JP6644168B2 - 配線基板の加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基板上に局所的に配された導体部が、フィラーをなす無機部材が有機部材に分散してなる樹脂部によって被覆された構成を含む、多層配線基板用途に好適な、配線基板の加工方法に係る。
本願は、2016年12月2日に日本に出願された特願2016−235054号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
多層配線基板に好適な、配線基板の加工方法として、たとえば、特許文献1や特許文献2に開示された方法が公知である。
引用文献1は、ベース基板としてセラミック配線基板を用いた、多層配線基板の製造方法を開示している。特に、引用文献1の段落0078には、製造工程の途中において、このような多層配線基板は、絶縁膜によって覆われて、導体上面が露出していない場合がある、と記載されている。
このような状態は、金型の表面を実際には完全に平坦にできないという理由や、金型の表面を完全に配線の上面に密着させることが困難であるという理由、配線層の高さを完全にそろえることが困難であるという理由、などによる。そのため、絶縁膜の表面をウェットエッチング法、ドライエッチング法、機械研磨法、あるいは、これらの方法を組み合わせた方法により除去し、配線の上面を露出させる必要がある、と説明されている。しかし、その具体的な解決策については、引用文献1には開示されていない。
ところが、上記のような絶縁膜は、通常、単一の部材からなる単純な構成ではなく、フィラーをなす無機部材が有機部材に分散してなる樹脂部から構成されている。このため、図12に示すように、たとえば、ドライエッチングを行って、絶縁膜の表面から順に絶縁膜を削り取ろうとした場合、無機部材と有機部材が一緒にエッチングされるため、加工表面が粗面となってしまう。
つまり、配線層の表面が露呈した状態では、配線層の表面は平坦に露呈せず、絶縁膜の残存物(無機部材や有機部材)が配線層の表面上にランダムに残ってしまい、ひいては配線層の表面は粗れた状態となる。ゆえに、その露呈した配線層上に被膜を形成した場合、配線層上に積層した被膜の表面も粗れた状態になる。したがって、多層配線基板を製造しようとすると、このような工程を何度も繰り返す必要があるため、多層配線構造の上層に位置する配線層ほど、配線層の膜表面は平坦性を失うことになる。
引用文献2には、配線層を無電界メッキする方法が開示されている。絶縁基板上に、第1の配線層と、無機物よりなる酸可溶フィラーおよび酸不溶フィラーが混入されたソルダーレジスト層とを順に設け、前記ソルダーレジスト層表面をプラズマアッシングして前記両フィラーを残して前記ソルダーレジスト層表面を選択に除去する。その後、前記ソルダーレジスト層表面より露出した前記酸可溶フィラーを溶かし、前記ソルダーレジスト層表面の粗化を行い、次いで前記ソルダーレジスト層上に金属よりなる第2の配線層を無電界メッキする。
これにより、引用文献2の製法によれば、ソルダーレジスト層表面に多数のくぼみが形成されるので、その上に設けられる第2の配線層の接着強度が改善することが記載されている。すなわち、引用文献2は、ソルダーレジスト層表面の粗化を目的としたものであり、ソルダーレジスト層表面の平坦化する方法とは逆の手法を開示している。
多層配線基板は、現在、単位面積あたりの集積度を上げるため、積層数が益々増加する傾向にある。このため、前述した通り、多層配線構造の上層に位置する配線層ほど、配線層の膜表面が平坦性を失う問題が顕在化しつつあるため、これを解決する手法の開発が期待されていた。
日本国特開平09−241419号公報 日本国特開平05−007079号公報
本発明は、このような従来の実情に鑑みて考案されたものであり、積層構造を作製するために、露呈した導体部の表面と、該導体部を取り囲む樹脂部の表面とが面一をなすように処理することが可能な、配線基板の加工方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る配線基板の加工方法は、基板上に局所的に配された導体部が、フィラーをなす無機部材が有機部材に分散してなる樹脂部によって被覆された構成を含む配線基板の加工方法であって、アッシング法を用い、前記樹脂部の表層側から前記有機部材を除去し(工程A)、ウェット洗浄法を用い、前記有機部材が除去された樹脂部の表層側に残存する前記無機部材を除去(工程B)
前記無機部材の除去により表層部が露呈された導体部に少なくとも一部が重なるように、積層構造における導体部の形成に用いられる下地としてシード層を形成し、
前記シード層の表面プロファイルを測定することにより、前記露呈した導体部の表面と、該導体部を取り囲む樹脂部の表面とが面一を成しているか否かを評価する。

本発明の一態様に係る配線基板の加工方法においては、前記樹脂部の表層側からの前記有機部材の除去は、前記導体部を覆う位置にある樹脂部を通して、該導体部の表層部が観測されるまで繰り返し行われてもよい。
本発明の一態様に係る配線基板の加工方法においては、前記樹脂部の表層側からの前記有機部材の除去に用いられるアッシング法は、前記基板に対して高周波電力を印加しながら行われ、高周波電力のバイアスRF出力[W]が0〜1500であってもよい。
本発明の一態様に係る配線基板の加工方法においては、前記樹脂部の表層側からの前記有機部材の除去に用いられるアッシング法は、前記基板に対して高周波電力を印加しながら行われ、高周波電力のバイアスRF出力密度[W/cm]が0.2〜0.8であってもよい。
本発明の一態様に係る配線基板の加工方法においては、前記樹脂部の表層側からの前記有機部材の除去に用いられるアッシング法は、プロセスガスとして酸素(O)、窒素(N)、四フッ化炭素(CF)からなる群より選択されるガスを含む混合ガスを用いてもよい。
本発明の一態様に係る配線基板の加工方法においては、前記無機部材の除去により表層部が露呈された導体部に少なくとも一部が重なるように、積層構造における導体部の形成に用いられる下地としてシード層を形成し(工程C)、前記シード層の表面プロファイルを測定することにより、前記露呈した導体部の表面と、該導体部を取り囲む樹脂部の表面とが面一を成しているか否かを評価してもよい(工程D)。
本発明の一態様は、基板上に局所的に配された導体部が、フィラーをなす無機部材が有機部材に分散してなる樹脂部によって被覆された構成を含む配線基板の加工方法である。
本発明の一態様に係る加工方法は、まず、アッシング法を用い、樹脂部の表層側から有機部材を除去することにより、樹脂部における無機部材は残しつつ、所望の深さに達するまで有機部材のみを除去する。このような有機部材の除去を多段階(複数回)に行うことにより、有機部材のみが除去された状態が樹脂部のより深い位置にて得られるまで、有機部材の除去を徐々に進行させる。そして、有機部材のみが除去された状態が、基板上に局所的に配された導体部の表面にて得られるまで、樹脂部の表層側からの有機部材の除去(工程A)を繰り返し行う。
これにより、導体部の表面より上方に位置する樹脂部には、有機部材がほとんど残存せず、フィラーをなす無機部材のみが残存した状態となる。一方、導体部の表面よりも下方に位置する樹脂部は、アッシングする前と変わらない状態、すなわち、フィラーをなす無機部材が有機部材に分散してなる状態が保持される。
次いで、本発明の一態様では、ウェット洗浄法を用い、樹脂部の表層側からの有機部材を除去した後に(工程Aを経た後)樹脂部の表層側に残存する無機部材を除去する。これにより、導体部の表面より上方に位置する樹脂部において残存していた、フィラーをなす無機部材が、ウェット洗浄により除去される。一方、導体部の表面よりも下方に位置する樹脂部は、ウェット洗浄の影響を受けることなく、元の状態、すなわち、フィラーをなす無機部材が有機部材に分散してなる状態が保持される。
したがって、本発明の一態様は、積層構造を作製するために、露呈した導体部の表面と、該導体部を取り囲む樹脂部の表面とが面一をなすように処理することが可能な、配線基板の加工方法の提供に貢献する。
本発明の実施形態に係る配線基板の加工方法を用いるアッシング装置の一例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る配線基板の加工方法において、樹脂部の表層側から有機部材を除去する工程を含むプロセスの例を示す図である。 本発明の実施形態に係る配線基板の加工方法において、樹脂部の表層側から有機部材を除去する工程を含むプロセスの例を示す図である。 本発明の実施形態に係る配線基板の加工方法において、樹脂部の表層側から有機部材を除去する工程を含むプロセスの例を示す図である。 本発明の実施形態に係る配線基板の加工方法において、樹脂部の表層側から有機部材を除去する工程を含むプロセスの例を示す図である。 本発明の実施形態に係る配線基板の加工方法において、樹脂部の表層側から有機部材を除去する工程を含むプロセスの例を示す図である。 本発明の実施形態に係る配線基板の加工方法において、樹脂部の表層側から有機部材を除去する工程を含むプロセスの例を示す図である。 本発明の実施形態に係る配線基板の加工方法において、樹脂部の表層側から有機部材を除去する工程を含むプロセスの例を示す図である。 本発明の実施形態に係る配線基板の加工方法において、樹脂部の表層側から有機部材を除去する工程を含むプロセスの例を示す図である。 本発明の実施形態に係る配線基板の加工方法において、樹脂部の表層側から有機部材を除去する工程を含むプロセスの例を示す図である。 本発明の実施形態に係る配線基板の加工方法において、樹脂部の表層側から有機部材を除去する工程を含むプロセスの例を示す図である。 樹脂部の表層側から有機部材を除去する工程を行う前の状態を示す断面図である。 図3Aにおける符号αが示す部分を拡大した拡大図である。 図3Aに示す厚さに対して樹脂部の厚さが半分程度になるまで、樹脂部の表層側から有機部材を除去する工程を行った状態を示す断面図である。 図4Aにおける符号βが示す部分を拡大した拡大図である。 導体部の表面の位置と樹脂部の上面とが一致するまで、樹脂部の表層側から有機部材を除去する工程を行った状態を示す断面図である。 図5Aにおける符号γが示す部分を拡大した拡大図である。 本発明の実施形態に係る配線基板の加工方法において、有機部材が除去された樹脂部の表層側に残存する無機部材を除去する工程を行った状態を示す断面図である。 図6Aにおける符号δが示す部分を拡大した拡大図である。 図3A及び図3Bに示す状態における樹脂部の表面を示すSEM写真である。 図5A及び図5Bに示す状態における樹脂部の表面を示すSEM写真である。 図6A及び図6Bに示す状態における樹脂部の表面を示すSEM写真である。 従来の加工方法を行う前の状態(図3A及び図3Bと同じ状態)を示す断面図である。 図10に示す厚さに対して樹脂部の厚さが半分程度になるまで、従来の加工方法を行った状態を示す断面図である。 導体部の表面の位置と樹脂部の上面とが一致するまで、従来の加工方法を行った状態を示す断面図である。 図10に示す状態における樹脂部の表面を示すSEM写真である。 図12に示す状態における樹脂部の表面を示すSEM写真である。
以下、本発明を実施するための一形態を図1に基づき説明する。図1は、本発明において用いたアッシング装置の一例を示す断面図であり、アッシング装置は、後述する樹脂部の表層側から有機部材を除去する(工程A)において使用される。
アッシング装置51を構成するチャンバ52は、このチャンバ52内にて処理される基板Wにおいて主として露出している金属と同一の金属によって形成されている。さらに、チャンバ52の内部においては、チャンバ52を構成する金属が露出している。例えば、銅(Cu)が露出している基板Wをアッシング処理するアッシング装置の場合には、上記チャンバ52が銅にて形成されている。従って、このチャンバ52は、銅の他にも、基板Wにおいて露出した金属に応じて、金(Au),半田(Solder),プラチナ(Pt),イリジウム(Ir)によって形成される。
チャンバ52を形成するトッププレート64は、トッププレート64の外側上方に突出した円柱体65を有する。円柱体65の中央位置には、チャンバ52の外側と内側を貫通する貫通穴68が形成されている。
円柱体65の上面65aには、導波管69が連結固定されている。導波管69には、貫通穴68に対応する位置に連結穴69aが形成され、連結穴69aには円板状のマイクロ波透過窓70が、貫通穴68の上側開口部を閉塞するように配設されている。マイクロ波透過窓70は、セラミックスや石英などから構成される誘電体透過窓であって、円柱体65の上面65aに対して密着固定されている。この構造において、導波管69の上流に設けた不図示のマイクロ波発振器から、マイクロ波が導波管69を伝搬しマイクロ波透過窓70を介して貫通穴68に導入される。
貫通穴68の下側開口部は、貫通穴68の内径より大きな内径を有するように拡大する開口を備えた嵌合凹部80が形成されている。
嵌合凹部80が形成された貫通穴68の下側開口部は、円板状の下蓋83によって閉塞されている。下蓋83は、中央に導出穴83aを貫通形成した円板状の下蓋本体84と、その下蓋本体84の下側外周面に向けて延出するように形成したフランジ部85を有している。下蓋83は、下蓋本体84が貫通穴68に貫挿され、フランジ部85が嵌合凹部80に嵌合するように構成されている。
そして、フランジ部85を嵌合凹部80の奥面80aにネジ留めすることによって、下蓋83(フランジ部85の上面)は、トッププレート64(嵌合凹部80の奥面80a)に対して締結固定される。
これにより、円柱体65に形成した貫通穴68の上開口部及び下開口部の両方がマイクロ波透過窓70と下蓋83にて閉塞されて形成された空間に、プラズマ生成室Sが区画形成される。
下蓋本体84の外周面には、環状の環状溝91が形成され、環状溝91とその環状溝91を塞ぐ貫通穴68の内周面68aとで環状通路を形成している。環状溝91は、貫通穴68の内周面68aに形成したガス導入路82の開口部と対向する位置に形成され、ガス導入路82から導入されるプラズマ形成用ガス(酸素)が環状通路(環状溝91)に導入される。
下蓋本体84の上面外周縁は切り欠かれており、これによってプラズマ生成室Sと環状溝81(環状通路)を連通する切り溝(ガス導入路82)が形成されている。そして、環状溝81に導入されたプラズマ形成用ガスは、切り溝を介してプラズマ生成室Sに導入される。
プラズマ生成室Sに導入されたプラズマ形成用ガスは、同じくマイクロ波透過窓70を介して投入されたマイクロ波によって励起され酸素プラズマとなる。そして、プラズマ生成室Sで生成された酸素プラズマは、下蓋83に形成された導出穴83aを介して下方の基板ステージ54に載置された基板(ウェハ)Wに向かって導出される。
下蓋本体84の下側であって導出穴83aの開口部と対向する位置には、拡散板93が配置されている。拡散板93は、アルミニウム(Al)製であり、同じくアルミニウム(Al)製の間隔保持部材94を介して取付部材95にて下蓋本体84に対して連結固定されている。拡散板93は、下蓋本体84の導出穴83aから導出された酸素プラズマを分散させて、同酸素プラズマが基板ステージ54に載置された基板Wに均一に曝されるようにしている。これにより、そして、基板ステージ54に載置された基板Wは、その基板Wの表面(図1では上面)Waに形成した所望の膜が酸素プラズマにてアッシングされる。
なお、トッププレート64の内底面には、拡散板93を囲むように円筒形状の拡散防止壁96が取着される構成としてもよい。拡散防止壁96は、たとえば、アルミニウム(Al)製からなり、拡散板93から導出された酸素プラズマが、チャンバ52の内側面方向へ拡散しないように、下方に配置された基板Wの方向へ導くように機能する。
基板ステージ54の周辺上部は、基板ガイド56により覆われている。基板ステージ54内には、上下方向に移動可能に支持されたリフトピン57の先端が配設されている。リフトピン57を上下動させることにより、リフトピン57と図示しない搬送装置との間で基板Wの受け渡しを行い、基板Wを基板ステージ54上に載置する。
基板ステージ54とチャンバ52の下部との間には絶縁板58が介在されている。また、基板ステージ54には配管59が接続され、その配管59を介して基板ステージ54の内部に形成された図示しない水路に冷却水が供給され、基板ステージ54の温度調節を行っている。さらにまた、基板ステージ54にはコンデンサCを介して高周波電源Eが接続されており、その高周波電源Eから基板ステージ54に高周波バイアス(RFバイアス)が供給されている。
一方、上記チャンバ52は、接地されており、高周波電源Eから基板ステージ54に対して供給される高周波バイアスに対して電気的な対向電極として機能する。そして、後述するように、このチャンバ52には、拡散板93が取付部材95を介して電気的に接続されるとともに、拡散防止壁96が電気的に接続されている。従って、これら同一の金属によって形成されているチャンバ52、拡散板93及び拡散防止壁96が、上記高周波バイアスに対する対向電極として機能する。
チャンバ52の底部には排気口53が形成されている。その排気口53は不図示の排気管を介して不図示の排気用ポンプに接続される。この排気用ポンプによってチャンバ52の内部空間が減圧される。排気管には不図示の圧力制御装置が配設され、その圧力制御装置によりチャンバ52内の圧力が調整される。
図2A〜図2Jは、本発明の実施形態に係る配線基板の加工方法において樹脂部の表層側から有機部材を除去する工程Aを含む、多層配線基板の製造方法を説明する図である。本発明が適用される工程Aは、図2A〜図2Iの間に含まれており、工程Aについては、特に図3A〜図6Bを用いて詳細に説明する。
図2Aにおいて、銅張積層板(CCL:Copper Clad Laminate)10の片面(図2Aでは上面)に第一の層間絶縁用フィルム11が配設されている。第一の層間絶縁用フィルム11としては、たとえば、ABF(Ajinomoto Build−up Film)等が好適に用いられる。
図2Bにおいて、層間絶縁用フィルム11を覆うように、後に形成するCu膜用のシード層12を設ける。シード層12としては、たとえば、Ni膜、Cr膜、W膜、Mo膜等が好適に用いられる。
図2Cにおいて、シード層12を覆うように、ドライフィルムレジスト(DFR:Dry Film Resist)13を設ける。
図2Dにおいて、シード層12上に所定のパターンでCu膜を作製するための開口部13sをドライフィルムレジスト13に設ける。これにより、開口部13sを有するドライフィルムレジスト13pが形成される。
図2Eにおいて、開口部13sによって露呈したシード層12の上に、電気めっき法によりCu膜14を作製する。
図2Fにおいて、ドライフィルムレジスト13pを除去することにより、シード層12上にパターン化されたCu膜14p1が得られる。本発明の実施形態におけるCu膜14p1は、たとえば、高さ2μm程度、幅2μm〜4μm程度の微細な配線(第一導電膜)として用いられる。
図2Gにおいて、パターン化されたCu膜14p1をマスクとして用い、シード層22をエッチングにより除去する。これにより、パターン化されたCu膜14p1が重なる位置にあるシード層12pのみ残存する構成が得られる。
図2Hにおいて、第一の層間絶縁用フィルム11とその上に位置するパターン化されたCu膜14p1とを覆うように、第二の層間絶縁用フィルム15が配設されている。
図2Iにおいて、Cu膜14p1の表面が露出するまで第二の層間絶縁用フィルム15をアッシング処理する(工程A)。これにより、第二の層間絶縁用フィルム15を構成する樹脂部の表層側から有機部材を除去する。このような工程Aを行うことにより、樹脂部に対して、無機部材は残しつつ、所望の深さ(Cu膜14p1の表面位置)まで有機部材のみを除去する。
その後、ウェット洗浄することにより、第二の層間絶縁用フィルム15のうち、工程Aを経た部位(すなわち、工程Aを経た樹脂部の表層側に残存する無機部材)を除去する。これにより、パターン化されたCu膜(導体部)14p1の表面より上方に位置する、樹脂部において残存していた、フィラーをなす無機部材が、ウェット洗浄により除去される。
その結果、露呈したCu膜(導体部)14p2の表面と、該導体部14p2を取り囲む第二の層間絶縁用フィルム(樹脂部)15の表面とが面一になる。
図2Jにおいて、図2Iに示す処理により平坦化された表面に、第二のシード層22を形成する。この後、上述した図2C〜図2Iの各工程を繰り返すことにより、所望の積層構造を有する多層配線基板の製造が可能となる。
以下では、上記において図2H〜図2Iに基づき説明した、本発明の実施形態に係る工程Aと工程Bについて、図3A〜図6Bを用いて詳細に述べる。
図3A及び図3Bは、本発明の実施形態に係る工程Aを行う前の状態を示す断面図であり、図2Hに相当する。図3Aは、パターン化された複数のCu膜(導体部)を含む広範囲な領域を示す断面図である。図3Bは、特定のパターン化されたCu膜(導体部)に着目した図であって、Cu膜の上部とその周囲及び上方に位置する樹脂部とを含む領域(α)を拡大して示す断面図である。
図4A及び図4Bは、図3Aに示す厚さに対して樹脂部の厚さが半分程度になるまで、工程Aを行った状態を示す断面図である。図4Aは、パターン化された複数のCu膜(導体部)を含む広範囲な領域を示す断面図である。図4Bは、特定のパターン化されたCu膜(導体部)に着目した図であって、Cu膜の上部とその周囲及び上方に位置する樹脂部とを含む領域(β)を拡大して示す断面図である。
図5A及び図5Bは、導体部の表面の位置と樹脂部の上面とが一致するまで、工程Aを行った状態を示す断面図である。図5Aは、パターン化された複数のCu膜(導体部)を含む広範囲な領域を示す断面図である。図5Bは、特定のパターン化されたCu膜(導体部)に着目した図であって、Cu膜の上部とその周囲及び上方に位置する樹脂部とを含む領域(γ)を拡大して示す断面図である。
図6A及び図6Bは、本発明の工程Bを行った状態を示す断面図であり、図2Iに相当する。図6Aは、パターン化されたCu膜(導体部)を複数含む広範囲な領域を示す断面図である。図6Bは、特定のパターン化されたCu膜(導体部)に着目した図であって、Cu膜の上部とその周囲及び上方に位置する樹脂部とを含む領域(δ)を拡大して示す断面図である。
図3A及び図3Bは、第一の層間絶縁用フィルム11と、その上に位置するパターン化されたCu膜14p1、及び、このCu膜14p1が重なる位置にあるシード層12pとを覆うように、第二の層間絶縁用フィルム15が配設された状態を表わしている。
第二の層間絶縁用フィルム15は、フィラーをなす無機部材(図3A及び図3Bにおいて白色の複数のドットにて表示)が有機部材(図3A及び図3Bにおいて濃い黒色のメッシュ模様にて表示)に分散してなる樹脂部により被覆されなる構成を有している。図3Aにおいて、符号15s1は、第二の層間絶縁用フィルム15の表面である。
図3Bに示すように、工程Aの処理前における第二の層間絶縁用フィルム15は、フィラーをなす無機部材が有機部材に分散してなる樹脂部である。図3A及び図3Bに示す状態では、基板W上に局所的に配されたCu膜(導体部)14pは、この樹脂部により被覆されている。
図4A及び図4Bは、第一の層間絶縁用フィルム(樹脂部)11に対して、その厚さの半分程度になるまで、工程Aを行った状態を表わしている。図4A、図4Bにおいて、符号L1は工程Aの処理済の領域と、未処理の領域との境界を示している。すなわち、第一の層間絶縁用フィルム(樹脂部)11において、表面15sp1よりも下方に位置し、符号L1で示された部分よりも上方に位置する領域(図4A及び図4Bにおいて薄い黒色のメッシュ模様にて表示)が、工程Aが行われた部分(処理済の領域)である。これに対して、符号L1で示された部分よりも下方に位置する領域(図4A及び図4Bにおいて濃い黒色のメッシュ模様にて表示)が、工程Aが未だ行われていない部分(未処理の領域)である。
図4Bにおいて、工程Aを行った部分(処理済の領域)では、樹脂部に含まれる無機部材は残存し、有機部材のみを分解・除去した状態となっている。このようなアッシング処理は、灰化処理とも呼ばれる。
図5A及び図5Bは、前述したアッシング処理(工程A)をさらに繰り返し行い、有機部材のみを除去した部分、すなわち、工程Aを行った部分(処理済の領域)が、基板W上に局所的に配されたCu膜(導体部)14pの表面に達した状態を表わしている。図5A、図5Bにおいて、符号L2は工程Aを処理済の領域と未処理の領域との境界を示している。すなわち、第一の層間絶縁用フィルム(樹脂部)11において、表面15sp2よりも下方に位置し、符号L2で示された部分よりも上方に位置する領域(図5A及び図5Bにおいて薄い黒色のメッシュ模様にて表示)が、工程Aが行われた部分(処理済の領域)である。これに対して、符号L2よりも下方に位置する領域(図5A及び図5Bにおいて濃い黒色のメッシュ模様にて表示)が、工程Aが未だ行われていない部分(未処理の領域)である。
図5Bにおいて、工程Aを行った部分(処理済の領域)では、樹脂部に含まれる無機部材は残存し、有機部材のみを分解・除去した状態となっている。
これにより、Cu膜(導体部)14pの表面(符号L2で示された部分)より上方に位置する第一の層間絶縁用フィルム(樹脂部)11には、有機部材がほとんど残存せず、フィラーをなす無機部材のみが残存した状態となる。一方、Cu膜(導体部)14pの表面よりも下方に位置する第一の層間絶縁用フィルム(樹脂部)11は、アッシングする前と変わらない状態、すなわち、フィラーをなす無機部材が有機部材に分散してなる状態が保持される。
上述した図4A(図4B)と図5A(図5B)においては、説明の都合上、工程Aを2回に分けて行ったように図示しているが、通常は図4Aと図5Aは連続したプロセス(1つの工程A)として行われる。ただし、必要に応じて、工程Aを多段階(複数回)に行っても構わない。
図6A及び図6Bは、図5Aに示した状態、すなわち、Cu膜14p1の表面の位置と第二の層間絶縁用フィルム15の上面とが一致するまでアッシング処理が施された(工程A)状態にある配線基板に対して、ウェット洗浄法を用い、工程Aを経た樹脂部の表層側に残存する前記無機部材を除去した状態を表わしている(工程B)。これにより、導体部の表面より上方に位置する樹脂部において残存していた、フィラーをなす無機部材が、ウェット洗浄により除去される。一方、導体部の表面よりも下方に位置する樹脂部は、ウェット洗浄の影響を受けることなく、元の状態、すなわち、フィラーをなす無機部材が有機部材に分散してなる状態が保持される。
したがって、本発明は、積層構造を作製するために、露呈した導体部の表面14ps3と、該導体部を取り囲む樹脂部の表面15ps3とが面一をなすように処理することが可能な、配線基板の加工方法の提供に貢献する。
図7は、図3Aに示す状態(工程Aを行う前の状態)における樹脂部の表面を示すSEM写真である。この写真から、第一の層間絶縁用フィルム(樹脂部)11の表面は、ほぼ平坦な形状の中に、微細な凹部を備えたプロファイルであることが分かる。この表面の平均粗さRaは、0.09μmであった。
図8は、図5Aに示す状態(工程Aを行った部分(処理済の領域)が、基板W上に局所的に配されたCu膜(導体部)14pの表面に達した状態)における樹脂部の表面を示すSEM写真である。この写真から、第一の層間絶縁用フィルム(樹脂部)11の表面は、半球状の構造物が全面を覆い、これらの構造物が凸部をなし、構造物の間隙は凹部を形成していることが分かる。この表面の平均粗さRaは、0.44μmであった。
これより、工程Aを行った第一の層間絶縁用フィルム(樹脂部)11は、有機部材がほとんど残存せず、フィラーをなす無機部材のみが残存した状態にあると推察される。
図9は、図6Aに示す状態(工程Aを行った後、ウェット洗浄法を用い、工程Aを経た樹脂部の表層側に残存する無機部材を除去した状態)における樹脂部の表面を示すSEM写真である。この写真から、第一の層間絶縁用フィルム(樹脂部)11の表面は、ほぼ平坦な形状の中に、微細な凹部を備えたプロファイルであることが分かる。すなわち、工程Aを行った後の写真(図8)において、第一の層間絶縁用フィルム(樹脂部)11の表面に存在した半球状の構造物が、工程Bを行うことにより除去されたことが分かる。この表面の平均粗さRaは、0.14μmであった。
図7〜図9の結果より、以下の点が明らかとなった。
工程Aに続いて工程Bを行うことにより、導体部の表面より上方に位置する樹脂部において残存していた、フィラーをなす無機部材が、ウェット洗浄により除去される。
一方、導体部の表面よりも下方に位置する樹脂部は、ウェット洗浄の影響を受けることなく、元の状態、すなわち、フィラーをなす無機部材が有機部材に分散してなる状態が保持される。
したがって、本発明は、積層構造を作製するために、露呈した導体部の表面と、該導体部を取り囲む樹脂部の表面とが面一をなすように処理することが可能な、配線基板の加工方法をもたらす。
このような工程Aを行うためには、図1に示すアッシング装置51が好適に用いられる。アッシング装置51の使用の際に、プロセスガスの種類と流量、プロセス圧力、基板温度、マイクロ波の出力、基板に印加するバイアスRF出力の条件が設定される。
上述した図8に示す加工は、以下の数値にて行った結果である。プロセスガスとして、3種類のガス(O、N、CF)を用いた。
・プロセスガス1:酸素(O)、流量=3200sccm
・プロセスガス2:窒素(N)、流量=400sccm
・プロセスガス3:四フッ化炭素(CF)、流量=0〜500sccm
・プロセス圧力:40〜100Pa
・基板温度:30℃
・マイクロ波出力:2000〜2500W
・バイアスRF出力:0〜1500W
以上の数値は代表例であり、本発明はこれらの数値や組み合わせに限定されるものではないが、たとえば、バイアスRF電力密度[W/cm]については、0.2〜0.8が好ましく、0.4〜0.6がより好適である。0.2[W/cm]より小さい場合には、アッシングレートの低下を招き、0.8[W/cm]より大きい場合にはイオンによる物理的なエッチング作用による表面荒れが生ずるため、好ましくない。
図11及び図12は、従来の加工方法(ドライエッチング処理)を行った配線基板の状態を示す断面図である。図11は、図10に示す厚さに対して樹脂部の厚さが半分程度になるまで従来の加工方法による処理を施した配線基板の状態を示す。図12は、導体部の表面の位置と樹脂部の上面とが一致するまで従来の加工方法による処理を施した配線基板の状態を示す。なお、図10は、従来の加工方法を行う前の状態を表わしている。すなわち、図10は、図3Aと同じ状態を示している。
図11より、図10に示す厚さに対して樹脂部の厚さが半分程度になるまで処理を行った状態においては、ドライエッチング処理された表面(符号L1で示された部分)は、フィラーをなす無機部材が露呈して凸部が形成されるとともに、有機部材の表面もエッチングにより大きく乱れ凹凸形状をなしている。
図12より、導体部の表面の位置と樹脂部の上面とが一致するまで従来の加工方法による処理を施した状態においては、ドライエッチング処理された表面(符号L2が示す位置)は、図11と同様に、フィラーをなす無機部材が露呈して凸部が形成されるとともに、有機部材の表面もエッチングにより大きく乱れ凹凸形状をなしている。これに加えて、導体部の表面にはフィラーをなす無機部材や有機部材が残存するため、平坦なプロファイルが得られない。
図13は、図10に示す状態(従来の加工方法を行う前の状態)における樹脂部の表面を示すSEM写真であり、図7と同一である。
図13に示す写真から、第一の層間絶縁用フィルム(樹脂部)55の表面55s1(符号L1が示す位置)は、ほぼ平坦な形状の中に、微細な凹部を備えたプロファイルであることが分かる。この表面の平均粗さRaは、0.09μmであった。
図14に示す写真から、第一の層間絶縁用フィルム(樹脂部)55の表面55s1(符号L2が示す位置)は、フィラーをなす無機部材が露呈して凸部が形成されるとともに、有機部材の表面もエッチングにより大きく乱れ凹凸形状をなしていることが分かる。この表面の平均粗さRaは、0.35μmであった。
図12〜図13の結果より、以下の点が明らかとなった。
従来の加工方法(ドライエッチング法)によれば、樹脂部に内在するフィラーをなす無機部材が露呈して凸部を形成する。また、樹脂部に内在する有機部材の表面もエッチングにより大きく乱れ凹凸形状をなす。ドライエッチングを進めて、導体部の表面が露呈する深さまで到達しても、フィラーをなす無機部材や有機部材が残存するため、平坦なプロファイルが得られない。
ゆえに、従来の加工方法(ドライエッチング法)では、積層構造を作製するために、露呈した導体部の表面と、該導体部を取り囲む樹脂部の表面とが面一をなすように処理することが極めて困難であった。
本発明の好ましい実施形態を説明し、上記で説明してきたが、これらは本発明の例示的なものであり、限定するものとして考慮されるべきではないことを理解すべきである。追加、省略、置換、およびその他の変更は、本発明の範囲から逸脱することなく行うことができる。従って、本発明は、前述の説明によって限定されていると見なされるべきではなく、請求の範囲によって制限されている。
例えば、上述した本発明の実施形態に係る配線基板の加工方法においては、無機部材の除去により表層部が露呈された導体部に少なくとも一部が重なるように、積層構造における導体部の形成に用いられる下地としてシード層を形成し(工程C)、シード層の表面プロファイルを測定することにより、露呈した導体部の表面と、該導体部を取り囲む樹脂部の表面とが面一を成しているか否かを評価してもよい(工程D)。
本発明は、配線基板の加工方法に広く適用可能である。本発明に係る配線基板の加工方法によって作製される配線基板は、高密度配線が求められる配線基板に好適に用いられる。
10 銅張積層板、11 第一の層間絶縁用フィルム、12 シード層、13、13p ドライフィルムレジスト、14、14p、14p1、14p2 Cu膜、15 第二の層間絶縁用フィルム、22 第二のシード層。

Claims (5)

  1. 基板上に局所的に配された導体部が、フィラーをなす無機部材が有機部材に分散してなる樹脂部によって被覆された構成を含む配線基板の加工方法であって、
    アッシング法を用い、前記樹脂部の表層側から前記有機部材を除去し、
    ウェット洗浄法を用い、前記有機部材が除去された樹脂部の表層側に残存する前記無機部材を除去し、
    前記無機部材の除去により表層部が露呈された導体部に少なくとも一部が重なるように、積層構造における導体部の形成に用いられる下地としてシード層を形成し、
    前記シード層の表面プロファイルを測定することにより、前記露呈した導体部の表面と、該導体部を取り囲む樹脂部の表面とが面一を成しているか否かを評価する、
    配線基板の加工方法。
  2. 前記樹脂部の表層側からの前記有機部材の除去は、前記導体部を覆う位置にある樹脂部を通して、該導体部の表層部が観測されるまで繰り返し行われる、
    請求項1に記載の配線基板の加工方法。
  3. 前記樹脂部の表層側からの前記有機部材の除去に用いられるアッシング法は、前記基板に対して高周波電力を印加しながら行われ、高周波電力のバイアスRF出力[W]が0〜1500である、
    請求項1又は請求項2に記載の配線基板の加工方法。
  4. 前記樹脂部の表層側からの前記有機部材の除去に用いられるアッシング法は、前記基板に対して高周波電力を印加しながら行われ、高周波電力のバイアスRF出力密度[W/cm2]が0.2〜0.8である、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の配線基板の加工方法。
  5. 前記樹脂部の表層側からの前記有機部材の除去に用いられるアッシング法は、プロセスガスとして酸素(O)、窒素(N)、四フッ化炭素(CF)からなる群より選択されるガスを含む混合ガスを用いる、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の配線基板の加工方法。
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