JP2009289530A - 無電極ランプ、無電極ランプ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】無電極ランプに封入される鉄と錫の量を特定の値に関係付けることでバルブの照度低下を抑えることが可能となる。
【解決手段】略円筒形となる形状の石英ガラス製のバルブ11の発光空間12内に、少なくとも希ガスと放電媒体となる水銀、鉄、ヨウ素、錫が封入され、マグネトロンより放射されるマイクロ波により放電をさせる。バルブ11に封入される鉄の封入量A(mg)と錫の封入量B(mg)としたときに、0.5>B/A>0.1の範囲内にしてことで、無電極ランプ100からの波長350nm帯の発光の著しい照度低下を防止するともとに、寿命を延長させることが可能となる。
【選択図】図1
【解決手段】略円筒形となる形状の石英ガラス製のバルブ11の発光空間12内に、少なくとも希ガスと放電媒体となる水銀、鉄、ヨウ素、錫が封入され、マグネトロンより放射されるマイクロ波により放電をさせる。バルブ11に封入される鉄の封入量A(mg)と錫の封入量B(mg)としたときに、0.5>B/A>0.1の範囲内にしてことで、無電極ランプ100からの波長350nm帯の発光の著しい照度低下を防止するともとに、寿命を延長させることが可能となる。
【選択図】図1
Description
この発明は、マイクロ波によって励起を行い発光させる無電極ランプおよびこのランプを用いた無電極ランプ装置に関する。
従来のマイクロ波によって封入薬品の励起を行い発光させる無電極ランプは、紫外線および可視光を発光させ、ペンキ、インク、樹脂、塗装などが塗布された面の表面硬化処理や光化学反応による化学物質の合成および処理等の工程に使用されている。
このように無電極ランプには、放電を維持するのに十分な量の水銀および希ガスとともに、適量の鉄とハロゲン更に金属マグネシウムまたはハロゲン化マグネシウムを封入し、発光管内壁に鉄の薄膜が形成されることを防止している。(例えば、特許文献1)
特開昭62−147648号公報
上記した特許文献1の技術は、鉄の薄膜が発光管の内部に形成されないようにし、長寿命化を図ったものであるが、マイクロ波放電無電極ランプの寿命モードの一つである黒化防止に有効とされる錫の封入については触れられていない。このため、黒化により照度の低下を来たし延いては光化学反応や陰気の硬化等の用途に使用できる時間が短くなる、という問題があった。
この発明の目的は、バルブの黒化を抑制しつつ照度の低下を防止した無電極ランプおよびこのランプを用いた無電極ランプ装置を提供することにある。
上記した課題を解決するために、この発明の無電極ランプは、略円筒形となる形状の石英ガラス製バルブの発光空間内に、少なくとも希ガスと放電媒体となる水銀、鉄、ヨウ素、錫が封入され、マグネトロンより放射されるマイクロ波により放電が発生するマイクロ波給電式無電極ランプにおいて、前記鉄の封入量A(mg)と前記錫の封入量B(mg)が0.5>B/A>0.1の範囲内にあることを特徴とする。
この発明によれば、所要量の錫封入による350nm帯の著しい照度低下を防止するともとに、寿命を延長させることが可能となる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、この発明の無電極ランプに関する一実施形態について説明するための断面図である。
図1において、100は電極を備えないいわゆる無電極ランプである。無電極ランプ100の、11は紫外光を透過させる石英ガラス製の円筒形状のバルブである。バルブ11の発光空間12内には、不活性ガスと水銀、それに鉄、ヨウ素、錫を少なくとも封入する。バルブ11の両端にはバルブ11を支持する支持部13,14を、バルブ11と一体的に形成する。
無電極ランプ100は、例えば水銀を5.3mg/cc、鉄を0.18mg/cc、ヨウ化水銀1.8mg/cc、錫を0.059mg/cc封入し、マイクロ波を照射することに放電を発生させる。
ここで、発光空間12の体積T(cm2)あたりマイクロ波の電力W(kW)をW/T>0.03の関係で無電極ランプ100を放電させ、鉄と錫の封入量を変化させた場合のランプの寿命と照度に関係について説明する。
まず、図2を参照してランプ寿命について説明する。鉄の封入量をA(mg)、錫の封入量をB(mg)とし、これらの重量比がB/Aとし、錫を全く含まない状態の重量比を0とする場合の寿命は3000時間であった。重量比B/Aが0.05では、ほぼ3000時間であり、0.1では3100時間程度となり、以降漸次錫の封入量を増やして重量比B/Aの値が大きくなるに連れて寿命が長くなり、重量比B/Aが0.6では4000時間程度まで延びることが解った。
次に、図3を参照してランプ照度について説明する。ところで、錫を入れ過ぎると、ヨウ化錫となり、ヨウ化鉄が生成されにくくなり、鉄による370nm付近の発光が少なくなる。このため、紫外線硬化に用いられる樹脂の硬化現象が低下することになる。照度の低下を防止するためにもヨウ化錫の封入量の規制も必要となる。
そこで、鉄と錫の重量比B/Aとし、これらの重量比で錫を全く含まない状態のときの相対照度を100%とし、漸次錫の封入量を増やして重量比B/Aの値が大きくなるに連れて相対照度は上記した理由により低下して行く。
重量比B/Aが0.5では、88%程度の相対照度があるが、重量比B/Aが0.6のときの相対照度は70%程度となり、照度不足で不良品となる。
このようなことから、鉄の封入量A(mg)と錫の封入量B(mg)は、0.5>B/A>0.1の範囲であれば、長寿命化を確保しながら照度の低下が抑えられることが判明した。
この実施形態では、無電極ランプに封入する放電媒体となる封入物の中で、鉄の封入量A(mg)と錫の封入量B(mg)の関係を、0.5>B/A>0.1としたことにより、ランプの照度を確保しつつ長寿命化を実現することが可能となる。
図4、図5は、この発明の無電極ランプ装置に関する一実施形態について説明するための、図4は装置本体の概略的な構成図、図5は図4のI−I’線矢視図である。
図4、図5において、41は筐体であり、この筐体41の下方中央部には図1で説明したこの発明の無電極ランプ100は配置して取り付けてある。42はアンテナ43から例えば1.8kWのマイクロ波(2.45GHz)を発生させるマグネトロンであり、44はマグネトロン42に電力を供給するための電源である。45はマグネトロン42により発生したマイクロ波をランプ100に伝達させる導波管、46はランプ100から出射された光を受光する受光素子である。
受光素子46は、照射の妨げにならないように、反射鏡47とマイクロを反射させ光のみ透過させるスクリーン48を結ぶ直線上を避けて設けられている。この受光素子46を覆うカバーが設けられている。カバーは、開口部が設けられた金属であり、スクリーン48と同様に、例えば、金属線をメッシュ状に編み込むことや、金属板にパンチング加工を施すことにより形成され、こうして開口部を有するようになっている。
49は受光素子46が受光した光の量を検出する光量検出器である。また、50は光量検出器49により検出された光の量が、予め設定された光の量に等しくなるように電源44を制御する制御部である。
無電極ランプ100と被照射物(図示せず)との間には、照射窓を構成するスクリーン48が設けられている。スクリーン48は、金属でありかつ開口部が設けられている。スクリーン48は、例えば、金属線をメッシュ状に編み込むことや、金属板にパンチング加工を施すことにより形成され、こうして開口部を有するようになっている。
光量検出器49は、受光素子46に対しリード線などで接続され、受光素子46が受光した光の量を例えば受光素子46から供給される電流の値により検出するようになっている。光量検出器49は、制御部50に対しリード線などで接続され、検出した光の量を示すアナログ電圧を制御部50へ与えるようになっている。
制御部50は、コンピュータプログラムにより動作するコンピュータやこのコンピュータを集積化した集積回路により構成される。制御部50は、所望の光の量を示すアナログ電圧、電源44の制御量ならびに制御量を増加または減少させるときの1回の量(単位制御量という)が記憶されるメモリ(図示せず)を備え、メモリには当初は当該アナログ電圧、制御量の初期値および当該単位制御量が記憶されている。また、制御部50は、光量検出器49から与えられるアナログ電圧と、メモリに記憶したアナログ電圧と基づいて、メモリに記憶された制御量を更新し、電源44に与える制御量を増加または減少させるようになっている。
電源44は、制御部50から与えられた制御量に応じたエネルギー量のマイクロ波が発生するようにマグネトロン42を制御するようになっている。
なお、無電極ランプ装置には、送風機51から風を供給することにより無電極ランプ100とマグネトロン42を冷却する。この冷却は、無電極ランプ100のバルブ外壁温度が最大600℃前後となるような制御を行っている。
この無電極ランプ装置では、無電極ランプの所要量の錫封入による350nm帯の著しい照度低下を防止するともとに、寿命を延長させることが可能となることから、無電極ランプの交換頻度を少なくすることが可能となる。
100 無電極ランプ
11 バルブ
12 発光空間
13,14 支持部
41 筐体
42 マグネトロン
43 アンテナ
44 電源
45 導波管
46 受光素子
47 反射鏡
48 スクリーン
49 光量検出器
50 制御部
51 送風機
11 バルブ
12 発光空間
13,14 支持部
41 筐体
42 マグネトロン
43 アンテナ
44 電源
45 導波管
46 受光素子
47 反射鏡
48 スクリーン
49 光量検出器
50 制御部
51 送風機
Claims (2)
- 略円筒形となる形状の石英ガラス製バルブの発光空間内に、少なくとも希ガスと放電媒体となる水銀、鉄、ヨウ素、錫が封入され、マグネトロンより放射されるマイクロ波により放電が発生するマイクロ波給電式無電極ランプにおいて、
前記鉄の封入量A(mg)と前記錫の封入量B(mg)が0.5>B/A>0.1の範囲内にあることを特徴とする無電極ランプ。 - マイクロ波を発生させるマグネトロンと、
前記マグネトロンに電力を供給する電源と、
前記マグネトロンにより発生したマイクロ波を、前記請求項1の無電極ランプに伝達させる導波管と、を具備したことを特徴とする無電極ランプ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008139208A JP2009289530A (ja) | 2008-05-28 | 2008-05-28 | 無電極ランプ、無電極ランプ装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
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ID=41458561
Family Applications (1)
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JP2008139208A Abandoned JP2009289530A (ja) | 2008-05-28 | 2008-05-28 | 無電極ランプ、無電極ランプ装置 |
Country Status (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015513756A (ja) * | 2011-12-28 | 2015-05-14 | ライトラブ スウェーデン アクティエボラーグ | 電界放出型光源用電源 |
JP2016173965A (ja) * | 2015-03-18 | 2016-09-29 | 岩崎電気株式会社 | マイクロ波無電極ランプ及びこれを使用した光照射装置 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3590307A (en) * | 1969-01-08 | 1971-06-29 | Patent Treuhand Ges Fuer Elektrische Gluehlampen Mbh | Additive-type high-pressure mercury-vapor discharge device having good ultraviolet output |
JPH0272551A (ja) * | 1988-09-06 | 1990-03-12 | Toshiba Lighting & Technol Corp | 金属蒸気放電灯 |
JPH0613052A (ja) * | 1992-06-29 | 1994-01-21 | Ushio Inc | 無電極放電ランプおよび無電極放電ランプ発光装置 |
-
2008
- 2008-05-28 JP JP2008139208A patent/JP2009289530A/ja not_active Abandoned
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