JP6810147B2 - 熱可塑性樹脂及び熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂及び熱可塑性樹脂組成物 Download PDF

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Description

〔関連出願との相互参照〕
本出願は、2016年11月11日付けの韓国特許出願第10−2016−0149954号及び2017年07月25日付けの韓国特許出願第10−2017−0094026号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は本明細書の一部として組み込まれる。
本発明は、熱可塑性樹脂及び熱可塑性樹脂組成物に関し、より詳細には、グラフト密度を改善させることができる組成を有する熱可塑性樹脂、及びそれを含むことによって、分散度を高め、高光沢性を有する熱可塑性樹脂組成物に関する。
アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(Acrylonitrile−Butadiene−Styrene、以下、ABSという)樹脂は、アクリロニトリルの剛性及び耐薬品性、ブタジエンとスチレンの加工性、機械的強度及び美麗な外観特性により、自動車用品、電気・電子製品、及び事務用機器などに多様に使用されている。このようなABS樹脂の様々なブレンディング樹脂内の表面光沢及び分散度は、加工された成形品の品質を決定する重要な要因の一つである。
しかし、ABS樹脂の様々なブレンディング樹脂内の表面光沢及び分散度は、粒子の大きさ、分布だけでなく、高温の押出及び射出による加工時に未反応単量体、乳化剤などの様々な要因によって影響を受けるもので、グラフト密度が低い場合、相溶化剤のような添加剤を別途に投入しているが、この場合、加工性が不良であるか、あるいは加工時にガス発生量を増加させるなどの欠点があるため、ABS樹脂の様々なブレンディング樹脂内の表面光沢及び分散度を改善しようとする技術の開発が関連業界に持続的に要求されている。
米国特許第4,360,618号
本発明は、グラフト密度を改善させることができる組成を有する熱可塑性樹脂、及びそれを含むことによって、分散度を高め、高光沢性を有する熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明の上記目的及びその他の目的は、以下で説明する本発明によって全て達成することができる。
上記目的を達成するために、本発明は、シード−シェル構造のグラフト共重合体であって、平均粒径が2,000Å超〜3,500Å以下である大粒径のゴム質重合体と、平均粒径が500Å〜2,000Åである小粒径のゴム質重合体とを含むバイモーダルシードを含み、前記シードを囲む芳香族ビニル−ビニルシアン重合体シェルを含み、前記シェルの全重量に対して、前記ビニルシアン化合物は5〜28重量%の範囲で含まれることを特徴とする熱可塑性樹脂を提供する。
また、本発明は、前記熱可塑性樹脂とポリアリーレンエーテルを含み、前記熱可塑性樹脂は15〜50重量%、前記ポリアリーレンエーテルは50〜85重量%含有されることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物を提供する。
本発明によれば、グラフト密度を改善させることができる熱可塑性樹脂の組成を提供することによって、分散度を高め、高光沢性を有する熱可塑性樹脂組成物を提供するという効果がある。
実施例及び比較例によって熱可塑性樹脂組成物で製造された試片の分散度を比較したSEM写真である。それぞれ、図1Aは実施例1、図1Bは比較例1、図1Cは比較例2である。 実施例及び比較例によって熱可塑性樹脂組成物で製造された試片の分散度を比較したSEM写真である。それぞれ、図1Aは実施例1、図1Bは比較例1、図1Cは比較例2である。 実施例及び比較例によって熱可塑性樹脂組成物で製造された試片の分散度を比較したSEM写真である。それぞれ、図1Aは実施例1、図1Bは比較例1、図1Cは比較例2である。 乳化剤別の熱安定性を比較した熱重量分析(TGA)グラフである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る熱可塑性樹脂は、シード−シェル構造のグラフト共重合体であって、平均粒径が2,000Å超〜3,500Å以下である大粒径のゴム質重合体と、平均粒径が500Å〜2,000Åである小粒径のゴム質重合体とを含むバイモーダルシードを含み、前記シードを囲む芳香族ビニル−ビニルシアン重合体シェルを含み、前記シェルの全重量に対して、前記ビニルシアン化合物は5〜28重量%の範囲で含まれることを特徴とする。
前記シード−シェル構造のグラフト共重合体としての熱可塑性樹脂は、一例として、(a)バイモーダル共役ジエン系ゴム質重合体を含むシードと;(b)前記シードを囲み、芳香族ビニル化合物、ビニルシアン化合物、及び脂肪酸ダイマー又はその金属塩を含んで重合されたシェルと;を含むことができる。
前記シードの共役ジエン系ゴム質重合体は、一例として、1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、及びイソプレンからなる群から選択された1つ以上の共役ジエン系化合物を含んで重合されたものであってもよい。
前記シードは、一例として、乳化重合されたものであってもよく、この場合に、機械的物性に優れるという効果があり、通常の乳化重合方法により製造されたものであれば、特に制限されない。他の例として、前記シードは、重合されたゴム質重合体がコロイド状態で水に分散したラテックスの形態であってもよい。
前記シードは、一例として、平均粒径が2,000Å超〜3,500Å以下、2,500Å以上〜3,500Å以下、あるいは3,000Å以上〜3,500Å以下であり、ゲル含量が60〜95重量%、65〜80重量%、あるいは65〜75重量%である大粒径のシードと、一例として、平均粒径が500Å〜2,000Å、1,000Å〜2,000Å、あるいは1,000Å〜1,500Åであり、ゲル含量が60〜95重量%、70〜95重量%、あるいは80〜95重量%である小粒径のシードとのバイモーダル(bimodal)であってもよく、この範囲内で、衝撃強度及び機械的物性に優れるという効果がある。
本記載において、平均粒径は、米国Nicomp社のNicomp 370HPL機器を用いてダイナミックレーザーライトスキャタリング方法により測定する。
本記載において、ゲル含量は、ポリブタジエンゴムラテックスを希酸や金属塩を使用して凝固させた後、洗浄して、60℃の真空オーブンで24時間乾燥させた後、得られたゴム塊をはさみで細かく切った後、1gのゴム切片をトルエン100gに入れ、室温の暗室で48時間保管した後、ゾルとゲルに分離し、それぞれ乾燥させた後、下記の数式によって測定する。
前記シードを構成する大粒径のシードと小粒径のシードは、一例として、重量比で50:50〜90:10、60:40〜75:25、60:40〜70:20、あるいは70:30〜75:25であってもよく、この範囲内で、分散度及び表面特性に優れるという効果がある。
前記シードは、一例として、共役ジエン系ゴム質重合体、芳香族ビニル化合物、及びビニルシアン化合物の総含量100重量%を基準として、30〜80重量%、40〜75重量%、あるいは50〜70重量%含まれてもよく、この範囲内で、機械的物性及び表面特性に優れるという効果がある。
前記シェルは、前記バイモーダルシードを囲み、平均炭素数と分子量を有する脂肪酸又はその金属塩を含んで乳化グラフト重合されたもので、一例として、共役ジエン系ゴム質重合体、芳香族ビニル化合物、及びビニルシアン化合物の総含量100重量%を基準として、20〜70重量%、25〜60重量%、あるいは30〜50重量%含まれてもよく、この範囲内で、機械的物性及び物性バランスに優れるという効果がある。
前記芳香族ビニル化合物は、一例として、スチレン、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、o−t−ブチルスチレン、ブロモスチレン、クロロスチレン、トリクロロスチレン、及びこれらの誘導体からなる群から選択された1つ以上であってもよく、前記ビニルシアン化合物は、一例として、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル、及びこれらの誘導体からなる群から選択された1つ以上であってもよい。
本記載において誘導体とは、もとの化合物の水素原子のうち1つ又は2つ以上が、ハロゲン基、アルキル基、またはヒドロキシ基で置換された化合物を意味し得る。
前記ビニルシアン化合物は、シェル(芳香族ビニル−ビニルシアン重合体シェル)の全重量に対して、5〜28重量%、5重量%以上〜25重量%未満、5〜20重量%、5〜15重量%、あるいは5〜10重量%含まれることが好ましく、この範囲内で、機械的物性及び物性バランスに優れるという効果がある。前記シェルに含まれる芳香族ビニル化合物とビニルシアン化合物の含量は、一例として、重量比を基準として、90:10〜99:1の範囲で含まれてもよい。
前記脂肪酸は、一例として、鎖の炭素数が異なる2種以上、2種〜10種、あるいは2種〜5種の脂肪酸ダイマー、その金属塩、またはこれらの混合であってもよい。前記脂肪酸の鎖の平均炭素数は、一例として、10以上、33以上、33〜44、あるいは33〜36であってもよく、この範囲内で、熱安定性に優れるため、押出及び射出加工時にガス発生量を低減させるという効果がある。
前記脂肪酸は、一例として、不飽和度が1〜20、1〜10、1〜5、あるいは2〜3である不飽和脂肪酸ダイマーを含むことができ、この範囲内で、押出及び射出成形時に揮発分が少ないという効果がある。
前記脂肪酸の分子量は、一例として、500g/mol以上、500〜2000g/mol、あるいは500〜1000g/molであってもよく、この範囲内で、熱安定性に優れるため、押出及び射出加工時にガス発生量を低減させるという効果がある。
ここで、分子量は、120℃のオーブンで15分間乾燥して固形分を得、これをTHF溶媒に0.2重量%の濃度で溶解して溶液を作った後、これをゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)機器で測定した平均分子量又は重量平均分子量を称する。
前記脂肪酸は、一例として、オレイン酸、オレイン酸系ダイマー、ミリストレイン酸、リノール酸、及びこれらの金属塩からなる群から選択された1つ以上を含むことができる。
前記金属塩の金属は、一例として、アルカリ金属であり、具体例として、カリウムまたはナトリウムなどであってもよい。
前記脂肪酸は、一例として、前記共役ジエン系ゴム質重合体、芳香族ビニル化合物、及びビニルシアン化合物の総含量100重量部を基準として、0.1〜3重量部、0.1〜2重量部、0.1〜1重量部、あるいは0.1〜0.3重量部含まれてもよく、この範囲内で、重合物の重合安定性及び貯蔵安定性を増大させるという効果がある。
前記脂肪酸は、一例として、オレイン酸系ダイマーを50重量%以上、60〜100重量%、あるいは61〜100重量%含むことができ、この範囲内で、熱安定性が著しく優れるため、押出及び射出加工時にガス発生量を低減させるという効果がある。
前記脂肪酸は、一例として、前記共役ジエン系ゴム質重合体、芳香族ビニル化合物、及びビニルシアン化合物の総含量100重量部を基準として、0.1〜3重量部、0.1〜2重量部、0.1〜1重量部、あるいは0.1〜0.3重量部含まれてもよい。
本発明の熱可塑性樹脂は、一例として、グラフト率が50%以上、60〜90%、または70〜85%であってもよく、この範囲内で、表面光沢及び分散度に優れ、機械的物性に優れるという効果がある。
本発明の熱可塑性樹脂は、一例として、重量平均分子量が20,000〜200,000g/mol、20,000〜150,000g/mol、20,000〜100,000g/mol、30,000g/mol以上〜85,000g/mol未満、あるいは30,000〜70,000g/molであってもよく、この範囲内で、表面光沢及び分散度に優れ、機械的物性に優れるという効果がある。
本発明の熱可塑性樹脂は、他の一例として、重量平均分子量が100,000〜200,000g/mol、120,000〜180,000g/mol、または130,000〜170,000g/molであってもよく、この範囲内で、表面光沢及び分散度に優れ、機械的物性に優れるという効果がある。
ここで、重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定した分子量を称する。
本発明の熱可塑性樹脂は、グラフト密度(σ)が0.12超〜0.80以下、0.20〜0.70、あるいは0.30〜0.64であってもよく、この範囲内で、表面光沢及び分散度に優れ、機械的物性に優れるという効果がある。
ここで、前記グラフト密度(σ)は、下記の数式で表されることを特徴とする:
(ここで、gdは、下記数式2によって計算されたグラフト率(%)であり、Dは、光散乱法で測定された平均粒径であり、ρは、ASTM D792方法により測定されたブタジエンゴム粒子の密度値であって、前記式において提示されたρPは、大粒径PBL0.94g/cm3、小粒径PBL0.97g/cm3を示し、NAは、アボガドロ定数(Avogadro’s constant)であり、Mgは、ゾル−ゲル分離法の上澄液から分離されたゾルの乾燥物をTFT溶液に溶解した後、GPCで測定された分子量であって、20,000〜150,000g/molの範囲内である。)
(ここで、グラフトされた単量体の重量は、(ゾル−ゲル分離後に残った沈殿物の重量(g))−(ゴム質の重量(g))であり、ゴム質の重量は、理論上、投入されたゴム質重合体の固形分基準の重量(g)である。)
前記ゾル−ゲル分離法は、一例として、収得された粉体状の熱可塑性樹脂1gを、アセトン50gに入れて24時間攪拌して溶解させ、この溶液を20,000rpm、−20℃の条件の遠心分離機を用いて分離した後、上澄液を分離してゾル−ゲルに分離するものであり得る。
前記粉体状の熱可塑性樹脂は、塩を使用して凝集を行って収得されたものが、熱分解安定性に優れるため、押出及び射出加工時にガス発生量を低減させるという効果がある。
前記塩は、一例として、MgSO4などのような硫酸塩、CaCl2などのようなカルシウム塩、炭酸塩、またはこれらの混合であってもよく、この場合に、結合によって残留乳化剤の揮発温度が高くなることで、高い温度での加工時に残留物によるガス発生量が減少して、射出物の表面への沈着物の形成が抑制され、表面平滑度を良好にして、めっき塗装のような2次加工時に美麗な外観を得るのに有益であるという効果がある。
本発明の熱可塑性樹脂は、グラフト密度を改善する組成を提供するので、ブレンディング樹脂に分散度を高めることで、高光沢性を有するという効果がある。
本発明の熱可塑性樹脂は、製造方法が特定されないが、一例として、シードを重合する段階;及び前記シェルに、鎖(chain)の平均炭素数が10以上であり、分子量が500〜2000g/molである脂肪酸又はその金属塩を含み、乳化グラフト重合させてシェルを製造する段階;を含んで構成され得る。
前記シードは、一例として、平均粒径が2,000Å超〜3,500Å以下である大粒径のゴム質重合体と、平均粒径が500Å〜2,000Åである小粒径のゴム質重合体とを含むことができる。
前記シード重合は、一例として、乳化重合で行われてもよい。
前記シード重合及び乳化グラフト重合方法は、一般的にABS樹脂の製造方法に用いられるシード重合及び乳化グラフト重合であれば、特に制限されない。
一例として、本発明の熱可塑性樹脂の製造方法は、シード重合時及び/又は乳化グラフト重合時に、乳化剤として、アルキルアリールスルホネート、アルカリメチルアルキルスルフェート、スルホン化アルキルエステル、及び不飽和脂肪酸の金属塩からなる群から選択された1つ以上をさらに含むことができ、添加量は、単量体の合計100重量部(乳化グラフト重合時、ゴム質重合体を含む)を基準として、一例として、1.0〜3.0重量部であってもよい。
本発明の熱可塑性樹脂の製造方法は、シード重合時及び/又は乳化グラフト重合時に、開始剤として、水溶性開始剤または脂溶性開始剤を使用することができ、前記水溶性開始剤は、一例として、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどを含み、前記脂溶性開始剤は、クメンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、三級ブチルヒドロペルオキシド、パラメタンヒドロペルオキシド、ベンゾイルペルオキシドなどを含み、必要に応じて、これらを組み合わせて使用することが可能である。
前記開始剤は、単量体の合計100重量部(乳化グラフト重合時、ゴム質重合体を含む)を基準として、一例として、0.01〜0.5重量部、または0.1〜0.3重量部を使用することができ、前記範囲内で、過反応を発生させず、目的とする粒径及び大きさの分布を有する重合体となり得る。
本発明の熱可塑性樹脂の製造方法は、一例として、シード重合時及び/又は乳化グラフト重合時に、酸化−還元系触媒として、ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート、ソジウムエチレンジアミンテトラアセテート、硫酸第一鉄、デキストロース、ピロリン酸ナトリウム、及び亜硫酸ナトリウムからなる群から選択された1つ以上を含むことができる。
前記酸化−還元系触媒は、単量体の合計100重量部(乳化グラフト重合時、ゴム質重合体を含む)を基準として、一例として、0.001〜0.4重量部、0.005〜0.2重量部、または0.01〜0.2重量部を使用することができ、前記範囲内では、重合反応を促進して熱可塑性樹脂を短時間内に製造することができる。
前記シェルを乳化グラフト重合する段階では、前記反応物を投入した後、60〜90℃、または60〜80℃で、3〜5時間、または2〜4時間反応させてグラフト重合させることが好ましい。これは、上述した範囲内で、開始剤の活性化により重合反応が開始され、除熱が容易であるためである。また、上述した範囲に温度及び反応時間を制御する場合、大きさの分布が均一な重合体が製造され得る。
前記シェルを乳化グラフト重合する段階は、必要に応じて、分子量調節剤を、前記共役ジエン系ゴム質重合体、芳香族ビニル化合物及びビニルシアン化合物の総含量100重量部を基準として、0.1〜1重量部、0.2〜0.6重量部、または0.3〜0.5重量部さらに含むことができ、上述した範囲で分子量調節剤をさらに含む場合、目的とする平均粒径を有する重合体を形成するのに有利であり、重合体の大きさが均一になるという効果がある。
前記分子量調節剤は、一例として、3級ドデシルメルカプタンなどのメルカプタン類化合物を使用することができる。
本発明の他の一例は、グラフト重合反応に使用される開始剤及び酸化−還元系触媒を反応初期に全量投入することが可能であるが、上述したように、開始剤及び酸化−還元系触媒を分割投入する場合、反応熱の除熱が容易であり、副反応を抑制しながらも、未反応単量体の含量が減少して、重合体の品質及び生産性を向上させることができる。
前述した投入後、昇温速度5〜30/hr、あるいは10〜20/hr下で、60〜100℃、あるいは70〜90℃まで昇温させて第2次グラフト重合反応を行うことができる。前記のように反応物の温度を昇温させることによって、未反応単量体の反応を促進して、さらに短い時間内に高い転化率を達成することができる。
前記重合反応は、一例として、重合転化率90〜99%、95〜99%、または97〜99%の時点で反応を終結することが好ましく、前記範囲では、生成物内に未反応単量体の含量が少なく、重合度の高い重合体が製造され得る。
本記載において、重合転化率は、グラフト共重合体ラテックス1.5gを150℃の熱風乾燥機内で15分間乾燥させた後、重量を測定して総固形分含量(TSC)を求め、下記の数式によって測定する。
TSC:総固形分含量(重量部)
M:投入された単量体の総含量(重量部)
W:投入された水の含量(重量部)
S:投入された乳化剤及びその他の副原料の固形分含量(重量部)
前述した記載以外に、グラフト率、反応圧力などのような他の反応条件は、本発明の属する技術分野で通常行われている範囲内であれば、特に制限されず、必要に応じて適宜選択して行うことができる。
前記本発明によって製造されたグラフト共重合体ラテックスは、前述した塩凝集、洗浄、乾燥などの通常の工程を経て粉末の形態で製造され、この粉末は、ポリ(アリーレンエーテル)樹脂などの非極性樹脂と混合し、押出及び射出して成形品として製造され得る。
すなわち、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、前記熱可塑性樹脂及びポリアリーレンエーテル樹脂を含むことを特徴とする。
前記熱可塑性樹脂組成物は、一例として、ポリアリーレンエーテル樹脂からなるマトリックス樹脂に前記熱可塑性樹脂が分散した形態であってもよく(図1参照)、この場合に、衝撃強度及び光沢などの物性バランスに優れるという効果がある。
前記ポリ(アリーレンエーテル)樹脂は、一例として、下記化学式1又は化学式2で表される化合物の単独重合体、または下記化学式1及び化学式2の化合物を含む共重合体であってもよい。
前記Ra、R1、R2、R3、及びR4は、アリーレン基(Ar)またはフェニレン基の置換体であって、それぞれ独立に又は同時に、水素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、プロピル、アリル、フェニル、メチルベンジル、クロロメチル、ブロモメチル、シアノエチル、シアノ、メトキシ、フェノキシ、またはニトロ基であり、前記nは、4〜20の整数であり、Arは、炭素数7〜20のアリーレン基である。一例として、R1及びR2は、アルキル基または炭素数1〜4のアルキル基であり、R3及びR4は水素であってもよい。
前記ポリ(アリーレンエーテル)樹脂は、一例として、ポリ(フェニレンエーテル)系樹脂であってもよい。
前記ポリ(フェニレンエーテル)系樹脂は、下記化学式3で表すことができるポリ(アリーレンエーテル)樹脂を意味する。
前記W、X、Y、及びZは、水素または置換基であり、nは繰り返し単位である。
前記W、X、Y、及びZは、それぞれ独立に又は同時に、水素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、プロピル、アリル、フェニル、メチルベンジル、クロロメチル、ブロモメチル、シアノエチル、シアノ、メトキシ、フェノキシ、またはニトロ基であり、前記nは、4〜20の整数である。
前記ポリ(アリーレンエーテル)樹脂の単独重合体は、特に制限しないが、具体例として、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジプロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジメトキシ−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジクロロメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジブロモメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジフェニル−1,4−フェニレン)エーテル、及びポリ(2,5−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルからなる群から選択された1つ以上であってもよい。
また、前記ポリ(アリーレンエーテル)樹脂の共重合体は、特に制限しないが、具体例として、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体、2,6−ジメチルフェノールとo−クレゾールとの共重合体、及び2,3,6−トリメチルフェノールとo−クレゾールとの共重合体からなる群から選択された1つ以上であってもよい。
前記ポリ(アリーレンエーテル)樹脂は、一例として、本発明に係る樹脂組成物の総重量を基準として、50〜85重量%、あるいは50〜80重量%であってもよく、この範囲内で、衝撃強度、機械的物性、及び表面光沢に優れるという効果がある。
前記ポリ(アリーレンエーテル)樹脂は、一例として、重量平均分子量が10,000〜100,000g/mol、10,000〜70,000g/mol、あるいは15,000〜45,000g/molであってもよく、この範囲内で、寸法安定性及び物性バランスに優れるという効果がある。
前記熱可塑性樹脂組成物は、その物性に影響を与えない範囲で、一例として、熱安定剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、抗菌剤、または滑剤などの添加剤をさらに含むことができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物を溶融押出した試片の場合、45°の光源に対する光沢度を測定すると、表面光沢度が66超、80超、85〜99、あるいは88〜96の高光沢性を有することができる。
前記試片は、ASTM D 638に準拠して測定した引張伸び率が32%超、40%以上、あるいは42〜65%である、改善された機械的物性を有することができる。
前記試片は、熱可塑性樹脂組成物を250〜300℃の加工温度で射出成形するか、または押出してペレットを製造した後、射出成形及び金型工程を通じて製造することができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、機械的強度に優れるだけでなく、光沢が非常に優れるので、既存のブレンディング素材を代替することができると期待される。
以下、本発明の理解を助けるために好適な実施例を提示するが、以下の実施例は、本発明を例示するものに過ぎず、本発明の範疇及び技術思想の範囲内で様々な変更及び修正が可能であることは通常の技術者にとって明らかであり、このような変更及び修正が添付の特許請求の範囲に属することも当然である。
[実施例]
実施例1
熱可塑性樹脂の製造段階
シード重合段階−大粒径のシードの重合
窒素置換された重合反応器に、イオン交換水100重量部、単量体として1,3−ブタジエン65重量部、乳化剤として、下記の表1に記載されたオレイン酸ダイマーとロジン石鹸との混合乳化剤2.5重量部、電解質として炭酸カリウム(K2CO3)1.2重量部、分子量調節剤として3級ドデシルメルカプタン(TDDM)0.4重量部、重合開始剤として過硫酸カリウム(K228)0.3重量部を一括投入し、反応温度70℃で重合転化率30〜40%まで反応させた後、1,3−ブタジエン35重量部を連続投入し、75℃で重合転化率60%まで反応させた後、過硫酸カリウム(K228)0.2重量部を一括投入し、82℃まで昇温させ、重合転化率95%で反応を終了して、平均粒径3100Å、ゲル含量70重量%のポリブタジエンゴムラテックス(大粒径のシード)を収得した。
シード重合段階−小粒径のシードの重合
窒素置換された重合反応器に、イオン交換水100重量部、単量体として1,3−ブタジエン80重量部、乳化剤として、下記の表1に記載されたオレイン酸ダイマーとロジン石鹸との混合乳化剤3.0重量部、電解質として炭酸カリウム(K2CO3)0.5重量部、分子量調節剤として3級ドデシルメルカプタン(TDDM)0.4重量部、重合開始剤として過硫酸カリウム(K228)0.3重量部を一括投入し、反応温度70℃で重合転化率30〜40%まで反応させた後、1,3−ブタジエン20重量部を連続投入し、75℃で重合転化率60%まで反応させた後、過硫酸カリウム(K228)0.2重量部を一括投入し、82℃まで昇温させ、重合転化率95%で反応を終了して、平均粒径1200Å、ゲル含量90重量%のポリブタジエンゴムラテックス(小粒径のシード)を収得した。
シェル重合段階
窒素置換された重合反応器に、イオン交換水100重量部、前記シード重合段階で重合されたポリブタジエンゴムラテックス(大粒径のシード)50重量部(固形分基準)、前記シード重合段階で重合されたポリブタジエンゴムラテックス(小粒径のシード)5重量部(固形分基準)を投入し、次いで、スチレンとアクリロニトリルの単量体混合物5重量部(アクリロニトリル含量5重量%)、分子量調節剤として3級ドデシルメルカプタン(TDDM)0.3重量部、重合開始剤としてt−ブチルヒドロペルオキシド0.2重量部を順次投入し、50℃で30分間攪拌した後、デキストロース0.035重量部、ピロリン酸ナトリウム0.06重量部、及び硫酸第一鉄0.0015重量部で構成された酸化−還元触媒を一括投入し、70℃に1時間かけて昇温しながら重合を行った。
次いで、イオン交換水100重量部、スチレンとアクリロニトリルの単量体混合物40重量部(アクリロニトリル含量5重量%)、及び乳化剤としてオレイン酸ダイマー(C36)1.0重量部、分子量調節剤として3級ドデシルメルカプタン0.1重量部、重合開始剤としてクメンヒドロペルオキシド0.1重量部で構成された乳化液を、70℃の等温条件で2時間連続投入し、70℃でさらに2時間維持した。
このとき、重合転化率は95%のレベルであり、次いで、クメンヒドロペルオキシド0.05重量部を、デキストロース0.035重量部、ピロリン酸ナトリウム0.06重量部、及び硫酸第一鉄0.0015重量部で構成された酸化−還元触媒と共に一括投入し、追加で75℃に昇温しながら1時間さらに重合を行った。最終重合物の重合転化率は98.8%のレベルであった。
次いで、前記収得されたシード−シェル構造のABSグラフト共重合体ラテックスを硫酸塩2重量部で凝固させた後、洗浄して粉体(a1)を収得した。
熱可塑性樹脂組成物の製造段階
前記収得されたABSグラフト共重合体の粉体(a1)25重量部、及びポリフェニレンエーテル75重量部を混合機に入れて混合した後、押出機を用いて、250〜300℃で溶融及び混練してペレット化した後、射出機を用いて物性測定のための実施例1の試片(A1)を作製した。
実施例2
前記実施例1のシェル重合段階において、前記シード重合段階で重合されたポリブタジエンゴムラテックス(大粒径のシード)50重量部の代わりに35重量部を投入し、前記シード重合段階で重合されたポリブタジエンゴムラテックス(小粒径のシード)5重量部の代わりに20重量部を投入した以外は、前記実施例1と同様の方法で行ってABSグラフト共重合体の粉体(a2)を収得した。
さらに、前記実施例1の熱可塑性樹脂組成物の製造段階において、ABSグラフト共重合体の粉体(a1)の代わりにABSグラフト共重合体の粉体(a2)を投入した以外は、前記実施例1と同様の方法で行って実施例2の試片(A2)を作製した。
実施例3
前記実施例1の熱可塑性樹脂組成物の製造段階において、ABSグラフト共重合体の粉体(a1)25重量部の代わりにABSグラフト共重合体の粉体(a1)50重量部を投入し、ポリフェニレンエーテルを75重量部の代わりに50重量部を投入した以外は、前記実施例1と同様の方法で行って実施例3の試片(A3)を作製した。
実施例4
前記実施例1のシェル重合段階において、前記シード重合段階で重合されたポリブタジエンゴムラテックス(大粒径のシード)50重量部の代わりに35重量部を投入し、前記シード重合段階で重合されたポリブタジエンゴムラテックス(小粒径のシード)5重量部の代わりに20重量部を投入し、分子量調節剤として3級ドデシルメルカプタン(TDDM)0.3重量部の代わりに0.1重量部を投入し、初期一括投入及び連続投入のためのスチレンとアクリロニトリルの単量体混合物に対して、アクリロニトリル5重量%の代わりにアクリロニトリル10重量%を投入した以外は、前記実施例1と同様の方法で行ってABSグラフト共重合体の粉体(a3)を収得した。
さらに、前記実施例1の熱可塑性樹脂組成物の製造段階において、ABSグラフト共重合体の粉体(a1)の代わりにABSグラフト共重合体の粉体(a4)を投入した以外は、前記実施例1と同様の方法で行って実施例4の試片(A4)を作製した。
実施例5
実施例2と同様の方法及びゴム組成で重合を行い、粒径3600Åの大粒径のシード、粒径900Åの小粒径のシードを使用した以外は、前記実施例2と同様の方法で重合してABSグラフト粉体(a5)を得、同一の方法の加工を通じて実施例5の試片(A5)を作製した。
実施例6
前記実施例1のシェル重合段階において、オレイン酸ダイマーの代わりにミリストレイン酸ダイマーに同量置き換えて使用した以外は、前記実施例1と同様の方法で重合してABSグラフト粉体(a6)を得、同一の方法の加工を通じて試片(A6)を作製した。
実施例7
前記実施例1のシェル重合段階において、前記シード重合段階で重合されたポリブタジエンゴムラテックス(大粒径のシード)50重量部の代わりに40重量部を投入し、前記シード重合段階で重合されたポリブタジエンゴムラテックス(小粒径のシード)5重量部の代わりに15重量部を投入し、次いで、スチレンとアクリロニトリルの単量体混合物10重量部(アクリロニトリル含量5重量%)、分子量調節剤として3級ドデシルメルカプタン(TDDM)0.05重量部、重合開始剤としてt−ブチルヒドロペルオキシド0.2重量部を順次投入し、50℃で30分間攪拌した後、デキストロース0.035重量部、ピロリン酸ナトリウム0.06重量部、及び硫酸第一鉄0.0015重量部で構成された酸化−還元触媒を一括投入し、70℃に1時間かけて昇温しながら重合を行った。
次いで、イオン交換水100重量部、スチレンとアクリロニトリルの単量体混合物30重量部(アクリロニトリル含量5重量%)、及び乳化剤としてオレイン酸ダイマー(C36)1.0重量部、分子量調節剤として3級ドデシルメルカプタン0.05重量部、重合開始剤としてクメンヒドロペルオキシド0.1重量部で構成された乳化液を、70℃の等温条件で2時間連続投入し、70℃でさらに2時間維持した。
このとき、重合転化率は95%のレベルであり、次いで、クメンヒドロペルオキシド0.05重量部を、デキストロース0.035重量部、ピロリン酸ナトリウム0.06重量部、及び硫酸第一鉄0.0015重量部で構成された酸化−還元触媒と共に一括投入し、追加で75℃に昇温しながら1時間さらに重合を行った。最終重合物の重合転化率は98.8%のレベルであった。
次いで、前記収得されたシード−シェル構造のABSグラフト共重合体ラテックスを硫酸塩2重量部で凝固させた後、洗浄して粉体(a7)を収得した。
さらに、前記実施例1の熱可塑性樹脂組成物の製造段階において、ABSグラフト共重合体の粉体(a1)の代わりにABSグラフト共重合体の粉体(a7)を投入した以外は、前記実施例1と同様の方法で行って実施例7の試片(A7)を作製した。
実施例8
前記実施例1のシェル重合段階において、前記シード重合段階で重合されたポリブタジエンゴムラテックス(大粒径のシード)50重量部の代わりに40重量部を投入し、前記シード重合段階で重合されたポリブタジエンゴムラテックス(小粒径のシード)5重量部の代わりに15重量部を投入し、次いで、スチレンとアクリロニトリルの単量体混合物10重量部(アクリロニトリル含量5重量%)、分子量調節剤として3級ドデシルメルカプタン(TDDM)0.02重量部、重合開始剤としてt−ブチルヒドロペルオキシド0.2重量部を順次投入し、50℃で30分間攪拌した後、デキストロース0.035重量部、ピロリン酸ナトリウム0.06重量部、及び硫酸第一鉄0.0015重量部で構成された酸化−還元触媒を一括投入し、70℃に1時間かけて昇温しながら重合を行った。
次いで、イオン交換水100重量部、スチレンとアクリロニトリルの単量体混合物30重量部(アクリロニトリル含量5重量%)、及び乳化剤としてオレイン酸ダイマー(C36)1.0重量部、分子量調節剤として3級ドデシルメルカプタン0.02重量部、重合開始剤としてクメンヒドロペルオキシド0.1重量部で構成された乳化液を、70℃の等温条件で2時間連続投入し、70℃でさらに2時間維持した。
このとき、重合転化率は95%のレベルであり、次いで、クメンヒドロペルオキシド0.05重量部を、デキストロース0.035重量部、ピロリン酸ナトリウム0.06重量部、及び硫酸第一鉄0.0015重量部で構成された酸化−還元触媒と共に一括投入し、追加で75℃に昇温しながら1時間さらに重合を行った。最終重合物の重合転化率は98.8%のレベルであった。
次いで、前記収得されたシード−シェル構造のABSグラフト共重合体ラテックスを硫酸塩2重量部で凝固させた後、洗浄して粉体(a8)を収得した。
さらに、前記実施例1の熱可塑性樹脂組成物の製造段階において、ABSグラフト共重合体の粉体(a1)の代わりにABSグラフト共重合体の粉体(a8)を投入した以外は、前記実施例1と同様の方法で行って実施例8の試片(A8)を作製した。
比較例1
前記実施例1のシェル重合段階において、スチレンとアクリロニトリルの単量体混合物5重量部(アクリロニトリル5重量%)の代わりにスチレンとアクリロニトリルの単量体混合物10重量部(アクリロニトリル25重量%)を投入し、連続投入のためのスチレンとアクリロニトリルの単量体混合物40重量部(アクリロニトリル5重量%)の代わりにスチレンとアクリロニトリルの単量体混合物35重量部(アクリロニトリル25重量%)を投入し、乳化剤としてオレイン酸ダイマー(C36)1.0重量部の代わりにロジン酸カリウム塩1.0重量部を投入した以外は、前記実施例1と同様の方法で行ってABSグラフト共重合体の粉体(b1)を収得した。
さらに、前記実施例1の熱可塑性樹脂組成物の製造段階において、ABSグラフト共重合体の粉体(a1)の代わりにABSグラフト共重合体の粉体(b1)を投入した以外は、前記実施例1と同様の方法で行って比較例1の試片(B1)を作製した。
比較例2
前記実施例1において、熱可塑性樹脂の重合段階を経ずに、高衝撃ポリスチレン(以下、HIPSという)として、製品名SG910(LG化学)を25重量部投入した以外は、前記実施例1と同様の方法で行って比較例2の試片(B2)を作製した。
比較例3
前記比較例2において、ポリフェニレンエーテルを75重量部の代わりに50重量部投入し、HIPSを25重量部の代わりに50重量部投入した以外は、前記実施例1と同様の方法で行って比較例3の試片(B3)を作製した。
比較例4
前記比較例1と同様の方法を通じて製造し、ゴム質重合体を適用するにおいて、大粒径のゴム質重合体55重量部を単独で適用した以外は、同様の方法を通じて重合物を製造し、これを通じて粉体(b2)を製造し、比較例1と同様の方法及び組成を用いて試片(B4)を作製した。
比較例5
前記比較例1と同様の方法を通じて製造し、ゴム質重合体を適用するにおいて、小粒径のゴム質重合体55重量部を単独で適用した以外は、同様の方法を通じて重合物を製造し、これを通じて粉体(b3)を製造し、比較例1と同様の方法及び組成を用いて試片(B5)を作製した。
[試験例]
前記実施例1〜2、4〜8、及び比較例1、4、5で収得したABSグラフト共重合体の粉体(a1、a2、a4、a5、a6、a7、a8、b1、b2、b3)の物性を、下記の方法で測定し、その結果を、下記の表1及び表2にそれぞれ示す。
測定方法
*平均粒径(Å):米国Nicomp社のNicomp 370HPL機器を用いてダイナミックレーザーライトスキャタリング法により測定した。
*グラフト率:下記の数式6で表される値であって、通常、グラフト重合時に添加されるゴムの総重量に対してグラフトされる重合体がどれくらいであるかを示す指標である。これは、グラフトされた重合体の重量比に対する値を示したもので、グラフト密度とは異なる意味を有する。一例として、同一のグラフト率においては、分子量が小さいものがグラフト密度が高い。
*ゲル含量(重量%):ポリブタジエンゴムラテックスを希酸や金属塩を使用して凝固させた後、洗浄して、60℃の真空オーブンで24時間乾燥させた後、得られたゴム塊をはさみで細かく切った後、1gのゴム切片をトルエン100gに入れ、室温の暗室で48時間保管した後、ゾルとゲルに分離し、それぞれ乾燥させた後、下記の数式3によりゲル含量を測定した。
*重合転化率(%):グラフト共重合体ラテックス1.5gを150℃の熱風乾燥機内で15分間乾燥させた後、重量を測定して総固形分含量(TSC)を求め、下記の数式4によって重合転化率を計算した。
TSC:総固形分含量(重量部)
M:投入された単量体の総含量(重量部)
W:投入された水の含量(重量部)
S:投入された乳化剤及びその他の副原料の固形分含量(重量部)
*表面光沢度(Gloss、45°):試片を用いて、標準測定ASTM D528に準拠して45°の角度で測定した。
*凝固物の含量(Coagulum、重量%):反応槽内に生成された凝固物の重量、ゴム及び単量体の総重量を測定し、下記の数式5によって凝固物の含量を計算した。
*グラフト密度(σ)、全体のグラフト率(%)、分子量(Mw):収得された粉体状の熱可塑性樹脂1gを、アセトン50gに入れて24時間攪拌して溶解させ、この溶液を20,000rpm、−20℃の条件の遠心分離機を用いて分離した後、上澄液を分離し、沈殿した沈殿物を熱風乾燥機を通じて12時間乾燥させた後、乾燥された沈殿物の重量を測定した。前記測定された重量を用いて、下記数式2によってグラフト率を計算した。
グラフトされた単量体の重量:(ゾル−ゲル分離後に残った沈殿物の重量)−(ゴム質の重量)
ゴム質の重量:理論上、投入されたゴム質重合体の固形分基準の重量
前記上澄液から分離されたゾルの乾燥物をTFT溶液に溶解した後、GPCで測定して分子量(Mw)を測定した。
さらに、グラフト密度(σ)は、下記の数式1によって計算した。
dは、前記数式2によって計算されたグラフト率(%)であり、Dは、光散乱法で測定された平均粒径である。
ρは、ASTM D792方法により測定されたブタジエンゴム粒子の密度値であって、前記式において提示されたρPは、大粒径PBL0.94g/cm3、小粒径PBL0.97g/cm3を示す。
Aは、アボガドロ定数(Avogadro’s constant)である。
gは、GPCで測定された分子量であって、2万〜15万の範囲内である。
参考に、実施例1の場合、グラフト率0.7、NA6.02×1023(mol-1)、平均粒径(P/S)292.7273nm、密度(g/cm3)0.943182、分子量(Mw/103)30g/molで計算されたグラフト密度が0.64である。
*ガス発生量(ppm):製造された各粉体に対するガス発生の程度は、TGA機器を用いて窒素、250℃の等温条件下で60分間放置したときの重量減少分を測定して使用した。
前記表1と表2を比較すると、本発明によって製造された実施例1〜2、4〜8の場合、比較例1、4、5に比べて、グラフト密度が特定の範囲内であり、ガス発生量を低減させ、凝固物の含量が減少して、重合後のラテックス安定性が改善されたことが確認できた。
<追加試験例>
前記実施例1〜8、比較例1〜3の熱可塑性樹脂組成物試片(A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、A8、B1、B2、B3)の物性を下記の方法で測定し、その結果を、下記の表3に示す。
測定方法
*衝撃強度(Notched Izod Impact Strength、kgf・m/m):1/4"の試片を用いて、標準測定ASTM D256に準拠して測定した。
*引張強度(TS、kg/cm2):ASTM D638に準拠して測定した。
*引張伸び率(TE、%):ASTM D638に準拠して測定した。
*表面光沢度(Gloss、45°):試片を用いて、標準測定ASTM D523に準拠して45°の角度で測定した。
前記表3に示したように、本発明によって製造された実施例1〜8の場合、シェル重合段階に含まれたオレイン酸系ダイマー系乳化剤の鎖の平均炭素数が本発明の含量範囲よりも低い比較例1に比べて、ポリフェニレンエーテルにブレンディングした成形品に対して、衝撃強度、機械的物性、及び光沢度がいずれも優れていることが確認できた。
また、本発明によって製造されたABS熱可塑性樹脂の粉体ではなく、HIPSをブレンディングした比較例2又は3の場合、衝撃強度と光沢度が低下したことが確認できた。
また、本発明によって製造されたバイモーダルシードベースのABS熱可塑性樹脂の粉体ではなく、ユニモーダルシードベースの比較例4又は5の場合、衝撃強度と光沢度が低下したことが確認できた。
図1は、上述した表3の実施例1、比較例1、比較例2のそれぞれのポリフェニレンエーテルマトリックスに熱可塑性樹脂組成物がドメインとして分散したSEM結果である。図1を参照すると、本発明によって製造された熱可塑性樹脂組成物の場合、比較例1又は比較例2よりも改善された分散効果を確認できる。
図2は、上述した表1及び表2の乳化剤を含め、オレイン酸ダイマー、Rosin Soap(ロジン酸カリウム塩)、及びFatty Soap(脂肪酸カリウム塩)の熱重量分析(TGA)グラフである。図2及び下記の表4を説明すると、Fatty soapよりもRosin soapが熱安定性に優れ、オレイン酸系ダイマーがRosin soapよりも熱安定性に優れていることを確認できる。
上述したように、本発明では、グラフト密度を改善させることができる組成を有する熱可塑性樹脂をブレンディングすることによって分散度を改善させて、押出成形及び射出成形時に、既存のブレンディング樹脂の物性と比較して、同等レベル以上の光沢性及び機械的物性を保有したブレンディング素材を提供することができる。

Claims (12)

  1. シード−シェル構造のグラフト共重合体であって、
    平均粒径が2,000Å超〜3,500Å以下である大粒径のゴム質重合体と、平均粒径が500Å〜2,000Åである小粒径のゴム質重合体とを含むバイモーダルシードと、前記シードを囲む芳香族ビニル−ビニルシアン重合体シェルとを含み、
    前記シェルの全重量に対して、前記ビニルシアン化合物は5重量%以上25重量%未満含まれる熱可塑性樹脂であって、
    前記シード−シェル構造のグラフト共重合体は、
    (a)バイモーダル共役ジエン系ゴム質重合体を含むシードと、
    (b)前記シードを囲み、芳香族ビニル化合物、ビニルシアン化合物、及び不飽和度2〜3の脂肪酸ダイマー又はその金属塩を重合して製造されたシェルとを含み、
    前記熱可塑性樹脂は、下記数式1で表されるグラフト密度(σ)が0.16〜0.64である、熱可塑性樹脂。
    (ここで、gdは、下記数式2によって計算されたグラフト率(%)であり、
    Dは、光散乱法で測定された平均粒径であり、
    ρは、ASTM D792方法により測定されたブタジエンゴム粒子の密度値であって、前記式において提示されたρPは、大粒径PBL0.94g/cm3、小粒径PBL0.97g/cm3を示し、
    Aは、アボガドロ定数(Avogadro’s constant)であり、
    gは、ゾル−ゲル分離法の上澄液から分離されたゾルの乾燥物をTFT溶液に溶解した後、GPCで測定された分子量であって、20,000〜150,000g/molの範囲内である。)
    (ここで、グラフトされた単量体の重量は、(ゾル−ゲル分離後に残った沈殿物の重量(g))−(ゴム質の重量(g))であり、ゴム質の重量は、理論上、投入されたゴム質重合体の固形分基準の重量(g)である。)
  2. 前記共役ジエン系ゴム質重合体は、1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、及びイソプレンからなる群から選択された1つ以上の共役ジエン系化合物を重合して製造された、請求項1に記載の熱可塑性樹脂。
  3. 前記バイモーダル樹脂シードは、前記大粒径のゴム質重合体と前記小粒径のゴム質重合体とを、50:50〜90:10の重量比で含む、請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂。
  4. 前記芳香族ビニル化合物は、スチレン、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、o−t−ブチルスチレン、ブロモスチレン、クロロスチレン、トリクロロスチレン、及びこれらの誘導体からなる群から選択された1つ以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
  5. 前記ビニルシアン化合物は、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル、及びこれらの誘導体からなる群から選択された1つ以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
  6. 前記共役ジエン系ゴム質重合体、芳香族ビニル化合物、及びビニルシアン化合物の総含量100重量%を基準として、
    前記シード(a)は30〜80重量%含まれ、
    前記シェル(b)は20〜70重量%含まれ、
    前記シェル(b)に含まれる芳香族ビニル化合物とビニルシアン化合物の含量は、重量比で90:10〜99:1で含まれた、請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
  7. 前記脂肪酸ダイマー又はその金属塩は、鎖の炭素数が10以上である脂肪酸又はその金属塩の混合物である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
  8. 前記脂肪酸ダイマー又はその金属塩は、前記共役ジエン系ゴム質重合体、芳香族ビニル化合物、及びビニルシアン化合物の総含量100重量部を基準として、0.1〜3重量部含まれる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
  9. 前記熱可塑性樹脂は、重量平均分子量20,000〜200,000g/molの塩凝集粉体である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂とポリアリーレンエーテルを含み、前記熱可塑性樹脂は15〜50重量%の量で、前記ポリアリーレンエーテルは50〜85重量%の量で含有される、熱可塑性樹脂組成物。
  11. 前記熱可塑性樹脂組成物を押出及び射出して作った試片を45°の光源を使用して測定した表面光沢度(Gloss)が、66より大きい、請求項10に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  12. 前記熱可塑性樹脂組成物を押出及び射出して作った試片をASTM D 638に従って測定した引張伸び率が、32%より大きい、請求項10または11に記載の熱可塑性樹脂組成物。
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