JP6439390B2 - メンテナンスユニット及び液体噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体噴射部のメンテナンスに使用されるメンテナンスユニット及び同メンテナンスユニットが着脱可能に装着されるプリンターなどの液体噴射装置に関する。
液体噴射装置の一例として、印刷を行うためにインクを噴射する液体噴射ヘッドと、液体噴射ヘッドに付着した液体を払拭するための長尺状のワイピング部材を搭載したワイパーカセットが着脱可能に装着されるワイパーホルダーと、を備えるインクジェット式のプリンターがある。
このワイパーカセットは、ワイピング部材の両端側をそれぞれローラーに巻き付けた状態で収容し、両ローラーを回転させると、ワイピング部材の巻き出し及び巻き取りすることが可能になっている。そして、両ローラーの回転により、両ローラーの間にワイピング部材の未使用の部分を配置して、この未使用の部分で液体噴射ヘッドを払拭している。(例えば、特許文献1)。
特開2013−103379号公報
ところで、上述のようなワイパーカセットにおいては、ワイピング部材を巻き出した結果、未使用の部分がなくなった場合には、それ以上液体噴射ヘッドのメンテナンスを行うことができなくなる。そのため、ワイピング部材の残量を把握しておらず、1回のメンテナンス動作の途中でワイピング部材の未使用の部分がなくなると、そのメンテナンスは完了しないままに終了してしまう、という課題がある。
なお、このような課題は、インクを噴射する液体噴射ヘッドを払拭するワイピング部材に限らず、使用量や使用期限などに限りがあるメンテナンス部材を使用して液体噴射部のメンテナンスを行う場合には、概ね共通したものとなっている。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液体噴射部のメンテナンスに使用されるメンテナンス部材の管理を適切に行うことができるメンテナンスユニット及び液体噴射装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するメンテナンスユニットは、液体を噴射する液体噴射部を有する液体噴射装置に着脱可能に装着されるメンテナンスユニットであって、前記液体噴射部のメンテナンスに使用される長尺状のメンテナンス部材と、前記メンテナンス部材に関する情報を記憶する記憶媒体と、を備える。
この構成によれば、メンテナンスユニットが備える記憶媒体がメンテナンス部材に関する情報を記憶するため、記憶媒体が記憶する情報に基づいて、液体噴射部のメンテナンスに使用されるメンテナンス部材の管理を適切に行うことができる。
上記メンテナンスユニットにおいて、前記記憶媒体は、前記メンテナンス部材を使用して行われたメンテナンスの実行回数に対応する値を記憶する。
この構成によれば、記憶媒体が記憶するメンテナンスの実行回数に対応する値に基づいてメンテナンス部材の使用量を把握することにより、メンテナンス部材の残量を管理しつつ、液体噴射部のメンテナンスを適切に実行することができる。
上記メンテナンスユニットにおいて、前記記憶媒体は、前記液体噴射部のメンテナンスに伴う前記メンテナンス部材の移動量に対応する値を記憶する。
この構成によれば、記憶媒体が記憶するメンテナンス部材の移動量に対応する値に基づいてメンテナンス部材の使用量を把握することにより、例えばメンテナンスユニットが使用の途中で異なる液体噴射装置に装着されなおしたとしても、メンテナンス部材の使用量を積算して、メンテナンス部材の残量を正確に管理することができる。
上記メンテナンスユニットにおいて、前記記憶媒体は、前記メンテナンスユニットが装着された前記液体噴射装置に関する情報を記憶する。
この構成によれば、メンテナンスユニットが装着された液体噴射装置に関する情報を記憶媒体が記憶することにより、例えばメンテナンスユニットが使用の途中で異なる液体噴射装置に装着されなおしたとしても、メンテナンスユニットが装着されたことのある液体噴射装置を把握することができる。
上記メンテナンスユニットにおいて、前記記憶媒体は、前記メンテナンスユニットが前記液体噴射装置に装着された日に関する情報を記憶する。
この構成によれば、メンテナンスユニットが液体噴射装置に装着された日に関する情報を記憶媒体が記憶することにより、メンテナンス部材に使用期限がある場合などに、その使用期限を管理しつつ、液体噴射部のメンテナンスを適切に実行することができる。
上記メンテナンスユニットにおいて、前記記憶媒体は、前記メンテナンスユニットの製造日に関する情報を記憶する。
この構成によれば、メンテナンスユニットの製造日に関する情報を記憶媒体が記憶することにより、メンテナンス部材に使用期限がある場合などに、その使用期限を管理しつつ、液体噴射部のメンテナンスを適切に実行することができる。
上記メンテナンスユニットにおいて、前記記憶媒体は、前記メンテナンスユニットを装着可能な前記液体噴射装置に関する情報を記憶する。
この構成によれば、ある液体噴射部に対して使用することが適切なメンテナンス部材と不適切なメンテナンス部材とがある場合などに、記憶媒体が記憶したメンテナンスユニットを装着可能な液体噴射装置に関する情報を参照することにより、不適切なメンテナンス部材による液体噴射部のメンテナンスの実行を回避することができる。
上記メンテナンスユニットにおいて、前記記憶媒体は、前記メンテナンス部材に含浸される液体に関する情報を記憶する。
この構成によれば、ある液体噴射部に対して使用することが適切な含浸液と不適切な含浸液とがある場合などに、記憶媒体が記憶したメンテナンス部材に含浸される液体に関する情報を参照することにより、不適切な液体が含浸されたメンテナンス部材による液体噴射部のメンテナンスの実行を回避することができる。
上記課題を解決する液体噴射装置は、液体を噴射する液体噴射部と、前記液体噴射部のメンテナンスに使用される上記メンテナンスユニットが着脱可能に装着される装着部と、前記メンテナンスユニットが備える前記記憶媒体が記憶した情報に基づいて、前記液体噴射部のメンテナンス動作を実行させる制御部と、を備える。
この構成によれば、上記メンテナンスユニットと同様の作用効果を得ることができる。
液体噴射装置の一実施形態を模式的に示す斜視図。 メンテナンスユニットの一実施形態を模式的に示す断面図。 装着部に装着されるメンテナンスユニットを一方向から見た斜視図。 装着部に装着されるメンテナンスユニットを他方向から見た斜視図。 メンテナンスユニット及び装着部の変更例を示す断面図。
以下、メンテナンスユニット及び液体噴射装置の実施形態について、図を参照して説明する。液体噴射装置は、例えば、用紙などの媒体に液体の一例であるインクを噴射することによって記録(印刷)を行うインクジェット式のプリンターである。
図1に示すように、液体噴射装置11は、筐体部12と、筐体部12内において媒体Sを支持する媒体支持部13と、媒体支持部13に支持された媒体Sに対して液体を噴射可能なノズル14(図2参照)を有する液体噴射部15と、液体噴射部15のメンテナンスを行うためのメンテナンス装置16とを備えている。また、筐体部12の外面側には、例えば液晶モニター等からなる表示部55が設けられる。
また、液体噴射装置11は、筐体部12内において任意の位置に配置され、液体噴射部15及びメンテナンス装置16の制御を行う制御部20を備える。液体噴射部15は、制御部20の制御により、媒体支持部13上において搬送方向Yに搬送される媒体Sに対してノズル14から液体を噴射方向Zに噴射することによって記録(印刷)を行う。
液体噴射部15は、移動方向Xに延びるガイド部17に沿って往復移動するキャリッジ18に保持されている。キャリッジ18には、液体噴射部15に向けて供給される液体を収容する1または複数の液体収容体19が着脱可能に装着される。移動方向X、搬送方向Y及び噴射方向Zは互いに交差(好ましくは、直交)する方向である。本実施形態において、噴射方向Zは水平方向と交差する方向であるので、噴射方向Zを下方向、その反対方向を上方向ということがある。
筐体部12内において、媒体支持部13が配置された領域を噴射領域といい、メンテナンス装置16が配置された位置をメンテナンス領域という。メンテナンス領域は噴射領域と移動方向Xに並ぶ位置であって、噴射領域の外側(図1では右側)に配置される。本実施形態において、移動方向Xはメンテナンス領域から噴射領域に向かう方向である。
次に、メンテナンス装置16の構成について詳述する。
図2に示すように、本実施形態のメンテナンス装置16は、メンテナンス動作として、長尺状のメンテナンス部材21を使用して液体噴射部15においてノズル14が開口する開口面15aを払拭するワイピングを行うものである。液体噴射部15のメンテナンスに使用されるメンテナンス部材21は、例えば不織布等からなる液体を吸収可能な吸収部材であり、予めメンテナンスのための液体が含浸されていることが好ましい。また、液体噴射部15の開口面15aには、液体の付着や固着を抑制するための撥水膜を設けることが好ましい。
吸収部材に含浸される含浸液は、液体噴射部15が噴射する液体の種類に応じて、その拭き取り性を向上または維持することを目的として選択したものが用いられる。ここで、液体噴射部15が噴射する液体としては、例えば水を主成分とする溶媒に着色剤を加えた水系インクの他、有機溶剤からなる溶媒に着色剤を加えた有機溶剤系インク(非水系インクともいう。)などがある。また、インクの種類としては、着色剤として水溶性の染料を用いた染料インクや、着色剤として顔料を用いた顔料インクがある。さらに、媒体Sに着弾したインクの溶媒を気化させてその着色剤を媒体に定着させるインクや、UVなどの光線を照射してインクを定着させるインクなどがある。
例えば液体噴射部15が噴射する液体が顔料インクである場合には、顔料粒子を吸収部材に吸収されやすくするための浸透剤や、含浸液の蒸発を抑制するための保湿剤を含むことが好ましい。この場合、吸収部材に含浸液が含まれていることにより、顔料粒子が吸収部材の表面から内部に移動しやすくなり、吸収部材の表面に顔料粒子が残りにくくなる。
こうした含浸液は、無機顔料粒子を吸収部材表面から内部へ移動させることができる液であれば、その種類は特に限定されない。ただし、含浸液の表面張力は45mN/m以下であることが好ましく、35mN/m以下であることがより好ましい。表面張力が低いと吸収部材への無機顔料の浸透性が良好になり、拭き取り性が向上するためである。表面張力の測定方法としては、一般的に用いられる表面張力計(例えば、協和界面科学(株)製、表面張力計CBVP−Z等)を用いて、ウィルヘルミー法で液温25℃にて測定する方法が例示できる。
含浸液の含有量は、吸収部材100質量%に対して、10質量%以上200質量%以下であることが好ましく、10質量%〜120質量%以下であることがより好ましく、30質量%〜100質量%がさらに好ましい。含浸液の含有量を、吸収部材100質量%に対して10質量%以上にすることにより、無機顔料インクを吸収部材の内側へ浸透させやすくすることができ、その結果、硬度の高い無機顔料によって開口面15aに設けられた撥水膜に傷を付けることを抑制することができる。また、含浸液の含有量を、吸収部材100質量%に対して200質量%以下にすることにより、開口面15aにおける含浸液の残存をより抑制して、気泡が含浸液と共にノズル14に浸入することに起因するドット抜けや、含浸液自体がノズル14に浸入することに起因するドット抜けをより抑制できる。
そのほか、含浸液に含まれ得る添加剤(成分)の例として、樹脂、消泡剤、界面活性剤、水、有機溶剤、及びpH調製剤等が挙げられる。これら各成分は、1種のみ添加してもよいし、2種以上を併用して添加してもよく、さらにそれらの含有量は任意に変更することができる。
なお、含浸液に添加剤として消泡剤を添加すると、ワイピングの後に開口面15aに残った含浸液が泡立つことを効果的に抑制することができる。また、含浸液はポリエチレングリコールやグリセリン等の酸性の保湿剤を多量に含む場合があるが、その場合に含浸液が添加剤としてpH調整剤を含むと、酸性の含浸液がインク組成物(通常、pH7.5以上の塩基性)に接触することが回避できる。これにより、インク組成物が酸性側にシフトすることを抑制できるので、インク組成物の保存安定性がより保たれる。
また、含浸液に含まれ得る保湿剤としては、一般にインク等に使用可能なものであれば特に制限されることなく使用できる。例えば、保湿剤としては、1気圧下相当での沸点が、好ましくは180℃以上、より好ましくは200℃以上の高沸点保湿剤を用いることができる。保湿剤の沸点が上記範囲内であると、含浸液中の揮発成分が揮発することを抑制できるので、含浸液と接触する無機顔料含有インク組成物を確実に湿潤させて効果的に払拭を行うことができる。
高沸点保湿剤の例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタメチレングリコール、トリメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、イソプロピレングリコール、イソブチレングリコール、グリセリン、メソエリスリトール、及びペンタエリスリトール等が挙げられる。
保湿剤は、1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。保湿剤の含有量は、含浸液の総質量(100質量%)に対して、10〜100質量%が好ましい。なお、保湿剤の含有量が含浸液の総質量に対して100質量%とは、含浸液の全成分が保湿剤であることを示す。
含浸液に含まれ得る添加剤のうち浸透剤について説明する。浸透剤としては、一般にインク等に使用可能なものであれば特に制限されることなく使用できるが、水90質量%、浸透剤10質量%の溶液において、該溶液の表面張力が45mN/m以下となるものを浸透剤として採用することもできる。浸透剤としては、特に限定されないが、例えば、炭素数5〜8のアルカンジオール類、グリコールエーテル類、アセチレングリコール系界面活性剤、シロキサン系界面活性剤、及びフッ素系界面活性剤からなる群より選択される一種以上が挙げられる。また、表面張力の測定は上記した方法で行なうことができる。
また、含浸液中の浸透剤の含有量は、1質量%以上40質量%以下であることが好ましく、3質量%以上25質量%以下であることがより好ましい。なお、含浸液中の浸透剤の含有量が1質量%以上であることにより、拭き取り性により優れる傾向にあり、また、40質量%以下であることにより、浸透剤がノズル近傍のインクに含まれる顔料にアタックをし、分散安定性が壊れ凝集を起こすことを回避できる。
炭素数5〜8のアルカンジオール類としては、特に限定されないが、例えば、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−ヘキサンジオール等が挙げられる。炭素数5〜8のアルカンジオール類は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
グリコールエーテル類としては、特に限定されないが、例えば、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノイソヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノイソヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノイソヘキシルエーテル、エチレングリコールモノイソヘプチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソヘプチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソヘプチルエーテル、エチレングリコールモノイソオクチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソオクチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソオクチルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−エチルペンチルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルペンチルエーテル、エチレングリコールモノ−2−メチルペンチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−メチルペンチルエーテル等が挙げられる。グリコールエーテル類は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、下記式で表される化合物等が挙げられる。
[式(1)中、0≦m+n≦50、R1、R2、R3、及びR4は各々独立してアルキル基(好ましくは炭素数1〜6のアルキル基)を表す。]
式(1)で表されるアセチレングリコール系界面活性剤の中でも、好ましくは2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3オール等が挙げられる。式(1)で表されるアセチレングリコール系界面活性剤として市販品を利用することも可能であり、その具体例としてはサーフィノール82、104、440、465、485、又はTG(いずれもAirProducts and Chemicals.Inc.より入手可能)、オルフィンSTG、オルフィンE1010(商品名)(以上、日信化学社製)等が挙げられる。アセチレングリコール系界面活性剤は、一種単独で用いても又は二種以上を併用してもよい。
シロキサン系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、下記式(2)又は(3)で表されるもの等が挙げられる。
[式(2)中、R、R、R、R、R、R、及びRは、各々独立して、炭素数が1〜6のアルキル基、好ましくはメチル基を表す。j及びkは、各々独立して1以上の整数を表すが、好ましくは1〜5、より好ましくは1〜4、さらに好ましくは1又は2であり、j=k=1若しくはk=j+1を満足することが好ましい。また、gは0以上の整数を表し、好ましくは1〜3であり、より好ましくは1である。さらに、p及びqはそれぞれ0以上の整数を表し、好ましくは1〜5を表す。但しp+qは1以上の整数であり、好ましくはp+qは2〜4である。]
式(2)で表されるシロキサン系界面活性剤としては、R〜Rがすべてメチル基を表し、jが1〜2を表し、kが1〜2を表し、gが1〜2を表し、pが1以上5以下の整数を表し、qが0である化合物が好ましい。
[式(3)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、aは2〜18の整数を表し、mは0〜50の整数を表し、nは1〜5の整数を表す。]
式(3)で表されるシロキサン系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、Rが水素原子又はメチル基を表し、aが7〜11の整数を表し、mが30〜50の整数を表し、nが3〜5の整数を表す化合物、Rが水素原子又はメチル基を表し、aが9〜13の整数を表し、mが2〜4の整数を表し、nが1〜2の整数である化合物、Rが水素原子又はメチル基を表し、aが6〜18の整数を表し、mが0の整数を表し、nが1の整数である化合物、Rが水素原子を表し、aが2〜5の整数を表し、mが20〜40の整数を表し、nが3〜5の整数である化合物等が好ましい。
シロキサン系界面活性剤は商業的に入手可能で、市販されているものを用いてもよく、例えば、オルフィンPD−501(日信化学工業株式会社製)、オルフィンPD−570(日信化学工業株式会社製)、BYK−347(ビックケミー株式会社製)、BYK−348(ビックケミー株式会社製)等を用いることができる。上記シロキサン系界面活性剤は、一種単独で用いても又は二種以上を併用してもよい。
フッ素系界面活性剤は、WO2010/050618及びWO2011/007888に開示されている通り、低吸収性、非吸収性の記録媒体に対して良好な濡れ性を奏する溶剤として知られている。フッ素系界面活性剤としては、特に限定されないが、目的に応じて適宜選択することができ、例えばパーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルベタイン、パーフルオロアルキルアミンオキサイド化合物等が挙げられる。
上記以外にもフッ素系界面活性剤として、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えばS・144、S・145(旭硝子株式会社製);FC・170C、FC・430、フロラード・FC4430(住友スリーエム株式会社製);FSO、FSO・100、FSN、FSN・100、FS・300(Dupont社製);FT・250、251(株式会社ネオス製)等が挙げられる。これらの中でも、Dupont社製のFSO、FSO・100、FSN、FSN・100、FS・300が好ましい。フッ素系界面活性剤は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
また、液体噴射部15が噴射する液体が非水系インクである溶剤系インクである場合、吸収部材に含浸される含浸液は、例えば、下記一般式(I)で表される化合物、エステル類、及び二塩基酸エステル類からなる群より選択される少なくとも一種の有機溶剤(以下、「特定の有機溶剤」ともいう。)を含有することが好ましい。これらの特定の有機溶剤は、一種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
特定の有機溶剤は、開口面15aに付着した非水系インクを溶解(軟化)させる作用に優れるので、非水系インクに含まれる成分が凝集してしまうことを抑制することにより、開口面15aの払拭効率が向上する。
−O−(R−O)n−R ・・・(I)
上記一般式(I)において、Rは、水素原子、アリール基または炭素数1以上6以下のアルキル基を表し、Rは、炭素数2以上4以下のアルキレン基を表し、Rは、アリール基または炭素数1以上6以下のアルキル基を表し、nは、1以上9以下の整数を表す。「アリール基」としては、例えば、フェニル基、ベンジル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、メチルナフチル基、ベンジルフェニル基、ビフェニル基等が挙げられる。また、「炭素数1以上6以下のアルキル基」としては、直鎖状または分岐状のアルキル基であることができ、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル、ペンチル基またはヘキシル基等が挙げられる。「炭素数2以上4以下のアルキレン基」としては、例えば、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、またはブチレン基等が挙げられる。
上記一般式(I)中、Rは、水素原子または炭素数2以上4以下のアルキル基であることが好ましい。また、上記一般式(I)中、Rは、炭素数2以上4以下のアルキル基であることが好ましい。これにより、非水系インクを溶解(軟化)させる作用が向上して、払拭効率が一層良好となる。
上記一般式(I)中、nは、3以上6以下の整数であることが好ましい。これにより、非水系インクを溶解(軟化)させる作用が向上して、払拭効率が一層良好となる。
上記一般式(I)で表される化合物の具体例としては、アルキレングリコールモノエーテルや、アルキレングリコールジエーテル等のグリコールエーテル類が挙げられる。グリコールエーテル類は、1種単独か又は2種以上を混合して使用することができる。
アルキレングリコールモノエーテルとしては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル、トリエチエレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノメチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノエチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
アルキレングリコールジエーテルとしては、例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル等が挙げられる。
エステル類(R−CO−OR’)としては、例えば、Rが、水素原子、アルキル基、アリール基またはグリコールエーテル基であり、R’がアルキル基、アリール基である有機溶剤が挙げられる。このようなエステル類としては、グリコールエーテルエステル類を用いることが好ましく、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジメチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジメチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジメチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジメチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリメチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリメチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、トリメチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、トリメチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、3−メトキシ−3−メチル−1−ブチルアセテートなどが挙げられる。
二塩基酸エステル類としては、ジカルボン酸(例えば、グルタル酸、アジピン酸、コハク酸等の脂肪族ジカルボン酸)のモノエステル、ジエステル等が挙げられる。具体的には、ジメチル−2−メチルグルタレート等が挙げられる。
上記の特定の有機溶剤の中でも、非水系インクを溶解(軟化)させる作用に優れているという点から、上記一般式(I)で表される化合物を用いることが好ましい。
上記の特定の有機溶剤には、標準沸点が170℃以上であるものを用いることが好ましく、標準沸点が250℃以上であるものを用いることがより好ましい。これにより、含浸液の乾燥に伴うノズル14の詰まりの発生を低減できるので、非水系インクの吐出安定性が良好となる。
上記の特定の有機溶剤には、20℃における蒸気圧が1hPa以下であるものを用いることが好ましく、0.5hPa以下であるものを用いることがより好ましく、0.1hPa以下であるものを用いることがより一層好ましく、0.01hPa以下であるものを用いることが特に好ましい。これにより、含浸液の乾燥に伴うノズル14の詰まりの発生を低減できるので、非水系インクの吐出安定性が良好となる。
また、上記の特定の有機溶剤としては、20℃における表面張力が25mN/m以上35mN/m以下であるものを用いることが好ましい。これにより、後述する非水系インクとの相溶性が向上するので、払拭効率が一層向上する傾向にある。なお、表面張力の測定は、自動表面張力計CBVP−Z(協和界面科学社製)を用いて、20℃の環境下で白金プレートを有機溶剤で濡らしたときの表面張力を確認することにより測定することができる。
特定の有機溶剤の含有量は、含浸液の全質量(100質量%)に対して、その下限値が30質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましい。特定の有機溶剤の含有量が50質量%以上であることで、開口面15aの払拭効率が一層向上する。特定の有機溶剤の含浸液に対する含有量の上限は限られるものではなく100質量%でもよい。
含浸液を保持させた吸収部材を用いてワイピングを行う場合には、吸収部材に含浸させた含浸液には、同吸収部材の質量100質量部に対して、10質量部以上の特定の有機溶剤が含まれていることが好ましく、15質量部以上であることがより好ましく、20質量部以上であることがより一層好ましく、40質量部以上であることがさらに好ましく、50質量部以上であることが特に好ましい。その上限値は、150質量部以下であることが好ましく、100質量部以下であることがより好ましい。10質量部以上であることで、開口面15aで固化したインクが溶解(軟化)しやすくなるので、払拭効率が一層向上する。150質量部以下であることで、吸収部材にインクが吸収されやすくなるので、インクの拭き残りによるノズル14の吐出異常や不吐出が生じにくくなり、インクの吐出安定性が良好となる。
また、液体噴射部15が噴射する液体が溶剤系インクで有る場合に吸収部材に含浸される含浸液は、上記の特定の有機溶剤以外の有機溶剤を含有してもよいし、さらに、界面活性剤、pH調整剤、キレート化剤、防腐剤、防かび剤及び防錆剤など、所定の性能を付与するための物質を含有してもよい。
図1に示すように、メンテナンス装置16は、メンテナンス部材21を有するメンテナンスユニット22が着脱自在に装着される箱体状の装着部23と、装着部23をガイドフレーム24に沿って移動方向Xに往復移動させる駆動機構25と、を備える。
図2に示すように、メンテナンスユニット22は、収容部26内においてメンテナンス部材21を移動可能な状態で保持する保持部27と、保持部27を収容する収容部26と、メンテナンス部材21に関する情報を記憶する記憶媒体28と、を備える。メンテナンスユニット22は、装着部23に装着された状態において、噴射方向Zにおいて液体噴射部15側となる収容部26の天面26tが露出する。
装着部23内には、装着部23に装着されたメンテナンスユニット22の記憶媒体28の接続部に接触可能な位置に、板ばね等からなる接続端子38が配置されている。接続端子38は制御部20(図1参照)と電気的に接続されている。そして、接続端子38が装着部23に装着されたメンテナンスユニット22の記憶媒体28の接続部と接触した場合には、制御部20が接続端子38を介して記憶媒体28が記憶する情報を読み出したり、記憶媒体28に情報を書き込んだりする。
収容部26の天面26tには開口部29が設けられ、この開口部29を通じてメンテナンス部材21の一部が露出する。以降の説明において、この開口部29から露出したメンテナンス部材21の部分を払拭部31という。
保持部27は、メンテナンス部材21の基端側部分が巻かれた繰出ローラー32と、繰出ローラー32の回転に伴って巻き出されるメンテナンス部材21の先端側部分を巻き取る巻取ローラー33と、繰出ローラー32と巻取ローラー33の間に位置するメンテナンス部材21が巻き掛けられる複数の巻掛ローラー34,35,36,37と、を備える。巻掛ローラー34,35,36,37は、繰出ローラー32と巻取ローラー33の間に位置するメンテナンス部材21に張力を付与するとともに、その帳設方向を変更するものであり、その数や配置は任意に変更することができる。
巻掛ローラー34,35,36,37のうちの1つである巻掛ローラー36は、収容部26の開口部29からその周面の一部が突出するように配置される。そのため、メンテナンス部材21において巻掛ローラー36に巻き掛けられた部分が払拭部31となる。そして、繰出ローラー32及び巻取ローラー33の回転に伴ってメンテナンス部材21が移動することにより、開口部29に配置される払拭部31が順次未使用の部分に変更される。
また、繰出ローラー32及び巻取ローラー33の回転に伴ってメンテナンス部材21が移動する結果、メンテナンス部材21がそれ以上巻き出せなくなった場合には、そのメンテナンスユニット22は使用により消費されたものとして、新しいものに交換される。すなわち、使用済みのメンテナンスユニット22が装着部23から取り外され、別の使用済みでないメンテナンスユニット22が装着部23に装着される。
図3及び図4に示すように、メンテナンスユニット22において収容部26は移動方向Xが長手方向となり、払拭部31及び開口部29は、収容部26の長手方向における中央付近に、搬送方向Yが長手方向となるように配置される。
本実施形態において、収容部26において開口部29よりも長手方向の一端側(天面26tに三角マークのある側)を先端側、開口部29よりも長手方向の他端側(天面26tが湾曲面になっている側)を基端側という。また、収容部26において天面26tと交差する先端の面を先端面26f、天面26tと交差する基端の面を基端面26rといい、さらに天面26t、先端面26f及び基端面26rと交差する面を側面26sという。
一方、装着部23において、メンテナンスユニット22を装着した場合に先端面26fと対向する壁部を前壁23f、基端面26rと対向する壁部を後壁23r、側面26sと対向する壁部を側壁23sという。
収容部26の基端面26rにおける下方寄りの位置には、上端側が収容部26に対する固定端となる一方で下端側が自由端となる弾性片部41が設けられる。弾性片部41は、上端側の固定端を支点として移動方向Xに弾性変形可能である。そして、弾性片部41において自由端となる下端には係止爪42が外方に向けて突設される。
一方、装着部23の後壁23rにおける下方寄りの位置には、弾性片部41の係止爪42が係合可能な掛止孔52が形成される。そして、メンテナンスユニット22を装着部23に対して装着した場合には、メンテナンスユニット22の係止爪42が装着部23の掛止孔52に対して係止されることにより、メンテナンスユニット22の装着部23からの脱落が抑制される。
収容部26の先端面26fにおける上端には、天面26tから先端方向に突出する指掛部43が突設される。指掛部43は、メンテナンスユニット22を装着部23から取り外す際に、使用者が指先を引っ掛けるためのものである。
一方、装着部23の前壁23fにおける上端には、切り欠き部53が形成される。そして、メンテナンスユニット22を装着部23に対して装着した場合には、メンテナンスユニット22の指掛部43が切り欠き部53を通じて装着部23の外側に露出する(図2参照)。
収容部26の両側面26sにおいて、長手方向の中央よりもやや先端よりの位置であって、上下方向(噴射方向Z)の略中央付近となる位置には、略円柱状をなす係合突起44が突設される。
一方、装着部23の両側壁23sの内側部分には、長手方向の中央よりもやや先端よりの位置に、上端から下方に向けて上下方向の中央付近まで延びる案内溝54が設けられる。案内溝54において上端の開口の幅は、係合突起44の直径よりも若干大きく設定されるとともに、その溝幅は下方に向かうに連れて次第に幅狭となることが好ましい。そして、メンテナンスユニット22を装着部23に対して装着する際には、メンテナンスユニット22の係合突起44が案内溝54に案内されることで、メンテナンスユニット22が装着部23内の適切な位置に収容される。
次に、メンテナンス装置16のメンテナンス動作であるワイピングについて説明する。
液体噴射装置11において、印刷のためのノズル14から規定サイズの液滴を噴射すると、その液滴よりも微小な液滴からなるミストが副次的に生じてしまう。こうしたミストがノズル14の周辺に付着して徐々に大きくなって液滴となると、この大きくなった液滴が、ノズル14から噴射される液滴に接触して噴射された液滴の飛翔方向を変化させ、印刷品質を低下させてしまうことがある。
そこで、例えば所定枚数あるいは所定時間の印刷を行った場合には、キャリッジ18がメンテナンス領域に移動して、メンテナンス装置16がメンテナンス部材21を使用したワイピングを行う。具体的には、駆動機構25の駆動によって、メンテナンスユニット22が装着された装着部23が移動方向Xに沿って移動することによって、払拭部31で液体噴射部15の開口面15aを払拭する(図2参照)。
なお、液体噴射装置11において、キャリッジ18をメンテナンス領域に移動させて、液体噴射部15のノズル14からメンテナンス動作として液体を排出する排出動作を実行した場合、ノズル14から排出した液体が開口面15aに付着してしまうことがある。このような場合にも、メンテナンス装置16が上述したメンテナンス部材21を使用したワイピングを行う。
これにより、液体噴射部15に付着していたミストや、液体の排出動作に伴って開口面15aに付着した液体がメンテナンス部材21によって吸収されるとともに、液体噴射部15に付着していた紙粉などの異物がメンテナンス部材21によって拭き取られる。また、液体噴射部15の払拭が終了すると、繰出ローラー32及び巻取ローラー33が回転してメンテナンス部材21を移動させ、開口部29から露出する払拭部31を未使用の部分に変更する。
なお、装着部23が移動方向Xに沿って移動して払拭部31が液体噴射部15に接触しているときに、繰出ローラー32及び巻取ローラー33が回転してメンテナンス部材21を移動させるようにすれば、払拭部31による払拭性能を向上させることができる。
次に、記憶媒体28が記憶する情報について説明する。
記憶媒体28は、以下に挙げる情報のうち、少なくとも1つを記憶する。
(1)メンテナンス部材21を使用して行われたメンテナンスの実行回数に対応する値。
(2)液体噴射部15のメンテナンスに伴うメンテナンス部材21の移動量に対応する値。
(3)メンテナンスユニット22が装着された液体噴射装置に関する情報。
(4)メンテナンスユニット22が液体噴射装置に装着された日に関する情報。
(5)メンテナンスユニット22の製造日に関する情報。
(6)メンテナンスユニット22を装着可能な液体噴射装置に関する情報。
(7)メンテナンス部材21に含浸される液体に関する情報。
以下に、上記各情報について説明する。
(1)は、メンテナンス部材21の使用履歴に関する情報であり、例えば、ワイピングを実行した回数の累積値である。あるいは、メンテナンスユニット22に使用不能になるまでに実行可能なメンテナンスの回数が寿命回数として設定されている場合には、その寿命回数に対する実行回数の割合や、寿命回数までの残り回数などであってもよい。
(2)は、メンテナンス部材21の使用履歴に関する情報であり、例えば、ワイピングに伴ってメンテナンス部材21を移動させた回数や繰出ローラー32または巻取ローラー33の回転数、所定の測定位置を通過するメンテナンス部材21の長さなどの累積値である。あるいは、メンテナンス部材21の全長に対する移動距離の割合や、未使用部分の残り長さ、メンテナンス部材21の全長に対する未使用部分の残り長さの割合などであってもよい。
(3)は、メンテナンス部材21の使用履歴に関する情報であり、特に、1つのメンテナンスユニット22を複数の異なる液体噴射装置の間で使い回す場合に、記憶媒体28が記憶することが好ましい情報である。そして、記憶媒体28は、1つのメンテナンスユニット22が液体噴射装置に装着される都度、その装着された液体噴射装置の種類やその液体噴射装置が噴射する液体の種類を特定する情報を、メンテナンスユニット22が装着された液体噴射装置に関する情報として記憶する。
(4)は、メンテナンス部材21の使用履歴に関する情報であり、例えば、メンテナンスユニット22が液体噴射装置に最初に装着された日であってもよいし、そのメンテナンスユニット22に使用期限が設定されている場合には、メンテナンスユニット22が液体噴射装置に最初に装着されてから使用期限までの残り日数であってもよい。
(5)は、メンテナンスユニット22の製造日であってもよいし、そのメンテナンスユニット22に使用期限が設定されている場合には、製造日から使用期限までの残り日数であってもよい。
(6)は、特に、メンテナンス部材21の素材やメンテナンス部材21に吸収部材であるメンテナンス部材21に含浸される含浸液の種類等によって、特定の液体噴射部に対して使用することが適切でない場合などに、噴射する液体や含浸液、あるいは液体噴射装置の種類等として記憶媒体28が記憶することが好ましい。
特に、含浸液は、液体噴射部15が噴射する液体に適した性質のものが選択されるため、こうした含浸液が別の種類の液体を噴射する液体噴射部15に付着することは好ましくない。例えば、含浸液の組成は、使用されるインクの組成に合わせて最適設計されるため、組合せが想定されていないインクを使用する液体噴射部15に、使用歴のあるメンテナンス部材21を介して相性の悪い含浸液が付着すると、その含浸液に接触したインクから異物が析出することがある。
すると、析出した異物が開口面15aに固着して拭き取れなくなったり、析出した異物が付着した状態の開口面15aをワイピングすることにより、開口面15aの撥水膜を傷つけたりするおそれがある。特に、顔料インクに使用される顔料は、その溶媒の種類(水系であるか有機溶剤系であるか)によってそれぞれ安定して分散するものが用いられているので、異なる種類の溶媒と混合されると、顔料が析出したり固化したりして異物が発生しやすい。
(7)は、(6)で記述したように、メンテナンス部材21に含浸された含浸液を、特定の液体噴射部15に対して使用することが適切でない場合に、記憶媒体28が記憶することが好ましい。また、メンテナンス部材21に含浸された液体の蒸発のしやすさや性状の変化のしやすさなどに基づいて、メンテナンスユニット22の使用期限や寿命回数が設定されている場合には、その使用期限までの残り日数や残り回数を記憶媒体28が記憶するようにしてもよい。
次に、制御部20よるメンテナンス装置16の制御について説明する。
制御部20は、メンテナンスユニット22が備える記憶媒体28が記憶した上記各種情報に基づいて、メンテナンス装置16等の制御を行う。
例えば、メンテナンスユニット22が装着部23に装着されると、制御部20は、接続端子38に接続された記憶媒体28から上記(1)〜(7)の情報を読み出す。そして、(4)の装着日や(5)の製造日に対して使用期限が経過していた場合や、装着された液体噴射装置11の種類等が、(6)の装着可能な液体噴射装置の種類等に該当しなかった場合や、(7)の含浸液に適さない種類等であった場合などには、その旨を表示部55に表示するなどして、使用者に報知する。
また、制御部20は、(1),(2)の情報に基づいて、メンテナンスユニット22の寿命回数までの残り回数やメンテナンス部材21の未使用部分の残り長さを把握する。そして、寿命回数までの残り回数が0である場合や、メンテナンス部材21の未使用部分の残り長さが一回分のワイピングに不足する場合などには、表示部55などを通じてエラー表示をする。
なお、メンテナンス動作の実行後に、寿命回数までの残り回数が0に近くなったり、メンテナンス部材21の未使用部分の残り長さが残りわずかになったりした場合に、表示部55などを通じてその旨を警告するようにしてもよい。また、制御部20は、メンテナンスユニット22が装着部23に装着されている間に、その使用期限や寿命回数に到達した場合にも、その旨を表示部55に表示するなどして、使用者に報知する事が好ましい。
さらに、制御部20は、接続端子38に接続された記憶媒体28に、(3)の情報として、実際に装着された液体噴射装置11等の情報を書き込む。また、すでに記憶媒体28に(3)の情報が書き込まれている場合には、その情報を読み出し、その過去に装着された液体噴射装置と現在装着されている液体噴射装置11とで、上述したように使用している液体や含浸液の相性が悪い場合などには、表示部55などを通じてエラー表示をする。
制御部20は、(1)〜(7)の情報に基づいて、次のワイピングを実行可能であると判断した場合には、メンテナンス装置16によるメンテナンス動作を許容する。そして、メンテナンス装置16によるワイピングが実行された場合には、その実行回数や使用量を記憶媒体28に記憶させる。
次に、以上のように構成された液体噴射装置11の作用について説明する。
例えば、メンテナンス動作の実行に先だって、制御部20が記憶媒体28に記憶された(1)の情報を確認することにより、連続的に実行される印刷処理の間にワイピングを複数回実施する場合などに、その印刷処理の途中にワイピングの寿命回数に達して、印刷処理が途中で中断されてしまう、という事態を回避することが可能になる。
また、メンテナンス動作の実行に先だって、制御部20が記憶媒体28に記憶された(2)の情報を確認することにより、メンテナンス部材21を移動させながらワイピングを行う場合に、その途中でメンテナンス部材21の未使用部分がなくなってしまう、という事態を回避することが可能になる。
さらに、メンテナンス動作の実行後に、寿命回数までの残り回数が0に近くなったり、メンテナンス部材21の未使用部分の残り長さが残りわずかになったりした場合に、表示部55などを通じてその旨を警告することにより、適切なタイミングで次に使用するメンテナンスユニット22を準備することが可能になる。また、例えばメンテナンス部材21の残量があと少しになったときに、長時間連続する印刷処理を行う際には、残量が多いメンテナンスユニット22に交換してその印刷を行い、印刷量が少ない別の印刷をするときに、残量が少ないメンテナンスユニット22を装着して使い切る、といった使用が可能になる。
また、メンテナンス動作を実行に先だって、制御部20が記憶媒体28に記憶された(4),(5)の情報を確認することにより、使用期限の過ぎたメンテナンス部材21を用いてワイピングを行うことにより、液体噴射部15の払拭が適切に行われない、という事態を回避することが可能になる。
また、メンテナンス動作を実行に先だって、制御部20が記憶媒体28に記憶された(3),(6),(7)の情報を確認することにより、液体噴射部15に、その液体噴射部15に適さない噴射用の液体や含浸液が付着して、ノズル14からの液体の噴射特性に悪影響を与えてしまう、という事態を回避することが可能になる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)メンテナンスユニット22が備える記憶媒体28がメンテナンス部材21に関する情報を記憶するため、記憶媒体28が記憶する情報に基づいて、液体噴射部15のメンテナンスに使用されるメンテナンス部材21の管理を適切に行うことができる。
(2)記憶媒体28が記憶するメンテナンスの実行回数に対応する値に基づいてメンテナンス部材21の使用量を把握することにより、メンテナンス部材21の残量を管理しつつ、液体噴射部15のメンテナンスを適切に実行することができる。
(3)記憶媒体28が記憶するメンテナンス部材21の移動量に対応する値に基づいてメンテナンス部材21の使用量を把握することにより、例えばメンテナンスユニット22が使用の途中で異なる液体噴射装置11に装着されなおしたとしても、メンテナンス部材21の使用量を積算して、メンテナンス部材21の残量を正確に管理することができる。
(4)メンテナンスユニット22が装着された液体噴射装置に関する情報を記憶媒体28が記憶することにより、例えばメンテナンスユニット22が使用の途中で異なる液体噴射装置に装着されなおしたとしても、メンテナンスユニット22が装着されたことのある液体噴射装置を把握することができる。
(5)メンテナンスユニット22が液体噴射装置に装着された日に関する情報を記憶媒体28が記憶することにより、メンテナンス部材21に使用期限がある場合などに、その使用期限を管理しつつ、液体噴射部15のメンテナンスを適切に実行することができる。
(6)メンテナンスユニット22の製造日に関する情報を記憶媒体28が記憶することにより、メンテナンス部材21に使用期限がある場合などに、その使用期限を管理しつつ、液体噴射部15のメンテナンスを適切に実行することができる。
(7)ある液体噴射部15に対して使用することが適切なメンテナンス部材21と不適切なメンテナンス部材21とがある場合などに、記憶媒体28が記憶したメンテナンスユニット22を装着可能な液体噴射装置に関する情報を参照することにより、不適切なメンテナンス部材21による液体噴射部15のメンテナンスの実行を回避することができる。
(8)ある液体噴射部15に対して使用することが適切な含浸液と不適切な含浸液とがある場合などに、記憶媒体28が記憶したメンテナンス部材21に含浸される液体に関する情報を参照することにより、不適切な液体が含浸されたメンテナンス部材21による液体噴射部15のメンテナンスの実行を回避することができる。
なお、上記実施形態は以下に示す変形例のように変更してもよい。
・液体噴射部15のメンテナンスに使用されるメンテナンス部材21に予めメンテナンスのための液体を含浸させず、メンテナンス部材21を使用してワイピングを行う前に、メンテナンスユニット22に別途設けられたメンテナンスのための液体の供給部からメンテナンス部材21に液体を供給して含浸させてもよい。
・図5に示す変更例のように、液体噴射部15のメンテナンス動作として、ワイピングに加えて、キャッピングやフラッシングを実行可能なメンテナンスユニット22Bを装着部23Bに装着するようにしてもよい。すなわち、メンテナンスユニット22Bは、払拭部31と移動方向Xに並ぶ位置にキャップ45を有し、このキャップ45がノズル14を囲むように液体噴射部15に接触することにより、液体噴射部15のノズル14が開口する空間を閉空間とするキャッピングを行う。これにより、ノズル14の乾燥を抑制することができる。
また、メンテナンスユニット22Bの収容部26は、ノズル14から噴射される液滴を受容可能な大きさの開口部29を有し、この開口部29に向けて液体噴射部15が液滴を噴射することで、ノズル14内の異物を排出するフラッシングを行う。なお、フラッシングに伴って噴射された液体は、例えば図5に矢印で示す一方向に移動されるメンテナンス部材21Bの、払拭部31よりも移動方向の下流の部分(ワイピングに使用した部分)で受容することができる。
・図5に示す変更例のように、メンテナンス部材21Bは無端状であってもよい。この場合には、この無端状のメンテナンス部材21Bをベルトローラー46,47に巻き掛ければ、ベルトローラー46,47の回転に伴ってメンテナンス部材21Bを移動させることができる。
また、メンテナンスユニット22Bの収容部26内に、メンテナンス部材21Bの一部が浸かるように液体を収容してもよい。この場合には、メンテナンス部材21Bが液体に接触する都度、受容した液体に含まれる顔料や異物など液体で洗われるので、メンテナンス部材21Bを繰り返し再利用することができる。なお、この構成を採用する場合には、収容部26に貯留される液体の蒸発のしやすさや性状の変化のしやすさなどに基づいて、メンテナンスユニット22Bの使用期限や寿命回数などを設定することが好ましい。
・図5に示す変更例のように、装着部23Bが移動しない構成としてもよい。この場合にも、例えば開口部29から突出するように配置される巻掛ローラー36を移動方向Xに延びるガイド孔48に沿って移動させることにより、メンテナンス領域に停止した液体噴射部15の払拭を行うことができる。あるいは、巻掛ローラー36が移動する代わりに、払拭部31に対して液体噴射部15が移動方向Xに沿って移動することによって、液体噴射部15の払拭を行うことができる。
・図5に示す変更例のように、装着部23Bは、メンテナンスユニット22Bの全体を収容可能な大きさ(高さ)を備えなくてもよい。
・図5に示す変更例のように、装着部23Bが非接触でデータの送受信を行う通信部49を有し、メンテナンスユニット22Bが有する記憶媒体28に対して接触することなく、データの読み出し及び書き込みを行うようにしてもよい。
・図5に示す変更例のように、キャリッジ18に液体収容体19を装着せず、筐体部12の内部または外部に配置された液体収容体から図示しない液体チューブを通じて液体噴射部15に液体を供給するようにしてもよい。すなわち、液体噴射部15に供給される液体を収容する液体収容体19は、キャリッジ18上に着脱可能に装着されるいわゆるオンキャリッジタイプに限らず、筐体部12内においてキャリッジ18以外の所定箇所に固定されるいわゆるオフキャリッジタイプであってもよい。
・装着部23が搬送方向Yに沿って移動することによって、払拭部31が液体噴射部15を払拭するようにしてもよい。
・使用者に対する報知は、表示部55への情報の表示の他、例えばブザー音や音声案内などによって行うこともできるし、表示灯を点灯、点滅あるいは消灯させることによって行うこともできる。
・メンテナンスユニット22の寿命回数までの残り回数、メンテナンス部材21の未使用部分の残り長さ、あるいは使用期限までの残り日数などを、表示部55に表示するようにしてもよい。この構成によれば、使用者は、その残り回数等を参照して、次に使用する交換用のメンテナンスユニット22を適切なタイミングで用意することができる。
・液体噴射部15が噴射する液体はインクに限らず、例えば機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体などであってもよい。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材(画素材料)などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を噴射して記録を行う構成にしてもよい。
・キャリッジ18を備えず、媒体Sの幅全体と対応した長尺状の固定された液体噴射部15を備える、いわゆるフルラインタイプの液体噴射装置に変更してもよい。この場合の液体噴射部15は、ノズル14が形成された複数の単位ヘッド部を並列配置することによって印刷範囲が媒体Sの幅全体に亘るようにしてもよいし、単一の長尺ヘッドに媒体Sの幅全体に亘るように多数のノズル14を配置することによって、印刷範囲が媒体Sの幅全体に亘るようにしてもよい。
・液体収容体19は、剛性を有するケースの中に、液体を収容した可撓性を有するパックが収容された構成としてもよいし、剛性を有するケースの中に直接液体を収容する構成としてもよい。
・液体収容体19に液体を注入可能な注入口を設けて、この注入口を通じて液体を注入したり補充したりすることができるようにしてもよい。この構成によれば、液体収容体19を着脱することなく液体を補充することができる。
・媒体は用紙に限らず、プラスチックフィルムや薄い板材などでもよいし、捺染装置などに用いられる布帛であってもよい。
11…液体噴射装置、15…液体噴射部、20…制御部、21,21B…メンテナンス部材、22,22B…メンテナンスユニット、23,23B…装着部、26…収容部、27…保持部、28…記憶媒体。

Claims (11)

  1. 液体を噴射する液体噴射部を有する液体噴射装置が有する装着部に着脱可能に装着されるメンテナンスユニットであって、
    前記液体噴射部のメンテナンスに使用されるメンテナンス部材と、
    前記メンテナンス部材を保持する保持部と、
    前記保持部を収容する収容部と、
    前記メンテナンス部材に関する情報を記憶する記憶媒体と、
    を備え
    前記記憶媒体は、前記収容部が前記装着部に装着されたときに該装着部内に位置する前記収容部の側壁に配置されていることを特徴とするメンテナンスユニット。
  2. 前記記憶媒体は、前記メンテナンス部材を使用して行われたメンテナンスの実行回数に対応する値を記憶する
    ことを特徴とする請求項1に記載のメンテナンスユニット。
  3. 前記記憶媒体は、前記液体噴射部のメンテナンスに伴う前記メンテナンス部材の移動量に対応する値を記憶する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のメンテナンスユニット。
  4. 前記記憶媒体は、前記メンテナンスユニットが装着された前記液体噴射装置に関する情報を記憶する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載のメンテナンスユニット。
  5. 前記記憶媒体は、前記メンテナンスユニットが前記液体噴射装置に装着された日に関する情報を記憶する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載のメンテナンスユニット。
  6. 前記記憶媒体は、前記メンテナンスユニットの製造日に関する情報を記憶する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載のメンテナンスユニット。
  7. 前記記憶媒体は、前記メンテナンスユニットを装着可能な前記液体噴射装置に関する情報を記憶する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6のうちいずれか一項に記載のメンテナンスユニット。
  8. 前記記憶媒体は、前記メンテナンス部材に含浸される液体に関する情報を記憶する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項7のうちいずれか一項に記載のメンテナンスユニット。
  9. 前記液体噴射部のメンテナンスの際に長尺状の前記メンテナンス部材の前記液体噴射部と接触する部分が巻き掛けられる巻掛ローラーを備え、
    前記液体噴射装置に装着された状態において、前記記憶媒体は、前記メンテナンス部材の前記部分より下方に位置することを特徴とする請求項1〜請求項8のうちいずれか一項に記載のメンテナンスユニット。
  10. 前記液体噴射部をキャッピング可能なキャップ部を備え、
    前記液体噴射部のメンテナンスの際に前記メンテナンス部材の前記液体噴射部と接触する部分と前記キャップ部とが並ぶ方向において、前記記憶媒体は前記キャップ部から前記部分より離れた位置に位置することを特徴とする請求項1〜請求項9のうちいずれか一項に記載のメンテナンスユニット。
  11. 液体を噴射する液体噴射部と、
    前記液体噴射部のメンテナンスに使用される請求項1〜請求項10のうちいずれか一項に記載のメンテナンスユニットが着脱可能に装着される前記装着部と、
    前記メンテナンスユニットが備える前記記憶媒体が記憶した情報に基づいて、前記液体噴射部のメンテナンス動作を実行させる制御部と、
    を備えることを特徴とする液体噴射装置。
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