JP7443922B2 - 電子デバイス及びその製造方法、画像形成方法、並びに画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子デバイス及び電子デバイスの製造方法、画像形成方法、並びに画像形成装置に関する。
近年、有機の半導体を含む光電変換デバイスは開発が進み、市場にも投入されてきた。
現在、広く普及されている電子写真感光体などの光電変換デバイスは有機材料からなる有機電子デバイスが大部分を占めている。しかしながら、有機電子デバイスは無機電子デバイスに比べて寿命が短いという問題がある。有機電子デバイスに含まれる有機材料に由来するガスバリア性に劣るという性状がこの原因の1つである。無機材料の緻密な膜に比較して有機材料の樹脂膜は隙間が多い。このため、ポリプロピレン(PP)などの食品包装材はアルミニウムのラミネートを施し、内容物の耐候性を高めるなどの工夫がなされている。
シリコン系太陽電池よりも低コスト型の有機太陽電池として、有機増感色素を含む色素増感太陽電池が開発されている。
しかし、前記色素増感太陽電池は有機材料である有機増感色素を含むため、シリコン系太陽電池に比べ使用材料が温度や湿度、酸素、オゾン、NOx、アンモニア等のガスにより変質し、そのことにより機能低下しやすくシリコン系太陽電池に比べ耐久性の観点では劣るという問題がある。
有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子、発光ダイオード表示素子、液晶表示素子、電気泳動性インク表示素子などの表示素子においては、基板上に陽極と陰極により挟持された有機EL発光層などの表示エレメントが積層され形成されている。有機EL表示装置は液晶表示装置と比較して視野角が広く、また、応答速度も速く、有機物が有する発光性の多様性から次世代の表示装置として期待されている。
これら有機EL素子の形成方法としては、生産性及びコストの面から塗布型の形成方法が用いられている。また、有機EL素子は熱、水分や酸素等のガス暴露により劣化しやすく、その結果、有機EL素子の寿命が短くなるという問題がある。
プリンタ用の電子写真感光体、色素増感太陽電池、有機EL素子などの有機電子デバイスの長寿命化のためにガスバリア性を高める工夫がされているが、工程数が多いことやそれによる悪影響を伴い、コストと耐久性能のバランスを改善する余地があった。
耐摩耗性と画像特性の安定性に優れる電子写真感光体として、例えば、表面処理剤で処理されたp型半導体粒子を保護層に含有する電子写真感光体が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、長寿命で効率が改善され、動作電圧が低い有機EL素子として、例えば、有機EL素子の有機ホール輸送層を無機p型半導体に置き換えた有機EL素子が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、セラミック材料や金属材料などの100μm以下の超微粒子材料を基板上にエアロゾルデポジション法により成膜して多結晶脆性材料層が形成された積層体が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
p型半導性を有する金属酸化物を表層に設けることでガスバリア性を高めることができる。金属酸化物の成膜には量産性に優れたエアロゾルデポジション法が好適に用いられるが、金属酸化物の成膜は原料粉の流動性が悪いと成膜ムラが生じやすく、工程能力が不足して工業製品の量産に至れない問題がある。
本発明は、金属酸化物層の成膜ムラが抑えられ、金属酸化物層の厚みの均一性が高い電子デバイスを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段としての本発明の電子デバイスは、支持体と、前記支持体上に、電荷輸送物質を含む電荷輸送層、又は増感色素を含む増感色素電極層と、前記電荷輸送層又は前記増感色素電極層の上に、金属酸化物層とを有する電子デバイスであって、
前記金属酸化物層が、p型半導性を有する金属酸化物とシリカ又は金属酸化物粒子を含有し、前記金属酸化物層に含まれる前記シリカ又は金属酸化物粒子の含有量が前記金属酸化物層の0.5質量%以上1.5質量%以下である。
本発明によれば、金属酸化物層の成膜ムラが抑えられ、金属酸化物層の厚みの均一性が高い電子デバイスを提供することができる。
図1は、本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 図2は、本発明の画像形成装置の他の一例を示す概略構成図である。 図3は、本発明の画像形成装置における画像形成手段の一例を示す概略構成図である。 図4は、本発明の画像形成装置の他の一例を示す概略構成図である。 図5は、本発明の画像形成装置の他の一例を示す概略構成図である。 図6は、本発明の電子デバイス(電子写真感光体)の一例を示す断面図である。 図7は、本発明の電子デバイス(太陽電池)の一例を示す断面図である。 図8は、本発明の電子デバイス(有機EL素子)の一例を示す断面図である。 図9は、本発明の金属酸化物層を形成する場合に用いるエアロゾルデポジション装置の一例を示す概略構成図である。 図10Aは、膜状のセラミックの一例を表す写真である。 図10Bは、膜状のセラミックの一例を表す写真である。 図10Cは、膜状のセラミックの一例を表す写真である。
(電子デバイス)
本発明の電子デバイスは、支持体と、前記支持体上に、電荷輸送物質を含む電荷輸送層、又は増感色素を含む増感色素電極層と、前記電荷輸送層又は前記増感色素電極層の上に、金属酸化物層とを有する電子デバイスであって、
前記金属酸化物層が、p型半導性を有する金属酸化物とシリカ又は金属酸化物粒子を含有し、前記金属酸化物層に含まれる前記シリカ又は金属酸化物粒子の含有量が前記金属酸化物層の0.5質量%以上1.5質量%以下である。
前記電子デバイスとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電子写真感光体、太陽電池、有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子、トランジスタ、集積回路、レーザーダイオード、発光ダイオード等のデバイスが挙げられる。
また、本発明の電子デバイスは従来技術の電子デバイスでは金属酸化物層の成膜ムラを抑え、金属酸化物層の厚みの均一性が高い(厚みのばらつきが少ない)電子デバイスを得ることができない場合があるという知見に基づくものである。
従来技術のエアロゾルデポジション法によるp型半導性を有する金属酸化物の成膜では、原料粉の流動性が悪いと成膜ムラが生じやすく、工程能力が不足して工業製品の量産に至れない問題がある。
本発明は電荷輸送層又は増感色素電極層の上にp型半導性を有する金属酸化物とシリカ又は金属酸化物粒子とを含有する金属酸化物層を有することにより、金属酸化物層の成膜ムラが抑えられ、金属酸化物層の厚みの均一性が高い電子デバイスを提供することが可能となる。
上記に記載した特許文献1(特許第5664538号公報)の提案については、保護層にp型半導体としてセラミックを含有するが、前記セラミックは膜状ではなく粒子状半導体である。特許文献1の図1には保護層に粒子状の半導体が分散されている概念図が記述されている。ここで膜状とは図10A、B、及びCの写真に見られる最も白い表層の態様を指す。
特許文献2(特開2000-150166号公報)の提案では、無機p型半導体に置き換えたホール輸送層を用いているが、これにシリカを含有することは記載されていない。
特許文献3(特開2008-201004号公報)の提案では、微粒子から構成される緻密な多結晶脆性材料層を形成しているが、微粒子にシリカを含有することは記載されていない。
<金属酸化物層>
前記金属酸化物層は、p型半導性を有する金属酸化物とシリカ又は金属酸化物粒子とを含有する。本発明においては、前記p型半導性を有する金属酸化物はデラフォサイト型酸化物であることが好ましい。
<<デラフォサイト型酸化物>>
前記デラフォサイト型酸化物(以下、「p型半導体」、「p型金属化合物半導体」と称することがある)としては、p型半導体としての機能があれば特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、p型金属酸化物半導体、一価の銅を含むp型化合物半導体、その他のp型金属化合物半導体などが挙げられる。
前記p型金属酸化物半導体としては、例えば、CoO、NiO、FeO、Bi、MoO、MoS、Cr、SrCu、CaO-Alなどが挙げられる。
前記一価の銅を含むp型化合物半導体としては、例えば、CuI、CuInSe、CuO、CuSCN、CuS、CuInS、CuAlO、CuAlO、CuAlSe、CuGaO、CuGaS、CuGaSeなどが挙げられる。
前記その他のp型金属化合物半導体としては、例えば、GaP、GaAs、Si、Ge、SiCなどが挙げられる。
これらの中でも電荷移動度と透光性の観点からCuAlO、CuAlOなどの銅アルミニウム酸化物が好ましい。
<<シリカ>>
本発明の金属酸化物層に含まれるシリカとしては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。該市販品としては、例えば、レオロシールZD-30S(株式会社トクヤマ製)、HDK H-2000(旭化成ワッカーシリコーン株式会社製)、アエロジルR976、アエロジルRA200HS(日本アエロジル株式会社製)などが挙げられる。
シリカは粒子状であることが好ましく、シリカ微粒子の体積平均粒径は1μm以上50μm以下であることが好ましい。
シリカ粒子の体積平均粒径は、例えば、マイクロトラック・ベル社製粒度分布測定装置MT3300EXなどにより測定することができる。
前記金属酸化物層に含まれるシリカの含有量は前記金属酸化物層の0.5質量%以上1.5質量%以下であり、0.7質量%以上1.3質量%以下であることが好ましい。この範囲であると金属酸化物層の成膜ムラが抑えられ、金属酸化物層の厚みの均一性が高い電子デバイスを得ることができる。
<<金属酸化物粒子>>
本発明の金属酸化物層に含まれる金属酸化物粒子の種類としては、例えば、酸化アルミニウム、チタン酸バリウム、酸化クロム、酸化銅、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化マガン、チタン酸ストロンチウム、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、などが挙げられる。
金属酸化物粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。該市販品としては、例えば、酸化アルミニウムAKP-50(住友化学株式会社製)、酸化アルミニウムAKP-20(住友化学株式会社製)、酸化アルミニウムTM-DAR(大明化学株式会社製)、酸化亜鉛SF-10(堺化学株式会社製)などが挙げられる。
金属酸化物粒子の体積平均粒径はp型半導性を有する金属酸化物粒子(母体粒子)の100分の1から10分の1の大きさが好ましく、1μm以上3μm以下がより好ましい。
金属酸化物粒子の体積平均粒径は、上記シリカ粒子と同じ方法で測定することができる。
前記金属酸化物層に含まれる金属酸化物粒子の含有量は前記金属酸化物層の0.5質量%以上1.5質量%以下であり、0.7質量%以上1.3質量%以下であることが好ましい。この範囲であると金属酸化物層の成膜ムラが抑えられ、金属酸化物層の厚みの均一性が高い電子デバイスを得ることができる。
<<金属酸化物層の厚み>>
本発明において、前記金属酸化物層の平均厚みが1.2μm以上1.8μm以下であることが好ましく、前記金属酸化物層の平均厚みが1.2μm以上1.8μm以下であり、かつ厚みの標準偏差が0.07μm以下であることがより好ましい。
例えば、本発明の電子デバイスの一実施形態である電子写真感光体の場合において、厚みの測定は長さ380mm、外径100mmの円筒形状の感光体ドラムに対し、感光体ドラムの長手方向についてドラム端部から100mmの位置より50mm間隔に300mmの位置まで5箇所の厚みを測定する。これを20本の感光体ドラムについて行い、合計100点の厚みデータを得る。厚みの測定は特許第5521607号公報に準じて光干渉を利用する方法によって行う。得られたデータの平均値から厚みを求めるとともに、標準偏差を求める。
前記金属酸化物層の平均厚みが1.2μm以上1.8μm以下であると、耐摩耗性と静電特性のバランスに優れた長寿命で高品質なプリント画像の生成に有利となる。また、前記金属酸化物層の厚みの標準偏差が0.07μm以下であると、人肌や景色などのプリント画像において見た目の心象に影響するグラデーションの再現性に優れるプリント画像の生成に有利となる。
<<工程能力>>
また、得られた厚みの平均値と標準偏差から、下記式(1)から(3)に基づき工程能力指数Cpkを算出する。工程能力指数とは、厚みの算術平均値Xが規格の中心値からどの程度ずれているかを評価した値である。Cpkが大きいほど安定した品質の電子デバイスを作れる能力が高いことを意味する。
但し、USLは規格上限値、LSLは規格下限値、Xは厚みの算術平均値、σは標準偏差を表す。また、Cpは成膜工程のばらつきを表す6σと規格幅を比較したものである。
<金属酸化物層の作製>
前記金属酸化物層の作製方法(成膜方法)としては特に制限はなく、目的に応じて、一般に用いられている無機材料の成膜方法を適宜選択することができ、例えば、気相成長法、液相成長法、固相成長法などが挙げられる。
前記気相成長法としては、例えば、物理的気相成長法(PVD)、化学的気相成長法(CVD)とに分類される。
前記物理的気相成長法としては、例えば、真空蒸着、電子ビーム蒸着、レーザーアブレーション法、レーザーアブレーションMBE、MOMBE、反応性蒸着、イオンプレーティング、クラスタイオンビーム法、グロー放電スパッタリング、イオンビームスパッタリング、反応性スパッタリングなどが挙げられる。
前記化学的気相成長法としては、例えば、熱CVD法、MOCVD、RFプラズマCVD、ECRプラズマCVD、光CVD、レーザーCVDなどが挙げられる。
前記液相成長法としては、例えば、LPE法、電気メッキ法、無電界メッキ法やコーティング法などが挙げられる。
前記固相成長法としては、例えば、SPE、再結晶法、グラフォエピタキシ、LB法、ゾルゲル法、エアロゾルデポジション(AD)法などが挙げられる。
これらの中でも電子写真感光体のような比較的大面積領域に均質な膜の製膜や電子写真感光体特性に影響を与えないようにする点でAD法が好ましい。
<<エアロゾルデポジション(AD)法>>
前記エアロゾルデポジション(AD)法とは、予め準備された微粒子、乃至超微粒子をガスと混合してエアロゾル化し、ノズルを通して製膜対象物(基板)に噴射して被膜を形成する技術である。
前記AD法の特徴として、常温環境での製膜が可能であり、原材料の結晶構造をほぼ維持した状態で製膜を行えることから電子デバイス(特に電子写真感光体)上での製膜に適している。
前記エアロゾルデポジション法によって金属酸化物層を形成する方法について説明する。
この場合には図9に示すようなエアロゾルデポジション装置を用いる。図9に示すガスボンベ110にはエアロゾルを発生させるための不活性な気体が貯蔵されている。ガスボンベ110は配管120aを介してエアロゾル発生器130に連結され、配管120aはエアロゾル発生器130の内部に引き出されている。エアロゾル発生器130の内部には一定量の金属酸化物乃至化合物半導体からなる粒子200が投入される。エアロゾル発生器130に連結されるもう1つの配管120bは成膜チャンバ140の内部で噴射ノズル150に接続される。
本発明では、エアロゾル発生器130の内部にp型半導性を有する金属酸化物とシリカとからなる粒子200を投入してエアロゾルを発生させて、配管120bを通じてノズル150に接続されていてもよいし、又は、図示しないが、p型半導性を有する金属酸化物とシリカを含むエアロゾル発生器とシリカを含むエアロゾル発生器から発生したp型半導性を有する金属酸化物とシリカのエアロゾルとシリカのエアロゾルをそれぞれ配管を通じて2つのノズルから基板に向けて高速で噴射するようにしてもよい。
成膜チャンバ140の内部において基板ホルダ170には、噴射ノズル150に対向するように基板160が保持される。ここでは、基板160としてシリンダー形状の導電性支持体、感光体、太陽電池、EL素子等の電子デバイスが用いられる。成膜チャンバ140には成膜チャンバ140内の真空度を調整するための排気ポンプ180が配管120cを介して接続される。
図示は省略するが本実施形態の電極を形成する成膜装置は基板ホルダ170を回転手段170aで回転させながら噴射ノズル150を横方向に一定速度で移動させる機構を備える。噴射ノズル150を横方向に移動させながら成膜を行うことにより、基板160の上に所望の面積の金属酸化物層を形成することができる。
金属酸化物層を形成する工程では、まず、圧空バルブ190を閉じ、排気ポンプ180で成膜チャンバ140からエアロゾル発生器130までを真空引きする。次に、圧空バルブ190を開くことにより配管120aを通じてガスボンベ110内の気体をエアロゾル発生器130に導入し、粒子200を容器内に撒き上げ、気体中に粒子200が分散した状態のエアロゾルを発生させる。発生したエアロゾルは配管120bを通じてノズル150より基板160に向けて高速で噴射される。圧空バルブ190を開いた状態で0.5秒間経過すると、次の0.5秒間は圧空バルブ190を閉じる。その後、再び圧空バルブ190を開き、0.5秒間の周期で圧空バルブ190の開閉を繰り返す。ガスボンベ110からの気体の流量は5リットル/分、成膜時間は1時間とし、圧空バルブ190が閉じている時の成膜チャンバ140内の真空度を10Pa程度とし、圧空バルブ190が開いている時の成膜チャンバ140内の真空度を100Pa程度とする。
エアロゾルの噴射速度はノズル150の形状、配管120bの長さや内径、ガスボンベ110のガス内圧、排気ポンプ180の排気量(成膜チャンバ140の内圧)などにより制御される。例えば、エアロゾル発生器130の内圧を数万Paとし、成膜チャンバ140の内圧を数十から数百Paとし、ノズル150の開口部の形状を内径1mmの円形状とした場合、エアロゾル発生器130と成膜チャンバ140との内圧差により、エアロゾルの噴射速度を数百m/秒間とすることができる。成膜チャンバ140の内圧を5Pa~100Paに、エアロゾル発生器130の内圧を50,000Paに保てば、空孔率5%~30%の金属酸化物層を形成することができる。この条件でエアロゾルを供給する時間を調整することにより金属酸化物層の平均厚みを0.1μm~10μmに調整することが好ましい。
金属酸化物層の平均厚みは個々の電子デバイスに対し適正な厚みにすることができる。
電子デバイスの一つである電子写真感光体の場合、電子デバイスの耐久性とプリント画質の高画質化のベストモードが得られる条件として金属酸化物層の好ましい平均厚みは1.2μm~1.8μmとなる。
加速されて運動エネルギーを得たエアロゾル中の粒子200が基板160に衝突して、衝撃エネルギーで細かく破砕される。そして、これらの破砕粒子が基板160に接合されること、及び破砕粒子同士が接合されることにより、電荷輸送層の上に金属酸化物層が順次形成される。
成膜は複数回のラインパターン及び感光体ドラムの回転によって形成される。基板(ドラム)ホルダ170や噴射ノズル150を基板160の表面における縦方向及び横方向にスキャンさせながら所望の面積の金属酸化物層を形成する。
<電子写真感光体>
本発明の電子デバイスの一実施形態は電子写真感光体である。
前記電子写真感光体(以下、「感光体」と称することがある)は、支持体として導電性支持体と、前記導電性支持体上に電荷輸送物質を含む電荷輸送層と、前記電荷輸送層の上に前記金属酸化物層とを有し、更に電荷発生層を有し、更に必要に応じて、中間層、保護層などのその他の層を有する。
前記金属酸化物層としては前述した事項を適宜適用することができる。
なお、電荷発生層と電荷輸送層とを順次積層させた層を感光層と称することがある。
以下に電子デバイスが電子写真感光体である場合について説明するが、電子写真感光体のみに限定されず他の電子デバイスにも適用可能である。
電子写真感光体である電子デバイス10Aの構成について図6に基づいて説明する。なお、図6は電子写真感光体の一例の断面図である。
図6に電子写真感光体の一実施形態を示す。図6に示す態様において、電子写真感光体10Aは導電性支持体51上に中間層52、電荷発生層53、電荷輸送層54、シリコーンハードコート層55及び金属酸化物層56をこの順に有する。中間層52とシリコーンハードコート層55は適宜、除くことができる。
<<支持体(導電性支持体)>>
前記導電性支持体としては体積抵抗値が1010Ω・cm以下の導電性を示すものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、銀、金、白金、鉄等の金属や、酸化スズ、酸化インジウム等の酸化物を蒸着又はスパッタリングによりフィルム状又は円筒状のプラスチック、紙等に被覆したもの、及び、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス等の板を、Drawing Ironing法、Impact Ironing法、Extruded Ironing法、Extruded Drawing法、切削法等の工法により素管化後、切削、超仕上げ、研磨等により表面処理した管などが挙げられる。
<<中間層>>
前記電子写真感光体は、導電性支持体と感光層との間に中間層を設けることができる。前記中間層は接着性の向上、モアレの防止、上層の塗工性の改良、導電性支持体からの電荷注入の防止等の目的で設けられる。
前記中間層は、通常、樹脂を主成分とする。前記中間層の上に前記感光層を塗布するため、前記中間層に用いる樹脂としては有機溶剤に難溶である熱硬化性樹脂が好ましい。これらの中でもポリウレタン、メラミン樹脂、アルキッド-メラミン樹脂は以上の目的を十分に満たすものが多い点でより好ましい。
前記有機溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノンなどが挙げられる。前記有機溶媒を用いて前記樹脂を適度に希釈したものを塗料とすることができる。
また、前記中間層には伝導度の調節やモアレを防止するために、金属、金属酸化物等の微粒子を加えてもよい。前記金属酸化物としては、酸化チタン、酸化亜鉛が好ましい。前記微粒子を前記有機溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミル等により分散して得た分散液と前記樹脂成分とを混合し、塗料とすることができる。
前記中間層の作製方法(成膜方法)としては、例えば、前記塗料を浸漬塗工法、スプレーコート法、ビードコート法等で導電性支持体上に成膜する方法や必要に応じて得られた膜を加熱硬化する方法などが挙げられる。前記中間層の平均厚みとしては、2μm~20μm程度が適当になるケースが多い。前記感光体の残留電位の蓄積が大きくなる場合、3μm未満にするとよい。
<<感光層>>
前記感光体の感光層は、感光層として電荷発生層と電荷輸送層とを順次積層させた積層型感光層である。
<<電荷発生層>>
前記電荷発生層は前記積層型感光層の一部を指し、露光によって電荷を発生する機能をもつ。前記電荷発生層は電荷発生物質を主成分として含有し、必要に応じてバインダー樹脂を含有する。前記電荷発生物質としては、例えば、無機系電荷発生材料、有機系電荷発生材料などが挙げられる。
前記無機系電荷発生材料としては、例えば、結晶セレン、アモルファス・セレン、セレン-テルル、セレン-テルル-ハロゲン、セレン-ヒ素化合物、アモルファスシリコンなどが挙げられる。アモルファスシリコンにおいては、ダングリングボンドを水素原子又はハロゲン原子でターミネートしたものや、ホウ素原子、リン原子等をドープしたものが好ましく用いられる。
前記有機系電荷発生材料としては公知の材料を用いることができ、例えば、チタニルフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン等の金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有する対称型又は非対称型のアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有する対称型又は非対称型のアゾ顔料、フルオレノン骨格を有する対称型又は非対称型のアゾ顔料、ペリレン系顔料などが挙げられる。これらの中でも、金属フタロシアニン、フルオレノン骨格を有する対称型又は非対称型のアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有する対称型又は非対称型のアゾ顔料、及びペリレン系顔料は電荷発生の量子効率が軒並み高い点で好ましい。これらの電荷発生物質は単独でも二種以上の混合物として用いてもよい。
前記バインダー樹脂としては、例えば、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、ポリアリレート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ-N-ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミドなどが挙げられる。
このうちポリビニルブチラールが使用されることが多く有用である。これらのバインダー樹脂は単独でも二種以上の混合物として用いてもよい。
<<電荷発生層の作製方法>>
前記電荷発生層の作製方法としては、真空薄膜作製法と溶液分散系からのキャスティング法に大別される。
前記真空薄膜作製法としては、真空蒸着法、グロー放電分解法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD(化学気相成長)法などが挙げられ、前記無機系電荷発生材料や前記有機系電荷発生材料からなる層の作製に良好に適用できる。
前記キャスティング法による電荷発生層の作製方法としては、上述した無機系電荷発生材料又は有機系電荷発生材料を必要に応じてバインダー樹脂と共に有機溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミル等により分散し、分散液を適度に希釈して塗布すればよい。
前記有機溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノンなどが挙げられる。これらの中でも、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノンは、クロロベンゼン、ジクロロメタン、トルエン及びキシレンと比較して環境負荷の程度が低いため好ましい。
塗布は浸漬塗工法、スプレーコート法、ビードコート法等により行うことができる。
前記電荷発生層の平均厚みとしては0.01μm~5μmが好ましい。
残留電位の低減や高感度化が必要となる場合、前記電荷発生層を厚膜化するとこれらの特性が改良されることが多い。反面、帯電電荷の保持性や空間電荷の形成等帯電性の劣化を来すことも多い。これらのバランスから前記電荷発生層の平均厚みは0.05μm~2μmがより好ましい。
また、必要に応じて前記電荷発生層中に酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤等の低分子化合物及びレベリング剤を添加することもできる。これらの化合物は1種単独又は2種以上の混合物として用いることができる。低分子化合物及びレベリング剤を併用すると感度劣化を来すケースが多い。このため、これらの使用量は概して、0.1phr~20phrが好ましく、0.1phr~10phrがより好ましく、レベリング剤の使用量は、0.001phr~0.1phrが好ましい。
<<電荷輸送層>>
前記電荷輸送層は前記積層型感光層の一部を指し、前記電荷発生層で生成した電荷を注入、輸送し、帯電によって設けられた感光体の表面電荷を中和する機能を担う。前記電荷輸送層は、電荷輸送物質と、これを結着するバインダー成分とを主成分として含有する。
前記電荷輸送物質には、電子輸送物質、正孔輸送物質がある。
前記電子輸送物質としては、例えば、非対称ジフェノキノン誘導体、フルオレン誘導体、ナフタルイミド誘導体等の電子受容性物質などが挙げられる。これらの電子輸送物質は1種単独でも2種以上の混合物として用いてもよい。
前記正孔輸送物質としては電子供与性物質が好ましく用いられる。例えば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、ブタジエン誘導体、9-(p-ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1,1-ビス-(4-ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α-フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体などが挙げられる。これらの正孔輸送物質は1種単独でも2種以上の混合物として用いてもよい。
前記バインダー成分としては、例えば、ポリスチレン、ポリエステル、ポリビニル、ポリアリレート、ポリカーボネート、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂等の熱可塑性又は熱硬化性樹脂などが挙げられる。これらの中でもポリスチレン、ポリエステル、ポリアリレート、ポリカーボネートは電荷輸送成分のバインダー成分として用いる場合、電荷移動特性が良好な性能を示すものが多く有用である。
前記電荷輸送層の改質に際して、電気的に不活性な高分子化合物を用いる場合にはフルオレン等の嵩高い骨格をもつカルドポリマー型のポリエステル、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル、C型ポリカーボネートのようなビスフェノール型のポリカーボネートに対してフェノール成分の3,3’部位がアルキル置換されたポリカーボネート、ビスフェノールAのジェミナルメチル基が炭素数2以上の長鎖のアルキル基で置換されたポリカーボネート、ビフェニル又はビフェニルエーテル骨格をもつポリカーボネート、ポリカプロラクトン、ポリカプロラクトンの様な長鎖アルキル骨格を有するポリカーボネート(例えば、特開平7-292095号公報に記載)やアクリル樹脂、ポリスチレン、水素化ブタジエンなどが有効である。
ここで、電気的に不活性な高分子化合物とは、トリアリールアミン構造のような光導電性を示す化学構造を含まない高分子化合物を指す。これらの樹脂を添加剤としてバインダー樹脂と併用する場合、光減衰感度の制約から、その含有量は電荷輸送層の全固形分に対して50質量%以下とすることが好ましい。
前記電荷輸送物質を用いる場合、その含有量は、通常、40phr~200phrが好ましく、70phr~100phrがより好ましい。また、電荷輸送成分100質量部に対して樹脂成分が0質量部~200質量部、好ましくは80質量部~150質量部程度の割合で共重合された材料が好ましく用いられる。
前記電荷輸送層は電荷輸送成分とバインダー成分を主成分とする混合物乃至共重合体を適当な溶剤に溶解乃至分散して電荷輸送層用塗料を調製し、これを塗布、乾燥することにより形成できる。塗工方法としては浸漬法、スプレー塗工法、リングコート法、ロールコータ法、グラビア塗工法、ノズルコート法、スクリーン印刷法等が採用される。
電荷輸送層用塗料を調製する際に使用できる分散溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチルセロソルブ等のエーテル類、トルエン、キシレン等の芳香族類、クロロベンゼン、ジクロロメタン等のハロゲン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類などを挙げることができる。これらの中でも、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノンは、クロロベンゼンやジクロロメタン、トルエン、及びキシレンと比較して環境負荷の程度が低いため好ましい。これらの溶媒は単独として又は混合して用いることができる。
前記電荷輸送層の平均厚みとしては、実用上、必要とされる感度と帯電能を確保する都合、10μm~40μmが好ましく、15μm~30μmがより好ましい。
また、必要により、電荷輸送層中に後述する酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤等の低分子化合物及びレベリング剤を添加することもできる。これらの化合物は単独又は二種以上の混合物として用いることができる。低分子化合物及びレベリング剤を併用すると感度劣化を来すケースが多い。このため、これらの使用量は概して、0.1phr~20phr、好ましくは、0.1phr~10phr、レベリング剤の使用量は、0.001phr~0.1phr程度が適当である。
<<シリコーンハードコート層>>
前記シリコーンハードコート層は、水酸基及び加水分解性基のいずれかを有する有機ケイ素化合物を架橋させてなり、更に必要に応じて触媒、架橋剤、オルガノシリカゾル、シランカップリング剤、アクリルポリマー等の重合体などを含むことができる。
前記架橋は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、加熱架橋が
好ましい。
前記水酸基及び加水分解性基のいずれかを有する有機ケイ素化合物としては、例えば、アルコキシシリル基を有する化合物、アルコキシシリル基を有する化合物の部分加水分解縮合物、又はこれらの混合物などが挙げられる。
前記アルコキシシリル基を有する化合物としては、例えば、テトラエトキシシラン等のテトラアルコキシシラン、メチルトリエトキシシラン等のアルキルトリアルコキシシラン、フェニルトリエトキシシラン等のアリールトリアルコキシシラン、などが挙げられる。
なお、これらの化合物に、エポキシ基、メタクリロイル基、又はビニル基を導入したものも使用可能である。
前記アルコキシシリル基を有する化合物の部分加水分解縮合物は、前記アルコキシシリル基を有する化合物に所定量の水、触媒等を添加して反応させる公知の方法により製造可能である。
前記シリコーンハードコート層の原料としては、市販品を用いることができ、具体的には、GR-COAT(ダイセル化学工業社製)、Glass Resin(オーエンスコーニング社製)、ヒートレスグラス(大橋化学工業社製)、NSC(日本精化社製)、ガラス原液GO150SX、GO200CL(ファイングラステクノロジー社製)、アルコキシシリル化合物にアクリル樹脂やポリエステル樹脂を共重合したものとして、MKCシリケート(三菱化学社製)、シリケート/アクリルワニスXP-1030-1(大日本色材工業社製)、などが挙げられる。
シリコーンハードコート層の厚さは、0.1μm以上4.0μm以下であることが好ましく、0.3μm以上1.5μm以下であることが更に好ましい。
<<金属酸化物層>>
電子写真感光体における金属酸化物層、及びその作製方法としては、本発明の電子デバイスの金属酸化物層、及びその作製方法において説明した事項を適宜選択して適用することができる。
(電子デバイスの製造方法)
本発明における電子デバイスの製造方法は、支持体と、前記支持体上に、電荷輸送物質を含む電荷輸送層、又は増感色素を含む増感色素電極層と、前記電荷輸送層又は前記増感色素電極層の上に金属酸化物層とを有する電子デバイスの製造方法であって、p型半導性を有する金属酸化物とシリカとを吹き付けて前記金属酸化物層を形成する。
前記p型半導性を有する金属酸化物と前記シリカ又は金属酸化物粒子とを吹き付ける方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、エアロゾルデポジション法が好ましい。
(画像形成装置、及び画像形成方法)
本発明の画像形成装置は前記電子デバイス(電子写真感光体)を有し、更に静電潜像形成手段と現像手段とを有し、更に必要に応じて、その他の手段を有する。
本発明に関する画像形成方法は、静電潜像形成工程と、現像工程とを少なくとも含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
前記画像形成方法は前記画像形成装置により好適に行うことができ、前記静電潜像形成工程は前記静電潜像形成手段により好適に行うことができ、前記現像工程は前記現像手段により好適に行うことができ、前記その他の工程は前記その他の手段により好適に行うことができる。
<画像形成装置の実施形態>
以下、図面に沿って画像形成装置の構成例を説明する。
図1に画像形成装置の例を示す。帯電装置12は電子写真感光体11の表面を一様に帯電させる手段であり、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャー)、帯電ローラをはじめとする公知の手段が用いられる。帯電装置12は消費電力の低減の観点から、電子写真感光体11に対し接触若しくは近接配置したものが良好に用いられる。なかでも帯電装置12への汚染を防止するため、電子写真感光体11と帯電装置12表面の間に適度なすきまを有する電子写真感光体11近傍に近接配置された帯電機構が望ましい。転写装置16には一般に上記の帯電器を使用できるが、転写チャージャーと分離チャージャーを併用したものが効果的である。
電子写真感光体11は駆動手段1Cにより駆動され、帯電装置12による帯電、露光装置13による像露光、現像、転写装置16による転写、クリーニング前露光装置1Bによるクリーニング前露光、クリーニング装置17によるクリーニング、除電装置1Aによる除電が繰り返し行われる。潤滑剤3A及び潤滑剤を塗布する塗布ブラシ3B、塗布ブレード3Cは電子写真感光体11の移動方向に対して図示のようにクリーニング装置17と帯電装置12の間に配置される。
図1においては、電子写真感光体11(この場合は支持体が透光性である)の支持体側よりクリーニング前露光の光照射が行われる。
以上の電子写真プロセスは一例であって、例えば、図1において支持体側よりクリーニング前露光を行っているが、これは感光層側から行ってもよいし、また、像露光、除電光の照射を支持体側から行ってもよい。一方、光照射工程は像露光、クリーニング前露光、除電露光が図示されているが、他に転写前露光、像露光のプレ露光、及びその他公知の光照射工程を設けて電子写真感光体に光照射を行うこともできる。
また、上記に示すような画像形成手段は、複写機、ファクシミリ、プリンタ内に固定して組み込まれていてもよいが、プロセスカートリッジの形でそれら装置内に組み込まれてもよい。プロセスカートリッジの形状は多く挙げられるが、一般的な例として、図2に示すものが挙げられる。電子写真感光体11はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであってもよい。
プロセスカートリッジは、静電潜像を担持する電子写真感光体と、該電子写真感光体上に担持された静電潜像をトナーで現像し可視像を形成する現像手段と、潤滑剤を電子写真感光体上に供給する潤滑剤供給手段とを、少なくとも有してなる。更に必要に応じて、適宜選択した帯電手段、露光手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段などのその他の手段を有してなる。現像手段としては、トナー乃至現像剤を収容する現像剤収容器と、該現像剤収容器内に収容されたトナー乃至現像剤を担持しかつ搬送する現像剤担持体とを、少なくとも有してなり、更に、現像剤担持体に担持させるトナー層厚を規制するための層厚規制部材等を有していてもよい。プロセスカートリッジは、各種電子写真方式の画像形成装置、ファクシミリ、プリンタに着脱可能に備えさせることができ、本発明の画像形成装置に着脱可能に備えさせるのが特に好ましい。
図3に画像形成装置の他の例を示す。この画像形成装置では電子写真感光体11の周囲に帯電装置12、露光装置13、ブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、及びイエロー(Y)の色ごとの現像装置14Bk,14C,14M,14Y、中間転写体である中間転写ベルト1F、クリーニング装置17が順に配置されている。
なお、図3中に示す(Bk、C、M、Y)の添字は上記のトナーの色に対応し、必要に応じて適宜省略する。各色の現像装置14Bk,14C,14M,14Yは各々独立に制御可能となっており、画像形成を行う色の現像装置のみが駆動される。電子写真感光体11上に形成されたトナー像は中間転写ベルト1Fの内側に配置された第1の転写装置1Dにより中間転写ベルト1F上に転写される。
第1の転写装置1Dは電子写真感光体11に対して接離可能に配置されており、転写動作時のみ中間転写ベルト1Fを電子写真感光体11に当接させる。各色の画像形成を順次行い、中間転写ベルト1F上で重ね合わされたトナー像は第2の転写装置1Eにより、印刷メディア18に一括転写された後、定着装置19により定着されて画像が形成される。第2の転写装置1Eも中間転写ベルト1Fに対して接離可能に配置され、転写動作時のみ中間転写ベルト1Fに当接する。
転写ドラム方式の画像形成装置では、転写ドラムに静電吸着させた印刷メディアに各色のトナー像を順次転写するため、厚紙にはプリントできないという印刷メディアの制限がある。一方、図3に示すような中間転写方式の画像形成装置では、中間転写体1F上で各色のトナー像を重ね合わせるため、印刷メディアの制限を受けないという特長がある。このような中間転写方式は、図3に示す装置に限らず前述の図1、図2及び後述する図4、図5に記すような画像形成装置にも適用することができる。
潤滑剤3A及び潤滑剤を塗布する塗布ブラシ3B、塗布ブレード3Cは電子写真感光体11の回転方向に対して図示のようにクリーニング装置17と帯電装置12の間に配置される。
図4に画像形成装置の他の例を示す。この画像形成装置はトナーとしてイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の4色を用いるタイプとされ、色ごとに画像形成部が配設されている。また、各色の電子写真感光体11Y、11M、11C、11Bkが設けられている。各電子写真感光体11Y、11M、11C、11Bkの周りには帯電装置12Y、12M、12C、12Bk、露光装置13Y、13M、13C、13Bk、現像装置14Y、14M、14C、14Bk、クリーニング装置17Y、17M、17C、17Bk等が配設されている。
また、直線上に配設された各電子写真感光体11Y、11M、11C、11Bkの各転写位置に接離する転写材担持体としての搬送転写ベルト1Gが駆動手段1Cにて掛け渡されている。この搬送転写ベルト1Gを挟んで各電子写真感光体11Y、11M、11C、11Bkに対向する転写位置には転写装置16Y、16M、16C、16Bkが配設されている。
図4に示すタンデム方式の画像形成装置は色ごとに電子写真感光体11Y、11M、11C、11Bkをもち、各色のトナー像を搬送転写ベルト1Gに保持された印刷メディア18に順次転写するため、電子写真感光体を一つしかもたないフルカラー画像形成装置に比べ、はるかに高速のフルカラー画像の出力が可能となる。転写材としての印刷メディア18上に現像されたトナー画像は電子写真感光体11Bkと転写装置16Bkとの対向位置から定着装置19に搬送され、この定着装置19により印刷メディア18に定着される。
また、例えば、図5に示されるような実施の形態における構成であってもよい。すなわち、図4に示した搬送転写ベルト1Gを用いた直接転写方式にかえて、図5に示すように中間転写ベルト1Fを用いる構成とすることができる。
図5に示す例では色ごとに電子写真感光体11Y、11M、11C、11Bkをもち、これらに形成された各色のトナー像を、駆動手段であるローラ1Cにより駆動張架されてなる中間転写ベルト1F上に第1の転写手段である1次転写手段1Dにより順次転写して積層し、フルカラー画像を形成する。
次いで、中間転写ベルト1Fは更に駆動され、これに担持されてなるフルカラー画像は第2の転写装置である2次転写手段1Eと2次転写手段1Eに対向して配置されてなるローラとの対向位置まで搬送される。そして、2次転写手段1Eにより転写材18に2次転写され、転写材上に所望の画像が形成される。
<太陽電池>
本発明の電子デバイスの一実施形態は太陽電池である。
前記太陽電池は、支持体と、増感色素を含む増感色素電極層と、前記増感色素電極層の上に前記金属酸化物層とを有し、更に第一の電極と、ホールブロッキング層と、第二の電極とを有し、更に必要に応じてその他の部材などを有する。
以下に電子デバイスが太陽電池である場合について説明するが、太陽電池のみに限定されず、他の電子デバイスにも適用可能である。
以下、本発明に係る太陽電池(電子デバイス)について図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
前記太陽電池(電子デバイス)は、支持体としての基板と、第一の電極と、ホールブロッキング層と、電子輸送層と、増感色素電極層と、金属酸化物層としてのセラミック半導体膜と、第二の電極とを有する。
太陽電池である電子デバイス10Bの構成について図7に基づいて説明する。なお、図7は太陽電池の一例の断面図である。
図7に示す態様においては、支持体としての基板1上に第一の電極2が形成され、第一の電極2上にホールブロッキング層3が形成され、ホールブロッキング層3上に電子輸送層が形成され、電子輸送層4における電子輸送物質に光増感材料5が吸着し、第一の電極2と対向する第二の電極7との間に金属酸化物6が挟み込まれた構成の例が図示されている。また、図7では、第一の電極2と第二の電極7が導通するようにリードライン8、9が設けられている構成の例が図示されている。
金属酸化物と電子輸送層4は相互に食い込んで一部が滲みだした状態となってもよい。
以下、詳細を説明する。
<<支持体(基板)>>
前記支持体としての基板1としては特に制限されるものではなく、公知のものを用いることができる。基板1は透明な材質のものが好ましく、例えば、ガラス、透明プラスチック板、透明プラスチック膜、無機物透明結晶体等が挙げられる。
<第一の電極>
第一の電極2としては、可視光に対して透明な導電性物質であれば特に限定されるものではなく、通常の光電変換素子、あるいは液晶パネル等に用いられる公知のものを使用できる。
第一の電極の材料としては、例えば、インジウム・スズ酸化物(以下、ITOと称す)、フッ素ドープ酸化スズ(以下、FTOと称す)、アンチモンドープ酸化スズ(以下、ATOと称す)、インジウム・亜鉛酸化物、ニオブ・チタン酸化物、グラフェンなどが挙げられる。これらは単独あるいは複数積層されていてもよい。
第一の電極の平均厚みとしては、5nm~10μmが好ましく、50nm~1μmがより好ましい。
また、第一の電極は一定の硬性を維持するため、可視光に透明な材質からなる基板1上に設けることが好ましく、基板としては、例えば、ガラス、透明プラスチック板、透明プラスチック膜、無機物透明結晶体などが用いられる。
第一の電極と基板とが一体となっている公知のものを用いることもでき、例えば、FTOコートガラス、ITOコートガラス、酸化亜鉛:アルミニウムコートガラス、FTOコート透明プラスチック膜、ITOコート透明プラスチック膜等が挙げられる。
また、酸化スズや酸化インジウムに原子価の異なる陽イオン若しくは陰イオンをドープした透明電極、メッシュ状、ストライプ状等、光が透過できる構造にした金属電極をガラス基板等の基板上に設けたものでもよい。
これらは1種単独あるいは2種以上の混合、又は積層したものでも構わない。
また、抵抗を下げる目的で金属リード線等を併用してもよい。
前記金属リード線の材質としては、例えば、アルミニウム、銅、銀、金、白金、ニッケル等の金属が挙げられる。金属リード線は基板に蒸着、スパッタリング、圧着等で設置し、その上にITOやFTOを設ける方法により形成できる。
<<ホールブロッキング層>>
ホールブロッキング層3を構成する材料としては、可視光に対して透明であり、かつ電子輸送物質であれば特に限定されるものではないが、特に酸化チタンが好ましい。
ホールブロッキング層は電解質が電極と接して電解質中のホールと電極表面の電子が再結合(いわゆる逆電子移動)することによる電力低下を抑制するために設けられる。このホールブロッキング層3の効果は固体型色素増感型太陽電池において特に顕著である。これは、電解液を用いた湿式色素増感太陽電池と比較し、有機ホール輸送材料等を用いた固体型色素増感型太陽電池はホール輸送材料中のホールと電極表面の電子の再結合(逆電子移動)速度が速いことに起因している。
ホールブロッキング層の製膜方法としては限定しないが、室内光における損失電流を抑制するためには高い内部抵抗が必要であり、製膜方法も重要である。一般的には湿式製膜となるゾルゲル法が挙げられるが、膜密度が低く十分に損失電流を抑制できない場合がある。そのため、より好ましくはスパッタリング法などの乾式製膜であり、膜密度が十分に高く損失電流を抑制できる。
前記ホールブロッキング層は第一の電極2とホール輸送層6との電子的コンタクトを防ぐ目的でも形成される。前記ホールブロッキング層の平均厚みとしては特に制限はないが、5nm~1μmが好ましく、湿式製膜では500~700nmがより好ましく、乾式製膜では10nm~30nmがより好ましい。
<<電子輸送層>>
前記太陽電池は、前記のホールブロッキング層3上に多孔質状の電子輸送層4を形成するものであり、この電子輸送層は、単層であっても多層であってもよい。
前記電子輸送層は、電子輸送物質から構成される。前記電子輸送物質としては半導体粒子が好ましく用いられる。
多層の場合、粒径の異なる半導体粒子の分散液を多層塗布することも、種類の異なる半導体や、樹脂、添加剤の組成が異なる塗布層を多層塗布することもできる。一度の塗布で平均厚みが不足する場合には多層塗布は有効な手段である。
一般的に電子輸送層の平均厚みが増大するほど単位投影面積当たりの担持光増感材料量も増えるため光の捕獲率が高くなるが、注入された電子の拡散距離も増えるため電荷の再結合によるロスも大きくなってしまう。したがって、電子輸送層の平均厚みは100nm~100μmが好ましい。
前記半導体としては特に限定されるものではなく、公知のものを使用することができる。具体的には、シリコン、ゲルマニウムのような単体半導体、あるいは金属のカルコゲニドに代表される化合物半導体、又はペロブスカイト構造を有する化合物などが挙げられる。
金属のカルコゲニドとしては、例えば、チタン、スズ、亜鉛、鉄、タングステン、ジルコニウム、ハフニウム、ストロンチウム、インジウム、セリウム、イットリウム、ランタン、バナジウム、ニオブ、あるいはタンタルの酸化物、カドミウム、亜鉛、鉛、銀、アンチモン、ビスマスの硫化物、カドミウム、鉛のセレン化物、カドミウムのテルル化物などが挙げられる。
他の化合物半導体としては、例えば、亜鉛、ガリウム、インジウム、カドミウム、等のリン化物、ガリウム砒素、銅-インジウム-セレン化物、銅-インジウム-硫化物などが好ましい。
また、ペロブスカイト構造を有する化合物としては、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ナトリウム、チタン酸バリウム、ニオブ酸カリウムなどが好ましい。
これらの中でも酸化物半導体が好ましく、特に酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ニオブが好ましく、1種単独、あるいは2種以上の混合で使用しても構わない。これらの半導体の結晶型は特に限定されるものではなく、単結晶でも多結晶でもあるいは非晶質でも構わない。
半導体粒子の一次粒子の平均粒径としては特に制限はないが、1nm~100nmが好ましく、5nm~50nmがより好ましい。
また、より大きい平均粒径の半導体粒子を混合あるいは積層して入射光を散乱させる効果により効率を向上させることも可能である。この場合の半導体の平均粒径は50nm~500nmが好ましい。
電子輸送層の作製方法としては特に制限はなく、スパッタリング等の真空中で薄膜を形成する方法や湿式製膜法が挙げられる。
製造コスト等を考慮した場合、特に湿式製膜法が好ましく、半導体粒子の粉末あるいはゾルを分散したペーストを調製し、電子集電電極基板上に塗布する方法が好ましい。
この湿式製膜法を用いた場合、塗布方法は特に制限はなく、公知の方法にしたがって行うことができる。例えば、ディップ法、スプレー法、ワイヤーバー法、スピンコート法、ローラーコート法、ブレードコート法、グラビアコート法、また、湿式印刷方法として、凸版、オフセット、グラビア、凹版、ゴム版、スクリーン印刷等様々な方法を用いることができる。
半導体粒子の分散液を機械的粉砕、あるいはミルを使用して作製する場合、少なくとも半導体粒子単独、あるいは半導体粒子と樹脂の混合物を水あるいは有機溶剤に分散して形成される。このときに使用される樹脂としては、例えば、スチレン、酢酸ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等によるビニル化合物の重合体や共重合体、シリコーン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリエステル樹脂、セルロースエステル樹脂、セルロースエーテル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂などが挙げられる。
半導体粒子を分散する溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、α-テルピネオール等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン等のアミド系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、ブロモホルム、ヨウ化メチル、ジクロロエタン、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロベンゼン、o-ジクロロベンゼン、フルオロベンゼン、ブロモベンゼン、ヨードベンゼン、1-クロロナフタレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、n-ペンタン、n-ヘキサン、n-オクタン、1,5-ヘキサジエン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロヘキサジエン、ベンゼン、トルエン、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、エチルベンゼン、クメン等の炭化水素系溶媒などを挙げることができる。これらは1種単独、あるいは2種以上の混合溶媒として用いることができる。
半導体粒子の分散液、あるいはゾル-ゲル法等によって得られた半導体粒子のペーストは、粒子の再凝集を防ぐため、塩酸、硝酸、酢酸等の酸、ポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル等の界面活性剤、アセチルアセトン、2-アミノエタノール、エチレンジアミン等のキレート化剤等を添加することができる。
また、製膜性を向上させる目的で増粘剤を添加することも有効な手段である。このとき加える増粘剤としては、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール等の高分子、エチルセルロース等の増粘剤等が挙げられる。
半導体粒子は、塗布した後に粒子同士を電子的にコンタクトさせ、膜強度の向上や基板との密着性を向上させるために焼成、マイクロ波照射、電子線照射、あるいはレーザー光照射を行うことが好ましい。これらの処理は単独で行ってもあるいは二種類以上組み合わせて行ってもよい。
焼成する場合、焼成温度の範囲に特に制限はないが、温度を上げ過ぎると基板の抵抗が高くなったり、溶融したりすることもあるため、30℃~700℃が好ましく、100℃~600℃がより好ましい。また、焼成時間にも特に制限はないが10分間~10時間が好ましい。
前記マイクロ波照射は電子輸送層形成側から照射しても裏側から照射しても構わない。照射時間には特に制限がないが1時間以内で行うことが好ましい。
焼成後、半導体粒子の表面積の増大や光増感材料から半導体粒子への電子注入効率を高める目的で、例えば、四塩化チタンの水溶液や有機溶剤との混合溶液を用いた化学メッキや三塩化チタン水溶液を用いた電気化学的メッキ処理を行ってもよい。
直径が数十nmの半導体粒子を焼結等によって積層した膜は多孔質状態を形成する。このナノ多孔構造は非常に高い表面積を持ち、その表面積はラフネスファクターを用いて表わすことができる。
このラフネスファクターは基板に塗布した半導体粒子の面積に対する多孔質内部の実面積を表わす数値である。したがって、ラフネスファクターは大きいほど好ましいが、電子輸送層の平均厚みとの関係もあり、本発明においては20以上が好ましい。
<<増感色素電極層>>
前記太陽電池では変換効率のさらなる向上のため、増感色素(光増感材料)を電子輸送層4である電子輸送物質の表面に吸着させた増感色素電極層を有する。
-増感色素(光増感材料)-
前記増感色素としての光増感材料5は、使用される励起光により光励起される化合物であれば前記に限定されないが、具体的には以下の化合物も挙げられる。
特表平7-500630号公報、特開平10-233238号公報、特開2000-26487号公報、特開2000-323191号公報、特開2001-59062号公報等に記載の金属錯体化合物、特開平10-93118号公報、特開2002-164089号公報、特開2004-95450号公報、J.Phys.Chem.C,7224,Vol.111(2007)等に記載のクマリン化合物、同特開2004-95450号公報、Chem.Commun.,4887(2007)等に記載のポリエン化合物、特開2003-264010号公報、特開2004-63274号公報、特開2004-115636号公報、特開2004-200068号公報、特開2004-235052号公報、J.Am.Chem.Soc.,12218,Vol.126(2004)、Chem.Commun.,3036(2003)、Angew.Chem.Int.Ed.,1923,Vol.47(2008)等に記載のインドリン化合物、J.Am.Chem.Soc.,16701,Vol.128(2006)、J.Am.Chem.Soc.,14256,Vol.128(2006)等に記載のチオフェン化合物、特開平11-86916号公報、特開平11-214730号公報、特開2000-106224号公報、特開2001-76773号公報、特開2003-7359号公報等に記載のシアニン色素、特開平11-214731号公報、特開平11-238905号公報、特開2001-52766号公報、特開2001-76775号公報、特開2003-7360号公報等に記載メロシアニン色素、特開平10-92477号公報、特開平11-273754号公報、特開平11-273755号公報、特開2003-31273号公報等に記載の9-アリールキサンテン化合物、特開平10-93118号公報、特開2003-31273号公報等に記載のトリアリールメタン化合物、特開平9-199744号公報、特開平10-233238号公報、特開平11-204821号公報、特開平11-265738号公報、J.Phys.Chem.,2342,Vol.91(1987)、J.Phys.Chem.B,6272,Vol.97(1993)、Electroanal.Chem.,31,Vol.537(2002)、特開2006-032260号公報、J.Porphyrins Phthalocyanines,230,Vol.3(1999)、Angew.Chem.Int.Ed.,373,Vol.46(2007)、Langmuir,5436,Vol.24(2008)等に記載のフタロシアニン化合物、ポルフィリン化合物等を挙げることができる。特にこの中で、金属錯体化合物、クマリン化合物、ポリエン化合物、インドリン化合物、チオフェン化合物を用いることが好ましい。
電子輸送層4に光増感材料5を吸着させる方法としては、光増感材料溶液中あるいは分散液中に半導体粒子を含有する電子集電電極を浸漬する方法、溶液あるいは分散液を電子輸送層に塗布して吸着させる方法を用いることができる。
前者の場合、浸漬法、ディップ法、ローラ法、エアーナイフ法等を用いることができる。
後者の場合は、ワイヤーバー法、スライドホッパー法、エクストルージョン法、カーテン法、スピン法、スプレー法等を用いることができる。
また、二酸化炭素などを用いた超臨界流体中で吸着させても構わない。
光増感材料を吸着させる際、縮合剤を併用してもよい。
前記縮合剤は無機物表面に物理的あるいは化学的に光増感材料と電子輸送化合物を結合すると思われる触媒的作用をするもの、又は化学量論的に作用し、化学平衡を有利に移動させるものの何れであってもよい。更に、縮合助剤としてチオールやヒドロキシ化合物を添加してもよい。
光増感材料を溶解、あるいは分散する溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、あるいはイソプロピルアルコール等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、あるいはメチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、ギ酸エチル、酢酸エチル、あるいは酢酸n-ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、あるいはジオキサン等のエーテル系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、あるいはN-メチル-2-ピロリドン等のアミド系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、ブロモホルム、ヨウ化メチル、ジクロロエタン、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロベンゼン、o-ジクロロベンゼン、フルオロベンゼン、ブロモベンゼン、ヨードベンゼン、あるいは1-クロロナフタレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、n-ペンタン、n-ヘキサン、n-オクタン、1,5-ヘキサジエン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロヘキサジエン、ベンゼン、トルエン、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、エチルベンゼン、あるいはクメン等の炭化水素系溶媒を挙げることができ、これらは単独、あるいは2種以上の混合として用いることができる。
また、光増感材料は、その種類によっては化合物間の凝集を抑制した方がより効果的に働くものが存在するため、凝集解離剤を併用しても構わない。
前記凝集解離剤としてはコール酸、ケノデオキシコール酸などのステロイド化合物、長鎖アルキルカルボン酸又は長鎖アルキルホスホン酸が好ましく、用いる光増感材料に対して適宜選ばれる。
これら凝集解離剤の添加量は光増感材料1質量部に対して0.01質量部~500質量部が好ましく、0.1質量部~100質量部がより好ましい。
これらを用いて、光増感材料、あるいは光増感材料と凝集解離剤を吸着する際の温度としては-50℃以上200℃以下が好ましい。また、この吸着は静置しても撹拌しながら行っても構わない。
前記撹拌する場合の方法としては、スターラー、ボールミル、ペイントコンディショナー、サンドミル、アトライター、ディスパーザー、あるいは超音波分散等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。吸着に要する時間は5秒間以上1,000時間以下が好ましく、10秒間以上500時間以下がより好ましく、1分以上150時間が更に好ましい。また、吸着は暗所で行うことが好ましい。
<<金属酸化物層>>
前記太陽電池における金属酸化物層6、及びその作製方法としては、本発明の電子デバイスの金属酸化物層、及びその作製方法において説明した事項を適宜選択して適用することができる。
<<第二の電極>>
第二の電極は前記金属酸化物層形成後に付与する。
また第二の電極は通常前述の第一の電極と同様のものを用いることができ、強度や密封性が充分に保たれるような構成では支持体は必ずしも必要ではない。
第二の電極材料の具体例としては、白金、金、銀、銅、アルミニウム等の金属、グラファイト、フラーレン、カーボンナノチューブ、グラフェン等の炭素系化合物、ITO、FTO、ATO等の導電性金属酸化物、ポリチオフェン、ポリアニリン等の導電性高分子が挙げられる。
第二の電極層の平均厚みとしては特に制限はなく、また単独あるいは2種以上の混合で用いても構わない。
第二の電極の塗設については、用いられる材料の種類やホール輸送層の種類により、適宜ホール輸送層上に塗布、ラミネート、蒸着、CVD、貼り合わせ等の手法により形成可能である。
光電変換デバイス(光電変換素子)として動作するためには第一の電極と第二の電極の少なくとも一方は実質的に透明でなければならない。
本発明の電子デバイスにおいては、第一の電極側が透明であり、太陽光を第一の電極側から入射させる方法が好ましい。この場合、第二の電極側には光を反射させる材料を使用することが好ましく、金属、導電性酸化物を蒸着したガラス、プラスチック、あるいは金属薄膜が好ましい。
また、太陽光の入射側に反射防止層を設けることも有効な手段である。
本発明の光電変換素子は、太陽電池及びこれを備えた電源装置に応用できる。応用例としては、従来から太陽電池やそれを用いた電源装置を利用している機器類であればいずれのものでも可能である。例えば、電子卓上計算機や腕時計用の太陽電池に用いてもよいが、本発明の光電変換素子の特徴を活用する一例として、携帯電話、電子手帳、電子ペーパー等の電源装置が挙げられる。また、充電式や乾電池式の電気器具の連続使用時間を長くするための補助電源として用いることもできる。更には、センサ用の自立型電源として、二次電池と組み合わせた一次電池代替としても用いることができる。
<有機エレクトロルミネッセンス素子>
本発明の電子デバイスの一実施形態は有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子である。
前記有機EL素子は、支持体と、前記支持体上に電荷輸送物質を含む電荷輸送層と、前記電荷輸送層の上に前記金属酸化物層とを有し、更に、陽極(第一の電極)と、ホール輸送層と、発光層と、陰極(第二の電極)とを有し、更に必要に応じてバリア膜などのその他の層を有する。
なお、陽極(第一の電極)、ホール輸送層、発光層、前記電荷輸送層としての電子輸送層、及び陰極(第二の電極)を有するものを「有機EL層」と称することがある。
以下に、電子デバイスが有機EL素子である場合について説明するが、有機EL素子のみに限定されず、他の電子デバイスにも適用可能である。
図8に本発明の電子デバイスの一形態である有機EL素子10Cを示す。有機EL層の最表層に金属酸化物層を有する有機EL素子が提供される。有機EL素子10Cは、支持体としての基板20と、有機EL層30と、金属酸化物層40とを有する。
なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り本発明の範囲に含まれるものである。
<<支持体(基板)>>
前記支持体としての基板20は絶縁性基板からなる。基板20はプラスチックやフィルム状の基板でもよい。
基板20の主面20a上にはバリア膜が配置されていてもよい。
前記バリア膜は、例えば、ケイ素、酸素及び炭素からなる膜、又は、ケイ素、酸素、炭素及び窒素からなる膜であり得る。前記バリア膜の材料としては、例えば、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素などが挙げられる。バリア膜の平均厚みとしては100nm以上10μm以下が好適に用いられる。
<<有機EL層>>
有機EL層30は発光層を含み、陽極及び陰極に印加された電圧に応じてキャリアの移動及びキャリアの結合などの発光層の発光に寄与する機能部である。例えば、陽極、ホール輸送層、発光層、電子輸送層、陰極が支持基板20側から順に積層されて形成されている。
有機EL層30としては特に制限はなく、目的に応じて公知の有機EL素子を適宜選択することができる。
前記陰極として透明電極を積層する。
透明電極はSnO、In、ITO、IZO、ZnO:Alなどの導電性金属酸化物を用いて形成される。透明電極を陰極として用いる場合には、有機EL層の最上層を電子注入層として電子注入効率を高めることが望ましい。透明電極は波長400nm~800nmの光に対して好ましくは50%以上、より好ましくは85%以上の透過率を有することが好ましい。透明電極の平均厚みとしては50nm以上が好ましく、50nm~1μmがより好ましく、100nm~300nmが更に好ましい。
<<金属酸化物層>>
前記有機EL素子における金属酸化物層40、及びその作製方法としては、本発明の電子デバイスの金属酸化物層、及びその作製方法において説明した事項を適宜選択して適用することができる。
金属酸化物層40は有機EL層30を埋設するように陰極上に設けられる。金属酸化物層40は有機EL層30において基板20と反対側に配置される。金属酸化物層40はガスバリア機能、特に水分バリア機能を有する。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。なお、以下の記載において「部」は「質量部」を意味する。
-銅アルミニウム酸化物の調製-
銅アルミニウム酸化物を以下の手順により調製した。亜酸化銅とアルミナを当モルとなるよう計量し、これをマヨネーズビンに移し、ターブラミキサー(Type T2C、Willy A. Bachofen AG Maschinenfabrik社製)で撹拌させて混合粉を得た。得られた混合粉を1,100℃で40時間加熱し、ポアサイズ100μmの篩にかけた。
(混合粉材料)
・ 亜酸化銅(NC-803、エヌシー・テック社製): 12kg
・ アルミナ(AA-03、住友化学株式会社製): 8.58kg
得られた銅アルミニウム酸化物をドライスターSDA1(アシザワ・ファインテック社製)により粉砕を行い、累積粒径数10%(D10)、同50%(D50)、同90%(D90)がそれぞれ0.7±0.1μm、5.0±0.5μm、26±3μmの銅アルミニウム酸化物の粉体を得た。銅アルミニウム酸化物の粉体は100℃で真空乾燥を行い、銅アルミニウム酸化物の粉体の水分量を0.2質量%以下に調製した。
銅アルミニウム酸化物の粒径はMICROTRAC MT3300(マイクロトラック・ベル社製)を用いて、ヘキサメタリン酸ナトリウム0.2%水溶液を分散媒として測定時間10秒で得られる測定値とした。
銅アルミニウム酸化物の粉体の水分量測定は微量水分測定装置(CA-200、三菱ケミカルアナリテック社製)を用いた。
銅アルミニウム酸化物の元素の組成比は蛍光X線分析装置(ZSX PrimusIV、株式会社リガク製)から求め、結晶構造はX線回折装置(X’Pert PRO、スペクトリス株式会社製)を用いた。
(実施例1)
-電子写真感光体の製造例-
以下の手順により、導電性支持体上に中間層、電荷発生層、電荷輸送層、シリコーンハードコート層、及び金属酸化物層をこの順に有する実施例1の電子写真感光体を20本製造した。
--中間層の形成--
アルミニウム製の導電性支持体(外径100mm、厚み1.5mm)に下記の中間層用塗工液を浸漬法により塗工し、中間層を形成した。150℃で30分間乾燥した後の中間層の平均厚みは5μmであった。
(中間層用塗工液)
・ 酸化亜鉛粒子(MZ-300、テイカ株式会社製): 350部
・ 3,5-ジ-t-ブチルサリチル酸(東京化成工業株式会社製): 1.5部
・ ブロック化イソシアネート: 60部
(スミジュール(登録商標)3175、固形分濃度75質量%、住化バイエルウレタン株式会社製)
・ ブチラール樹脂20質量%を2-ブタノンで溶解させた溶解液: 225部
(BM-1、積水化学工業株式会社製)
・ 2-ブタノン: 365部
--電荷発生層の形成--
得られた中間層上に下記の電荷発生層用塗工液を浸漬塗工し、電荷発生層を形成した。電荷発生層の平均厚みは0.2μmであった。
(電荷発生層用塗工液)
・ Y型チタニルフタロシアニン: 6部
・ ブチラール樹脂(エスレックBX-1、積水化学工業株式会社製): 4部
・ 2-ブタノン(関東化学株式会社製): 200部
--電荷輸送層の形成--
得られた電荷発生層上に下記の電荷輸送層用塗工液を浸積塗工し、電荷輸送層を形成した。
135℃で20分間乾燥した後の電荷輸送層の平均厚みは22μmであった。
(電荷輸送層用塗工液)
・ ビスフェノールZ型ポリカーボネート: 10部
(パンライトTS-2050、帝人株式会社製)
・ 下記構造式の低分子電荷輸送物質: 10部
Figure 0007443922000004
・ テトラヒドロフラン: 80部
-シリコーンハードコート層の形成-
得られた電荷輸送層上に下記のシリコーンハードコート層用塗工液をリングコート塗工し、シリコーンハードコート層を形成した。
135℃で20分間乾燥した後のシリコーンハードコート層の平均厚みは0.5μmであった。
(シリコーンハードコート層用塗工液)
・ シリコーンハードコート液: 80部
(NSC-5506、日本精化株式会社製)
・ テトラヒドロフラン 20部
--金属酸化物層の形成--
成膜チャンバは市販の蒸着装置を改造したものを用いた。
エアロゾル発生器には市販の撹拌機(T.K.アヂホモミクサー2M-03型、プライミクス株式会社製)を用いた。なお、エアロゾル発生器として市販の容積1リットル圧送ボトル(RBN-S、KSK社製)を超音波洗浄器(SUS-103、株式会社島津製作所製)中に設置したものを用いてもよい。
エアロゾル発生器から内径4mmの配管を成膜チャンバ内に引き込み、その先端に噴射ノズル(YB1/8MSSP37、スプレーイングシステムジャパン社製)を装着した。噴射ノズルから50mm離れた位置に感光体を設置した。感光体ホルダは感光体ドラムを回転可能な機構を設けた。噴射ノズルは横方向に移動可能な可動式のものを用いた。エアロゾル発生器と窒素が充填されたガスボンベとを内径4mmの配管でつないだ。
前記装置を用いて、平均厚み1.5μm狙いの金属酸化物層を以下のように作製した。
上記の通りにして得られた銅アルミニウム酸化物と、ジメチルジクロロシランとヘキサメチルジシラザンの2種類で表面処理されたBET比表面積が190±25m/gで炭素含有率が2.9質量%のシリカ微粒子(Reolosil ZD-30S、株式会社トクヤマ製)とを、質量比が99.5%対0.5%となる混合粉としてエアロゾル発生器内に仕込んだ。
次に排気ポンプによって成膜チャンバからエアロゾル発生器までを真空引きした。そして、ガスボンベからエアロゾル発生器内に窒素ガスを送り込んで、撹拌を開始し、窒素ガス中に粒子が分散したエアロゾルを発生させた。発生したエアロゾルは配管を介して噴射ノズルより感光体に向けて噴射された。このとき、窒素ガスの流量は13L/分間~20L/分間とした。また、成膜時間は20分間とし、金属酸化物層形成時の成膜チャンバ内の真空度を50Pa~150Pa程度とした。
感光体表面に含むシリカ粒子の含有量は蛍光X線分析装置(ZSX PrimusIV、株式会社リガク製)によって求めた。仕込み量と同じ割合でシリカが含まれていた。
(実施例2)
実施例1において、金属酸化物層の形成に用いた銅アルミニウム酸化物とシリカ微粒子の混合粉について、シリカ微粒子の含有量を1.0質量%に変えた以外は、実施例1と同様にして、20本の電子写真感光体を製造した。
(実施例3)
実施例1において、金属酸化物層の形成に用いた銅アルミニウム酸化物とシリカ微粒子の混合粉について、シリカ微粒子の含有量を1.5質量%に変えた以外は、実施例1と同様にして、20本の電子写真感光体を製造した。
(実施例4)
実施例2において、金属酸化物層の形成に用いた銅アルミニウム酸化物とシリカ微粒子の混合粉について、シリカ微粒子をジメチルジクロロシランで表面処理されたBET比表面積が200±25m/gで炭素含有率が2.8質量%のシリカ微粒子(HDK H-2000、旭化成ワッカーシリコーン株式会社製)に変えた以外は、実施例2と同様にして、20本の電子写真感光体を製造した。
(実施例5)
実施例2において、金属酸化物層の形成に用いた銅アルミニウム酸化物とシリカ微粒子の混合粉について、シリカ微粒子をジメチルジクロロシランで表面処理されたBET比表面積が250±25m/gで炭素含有率が1.8質量%のAerosil R976(日本アエロジル株式会社製)に変えた以外は、実施例2と同様にして、20本の感光体を製造した。
(実施例6)
実施例2において、金属酸化物層の形成に用いた銅アルミニウム酸化物とシリカ微粒子の混合粉について、シリカ微粒子をトリメチルシリル基とアミノ基で表面処理されたBET比表面積が140±25m/gで炭素含有率が1.8質量%のAerosil RA200HS(日本アエロジル株式会社製)に変えた以外は、実施例2と同様にして、20本の感光体を製造した。
(比較例1)
実施例1において、金属酸化物層の形成に用いた銅アルミニウム酸化物とシリカ微粒子の混合粉について、シリカ微粒子を加えなかった以外は、実施例1と同様にして、20本の感光体を製造した。
(比較例2)
実施例1において、金属酸化物層の形成に用いた銅アルミニウム酸化物とシリカ微粒子の混合粉について、シリカ微粒子の含有量を0.3質量%に変えた以外は、実施例1と同様にして、20本の感光体を製造した。
(比較例3)
実施例1において、金属酸化物層の形成に用いた銅アルミニウム酸化物とシリカ微粒子の混合粉について、シリカ微粒子の含有量を2.0質量%に変えた以外は、実施例1と同様にして、20本の感光体を製造した。
(実施例7)
実施例1において、銅アルミニウム酸化物と、体積平均粒径が0.20μmでBET比表面積が10.3m/gの酸化アルミニウム微粒子(AKP-50、住友化学株式会社製)とを、質量比が99.5%対0.5%となる混合粉を用いて金属酸化物層を形成した以外は、実施例1と同様にして、20本の感光体を製造した。
(実施例8)
実施例7において、金属酸化物層の形成に用いた銅アルミニウム酸化物と金属酸化物粒子の混合粉について、金属酸化物粒子の含有量を1.0質量%に変えた以外は、実施例7と同様にして、20本の電子写真感光体を製造した。
(実施例9)
実施例7において、金属酸化物層の形成に用いた銅アルミニウム酸化物と金属酸化物粒子の混合粉について、金属酸化物粒子の含有量を1.5質量%に変えた以外は、実施例7と同様にして、20本の電子写真感光体を製造した。
(実施例10)
実施例8において、金属酸化物層の形成に用いた銅アルミニウム酸化物と金属酸化物粒子の混合粉について、金属酸化物粒子を体積平均粒径0.46μm、BET比表面積が4.3m/gの酸化アルミニウム(AKP-20、住友化学株式会社製)に変えた以外は、実施例8と同様にして、20本の電子写真感光体を製造した。
(実施例11)
実施例8において、金属酸化物層の形成に用いた銅アルミニウム酸化物と金属酸化物粒子の混合粉について、金属酸化物粒子を体積平均粒径が0.10μmでBET比表面積が14.5m/gのTM-DAR(大明化学工業株式会社製)に変えた以外は、実施例8と同様にして、20本の感光体を製造した。
(実施例12)
実施例8において、金属酸化物層の形成に用いた銅アルミニウム酸化物と金属酸化物粒子の混合粉について、金属酸化物粒子を粒子径が0.28μmでBET比表面積が11.0m/gのSF-10(堺化学工業株式会社製)に変えた以外は、実施例8と同様にして、20本の感光体を製造した。
(比較例4)
実施例7において、金属酸化物層の形成に用いた銅アルミニウム酸化物と金属酸化物粒子の混合粉について、金属酸化物粒子の含有量を0.3質量%に変えた以外は、実施例7と同様にして、20本の感光体を製造した。
(比較例5)
実施例7において、金属酸化物層の形成に用いた銅アルミニウム酸化物と金属酸化物粒子の混合粉について、金属酸化物粒子の含有量を2.0質量%に変えた以外は、実施例7と同様にして、20本の感光体を製造した。
<電子写真感光体の評価>
前述の通り作製した実施例1~12と比較例1~5の電子写真感光体において、長さ380mm、外径100mmの円筒形状の感光体ドラムに対し、感光体ドラムの長手方向についてドラム端部から100mmの位置より50mm間隔に300mmの位置まで5箇所の厚み厚を測定した。これを20本の感光体ドラムについて行い、合計100点の厚みデータを得た。厚みの測定は特許第5521607号公報に準じて、光干渉を利用する方法によって行った。得られたデータの平均値から厚みを求めるとともに、標準偏差を求めた。
得られた厚みの平均値と標準偏差から、下記式(1)から(3)に基づき工程能力指数Cpkを算出した。結果を表1に示す。工程能力指数とは厚みの算術平均値Xが規格の中心値からどの程度ずれているかを評価した値である。Cpkが大きいほど、安定した品質の感光体ドラムを作れる能力が高いことを意味する。
ここで、USLは規格上限値、LSLは規格下限値、Xは厚みの算術平均値、σは標準偏差を表す。また、Cpは成膜工程のばらつきを表す6σと規格幅を比較したものである。
但し、上市された製品を対象に工程能力の効果を判断するときは感光体本数を多くとれないため、測定間隔を小さくして合計100点の厚み測定値を得て評価することができる。
Figure 0007443922000008
表1の結果から、実施例1~12で得られた電子写真感光体の金属酸化物層は厚みのばらつきが抑えられていることがわかった。
金属酸化物層に用いる銅アルミニウム酸化物とシリカ微粒子の混合粉体中のシリカ微粒子の含有量は、実施例1の0.5質量%から実施例3の1.5質量%とすると高いCpkが得られることがわかった。
また、金属酸化物層に用いる銅アルミニウム酸化物と金属酸化物粒子の混合粉体中のシリカ微粒子の含有量は、実施例7の0.5質量%から実施例9の1.5質量%とすると高いCpkが得られることがわかった。
本発明の態様としては例えば以下のとおりである。
<1> 支持体と、前記支持体上に、電荷輸送物質を含む電荷輸送層、又は増感色素を含む増感色素電極層と、前記電荷輸送層又は前記増感色素電極層の上に、金属酸化物層とを有する電子デバイスであって、
前記金属酸化物層が、p型半導性を有する金属酸化物とシリカ又は金属酸化物粒子を含有し、前記金属酸化物層に含まれる前記シリカ又は金属酸化物粒子の含有量が前記金属酸化物層の0.5質量%以上1.5質量%以下であることを特徴とする電子デバイスである。
<2> 前記金属酸化物層の平均厚みが1.2μm以上1.8μm以下であり、かつ厚みの標準偏差が0.07μm以下である前記<1>に記載の電子デバイスである。
<3> 前記p型半導性を有する金属酸化物がデラフォサイト型酸化物である前記<1>から<2>のいずれかに記載の電子デバイスである。
<4> 前記デラフォサイト型酸化物が銅アルミニウム酸化物である前記<3>に記載の電子デバイスである。
<5> 支持体と、前記支持体上に、電荷輸送物質を含む電荷輸送層、又は増感色素を含む増感色素電極層と、前記電荷輸送層又は前記増感色素電極層の上に、金属酸化物層とを有する電子デバイスの製造方法であって、
p型半導性を有する金属酸化物とシリカ又は金属酸化物粒子とを吹き付けて前記金属酸化物層を形成することを特徴とする電子デバイスの製造方法である。
<6> 前記p型半導性を有する前記金属酸化物と前記シリカ又は前記金属酸化物粒子とを吹き付ける方法が、エアロゾルデポジション法である前記<5>に記載の電子デバイスの製造方法である。
<7> 前記<1>から<4>のいずれかに記載の電子デバイスを用いることを特徴とする画像形成方法である。
<8> 前記<1>から<4>のいずれかに記載の電子デバイスを備えることを特徴とする画像形成装置である。
前記<1>から<4>のいずれかに記載の電子デバイス、前記<5>から<6>のいずれかに記載の電子デバイスの製造方法、前記<7>に記載の画像形成方法、及び前記<8>に記載の画像形成装置によると、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
1A 除電装置
1B クリーニング前露光装置
1C 駆動手段
1D 第1の転写装置
1E 第2の転写装置
1F 中間転写体
1G 搬送転写ベルト
3 潤滑剤塗布装置
3A 潤滑剤
3B 塗布ブラシ
3C 塗布ブレード
3D 加圧バネ
10A 静電潜像担持体(電子写真感光体)
10B 太陽電池
10C 有機エレクトロルミネッセンス素子
11、11Bk、11C、11M、11Y 電子写真感光体
12、12Y、12M、12C、12Bk 帯電装置
13、13Y、13M、13C、13Bk 露光装置
14、14Bk、14C、14M、14Y 現像装置
15 トナー
16、16Y、16M、16C、16Bk 転写装置
17、17Y、17M、17C、17Bk クリーニング装置
18 印刷メディア
19 定着装置
特許第5664538号公報 特開2000-150166号公報 特開2008-201004号公報

Claims (8)

  1. 支持体と、前記支持体上に、電荷輸送物質を含む電荷輸送層、又は増感色素を含む増感色素電極層と、前記電荷輸送層又は前記増感色素電極層の上に、金属酸化物層とを有する電子デバイスであって、
    前記金属酸化物層が、p型半導性を有する金属酸化物とシリカ又は金属酸化物粒子を含有し、
    前記金属酸化物層に含まれる前記シリカ又は金属酸化物粒子の含有量が前記金属酸化物層の0.5質量%以上1.5質量%以下であることを特徴とする電子デバイス。
  2. 前記金属酸化物層の平均厚みが1.2μm以上1.8μm以下であり、かつ厚みの標準偏差が0.07μm以下である請求項1に記載の電子デバイス。
  3. 前記p型半導性を有する金属酸化物がデラフォサイト型酸化物である請求項1から2のいずれかに記載の電子デバイス。
  4. 前記デラフォサイト型酸化物が銅アルミニウム酸化物である請求項3に記載の電子デバイス。
  5. 支持体と、前記支持体上に、電荷輸送物質を含む電荷輸送層、又は増感色素を含む増感色素電極層と、前記電荷輸送層又は前記増感色素電極層の上に、金属酸化物層とを有する電子デバイスの製造方法であって、
    p型半導性を有する金属酸化物とシリカ又は金属酸化物粒子とを吹き付けて前記金属酸化物層を形成することを特徴とする電子デバイスの製造方法。
  6. 前記p型半導性を有する前記金属酸化物と前記シリカ又は前記金属酸化物粒子とを吹き付ける方法が、エアロゾルデポジション法である請求項5に記載の電子デバイスの製造方法。
  7. 請求項1から4のいずれかに記載の電子デバイスを用いることを特徴とする画像形成方法。
  8. 請求項1から4のいずれかに記載の電子デバイスを備えることを特徴とする画像形成装置。

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