JP4104152B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

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Description

本発明は、導電性基体と感光層との間に下引き層を備える電子写真感光体に関する。
静電式複写機、ファクシミリ、レーザビームプリンタなどの画像形成装置に使用される電子写真感光体は、電荷発生剤、電荷輸送剤およびバインダ樹脂を含む感光層を、導電性基体上に形成した、いわゆる有機感光体が主流である。
しかし、導電性基体の表面に直接、感光層を塗布形成してなる電子写真感光体では、導電性基体の表面状態に影響されて、均一な厚さの感光層を形成することが困難になる。また、感光層の厚みにムラが生じることで、濃度ムラや、ピンホールなどの種々の画像欠陥を生じるおそれがある。さらに、電荷発生剤が導電性基体と近接することから、帯電電圧を印加したときに、電荷発生剤の近傍で導電性基体の電位が局所的に低下する現象が生じ、これにより、反転現像の場合には、白紙、グレー部にカブリが発生する不具合がある。このカブリの発生は、特に、高温高湿環境下において顕著である。
これらの不具合を解決する方法として、導電性基体と電荷発生層との間に、下引き層と呼ばれる樹脂層を設けることが知られており、下引き層には、例えば、アルコール可溶性のポリアミド樹脂が広く用いられている(特許文献1〜6)。
一方、従来のポリアミド樹脂からなる単一の下引き層を有する電子写真感光体は、残留電位の蓄積が大きく、経時的に感度が大幅に低下する傾向があり、特に、高温高湿環境下では顕著であって、カブリなどの画像欠陥を生じる傾向もある。
そこで、画像欠陥の防止、残留電位の低減などを目的として、導電性基体の表面に、酸化チタン微粒子を含んだアルコール可溶性のポリアミド樹脂からなる下引き層を設けることが提案されている(特許文献4、5、6)。
特公昭58−45707号公報 特開昭60−168157号公報 特開平2−183265号公報 特開昭58−95351号公報 特開平2−181158号公報 特開平5−72787号公報
しかし、特許文献4〜6に記載の下引き層を設けたとしても、アルコールに可溶の樹脂は温度、湿度などの環境による抵抗変化が大きいことから、画像形成の初期には良好な電気特性や画像品質を得ることができるものの、環境の変動に伴って、画像上に黒点、メモリー効果によるゴースト、濃度ムラといった不具合を生じる。
そこで、本発明の目的は、電気特性に優れ、温度や湿度が変化しても電気特性が安定しており、高品質の画像を安定して形成できる電子写真感光体を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、
(1) 導電性基体上に、下引き層と、感光層をこの順で積層してなる電子写真感光体であって、前記下引き層が、重合脂肪酸およびジアミンを縮合してなるポリアミド樹脂と、金属酸化物の微粒子と、分散媒とのみからなる下引き層形成用塗布液を前記導電性基体上に塗布し、乾燥して形成されたものであることを特徴とする、電子写真感光体、
(2) 前記金属酸化物が、酸化チタンであることを特徴とする、前記()に記載の電子写真感光体、
) 前記感光層が、単層型感光層であることを特徴とする、前記(1)または(2)に記載の電子写真感光体、
) 前記感光層が、積層型感光層であって、前記下引き層上に、電荷発生層および電荷輸送層の順に積層されていることを特徴とする、前記(1)または(2)に記載の電子写真感光体、
を提供する。
本発明の電子写真感光体によれば、優れた電気特性を発揮するだけでなく、温度や湿度の環境の変化によっても、電気特性が安定しており、高品質の画像を安定して形成することができる。
本発明の電子写真感光体は、導電性基体上に、下引き層および感光層をこの順で積層してなり、上記下引き層が、重合脂肪酸とジアミンとを縮合してなるポリアミド樹脂を用いて形成されたものであることを特徴としている。
重合脂肪酸は、不飽和脂肪酸を重合したものである。不飽和脂肪酸としては、例えば、二重結合または三重結合を1つ以上有する一塩基性不飽和脂肪酸が挙げられ、好ましくは、例えば、オレイン酸、リノール酸、エルカ酸などの、炭素数が10〜24の一塩基性不飽和脂肪酸が挙げられる。上記の不飽和脂肪酸は、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
市販の重合脂肪酸は、通常、二量体化した脂肪酸を主成分としており、その他、二量体化していない原料の脂肪酸や、三量体化した脂肪酸を含んでいる。二量体化した脂肪酸の含有割合は、好ましくは、70%以上、より好ましくは、95%以上である。また、重合脂肪酸は、水素添加によって、その不飽和度を低下させたものであることが、より好ましい。市販の重合脂肪酸の具体例としては、例えば、ユニケマ社製の「ブリボール1009」、同社製の「ブリボール1004」、ヘンケル社製の「エンボール1010」などが挙げられる。これらの市販品は、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
ジアミンとしては、特に限定されないが、好ましくは、炭素数が2〜20のジアミンが挙げられる。具体的には、例えば、エチレンジアミン、1,4−ジアミノブタン、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4?トリメチルヘキサメチレンジアミン、ビス−(4,4’−アミノシクロヘキシル)メタン、メタキシリレンジアミンなどが挙げられる。
本発明に用いられるポリアミド樹脂は、溶剤への溶解性、柔軟性を付与するという観点から、本発明の作用効果を損なわない範囲において、ジカルボン酸とジアミンとからなるポリアミド樹脂を含んでいてもよく、重合脂肪酸およびジカルボン酸との混合物と、ジアミンとからなる共重合ポリアミド樹脂であってもよい。また、カプロラクタムなどの環状モノマーとの共重合体であってもよい。
重合脂肪酸以外のジカルボン酸としては、例えば、アゼライン酸、セバシン酸、アジピン酸などの脂肪族ジカルボン酸が挙げられる。
本発明に用いられるポリアミド樹脂において、重合脂肪酸の含有割合は、全ジカルボン酸成分中で、好ましくは、20%以上である。
下引き層は、金属酸化物の微粒子を含有している。
金属酸化物としては、例えば、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ビスマス、酸化コバルト、酸化鉄、酸化マンガン、酸化イットリウム、インジウム−スズ−酸化物(ITO)などが挙げられる。なかでも、好ましくは、酸化チタンおよび酸化亜鉛が挙げられ、より好ましくは、酸化チタンが挙げられる。
金属酸化物の粒径は、特に限定されないが、感光層の平滑性を損なうことがないように、平均粒径(50%粒径)で2μm以下であることが好ましく、また、下引き層内での分散性を維持するために、1μm以上であることが好ましい。金属酸化物の平均粒径(50%粒径)は、より好ましくは、0.005〜0.1μmである。
金属酸化物が酸化チタンである場合において、酸化チタン微粒子は、例えば、下引き層形成用の塗布液中での分散性を向上させるといった観点から、表面処理が施されたものであることが好ましい。表面処理は、特に限定されないが、例えば、アルミナ(Al)、ジルコニア(ZrO)、シリカ(SiO)などの無機酸化物;ポリシロキサン、ステアリン酸などによるコーティング処理が挙げられる。
市販の酸化チタン微粒子としては、例えば、堺化学(株)製の超微粒子ルチル型酸化チタンSTRシリーズ(「STR−60C」、「STR−60C−LP」、「STR−60N」、「STR−100C」など);石原産業(株)製の超微粒子酸化チタンTTOシリーズ(「TTO−55(A)」、「TTO−55(C)」、「TTO−55(D)」、「TTO−55(S)」、「TTO−D−1」など);テイカ(株)製の超微粒子酸化チタン(「SMT−500SAS」、「SMT−100SAS」、「MT−500SA」、「MT−100SA」、「MT−100HD」、「MT−05」など)が挙げられる。
下引き層は、例えば、重合脂肪酸とジアミンとを縮合してなるポリアミド樹脂を、金属酸化物の微粒子とともに、後述する分散媒に分散または溶解させて、こうして得られた下引き層形成用塗布液を、後述する導電性基体上に塗布し、乾燥させることによって製造することができる。
下引き層用の分散媒としては、これに限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノールなどの、炭素数1〜4のアルコールと、ベンゼン、トルエン、o,m,p−キシレンなどの、炭素数6〜12の芳香族炭化水素との混合溶媒が挙げられる。
下引き層形成用塗布液は、例えば、上記成分を、ロールミル、ボールミル、アトライタ、ペイントシェーカー、超音波分散機などを用いて分散混合することによって、調製することができる。
下引き層の厚さは、特に限定されないが、好ましくは、0.001〜50μmであり、より好ましくは、0.1〜5μmである。
本発明の電子写真感光体において、感光層の層構成は特に限定されず、同一の層内に電荷発生剤と電荷輸送剤とを含有する単層型感光層、および、電荷発生剤を含有する層(電荷発生層)と電荷輸送剤を含有する層(電荷輸送層)とを分離させた積層型感光層のいずれであってもよい。
電荷発生剤は、画像形成装置の露光光源の波長に応じて、適宜選択すればよく、特に限定されないが、例えば、無金属フタロシアニン(HPc)、チタニルフタロシアニン(TiOPc)、ヒドロキシガリウムフタロシアニン(Ga(OH)Pc)、クロロガリウムフタロシアニン(Ga(Cl)Pc)などのフタロシアニン系顔料;ジスアゾ顔料、ジスアゾ縮合顔料、モノアゾ顔料、ペリレン系顔料、ジチオケトピロロピロール顔料、無金属ナフタロシアニン顔料、金属ナフタロシアニン顔料、スクアライン顔料、トリスアゾ顔料、インジゴ顔料、アズレニウム顔料、シアニン顔料、ピリリウム塩、アンサンスロン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、キナクリドン系顔料などが挙げられる。上記例示の電荷発生剤は、単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
レーザビームプリンタなどのデジタル光学系の画像形成装置は、一般に、露光光源として半導体レーザ(LD)や発光ダイオード(LED)を使用しており、その波長は680〜830nm前後(近赤外領域)が主流である。従って、本発明の電子写真感光体をデジタル光学系の画像形成装置に使用する場合には、電荷発生剤として、好ましくは、近赤外領域での感度に優れた無金属フタロシアニン、チタニルフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料が挙げられる。
上記フタロシアニン系顔料の結晶形は、特に限定されないが、例えば、無金属フタロシアニンは、X型またはτ型であることが好ましい。チタニルフタロシアニンは、α型(X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)7.6°および28.6°に主たる回折ピークを有するもの)、または、Y型(ブラッグ角(2θ±0.2°)27.2°に主たる回折ピークを有するもの)であることが好ましい。ヒドロキシガリウムフタロシアニンは、V型であることが好ましく、クロロガリウムフタロシアニンはII型であることが好ましい。
なお、Y型チタニルフタロシアニン(Y−TiOPc)は、例えば、特許第3463032号公報の製造例1に記載されている方法に従って作製することができる。この製造例1に記載のチタニルフタロシアニンは、通常の製造方法で製造されるY型チタニルフタロシアニンに比べて、有機溶剤に対する結晶型の安定性が極めて高いことから、本発明での使用に好適である。
露光光源としてハロゲンランプなどの白色光源を使用するアナログ光学系の画像形成装置で、本発明の電子写真感光体を使用する場合には、電荷発生剤として、好ましくは、可視領域に感度を有するペリレン系顔料、ビスアゾ系顔料などが挙げられる。
電荷輸送剤は、特に限定されるものではなく、種々の正孔輸送剤や電子輸送剤を用いることができる。
正孔輸送剤としては、例えば、置換基を有することのある芳香族炭化水素に、置換基を有することのあるジアリールアミノ基を1、2または3個置換してなる化合物(具体的には、例えば、N,N,N’,N’−テトラフェニルベンジジン系化合物、N,N,N’,N’−テトラフェニルフェニレンジアミン系化合物、N,N,N’,N’−テトラフェニルナフチレンジアミン系化合物、N,N,N’,N’−テトラフェニルフェナントリレンジアミン系化合物、例えば、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセンなどのスチリル系化合物など。);2,5−ジ(4−メチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールなどのオキサジアゾール系化合物;ポリビニルカルバゾールなどのカルバゾール系化合物;1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリンなどのピラゾリン系化合物;有機ポリシラン化合物、ヒドラゾン系化合物、インドール系化合物、オキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物、トリアゾール系化合物などが挙げられる。
上記の「置換基を有することのある芳香族炭化水素に、置換基を有することのあるジアリールアミノ基を1、2または3個置換してなる化合物」において、置換基を有することのある芳香族炭化水素の芳香族炭化水素としては、例えば、ベンゼン、ナフタレン、フェナントレン、アントラセン、ビフェニル、o−,m−,p−ターフェニル、ビナフタレン、スチルベン、スチリルスチルベンなどが挙げられる。
また、置換基を有することのある芳香族炭化水素の置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アリールアルケニル基などが挙げられる。アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、sec−ペンチル、2−メチルペンチル、tert−ペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシルなどの、炭素数1〜6のアルキル基が挙げられる。シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどの、炭素数3〜8のシクロアルキル基が挙げられる。アルケニル基としては、例えば、ビニル、1−プロペニル、アリル、イソプロペニル、2−ブテニル、1,3−ブタジエニル、1−ペンテニル、2−ヘキセニルなどの、炭素数が1〜6のアルケニル基が挙げられる。アリール基としては、例えば、フェニル、o、mまたはp−トリル、2,3−、2,4−、2,5−、3,4−または3,5−キシリル、o、mまたはp−クメニル、メシチル、ナフチル、ビフェニルなどの、炭素数6〜18のアリール基が挙げられる。アラルキル基としては、例えば、ベンジル、1−フェニルエチル、フェネチル、1−フェニルプロピル、ベンズヒドリル、o、mまたはp−メチルベンジル、2,3−、2,4−、2,5−、3,4−または3,5−ジメチルベンジルなどの、炭素数7〜18のアラルキル基が挙げられる。アリールアルケニル基としては、例えば、スチリル、シンナミルなどの、炭素数が8〜12のアリールアルケニル基が挙げられる。
上記の「置換基を有することのある芳香族炭化水素に、置換基を有することのあるジアリールアミノ基を1、2または3個置換してなる化合物」において、置換基を有することのあるジアリールアミノ基のジアリールアミノ基としては、例えば、ジフェニルアミノ、ジナフチルアミノ、ジベンジルアミノ、ジスチリルアミノなどが挙げられる。
また、置換基を有することのあるジアリールアミノ基の置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アリールアルケニル基などが挙げられる。これらの基は、上記例示の基と同様のものが挙げられる。
本発明の電子写真感光体を湿式現像用の電子写真感光体として使用する場合には、正孔輸送剤は、上記例示のものの中でも特に、下記一般式(h1)または下記一般式(h2)で示される部位を有する、分子量が900以上の化合物であることが好ましい。このような正孔輸送剤を用いることによって、炭化水素系溶剤を含む湿式現像剤を用いて繰返し画像形成処理を実行した場合であっても、正孔輸送剤や、後述する電子輸送剤の溶出を抑制することができる。
Figure 0004104152
Figure 0004104152
(一般式(h1)または一般式(h2)中、Rh1、Rh2、Rh3、Rh4およびRh5は、互いに独立して、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、またはアラルキル基を示す。a〜eは、互いに独立して、0〜3の整数を示す。a〜eが2または3であるとき、同一のベンゼン環に置換する複数の置換基は、互いに異なる基であってもよい。また、a〜eが2または3であるとき、ベンゼン環の隣接する炭素原子に置換する2つのアルキル基またはアルケニル基は、互いに結合して、前記ベンゼン環とともに飽和または不飽和の炭化水素環を形成してもよい。)
電子輸送剤としては、例えば、ベンゾキノン系化合物、ナフトキノン系化合物、アントラキノン系化合物、ジフェノキノン系化合物、ジナフトキノン系化合物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド系化合物、フルオレノン系化合物、マロノニトリル系化合物、チオピラン系化合物、トリニトロチオキサントン系化合物、ジニトロアントラセン系化合物、ジニトロアクリジン系化合物、ニトロアントアラキノン系化合物、ジニトロアントラキノン系化合物などが挙げられる。
本発明の電子写真感光体を湿式現像用の電子写真感光体として使用する場合には、電子輸送剤は、上記例示のものの中でも特に、分子量が600以上の化合物であることが好ましい。このような電子輸送剤を用いることによって、炭化水素系溶剤を含む湿式現像剤を用いて繰返し画像形成処理を実行した場合であっても、電子輸送剤や、上記正孔輸送剤の湿式現像剤中への溶出を層抑制することができる。
本発明の電子写真感光体が、単層型感光層を有する、いわゆる単層型感光体である場合において、その感光層は、例えば、電荷発生剤、電荷輸送剤、および後述するバインダ樹脂を、必要に応じて、後述する他の成分などとともに、後述する分散媒に分散または溶解させて、こうして得られた感光層形成用塗布液を、後述する導電性基体上に塗布し、乾燥させることによって製造することができる。なお、感光体の表面には保護層を形成してもよい。
上記感光層形成用塗布液は、例えば、電荷発生剤、電荷輸送剤、バインダ樹脂などを、分散媒とともに、ロールミル、ボールミル、アトライタ、ペイントシェーカー、超音波分散機などを用いて分散混合することによって、調製することができる。
本発明の電子写真感光体が、積層型感光層を有する、いわゆる積層型感光体である場合において、その感光層は、例えば、まず、導電性基体上に電荷発生層を形成した上で、この電荷発生層の表面に電荷輸送層を形成することにより、製造することができる。
電荷発生層は、例えば、電荷発生剤、および後述するバインダ樹脂を、必要に応じて、正孔輸送剤や上記の他の成分とともに、上記分散媒に分散または溶解させて、こうして得られた電荷発生層形成用塗布液を導電性基体上に塗布し、乾燥させることによって作製することができる。電荷輸送層は、例えば、電荷輸送剤、および後述するバインダ樹脂を、必要に応じて、上記他の成分などとともに、上記分散媒に分散または溶解させて、こうして得られた電荷輸送層形成用塗布液を上記電荷発生層上に塗布し、乾燥させることによって作製することができる。
電荷発生層と電荷輸送層の積層順序は、上記の場合と逆の順序であってもよいが、一般に、電荷発生層はその膜厚が薄く、強度が十分ではないことから、上記のとおりの積層順序とするのが好ましい。上記電荷発生層および電荷輸送層のうち、感光体の外表面側に形成される層の表面には、保護層を形成してもよい。
上記電荷発生層形成用塗布液および電荷輸送層形成用塗布液は、例えば、電荷発生剤、電荷輸送剤、バインダ樹脂などの所定の成分を、分散媒とともに、ロールミル、ボールミル、アトライタ、ペイントシェーカー、超音波分散機などを用いて分散混合することによって、調製することができる。
バインダ樹脂としては、特に限定されず、例えば、繰返し単位中に、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールAD型、ビスフェノールZ型、ビスフェノールA型、ビスフェノールC型、ビスフェノールZC型などのビスフェノールを有するポリカーボネート樹脂;繰返し単位中に、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールAD型、ビスフェノールZ型、ビスフェノールA型、ビスフェノールC型、ビスフェノールZC型などのビスフェノールと、ベンゼンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、フェナントレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸と、を有するポリアリレート樹脂;ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリビニルアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂などが挙げられる。
なかでも、単層型感光体の感光層形成用塗布液や、積層型感光体の電荷輸送層形成用塗布液において、上記ポリカーボネート樹脂や上記ポリアリレート樹脂は、感光層の強度、耐磨耗性などをより一層良好なものにすることができることから好適である。しかも、ポリカーボネート樹脂やポリアリレート樹脂は、電荷輸送剤との相溶性に優れ、その分子内に、電荷輸送剤の電荷輸送能を妨害する部位を有しないものであることから、高感度な電子写真感光体を得る上でも好適である。また、積層型感光体の電荷発生層形成用塗布液においては、電荷発生剤の分散性の観点から、ポリビニルアセタール樹脂が好適である。
感光層形成用塗布液を作製するための分散媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール類;n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサンなどの脂肪族系炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系炭化水素類;ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸メチルなどのエステル類;ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサンなどが挙げられる。これらの分散媒は、単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
他の成分としては、例えば、分散剤、増感剤;酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、一重項クエンチャー、紫外線吸収剤などの劣化防止剤;軟化剤、可塑剤、表面改質剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、アクセプター、ドナー;電荷輸送剤や電荷発生剤の分散性、感光層表面の平滑性などを改善させるための界面活性剤、レベリング剤などが挙げられる。上記分散剤としては、例えば、バインダ樹脂中での電荷発生剤の分散性を向上させるための分散剤が挙げられ、このような分散剤としては、例えば、ジスアゾイエロー、ジアニシジンオレンジ、ピラゾロンオレンジ、ピラゾロンレッドなどのアゾ系顔料が挙げられる。上記増感剤としては、例えば、テルフェニル、ハロナフトキノン類、アセナフチレンなどが挙げられる。
導電性基体としては、基体自体が導電性を有するか、または、基体の表面が導電性を有する、種々の材料が挙げられる。具体的には、例えば、鉄、アルミニウム、銅、スズ、白金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、真鍮などの金属単体;上記の金属が蒸着またはラミネートされたプラスチック材料;ヨウ化アルミニウム、酸化スズ、酸化インジウムなどで被覆されたガラス;カーボンブラックなどの導電性微粒子を分散した樹脂基体などが挙げられる。導電性基体の形状は、本発明の電子写真感光体を使用する画像形成装置の構造に応じて、シート状、ドラム状などの種々の形状を採用することができる。
単層型感光層において、電荷発生剤の含有割合は、特に限定されないが、バインダ樹脂100重量部に対して、好ましくは、0.1〜50重量部、より好ましくは、0.5〜30重量部である。正孔輸送剤の含有割合は、特に限定されないが、バインダ樹脂100重量部に対して、好ましくは、10〜200重量部、より好ましくは、20〜100重量部である。電子輸送剤の含有割合は、特に限定されないが、バインダ樹脂100重量部に対して、好ましくは、5〜100重量部、より好ましくは、10〜80重量部である。正孔輸送剤と電子輸送剤とを併用する場合において、正孔輸送剤と電子輸送剤との総量は、特に限定されないが、バインダ樹脂100重量部に対して、好ましくは、20〜300重量部、より好ましくは、30〜200重量部である。
単層型感光層の厚さは、特に限定されないが、好ましくは、5〜100μmであり、より好ましくは、10〜50μmである。
積層型感光層の電荷発生層において、電荷発生剤の含有割合は、特に限定されないが、バインダ樹脂100重量部に対して、好ましくは、5〜1000重量部であり、より好ましくは、30〜500重量部である。また、積層型感光層の電荷輸送層において、電荷輸送剤(正孔輸送剤または電子輸送剤)の含有割合は、特に限定されないが、好ましくは、10〜500重量部、より好ましくは、25〜200重量部である。
本発明の電子写真感光体は、静電式複写機、ファクシミリ、レーザビームプリンタなどの画像形成装置において、とりわけ、パラフィン系溶媒を使用した湿式現像剤を用いて、湿式現像法により画像形成を実行する画像形成装置において、好適である。
積層型感光層の厚さは、特に限定されないが、電荷発生層が、好ましくは、0.01〜5μm、より好ましくは、0.1〜3μmであり、電荷輸送層が、好ましくは、2〜100μm、より好ましくは、5〜50μmである。
次に、本発明を実施例および比較例に基づいて説明するが、本発明は下記の実施例によって限定されるものではない。
<チタニルフタロシアニンの合成>
参考例1
チタニルフタロシアニンの合成:アルゴン雰囲気下で、o−フタロニトリル25g、チタンテトラブトキシド28gおよびキノリン300gを配合して、撹拌しつつ、150℃に加熱した。次いで、反応系から蒸気を除去しながら、さらに、加熱、攪拌して、215℃で2時間反応させた。反応終了後、反応液を150℃に冷却して、ガラスフィルタでろ過した。得られた固体を、N,N−ジメチルホルムアミドおよびメタノールで順次洗浄し、真空乾燥することにより、青紫色の固体24gを得た。
顔料化前処理:得られた青紫色の固体10gおよびN,N−ジメチルホルムアミド100ミリリットルを配合し、加熱、撹拌して、130℃で2時間経過した後、まず、加熱を停止して23±1℃まで冷却させ、次いで、撹拌を停止して、反応液を12時間静置し、安定化させた。次に、安定化した反応液をガラスフィルタでろ過し、得られた固体をメタノールで洗浄して真空乾燥することにより、チタニルフタロシアニンの粗結晶9.83gを得た(特開2004−145284号公報の<製造例1>参照)。
顔料化処理:得られたチタニルフタロシアニンの粗結晶5gを、濃硫酸100ミリリットルに溶解させて、氷冷下の水中に滴下し、室温で15分間撹拌した後、23±1℃で30分間静置することにより、再結晶させた。次いで、ガラスフィルタでろ過して得られた固体を、洗浄液が中性になるまで水洗した。水洗後、乾燥させずに(水が存在した状態で)クロロベンゼン200ミリリットル中に分散させ、50℃に加熱して10時間、撹拌した。さらに、ろ過して得られた固体を、50℃で5時間、真空乾燥させることにより、チタニルフタロシアニンの結晶(青色粉末)4.1gを得た。
得られたチタニルフタロシアニンについて、CuKα特性X線回折スペクトルを測定したところ、ブラッグ角度(2θ±0.2°)が27.2°のときに最大ピークを観察した。また、チタニルフタロシアニンの製造直後、1,3−ジオキソランに7日間浸漬した後、および、テトラヒドロフランに7日間浸漬した後のいずれにおいても、ブラッグ角度(2θ±0.2°)が7.4°および26.2°であるときに、回折ピークは観察されなかった。さらに、得られたチタニルフタロシアニンについて、示差走査熱量分析(DSC)による昇温時の温度変化を測定したところ、50℃から400℃まで温度範囲において、吸着水の気化に伴う90℃付近でのピーク以外は、ピークが観察されなかった。
<電子写真感光体の製造>
電子写真感光体の製造例(実施例および比較例)に用いた成分、材料の略号と、商品名、製造メーカーなどを下記に示す。
(下引き層形成用樹脂)
・PA−100:重合脂肪酸系ポリアミド樹脂、富士化成(株)製
・PA−200:重合脂肪酸系ポリアミド樹脂、富士化成(株)製
・PA−201:重合脂肪酸系ポリアミド樹脂、富士化成(株)製
・トレジンMF−30:N−メトキシメチル化ナイロン(アルコール可溶性)、ナガセケムテックス(株)製
・アミラン(登録商標)CM8000:共重合ナイロン(アルコール可溶性)、東レ(株)製
(金属酸化物の微粒子)
・STR−60N:表面未処理のルチル型酸化チタン微粒子、針状、堺化学(株)製、平均粒子径0.02μm
・STR−60C:アルミナ(Al)による表面処理が施されたルチル型酸化チタン微粒子、針状、平均粒子径0.02μm、堺化学(株)製
・STR−60C−LP:Alおよびオルガノポリシロキサンによる表面処理が施されたルチル型酸化チタン微粒子、針状、平均粒子径0.02μm、堺化学(株)製
・TTO−55(A):Alによる表面処理が施されたルチル型酸化チタン微粒子、粒状、平均粒子径0.04μm、石原産業(株)製
・TTO−55(C):Alおよびステアリン酸による表面処理が施されたルチル型酸化チタン微粒子、粒状、平均粒子径0.04μm、石原産業(株)製
・TTO−55(D):Alおよび酸化ジルコニウム(ZrO)による表面処理が施されたルチル型酸化チタン微粒子、粒状、平均粒子径0.04μm、石原産業(株)製
・TTO−55(S):Alおよびポリシロキサンによる表面処理が施されたルチル型酸化チタン微粒子、粒状、平均粒子径0.04μm、石原産業(株)製
・TTO−D−1:AlおよびZrOによる表面処理が施されたルチル型酸化チタン微粒子、樹枝状、幅(平均)0.05μm、長さ(平均)0.2μm、石原産業(株)製
・SMT−500SAS:Al、SiOおよびシリコーン(メチルハイドロジェンシロキサン)による表面処理が施されたルチル型酸化チタン微粒子、平均粒子径0.035μm、テイカ(株)製
・MZ−505M:ポリシロキサンによる表面処理が施された酸化亜鉛微粒子、平均粒子径0.025μm、テイカ(株)製
(電荷発生剤)
・TiOPc:上記製造例1で得られたチタニルフタロシアニン
・X−HPc:無金属フタロシアニン(結晶型:X型)、大日本インキ化学工業(株)製、商品名「ファーストゲン ブルー 8120BS」
(正孔輸送剤)
・HTM−1:下記式(HTM−1)で示されるスチルベン系化合物
・HTM−2:下記式(HTM−2)で示されるスチルベン系化合物
・HTM−3:下記式(HTM−3)で示されるスチルベン系化合物
Figure 0004104152
Figure 0004104152
Figure 0004104152
(電子輸送剤)
・ETM−1:下記式(ETM−1)で示されるジナフトキノン系化合物
・ETM−2:下記式(ETM−2)で示されるアゾキノン系化合物
・ETM−3:下記式(ETM−3)で示されるナフトキノン系化合物
・ETM−4:下記式(ETM−4)で示されるフルオレン系化合物
Figure 0004104152
Figure 0004104152
Figure 0004104152
Figure 0004104152
(バインダ樹脂)
・ポリビニルアセタール系樹脂:エスレックKS−1、積水化学工業(株)製
・Resin−1:下記式(RU−1)で示される繰返し単位を有するポリカーボネート樹脂、粘度平均分子量50500
・Resin−2:下記式(RU−2)で示される繰返し単位と、下記式(RU−3)で示される繰返し単位とを、15:85のモル比で含有する共重合ポリカーボネート樹脂、分子量49800
・Resin−3:下記式(RU−4)で示される繰返し単位と、下記式(RU−3)で示される繰返し単位とを、15:85のモル比で含有する共重合ポリカーボネート樹脂、粘度平均分子量50000
Figure 0004104152
Figure 0004104152
Figure 0004104152
<積層型感光体の製造>
(実施例1)
「PA−100」1重量部、「STR−60N」3重量部、イソプロパノール5.75重量部およびトルエン5.75重量部を配合して、ペイントシェーカーで10時間撹拌、分散させることにより、下引き層用の塗布液を調製した。得られた下引き層用塗布液を、ドラム状支持体としてのアルミニウム素管(直径30mm、全長238.5mm)の表面にディップコート法にて塗布して、130℃で30分間、加熱乾燥することにより、膜厚1.5μmの下引き層を形成した。
TiOPc1重量部、ポリビニルアセタール樹脂1重量部およびジアセトンアルコール65重量部を配合して、ボールミルで48時間分散させることにより、電荷発生層用の塗布液を調製した。得られた電荷発生層用塗布液を、上記の下引き層の表面にディップコート法にて塗布して、80℃で5分間、加熱乾燥することにより、膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
次に、スチルベン化合物(HTM−1)70重量部、ポリカーボネート樹脂(Resin−1)100重量部およびテトラヒドロフラン760重量部を配合し、混合、溶解させることにより、電荷輸送層用の塗布液を調製した。得られた電荷輸送層用塗布液を、上記電荷発生層の表面に塗布して、130℃で30分、加熱乾燥することにより、膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
こうして、導電性基体上に、下引き層、電荷発生層および電荷輸送層を、この順で積層してなる積層型電子写真感光体を得た。
(実施例2〜9)
酸化チタン微粒子として、「STR−60N」3重量部に代えて、「STR−60C」(実施例2)、「STR−60C−LP」(実施例3)、「TTO−55(A)」(実施例4)、「TTO−55(C)」(実施例5)、「TTO−55(S)」(実施例6)、「TTO−55(D)」(実施例7)、「TTO−D−1」(実施例8)または「SMT−500SAS」(実施例9)を、それぞれ3重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして、積層型電子写真感光体を製造した。
(実施例10および11)
下引き層形成用樹脂として、「PA−100」1重量部に代えて、「PA−200」(実施例10)または「PA−201」(実施例11)を、それぞれ1重量部用いたこと以外は、実施例7と同様にして、積層型電子写真感光体を製造した。
(実施例12)
酸化チタン微粒子「STR−60N」3重量部に代えて、酸化亜鉛微粒子「MZ−505M」を3重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして、積層型電子写真感光体を製造した。
(比較例1)
下引き層用の塗布液として、「トレジンMF−30」1重量部、「TTO−55(D)」3重量部、メタノール8重量部およびトルエン3.5重量部を配合して、ペイントシェーカーで10時間撹拌、分散させたものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、積層型電子写真感光体を製造した。
(比較例2)
下引き層用の塗布液として、「アミラン(R)CM8000」1重量部、「TTO−55(D)」3重量部、メタノール8重量部およびトルエン3.5重量部を配合して、ペイントシェーカーで10時間撹拌、分散させたものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、積層型電子写真感光体を製造した。
<積層型感光体の評価>
上記実施例1〜12および比較例1〜2で得られた積層型電子写真感光体を、負帯電反転現像プロセスを採用した市販のプリンタ(沖データ(株)製、商品名「MicroLine−18」)に、感光体ドラムとして搭載した。このプリンタを用いて、35℃/85%RHの高温高湿環境(以下、「H/H環境」という。)下で、黒ベタ、グレー画像および白紙画像の画像形成処理を実施し、電気特性の評価と、黒ベタおよびグレー画像でのメモリー効果の有無を観察した。
電気特性の評価:現像位置での黒ベタ部電位に相当する残留電位V(V)と、白紙部に相当する白紙電位V(V)とを測定した。残留電位Vの絶対値が小さいほど、感度が優れている。
画像評価:カブリの発生の程度と、メモリー効果の有無により、形成画像の優劣を評価した。
カブリは、形成画像にて全く観察されなかった場合を◎、多少観察されたものの、実用上問題のない程度であった場合を○、顕著に発生していた場合を×として評価した。
メモリー効果の有無は、感光体ドラムの回転1周目に形成された黒ベタ画像のゴーストが、感光体ドラムの回転2週目に形成されたグレー画像中において、ゴーストとなって現れているかどうかを観察して、判断した。その評価は、形成画像にゴーストが観察されなかった場合を◎、観察された場合を×とした。
上記実施例1〜12および比較例1〜2で得られた積層型電子写真感光体について、下引き層の形成に用いた樹脂と酸化チタン微粒子を表1に、上記画像評価と電気特性の評価結果を表2に、それぞれ示す。
Figure 0004104152
Figure 0004104152
上記表に示すように、下引き層を、重合脂肪酸とジアミンとを縮合してなるポリアミド樹脂を用いて形成した実施例によれば、カブリやメモリー効果などの不具合を防止することができた。
<単層型感光体の作製>
(実施例13)
「PA−100」1重量部、「TTO−55(D)」3重量部、イソプロパノール5.75重量部およびトルエン5.75重量部を配合して、ペイントシェーカーで10時間撹拌、分散させることにより、下引き層用の塗布液を調製した。得られた下引き層用塗布液を、ドラム状支持体としてのアルミニウム素管(直径78mm、全長334mm)の表面にディップコート法にて塗布して、130℃で30分間、加熱乾燥することにより、膜厚1.5μmの下引き層を形成した。
「X−HPc」3重量部、「HTM−1」50重量部、「ETM−1」30重量部、「Resin−1」100重量部、ジメチルシリコーンオイル(信越化学工業(株)製、品番「KF−96−50CS」)0.1重量部およびテトラヒドロフラン760重量部を配合して、超音波分散機で溶解、分散させることにより、感光層形成用の塗布液を調製した。得られた感光層形成用塗布液を、上記の下引き層の表面にリングコート法にて塗布して、130℃で30分間、加熱乾燥することにより、膜厚28μmの感光層を形成した。
こうして、導電性基体上に、下引き層および単層型感光層を、この順で積層してなる単層型電子写真感光体を得た。
(実施例14〜15)
「PA−100」1重量部に代えて、「PA−200」(実施例14)または「PA−201」(実施例15)を、それぞれ1重量部用いたこと以外は、実施例13と同様にして、単層型電子写真感光体を製造した。
(実施例16)
「TTO−55(D)」3重量部に代えて、「TTO−D−1」3重量部を用いたこと以外は、実施例13と同様にして、単層型電子写真感光体を製造した。
(実施例17〜18)
「HTM−1」50重量部に代えて、「HTM−2」(実施例17)または「HTM−3」(実施例18)を、それぞれ50重量部用いたこと以外は、実施例13と同様にして、単層型電子写真感光体を製造した。
(実施例19〜21)
「ETM−1」30重量部に代えて、「ETM−2」(実施例19)、「ETM−3」(実施例20)または「ETM−4」(実施例21)を、それぞれ30重量部用いたこと以外は、実施例13と同様にして、単層型電子写真感光体を製造した。
(比較例3)
下引き層用の塗布液として、比較例1と同じ塗布液を用いたこと以外は、実施例13と同様にして、単層型電子写真感光体を製造した。
<単層感光体の評価>
上記実施例13〜21および比較例3で得られた単層型電子写真感光体を、正帯電反転現像プロセスを採用した市販の複写機(京セラミタ(株)製、商品名「KM−4530」)に、感光体ドラムとして搭載した。この複写機を用いて、H/H環境下で、黒ベタ、グレー画像および白紙画像の画像形成処理を実施し、電気特性の評価と、黒ベタおよびグレー画像でのメモリー効果の有無を観察した。
電気特性および画像の評価方法と、評価基準は、積層型電子写真感光体の場合と同様である。
上記実施例13〜21および比較例3で得られた単層型電子写真感光体について、下引き層の形成に用いた樹脂および酸化チタン微粒子と、感光層の形成に用いた電荷発生剤(CGM)、正孔輸送剤(HTM)、電子輸送剤(ETM)およびバインダ樹脂(Resin)とを表3に、上記画像評価と電気特性の評価結果を表4に、それぞれ示す。
Figure 0004104152
Figure 0004104152
上記表に示すように、下引き層を、重合脂肪酸とジアミンとを縮合してなるポリアミド樹脂を用いて形成した実施例によれば、電気特性を良好なものとすることができ、しかも、カブリなどの不具合を防止することができた。
<単層型感光体の作製>
(実施例22)
実施例13で調製したのと同じ下引き層用塗布液を、アルミニウム素管(直径78mm、全長334mm)の表面にディップコート法にて塗布して、130℃で30分間、加熱乾燥することにより、膜厚1.5μmの下引き層を形成した。
「TiOPc」3重量部、「X−HPc」1重量部、「HTM−2」40重量部、「ETM−4」50重量部、「Resin−1」100重量部、ジメチルシリコーンオイル(前出の「KF−96−50CS」)0.1重量部および1,3−ジオキソラン1000重量部を配合して、超音波分散機で溶解、分散させることにより、感光層形成用の塗布液を調製した。得られた感光層形成用塗布液を、上記の下引き層の表面にリングコート法にて塗布して、130℃で30分間、加熱乾燥することにより、膜厚20μmの感光層を形成した。
こうして、導電性基体上に、下引き層および単層型感光層を、この順で積層してなる単層型電子写真感光体を得た。
(実施例23、24)
「Resin−1」100重量部に代えて、「Resin−2」(実施例23)または「Resin−3」(実施例24)を、それぞれ100重量部用いたこと以外は、実施例22と同様にして、単層型電子写真感光体を製造した。
(実施例25)
「ETM−4」50重量部に代えて、「ETM−3」50重量部を用い、かつ、「Resin−1」100重量部に代えて、「Resin−2」100重量部を用いたこと以外は、実施例23と同様にして、単層型電子写真感光体を製造した。
(実施例26)
「ETM−4」50重量部に代えて、「ETM−3」50重量部を用い、かつ、「Resin−1」100重量部に代えて、「Resin−3」100重量部を用いたこと以外は、実施例24と同様にして、単層型電子写真感光体を製造した。
<単層感光体の評価>
上記実施例22〜26で得られた単層型電子写真感光体を、正帯電反転現像プロセスを採用した市販の複写機(前出の「KM−4530」)に、感光体ドラムとして搭載した。この複写機を用いて、H/H環境下で、黒ベタ、グレー画像および白紙画像の画像形成処理を実施し、電気特性の評価と、黒ベタおよびグレー画像でのメモリー効果の有無を観察した。
電気特性および画像の評価方法と、評価基準は、積層型電子写真感光体の場合と同様である。
耐溶剤性の評価:各電子写真感光体を、それぞれ、イソパラフィン系炭化水素系溶剤(エクソンモービル化学社製、商品名「アイソパーG」)1.3リットルに、2000時間浸漬させた。その際、感光層の全面が上記炭化水素系溶剤に浸かるように調整した。こうして炭化水素系溶剤に浸漬した後の明電位(V)を上記と同様の手順にて測定し、炭化水素系溶剤への浸漬前後における感度変化(明電位の変化量ΔV)を算出することにより、単層型電子写真感光体の耐溶剤性を評価した。感度変化が±10V以内であれば、耐溶剤性が良好である。
また、浸漬後の感光体に関し、ドットパターンによるグレー画像を形成して、画像評価を行った。
上記実施例22〜26で得られた単層型電子写真感光体について、下引き層の形成に用いた樹脂および酸化チタン微粒子と、感光層の形成に用いた電荷発生剤(CGM)、正孔輸送剤(HTM)、電子輸送剤(ETM)およびバインダ樹脂(Resin)とを表5に、上記画像評価と電気特性の評価結果を表6に、それぞれ示す。
Figure 0004104152
Figure 0004104152
上記表に示すように、下引き層を、重合脂肪酸とジアミンとを縮合してなるポリアミド樹脂を用いて形成した実施例によれば、電気特性を良好なものとすることができ、しかも、かぶりなどの不具合を防止することができた。また、湿式現像剤の炭化水素系溶剤に浸漬した後においても、電気特性や形成画像の画質を良好な状態で維持することができた。
<ポリアミド樹脂の溶解性試験>
下引き層形成用樹脂として使用した「PA−100」、「PA−200」、「PA−201」、「トレジンMF−30」および「アミラン(R)CM8000」各1重量部を、メタノール9重量部中に加えて、50℃で4時間撹拌した。撹拌後、目視で観察して、「PA−100」が溶解していない場合を○、溶解した場合を×として、ポリアミド樹脂の溶解性を評価した。
また、メタノールに代えて、エタノールおよびイソプロパノールを、各9重量部用いたこと以外は、上記と同様の操作によって、ポリアミド樹脂の溶解性を評価した。
以上の結果を表7に示す。
Figure 0004104152
表7に示すように、本発明の実施例に用いたポリアミド樹脂「PA−100」、「PA−200」および「PA−201」は、いずれも、上記アルコールに溶解しなかった。
本発明は、以上の記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した事項の範囲において、種々の設計変更を施すことが可能である。

Claims (4)

  1. 導電性基体上に、下引き層と、感光層をこの順で積層してなる電子写真感光体であって、
    前記下引き層が、重合脂肪酸およびジアミンを縮合してなるポリアミド樹脂と、金属酸化物の微粒子と、分散媒とのみからなる下引き層形成用塗布液を前記導電性基体上に塗布し、乾燥して形成されたものであることを特徴とする、電子写真感光体。
  2. 前記金属酸化物が、酸化チタンであることを特徴とする、請求項に記載の電子写真感光体。
  3. 前記感光層が、単層型感光層であることを特徴とする、請求項1または2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記感光層が、積層型感光層であって、前記下引き層上に、電荷発生層および電荷輸送層の順に積層されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の電子写真感光体。
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