JP6759379B2 - 記憶回路 - Google Patents

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    • H03K3/356Bistable circuits
    • H03K3/356104Bistable circuits using complementary field-effect transistors

Description

本発明は、物、方法、または、製造方法に関する。または、本発明は、プロセス、マシン
、マニュファクチャ、または、組成物(コンポジション・オブ・マター)に関する。特に
、本発明の一態様は、半導体装置、その駆動方法、または、その作製方法に関する。特に
、本発明の一態様は、フリップフロップ回路、及びそれを備えた半導体装置に関する。
なお、本明細書において、半導体装置とは、半導体特性を利用した装置であり、半導体素
子(トランジスタ、ダイオード等)を含む回路、同回路を有する装置等をいう。また、半
導体特性を利用することで機能しうる装置全般をいう。例えば、集積回路、集積回路を備
えたチップは、半導体装置の一例である。また、表示装置、発光装置、照明装置及び電子
機器等は、半導体装置を有している場合がある。
フリップフロップ回路(以下、FFと記す場合がある)は順序回路の1種であり、1ビッ
トのデータを”0”または”1”の状態として記憶する記憶回路である。FFとしては、
インバータループを含む2つのラッチ回路を直列に接続したマスター・スレーブ型が知ら
れている。
図11Aに、従来のマスター・スレーブ型FFを示す。図11Bは、図11Aの等価回路
図である。図11A、Bに示すように、フリップフロップ回路(FF)1は、直列に接続
された2つのラッチ回路(LAT−1、LAT−2)を有する。LAT−1は、インバー
タ(INV)2、クロックドインバータ(CINV)3、4を有する。LAT−2は、I
NV5、CINV6、CINV7を有する。クロック信号CLKとクロック信号CLKB
は互いに位相が反転している関係にある信号である。また、VDDは高電源電圧であり、
VSSは低電源電圧である。
FF1において、クロック信号CLKがハイレベル(”H”)のとき、入力端子から入力
データDを取り込み、LAT−1はそのデータをLAT−2に出力する。クロック信号C
LKがローレベル(”L”)になると、LAT−1は入力端子を内部回路から切り離し、
取り込んだデータを保持する。LAT−2は、LAT−1で保持されているデータを取り
込み、出力端子からデータQとして出力する。
チャネル形成領域が、In−Ga−Zn酸化物(In−Ga−Zn−O)等の酸化物半導
体(OS)でなるトランジスタ(以下、OSトランジスタと呼ぶ。)が知られている。酸
化物半導体はシリコンよりもバンドギャップが大きいため、OSトランジスタはオフ電流
が極めて低くなることが知られている。例えば、特許文献1には、OSトランジスタがス
イッチとして用いられたフリップフロップ回路が記載されている。
特開2013−141212号公報
プロセッサなどの半導体装置の低消費電力化が求められている。微細化や集積技術の向上
により大規模集積回路やマイクロプロセッサには何億というトランジスタが集積されてい
る。このような半導体装置では、動作するトランジスタの多さや、微細化によるトランジ
スタのリーク電流(特に、ゲートリーク電流)の増加によって、消費電力も増加してしま
い、それに伴いチップが発熱するため、動作周波数を高くすることの妨げになっている。
このような問題に対して、例えば、電源電圧を下げるなどの対策がとられている。電源電
圧を下げることにより、トランジスタのしきい値電圧も下げる必要があり、しきい値電圧
を下げると、トランジスタのオフ状態でのリーク電流が増加することになり、静的消費電
力が増加してしまう。そのため、電源電圧を際限なく下げることもできない。
また、半導体装置の消費電力削減のため、パワーゲーティングやクロックゲーティング等
により、動作させる必要のない回路を停止させることが行われている。図11Aに示すF
F1では、単に電源を遮断すると、記憶しているデータが失われてしまう。そのため、電
源供給を再開してFFを動作させると、FFの出力データが不確定になるので、FFの出
力に接続されている組み合わせ回路の誤動作を招くおそれがある。
FFは、半導体装置に多く含まれる記憶回路の1つである。そこで、本発明の一形態の課
題の1つは、消費電力が削減された記憶回路を提供することにある。または、本発明の一
形態の課題の1つは、新規な記憶回路を提供することにある。または、本発明の一形態の
課題の1つは、OSトランジスタを有する新規な記憶回路を提供することにある。または
、本発明の一形態の課題の1つは、スタンバイ状態あるいは電源遮断状態でも、データを
保持することが可能な記憶回路を提供することにある。または、本発明の一形態の課題の
1つは、スタンバイ状態あるいは電源遮断状態でのデータ保持特性を向上した記憶回路を
提供することにある。
または、本発明の一形態の課題の1つは、消費電力が削減された半導体装置を提供するこ
とにある。または、本発明の一形態の課題の1つは、新規な半導体装置を提供することに
ある。または、本発明の一形態の課題の1つは、OSトランジスタを有する新規な半導体
装置を提供することにある。
なお、複数の課題の記載は、他の課題や目的の存在を妨げるものではない。なお、本発明
の一態様は、これらの課題の全て解決する必要はない。また、列記した以外の課題は、明
細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるもので、抽出することが可能で
ある。
本発明の一形態は、第1および第2の論理回路と、第1および第2のトランジスタと、第
1のキャパシタと、第1および第2のノードと、を有し、第1のノードに第1のキャパシ
タが接続され、第2のノードに第2の論理回路の入力端子が接続され、第1のトランジス
タは第1の論理回路の出力端子と第1のノード間の接続を制御するスイッチとして機能し
、ゲートに第1のクロック信号が入力され、第2のトランジスタは第1のノードと第2の
ノード間の接続を制御するスイッチとして機能し、ゲートに第2のクロック信号が入力さ
れ、第1のクロック信号と第2のクロック信号は、位相が互いに反転した関係にある信号
であり、第1および第2のトランジスタは、チャネル形成領域が酸化物半導体でなるトラ
ンジスタである記憶回路である。
本発明の一形態は、第1および第2の論理回路と、第1および第2のインバータと、第1
および第2のトランジスタと、第1のキャパシタと、第1乃至第3のノードと、を有し、
第1のノードに第1のキャパシタが接続され、第2のノードと第3のノード間に第3のト
ランジスタ、第4のトランジスタが直列に接続され、第3のノードに第2の論理回路の入
力端子が接続され、第1のトランジスタは第1の論理回路の出力端子と第1のノード間の
接続を制御するスイッチとして機能し、ゲートに第1のクロック信号が入力され、第2の
トランジスタは第1のノードと第2のノード間の接続を制御するスイッチとして機能し、
ゲートに第2のクロック信号が入力され、第1のクロック信号と第2のクロック信号は、
位相が互いに反転した関係にある信号であり、第1および第2のトランジスタは、チャネ
ル形成領域が酸化物半導体でなるトランジスタであることを特徴とする記憶回路である。
または、本発明の一形態は、第1および第2の論理回路と、第1および第2のトランジス
タと、第1のキャパシタと、第1および第2のノードとを有し、第1のノードに第1のキ
ャパシタが接続され、第2のノードに第2の論理回路の入力端子が接続され、第1のトラ
ンジスタは、第1の論理回路の出力端子と第1のノード間の接続を制御するスイッチとし
て機能し、ゲートに第1のクロック信号が入力され、第2のトランジスタは、第1のノー
ドと第2のノード間の接続を制御するスイッチとして機能し、ゲートには第2のクロック
信号が入力され、第1のクロック信号と第2のクロック信号は、位相が互いに反転した関
係にある信号であり、第1、第2のトランジスタは、チャネル形成領域が酸化物半導体で
なるトランジスタである記憶回路である。
または、本発明の一形態は、本発明の上記形態に係る記憶回路を有する半導体装置である
本発明の一形態により、消費電力が削減された記憶回路を提供することができる。または
、本発明の一形態により、スタンバイ状態あるいは電源遮断状態でも、データを保持する
ことが可能な記憶回路を提供することができる。または、本発明の一形態により、消費電
力が削減された半導体装置を提供することができる。
なお、本発明の一態様はこれらの効果に限定されるものではない。例えば、本発明の一態
様は、場合によっては、または、状況に応じて、これらの効果以外の効果を有する場合も
ある。または、例えば、本発明の一態様は、場合によっては、または、状況に応じて、こ
れらの効果を有さない場合もある。
A−C:フリップフロップ回路(FF)の構成の一例を示すブロック図。 A:FFの構成の一例を示す回路図。B:図Aの等価回路図。C:FFの動作の一例を示すタイミングチャート。 A:FFの構成の一例を示す回路図。B:図Aの等価回路図。 A:FFの構成の一例を示す回路図。B:図Aの等価回路図。C:FFを含む半導体装置の構成の一例を示すブロック図。 A:FFの構成の一例を示す回路図。B:図Aの等価回路図。 FFの構成の一例を示す回路図。 FFの構成の一例を示す回路図。 A−C:FFの構成の一例を示す回路図。 A:FFを有する半導体装置(ダイ)の構成の一例を示す断面図。B:OSトランジスタの構成の一例を示す断面図。 A−F:電子機器を説明する図。 A:従来のフリップフロップ回路の構成例を示す回路図。B:図Aの等価回路図。
以下に、図面を用いて、本発明の実施の形態について詳細に説明する。ただし、本発明は
、以下の説明に限定されず、本発明の趣旨およびその範囲から逸脱することなくその形態
および詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。したがって、
本発明は、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
また、発明の実施の形態の説明に用いられる図面において、同一部分または同様な機能を
有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
(実施の形態1)
本実施の形態では、1ビットのデータを記憶する記憶回路の一例として、フリップフロッ
プ回路(FF)を説明する。
図1Aは、FFの構成の一例を示すブロック図である。FF21は、論理回路110、論
理回路111、スイッチSW1、スイッチSW2、およびキャパシタCAP1を有する。
なお、以下の説明において、スイッチSW1を、SW1と省略して記載する場合がある。
これは、信号、電圧、回路、素子および配線などについても同様である。
キャパシタCAP1は、SW1とSW2の接続ノード(ノードCP)に接続されており、
論理回路110の出力データを保持するための保持容量として機能する。
論理回路110の出力端子(ノードDA)と、論理回路111の入力端子(ノードDB)
は、直列に接続されたSW1、SW2により、接続されている。SW1、SW2は、それ
ぞれ、クロック信号CLKB、クロック信号CLKにより、オン、オフが制御される。C
LKB、CLKは位相が互いに反転された関係にあるクロック信号である。FF21の通
常動作時では、SW1、SW2は交互にオン、オフする。
FF21では、クロック信号(CLK、CLKB)に従い、入力データ信号Dの電圧に応
じてノードCPの電圧が書き換えられる。つまり、FF21の内部状態が更新される。ま
た、入力端子inから入力されたデータ信号Dが、ノードDA、ノードCP、ノードDB
に順次転送され、出力端子outからデータ信号Qとして出力される。
また、FF21において、ノードDBに意図的にキャパシタを接続してもよい。図1Bに
そのようなFFの構成例を示す。SW2がオフ状態では、ノードDBの電荷がリークして
しまう。そこで、FF22のように、キャパシタCAP11をノードDBに意図的に接続
し、SW2がオフ状態でのノードDBの電圧をCAP11で保持させるようにしてもよい
。これにより、SW2がオフ状態でのノードDBの電圧の変動を抑えることができる。C
AP11の容量は、CAP1の容量の10分の1以下が好ましい。
本実施の形態に係るFFに、素子として意図的に設けられるキャパシタのデバイス構造に
特段の制約はない。例えば、図1A、図1Bに示すように、MIM(Metal−Ins
ulator−Metal)型のキャパシタを用いることもできる。また、MOS(Me
tal−Oxide−Semiconductor)型のキャパシタを用いることもでき
る。図1Cに、MOS型キャパシタ(CAP1)を有するFF21の構成例を示す。また
、本実施の形態に係るFFに、複数のキャパシタを意図的に設ける場合、それぞれのデバ
イス構造は同一でも、異なっていてもよい。
ここで、VSSは低電源電圧であり、VDDは高電源電圧である。例えば、VSSは、接
地電位(GND)などの固定電圧にすればよい。また、キャパシタに供給する電圧は、V
DDやVSSのように固定電圧ではなく、FFの動作に合わせて変動する電圧であっても
よい。
なお、MOS型のキャパシタを用いる場合、キャパシタを構成するトランジスタがn型の
ときには、ゲートに高い電圧が供給されることが望ましく、p型のときには、ゲートに低
い電圧が供給されることが望ましい。したがって、図1Cでは、ゲートにVDDが供給さ
れている場合の例を示している。または、向きを逆にして、ゲートをノードCPに接続し
てもよい。その場合には、ソース、またはドレインには、VSSなどが供給されているこ
とが望ましい。
MOS型のキャパシタを用いる場合、半導体層として、SW1やSW2で用いられる半導
体層を利用してもよい。つまり、SW1で用いる半導体層と、SW2で用いる半導体層と
、MOS型のキャパシタで用いる半導体層とを、同時に成膜して、同時にエッチングして
、同時にパターニングしてもよい。さらに、SW1で用いる半導体層と、SW2で用いる
半導体層と、MOS型のキャパシタで用いる半導体層とを、1つの島状の半導体領域を構
成するように、一体的に形成してもよい。MOS型のキャパシタで用いる半導体層は、n
型化させることにより、キャパシタとして動作させやすくしてもよい。
SW1、SW2を、オフ状態でのリーク電流(オフ電流)が極めて低いトランジスタとす
ることで、FF21、FF22を記憶回路として機能しうるようにしている。以下、図面
を参照して、FFの幾つかのより具体的な構成例を示す。本実施の形態で示される複数の
構成例を適宜組み合わせることができることはもちろんのことである。
<構成例1>
図2Aは、FFの構成の一例を示す回路図であり、図2Bは、図2Aの等価回路図である
。図2Cは、FFの動作の一例を示すタイミングチャートである。
FF101は、インバータ(INV10、INV11)、トランジスタ(Mos1、Mo
s2)およびキャパシタ(CAP1)を有する。FF101は、FF21において、2つ
の論理回路(110、111)をインバータで構成した記憶回路に相当する。
なお、以下の説明において、インバータINV10を、INV10と省略して記載する場
合がある。これは、信号、電圧、回路、素子および配線などについても同様である。
トランジスタは、ゲート、ソース、およびドレインと呼ばれる3つの端子を有する。ソー
スまたはドレインとして機能する2つの端子は、トランジスタのチャネル型及び各端子に
与えられる電圧の高低によって、一方がソースとなり他方がドレインとなる。一般的に、
nチャネル型トランジスタでは、低い電圧が与えられる端子がソースと呼ばれ、高い電圧
が与えられる端子がドレインと呼ばれる。逆に、pチャネル型トランジスタでは、低い電
圧が与えられる端子がドレインと呼ばれ、高い電圧が与えられる端子がソースと呼ばれる
。以下では、回路構成やその動作の理解を容易にするため、トランジスタの2端子の一方
をソースに、他方をドレインに限定して説明する場合がある。もちろん、駆動方法によっ
ては、トランジスタの各端子に印加される電圧の大小関係が変化し、ソースとドレインが
入れ替わる場合がある。
FF101の入力端子と出力端子間に、INV10、トランジスタMos1、トランジス
タMos2およびINV11が直列に接続されている。図2Aの例では、トランジスタM
os1、Mos2はnチャネル型トランジスタである。INV10、およびINV11は
、例えば、CMOSインバータとすることができる(図2B)。キャパシタCAP1の一
方の端子はノードCPに接続され、他方の端子はVSSが供給される配線に接続されてい
る。なお、他方の端子はVDDが供給される配線に接続されていてもよい。
ノードCPは、Mos1とMos2の接続ノードである。Mos1は、INV10出力端
子(ノードDA)とノードCP間を接続するスイッチとして機能し、そのゲートにはクロ
ック信号CLKBが入力される。Mos2は、ノードCPとINV11の入力端子(ノー
ドDB)間を接続するスイッチとして機能し、そのゲートにはクロック信号CLKが入力
される。クロック信号CLKBは、クロック信号CLKの位相を反転した反転クロック信
号である。
図2Cに示すように、FF101は、CLKBの立ち上がりで、内部状態が更新される記
憶回路である。CLK、CLKBに従い、入力端子inから入力されたデータ信号Dが、
ノードCP、ノードDBに順次転送され、出力端子outからデータ信号Qとして出力さ
れる。
このとき、CLKやCLKBのハイレベル(”H”)のときの電位は、VDDよりも高い
電位とすることが望ましい。これにより、Mos1やMos2を、十分にオン状態とする
ことができる。つまり、データ信号Qの電位レベルが、Mos1やMos2のしきい値電
圧の影響を受けにくくなる。その結果、例えば、Mos1を介して、ノードCPにハイレ
ベル(”H”)が入力されるときに、ノードCPの電位を十分に高くすることができる。
もちろん、本発明の実施形態の一態様は、これに限定されなるものではない。
なお、INV11のトランジスタのゲート容量は、CAP1の容量よりも、十分に小さい
ことが望ましい。一例としては、INV11のトランジスタのゲート容量は、CAP1の
容量よりも小さいことが望ましい。より好ましくは、INV11のトランジスタのゲート
容量は、CAP1の容量の1/2未満であることが望ましい。もちろん、本発明の実施形
態の一態様は、これに限定されるものではない。
なお、図2Aの例では、入力端子inとノードCP間のデータパス、およびノードCPと
出力端子out間のデータパスに、それぞれインバータを1個ずつ設けているが、それぞ
れのデータパスに直列に接続された複数のインバータを設けることもできる。また、FF
101も、FF22と同様に、ノードDBにキャパシタCAP11を接続してもよい。
(トランジスタの適用について)
ノードCPは、FF101のデータ格納部として機能するノードである。CAP1は、ノ
ードCPの電圧を維持するための保持容量として機能する。
そのため、FF101の出力エラーを抑えるための1つの方法として、ノードCPの電圧
の変動を可能な限り抑えればよい。トランジスタMos1、トランジスタMos2は、F
F101の通常動作時では、交互にオン、オフするスイッチとして機能する。そのため、
ノードCPの電圧の変動を抑えるには、トランジスタMos1、トランジスタMos2は
、オフ電流が極めて低いトランジスタを用いることが好ましい。オフ電流が極めて低いと
は、チャネル幅1μmあたりのオフ電流が100z(ゼプト)A以下であることをいう。
オフ電流は少ないほど好ましいため、規格化されたオフ電流が10zA/μm以下、ある
いは1zA/μm以下とすることが好ましく、10y(ヨクト)A/μm以下であること
がさらに好ましい。
このようなオフ電流が極めて低いトランジスタとして、OSトランジスタが挙げれる。チ
ャネルを構成する酸化物半導体がSi、Ge等の14族の半導体よりもバンドギャップが
広い(3.0eV以上)ので、OSトランジスタは、熱励起によるリーク電流が小さく、
またオフ電流が極めて小さい。
電子供与体(ドナー)となる水分または水素等の不純物を低減し、かつ酸素欠損も低減す
ることで、酸化物半導体をi型(真性半導体)にする、あるいはi型に限りなく近づける
ことができる。ここでは、このような酸化物半導体を高純度化酸化物半導体と呼ぶことに
する。高純度化酸化物半導体でチャネルを形成することで、チャネル幅で規格化されたO
Sトランジスタのオフ電流を数yA/μm以上数zA/μm以下程度に低くすることがで
きる。
OSトランジスタの酸化物半導体は、少なくともインジウム(In)または亜鉛(Zn)
を含むものが好ましい。また、酸化物半導体は、電気的特性のばらつきを減らすためのス
タビライザとなる元素を含むものが好ましい。このような元素として、Ga、Sn、Hf
、Al、Zr等がある。OSトランジスタを構成する酸化物半導体としては、In−Ga
−Zn系酸化物、In−Sn−Zn系酸化物が代表的である。実施の形態2において、酸
化物半導体についてより詳細に説明する。
よって、FF101において、トランジスタMos1、トランジスタMos2はOSトラ
ンジスタで構成すればよい。INV10、INV11を構成するトランジスタに特段の制
約はなく、FF101が用いられる半導体装置を構成するトランジスタで作製することが
できる。例えば、Si、SiC、Geなど14族元素でなる半導体でチャネルが形成され
るトランジスタ(例えば、Siトランジスタ)や、OSトランジスタで、INV10、お
よびINV11を構成することができる。Siトランジスタは、OSトランジスタと比較
して、オフ電流が高いが、応答速度が高いという利点があるため、INV10、INV1
1はSiトランジスタで構成するとよい。
図2Bと図11Bの回路図から明らかなように、FF101は、トランジスタが従来のF
F1よりも少ない。よって、FF101の回路サイズを小さくすることが可能になる。ま
た、FF101は、トランジスタが少ないため動的消費電力が低減される。特にクロック
信号により制御されるトランジスタの数を2まで削減しているので、動的消費電力をより
効果的に削減することができる。また、リーク電流がOSトランジスタよりも大きなSi
トランジスタの数を減らすことができるため、静的消費電力も削減することができる。
半導体装置には多数のFFが用いられるが、FFにFF101を用いることで、半導体装
置自体の動的および静的消費電力を削減することができる。また、半導体装置の動作時の
温度上昇が抑えられるので、その動作周波数を高くすることが可能になる。
(駆動方法)
図2Cには、入力信号(CLK、CLKB、データ信号D)および出力信号(データ信号
Q)の波形、およびノードCPおよびノードDBの電圧の変化を示す。
FF101は、CLK、CLKBに従い、入力端子inから入力されたデータ信号Dが、
ノードCP、ノードDBへ順次転送され、出力端子outからデータ信号Qとして出力さ
れる。CLKが”L”のとき、Mos1がオンとなり、Mos2がオフになり、INV1
0の出力電圧がCAP1に供給される。CAP1において、データが電圧として保持され
る。次に、CLKが”H”となると、Mos1がオフとなり、Mos2がオンになるので
、CAP1で保持されていたデータは、INV11において、その論理値が反転され、出
力端子outからデータ信号Qとして出力される。
Mos1、Mos2をオフ電流が極めて低いOSトランジスタとすることで、クロック信
号CLK、CLKBの供給を停止した後でも、一定期間、ノードCPの電圧を保持するこ
とができる。そのため、FF101に対してクロックゲーティングを行うことが可能であ
る。クロック信号CLK、CLKBの供給を停止して、Mos1、Mos2の一方をオフ
状態にすることで、フリップフロップ101の内部状態を保持することが可能である。ク
ロック信号の供給停止とは、CLK、CLKBの発振を停止して、CLKの電位レベルを
”L”または”H”に固定することである。FF101において、クロック信号の供給停
止により、CLKを”L”(CLKBは”H”)で固定してもよいし、CLKを”H”(
CLKBは”L”)に固定してもよい。クロック信号の供給停止時には、CLKを”H”
にしてノードDBをノードCPに接続しておくことが好ましい。これにより、この期間の
ノードDBの電圧をCAP1で保持することができるため、その電圧の変動をより抑制す
ることができる。
また、クロック信号の供給の停止により、CLK、CLKBが共に、”L”になるような
制御を行ってもよい。この場合、ノードCPを電気的に浮遊状態にすることができるため
、クロック信号の供給停止期間でのノードCPの電圧の変動を低減することができる。
クロックゲーティングを行うことで、FF101の動的消費電力を削減することができる
。また、クロック信号の供給を停止した後、INV10およびINV11へのVDDの供
給を遮断することも可能であり、消費電力の更なる削減を図ることができる。
<構成例2>
FF101において、CAP1の容量は、Mos1がオン状態である期間に、INV11
を駆動できる電荷を蓄積できる大きさにする必要がある。CAP1の容量が大きくなると
、FF101の動作が遅くなり、データ遅延の原因となる。またトランジスタ数を減らし
てもFF101の面積を縮小する効果が十分に得られない場合がある。ここでは、図3を
参照して、CAP1の容量を小さくするための構成例を説明する。図3Aは、FFの構成
の一例を示す回路図であり、図3Bは、図3Aの等価回路図である。
FF102は、FF101に2つのインバータ(INV12、INV13)を追加した回
路に相当する。また、FF102は、FF21の論理回路110を1段のインバータ(I
NV10)で構成し、論理回路111を3段のインバータ(INV11−13)で構成し
た回路でもある。
ノードDBとINV11の入力端子(ノードDC)間に、INV12、INV13が直列
に接続されている。INV12、INV13は、INV11と同様に、CMOSインバー
タとすることができ(図3A)、例えばSiトランジスタで構成すればよい。また、FF
102は、FF101と同様に駆動することができる(図2C参照)。
CAP1の容量を小さくするため、ノードDBに接続されるINV12を構成するトラン
ジスタのサイズをINV11よりも小さくする。これにより、INV12のトランジスタ
のゲート容量が小さくなり、つまり、ノードDBの容量が小さくなるので、容量値の減少
分、CAP1の容量を減らすことができる。トランジスタのサイズの調整は、チャネル幅
Wおよびチャネル長Lの一方、または両方の長さを変えることで行えばよい。
また、FF102も、FF22と同様に、ノードDBにキャパシタCAP11を接続して
もよい。INV12のトランジスタのゲート容量が小さいため、CAP1と共にCAP1
1の容量も小さくすることができる。
トランジスタのサイズを小さくしたことで、INV12は駆動能力が低下してしまうため
、INV13はそれを補うために設けられており、INV12の出力を増幅する機能を有
する。FF102の出力端子outに近いインバータほど、トランジスタのサイズを大き
くして、その駆動能力を向上させる。例えば、INV11−13において、nチャネル型
トランジスタ、pチャネル型トランジスタのそれぞれのチャネル長Lは同じにし、チャネ
ル幅Wを異ならせる。Wは、nチャネル型トランジスタ、pチャネル型トランジスタとも
、INV12<INV13<INV11となるようにする。例えば、INV12のWを1
とすると、INV13のWはk(k>1、例えばk=3)とし、INV11のWはk
すればよい。
FF102は、FF101よりもトランジスタが多いが、従来のFF1(図11B参照)
よりも少ない。またクロック信号により制御されるトランジスタは、FF101と同じ2
個である。つまり、FF102も、FF101と同様に、動的消費電力、および静的消費
電力双方を削減することが可能である。
<構成例3>
FF102(図3)では、INV12のトランジスタを微細化したため、これらトランジ
スタのゲートリーク電流が増大するおそれがある。例えば、待機状態(クロック信号停止
状態)や、クロック信号の周期が長い場合において、INV12のトランジスタのゲート
から、CAP1で保持している電荷がリークしてしまう可能性がある。ここでは、図4A
、図4Bを参照して、待機状態でのデータ保持特性を向上させるための構成例を説明する
。図4Aは、FFの構成の一例を示す回路図であり、図4Bは、図4Aの等価回路図であ
る。
待機状態において、INV12に入力されたデータを保持するため、INV12とINV
13とでループ回路を構成する。そのために、INV13の出力端子(ノードDC)をI
NV12の入力端子(ノードDB)に接続するスイッチを設ける。FF103は、そのス
イッチとしてトランスファーゲート回路(TG1)を有する。
また、FF103も、FF22と同様に、ノードDBにキャパシタCAP11を接続して
もよい。
FF103は、FF102に2個のトランジスタを追加した回路であるが、従来のFF1
(図11)よりもトランジスタの数は少なく、またクロック信号により制御されるトラン
ジスタも少ない。よって、FF103も、FF102と同様に、動的消費電力、静的消費
電力双方を削減することが可能である。
トランスファーゲート回路は、nチャネル型トランジスタとpチャネル型トランジスタを
並列に接続した回路であり、アナログスイッチ回路、トランスミッションゲート回路等と
呼ばれることがある。TG1において、pチャネル型トランジスタのゲートには、信号φ
1が入力され、nチャネル型トランジスタのゲートには、信号φ2が入力される(図4B
)。信号φ1と信号φ2は位相が反転した関係にある信号である。φ1が”L”(φ2が
”H”)のとき、ノードDCがノードDBに接続される。
例えば、通常動作では、φ1を常時”H”にして、TG1のオフ状態を維持する。待機状
態では、φ1を”L”にしてTG1をオン状態にする。INV12、INV13でなるル
ープ回路(ラッチ回路)において、ノードDBに入力されたデータが保持されるため、F
F103は、待機状態にしてもデータの消失をより確実に防ぐことが可能になる。よって
、INV12、INV13の微細化が容易になる。
なお、通常動作時でも、Mos2がオフ状態の期間、TG1をオン状態にして、INV1
2、INV13でなるループ回路でデータを保持するようにすることも可能である。この
場合、通常動作時では、φ1としてCLKを入力し、φ2としてCLKBを入力する。こ
の場合も、待機状態では、φ1を”L”に、φ2を”H”に維持する。
また、待機状態では、ループ回路(INV12、INV13)においてデータを保持して
いるため、FF103のINV10への電源供給を停止することが可能である。このよう
なパワーゲーティングを可能とする半導体装置の構成の一例を図4Cに示す。
半導体装置120は、電源回路121、電源管理ユニット(PMU)122、パワーゲー
ティングユニット(PGU)123、並びに組み合わせ回路(CMBC)131、132
を備える。なお、電源回路121を、半導体装置120内に設けず、外部の電源回路から
半導体装置120へ電源を供給する構成でもよい。
FF103の入力端子inにはCMBC131が接続され、その出力端子outには、C
MBC132が接続されている。
PGU123は、回路(FF103、CMBC131、CMBC132)を電源回路12
1に接続するスイッチ回路群を含む回路である。PMU122は、半導体装置120内の
回路への電源供給およびその停止を制御する機能を有する。PMU122は、PGU12
3を制御する制御信号を生成し、出力する。この制御信号により、PGU123に含まれ
るスイッチ回路のオン、オフが制御され、電源供給とその停止が行われる。ブロック31
、ブロック32は、同じ制御シークエンスにより、電源の供給が制御される回路群を示し
ている。
CMBC131とCMBC132は、独立してパワーゲーティングが行われる。図4Cの
例は、このことを利用して、FF103の入力端子in側のINV10と、出力端子ou
t側のINV11−13とを別々にパワーゲーティングして、細粒度の高いパワーゲーテ
ィングを可能にしている。INV10は、CMBC131と同じブロック31に含まれ、
INV11−13は、CMBC132と同じブロック32に含まれる。
PMU122は、CMBC131が動作する必要がない期間、ブロック31への電源供給
を遮断する。ブロック31への電源供給が遮断される前に、TG1をオン状態にし、クロ
ック信号の供給を停止して、FF103を待機状態にする。したがって、FF103では
、待機状態ではデータ保持に必要のないINV10への電源供給が遮断されているので、
動的消費電力が削減される。
<構成例4>
構成例3では、ノードDCとノードDBを接続するスイッチとしてトランスファーゲート
回路(TG1)を用いているが、スイッチはこれに限定されるものではない。例えば、O
Sトランジスタを用いることができる。図5AにそのようなFFの構成例を示す。図5B
は図5Aの等価回路図である。
図5Aに示すように、FF104は、FF103のTG1を、トランジスタMos3に入
れ替えた回路に相当する。FF104も、図4Cのように、パワーゲーティングを行うこ
とができる。また、FF104も、FF22と同様に、ノードDBにキャパシタCAP1
1を接続してもよい。
トランジスタMos3は、OSトランジスタである。そのゲートには信号φ3が入力され
る。通常動作時では、φ3を”L”にして、Mos3をオフ状態にする。待機状態では、
φ3を”H”にして、Mos3をオン状態にする。
<構成例5>
FFに含まれるすべてのインバータへの電源供給を遮断するFFの構成例について説明す
る。ここでは、電源供給遮断状態が長期間におよんでも、データを保持することが可能な
FFの構成例を示す。図6は、FFの構成の一例を示す。
FF105は、FF103に回路50を追加したFFに対応する。回路50は、電源遮断
時に、データをバックアップするためのメモリ回路である。回路50は、FF105の通
常動作時は動作しないので、シャドウメモリと呼ぶこともできる。
回路50は、トランジスタMos4、トランジスタMos5およびキャパシタCAP2を
有する。ノードDCとノードCP間に、Mos4とMos5は直列に接続されている。M
os4のゲートには、データのバックアップ動作のトリガーとなる信号BUが入力され、
Mos5のゲートには、データのリカバリー動作のトリガーとなる信号RCが入力される
。Mos4とMos5の接続部(ノードFN)にCAP2が接続されている。Mos4は
、ノードDCとノードFN間を接続するスイッチとして機能し、Mos5は、ノードDB
とノードFN間を接続するスイッチとして機能する。
回路50は、ノードDCの電圧をバックアップ用のデータとして保持する機能、および保
持しているデータをノードCPに読み出す機能を有する。
FF105の通常動作時、および待機期間では、ノードFNを、FF105に接続しない
。そのため、信号BU、RCを”L”にして、Mos4、Mos5をオフ状態にする。こ
の期間のFF105の動作は、FF103と同様である。
FF105の電源を遮断する場合は、回路50へのデータのバックアップ処理が行われ、
その後、電源およびクロック信号の供給が停止される。データバックアップ処理では、信
号BUを”H”にし、Mos4をオンにして、ノードDCをノードFNに接続する。これ
により、CAP2には、ノードDCの電圧に応じた電荷が蓄積される。データ値が”0”
の場合、ノードFNはハイレベルとなり、”1”の場合ローレベルになる。そして、信号
BUを再び”L”にして、電源およびクロック信号の供給を停止する。
この状態では、ノードFNは電気的に浮遊状態とされ、回路50ではデータ保持状態とな
る。ノードFNがハイレベルである場合、CAP2から電荷がリークして徐々にその電圧
が低下してしまうが、Mos4、Mos5はオフ電流が極めて小さいOSトランジスタで
あるため、回路50は日単位あるいは月単位あるいは年単位の期間でデータを保持するこ
とが可能になるので、パワーゲーティングによる電源遮断期間でも、FF105はデータ
を失うことがない。
FF105の電源供給を再開する場合、例えば、データのリカバリー処理を行い、その後
、電源およびクロック信号の供給を再開すればよい。データのリカバリー処理では、信号
RCを”H”にして、Mos5をオンにする。ノードCPがノードFNに接続されるため
、CAP2で蓄積されていた電荷により、CAP1が充電され、データがFF105に書
き戻される。そして、信号RCを”L”にし、電源およびクロック信号の供給を再開して
FF105を通常動作させる。
FF105も、FF22と同様に、ノードDBにキャパシタCAP11を接続してもよい
。図6の例では、FF103に回路50を設けているが、他のFF(101、102、1
04)にも、同様に回路50を設けることができる。FF101の場合、Mos4は、ノ
ードDBとノードFNを接続するスイッチとして設けられる。
<構成例6>
構成例5では、回路50でバックアップしていたデータを、ノードCPに書き戻す例を示
したが、ノードDBにデータを書き戻すようにすることが可能である。そのような構成例
を図7に示す。
FF106では、回路50のトランジスタMos5が、ノードFNとノードDBを接続す
るスイッチとして設けられている。
FF106の例では、電源供給を再開する場合、例えば、電源供給を再開して、INV1
0−13を動作させた後、回路50のデータをノードDBに書き戻す。そして、クロック
信号の供給を再開すればよい。回路50のデータを書き戻すには、信号RCを”H”にし
て、Mos5をオンにし、ノードFNで保持していたデータをノードDBに書き込む。I
NV11−13は動作しているため、ノードDBの電圧レベルに対応するデータ信号Qが
FF106から出力される。そして、信号RCを”L”にした後、クロック信号の供給を
再開し、FF106を通常動作させる。
FF106も、FF22と同様に、ノードDBにキャパシタCAP11を接続してもよい
。図7の例では、FF103に回路50を設けているが、他のFF(102、104)に
も、同様に回路50を設けることができる。
<構成例7>
構成例1−6は、論理回路110、111(図1)として、インバータが用いられたFF
の例である。論理回路110、111はインバータに限定されるものではない。論理回路
110として、フリップフロップ回路の入力データ信号DをノードCPに伝送することが
可能な回路であればよい。また、論理回路111としては、ノードCPで保持されている
データを出力端子outに伝送することが可能な回路であればよい。
例えば、論理回路110、111として、インバータの他に、NAND回路、NOR回路
、バッファ回路、およびマルチプレクサ(セレクタ回路)などを用いることができる。ま
た、これらの論理回路やトランジスタなどを組み合わせた論理回路を用いることができる
図8Aに、NAND回路を有するFFの構成例を示す。図8AのFF171は、FF10
2(図3A)のINV10をNAND回路71にした回路に対応する。また、FF171
は、FF21(図1A)の論理回路110をNAND回路71で構成し、論理回路111
をINV11−INV13で構成した回路に対応する。
NAND回路71の一方の入力端子には、データ信号Dが入力され、他方の入力端子には
信号RSTが入力される。信号RSTは、リセット信号である。通常動作時は、RSTは
ハイレベルの信号である。FF171をリセットする場合、RSTとしてローレベルの信
号が入力される。これにより、データ信号Dのデータ値に関わらず、NAND回路71の
出力信号は、”H”となる。よって、信号RSTをローレベルにすることで、データ信号
Dのデータ値に関わらず、”0”のデータを保持している状態にFF171をリセットす
ることができる。信号RSTをデータ信号にすることもできる。
図8Bに、NOR回路を有するFFの構成例を示す。FF172は、FF102のINV
11をNOR回路72にした回路に対応する。また、FF172は、FF21の論理回路
110をINV10で構成し、論理回路111をINV12、INV13およびNOR回
路72で構成した回路に対応する。
NOR回路72は、一方の入力端子が、ノードDCに接続され、他方の入力端子には信号
RSTが入力される。通常動作時は、”L”の信号RSTをNOR回路72に入力する。
FF172をリセットする場合は、”H”の信号RSTをNOR回路72に入力する。こ
れにより、FF172は、データ信号Qとしてローレベルの信号を出力することができる
。信号RSTをデータ信号にすることもできる。
図8Cに、マルチプレクサを有するFFの構成例を示す。FF173は、FF102のI
NV11をマルチプレクサ(MUX)73に変更した回路構成を有する。また、FF17
3は、FF21の論理回路110をINV10で構成し、論理回路111をINV12お
よびMUX73で構成した回路に対応する。
MUX73は、一方の入力端子AがノードDCに接続され、他方の入力端子Bは、VSS
を供給する配線に接続されており、信号RSTに従い、2つの入力端子A、Bから入力さ
れる信号の一方を出力する。例えば、MUX73は、信号RSTが”L”のとき入力端子
Aから入力される信号を出力し、信号RSTが”H”のとき、入力端子Bから入力される
信号を出力するように構成する。この場合、通常動作時は、RSTを”L”にする。FF
173をリセットする場合は、RSTを”H”にする。これにより、FF173は、デー
タ信号Qとしてローレベルの信号を出力することができる。
FF171−173も、FF22と同様に、ノードDBにキャパシタCAP11を接続し
てもよい。
<構成例8>
本実施の形態のFFに用いられるOSトランジスタ(Mos1−5)に、バックゲートを
設けてもよい。バックゲートに正バイアス電圧または逆バイアス電圧を印加することで、
OSトランジスタのしきい値電圧を制御することができる。
例えば、バックゲートには、VSSよりも低い電圧を供給する。これにより、OSトラン
ジスタのしきい値電圧を負電圧方向にシフトさせることができる。これにより、ゲートへ
の制御信号が停止期間に、OSトランジスタを確実にオフ状態できるため、この期間での
OSトランジスタのオフ状態でのリーク電流をより低減することができる。
以上述べたように、本実施の形態のFFは、動的消費電力および静的消費電力を削減する
ことができる。よって、本実施の形態のFFを備えた半導体装置自体の消費電力を低減す
ることができる。また、半導体装置の動作時の温度上昇を抑えることができ、その動作周
波数を向上することが可能になる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、フリップフロップ回路を含む半導体装置の具体的なデバイス構造につ
いて説明する。
<<デバイス構造>>
図9Aは、FFを含む半導体装置のデバイス構造の一例を示す断面図である。図9Aに示
すダイ600は、この半導体装置を構成するダイに相当する。図9Aは、ダイ600を特
定の切断線で切った断面図ではなく、ダイ600の積層構造を説明するための図面である
。図9Aには、代表的に、FF101(図2)の断面構造を示している。
半導体基板を用いてダイ600が作製される。半導体基板として、バルク状の単結晶シリ
コンウエハ601が用いられている。なお、ダイ600のバックプレーンを作製するため
の基板は、バルク状の単結晶シリコンウエハに限定されるものではなく、様々な半導体基
板を用いることができる。例えば、単結晶シリコン層を有するSOI型半導体基板を用い
てもよい。
トランジスタMp10及びトランジスタMn10は、INV10を構成するSiトランジ
スタであり、トランジスタMp11及びトランジスタMn11は、INV11を構成する
Siトランジスタである。Mp10、Mp11はpチャネル型のトランジスタであり、M
n10、Mn11はnチャネル型トランジスタである。INV10およびINV11上に
、トランジスタMos1、Mos2およびキャパシタCAP1が積層されている。
トランジスタ(Mp10、Mn10、Mp11、Mn11)は、単結晶シリコンウエハ6
01に、公知のCMOSプロセスを用いて作製することができる。絶縁層610は、これ
らトランジスタを電気的に分離するための絶縁物である。トランジスタ(Mp10、Mn
10、Mp11、Mn11)を覆って、絶縁層611が形成されている。絶縁層611上
には、導電体631−636が形成されている。絶縁層611に設けられた開口に、導電
体621−628が形成されている。導電体(621−628、631−636)により
、図示のようにMp10とMn10を接続し、Mp11とMn11を接続している。
トランジスタ(Mp10、Mn10、Mp11、Mn11)上には、配線工程(BEOL
:back end of the line)により、1層または2層以上の配線層が
形成される。ここでは、絶縁層612−614および導電体(641−646、651−
656、661−665)により3層の配線層が形成されている。
この配線層を覆って絶縁層711が形成される。絶縁層711上に、トランジスタMos
1、Mos2およびキャパシタCAP1が形成されている。
トランジスタMos1は、酸化物半導体(OS)層701、導電体(721、722、7
31)を有する。OS層701にチャネル形成領域が存在する。導電体731はゲート電
極を構成し、導電体721、722は、それぞれ、ソース電極、ドレイン電極を構成する
。導電体721は、導電体641−646により、INV10に接続されている。
トランジスタMos2は、酸化物半導体(OS)層702、導電体(722、723、7
33)を有する。OS層702にチャネル形成領域が存在する。導電体733はゲート電
極を構成する。導電体722、723は、それぞれ、ソース電極、ドレイン電極を構成す
る。導電体723は、導電体651−656により、INV11に接続されている。
キャパシタCAP1は、MIM型の容量素子であり、電極として導電体722および導電
体732を有し、誘電体(絶縁膜)として、絶縁層712を有する。絶縁層712は、M
os1、Mos2のゲート絶縁層を構成する絶縁物でもある。
Mos1、Mos2、およびCAP1を覆って、絶縁層713が形成されている。絶縁層
713上には、導電体741−743が形成されている。導電体741−743は、それ
ぞれ、Mos1、Mos2、およびCAP1に接続されており、これらの素子を配線層に
設けられた配線に接続するための電極(配線)として設けられている。例えば図示のよう
に、導電体743は、導電体(662−665、724)により、導電体661に接続さ
れている。導電体741、742も、導電体743と同様に、配線層中の配線に接続され
ている。
ダイ600の絶縁層は、単層の絶縁膜で、または2層以上の絶縁膜で形成することができ
る。このような絶縁膜としては、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化シリコン、
酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム
、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウム
および酸化タンタル等でなる膜があげられる。また、これらの絶縁膜は、スパッタリング
法、CVD法、MBE法、ALD法またはPLD法を用いて形成することができる。
なお、本明細書において、酸化窒化物とは、窒素よりも酸素の含有量が多い化合物をいい
、窒化酸化物とは、酸素よりも窒素の含有量が多い化合物をいう。
ダイ600の導電体は、単層の導電膜で、または2層以上の導電膜で形成することができ
る。このような導電膜としては、アルミニウム、クロム、銅、銀、金、白金、タンタル、
ニッケル、チタン、モリブデン、タングステン、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、マン
ガン、マグネシウム、ジルコニウム、ベリリウム等の金属膜を用いることができる。また
、これら金属を成分とする合金膜および化合物膜、リン等の不純物元素を含有させた多結
晶シリコン膜等を用いることができる。
ダイ600を構成する絶縁層、導電体、半導体、および酸化物半導体を成膜するには、ス
パッタリング法、化学気相堆積(CVD)法(有機金属化学堆積(MOCVD)法、原子
層成膜(ALD)法あるいはプラズマ化学気相堆積(PECVD)法を含む)、真空蒸着
法、またはパルスレーザー堆積(PLD)法を用いるとよい。プラズマによるダメージを
減らすには、MOCVD法あるいはALD法が好ましい。
ダイ600を構成するSiトランジスタや、OSトランジスタの構造は、図9Aに限定さ
れるのもではない。例えば、OSトランジスタに、バックゲートを設けてもよい。この場
合、導電体(646、656、665)と、導電体(721−724)の間に、絶縁層お
よびその絶縁層上にバックゲートを構成する導電体を形成すればよい。また、OSトラン
ジスタを図9Bに示すような構造とすることができる。図9Bの例では、トランジスタM
os1にはさらにOS層703が設けられている。図9BのMos1も、OS層701に
チャネル形成領域が設けられる。
図9BのMos1を作製するには、導電体721、722を形成した後、OS層703を
構成する単層または多層の酸化物半導体膜、絶縁層712を構成する絶縁膜、および導電
体731を構成する導電膜を積層する。そして、この導電膜をエッチングするためのレジ
ストマスクを用いて、この積層膜をエッチングすることで、OS層703、導電体731
が形成される。トランジスタMos2も同様に作製され、CAP1では、絶縁層712は
、導電体743に覆われていない領域が除去される。
<<酸化物半導体>>
以下、OSトランジスタに用いられる酸化物半導体について説明する。
OSトランジスタのチャネル形成領域は、高純度化された酸化物半導体(purifie
d OS)で形成することが好ましい。高純度化OSとは、電子供与体(ドナー)となる
水分または水素等の不純物が低減され、かつ酸素欠損が低減されている酸化物半導体のこ
とをいう。このように酸化物半導体を高純度化することで、その導電型を真性または実質
的に真性にすることが可能である。なお、実質的に真性とは、酸化物半導体のキャリア密
度が、1×1017/cm未満であることをいう。キャリア密度は、1×1015/c
未満が好ましく、1×1013/cm未満がより好ましい。
高純度化OSでチャネル形成領域を形成することで、チャネル幅で規格化された室温にお
けるOSトランジスタのオフ電流を数yA/μm以上数zA/μm以下程度に低くするこ
とができる。
酸化物半導体において、水素、窒素、炭素、シリコン、および主成分以外の金属元素は不
純物となる。例えば、水素および窒素は、ドナー準位の形成に寄与し、キャリア密度を増
大させてしまう。また、シリコンは、酸化物半導体中で不純物準位を形成する。不純物準
位はトラップとなり、OSトランジスタの電気特性を劣化させることがある。酸化物半導
体中や、他の層との界面において不純物濃度を低減させることが好ましい。
酸化物半導体を真性または実質的に真性とするためには、以下の不純物濃度レベル程度ま
で高純度化するとよい。以下に列記する不純物濃度は、SIMS(Secondary
Ion Mass Spectrometry)分析により得られた値であり、酸化物半
導体層のある深さにおいて、または、酸化物半導体層のある領域における値である。高純
度化OSとは、不純物濃度のレベルが以下のような部分を有している酸化物半導体である
こととする。
例えば、不純物がシリコンの場合は、その濃度は、1×1019atoms/cm未満
、好ましくは5×1018atoms/cm未満、さらに好ましくは1×1018at
oms/cm未満とする。
例えば、不純物が水素の場合は、2×1020atoms/cm以下、好ましくは5×
1019atoms/cm以下、より好ましくは1×1019atoms/cm以下
、さらに好ましくは5×1018atoms/cm以下とする。
例えば、不純物が窒素の場合は、5×1019atoms/cm未満、好ましくは5×
1018atoms/cm以下、より好ましくは1×1018atoms/cm以下
、さらに好ましくは5×1017atoms/cm以下とする。
また、結晶を含む酸化物半導体にシリコンや炭素が高濃度で含まれると、結晶性を低下さ
せることがある。酸化物半導体の結晶性を低下させないためには、例えば、シリコン濃度
は、1×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm
未満、さらに好ましくは1×1018atoms/cm未満とする。例えば、炭素濃度
は、1×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm
未満、さらに好ましくは1×1018atoms/cm未満とする。
OSトランジスタの酸化物半導体として、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、In−
Zn系酸化物、Sn−Zn系酸化物、Al−Zn系酸化物、Zn−Mg系酸化物、Sn−
Mg系酸化物、In−Mg系酸化物、In−Ga系酸化物、In−Ga−Zn系酸化物(
IGZOとも表記する)、In−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Zn系酸化物、Sn
−Ga−Zn系酸化物、Al−Ga−Zn系酸化物、Sn−Al−Zn系酸化物、In−
Hf−Zn系酸化物、In−La−Zn系酸化物、In−Ce−Zn系酸化物、In−P
r−Zn系酸化物、In−Nd−Zn系酸化物、In−Sm−Zn系酸化物、In−Eu
−Zn系酸化物、In−Gd−Zn系酸化物、In−Tb−Zn系酸化物、In−Dy−
Zn系酸化物、In−Ho−Zn系酸化物、In−Er−Zn系酸化物、In−Tm−Z
n系酸化物、In−Yb−Zn系酸化物、In−Lu−Zn系酸化物、In−Sn−Ga
−Zn系酸化物、In−Hf−Ga−Zn系酸化物、In−Al−Ga−Zn系酸化物、
In−Sn−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Hf−Zn系酸化物、In−Hf−Al
−Zn系酸化物を用いることができる。
例えば、In−Ga−Zn系酸化物とは、InとGaとZnを含む酸化物という意味であ
り、InとGaとZnの比率は問わない。また、InとGaとZn以外の金属元素を含ん
でいてもよい。必要とする電気特性(移動度、しきい値電圧等)に応じて、適切な組成の
酸化物半導体を形成すればよい。
例えば、In:Ga:Zn=1:1:1、In:Ga:Zn=1:3:2、In:Ga:
Zn=3:1:2、あるいはIn:Ga:Zn=2:1:3の原子数比のIn−Ga−Z
n系酸化物やその組成の近傍の酸化物を用いるとよい。なお、本明細書において、酸化物
半導体の原子数比は、誤差として±20%の変動を含む。
例えば、In−Ga−Zn系酸化物をスパッタリング法で形成する場合、その成膜用ター
ゲットとしては、原子数比がIn:Ga:Zn=1:1:1、5:5:6、4:2:3、
3:1:2、1:1:2、2:1:3、1:3:2、1:3:4、1:4:4、1:6:
4または3:1:4で示されるIn−Ga−Zn系酸化物のターゲットを用いることが好
ましい。このようなターゲットを用いてIn−Ga−Zn系酸化物半導体膜を成膜するこ
とで、酸化物半導体膜に結晶部が形成されやすくなる。また、これらのターゲットの充填
率は90%以上が好ましく、95%以上がより好ましい。充填率の高いターゲットを用い
ることにより、緻密な酸化物半導体膜を成膜することができる。
例えば、In−Zn系酸化物の成膜用ターゲットとしては、原子数比で、In:Zn=5
0:1乃至1:2(モル数比に換算するとIn:ZnO=25:1乃至1:4)の
In−Zn系酸化物のターゲットを用いることが好ましい。この原子比は、In:Zn=
15:1乃至1.5:1(モル数比に換算するとIn:ZnO=15:2乃至3:
4)がより好ましい。例えば、In−Zn系酸化物の成膜用ターゲットは、原子数比がI
n:Zn:O=X:Y:Zのとき、Z>1.5X+Yとするとよい。Znの比率Zをこの
ような範囲に収めることで、In−Zn系酸化物膜の移動度を向上することができる。
<酸化物半導体膜の構造>
以下では、OSトランジスタのOS層の構造について説明する。
OS層は、単結晶酸化物半導体膜または非単結晶酸化物半導体膜で形成すればよい。非単
結晶酸化物半導体膜とは、非晶質酸化物半導体膜、微結晶酸化物半導体膜、多結晶酸化物
半導体膜、CAAC−OS(C Axis Aligned Crystalline
Oxide Semiconductor)膜等をいう。
非晶質酸化物半導体膜は、膜中における原子配列が無秩序であり、結晶成分を有さない酸
化物半導体膜である。膜全体が完全な非晶質であり、微小領域においても結晶部を有さな
い酸化物半導体膜が典型である。
微結晶酸化物半導体膜は、例えば、1nm以上10nm未満の大きさの微結晶(ナノ結晶
ともいう。)を含む。従って、微結晶酸化物半導体膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも秩
序性が高い。そのため、微結晶酸化物半導体膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも欠陥準位
密度が低いという特徴がある。
CAAC−OS膜は、複数の結晶部を有する酸化物半導体膜の一つである。
結晶構造の説明において、「平行」とは、二つの直線が−10°以上10°以下の角度で
配置されている状態をいう。従って、−5°以上5°以下の場合も含まれる。また、「垂
直」とは、二つの直線が80°以上100°以下の角度で配置されている状態をいう。従
って、85°以上95°以下の場合も含まれる。「略平行」とは、二つの直線が−30°
以上30°以下の角度で配置されている状態をいう。「略垂直」とは、二つの直線が60
°以上120°以下の角度で配置されている状態をいう。
<CAAC−OS膜>
以下、CAAC−OS膜について詳細な説明を行う。
CAAC−OS膜を透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Elect
ron Microscope)によって、CAAC−OS膜の明視野像および回折パタ
ーンの複合解析像(高分解能TEM像ともいう。)を観察することで複数の結晶部を確認
することができる。一方、高分解能TEM像によっても明確な結晶部同士の境界、即ち結
晶粒界(グレインバウンダリーともいう。)を確認することができない。そのため、CA
AC−OS膜は、粒界に起因する電子移動度の低下が起こりにくいといえる。
試料面と概略平行な方向からCAAC−OS膜の断面の高分解能TEM像を観察すると、
結晶部において、金属原子が層状に配列していることを確認できる。金属原子の各層は、
CAAC−OS膜の膜を形成する面(被形成面ともいう。)または上面の凹凸を反映した
形状であり、CAAC−OS膜の被形成面または上面と平行に配列する。
一方、試料面と概略垂直な方向からCAAC−OS膜の平面の高分解能TEM像を観察す
ると、結晶部において、金属原子が三角形状または六角形状に配列していることを確認で
きる。しかしながら、異なる結晶部間で、金属原子の配列に規則性は見られない。
なお、CAAC−OS膜に対し、電子線回折を行うと、配向性を示すスポット(輝点)が
観測される。
断面の高分解能TEM像観察および平面の高分解能TEM像より、CAAC−OS膜の結
晶部は配向性を有していることがわかる。
なお、CAAC−OS膜に含まれるほとんどの結晶部は、一辺が100nm未満の立方体
内に収まる大きさである。従って、CAAC−OS膜に含まれる結晶部は、一辺が10n
m未満、5nm未満または3nm未満の立方体内に収まる大きさの場合も含まれる。ただ
し、CAAC−OS膜に含まれる複数の結晶部が連結することで、一つの大きな結晶領域
を形成する場合がある。例えば、平面の高分解能TEM像において、2500nm以上
、5μm以上または1000μm以上となる結晶領域が観察される場合がある。
CAAC−OS膜に対し、X線回折(XRD:X−Ray Diffraction)装
置を用いて構造解析を行うと、例えばInGaZnOの結晶を有するCAAC−OS膜
のout−of−plane法による解析では、回折角(2θ)が31°近傍にピークが
現れる場合がある。このピークは、InGaZnOの結晶の(009)面に帰属される
ことから、CAAC−OS膜の結晶がc軸配向性を有し、c軸が被形成面または上面に概
略垂直な方向を向いていることが確認できる。
一方、CAAC−OS膜に対し、c軸に概略垂直な方向からX線を入射させるin−pl
ane法による解析では、2θが56°近傍にピークが現れる場合がある。このピークは
、InGaZnOの結晶の(110)面に帰属される。InGaZnOの単結晶酸化
物半導体膜であれば、2θを56°近傍に固定し、試料面の法線ベクトルを軸(φ軸)と
して試料を回転させながら分析(φスキャン)を行うと、(110)面と等価な結晶面に
帰属されるピークが6本観察される。これに対し、CAAC−OS膜の場合は、2θを5
6°近傍に固定してφスキャンした場合でも、明瞭なピークが現れない。
以上のことから、CAAC−OS膜では、異なる結晶部間ではa軸およびb軸の配向は不
規則であるが、c軸配向性を有し、かつc軸が被形成面または上面の法線ベクトルに平行
な方向を向いていることがわかる。従って、前述の断面の高分解能TEM観察で確認され
た層状に配列した金属原子の各層は、結晶のab面に平行な面である。
なお、結晶部は、CAAC−OS膜を成膜した際、または加熱処理等の結晶化処理を行っ
た際に形成される。上述したように、結晶のc軸は、CAAC−OS膜の被形成面または
上面の法線ベクトルに平行な方向に配向する。従って、例えば、CAAC−OS膜の形状
をエッチング等によって変化させた場合、結晶のc軸がCAAC−OS膜の被形成面また
は上面の法線ベクトルと平行にならないこともある。
また、CAAC−OS膜において、c軸配向した結晶部の分布が均一でなくてもよい。例
えば、CAAC−OS膜の結晶部が、CAAC−OS膜の上面近傍からの結晶成長によっ
て形成される場合、上面近傍の領域は、被形成面近傍の領域よりもc軸配向した結晶部の
割合が高くなることがある。また、CAAC−OS膜に不純物を添加する場合、不純物が
添加された領域が変質し、部分的にc軸配向した結晶部の割合の異なる領域が形成される
こともある。
なお、InGaZnOの結晶を有するCAAC−OS膜のout−of−plane法
による解析では、2θが31°近傍のピークの他に、2θが36°近傍にもピークが現れ
る場合がある。2θが36°近傍のピークは、CAAC−OS膜中の一部に、c軸配向性
を有さない結晶が含まれることを示している。CAAC−OS膜は、2θが31°近傍に
ピークを示し、2θが36°近傍にピークを示さないことが好ましい。
CAAC−OS膜を用いたOSトランジスタは、可視光や紫外光の照射による電気特性の
変動が小さく、信頼性が高い。
CAAC−OS膜は、例えば、多結晶である金属酸化物ターゲットを用い、スパッタリン
グ法によって成膜する。当該ターゲットにイオンが衝突すると、ターゲットに含まれる結
晶領域がa−b面から劈開し、a−b面に平行な面を有する平板状またはペレット状のス
パッタリング粒子として剥離することがある。この場合、当該平板状またはペレット状の
スパッタリング粒子が、結晶状態を維持したまま基板に到達することで、CAAC−OS
膜を成膜することができる。
成膜時の不純物混入を低減することで、不純物によって結晶状態が崩れることを抑制でき
る。例えば、処理室内に存在する不純物濃度(水素、水、二酸化炭素、および窒素等)を
低減すればよい。また、成膜ガス中の不純物濃度を低減すればよい。具体的には、露点が
−80℃以下、好ましくは−100℃以下である成膜ガスを用いる。
また、成膜時の基板加熱温度を高めることで、平板状またはペレット状のスパッタリング
粒子が基板に到達した場合、基板上でマイグレーションが起こり、スパッタリング粒子の
平らな面が基板に付着する。例えば、基板加熱温度は、100℃以上740℃以下、好ま
しくは200℃以上500℃以下とすればよい。
また、成膜ガス中の酸素割合を高め、電力を最適化することで成膜時のプラズマダメージ
を軽減することができる。例えば、成膜ガス中の酸素の割合は、30体積%以上、好まし
くは100体積%とすることができる。
<多結晶酸化物半導体膜>
次に、多結晶酸化物半導体膜について説明する。
多結晶酸化物半導体膜は、高分解能TEM像において結晶粒を確認することができる。多
結晶酸化物半導体膜に含まれる結晶粒は、例えば、高分解能TEM像で、2nm以上30
0nm以下、3nm以上100nm以下または5nm以上50nm以下の粒径であること
が多い。また、多結晶酸化物半導体膜は、高分解能TEM像で、結晶粒界を確認できる場
合がある。
多結晶酸化物半導体膜は、複数の結晶粒を有し、当該複数の結晶粒間において結晶の方位
が異なっている場合がある。また、多結晶酸化物半導体膜に対し、XRD装置を用いて構
造解析を行うと、例えばInGaZnOの結晶を有する多結晶酸化物半導体膜のout
−of−plane法による解析では、2θが31°近傍のピーク、2θが36°近傍の
ピーク、またはそのほかのピークが現れる場合がある。
多結晶酸化物半導体膜は、高い結晶性を有するため、高い電子移動度を有する場合がある
。従って、多結晶酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、高い電界効果移動度を有する
。ただし、多結晶酸化物半導体膜は、結晶粒界に不純物が偏析する場合がある。また、多
結晶酸化物半導体膜の結晶粒界は欠陥準位となる。多結晶酸化物半導体膜は、結晶粒界が
キャリアトラップやキャリア発生源となる場合があるため、多結晶酸化物半導体膜を用い
たトランジスタは、CAAC−OS膜を用いたトランジスタと比べて、電気特性の変動が
大きく、信頼性の低いトランジスタとなる場合がある。
<nc−OS膜>
次に、微結晶酸化物半導体膜について説明する。
微結晶酸化物半導体膜は、高分解能TEMにおいて、結晶部を確認することのできる領域
と、明確な結晶部を確認することのできない領域と、を有する。微結晶酸化物半導体膜に
含まれる結晶部は、1nm以上100nm以下、または1nm以上10nm以下の大きさ
であることが多い。特に、1nm以上10nm以下、または1nm以上3nm以下の微結
晶であるナノ結晶(nc:nanocrystal)を有する酸化物半導体膜を、nc−
OS(nanocrystalline Oxide Semiconductor)膜
と呼ぶ。また、nc−OS膜は、例えば、高分解能TEM像では、結晶粒界を明確に確認
できない場合がある。
nc−OS膜は、微小な領域(例えば、1nm以上10nm以下の領域、特に1nm以上
3nm以下の領域)において原子配列に周期性を有する。また、nc−OS膜は、異なる
結晶部間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、膜全体で配向性が見られない。従
って、nc−OS膜は、分析方法によっては、非晶質酸化物半導体膜と区別が付かない場
合がある。例えば、nc−OS膜に対し、結晶部よりも大きい径のX線を用いるXRD装
置を用いて構造解析を行うと、out−of−plane法による解析では、結晶面を示
すピークが検出されない。また、nc−OS膜に対し、結晶部よりも大きいプローブ径(
例えば50nm以上)の電子線を用いる電子線回折(制限視野電子線回折ともいう。)を
行うと、ハローパターンのような回折パターンが観測される。一方、nc−OS膜に対し
、結晶部の大きさと近いか結晶部より小さいプローブ径(例えば1nm以上30nm以下
)の電子線を用いる電子線回折(ナノビーム電子線回折ともいう。)を行うと、スポット
が観測される。また、nc−OS膜に対しナノビーム電子線回折を行うと、円を描くよう
に(リング状に)輝度の高い領域が観測される場合がある。また、nc−OS膜に対しナ
ノビーム電子線回折を行うと、リング状の領域内に複数のスポットが観測される場合があ
る。
nc−OS膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも規則性の高い酸化物半導体膜である。その
ため、nc−OS膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも欠陥準位密度が低くなる。ただし、
nc−OS膜は、異なる結晶部間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、nc−O
S膜は、CAAC−OS膜と比べて欠陥準位密度が高くなる。
従って、nc−OS膜は、CAAC−OS膜と比べて、キャリア密度が高くなる場合があ
る。キャリア密度が高い酸化物半導体膜は、電子移動度が高くなる場合がある。従って、
nc−OS膜を用いたトランジスタは、高い電界効果移動度を有する場合がある。また、
nc−OS膜は、CAAC−OS膜と比べて、欠陥準位密度が高いため、キャリアトラッ
プが多くなる場合がある。従って、nc−OS膜を用いたトランジスタは、CAAC−O
S膜を用いたトランジスタと比べて、電気特性の変動が大きく、信頼性の低いトランジス
タとなる。ただし、nc−OS膜は、比較的不純物が多く含まれていても形成することが
できるため、CAAC−OS膜よりも形成が容易となり、用途によっては好適に用いるこ
とができる場合がある。そのため、nc−OS膜を用いたトランジスタを有する半導体装
置は、生産性高く作製することができる場合がある。
<非晶質酸化物半導体膜>
次に、非晶質酸化物半導体膜について説明する。
非晶質酸化物半導体膜は、膜中における原子配列が不規則であり、結晶部を有さない酸化
物半導体膜である。石英のような無定形状態を有する酸化物半導体膜が一例である。
非晶質酸化物半導体膜は、高分解能TEM像で、結晶部を確認することができない。
非晶質酸化物半導体膜に対し、XRD装置を用いた構造解析を行うと、out−of−p
lane法による解析では、結晶面を示すピークが検出されない。また、非晶質酸化物半
導体膜に対し、電子線回折を行うと、ハローパターンが観測される。また、非晶質酸化物
半導体膜に対し、ナノビーム電子線回折を行うと、スポットが観測されず、ハローパター
ンが観測される。
非晶質酸化物半導体膜は、CAAC−OS膜よりも水素などの不純物を高い濃度で含む酸
化物半導体膜である。また、CAAC−OS膜よりも非晶質酸化物半導体膜は、欠陥準位
密度の高い酸化物半導体膜である。
不純物濃度が高く、欠陥準位密度が高い酸化物半導体膜は、キャリアトラップやキャリア
発生源が多い酸化物半導体膜である。
従って、非晶質酸化物半導体膜は、nc−OS膜と比べて、さらにキャリア密度が高くな
る場合がある。そのため、非晶質酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、ノーマリーオ
ンの電気特性になりやすい。従って、ノーマリーオンの電気特性が求められるトランジス
タに好適に用いることができる場合がある。非晶質酸化物半導体膜は、欠陥準位密度が高
いため、キャリアトラップが多くなる場合がある。従って、非晶質酸化物半導体膜を用い
たトランジスタは、CAAC−OS膜やnc−OS膜を用いたトランジスタと比べて、電
気特性の変動が大きく、信頼性の低いトランジスタとなる。
<単結晶酸化物半導体膜>
次に、単結晶酸化物半導体膜について説明する。
単結晶酸化物半導体膜は、不純物濃度が低く、欠陥準位密度が低い(酸素欠損が少ない)
酸化物半導体膜である。そのため、キャリア密度を低くすることができる。従って、単結
晶酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、ノーマリーオンの電気特性になることが少な
い。また、単結晶酸化物半導体膜は、不純物濃度が低く、欠陥準位密度が低いため、キャ
リアトラップが少なくなる場合がある。従って、単結晶酸化物半導体膜を用いたトランジ
スタは、電気特性の変動が小さく、信頼性の高いトランジスタとなる。
なお、酸化物半導体膜は、欠陥が少ないと密度が高くなる。また、酸化物半導体膜は、結
晶性が高いと密度が高くなる。また、酸化物半導体膜は、水素などの不純物濃度が低いと
密度が高くなる。単結晶酸化物半導体膜は、CAAC−OS膜よりも密度が高い。また、
CAAC−OS膜は、微結晶酸化物半導体膜よりも密度が高い。また、多結晶酸化物半導
体膜は、微結晶酸化物半導体膜よりも密度が高い。また、微結晶酸化物半導体膜は、非晶
質酸化物半導体膜よりも密度が高い。
なお、酸化物半導体膜は、nc−OS膜と非晶質酸化物半導体膜との間の物性を示す構造
を有する場合がある。そのような構造を有する酸化物半導体膜を、特に非晶質ライク酸化
物半導体(amorphous−like OS:a−like Oxide Semi
conductor)膜と呼ぶ。
a−like OS膜は、高分解能TEM像において鬆(ボイドともいう。)が観察され
る場合がある。また、高分解能TEM像において、明確に結晶部を確認することのできる
領域と、結晶部を確認することのできない領域と、を有する。a−like OS膜は、
TEMによる観察程度の微量な電子照射によって、結晶化が起こり、結晶部の成長が見ら
れる場合がある。一方、良質なnc−OS膜であれば、TEMによる観察程度の微量な電
子照射による結晶化はほとんど見られない。
なお、a−like OS膜およびnc−OS膜の結晶部の大きさの計測は、高分解能T
EM像を用いて行うことができる。例えば、InGaZnOの結晶は層状構造を有し、
In−O層の間に、Ga−Zn−O層を2層有する。InGaZnOの結晶の単位格子
は、In−O層を3層有し、またGa−Zn−O層を6層有する、計9層がc軸方向に層
状に重なった構造を有する。よって、これらの近接する層同士の間隔は、(009)面の
格子面間隔(d値ともいう。)と同程度であり、結晶構造解析からその値は0.29nm
と求められている。そのため、高分解能TEM像における格子縞に着目し、格子縞の間隔
が0.28nm以上0.30nm以下である箇所においては、それぞれの格子縞がInG
aZnOの結晶のa−b面に対応する。
また、酸化物半導体膜は、構造ごとに密度が異なる場合がある。例えば、ある酸化物半導
体膜の組成がわかれば、該組成と同じ組成における単結晶酸化物半導体膜の密度と比較す
ることにより、その酸化物半導体膜の構造を推定することができる。例えば、単結晶酸化
物半導体膜の密度に対し、a−like OS膜の密度は78.6%以上92.3%未満
となる。また、例えば、単結晶酸化物半導体膜の密度に対し、nc−OS膜の密度および
CAAC−OS膜の密度は92.3%以上100%未満となる。なお、単結晶酸化物半導
体膜の密度に対し密度が78%未満となる酸化物半導体膜は、成膜すること自体が困難で
ある。
上記について、具体例を用いて説明する。例えば、In:Ga:Zn=1:1:1[原子
数比]を満たす酸化物半導体膜において、菱面体晶構造を有する単結晶InGaZnO
の密度は6.357g/cmとなる。よって、例えば、In:Ga:Zn=1:1:1
[原子数比]を満たす酸化物半導体膜において、a−like OS膜の密度は5.0g
/cm以上5.9g/cm未満となる。また、例えば、In:Ga:Zn=1:1:
1[原子数比]を満たす酸化物半導体膜において、nc−OS膜の密度およびCAAC−
OS膜の密度は5.9g/cm以上6.3g/cm未満となる。
なお、同じ組成の単結晶が存在しない場合がある。その場合、任意の割合で組成の異なる
単結晶を組み合わせることにより、所望の組成の単結晶に相当する密度を算出することが
できる。所望の組成の単結晶の密度は、組成の異なる単結晶を組み合わせる割合に対して
、加重平均を用いて算出すればよい。ただし、密度は、可能な限り少ない種類の単結晶を
組み合わせて算出することが好ましい。
トランジスタMos1のOS層701およびOS層703は、単層または2層以上の多層
の酸化物半導体膜から形成することができる。多層膜とする場合、OS層701、703
は、例えば、非晶質酸化物半導体膜、a−like OS膜、nc−OS膜、CAAC−
OS膜のうち、二種以上を有していてもよい。
<OSトランジスタの他の構成例>
例えば、図9AのトランジスタMos1において、OS層701を構成元素の異なる酸化
物で2層の酸化物半導体膜から形成する。この場合、下層は、In−Zn系酸化物膜とし
、上層をIn−Ga−Zn系酸化物膜とする。あるいは、下層および上層とも、In−G
a−Zn系酸化物膜で形成することができる。
例えば、OS層701を、2層構造のIn−Ga−Zn系酸化物膜とする場合、一方を、
原子数比がIn:Ga:Zn=1:1:1、5:5:6、または3:1:2の酸化物膜で
形成し、他方をIn:Ga:Zn=1:3:2、1:3:4、1:3:6、1:6:4、
または1:9:6の酸化物膜で形成することができる。
また、図9Bにおいて、OS層701を2層構造とし、OS層703を単層構造とし、3
層の酸化物半導体膜からトランジスタMos1を形成してもよい。この場合も、3層のす
べて、あるいは一部を異なる構成元素の酸化物半導体膜で形成してもよいし、3層を同じ
構成元素の酸化物半導体膜で形成してもよい。
例えば、In−Ga−Zn系酸化物膜でOS層701およびOS層703を形成する場合
、OS層701の下層とOS層703は、原子数比がIn:Ga:Zn=1:3:2、1
:3:4、1:3:6、1:6:4、または1:9:6の酸化物膜で形成し、OS層70
1の上層は、原子数比がIn:Ga:Zn=1:1:1、5:5:6、または3:1:2
の酸化物膜で形成することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、フリップフロップ回路(FF)を備えた半導体装置について説明する
実施の形態1のFFは、組み合わせ回路の出力データを格納する記憶回路として様々な半
導体装置に適用することができる。例えば、CPU(中央演算処理装置)、MCU(マイ
クロコントローラユニット)、およびプログラマブルロジックデバイス(代表的には、F
PGA)等のレジスタに、実施の形態1のFFを用いることができる。
上述したように、実施の形態1のFFは、静的消費電力および動的消費電力が低減されて
いるため、これを組み込んだプロセッサ自体の消費電力も低減できる。また、クロック信
号の遮断期間や、電源遮断期間でも、FFにおいてデータを保持することが可能であるた
め、プロセッサにおいてより細粒度でのクロックゲーティングやパワーゲーティングを行
うことが可能になる。また、クロック信号や電源の供給を再開した後に、プロセッサを通
常状態に高速に復帰させることが可能になる。
実施の形態1のFFが用いられたプロセッサは、デジタル信号処理、ソフトウェア無線、
アビオニクス(通信機器、航法システム、自動操縦装置、飛行管理システム等の航空に関
する電子機器)、ASICのプロトタイピング、医療用画像処理、音声認識、暗号、バイ
オインフォマティクス(生物情報科学)、機械装置のエミュレータ、および電波天文学に
おける電波望遠鏡等、幅広い分野の電子機器のプロセッサに用いることが可能である。
このような電子機器の例として、表示装置、パーソナルコンピュータ、記録媒体を備えた
画像再生装置(DVD等の記録媒体の画像データを読み出し、その画像を表示するディス
プレイを有する装置)に用いることができる。その他に、携帯電話、携帯型を含むゲーム
機、携帯情報端末、電子書籍、カメラ(例えば、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等
)、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム
、音響再生装置(カーオーディオ、デジタルオーディオプレーヤ等)、複写機、ファクシ
ミリ、プリンタ、プリンタ複合機等が挙げられる。これら電子機器の具体例を図10に示
す。
図10Aは携帯型ゲーム機の構成の一例を示す外観図である。携帯型ゲーム機900は、
筐体901、筐体902、表示部903、表示部904、マイクロホン905、スピーカ
906、操作キー907、およびスタイラス908等を有する。
図10Bは携帯情報端末の構成の一例を示す外観図である。携帯情報端末910は、筐体
911、筐体912、表示部913、表示部914、接続部915、および操作キー91
6等を有する。表示部913は筐体911に設けられ、表示部914は筐体912に設け
られている。接続部915により筐体911と筐体912は接続されており、筐体911
と筐体912の間の角度は、接続部915により変更可能となっている。そのため、、接
続部915における筐体911と筐体912との間の角度に従って、表示部913におけ
る映像の切り替えができる構成としてもよい。また、表示部913および/または表示部
914としてタッチパネル付の表示装置を使用してもよい。
図10Cはノート型パーソナルコンピュータの構成の一例を示す外観図である。パーソナ
ルコンピュータ920は、筐体921、表示部922、キーボード923、およびポイン
ティングデバイス924等を有する。
図10Dは、電気冷凍冷蔵庫の構成の一例を示す外観図である。電気冷凍冷蔵庫930は
、筐体931、冷蔵室用扉932、および冷凍室用扉933等を有する。
図10Eは、ビデオカメラの構成の一例を示す外観図である。ビデオカメラ940は、筐
体941、筐体942、表示部943、操作キー944、レンズ945、および接続部9
46等を有する。操作キー944およびレンズ945は筐体941に設けられており、表
示部943は筐体942に設けられている。そして、筐体941と筐体942は、接続部
946により接続されており、筐体941と筐体942の間の角度は、接続部946によ
り変えることが可能な構造となっている。筐体941に対する筐体942の角度によって
、表示部943に表示される画像の向きの変更や、画像の表示/非表示の切り替えを行う
ことができる。
図10Fは、自動車の構成の一例を示す外観図である。自動車950は、車体951、車
輪952、ダッシュボード953、およびライト954等を有する。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
1 フリップフロップ回路(FF)
2、5 インバータ(INV)
4、6、7 クロックドインバータ(CINV)
10−13 インバータ(INV)
21、22 フリップフロップ回路(FF)
31、32 ブロック
50 回路
71 NAND回路
72 NOR回路
73 マルチプレクサ(MUX)
100−107 フリップフロップ回路(FF)
110、111 論理回路
120 半導体装置
121 電源回路
122 電源管理ユニット(PMU)
123 パワーゲーティングユニット(PGU)
131、132 組み合わせ回路(CMBC)
171−173 フリップフロップ回路(FF)
600 ダイ
601 単結晶シリコンウエハ
610−614 絶縁層
621−628、631−636、641−646、651−656、661 導電体
701−703 OS(酸化物半導体)層
711−713 絶縁層
721−723、731−734、741−743 導電体
900 携帯型ゲーム機
901、902 筐体
903、904 表示部
905 マイクロホン
906 スピーカ
907 操作キー
908 スタイラス
910 携帯情報端末
911、912 筐体
913、914 表示部
915 接続部
916 操作キー
920 パーソナルコンピュータ
921 筐体
922 表示部
923 キーボード
924 ポインティングデバイス
930 電気冷凍冷蔵庫
931 筐体
932 冷蔵室用扉
933 冷凍室用扉
940 ビデオカメラ
941、942 筐体
943 表示部
944 操作キー
945 レンズ
946 接続部
950 自動車
951 車体
952 車輪
953 ダッシュボード
954 ライト
CAP1、CAP2 キャパシタ
CAP11 キャパシタ
LAT−1、LAT−2 ラッチ回路
SW1、SW2 スイッチ

Claims (1)

  1. 第1および第2の論理回路と、
    第1および第2のインバータと、
    第1乃至第5のトランジスタと、
    第1および第2のキャパシタと、を有し、
    前記第1の論理回路の入力端子は、第1の信号が入力される配線と電気的に接続され、
    前記第1の論理回路の出力端子は、前記第1のトランジスタのソースまたはドレインの一方と電気的に接続され、
    前記第1のトランジスタのソースまたはドレインの他方は、前記第2のトランジスタのソースまたはドレインの一方と電気的に接続され、
    前記第1のトランジスタのソースまたはドレインの他方は、前記第1のキャパシタの一方の端子と電気的に接続され、
    前記第1のトランジスタのゲートは、第1のクロック信号が入力され、
    前記第1のキャパシタの他方の端子は、電源線と電気的に接続され、
    前記第2のトランジスタのソースまたはドレインの他方は、前記第3のトランジスタのソースまたはドレインの一方と電気的に接続され、
    前記第2のトランジスタのソースまたはドレインの他方は、前記第1のインバータの入力端子と電気的に接続され、
    前記第2のトランジスタのソースまたはドレインの他方は、前記第4のトランジスタのソースまたはドレインの一方と電気的に接続され、
    前記第1のインバータの出力端子は、前記第2のインバータの入力端子と電気的に接続され、
    前記第2のインバータの出力端子は、前記第3のトランジスタのソースまたはドレインの他方と電気的に接続され、
    前記第2のトランジスタのゲートは、第2のクロック信号が入力され、
    前記第4のトランジスタのソースまたはドレインの他方は、前記第2のキャパシタの一方の端子と電気的に接続され、
    前記第4のトランジスタのソースまたはドレインの他方は、前記第5のトランジスタのソースまたはドレインの一方と電気的に接続され、
    前記第2のキャパシタの他方の端子は、前記電源線と電気的に接続され、
    前記第5のトランジスタのソースまたはドレインの他方は、前記第2のインバータの出力端子と電気的に接続され、
    前記第2のインバータの出力端子は、前記第2の論理回路の入力端子と電気的に接続され、
    前記第2の論理回路の出力端子は、第2の信号が出力される配線と電気的に接続され、
    前記第3のトランジスタは、前記第1のインバータの入力端子と前記第2のインバータの出力端子の接続を制御するスイッチとして機能し、
    前記第4のトランジスタは、前記第1のインバータの入力端子と前記第2のキャパシタの一方の端子の接続を制御するスイッチとして機能し、
    前記第5のトランジスタは、前記第2の論理回路の前記入力端子と前記第2のキャパシタの一方の端子の接続を制御するスイッチとして機能し、
    前記第1のクロック信号と前記第2のクロック信号は、位相が互いに反転した関係にある信号であり、
    前記第1乃至前記第5のトランジスタは、チャネル形成領域が酸化物半導体でなるトランジスタである記憶回路。
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