JP7282873B2 - インクジェット記録用インクセット及び画像記録方法 - Google Patents

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Description

本開示は、インクジェット記録用インクセット及び画像記録方法に関する。
近年、液晶化合物を含むインクを用いた画像記録方法が提案されている。液晶化合物にキラル剤を添加して作製されるコレステリック液晶は、特異な光反射性を有しており、見る角度によって色調が変わるといった特性がある。液晶化合物を含むインクを用いると、他の画像記録材料に見られない特殊な画像を記録することができるため、包装材等の物品への特殊な装飾、及びセキュリティー印刷への応用が期待できる。
例えば、国際公開第2016/204067号には、基板上に付与されるコレステリック液晶インクが開示されている。また、特表2015-516105号公報には、支持体上にコレステリック層を形成するために用いられるエマルションが開示されている。さらに、特開2011-099888号公報には、コレステリック液晶層を備える識別媒体が開示されている。
しかしながら、インクを付与する基材の種類によっては、インクが基材に吸収され、コレステリック液晶特有の色調が得られないことがある。例えば、国際公開第2016/204067号では、基板上に下地層が形成されているが、下地層溶液がバーコータを用いて基板全体に塗布されているため、基板の質感が保持されていない。また、特表2015-516105号公報には、支持体は被覆又は印刷の前に場合により適切な方法で処理すると記載されているが、いずれの方法も支持体全体への処理であると考えられ、支持体の質感が保持されていない。また、特開2011-099888号公報では、接着層の上にコレステリック液晶層が形成されているが、接着層を構成する材料の組成及び接着層の形成方法については具体的に開示されていない。すなわち、特開2011-099888号公報では、コレステリック液晶層が設けられる基材に対しては着目していない。
本開示はこのような事情に鑑みてなされたものであり、本発明の一実施形態によれば、基材の種類を問わず、かつ、基材の質感を損なうことなく、良好な発色を実現することが可能なインクジェット記録用インクセット及び画像記録方法が提供される。
上記課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。
<1>単官能重合性化合物及び2官能重合性化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合性化合物を含む下地インクと、重合性液晶化合物及びキラル化合物を含む画像記録インクと、を含むインクジェット記録用インクセット。
<2>下地インクは、少なくとも1種の重合性化合物を含む少なくとも2種の重合性化合物を含む<1>に記載のインクジェット記録用インクセット。
<3>上記少なくとも2種の重合性化合物は、上記少なくとも1種の重合性化合物及び少なくとも1種の3官能以上の重合性化合物を含む<2>に記載のインクジェット記録用インクセット。
<4>下地インクは、活性エネルギー線硬化型インクである<1>~<3>のいずれか1つに記載のインクジェット記録用インクセット。
<5>下地インク及び画像記録インクはそれぞれ、粘度が30mPa・s以下である<1>~<4>のいずれか1つに記載のインクジェット記録用インクセット。
<6>反射波長が互いに異なる少なくとも2種の画像記録インクを含み、少なくとも2種の画像記録インクは、キラル化合物の含有量が互いに異なる<1>~<5>のいずれか1つに記載のインクジェット記録用インクセット。
<7>反射波長が互いに異なる少なくとも2種の画像記録インクを含み、少なくとも2種の画像記録インクは、重合性液晶化合物の種類及び重合性液晶化合物の含有量の少なくとも一方が互いに異なる<1>~<6>のいずれか1つに記載のインクジェット記録用インクセット。
<8><1>~<7>のいずれか1つに記載のインクジェット記録用インクセットを用いた画像記録方法であり、下地インクを、インクジェット記録方式で基材上に付与して下地層を形成する下地層形成工程と、画像記録インクを、インクジェット記録方式で下地層上に付与してインク画像を記録する画像記録工程と、を含む画像記録方法。
<9>下地層形成工程は、下地インクを基材上に付与した後、活性エネルギー線を照射する工程を含む<8>に記載の画像記録方法。
本開示の実施形態によれば、基材の種類を問わず、かつ、基材の質感を損なうことなく、良好な発色を実現することが可能なインクジェット記録用インクセット及び画像記録方法を提供することができる。
以下、本開示のインクジェット記録用インクセット及び画像記録方法について詳細に説明する。
本明細書において「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を意味する。
本明細書に段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本明細書において、組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する複数の物質の合計量を意味する。
また、本明細書において、2以上の好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
さらに、本明細書において、「工程」という語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても、その工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
また、本明細書において、「基材の質感が損なわれない」とは、基材と、下地層が形成された基材とを比較した場合に、見た目及び触感の少なくとも一方において変化が少なく、例えば、曲げ等の応力を加えた際に割れ等の発生が少ないことを意味する。
本開示によれば、基材上に下地インクを用いて下地層を形成した後に、画像記録インクを下地層上に付与することによりインク画像を記録することができる。インク画像は、画像記録インクの硬化物である。本開示において、画像記録インクは、重合性液晶化合物及びキラル化合物を含み、画像記録インクが硬化すると、重合性液晶化合物はキラル化合物によって螺旋構造を形成し、コレステリック液晶となる。コレステリック液晶は、螺旋構造のピッチに応じた波長の光を選択的に反射し、構造色を示すことから、本開示におけるインク画像は、構造色を発現する。従来、インク吸収性の基材に、コレステリック液晶となり得る組成物を含むインクを直接付与すると、インクが基材の内部に浸透し、良好な発色が得られない場合があった。これは、基材上で硬化したインクに含まれるコレステリック液晶の螺旋軸方向が、不均一であるためと考えられる。コレステリック液晶の螺旋軸方向が基材に対して垂直方向である場合には、基材に対して垂直方向の入射光を反射する一方、コレステリック液晶の螺旋軸方向が基材に対して平行である場合には、基材に対して垂直方向の入射光を透過する。すなわち、コレステリック液晶の螺旋軸方向のばらつきが大きいと、反射光の強度が低下し、良好な発色が得られないと考えられる。そこで、従来、基材として、インク非吸収性の基材を用いたり、インク吸収性の基材を用いる場合には、インク吸収性の基材上にあらかじめ下地層を設けてからインクを付与する方法が行われていた。しかし、従来の方法では、下地層は基材全面に設けられていたため、基材自体の質感が保持されていなかった。また、インク非吸収性の基材を用いた場合であっても、基材の表面状態によっては、良好な発色が得られない場合があった。これに対して、本開示では、インクジェット記録方式で基材上に下地インクを付与することにより、基材上の所望の箇所に柔軟性のある下地層を形成することができ、インクジェット記録方式で画像記録インクを付与することにより、所望の箇所にインク画像を記録することができる。なお、「所望の箇所」とは、基材全面、又は、基材の一部であって適宜選択される箇所を意味する。そのため、基材の質感を損なうことなく、良好な発色を実現することができる。また、基材上に下地インクを用いて下地層を形成することにより、コレステリック液晶の螺旋軸方向がより均一となり、基材の種類を問わずに良好な発色を実現することができる。
[インクジェット記録用インクセット]
本開示のインクジェット記録用インクセットは、下地インクと画像記録インクを含む。下地インクは、単官能重合性化合物及び2官能重合性化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合性化合物を含む。画像記録インクは、重合性液晶化合物及びキラル化合物を含む。
(下地インク)
本開示において、下地インクは、単官能重合性化合物及び2官能重合性化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合性化合物を含む。下地インクは、インクジェット記録用インクである。
<重合性化合物>
単官能重合性化合物は、官能基を1つを有し、他の化合物と重合可能な化合物であれば特に限定されず、モノマー、オリゴマー及びポリマーのいずれであってもよい。単官能重合性化合物としては、例えば、単官能(メタ)アクリレート、単官能(メタ)アクリルアミド、単官能芳香族ビニルモノマー、単官能ビニルエーテル、及び単官能N-ビニル化合物が挙げられる。なお、本開示において、オリゴマーとは、重量平均分子量(Mw)が3000以下の化合物を意味し、ポリマーとは、重量平均分子量(Mw)が3000を超える化合物を意味する。
単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、tert-オクチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4-n-ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシルジグリコール(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2-クロロエチル(メタ)アクリレート、4-ブロモブチル(メタ)アクリレート、シアノエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ブトキシメチル(メタ)アクリレート、3-メトキシブチル(メタ)アクリレート、2-(2-メトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2-(2-ブトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2,2,2-テトラフルオロエチル(メタ)アクリレート、1H,1H,2H,2H-パーフルオロデシル(メタ)アクリレート、4-ブチルフェニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、2,4,5-テトラメチルフェニル(メタ)アクリレート、4-クロロフェニル(メタ)アクリレート、フェノキシメチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルオキシブチル(メタ)アクリレート、グリシジルオキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジルオキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、トリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、トリメチルシリルプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキシドモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキシド(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキシドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキシドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、2-メタクリロイルオキシエチルコハク酸、2-メタクリロイルオキシヘキサヒドロフタル酸、2-メタクリロイルオキシエチル-2-ヒドロキシプロピルフタレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレンオキシド(EO)変性フェノール(メタ)アクリレート、EO変性クレゾール(メタ)アクリレート、EO変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド(PO)変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、EO変性-2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、(3-エチル-3-オキセタニルメチル)(メタ)アクリレート及びフェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレートが挙げられる。
単官能(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリルアミド、N-エチル(メタ)アクリルアミド、N-プロピル(メタ)アクリルアミド、N-n-ブチル(メタ)アクリルアミド、N-t-ブチル(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド及び(メタ)アクリロイルモルフォリンが挙げられる。
単官能芳香族ビニルモノマーとしては、例えば、スチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、イソプロピルスチレン、クロロメチルスチレン、メトキシスチレン、アセトキシスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、ビニル安息香酸メチルエステル、3-メチルスチレン、4-メチルスチレン、3-エチルスチレン、4-エチルスチレン、3-プロピルスチレン、4-プロピルスチレン、3-ブチルスチレン、4-ブチルスチレン、3-ヘキシルスチレン、4-ヘキシルスチレン、3-オクチルスチレン、4-オクチルスチレン、3-(2-エチルヘキシル)スチレン、4-(2-エチルヘキシル)スチレン、アリルスチレン、イソプロペニルスチレン、ブテニルスチレン、オクテニルスチレン、4-t-ブトキシカルボニルスチレン及び4-t-ブトキシスチレンが挙げられる。
単官能ビニルエーテルとしては、例えば、メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、メトキシビニルエーテル、2-エチルヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、クロロエチルビニルエーテル及びトリエチレングリコールジビニルエーテルが挙げられる。
単官能N-ビニル化合物としては、例えば、N-ビニルカプロラクタムが挙げられる。
単官能重合性化合物は、架橋性の観点で、単官能(メタ)アクリレートが好ましい。また、単官能(メタ)アクリレートの中では、基材との密着性、及び粘度の観点で、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、又はテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートが好ましい。
2官能重合性化合物は、官能基を2つを有し、他の化合物と重合可能な化合物であれば特に限定されず、モノマー、オリゴマー及びポリマーのいずれであってもよい。2官能重合性化合物としては、例えば、2官能(メタ)アクリレートが挙げられる。
2官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、3-メチル-1,5-ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド(EO)変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド(PO)変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、EO変性ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、PO変性ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート及びトリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレートが挙げられる。また、2官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、アクリロイル基又はメタクリロイル基を2つ有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー等のオリゴマーが挙げられる。
2官能(メタ)アクリレートの中では、粘度、及び架橋後の柔軟性の観点で、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(400)ジ(メタ)アクリレート又は3-メチル-1,5-ペンタンジオールジ(メタ)アクリレートが好ましい。
本開示では、下地インクが単官能重合性化合物及び2官能重合性化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合性化合物を含有しているため、下地インクにより形成される下地層は柔軟性を有する。下地層は柔軟性を有しているため、基材の表面形状に追従することができ、基材と、下地層が形成された基材とを比較したときに、見た目及び触感の少なくとも一方において変化が少ない。例えば、下地層が形成された基材を曲げた場合に、曲げの応力に下地層が柔軟に応答することができるため、下地層に割れが生じにくい。すなわち、下地インクを設けても、基材の質感が損なわれない。さらに、下地インクが単官能重合性化合物及び2官能重合性化合物の群から選ばれる少なくとも1種の重合性化合物を含有していると、下地インクがインクジェットインクとして最適な粘度となり、吐出性に優れる。
単官能重合性化合物及び2官能重合性化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合性化合物の含有量は、下地インク中の重合性化合物全量に対して50質量%以上であることが好ましい。上記少なくとも1種の重合性化合物の含有量が50質量%以上であると、下地層が柔軟性に優れる。また、下地インクがインクジェットインクとして最適な粘度となり、吐出性に優れる。上記含有量の上限値は特に限定されず、例えば100質量%である。
また、下地インクは、少なくとも2種の重合性化合物を含むことが好ましい。少なくとも2種の重合性化合物のうち少なくとも1種は、単官能重合性化合物及び2官能重合性化合物からなる群から選ばれる重合性化合物であり、他の少なくとも1種の重合性化合物は特に限定されない。未反応の重合性化合物の溶出を抑える観点から、下地インクは、少なくとも2種の重合性化合物を含有し、少なくとも2種の重合性化合物のうち少なくとも1種は、単官能重合性化合物及び2官能重合性化合物からなる群から選ばれる重合性化合物であり、他の少なくとも1種の重合性化合物は3官能以上の重合性化合物であることが好ましい。3官能以上の重合性化合物は、官能基を3つ以上有し、他の化合物と重合可能な化合物であれば特に限定されず、モノマー、オリゴマー及びポリマーのいずれであってもよい。
3官能以上の重合性化合物としては、例えば、3官能以上の(メタ)アクリレートが挙げられる。
3官能以上の(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシエトキシトリメチロールプロパン、グリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレート及びトリス(2-アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレートが挙げられる。また、3官能以上の(メタ)アクリレートとしては、例えば、アクリロイル基又はメタクリロイル基を3つ以上有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー等のオリゴマーが挙げられる。
下地インクが3官能以上の重合性化合物を含有すると、重合後における未反応の重合性化合物の量が減少し、未反応の重合性化合物の溶出が抑制される。一方、下地インクが3官能以上の重合性化合物を含有すると、架橋密度が高くなり、下地インクの粘度が上昇する傾向にある。したがって、下地インクが3官能以上の重合性化合物を含有する場合、下地インクの粘度を適正に保ち、長時間の吐出安定性を確保し、また、下地層の柔軟性を保ち、基材の質感を活かすため、単官能重合性化合物及び2官能重合性化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合性化合物の含有量は、下地インク中の重合性化合物全量に対して50質量%以上であることが好ましく、より好ましくは60質量%以上である。
本開示において、下地インクは、活性エネルギー線硬化型インクであることが好ましい。下地インクに含まれる重合性化合物は、活性エネルギー線の照射によって重合し、硬化することが好ましい。活性エネルギー線としては、例えば、紫外線、可視光線及び電子線が挙げられる。中でも、紫外線、可視光線等の活性光線が好ましく、紫外線がより好ましい。すなわち、下地インクは、より好ましくは光硬化型インクであり、さらに好ましくは紫外線硬化型インクである。下地インクが活性エネルギー線硬化型インクであると、下地インクの硬化速度が速く、その後の画像記録インクによる画像記録をスムーズに行うことができる。
<重合開始剤>
下地インクは、さらに重合開始剤を含有することが好ましい。重合開始剤としては、光重合開始剤が好ましい。光重合開始剤とは、活性エネルギー線の照射によって重合活性種であるラジカルを生成する機能を有する化合物である。本開示において、光重合開始剤は、紫外線の照射によってラジカルを生成する機能を有することがより好ましい。
光重合開始剤としては、例えば、アルキルフェノン系光重合開始剤、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤、分子内水素引き抜き型光重合開始剤、オキシムエステル系光重合開始剤及びカチオン系光重合開始剤が挙げられる。中でも、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤が好ましく、具体的には、(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ジフェニルホスフィンオキシド又はビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシドが好ましい。
重合開始剤の含有量は、下地インクの全量に対して1質量%~30質量%であることが好ましく、2質量%~20質量%であることがさらに好ましい。
下地インクは、インクジェットインクに通常含まれる添加剤を、必要に応じ、本開示の効果を損なわない範囲で含有することができる。
添加剤としては、例えば、インク吐出性を向上させるための界面活性剤、溶剤及び架橋剤が挙げられる。
本開示において、下地インクの粘度は、吐出安定性の観点から30mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは0.5mPa・s~20mPa・sであり、さらに好ましくは1mPa・s~15mPa・sである。
なお、下地インクの粘度は、液温を25℃に保持し、粘度計(VISCOMETER RE-85L、東機産業株式会社製)を用いて測定される値である。
本開示において、下地インクの表面張力は、20mN/m~40mN/mであることが好ましく、23mN/m~35mN/mであることがより好ましい。下地インクの表面張力は、濡れ性の点では30mN/m以下が好ましく、画像の滲み抑制及び浸透性の点では20mN/m以上が好ましい。
なお、表面張力は、液温を30℃に保持し、表面張力計(DY-700、協和界面化学株式会社製)を用いて測定される値である。
(画像記録インク)
本開示において、画像記録インクは、重合性液晶化合物及びキラル化合物を含む。画像記録インクは、インクジェット記録用インクである。
<重合性液晶化合物>
本開示において、重合性液晶化合物とは、重合性基を有する液晶化合物のことである。
液晶化合物は、棒状液晶化合物であっても、円盤状液晶化合物であってもよいが、棒状液晶化合物であることが好ましい。
棒状液晶化合物としては、例えば、棒状ネマチック液晶化合物が挙げられる。棒状ネマチック液晶化合物としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類又はアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく用いられる。棒状液晶化合物としては、低分子液晶化合物だけではなく、高分子液晶化合物も用いることができる。
重合性液晶化合物は、重合性基を液晶化合物に導入することで得られる。重合性基としては、例えば、重合性不飽和基、エポキシ基及びアジリジニル基が挙げられる。中でも、重合性不飽和基が好ましく、エチレン性不飽和基が特に好ましい。重合性液晶化合物が有する重合性基の個数は、好ましくは1個~6個であり、より好ましくは1個~3個である。得られる画像の耐久性の観点からは、重合性液晶化合物は、分子内に2個の重合性基を有することがさらに好ましい。
重合性液晶化合物としては、Makromol.Chem.,190巻、2255頁(1989年)、Advanced Materials 5巻、107頁(1993年)、米国特許第4683327号明細書、米国特許第5622648号明細書、米国特許第5770107号明細書、国際公開第95/22586号、国際公開第95/24455号、国際公開第97/00600号、国際公開第98/23580号、国際公開第98/52905号公報、特開平1-272551号公報、特開平6-16616号公報、特開平7-110469号公報、特開平11-80081号公報及び特開2001-328973号公報に記載の化合物が挙げられる。
重合性液晶化合物の具体例としては、下記の化合物(1)~化合物(17)が挙げられる。なお、画像記録インクに用いることが可能な重合性液晶化合物は以下の例に限定されない。
Figure 0007282873000001
Figure 0007282873000002
化合物(11)において、Xは、それぞれ独立に2~5の整数を表す。
Figure 0007282873000003
Figure 0007282873000004
なお、上記例示した以外の重合性液晶化合物としては、特開昭57-165480号公報に開示されているような環式オルガノポリシロキサン化合物が挙げられる。
画像記録インクに含まれる重合性液晶化合物は、1種でもよく、2種以上であってもよい。
重合性液晶化合物の含有量は、画像記録インクの全量に対して1質量%~70質量%であることが好ましく、5質量%~50質量%であることがより好ましく、10質量%~40質量%であることが特に好ましい。
本開示のインクジェット記録用インクセットは、反射波長が互いに異なる少なくとも2種の画像記録インクを含み、少なくとも2種の画像記録インクは、重合性液晶化合物の種類及び重合性液晶化合物の含有量の少なくとも一方が互いに異なることが好ましい。重合性液晶化合物の種類によって、重合性液晶化合物がコレステリック液晶となったときの螺旋構造のピッチが異なり、選択的に反射する光の波長が異なる。重合性液晶化合物の種類を互いに変えることにより、互いに異なる色相の画像記録インクを得ることができる。また、重合性液晶化合物の含有量を互いに変えることにより、キラル化合物との混合比が変わり、互いに異なる色相の画像記録インクを得ることができる。
<キラル化合物>
キラル化合物は光学活性化合物ともいう。キラル化合物は、重合性液晶化合物の螺旋構造を誘起する機能を有する。キラル化合物の種類によって、誘起する螺旋構造のねじれ方向又はピッチが異なる。
キラル化合物としては、特に制限はなく、公知の化合物(例えば、液晶デバイスハンドブック、第3章4-3項、TN、STN用カイラル剤、199頁、日本学術振興会第142委員会編、1989に記載)を用いることができ、例えば、イソソルビド誘導体及びイソマンニド誘導体が挙げられる。
キラル化合物は、一般に不斉炭素原子を含むが、キラリティーを有していれば、不斉炭素原子を含まない化合物であってもよい。キラル化合物としては、例えば、ビナフチル構造を有する軸不斉化合物、ヘリセン構造を有するらせん不斉化合物及びシクロファン構造を有する面不斉化合物が挙げられる。
キラル化合物は、重合性基を有していてもよい。キラル化合物が重合性基を有する場合には、キラル化合物と重合性液晶化合物との重合反応により、重合性液晶化合物から誘導される構造単位と、キラル化合物から誘導される構造単位とを有するポリマーを形成することができる。キラル化合物が重合性基を有する場合、重合性基は、重合性液晶化合物が有する重合性基と同種の基であることが好ましい。したがって、キラル化合物の重合性基は、重合性不飽和基、エポキシ基又はアジリジニル基であることが好ましく、重合性不飽和基であることがさらに好ましく、エチレン性不飽和基であることが特に好ましい。また、キラル化合物自体が液晶化合物であってもよい。
キラル化合物の具体例としては、下記の化合物が挙げられる。なお、画像記録インクに用いることが可能なキラル化合物は以下の例に限定されない。化合物中の「Me」はメチル基を意味する。
Figure 0007282873000005
Figure 0007282873000006
Figure 0007282873000007
上記化合物中、Xは、それぞれ独立に2~5の整数を表す。
キラル化合物の含有量は、画像記録インク中、重合性液晶性化合物の含有量に対し、1質量%~15質量%が好ましく、3質量%~10質量%がより好ましい。
本開示のインクジェット記録用インクセットは、反射波長が互いに異なる少なくとも2種の画像記録インクを含み、少なくとも2種の画像記録インクは、キラル化合物の含有量が互いに異なることが好ましい。キラル化合物の含有量によって、重合性液晶化合物がコレステリック液晶となったときの螺旋構造のピッチが異なり、選択的に反射する光の波長が異なる。キラル化合物の含有量を互いに変えることにより、互いに異なる色相の画像記録インクを得ることができる。キラル化合物の含有量を多くすると反射波長が短波長側にシフトし、キラル化合物の含有量を少なくすると反射波長が長波長側にシフトする傾向がある。
<重合開始剤>
画像記録インクは、さらに重合開始剤を含有することが好ましい。重合開始剤としては、光重合開始剤が好ましく、紫外線の照射によってラジカルを生成する機能を有することがより好ましい。重合開始剤としては、下地インクに含まれる重合開始剤として例示したものが挙げられる。
重合開始剤の含有量は、画像記録インクに含まれる重合性液晶化合物の含有量に対して0.1質量%~20質量%であることが好ましく、0.5質量%~12質量%であることがさらに好ましい。
<添加剤>
画像記録インクは、インクジェットインクに通常含まれる添加剤を、必要に応じ、本開示の効果を損なわない範囲で含有することができる。
添加剤としては、例えば、インク吐出性を向上させるための界面活性剤、溶剤、架橋剤及び非重合性ポリマーが挙げられる。
画像記録インクに界面活性剤を含有させると、画像記録インクが硬化した際に重合性液晶化合物が空気界面側で水平に配向し、螺旋軸方向がより均一になるよう制御される。界面活性剤は、安定的に又は迅速にプレーナー配向のコレステリック構造とする配向制御剤として機能できる化合物が好ましい。界面活性剤としては、例えば、シリコ-ン系界面活性剤及びフッ素系界面活性剤が挙げられ、フッ素系界面活性剤が好ましい。
界面活性剤の具体例としては、特開2014-119605号公報の[0082]~[0090]に記載の化合物、特開2012-203237号公報の[0031]~〔0034〕に記載の化合物、特開2005-99248号公報の[0092]及び[0093]中に例示されている化合物、特開2002-129162号公報の[0076]~[0078]及び[0082]~[0085]中に例示されている化合物、並びに、特開2007-272185号公報の[0018〕~[0043]に記載のフッ素(メタ)アクリレート系ポリマーが挙げられる。なお、界面活性剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。フッ素系界面活性剤として、特開2014-119605号公報の[0082]~[0090]に記載の一般式(I)で表される化合物が特に好ましい。
画像記録インクが界面活性剤を含む場合に、界面活性剤の含有量は、重合性液晶化合物の含有量に対して0.01質量%~10質量%が好ましく、0.01質量%~5質量%がより好ましく、0.02質量%~1質量%がさらに好ましい。
画像記録インクは、溶剤を含有していてもよい。溶剤は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、有機溶剤が好ましく用いられる。
有機溶剤としては、例えば、ケトン系溶剤、アルキルハライド系溶剤、アミド系溶剤、スルホキシド系溶剤、ヘテロ環化合物、炭化水素系溶剤、エステル系溶剤及びエーテル系溶剤が挙げられる。中でも、インク吐出性を長期間維持しうるという観点から、有機溶剤としては、沸点が180℃以上の高沸点有機溶剤が好ましい。
高沸点有機溶剤としては、例えば、フェノキシエタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル及びジエチレングリコールジエチルエーテルが挙げられる。なお、溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本開示において、画像記録インクの粘度は、吐出安定性の観点から30mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは0.5mPa・s~20mPa・s、さらに好ましくは1mPa・s~15mPa・sである。
なお、画像記録インクの粘度は、液温を25℃に保持し、粘度計(VISCOMETER RE-85L、東機産業株式会社製)を用いて測定される値である。
本開示において、画像記録インクの表面張力は、20mN/m~40mN/mであることが好ましく、23mN/m~35mN/mであることがより好ましい。画像記録インクの表面張力は、濡れ性の点では30mN/m以下が好ましく、画像の滲み抑制及び浸透性の点では20mN/m以上が好ましい。
なお、表面張力は、液温を30℃に保持し、表面張力計(DY-700、協和界面化学株式会社製)を用いて測定される値である。
[画像記録方法]
本開示における画像記録方法は、単官能化合物及び2官能化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の重合性化合物を含む下地インクを、インクジェット記録方式で基材上に付与して下地層を形成する下地層形成工程と、重合性液晶化合物と、キラル化合物とを含む画像記録インクを、インクジェット記録方式で下地層上に付与してインク画像を記録する画像記録工程と、を含む。
(下地層形成工程)
下地層形成工程は、単官能化合物及び2官能化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の重合性化合物を含む下地インクを、インクジェット記録方式で基材上に付与して下地層を形成する工程である。下地インクとして、上記の下地インクを用いることができる。インクジェット記録方式は、公知の方式を採用することができる。
下地インクを付与する基材は、特に限定されず、任意の基材を選択することができる。基材は、インク吸収性の基材、インク低吸収性の基材及びインク非吸収性の基材のいずれであってもよい。基材としては、例えば、紙、皮革、布及びプラスチックフィルムが挙げられる。
下地層形成工程では、下地インクを基材上に付与する際、基材を加熱することが好ましい。基材を加熱することによって、下地インクが基材に定着するのを促進することができる。
加熱手段は特に限定されず、例えば、ヒートドラム、温風、赤外線ランプ、オーブン、ヒート板及びホットプレートが挙げられる。加熱温度は、200℃以下が好ましく、40℃~100℃がより好ましく、45℃~80℃がさらに好ましい。
下地層形成工程は、下地インクを基材上に付与した後、活性エネルギー線を照射する工程を含むことが好ましい。下地インクに含まれる重合性化合物は、活性エネルギー線の照射によって重合し、硬化する。活性エネルギー線としては、例えば、紫外線、可視光線及び電子線が挙げられ、中でも紫外線(以下、「UV」ともいう)が好ましい。
紫外線のピーク波長は、例えば、200nm~405nmであることが好ましく、220nm~390nmであることがより好ましく、220nm~380nmであることがさらに好ましい。
紫外線は、20mJ/cm~5J/cm、好ましくは100mJ/cm~1,500mJ/cmのエネルギーで照射されることが適当である。照射時間は、好ましくは0.01秒間~120秒間、より好ましくは0.1秒間~90秒間である。照射条件及び基本的な照射方法は、特開昭60-132767号公報に開示されている照射条件及び照射方法を適用することができる。具体的には、照射方法は、インクの吐出装置を含むヘッドユニットの両側に光源を設け、いわゆるシャトル方式でヘッドユニットと光源を走査する方法、又は、駆動を伴わない別光源によって行われる方法が好ましい。
紫外線照射用の光源としては、水銀ランプ、ガスレーザー及び固体レーザーが主に利用されており、水銀ランプ、メタルハライドランプ及び紫外線蛍光灯が広く知られている。また、GaN(窒化ガリウム)系半導体紫外発光デバイスへの光源の置き換えは産業的、環境的にも非常に有用であり、UV-LED(発光ダイオード)及びUV-LD(レーザダイオード)は小型、高寿命、高効率、かつ、低コストであり、紫外線照射用の光源として期待されている。中でも、紫外線照射用の光源としては、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ又はUV-LEDが好ましい。
(画像記録工程)
本開示における画像記録方法では、下地層形成工程の後に、画像記録工程が行われる。画像記録工程は、重合性液晶化合物及びキラル化合物を含む画像記録インクを、インクジェット記録方式で下地層上に付与してインク画像を記録する工程である。画像記録インクとして、上記の画像記録インクを用いることができる。インクジェット記録方式は、公知の方式を採用することができる。
画像記録工程では、反射波長が互いに異なる少なくとも2種の画像記録インクを付与し、少なくとも2種の画像記録インクのうち少なくとも1種の画像記録インクの打滴密度を調整することで、インク画像の濃度を調整することが好ましい。インクの打滴密度とは、インクが基材上に着弾して形成されるドットの密度のことをいう。単位面積当たりに打滴されるインクの量を調整することにより、色相の濃淡を表現することができる。ドットのパターン形成方法及びドットの密度を変える方法は、インクジェット記録方式における公知の技術を適用することができる。
画像記録工程では、反射波長が互いに異なる少なくとも2種の画像記録インクを付与することにより、反射する光の波長域が異なる複数の領域を有するインク画像を記録することができる。また、重合性液晶化合物がコレステリック液晶となったとき、螺旋構造の回転方向が互いに異なる少なくとも2種の画像記録インクを付与することにより、偏光状態が異なる複数の領域を有するインク画像を記録することができる。
本開示の画像記録方法により形成されるインク画像の選択反射波長は、可視光(380~780nm程度)及び近赤外光(780~2000nm程度)のいずれの範囲にも設定することが可能である。例えば、赤色光(620nm~750nmの波長域の光)、緑色光(495nm~570nmの波長域の光)、又は青色光(420nm~490nmの波長域の光)の波長域を選択反射波長としてもよく、他の波長域を選択反射波長としてもよい。また、赤外線の波長域を選択反射波長としてもよい。なお、赤外線とは、780nmを超え、1mm以下の波長域の光であり、中でも、近赤外光とは、780nmを超え、2000nm以下の波長域の光である。また、紫外線の波長域を選択反射波長としてもよい。なお、紫外線とは、10nm以上380nm未満の波長域の光である。
画像記録工程では、画像記録インクを下地層上に付与する際、下地層が形成された基材を加熱することが好ましい。下地層が形成された基材を加熱することによって、画像記録インクが下地層に定着するのを促進することができる。加熱は、下地層形成工程における加熱と同様の条件で行うことができる。
画像記録工程は、画像記録インクを下地層上に付与した後、活性エネルギー線を照射する工程を含むことが好ましい。画像記録インクに含まれる重合性液晶化合物は、活性エネルギー線の照射により重合し、硬化する。重合性液晶化合物は、キラル化合物の存在によって螺旋構造を形成し、コレステリック液晶となる。活性エネルギー線としては、例えば、紫外線、可視光線及び電子線が挙げられ、中でも紫外線が好ましい。紫外線の照射は、下地層形成工程における紫外線の照射と同様に行うことができる。
また、画像記録工程は、画像記録インクを下地層上に付与した後、活性エネルギー線を照射する前に、下地層上に吐出された画像記録インクを加熱する工程を含むことが好ましい。下地層上に吐出された画像記録インクを加熱することによって、重合性液晶化合物が形成する螺旋構造の螺旋軸方向が均一になるよう制御することができる。
加熱手段は特に限定されず、例えば、ヒートドラム、温風、赤外線ランプ、オーブン、ヒート板及びホットプレートが挙げられる。加熱温度は、50℃~200℃が好ましく、60℃~150℃がより好ましく、70℃~120℃がさらに好ましい。
以下、本開示を実施例により更に具体的に説明するが、本開示はその主旨を越えない限り、下記の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。また、インクの粘度は、液温を25℃に保持し、粘度計(VISCOMETER RE-85L、東機産業株式会社製)を用いて測定される値である。
<実施例1>
[下地インクの調製]
下記に示す成分を、25℃に保温された容器中で混合し、下地インクを調製した。下地インクの粘度(25℃)は、10mPa・sであった。
・テトラヒドロフルフリルアクリレート ・・・14.4質量部
・ジプロピレングリコールジアクリレート ・・・45.3質量部
・トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 5.2質量部
・トリシクロデカンジメタノールジアクリレート ・・・20.6質量部
・重合開始剤:(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ジフェニルホスフィンオキシド (BASF社製、製品名「ルシリンTPO」) ・・・14.5質量部
[下地層の作製]
調製した下地インクを用いて、人工皮革であるビニルレザーシート(ヤマプラス社製、製品名「CP-15」)上に、インクジェットプリンタ(FUJIFILM Dimatix社製、製品名「DMP-2831」)で画像を記録した。画像解像度が605dpi(dot per inch (2.54cm))×605dpiであり、10pLの吐出量が得られるインクジェットヘッドを用い、ストライプ画像を記録した。画像記録中、プラテン上にホットプレートを設置した。ホットプレートの温度は50℃に設定した。その後、メタルハライド光源で500mJ/cmの紫外線を照射して、基材上に厚さ10μmの下地層を形成した。
[画像記録インクの調製]
(画像記録インクGm1)
下記に示す成分を、25℃に保温された容器中で混合し、画像記録インクGm1を調製した。画像記録インクGm1の粘度(25℃)は、11mPa・sであった。
・ジエチレングリコールジエチルエーテル ・・・392.05質量部
・重合性液晶化合物の混合物 ・・・ 100.0質量部
・重合開始剤:ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(BASF社製、製品名「IRGACURE 819」) ・・・2.0質量部
・キラル化合物A ・・・5.78質量部
・フッ素系界面活性剤(ネオス社製、「フタージェント208G」)
・・・0.08質量部
なお、重合性液晶化合物の混合物は、化合物(11)(X=2)50質量%及び化合物(12)50質量%からなる。化合物(11)及び化合物(12)は棒状液晶化合物である。化合物(11)、化合物(12)及びキラル化合物Aの構造は以下のとおりである。
(化合物(11))
Figure 0007282873000008
(化合物(12))
Figure 0007282873000009
(キラル化合物A)
Figure 0007282873000010
分光反射測定器(コニカミノルタ社製、製品名「FD-7」)を用いて画像記録インクGm1の可視光領域における反射率を測定したところ、画像記録インクGm1は、選択反射波長が550nmのインクであった。また、左円偏光板を用いて偏光特性を測定したところ、画像記録インクGm1は、反射スペクトルを得られなかった。すなわち、画像記録インクGm1は、右偏光緑色ドットを形成するインクであった。他の画像記録インクについても、特に断りのない限り、画像記録インクGm1と同様の手法で測定を行った。
(画像記録インクRm1の調製)
画像記録インクGm1におけるキラル化合物Aの含有量を5.78質量部から4.66質量部に変更したこと以外は、画像記録インクGm1と同様の方法で画像記録インクRm1を調製した。画像記録インクRm1の粘度(25℃)は、11mPa・sであり、画像記録インクRm1は、選択反射波長が650nmの右円偏光を反射する右偏光赤色ドットを形成するインクであった。
(画像記録インクBm1の調製)
画像記録インクGm1におけるキラル化合物Aの含有量を5.78質量部から7.61質量部に変更したこと以外は、画像記録インクGm1と同様の方法で画像記録インクBm1を調製した。画像記録インクBm1の粘度(25℃)は、11mPa・sであり、選択反射波長が450nmの右円偏光を反射する右偏光青色ドットを形成するインクであった。
[インク画像の記録]
下地層が形成された基材の下地層形成面に、画像記録インクGm1、画像記録インクRm1、及び画像記録インクBm1を用いて、インクジェットプリンタ(FUJIFILM Dimatix社製、製品名「DMP-2831」)でインク画像を記録した。画像解像度が605dpi×605dpiであり、10pL(ピコリットル)の吐出量が得られるインクジェットヘッドを用い、ストライプ画像を記録した。画像記録中、プラテン上にホットプレートを設置した。ホットプレートの温度は50℃に設定した。画像記録終了後、ストライプ画像が形成された基材を80℃に設定されたオーブンで5分間保存し、メタルハライド光源で500mJ/cmの紫外線を照射した。
<実施例2>
実施例1で調製した下地インクを用いて、普通紙上に画像を記録したこと以外は、実施例1と同様の方法で下地層を形成し、実施例1と同様の方法でインク画像を記録した。
<実施例3>
実施例1における画像記録インクGm1をそのまま用い、実施例1における画像記録インクRm1及び画像記録インクBm1を、下記のとおり調製した画像記録インクRm2及び画像記録インクBm2に変更した。それ以外は、実施例1と同様の方法で下地層を形成し、実施例1と同様の方法でインク画像を記録した。
[画像記録インクの調製]
(画像記録インクRm2)
画像記録インクGm1における重合性液晶化合物の混合物を、下記の構造を有する重合性液晶化合物(化合物(4))に変更したこと以外は、画像記録インクGm1と同様の方法で画像記録インクRm2を調製した。
(化合物(4))
Figure 0007282873000011
(画像記録インクBm2)
画像記録インクGm1における重合性液晶化合物の混合物を、下記の構造を有する重合性液晶化合物(化合物(5))に変更したこと以外は、画像記録インクGm1と同様の方法で画像記録インクBm2を調製した。
(化合物(5))
Figure 0007282873000012
<実施例4>
実施例1における画像記録インクGm1をそのまま用い、実施例1における画像記録インクRm1及び画像記録インクBm1を、下記のとおり調製した画像記録インクRm3及び画像記録インクBm3に変更した。それ以外は、実施例1と同様の方法で下地層を形成し、実施例1と同様の方法でインク画像を記録した。
[画像記録インクの調製]
(画像記録インクRm3)
画像記録インクGm1における重合性液晶化合物の含有量を100.0質量部から116.4質量部に変更したこと以外は、画像記録インクGmと同様の方法で画像記録インクRm3を調製した。
(画像記録インクBm3)
画像記録インクGm1における重合性液晶化合物の含有量を100.0質量部から83.1質量部に変更したこと以外は、画像記録インクGm1と同様の方法で画像記録インクBm3を調製した。
<実施例5>
[下地インクの調製]
下記に示す成分を、25℃に保温された容器中で混合し、下地インクを調製した。下地インクの粘度(25℃)は、10mPa・sであった。
・3-メトキシブチルアセテート ・・・79質量部
・ウレタンアクリレート2官能オリゴマー(サートマー社製、製品名「CN9001」) ・・・7.5質量部
・ウレタンアクリレート6官能オリゴマー(新中村化学工業社製、製品名「UA-1100H」) ・・・7.5質量部
・重合開始剤:ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(BASF社製、製品名「IRGACURE 819」) ・・・6質量部
[下地層の作製]
調製した下地インクを用いて、人工皮革であるビニルレザーシート(ヤマプラス社製、製品名「CP-15」)上に、インクジェットプリンタ(FUJIFILM Dimatix社製、製品名「DMP-2831」)で画像を記録した。画像解像度が605dpi×605dpiであり、10pLの吐出量が得られるインクジェットヘッドを用い、ストライプ画像を記録した。画像記録中、プラテン上にホットプレートを設置した。ホットプレートの温度は50℃に設定した。その後、メタルハライド光源で500mJ/cmの紫外線を照射して、基材上に厚さ2μmの下地層を形成した。
上記で調製した下地インクを用いて、下地層を形成したこと以外は、実施例1と同様の方法でインク画像を記録した
<実施例6>
実施例1において、下地インクの成分を以下に示す成分に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で下地層を形成し、実施例1と同様の方法でインク画像を記録した。
[下地インクの調製]
下記に示す成分を、25℃に保温された容器中で混合し、下地インクを調製した。下地インクの粘度(25℃)は、10mPa・sであった。
・テトラヒドロフルフリルアクリレート ・・・16.2質量部
・ジプロピレングリコールジアクリレート ・・・47.1質量部
・トリシクロデカンジメタノールジアクリレート ・・・22.3質量部
・重合開始剤:(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ジフェニルホスフィンオキシド (BASF社製、製品名「ルシリンTPO」) ・・・14.5質量部
<比較例1>
[下地インクの調製]
下記に示す成分を、25℃に保温された容器中で混合し、下地インクを調製した。下地インクの粘度(25℃)は、60mPa・sであった。
・メチルエチルケトン ・・・220質量部
・ペンタエリスリトールトリアクリレート ・・・100質量部
・レベリング剤(ビックケミー社製、製品名「BYK361」)
・・・0.03質量部
・重合開始剤:(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ジフェニルホスフィンオキシド(BASF社製、製品名「ルシリンTPO」) ・・・4質量部
[下地層の作製]
調製した下地インクを、実施例1と同じ基材上に、バーコータを用いて塗布した。なお、下地インクの粘度(25℃)が60mPa・sと高いためインクジェットプリンタでは吐出することができなかった。下地インクを塗布した後、膜面温度が80℃になるよう加熱し、120秒間乾燥した。酸素濃度100ppm以下の窒素パージ下で、紫外線照射装置により、700mJ/cmの紫外線を照射して、基材上に厚さ10μmの下地層を形成した。
[インク画像の記録]
下地層が形成された基材の下地層形成面に、実施例1で調製した画像記録インクGm1、画像記録インクRm1及び画像記録インクBm1を用いて、インクジェットプリンタ(FUJIFILM Dimatix社製、製品名「DMP-2831」)で画像を記録した。画像解像度が605dpi×605dpiであり、10pLの吐出量が得られるインクジェットヘッドを用い、ストライプ画像を記録した。画像記録中、プラテン上にホットプレートを設置した。ホットプレートの温度は50℃に設定した。画像記録終了後、ストライプ画像が形成された基材を80℃に設定されたオーブンで5分間保存し、メタルハライド光源で500mJ/cmの紫外線を照射した。
<比較例2>
下地層を設けずに、実施例1と同じ基材上に直接、実施例1と同様の方法でインク画像を記録した。
<比較例3>
下地層を設けずに、実施例2と同じ基材上に直接、実施例2と同様の方法でインク画像を記録した。
表1に、実施例及び比較例で用いた基材の種類、下地インクに含まれる重合性化合物の含有量、及び、3種の画像記録インクの種類を記載した。なお、下地インクに含まれる重合性化合物の含有量は、単官能重合性化合物及び2官能重合性化合物の総含有量と、3官能以上の重合性化合物の総含有量に分けて記載した。また、下地層を設けていない比較例については、下地インク及び基材の質感の欄に「-」を記載した。
<評価>
(1)発色性
分光反射測定器(コニカミノルタ社製、製品名「FD-7」)を用いて、分光反射スペクトルを測定することにより、発色性を評価した。各画像記録インクの選択反射波長における反射率に基づいて発色性を評価した。具体的に、画像記録インクGm1~Gm3は550nm、画像記録インクRm1~Rm3は650nm、画像記録インクBm1~Bm3は450nmにおける反射率に基づいて発色性を評価した。評価基準は以下のとおりである。A及びBは、実用上問題のないレベルである。表1に評価結果を示す。
<評価基準>
A:反射率が7%以上である。
B:反射率が4%以上7%未満である。
C:反射率が4%未満である。
(2)基材の質感
インク画像が形成された基材の両端部を支持し、10Nの力で画像記録面が凸になるように湾曲させた。画像記録面を目視で観察し、割れが発生しているか否かについて確認した。割れが発生していないものは、基材の質感が損なわれていないと判断した。評価基準は以下のとおりである。A及びBは、実用上問題のないレベルである。表1に評価結果を示す。なお、比較例2及び比較例3については、下地層を設けていないため、本評価を行っていない。
<評価基準>
A:割れが見られない。
B:若干のスジが見られる。
C:割れが見られる。
Figure 0007282873000013
表1に示すように、実施例1~実施例6では、基材上に下地インクを付与した後に、重合性液晶化合物及びキラル化合物を含む画像記録インクを付与し、基材の質感を損なうことなく、良好な発色を実現することができた。また、実施例1及び実施例2に示すように、基材の種類を問わず、良好な発色を実現することができた。一方、比較例1では、下地インクに、単官能重合性化合物及び2官能重合性化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合性化合物が含まれておらず、曲げの応力によって基材に割れが生じることが分かった。また、比較例2及び比較例3では、下地層を設けずに基材に画像記録インクを直接付与し、良好な発色性が得られないことが分かった。
以上より、本開示のインクジェット記録用インクセットは、単官能重合性化合物及び2官能重合性化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合性化合物を含む下地インクと、重合性液晶化合物及びキラル化合物を含む画像記録インクと、を含み、基材の種類を問わず、かつ、基材の質感を損なうことなく、良好な発色を実現することができる。また、本開示の画像記録方法によれば、基材の種類を問わず、かつ、基材の質感を損なうことなく、良好な発色を実現することができる。
なお、2019年3月28日に出願された日本国特許出願2019-064593号の開示は、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。また、本明細書に記載された全ての文献、特許出願および技術規格は、個々の文献、特許出願、および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。

Claims (9)

  1. 少なくとも1種の2官能重合性化合物と、少なくとも1種の3官能以上の重合性化合物と、を含む、活性エネルギー線硬化型インクである下地インクと、
    重合性液晶化合物及びキラル化合物を含む、活性エネルギー線硬化型インクである画像記録インクと、を含み、
    前記下地インクは、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、ウレタンアクリレート2官能オリゴマー、及びウレタンアクリレート6官能オリゴマーからなる群より選択される少なくとも2種を含む、紙、皮革、又は布に用いられる、インクジェット記録用インクセット。
  2. 前記下地インク及び前記画像記録インクはそれぞれ、25℃における粘度が30mPa・s以下である請求項に記載のインクジェット記録用インクセット。
  3. 反射波長が互いに異なる少なくとも2種の前記画像記録インクを含み、
    前記少なくとも2種の画像記録インクは、前記キラル化合物の含有量が互いに異なる請求項又は請求項に記載のインクジェット記録用インクセット。
  4. 反射波長が互いに異なる少なくとも2種の前記画像記録インクを含み、
    前記少なくとも2種の画像記録インクは、前記重合性液晶化合物の種類及び前記重合性液晶化合物の含有量の少なくとも一方が互いに異なる請求項~請求項のいずれか1項に記載のインクジェット記録用インクセット。
  5. 少なくとも1種の2官能重合性化合物と、少なくとも1種の3官能以上の重合性化合物と、を含む、活性エネルギー線硬化型インクである下地インクと、
    重合性液晶化合物及びキラル化合物を含む、活性エネルギー線硬化型インクである画像記録インクと、を含むインクジェット記録用インクセットを用いた画像記録方法であり、
    前記下地インクを、インクジェット記録方式で基材上に付与して下地層を形成する下地層形成工程と、
    前記画像記録インクを、インクジェット記録方式で前記下地層上に付与してインク画像を記録する画像記録工程と、を含み、
    前記下地インクは、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、ウレタンアクリレート2官能オリゴマー、及びウレタンアクリレート6官能オリゴマーからなる群より選択される少なくとも2種を含み、
    前記基材が紙、皮革、又は布である、画像記録方法。
  6. 前記下地インク及び前記画像記録インクはそれぞれ、25℃における粘度が30mPa・s以下である請求項に記載の画像記録方法。
  7. 反射波長が互いに異なる少なくとも2種の前記画像記録インクを含み、
    前記少なくとも2種の画像記録インクは、前記キラル化合物の含有量が互いに異なる請求項又は請求項に記載の画像記録方法。
  8. 反射波長が互いに異なる少なくとも2種の前記画像記録インクを含み、
    前記少なくとも2種の画像記録インクは、前記重合性液晶化合物の種類及び前記重合性液晶化合物の含有量の少なくとも一方が互いに異なる請求項~請求項のいずれか1項に記載の画像記録方法。
  9. 前記下地層形成工程は、前記下地インクを前記基材上に付与した後、活性エネルギー線を照射する工程を含む請求項~請求項のいずれか1項に記載の画像記録方法。
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