JP5167270B2 - 金属材料用下地処理剤および金属材料の下地処理方法 - Google Patents
金属材料用下地処理剤および金属材料の下地処理方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5167270B2 JP5167270B2 JP2009542553A JP2009542553A JP5167270B2 JP 5167270 B2 JP5167270 B2 JP 5167270B2 JP 2009542553 A JP2009542553 A JP 2009542553A JP 2009542553 A JP2009542553 A JP 2009542553A JP 5167270 B2 JP5167270 B2 JP 5167270B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- metal material
- compound
- acid
- formula
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K3/00—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
- H05K3/38—Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal
- H05K3/386—Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal by the use of an organic polymeric bonding layer, e.g. adhesive
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C26/00—Coating not provided for in groups C23C2/00 - C23C24/00
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C28/00—Coating for obtaining at least two superposed coatings either by methods not provided for in a single one of groups C23C2/00 - C23C26/00 or by combinations of methods provided for in subclasses C23C and C25C or C25D
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K2201/00—Indexing scheme relating to printed circuits covered by H05K1/00
- H05K2201/01—Dielectrics
- H05K2201/0104—Properties and characteristics in general
- H05K2201/0133—Elastomeric or compliant polymer
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K2203/00—Indexing scheme relating to apparatus or processes for manufacturing printed circuits covered by H05K3/00
- H05K2203/12—Using specific substances
- H05K2203/122—Organic non-polymeric compounds, e.g. oil, wax, thiol
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Chemical Treatment Of Metals (AREA)
- Chemically Coating (AREA)
- Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
Description
しかしながら、このような機械加工は、概して、生産性が悪く高コストになりがちであり、また、加工の際に発生する微粒子によって電子電気部品の精密性を損なわれることが多い。
したがって、最近では、アンカー効果および樹脂との化学的親和性による密着性の向上を目的として、金属材料の表面に何らかの化学的表面処理が施されることも多い。
また、特許文献3においては、電解法を用いて、表面に多数の微細な鱗片状突起を有する特殊なクロム化合物層を形成させる方法が記載されている。
また、2000年10月発効のELV指令および2003年2月発効のRoHS指令に基づき、電子電気機器、自動車部品等においては、特に使用が制限される方向にある。
したがって、6価クロム化合物を用いることなく樹脂との密着性の向上を目的とする、金属材料の表面処理の研究開発が行われている。
電子電気部品に用いられる部材中には、銅材料と樹脂との接合部分が多く存在する。これらは熱がかかった状態において、銅材料と樹脂との間の密着性が求められる。具体的には、熱安定性、化学的安定性、絶縁特性等に優れるために用いられるエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂や、成形温度の高い熱可塑性樹脂を用いる場合は、これらの樹脂を銅材料上に成形する際に部品全体を150〜350℃といった高温にさらす必要が生じうる。更に、半導体素子等の能動部品や、LCR等の受動部品を実装する際には、半田付けが用いられるが、昨今の環境問題から鉛半田が使用できなくなるため、半田リフロー温度は益々高温になりつつある。
また、加熱時に銅材料と樹脂との界面に脆弱な酸化被膜が生成し、その凝集破壊により接着劣化を起こしたり、また、ポリイミド樹脂やSi単結晶中に容易に拡散して電気特性の劣化を招いたりするなど配線材料に銅材料を用いる際はこれらの対策も求められる。
そのため、化学的表面処理のうちでも、表面粗化技術については、ファインパターンの形成に限界があり、また、ギガHz以上の高周波数帯で使用されるデバイスでは表皮効果が大きくなるため、表面が粗化されると伝送損失が大きくなってしまうことから、表面を粗化することなく化学的親和性のみで樹脂との接着を改善させる表面処理の開発が切望されている。
しかしながら、現時点で知られている表面粗化のない化学的表面処理としては、シランカップリング剤を用いた塗布型処理が知られているが、実用レベルの接着強度が得られていないのが現状である。
これらの従来技術の問題点をまとめると、まず、従来のエッチング方法や化学的処理方法では、処理工程時や、エッチング後または化学的処理後に必要とされる金属材料の表面の洗浄工程時に、多量の再生できない廃液が発生するため、環境負荷が大きく環境保護面から好ましくなかった。さらに、洗浄工程などの工程数の増加に伴い、製造手順が煩雑になり生産性が低かった。特に、化学的処理方法では、反応時間がある程度必要とされるため工程自体の時間がかかり、さらに生産性の低下を招いていた。さらには、装置の大型化が必要であり、コスト面でも好ましくなかった。
また、他の問題点として、上述のように、表面処理後の金属材料表面が粗化されてしまい、回路の作製に際して高周波電流を流した際の伝送損失が増加するといったことや、特許文献4に記載されるように微小回路の形成が困難とされていた。さらには、プリント配線基板などに使用する場合は、金属基板表面が荒れていると、その粗さを緩和するために積層させるプリプレグを厚くする必要があり、不経済であった。
(1) 1個以上のベンゼン核と、水酸基、カルボキシ基およびアミノ基からなる群から選択され、前記ベンゼン核を構成する炭素原子に直接結合する2個以上の官能基とを有する化合物(A−1)、および、チオ尿素誘導体(A−2)からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物(A)と、少なくとも1種のエラストマー(B)と、少なくとも1種の酸化剤(C)とを含有し、前記酸化剤(C)が、酸化数が5のVA族元素化合物、および、酸化数が6のVIA族元素化合物からなる群から選択される少なくとも1種である金属材料用下地処理剤。
(2) 前記化合物(A−1)が、下記式(1)若しくは式(2)で表される環状有機化合物、前記環状有機化合物の重縮合物、または、前記環状有機化合物と他の重合性化合物との共重合物である(1)に記載の金属材料用下地処理剤。
(式(1)中、X1〜X6は、それぞれ独立に、水素原子または官能基を表し、X1〜X6のうち2個以上は、水酸基、カルボキシ基およびアミノ基からなる群から選択される官能基を表す。
式(2)中、Y1〜Y8は、それぞれ独立に、水素原子または官能基を表し、Y1〜Y8のうち2個以上は、水酸基、カルボキシ基およびアミノ基からなる群から選択される官能基を表す。)
(3) 前記チオ尿素誘導体(A−2)が、下記式(3)で表される化合物である(1)または(2)に記載の金属材料用下地処理剤。
(式(3)中、Z1およびZ2は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリルアミノ基、アセチルアミノ基、ヒドロキシエチルアミノ基、N−ベンゾイルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、フェニルアミノ基、トリルアミノ基、ナフチルアミノ基、フェニルアゾ基、グアニルアミノ基、ニコチン基、ヒドラジノ基、フェニルヒドラジノ基、チオカルバモイル基、またはチオカルバモイルアミノ基を表す。)
(4) 前記チオ尿素誘導体(A−2)が、下記式(4)で表される化合物である(1)〜(3)のいずれかに記載の金属材料用下地処理剤。
(式(4)中、R1、R2、R3、およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、またはヒドロキシアルキル基を表す。)
(5) 1個以上のベンゼン核と、水酸基、カルボキシ基およびアミノ基からなる群から選択され、前記ベンゼン核を構成する炭素原子に直接結合する2個以上の官能基とを有する化合物(A−1)、および、チオ尿素誘導体(A−2)からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物(A)と、少なくとも1種のエラストマー(B)とを含有する金属材料用下地処理剤を用いて、金属材料を処理して得られる下地皮膜付き金属材料であって、前記下地皮膜の金属材料側の表層に前記金属材料由来の金属原子が濃化され、前記金属原子の一部が金属状態で存在する、下地皮膜付き金属材料。
(6) 前記金属材料用下地処理剤が、さらに、少なくとも1種の酸化剤(C)を含有する、(5)に記載の下地皮膜付き金属材料。
(7) 前記酸化剤(C)が、硝酸系化合物、硫酸系化合物、ハロゲン酸系化合物、酸化数が4または5のVA族元素化合物、酸化数が6のVIA族元素化合物、銅(II)化合物、鉄(III)化合物、および有機過酸化物からなる群から選択される少なくとも1種である、(6)に記載の下地皮膜付き金属材料。
(8) 前記化合物(A−1)が、下記式(1)若しくは式(2)で表される環状有機化合物、前記環状有機化合物の重縮合物、または、前記環状有機化合物と他の重合性化合物との共重合物である、(5)〜(7)のいずれかに記載の下地皮膜付き金属材料。
(式(1)中、X 1 〜X 6 は、それぞれ独立に、水素原子または官能基を表し、X 1 〜X 6 のうち2個以上は、水酸基、カルボキシ基およびアミノ基からなる群から選択される官能基を表す。
式(2)中、Y 1 〜Y 8 は、それぞれ独立に、水素原子または官能基を表し、Y 1 〜Y 8 のうち2個以上は、水酸基、カルボキシ基およびアミノ基からなる群から選択される官能基を表す。)
(9) 前記チオ尿素誘導体(A−2)が、下記式(3)で表される化合物である、(5)〜(8)のいずれかに記載の下地皮膜付き金属材料。
(式(3)中、Z 1 およびZ 2 は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリルアミノ基、アセチルアミノ基、ヒドロキシエチルアミノ基、N−ベンゾイルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、フェニルアミノ基、トリルアミノ基、ナフチルアミノ基、フェニルアゾ基、グアニルアミノ基、ニコチン基、ヒドラジノ基、フェニルヒドラジノ基、チオカルバモイル基、またはチオカルバモイルアミノ基を表す。)
(10) 前記チオ尿素誘導体(A−2)が、下記式(4)で表される化合物である、(5)〜(9)のいずれかに記載の下地皮膜付き金属材料。
(式(4)中、R 1 、R 2 、R 3 、およびR 4 は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、またはヒドロキシアルキル基を表す。)
(11) さらに、前記下地皮膜の金属材料側の表層に、バナジウム、ニオブ、タンタル、モリブデン、およびタングステンからなる群から選択される少なくとも1種の金属原子が濃化される、(6)〜(10)のいずれかに記載の下地皮膜付き金属材料。
(12) 1個以上のベンゼン核と、水酸基、カルボキシ基およびアミノ基からなる群から選択され、前記ベンゼン核を構成する炭素原子に直接結合する2個以上の官能基とを有する化合物(A−1)、および、チオ尿素誘導体(A−2)からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物(A)と、少なくとも1種のエラストマー(B)とを含有する金属材料用下地処理剤を金属材料表面に塗布する塗布工程と、
前記塗布工程の後、水洗することなく乾燥し、下地被膜を形成する乾燥工程と
を有する金属材料の下地処理方法。
(13) 前記金属材料用下地処理剤が、さらに、少なくとも1種の酸化剤(C)を含有する、(12)に記載の金属材料の下地処理方法。
(14) 前記酸化剤(C)が、硝酸系化合物、硫酸系化合物、ハロゲン酸系化合物、酸化数が4または5のVA族元素化合物、酸化数が6のVIA族元素化合物、銅(II)化合物、鉄(III)化合物、および有機過酸化物からなる群から選択される少なくとも1種である、(13)に記載の金属材料の下地処理方法。
(15) 前記化合物(A−1)が、下記式(1)若しくは式(2)で表される環状有機化合物、前記環状有機化合物の重縮合物、または、前記環状有機化合物と他の重合性化合物との共重合物である、(12)〜(14)のいずれかに記載の金属材料の下地処理方法。
(式(1)中、X 1 〜X 6 は、それぞれ独立に、水素原子または官能基を表し、X 1 〜X 6 のうち2個以上は、水酸基、カルボキシ基およびアミノ基からなる群から選択される官能基を表す。
式(2)中、Y 1 〜Y 8 は、それぞれ独立に、水素原子または官能基を表し、Y 1 〜Y 8 のうち2個以上は、水酸基、カルボキシ基およびアミノ基からなる群から選択される官能基を表す。)
(16) 前記チオ尿素誘導体(A−2)が、下記式(3)で表される化合物である、(12)〜(15)のいずれかに記載の金属材料の下地処理方法。
(式(3)中、Z 1 およびZ 2 は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリルアミノ基、アセチルアミノ基、ヒドロキシエチルアミノ基、N−ベンゾイルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、フェニルアミノ基、トリルアミノ基、ナフチルアミノ基、フェニルアゾ基、グアニルアミノ基、ニコチン基、ヒドラジノ基、フェニルヒドラジノ基、チオカルバモイル基、またはチオカルバモイルアミノ基を表す。)
(17) 前記チオ尿素誘導体(A−2)が、下記式(4)で表される化合物である、(12)〜(16)のいずれかに記載の金属材料の下地処理方法。
(式(4)中、R 1 、R 2 、R 3 、およびR 4 は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、またはヒドロキシアルキル基を表す。)
(18) 前記塗布工程の前に、電解または無電解方式で、Niおよび/またはCoより構成される金属めっきを金属材料表面に施し、水洗する工程を有する(12)〜(17)のいずれかに記載の金属材料の下地処理方法。
(19) (12)〜(18)のいずれかに記載の金属材料の下地処理方法により、金属材料を処理して得られる下地被膜付き金属材料。
(20) (5)〜(11)または(19)のいずれかに記載の下地被膜付き金属材料と、下地被膜上に設けられた樹脂層とを有する、積層部材。
2 金属材料
3 下地被膜
4 樹脂層
金属材料は特に限定されず、その具体例としては、純銅、銅合金(以下、これらをまとめて「銅材料」ともいう。)、純アルミニウム、アルミニウム合金(以下、これらをまとめて「アルミニウム材料」ともいう。)、普通鋼、合金鋼(以下、これらをまとめて「鉄材料」ともいう。)、純ニッケル、ニッケル合金(以下、これらをまとめて「ニッケル材料」ともいう。)等が挙げられる。
また、金属材料の形状、構造等は特に限定されず、例えば、板状、箔状、棒状等の形状であってもよい。
更に、金属材料は、別の金属材料、セラミックス材料、有機材料の基材上に、例えば、めっき、蒸着などの手法により被覆されたものであってもよい。
また、合金鋼は、鉄を50質量%以上含有するものが好ましく、例えば、ステンレス鋼等が挙げられる。合金鋼における鉄以外の合金成分としては、例えば、C、Si、Mn、P、S、Ni、Cr、Mo等が挙げられる。
また、ニッケル合金は、ニッケルを50質量%以上含有するものが好ましく、例えば、Ni-P合金等が挙げられる。ニッケル合金におけるニッケル以外の合金成分としては、例えば、Al、C、Co、Cr、Cu、Fe、Zn、Mn、Mo、P等が挙げられる。
本発明で使用される化合物(A)は、1個以上のベンゼン核と、水酸基、カルボキシ基およびアミノ基からなる群から選択され、上記ベンゼン核を構成する炭素原子に直接結合する2個以上の官能基とを有する化合物(A−1)およびチオ尿素誘導体(A−2)からなる群から選ばれる化合物である。
以下に、化合物(A−1)、チオ尿素誘導体(A−2)について詳述する。
化合物(A−1)は、1個以上のベンゼン核と、水酸基、カルボキシ基およびアミノ基からなる群から選択され、上記ベンゼン核を構成する炭素原子に直接結合する2個以上の官能基とを有する化合物である。
ここで、ベンゼン核とは、芳香族性を有する炭素6員環をいい、ナフタレン等の縮合環を構成する個々の6員環も含むものである。
また、上記式(2)中、Y1〜Y8は、それぞれ独立に、水素原子または官能基を表し、Y1〜Y8のうち2個以上は、水酸基、カルボキシ基およびアミノ基からなる群から選択される官能基を表す。
また、上記式(1)または(2)で表される環状有機化合物と他の有機化合物(例えば、グルコース等)との共重縮合物としては、具体的には、例えば、タンニン酸などの加水分解性タンニン;カキタンニン、テアフラビン、テアルビジンなどの縮合型タンニン;等が挙げられる。
これらのうち、ジガルス酸、タンニン酸であるのが水への溶解性が高い理由から好ましい。
上記チオ尿素誘導体(A−2)は、特に限定されず、各種溶媒に溶解または分散する従来公知の化合物を用いることができる。
(式(3)中、Z1およびZ2は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリルアミノ基、アセチルアミノ基、ヒドロキシエチルアミノ基、N−ベンゾイルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、フェニルアミノ基、トリルアミノ基、ナフチルアミノ基、フェニルアゾ基、グアニルアミノ基、ニコチン基、ヒドラジノ基、フェニルヒドラジノ基、チオカルバモイル基、またはチオカルバモイルアミノ基を表す。)
なかでも、アルキルアミノ基、アリルアミノ基、ヒドロキシエチルアミノ基が好ましい。
(式(4)中、R1、R2、R3、およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、またはヒドロキシアルキル基を表す。)
また、後述する酸化剤(C)を併用することにより、更に金属材料と樹脂との接着性、特に高温下での接着性を良好となる。
上記エラストマー(B)は特に限定されず、各種溶媒に溶解または分散した従来公知のエラストマーを用いることができる。
また、これらのゴムは、アミノ基、ヒドロキシル基、メチロール基等のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、スルホン基、ホスホン基、エポキシ基、イソシアネート基、カルボジイミド基、等の官能基で変性したものであってもよい。
ここで、溶媒としては、具体的には、例えば、水;ヘキサン、ペンタンなどのアルカン系;ベンゼン、トルエンなどの芳香族系;エタノール、1−ブタノール、エチルセロソルブなどのアルコール系;テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系;酢酸エチル、酢酸ブトキシエチルなどのエステル系;ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド系;ジメチルスルホキシドなどのスルホン系溶媒;ヘキサメチルリン酸トリアミドなどのリン酸アミド;等を好適に用いることができる。
また、上記エラストマー(B)のなかでも、エラストマー(B)の比重が、0.8〜2.0が好ましい。
酸化剤(C)は特に限定されず、従来公知の酸化剤を用いることができる。
ここで、硝酸系化合物としては、具体的には、例えば、硝酸、亜硝酸、ペルオキソ硝酸、ペルオキソ亜硝酸、ニトロキシル酸、トリオキソ二硝酸、テトラオキソ二硝酸、これらの塩(ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩等をいう。以下同様。)等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、硫酸系化合物としては、具体的には、例えば、ペルオキソ一硫酸、ペルオキソ二硫酸、チオ硫酸、ジチオン酸、亜硫酸、二亜硫酸、チオ亜硫酸、亜ジチオン酸、スルホキシル酸、ポリチオン酸、これらの塩等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ここで、ハロゲン酸系化合物としては、具体的には、例えば、過塩素酸、塩素酸、亜塩素酸、次亜塩素酸、過臭素酸、臭素酸、亜臭素酸、次亜臭素酸、過ヨウ素酸、ヨウ素酸、次亜ヨウ素酸、これらの塩等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ここで、酸化数が4のVA族元素化合物としては、具体的には、例えば、バナジウムオキシアセチルアセトネート(IV)、ニオブオキシアセチルアセトネート(IV)、タンタルオキシアセチルアセトネート(IV)、これらの塩等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのうち、バナジウムオキシアセチルアセトネート(IV)であるのが、水への溶解性が高い理由から好ましい。
また、酸化数が5のVA族元素化合物としては、具体的には、例えば、メタバナジン酸(V)、メタニオブ酸(V)、メタタンタル酸(V)などの酸素酸;酵素酸のイソポリ酸;酵素酸の塩;メタバナジン酸(V)、メタニオブ酸(V)およびメタタンタル酸(V)から選択される2種以上のヘテロポリ酸;ヘテロポリ酸の塩;等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのうち、メタバナジン酸アンモニウム(V)であるのが、水への溶解性が高い理由から好ましい。
ここで、酸化数が6のVIA族元素化合物としては、具体的には、例えば、リンバナドモリブデン酸H15-X[PV12-xMoxO40]・nH2O(6<x<12,n<30)、酸化モリブデン、モリブデン酸H2MoO4、モリブデン酸アンモニウム、パラモリブデン酸アンモニウム、モリブデン酸ナトリウム、モリブデン酸カリウム、モリブデン酸カルシウム、モリブデニルアセチルアセトネート、モリブドリン酸化合物(例えば、モリブドリン酸アンモニウム(NH4)3[PO4Mo12O36]・3H2O、モリブドリン酸ナトリウムNa3[PO4・12MoO3]・nH2O等);メタタングステン酸H6[H2W12O40]、メタタングステン酸アンモニウム(NH4)6[H2W12O40]、メタタングステン酸ナトリウム、パラタングステン酸H10[W12O46H10]、パラタングステン酸アンモニウム、パラタングステン酸ナトリウム、タングストリン酸化合物(例えば、12タングストリン酸n水和物H3(PW12O40)・nH2O、リンタングステン酸アンモニウムn水和物2(NH4)3PO4・24WO3・nH2O等);等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ここで、銅(II)化合物としては、具体的には、例えば、蟻酸銅(II)、酢酸銅(II)、プロピオン酸銅(II)、吉草酸銅(II)、グルコン酸銅(II)、酒石酸銅(II)などの有機酸の銅塩;塩化銅(II)、臭化銅(II)、水酸化銅(II)、酢酸銅(II)、硝酸銅(II)、硫酸銅(II)、炭酸銅(II)、酸化銅(II);等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、鉄(III)化合物としては、具体的には、例えば、塩化鉄(III)、臭化鉄(III)、ヨウ化鉄(III)、硫酸鉄(III)、硝酸鉄(III)、酢酸鉄(III)等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ここで、有機過酸化物としては、具体的には、例えば、過酸化水素、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
このように金属材料と樹脂との接着性がより改善する理由は詳細には明らかではないが、酸化剤(C)が金属材料を酸化し、極めて微小にエッチングされることによる投錨効果、および、溶解金属イオンが被膜の金属材料表面近傍に取り込まれることによる金属材料との親和性向上効果によって、高い接着性が発現すると考えられる。
本発明の下地処理剤は、金属材料表面を粗化することなく金属材料と樹脂との接着性をより良好とすることができる理由から、更にジルコニウム化合物および/またはチタン化合物(D)を含有しているのが好ましい。上記ジルコニウム化合物および/またはチタン化合物(D)は特に限定されず、従来公知の化合物を用いる事ができる。
ここで、ジルコニウム化合物および/またはチタン化合物(D)としては、具体的には、ZrまたはTiの炭酸塩、酸化物、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、フッ化物、フルオロ酸(塩)、有機酸塩、有機錯化合物等を用いることができる。より具体的には、塩基性炭酸ジルコニウム、オキシ炭酸ジルコニウム、炭酸ジルコニウムアンモニウム、炭酸ジルコニルアンモニウム(NH4)2[Zr(CO3)2(OH)2]、酸化ジルコニウム(IV)(ジルコニア)、酸化チタン(IV)(チタニア)、硝酸ジルコニウム、硝酸ジルコニルZrO(NO3)2、硝酸チタン、硫酸ジルコニウム(IV)、硫酸ジルコニル、硫酸チタン(III)、硫酸チタン(IV)、硫酸チタニルTiOSO4、オキシリン酸ジルコニウム、ピロリン酸ジルコニウム、リン酸二水素ジルコニル、フッ化ジルコニウム、フッ化チタン(III)、フッ化チタン(IV)、ヘキサフルオロジルコニウム酸(H2ZrF6)、ヘキサフルオロジルコニウム酸アンモニウム[(NH4)2ZrF6]]、ヘキサフルオロチタン酸(H2TiF6)、ヘキサフルオロチタン酸アンモニウム[(NH4)2TiF6]]、酢酸ジルコニル、チタンラウレート、ジルコニウムアセチルアセトネートZr(OC(=CH2)CH2COCH3))4、ジイソプロポキシチタニウムビスアセチルアセトン(C5H7O2)2Ti[OCH(CH3)2]2、チタニウムアセチルアセトネートTi(OC(=CH2)CH2COCH3))3等が挙げられる。これらは無水物であっても、水和物であってもよい。これらの化合物は単独で使用してもよいし、2種以上組み合わせて使用してもよい。
また、本発明の下地処理剤においては、所望により含有することができるジルコニウム化合物および/またはチタン化合物の含有量は、下地処理剤全量に対して、0.01〜20質量%であるのが好ましく、0.02〜10質量%であるのがより好ましい。上記ジルコニウム化合物および/またはチタン化合物の含有量がこの範囲にあると、金属材料と樹脂との接着性を更に良好とすることができる。
本発明の下地処理剤は、金属材料表面を粗化することなく金属材料と樹脂との接着性をより良好とすることができる理由から、更にリン酸類および/またはリン酸エステル化合物(E)を含有しているのが好ましい。上記リン酸類および/またはリン酸エステル化合物(E)は特に限定されず、従来公知の化合物を用いる事ができる。
ここで、リン酸類は、リン酸(=オルトリン酸)、メタリン酸、ポリリン酸を包含する縮合リン酸、およびその塩(アンモニウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等)であって、より具体的には、メタリン酸は、トリメタリン酸、テトラメタリン酸、ヘキサメタリン酸等を包含し、ポリリン酸は鎖状のリン酸縮合物であって、ピロリン酸、トリポリリン酸、テトラポリリン酸等を包含する。
リン酸エステルとしては具体的には、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、モノメチルホスフェート、ジメチルホスフェート、エチルホスフェート、ジエチルホスフェート、モノブチルホスフェート、ジブチルホスフェート等が挙げられる。
これらの化合物は単独で使用してもよいし、2種以上組み合わせて使用してもよい。
また、本発明の下地処理剤においては、所望により含有することができる上記リン酸類および/またはリン酸エステル化合物(E)の含有量は、下地処理剤全量に対して、0.01〜20質量%であるのが好ましく、0.02〜10質量%であるのがより好ましい。上記リン酸類および/またはリン酸エステル化合物(E)の含有量がこの範囲にあると、適度な酸化力を有するため金属材料と樹脂との接着性を更に良好とすることができる。
液相シリカとしては、具体的には、例えば、スノーテックスC、スノーテックスO、スノーテックスN、スノーテックスS、スノーテックスUP、スノーテックスPS−M、スノーテックスPS−L、スノーテックス20、スノーテックス30、スノーテックス40(いずれも日産化学工業(株)製)等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、気相シリカとしては、具体的には、例えば、アエロジル50、アエロジル130、アエロジル200、アエロジル300、アエロジル380、アエロジルTT600、アエロジルMOX80、アエロジルMOX170(いずれも日本アエロジル(株)製)等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、アルミナゾルとしては、具体的には、例えば、アルミナゾル100、アルミナゾル200、アルミナゾル520(いずれも日産化学工業(株)製)等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、ジルコニアゾルとしては、具体的には、例えば、ナノユースZR−40BL、ナノユースZR−30BS、ナノユースZR−30BH、ナノユースZR−30AL、ナノユースZR−30AH(いずれも日産化学工業(株)製)、ZSL−10A、ZSL−10T、ZSL−20N(いずれも第一稀元素株式会(株)製)等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1−アミノベンゾトリアゾール、1−(ヒドロキシメチル)ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール;
テトラゾール、5−アミノテトラゾール、1−メチルテトラゾール、2−メチルテトラゾール、1−フェニルテトラゾール、5−フェニルテトラゾール;
また、上記樹脂を溶媒に溶解または分散する方法は特に限定されず、例えば、界面活性剤を添加して乳化させる等の従来公知の方法により行うことができる。
このような溶媒としては、具体的には、例えば、水;ヘキサン、ペンタンなどのアルカン系;ベンゼン、トルエンなどの芳香族系;エタノール、1−ブタノール、エチルセロソルブなどのアルコール系;テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系;酢酸エチル、酢酸ブトキシエチルなどのエステル系;ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド系;ジメチルスルホキシドなどのスルホン系溶媒;ヘキサメチルリン酸トリアミドなどのリン酸アミド;等が挙げられる。
これらのうち、環境上、経済上有利である理由から、水であるのが好ましい。
上記塗布工程の後、水洗することなく乾燥し、下地被膜を形成する乾燥工程と、を有する金属材料の下地処理方法である。
上記塗布工程は、上述した本発明の下地処理剤を金属材料表面に塗布する工程である。
本発明の下地処理方法においては、上記塗布工程における塗布方法は特に限定されず、例えば、スプレーコート、ディップコート、ロールコート、カーテンコート、スピンコートやこれらの組み合わせ等の方法により塗布することができる。
例えば、下地処理剤を塗布する際の処理剤および金属材料の温度は、10〜90℃であるのが好ましく、20〜60℃であるのがより好ましい。温度が60℃以下であると、無駄なエネルギーの使用を抑制することができるため、経済的な観点から好ましい。
また、下地処理剤を塗布する時間は、適宜設定することができる。
上記乾燥工程は、水洗することなく乾燥し、下地被膜を形成する工程である。
本発明の下地処理方法においては、乾燥温度は使用する溶媒により相違するため特に限定されないが、例えば、水を溶媒として用いた場合には、50〜200℃の範囲であるのが好ましい。
なお、得られる下地被膜の膜厚としては、0.01〜50μmが好ましく、0.1〜20μmがより好ましい。
本発明の下地処理方法は、前記塗布工程の前に、電解または無電解方式で、Niおよび/またはCoで構成される金属めっきを金属材料表面に施し、水洗する工程(めっき工程)を含むことにより、金属材料と樹脂との接着性、特に高温下での接着性を更に良好とする事ができる。
Niおよび/またはCoで構成される金属めっきの付着量は、特に限定されないが、1〜1000000mg/m2が好ましく、10〜1000mg/m2がより好ましい。上記範囲内であれば、接着性がより向上する。
また、水洗後、必要に応じて、乾燥工程を設けてもよい。乾燥温度は使用する溶媒により相違するため特に限定されないが、例えば、水を溶媒として用いた場合には、50〜200℃の範囲であるのが好ましい。
電解方式によるNiおよび/またはCoめっきは、被めっき材を陰極とし、陽極と陰極の間にめっき液を満たした後に通電を行うことにより実施できる。陽極側にはNiおよび/またはCo金属が用いられているが、不溶性陽極を用いる場合もある。
Niめっき浴はワット浴と呼ばれる硫酸ニッケル、塩化ニッケル、ホウ酸から構成される組成のものが一般的に用いられる。また、Niめっき浴中に硫酸コバルト(水和物を含む)を添加し、Ni−Co合金めっきとしても良い。
Niめっきは、還元剤として次亜リン酸塩を用いる次亜リン酸浴が一般的である。
金属材料が銅材料の場合、次亜リン酸浴には、銅上に直接析出させることが困難であるという問題がある。そこで、無電解Niめっき実施前にパラジウム希薄水溶液による触媒付与処理を行う2段処理の方法や、また銅上に直接めっきできるものとして、特開2000−256866号公報に記載される次亜リン酸塩に加え、第2還元剤としてジメチルアミンボラン、錯化剤としてグルコン酸等を含有する水系薬剤を使用する方法や、さらには、特開平6−101054号公報に記載されるニッケル化合物および/またはコバルト化合物とチオ尿素類を含有する水系薬剤を使用する方法などを使用することもできる。
また、コバルト化合物としては、酢酸コバルト、塩化コバルトアンモニウム、硫酸コバルトアンモニウム、臭化コバルト、炭酸コバルト、塩化コバルト、硫酸二アンモニウムコバルト、ぎ酸コバルト、ナフテン酸コバルト、硝酸コバルト、オレイン酸コバルト、しゅう酸コバルト、酸化コバルト、ステアリン酸コバルト、硫酸コバルト等を例示できる。
ニッケル化合物および/またはコバルト化合物から選ばれた少なくとも一種の化合物のめっき処理液への添加量は、0.1〜40質量%程度が好ましく、0.5〜20質量%程度が更に好ましい。
チオ尿素類としては、チオ尿素、ジメチルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、アリルチオ尿素、アセチルチオ尿素、エチレンチオ尿素、フェニルチオ尿素等を例示でき、これらの少なくとも一種を用いればよい。めっき処理液への添加量は、0.1〜20質量%程度が好ましく、0.5〜10質量%程度が更に好ましい。
めっき処理液のpHは特に限定されるものではないが、pH1〜8が好ましい。pH調整を行う場合には、必要に応じて、HCl、H2SO4等の酸やNaOH、NH3等のアルカリ化合物を用いればよい。
さらに、下地処理剤が酸化剤(C)として、酸化数が4または5のVA族元素化合物、および/または、酸化数が6のVIA族元素化合物を含有する場合、下地被膜の金属材料側の表面近傍(上記と同様の範囲)においてバナジウム、ニオブ、タンタル、モリブデン、およびタングステンからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属原子が濃化して存在する。つまり、下地被膜の金属材料側の表面近傍において、バナジウムなどの金属元素、および金属材料由来の金属原子が濃化されている。
このような被膜構造が得られるメカニズムについては明らかではないが、下地処理時、酸化剤(C)などにより金属材料から溶出した金属イオンが、金属材料の近傍において、化合物(A)の還元作用により還元されて再度金属状態となって下地被膜中に取り込まれている可能性が考えられる。その結果、下地被膜の金属材料近傍において、下地被膜と金属材料の共存領域が形成され、本発明の下地被膜−金属材料間の密着力発現の一因となっている可能性が考えられる。
特に、プリント配線板において、高周波波形を信号とする用途に用いる場合には、特開平7−314603号公報にあるように、表皮効果の点から表面粗さがRaで0.35μm以下、好ましくは0.2μm以下の銅箔を使用する事が好ましい。
本発明に係る金属材料用下地処理剤を用いた処理によれば金属表面粗さの変化を抑制しつつ樹脂との密着性を向上させることができ、具体的には処理前の金属表面粗さ(Ra0)に対する処理後の金属表面粗さ(Ra1)の変化ΔRaを、0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下とする事ができる。
従来使用されてきたエッチングによる粗化方法では、金属材料表面が粗化され、表面粗さがRaで0.2μm以下の銅箔を使用した場合も、通常その表面平均粗さRaは1μmを超えてしまい、本発明のような効果は得られない。
前記ΔRaの測定法としては、本発明の下地被膜付き金属材料および処理前の金属材料を樹脂に埋め込んで、倍率1万倍にて断面SEM観察を行い、金属表面粗さプロファイルからそれぞれ、Ra1、Ra0を計算し、それからΔRa(=Ra1−Ra0)を算出した。
なお、平均表面粗さRa(算術平均表面粗さRa)は、JIS B 0601によりRaの略号で表される値であり、表面粗さの値の平均線から絶対値偏差の平均値を表す。
図1は、本発明の積層部材を示す模式的な断面図である。図1に示される積層部材1は、金属材料2と、金属材料2の上に本発明の下地処理剤を用いて形成された下地被膜3と、下地被膜3の上に設けられた樹脂層4とを有する。
また、樹脂層は、強化向上の観点から、ガラス繊維、炭酸カルシウム、アラミド繊維、グラファイトなどのフィラー等を含有していてもよい。
シート状の繊維基材の材質の例としては、Eガラス、Dガラス、SガラスおよびQガラス等の無機物の繊維、アラミド、ポリイミド、ポリエステルおよびポリテトラフルオロエチレン等の有機物の繊維、並びにそれらの混合物等が挙げられる。これらの繊維基材は、例えば、織布、不織布、ロービンク、チョップドストランドマットおよびサーフェシングマット等の形状を有するが、材質および形状は、目的とする成形物の用途や性能により選択され、必要により、単独または2種類以上の材質および形状を組み合わせることができる。
接合させる方法は、特に限定されず、具体的には、樹脂層がエポキシ樹脂である場合は、例えば、(1)下地被膜付き金属材料の下地被膜に、未硬化の液体状エポキシ樹脂を塗布した後、乾燥させて硬化させることにより樹脂層を形成させるコーティング法、(2)下地被膜付き金属材料の下地被膜に、エポキシ樹脂フィルムを、下地被膜とエポキシ樹脂フィルムとが接触するように積層した後、加熱圧着するラミネート法、(3)下地被膜付き金属材料を金型にセットし、下地被膜と接触するように、金型内に溶融したエポキシ樹脂を射出することによりエポキシ樹脂層を形成させる射出成形接着法等が挙げられる。
後述する実施例および比較例に示すように、種々の下地処理剤を用いて以下の処理工程を被処理材に施し、下地被膜付き金属材料を得た。
〔被処理材〕
被処理材の略号と内訳を以下に示す。
・銅箔:電解銅箔(純度99.8質量%以上)、厚さ18μm、Ra0.3μm
・アルミニウム箔(純度99質量%以上)、厚さ18μm
・アルミニウム箔(純度99質量%以上)、厚さ50μm
・ニッケル箔(純度99質量%以上)、厚さ20μm
・SUS304箔、厚さ20μm
・SUS430箔、厚さ20μm
処理工程としては、以下の工程(1)〜(7)を順に行った。
(1)脱脂(60℃、10分、浸せき法、日本パーカライジング社製のファインクリーナー4360(登録商標)を用いて調製された5質量%水溶液を使用した。なお、被処理材がアルミニウム箔の場合は、日本パーカライジング社製のファインクリーナー315(登録商標)を用いて調製された3質量%水溶液を使用した。)
(2)水洗(常温、30秒、浸せき法)
(3)酸洗(常温、30秒、浸せき法、市販の硫酸を用いて調製された10%水溶液を使用)
(4)水洗(常温、30秒、浸せき法)
(5)水分除去
(6)表面処理(後述のとおり)
(7)加熱乾燥(所定の温度、5分、熱風オーブン)
(実施例1)
化合物(A)としての没食子酸一水和物0.2質量%と、エラストマー(B)としてのアクリロニトリルブタジエンスチレンゴム30質量%と、酸化剤(C)としてのメタバナジン酸アンモニウム(V)0.5質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(I−a)を得た。なお、エラストマー(B)としては、カルボキシル基およびメチロール基を有するアクリロニトリルブタジエンスチレンゴムの水分散体(固形分濃度:47%、pH:8、粘度:45cP、Tg:18℃、比重:1.01、アニオン系界面活性剤含有)を用いて、上記水溶液中のエラストマー(B)の含有量となるように調整した。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が2.5μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(I−a)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としてのフロログルシノール(無水)0.2質量%と、エラストマー(B)としてのアクリロニトリルブタジエンスチレンゴム30質量%と、酸化剤(C)としてのメタバナジン酸アンモニウム(V)0.5質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(I−b)を得た。なお、エラストマー(B)としては、実施例1と同様の水分散体を使用して、含有量を調整した。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が2.5μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(I−b)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としてのカテコール0.2質量%と、エラストマー(B)としてのアクリロニトリルブタジエンスチレンゴム30質量%と、酸化剤(C)としてのメタバナジン酸アンモニウム(V)0.5質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(I−c)を得た。なお、エラストマー(B)としては、実施例1と同様の水分散体を使用して、含有量を調整した。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が2.5μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(I−c)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としてのアミドール0.2質量%と、エラストマー(B)としてのアクリロニトリルブタジエンスチレンゴム30質量%と、酸化剤(C)としてのメタバナジン酸アンモニウム(V)0.5質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(I−d)を得た。なお、エラストマー(B)としては、実施例1と同様の水分散体を使用して、含有量を調整した。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が2.5μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(I−d)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としてのタンニン酸0.1質量%と、エラストマー(B)としてのアクリロニトリルブタジエンスチレンゴム15質量%と、酸化剤(C)としてのメタバナジン酸アンモニウム(V)0.25質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(I−e)を得た。なお、エラストマー(B)としては、実施例1と同様の水分散体を使用して、含有量を調整した。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が0.5μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(I−e)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としてのタンニン酸1質量%と、エラストマー(B)としてのアクリロニトリルブタジエンスチレンゴム30質量%と、酸化剤(C)としてのメタバナジン酸アンモニウム(V)0.5質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(I−f)を得た。なお、エラストマー(B)としては、実施例1と同様の水分散体を使用して、含有量を調整した。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が1.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(I−f)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としての2,4−ジヒドロキシ安息香酸0.05質量%と、エラストマー(B)としてのアクリロニトリルブタジエンスチレンゴム30質量%と、酸化剤(C)としてのメタバナジン酸アンモニウム(V)0.5質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(I−g)を得た。なお、エラストマー(B)としては、実施例1と同様の水分散体を使用して、含有量を調整した。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が1.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(I−g)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としての3,4−ジヒドロキシ安息香酸0.3質量%と、エラストマー(B)としてのアクリロニトリルブタジエンスチレンゴム30質量%と、酸化剤(C)としてのメタバナジン酸アンモニウム(V)0.5質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(I−h)を得た。なお、エラストマー(B)としては、実施例1と同様の水分散体を使用して、含有量を調整した。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が1.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(I−h)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としての3,5−ジヒドロキシ安息香酸0.5質量%と、エラストマー(B)としてのアクリロニトリルブタジエンスチレンゴム30質量%と、酸化剤(C)としてのメタバナジン酸アンモニウム(V)0.5質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(I−i)を得た。なお、エラストマー(B)としては、実施例1と同様の水分散体を使用して、含有量を調整した。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が1.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(I−i)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
酸化剤(C)を用いず、化合物(A)としてのタンニン酸1質量%と、エラストマー(B)としてのアクリロニトリルブタジエンスチレンゴム15質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(I−j)を得た。なお、エラストマー(B)としては、実施例1と同様の水分散体を使用して、含有量を調整した。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が0.5μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(I−j)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が2.5μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(I−a)(温度25℃)を厚さ18μmのアルミニウム箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としての没食子酸一水和物0.4質量%と、エラストマー(B)としてのアクリロニトリルブタジエンスチレンゴム30質量%と、酸化剤(C)としてのメタバナジン酸アンモニウム(V)0.5質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(I−k)を得た。なお、エラストマー(B)としては、実施例1と同様の水分散体を使用して、含有量を調整した。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が6.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(I−k)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としての没食子酸一水和物0.4質量%と、エラストマー(B)としてのアクリロニトリルブタジエンスチレンゴム30質量%と、酸化剤(C)としての七モリブデン酸六アンモニウム四水和物0.5質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(I−l)を得た。なお、エラストマー(B)としては、実施例1と同様の水分散体を使用して、含有量を調整した。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が6.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(I−l)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としての没食子酸一水和物0.4質量%と、エラストマー(B)としてのアクリロニトリルブタジエンスチレンゴム30質量%と、酸化剤(C)としてのメタタングステン酸アンモニウム0.4質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(I−m)を得た。なお、エラストマー(B)としては、実施例1と同様の水分散体を使用して、含有量を調整した。
加熱乾燥(温度:150℃)後に膜厚が6.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(I−m)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としての没食子酸一水和物0.2質量%と、エラストマー(B)としてのアクリルゴム30質量%と、酸化剤(C)としてのメタバナジン酸アンモニウム(V)0.5質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(I−n)を得た。なお、エラストマー(B)としては、カルボキシル基を有するアクリルゴムの水分散体(固形分濃度:48%、pH:5、粘度:120cP、Tg:0℃、比重:1.07、表面張力:42dyne/cm、アニオン系界面活性剤含有)を用いて、上記水溶液中のエラストマー(B)の含有量となるように調整した。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が6.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(I−n)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としての没食子酸一水和物0.2質量%と、エラストマー(B)としてのアクリルゴム30質量%と、酸化剤(C)としてのメタバナジン酸アンモニウム(V)0.5質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(I−o)を得た。なお、エラストマー(B)としては、カルボキシル基を有するアクリルゴムの水分散体(固形分濃度:52%、pH:6.1、粘度:55cP、Tg:−15℃、比重:1.07、表面張力:36.5dynes/cm、アニオン系界面活性剤含有)を用いて、上記水溶液中のエラストマー(B)の含有量となるように調整した。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が6.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(I−o)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としての没食子酸一水和物0.2質量%と、エラストマー(B)としてのアクリルゴム30質量%と、酸化剤(C)としてのメタバナジン酸アンモニウム(V)0.5質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(I−p)を得た。なお、エラストマー(B)としては、カルボキシル基を有するアクリルゴムの水分散体(固形分濃度:50.5%、pH:4.5、粘度:40cP、Tg:−15℃、比重:1.06、表面張力:38dynes/cm、アニオン系界面活性剤含有)を用いて、上記水溶液中のエラストマー(B)の含有量となるように調整した。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が6.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(I−p)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としての没食子酸一水和物0.2質量%と、エラストマー(B)としてのアクリルゴム30質量%と、酸化剤(C)としてのメタバナジン酸アンモニウム(V)0.5質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(I−q)を得た。なお、エラストマー(B)としては、カルボキシル基を有するアクリルゴムの水分散体(固形分濃度:50%、pH:3.5、粘度:200cP、Tg:−25℃、比重:1.06、アニオン系界面活性剤およびノニオン系界面活性剤含有)を用いて、上記水溶液中のエラストマー(B)の含有量となるように調整した。
加熱乾燥(温度:150℃)後に膜厚が6.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(I−q)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としての没食子酸一水和物0.4質量%と、エラストマー(B)としてのアクリルゴム30質量%と、酸化剤(C)としてのメタタングステン酸アンモニウム0.2質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(I−r)を得た。なお、エラストマー(B)としては、カルボキシル基を有するアクリルゴムの水分散体(固形分濃度:48.5%、pH:8、粘度:70cP、粒子径:0.24μm、Tg:−29℃、比重:1.04、表面張力:42dyne/cm、アニオン系界面活性剤含有)を用いて、上記水溶液中のエラストマー(B)の含有量となるように調整した。
加熱乾燥(温度:150℃)後に膜厚が10.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(I−r)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としての没食子酸一水和物0.2質量%と、エラストマー(B)としてのニトリルブタジエンゴム30質量%と、酸化剤(C)としてのメタバナジン酸アンモニウム(V)0.5質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(I−s)を得た。なお、エラストマー(B)としては、メチロール基を有するニトリルブタジエンゴムの水分散体(固形分濃度:47%、pH:6.6、粘度:65cP、粒子径:0.06〜0.25μm、Tg:−30℃、比重:0.99、アニオン系界面活性剤含有)を用いて、上記水溶液中のエラストマー(B)の含有量となるように調整した。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が6.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(I−s)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としての没食子酸一水和物0.2質量%と、エラストマー(B)としてのスチレンブタジエンゴム30質量%と、酸化剤(C)としてのメタバナジン酸アンモニウム(V)0.5質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(I−t)を得た。なお、エラストマー(B)としては、メチロール基を有するスチレンブタジエンゴムの水分散体(固形分濃度:40%、pH:9.1、粘度:50cP、Tg:10℃、比重:1.01、表面張力:70dyne/cm)を用いて、上記水溶液中のエラストマー(B)の含有量となるように調整した。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が6.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(I−t)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としての没食子酸一水和物0.2質量%と、エラストマー(B)としてのアクリロニトリルブタジエンスチレンゴム30質量%と、酸化剤(C)としてのメタバナジン酸アンモニウム(V)0.5質量%、リン酸0.5質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(I−u)を得た。なお、エラストマー(B)としては、実施例1と同様の水分散体を使用して、含有量を調整した。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が6.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(I−u)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としての没食子酸一水和物0.2質量%と、エラストマー(B)としてのアクリロニトリルブタジエンスチレンゴム30質量%と、酸化剤(C)としてのメタバナジン酸アンモニウム(V)0.5質量%、炭酸ジルコニウムアンモニウム1.0質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(I−v)得た。なお、エラストマー(B)としては、実施例1と同様の水分散体を使用して、含有量を調整した。
加熱乾燥(温度:150℃)後に膜厚が6.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(I−v)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が6.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(I−k)(温度25℃)を厚さ50μmのアルミニウム箔表面上に塗布する表面処理を行った。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が6.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(I−a)(温度25℃)をニッケル箔表面上に塗布する表面処理を行った。
前述の処理工程中、酸洗、水洗工程の後に、水分除去を行わずに、無電解ニッケルめっき浴(硫酸ニッケル6水和物5質量%、チオ尿素5質量%を含み、硫酸によりpH=3に調整した水溶液)中に、銅箔を処理温度30℃で5min浸漬し、ニッケルメッキ層を有する銅箔を作製した。
その後水洗、水分除去工程の後に、加熱乾燥(温度:100℃)後の膜厚が6.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(I−k)(温度25℃)をニッケルメッキ層表面上に塗布する表面処理を行った。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が6.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(I−k)(温度25℃)をSUS304箔表面上に塗布する表面処理を行った。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が6.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(I−k)(温度25℃)をSUS430箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としてのチオ尿素0.5質量%と、エラストマー(B)としてのアクリロニトリルブタジエンスチレンゴム30質量%と、酸化剤(C)としてのメタバナジン酸アンモニウム(V)0.5質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(II−a)を得た。なお、エラストマー(B)としては、実施例1と同様の水分散体を使用して、含有量を調整した。
加熱乾燥(温度:150℃)後に膜厚が6.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(II−a)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としてのチオ尿素0.5質量%と、エラストマー(B)としてのアクリロニトリルブタジエンスチレンゴム30質量%と、酸化剤(C)としての七モリブデン酸六アンモニウム四水和物1質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(II−b)を得た。なお、エラストマー(B)としては、実施例1と同様の水分散体を使用して、含有量を調整した。
加熱乾燥(温度:150℃)後に膜厚が6.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(II−b)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としてのチオ尿素0.5質量%と、エラストマー(B)としてのアクリロニトリルブタジエンスチレンゴム30質量%と、酸化剤(C)としてのメタタングステン酸アンモニウム0.4質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(II−c)を得た。なお、エラストマー(B)としては、実施例1と同様の水分散体を使用して、含有量を調整した。
加熱乾燥(温度:150℃)後に膜厚が6.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(II−c)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としてのチオ尿素0.1質量%と、エラストマー(B)としてのアクリルゴム30質量%と、酸化剤(C)としてのメタバナジン酸アンモニウム(V)0.5質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(II−d)を得た。なお、エラストマー(B)としては、実施例19と同様の水分散体を使用して、含有量を調整した。
加熱乾燥(温度:150℃)後に膜厚が6.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(II−d)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としてのN−メチルチオ尿素0.5質量%と、エラストマー(B)としてのアクリロニトリルブタジエンスチレンゴム30質量%と、酸化剤(C)としてのメタバナジン酸アンモニウム(V)0.5質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(II−e)を得た。なお、エラストマー(B)としては、実施例1と同様の水分散体を使用して、含有量を調整した。
加熱乾燥(温度:150℃)後に膜厚が6.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(II−e)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としての1−アリル−2−チオ尿素0.5質量%と、エラストマー(B)としてのアクリロニトリルブタジエンスチレンゴム30質量%と、酸化剤(C)としてのメタバナジン酸アンモニウム(V)0.5質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(II−f)を得た。なお、エラストマー(B)としては、実施例1と同様の水分散体を使用して、含有量を調整した。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が6.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(II−f)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としての1−アリル−3−(2−ヒドロキシエチル)チオ尿素0.5質量%と、エラストマー(B)としてのアクリロニトリルブタジエンスチレンゴム30質量%と、酸化剤(C)としてのメタバナジン酸アンモニウム(V)0.5質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(II−g)を得た。なお、エラストマー(B)としては、実施例1と同様の水分散体を使用して、含有量を調整した。
加熱乾燥(温度:150℃)後に膜厚が6.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(II−g)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としてのチオ尿素0.5質量%と、エラストマー(B)としてのアクリルゴム30質量%と、酸化剤(C)としての七モリブデン酸六アンモニウム四水和物0.5質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(II−h)を得た。なお、エラストマー(B)としては、実施例19と同様の水分散体を使用して、含有量を調整した。
前述の処理工程中、酸洗、水洗工程の後に、水分除去を行わずに、無電解ニッケルめっき浴(硫酸ニッケル6水和物5質量%、チオ尿素5質量%を含み、硫酸によりpH=3に調整した水溶液)中に、銅箔を処理温度30℃で5min浸漬し、ニッケルメッキ層を有する銅箔を作製した。
その後水洗、水分除去工程の後に、加熱乾燥(温度:150℃)後の膜厚が6.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(II−h)(温度25℃)をニッケルメッキ層表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)としてのチオ尿素0.5質量%と、エラストマー(B)としてのアクリルゴム30質量%と、酸化剤(C)としての七モリブデン酸六アンモニウム四水和物0.5質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(II−i)を得た。なお、エラストマー(B)としては、実施例19と同様の水分散体を使用して、含有量を調整した。
加熱乾燥(温度:150℃)後に膜厚が6.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(II−i)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)を用いず、エラストマー(B)としてのアクリロニトリルブタジエンスチレンゴム15質量%と、酸化剤(C)としてのメタバナジン酸アンモニウム(V)0.25質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(III−a)を得た。なお、エラストマー(B)としては、実施例1と同様の水分散体を使用して、含有量を調整した。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が1.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(III−a)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)および酸化剤(C)を用いず、エラストマー(B)としてのアクリロニトリルブタジエンスチレンゴム30質量%を含有する水溶液を調整して、下地処理剤(III−b)を得た。なお、エラストマー(B)としては、実施例1と同様の水分散体を使用して、含有量を調整した。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が2.5μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(III−b)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
エラストマー(B)を用いず、化合物(A)としての没食子酸一水和物0.2質量%と、酸化剤(C)としてのメタバナジン酸アンモニウム(V)0.5質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(III−c)を得た。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が0.1μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(III−c)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)を用いず、エラストマー(B)としてのアクリロニトリルブタジエンスチレンゴム30質量%と、酸化剤(C)としてのメタバナジン酸アンモニウム(V)0.5質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(III−d)を得た。なお、エラストマー(B)としては、実施例1と同様の水分散体を使用して、含有量を調整した。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が6.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(III−d)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)および酸化剤(C)を用いず、エラストマー(B)としてのアクリロニトリルブタジエンスチレンゴム30質量%を含有する水溶液を調整して、下地処理剤(III−e)を得た。なお、エラストマー(B)としては、実施例1と同様の水分散体を使用して、含有量を調整した。
加熱乾燥(温度:100℃)後に膜厚が6.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(III−e)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
エラストマー(B)を用いず、化合物(A)としてチオ尿素0.5質量%、酸化剤(C)としてのメタバナジン酸アンモニウム(V)0.5質量%とを含有する水溶液を調整して、下地処理剤(III−f)を得た。
加熱乾燥(温度:150℃)後に膜厚が0.1μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(III−f)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
化合物(A)および酸化剤(C)を用いず、エラストマー(B)としてのアクリルゴム30質量%を含有する水溶液を調整して、下地処理剤(III−g)を得た。なお、エラストマー(B)としては、実施例19と同様の水分散体を使用して、含有量を調整した。
加熱乾燥(温度:150℃)後に膜厚が6.0μmになるように、バーコーティングにて下地処理剤(III−g)(温度25℃)を銅箔表面上に塗布する表面処理を行った。
上記処理工程のうち(4)水洗まで実施後に、黒化処理浴(亜塩素酸ナトリウム30g/L、リン酸3ナトリウム12水和物10g/L、水酸化ナトリウム15g/Lを含む水溶液)に、銅箔を処理温度90℃で3min浸漬した。その後、水洗後熱風オーブン中で、100℃で5min加熱乾燥することで黒化処理サンプルを作製した。
実施例1〜37および比較例1〜8で得られた下地被膜付き金属材料について、以下のようにして各種の評価を行った。
得られた下地被膜付き金属材料をエポキシ樹脂に埋め込んだサンプルを作製し、そのサンプルの断面を走査型電子顕微鏡(倍率:10000倍)を用いて観察し、下地被膜付き金属材料の金属材料表面の算術平均表面粗さRaを見積もったところ、いずれのサンプルもRaが0.50μm以下の平滑面であることが確認できた。
なお、実施例12では下地被膜付き金属材料の金属材料表面の算術平均表面粗さRaは0.3μmで、処理前後の金属材料表面粗さの変化ΔRaは0.0μmであり、下地被膜表面の算術平均表面粗さRaも0.1μmと非常に平坦であった。
また、実施例31では下地被膜付き金属材料の金属材料表面の算術平均表面粗さRaは0.3μmで、処理前後の金属材料表面粗さの変化ΔRaは0.0μmであり、下地被膜表面の算術平均表面粗さRaも0.1μmと非常に平坦であった。
得られた下地被膜付き金属材料に、厚さ約100μmのガラス布基材エポキシ樹脂シート(日立化成工業(株)製、商品名:GEA−679N)を張り合わせ、加熱温度180℃、圧力45kgf/cm2、加熱時間1時間の条件でプレス接着し、金属材料−エポキシ樹脂の積層部材を得た。
この積層部材を1cm幅に切断し、ガラス布基材エポキシ樹脂シートを固定した状態で、一部接着していない銅材料の部分を垂直方向に引っ張る90度はく離試験を行い、はく離強度を測定した。
<耐熱2次接着性>
この積層部材を1cm幅に切断し、オーブンで275℃、1分間加熱し、その後、1次接着性と同様の90度はく離試験を行い、はく離強度を測定した。
<評価基準>
はく離強度が0.4kgf/cm以下であるものを接着性に劣るものとして評価した。得られた結果を以下の表1に示す。
それに対し、比較例1〜7では、1次接着性および耐熱2次接着性がいずれも劣る結果となった。また、黒化処理を施した比較例8は、1次接着性が良好であったものの、耐熱2次密着性に劣る事が確認された。
上述の実施例19、24〜28、31、32、36および37と、比較例5で得られた下地被膜付き金属材料を用いて、上述の(2)に記載した同様の方法で、銅材料−エポキシ樹脂の積層部材を得た。
この積層部材を1cm幅に切断し、オーブンで180℃、48時間加熱し、その後、ガラス布基材エポキシ樹脂シートを固定した状態で、一部接着していない銅材料の部分を垂直方向に引っ張る90度はく離試験を行い、はく離強度を測定した。得られた結果を、以下の表2に示す。
それに対し、比較例5では、全く接着性を示さなかった。
上述の実施例15〜19、23、24、26、29および32と、比較例5、7、および8で得られた下地被膜付き金属材料を用いて、上述の(2)に記載した同様の方法で、銅材料−エポキシ樹脂の積層部材を得た。
この積層部材を1cm幅に切断し、オーブンで121℃、2気圧、100%相対湿度条件下、1時間加熱し、その後、ガラス布基材エポキシ樹脂シートを固定した状態で、一部接着していない銅材料の部分を垂直方向に引っ張る90度はく離試験を行い、はく離強度を測定した。得られた結果を、以下の表3に示す。
それに対し、比較例5および7では、接着性が劣っていた。また、黒化処理を施した比較例8についても、耐湿2次接着性に劣る事が確認された。
上述の実施例12、19、および37と、比較例8で得られた下地被膜付き金属材料を用いて、上述の(2)に記載した同様の方法で、銅材料−エポキシ樹脂の積層部材を得た。
この積層部材を1cm幅に切断し、25℃の1M塩酸水溶液中に15分間浸漬した後、ガラス布基材エポキシ樹脂シートを固定した状態で、一部接着していない銅材料の部分を垂直方向に引っ張る90度はく離試験を行い、はく離強度を測定した。得られた結果を、以下の表4に示す。
実施例1で得られた下地被膜付き銅材料を用いて、上記(2)の1次接着性評価の後、銅材料側およびエポキシ樹脂側の剥離面について、以下に示す条件でXPS深さ方向分析を実施した。結果を図2〜図5に示す。
<XPS深さ方向分析>
・使用装置;島津製作所(株)製 ESCA850
・励起X線;Mg-Kα
・測定面積;約50mm2
・測定領域;C1s, Cu2p, CuLMM, V2p
・スパッタリング深さ;240nm(SiO2換算でスパッタリング速度80nm/min)
・スパッタリング時間3min(0, 1, 8.5, 16, 23.5, 31, 38.5, 76, 180secにてXPS分析)
図3は、Cu2p準位に由来するピーク強度の分布図である。図3より、剥離界面エポキシ樹脂側において銅が検出された(検出範囲;スパッタリング時間0〜180sec、ピーク極大点8.5〜38.5sec)。下地被膜の正確なスパッタリング速度が判らないことから、下地被膜中における銅の濃化領域の正確な範囲を見積もる事は出来ないが、数百nm程度のオーダーであると推測された。また、図4の剥離界面エポキシ樹脂側の各スパッタリング深さにおけるCuLMM領域のナロウスペクトルより、銅の金属状態に由来する355eV付近、および銅の1価状態に由来する357eV付近にピークが確認され、下地被膜の銅材料表面側の表層(下地被膜の表面から数百nmの領域)において銅が含有されていることが確認され、さらに、その銅が金属状態および1価の状態で存在している事を確認した。
また、図5は、V2p準位に由来するピーク強度の分布図である。銅側剥離界面において表面近傍(スパッタリング時間0〜8.5secの領域)においてV2p準位に由来するピークが検出された。正確なスパッタリング速度が判らないことから、バナジウム元素の濃化領域の正確な範囲を見積もる事は出来ないが、数十nm程度のオーダーであると推測された。下地被膜の銅材料表面側の表層(下地被膜の表面から数十nmの領域)においてバナジウム元素の濃化層がある事を確認した。
Claims (20)
- 1個以上のベンゼン核と、水酸基、カルボキシ基およびアミノ基からなる群から選択され、前記ベンゼン核を構成する炭素原子に直接結合する2個以上の官能基とを有する化合物(A−1)、および、チオ尿素誘導体(A−2)からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物(A)と、少なくとも1種のエラストマー(B)と、少なくとも1種の酸化剤(C)とを含有し、前記酸化剤(C)が、酸化数が5のVA族元素化合物、および、酸化数が6のVIA族元素化合物からなる群から選択される少なくとも1種である金属材料用下地処理剤。
- 前記化合物(A−1)が、下記式(1)若しくは式(2)で表される環状有機化合物、前記環状有機化合物の重縮合物、または、前記環状有機化合物と他の重合性化合物との共重合物である請求項1に記載の金属材料用下地処理剤。
式(2)中、Y1〜Y8は、それぞれ独立に、水素原子または官能基を表し、Y1〜Y8のうち2個以上は、水酸基、カルボキシ基およびアミノ基からなる群から選択される官能基を表す。) - 前記チオ尿素誘導体(A−2)が、下記式(3)で表される化合物である請求項1または2に記載の金属材料用下地処理剤。
- 前記チオ尿素誘導体(A−2)が、下記式(4)で表される化合物である請求項1〜3のいずれかに記載の金属材料用下地処理剤。
- 1個以上のベンゼン核と、水酸基、カルボキシ基およびアミノ基からなる群から選択され、前記ベンゼン核を構成する炭素原子に直接結合する2個以上の官能基とを有する化合物(A−1)、および、チオ尿素誘導体(A−2)からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物(A)と、少なくとも1種のエラストマー(B)とを含有する金属材料用下地処理剤を用いて、金属材料を処理して得られる下地皮膜付き金属材料であって、前記下地皮膜の金属材料側の表層に前記金属材料由来の金属原子が濃化され、前記金属原子の一部が金属状態で存在する、下地皮膜付き金属材料。
- 前記金属材料用下地処理剤が、さらに、少なくとも1種の酸化剤(C)を含有する、請求項5に記載の下地皮膜付き金属材料。
- 前記酸化剤(C)が、硝酸系化合物、硫酸系化合物、ハロゲン酸系化合物、酸化数が4または5のVA族元素化合物、酸化数が6のVIA族元素化合物、銅(II)化合物、鉄(III)化合物、および有機過酸化物からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項6に記載の下地皮膜付き金属材料。
- 前記化合物(A−1)が、下記式(1)若しくは式(2)で表される環状有機化合物、前記環状有機化合物の重縮合物、または、前記環状有機化合物と他の重合性化合物との共重合物である、請求項5〜7のいずれかに記載の下地皮膜付き金属材料。
式(2)中、Y 1 〜Y 8 は、それぞれ独立に、水素原子または官能基を表し、Y 1 〜Y 8 のうち2個以上は、水酸基、カルボキシ基およびアミノ基からなる群から選択される官能基を表す。) - 前記チオ尿素誘導体(A−2)が、下記式(3)で表される化合物である、請求項5〜8のいずれかに記載の下地皮膜付き金属材料。
- 前記チオ尿素誘導体(A−2)が、下記式(4)で表される化合物である、請求項5〜9のいずれかに記載の下地皮膜付き金属材料。
- さらに、前記下地皮膜の金属材料側の表層に、バナジウム、ニオブ、タンタル、モリブデン、およびタングステンからなる群から選択される少なくとも1種の金属原子が濃化される、請求項6〜10のいずれかに記載の下地皮膜付き金属材料。
- 1個以上のベンゼン核と、水酸基、カルボキシ基およびアミノ基からなる群から選択され、前記ベンゼン核を構成する炭素原子に直接結合する2個以上の官能基とを有する化合物(A−1)、および、チオ尿素誘導体(A−2)からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物(A)と、少なくとも1種のエラストマー(B)とを含有する金属材料用下地処理剤を金属材料表面に塗布する塗布工程と、
前記塗布工程の後、水洗することなく乾燥し、下地被膜を形成する乾燥工程と
を有する金属材料の下地処理方法。 - 前記金属材料用下地処理剤が、さらに、少なくとも1種の酸化剤(C)を含有する、請求項12に記載の金属材料の下地処理方法。
- 前記酸化剤(C)が、硝酸系化合物、硫酸系化合物、ハロゲン酸系化合物、酸化数が4または5のVA族元素化合物、酸化数が6のVIA族元素化合物、銅(II)化合物、鉄(III)化合物、および有機過酸化物からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項13に記載の金属材料の下地処理方法。
- 前記化合物(A−1)が、下記式(1)若しくは式(2)で表される環状有機化合物、前記環状有機化合物の重縮合物、または、前記環状有機化合物と他の重合性化合物との共重合物である、請求項12〜14のいずれかに記載の金属材料の下地処理方法。
式(2)中、Y 1 〜Y 8 は、それぞれ独立に、水素原子または官能基を表し、Y 1 〜Y 8 のうち2個以上は、水酸基、カルボキシ基およびアミノ基からなる群から選択される官能基を表す。) - 前記チオ尿素誘導体(A−2)が、下記式(3)で表される化合物である、請求項12〜15のいずれかに記載の金属材料の下地処理方法。
- 前記チオ尿素誘導体(A−2)が、下記式(4)で表される化合物である、請求項12〜16のいずれかに記載の金属材料の下地処理方法。
- 前記塗布工程の前に、電解または無電解方式で、Niおよび/またはCoより構成される金属めっきを金属材料表面に施し、水洗する工程を有する請求項12〜17のいずれかに記載の金属材料の下地処理方法。
- 請求項12〜18のいずれかに記載の金属材料の下地処理方法により、金属材料を処理して得られる下地被膜付き金属材料。
- 請求項5〜11または19に記載の下地被膜付き金属材料と、下地被膜上に設けられた樹脂層とを有する、積層部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009542553A JP5167270B2 (ja) | 2007-11-19 | 2008-11-18 | 金属材料用下地処理剤および金属材料の下地処理方法 |
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007299051 | 2007-11-19 | ||
JP2007299051 | 2007-11-19 | ||
JP2009542553A JP5167270B2 (ja) | 2007-11-19 | 2008-11-18 | 金属材料用下地処理剤および金属材料の下地処理方法 |
PCT/JP2008/070936 WO2009066658A1 (ja) | 2007-11-19 | 2008-11-18 | 金属材料用下地処理剤および金属材料の下地処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2009066658A1 JPWO2009066658A1 (ja) | 2011-04-07 |
JP5167270B2 true JP5167270B2 (ja) | 2013-03-21 |
Family
ID=40667480
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009542553A Expired - Fee Related JP5167270B2 (ja) | 2007-11-19 | 2008-11-18 | 金属材料用下地処理剤および金属材料の下地処理方法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5167270B2 (ja) |
KR (1) | KR101167476B1 (ja) |
CN (1) | CN101868563B (ja) |
TW (1) | TWI424087B (ja) |
WO (1) | WO2009066658A1 (ja) |
Families Citing this family (30)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5571938B2 (ja) * | 2009-11-17 | 2014-08-13 | 日本パーカライジング株式会社 | 銅材料の下地処理方法および下地処理被膜付き銅材料 |
CN102672878A (zh) * | 2011-03-14 | 2012-09-19 | 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 | 不锈钢与树脂的复合体及其制造方法 |
JP5353931B2 (ja) * | 2011-03-25 | 2013-11-27 | 株式会社豊田中央研究所 | 樹脂金属複合材料およびその製造方法 |
KR101134920B1 (ko) * | 2011-06-03 | 2012-04-17 | 한국기초과학지원연구원 | 고분자 수지-구리 결합체 및 이의 제조방법 |
JP2013056441A (ja) * | 2011-09-07 | 2013-03-28 | Sumitomo Light Metal Ind Ltd | 導電性プレコートアルミニウム合金板 |
US20140329946A1 (en) * | 2011-10-21 | 2014-11-06 | Bridgestone Corporation | Rubber composition and manufacturing method for same |
JP5932291B2 (ja) * | 2011-10-21 | 2016-06-08 | 株式会社ブリヂストン | ゴム組成物及びその製造方法 |
KR101243901B1 (ko) * | 2012-03-21 | 2013-03-20 | 주식회사 태성포리테크 | 알루미늄-고분자 수지 접합체 및 이의 제조방법 |
KR101243282B1 (ko) * | 2012-03-21 | 2013-03-13 | 주식회사 태성포리테크 | 구리-고분자 수지 접합체 및 이의 제조방법 |
KR101611783B1 (ko) * | 2012-04-19 | 2016-04-11 | 니혼 파커라이징 가부시키가이샤 | 자기 석출형 구리용 표면처리제 및 수지 피막 부착 구리 함유 기재의 제조방법 |
JP2013221210A (ja) * | 2012-04-19 | 2013-10-28 | Hitachi Ltd | 防食処理アルミニウム材及びその製造方法 |
CN102718965B (zh) * | 2012-06-27 | 2014-04-09 | 沈阳理工大学 | 电化学合成氧化钴/聚苯胺复合材料的电解液 |
IN2015DN00149A (ja) | 2012-07-09 | 2015-06-12 | Shikoku Chem | |
JP6522425B2 (ja) * | 2015-05-28 | 2019-05-29 | 石原ケミカル株式会社 | 銅表面処理用の置換ニッケルメッキ浴、当該メッキ浴を用いた銅張り部品の製造方法並びに当該銅張り部品 |
CN105543869A (zh) * | 2015-12-31 | 2016-05-04 | 芜湖市金宇石化设备有限公司 | 一种用于铝材表面处理的清洗液 |
CN105543868A (zh) * | 2015-12-31 | 2016-05-04 | 芜湖市金宇石化设备有限公司 | 一种用于铝材表面处理的清洗液的制备方法 |
CN105568302A (zh) * | 2015-12-31 | 2016-05-11 | 芜湖市金宇石化设备有限公司 | 一种铝材的表面处理工艺 |
JP6387543B1 (ja) | 2017-05-11 | 2018-09-12 | メック株式会社 | 被膜形成用組成物、表面処理金属部材の製造方法、および金属‐樹脂複合体の製造方法 |
US11293104B2 (en) * | 2017-06-27 | 2022-04-05 | Bulk Chemicals, Inc. | Inorganic non-chrome aqueous treatment composition and process for coating metal surfaces |
US10610458B2 (en) * | 2017-09-08 | 2020-04-07 | Ormco Corporation | Orthodontic adhesives and methods of using same |
CN107645852B (zh) * | 2017-09-18 | 2020-01-14 | 乐凯特科技铜陵有限公司 | 一种高频印制电路板用双面铜箔表面处理工艺 |
EP3782812B1 (en) * | 2019-08-20 | 2023-08-02 | Roller Bearing Company of America, Inc. | Permanent, self-adhering, self-lubricating, anti-wear composite system |
CN110423999A (zh) * | 2019-08-30 | 2019-11-08 | 深圳市天得一环境科技有限公司 | 一种不锈钢表面亲水处理方法 |
CN114845862A (zh) * | 2019-12-13 | 2022-08-02 | Agc株式会社 | 带拒水拒油层的物品及带拒水拒油层的物品的制造方法 |
CN111867275B (zh) * | 2020-07-31 | 2021-08-24 | 国网河南省电力公司西峡县供电公司 | 一种提高印刷电路板层间结合力的棕化方法 |
CN112188765B (zh) * | 2020-10-12 | 2022-05-17 | 深圳市格仕乐科技有限公司 | 5g机箱底座生产成型工艺 |
CN114350241B (zh) * | 2022-01-14 | 2022-07-15 | 江阴市金巨不锈钢制造有限公司 | 深海用耐高压抗腐蚀法兰及其加工工艺 |
CN115304973B (zh) * | 2022-09-13 | 2023-09-26 | 湖南松井新材料股份有限公司 | 一种微观腐蚀型尼龙玻纤处理剂及其制备方法和应用 |
CN115770620A (zh) * | 2022-11-18 | 2023-03-10 | 北京工业大学 | 一种贵金属衬底的异相化单位点制备方法 |
CN116056344B (zh) * | 2023-03-22 | 2023-09-01 | 浙江花园新能源股份有限公司 | 一种埋入式电阻铜箔的生产工艺及其产品 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS644682A (en) * | 1987-06-26 | 1989-01-09 | Toshiba Chem Corp | Heat-resistant adhesive composition |
JP2003073515A (ja) * | 2001-09-04 | 2003-03-12 | Marugo Rubber Ind Co Ltd | 熱可塑性エラストマー組成物及びその製造方法 |
JP2003212914A (ja) * | 2002-01-29 | 2003-07-30 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 接着剤組成物、硬化体及び複合体 |
JP2007176967A (ja) * | 2005-12-27 | 2007-07-12 | Fujikura Ltd | エポキシ系樹脂組成物、エポキシ系接着剤、カバーレイ、プリプレグ、金属張積層板、プリント配線板 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20030075270A1 (en) * | 2001-08-22 | 2003-04-24 | Landi Vincent R. | Method for improving bonding of circuit substrates to metal and articles formed thereby |
-
2008
- 2008-11-18 WO PCT/JP2008/070936 patent/WO2009066658A1/ja active Application Filing
- 2008-11-18 JP JP2009542553A patent/JP5167270B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2008-11-18 KR KR1020107010749A patent/KR101167476B1/ko active IP Right Grant
- 2008-11-18 CN CN200880116813XA patent/CN101868563B/zh not_active Expired - Fee Related
- 2008-11-19 TW TW97144644A patent/TWI424087B/zh not_active IP Right Cessation
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS644682A (en) * | 1987-06-26 | 1989-01-09 | Toshiba Chem Corp | Heat-resistant adhesive composition |
JP2003073515A (ja) * | 2001-09-04 | 2003-03-12 | Marugo Rubber Ind Co Ltd | 熱可塑性エラストマー組成物及びその製造方法 |
JP2003212914A (ja) * | 2002-01-29 | 2003-07-30 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 接着剤組成物、硬化体及び複合体 |
JP2007176967A (ja) * | 2005-12-27 | 2007-07-12 | Fujikura Ltd | エポキシ系樹脂組成物、エポキシ系接着剤、カバーレイ、プリプレグ、金属張積層板、プリント配線板 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPWO2009066658A1 (ja) | 2011-04-07 |
TW200936810A (en) | 2009-09-01 |
WO2009066658A1 (ja) | 2009-05-28 |
KR101167476B1 (ko) | 2012-07-27 |
KR20100082854A (ko) | 2010-07-20 |
CN101868563B (zh) | 2012-09-12 |
CN101868563A (zh) | 2010-10-20 |
TWI424087B (zh) | 2014-01-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5167270B2 (ja) | 金属材料用下地処理剤および金属材料の下地処理方法 | |
EP1310142B1 (en) | Improved adhesion of polymeric materials to metal surfaces | |
JP5307117B2 (ja) | 銅の表面処理剤および表面処理方法 | |
JP5024930B2 (ja) | 表面処理銅箔、極薄プライマ樹脂層付表面処理銅箔及びその表面処理銅箔の製造方法並びに極薄プライマ樹脂層付表面処理銅箔の製造方法 | |
EP2322691B1 (en) | Iron alloy article, iron alloy member, and method for producing the iron alloy article | |
JP5663739B2 (ja) | 銅の表面調整組成物および表面処理方法 | |
JP2009097093A (ja) | 表面処理金属材料および金属塗装物の製造方法 | |
WO2014024877A1 (ja) | アルミ樹脂接合体及びその製造方法 | |
WO2007105800A1 (ja) | 銅材料用表面処理液、銅材料の表面処理方法、表面処理皮膜付き銅材料、および積層部材 | |
CN112318814A (zh) | 金属塑胶复合体、制备方法及装置 | |
US20030164466A1 (en) | Acidic treatment liquid and method of treating copper surfaces | |
JP2013517375A (ja) | 電子物品製造における浸漬錫−銀めっき | |
JP6806405B1 (ja) | 複合銅部材 | |
JP6644631B2 (ja) | 金属表面処理用水溶液及び金属表面の処理方法 | |
JP2009235565A (ja) | 銅の表面処理液および表面処理方法 | |
WO2016006373A1 (ja) | エッチング剤および補給液 | |
WO2003040432A1 (fr) | Pellicules de traitement de surface a base de nickel presentant une excellente adherence thermoresistante a une resine | |
WO2012011305A1 (ja) | 無電解金めっき液及び無電解金めっき方法 | |
JPWO2019017073A1 (ja) | 皮膜形成用処理液 | |
JP6519061B1 (ja) | 一体成形物とその製造方法、およびプライマー組成物 | |
JP2015134942A (ja) | 金属材料の防錆処理方法 | |
WO2021220524A1 (ja) | 複合銅部材 | |
WO2023243190A1 (ja) | アルミニウム-樹脂複合体の製造方法及び表面処理剤 | |
JP5897755B2 (ja) | 表面処理銅箔、銅張積層板、プリント配線板、電子機器、半導体パッケージ、プリント配線板の製造方法、電子機器の製造方法、半導体パッケージの製造方法、樹脂基材の製造方法、銅箔の表面プロファイルを樹脂基材に転写する方法 | |
KR101858870B1 (ko) | 3가 크롬을 함유한 코팅 조성물, 이를 이용한 철-니켈 합금포일 및 코팅 방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120911 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121109 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20121204 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20121221 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151228 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5167270 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |