JP7075913B2 - キャリア芯材 - Google Patents
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0(V)≦Vs-Vd≦300(V) ・・・・・・(1)
原料として、Fe2O3(平均粒径:0.6μm)20.3kg、Mn3O4(平均粒径:3.4μm)7.6kg、SrCO3(平均粒径:0.6μm)0.156kg、SnO2(平均粒径:4.4μm)0.128kgを純水9.4kg中に分散し、還元剤としてカーボンブラックを69g、分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム系分散剤を203g、アンモニア水(25wt%水溶液)を20g添加して混合物とした。この混合物を湿式ボールミル(メディア径2mm)により粉砕処理し、混合スラリーを得た。
この混合スラリーをスプレードライヤーにて約140℃の熱風中に噴霧し、粒径10μm~75μmの乾燥造粒物を得た。この造粒物から粒径25μm以下の微小な粒子は篩を用いて除去した。
この造粒物を、電気炉に投入し1235℃まで4.5時間かけて昇温した。その後1235℃で3時間保持することにより焼成を行った。電気炉内の酸素濃度は昇温の段階では10000ppm、冷却の段階では4000ppmとなるよう、炉内の酸素濃度を調整した。
得られた焼成物をハンマーミルで解粒した後に振動篩を用いて分級し、平均粒径34.8μmの焼成物を得た。
次いで、得られた焼成物を大気雰囲気下390℃で1.5時間保持することにより酸化処理(高抵抗化処理)を行い、キャリア芯材を得た。
焼成工程における電気炉温度を1265℃に変更した以外は実施例1と同様にして平均粒径34.7μmの焼成物を得た。
得られたキャリア芯材の粉体特性、形状特性、磁気特性などを後述の方法で測定した。測定結果を表1に示す。
焼成工程における電気炉温度を1300℃に変更した以外は実施例1と同様にして平均粒径34.8μmの焼成物を得た。
得られたキャリア芯材の粉体特性、形状特性、磁気特性などを後述の方法で測定した。測定結果を表1に示す。
酸化処理工程における温度を480℃に変更した以外は実施例1と同様にして平均粒径34.4μmの焼成物を得た。
得られたキャリア芯材の粉体特性、形状特性、磁気特性などを後述の方法で測定した。測定結果を表1に示す。
造粒物から粒径30μm以下の微小な粒子は篩を用いて除去した以外は実施例1と同様にして平均粒径35.0μmの焼成物を得た。
得られたキャリア芯材の粉体特性、形状特性、磁気特性などを後述の方法で測定した。測定結果を表1に示す。
酸化処理工程における電気炉温度を500℃に変更した以外は実施例1と同様にして平均粒径35.6μmの焼成物を得た。
得られたキャリア芯材の粉体特性、形状特性、磁気特性などを後述の方法で測定した。測定結果を表1に示す。
原料として、平均粒径、比表面積の異なるMn3O4(平均粒径:2.0μm、比表面積:2.7m2/g)3.8kg、Mn3O4(平均粒径:3.4μm、比表面積:9.9m2/g)3.8kgを用いた以外は実施例6と同様にして平均粒径36.1μmの焼成物を得た。
得られたキャリア芯材の粉体特性、形状特性、磁気特性などを後述の方法で測定した。測定結果を表1に示す。
Fe2O3(平均粒径:0.8μm)を50.0mol%、Mn3O4(平均粒径:2.0μm)をMnO換算で50.0mol%となるように秤量し、ローラーコンパクターでペレット化した。得られたペレットを大気雰囲気の条件下、850℃にてロータリー式の焼成炉で仮焼成をおこなった。乾式ビーズミルで6時間粉砕し、仮焼原料(平均粒径:2.2μm)を得た。この仮焼原料20.0kgとSrFe12O19(平均粒径:1.2μm)3.0kgを純水7.6kg中に分散し、分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム系分散剤を139g添加して混合物とした。この混合物を湿式ボールミル(メディア径2mm)により粉砕処理し、混合スラリーを得た。
この混合スラリーをスプレードライヤーにて約140℃の熱風中に噴霧し、粒径10μm~75μmの乾燥造粒物を得た。この造粒物から粒径30μm以下の微小な粒子は篩を用いて除去した。
この造粒物を、電気炉に投入し1120℃まで5時間かけて昇温した。その後1120℃で3時間保持することにより焼成を行った。電気炉内の酸素濃度は昇温の段階では100000ppm、冷却の段階では2000ppmとなるよう、炉内の酸素濃度を調整した。
得られた焼成物をハンマーミルで解粒した後に振動篩を用いて分級し、平均粒径36.5μmの焼成物を得た。
次いで、得られた焼成物を大気雰囲気下390℃で1.5時間保持することにより酸化処理(高抵抗化処理)を行い、キャリア芯材を得た。
得られたキャリア芯材の粉体特性、形状特性、磁気特性などを後述の方法で測定した。測定結果を表1に示す。
Fe2O3(平均粒径:0.8μm)を50.0mol%、平均粒径、比表面積の異なるMn3O4(平均粒径:2.0μm、比表面積:2.7m2/g)をMnO換算で25.0mol%、Mn3O4(平均粒径:3.4μm、比表面積:9.9m2/g)をMnO換算で25.0mol%となるように秤量し、ローラーコンパクターでペレット化した。得られたペレットを大気雰囲気の条件下、850℃にてロータリー式の焼成炉で仮焼成をおこなった。乾式ビーズミルで6時間粉砕し、仮焼原料(平均粒径:2.2μm)を得た。この仮焼原料20.0kgとSrFe12O19(平均粒径:1.2μm)3.0kgを純水7.6kg中に分散し、分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム系分散剤を139g添加して混合物とした。この混合物を湿式ボールミル(メディア径2mm)により粉砕処理し、混合スラリーを得た。
この混合スラリーをスプレードライヤーにて約140℃の熱風中に噴霧し、粒径10μm~75μmの乾燥造粒物を得た。この造粒物から粒径30μm以下の微小な粒子は篩を用いて除去した。
この造粒物を、電気炉に投入し1240℃まで4.5時間かけて昇温した。その後1240℃で3時間保持することにより焼成を行った。電気炉内の酸素濃度は昇温の段階では100000ppm、冷却の段階では2000ppmとなるよう、炉内の酸素濃度を調整した。
得られた焼成物をハンマーミルで解粒した後に振動篩を用いて分級し、平均粒径36.4μmの焼成物を得た。
次いで、得られた焼成物を大気雰囲気下370℃で1.5時間保持することにより酸化処理(高抵抗化処理)を行い、キャリア芯材を得た。
得られたキャリア芯材の粉体特性、形状特性、磁気特性などを後述の方法で測定した。測定結果を表1に示す。
酸化処理工程における電気炉温度を400℃に変更した以外は比較例2と同様にして平均粒径36.1μmの焼成物を得た。
得られたキャリア芯材の粉体特性、形状特性、磁気特性などを後述の方法で測定した。測定結果を表1に示す。
原料として、Fe2O3(平均粒径:0.6μm)20.3kg、Mn3O4(平均粒径:2.0μm)7.6kgを純水9.4kg中に分散し、還元剤としてカーボンブラックを69g、分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム系分散剤を203g、アンモニア水(25wt%水溶液)を20g添加して混合物とした。この混合物を湿式ボールミル(メディア径2mm)により粉砕処理し、混合スラリーを得た。
この混合スラリーをスプレードライヤーにて約140℃の熱風中に噴霧し、粒径10μm~75μmの乾燥造粒物を得た。この造粒物から粒径25μm以下の微小な粒子は篩を用いて除去した。
この造粒物を、電気炉に投入し1200℃まで4.5時間かけて昇温した。その後1200℃で3時間保持することにより焼成を行った。電気炉内の雰囲気は7000ppmとなるよう炉内の酸素濃度を調整した。
得られた焼成物をハンマーミルで解粒した後に振動篩を用いて分級し、平均粒径34.4μmの焼成物を得た。
次いで、得られた焼成物を大気雰囲気下390℃で1.5時間保持することにより酸化処理(高抵抗化処理)を行い、キャリア芯材を得た。
得られたキャリア芯材の粉体特性、形状特性、磁気特性などを後述の方法で測定した。測定結果を表1に示す。
キャリア芯材の見掛け密度はJIS Z 2504に準拠して測定した。
キャリア芯材の流動度はJIS Z 2502に準拠して測定した。
キャリア芯材の平均粒径D50及び粒径22μm以下の体積割合は、レーザー回折式粒度分布測定装置(日機装社製「マイクロトラックModel9320-X100」)を用いて測定した。
細孔容積の測定については、以下の通り行った。評価装置は、Quantachrome社製のPOREMASTER-60GTを使用した。具体的には、測定条件としては、Cell Stem Volume:0.5ml、Headpressure:20PSIA、水銀の表面張力:485.00erg/cm2、水銀の接触角:130.00degrees、高圧測定モード:Fixed Rate、Moter Speed:1、高圧測定レンジ:20.00~10000.00PSIとし、サンプル1.200gを秤量して0.5ml(cm3)のセルに充填して測定を行った。また、10000.00PSI時の容積B(ml/g)から100PSI時の容積A(ml/g)を差し引いた値を、細孔容積とした。
超深度カラー3D形状測定顕微鏡(「VK-X100」株式会社キーエンス製)を用い、100倍対物レンズで表面を観察して求めた。具体的には、まず、表面の平坦な粘着テープにキャリア芯材を固定し、100倍対物レンズで測定視野を決定した後、オートフォーカス機能を用いて焦点を粘着テープ面に調整した。キャリア芯材を固定した平坦な粘着テープ面に対し、垂直方向(Z方向)からレーザー光線を照射し、面のX方向Y方向に走査した。また、表面からの反射光の強度が最大となった時のレンズの高さ位置をつなぎ合わせることでZ方向のデータを取得した。これらX、YおよびZ方向の位置データをつなぎ合わせキャリア芯材表面の3次元形状を得た。なお、キャリア芯材表面の3次元形状の取り込みにはオート撮影機能を用いた。
各パラメータの測定には、粒子粗さ検査ソフトウェア(三谷商事製)を用いて行った。まず、前処理として、得られたキャリア芯材表面の3次元形状の粒子認識と形状選別を行った。粒子認識は以下の方法で行った。撮影によって得られた3次元形状のうち、Z方向の最大値を100%、最小値を0%として最大値から最小値までの間を100等分する。この100~35%にあたる領域を抽出し、独立した領域の輪郭を粒子輪郭として認識した。次に形状選別で粗大、微小、会合などの粒子を除外した。この形状選別を行うことで以降に行う極率補正時の誤差を小さくすることができる。具体的には面積相当径28μm以下、38μm以上、針状比1.15以上に該当する粒子を除外した。ここで針状比とは粒子の最大長/対角幅の比から算出したパラメータであり、対角幅とは最大長に平行な2本の直線で粒子を挟んだときの2直線の最短距離を表す。
つぎに表面の3次元形状から解析に用いる部分の取り出しを行った。まず上記の方法で認識した粒子輪郭から求められる重心を中心として一辺の長さが15.0μmの正方形を描く。描いた正方形の中に21本の平行線を引き、その線分上にあたる粗さ曲線を21本分取り出した。
室温専用振動試料型磁力計(VSM)(東英工業社製「VSM-P7」)を用いて、外部磁場を0~79.58×104A/m(10000エルステッド)の範囲で1サイクル連続的に印加して、磁場79.58×103A/m(1,000エルステッド)を印加した際の飽和磁化σs、磁化σ1k、残留磁化σr、保持力Hcを測定した。
電極として表面を電解研磨した板厚2mmの真鍮板2枚を電極間距離が2mmとなるように配置し、2枚の電極板の間の空隙にキャリア芯材200mgを装入したのち、それぞれの電極板の背後に断面積240mm2の磁石を配置して電極間に被測定粉体のブリッジを形成させた状態で電極間に500V直流電圧を印加し、キャリア芯材を流れる電流値を4端子法により測定した。その電流値と、電極間距離2mmおよび断面積240mm2からキャリア芯材の電気抵抗を算出した。
静的絶縁破壊電圧Vsは、電極として表面を電解研磨した板厚2mmの真鍮板2枚を電極間距離が2mmとなるように配置し、2枚の電極板の間の空隙にキャリア芯材200mgを装入したのち、それぞれの電極板の背後に断面積240mm2の磁石を配置して電極間に被測定粉体のブリッジを形成させた状態で電極間に、直流電圧を印加し、キャリア芯材を流れる電流値を4端子法により測定した。直流電圧は、100Vを開始電圧とし、100V-100秒を1ステップとし印加電圧を増加した。印加電圧を増加させていく過程において電極間を流れる電流値が100mA以上となる電圧をブリッジ式測定器における静的絶縁破壊電圧Vsとした。
動的絶縁破壊電圧Vdは、図1に示すように、キャリア撹拌部、現像ローラとアルミ電極からなる装置を用いて測定を行った。キャリア120gを図1に示す装置に充填し、現像ローラをアルミ電極に対してギャップd=0.07cmの間隔をあけて対向させ、対向部において、現像ローラを40rpm、アルミ電極を25rpmの回転数で同一方向に回転させた。この状態で、現像ローラとアルミ電極間に直流電圧Vを印加したときの電流Iを計測した。直流電圧は、100Vを開始電圧とし、100V-10秒を1ステップとし印加電圧を増加した。印加電圧を増加させていく過程において電極間を流れる電流値が3mA以上となる電圧を動的抵抗測定器における動的絶縁破壊電圧Vdとした。
なお、本測定においては、現像ローラとして直径30mm、長さ100mmのビーズブラスト処理を施したアルミ円筒体、アルミ電極として直径30mm、長さ100mmのアルミ円筒体を用い、現像ローラと規制板の距離を0.7mmとなるように調整し測定を行った。
図2に示した構造の現像装置(現像ローラの周速度v1:406mm/sec,感光体ドラムの周速度v2:205mm/sec,感光体ドラム-現像ローラ間距離:0.3mm)に作製した二成分現像剤を投入し、白紙原稿を10枚現像し、その感光体表面に付着しているキャリア個数をルーペ観察により5視野カウントし、その平均の100cm2当たりのキャリア付着個数をもってキャリア付着とした。
「◎」:10個未満
「○」:10個以上30個未満
「△」:30個以上50個未満
「×」:50個以上
図2に示した構造の現像装置(現像ローラの周速度v1:406mm/sec,感光体ドラムの周速度v2:205mm/sec,感光体ドラム-現像ローラ間距離:0.3mm)に作製した二成分現像剤を投入し、黒ベタ画像を10k枚印刷し、黒ベタ部における白抜けの度合を目視により下記基準で評価した。
「◎」:白抜けが確認できず、画像として良好なもの。
「○」:白抜けが5個未満
「△」:白抜けが5~10個
「×」:明確に白抜けが10個を超えて存在する。
5 感光体ドラム
Claims (6)
- フェライト粒子から構成されるキャリア芯材であって、フェライト粒子の組成が、MnO:35mol%以上55mol%以下、Fe 2 O 3 :45mol%以上65mol%以下を含有し、その一部をSrO:0.1mol%以上5.0mol%以下、SnO:0.1mol%以上5.0mol%以下で置換したものであり、
静的絶縁破壊電圧Vsと動的絶縁破壊電圧Vdとが下記式を満足することを特徴とするキャリア芯材。
0(V)≦Vs-Vd≦300(V) ・・・・・・(1) - 最大山谷深さRzが1.9μm以上2.5μm以下である請求項1記載のキャリア芯材。
- 磁場79.58×103A/m(1000エルステッド)を印加した際の磁化σ1kが63Am2/kg以上72Am2/kg以下である請求項1又は2記載のキャリア芯材。
- 細孔容積が0.001cm3/g以上0.015cm3/g以下である請求項1~3のいずれかに記載のキャリア芯材。
- 請求項1~4のいずれかに記載のキャリア芯材の表面を樹脂で被覆したことを特徴とする電子写真現像用キャリア。
- 請求項5記載の電子写真現像用キャリアとトナーとを含む電子写真用現像剤。
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