JP6197803B2 - 電子写真感光体、画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

電子写真感光体、画像形成装置および画像形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真方式の画像形成プロセスに用いられる電子写真感光体、画像形成装置および画像形成方法に関する。
電子写真方式の複写機やプリンターなどの画像形成装置を構成する電子写真感光体(以下、単に「感光体」ともいう。)においては、長寿命であることや、形成される画像の画質安定性が求められている。感光体においては、感光体表面の摩耗に伴って感光体の寿命が決定され、また、感光体表面の摩耗によって形成される微小な傷や減耗ムラによって画質劣化が引き起こされる。
近年、耐摩耗性、耐傷性および環境安定性に優れて長寿命化が図られる感光体として、導電性支持体上に感光層が積層され、さらに当該感光層上に硬化樹脂による表面保護層が形成された感光体が開発されている。
このような感光体において、耐摩耗性および耐メモリ性などの画質安定性を向上させるために、例えば表面保護層にさらにホール輸送性を有する高強度微粒子としてp型半導体微粒子を含有させることが提案されている(例えば、特許文献1,2参照。)。
しかしながら、上記のような表面保護層にp型半導体微粒子が含有されて構成された感光体によっても、長期間にわたって繰り返し使用した場合には、転写メモリが発生してしまう、という問題がある。
このような転写メモリの問題を解決するためにp型半導体微粒子の含有量を多量にすることが考えられるが、p型半導体微粒子の含有量を多量にすると、カブリが発生し易くなる、という新たな問題が生じてしまう。これは、p型半導体微粒子自体の表面抵抗値が低いこと、換言すると電位保持力が弱いことに起因するものと考えられる。
特開2013−130603号公報 特開2014−021133号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、長期間にわたって繰り返し使用した場合にも耐メモリ性が得られると共に、カブリの発生が抑制される電子写真感光体、画像形成装置および画像形成方法を提供することにある。
本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に、中間層、感光層および表面保護層がこの順に積層されてなる電子写真感光体において、
前記感光層が、チタニルフタロシアニンと(2R,3R)−2,3−ブタンジオールの1:1付加体と、チタニルフタロシアニン(非付加体)との混合物よりなる電荷発生物質を含有するものであり、
前記表面保護層が、樹脂中にp型半導体微粒子を含有するものであり、
前記表面保護層を構成する前記樹脂が、少なくともアクリロイル基またはメタクリロイル基を有する架橋性の重合性化合物の重合物である硬化樹脂であり、
前記p型半導体微粒子が、表面に反応性有機基を有する表面処理剤に由来の構造を有する、下記一般式(1)で表される化合物または下記一般式(2)で表される化合物からなるものであり、
一般式(1):CuM 1 2
〔式中、M 1 は、周期表の第13族の元素を表す。〕
一般式(2):M 2 Cu 2 2
〔式中、M 2 は、周期表の第2族の元素を表す。〕
前記中間層が、樹脂中に金属酸化物微粒子を含有するものであって、前記金属酸化物微粒子が、未処理の酸化スズ粒子、有機化合物で表面処理された酸化スズ粒子、未処理のアナターゼ型酸化チタン粒子、有機化合物で表面処理されたアナターゼ型酸化チタン粒子、下記一般式(a)で表されるアルコキシシランで表面処理されたルチル型酸化チタン粒子から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする。
一般式(a):R1 −Si−(X)3
〔上記一般式(a)中、R1 は、メタクリロキシ基またはアクリロキシ基を含有する、炭素数1〜10のアルキル基を表し、Xは、炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。〕
本発明の電子写真感光体においては、前記中間層に含有される金属酸化物微粒子が、無機酸化物で表面処理され、さらに、有機化合物で表面処理されたものであることが好ましい。
本発明の画像形成装置は、電子写真方式の画像形成装置であって、上記の電子写真感光体を備えることを特徴とする。
本発明の画像形成方法は、電子写真方式の画像形成方法であって、上記の電子写真感光体を用いることを特徴とする。
本発明の電子写真感光体によれば、中間層に未処理または有機化合物で表面処理された特定の金属酸化物微粒子が含有されると共に、表面保護層にp型半導体微粒子が含有されていることにより、長期間にわたって繰り返し使用した場合にも耐メモリ性が得られると共に、カブリの発生が抑制される。
本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す部分断面図である。 本発明の電子写真感光体を備える画像形成装置の一例における構成を示す説明用断面図である。
以下、本発明について具体的に説明する。
〔感光体〕
本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に、中間層、感光層および表面保護層がこの順に積層されてなる有機感光体からなる。
本発明において、有機感光体とは、感光体の構成に必要不可欠な電荷発生機能および電荷輸送機能の少なくとも一方の機能が有機化合物により発揮されて構成されるものをいい、公知の有機電荷発生物質または有機電荷輸送物質から構成される有機感光層を有する感光体、電荷発生機能と電荷輸送機能とが高分子錯体により構成される有機感光層を有するものなど公知の有機感光体全てを含むものをいう。
感光体としては、例えば、図1に示されるように、導電性支持体1a上に、中間層1b、電荷発生層1c、電荷輸送層1dおよび表面保護層1eがこの順に積層されて感光体1が形成されてなり、電荷発生層1cおよび電荷輸送層1dから有機感光体の構成に必要不可欠な有機感光層1fが構成されている。中間層1b中には、金属酸化物微粒子1bAが含有され、また、表面保護層1e中には、p型半導体微粒子1eAが含有されている。
〔導電性支持体1a〕
導電性支持体は、導電性を有するものであればよく、例えば、アルミニウム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛およびステンレスなどの金属をドラムまたはシート状に成形したもの、アルミニウムや銅などの金属箔をプラスチックフィルムにラミネートしたもの、アルミニウム、酸化インジウム、酸化スズなどをプラスチックフィルムに蒸着したもの、導電性物質を単独またはバインダー樹脂と共に塗布して導電層を設けた金属、プラスチックフィルムおよび紙などが挙げられる。
〔中間層1b〕
本発明の感光体を構成する中間層は、例えば、バインダー樹脂(以下、「中間層用バインダー樹脂」ともいう。)中に金属酸化物微粒子1bAが含有されてなるものである。
中間層は、導電性支持体と有機感光層との間にバリアー機能と接着機能とを付与するものである。
中間層用バインダー樹脂としては、例えば、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール樹脂、ポリウレタン樹脂、ニトロセルロース、エチレン−アクリル酸共重合体およびゼラチンなどが挙げられる。これらの中でも、後述する電荷発生層形成用塗布液を中間層上に塗布するときに当該中間層用バインダー樹脂が溶解されることを抑制する観点などから、ポリアミド樹脂を用いることが好ましい。また、有機化合物で表面処理された金属酸化物微粒子はアルコール類に分散させることが好適であるため、メトキシメチロール化ポリアミド樹脂などのアルコール可溶性のポリアミド樹脂を用いることがより好ましい。
〔金属酸化物微粒子1bA〕
中間層を構成する金属酸化物微粒子は、未処理の酸化スズ粒子、有機化合物で表面処理された(以下、「有機処理された」ともいう。)酸化スズ粒子、未処理のアナターゼ型酸化チタン粒子、有機処理されたアナターゼ型酸化チタン粒子、未処理のルチル型酸化チタン粒子、および、有機処理されたルチル型酸化チタン粒子から選ばれる少なくとも1種を含有する。以下、これらを「特定の金属酸化物微粒子」という。これらは、1種単独でまたは2種以上を混合して用いてもよい。
本発明において、「有機化合物で表面処理される」とは、未処理の被処理微粒子に対して有機化合物による表面処理のみが行われること、および、未処理の被処理微粒子に対して有機化合物ではない表面処理剤、例えば無機酸化物による表面処理が行われた上に、有機化合物による表面処理が行われることの両方を意味する。
特定の金属酸化物微粒子のうち、有機処理された酸化スズ、アナターゼ型酸化チタンおよびルチル型酸化チタンは、有機処理される前に、無機酸化物で表面処理された(以下、「無機処理された」ともいう。)ものであることが好ましい。
表面処理に用いられる有機化合物(以下、「有機表面処理剤」ともいう。)としては、例えば下記一般式(a)で表されるアルコキシシラン、および、メチルハイドロジェンポリシロキサンなどの有機ケイ素化合物、並びに、有機チタン化合物を用いることができる。
一般式(a):R1 −Si−(X)3
〔上記一般式(a)中、R1 は、メタクリロキシ基またはアクリロキシ基を含有する、炭素数1〜10のアルキル基を表し、Xは、炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。〕
上記一般式(a)で表されるアルコキシシランは、より具体的には、例えば、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、2−メタクリロキシエチルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシブチルトリメトキシシランなどのアルコキシシランなどが挙げられる。これらの中でも、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランまたは3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランを用いることが好ましく、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを用いることが特に好ましい。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
メチルハイドロジェンポリシロキサンは、メチルハイドロジェンシロキサン単位−(HSi(CH3 )O)−の構造単位を含むポリシロキサンであり、これ以外の他のシロキサン単位との共重合体が好ましい。他のシロキサン単位としては、ジメチルシロキサン単位、メチルエチルシロキサン単位、メチルフェニルシロキサン単位およびジエチルシロキサン単位などが挙げられ、2種以上が含まれていてもよい。メチルハイドロジェンポリシロキサンは、表面処理効果が高いことから、分子量が1,000〜20,000のものを用いることが好ましい。
有機チタン化合物としては、アルコキシチタン、チタンポリマー、チタンアシレート、チタンキレート、テトラブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルフォニルチタネートおよびビス(ジオクチルパイロフォスフェート)オキシアセテートチタネートなどを用いることができる。
有機表面処理剤による金属酸化物微粒子の表面処理は、特に限定されず公知の方法により行うことができ、湿式または乾式の表面処理方法を採用することができる。
乾式の表面処理方法は、被処理微粒子を撹拌などによりクラウド状に分散させたものに、有機表面処理剤を溶媒に溶解させた表面処理用溶液を噴霧する、あるいは気化した表面処理用溶液を接触させて付着させる方法である。また、湿式の表面処理方法は、例えば、有機表面処理剤を有機溶媒に溶解または分散させた表面処理用溶液に、被処理微粒子を添加して混合・撹拌する、または、被処理微粒子を表面処理用溶液中に分散させ、その中に有機表面処理剤を滴下して付着させ、ビーズミルなどによって湿式解砕処理を行う方法である。その後、得られた分散液から溶媒を減圧留去などによって除去し、得られた被処理微粒子をアニール処理(焼き付け)する。これらのうち、煩雑さが低いことから、湿式の表面処理を行うことが好ましい。
表面処理用溶液を調製するための溶媒としては、有機溶媒を用いることが好ましく、有機溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶媒などが挙げられる。
湿式の表面処理方法における混合・撹拌は、被処理微粒子が十分に分散されるまで適宜行えばよい。また、湿式解砕処理の際の温度は、15〜100℃程度であることが好ましく、20〜50℃がより好ましい。解砕処理時間は、0.5〜10時間であることが好ましく、1〜5時間がより好ましい。また、アニール処理の際の焼き付け温度は、例えば100〜220℃、好ましくは110〜150℃とすることができる。焼き付け時間は0.5〜10時間が好ましく、より好ましくは1〜5時間である。なお、これらの条件は一例であり、処理装置によって変動する場合があるため、必ずしも上記の範囲で実施しなくともよい。
湿式の表面処理方法においては、有機表面処理剤の使用量は、その種類によって異なるが、例えば、被処理微粒子100質量部に対して、有機表面処理剤0.1〜20質量部、より好ましくは1〜15質量部を使用することができる。溶媒の添加量は、被処理微粒子100質量部に対して100〜600質量部、より好ましくは200〜500質量部であることが好ましい。
有機表面処理剤の使用量の使用量が上記の下限値以上であれば、被処理微粒子に対して十分な表面処理を行うことができるため、中間層に適度な電子輸送性を得ることができる。一方、使用量が上記の上限値以下であれば、有機表面処理剤同士が反応することが抑止され、従って、被処理微粒子の表面に均一な被膜が付着されずにリークが発生しやすくなることを防止することができる。
中間層に含まれる金属酸化物微粒子が表面処理されているかどうかは、製造工程の確認、または中間層に含まれる金属酸化物微粒子の表面の無機分析を、透過型、エネルギー分散型X線分析法(TEM−EDX)や、波長分散型蛍光X線分析(WDX)によって行うことにより、確認することができる。
特定の金属酸化物微粒子のうち、有機処理された酸化スズ粒子、アナターゼ型酸化チタン粒子およびルチル型酸化チタン粒子は、有機処理される前に、無機処理されたものであることが好ましい。
表面処理に用いられる無機酸化物(以下、「無機表面処理剤」ともいう。)としては、例えば、アルミナ、シリカ、ジルコニアおよびこれらの水和物などが挙げられる。これらは、1種単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。これらのうち、特にアルミナ、シリカの単独使用およびアルミナとシリカとの併用が好ましい。
金属酸化物微粒子を表面処理することにより、当該金属酸化物微粒子の表面にある活性水酸基が被覆され不要な活性を抑えることができるが、表面の活性水酸基は、特に無機処理および有機処理を重ねて行うことにより、より確実に被覆することができ、これによる不要な活性を大きく減らすことができる。
無機表面処理剤による表面処理は、以下のように行うことができる。すなわち、被処理微粒子を水などの溶媒に分散させ、撹拌および懸濁させる。分散液の濃度は、粒子表面全体が表面処理できれば特に制限はないが、被処理微粒子の濃度を0.1〜20質量%とすることが好ましい。この懸濁液に、水酸化ナトリウムなどを添加してpHを好ましくは8.0以上とする。次いで、シリカ処理の場合はケイ酸塩溶液など、アルミナ処理の場合はアルミン酸溶液などの前駆体溶液を分散液に添加し、好ましくは60〜100℃に昇温する。無機表面処理剤の添加量としては、被処理微粒子に対して無機表面処理剤が1〜20質量%であることが好ましい。その後、pHが酸性となるように酸を0.5〜5時間かけて滴下して中和し、得られた被処理微粒子を濾過、洗浄、乾燥する。
無機処理された金属酸化物微粒子としては、シリカ、アルミナ処理を施した酸化チタン粒子などの市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、「T−805」(日本アエロジル社製)、「STT−30A」、「STT−65S−S」(以上、チタン工業社製)、「TAF−500T」、「TAF−1500T」(以上、富士チタン工業社製)、「MT−100S」、「MT−100T」、「MT−100SA」、「MT−500SA」(以上、テイカ社製)、「IT−S」(石原産業社製)などが挙げられる。
このような特定の金属酸化物微粒子の数平均一次粒径は、例えば5〜100nmであることが好ましく、より好ましくは10〜50nmである。
特定の金属酸化物微粒子の数平均一次粒径が上記の範囲内であることにより、分散性が損なわれることがなく、好適な電子輸送性が得られる。
特定の金属酸化物微粒子の数平均一次粒径は、以下のように測定されるものである。すなわち、特定の金属酸化物微粒子のTEM(透過型電子顕微鏡)画像を倍率100,000倍で観察し、100個の粒子を一次粒子としてランダムに選択する。これらの一次粒子のフェレ方向平均径を画像解析により測定し、それらの平均値を「数平均一次粒径」として求めるものとする。
特定の金属酸化物微粒子の含有割合は、中間層用バインダー樹脂100質量部に対して200〜600質量部であることが好ましく、より好ましくは200〜500質量部である。上述の効果をより確実に得るためには、中間層の成分を体積比によって制御することも好適である。すなわち、特定の金属酸化物微粒子の合計:バインダー樹脂(体積比)が5:10〜11:10であることが好ましい。
特定の金属酸化物微粒子の含有割合が中間層用バインダー樹脂100質量部に対して200質量部以上であることにより、中間層に電子輸送性が確実に得られる。一方、特定の金属酸化物微粒子の含有割合が中間層用バインダー樹脂100質量部に対して600質量部以下であることにより、中間層を形成するときに塗布膜の形成が阻害されることを防止することができる。
以上の中間層には、上記の特定の金属酸化物微粒子以外の、その他の金属酸化物微粒子が含まれていてもよい。その他の金属酸化物微粒子としては特に制限はなく、例えば、酸化亜鉛、アルミナ(酸化アルミニウム)、シリカ(酸化ケイ素)、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、酸化マグネシウム、酸化鉛、酸化タンタル、酸化イットリウム、酸化コバルト、酸化銅、酸化マンガン、酸化セレン、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸化ゲルマニウム、酸化ニオブ、酸化モリブデン、酸化バナジウムなどの金属酸化物微粒子、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンをドープした酸化スズおよび酸化ジルコニウムなどの微粒子を用いることができる。これらは、1種単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
〔中間層の形成方法〕
以上のような中間層は、例えば、中間層用バインダー樹脂を溶媒に溶解または分散させ、次いで、特定の金属酸化物微粒子を均質に分散させて分散液を得、この分散液を静置後、濾過して中間層形成用塗布液を調製し、この中間層形成用塗布液を導電性支持体の表面に塗布して塗布膜を形成し、この塗布膜を乾燥することにより形成することができる。
中間層の形成に用いられる溶媒としては、中間層用バインダー樹脂を溶解させることができ、かつ、特定の金属酸化物微粒子の良好な分散性が得られるものであればよく、例えば中間層用バインダー樹脂としてポリアミド樹脂を用いる場合には、ポリアミド樹脂について良好な溶解性と塗布性能を発現することができることから、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、t−ブタノール、sec−ブタノールなどのアルコール類が好ましく用いられる。これらの溶媒は1種単独であるいは2種以上の混合溶媒として用いることができる。
また、保存性や特定の金属酸化物微粒子の分散性を向上させるために、助溶剤を併用してもよい。助溶媒としては、例えばベンジルアルコール、トルエン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフランなどが挙げられる。
特定の金属酸化物微粒子の分散手段としては、超音波分散機、ビーズミル、ボールミル、サンドグラインダーおよびホモミキサーなどを用いることができる。
中間層形成用塗布液における中間層用バインダー樹脂の濃度は、中間層の層厚や塗布方法によっても異なるが、例えば中間層用バインダー樹脂100質量部に対する溶媒の使用量が100〜3000質量部であることが好ましく、より好ましくは500〜2000質量部である。
中間層形成用塗布液の塗布方法としては、特に限定されないが、例えば、浸漬塗布法、スプレーコーティング法などが挙げられる。
塗布膜の乾燥方法は、溶媒の種類や形成する中間層の層厚に応じて公知の乾燥方法を適宜に選択することができ、特に熱乾燥することが好ましい。乾燥条件は、例えば100〜150℃で10〜60分間とすることができる。
中間層の層厚は、0.5〜15μmであることが好ましく、1〜7μmであることがより好ましい。
中間層の層厚が過小である場合においては、導電性支持体の表面全体を被覆することができず、導電性支持体からの正孔の注入を十分にブロックすることができないことにより、黒ポチやカブリなど画像欠陥の発生を十分に抑制することができないおそれがある。一方、中間層の層厚が過大である場合においては、電気抵抗が増大するために十分な電子輸送性が得られないことにより、濃度ムラの発生を十分に抑制することができないおそれがある。
〔電荷発生層1c〕
電荷発生層は、電荷発生物質およびバインダー樹脂(以下、「電荷発生層用バインダー樹脂」ともいう。)が含有されてなるものである。
電荷発生物質としては、例えば、スーダンレッド、ダイアンブルーなどのアゾ原料、ピレンキノン、アントアントロンなどのキノン顔料、キノシアニン顔料、ペリレン顔料、インジゴおよびチオインジゴなどのインジゴ顔料、ピランスロン、ジフタロイルピレンなどの多環キノン顔料、フタロシアニン顔料などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのなかでも、多環キノン顔料、チタニルフタロシアニン顔料が好ましい。これらの電荷発生物質は1種単独でまたは2種以上を混合して用いてもよい。
電荷発生層用バインダー樹脂としては、公知の樹脂を用いることができ、例えば、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、並びにこれらの樹脂の内2個以上を含む共重合体樹脂(例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂)、ポリ−ビニルカルバゾール樹脂などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのなかでも、ポリビニルブチラール樹脂が好ましい。
電荷発生層中の電荷発生物質の含有割合は、電荷発生層用バインダー樹脂100質量部に対して1〜600質量部であることが好ましく、より好ましくは50〜500質量部である。
電荷発生層用バインダー樹脂と電荷発生物質との混合割合は、電荷発生層用バインダー樹脂100質量部に対して電荷発生物質が20〜600質量部とされることが好ましく、さらに好ましくは50〜500質量部である。電荷発生層用バインダー樹脂と電荷発生物質との混合割合が上記の範囲にあることにより、後述する電荷発生層形成用塗布液に高い分散安定性が得られ、かつ、形成された感光体において電気抵抗が低く抑制されて繰り返し使用に伴う残留電位の増加を極めて抑制することができる。
以上のような電荷発生層は、例えば、電荷発生物質を、公知の溶媒で溶解した電荷発生層用バインダー樹脂中に添加して分散させて電荷発生層形成用塗布液を調製し、この電荷発生層形成用塗布液を中間層の表面に塗布して塗布膜を形成し、この塗布膜を乾燥することにより形成することができる。
電荷発生層の形成に用いられる溶媒としては、電荷発生層用バインダー樹脂を溶解させることができるものを用いればよく、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノンなどのケトン系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジグライムなどのエーテル系溶媒、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、ブタノールなどのアルコール類、その酢酸エチル、酢酸t−ブチルなどのエステル系溶媒、トルエン、クロロベンゼンなどの芳香属溶媒、ジクロロエタン、トリクロロエタンなどのハロゲン系溶媒など多数を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらは1種単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
電荷発生物質の分散手段としては、中間層形成用塗布液における特定の金属酸化物微粒子の分散手段と同じ方法を挙げることができる。
また、電荷発生層形成用塗布液の塗布方法としては、中間層形成用塗布液の塗布方法として挙げた方法と同じ方法を挙げることができる。
電荷発生層の層厚は、電荷発生物質の特性、電荷発生層用バインダー樹脂の特性や含有割合などによっても異なるが、好ましくは0.1〜2μm、より好ましくは0.15〜1.5μmである。
〔電荷輸送層1d〕
電荷輸送層は、電荷輸送物質およびバインダー樹脂(以下、「電荷輸送層用バインダー樹脂」ともいう。)が含有されてなるものである。
電荷輸送層の電荷輸送物質としては、電荷を輸送する物質として、例えば、トリフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物などが挙げられる。
電荷輸送層用バインダー樹脂は、公知の樹脂を用いることができ、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリルニトリル共重合体樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体樹脂などが挙げられるが、ポリカーボネート樹脂が好ましい。さらにはBPA(ビスフェノールA)型、BPZ(ビスフェノールZ)型、ジメチルBPA型、BPA−ジメチルBPA共重合体型のポリカーボネート樹脂などが耐クラック、耐磨耗性、帯電特性の点で好ましい。
電荷輸送層中の電荷輸送物質の含有割合は、電荷輸送層用バインダー樹脂100質量部に対して10〜500質量部であることが好ましく、より好ましくは20〜250質量部である。
電荷輸送層中には、酸化防止剤、電子導電剤、安定剤、シリコーンオイルなどが添加されていてもよい。酸化防止剤については特開2000−305291号公報、電子導電剤は特開昭50−137543号公報、同58−76483号公報などに開示されているものが好ましい。
電荷輸送層の層厚は、電荷輸送物質の特性、電荷輸送層用バインダー樹脂の特性および含有割合などによって異なるが、5〜40μmであることが好ましく、よりに好ましくは10〜30μmである。
以上のような電荷輸送層は、例えば、電荷輸送物質(CTM)を、公知の溶媒で溶解した電荷輸送層用バインダー樹脂中に添加して分散させて電荷輸送層形成用塗布液を調製し、この電荷輸送層形成用塗布液を電荷発生層の表面に塗布して塗布膜を形成し、この塗布膜を乾燥することにより形成することができる。
電荷輸送層の形成において用いられる溶媒としては、電荷発生層の形成に用いられる溶媒と同じものを挙げることができる。
また、電荷輸送層形成用塗布液の塗布方法としても、電荷発生層形成用塗布液の塗布方法として挙げた方法と同じ方法を挙げることができる。
〔表面保護層1e〕
本発明の感光体を構成する表面保護層は、バインダー樹脂(以下、「表面保護層用バインダー樹脂」ともいう。)中にp型半導体微粒子1eAが含有されてなるものである。
〔p型半導体微粒子1eA〕
p型半導体微粒子は、電荷を輸送するキャリアが正孔(ホール)である半導体粒子であって、画質安定性に寄与するものである。
本発明においては、p型半導体微粒子として、金属酸化物微粒子を用いることが好ましく、特に、下記一般式(1)で表される化合物または下記一般式(2)で表される化合物からなるものが用いられることが好ましい。
一般式(1):CuM1 2
〔式中、M1 は、周期表の第13族の元素を表す。〕
一般式(2):M2 Cu2 2
〔式中、M2 は、周期表の第2族の元素を表す。〕
周期表の第13族の元素としては、具体的には、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)が挙げられ、本発明においては、アルミニウム、ガリウムまたはインジウムであることが好ましい。
本発明において、一般式(1)で表される化合物としては、例えば、CuAlO2 、CuGaO2 、CuInO2 が好ましく挙げられる。
周期表の第2族の元素としては、具体的には、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、ラジウム(Ra)が挙げられ、本発明においては、バリウムまたはストロンチウムであることが好ましい。
本発明において、一般式(2)で表される化合物としては、例えば、SrCu2 2 、MgCu2 2 、BaCu2 2 またはCaCu2 2 が好ましく挙げられる。
p型半導体微粒子の数平均一次粒径は、1〜300nmであることが好ましく、より好ましくは3〜100nmである。
p型半導体微粒子の数平均一次粒径は、走査型電子顕微鏡「JSM−7500F」(日本電子社製)により10万倍の拡大写真を撮影し、当該写真をスキャナーにより取り込んだ写真画像(凝集粒子は除いた)について、自動画像処理解析装置「LUZEX AP(ソフトウエアバージョン Ver.1.32)」(ニレコ社製)を使用してp型半導体微粒子について2値化処理し、p型半導体微粒子の任意の100個についての水平方向フェレ径を算出し、その平均値を数平均一次粒径とする。ここで水平方向フェレ径とは、p型半導体微粒子の画像を2値化処理したときの外接長方形のx軸に平行な辺の長さをいう。
p型半導体微粒子は、例えば焼結法により作製することができる。具体的には、p型半導体微粒子としてCuAlO2 を用いる場合、Al2 3 (純度99.9%)とCu2 O(99.9%)を1:1のモル比で混合し、Ar雰囲気中で1100℃の温度で4日間仮焼した後、ペレット状に成型し1100℃で2日間焼結することで焼結体を得る。その後、数100μmまで粗粉砕した後、得られた粗粒子と溶媒を用いて、湿式メディア分散型装置を使用して、微粉砕することにより所望の粒径のCuAlO2 を得ることができる。
p型半導体微粒子は、また例えば、プラズマ法などを用いて生成することができる。プラズマ法としては、直流プラズマアーク法、高周波プラズマ法、プラズマジェット法などの方法が挙げられる。
直流プラズマアーク法においては、金属合金を消費アノード電極とし、カソード電極からプラズマフレームを発生させて、アノード電極側の金属合金を加熱、蒸発させ、金属合金の蒸気を酸化、冷却することにより、p型半導体微粒子を得ることができる。
高周波プラズマ法においては、大気圧力下でガスを高周波誘導放電によって加熱したときに発生する熱プラズマを利用する。このうちプラズマ蒸発法では、不活性ガスプラズマ中心に固粒子を注入し、プラズマ中を通過する間に蒸発させ、この高温蒸気を急冷凝縮することによりp型半導体微粒子を生成することができる。
プラズマ法においては、不活性ガスのアルゴン、および、2原子分子ガスである水素や窒素、酸素雰囲気中でアーク放電することによってアルゴンプラズマ、水素(窒素、酸素)プラズマなどが得られる。水素(窒素、酸素)プラズマは不活性ガスに比べて極めて反応性に富んでいるので、不活性ガスのプラズマと区別して反応性アークプラズマと呼ばれている。
p型半導体微粒子を生成する方法としては、反応性アークプラズマのうち酸素プラズマを用いたプラズマ法を好適に用いることができる。
p型半導体微粒子は、表面保護層用バインダー樹脂100質量部に対して20〜300質量部の割合で含有されることが好ましく、より好ましくは50〜200質量部である。
p型半導体微粒子の含有割合が表面保護層用バインダー樹脂100質量部に対して20質量部以上であることにより、表面保護層に電荷輸送能が確実に得られる。一方、p型半導体微粒子の含有割合が表面保護層用バインダー樹脂100質量部に対して300質量部以下であることにより、カブリの発生を確実に抑制することができる。また、表面保護層を形成するときに塗布膜の形成が阻害されることを防止することができる。
〔表面処理されたp型半導体微粒子〕
表面保護層に含有されるp型半導体微粒子は、分散性が得られて耐摩耗性が向上する観点から、表面処理剤で表面処理されたものであることが好ましく、さらに表面保護層用バインダー樹脂と結合させる観点から、反応性有機基を有する表面処理剤で表面処理されたものであることがより好ましい。
表面処理剤としては、処理前のp型半導体微粒子の表面に存在するヒドロキシ基などと反応する表面処理剤を用いることが好ましく、これらの表面処理剤としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤などが挙げられる。
また、本発明においては、表面保護層の硬度をさらに高める目的で、反応性有機基を有する表面処理剤を用いることが好ましく、反応性有機基がラジカル重合性反応基であるものを用いることがより好ましい。ラジカル重合性反応基を有する表面処理剤を用いることにより、表面保護層用バインダー樹脂が下記の重合性化合物による硬化樹脂である場合に当該重合性化合物とも反応するために強固な表面保護層を形成することができる。
ラジカル重合性反応基を有する表面処理剤としては、アクリロイル基またはメタクリロイル基を有するシランカップリング剤を用いることが好ましく、このようなラジカル重合性反応基を有する表面処理剤としては、下記に記すような公知の化合物が例示される。
アクリロイル基またはメタクリロイル基を有するシランカップリング剤としては、下記に記すような化合物が例示される。
S−1:CH2 =CHSi(CH3 )(OCH3 2
S−2:CH2 =CHSi(OCH3 3
S−3:CH2 =CHSiCl3
S−4:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(CH3 )(OCH3 2
S−5:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(OCH3 3
S−6:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(OC2 5 )(OCH3 2
S−7:CH2 =CHCOO(CH2 3 Si(OCH3 3
S−8:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(CH3 )Cl2
S−9:CH2 =CHCOO(CH2 2 SiCl3
S−10:CH2 =CHCOO(CH2 3 Si(CH3 )Cl2
S−11:CH2 =CHCOO(CH2 3 SiCl3
S−12:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 2 Si(CH3 )(OCH3 2
S−13:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 2 Si(OCH3 3
S−14:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 3 Si(CH3 )(OCH3 2
S−15:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 3 Si(OCH3 3
S−16:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 2 Si(CH3 )Cl2
S−17:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 2 SiCl3
S−18:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 3 Si(CH3 )Cl2
S−19:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 3 SiCl3
S−20:CH2 =CHSi(C2 5 )(OCH3 2
S−21:CH2 =C(CH3 )Si(OCH3 3
S−22:CH2 =C(CH3 )Si(OC2 5 3
S−23:CH2 =CHSi(OCH3 3
S−24:CH2 =C(CH3 )Si(CH3 )(OCH3 2
S−25:CH2 =CHSi(CH3 )Cl2
S−26:CH2 =CHCOOSi(OCH3 3
S−27:CH2 =CHCOOSi(OC2 5 3
S−28:CH2 =C(CH3 )COOSi(OCH3 3
S−29:CH2 =C(CH3 )COOSi(OC2 5 3
S−30:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 3 Si(OC2 5 3
S−31:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(CH3 2 (OCH3
S−32:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(CH3 )(OCOCH3 2
S−33:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(CH3 )(ONHCH3 2
S−34:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(CH3 )(OC6 5 2
S−35:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(C1021)(OCH3 2
S−36:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(CH2 6 5 )(OCH3 2
表面処理剤としては、上記S−1からS−36以外にも、ラジカル重合反応を行うことができる反応性有機基を有するシラン化合物を用いることができる。これらの表面処理剤は、1種単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、表面処理剤の使用量は、特に制限されないが、処理前のp型半導体微粒子100質量部に対して0.1〜100質量部であることが好ましい。
〔p型半導体微粒子の表面処理方法〕
p型半導体微粒子の表面処理は、具体的には、処理前のp型半導体微粒子と表面処理剤とを含むスラリー(固体粒子の懸濁液)を湿式粉砕することにより、p型半導体微粒子を微細化すると同時に粒子の表面処理を進行させ、その後、溶媒を除去して粉体化することによって行うことができる。
スラリーは、処理前のp型半導体微粒子100質量部に対し、表面処理剤0.1〜100質量部、溶媒50〜5000質量部の割合で混合されたものであることが好ましい。
また、スラリーの湿式粉砕に用いる装置としては、湿式メディア分散型装置が挙げられる。
湿式メディア分散型装置とは、容器内にメディアとしてビーズを充填し、さらに回転軸と垂直に取り付けられた撹拌ディスクを高速回転させることにより、p型半導体微粒子の凝集粒子を砕いて粉砕・分散する工程を有する装置であり、その構成としては、p型半導体微粒子に表面処理を行う際にp型半導体微粒子を十分に分散させ、かつ表面処理できる形式であれば問題なく、例えば、縦型・横型、連続式・回分式など、種々の様式のものを用いることができる。具体的には、サンドミル、ウルトラビスコミル、パールミル、グレンミル、ダイノミル、アジテータミル、ダイナミックミルなどを使用することができる。これらの分散型装置は、ボール、ビーズなどの粉砕媒体(メディア)を使用して衝撃圧壊、摩擦、剪断、ズリ応力などによって微粉砕および分散が行われる。
湿式メディア分散型装置で用いるビーズとしては、ガラス、アルミナ、ジルコン、ジルコニア、スチール、フリント石などを原材料としたボールを用いることができるが、特にジルコニア製やジルコン製のものを用いることが好ましい。また、ビーズの大きさとしては、通常、直径1〜2mm程度のものを使用するが、本発明では0.1〜1.0mm程度のものを用いることが好ましい。
湿式メディア分散型装置に使用するディスクや容器内壁には、ステンレス製、ナイロン製、セラミック製など種々の素材のものを使用することができるが、本発明では特にジルコニアまたはシリコンカーバイドといったセラミック製のディスクや容器内壁であることが好ましい。
〔表面保護層用バインダー樹脂〕
表面保護層用バインダー樹脂は、熱可塑性樹脂または光硬化性樹脂であることが好ましく、特に、高い膜強度が得られることから、光硬化性樹脂であることがより好ましい。
表面保護層用バインダー樹脂としては、例えば、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂などを用いることができる。熱可塑性樹脂を用いる場合は、ポリカーボネート樹脂であることが好ましい。また、光硬化性樹脂を用いる場合は、架橋性の重合性化合物、具体的には2個以上のラジカル重合性官能基を有する化合物(以下、「多官能ラジカル重合性化合物」ともいう。)を、紫外線や電子線などの活性線の照射により重合反応することによって得られる硬化樹脂であることが好ましい。
表面保護層用バインダー樹脂として挙げた上記のものは、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
〔多官能ラジカル重合性化合物〕
多官能ラジカル重合性化合物としては、少ない光量あるいは短い時間での硬化が可能であることから、ラジカル重合性官能基としてアクリロイル基(CH2 =CHCO−)またはメタクリロイル基(CH2 =CCH3 CO−)を2個以上有するアクリル系モノマーまたはこれらのオリゴマーであることが特に好ましい。従って、硬化樹脂としてはアクリル系モノマーまたはそのオリゴマーにより形成されるアクリル樹脂であることが好ましい。
これらの多官能ラジカル重合性化合物としては、例えば以下の化合物を例示することができる。
Figure 0006197803
Figure 0006197803
ただし、上記の例示化合物M1〜M15を示す化学式において、Rはアクリロイル基(CH2 =CHCO−)を示し、R’はメタクリロイル基(CH2 =CCH3 CO−)を示す。
表面保護層には、上述のような表面保護層用バインダー樹脂、p型半導体微粒子の他に、必要に応じて滑剤粒子や各種の酸化防止剤などが含有されていてもよい。
〔滑剤粒子〕
滑剤粒子としては、例えばフッ素原子含有樹脂粒子が挙げられる。フッ素原子含有樹脂粒子としては、四フッ化エチレン樹脂、三フッ化塩化エチレン樹脂、六フッ化塩化エチレンプロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、二フッ化二塩化エチレン樹脂などが挙げられ、これらの共重合体は1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中では特に四フッ化エチレン樹脂およびフッ化ビニリデン樹脂を用いることが好ましい。
表面保護層の層厚は、0.2〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.5〜6μmである。
〔表面保護層の形成〕
表面保護層は、多官能ラジカル重合性化合物、p型半導体微粒子、並びに、必要に応じて公知の樹脂、重合開始剤、滑剤粒子、酸化防止剤などを溶媒に添加して調製した塗布液を、公知の方法により電荷輸送層の表面に塗布して塗布膜を形成し、硬化処理することにより、作製することができる。
〔重合開始剤〕
表面保護層に含有させることができる重合開始剤は、多官能ラジカル重合性化合物の重合反応を開始させるラジカル重合開始剤であって、熱重合開始剤や光重合開始剤などが挙げられる。
多官能ラジカル重合性化合物を重合反応させる方法としては、電子線開裂反応を利用する方法や、ラジカル重合開始剤の存在下で光や熱を利用する方法などを採用することができる。
熱重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルアゾビスバレロニリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)などのアゾ化合物;過酸化ベンゾイル(BPO)、ジ−tert−ブチルヒドロペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシド、過酸化クロロベンゾイル、過酸化ジクロロベンゾイル、過酸化ブロモメチルベンゾイル、過酸化ラウロイルなどの過酸化物などが挙げられる。
光重合開始剤としては、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1(「イルガキュアー369」(BASFジャパン社製))、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−2−モルフォリノ(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシムなどのアセトフェノン系またはケタール系光重合開始剤;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルなどのベンゾインエーテル系光重合開始剤;ベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、2−ベンゾイルナフタレン、4−ベンゾイルビフェニル、4−ベンゾイルフェニールエーテル、アクリル化ベンゾフェノン、1,4−ベンゾイルベンゼンなどのベンゾフェノン系光重合開始剤;2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントンなどのチオキサントン系光重合開始剤などが挙げられる。
その他の光重合開始剤としては、エチルアントラキノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド(「イルガキュアー819」(BASFジャパン社製))、ビス(2,4−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシエステル、9,10−フェナントレン、アクリジン系化合物、トリアジン系化合物、イミダゾール系化合物などが挙げられる。また、光重合促進効果を有するものを単独で、または上記光重合開始剤と併用して用いることもできる。光重合促進効果を有するものとしては、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノンなどが挙げられる。
重合開始剤としては、光重合開始剤を用いることが好ましく、アルキルフェノン系化合物、フォスフィンオキサイド系化合物を用いることがより好ましく、α−ヒドロキシアセトフェノン構造、あるいはアシルフォスフィンオキサイド構造を有する光重合開始剤を用いることがさらに好ましい。
これらの重合開始剤は、1種単独でまたは2種以上を混合して用いてもよい。
重合開始剤の使用割合は、多官能ラジカル重合性化合物100質量部に対して0.1〜40質量部であり、好ましくは0.5〜20質量部である。
〔溶媒〕
表面保護層の形成に使用される溶媒としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−2−プロパノール、ベンジルアルコール、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、メチレンクロライド、酢酸エチル、酢酸ブチル、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、テトラヒドロフラン、1−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ピリジンおよびジエチルアミンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらは、1種単独で、または2種以上を混合して使用することができる。
硬化処理においては、塗布膜に活性線を照射してラジカルを発生して重合し、かつ分子間および分子内で架橋反応による架橋結合を形成して硬化し、表面保護層用バインダー樹脂を生成することが好ましい。活性線としては、紫外線、可視光などの光や電子線を用いることが好ましく、使い易さなどの観点から、紫外線を利用することが特に好ましい。
紫外線の光源としては、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、フラッシュ(パルス)キセノン、紫外線LEDなどを用いることができる。照射条件は、それぞれのランプによって異なるが、活性線の照射量は、通常1〜20mJ/cm2 、好ましくは5〜15mJ/cm2 である。光源の出力電圧は、好ましくは0.1〜5kWであり、特に好ましくは、0.5〜3kWである。
電子線源としては、例えばカーテンビーム方式の電子線照射装置を好ましく用いることができる。電子線を照射の際の加速電圧は、100〜300kVであることが好ましい。吸収線量としては0.005Gy〜100kGy(0.5〜10Mrad)であることが好ましい。
活性線の照射時間は、活性線の必要照射量が得られる時間であればよく、具体的には0.1秒間〜10分間が好ましく、硬化効率または作業効率の観点から1秒間〜5分間がより好ましい。
塗布膜は、活性線の照射前後および活性線の照射中に乾燥処理してもよい。乾燥処理を行うタイミングは、活性線の照射条件と組み合わせて適宜選択することができる。表面保護層の乾燥条件は、塗布液に使用する溶媒の種類や表面保護層の膜厚などにより適宜選択することができる。また、乾燥温度は、室温〜180℃が好ましく、80〜140℃が特に好ましい。また、乾燥時間は、1〜200分間が好ましく、5〜100分間が特に好ましい。このような乾燥条件で塗布膜を乾燥することにより、表面保護層に含有される溶媒量を20ppmから75ppmの範囲に制御することができる。
以上のような感光体によれば、中間層1bに特定の金属酸化物微粒子1bAが含有されると共に、表面保護層1eにp型半導体微粒子1eAが含有されていることにより、長期間にわたって耐メモリ性が得られると共に、カブリの発生が抑制される。
このような感光体が耐メモリ性およびカブリの発生の抑制の効果を両立して得られる理由としては、詳細は不明であるが、以下のように推測される。すなわち、特定の金属酸化物微粒子により中間層1bの電子輸送性が適度に高められることによって、長期間にわたって使用した場合に熱励起などによって有機感光層1fの内部に発生した電子を速やかに導電性基体1aに掃出することができるので、有機感光層1fから感光体の表面へのホール掃出し性を阻害することが抑制され、その結果、カブリの発生が抑制される程度の少量のp型半導体微粒子1eAによって得られる所期の耐メモリ性を、長期間にわたって使用した場合にも確保することができる。
〔画像形成装置〕
本発明の画像形成装置は、上記の感光体を備えるものである。本発明の画像形成装置は、一般的な電子写真方式の画像形成装置であり、例えば、感光体と、感光体の表面を帯電させる帯電手段と、当該感光体の表面に静電潜像を形成する露光手段と、静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、トナー像を転写材に転写する転写手段と、転写材に転写されたトナー像を定着させる定着手段と、感光体上の残留トナーを除去するクリーニング手段とを備えてなるものなどが挙げられる。
図2は、本発明の感光体が備えられる画像形成装置の一例における構成を示す説明用断面図である。
この画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、4組の画像形成部(画像形成ユニット)10Y,10M,10C,10Bkと、無端ベルト状中間転写体ユニット7と、給紙手段21および定着手段24とからなる。画像形成装置の本体Aの上部には、原稿画像読み取り装置SCが配置されている。
4組の画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Bkは、感光体1Y,1M,1C,1Bkを中心に、帯電手段2Y,2M,2C,2Bkと、露光手段3Y,3M,3C,3Bkと、回転する現像手段4Y,4M,4C,4Bk、および、感光体1Y,1M,1C,1Bkをクリーニングするクリーニング手段6Y,6M,6C,6Bkより構成されている。
本発明の画像形成装置は、感光体1Y,1M,1C,1Bkの少なくとも1つとして、上記の本発明の感光体を用いる。
画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Bkは、感光体1Y,1M,1C,1Bkに形成するトナー画像の色がそれぞれイエロー色、マゼンタ色、シアン色、黒色、と異なるだけで、同じ構成であり、画像形成ユニット10Yを例にして詳細に説明する。
画像形成ユニット10Yは、像形成体である感光体1Yの周囲に、帯電手段2Y,露光手段3Y,現像手段4Y,クリーニング手段6Yを配置し、感光体1Y上にイエロー(Y)のトナー画像を形成するものである。
帯電手段2Yは、感光体1Yに対して一様な電位を与える手段である。本発明においては、帯電手段としては、接触または非接触のローラ帯電方式のものなどが挙げられる。
露光手段3Yは、帯電手段2Yによって一様な電位を与えられた感光体1Y上に、画像信号(イエロー)に基づいて露光を行い、イエローの画像に対応する静電潜像を形成する手段であって、この露光手段3Yとしては、感光体1Yの軸方向にアレイ状に発光素子を配列したLEDと結像素子とから構成されるもの、あるいは、レーザー光学系などが用いられる。
現像手段4Yは、例えばマグネットを内蔵し現像剤を保持して回転する現像スリーブおよび感光体とこの現像スリーブとの間に直流および/または交流バイアス電圧を印加する電圧印加装置よりなるものである。
定着手段24は、例えば、内部に加熱源を備えた加熱ローラと、この加熱ローラに定着ニップ部が形成されるよう圧接された状態で設けられた加圧ローラとにより構成されてなる熱ローラ定着方式のものが挙げられる。
クリーニング手段6Yは、クリーニングブレードと、このクリーニングブレードより上流側に設けられたブラシローラーとにより構成される。
この図2の画像形成装置においては、画像形成ユニット10Yのうち、感光体1Y、帯電手段2Y、現像手段4Yおよびクリーニング手段6Yが一体に支持されてプロセスカートリッジとして備えられており、このプロセスカートリッジはレールなどの案内手段を介して装置本体Aに対して着脱自在に構成されていてもよい。
画像形成部10Y,10M,10C,10Bkは、垂直方向に縦列配置されており、感光体1Y,1M,1C,1Bkの図示左側方には無端ベルト状中間転写体ユニット7が配置されている。無端ベルト状中間転写体ユニット7は、一次転写ローラ5Y,5M,5C,5Bk、二次転写ローラ5b、および、複数のローラ71,72,73,74によって巻回され、回動可能に支持された半導電性の無端ベルト状中間転写体70と、クリーニング手段6bとからなる。
画像形成部10Y,10M,10C,10Bkと、無端ベルト状中間転写体ユニット7とは、筐体8に収納されており、筐体8は、支持レール82L、82Rを介して装置本体Aから引き出し可能に構成されている。
画像形成処理中、一次転写ローラ5Bkは常時、感光体1Bkに当接されており、他の一次転写ローラ5Y,5M,5Cは、カラー画像の形成時にのみ、それぞれ対応する感光体1Y,1M,1Cに当接される。
二次転写ローラ5bは、ここを転写材Pが通過して二次転写が行われる時にのみ、無端ベルト状中間転写体70に当接される。
なお、図2に示す画像形成装置においては、カラーのレーザプリンタを示したが、本発明の感光体は、モノクローのレーザプリンタやコピーにも同様に適用することができる。また、露光光源としては、レーザー以外の光源、例えばLED光源を用いてもよい。
〔画像形成方法〕
本発明の画像形成方法は、上記の感光体を用いて行う方法であり、例えば、上記の画像形成装置を用いて行われる。
具体的には、画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Bkより各色のトナー画像が形成され、一次転写ローラ5Y,5M,5C,5Bkにより、回動する無端ベルト状中間転写体70上に逐次転写されて重畳され、カラー画像が形成される。そして、給紙カセット20内に収容された転写材(定着された最終画像を担持する画像支持体:例えば普通紙、透明シートなど)Pが給紙手段21により給紙され、複数の中間ローラ22A,22B,22C,22D、レジストローラ23を経て、二次転写ローラ5bに搬送され、当該転写材P上にカラー画像が一括転写される。カラー画像が転写された転写材Pは、定着手段24により定着処理され、排紙ローラ25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。
一方、二次転写ローラ5bにより転写材Pにカラー画像を転写した後、転写材Pを曲率分離した無端ベルト状中間転写体70は、クリーニング手段6bにより残留トナーが除去される。
〔トナーおよび現像剤〕
本発明の画像形成装置に用いられるトナーは、粉砕トナーであっても重合トナーであってもよいが、本発明に係る画像形成装置においては、高い画質の画像が得られる観点から、重合法で作製された重合トナーを用いることが好ましい。
重合トナーとは、トナーを形成する結着樹脂の生成とトナー粒子形状の形成が、結着樹脂を得るための原料モノマーの重合と、必要によりその後の化学的処理とにより並行して行われて得られるトナーを意味する。
より具体的には、懸濁重合、乳化重合などの重合反応により樹脂微粒子を得る工程と、必要によりその後に行われる樹脂微粒子同士を融着させる工程を経て形成されるトナーを意味する。
本発明の画像形成装置に用いられるトナーとしては、結着樹脂が結晶性樹脂からなるものを用いることが好ましい。トナーとして結晶性樹脂からなる結着樹脂を含有するものを用いることによって、得られる画像におけるカブリの発生を抑制することができる。これは、現像手段4Y,4M,4C,4Bkにおいてトナーが摩擦帯電されたときの帯電のバラツキが低減されることによるものと考えられる。
トナーの体積平均粒径、すなわち、上記50%体積粒径(Dv50)は2〜9μm、より好ましくは3〜7μmであることが望ましい。この範囲とすることにより、解像度を高くすることができる。さらに上記の範囲と組み合わせることにより、小粒径トナーでありながら、微細な粒径のトナーの存在量を少なくすることができ、長期に亘ってドット画像の再現性が改善され、鮮鋭性の良好な、安定した画像を形成することができる。
本発明に係るトナーは、それのみで一成分現像剤として用いてもよく、キャリアと混合して二成分現像剤として用いてもよい。
一成分現像剤として用いる場合は、非磁性一成分現像剤、あるいはトナー中に0.1〜0.5μm程度の磁性粒子を含有させ磁性一成分現像剤としたものが挙げられ、いずれも使用することができる。
また、キャリアと混合して二成分現像剤として用いる場合は、キャリアの磁性粒子として、鉄、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来から公知の材料を用いることができ、特にフェライト粒子が好ましい。上記磁性粒子は、その体積平均粒径としては15〜100μm、より好ましくは25〜80μmのものがよい。
キャリアの体積平均粒径の測定は、代表的には湿式分散機を備えたレーザー回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定することができる。
キャリアは、磁性粒子がさらに樹脂により被覆されているもの、あるいは樹脂中に磁性粒子を分散させたいわゆる樹脂分散型キャリアが好ましい。コーティング用の樹脂組成としては、特に限定はないが、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレンアクリル樹脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂あるいはフッ素含有重合体系樹脂などが用いられる。また、樹脂分散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えば、スチレンアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、フェノール樹脂などを使用することができる。
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明の実施形態は上記の例に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔金属酸化物微粒子の表面処理例1〕
数平均一次粒径が35nmであるルチル型酸化チタン「MT−500SA」(テイカ社製)500質量部、表面処理剤:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン「KBM−503」(信越化学工業社製)65質量部、トルエン1500質量部を撹拌混合した後、ビーズミルにより、ミル滞留時間25分間、温度35℃で湿式解砕処理を行い、得られたスラリーから、減圧蒸留によりトルエンを分離除去した。得られた乾燥物を120℃で2時間加熱することにより、表面処理剤の焼き付けを行った。その後、ピンミルにより粉砕し、有機処理されたルチル型酸化チタンよりなる金属酸化物微粒子〔1〕を得た。
〔金属酸化物微粒子の表面処理例2〕
金属酸化物微粒子の表面処理例1において、表面処理剤として3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの代わりに、メチルハイドロジェンポリシロキサン(MHPS):1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン(信越化学工業社製)を用いたこと以外は同様にして、有機処理されたルチル型酸化チタンよりなる金属酸化物微粒子〔2〕を得た。
〔金属酸化物微粒子の表面処理例3〕
金属酸化物微粒子の表面処理例1において、ルチル型酸化チタンの代わりに、アナターゼ型酸化チタン「JA−1」(テイカ社製)を用いたこと以外は同様にして、有機処理されたアナターゼ型酸化チタンよりなる金属酸化物微粒子〔3〕を得た。
〔金属酸化物微粒子の表面処理例4〕
金属酸化物微粒子の表面処理例1において、ルチル型酸化チタンの代わりに、酸化スズ「CIK」(ナノテック社製)を用いたこと以外は同様にして、有機処理された酸化スズよりなる金属酸化物微粒子〔4〕を得た。
〔金属酸化物微粒子の表面処理例5〕
金属酸化物微粒子の表面処理例1において、表面処理剤として信越化学工業社製の3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの代わりに、トリストリメチルシロキシシラン(TTMSS)を用いたこと以外は同様にして、有機処理されたルチル型酸化チタンよりなる金属酸化物微粒子〔5〕を得た。
〔p型半導体微粒子の表面処理例1〕
数平均一次粒径が20nmであるCuAlO2 100質量部、表面処理剤:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン「KBM−503」(信越化学工業社製)10質量部、メチルエチルケトン1000質量部を湿式サンドミル(径0.5mmのアルミナビーズ)に入れ、30℃で6時間混合し、その後、メチルエチルケトンとアルミナビーズを濾別し、60℃で乾燥することにより、表面処理されたp型半導体微粒子〔1〕を得た。
〔p型半導体微粒子の表面処理例2〕
p型半導体微粒子の表面処理例1において、CuAlO2 の代わりに、CuInO2 を用いたこと以外は同様にして、表面処理されたp型半導体微粒子〔2〕を得た。
〔p型半導体微粒子の表面処理例3〕
数平均一次粒径が30nmであるSrCu2 2 100質量部、表面処理剤:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン「KBM−503」(信越化学工業社製)30質量部、メチルエチルケトン1000質量部を湿式サンドミル(径0.5mmのアルミナビーズ)に入れ、30℃で6時間混合し、その後、メチルエチルケトンとアルミナビーズを濾別し、60℃で乾燥することにより、表面処理されたp型半導体微粒子〔3〕を得た。
〔p型半導体微粒子の表面処理例4〕
p型半導体微粒子の表面処理例3において、SrCu2 2 の代わりに、BaCu2 2 を用いたこと以外は同様にして、表面処理されたp型半導体微粒子〔4〕を得た。
〔p型半導体微粒子の表面処理例5〕
p型半導体微粒子の表面処理例1において、表面処理剤として3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの代わりに、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン「KBM−502」(信越化学工業社製)を用いたこと以外は同様にして、表面処理されたp型半導体微粒子〔5〕を得た。
〔感光体の作製例1〕
(1)導電性支持体の作製
直径80mmの円筒状のアルミニウム支持体の表面を切削加工することにより、導電性支持体〔1〕を得た。
(2)中間層の形成
下記原料を分散機としてサンドミルを用いて10時間の分散を行って分散液を得、当該分散液を、同じ溶媒によって2倍に希釈し、この溶液を一夜静置した後、日本ポール社製のリジメッシュ5μmフィルターを使用して濾過することにより、中間層形成用塗布液〔1〕を調製した。
・ポリアミド樹脂「CM8000」(東レ社製) 1質量部
・金属酸化物微粒子〔1〕 3質量部
・メタノール 10質量部
このようにして得られた中間層形成用塗布液〔1〕を、洗浄した導電性支持体〔1〕の外周面に浸漬塗布法で塗布し、乾燥することにより、乾燥膜厚2μmの中間層〔1〕を形成した。
(3)電荷発生層の形成
(3−1)電荷発生物質の調製
1,3−ジイミノイソインドリンとチタニウムテトラ−n−ブトキシドとから粗チタニルフタロシアニンを合成し、得られた粗チタニルフタロシアニンを硫酸に溶解させた溶液を、水に注入して結晶を析出させた。この溶液を濾過した後、得られた結晶を水で十分に洗浄して、ウエットペースト品を得た。次いで、ウエットペースト品を冷凍庫にて凍結させ、再度解凍した後、濾過および乾燥することにより、無定型チタニルフタロシアニンを得た。
得られた無定型チタニルフタロシアニンと、(2R,3R)−2,3−ブタンジオールとを、無定型チタニルフタロシアニンに対する(2R,3R)−2,3−ブタンジオールの当量比が0.6となるように、オルトジクロロベンゼン(ODB)中にて混合した。得られた混合物を、60〜70℃で6時間加熱撹拌し、得られた溶液を一夜静置した後、メタノールをさらに添加して結晶を析出させた。この溶液を濾過した後、得られた結晶をメタノールで洗浄することにより、(2R,3R)−2,3−ブタンジオール付加体チタニルフタロシアニンを含有する顔料よりなる電荷発生物質〔CG−1〕を得た。
電荷発生物質〔CG−1〕のX線回折スペクトルを測定した結果、8.3°、24.7°、25.1°、26.5°にピークが確認された。得られた電荷発生物質〔CG−1〕は、チタニルフタロシアニンと(2R,3R)−2,3−ブタンジオールの1:1付加体と、チタニルフタロシアニン(非付加体)との混合物であると推定される。
(3−2)電荷発生層の形成
下記原料を混合し、循環式超音波ホモジナイザー「RUS−600TCVP」(株式会社日本精機製作所製、19.5kHz,600W)を用いて循環流量40L/Hで0.5時間分散し、電荷輸送層形成用塗布液〔1〕を調製した。
・電荷発生物質〔CG−1〕 24質量部
・ポリビニルブチラール樹脂「エスレックBL−1」(積水化学社製) 12質量部
・溶媒:メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=4/1(V/V) 400質量部
上記中間層〔1〕上に、この電荷発生層形成用塗布液〔1〕を浸漬塗布法により塗布して塗布膜を形成し、この塗布膜を乾燥し、層厚0.5μmの電荷輸送層〔1〕を形成した。
(4)電荷輸送層の形成
下記原料を混合して溶解し、電荷輸送層形成用塗布液〔1〕を調製した。
・電荷輸送物質:4,4′−ジメチル−4″−(β−フェニルスチリル)トリフェニルアミン) 225質量部
・電荷輸送層用バインダー樹脂:ポリカーボネート樹脂「Z300」(三菱ガス化学社製) 300質量部
・酸化防止剤「Irganox1010」(BASFジャパン社製) 6質量部
・溶媒:THF 1600質量部
・溶媒:トルエン 400質量部
・シリコーンオイル「KF−54」(信越化学社製) 1質量部
上記電荷発生層〔1〕上に、この電荷輸送層形成用塗布液〔1〕を浸漬塗布法により塗布して塗布膜を形成し、この塗布膜を乾燥し、層厚20μmの電荷輸送層〔1〕を形成した。
(5)保護層の形成
・p型半導体微粒子〔1〕 100質量部
・重合性化合物:トリメチロールプロパントリメタクリレート(サートマー社製)
100質量部
・重合開始剤:「イルガキュアー819」(BASFジャパン社製) 15質量部
・溶媒:2−ブタノール 500質量部
からなる塗布液組成物を混合撹拌して十分に溶解・分散し、表面保護層形成用塗布液〔1〕を調製した。
この表面保護層形成用塗布液〔1〕を、円形スライドホッパー塗布機を用いて電荷輸送層〔1〕上に塗布した後、キセノンランプを用いて紫外線を1分間照射することにより、乾燥膜厚2.0μmの保護層〔1〕を形成し、これにより、感光体〔1〕を作製した。
〔感光体の作製例2〕
感光体の作製例1において、金属酸化物微粒子〔1〕の代わりに、金属酸化物微粒子〔2〕を用いたこと以外は同様にして、感光体〔2〕を得た。
〔感光体の作製例3〕
感光体の作製例1において、p型半導体微粒子〔1〕の代わりに、p型半導体微粒子〔2〕を用いたこと以外は同様にして、感光体〔3〕を得た。
〔感光体の作製例4〕
感光体の作製例1において、p型半導体微粒子〔1〕の代わりに、p型半導体微粒子〔3〕を用いたこと以外は同様にして、感光体〔4〕を得た。
〔感光体の作製例5〕
感光体の作製例1において、p型半導体微粒子〔1〕の代わりに、p型半導体微粒子〔4〕を用いたこと以外は同様にして、感光体〔5〕を得た。
〔感光体の作製例6〕
感光体の作製例1において、金属酸化物微粒子〔1〕の代わりに、金属酸化物微粒子〔3〕を用いたこと以外は同様にして、感光体〔6〕を得た。
〔感光体の作製例7〕
感光体の作製例1において、金属酸化物微粒子〔1〕の代わりに、金属酸化物微粒子〔4〕を用いたこと以外は同様にして、感光体〔7〕を得た。
〔感光体の作製例8〕
感光体の作製例1において、金属酸化物微粒子〔1〕の代わりに、表面処理を行っていないアナターゼ型酸化チタン「JA−1」(テイカ社製)(金属酸化物微粒子〔6〕)を用いたこと以外は同様にして、感光体〔8〕を得た。
〔感光体の作製例9〕
感光体の作製例1において、金属酸化物微粒子〔1〕の代わりに、表面処理を行っていない酸化スズ「CIK」(ナノテック社製)(金属酸化物微粒子〔7〕)を用いたこと以外は同様にして、感光体〔9〕を得た。
〔感光体の作製例10〕
感光体の作製例1において、下記のように中間層を形成したことの他は同様にして、感光体〔10〕を作製した。
(2)中間層の形成
下記式(N−1)で表されるポリアミド樹脂(N−1)100質量部を、エタノール/n−プロピルアルコール/テトラヒドロフラン(体積比45/20/35)の混合溶媒1700質量部に加え、20℃で撹拌混合し、この溶液に、金属酸化物微粒子〔1〕97質量部および金属酸化物微粒子〔2〕226質量部を添加し、ビーズミルにより、ミル滞留時間5時間として分散させた。この溶液を一昼夜静置した後、日本ポール社製のリジメッシュ5μmフィルターを使用して50kPaの圧力下で濾過することにより、中間層形成用塗布液〔2〕を調製した。
このようにして得られた中間層形成用塗布液〔2〕を、洗浄した導電性支持体〔1〕の外周面に浸漬塗布法で塗布し、120℃で30分間乾燥することにより、乾燥膜厚2μmの中間層〔2〕を形成した。
Figure 0006197803
〔感光体の作製例11〕
感光体の作製例10において、金属酸化物微粒子〔1〕の代わりに金属酸化物微粒子〔3〕を用いると共に、金属酸化物微粒子〔2〕の代わりに金属酸化物微粒子〔5〕を用いたこと以外は同様にして、感光体〔11〕を得た。
〔感光体の作製例12〕
感光体の作製例2において、p型半導体微粒子〔1〕の代わりに、p型半導体微粒子〔5〕を用いたこと以外は同様にして、感光体〔12〕を得た。
〔感光体の作製例13〕
感光体の作製例1において、中間層および表面保護層をそれぞれ下記のように形成したことの他は同様にして、感光体〔13〕を作製した。
(2)中間層の形成
・ポリアミド樹脂(N−1) 10質量部
・表面処理を行っていないルチル型酸化チタン粒子(金属酸化物微粒子〔8〕)
30質量部
・メタノール 90質量部
・エタノール 5質量部
下記組成物を、循環式湿式分散機を用いて分散し、この溶液を一昼夜静置した後、日本ポール社製のリジメッシュ5μmフィルターを使用して50kPaの圧力下で濾過することにより、中間層形成用塗布液〔3〕を調製した。
このようにして得られた中間層形成用塗布液〔3〕を、洗浄した導電性支持体〔1〕の外周面に浸漬塗布法で塗布し、120℃で30分間乾燥することにより、乾燥膜厚2μmの中間層〔3〕を形成した。
(5)表面保護層の形成
・3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランで表面処理した酸化スズ
150質量部
・重合性化合物:トリメチロールプロパントリメタクリレート(サートマー社製)
100質量部
・重合開始剤:「イルガキュアー819」(BASFジャパン社製) 12.5質量部
・溶媒:2−ブタノール 320質量部
からなる塗布液組成物を混合撹拌して十分に溶解・分散し、表面保護層形成用塗布液〔2〕を調製した。
この表面保護層形成用塗布液〔2〕を、円形スライドホッパー塗布機を用いて電荷輸送層〔1〕上に塗布した後、メタルハライドランプを用いて紫外線を1分間照射することにより、乾燥膜厚3.0μmの表面保護層〔2〕を形成し、これにより、感光体〔13〕を作製した。
〔感光体の作製例14〕
感光体の作製例13において、金属酸化物微粒子〔8〕の代わりに、金属酸化物微粒子〔6〕を用いたこと以外は同様にして、感光体〔14〕を得た。
〔感光体の作製例15〕
感光体の作製例13において、金属酸化物微粒子〔8〕の代わりに、金属酸化物微粒子〔4〕を用いたこと以外は同様にして、感光体〔15〕を得た。
〔感光体の作製例16〕
感光体の作製例13において、金属酸化物微粒子〔8〕の代わりに、金属酸化物微粒子〔1〕を用いたこと以外は同様にして、感光体〔16〕を得た。
〔感光体の作製例17〕
感光体の作製例13において、金属酸化物微粒子〔8〕の代わりに、金属酸化物微粒子〔2〕を用いたこと以外は同様にして、感光体〔17〕を得た。
〔実施例1〜10、参考例1,2、比較例1〜5〕
市販のフルカラー複合機「bizhub PRO C8000」(コニカミノルタ社製)を、プリント速度が120枚/分となるよう改造し、感光体〔1〕〜〔17〕を、各色について同様のものが搭載されるよう、それぞれ設置して評価を行った。
まず、温度23℃、湿度50%RHの環境下で、画像比率6%の文字画像をA4横送りで各1万枚両面連続プリントを行う耐久試験を実施し、耐久試験後に、画像メモリおよびカブリについての評価を行った。
(1)画像メモリの評価
耐久試験後に、ベタ黒像およびベタ白像が混在した画像を10枚連続してプリントし、続いて均一なハーフトーン画像を5枚連続してプリントし、このハーフトーン画像中におけるベタ黒像およびベタ白像の履歴の発生、すなわちメモリの発生を目視で観察し、以下の評価基準に従って評価した。結果を表1に示す。
−評価基準−
R5:いずれのハーフトーン画像においてもメモリが観察されない(合格)
R4:1〜4枚目のハーフトーン画像において軽微なメモリが観察されるが、5枚目のハーフトーン画像においてはメモリが観察されない(合格)
R3:5枚目のハーフトーン画像において軽微なメモリが観察されるが実用上問題ないレベル(合格)
R2:1〜4枚目のハーフトーン画像においてメモリが明確に観察され、実用上問題となるレベル(不合格)
R1:いずれのハーフトーン画像においてもメモリが明確に観察される(不合格)
(2)カブリの評価
耐久試験後に、画像が形成されていない転写材「PODグロスコート」(A3サイズ、100g/m2 )(王子製紙社製)を、ブラックの位置まで搬送し、グリッド電圧−800V、現像バイアス−650Vの条件で、無地画像(白ベタ画像)を形成し、得られた転写材上のカブリの有無を目視で観察した。同様に、グリッド電圧−800V、現像バイアス−650Vの条件で、黄色ベタ画像を形成し、得られた転写材上のカブリの有無を目視で観察した。そして、以下の評価基準に従って評価した。結果を表1に示す。
−評価基準−
R5:白ベタ画像および黄ベタ画像のいずれにおいてもカブリが観察されない(合格)
R4:白ベタ画像および黄ベタ画像のいずれか一方において、拡大すると僅かにカブリが観察されるが、実用上問題ないレベル(合格)
R3:白ベタ画像および黄ベタ画像のいずれにおいても拡大するとカブリが観察されるが、実用上問題ないレベル(合格)
R2:白ベタ画像および黄ベタ画像のいずれか一方において、目視で僅かにカブリが観察される(不合格)
R1:白ベタ画像および黄ベタ画像のいずれか一方において、カブリが目立って観察される(不合格)
Figure 0006197803

1a 導電性支持体
1b 中間層
1bA 特定の金属酸化物微粒子
1c 電荷発生層
1d 電荷輸送層
1e 表面保護層
1eA p型半導体微粒子
1f 有機感光層
1,1Y,1M,1C,1Bk 感光体
2Y,2M,2C,2Bk 帯電手段
3Y,3M,3C,3Bk 露光手段
4Y,4M,4C,4Bk 現像手段
5Y,5M,5C,5Bk 一次転写ローラ
5b 二次転写ローラ
6Y,6M,6C,6Bk,6b クリーニング手段
7 無端ベルト状中間転写体ユニット
8 筐体
10Y,10M,10C,10Bk 画像形成ユニット
20 給紙カセット
21 給紙手段
22A,22B,22C,22D 中間ローラ
23 レジストローラ
24 定着手段
25 排紙ローラ
26 排紙トレイ
70 無端ベルト状中間転写体
71,72,73,74 ローラ
82L,82R 支持レール
A 本体
SC 原稿画像読み取り装置
P 転写材

Claims (4)

  1. 導電性支持体上に、中間層、感光層および表面保護層がこの順に積層されてなる電子写真感光体において、
    前記感光層が、チタニルフタロシアニンと(2R,3R)−2,3−ブタンジオールの1:1付加体と、チタニルフタロシアニン(非付加体)との混合物よりなる電荷発生物質を含有するものであり、
    前記表面保護層が、樹脂中にp型半導体微粒子を含有するものであり、
    前記表面保護層を構成する前記樹脂が、少なくともアクリロイル基またはメタクリロイル基を有する架橋性の重合性化合物の重合物である硬化樹脂であり、
    前記p型半導体微粒子が、表面に反応性有機基を有する表面処理剤に由来の構造を有する、下記一般式(1)で表される化合物または下記一般式(2)で表される化合物からなるものであり、
    一般式(1):CuM 1 2
    〔式中、M 1 は、周期表の第13族の元素を表す。〕
    一般式(2):M 2 Cu 2 2
    〔式中、M 2 は、周期表の第2族の元素を表す。〕
    前記中間層が、樹脂中に金属酸化物微粒子を含有するものであって、前記金属酸化物微粒子が、未処理の酸化スズ粒子、有機化合物で表面処理された酸化スズ粒子、未処理のアナターゼ型酸化チタン粒子、有機化合物で表面処理されたアナターゼ型酸化チタン粒子、下記一般式(a)で表されるアルコキシシランで表面処理されたルチル型酸化チタン粒子から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする電子写真感光体。
    一般式(a):R1 −Si−(X)3
    〔上記一般式(a)中、R1 は、メタクリロキシ基またはアクリロキシ基を含有する、炭素数1〜10のアルキル基を表し、Xは、炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。〕
  2. 前記中間層に含有される金属酸化物微粒子が、無機酸化物で表面処理され、さらに、有機化合物で表面処理されたものであることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 電子写真方式の画像形成装置であって、請求項1または請求項2の電子写真感光体を備えることを特徴とする画像形成装置。
  4. 電子写真方式の画像形成方法であって、請求項1または請求項2の電子写真感光体を用いることを特徴とする画像形成方法。
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