
なお、植物の成長制御に用いる場合には、植物の育成に効率の高い波長を発光するLEDを用いるのが好ましい。具体的には、460nm付近と660nm付近のいずれか又は両方の波長のエネルギーが高い光源を用いることが好ましい。
また、本発明のシステムにおいては、光源の代わりに、太陽光などの自然光を利用してもよい。この場合、偏光状態制御部材を自然光を取り入れる窓や窓の表面に適用することができる。または、円偏光反射部材が偏光状態制御部材を兼ねている形態のシステムとして使用し、円偏光反射部材を、その一部からの反射光が円偏光反射部材の他の部分に入射する角度に配置して太陽光の利用を行ってもよい。光源として、太陽光を利用した本発明のシステムにおいては、例えば、弱光環境下での生育が必要な植物や菌類などを対象物として、積極的に光量を下げるとともに対象物に特定の円偏光を選択的に照射することができる。また円偏光反射部材の配置位置を調整し、植物の側面や葉の裏側などに当てることができるシステムの構成も可能である。
<偏光状態制御部材>
偏光状態制御部材とは、光源などからの光の偏光状態を制御する部材である。
ここで、「光の偏光状態を制御」とは、光源から出射された直後の光または太陽光などの光の偏光状態と前記偏光状態制御部材を通過した光または反射した光の偏光状態との差を調整することを意味する。
偏光状態制御部材の少なくとも1つの制御波長帯域幅は、60nm以上250nm以下が好ましく、80nm〜200nmがより好ましい。前記制御波長幅域幅が、60nm未満であると、目的とする植物の成長制御効果が発現しなくなることがあり、250nmを超えると、複数の成長制御効果が重なって、効果が相殺されてしまうことがある。
ここで、制御波長帯域幅は、例えば、AXOMETRICS社製の偏光位相差解析装置AxoScanなどにより測定することができる。
偏光状態制御部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、偏光板、円偏光板、円偏光反射板などが挙げられる。これらの中でも、植物の成長制御効果と光利用効率の点で、円偏光反射板が特に好ましい。
また、偏光状態制御部材は、円偏光反射部材として機能していてもよく、偏光状態制御部材は、円偏光反射部材と同一のものであってもよい。
なお、偏光状態制御部材は、取り外し可能であり、交換可能なものが好ましい。
<<円偏光板>>
円偏光板は、位相差板と偏光板とからなり、具体的には、直線偏光板とλ/4波長板とからなる。この円偏光板を偏光状態制御部材として用いた場合、後述するλ/4波長板を用いて図2の構成で使用して偏光状態の波長を選択すること、又は発光波長領域の一部において、直線偏光吸収二色性を有する偏光板を用いることで偏光状態の波長選択性を制御できる。
−直線偏光板−
直線偏光板はこれを通過する光のうち特定の直線偏光は透過し、これと直交する直線偏光は吸収するものである。
直線偏光板は、少なくとも偏光層を有してなり、基材、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
−−偏光層−−
偏光層は、少なくとも偏光子を含有し、バインダー樹脂、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
偏光子としては、例えば、ヨウ素、二色性色素、異方性金属ナノ粒子、カーボンナノチューブ、金属錯体、などが挙げられる。
バインダー樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えばポリビニルアルコール、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルブチラール、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルホルマール、ポリカーボネート、セルロースブチレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンアジパミド、ポリ酢酸ビニル、又はこれらの共重合体(例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
偏光層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、10μm〜300μmが好ましい。
−−基材−−
基材としては、その形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば平板状、シート状などが挙げられ、前記構造としては、例えば単層構造であってもいし、積層構造であってもよく適宜選択することができる。
基材の材料としては、特に制限はなく、無機材料及び有機材料のいずれであっても好適に用いることができる。
無機材料としては、例えば、ガラス、石英、シリコンなどが挙げられる。
有機材料としては、例えば、トリアセチルセルロース(TAC)等のアセテート系樹脂;ポリエステル系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリノルボルネン系樹脂、セルロース、ポリアリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
基材は、適宜合成したものであってもよいし、市販品を使用してもよい。
基材の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、10μm〜2,000μmが好ましく、50μm〜500μmがより好ましい。
偏光板は、基材上に、偏光子及びバインダー樹脂を含む塗布液を塗布し、乾燥させてなる塗布膜を一定方向に延伸することにより製造することができる。
−λ/4波長板−
λ/4波長板としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、延伸されたポリカーボネートフィルム、延伸されたノルボルネン系ポリマーフィルム、炭酸ストロンチウムのような複屈折を有する無機粒子を含有して配向させた透明フィルム、支持体上に無機誘電体を斜め蒸着した薄膜などが挙げられる。
λ/4波長板としては、例えば、(1)特開平5−27118号公報、及び特開平5−27119号公報に記載された、レターデーションが大きい複屈折性フィルムと、レターデーションが小さい複屈折性フィルムとを、それらの光軸が直交するように積層させた位相差板、(2)特開平10−68816号公報に記載された、特定波長においてλ/4波長となっているポリマーフィルムと、それと同一材料からなり同じ波長においてλ/2波長となっているポリマーフィルムとを積層させて、広い波長領域でλ/4波長が得られる位相差板、(2)特開平10−90521号公報に記載された、二枚のポリマーフィルムを積層することにより広い波長領域でλ/4波長を達成できる位相差板、(3)国際公開第00/26705号パンフレットに記載された変性ポリカーボネートフィルムを用いた広い波長領域でλ/4波長を達成できる位相差板、(4)国際公開第00/65384号パンフレットに記載されたセルロースアセテートフィルムを用いた広い波長領域でλ/4波長を達成できる位相差板、などが挙げられる。
このようなλ/4波長板としては、市販品を用いることができ、該市販品としては、例えば商品名:ピュアエース WR(帝人株式会社製)などが挙げられる。
円偏光板は、前記直線偏光板と前記λ/4波長板とからなり、直線偏光板の偏光吸収軸に対し該λ/4波長板の光軸が45度となるように貼り合せてなる。該貼り合せ方法としては、例えば、粘着フィルムを用いてロール同士のラミネーションを行う方法、などが挙げられる。この円偏光板を発光光源に装着する場合に、直線偏光板を光源に近い面とするように配置して使用することで、円偏光への偏光変換を行うことができる。
<<円偏光反射板>>
円偏光反射板としては、(1)コレステリック液晶構造を有するもの、(2)直線偏光反射板とλ/4波長板からなるもの、などが挙げられる。
−(1)コレステリック液晶構造を有するもの−
円偏光選択反射を示すコレステリック層は、発光光源の波長に対応して選択反射中心波長を持つように調整する必要がある。この円偏光選択反射を示す液晶相としては、螺旋構造を有するコレステリック液晶相、キラルスメクチック液晶相を挙げることができる。このコレステリック液晶相、又はキラルスメクチック液晶相を示す液晶物質は非キラルな液晶性化合物とキラル化合物の混合によって形成することができる。また、別の方法としてこれらの化合物を共重合することによって高分子液晶又は高分子膜とすることで得ることも可能である。
選択反射帯の中心波長λは、コレステリック相、キラルスメクチック相における螺旋構造のピッチ長P(=螺旋の周期)に依存し、コレステリック層の平均屈折率nとλ=n×Pの関係に従う。それ故、この螺旋構造のピッチ長を調節することによって、選択反射特性を示す波長を調整できる。ピッチ長は液晶組成物のキラル化合物の種類、又はその添加濃度に依存するため、これらを調整することによって所望のピッチ長を得ることができる。また、選択反射帯の半値幅は、Δλが液晶化合物の複屈折Δnと上記ピッチ長Pに依存し、Δλ=Δn×Pの関係に従う。それ故、選択反射帯の幅の制御は、Δnを調整して行うことができる。Δnの調整は液晶の種類やその混合比率を調整したり、配向固定時の温度を制御することで行うことができる。また、選択反射帯の幅を拡大する別の手段としては、ピッチ長Pをずらしたコレステリック液晶層を2層以上積層したり、ピッチをコレステリック層の厚さ方向に変化させる方法を用いることができる。
コレステリック液晶による選択反射は、コレステリック液晶の螺旋の捩れ方向(センス)が右の場合は右円偏光を反射し、左円偏光を透過し、センスが左の場合は左円偏光を反射し、右円偏光を透過する。それ故、偏光状態制御部材の透過光を用いる場合(例えば図1および図2)において、植物の成長制御などのために左円偏光を照射し、右円偏光成分を照射しない場合は、センスが右捩れのコレステリック液晶層を偏光状態制御部材として用い、右円偏光を照射し、左円偏光成分を照射しない場合は、センスが左捩れのコレステリック液晶層を偏光状態制御部材として用いることができる。偏光状態制御部材の反射光を用いる場合においては、左円偏光を照射し、右円偏光成分を照射しない場合は、センスが左捩れのコレステリック液晶層を偏光状態制御部材として用い、右円偏光を照射し、左円偏光成分を照射しない場合は、センスが右捩れのコレステリック液晶層を偏光状態制御部材として用いることができる。
また、円偏光反射板は、2つ以上の偏光制御波長帯域を有していてもよい。この場合、例えば、植物の成長に本発明のシステムを用いる場合において、2種類以上の成長制御作用を同時に得ることができる点で好ましい。
以下に、前記コレステリック層を構成する材料及びコレステリック層の形成方法について説明する。
コレステリック層は、液晶性化合物及びキラル化合物を含有し、空気界面配向制御剤、必要に応じて添加されるその他の配合剤(例えば、重合開始剤、架橋剤、界面活性剤など)、その他の任意成分を含むコレステリック液晶性組成物を固定することによって得られる。
液晶性化合物としては、低分子液晶性化合物、及び高分子液晶性化合物が好ましく、配向時間が短いこと、配向の均一性が高いことから低分子液晶化合物がより好ましい。
液晶性化合物は重合性基を有することが好ましく、ネマティック相又はキラルスメクチック相を示すことがより好ましい。更に、分子形状は円盤状又は棒状が好ましく、生産性の点から棒状がより好ましく、選択反射の幅の角度依存性低減が重要である場合には円盤状がより好ましい。重合性基のない棒状ネマチック液晶性化合物については、様々な文献(例えば、Y.Goto et.al.,Mol.Cryst.Liq.Cryst.1995,Vol.260,pp.23−28)に記載がある。
重合性基は、特に制限はなく、公知の方法でネマチック液晶性化合物に導入できる。前記重合性基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばエポキシ基、チオエポキシ基、オキセタン基、チエタニル基、アジリジニル基、ピロール基、フマレート基、シンナモイル基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシシリル基、メルカプト基、ビニル基、アリル基、メタクリル基、アクリル基などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
重合性基を有する円盤状化合物については、特開平8−27284号公報、特開2001−100028号公報、特開2006−76992号公報に記載の化合物を好適に用いることができる。2種類以上の重合性ネマチック液晶性化合物を併用すると、塗布配向時の結晶の析出を抑制したり、配向温度を低下させることができる。
例えば重合性ネマチック液晶性化合物と、キラル化合物(光学活性化合物)とを混合することによりコレステリック液晶性組成物が得られる。
キラル化合物としては、特に制限はなく、公知の化合物(例えば、液晶デバイスハンドブック、第3章4−3項、TN、STN用カイラル剤、199頁、日本学術振興会第142委員会編、1989に記載)、イソソルビド、イソマンニド誘導体を用いることができる。
キラル化合物(光学活性化合物)は、一般に不斉炭素原子を含むが、不斉炭素原子を含まない軸性不斉化合物又は面性不斉化合物もキラル化合物として用いることができる。
軸性不斉化合物又は面性不斉化合物としては、例えば、ビナフチル、ヘリセン、パラシクロファン又はこれらの誘導体などが挙げられる。
コレステリック液晶に螺旋構造を誘起するキラル化合物は、化合物によって誘起する螺旋のセンス又は螺旋ピッチが異なるため、目的に応じて選択することが好ましい。螺旋のセンスやピッチの測定法については「液晶化学実験入門」日本液晶学会編 シグマ出版2007年出版、46p、及び「液晶便覧」液晶便覧編集委員会 丸善 196pに記載の方法を用いることができる。
キラル化合物は、重合性基を有していてもよい。該キラル化合物が重合性基を有する場合は、重合性ネマチック液晶性化合物の重合反応により、ネマチック液晶性繰り返し単位と光学活性構造とを有するポリマーを形成することができる。光学活性化合物の重合性基は、重合性ネマチック液晶性化合物の重合性基と同様の基が好ましい。したがって、光学活性化合物の重合性基も、不飽和重合性基、エポキシ基、又はアジリジニル基等が好ましく、不飽和重合性基がより好ましく、エチレン性不飽和重合性基が更に好ましい。
キラル剤が光異性化基を有する場合には、塗布し、配向後に活性光線などのフォトマスク照射によって、発光波長に対応した所望の反射波長のパターンを形成することができるので好ましい。前記光異性化基としては、フォトクロッミック性を示す化合物の異性化部位、アゾ、アゾキシ、シンナモイル基が好ましい。具体的な化合物として、特開2002−80478号公報、特開2002−80851号公報、特開2002−179668号公報、特開2002−179669号公報、特開2002−179670号公報、特開2002−179681号公報、特開2002−179682号公報、特開2002−338575号公報、特開2002−338668号公報、特開2003−313189号公報、特開2003−313292号公報に記載の化合物を用いることができる。
光学活性化合物の含有量は、重合性ネマチック液晶性化合物量の0.01モル%〜200モル%が好ましく、1モル%〜30モル%がより好ましい。
コレステリック液晶性組成物には、重合反応のための重合開始剤を添加することが好ましい。前記重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応とが含まれる。これらの中でも、光重合開始剤を用いる光重合反応が特に好ましい。
光重合開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、α−カルボニル化合物、アシロインエーテル、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物、多核キノン化合物、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ、オキサジアゾール化合物、ハロメチル化トリアジン誘導体、ハロメチル化オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、アントラキノン誘導体、ベンズアンスロン誘導体、ベンゾフェノン誘導体、チオキサントン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、オキシム誘導体、などが挙げられる。
光重合開始剤の含有量は、前記コレステリック液晶性組成物の固形分の0.01質量%〜20質量%が好ましく、0.5質量%〜5質量%がより好ましい。
重合の際には、硬化後の膜強度向上、耐久性向上のため、任意に架橋剤を含有することができる。前記架橋剤としては、紫外線、熱、湿気等で硬化するものが好適に使用できる。
架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の多官能アクリレート化合物;グリシジル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテル等のエポキシ化合物;2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、4,4−ビス(エチレンイミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン等のアジリジン化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート、ビウレット型イソシアネート等のイソシアネート化合物;オキサゾリン基を側鎖に有するポリオキサゾリン化合物;ビニルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン化合物などが挙げられる。また、前記架橋剤の反応性に応じて公知の触媒を用いることができ、膜強度及び耐久性向上に加えて生産性を向上させることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
架橋剤の含有量は、3質量%〜20質量%が好ましく、5質量%〜15質量%がより好ましい。前記架橋剤の含有量が、3質量%未満であると、架橋密度向上の効果が得られないことがあり、20質量%を超えると、コレステリック層の安定性を低下させてしまうことがある。
−空気界面配向制御剤−
液晶組成物中に、安定的に又は迅速にプレーナー配向のコレステリック液晶層となるのに寄与する配向制御剤を添加してもよい。配向制御剤の例には、含フッ素(メタ)アクリレート系ポリマー、及び下記一般式(1)で表される化合物が含まれる。これらから選択される2種以上を含有していてもよい。これらの化合物は、層の空気界面において、液晶化合物の分子のチルト角を低減若しくは実質的に水平配向させることができる。なお、本願明細書で「水平配向」とは、液晶分子長軸と膜面が平行であることをいうが、厳密に平行であることを要求するものではなく、本願明細書では、水平面とのなす傾斜角が20度未満の配向を意味するものとする。液晶化合物が空気界面付近で水平配向する場合、配向欠陥が生じ難いため、非偏光変換波長領域光に対する透明性が高くなり、また偏光変換波長領域光に対する偏光度を高めることができる。一方、液晶化合物の分子が大きなチルト角で配向すると、コレステリック液晶相の螺旋軸が膜面法線からずれるため、反射率が低下したり、フィンガープリントパターンが発生し、ヘイズの増大や回折性によって偏光度が低下するため好ましくない。
空気界面配向制御剤として利用可能な前記含フッ素(メタ)アクリレート系ポリマーとしては、例えば、特開2007−272185号公報の段落〔0018〕〜〔0043〕等に記載がある。
以下、空気界面配向制御剤として利用可能な下記一般式(1)で表される化合物について説明する。
一般式(1)において、R1、R2及びR3は、各々独立して、水素原子又は置換基を表し、X1、X2及びX3は単結合又は二価の連結基を表す。R1〜R3で各々表される置換基としては、好ましくは置換もしくは無置換の、アルキル基(中でも、無置換のアルキル基又はフッ素置換アルキル基がより好ましい)、アリール基(中でもフッ素置換アルキル基を有するアリール基が好ましい)、置換もしくは無置換のアミノ基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ハロゲン原子である。X1、X2及びX3で各々表される二価の連結基は、アルキレン基、アルケニレン基、二価の芳香族基、二価のヘテロ環残基、−CO−、−NRa−(Raは炭素原子数が1〜5のアルキル基又は水素原子)、−O−、−S−、−SO−、−SO2−及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基が好ましい。二価の連結基は、アルキレン基、フェニレン基、−CO−、−NRa−、−O−、−S−及び−SO2−からなる群より選ばれる二価の連結基又は該群より選ばれる基を少なくとも2つ組み合わせた二価の連結基がより好ましい。アルキレン基の炭素原子数は、1〜12が好ましい。アルケニレン基の炭素原子数は、2〜12が好ましい。二価の芳香族基の炭素原子数は、6〜10が好ましい。
空気界面配向制御剤として使用可能な、前記一般式(1)で表される化合物としては、例えば、特開2005−99248号公報に記載の化合物などが挙げられる。なお、前記空気界面配向制御剤として、前記一般式(1)で表される化合物の1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
コレステリック液晶性組成物中における、前記一般式(1)で表される化合物の添加量は、コレステリック液晶化合物の全質量に対して0.01質量%〜10質量%が好ましく、0.01質量%〜5質量%がより好ましく、0.02質量%〜1質量%が特に好ましい。
重合開始剤及び液晶化合物を含有するコレステリック液晶性組成物を基材フィルム上に塗布して得られる塗膜の表面張力を調整し、膜厚を均一にするため、界面活性剤を使用することができる。
界面活性剤としては、配向を阻害しないものを適宜選択して使用することができる。
界面活性剤としては、例えば疎水基部分にシロキサン、フッ化アルキル基を含有するノニオン系界面活性剤が好適に使用でき、1分子中に2個以上の疎水基部分を持つオリゴマーが特に好適である。
界面活性剤としては、市販品を用いることができ、該市販品としては、例えばOMNOVA社製PolyFoxのPF−151N、PF−636、PF−6320、PF−656、PF−6520、PF−3320、PF−651、PF−652、ネオス社製フタージェントのFTX−209F、FTX−208G、FTX−204D、セイミケミカル社製サーフロンのKH−40等を用いることができる。また、特開2002−341126号公報の段落〔0087〕に記載のフッ化化合物、特開2005−99248号公報の段落〔0064〕〜〔0080〕及び段落〔0092〕〜〔0096〕に記載のフッ化化合物を好適に用いることができる。
界面活性剤の含有量は、前記コレステリック層中0.01質量%〜1質量%が好ましい。前記界面活性剤の含有量が、0.01質量%未満であると、空気界面における表面張力が十分低下しないため、配向欠陥が生じることがあり、1質量%を超えると、過剰の界面活性剤が空気界面側で不均一構造を形成し、配向均一性を低下させることがある。
コレステリック層の製造方法は、前記重合性液晶化合物及び前記重合開始剤、更に必要に応じて添加される前記キラル剤、前記界面活性剤等を溶媒に溶解させたコレステリック液晶性組成物を、基材上の水平配向膜上に塗布し、乾燥させて塗膜を得、この塗膜に活性光線を照射してコレステリック液晶性組成物を重合し、コレステリック規則性が固定化されたコレステリック層を形成することができる。なお、複数のコレステリック層からなる積層膜を形成する場合には、コレステリック層の製造工程を繰り返し行うことにより得ることができる。
コレステリック液晶性組成物の調製に使用する溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、有機溶媒が好ましく用いられる。
有機溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばケトン類、アルキルハライド類、アミド類、スルホキシド類、ヘテロ環化合物、炭化水素類、エステル類、エーテル類、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、環境への負荷を考慮した場合にはケトン類が特に好ましい。
水平配向膜は、有機化合物、ポリマー(ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミド、変性ポリアミドなどの樹脂)のラビング処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有する層の形成、又はラングミュア・ブロジェット法(LB膜)による有機化合物(例えば、ω−トリコサン酸、ジオクタデシルメチルアンモニウムクロライド、ステアリル酸メチル)の累積のような手段で、設けることができる。更に、電場の付与、磁場の付与又は光照射により、配向機能が生じる配向膜も知られている。これらの中でも、ポリマーのラビング処理により形成する配向膜が特に好ましい。前記ラビング処理は、ポリマー層の表面を、紙、布で一定方向に、数回擦ることにより実施することができる。
配向膜上へのコレステリック液晶性組成物の塗布は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーテンコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、ダイコーティング法、スピンコーティング法、ディップコーティング法、スプレーコーティング法、スライドコーティング法などが挙げられる。また、別途支持体上に塗設したコレステリック液晶性組成物を配向膜上へ転写することによっても実施できる。塗布したコレステリック液晶性組成物を加熱することにより、液晶性組成物を配向させる。加熱温度は、200℃以下が好ましく、130℃以下がより好ましい。この配向処理により、重合性棒状ネマチック液晶性化合物が、光学薄膜の面に対して実質的に垂直な方向に螺旋軸を有するようにねじれ配向している光学薄膜が得られる。
配向させた重合性棒状ネマチック液晶性化合物は、更に重合させる。前記重合は、熱重合よりも光照射による光重合の方が好ましい。前記光照射は、紫外線を用いることが好ましい。照射エネルギーは、20mJ/cm2〜50J/cm2が好ましく、100mJ/cm2〜1,500mJ/cm2がより好ましい。光重合反応を促進するため、加熱条件下又は窒素雰囲気下で光照射を実施してもよい。照射紫外線波長は350nm〜430nmが好ましい。重合反応率は安定性の観点から、高いほうが好ましく70%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。
重合反応率は、重合性の官能基の消費割合をIR吸収スペクトルを用いて、決定することができる。
前記コレステリック層の厚みは、0.1μm〜50μmが好ましく、0.5μm〜10μmがより好ましく、1.5μm〜7μmが更に好ましい。
なお、らせんピッチの比較的短いコレステリック相と等方相の間に出現するブルー相も、紫外・可視域にブラッグ反射を示し、この反射光はコレステリック液晶と同様に円偏光であるため、これを利用することもできる。ブルー相については、以下の文献を参照できる。
H. S. Kitzerow, H. Schmid, A. Ranft, G. Heppke, R. A. M. Hikmet, J. Lub, Liq. Cryst., 14, 911-916(1993).
H. Kikuchi, M. Yokota, Y. Hisakado, H. Yang and T. Kajiyama, Nature Materials. 1, 64 (2002).
−(2)直線偏光反射板とλ/4波長板からなるもの−
直線偏光反射板としては、例えば(i)多層構造の直線偏光反射板、(ii)複屈折の異なる薄膜を積層した偏光子、(iii)ワイヤーグリッド型偏光子、(iv)偏光プリズム、(v)散乱異方性型偏光板、などが挙げられる。
λ/4波長板としては、上述したものと同様なものを用いることができる。
(i)多層構造の直線偏光反射板としては、互いに屈折率の異なる誘電体薄膜を複数層積層してなるものが挙げられる。波長選択反射膜とするためには、高屈折率の誘電体薄膜と低屈折率の誘電体薄膜とを交互に複数層積層することが好ましいが、2種以上に限定されず、それ以上の種類であっても構わない。
積層数は、2層〜20層が好ましく、2層〜12層がより好ましく、4層〜10層が更に好ましく、6層〜8層が特に好ましい。前記積層数が20層を超えると、多層蒸着により生産効率性が低下し、本発明の目的及び効果を達成できなくなることがある。
誘電体薄膜の積層順については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、隣接する膜の屈折率が高い場合にはそれより低い屈折率の膜を最初に積層する。その逆に隣接する層の屈折率が低い場合にはそれより高い屈折率の膜を最初に積層する。前記屈折率が高いか低いかの境目は1.8である。なお、屈折率が高いか低いかは絶対的なものではなく、高屈折率の材料の中でも、相対的に屈折率の大きいものと小さいものとが存在してもよく、これらを交互に使用しても構わない。
高屈折率の誘電体薄膜の材料としては、例えば、Sb23、Sb23、Bi23、CeO2、CeF3、HfO2、La23、Nd23、Pr611、Sc23、SiO、Ta25、TiO2、TlCl、Y23、ZnSe、ZnS、ZrO2、などが挙げられる。これらの中でも、Bi23、CeO2、CeF3、HfO2、SiO、Ta25、TiO2、Y23、ZnSe、ZnS、ZrO2が好ましく、これらの中でも、SiO、Ta25、TiO2、Y23、ZnSe、ZnS、ZrO2が特に好ましい。
低屈折率の誘電体薄膜の材料としては、例えば、Al23、BiF3、CaF2、LaF3、PbCl2、PbF2、LiF、MgF2、MgO、NdF3、SiO2、Si23、NaF、ThO2、ThF4、などが挙げられる。これらの中でも、Al23、BiF3、CaF2、MgF2、MgO、SiO2、Si23が好ましく、Al23、CaF2、MgF2、MgO、SiO2、Si23が特に好ましい。
なお、誘電体薄膜の材料においては、原子比についても特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、成膜時に雰囲気ガス濃度を変えることにより、原子比を調整することができる。
誘電体薄膜の成膜方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イオンプレーティング、イオンビーム等の真空蒸着法、スパッタリング等の物理的気相成長法(PVD法)、化学的気相成長法(CVD法)、などが挙げられる。これらの中でも、真空蒸着法、スパッタリング法が好ましく、スパッタリング法が特に好ましい。
スパッタリング法としては、成膜レートの高いDCスパッタリング法が好ましい。なお、DCスパッタリング法においては、導電性が高い材料を用いることが好ましい。
また、スパッタリング法により多層成膜する方法としては、例えば、(1)1つのチャンバで複数のターゲットから交互又は順番に成膜する1チャンバ法、(2)複数のチャンバで連続的に成膜するマルチチャンバ法とがある。これらの中でも、生産性及び材料コンタミネーションを防ぐ観点から、マルチチャンバ法が特に好ましい。
誘電体薄膜の膜厚としては、光学波長オーダーで、λ/16〜λの膜厚が好ましく、λ/8〜3λ/4がより好ましく、λ/6〜3λ/8がより好ましい。
誘電体蒸着層は、該誘電体蒸着層中を伝播する光は、各誘電体薄膜毎に光の一部が多重反射し、それらの反射光が干渉して誘電体薄膜の厚みと光に対する膜の屈折率との積で決まる波長の光のみが選択的に透過される。また、誘電体蒸着層の中心透過波長は入射光に対して角度依存性を有しており、入射光を変化させると透過波長を変えることができる。
(ii)複屈折の異なる薄膜を積層した偏光子としては、例えば特表平9−506837号公報などに記載されたものを用いることができる。
具体的には、屈折率関係を得るために選ばれた条件下で加工すると、広く様々な材料を用いて、偏光子を形成できる。一般に、第一の材料の一つが、選ばれた方向において、第二の材料とは異なる屈折率を有することが必要である。この屈折率の違いは、フィルムの形成中、又はフィルムの形成後の延伸、押出成形、或いはコーティングを含む様々な方法で達成できる。更に、2つの材料が同時押出することができるように、類似のレオロジー特性(例えば、溶融粘度)を有することが好ましい。
複屈折の異なる薄膜を積層した偏光子としては、市販品を用いることができ、該市販品としては、例えば、3M社製の商品名:DBEFなどが挙げられる。
(iii)ワイヤーグリッド型偏光子は、金属細線の複屈折によって、偏光の一方を透過し、他方を反射させる偏光子である。
ワイヤーグリッド偏光子は、金属ワイヤーを周期的に配列したもので、テラヘルツ波帯域で主に偏光子として用いられる。ワイヤーグリッドが偏光子として機能するためには,ワイヤー間隔が入射電磁波の波長よりも十分小さいことが必要となる。
ワイヤーグリッド偏光子では、金属ワイヤーが等間隔に配列されている。金属ワイヤーの長手方向と平行な偏光方向の偏光成分はワイヤーグリッド偏光子において反射され、垂直な偏光方向の偏光成分はワイヤーグリッド偏光子を透過する。
ワイヤーグリッド型偏光子としては、市販品を用いることができ、該市販品としては、例えば、エドモンドオプティクス社製のワイヤーグリッド偏光フィルタ50×50、NT46−636などが挙げられる。
−拡散板又は位相差板−
前記発光光源と前記円偏光反射板との間に、拡散板及び位相差板のいずれかを有することが、反射した光をリサイクルする際に偏光を解消して光のリサイクル効率を上げることができる点で好ましい。
前記位相差板の面内方向の位相差(面内レターデーションRe)は、波長550nmで300nm以上が好ましく、1,000nm以上がより好ましい。前記面内方向の位相差が、波長550nmで300nm未満であると、偏光解消が不十分になり、低リサイクル効率となることがある。
前記拡散板又は位相差板はベース基材を兼ねていてもよい。
前記拡散板又は位相差板は、UV吸収剤を含有していてもよい。
<円偏光反射部材>
円偏光反射部材としては、入射した円偏光と同一のセンスの円偏光を選択的に反射することができる部材であればよく、特に限定されない。
例えば、上述の偏光状態制御部材として用いられる円偏光反射板と同様のイ)コレステリック液晶構造を有する部材、およびロ)直線偏光反射板もしくは反射板とλ/4波長板からなるものを用いることができる。
なお、円偏光反射部材は前記偏光状態制御部材として機能していてもよく、円偏光反射部材は前記偏光状態制御部材と同一のものであってもよい。
イ)コレステリック液晶構造を有する円偏光反射部材の設計
コレステリック液晶構造を有する部材としては、上述のものを用いることができる。この部材は、入射した光のうち円偏光状態である波長領域において入射した光と同じ円偏光センスの円偏光を反射することが好ましいため、使用する照明装置の円偏光状態の波長依存性や、反射光として用いたい円偏光状態の波長依存性に応じて、部材の円偏光反射波長及びセンスを調整する。この調整は上述の偏光状態制御部材と同様な手法によって行うことができる。ただし部材への光入射角度が大きくなる使用状態では、反射光の中心波長λが短波長側にシフトするため、環境に応じてピッチを長めに調整することが好ましい。この反射光の中心波長λは、照明装置と反射部材面の法線とのなす角度αと 以下の式の関係があり、たとえばαが40度だと約10%、60度だと20%程度ピッチを長くすると、反射円偏光の反射率を高く維持できる。
λ=n×p×cos(sin−1(sin(α)/n))
ここでnはコレステリック液晶の平均屈折率、pはコレステリック液晶の螺旋ピッチ長である。
照明装置から発せられる特定の円偏光以外の光(自然光など)が円偏光反射部材に入射しうる場合においては、入射光にかかわらず特定の円偏光を反射する一般的なコレステリック液晶構造を有する部材を使用することが好ましい。
また、円偏光を与える照明装置と一体的に使用する場合など、照明装置から発せられる特定の円偏光以外の光(自然光など)が円偏光反射部材に入射しにくい場合においては、照明装置の発光波長領域に亘って連続的に反射するように形成された右螺旋のコレステリック液晶構造と左螺旋のコレステリック液晶構造を積層したものも本発明の円偏光反射部材として用いることができる。この場合、照明装置の円偏光波長依存性特性に従って、入射した円偏光と同一のセンスの円偏光を選択的に反射することができる特長がある。
この部材の配置は、反射光の円偏光度を高く保持する目的で、反射光を照射する物体側にコレステリック液晶構造面を配置し、基材などの複屈折性透明媒体はその背面になるように配置する。また、防汚性や耐擦傷性のためにコレステリック液晶構造面の物体側にハードコート層や防汚層、高分子層を形成する場合には、複屈折性が小さい物を用いることで、反射光の円偏光度を高く保持できる。
反射光の物体への反射光量ムラを緩和する目的で、偏光反射特性を低下させない程度の範囲で反射部材に散乱特性を持たせることもできる。散乱特性はコレステリック液晶構造を形成する過程で、ラビング処理を施さない配向膜を使用してコレステリック液晶の螺旋軸を液晶膜面法線からランダムな方位に傾斜させることで、コレステリック液晶構造そのものに付与することができる。また反射型液晶ディスプレイに用いられているような偏光解消性の小さな散乱フィルムやアンチグレア層をコレステリック液晶構造の照射物体側に装着したり、塗工することによって得ることができる。
ロ)直線偏光反射板もしくは反射板とλ/4波長板との積層体からなる円偏光反射部材の設計
直線偏光反射板とλ/4波長板としては、上述のものを用いることができる。
反射板としては、通常の鏡のほか、アルミや銀などの金属を蒸着したフィルム、誘電体ミラーなどの無機の多層膜、帝人社製の高分子多層薄膜レフテルなど、それ自体に反射光に偏光特性はないが、偏光解消しにくいものであれば、好適に用いることができる。
直線偏光反射板とλ/4波長板の積層体は、すべての波長にわたって右または左の円偏光だけを反射するため、光源が発する光の波長によらず右または左のいずれかの円偏光センスのみを発光する照明装置との組み合わせにおいて使用することが好ましい。また、照明装置から発せられる特定の円偏光以外の光(自然光など)が円偏光反射部材に入射しうる場合においては、直線偏光反射板とλ/4波長板の積層体を使用することが好ましい。
照明装置から発せられる特定の円偏光以外の光(自然光など)が円偏光反射部材に入射しにくい場合で、特に光源が発する光の波長によって円偏光のセンスの右と左が混在するような照明装置を使用する場合、右円偏光でも左円偏光でも入射した円偏光と同じセンスの円偏光を反射する反射板とλ/4波長板の積層体が好適である。
これらの部材の配置は、対象物側にλ/4波長板を配置する。直線偏光反射板を用いる場合、λ/4波長板の遅相軸と直線偏光反射板の偏光反射軸は45度になるように交差させる。一方、反射板の場合は、λ/4波長板の遅相軸とは任意の角度で交差可能である。直線偏光反射板または反射板とλ/4波長板は、接着テープやクリップなどの押さえ治具などでずれないようにするほか、透明で複屈折性のない粘着剤や接着剤をλ/4波長板と反射板の間に設置して貼り合わせることもできる。また、防汚性や耐擦傷性のためにλ/4波長板の物体側にハードコート層や防汚層、高分子層を形成する場合には、複屈折性が小さい物を用いることで、反射光の円偏光度を高く保持できる。
対象物への反射光量ムラを緩和する目的で、偏光反射特性を低下させない程度の範囲で反射部材に散乱特性を持たせることもできる。散乱特性は、直線偏光反射板や反射板表面にエンボス加工などで微細な凹凸をつけることによって付与することができる。また反射型液晶ディスプレイに用いられているような偏光解消性の小さな散乱フィルムやアンチグレア層をλ/4波長板と反射板の間やλ/4波長板の照射物体側に装着したり、塗工することによっても散乱特性を付与することができる。
上述のイ)ロ)は、いずれも本発明の円偏光反射部材として好適に使用できる。
また、偏光反射部材の断面形状をノコギリ状、や曲面形状とすることで、反射光の反射角度を任意に制御できるため、対象の植物の葉の側面や裏側に特定の円偏光を効率よく照射できる。これらの反射部材は、レタスなどを生育させているのを見せることを特徴としたレストランやキッチン菜園システムやなど、壁面や床面がガラスやアクリル樹脂などの透明基材を用いた生育装置にも適用できる。この場合、コレステリック液晶構造の偏光反射部材および直線偏光反射板とλ/4波長板との積層体は、装着によってシースルー性を損なわない特徴があり、さらに、反射波長の調整が可能なコレステリック液晶構造の偏光反射部材では、透過光のバランスを調整して、人に違和感のない色調のシースルー性を持たせることも可能である。
既に記載しているように、円偏光反射部材が構造物の内側表面の一部に設けられている場合は、円偏光反射部材が設けられている部分以外の構造物の内側表面は黒く塗られているか、低反射の部材で覆われているかであることが好ましいが、特に、本発明のシステムに照明装置から発せられる特定の円偏光以外の光(自然光など)が入射しうる場合においては、円偏光反射部材が設けられている部分以外の構造物の内側表面は黒く塗られているか、低反射の部材で覆われているかであることが好ましい。
また、円偏光反射部材を設ける裏側の面(構造物の壁面や床面など)は、黒く塗られているか、低反射の部材で覆われているかであることが好ましい。特に、本発明のシステムに特定の円偏光以外の光(自然光など)が入射しうる場合においては、円偏光反射部材を設ける裏側の面(構造物の壁面や床面など)は、黒く塗られているか、低反射の部材で覆われているかであることが好ましい。本発明のシステムに特定の円偏光以外の光(自然光など)が入射しえない場合においては、円偏光反射部材を設ける裏側の面が白色やその他の着色でも反射光の円偏光度を高く維持することができる。
<用途>
本発明のシステムは、以下に説明するように、例えば、植物工場、生鮮品管理、化学合成、漁業、健康、医療などの各種分野で幅広く用いることができるが、これらの中でも、後述する植物の成長制御方法に好適に用いられる。
円偏光が植物の成長に関わるメカニズムとしては、以下のように推定している。
植物の光合成の中心色素であるクロロフィルや植物の花芽形成促進、抑制、成長制御等に関わるフィトクロム、クリプトクロム、フォトトロピン、ZTLなどの光受容体に含まれる発色団のフィトクロモビン、フラビンは光学活性化合物であるため、光吸収波長領域近傍において円偏光に対する吸収二色性を有する。つまり、光受容体が吸収する光は左右いずれかの円偏光であり、もう一方のセンスの円偏光はそれと比較して吸収されにくいために、これを照射しても光受容体の機能を誘起することが難しい。そのため左右それぞれの円偏光のみの照射する場合、成長が異なる現象が生じるものと推定している。
植物の光周性に関わるフィトクロムの場合、650nm付近に吸収極大を有する赤色光吸収型と750nm付近に吸収極大を有する遠赤色光吸収型があり、650nm付近の光照射で赤色光吸収型が遠赤色光吸収型に転換される。一方、750nm付近の光照射で赤遠色光吸収型が赤色光吸収型に転換される。更に、暗状態経時によっても赤遠色光吸収型の赤色光吸収型への転換が進む。これらの反応によって生じた赤遠色光吸収型の量が植物の開花時期を制御している。この反応を人工的に制御することで、例えば菊の栽培で行われているような夜間照明などで開花時期を制御することが可能である。本発明のシステムを用いて、フィトクロムの吸収波長領域でのみフィトクロムが吸収する右円偏光を照射するように光源、偏光状態制御部材、および円偏光反射部材を選択し、効率よく電照の効果を得ることができる。
−夜活動型害虫−
また、キャベツ、ホウレンソウ等の典型的な害虫である夜活動型害虫のヨトウムシを防除する目的で、夜間に作物の近辺を照明する方法がとられているが、その照明光に反応したフィトクロムによって花芽が形成されて商品価値が著しく損なわれる問題が生じている。この対策のために、赤色光成分を除去した照明が用いられることもあるが、不自然な色合いであるために生産地域に異様な雰囲気を与えている。
本発明のシステムにおいて、フィトクロムの吸収波長領域でのみのフィトクロムの吸収波長領域でのみフィトクロムが吸収しない左円偏光を照射するようにすることで、一般人に対して見た目に違和感のない白色光の照明光でも害虫防除と抽台抑制を両立することが可能となる。
本発明のシステムにより、例えば、特定の波長における強い偏光照射、逆に吸収しない偏光照射を与えると、植物にある種のストレスを与えるため薬草の薬効成分の増産を促したり、植物のうま味、栄養成分、芳香成分、抗酸化物質など二次代謝物の成分比を制御できる可能性もある。
更に、最近注目されている紫外線光を当てて病気に対する耐性を上げる植物病害防除方法でも効果のあるセンスのみの円偏光照射で、総照射量を下げ、紫外線によるダメージを低減することもできるだろうし、逆にDNA光修復性、その他の青色光バイオスイッチを低照度で効果的に活性化できる可能性もある。
地球上には、さまざまな植物があり幾種類もの発色団が存在するので植物、制御目的に応じて円偏光波長帯域、センスを変えることが重要である。当然、ある波長では右円偏光を、別な波長帯域では左円偏光をというように別々なセンスの円偏光を同時に照射することが好ましい場合もあり、その目的にも本発明のシステムを使用することができる。
本発明のシステムは、休眠、発芽、成苗、細胞伸長期間、花芽分化などの植物の成長過程の時期に応じて偏光変換波長帯域を、変換部材を交換することによって使い分けることができる。また日周の時期に応じて照射のタイミング、又は光強度、偏光状態を調節することもできる。更にパルス的な発光を用いたり、照射する植物の部位に応じて、異なる偏光状態での照射をするなどの使い分けをすることができる。また、植物工場において、本発明のシステムによる光照射と湿度、温度、ガス濃度の制御と組み合わせてもよい。
(植物の成長制御方法)
本発明のシステムを植物の成長制御方法に応用することができる。
前記植物の成長制御方法には、植物の成長促進と植物の成長抑制とがある。
前記植物の成長促進には、草丈、茎長、節間等の伸長による植物体の増大、側枝の長さの増大等を意味する。
植物の成長促進作用により、農作物の重量や丈を早く大きくできるため生産性が上がる。また、大きな農作物を作りやすくなる。また育種において、早く成熟するため、世代交代の回数をかせげるという利点がある。
植物の成長抑制には、草丈、茎長、節間等の伸長の抑制による植物体の矮化、側枝の長さの抑制等を意味する。また、矮化とは、植物の茎、枝が太く、頑丈になり、風、雨等の自然の悪条件に対して強くなるとともに、単位面積当たりの葉緑素、ビタミン等の栄養素量が増加することを意味する。
植物の成長抑制作用により、背丈が低いことは、台風などの風害に強い、穀粒が増えても倒れにくいといった利点がある。例えばイネの場合、苗を植える列数を増やせるために、単位面積当たりの植苗密度をより大きくすることができる。高さが数メートルになる果樹(バナナ、マンゴなど)やヤシの木(ナツメヤシ、ココナツなど)に適用すると果実の収穫作業が容易になる。また通常より小さいということは、切花、観葉植物、盆栽植物における商品価値が上がる、購買者の興味を引く、などの利点がある。
本発明のシステムを用いた植物の成長制御方法においては、照射のタイミング調節(日周、成長過程(休眠、発芽、成苗、細胞伸長期間とか))、パルス照明、偏光変換波長帯域を日周、成長過程によって変える。植物及び目的に応じて照射のタイミング調節、パルス照明、偏光変換波長帯域を変える。部分的に照射する。更には、湿度、温度、ガス濃度、照度、照射時間の制御と組み合わせてもよい。
具体的には、日長による花芽形成、回帰反応、葉緑体運動、間隙開放、フラボノイド生合性、植物病害防除(UVを当てて病気に対する耐性を上げる方法)でも片方の効く円偏光照射でUVダメージを低減させることができる。
また、光屈曲、遺伝子転写のオン、オフ、遺伝子発現の制御、二次代謝物の制御(栄養成分、芳香成分、うまみ、抗酸化物質、薬効成分)、ストレスを与える、DNA光修復性、青色光バイオスイッチなどが挙げられる。
−対象植物−
植物の成長制御方法に用いられる対象植物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウリ科、ナス科、マメ科、バラ科、アブラナ科、キク科、セリ科、アカザ科、イネ科、アオイ科、ウコギ科、シソ科、ショウガ科、スイレン科、サトイモ科の野菜、キク科、バラ科、サトイモ科、ナデシコ科、アブラナ科、イソマツ科、リンドウ科、ボマノハグサ科、マメ科、ボタン科、アヤメ科、ナス科、ヒガンバナ科、ラン科、リュウゼツラン科、ミズキ科、アカネ科、ヤナギ科、ツツジ科、モクセイ科、モクレン科、サクラソウ科、シュウカイドウ科、シソ科、フウロソウ科、ベンケイソウ科、キンポウゲ科、イワタバコ科、サボテン科、シダ類、ウコギ科、クワ科、ツユクサ科、パイナップル科、クズウコン科、トウダイクサ科、コショウ科、タカトウダイ科、ユキノシタ科、アカバナ科、アオイ科、フトモモ科、ツバキ科、オシロイバナ科の切り花類、あるいは鉢物類の花卉、バラ科、ブドウ科、クワ科、カキノキ科、ツツジ科、アケビ科、マタタビ科、トケイソウ科、ミカン科、ウルシ科、パイナップル科、フトモモ科の果樹、藻類などが挙げられる。
更に詳しく例示すると、キュウリ、メロン、カボチャ、ニガウリ、ズッキーニ、スイカ、シロウリ、トウガン、ヘチマ、キンシウリ、トマト、ピーマン、トウガラシ、ナス、ペピーノ、シシトウ、エンドウ、インゲンマメ、ササゲ、エダマメ、ソラマメ、シカクマメ、サヤエンンドウ、サヤインゲン、フジマメ、イチゴ、トウモロコシ、オクラ、ブロッコリー、カイワレダイコン、クレソン、コマツナ、ツケナ、レタス、フキ、シュンギク、食用ギク、セルリー、パセリー、ミツバ、セリ、ネギ、ワケギ、ニラ、アスパラガス、ホウレンソウ、オカヒジキ、ウド、シソ、ショウガ、ダイコン、カブ、ワサビ、ラディシュ、ルタバカ、コカブ、ニンニク、ラッキョウ、レンコン、サトイモ等の野菜;アスター、ローダンセ、アザミ、ナデシコ、ストック、ハナナ、スターチス、トルコキキョウ、キンギョソウ、スィートピー、ハナショウブ、キク、リアトリス、ガーベラ、マーガレット、ミヤコワスレ、シャスターデージー、カーネーション、シュツコンカスミソウ、リンドウ、シャクヤク、ホウズキ、リオン、ダリア、カラー、グラジオラス、アイリス、フリージア、チューリップ、スイセン、アマリリス、シンビジューム、ドラセナ、バラ、ボケ、サクラ、モモ、ウメ、コデマリ、キイチゴ、ナナカマド、ミズキ、サンシュ、サンダンカ、ブルバディア、ヤナギ、ツツジ類、レンギョウ、モクレン、シラネリア、ディモルホセカ、プリムラ、ペチュニア、ベゴニア、リンドウ、コリウス、ゼラニュウム、ペラルゴニューム、ロケヤ、アンスリューム、クレマチス、スズラン、セントポーリア、シクラメン、ラナンキュラス、グロキシニア、デンドロビューム、カトレア、ファレノプシス、バンダ、エビデンドラム、オンシジウム、シャコバサボテン、カニバサボテン、クジャクサボテン、カランコエ、ネフロレピス、アジアンタム、タニワタリ、ポトス、ディフェンバキヤ、スパティフラム、シンゴニューム、オリヅルラン、シエフレラ、ヘデラ、ゴムノキ、ドラセナ、コルジリネ、ブライダルベール、アナナス類、カラテヤ、クロトン、ペペロミヤ、ポインセチア、ハイドランジア、フクシア、ハイビスカス、ガーデニア、ギョリュウバイ、ツバキ、ブーゲンビレア、ボタン等の花卉;ニホンナシ、モモ、オウトウ、スモモ、リンゴ、プルーン、ネクタリン、アンズ、ラズベリー、ウメ、ブドウ、イチジク、カキ、ブルーベリー、アケビ、キウィフルーツ、パッションフルーツ、ビワ、ウンシュウミカン、マーコレット、レモン、ユズ、仏手柑、ハッサク、ブンタン、花ユズ、キンカン、セミノール、イヨカン、ネーブルオレンジ、アンコール、ノバ、日向夏、ライム、スダチ、カボス、晩白柚、タンカン、マンゴー、パインアップル、グアバ等の果樹;又は藻類などが挙げられる。
これらの中でも、葉物野菜、アブラナ科ツケナ類のコマツナ(小松菜)が特に好ましい。
本発明のシステムを用いた植物の成長制御方法によれば、害虫防虫と抽台(花芽分化後、花茎が抽出してくる現象)抑制との両立、開花時期の制御、植物(野菜、果物等)の成長抑制及び促進の効率化、光害防止を図れる。
本発明のシステムは、このほかにも物質が円偏光と相互作用する現象について適用が可能である。たとえば、光学活性物質には円偏光吸収二色性があるため、片方のセンスの円偏光を照射して、吸収係数の大きなほうの光学活性体を光分解することで、光学濃度を高められることが知られているが、この反応のための容器としても好適に用いることができる。これを用いることで物質への円偏光の照射量を大きくすることが可能で、実験時間の短縮を図ることができる。
また、近年、光学分割について。自然界にはまれなD型アミノ酸やL型糖類が、日本酒やコーヒー、果実などの旨みやこくに重要な役割を果たしていることが分かってきたが、これらの食物に円偏光を照射することで、L型アミノ酸をD型アミノ酸に異性化させるなどして、食物内のアミノ酸などの物質の光学純度を制御するために本システムを利用する用途もある。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
−コレステリック液晶構造を有する偏光状態制御部材1〜3及び円偏光反射膜1〜3の作製−
下記表に示す組成の塗布液(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)及び(H)をそれぞれ調製した。表1の塗布液組成の数値は質量部を表している。また、塗布液を配向・重合固定後の選択反射ピークの中心波長とコレステリック液晶の螺旋のセンスもあわせて記した。
(1) 調製した各塗布液を、ラビング処理した富士フイルム(株)製PETフィルム上に、ワイヤーバーを用いて乾燥後の乾膜の厚みが3.5μmになるように室温にて塗布した。なお、このPETフィルムのReは2000nm以上であった。
(2) 室温にて30秒間乾燥させた後、100℃の雰囲気で2分間加熱し、その後30℃でフュージョン製Dバルブ(ランプ90mW/cm)にて、出力60%で6〜12秒間UV照射し、コレステリック液晶相を固定して、円偏光反射膜を作製した。
(3)室温まで冷却した後、さらに上記塗布膜表面に対して、上記工程(1)及び(2)を繰り返した。
上記方法により、下記表2に示す偏光状態制御部材及び偏光反射膜をそれぞれ作製した。
−直線偏光反射板とλ/4波長板からなる偏光状態制御部材4および円偏光反射部材4と反射板とλ/4波長板からなる円偏光反射部材5の作製−
直線偏光反射板として高分子多層膜構造を有する反射偏光子(DBEF、3M社製)と、λ/4波長板(帝人社製 商品名ピュアエース)とを、偏光子の透過軸とλ/4波長板の遅相軸が45度になるように貼り合わせて、偏光状態制御部材4を作製した。なお、この偏光状態制御部材は右円偏光を選択的に透過する。続いて同じ部材を用いて、偏光子の透過軸とλ/4波長板の遅相軸のなす角が45度であるが、偏光状態制御部材4とは逆周り方向45°になるように貼り合わせて、円偏光反射部材4を作製した。続いて、反射板としてPETベースにアルミを蒸着した反射フィルムを用い、λ/4波長板(帝人社製 商品名ピュアエース)とを、市販の粘着剤を用いて貼り合わせて、円偏光反射部材5を作製した。
−システムの作製−
次にこれらの偏光状態制御部材を表3の組み合わせで、市販の拡散反射板付き白色LEDランプ(Beautiful Light Technology Corporation製、PAR30)の放射面に配置し、図1の4に示した位置で用いた。なお、偏光状態制御部材は、コレステリック液晶構造の場合はコレステリック液晶層が、直線偏光反射板または反射板とλ/4波長板の積層体の場合はλ/4波長板が、容器の内側に向くように(ランプの外側面となるように)配置した。さらにアクリル性で上面を空けた横幅と奥行きが30cm、高さが35cmの直方体の容器をアクリル板で形成した。容器の色は白色のものと黒色のものを用意した。この容器の上面を除く5つの内面のそれぞれ全面を表3に示した偏光反射部材で被覆した。被覆において円偏光反射部材がコレステリック液晶構造の場合はコレステリック液晶層が、円偏光反射部材が直線偏光反射板または反射板とλ/4波長板の積層体の場合はλ/4波長板が容器の内側になるように配置した。
さらにこの容器の上部開口面側に上述のLEDランプを配置した。容器底面での照度は、照度計(ミノルタ社製、T−1H)を用いて行った。容器底面での円偏光度の測定は分光光度計(型番:USB2000、オーシャンオプティクス社製)に円偏光板を装着して、波長550nmで複数回光の入射角度を振って測定し、その平均値を求めた。上記システムを用いてハーブの一種であるバジルを25℃の環境下で38日間栽培し、その後、重量を測定した。
測定結果を表3に示す。なお、実施例、および比較例1,2において、円偏光は右円偏光選択的であった。
1 筐体
2 反射面(反射膜)
3 光源
4 偏光状態制御部材
5 保護板

Claims (12)

  1. 植物に特定の円偏光を選択的に照射するためのシステムであって、
    光の偏光状態を制御して円偏光を生じさせる偏光状態制御部材と、円偏光反射部材とを含み、
    前記円偏光反射部材は、前記偏光状態制御部材から出射する円偏光が入射できる位置に配置されており、
    前記円偏光反射部材は、入射した前記偏光状態制御部材からの円偏光と同一のセンスの円偏光を選択的に含む反射光を生じさせ、
    前記円偏光反射部材は、前記反射光の少なくとも一部を前記植物に照射できるように配置されているシステム。
  2. 構造物として使用される請求項1に記載のシステムであって、
    前記構造物が、前記偏光状態制御部材と、前記円偏光反射部材とを含む空間を含み、前記空間は少なくとも一部に前記円偏光反射部材を有する面により形成され、前記空間を形成する面の面積の10%以上において前記円偏光反射部材を有するシステム。
  3. 前記空間を形成する面の面積の50%以上において前記円偏光反射部材を有する請求項2に記載のシステム。
  4. 前記円偏光反射部材が、前記偏光状態制御部材を透過して生じる円偏光が前記円偏光反射部材に入射できる位置に配置されている請求項1〜3のいずれか一項に記載のシステム。
  5. 前記偏光状態制御部材が直線偏光板とλ/4波長板とを含む請求項4に記載のシステム。
  6. 前記偏光状態制御部材が螺旋状の分子配列構造を有する層を含む請求項1〜4のいずれか一項に記載のシステム。
  7. 前記円偏光反射部材が螺旋状の分子配列構造を有する層を含む請求項1〜6のいずれか一項に記載のシステム。
  8. 光源を有し、前記偏光状態制御部材が光源で発生した光の偏光状態を制御して円偏光を生じさせている請求項1〜7のいずれか一項に記載のシステム。
  9. 植物工場として使用される請求項1〜7のいずれか一項に記載のシステムであって
    前記植物工場が、壁面、天井、床により形成される空間を含み、かつ前記空間内に、前記偏光状態制御部材と、前記円偏光反射部材とを含み、壁面、天井、床の総面積の10%以上が前記円偏光反射部材であるシステム。
  10. 植物工場として使用される請求項8に記載のシステムであって
    前記植物工場が、2段以上の棚を含み、前記棚の少なくとも1つの段において、底面、上段の底面の間の空間に、前記光源と、前記偏光状態制御部材と、前記円偏光反射部材とを含み、前記底面および前記の上段の底面から選択されるいずれか1つ以上の前記空間側の表面の総面積の10%以上が前記円偏光反射部材であるシステム。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のシステムに用いるための円偏光反射部材であって、螺旋状の分子配列構造を有する層を含む円偏光反射部材。
  12. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のシステムを用いた植物の栽培方法。
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