JP6633898B2 - キャリア芯材並びにこれを用いた電子写真現像用キャリア及び電子写真用現像剤 - Google Patents

キャリア芯材並びにこれを用いた電子写真現像用キャリア及び電子写真用現像剤 Download PDF

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Description

本発明は、キャリア芯材並びにこれを用いた電子写真現像用キャリア及び電子写真用現像剤に関するものである。
例えば、電子写真方式を用いたファクシミリやプリンター、複写機などの画像形成装置では、感光体の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させて可視像化し、この可視像を用紙等に転写した後、加熱・加圧して定着させている。高画質化やカラー化の観点から、現像剤としては、キャリアとトナーとを含むいわゆる二成分現像剤が広く使用されている。
二成分現像剤を用いた現像方式では、キャリアとトナーとを現像装置内で撹拌混合し、摩擦によってトナーを所定量まで帯電させる。そして、回転する現像ローラに現像剤を供給し、現像ローラ上で磁気ブラシを形成させて、磁気ブラシを介して感光体へトナーを電気的に移動させて感光体上の静電潜像を可視像化する。トナー移動後のキャリアは現像ローラ上に残留し、現像装置内で再びトナーと混合される。このため、キャリアの特性として、磁気ブラシを形成する磁気特性と、所望の電荷をトナーに付与する帯電特性および繰り返し使用における耐久性が要求される。
このようなキャリアとして、マグネタイトや各種フェライト等の磁性粒子の表面を樹脂で被覆したものが一般に用いられている。キャリア芯材としての磁性粒子には、良好な磁気的特性と共に、トナーに対する良好な摩擦帯電特性が要求される。このような特性を満たすキャリア芯材として種々の形状のものが提案されている。
例えば、特許文献1では、Srを含有し、特定の形状を有し、粒子表面や空孔内表面に非磁性微粒子が付着した電子写真現像用フェライトキャリア芯材が提案されている。また特許文献2には、表面に凹凸及び細孔を有し、水銀圧入法によって得られる浸入細孔容積値と浸出細孔容積値との比が所定範囲であるキャリア芯材が提案されている。
特開2013−137456号公報 特開2011−8199号公報
しかしながら、キャリア芯材の表面を樹脂で被覆したキャリアをトナーと混合して二成分現像剤とした場合にキャリアが感光体に付着する現象(以下、「キャリア付着」という)が生じることがあった。また、高速画像形成装置においてベタ画像に隣接してハーフトーン画像を形成した場合、ハーフトーン画像のベタ画像との境界部分が白抜けする画像欠陥(以下、「エッジ欠陥」という)が生じることがあった。
そこで、本発明の目的は、高速の画像形成装置に用いた場合であってもキャリア付着やエッジ欠陥の生じにくいキャリア芯材を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、長期間の使用においても安定して良好な画質画像を形成することができる電子写真現像剤用キャリア及び電子写真現像剤を提供することである。
本発明者らは、前記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、前述のエッジ欠陥が生じるのは、感光体にトナーが移動した後に現像ローラ上に残っているキャリアの有する電荷(カンターチャージ)によって、感光体上に移動したトナーがキャリアに引き戻されるためであることを突き止めた。なお、ハーフトーン画像側に白抜けが発生するのは、ベタ画像上のトナーもハーフトーン画像上のトナーと同様にその一部がキャリアに引き戻されるものの、ベタ画像部分はトナー量が多いため白抜け画像が現れにくいからである。
そこで、このキャリアのカウンターチャージを低減するために、キャリア芯材を凹凸形状とし樹脂被覆後にキャリア芯材の一部が露出するようにし、現像ローラ上にキャリアが連なって磁気ブラシを形成した際に、キャリア芯材の露出部分が繋がるようにしてカウンターチャージが現像ローラに流れるようにすればよいとの着想をまず得た。
ところが、樹脂被覆後のキャリア芯材の露出が多すぎると、キャリア芯材に外部から電荷が注入されてトナーと同極性に帯電する結果、キャリアが感光体に移動して付着するキャリア付着が生じることがわかった。
また、単にキャリア芯材を凹凸形状とするだけではキャリア芯材(キャリア)の流動性が低下しトナーとの混合が悪化し、現像剤中のトナー濃度が不均一となるとの知見も得た。
本発明に係るキャリア芯材はこれらの着想及び知見に基づきなされたものであって、フェライト粒子からなり、下記式(1)から算出される形状係数SF2が120〜140の範囲であり、形状係数SF2と流動度FR(sec/50g)とが下記式(2)を満足することを特徴とする。なお、本明細書において示す「〜」は、特に断りのない限り、その前後に記載の数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。
形状係数SF2=(L/S/4π)×100 ・・・・・・(1)
(式中、Lは投影周囲長、Sは投影面積である。)
0.57≦(SF2−100)/FR ・・・・・・・・・・(2)
前記フェライト粒子としては、MgOを0〜7.0mol%、MnOを35〜55mol%、Feを45〜65mol%含有し、その一部が0.1〜5.0mol%のSrOと0.1〜5.0mol%のTiに置換されたフェライト粒子であるのが好ましい。
また、磁力σ1kとしては50〜70Am/kgの範囲であるのが好ましい。
また、下記式(3)から算出される形状係数SF1は120〜140の範囲であるのが好ましい。
形状係数SF1=((R/S)×(π・4))×100 ・・・・・・(3)
(式中、Rは最大フェレー径、Sは投影面積である。)
帯電量は50〜70μC/gの範囲であるのが好ましい。
また本発明によれば、前記のいずれかに記載のキャリア芯材の表面を樹脂で被覆したことを特徴とする電子写真現像用キャリアが提供される。
そしてまた本発明によれば、前記記載の電子写真現像用キャリアとトナーとを含む電子写真用現像剤が提供される。
本発明のキャリア芯材によれば、高速の画像形成装置に用いた場合であってもエッジ欠陥やキャリア付着が生じることがなく、また樹脂被覆キャリアとしトナーと混合した場合に良好な混合性が得られる。
実施例1のキャリア芯材のSEM写真である。 実施例2のキャリア芯材のSEM写真である。 実施例3のキャリア芯材のSEM写真である。 実施例4のキャリア芯材のSEM写真である。 実施例5のキャリア芯材のSEM写真である。 実施例6のキャリア芯材のSEM写真である。 実施例7のキャリア芯材のSEM写真である。 実施例8のキャリア芯材のSEM写真である。 比較例1のキャリア芯材のSEM写真である。 比較例2のキャリア芯材のSEM写真である。 比較例3のキャリア芯材のSEM写真である。 比較例4のキャリア芯材のSEM写真である。 比較例5のキャリア芯材のSEM写真である。 比較例6のキャリア芯材のSEM写真である。 比較例7のキャリア芯材のSEM写真である。 本発明に係る電子写真現像剤を用いた現像装置の一例を示す概説図である。
本発明に係るキャリア芯材の大きな特徴の一つは、形状係数SF2が120〜140の範囲であることである。形状係数SF2は芯材粒子の凹凸の度合いを示し、粒子表面の凹凸の起伏が大きくなるとSF2の値は大きくなる一方、真球(真円)に近づくにつれて100に近い値となる。形状係数SF2が120未満であると、キャリア芯材(キャリア)の流動性は向上するものの樹脂被覆後のキャリア芯材の露出が少なくなりキャリアのカウンターチャージが高くなってエッジ欠陥が生じる。反対に、形状係数SF2が140を超えると、キャリア芯材(キャリア)の流動性が低下しトナーとの混合が悪化し、現像剤中のトナー濃度が不均一となる。加えて、樹脂被覆後のキャリア芯材の露出が多くなり過ぎてキャリア芯材に外部から電荷が注入されてトナーと同極性に帯電してキャリア付着現象が生じる。本発明のキャリア芯材における形状係数SF2のより好ましい範囲は125〜135の範囲である。
また本発明に係るキャリア芯材のもう一つの大きな特徴は、形状係数SF2と流動度FR(sec/50g)とが前記式(2)を満足することである。これにより、芯材粒子の表面凹凸の度合いと流動性とのバランスが確保され、樹脂被覆後におけるキャリア芯材の適度な露出と流動性とが発現されるようになる。「(SF2−100)/FR」のより好ましい下限値は0.65である。
また、前記式(3)から算出される形状係数SF1は120〜140の範囲であるのが好ましい。形状係数SF1は粒子の丸さの度合いを示し、球形(円)から離れるほどSF1は大きくなり、真円(球)に近づくにつれて100に近い値となる。形状係数SF1が120未満であると、キャリア芯材(キャリア)の流動性は向上するものの樹脂被覆後のキャリア芯材の露出が少なくなりキャリアのカウンターチャージが高くなってエッジ欠陥が生じるおそれがある。一方、形状係数SF1が140を超えると、キャリア芯材(キャリア)の流動性が低下しトナーとの混合が悪化し、現像剤中のトナー濃度が不均一となるおそれがある。
本発明のキャリア芯材を構成するフェライト粒子としては、一般式MFe3−X(但し、MはMg,Mn,Ca,Cu,Zn,Niなどの金属,0<X<1)で表される組成のソフトフェライト粒子が挙げられる。Sr,Tiも含まれていても良い。より具体的には、MgOを0〜7.0mol%、MnOを35〜55mol%、Feを45〜65mol%含有し、その一部が0.1〜5.0mol%のSrOと0.1〜5.0mol%のTiに置換されたフェライト粒子が好ましい。Sr元素が前記所定量含有されることによって、焼成工程においてSrフェライトが一部生成され、マグネトプランバイト型の結晶構造が形成されてキャリア芯材粒子表面の凹凸形状が促進されやすくなる。また、Ti元素が前記所定量含有されることによって、製造工程における焼成温度を下げることができ、結晶の異常粒成長を抑制すると共に、Srとの化合物として、SrTiOを生成することで、SrTiOの高誘電率を利用し、キャリア芯材に高い帯電性を付与する事が可能となる。
本発明のキャリア芯材の、印加磁界1000A/m・10/(4π)での磁化は50Am/kg〜70Am/kgの範囲であるのが好ましい。前記磁化が50Am/kg未満であると、現像ローラの磁力が作用しにくくなり、キャリア飛散などが生じるおそれがある。一方、前記磁化が70Am/kgを超えると、電気抵抗の低下が生じるおそれがある。
キャリア芯材の粒径に特に限定はないが、体積平均粒径で20μm〜200μm程度が好ましく、粒度分布はシャープであるのが好ましい。
本発明のキャリア芯材の製造方法に特に限定はないが、以下に説明する製造方法が好適である。
まず、Fe成分原料、M成分原料を秤量し、原料混合粉を作製する。なお、MはMg、Mn、Ca、、Cu、Zn、Ni等の2価の金属元素から選ばれる少なくとも1種の金属元素である。また、必要によりSr成分原料やTi成分原料を添加する。Fe成分原料としては、Fe等が好適に使用される。M成分原料としては、MnであればMnCO、Mn等が使用でき、MgであればMgO、Mg(OH)、MgCOが好適に使用できる。また、Ca成分原料としては、CaO、Ca(OH)、CaCO等から選択される少なくとも1種の化合物が好適に使用される。また、Sr成分を添加する場合には、SrCO、Sr(NOなどが好適に使用される。Ti成分原料としてはTiOが好適に使用される
次いで、作製した原料混合粉を仮焼成する。仮焼成の温度としては750℃〜900℃の範囲が好ましい。750℃以上であれば、仮焼による一部フェライト化が進み、焼成時のガス発生量が少なく、固体間反応が十分に進むため、好ましい。一方、900℃以下であれば、仮焼による焼結が弱く、後のスラリー粉砕工程で原料を十分に粉砕できるので好ましい。また、仮焼成時の雰囲気としては大気雰囲気が好ましい。
そして、仮焼成した原料を解粒して分散媒中に投入しスラリーを作製する。本発明で使用する分散媒としては水が好適である。分散媒には、前記仮焼成原料の他、必要によりバインダー、分散剤等を配合してもよい。バインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコールが好適に使用できる。バインダーの配合量としてはスラリー中の濃度が0.5質量%〜2質量%程度とするのが好ましい。また、分散剤としては、例えば、ポリカルボン酸アンモニウム等が好適に使用できる。分散剤の配合量としてはスラリー中の濃度が0.5質量%〜2質量%程度とするのが好ましい。その他、潤滑剤や焼結促進剤等を配合してもよい。スラリーの固形分濃度は50質量%〜90質量%の範囲が望ましい。より好ましくは60質量%〜80質量%である。
次に、以上のようにして作製されたスラリーを湿式粉砕する。例えば、ボールミルや振動ミルを用いて所定時間湿式粉砕する。粉砕後の原材料の平均粒径は10μm以下が好ましく、より好ましくは5μm以下である。振動ミルやボールミルには、所定粒径のメディアを内在させるのがよい。メディアの材質としては、鉄系のクロム鋼や酸化物系のジルコニア、チタニア、アルミナなどが挙げられる。粉砕工程の形態としては連続式及び回分式のいずれであってもよい。粉砕物の粒径は、粉砕時間や回転速度、使用するメディアの材質・粒径などによって調整される。
そして、粉砕されたスラリーを噴霧乾燥させて造粒する。具体的には、スプレードライヤーなどの噴霧乾燥機にスラリーを導入し、雰囲気中へ噴霧することによって球状に造粒する。噴霧乾燥時の雰囲気温度は100℃〜300℃の範囲が好ましい。これにより、粒径10μm〜200μmの球状の造粒物が得られる。なお、得られた造粒物は、振動ふるい等を用いて、粗大粒子や微粉を除去し粒度分布をシャープなものとするのが望ましい。
次に、造粒物を所定温度に加熱した炉に投入して、スピネル構造のフェライトを合成するための一般的な手法で焼成する。焼成温度としては900℃〜1500℃の範囲が好ましい。焼成温度が900℃以下であると、相変態が起こりにくくなるとともに焼結も進みにくくなる。また、焼成温度が1500℃を超えると、過剰焼結による過大結晶の発生がするおそれがある。前記焼成温度に至るまでの昇温速度としては250℃/h〜500℃/hの範囲が好ましい。
そしてここで重要なことは、所定の焼成温度での保持時間(焼成時間)を通常よりも長くすることである。これまでの通常の焼成処理では焼成時間は3時間程度であるのに対して、本発明のキャリア芯材の製造では5時間〜15時間と格段に長い時間とする。これにより、結晶サイズを適切に決定することができる。
また、焼成温度から常温までの冷却速度を遅くすることも重要である。焼成処理における通常の冷却速度は4℃/min程度であるのに対して、本発明のキャリア芯材の製造ではその約半分の2℃/min程度としてゆっくりと冷却する。これによって粒子表面から外方に向かう結晶成長が促進されて凹凸化が進む。
このようにして得られたスピネル構造のフェライト粒子を必要により解粒してキャリア芯材とする。具体的には、例えば、ハンマーミル等によって焼成物を解粒する。解粒工程の形態としては連続式及び回分式のいずれであってもよい。そして、必要により、粒径を所定範囲に揃えるため分級を行ってもよい。分級方法としては、風力分級や篩分級など従来公知の方法を用いることができる。また、風力分級機で1次分級した後、振動篩や超音波篩で粒径を所定範囲に揃えるようにしてもよい。さらに、分級工程後に、磁場選鉱機によって非磁性粒子を除去するようにしてもよい。キャリア芯材の粒径としては20μm〜60μmの範囲が好ましい。
その後、必要に応じて、分級後のキャリア芯材を酸化性雰囲気中で加熱して、キャリア芯材の粒子表面に酸化被膜を形成して粒子の高抵抗化を図ってもよい(高抵抗化処理)。酸化性雰囲気としては大気雰囲気又は酸素と窒素の混合雰囲気のいずれでもよい。また、加熱温度は、200〜800℃の範囲が好ましく、250〜600℃の範囲がさらに好ましい。加熱時間は0.5時間〜5時間の範囲が好ましい。
以上のようにして作製した本発明のキャリア芯材を、電子写真現像用キャリアとして用いる場合、キャリア芯材をそのまま電子写真現像用キャリアとして用いることもできるが、帯電性等の観点からは、キャリア芯材の表面を樹脂で被覆して用いる。
キャリア芯材の表面を被覆する樹脂としては、従来公知のものが使用でき、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリ塩化ビニリデン、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂、ポリスチレン、(メタ)アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、並びにポリ塩化ビニル系やポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系等の熱可塑性エストラマー、フッ素シリコーン系樹脂などが挙げられる。
キャリア芯材の表面を樹脂で被覆するには、樹脂の溶液又は分散液をキャリア芯材に施せばよい。塗布溶液用の溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類溶媒;エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール系溶媒;エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒などの1種又は2種以上を用いることができる。塗布溶液中の樹脂成分濃度は、一般に0.001質量%〜30質量%、特に0.001質量%〜2質量%の範囲内にあるのがよい。
キャリア芯材への樹脂の被覆方法としては、例えばスプレードライ法や流動床法あるいは流動床を用いたスプレードライ法、浸漬法等を用いることができる。これらの中でも、少ない樹脂量で効率的に塗布できる点で流動床法が特に好ましい。樹脂被覆量は、例えば流動床法の場合には吹き付ける樹脂溶液量や吹き付け時間によって調整することができる。
キャリアの粒子径は、一般に、体積平均粒子径で10μm〜200μmの範囲、特に20μm〜60μmの範囲が好ましい。
本発明に係る電子写真用現像剤は、以上のようにして作製したキャリアとトナーとを混合してなる。キャリアとトナーとの混合比に特に限定はなく、使用する現像装置の現像条件などから適宜決定すればよい。一般に現像剤中のトナー濃度は1質量%〜15質量%の範囲が好ましい。トナー濃度が1質量%未満の場合、画像濃度が薄くなりすぎ、他方トナー濃度が15質量%を超える場合、現像装置内でトナー飛散が発生し機内汚れや転写紙などの背景部分にトナーが付着する不具合が生じるおそれがあるからである。より好ましいトナー濃度は3質量%〜10質量%の範囲である。
トナーとしては、重合法、粉砕分級法、溶融造粒法、スプレー造粒法など従来公知の方法で製造したものが使用できる。具体的には、熱可塑性樹脂を主成分とする結着樹脂中に、着色剤、離型剤、帯電制御剤等を含有させたものが好適に使用できる。
トナーの粒径は、一般に、コールターカウンターによる体積平均粒径で5μm〜15μmの範囲が好ましく、7μm〜12μmの範囲がより好ましい。
トナー表面には、必要により、改質剤を添加してもよい。改質剤としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化マグネシウム、ポリメチルメタクリレート等が挙げられる。これらの1種又は2種以上を組み合わせて使用できる。
キャリアとトナーとの混合は、従来公知の混合装置を用いることができる。例えばヘンシェルミキサー、V型混合機、タンブラーミキサー、ハイブリタイザー等を用いることができる。
本発明の現像剤を用いた現像方法に特に限定はないが、磁気ブラシ現像法が好適である。図16に、磁気ブラシ現像を行う現像装置の一例を示す概説図を示す。図16に示す現像装置は、複数の磁極を内蔵した回転自在の現像ローラ3と、現像部へ搬送される現像ローラ3上の現像剤量を規制する規制ブレード6と、水平方向に平行に配置され、互いに逆向きに現像剤を撹拌搬送する2本のスクリュー1,2と、2本のスクリュー1,2の間に形成され、両スクリューの両端部において、一方のスクリューから他方のスクリューに現像剤の移動を可能とし、両端部以外での現像剤の移動を防ぐ仕切板4とを備える。
2本のスクリュー1,2は、螺旋状の羽根13,23が同じ傾斜角で軸部11,21に形成されたものであって、不図示の駆動機構によって同方向に回転し、現像剤を互いに逆方向に搬送する。そして、スクリュー1,2の両端部において一方のスクリューから他方のスクリューに現像剤が移動する。これによりトナーとキャリアからなる現像剤は装置内を常に循環し撹拌されることになる。
一方、現像ローラ3は、表面に数μmの凹凸を付けた金属製の筒状体の内部に、磁極発生手段として、現像磁極N、搬送磁極S、剥離磁極N、汲み上げ磁極N、ブレード磁極Sの5つの磁極を順に配置した固定磁石を有してなる。現像ローラ3が矢印方向に回転すると、汲み上げ磁極Nの磁力によって、スクリュー1から現像ローラ3へ現像剤が汲み上げられる。現像ローラ3の表面に担持された現像剤は、規制ブレード6により層規制された後、現像領域へ搬送される。
現像領域では、直流電圧に交流電圧を重畳したバイアス電圧が転写電圧電源8から現像ローラ3に印加される。バイアス電圧の直流電圧成分は、感光体ドラム5表面の背景部電位と画像部電位との間の電位とされる。また、背景部電位と画像部電位とは、バイアス電圧の最大値と最小値との間の電位とされる。バイアス電圧のピーク間電圧は0.5〜5kVの範囲が好ましく、周波数は1〜10kHzの範囲が好ましい。またバイアス電圧の波形は矩形波、サイン波、三角波などいずれであってもよい。これによって、現像領域においてトナー及びキャリアが振動し、トナーが感光体ドラム5上の静電潜像に付着して現像がなされる。
その後現像ローラ3上の現像剤は、搬送磁極Sによって装置内部に搬送され、剥離電極Nによって現像ローラ3から剥離して、スクリュー1,2によって装置内を再び循環搬送され、現像に供していない現像剤と混合撹拌される。そして汲み上げ極Nによって、新たに現像剤がスクリュー1から現像ローラ3へ供給される。
なお、図16に示した実施形態では現像ローラ3に内蔵された磁極は5つであったが、現像剤の現像領域での移動量を一層大きくしたり、汲み上げ性等を一層向上させるために、磁極を8極や10極、12極と増やしてももちろん構わない。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが本発明はこれらの例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
キャリア芯材を下記方法で作製した。出発原料として、Feを48.3mol%、MnをMnO換算で48.6mol%、SrCOをSrO換算で1.8mol%、TiOを1.2mol%を水に分散し、分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム系分散剤を0.6wt%添加して混合物とした。この混合物の固形分濃度は75wt%であった。
この混合物を湿式ボールミル(メディア径2mm)により粉砕処理し、混合スラリーを得た。この混合スラリーをスプレードライヤーにて約130℃の熱風中に噴霧し、粒径10〜75μmの乾燥造粒物を得た。この造粒物から、網目54μmの篩網を用いて粗粒を分離し、網目33μmの篩網を用いて微粒を分離した。
この造粒物を、電気炉に投入し1170℃まで5時間かけて昇温した。その後1170℃で15時間保持することにより焼成を行った。その後冷却速度2℃/分で500℃まで冷却した。昇温段階及び焼成温度の保持段階での電気炉内の酸素濃度は10000ppm、冷却段階での酸素濃度は5000ppmとなるよう、酸素と窒素とを混合したガスを炉内に供給した。
得られた焼成物をハンマーミルで解粒した後に振動ふるいを用いて分級し、平均粒径34.9μmの焼成物を得た。
次いで、得られた焼成物を大気雰囲気下450℃で1.5時間保持することにより酸化処理(高抵抗化処理)を行い、キャリア芯材を得た。
得られたキャリア芯材の組成、形状特性、粉体特性、磁気特性、電気特性などを後述の方法で測定した。測定結果を表1及び表2に示す。また、図1に、実施例1のキャリア芯材のSEM写真を示す。
次に、このようにして得られたキャリア芯材の表面を樹脂で被覆してキャリアを作製した。具体的には、シリコーン樹脂450重量部と、(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン9重量部とを、溶媒としてのトルエン450重量部に溶解してコート溶液を作製した。このコート溶液を、流動床型コーティング装置を用いてキャリア芯材50000重量部に塗布し、温度300℃の電気炉で加熱してキャリアを得た。以下、比較例についても同様にしてキャリアを得た。
得られたキャリアと平均粒径5.0μm程度のトナーとを、ポットミルを用いて所定時間混合し、二成分系の電子写真現像剤を得た。この場合、キャリアとトナーとをトナーの重量/(トナーおよびキャリアの重量)=5/100となるように調整した。以下、全ての比較例についても同様にして現像剤を得た。得られた現像剤について後述の実機評価を行った。評価結果を表2に示す。
(実施例2)
焼成工程における電気炉温度を1200℃に変更した以外は実施例1同様にして平均粒径34.9μmのキャリア芯材を作成した。
(実施例3)
昇温段階及び焼成温度の保持段階での電気炉内の酸素濃度を15000ppm、冷却段階での酸素濃度を8000ppmとなるよう、酸素と窒素とを混合したガスを炉内に供給する様変更した以外は実施例1同様にして平均粒径34.9μmのキャリア芯材を作成した。
(実施例4)
焼成工程における保持時間を8時間に変更した以外は実施例1同様にして平均粒径34.9μmのキャリア芯材を作成した。
(実施例5)
焼成工程における保持時間を5時間に変更した以外は実施例1同様にして平均粒径35.0μmのキャリア芯材を作成した。
(実施例6)
出発原料として、Feを45.3mol%、MnをMnO換算で45.5mol%、SrCOをSrO換算で4.7mol%、TiOを4.5mol%に変更した以外は実施例5同様にして平均粒径34.7μmのキャリア芯材を作成した。
(実施例7)
出発原料として、Feを49.5mol%、MnをMnO換算で50.1mol%、SrCOをSrO換算で0.2mol%、TiOを0.2mol%に変更した以外は実施例5同様にして平均粒径34.5μmのキャリア芯材を作成した。
(実施例8)
出発原料として、Feを53.5mol%、MgOを6.4mol%、MnをMnO換算で38.5mol%、SrCOをSrO換算で1.0mol%、TiOを0.6mol%に変更した以外は実施例5同様にして平均粒径34.2μmのキャリア芯材を作成した。
(比較例1)
出発原料として、Feを54.0mol%、MgOを6.5mol%、MnをMnO換算で39.0mol%、SrCOをSrO換算で0.2mol%にし、焼成工程における電気炉温度を1200℃で3時間保持し、電気炉内の酸素濃度を10000ppm一定条件かつ冷却速度4℃/分に変更した以外は実施例5同様にして平均粒径33.5μmのキャリア芯材を作成した。
(比較例2)
出発原料として、Feを54.2mol%、MnをMnO換算で45.4mol%、SrCOをSrO換算で0.5mol%に変更した以外は比較例1同様にして平均粒径34.1μmのキャリア芯材を作成した。
(比較例3)
焼成工程における焼成温度を1170℃に変更した以外は比較例2と同様にして平均粒径34.6μmのキャリア芯材を作成した。
(比較例4)
出発原料として、Feを50.4mol%、MgOを1.0mol%、MnをMnO換算で47.8mol%、SrCOをSrO換算で0.7mol%にし、昇温段階及び焼成温度の保持段階での電気炉内の酸素濃度は10000ppm、冷却段階での酸素濃度は5000ppmとなるよう、酸素と窒素とを混合したガスを炉内に供給する様変更した以外は比較例1同様にして平均粒径35.0μmのキャリア芯材を作成した。
(比較例5)
焼成工程における焼成温度を1230℃に変更した以外は比較例4と同様にして平均粒径34.9μmのキャリア芯材を作成した。
(比較例6)
出発原料として、Feを49.7mol%、MnをMnO換算で49.6mol%、SrCOをSrO換算で0.8mol%に変更した以外は比較例1同様にして平均粒径34.1μmのキャリア芯材を作成した。
(比較例7)
出発原料として、Feを49.5mol%、MgOを14.9mol%、MnをMnO換算で34.7mol%に変更した以外は比較例1同様にして平均粒径33.6μmのキャリア芯材を作成した。
(組成分析)
(Feの分析)
鉄元素を含むキャリア芯材を秤量し、塩酸と硝酸の混酸水に溶解させた。この溶液を蒸発乾固させた後、硫酸水を添加して再溶解し過剰な塩酸と硝酸とを揮発させる。この溶液に固体Alを添加して液中のFe3+を全てFe2+に還元する。続いて、この溶液中のFe2+イオンの量を過マンガン酸カリウム溶液で電位差滴定することにより定量分析し、Fe(Fe2+)の滴定量を求めた。
(Mnの分析)
キャリア芯材のMn含有量は、JIS G1311−1987記載のフェロマンガン分析方法(電位差滴定法)に準拠して定量分析を行った。本願発明に記載したキャリア芯材のMn含有量は、このフェロマンガン分析方法(電位差滴定法)で定量分析し得られたMn量である。
(Mgの分析)
キャリア芯材のMg含有量は、以下の方法で分析を行った。本願発明に係るキャリア芯材を酸溶液中で溶解し、ICPにて定量分析を行った。本願発明に記載したキャリア芯材のMg含有量は、このICPによる定量分析で得られたMg量である。
(Srの分析)
キャリア芯材のSr含有量は、Mgの分析同様にICPによる定量分析で行った。
(Tiの分析)
キャリア芯材のTi含有量は、Mgの分析同様にICPによる定量分析で行った。
(形状係数SF1,SF2の測定)
走査型電子顕微鏡(日本電子社製「JSM−6510LA」)を用いて、加速電圧は5kV、スポットサイズは45,倍率は450倍として、粒子が重ならないように撮影した。その画像情報を、インターフェースを介してメディアサイバネティクス社製画像解析ソフト(Image−Pro PLUS)に導入して解析を行い、粒子の投影面積、フェレー径最大値、周囲長を求め、前記式(1)、(3)から算出した。
(包絡係数)
走査型電子顕微鏡(日本電子社製「JSM−6510LA」)を用いて、加速電圧は5kV、スポットサイズは45,倍率は450倍として、粒子が重ならないように撮影した。その画像情報を、インターフェースを介してメディアサイバネティクス社製画像解析ソフト(Image−Pro PLUS)に導入して解析を行い、粒子の周囲長及び粒子の包絡線の長を求め、下記式から包絡係数を算出した。また、包絡係数は、1粒子毎に算出し、250粒子の平均値を算出した。
包絡係数=(L1−L2)/L2×100
(式中、L1:キャリア芯材投影像の周囲長,L2:キャリア芯材投影像の包絡線の長さ)
(見掛密度AD)
キャリア芯材の見掛け密度はJIS Z 2504に準拠して測定した。
(流動度FR)
キャリア芯材の流動度はJIS Z 2502に準拠して測定した。
(BET比表面積)
BET一点法比表面積測定装置(「Macsorb HM model-1208」マウンテック社製)を用いて、サンプル8.500gを容積5mLのセルに充填し、200℃で30分間脱気して測定した。
(格子定数及び半値幅)
粉末X線回折装置(リガク社製、RINT2000)を用いて測定した。X線源はコバルトを使用し、加速電圧40kV、電流30mAでX線を発生させた。粉末X線の測定条件は走査モード:FT、発散スリット:1/2°、散乱スピード:1/2°、受光スリット:0.15mm、回転速度:5.000rpm、測定角度:10°≦2θ≦90°、測定間隔:0.01°、計数時間:5秒で測定を行った。そして、得られたX線回折パターンから格子定数を算出した。また、面指数(311)でのピーク強度の半値幅を算出した。
(平均粒径D50
キャリア芯材の平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(日機装社製「マイクロトラックModel9320−X100」)を用いて測定した。
(磁気特性)
室温専用振動試料型磁力計(VSM)(東英工業社製「VSM−P7」)を用いて、外部磁場を0〜79.58×10A/m(10000エルステッド)の範囲で1サイクル連続的に印加して、飽和磁化σs、79.58×10A/m(1000エルステッド)の磁場における磁化σ1k、残留磁化σr、保磁力Hcをそれぞれ測定した。
(電気抵抗値測定)
表面を電解研磨した厚さ2mmの電極としての真鍮板2枚を、距離2mm離して対向するように配置した。電極間にキャリア芯材200mgを装入した後、それぞれの電極の背後に、断面積240mmの磁石(表面磁束密度が1500ガウスのフェライト磁石)を配置して、電極間にキャリア芯材のブリッジを形成させた。そして、100V、250V、500V、1000Vの直流電圧を電極間に印加し、キャリア芯材に流れる電流値を測定し、キャリア芯材の電気抵抗値を算出した。
(帯電量)
キャリア芯材9.5g、市販のフルカラー機のトナー0.5gを100mlの栓付きガラス瓶に入れ、25℃、相対湿度50%の環境下で12時間放置して調湿する。調湿したフェライト粒子とトナーを振とう器で30分間振とうし混合する。ここで、振とう器については、株式会社ヤヨイ製のNEW−YS型を用い、200回/分、角度60°で行った。混合したフェライト粒子とトナーを500mg計量し、帯電量測定装置で帯電量を測定した。帯電量測定装置としては、日本パイオテク社製「STC-1-C1型」を用い、吸引圧力5.0kPa、吸引用メッシュはSUS製の795meshを用いた。同一サンプルについて2回の測定を行い、これらの平均値を帯電量とした。帯電量は下記式から算出される。
帯電量(μC/g)=実測電荷(nC)×10×係数(1.0083×10−3)÷トナー重量
(式中、トナー重量=(吸引前重量(g)−吸引後重量(g)))
(実機評価)
図16に示した構造の現像装置(現像ローラの周速度Vs:406mm/sec,感光体ドラムの周速度Vp:205mm/sec,感光体ドラム−現像ローラ間距離:0.3mm)に、作製した二成分現像剤を投入し、画像形成(印字率5%)を1000枚及び10000枚行った後、ハーフトーン部濃度差、キャリア付着、エッジ欠陥を下記の手順及び基準で評価した。
ハーフトーン部濃度差
前記評価機による初期画像3枚(5ポイント/枚)の平均を次の下記基準で評価した。
「◎」:それぞれの測定値が平均値から大きくズレでおらず均一で良好なもの。
「○」:画像濃度として、許容範囲内(使用可能)のもの
「△」:ハーフトーン領域内でムラがあり、濃度的にも許容の範囲外なもの
キャリア付着
初期画像時の感光体(ドラム)上のキャリア付着をセロハンテープによって剥がし取り、単位面積当たりの個数に数値化し、下記基準で評価した。
「◎」:キャリア付着が全く見られないもの。
「○」:わずかなキャリア付着が見られるが、許容範囲内(使用可能)のもの。
「△」:キャリア付着があり、使用出来ないもの。
エッジ欠陥
前記評価機による初期画像3枚(5ポイント/枚)のベタとハーフトーン部の境界における白抜けの度合を目視により下記基準で評価した。
「◎」:境界部での白抜けが確認できず、画像として良好なもの。
「○」:白抜けが確認されるが、許容範囲内(使用可能)のもの。
「△」:白抜けが確認され、使用できないもの。
「×」:明確に白抜けが確認されるもの。
表2に示すように、実施例1〜8のキャリア芯材では、ハーフトーン部濃度差、キャリア付着、エッジ欠陥に関していずれも実使用上問題のないレベルであった。
これに対し、比較例1のキャリア芯材では、キャリアの芯材の露出にムラが多く、キャリア付着が発生し、実用上使用不可能なレベルであった。比較例2〜7のキャリア芯材では、凹凸化が不十分となり、芯材の露出が少なく、エッジ欠陥で実用上使用不可能なレベルであった。また、比較例4、5では流動性の悪化に伴い、トナーの濃度ムラが発生し、実用上使用不可能なレベルであった。
本発明に係るキャリア芯材は、高速の画像形成装置に用いた場合であってもエッジ欠陥やキャリア付着が生じることがなく、また樹脂被覆キャリアとしトナーと混合した場合に良好な混合性が得られ有用である。
3 現像ローラ
5 感光体ドラム

Claims (5)

  1. MgOを0〜7.0mol%、MnOを35〜55mol%、Fe を45〜65mol%含有し、その一部が0.1〜5.0mol%のSrOと0.1〜5.0mol%のTiに置換されたフェライト粒子からなり、下記式(1)から算出される形状係数SF2が120〜140の範囲であり、
    形状係数SF2と流動度FR(sec/50g)とが下記式(2)を満足することを特徴とするキャリア芯材。
    形状係数SF2=(L/S/4π)×100 ・・・・・・(1)
    (式中、Lは投影周囲長、Sは投影面積である。)
    0.57≦(SF2−100)/FR ・・・・・・・・・・(2)
  2. 磁力σ1kが50〜70Am/kgの範囲である請求項1記載のキャリア芯材。
  3. 下記式(3)から算出される形状係数SF1が120〜140の範囲である請求項1又は2に記載のキャリア芯材。
    形状係数SF1=((R/S)×(π・4))×100 ・・・・・・(3)
    (式中、Rは最大フェレー径、Sは投影面積である。)
  4. 請求項1〜3に記載のキャリア芯材の表面を樹脂で被覆したことを特徴とする電子写真現像用キャリア。
  5. 請求項記載の電子写真現像用キャリアとトナーとを含む電子写真用現像剤。
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