JP6832581B2 - プリント配線板に用いる銅箔の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プリント配線板に用いる銅箔の製造方法に関する。
プリント配線板に使用される銅箔は、プリプレグとの密着性が要求される。一般的に密着性は銅箔表面の粗化めっき処理により向上させる技術が用いられている。一方、プリント配線板の高密度化に伴い、銅箔表面の平坦化(すなわち銅箔表面の粗さを抑えること)が要求される。
平坦化を目的とした銅箔表面処理として、酸化・還元を利用した処理方法がある。この方法は、銅箔をプリコンディショニングし、酸化剤を含有する薬液に浸漬することで銅箔表面を酸化させ、酸化銅の凹凸を形成する。次に、還元剤を含有する薬液に酸化させた銅箔を浸漬し、酸化銅を還元することで表面の凹凸を調整して表面の粗さを整える。しかし、このような方法では、表面の平坦化は可能となるが、密着性は不十分である。
酸化・還元を利用した銅箔の処理における密着性の改善方法として、特許文献1には、酸化の工程において表面活性分子を添加することで自己制御式反応によって銅酸化物の形成を停止させ、有機基板との密着性を改善する手法が報告されている。また、特許文献2に記載の技術によれば、還元の工程の後にアミノチアゾール系化合物等を用いて銅箔の表面に保護皮膜を形成することにより、内層用回路板の銅箔部分と絶縁樹脂層との良好な接着性を保つことができる。或いは、還元の工程の後にシランカップリング剤等を用いて後処理を行う方法も知られている。
特表2013−534054号公報 特開平8−97559号公報
しかし、たとえば、特許文献1の方法によれば、表面粗さは抑えられているが密着性は不十分である。また、プリント配線板の高密度化の要求に伴い、平坦且つより密着性が高い銅箔が求められている。
本発明の目的は、平坦且つ密着性が高い銅箔の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するための発明は、プリント配線板に用いる銅箔の製造方法であって、ケイ素化合物を含むプレディップ用薬液により、銅箔の表面処理を行うプレディップ工程と、前記プレディップ工程が行われた銅箔を酸化用薬液により酸化する酸化処理工程と、前記酸化工程が行われた銅箔を還元用薬液により還元する還元処理工程と、を有することを特徴とする。
また、前記プレディップ用薬液は、前記ケイ素化合物を0.05〜8g/L含むことを特徴とする。
また、前記ケイ素化合物は、水ガラスおよび/またはシランカップリング剤であることを特徴とする。
また、前記還元処理工程後の銅箔の表面粗さが0.08μm以下であることを特徴とする。
本発明の銅箔の製造方法は、平坦且つ密着性が高い銅箔を製造することができる。
実施例及び比較例の結果を示すグラフである。 実施例1の銅箔表面の写真である。 実施例2の銅箔表面の写真である。 実施例3の銅箔表面の写真である。 実施例4の銅箔表面の写真である。 比較例3の銅箔表面の写真である。
==実施形態==
プリント配線板等の基板に使用される銅箔の製造方法は、従来から知られている様々な手法を用いることが可能である。一般的な銅箔の製造方法は、主に「前処理工程」、「プレディップ工程」、「酸化処理工程」、「還元処理工程」を含む。表面処理される銅箔としては、電解銅箔、圧延銅箔等を用いることができる。
[前処理工程]
前処理工程は、アルカリ溶液による脱脂や酸による洗浄を行う工程である。なお、脱脂及び酸による洗浄は、本発明において必須の構成ではない。
前処理工程中の脱脂は、たとえば、銅箔を液温20〜60℃、20〜60g/Lの水酸化ナトリウム(NaOH)溶液中に2〜30分間浸漬した後、水洗することにより行う。酸による洗浄は、たとえば、銅箔を液温20〜50℃、5〜20重量%の硫酸に1〜5分間浸漬した後、水洗することにより行う。
[プレディップ工程]
本実施形態における銅箔の製造方法は、プレディップ工程を含む。プレディップ工程は、ケイ素化合物を含むプレディップ用薬液により、銅箔の表面処理を行う工程である。プレディップ工程は、前処理を行った銅箔を液温20〜60℃のプレディップ用薬液中に1秒〜30分間浸漬することにより行う。
ケイ素化合物は、水溶性であることが好ましい。具体的には、水ガラスなどの無機化合物、アルコキシシラン、シランカップリング剤、ポリエーテル変性シリコーンなどの有機化合物を用いることができる。これらは単独で用いても、併用しても良い。
水ガラスは、珪酸ナトリウム(Na2SiO3)の水溶液である。水ガラスとしては一般にNa2O・nSiO2・mH2Oの分子量で表される薬品を用いることができる。たとえば、珪酸ソーダ、メタ珪酸ソーダ、オルソ珪酸ソーダがある。プレディップ用薬液は、薬液全体に対して、水ガラスを0.05〜8g/L含むことが好ましい。水ガラスの量が8g/Lより多くなると、プレディップ後の銅箔表面にムラが生じる。0.05g/Lより少なくなると密着性の向上には効果がない。
アルコキシシランとしては、下記構造式で表される化合物が挙げられる。
[化1]
n−Si−(OR’)4-n
上記構造式中、Rは炭素数1〜10の直鎖状または分岐状のアルキル基であり、R’は炭素数1〜2のアルキル基であり、nは1〜3の整数である。
上記構造式で表される化合物としては、トリフェニルメトキシシラン、トリフェニルエトキシシラン、ジフェニルメチルメトキシシランなどのモノアルコキシシラン;ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシランなどのジアルコキシシラン;トリ(パラメトキシフェニル)シラン、パラメチルベンジルトリメトキシシランなどのトリアルコキシシラン等が挙げられる。これらは併用することができる。また、アルコキシシランは、他のケイ素化合物とも併用することができる。
シランカップリング剤としては、ビニル系、グリシドキシ系、メタクリル系、アミノ系、メルカプト系などがある。
ビニルシランカップリング剤としては、ビニルトリス(β―メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等が挙げられる。特に好ましいのはビニルトリメトキシシランである。
グリシドキシシランカップリング剤としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。特に好ましいのは3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランまたは3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランである。
アミノシランカップリング剤としては、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルメチルトリメトキシシラン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリメトキシシリル)−1−プロピルアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−2−(トリメトキシシリル)−1−プロピルアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロピルアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−2−(トリエトキシシリル)−1−プロピルアミン等、および、それらの加水分解縮合物が挙げられる。
メルカプトシランカップリング剤としては、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
プレディップ用薬液は、水ガラスの他に水酸化ナトリウム等、アルカリ性化合物を含んでいてもよい。プレディップ用薬液は、均一に混合されるように十分に攪拌する。
[酸化処理工程]
酸化処理工程は、プレディップ工程が行われた銅箔に対し、酸化剤を含有する薬液(酸化用薬液)を用いてその表面を酸化させ、酸化銅(CuO)の凹凸を形成する工程である。
酸化剤としては、亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、塩素酸カリウム、過塩素酸カリウム等を用いることができる。また、酸化用薬液は、酸化剤、アルカリ性化合物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、及び溶媒(純水等)を含む液体である。酸化用薬液は、各種の添加剤(たとえば、リン酸三ナトリウム十二水和物のようなリン酸塩)や表面活性分子を添加してもよい。
表面活性分子は、ポルフィリン、ポルフィリン大員環、拡張ポルフィリン、環縮小ポルフィリン、直鎖ポルフィリンポリマー、ポルフィリンサンドイッチ配位錯体、ポルフィリン配列、シラン、テトラオルガノ‐シラン、アミノエチル‐アミノプロピルートリメトキシシラン、(3‐アミノプロピル)トリメトキシシラン、(1‐[3‐(トリメトキシシリル)プロピル]ウレア)((l−[3−(Trimethoxysilyl)propyl]urea))、(3‐アミノプロピル)トリエトキシシラン、(3‐グリシジルオキシプロピル)トリメトキシシラン、(3‐クロロプロピル)トリメトキシシラン、ジメチルジクロロシラン、3‐(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレート、エチルトリアセトキシシラン、トリエトキシ(イソブチル)シラン、トリエトキシ(オクチル)シラン、トリス(2‐メトキシエトキシ)(ビニル)シラン、クロロトリメチルシラン、メチルトリクロロシラン、四塩化ケイ素、テトラエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、クロロトリエトキシシラン、エチレン‐トリメトキシシラン、アミン、糖などを用いることができる。
酸化処理工程は、銅箔を液温40〜95℃の薬液に1〜10分間浸漬することにより行う。
[還元処理工程]
還元処理工程は、還元剤を含有する薬液(還元用薬液)を用いて銅箔に形成された酸化銅を還元させ、凹凸を調整する工程である。
還元剤としては、ジメチルアミンボラン(DMAB)、ジボラン、水素化ホウ素ナトリウム、ヒドラジン等を用いることができる。また、還元用薬液は、還元剤、アルカリ性化合物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、及び溶媒(純水等)を含む液体である。
==実施例==
以下の実施例1〜7及び比較例1〜9について、銅箔の表面粗さ、及び銅箔とプリプレグとのピール強度を求めた。実施例1〜7及び比較例1〜8において、銅箔はDR−WS(古河電工株式会社製、厚み:18μm)のシャイニー面(光沢面。反対面と比較したときに平坦である面)を用いた。比較例9において、銅箔はDR−WSのマッド面(艶消し面。反対面と比較したときに粗い面)を用いた。表1は、実施例及び比較例の各工程における薬液の配合を示す。
(実施例1:水ガラス0.05g/L)
実施例1は、以下の処理を行った。
[アルカリ脱脂処理]
銅箔を、液温50℃、40g/Lの水酸化ナトリウム水溶液に3分間浸漬した後、水洗を行った。
[酸洗浄処理]
アルカリ脱脂処理を行った銅箔を、液温25℃、10重量%の硫酸水溶液に2分間浸漬した後、水洗を行った。
[プレディップ処理]
酸洗浄処理を行った銅箔を、液温40℃、水酸化ナトリウム(NaOH)1.2g/L及び水ガラス(珪酸ナトリウム溶液(和光1級)、和光純薬工業株式会社製)0.05g/Lを含むプレディップ用薬液に1分間浸漬した。
[酸化処理]
プレディップ処理を行った銅箔を、液温70℃の酸化用薬液に2分間浸漬した後、水洗を行った。
酸化用薬液は以下の成分からなる。
・亜塩素酸ナトリウム(NaClO2):63g/L
・水酸化ナトリウム(NaOH):10.5g/L
・純水:1Lになる量
[還元処理]
酸化処理を行った銅箔を、液温23℃の還元用薬液に1分間浸漬した。
還元用薬液は以下の成分からなる。
・ジメチルアミンボラン((CH32NHBH3):5g/L
・水酸化ナトリウム(NaOH):5g/L
・純水:1Lになる量
その後、水洗・乾燥を行い、処理済み銅箔を得た。
(実施例2:水ガラス0.2g/L)
実施例2は、水ガラスの量が0.2g/Lである他は実施例1と同様である。
(実施例3:水ガラス2.5g/L)
実施例3は、水ガラスの量が2.5g/Lである他は実施例1と同様である。
(実施例4:水ガラス8g/L)
実施例4は、水ガラスの量が8g/Lである他は実施例1と同様である。
(実施例5:カップリング剤)
実施例5は、水ガラスにかえて3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを用いた他は実施例1と同様である。
(実施例6:カップリング剤)
実施例6は、水ガラスにかえて3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランを用いた他は実施例1と同様である。
(実施例7:カップリング剤)
実施例5は、水ガラスにかえてビニルトリメトキシシランを用いた他は実施例1と同様である。
(比較例1:水ガラスを含まないプレディップ用薬液を用いた処理)
比較例1は、以下の処理を行った。なお、アルカリ脱脂処理、酸洗浄処理、酸化処理及び還元処理は実施例1と同様である。
[プレディップ処理]
銅箔を、液温40℃、水酸化ナトリウム(NaOH)1.2g/Lを含むプレディップ用薬液に1分間浸漬した。比較例におけるプレディップ用薬液は水ガラスを含まない。
(比較例2:水ガラス0.02g/L)
比較例2は、水ガラスの量が0.02g/Lである他は実施例1と同様である。
(比較例3:水ガラス10g/L)
比較例2は、水ガラスの量が10g/Lである他は実施例1と同様である。
(比較例4:酸化処理時に表面活性分子を添加。特許文献1に記載の方法を利用)
比較例4は、以下の処理を行った。なお、アルカリ脱脂処理、酸洗浄処理、プレディップ処理及び還元処理は比較例1と同様である。
[酸化処理]
プレディップ処理を行った銅箔を、液温70℃の酸化用薬液に2分間浸漬した後、水洗を行った。
酸化用薬液は以下の成分からなる。
・亜塩素酸ナトリウム(NaClO2):63g/L
・水酸化ナトリウム(NaOH):10.5g/L
・3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(表面活性分子):2g/L
・純水:1Lになる量
(比較例5:アミノチアゾールを用いて後処理。特許文献2に記載の方法を利用)
比較例5は、比較例1における処理の後、液温23℃の後処理液に2分間浸漬した。
後処理液は、以下の成分からなる。
・2−アミノチアゾール:0.5g/L
・純水:1Lになる量
(比較例6:ベンゾトリアゾールを用いて後処理。一般的に実施されている後処理)
比較例6は、比較例1における処理の後、液温23℃の後処理液に3分間浸漬した。
後処理液は、以下の成分からなる。
・ベンゾトリアゾール:10g/L
・純水:1Lになる量
その後、110℃で30分間、乾燥させた。
(比較例7:カップリング剤を用いて後処理。一般的に実施されている後処理)
比較例7は、比較例1における処理の後、液温23℃の後処理液に3分間浸漬した。
後処理液は、以下の成分からなる。
・γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン:10g/L
・純水:1Lになる量
その後、110℃で30分間、乾燥させた。
(比較例8:銅箔のシャイニー面)
比較例8は、酸化還元処理を行っていない状態の銅箔のシャイニー面について、表面粗さ及びピール強度を求めた。
(比較例9:銅箔のマッド面)
比較例9は、酸化還元処理を行っていない状態の銅箔のマッド面について、表面粗さ及びピール強度を求めた。
(銅箔の表面粗さ)
実施例1〜7及び比較例1〜9で得られた銅箔の表面粗さを測定した。具体的には、Confocal scanning microscope controller MC−1000A(レーザーテック株式会社製)を用いて測定した。表面粗さは、算術平均粗さ(Ra)として算出した。Raの値が低いほど、銅箔表面の表面粗さが小さいことを示す。
(銅箔とプリプレグとの密着強度)
実施例1〜7及び比較例1〜9で得られた銅箔それぞれをプリプレグ(R5670KJ(パナソニック株式会社製))と積層し、真空高圧プレス機を用いて真空中で210℃30分間保持することにより、評価試料を得た。この評価試料に対して90°剥離試験(日本工業規格(JIS)C5016)によりピール強度(kgf/cm)を求めた。ピール強度が大きいほど、プリプレグと銅箔の密着性が高いことを示す。
表2は、実施例1〜7及び比較例1〜9の銅箔の表面粗さ(算術平均粗さRa)及びピール強度を示す。図1は、銅箔の表面粗さ(算術平均粗さRa)を横軸、ピール強度を縦軸とし、表2の結果を示したグラフである。
表2及び図1から明らかなように、実施例1〜7の銅箔の算術平均粗さRaはいずれも0.08μmと低粗度であり、比較例のうち算術平均粗さRaが低い銅箔(比較例2、6、8)と同程度であった。なお、一般的に基材との接着面はアンカー効果を高めるためにマッド面が使用されているが、マッド面(比較例9)は、実施例1〜7の3倍以上の表面粗さ(Ra:0.34μm)である。
また、実施例1〜7の銅箔のピール強度は、比較例1〜8の銅箔よりも高い値となっている。
以上より、実施例1〜7の銅箔は、比較例1〜9の銅箔に比べ、平坦且つプリプレグとの密着性が保たれている。
なお、比較例2の銅箔(水ガラスの添加量0.02g/L)は、実施例1〜7の銅箔と同等程度に平坦ではあるが、ピール強度が低く、密着性の点で不十分であった。また、図2〜図6に示す写真は、実施例1〜4及び比較例3の銅箔表面の状態を示したものである。この図から明らかなように、比較例3(水ガラスの添加量10g/L)では表面にムラが発生しており、実使用に耐えうるものではなかった。すなわち、これらの結果から、水ガラスの添加量は、0.05g/L〜8g/Lが好ましいことが明らかとなった。
本発明の実施形態及び実施例を説明したが、上記実施形態及び実施例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。実施形態や実施形態は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。

Claims (3)

  1. プリント配線板に用いる銅箔の製造方法であって、
    ケイ素化合物を0.05〜8g/L含むプレディップ用薬液により、銅箔の表面処理を行うプレディップ工程と、
    前記プレディップ工程が行われた銅箔を酸化用薬液により酸化する酸化処理工程と、
    前記酸化処理工程が行われた銅箔を還元用薬液により還元する還元処理工程と、
    を有することを特徴とする銅箔の製造方法。
  2. 前記ケイ素化合物が、水ガラスおよび/またはシランカップリング剤であることを特徴とする請求項記載の銅箔の製造方法。
  3. 前記還元処理工程後の銅箔の表面粗さが0.08μm以下であることを特徴とする請求項1または2記載の銅箔の製造方法。
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