JP2014149464A - キャリア粒子 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子写真方式の画像形成装置において、画像形成速度が速くなっても十分な画像濃度が得られるキャリア粒子を提供する。
【解決手段】下記式(1)から算出される隙間面積Sを180μm〜250μmの範囲となるようにする。ここで、キャリア粒子は、MFe3−X(但し、MはMg,Mn,Ca,Ti,Cu,Zn,Sr,Niからなる群より選択される少なくとも1種の金属、0<X≦1)で表される組成を有するものが好ましい。
隙間面積S={(粒子の最大フェレー径/2)×π}−粒子投影面積 ・・・(1)
【選択図】図1

Description

本発明はキャリア粒子に関し、より詳細には表面に凹凸を有するキャリア粒子に関するものである。
電子写真方式を用いたファクシミリやプリンタ、複写機などの画像形成装置では、静電潜像担持体(以下、「感光体」と記すことがある)の表面に形成された静電潜像を現像剤で可視像化し、この可視像を用紙等に転写した後、加熱・加圧して定着させている。高画質化やカラー化の観点から、現像剤としては、キャリアとトナーとを含むいわゆる二成分現像剤が広く使用されている。
この二成分現像剤を用いた現像は、複数の磁極を内蔵し、現像剤を表面に担持する現像剤担持体(以下、「現像スリーブ」と記すことがある)と、感光体とを所定間隔を隔てて略平行に対向配置し、感光体と現像スリーブとが対向する領域(以下、「現像領域」と記すことがある)において、キャリアが集合して穂立ちした磁気ブラシを現像スリーブ上に形成させると共に、感光体と現像スリーブとの間に現像バイアス電圧を印加し、感光体表面の静電潜像にトナーを付着させることにより行われる。
また、現像剤の流動性及び帯電性の安定化、画像濃度の低下防止などを図るため、例えば特許文献1では、表面に特定の凹凸と細孔とを有するキャリア粒子を用いることが提案されている。
特開2011-8199号公報
ところで、近年、画像形成装置における画像形成速度の高速化という市場要求に対応するため、現像スリーブの回転速度を速めて、現像領域への現像剤の単位時間当たりの供給量を増加させる傾向にある。
しかし、特許文献1に提案されているような流動性のよいキャリア粒子を用いた場合、現像領域への現像剤供給量を増加させても、十分な画像濃度が得られないことがあった。
そこで、本発明はこのような従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、電子写真方式の画像形成装置に用いるキャリア粒子であって、画像形成速度が速くなっても十分な画像濃度が得られるキャリア粒子を提供することにある。
前記目的を達成する本発明のキャリア粒子は、下記式(1)から算出される隙間面積Sが180μm〜250μmの範囲であることを特徴とする。
隙間面積S={(粒子の最大フェレー径/2)×π}−粒子投影面積 ・・・(1)
なお、本明細書における「粒子の最大フェレー径」及び「粒子投影面積」は図1に概説する特性値であって、次のようにして測定したものとする。
濃度2%のヘキサメタリン酸ナトリウム30ccにキャリア粒子0.2gを混合し、5min超音波照射してサンプル溶液とした。液中粒子分散状態観測/分析装置「PITA−3」(株式会社セイシン企業社製)を用いて、キャリア液1及びキャリア液2としてキタンサンガム水溶液(粘度0.5Pa・s)を用い、サンプル溶液の流量を0.42μL/sec、キャリア液1及びキャリア液2の流量を417μL/secとし、レンズ倍率を10倍、調光フィルタはND4×2の条件でキャリア粒子の投影画像を撮影した。そして、装置付属のソフトウェアImage Analysisを用いて粒子の最大フェレー径及び粒子投影面積を求めた。なお、各測定値は、1000個のキャリア粒子の平均値である。
ここで、前記キャリア粒子は、MFe3−X(但し、MはMg,Mn,Ca,Ti,Cu,Zn,Sr,Niからなる群より選択される少なくとも1種の金属、0<X≦1)で表される組成を有するキャリア粒子であるのが好ましい。
また本発明によれば、前記のキャリア粒子の表面を樹脂で被覆したことを特徴とする電子写真現像用キャリア(以下、単に「キャリア」と記すことがある。)が提供される。
そしてまた、本発明によれば、前記記載の電子写真現像用キャリアとトナーとを含む電子写真用現像剤が提供される。
本発明のキャリア粒子は、前記式(1)で規定される所定の凹凸形状を有するので、現像領域において磁気ブラシ先端部のキャリアと根元部のキャリアとが循環するように移動し、これによりキャリアに保持されたトナー及び現像スリーブ上のトナーにおける感光体に移動可能なトナー量が増加し、画像形成速度が速い場合であっても十分な画像濃度が得られる。
「粒子の最大フェレー径」及び「粒子投影面積」の説明図である。 キャリア粒子表面の凹凸によってキャリア粒子間の係合が起こりやすくなり、キャリア粒子が、周りのキャリア粒子と共に回転しながら移動することを示す図である。 本発明に係るキャリアを用いた現像装置の一例を示す概説図である。 現像領域におけるキャリアの挙動を模式的に示す図である。 実施例1のキャリア粒子のSEM写真である。 比較例1のキャリア粒子のSEM写真である。 比較例2のキャリア粒子のSEM写真である。
本発明者等は、画像形成速度が速くなっても十分な画像濃度が得られるようにすべく鋭意検討を重ねた結果、現像領域において磁気ブラシ先端部のキャリアと根元部のキャリアとが循環移動するようにキャリアを大きく移動させると、キャリア表面に保持されたトナー、いわゆる現像可能トナー数が大幅に増加し、感光体の静電潜像に十分なトナーを供給できるようになり高い画像濃度が得られるとの知見を得、本発明を成すに至った。
すなわち本発明に係るキャリア粒子は、前記式(1)から算出される隙間面積Sが180μm〜250μmの範囲であることが大きな特徴である。隙間面積Sは粒子表面の凹凸と高い相関を示し、本発明では粒子表面の凹凸の指標として隙間面積Sを用いる。前記隙間面積Sが所定範囲のキャリア粒子であると、図2に示すように、粒子表面の凹凸によってキャリア粒子間の係合が起こりやすくなり、現像スリーブの回転に伴って、キャリア粒子が、周りのキャリア粒子と共にそれぞれ回転しながら移動する。これによって、磁気ブラシ先端部のキャリアと根元部のキャリアとが循環移動するようにキャリアが大きく移動する。
なお、隙間面積Sが180μm未満の場合はキャリア粒子が球形に近く、キャリア粒子同士の係合が弱く、現像領域におけるキャリアの大きな移動が起こらない。他方、隙間面積Sが250μmを超えると、キャリア粒子同士の係合が強すぎるため、流動性が著しく悪化し、濃度ムラの原因となる。
本発明に係るキャリア粒子の平均粒子径(測定方法は実施例に記載)は15μm〜70μmの範囲が好ましく、より好ましくは20μm〜50μmの範囲である。粒度分布はシャープであるのが好ましい。また、キャリア粒子の見掛け密度は、磁性材料を主体とする場合は磁性体の組成や表面構造等によっても相違するが、一般に1.0g/cm〜2.5g/cmの範囲が好ましい。より好ましくは2.0g/cm〜2.5g/cmの範囲である。
また、本発明のキャリア粒子の残留磁化σrは3Am/kg以下であるのが好ましく、より好ましくは2Am/kg以下である。また飽和磁化σsは60Am/kg〜80Am/kgの範囲が好ましく、より好ましくは65Am/kg〜75Am/kgの範囲である。保磁力Hcは15A/m×10/(4π)以下が好ましく、より好ましくは10A/m×10/(4π)以下である。キャリア粒子が以上のような磁気特性を有すると、磁気ブラシの先端部と根元部との間のキャリア粒子の大きな循環移動が一層促進される。
本発明のキャリア粒子の製造方法に特に限定はないが、例えば特願2011-161421に記載の製造方法が好適である。すなわち、原料を含んだ造粒物を酸化雰囲気下で焼成して前駆体を作製した後、作製した前駆体を還元雰囲気下で再度焼成してキャリア粒子を作製する。
原料を含んだ造粒物を酸化雰囲気下で焼成すると、造粒物は一旦はフェライト化するものの、冷却工程において酸素と反応してFe酸化物とM酸化物とに分解し、このとき結晶構造が変わって、粒子表面に角張った複数のグレインが形成され、焼成物の表面が凹凸形状となる。しかし、酸化雰囲気下での焼成では飽和磁化や保磁力など所望の磁気特性が得られない。そこで、酸化雰囲気下で焼成した、表面が凹凸形状の前駆体を還元雰囲気下で再度焼結し、表面の凹凸形状を維持させながら磁気特性を付与するようする。以下、この製造方法について各工程ごとに順に説明する。
まず、Fe成分原料とM成分原料とを秤量して分散媒中に投入し混合してスラリーを作製する。Mは、Mg,Mn,Ca,Ti,Cu,Zn,Sr,Niからなる群より選択される少なくとも1種の金属元素である。Fe成分原料としてはFe等が好適に使用される。M成分原料としては、MnであればMnCO、Mn等が使用でき、MgであればMgO、Mg(OH)、MgCO等が使用できる。また、Caであれば、CaO、Ca(OH)、CaCOなどが使用できる。
本発明で使用する分散媒としては水が好適である。分散媒には、前記Fe成分原料、M成分原料の他、必要によりバインダー、分散剤等を配合してもよい。バインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコールが好適に使用できる。バインダーの配合量としてはスラリー中の濃度が0.5〜2wt%程度とするのが好ましい。また、分散剤としては、例えば、ポリカルボン酸アンモニウム等が好適に使用できる。分散剤の配合量としてはスラリー中の濃度が0.5〜2wt%程度とするのが好ましい。その他、潤滑剤や焼結促進剤等を配合してもよい。
スラリーの固形分濃度は50〜90wt%の範囲が望ましい。なお、Fe成分原料、M成分原料を分散媒に投入する前に、必要により、粉砕混合の処理をしておいてもよい。
次に、以上のようにして作製されたスラリーを必要により湿式粉砕する。例えば、ボールミルや振動ミルを用いて所定時間湿式粉砕する。粉砕後の原材料の平均粒子径は3μm以下が好ましく、より好ましくは1μm以下である。振動ミルやボールミルには、所定粒径のメディアを内在させるのがよい。メディアの材質としては、鉄系のクロム鋼や酸化物系のジルコニア、チタニア、アルミナなどが挙げられる。粉砕工程の形態としては連続式及び回分式のいずれであってもよい。粉砕物の粒径は、粉砕時間や回転速度、使用するメディアの材質・粒径などによって調整される。
そして、粉砕されたスラリーを噴霧乾燥させて造粒する。具体的には、スプレードライヤーなどの噴霧乾燥機にスラリーを導入し、雰囲気中へ噴霧することによって球状に造粒する。噴霧乾燥時の雰囲気温度は100〜300℃の範囲が好ましい。これにより、粒径10〜200μmの球状の造粒物が得られる。なお、得られた造粒物は、振動ふるい等を用いて、粗大粒子や微粉を除去し粒度分布をシャープなものとするのが望ましい。
次いで、所定温度以上に加熱した炉に造粒物を投入して焼成し前駆体を作製する(第1焼成工程)。ここで重要なことは、酸化雰囲気下で造粒物を焼成することにある。具体的には大気雰囲気下で造粒物を焼成すればよい。所定温度以上の加熱炉に造粒物を投入することによって、造粒物はフェライト化してキャリア粒子になるが、冷却過程において酸素と反応して酸化鉄と酸化金属とに分解する。このとき、結晶構造がスピネル型から三方晶系に変化することに伴って、角張った複数のグレインが粒子表面に形成される。第1焼成工程における焼成温度としては、1150℃〜1300℃の範囲が好ましく、焼成時間としては1.5時間以上が好ましい。
このようにして得られた前駆体が焼結によって塊状になっている場合には、必要により解粒してもよい。前駆体の解粒は、例えば、ハンマーミル等によって行うことができる。解粒工程の形態としては連続式及び回分式のいずれであってもよい。ただし、前駆体の解粒は、粒子同士の固着を解消する程度で足り、粒子そのものは粉砕しないようにすることが重要である。
次に、この前駆体を温度1000℃〜1300℃に加熱した炉に投入して再び焼成する(第2焼成工程)。ここで重要なことは、還元雰囲気下で造粒物を焼成することにある。これによって、表面の凹凸形状を維持させながら前駆体をフェライト化させて所定の磁気特性を付与できる。還元雰囲気における酸素濃度としては1%以下が好ましい。
そして必要により、得られた焼成物を解粒する。例えば、ハンマーミル等によって焼成物を解粒する。解粒工程の形態としては連続式及び回分式のいずれであってもよい。さらに、必要により、粒径を所定範囲に揃えるため分級を行ってもよい。分級方法としては、風力分級や篩分級など従来公知の方法を用いることができる。また、風力分級機で1次分級した後、振動篩や超音波篩で粒径を所定範囲に揃えるようにしてもよい。
以上のようにして作製した本発明のキャリア粒子は、そのまま電子写真現像用キャリアとして用いることもできるが、帯電性等の観点からは、キャリア粒子の表面を樹脂で被覆して用いるのが好ましい。
キャリア粒子の表面を被覆する樹脂としては、従来公知のものが使用でき、例えば、シリコーン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリ塩化ビニリデン、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂、ポリスチレン、(メタ)アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、並びにポリ塩化ビニル系やポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系等の熱可塑性エストラマー、フッ素シリコーン系樹脂などが挙げられる。
キャリア粒子の表面を樹脂で被覆するには、樹脂の溶液又は分散液をキャリア粒子に施せばよい。塗布溶液用の溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類溶媒;エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール系溶媒;エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒などの1種又は2種以上を用いることができる。塗布溶液中の樹脂成分濃度は、一般に0.001〜30wt%、特に0.001〜2wt%の範囲内にあるのがよい。
キャリア粒子への樹脂の被覆方法としては、例えばスプレードライ法や流動床法あるいは流動床を用いたスプレードライ法、浸漬法等を用いることができる。これらの中でも、少ない樹脂量で効率的に塗布できる点で流動床法が特に好ましい。樹脂被覆量は、例えば流動床法の場合には吹き付ける樹脂溶液量や吹き付け時間によって調整することができる。
電子写真用現像剤は、以上のようにして作製した電子写真現像用キャリアとトナーとを混合してなる。電子写真現像用キャリアとトナーとの混合比に特に限定はなく、使用する現像装置の現像条件などから適宜決定すればよい。一般に現像剤中のトナー濃度は1wt%〜15wt%の範囲が好ましい。トナー濃度が1wt%未満の場合、画像濃度が薄くなりすぎ、他方トナー濃度が15wt%を超える場合、現像装置内でトナー飛散が発生し機内汚れや転写紙などの背景部分にトナーが付着する不具合が生じるおそれがあるからである。より好ましいトナー濃度は3〜10wt%の範囲である。
使用するトナーは、重合法、粉砕分級法、溶融造粒法、スプレー造粒法等のそれ自体公知の方法で製造し得るものであって、熱可塑性樹脂を主成分とする結着樹脂中に、着色剤、離型剤、帯電制御剤等を含有させたものである。
トナーの粒径は、一般にコールターカウンターによる体積平均粒子径が5〜15μm、特に7〜12μmの範囲内にあるのがよい。
トナー粒子の表面には、必要により改質剤を添加することができる。改質剤としては、例えば、シリカ、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、ポリメチルメタクリレート等が挙げられる。これらの1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
電子写真現像用キャリアとトナーとの混合は、従来公知の混合装置を用いることができる。例えばヘンシェルミキサー、V型混合機、タンブラーミキサー、ハイブリタイザー等を用いることができる。
本発明の現像剤を用いた現像方法に特に限定はないが、磁気ブラシ現像法が好適である。図3に、磁気ブラシ現像を行う現像装置の一例を示す概説図を示す。図3に示す現像装置は、複数の磁極を内蔵した回転自在の現像スリーブ3と、現像部へ搬送される現像スリーブ3上の現像剤量を規制する規制ブレード6と、水平方向に平行に配置され、互いに逆向きに現像剤を撹拌搬送する2本のスクリュー1,2と、2本のスクリュー1,2の間に形成され、両スクリューの両端部において、一方のスクリューから他方のスクリューに現像剤の移動を可能とし、両端部以外での現像剤の移動を防ぐ仕切板4とを備える。
2本のスクリュー1,2は、螺旋状の羽根13,23が同じ傾斜角で軸部11,21に形成されたものであって、不図示の駆動機構によって同方向に回転し、現像剤を互いに逆方向に搬送する。そして、スクリュー1,2の両端部において一方のスクリューから他方のスクリューに現像剤が移動する。これによりトナーとキャリアからなる現像剤は装置内を常に循環し撹拌されることになる。
一方、現像スリーブ3は、表面に数μmの凹凸を付けた金属製の筒状体の内部に、磁極発生手段として、現像磁極N、搬送磁極S、剥離磁極N、汲み上げ磁極N、ブレード磁極Sの5つの磁極を順に配置した固定磁石を有してなる。現像スリーブ3が矢印方向に回転すると、汲み上げ磁極Nの磁力によって、スクリュー1から現像スリーブ3へ現像剤が汲み上げられる。現像スリーブ3の表面に担持された現像剤は、規制ブレード6により層規制された後、現像領域へ搬送される。
現像領域では、直流電圧に交流電圧を重畳したバイアス電圧が転写電圧電源8から現像スリーブ3に印加される。バイアス電圧の直流電圧成分は、感光体ドラム5表面の背景部電位と画像部電位との間の電位とされる。また、背景部電位と画像部電位とは、バイアス電圧の最大値と最小値との間の電位とされる。バイアス電圧のピーク間電圧は0.5〜5kVの範囲が好ましく、周波数は1〜10kHzの範囲が好ましい。またバイアス電圧の波形は矩形波、サイン波、三角波などいずれであってもよい。これによって、現像領域においてトナー及びキャリアが振動し、トナーが感光体ドラム5上の静電潜像に付着して現像がなされる。
その後現像スリーブ3上の現像剤は、搬送磁極Sによって装置内部に搬送され、剥離電極Nによって現像スリーブ3から剥離して、スクリュー1,2によって装置内を再び循環搬送され、現像に供していない現像剤と混合撹拌される。そして汲み上げ極Nによって、新たに現像剤がスクリュー1から現像スリーブ3へ供給される。
図4に、このような構成の装置における現像領域での現像剤(主として電子写真現像用キャリア)の挙動を模式的に示す。現像磁極Nの磁界によって、現像スリーブ3上のキャリアCは複数個に連なってブラシ状となり徐々に立ち上がる。キャリアCが立ち上がることによって、キャリアCの集団中に閉じこめられていたトナーが開放された空間から、感光体ドラム5へ飛翔移動しやすくなる。そして、穂立ちしたキャリアCは、現像領域における現像スリーブ3と感光体ドラム5との隙間よりも高くなり、磁気ブラシの先端部が感光体ドラム5表面に接触し摺擦する。このとき、キャリアCに担持されているトナーが感光体ドラム5表面に移動して静電潜像に付着し可視像化する。
また、本発明に係る電子写真現像用キャリアは、表面に所定の凹凸を有するため通常のキャリアよりも流動度が悪く、感光体ドラム5表面との摩擦抵抗及びキャリアCの粒子同士の係合などによって、磁気ブラシ先端部のキャリアCが現像スリーブ3側に移動すると同時に、磁気ブラシ根元部のキャリアが感光体ドラム5側に移動する。このようなキャリアCの大きな動きによってキャリアC表面及び現像スリーブ3表面に担持されているトナーが感光体ドラム5表面に移動するので、画像形成速度を速くした場合であっても静電潜像に十分にトナーを供給でき、画像濃度の低下を招かない。
なお、図3に示した実施形態では現像スリーブ3に内蔵された磁極は5つであったが、現像剤の現像領域での移動量を一層大きくしたり、汲み上げ性等を一層向上させるために、磁極を8極や10極、12極と増やしてももちろん構わない。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが本発明はこれらの例に何ら限定されるものではない。
実施例1
出発原料として、Fe(平均粒子径:0.6μm)を10.75kg(67.3mol)と、Mn(平均粒子径:2μm)を4.25kg(19.0mol)と、水5.0kg中に分散し、分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム系分散剤を90g、還元剤としてカーボンブラックを45g、SiO原料としてコロイダルシリカ(固形分濃度50%)を30g(0.25mol)添加して混合物とした。この混合物の固形分濃度は75重量%であった。この混合物を湿式ボールミル(メディア径2mm)により粉砕処理し、混合スラリーを得た。
この混合スラリーをスプレードライヤーにて約130℃の熱風中に噴霧し(ディスク回転数17500rpm)、粒径10〜200μmの乾燥造粒物を得た。この造粒物から、網目54μmの篩網を用いて粗粒を分離し、網目33μmの篩網を用いて微粒を分離した。この造粒粉を、第1焼成工程として、酸素濃度10%の電気炉に投入し1200℃で3時間焼成した。
次いで、第2焼成工程として、得られた前駆体をさらに窒素雰囲気下(酸素濃度1%)の電気炉に投入し1000℃で3時間焼成した。そして、得られた焼成物をハンマーミルで解粒した後に振動ふるいを用いて分級し、平均粒子径34.8μmのキャリア粒子を得た。なお、キャリア粒子の平均粒子径は、レーザー回折・散乱法を用いて測定した体積平均粒径である。測定装置は湿式分散型粒度分布測定器「マイクロトラックHRA」(日機装社製)を用いた。
(隙間面積Sの測定)
得られたキャリア粒子の隙間面積Sを前記測定方法によって測定した。表1に測定結果をまとめて示す。また、図5に、作製したキャリア粒子のSEM写真を示す。
(画像濃度ムラの測定)
得られたキャリア粒子を樹脂コートして電子写真現像用キャリアとした。そして、この電子写真現像用キャリア95重量部とトナー5重量部とを混合して電子写真用現像剤とし、現像域で交流バイアスを印加するように改良したデジタル反転現像方式の20cpm機相当の評価機に投入してベタ画像を1000枚印刷した。1000枚目のベタ画像の所定の10カ所を画像濃度測定計で測定し、測定値の最大値と最小値との差から画像濃度ムラを下記基準で評価した。表1に評価結果を合わせて示す。
最大値−最小値
◎ 0.3未満
○ 0.3〜0.5
△ 0.6〜1.0
× 1.1以上
(磁気特性)
室温専用振動試料型磁力計(VSM)(東英工業社製「VSM−P7」)を用いて、外部磁場0〜10000/(4π)kA/m(10000エルステッド)の範囲で1サイクル連続的に印加して、飽和磁化σs(A・m/kg)、磁化σ1k(Am/kg)、残留磁化σr(A・m/kg)、保磁力Hc(A/m×10/(4π))を測定した。
(見掛け密度)
フェライト粒子の見掛け密度はJIS Z 2504に準拠して測定した。
実施例2
第1焼成工程における焼成時間を1.5時間とし、第2焼成工程における焼成温度を1100℃とした以外は実施例1と同様にして前駆体及びキャリア粒子を得た。得られたキャリア粒子の平均粒子径は33.7μmであった。そして、得られたキャリア粒子の隙間面積S及び画像濃度ムラを実施例1と同様にして測定した。表1に測定結果を合わせて示す。
実施例3
第1焼成工程における焼成温度を1150℃とし、第2焼成工程における焼成温度を1200℃とした以外は実施例1と同様にして前駆体及びキャリア粒子を得た。得られたキャリア粒子の平均粒子径は33.1μmであった。そして、得られたキャリア粒子の隙間面積S及び画像濃度ムラを実施例1と同様にして測定した。表1に測定結果を合わせて示す。
比較例1
実施例1と同様にして作製した造粒粉を、酸素濃度1%の電気炉に投入し1150℃で3時間焼成した。そして、得られた焼成物をハンマーミルで解粒した後に振動ふるいを用いて分級し、平均粒子径33.6μmのキャリア粒子を得た。得られたキャリア粒子の隙間面積S及び画像濃度ムラを実施例1と同様にして測定した。表1に測定結果を合わせて示す。また、図6に、得られたキャリア粒子のSEM写真を示す。
比較例2
第1焼成工程における焼成温度を1350℃とした以外は実施例1と同様にして前駆体及びキャリア粒子を得た。得られたキャリア粒子の平均粒子径は35.3μmであった。そして、得られたキャリア粒子の隙間面積S及び画像濃度ムラを実施例1と同様にして測定した。表1に測定結果を合わせて示す。また、図7に、得られたキャリア粒子のSEM写真を示す。
比較例3
第1焼成工程における焼成温度を1350℃、焼成時間を6時間とし、第2焼成工程における焼成温度を1200℃とした以外は実施例1と同様にして前駆体及びキャリア粒子を得た。得られたキャリア粒子の平均粒子径は33.5μmであった。そして、得られたキャリア粒子の隙間面積S及び画像濃度ムラを実施例1と同様にして測定した。表1に測定結果を合わせて示す。
表1から明らかなように、隙間面積Sが本発明で規定する範囲内の実施例1〜3のキャリア粒子を用いた現像剤では画像濃度ムラはほとんどなかった。これに対し、隙間面積Sが小さい比較例1のキャリア粒子及び隙間面積Sが大きい比較例2のキャリア粒子を用いた現像剤では、いずれも画像濃度ムラが著しかった。また、隙間面積Sが本発明の規定範囲よりも大きい比較例3のキャリア粒子を用いた現像剤でも画像濃度ムラが見られた。
本発明のキャリア粒子は、前記式(1)で規定される所定の凹凸形状を有するので、現像領域において磁気ブラシ先端部のキャリアと根元部のキャリアとが循環するように移動する。これによりキャリアに保持されたトナー及び現像スリーブ上のトナーにおける感光体に移動可能なトナー量が増加し、画像形成速度が速い場合であっても十分な画像濃度が得られ有用である。
3 現像スリーブ
5 感光体ドラム
C キャリア

Claims (4)

  1. 下記式(1)から算出される隙間面積Sが180μm〜250μmの範囲であることを特徴とするキャリア粒子。
    隙間面積S={(粒子の最大フェレー径/2)×π}−粒子投影面積 ・・・(1)
  2. Fe3−X(但し、MはMg,Mn,Ca,Ti,Cu,Zn,Sr,Niからなる群より選択される少なくとも1種の金属、0<X≦1)で表される組成を有する請求項1記載のキャリア粒子。
  3. 請求項1又は2記載のキャリア粒子の表面を樹脂で被覆したことを特徴とする電子写真現像用キャリア。
  4. 請求項3記載の電子写真現像用キャリアとトナーとを含む電子写真用現像剤。
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