JP6331501B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置において用いられる電子写真感光体に関する。
従来、電子写真方式の画像形成装置において用いられる電子写真感光体(以下、単に「感光体」ともいう。)としては、無機感光体および有機感光体が知られている。
ここにいう「電子写真方式」とは一般に、光導電性の感光体をまず暗所で、例えばコロナ放電によって帯電させ、次いで露光し、露光部のみの電荷を選択的に逸散させて静電潜像を得て、この潜像部を染料、顔料などの着色剤および樹脂材料などで構成されるトナーで現像し、可視化して画像を形成する画像形成プロセスである。
有機感光体は、無機感光体に比べ、感光波長域の自由度、成膜性、可撓性、膜の透明性、量産性、毒性やコスト面などにおいて利点を有するため、現在ではほとんどの感光体には有機感光体が用いられている。
近年、有機感光体には、高い耐久性が求められている。
例えば特許文献1には、保護層に硬化性樹脂と、酸化スズなどの導電性微粒子よりなる反応性処理フィラーと、電荷(ホール)輸送剤とが含有されてなる感光体が提案されている。
しかしながら、このような感光体においては、反応性処理フィラーが導電性微粒子であるため、帯電時に局所的なリークが発生しやすく、カブリなどの画像欠陥が発生するという問題がある。また、電荷輸送剤と導電性微粒子とが独立して電荷輸送を行うため効果的な電荷輸送ができず、画像濃度安定性やドット再現性が十分に得られないという問題がある。
例えば特許文献2には、保護層にP型半導体微粒子が含有されてなる感光体が提案されている。
しかしながら、このような感光体においては、電荷輸送層からのホールの注入効率が低く、連続印字時の画像濃度安定性が得られないという問題がある。また、P型半導体微粒子のみで電荷輸送を行うため拡散しやすく、ドットの再現性が低下するという問題がある。
特開2013−61625号公報 特開2013−130603号公報
本発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、その目的は、高い耐久性を維持しながら、形成される画像に高い濃度安定性およびドット再現性が得られる電子写真感光体を提供することにある。
本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に感光層が形成され、この感光層上に表面層が形成されてなる電子写真感光体において、
前記表面層は、P型半導体微粒子および有機化合物よりなる電荷輸送剤を含有し、
前記P型半導体微粒子が、CuAlO 2 、CuGaO 2 およびCuInO 2 の少なくともいずれか一種からなり、
前記電荷輸送剤が下記一般式(1)で表されるトリフェニルアミン骨格を有する化合物であることを特徴とする。
Figure 0006331501
上記一般式(1)中、Ra、RbおよびRcは、各々独立に、水素原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルキル基またはメトキシ基を示す。mおよびnは0、oは1、ZaおよびZbは単結合であり、r、sおよびtは、各々独立に0〜2の整数を示す。Ra、Rb、Rc、ZaおよびZbが複数存在する場合には、それぞれ同一のものであっても異なるものであってもよい。
本発明の電子写真感光体においては、前記表面層には、架橋性の重合性化合物を重合反応することによって得られる樹脂が含有されており、
前記樹脂が、重合性化合物に活性線を照射することによって得られるものであることが好ましい。
本発明の電子写真感光体によれば、表面層にP型半導体微粒子および有機化合物よりなる電荷輸送剤が含有されていることにより、高い耐久性を維持しながら、形成される画像に高い濃度安定性およびドット再現性が得られる。
本発明の感光体が備えられる画像形成装置の一例における構成を示す説明用断面図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
〔電子写真感光体〕
本発明の感光体の層構成は、導電性支持体上に、感光層が形成され、この感光層上に表面層が形成されてなるものであれば特に限定されないが、具体的には下記(1)および(2)に示すように、感光層および表面層がこの順に積層されてなる層構成が挙げられる。
(1)導電性支持体上に、中間層、感光層として電荷発生層および電荷輸送層、並びに表面層がこの順に積層されてなる層構成。
(2)導電性支持体上に、中間層、感光層として電荷発生物質および電荷輸送物質を含む単層、並びに表面層がこの順に積層されてなる層構成。
本発明の感光体は、有機感光体であり、有機感光体とは電子写真感光体の構成に必要不可欠な電荷発生機能および電荷輸送機能の少なくとも一方の機能が有機化合物によって発現される電子写真感光体を意味し、公知の有機電荷発生物質または有機電荷輸送物質から構成された感光体、電荷発生機能と電荷輸送機能とを高分子錯体で構成した感光体などを含むものとする。
〔表面層〕
本発明の感光体を構成する表面層は、P型半導体微粒子および電荷輸送剤を含有する。具体的には、表面層は、バインダー樹脂中に、P型半導体微粒子および電荷輸送剤が分散されてなるものである。
本発明の感光体においては、表面層にP型半導体微粒子が含有されていることにより、フィラー効果が得られ、高い膜硬度が得られる。従って、高い耐久性が得られる。そして、本発明においては、P型半導体微粒子および有機化合物よりなる電荷輸送剤が含有されていることにより、当該電荷輸送剤をP型半導体微粒子に対して粒径が小さいものとすることができるため、電荷輸送剤をP型半導体微粒子間に効果的に配列させることができるので、電荷輸送層からのホール注入率が向上する。さらに、P型半導体微粒子と電荷輸送剤との間で電荷授受を行いながらホール輸送を行うため、露光に対して忠実に静電潜像を形成することができる。以上のことから、形成される画像に高い濃度安定性およびドット再現性が得られる。
表面層を構成するバインダー樹脂としては、高い耐久性を維持する観点から、硬化性樹脂が好ましく、特に、架橋性の重合性化合物を重合反応することによって得られる架橋型硬化性樹脂が好ましい。また、硬化性樹脂としては、例えばメラミン樹脂などの熱硬化性樹脂を用いることもできる。
架橋性の重合性化合物としては、具体的には、2個以上のラジカル重合性官能基を有する重合性化合物(以下、「多官能ラジカル重合性化合物」ともいう。)が挙げられる。このようなバインダー樹脂は、紫外線や電子線などの活性線の照射により、多官能ラジカル重合性化合物を重合反応し、硬化させることにより形成されるものである。
架橋性の重合性化合物としては、多官能ラジカル重合性化合物と共に、ラジカル重合性官能基を1個有する化合物(以下、「単官能ラジカル重合性化合物」ともいう。)を併用することもできる。単官能ラジカル重合性化合物を用いる場合においては、その割合は、バインダー樹脂を形成するためのモノマー全量に対して20質量%以下が好ましい。
ラジカル重合性官能基としては、例えば、ビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基などが挙げられる。
多官能ラジカル重合性化合物としては、少ない光量あるいは短い時間での硬化が可能であることから、ラジカル重合性官能基としてアクリロイル基(CH2 =CHCO−)またはメタクリロイル基(CH2 =CCH3 CO−)を2個以上有するアクリル系モノマーまたはこれらのオリゴマーであることが特に好ましい。従って、樹脂としてはアクリル系モノマーまたはそのオリゴマーにより形成されるアクリル系樹脂が好ましい。
本発明においては、多官能ラジカル重合性化合物は単独で用いても、混合して用いてもよい。また、これらの多官能ラジカル重合性化合物は、モノマーを用いてもよいが、オリゴマー化して用いてもよい。
以下、多官能ラジカル重合性化合物の具体例を示す。
Figure 0006331501
Figure 0006331501
ただし、上記の例示化合物(M1)〜(M14)を示す化学式において、Rはアクリロイル基(CH2 =CHCO−)を示し、R’はメタクリロイル基(CH2 =CCH3 CO−)を示す。
(P型半導体微粒子)
表面層を構成するP型半導体微粒子は、電荷を輸送するキャリアとしてホール(正孔)が用いられるものである。
本発明において用いられるP型半導体微粒子としては、例えば、CuMO2 (ただし、MはAl、GaまたはInを示す。)などが挙げられる。
P型半導体微粒子の数平均一次粒径は、15〜200nmが好ましく、特に好ましくは、20〜50nmである。
P型半導体微粒子の数平均一次粒径が15nm以上であることにより、分散性を確保することができる。また、P型半導体微粒子の数平均一次粒径が200nm以下であることにより、形成される画像に高いドット再現性が得られる。
本発明において、P型半導体微粒子の数平均一次粒径は、以下のようにして測定される。
走査型電子顕微鏡(例えば日本電子製:JSM−7500F)により100000倍の拡大写真を撮影する。ランダムに300個の粒子をスキャナーにより取り込んだ写真画像(凝集粒子は除いた)を自動画像処理解析装置「LUZEX AP(ソフトウエアバージョン Ver.1.32)」(ニレコ社製)を使用して数平均一次粒径を算出する。
P型半導体微粒子は、表面層中5〜25体積%の割合で含有されることが好ましく、より好ましくは10〜25体積%である。
P型半導体微粒子の含有割合が5体積%以上であることにより、露光後の残留電位の上昇が抑制される。また、P型半導体微粒子の含有割合が25体積%以下であることにより、潜像拡散が抑制される。
P型半導体微粒子は、例えば焼結法により作製することができる。具体的には、P型半導体微粒子としてCuAlO2 を用いる場合、Al(純度99.9%)とCuO(99.9%)を1:1のモル比で混合し、Ar雰囲気中で1100℃の温度で4日間仮焼した後、ペレット状に成型し1100℃で2日間焼結することで焼結体を得る。その後、数100μmまで粗粉砕した後、得られた粗粒子と溶媒を用いて、湿式メディア分散型装置を使用して、微粉砕することにより所望の粒径のCuAlOを得ることができる。
また、P型半導体微粒子の他の作製方法としては、例えばプラズマ法が挙げられる。プラズマ法としては、直流プラズマアーク法、高周波プラズマ法、プラズマジェット法などの方法が挙げられる。
直流プラズマアーク法では、金属合金を消費アノード電極とする。そして、カソード電極からプラズマフレームを発生させる。そして、アノード側の金属合金を加熱、蒸発させ、金属合金の蒸気を酸化、冷却することにより、P型半導体微粒子を得ることができる。
高周波プラズマ法では、大気圧力のもとでガスを高周波誘導放電によって加熱したときに発生する熱プラズマを利用する。このうちプラズマ蒸発法では、不活性ガスプラズマ中心に固体粒子を注入し、プラズマ中を通過する間に蒸発させ、この高温蒸気を急冷凝縮することにより超微粒子を得ることができる。
プラズマ法は、不活性ガスのアルゴン、および2原子分子ガスである水素や窒素、酸素雰囲気中でアーク放電すると、アルゴンプラズマ、水素プラズマなどが得られるが、特に2原子分子ガスが解離して生じた水素(窒素、酸素)プラズマは分子状ガスに比べて極めて反応性に富んでいるので、不活性ガスのプラズマと区別して反応性アークプラズマとも呼ばれている。このうち、酸素プラズマ法は、P型半導体微粒子を生成する方法として効果的である。
本発明において、P型半導体微粒子は、ラジカル重合性官能基を有する表面処理剤によって表面処理されたものであってもよい。具体的には、原料となるP型半導体微粒子(以下、「未処理P型半導体微粒子」ともいう。)がラジカル重合性官能基を有する表面処理剤によって表面処理されることにより、未処理P型半導体微粒子表面にラジカル重合性官能基が導入されたものである。
このような表面処理剤としては、P型半導体微粒子表面に存在するヒドロキシ基などと反応するものが好ましく、例えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤などが挙げられる。
また、ラジカル重合性官能基を有する表面処理剤において、ラジカル重合性反応基としては、例えば、ビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基などが挙げられる。このようなラジカル重合性反応基は、樹脂を形成するための重合性化合物とも反応して強固な表面層を形成することができる。
ラジカル重合性反応基を有する表面処理剤としては、ビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基などのラジカル重合性反応基を有するシランカップリング剤が好ましい。
以下、表面処理剤の具体例を以下に示す。
S−1:CH2 =CHSi(CH3 )(OCH3 2
S−2:CH2 =CHSi(OCH3 3
S−3:CH2 =CHSiCl3
S−4:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(CH3 )(OCH3 2
S−5:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(OCH3 3
S−6:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(OC2 5 )(OCH3 2
S−7:CH2 =CHCOO(CH2 3 Si(OCH3 3
S−8:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(CH3 )Cl2
S−9:CH2 =CHCOO(CH2 2 SiCl3
S−10:CH2 =CHCOO(CH2 3 Si(CH3 )Cl2
S−11:CH2 =CHCOO(CH2 3 SiCl3
S−12:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 2 Si(CH3 )(OCH3 2
S−13:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 2 Si(OCH3 3
S−14:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 3 Si(CH3 )(OCH3 2
S−15:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 3 Si(OCH3 3
S−16:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 2 Si(CH3 )Cl2
S−17:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 2 SiCl3
S−18:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 3 Si(CH3 )Cl2
S−19:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 3 SiCl3
S−20:CH2 =CHSi(C2 5 )(OCH3 2
S−21:CH2 =C(CH3 )Si(OCH3 3
S−22:CH2 =C(CH3 )Si(OC2 5 3
S−23:CH2 =CHSi(OCH3 3
S−24:CH2 =C(CH3 )Si(CH3 )(OCH3 2
S−25:CH2 =CHSi(CH3 )Cl2
S−26:CH2 =CHCOOSi(OCH3 3
S−27:CH2 =CHCOOSi(OC2 5 3
S−28:CH2 =C(CH3 )COOSi(OCH3 3
S−29:CH2 =C(CH3 )COOSi(OC2 5 3
S−30:CH2 =C(CH3 )COO(CH2 3 Si(OC2 5 3
S−31:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(CH3 2 (OCH3
S−32:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(CH3 )(OCOCH3 2
S−33:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(CH3 )(ONHCH3 2
S−34:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(CH3 )(OC6 5 2
S−35:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(C1021)(OCH3 2
S−36:CH2 =CHCOO(CH2 2 Si(CH2 6 5 )(OCH3 2
また表面処理剤としては、上記例示化合物(S−1)〜(S−36)に示すもの以外でも、ラジカル重合官能基を有するシラン化合物を用いてもよい。
表面処理剤は1種単独でまたは2種以上を混合して用いてもよい。
表面処理剤の使用量は、未処理P型半導体微粒子100体積部に対して5〜30体積部であることが好ましく、より好ましくは5〜20体積部である。
表面処理方法としては、例えば、未処理P型半導体微粒子と表面処理剤とを含むスラリー(固体粒子の懸濁液)を湿式解砕する方法が挙げられる。この方法により、未処理P型半導体微粒子の再凝集を防止すると同時に未処理P型半導体微粒子の表面処理が進行する。その後、溶媒を除去して粉体化する。
表面処理装置としては、例えば湿式メディア分散型装置が挙げられる。この湿式メディア分散型装置は、容器内にメディアとしてビーズを充填し、さらに回転軸と垂直に取り付けられた撹拌ディスクを高速回転させることにより、未処理P型半導体微粒子の凝集粒子を砕いて粉砕・分散する工程を有する装置であり、その構成としては、未処理P型半導体微粒子に表面処理を行う際に未処理P型半導体微粒子を十分に分散させ、かつ表面処理できる形式であれば限定されず、例えば、縦型・横型、連続式・回分式など、種々の様式が採用できる。具体的には、サンドミル、ウルトラビスコミル、パールミル、グレンミル、ダイノミル、アジテータミル、ダイナミックミルなどが使用できる。これらの分散型装置は、ボール、ビーズなどの粉砕媒体(メディア)を使用して衝撃圧壊、摩擦、せん断、ズリ応力などにより微粉砕、分散が行われる。
湿式メディア分散型装置で用いるビーズとしては、ガラス、アルミナ、ジルコン、ジルコニア、スチール、フリント石などを原材料としたボールが使用可能であるが、特にジルコニア製やジルコン製のものが好ましい。また、ビーズの大きさとしては、通常、直径1〜2mm程度のものを使用するが、本発明においては0.1〜1.0mm程度のものを用いることが好ましい。
湿式メディア分散型装置に使用するディスクや容器内壁には、ステンレス製、ナイロン製、セラミック製など種々の素材のものが使用できるが、本発明では特にジルコニアまたはシリコンカーバイドといったセラミック製のディスクや容器内壁が好ましい。
(電荷輸送剤)
表面層を構成する有機化合物よりなる電荷輸送剤としては、例えば、上記一般式(1)で表わされるトリフェニルアミン骨格を有する化合物が挙げられる。
上記一般式(1)中、RaおよびRbは、各々独立に、水素原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルキル基、メトキシ基、アクリロイル基またはメタクリロイル基を示す。
Rcは、水素原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルキル基、メトキシ基、アクリロイル基、メタクリロイル基または−CH=C(Rx)2 (ただし、Rxは、水素原子、フェニル基または置換基を有していてもよいアリール基)を示す。Rcとして、−CH=C(Rx)2 が選択される場合、アリール基における置換基としては、例えば、ヒドロキシアルキル基、アルキル基、メトキシ基などが挙げられる。
Ra、Rbおよび/またはRbが、アクリロイル基またはメタクリロイル基を示す場合においては、(Ra−Za)−、(Rb−Zb)−および/またはRc−の結合手の位置は、フェニル基(m,n,oが1の場合)または窒素原子(m,n,oが0の場合)に対してパラ位が好ましい。
ZaおよびZbは、各々独立に、単結合、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基または−CH2 CH2 O−を示す。
m、nおよびoは、各々独立に、0または1の整数を示す。r、sおよびtは、各々独立に0〜2の整数を示す。
一般式(1)においては、Ra、Rb、Rc、ZaおよびZbが複数存在する場合には、それぞれ同一のものであっても異なるものであってもよい。
以下、上記一般式(1)で表わされるトリフェニルアミン骨格を有する化合物の具体例を示す。
Figure 0006331501
Figure 0006331501
Figure 0006331501
Figure 0006331501
Figure 0006331501
Figure 0006331501
ただし、上記例示化合物No.1〜No.70を示す化学式において、Rは水素原子またはメチル基を示す。
上記一般式(1)で表されるトリフェニルアミン骨格を有する化合物のうち、mおよびnが0、oが1、Ra、RbおよびRcが、各々独立に、水素原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルキル基またはメトキシ基、ZaおよびZbが単結合であるものが好ましい。具体的には、上記例示化合物No.6〜No.17が好ましい。
一般式(1)で表わされるトリフェニルアミン骨格を有する化合物は、公知の合成方法、例えば、特開2006−143720号公報など開示されている方法で合成することができる。
電荷輸送剤は1種単独でまたは2種以上を混合して用いてもよい。
以上のような電荷輸送剤は、表面層中5〜25体積%の割合で含有されることが好ましく、より好ましくは5〜20体積%である。
電荷輸送剤の含有割合が5体積%以上であることにより、露光後の残留電位の上昇が抑制される。また、電荷輸送剤の含有割合が25体積%以下であることにより、膜硬度が確保されながらも潜像拡散が抑制される。
本発明において、表面層中のP型半導体微粒子および電荷輸送剤の体積比率は、表面層の形成工程において、P型半導体微粒子および電荷輸送剤の添加量(質量部)から換算することができる。例えば、有機物(電荷輸送剤など)の比重を1.1、P型半導体微粒子の比重を5として換算することができる。
本発明に係る表面層には、バインダー樹脂、P型半導体微粒子および電荷輸送剤の他に、他の成分が含有されていてもよく、例えば各種の酸化防止剤や、例えばフッ素原子含有樹脂粒子などの各種の滑剤粒子を加えることもできる。フッ素原子含有樹脂粒子としては、四フッ化エチレン樹脂、三フッ化塩化エチレン樹脂、六フッ化塩化エチレンプロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、二フッ化二塩化エチレン樹脂、およびこれらの共重合体の中から1種あるいは2種以上を適宜選択することが好ましいが、特に四フッ化エチレン樹脂、フッ化ビニリデン樹脂が好ましい。
表面層の層厚は、0.2〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.5〜6μmである。
以下、表面層以外の感光体の構成につき、上記(1)の層構成である場合について説明する。
〔導電性支持体〕
本発明の感光体を構成する導電性支持体は、導電性を有するものであればよく、例えば、アルミニウム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛およびステンレスなどの金属をドラムまたはシート状に成形したもの、アルミニウムや銅などの金属箔をプラスチックフィルムにラミネートしたもの、アルミニウム、酸化インジウム、酸化スズなどをプラスチックフィルムに蒸着したもの、導電性物質を単独またはバインダー樹脂と共に塗布して導電層を設けた金属、プラスチックフィルムおよび紙などが挙げられる。
〔中間層〕
本発明の感光体においては、導電性支持体と感光層の間にバリアー機能と接着機能を有する中間層を設けることもできる。種々の故障防止などを考慮すると、中間層を設けることが好ましい。
このような中間層は、例えば、バインダー樹脂(以下、「中間層用バインダー樹脂」ともいう。)および必要に応じて導電性粒子や金属酸化物粒子が含有されてなるものである。
中間層用バインダー樹脂としては、例えば、カゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ゼラチンなどが挙げられる。これらのなかでもアルコール可溶性のポリアミド樹脂が好ましい。
中間層には、抵抗調整の目的で各種の導電性粒子や金属酸化物粒子を含有させることができる。例えば、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマスなどの各種金属酸化物粒子を用いることができる。スズをドープした酸化インジウム、アンチモンをドープした酸化スズおよび酸化ジルコニウムなどの超微粒子を用いることができる。
このような金属酸化物粒子の数平均一次粒径は、0.3μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.1μm以下である。
これら金属酸化物粒子は1種単独でまたは2種以上を混合して用いてもよい。2種以上を混合した場合には、固溶体または融着の形をとってもよい。
導電性粒子または金属酸化物粒子の含有割合は、中間層用バインダー樹脂100質量部に対して20〜400質量部であることが好ましく、より好ましくは50〜350質量部である。
中間層の層厚は、0.1〜15μmであることが好ましく、より好ましくは0.3〜10μmである。
〔電荷発生層〕
本発明の感光体を構成する感光層における電荷発生層は、電荷発生物質およびバインダー樹脂(以下、「電荷発生層用バインダー樹脂」ともいう。)が含有されてなるものである。
電荷発生物質としては、例えば、スーダンレッド、ダイアンブルーなどのアゾ原料、ピレンキノン、アントアントロンなどのキノン顔料、キノシアニン顔料、ペリレン顔料、インジゴおよびチオインジゴなどのインジゴ顔料、ピランスロン、ジフタロイルピレンなどの多環キノン顔料、フタロシアニン顔料などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのなかでも、多環キノン顔料、チタニルフタロシアニン顔料が好ましい。これらの電荷発生物質は1種単独でまたは2種以上を混合して用いてもよい。
電荷発生層用バインダー樹脂としては、公知の樹脂を用いることができ、例えば、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、並びにこれらの樹脂の内2つ以上を含む共重合体樹脂(例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂)、ポリ−ビニルカルバゾール樹脂などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのなかでも、ポリビニルブチラール樹脂が好ましい。
電荷発生層中の電荷発生物質の含有割合は、電荷発生層用バインダー樹脂100質量部に対して1〜600質量部であることが好ましく、より好ましくは50〜500質量部である。
電荷発生層の層厚は、電荷発生物質の特性、電荷発生層用バインダー樹脂の特性、含有割合などにより異なるが、0.01〜5μmであることが好ましく、より好ましくは0.05〜3μmである。
〔電荷輸送層〕
本発明の感光体を構成する感光層における電荷輸送層は、電荷輸送物質およびバインダー樹脂(以下、「電荷輸送層用バインダー樹脂」ともいう。)が含有されてなるものである。
電荷輸送層の電荷輸送物質としては、電荷を輸送する物質として、例えば、トリフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物などが挙げられる。
電荷輸送層用バインダー樹脂は、公知の樹脂を用いることができ、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリルニトリル共重合体樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体樹脂などが挙げられるが、ポリカーボネート樹脂が好ましい。さらにはBPA(ビスフェノールA)型、BPZ(ビスフェノールZ)型、ジメチルBPA型、BPA−ジメチルBPA共重合体型のポリカーボネート樹脂などが耐クラック、耐磨耗性、帯電特性の点で好ましい。
電荷輸送層中の電荷輸送物質の含有割合は、電荷輸送層用バインダー樹脂100質量部に対して10〜500質量部であることが好ましく、より好ましくは20〜250質量部である。
電荷輸送層の層厚は、電荷輸送物質の特性、電荷輸送層用バインダー樹脂の特性および含有割合などによって異なるが、5〜40μmであることが好ましく、よりに好ましくは10〜30μmである。
電荷輸送層中には、酸化防止剤、電子導電剤、安定剤、シリコーンオイルなどを添加してもよい。酸化防止剤については特開2000−305291号公報、電子導電剤は特開昭50−137543号公報、同58−76483号公報などに開示されているものが好ましい。
〔感光体の製造方法〕
本発明の感光体の製造方法としては、例えば、下記工程を経ることにより製造することができる。
工程(1):導電性支持体の外周面に中間層形成用の塗布液を塗布し、乾燥することにより、中間層を形成する工程。
工程(2):導電性支持体上に形成された中間層の外周面に電荷発生層形成用の塗布液を塗布し、乾燥することにより電荷発生層を形成する工程。
工程(3):中間層上に形成された電荷発生層の外周面に電荷輸送層形成用の塗布液を塗布し、乾燥することにより電荷輸送層を形成する工程。
工程(4):電荷発生層上に形成された電荷輸送層の外周面に、表面層形成用の塗布液を塗布して塗膜を形成し、この塗膜を硬化処理することにより、表面層を形成する工程。
〔工程(1):中間層の形成〕
中間層は、溶媒中に中間層用バインダー樹脂を溶解させて塗布液(以下、「中間層形成用塗布液」ともいう。)を調製し、必要に応じて導電性粒子や金属酸化物粒子を分散させた後、当該塗布液を導電性支持体上に一定の膜厚に塗布して塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥することにより形成することができる。
中間層形成用塗布液中に導電性粒子や金属酸化物粒子を分散する手段としては、超音波分散機、ボールミル、サンドミル、ホモミキサーなどを使用することができるが、これらに限定されるものではない。
中間層形成用塗布液の塗布方法としては、例えば、浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング法、ブレードコーティング法、ビームコーティング法、スライドホッパー法、円形スライドホッパー法などの公知の方法が挙げられる。
塗膜の乾燥方法は、溶媒の種類、膜厚に応じて適宜選択することができるが、熱乾燥が好ましい。
中間層の形成工程において使用する溶媒としては、導電性粒子や金属酸化物粒子を良好に分散し、中間層用バインダー樹脂を溶解するものであればよい。具体的には、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、t−ブタノール、sec−ブタノールなどの炭素数1〜4のアルコール類が、バインダー樹脂の溶解性と塗布性能に優れ好ましい。また、保存性、粒子の分散性を向上するために、前記溶媒と併用でき、好ましい効果を得られる助溶媒としては、ベンジルアルコール、トルエン、メチレンクロライド、シクロヘキサノン、テトラヒドロフランなどが挙げられる。
中間層形成用塗布液中の中間層用バインダー樹脂の濃度は、中間層の層厚や生産速度に合わせて適宜選択される。
〔工程(2):電荷発生層の形成〕
電荷発生層は、溶媒中に電荷発生層用バインダー樹脂を溶解させた溶液中に、電荷発生物質を分散して塗布液(以下、「電荷発生層形成用塗布液」ともいう。)を調製し、当該塗布液を中間層上に一定の膜厚に塗布して塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥することにより形成することができる。
電荷発生層形成用塗布液中に電荷発生物質を分散する手段としては、例えば、超音波分散機、ボールミル、サンドミル、ホモミキサーなどが使用できるが、これらに限定されるものではない。
電荷発生層形成用塗布液の塗布方法としては、例えば、浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング法、ブレードコーティング法、ビームコーティング法、スライドホッパー法、円形スライドホッパー法などの公知の方法が挙げられる。
塗膜の乾燥方法は、溶媒の種類、膜厚に応じて適宜選択することができるが、熱乾燥が好ましい。
電荷発生層の形成に用いられる溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メチレンクロライド、1,2−ジクロロエタン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、酢酸t−ブチル、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、メチルセロソルブ、4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン、エチルセロソルブ、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ピリジン、ジエチルアミンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
〔工程(3):電荷輸送層の形成〕
電荷輸送層は、溶媒中に電荷輸送層用バインダー樹脂および電荷輸送物質を溶解させた塗布液(以下、「電荷輸送層形成用塗布液」ともいう。)を調製し、当該塗布液を電荷発生層上に一定の膜厚に塗布して塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥することにより形成することができる。
電荷輸送層形成用塗布液の塗布方法としては、例えば、浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング法、ブレードコーティング法、ビームコーティング法、スライドホッパー法、円形スライドホッパー法などの公知の方法が挙げられる。
塗膜の乾燥方法は、溶媒の種類、膜厚に応じて適宜選択することができるが、熱乾燥が好ましい。
電荷輸送層の形成に用いられる溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メチレンクロライド、1,2−ジクロロエタン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ピリジン、ジエチルアミンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
〔工程(4):表面層の形成〕
表面層は、例えば、架橋性の重合性化合物、P型半導体微粒子、電荷輸送剤、重合開始剤および必要に応じて他の成分を公知の溶媒に添加して塗布液(以下、「表面層形成用塗布液」ともいう。)を調製し、この表面層形成用塗布液を工程(3)により形成された電荷輸送層の外周面に塗布して塗膜を形成し、この塗膜を乾燥し、紫外線や電子線などの活性線を照射することによって塗膜中の重合性化合物を硬化処理することにより表面層を形成することができる。
表面層の硬化処理においては、塗膜中の重合性化合物に活性線を照射してラジカルを発生させて重合反応し、かつ、分子間および分子内で架橋反応による架橋結合を形成して硬化させることにより、当該重合性化合物が架橋型硬化性樹脂として形成されることが好ましい。
また、表面層の硬化処理においては、塗膜を加熱することによって塗膜中のバインダー樹脂を形成するための成分を硬化させることにより、当該成分を熱硬化性樹脂として形成することもできる。
表面層形成用塗布液においては、P型半導体微粒子は、バインダー樹脂を形成するための全モノマー100体積部に対して5〜60体積部の割合で含有されることが好ましく、より好ましくは10〜60体積部である。また、電荷輸送剤は、バインダー樹脂を形成するための全モノマー100体積部に対して5〜75体積部の割合で含有されることが好ましく、より好ましくは5〜50体積部である。
表面層形成用塗布液中にP型半導体微粒子および電荷輸送剤を分散する手段としては、超音波分散機、ボールミル、サンドミル、ホモミキサーなどを使用することができるが、これらに限定されるものではない。
表面層の形成に用いられる溶媒としては、バインダー樹脂を形成するためのモノマー、P型半導体微粒子および電荷輸送剤を溶解または分散させることができればいずれのものも使用でき、例えば、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、t−ブタノール、sec−ブタノール、ベンジルアルコール、トルエン、キシレン、メチレンクロライド、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ピリジンおよびジエチルアミンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
表面層形成用塗布液の塗布方法としては、例えば、浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング法、ブレードコーティング法、ビームコーティング法、スライドホッパー法、円形スライドホッパー法などの公知の方法が挙げられる。
塗膜は、乾燥しないで硬化処理を行ってもよいが、自然乾燥または熱乾燥を行った後、硬化処理を行うことが好ましい。
乾燥の条件は、溶媒の種類、膜厚などによって適宜選択できる。乾燥温度は、好ましくは室温〜180℃であり、特に好ましくは80〜140℃である。乾燥時間は、好ましくは1分間〜200分間であり、特に好ましくは5分間〜100分間である。
架橋性の重合性化合物を重合反応させる方法としては、電子線開裂で反応する方法、ラジカル重合開始剤を添加して、光、熱で反応する方法などが挙げられる。ラジカル重合開始剤は光重合開始剤、熱重合開始剤のいずれも使用することができる。また、光重合開始剤および熱重合開始剤を併用することもできる。
ラジカル重合開始剤としては、光重合開始剤が好ましく、中でも、アルキルフェノン系化合物、またはフォスフィンオキサイド系化合物が好ましい。特に、α−ヒドロキシアセトフェノン構造、または、アシルフォスフィンオキサイド構造を有する化合物が好ましい。
以下、光重合開始剤としてアシルフォスフィンオキサイド系化合物の具体例を示す。
Figure 0006331501
重合開始剤は1種単独でまたは2種以上を混合して用いてもよい。
重合開始剤の添加割合は、ラジカル重合性化合物100質量部に対して0.1〜20質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜10質量部である。
架橋性の重合性化合物に照射する活性線としては、紫外線や電子線がより好ましく、紫外線が使用しやすく特に好ましい。
紫外線光源としては、紫外線を発生する光源であれば制限なく使用できる。例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、フラッシュ(パルス)キセノンなどを用いることができる。
照射条件はそれぞれのランプによって異なるが、活性線の照射量は、通常5〜500mJ/cm2 、好ましくは5〜100mJ/cm2 である。
ランプの電力は、好ましくは0.1kW〜5kWであり、特に好ましくは、0.5kW〜3kWである。
電子線源としては、電子線照射装置に格別の制限はなく、一般にはこのような電子線照射用の電子線加速機として、比較的安価で大出力が得られるカーテンビーム方式のものが有効に用いられる。電子線照射の際の加速電圧は、100〜300kVであることが好ましい。吸収線量は、0.5〜10Mradであることが好ましい。
必要な活性線の照射量を得るための照射時間としては、0.1秒間〜10分間が好ましく、作業効率の観点から0.1秒間〜5分間がより好ましい。
表面層の形成の工程においては、活性線を照射する前後、および活性線を照射中に乾燥を行うことができ、乾燥を行うタイミングはこれらを組み合わせて適宜選択できる。
以上のような感光体によれば、表面層にP型半導体微粒子および有機化合物よりなる電荷輸送剤が含有されていることにより、高い耐久性を維持しながら、形成される画像に高い濃度安定性およびドット再現性が得られる。
〔画像形成装置〕
本発明の感光体は、一般的な電子写真方式の画像形成装置に備えることができ、このような画像形成装置としては、例えば、感光体と、感光体の表面を帯電させる帯電手段と、当該感光体の表面に静電潜像を形成する露光手段と、静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、トナー像を転写材に転写する転写手段と、転写材に転写されたトナー像を定着させる定着手段と、感光体上の残留トナーを除去するクリーニング手段とを備えてなるものが挙げられる。
図1は、本発明の感光体が備えられる画像形成装置の一例における構成を示す説明用断面図である。
この画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、4組の画像形成部(画像形成ユニット)10Y、10M、10C、10Bkと、無端ベルト状中間転写体ユニット7と、給紙手段21および定着手段24とから成る。画像形成装置の本体Aの上部には、原稿画像読み取り装置SCが配置されている。
イエロー色の画像を形成する画像形成部10Yは、ドラム状の感光体1Yの周囲に配置された帯電手段2Y、露光手段3Y、現像手段4Y、一次転写手段としての一次転写ローラ5Y、クリーニング手段6Yを有する。マゼンタ色の画像を形成する画像形成部10Mは、ドラム状の感光体1M、帯電手段2M、露光手段3M、現像手段4M、一次転写手段としての一次転写ローラ5M、クリーニング手段6Mを有する。シアン色の画像を形成する画像形成部10Cは、ドラム状の感光体1C、帯電手段2C、露光手段3C、現像手段4C、一次転写手段としての一次転写ローラ5C、クリーニング手段6Cを有する。黒色画像を形成する画像形成部10Bkは、ドラム状の感光体1Bk、帯電手段2Bk、露光手段3Bk、現像手段4Bk、一次転写手段としての一次転写ローラ5Bk、クリーニング手段6Bkを有する。本発明の画像形成装置は、感光体1Y、1M、1C、1Bkとして、上記の本発明の感光体を用いる。
4組の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Bkは、感光体1Y、1M、1C、1Bkを中心に、帯電手段2Y、2M、2C、2Bkと、露光手段3Y、3M、3C、3Bkと、回転する現像手段4Y、4M、4C、4Bk、および、感光体1Y、1M、1C、1Bkをクリーニングするクリーニング手段6Y、6M、6C、6Bkより構成されている。
画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Bkは、感光体1Y、1M、1C、1Bkにそれぞれ形成するトナー画像の色が異なるだけで、同じ構成であり、画像形成ユニット10Yを例にして詳細に説明する。
画像形成ユニット10Yは、像形成体である感光体1Yの周囲に、帯電手段2Y、露光手段3Y、現像手段4Y、クリーニング手段6Yを配置し、感光体1Y上にイエロー(Y)のトナー画像を形成するものである。また、本実施の形態においては、この画像形成ユニット10Yのうち、少なくとも感光体1Y、帯電手段2Y、現像手段4Y、クリーニング手段6Yを一体化するように設けている。
帯電手段2Yは、感光体1Yに対して一様な電位を与える手段である。本発明においては、帯電手段としては、接触または非接触のローラ帯電方式のものなどが挙げられる。
露光手段3Yは、帯電手段2Yによって一様な電位を与えられた感光体1Y上に、画像信号(イエロー)に基づいて露光を行い、イエローの画像に対応する静電潜像を形成する手段であって、この露光手段3Yとしては、感光体1Yの軸方向にアレイ状に発光素子を配列したLEDと結像素子とから構成されるもの、あるいは、レーザー光学系などが用いられる。
現像手段4Yは、例えばマグネットを内蔵し現像剤を保持して回転する現像スリーブおよび感光体とこの現像スリーブとの間に直流および/または交流バイアス電圧を印加する電圧印加装置よりなるものである。
定着手段24は、例えば、内部に加熱源を備えた加熱ローラと、この加熱ローラに定着ニップ部が形成されるよう圧接された状態で設けられた加圧ローラとにより構成されてなる熱ローラ定着方式のものが挙げられる。
クリーニング手段6Yは、クリーニングブレードと、このクリーニングブレードより上流側に設けられたブラシローラーとにより構成される。
画像形成装置としては、感光体と、現像手段、クリーニング手段などの構成要素をプロセスカートリッジ(画像形成ユニット)として一体に結合して構成し、この画像形成ユニットを装置本体に対して着脱自在に構成しても良い。また、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、およびクリーニング手段の少なくとも1つを感光体とともに一体に支持してプロセスカートリッジ(画像形成ユニット)を形成し、装置本体に着脱自在の単一画像形成ユニットとし、装置本体のレールなどの案内手段を用いて着脱自在の構成としても良い。
無端ベルト状中間転写体ユニット7は、複数のローラにより巻回され、回動可能に支持された半導電性エンドレスベルト状の第2の像担持体としての無端ベルト状中間転写体70を有する。
画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Bkより形成された各色の画像は、一次転写手段としての一次転写ローラ5Y、5M、5C、5Bkにより、回動する無端ベルト状中間転写体70上に逐次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。給紙カセット20内に収容された転写材(定着された最終画像を担持する画像支持体:例えば普通紙、透明シートなど)Pは、給紙手段21により給紙され、複数の中間ローラ22A、22B、22C、22D、レジストローラ23を経て、二次転写手段としての二次転写ローラ5bに搬送され、転写材P上に二次転写してカラー画像が一括転写される。カラー画像が転写された転写材Pは、定着手段24により定着処理され、排紙ローラ25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。ここで、中間転写体や転写材などの感光体上に形成されたトナー画像の転写支持体を総称して転写媒体と云う。
一方、二次転写手段としての二次転写ローラ5bにより転写材Pにカラー画像を転写した後、転写材Pを曲率分離した無端ベルト状中間転写体70は、クリーニング手段6bにより残留トナーが除去される。
画像形成処理中、一次転写ローラ5Bkは常時、感光体1Bkに当接している。他の一次転写ローラ5Y、5M、5Cはカラー画像形成時にのみ、それぞれ対応する感光体1Y、1M、1Cに当接する。
二次転写ローラ5bは、ここを転写材Pが通過して二次転写が行われる時にのみ、無端ベルト状中間転写体70に当接する。
また、装置本体Aから筐体8を支持レール82L、82Rを介して引き出し可能にしてある。
筐体8は、画像形成部10Y、10M、10C、10Bkと、無端ベルト状中間転写体ユニット7とから成る。
画像形成部10Y、10M、10C、10Bkは、垂直方向に縦列配置されている。感光体1Y、1M、1C、1Bkの図示左側方には無端ベルト状中間転写体ユニット7が配置されている。無端ベルト状中間転写体ユニット7は、ローラ71、72、73、74を巻回して回動可能な無端ベルト状中間転写体70、一次転写ローラ5Y、5M、5C、5Bk、およびクリーニング手段6bとから成る。
なお、図1に示す画像形成装置では、カラーのレーザプリンタを示したが、モノクローのレーザプリンタやコピーにも同様に適用可能である。また、露光光源もレーザー以外の光源、例えばLED光源を用いてもよい。
以上のような画像形成装置において使用されるトナーとしては、特に限定されないが、真球を100とする形状係数SFが140未満のトナーが好ましい。この形状係数SFが140未満であれば、良好な転写性等が得られ、得られる画像の画質が向上する。トナーを構成するトナー粒子は、高画質化を企図する観点からすれば、その体積平均粒径が2〜8μmであることが好ましい。
トナー粒子は、通常、結着樹脂および着色剤が含有され、所望により離型剤が含有される。この結着樹脂、着色剤および離型剤はいずれも、従来トナーに用いられている材料を用いることができ、特に制限されない。
上記のトナー粒子を製造する方法としては、特に制約されないが、例えば、通常の粉砕法や、分散媒中で作成する湿式溶融球形化法や、懸濁重合、分散重合、乳化重合凝集法等の既知の重合法などが挙げられる。
また、上記トナー粒子に、外添剤として、平均粒径10〜300nm程度のシリカおよびチタニア等の無機微粒子、0.2〜3μm程度の研磨剤を適宜量外添することができる。また、上記トナー粒子と、平均粒径25〜45μmのフェライトビーズ等からなるキャリアを混合して二成分現像剤として用いることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
〔P型半導体微粒子の作製1〕
Al2 3 (純度99.9%)とCu2 O(純度99.9%)を1:1のモル比で混合し、Ar雰囲気中で1100℃の温度で4日間仮焼した後、ペレット状に成型し1100℃で2日間焼結することで焼結体を得た。その後、数100μmまで粗粉砕した後、得られた粗粒子と溶媒を用いて、湿式メディア分散型装置を使用して、数平均一次粒径が20nmのCuAlO2 からなる微粒子〔1〕を得た。
得られた微粒子〔1〕100質量部、表面処理剤として上記例示化合物「S−15」7質量部、メチルエチルケトン1000質量部を湿式サンドミル(径0.5mmのアルミナビーズ)に入れ、30℃にて6時間混合、その後、メチルエチルケトンとアルミナビーズを濾別し、60℃にて乾燥し、P型半導体微粒子〔1〕を作製した。
〔P型半導体微粒子の作製2〕
Al2 3 (純度99.9%)とCu2 O(純度99.9%)を1:1のモル比で混合し、Ar雰囲気中で1100℃の温度で4日間仮焼した後、ペレット状に成型し1100℃で2日間焼結することで焼結体を得た。その後、数100μmまで粗粉砕した後、得られた粗粒子と溶媒を用いて、湿式メディア分散型装置を使用して、数平均一次粒径が15nmのCuAlO2 からなる微粒子〔2〕を得た。
得られた微粒子〔2〕100質量部、表面処理剤として上記例示化合物「S−15」7質量部、メチルエチルケトン1000質量部を湿式サンドミル(径0.5mmのアルミナビーズ)に入れ、30℃にて6時間混合、その後、メチルエチルケトンとアルミナビーズを濾別し、60℃にて乾燥し、P型半導体微粒子〔2〕を作製した。
〔P型半導体微粒子の作製3〕
Al2 3 (純度99.9%)とCu2 O(純度99.9%)を1:1のモル比で混合し、Ar雰囲気中で1100℃の温度で4日間仮焼した後、ペレット状に成型し1100℃で2日間焼結することで焼結体を得た。その後、数100μmまで粗粉砕した後、得られた粗粒子と溶媒を用いて、湿式メディア分散型装置を使用して、数平均一次粒径が50nmのCuAlO2 からなる微粒子〔3〕を得た。
得られた微粒子〔3〕100質量部、表面処理剤として上記例示化合物「S−15」7質量部、メチルエチルケトン1000質量部を湿式サンドミル(径0.5mmのアルミナビーズ)に入れ、30℃にて6時間混合、その後、メチルエチルケトンとアルミナビーズを濾別し、60℃にて乾燥し、P型半導体微粒子〔3〕を作製した。
〔P型半導体微粒子の作製4〕
Ga2 3 (純度99.9%)とCu2 O(純度99.9%)を1:1のモル比で混合し、Ar雰囲気中で1100℃の温度で4日間仮焼した後、ペレット状に成型し1100℃で2日間焼結することで焼結体を得た。その後、数100μmまで粗粉砕した後、得られた粗粒子と溶媒を用いて、湿式メディア分散型装置を使用して、数平均一次粒径110nmのCuGaO2 からなる微粒子〔4〕を得た。
得られた微粒子〔4〕100質量部、表面処理剤として上記例示化合物「S−15」7質量部、メチルエチルケトン1000質量部を湿式サンドミル(径0.5mmのアルミナビーズ)に入れ、30℃にて6時間混合、その後、メチルエチルケトンとアルミナビーズを濾別し、60℃にて乾燥し、P型半導体微粒子〔4〕を作製した。
〔P型半導体微粒子の作製5〕
Ga2 3 (純度99.9%)とCu2 O(純度99.9%)を1:1のモル比で混合し、Ar雰囲気中で1100℃の温度で4日間仮焼した後、ペレット状に成型し1100℃で2日間焼結することで焼結体を得た。その後、数100μmまで粗粉砕した後、得られた粗粒子と溶媒を用いて、湿式メディア分散型装置を使用して、数平均一次粒径50nmのCuGaO2 からなる微粒子〔5〕を得た。
得られた微粒子〔5〕100質量部、表面処理剤として上記例示化合物「S−15」7質量部、メチルエチルケトン1000質量部を湿式サンドミル(径0.5mmのアルミナビーズ)に入れ、30℃にて6時間混合、その後、メチルエチルケトンとアルミナビーズを濾別し、60℃にて乾燥し、P型半導体微粒子〔5〕を作製した。
〔P型半導体微粒子の作製6〕
In2 3 (純度99.9%)とCu2 O(純度99.9%)を1:1のモル比で混合し、Ar雰囲気中で1100℃の温度で4日間仮焼した後、ペレット状に成型し1100℃で2日間焼結することで焼結体を得た。その後、数100μmまで粗粉砕した後、得られた粗粒子と溶媒を用いて、湿式メディア分散型装置を使用して、数平均一次粒径10nmのCuInO2 からなる微粒子〔6〕を得た。
得られた微粒子〔6〕100質量部、表面処理剤として上記例示化合物「S−24」7質量部、メチルエチルケトン1000質量部を湿式サンドミル(径0.5mmのアルミナビーズ)に入れ、30℃にて6時間混合、その後、メチルエチルケトンとアルミナビーズを濾別し、60℃にて乾燥し、P型半導体微粒子〔6〕を作製した。
〔P型半導体微粒子の作製7〕
In2 3 (純度99.9%)とCu2 O(純度99.9%)を1:1のモル比で混合し、Ar雰囲気中で1100℃の温度で4日間仮焼した後、ペレット状に成型し1100℃で2日間焼結することで焼結体を得た。その後、数100μmまで粗粉砕した後、得られた粗粒子と溶媒を用いて、湿式メディア分散型装置を使用して、数平均一次粒径20nmのCuInO2 からなる微粒子〔7〕を得た。
得られた微粒子〔7〕100質量部、表面処理剤として上記例示化合物「S−6」7質量部、メチルエチルケトン1000質量部を湿式サンドミル(径0.5mmのアルミナビーズ)に入れ、30℃にて6時間混合、その後、メチルエチルケトンとアルミナビーズを濾別し、60℃にて乾燥し、P型半導体微粒子〔7〕を作製した。
<感光体の作製1>
直径80mmのアルミニウム製の円筒体の表面を切削加工し、表面を細かく粗面にした導電性支持体〔1〕を用意した。
(中間層の形成)
バインダー樹脂としてのポリアミド樹脂「CM8000」(東レ社製)100質量部を、エタノール/n−プロピルアルコール/テトラヒドロフラン(体積比45/20/35)の混合溶媒1700質量部に加えて、20℃で撹拌混合した。この溶液に、酸化チタン粒子「SMT500SAS」(テイカ社製)を200質量部、酸化チタン粒子「SMT150MK」(テイカ社製)を140質量部添加し、ビーズミルにより、ミル滞留時間5時間として分散させた。そして、この溶液を一昼夜静置した後、ろ過することにより、中間層形成用塗布液を得た。ろ過は、ろ過フィルターとして、公称濾過精度が5μmのリジメッシュフィルタ(日本ポール社製)を用いて、50kPaの圧力下で行った。このようにして得られた中間層形成用塗布液を、導電性支持体〔1〕を洗浄した後の外周に浸漬コーティング法で塗布し、120℃で30分間乾燥して乾燥膜厚2μmの中間層〔1〕を形成した。
(電荷発生層の形成)
電荷発生物質としてチタニルフタロシアニン顔料(Cu−Kα特性X線回折スペクトル測定で、少なくとも27.3°の位置に最大回折ピークを有するチタニルフタロシアニン顔料)20質量部、バインダー樹脂としてポリビニルブチラール樹脂「#6000−C」(電気化学工業社製)10質量部、溶媒として酢酸t−ブチル700質量部および4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン300質量部を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発生層形成用塗布液を調製した。この電荷発生層形成用塗布液を中間層〔1〕の上に浸漬コーティング法で塗布し、乾燥膜厚0.3μmの電荷発生層〔1〕を形成した。
(電荷輸送層の形成)
電荷輸送物質として4,4′−ジメチル−4″−(β−フェニルスチリル)トリフェニルアミン225質量部、バインダー樹脂としてポリカーボネート樹脂「Z300」(三菱ガス化学社製)300質量部、酸化防止剤として「Irganox1010」(BASFジャパン社製)6質量部、溶媒としてテトラヒドロフラン1600質量部およびトルエン400質量部、シリコーンオイル「KF−54」(信越化学工業社製)1質量部を混合し、溶解して電荷輸送層形成用塗布液を調製した。この電荷輸送層形成用塗布液を電荷発生層〔1〕の上に浸漬コーティング法で塗布し、乾燥膜厚20μmの電荷輸送層〔1〕を形成した。
(表面層の形成)
P型半導体微粒子〔1〕97質量部、電荷輸送剤として上記例示化合物「No.12」14質量部、重合性化合物として上記例示化合物「M1」100質量部、重合開始剤として「イルガキュアー819」(BASFジャパン社製)7質量部、溶媒として2−ブタノール330質量部およびテトラヒドロフラン17質量部を混合撹拌し、十分に溶解・分散し、表面層形成用塗布液を調製した。この表面層形成用塗布液を電荷輸送層〔1〕の上に円形スライドホッパー塗布機を用いて、塗布して塗膜を形成した。塗布後、キセノンランプを用いて紫外線を1分間照射後、120℃で70分間乾燥を行い、乾燥膜厚3.0μmの表面層〔1〕を形成し、感光体〔1〕を作製した。
<感光体の作製2>
感光体の作製1と同様に電荷輸送層まで形成し、下記の表面層の形成を行い、感光体〔2〕を作製した。
(表面層の形成)
P型半導体微粒子〔2〕97質量部、電荷輸送剤として上記例示化合物「No.12」14質量部、重合性化合物として上記例示化合物「M1」100質量部、重合開始剤として下記「化合物A」7質量部、溶媒として2−ブタノール330質量部およびテトラヒドロフラン17質量部を混合撹拌し、十分に溶解・分散し、表面層形成用塗布液を調製した。この表面層形成用塗布液を電荷輸送層〔1〕の上に円形スライドホッパー塗布機を用いて、塗布して塗膜を形成した。塗布後、120℃で70分間乾燥を行い、乾燥膜厚3.0μmの表面層〔2〕を形成し、感光体〔2〕を作製した。
Figure 0006331501
<感光体の作製3>
感光体の作製1と同様に電荷輸送層まで形成し、下記の表面層の形成を行い、感光体〔3〕を作製した。
(表面層の形成)
P型半導体微粒子〔1〕85質量部、電荷輸送剤として上記例示化合物「No.66」62.5質量部および上記例示化合物「No.67」37.5質量部、バインダー樹脂を形成するための成分として下記「化合物B」6質量部、溶媒として2−ブタノール330質量部およびテトラヒドロフラン17質量部を混合撹拌し、十分に溶解・分散し、表面層形成用塗布液を調製した。この表面層形成用塗布液を電荷輸送層〔1〕の上に円形スライドホッパー塗布機を用いて、塗布して塗膜を形成した。塗布後、120℃で70分間乾燥を行い、乾燥膜厚3.0μmの表面層〔3〕を形成し感光体〔3〕を作製した。
Figure 0006331501
<感光体の作製4>
感光体の作製1と同様に電荷輸送層まで形成し、下記の表面層の形成を行い、感光体〔4〕を作製した。
(表面層の形成)
P型半導体微粒子〔3〕130質量部、電荷輸送剤として上記例示化合物「No.22(Rが水素原子)」7質量部、重合性化合物として上記例示化合物「M1」100質量部、重合開始剤として「イルガキュアー819」(BASFジャパン社製)7質量部、溶媒として2−ブタノール330質量部およびテトラヒドロフラン17質量部を混合撹拌し、十分に溶解・分散し、表面層形成用塗布液を調製した。この表面層形成用塗布液を電荷輸送層〔1〕上に円形スライドホッパー塗布機を用いて、塗布して塗膜を形成した。塗布後、キセノンランプを用いて紫外線を1分間照射後、120℃で70分間乾燥を行い、乾燥膜厚3.0μmの表面層〔4〕を形成し、感光体〔4〕を作製した。
<感光体の作製5>
感光体の作製1と同様に電荷輸送層まで形成し、下記の表面層の形成を行い、感光体〔5〕を作製した。
(表面層の形成)
P型半導体微粒子〔3〕165質量部、電荷輸送剤として上記例示化合物「No.22(Rが水素原子)」27質量部、および上記例示化合物「No.12」9質量部、重合性化合物として上記例示化合物「M1」100質量部、重合開始剤として「イルガキュアー819」(BASFジャパン社製)9質量部、溶媒として2−ブタノール330質量部およびテトラヒドロフラン17質量部を混合撹拌し、十分に溶解・分散し、表面層形成用塗布液を調製した。この表面層形成用塗布液を電荷輸送層〔1〕上に円形スライドホッパー塗布機を用いて、塗布して塗膜を形成した。塗布後、キセノンランプを用いて紫外線を1分間照射後、120℃で70分間乾燥を行い、乾燥膜厚3.0μmの表面層〔5〕を形成し、感光体〔5〕を作製した。
<感光体の作製6>
感光体の作製1と同様に電荷輸送層まで形成し、下記の表面層の形成を行い、感光体〔6〕を作製した。
(表面層の形成)
P型半導体微粒子〔4〕152質量部、電荷輸送剤として上記例示化合物「No.36(Rが水素原子)」25質量部、重合性化合物として上記例示化合物「M5」100質量部、重合開始剤として「イルガキュアー819」(BASFジャパン社製)8質量部、溶媒として2−ブタノール330質量部およびテトラヒドロフラン17質量部を混合撹拌し、十分に溶解・分散し、表面層形成用塗布液を調製した。この表面層形成用塗布液を電荷輸送層〔1〕上に円形スライドホッパー塗布機を用いて、塗布して塗膜を形成した。塗布後、キセノンランプを用いて紫外線を1分間照射後、120℃で70分間乾燥を行い、乾燥膜厚3.0μmの表面層〔6〕を形成し、感光体〔6〕を作製した。
<感光体の作製7>
感光体の作製1と同様に電荷輸送層まで形成し、下記の表面層の形成を行い、感光体〔7〕を作製した。
(表面層の形成)
P型半導体微粒子〔6〕114質量部、電荷輸送剤として上記例示化合物「No.46(Rが水素原子)」33質量部、重合性化合物として上記例示化合物「M1」100質量部、重合開始剤として「イルガキュアー819」(BASFジャパン社製)8質量部、溶媒として2−ブタノール330質量部およびテトラヒドロフラン17質量部を混合撹拌し、十分に溶解・分散し、表面層形成用塗布液を調製した。この表面層形成用塗布液を電荷輸送層〔1〕上に円形スライドホッパー塗布機を用いて、塗布して塗膜を形成した。塗布後、キセノンランプを用いて紫外線を1分間照射後、120℃で70分間乾燥を行い、乾燥膜厚3.0μmの表面層〔7〕を形成し、感光体〔7〕を作製した。
<感光体の作製8>
感光体の作製1と同様に電荷輸送層まで形成し、下記の表面層の形成を行い、感光体〔8〕を作製した。
(表面層の形成)
P型半導体微粒子〔3〕124質量部、電荷輸送剤として上記例示化合物「No.12」45質量部、重合性化合物として上記例示化合物「M1」100質量部、重合開始剤として「イルガキュアー819」(BASFジャパン社製)9質量部、溶媒として2−ブタノール330質量部およびテトラヒドロフラン17質量部を混合撹拌し、十分に溶解・分散し、表面層形成用塗布液を調製した。この表面層形成用塗布液を電荷輸送層〔1〕上に円形スライドホッパー塗布機を用いて、塗布して塗膜を形成した。塗布後、キセノンランプを用いて紫外線を1分間照射後、120℃で70分間乾燥を行い、乾燥膜厚3.0μmの表面層〔8〕を形成し、感光体〔8〕を作製した。
<感光体の作製9>
感光体の作製1と同様に電荷輸送層まで形成し、下記の表面層の形成を行い、感光体〔9〕を作製した。
P型半導体微粒子〔3〕189質量部、電荷輸送剤として上記例示化合物「No.12」17質量部、重合性化合物として上記例示化合物「M1」100質量部、重合開始剤として「イルガキュアー819」(BASFジャパン社製)8質量部、溶媒として2−ブタノール330質量部およびテトラヒドロフラン17質量部を混合撹拌し、十分に溶解・分散し、表面層形成用塗布液を調製した。この表面層形成用塗布液を電荷輸送層〔1〕上に円形スライドホッパー塗布機を用いて、塗布して塗膜を形成した。塗布後、キセノンランプを用いて紫外線を1分間照射後、120℃で70分間乾燥を行い、乾燥膜厚3.0μmの表面層〔9〕を形成し、感光体〔9〕を作製した。
<感光体の作製10>
感光体の作製1と同様に電荷輸送層まで形成し、下記の表面層の形成を行い、感光体〔10〕を作製した。
(表面層の形成)
P型半導体微粒子〔3〕253質量部、電荷輸送剤として上記例示化合物「No.12」56質量部、重合性化合物として上記例示化合物「M1」100質量部、重合開始剤として「イルガキュアー819」(BASFジャパン社製)11質量部、溶媒として2−ブタノール330質量部およびテトラヒドロフラン17質量部を混合撹拌し、十分に溶解・分散し、表面層形成用塗布液を調製した。この表面層形成用塗布液を電荷輸送層〔1〕上に円形スライドホッパー塗布機を用いて、塗布して塗膜を形成した。塗布後、キセノンランプを用いて紫外線を1分間照射後、120℃で70分間乾燥を行い、乾燥膜厚3.0μmの表面層〔10〕を形成し、感光体〔10〕を作製した。
<感光体の作製11>
感光体の作製1と同様に電荷輸送層まで形成し、下記の表面層の形成を行い、感光体〔11〕を作製した。
(表面層の形成)
P型半導体微粒子〔3〕61質量部、電荷輸送剤として上記例示化合物「No.12」13質量部、重合性化合物として上記例示化合物「M1」100質量部、重合開始剤として「イルガキュアー819」(BASFジャパン社製)7質量部、溶媒として2−ブタノール330質量部およびテトラヒドロフラン17質量部を混合撹拌し、十分に溶解・分散し、表面層形成用塗布液を調製した。この表面層形成用塗布液を電荷輸送層〔1〕上に円形スライドホッパー塗布機を用いて、塗布して塗膜を形成した。塗布後、キセノンランプを用いて紫外線を1分間照射後、120℃で70分間乾燥を行い、乾燥膜厚3.0μmの表面層〔11〕を形成し、感光体〔11〕を作製した。
<感光体の作製12>
感光体の作製1と同様に電荷輸送層まで形成し、下記の表面層の形成を行い、感光体〔12〕を作製した。
(表面層の形成)
P型半導体微粒子〔3〕172質量部、電荷輸送剤として上記例示化合物「No.12」6質量部、重合性化合物として上記例示化合物「M1」100質量部、重合開始剤として「イルガキュアー819」(BASFジャパン社製)8質量部、溶媒として2−ブタノール330質量部およびテトラヒドロフラン17質量部を混合撹拌し、十分に溶解・分散し、表面層形成用塗布液を調製した。この表面層形成用塗布液を電荷輸送層〔1〕上に円形スライドホッパー塗布機を用いて、塗布して塗膜を形成した。塗布後、キセノンランプを用いて紫外線を1分間照射後、120℃で70分間乾燥を行い、乾燥膜厚3.0μmの表面層〔12〕を形成し、感光体〔12〕を作製した。
<感光体の作製13>
感光体の作製1と同様に電荷輸送層まで形成し、下記の表面層の形成を行い、感光体〔13〕を作製した。
(表面層の形成)
P型半導体微粒子〔3〕26質量部、電荷輸送剤として上記例示化合物「No.12」28質量部、重合性化合物として上記例示化合物「M1」100質量部、重合開始剤として「イルガキュアー819」(BASFジャパン社製)7質量部、溶媒として2−ブタノール330質量部およびテトラヒドロフラン17質量部を混合撹拌し、十分に溶解・分散し、表面層形成用塗布液を調製した。この表面層形成用塗布液を電荷輸送層〔1〕上に円形スライドホッパー塗布機を用いて、塗布して塗膜を形成した。塗布後、キセノンランプを用いて紫外線を1分間照射後、120℃で70分間乾燥を行い、乾燥膜厚3.0μmの表面層〔13〕を形成し、感光体〔13〕を作製した。
<感光体の作製14>
感光体の作製1と同様に電荷輸送層まで形成し、下記の表面層の形成を行い、感光体〔14〕を作製した。
(表面層の形成)
P型半導体微粒子〔7〕27質量部、電荷輸送剤として上記例示化合物「No.12」6質量部、重合性化合物として上記例示化合物「M1」100質量部、重合開始剤として「イルガキュアー819」(BASFジャパン社製)6質量部、溶媒として2−ブタノール330質量部およびテトラヒドロフラン17質量部を混合撹拌し、十分に溶解・分散し、表面層形成用塗布液を調製した。この表面層形成用塗布液を電荷輸送層〔1〕上に円形スライドホッパー塗布機を用いて、塗布して塗膜を形成した。塗布後、キセノンランプを用いて紫外線を1分間照射後、120℃で70分間乾燥を行い、乾燥膜厚3.0μmの表面層〔14〕を形成し、感光体〔14〕を作製した。
<感光体の作製15>
感光体の作製1と同様に電荷輸送層まで形成し、下記の表面層の形成を行い、感光体〔15〕を作製した。
(表面層の形成)
金属酸化物微粒子としてSnO2 (数平均一次粒径:20nm)90質量部、電荷輸送剤として上記例示化合物「No.12」21質量部、重合性化合物として上記例示化合物「M1」100質量部、重合開始剤として「イルガキュアー819」(BASFジャパン社製)7質量部、溶媒として2−ブタノール330質量部およびテトラヒドロフラン17質量部を混合撹拌し、十分に溶解・分散し、表面層形成用塗布液を調製した。この表面層形成用塗布液を電荷輸送層〔1〕上に円形スライドホッパー塗布機を用いて、塗布して塗膜を形成した。塗布後、キセノンランプを用いて紫外線を1分間照射後、120℃で70分間乾燥を行い、乾燥膜厚3.0μmの表面層〔15〕を形成し、感光体〔15〕を作製した。
<感光体の作製16>
感光体の作製1と同様に電荷輸送層まで形成し、下記の表面層の形成を行い、感光体〔16〕を作製した。
(表面層の形成)
P型半導体微粒子〔5〕85質量部、重合性化合物として上記例示化合物「M1」100質量部、重合開始剤として「イルガキュアー819」(BASFジャパン社製)6質量部、溶媒として2−ブタノール330質量部およびテトラヒドロフラン17質量部を混合撹拌し、十分に溶解・分散し、表面層形成用塗布液を調製した。この表面層形成用塗布液を電荷輸送層〔1〕上に円形スライドホッパー塗布機を用いて、塗布して塗膜を形成した。塗布後、キセノンランプを用いて紫外線を1分間照射後、120℃で70分間乾燥を行い、乾燥膜厚3.0μmの表面層〔16〕を形成し、感光体〔16〕を作製した。
表1に、感光体〔1〕〜〔16〕の表面層の各成分の比率を体積%にて示す。なお、有機物(電荷輸送剤、重合性化合物、表面処理剤など)の比重を1.1、P型半導体微粒子の比重を5、酸化スズ(SnO2 )の比重を6.9として、各成分の添加量から換算した。
Figure 0006331501
〔評価:実施例1〜9、参考例1〜5、比較例1〜2〕
上記のようにして作製した感光体〔1〕〜〔16〕について、以下のようにして評価した。
評価機として、コニカミノルタ社製「bizhub PRO C8000」を用い、この評価機に各感光体を搭載して、評価を行った。
温度23℃、湿度50%RHの環境下において、画像面積比率6%の文字画像をA4横送りで各500,000枚両面連続して印刷を行う耐久試験を実施し、耐久試験前あるいは耐久試験後に、感光体の電位変動、電位保持性、ドット再現性および耐摩耗性の評価を行った。
(1)電位変動(ΔVi)の評価
耐久試験前後に、温度10℃、湿度15%RHの環境下にて、感光体を130rpmで回転させながら、グリッド電圧−700V、露光量0.4μJ/cm2 の条件で、帯電と露光を繰り返し、感光体1回転目(初期)の露光後の電位Viaと65回転目(30秒間後)の露光後の電位Vibをそれぞれ測定し、その電位差(ΔVi=|ΔVib−ΔVia|)を求めた。ΔViの評価は、以下の基準に基づいて行った。ΔViが、耐久試験前は20V以下、耐久試験後は30V以下である場合を合格とする。
なお、画像濃度は、感光体表面電位に依存しており、この電位変動が小さい程画像濃度が安定であるといえる。
(2)電位保持性の評価
耐久試験後に、感光体に−700Vの表面電位を付加する帯電を行い、5秒間後の感光体の電位保持率(%)を測定した。電位保持率が89%以上である場合を合格とする。
電位保持率(%)=(5秒間後の表面電位/帯電直後の表面電位)×100
表面電位は、評価機の現像手段の位置に表面電位計を設置して表面電位を測定した。
(3)ドット再現性
耐久試験後に、温度30℃、湿度80%RHの環境下において、内部搭載パターンNo.53/Dot1(規則性を有するドット状に形成された露光パターンの代表的なもの)を「A3/PODグロスコート紙(100g/m2 )」(王子製紙社製)にて濃度指示値100で印刷し、ドットの形成状態を目視にて拡大観察し、下記評価基準に従って評価した。
−評価基準−
◎:正常にドットが形成されている(良好)
○:一部ドットが細っている(実用上問題なし)
△:全体的にドットが細っている(実用上問題あり)
×:ドットが形成されていない(実用上問題あり)
(4)耐摩耗性の評価
耐久試験前後における表面層の膜厚を測定し、膜厚減耗量を算出し評価した。表面層の膜厚は均一膜厚部分(塗布の先端部及び後端部の膜厚変動部分を膜厚プロフィールを作製して除く)を膜厚測定器によってランダムに10ケ所測定し、その平均値を表面層の膜厚とする。膜厚測定器は、渦電流方式の膜厚測定器「EDDY560C」(HELMUT FISCHER GMBTE CO社製)を用いて行い、耐久試験前後の表面層膜厚の差を膜厚減耗量とする。100krot(10万回転)あたりの減耗量(μm)をα値として記載した。
Figure 0006331501

1Y、1M、1C、1Bk 感光体
2Y、2M、2C、2Bk 帯電手段
3Y、3M、3C、3Bk 露光手段
4Y、4M、4C、4Bk 現像手段
5Y、5M、5C、5Bk 一次転写ローラ
5b 二次転写ローラ
6Y、6M、6C、6Bk、6b クリーニング手段
7 無端ベルト状中間転写体ユニット
8 筐体
10Y、10M、10C、10Bk 画像形成ユニット
21 給紙手段
20 給紙カセット
22A、22B、22C、22D 中間ローラ
23 レジストローラ
24 定着手段
25 排紙ローラ
26 排紙トレイ
70 無端ベルト状中間転写体
71、72、73、74 ローラ
82L、82R 支持レール
P 転写材

Claims (3)

  1. 導電性支持体上に感光層が形成され、この感光層上に表面層が形成されてなる電子写真感光体において、
    前記表面層は、P型半導体微粒子および有機化合物よりなる電荷輸送剤を含有し、
    前記P型半導体微粒子が、CuAlO 2 、CuGaO 2 およびCuInO 2 の少なくともいずれか一種からなり、
    前記電荷輸送剤が下記一般式(1)で表されるトリフェニルアミン骨格を有する化合物であることを特徴とする電子写真感光体。
    Figure 0006331501

    〔上記一般式(1)中、Ra、RbおよびRcは、各々独立に、水素原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルキル基またはメトキシ基を示す。mおよびnは0、oは1、ZaおよびZbは単結合であり、r、sおよびtは、各々独立に0〜2の整数を示す。Ra、Rb、Rc、ZaおよびZbが複数存在する場合には、それぞれ同一のものであっても異なるものであってもよい。〕
  2. 前記一般式(1)で表されるトリフェニルアミン骨格を有する化合物が、下記式No.12で表される化合物であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
    Figure 0006331501
  3. 前記表面層には、架橋性の重合性化合物を重合反応することによって得られる樹脂が含有されており、
    前記樹脂が、重合性化合物に活性線を照射することによって得られるものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子写真感光体。
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