JPH0272551A - 金属蒸気放電灯 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、光化学反応用の光源等に使用される紫外線放
射形の金属蒸気放電灯に関する。

（従来の技術） 例えば印刷インキやレジストインキの硬化あるいは接着
剤の硬化促進のための光源として紫外線放射形の金属蒸
気放電灯が使用されており、このような金属蒸気放電灯
は、両端に電極を封装した石英ガラスなどからなる発光
管内に、水銀と希ガスに加えて鉄およびよう素（１）な
どのハロゲンを封入してあり、近紫外線を放射するのに
優れたランプであることは知られている。

しかしながら、この種のランプは発光管の黒化を生じ易
く、点灯時間の経過とともに紫外線出力の低下が大きく
なってしまう不具合がある。

これを改善する目的で、ＵＳＰ ３．５９０．３０７号明細書には、水銀と希ガスの他に
、０．０１〜１１ｇ／　ｃｃの鉄と、四価のハロゲン化
鉄にした場合に等量となるよう素１１および錫のハロゲ
ン化物を加える技術が記載されており、このものによれ
ば紫外線出力の維持率を改善することができるとされて
いる。

なお、この場合、鉄と錫のグラム原子数の和とハロゲン
のグラム原子数の比は、 １　［Ｆｅ］　＋　［Ｓｎ］　ｌ　／　［Ｊ］　〜０．
３〜０．５となっている。

一方、特公昭５８−１８７４３号公報には、分光分布の
改善を目的として、ハロゲンの封入量を１．０Ｘ１０”
５〜１．０Ｘ１０−８グラム原子／ｃｃとし、鉄および
錫の封入グラム原子数の和を上記ハロゲンに対して原子
比で１／２〜３とし、さらに鉄に対する錫の量を原子比
で１７２０〜３とした金属蒸気放電灯が提案されている
。

そこで、本発明者等は、この種の従来の紫外線放射形ラ
ンプについてテストしてみた。その結果を下記第１表に
示す。

なお、テストに使用したランプは、内径２０■、電極間
圧ｉ１２５０１１％ランプ電力３ｋｗで点灯するもので
あり、テスト結果の判定はいづれも５００時間点灯後の
評価である。

サンプルＮｏｌのランプは、錫を封入しないもので、発
光管の黒化による光束維持率の大幅な低下が認められる
。

サンプルＮｏ２のランプは、前記ＵＳＰ３．５９０．３
０７号明細書に記載されたランプに相当するもので、錫
を添加したことにより光束維持率が改善されているが、
ランプを消灯してから再び始動可能となるまでの時間、
すなわち再始動時間が大幅に長くなることが判明した。

サンプルＮｏ３のランプは、特公昭５８−１８７４３号
公報に記載されたランプに相当するもので、このものは
光束維持率、および再始動時間は良好な結果を得られて
いるが、タングステンよりなる電極先端が溶融したり、
変形したりして細りが発生し、また極端な場合には電極
先端の脱落が発生し、ランプ寿命が短いことが判った。

なお、電極先端の溶融、変形および脱落は、サンプルＮ
ｏｌのランプでもみられる現象である。

（発明が解決しようとする課題） 上記の実験結果を検討したところ、次の点が原因してい
るものと推定される。

すなわち、発光管に封入されるハロゲンは、これが過剰
であると遊離ハロゲンとなり、電極間の電子放出を妨害
して始動性および再始動性を低下させる。

このことから、鉄や錫の量をハロゲンに対して原子比で
多く封入しておけば、つまりメタルリッチにしておけば
、遊離ハロゲンの発生が防止され、このため始動性およ
び再始動性の向上が期待できる。

しかしながら、電極を構成するタングステンは不純物が
混入すると融点が下がり、溶融し易くなる性質がある。

つまり、上記のようなメタルリッチとした場合、余剰の
鉄や錫が存在すると、電極を構成するタングステンがこ
れら余剰の鉄や錫と合金を作って融点が下がり、点灯中
に溶融し易くなって電極先端の変形や脱落が発生すると
考えられる。

この場合、余剰金属が鉄である場合に、特に顕著な悪影
響が発生することが判った。

したがって本発明は、始動および再始動とも良好になり
、光束維持率が向上するとともに電極先端の変形や脱落
が防止され、長寿命の金属蒸気放電灯を提供しようとす
るものである。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 本発明は、両端に電極を封装した発光管内に、水銀と希
ガスに加えて、鉄、錫およびハロゲンを封入した金属蒸
気放電灯において、上記鉄、錫に加えて銀を添加し、こ
れら鉄、錫、銀およびハロゲンの封入量を、グラム原子
数で表わしてそれぞれ［Ｆｅ］、［Ｓｎ］、［Ａｇｌお
よび［Ｊ］とした場合、 （［Ｆｅｌ　＋　［Ｓｎｌ　ｌ　／　［Ｊ］　＜Ｑ、５
・・・　（１） （２［Ｆｅｌ　　＋２　　［Ｓｎｌ　　＋　　［Ａｇｌ
　　ｌ／　　［Ｊ］　　＞１　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　・・・　（２）を満足するようにしたこ
とを特徴とする。

（作用） 本発明によれば、銀を加えない場合には（１）式からハ
ロゲン量が多くて、過剰な鉄の遊離するのが防止されて
タングステンとの合金を作ることが防止され、また銀を
加えた場合には（２）式からメタルリッチとなり、遊離
ハロゲンの発生がなくなる。

すなわち、本発明は、金属をメタルリッチな状態に封入
するものであるが過剰な金属として銀を使用するように
したものであり、これによりに遊離ハロゲンの発生をな
くして始動性および再始動性を向上させ、また鉄の遊離
も防止するから電極の変形や脱落が防止され、長寿命に
なる。

（実施例） 以下本発明について、図面に示す一実施例にもとづき説
明する。

図において１は石英ガラスよりなる発光管であり、両端
にタングステンよりなる電極２．２を封装しである。こ
の発光管１の両端には磁器製の口金３．３が被着されて
おり、これら口金３．３からは上記電極２．２に接続さ
れた接続端子４．４が導出されている。これら接続端子
４．４は電源に接続される。

発光管１内には、所定量の水銀と希ガスに加えて、鉄、
錫、銀およびハロゲンとしてよつ素（１）が封入されて
いる。

これら鉄、錫、銀およびよう素の封入量は、これをそれ
ぞれグラム原子数の単位で表わしてｒＦｅ］、［８ｎ］
、［Ａｇｌおよび［Ｊ］とした場合、 １　［Ｆ　ｅｌ　＋　［Ｓｎｌ　）　／　［Ｊ］　＜０
．５・・・（１） であり、しかも （２ｊＦｅｌ　＋２　［Ｓｎ］　＋［Ａｇｌ　）／　［
Ｊ］　＞１　　　　　　　　　　　　　　・・・（２）
を満足するように設定されている。

上記のようなランプは、発光管内において鉄、錫、銀お
よびよう素がそれぞれ、Ｆｅ１２．５ｎ１２およびＡｇ
ｌの形態となった場合に安定する。

本発明においては、鉄、錫およびよう素の３者の関係を
、よう素を過剰に封入するものとし、すなわちハロゲン
リッチに封入するようにしである。

これを数式で表わすと、前記（１）式のようになる。

このようにすることにより、鉄および錫の封入総和に比
べてハロゲン量が多くなるから、過剰な鉄が遊離するの
を防止する。このため電極２．２を構成するタングステ
ンが過剰な鉄とで合金を作ることが防止され、電極先端
の細りゃ変形などが無くなり、電極物質の飛散も少なく
なり、光束維持率が向上するとともに、寿命も長くなる
。

また、鉄Ｆｅ、錫Ｓｎに銀Ａｇを加えた場合、これらの
関係は、原子比で （２［Ｆｅｌ　＋２　［Ｓｎｌ　＋　［Ａｇｌ　１／　
［Ｊ］　＞１　　　　　　　　　　　　　・・・（２）
であれば安定する。

本発明においては、鉄、錫、銀およびよう素の４者の関
係を、メタルリッチに封入するようにしである。これを
数式で表わすと、前記（２）式のようになる。

したがって、銀を添加することにより遊離ハロゲンの発
生をなくすることができ１、始動性および再始動性が向
上する。

しかも、銀は鉄に比べてタングステンと合金を作り難く
、メタルリッチであってもタングステンの融点を下げる
ことが少なく、このため電極２．２の細りゃ変形あるい
は脱落が防止され、飛散も少なくなるので黒化が軽減さ
れる。

次に、本発明についてテストした結果を説明し、その評
価を下記第２表に示す。

テストに使用したランプは、先に説明した第１表の場合
と同様に、内径２０１１１１％電極間距離２５０■、ラ
ンプ電力３ｋｗで点灯するものであり、テスト結果の判
定はいづれも５００時間点灯後の評価である。

サンプルＮｏ４のランプは、（２）式を満足しているが
（１）式を満足していなく、電極先端の溶融が認められ
た。

サンプルＮｏ５およびＮｏ６のランプはいづれも、（１
）式および（２）式を満足しており、光束維持率、ラン
プの始動性再始動性、電極先端の溶融具合の全ての点で
良好な結果が得られた。

特にサンプルＮｏ５のランプは、その後２０００時間ま
で点灯し、光束維持率８４％、再始動時間１２分であり
、電極溶融がないことも認められ、長寿命であることが
確認されている。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明によれば、鉄および錫を用い
た紫外線放射形放電灯において、銀を添加してハロゲン
に対する金属の封入原子量を多くシ（メタルリッチ）、
シかしながら、鉄と錫のグラム原子数の和とハロゲンの
グラム原子数との比を０．５より小さくしたので、過剰
な鉄が遊離するのが防止されてタングステンとの合金を
作ることが防止され、電極の変形や脱落がなくなるとと
もに飛散も少なくなり、光束維持率および寿命特性が向
上する。

しかも、鉄と錫および銀の原子価に対するグラム原子数
の和とハロゲンのグラム原子数との比を１より多くして
メタルリッチとしたので、銀が遊離ハロゲンを取り込ん
での遊離ハロゲンの発生をなくし、これにより始動性お
よび再始動性が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す紫外線放射形金属蒸気
放電灯の側面図である。 １・・・発光管、２・・・電極、３・・・口金、４・・
・接続端子。 出願人代理人　弁理士　鈴江武彦 ３０Ａト ２篭檀 発５ｔ、で１ 第

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 両端に電極を封装した発光管内に、水銀と希ガスに加え
   て、鉄、錫およびハロゲンを封入した金属蒸気放電灯に
   おいて、 上記鉄、錫のほかに銀を添加し、これら鉄、錫、銀およ
   びハロゲンの封入量を、グラム原子数で表わしてそれぞ
   れ［Ｆｅ］、［Ｓｎ］、［Ａｇ］および［Ｊ］とした場
   合、 ［Ｆｅ］＋［Ｓｎ］／［Ｊ］＜０．５ であり、かつ ２［Ｆｅ］＋２［Ｓｎ］＋［Ａｇ］／［Ｊ］＞１とした
   ことを特徴とする金属蒸気放電灯。