JP2001083727A - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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JP2001083727A
JP2001083727A JP26224299A JP26224299A JP2001083727A JP 2001083727 A JP2001083727 A JP 2001083727A JP 26224299 A JP26224299 A JP 26224299A JP 26224299 A JP26224299 A JP 26224299A JP 2001083727 A JP2001083727 A JP 2001083727A
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Naomoto Ito
直基 伊東
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子写真用感光体の点状の印字欠陥の発生を
抑制するために支持基板の表面精度等の改良を必要とせ
ずに、下引き層のみで欠陥を低減させ、かつ、帯電リー
クを抑制するために十分な下引き層膜厚を持ち、なおか
つ感光体特性を低下させることがない電子写真用感光体
を提供する。 【解決手段】 導電性基体上に下引き層と感光層とを有
する電子写真用感光体において、該下引き層が、酸化金
属微粒子および金属キレート化合物を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機材料を含む感
光層を有する電子写真方式のプリンター、複写機などに
用いられる積層型および単層型電子写真用感光体(以
下、単に「感光体」とも称する)に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真用感光体は、導電性基体上に光
導電性を有する感光層を積層した構造を取り、電荷発生
や電荷輸送の機能を併せ持った単一の感光層を持つ単層
型感光体と、電荷発生に寄与する層と表面電荷保持およ
び電荷輸送に寄与する層とに機能分離した層を持つ機能
分離積層型感光体とが一般的である。また近年、熱安定
性や成膜性などの利点により、有機材料を用いた電子写
真用感光体が実用化されてきているが、これらの電子写
真用感光体は電荷発生および電荷輸送を担う機能材料の
みでは機械的に安定した感光層を形成することが困難で
あるため、通常は樹脂バインダーと共に感光層を形成す
ることで実用に供し得る電子写真用感光体を実現してい
る。
【0003】最近では、電荷発生物質を含有する電荷発
生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とからなる感
光層を備えた機能分離積層型感光体が主流となってお
り、中でも、電荷発生物質としての有機顔料を蒸着また
は樹脂バインダー中に分散させて成膜した層を電荷発生
層とし、電荷輸送機能を有する有機低分子化合物を電荷
輸送物質として樹脂バインダー中に分散させた層を電荷
輸送層として用いた負帯電型感光体が数多く提案されて
いる。また、電荷発生物質と電荷輸送物質とを樹脂バイ
ンダー中に分散させた単層の感光層を用いた正帯電型感
光体も提案されている。
【0004】これら感光体においては、更に、感光層支
持基板と電荷発生層との間、または、感光層支持基板と
感光層との間に下引き層を設けることによって、印字画
像品質の向上が図られている。電子写真用感光体をカー
ルソンプロセスの電子写真装置に適用する場合において
も、印字画像上の黒点や白点の欠陥を抑制するため、電
荷発生層の下または感光層の下に、下引き層を導入した
構造がとられている。かかる下引き層の材料としては、
カゼイン、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール樹
脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ア
クリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビ
ニルホルマール樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹
脂、フェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹
脂、シリコン樹脂等が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これらの樹脂を用いて
下引き層を形成した場合、印字画像上の点状欠陥は抑制
できるが、この下引き層は電子写真用感光体の感度特性
を低下させる傾向があるため、印字欠陥を抑制する必要
最低限の膜厚で用いられるのが一般的である。しかし、
下引き層の膜厚が薄い場合、カールソンプロセスでの帯
電、露光、現像、転写、クリーニングの繰り返し使用に
よる劣化で、電子写真用感光体の帯電リークに起因する
欠陥が発生することがあり、この欠陥は特に接触帯電プ
ロセスを用いた場合に顕著となる。
【0006】また、これらの点状欠陥は感光体支持基板
である導電性支持体の表面粗さや支持基板自体の表面欠
陥にも依存するため、繰り返し使用にも耐えうるよう、
支持基板の表面精度および均一性の向上が求められてい
る。
【0007】そこで本発明の目的は、電子写真用感光体
の点状の印字欠陥の発生を抑制するために支持基板の表
面精度等の改良を必要とせずに、下引き層のみで欠陥を
低減させ、かつ、帯電リークを抑制するために十分な下
引き層膜厚を持ち、なおかつ感光体特性を低下させるこ
とがない電子写真用感光体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討の結果、電子写真用感光体の
下引き層中に酸化金属微粒子および金属キレート化合物
の双方を含有させることで良好な感光体が得られること
を見出して、本発明を完成するに至った。
【0009】即ち、本発明の電子写真用感光体は、導電
性基体上に下引き層と感光層とを有する電子写真用感光
体において、該下引き層が、酸化金属微粒子および金属
キレート化合物を含有することを特徴とするものであ
る。
【0010】本発明の感光体においては、感光層が電荷
発生層と電荷輸送層とからなる積層型であっても、また
単層型であってもよい。
【0011】また、前記酸化金属微粒子がアミノシラン
処理されていることが好ましく、該酸化金属微粒子が非
導電性酸化金属微粒子であることも好ましい。
【0012】更に、前記下引き層の膜厚が3μm以上で
あることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に基づいて
具体的な実施の形態に関して説明する。図1および図2
は、本発明の電子写真用感光体の一例である積層型感光
体および単層型感光体を夫々示す。図中、1は導電性基
体、2は下引き層、3は電荷発生層、4は電荷輸送層、
5は電荷発生層3上に電荷輸送層4を形成した構成の積
層型の感光層、6は単層型の感光層を表す。
【0014】導電性基体1は、感光体の電極としての役
目と同時に他の各層の支持体ともなっており、円筒状、
板状、フィルム状のいずれでもよく、アルミニウム、ス
テンレス鋼、ニッケルなどの金属、あるいはガラス、樹
脂等に導電処理を施したものでもよい。
【0015】下引き層2は、一般に基体表面の欠陥被
覆、導電性基体から感光層への不要な電荷の注入防止、
感光層の接着性の向上等の目的で必要に応じて設けられ
るものであるが、本発明においては、主として基体表面
の欠陥被覆のために設ける。かかる下引き層を形成する
ための樹脂バインダーとしては、カゼイン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、塩
化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルホルマール
樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、シリコン樹脂、
ポリブチラール樹脂、ポリアミド樹脂およびこれらの共
重合体などを適宜組み合わせて使用することが可能であ
る。
【0016】また、本発明においては、かかる下引き層
が酸化金属微粒子および金属キレート化合物を含有する
ことが必要である。樹脂中に分散させるかかる酸化金属
微粒子としては、それ自体は導電性を有しない、非導電
性酸化金属微粒子を用いることが好ましく、例えば、S
iO、TiO、In、ZrO、Al
等を用いることが可能である。また、本発明において
は、これら酸化金属微粒子が、分散安定性や感光特性向
上のためにシランカップリング剤で表面処理を施されて
いることが好ましい。また、本発明に用いることのでき
る金属キレート化合物としては、アルミニウムキレート
化合物、フェロセン等の鉄キレート化合物などが有効で
ある。
【0017】酸化金属微粒子および金属キレート化合物
の最適含有量は、塗布膜の隠蔽性から夫々の比重にもよ
るが、両者の合計量が全固形分中の50重量%以上90
重量%以下であることが好ましい。合計量が90重量%
を超えると塗布膜の強度および基板との密着性が低下す
るために好ましくない。また、金属キレート化合物の割
合は全固形分中の5重量%以上50重量%以下であるこ
とが特性的に妥当であり好ましい。更に、酸化金属微粒
子は、20重量%以上85重量%以下であることが好ま
しく、これにより膜強度を低下させることなく最適な下
引き層を得ることが可能である。
【0018】電荷発生層3は、有機光導電性物質を真空
蒸着するか、または、有機光導電性物質の粒子を樹脂バ
インダー中に分散させた塗液を塗布して形成され、光を
受容して電荷を発生する。また、電荷発生層3は、電荷
発生効率が高いことと同時に発生した電荷の電荷輸送層
4への注入性が重要であり、注入性に電界依存性が少な
く、低電界でも注入効率のよいことが望まれるため、電
荷発生物質を主体としてこれに電荷輸送物質などを添加
して使用することもある。電荷発生物質としては、無金
属フタロシアニン、チタニルフタロシアニン、スズフタ
ロシアニン等のフタロシアニン系顔料、アゾ顔料、アン
トアントロン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、スク
アリリウム顔料、チアピリリウム顔料、キナクリドン顔
料などを用いることができ、またこれらの顔料を組み合
わせて用いてもよい。
【0019】電荷発生層用の樹脂バインダーとしては、
ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド
樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルブ
チラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、塩化ビニル
系樹脂、フェノキシ樹脂、シリコン樹脂、メタクリル酸
エステル樹脂およびこれらの共重合体などを適宜組み合
わせて使用することが可能である。
【0020】電荷輸送層4は、電荷輸送物質と樹脂バイ
ンダーとを溶剤に溶解させた塗布液をシールコート法も
しくはディップ(Dip)法により成膜することで構成
される。電荷輸送物質としては、例えば、ヒドラゾン化
合物、スチリル化合物、ピラゾリン化合物、ピラゾロン
化合物、オキサジアゾール化合物、アリールアミン化合
物、ベンジジン化合物、スチルベン化合物、ブタジエン
化合物およびポリビニルカルバゾールなどの電荷輸送性
ポリマーや、樹脂バインダーと電荷輸送物質の共重合体
ポリマー等を使用することが可能である。かかる樹脂バ
インダーとしては、ポリカーボネート樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ポリスチレン樹脂、メタクリル酸エステルの重
合体および共重合体などを含んでもよく、電荷輸送物質
との相溶性がよくなる組み合わせとし、かつ、機械的、
化学的および電気的安定性や密着性が確保されるように
電荷輸送層を形成する。また、電荷輸送層の膜厚は、実
用的に有効な表面電位を維持するためには10〜50μ
mの範囲が好ましい。
【0021】また、単層型の感光層6においても、上述
の電荷発生物質、電荷輸送物質および樹脂バインダーに
より形成した層中に、本発明に係る上記酸化金属微粒子
および金属キレート化合物を含有させて構成すればよ
く、特に制限されるものではない。
【0022】さらに、積層型および単層型の感光体の感
光層5および6中には、熱やオゾン等に対する安定性を
向上させる目的で、酸化防止剤等の添加剤を適宜含有す
ることができる。このような目的に用いられる化合物と
しては、例えば、トコフェロールなどのクロマノール誘
導体またはエーテル化化合物もしくはエステル化化合
物、ポリアリールアルカン化合物、ハイドロキノン誘導
体およびそのモノエーテル化化合物またはジエーテル化
化合物、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘
導体、チオエーテル化合物、フェニレンジアミン誘導
体、ホスホン酸エステル、亜リン酸エステル、フェノー
ル化合物、ヒンダードフェノール化合物、直鎖アミン化
合物、環状アミン化合物、ヒンダードアミン化合物など
が挙げられる。
【0023】さらにまた、上記感光層中には、感度の向
上や残留電位の減少、または繰り返し使用時の特性変動
を低減する目的で、必要に応じて電子受容物質を含有さ
せることができる。かかる電子受容物質としては、無水
コハク酸、無水マレイン酸、ジブロム無水コハク酸、無
水フタル酸、3−ニトロ無水フタル酸、4−ニトロ無水
フタル酸、無水ピロメリット酸、ピロメリット酸、トリ
メリット酸、無水トリメリット酸、フタルイミド、4−
ニトロフタルイミド、テトラシアノエチレン、テトラシ
アノキノジメタン、クロラニル、ブロマニル、o−ニト
ロ安息香酸などの電子親和力の大きな化合物を挙げるこ
とができる。
【0024】
【実施例】以下、実施例を用いて、本発明をより詳細に
説明する。実施例1 ポリアミド樹脂5重量部をジクロロメタン45重量部、
メタノール30重量部およびn−ブタノール15重量部
の混合溶媒に溶解させた溶液に、アミノシラン処理され
た酸化チタン微粒子5重量部およびトリス(8−キノリ
ノラト)アルミニウム5重量部をボールミルにて分散さ
せて作製した下引き層溶液を、アルミ円筒基板上にディ
ップ法にて膜厚5μmで塗工後、120℃で30分間乾
燥して、下引き層を形成した。次に、その上層に、γ型
チタニルフタロシアニンと塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体のバインダーとをジクロロエタンに分散させて作製
した電荷発生層塗工液を、ディップ法にて膜厚約0.1
μmで塗工して、電荷発生層を形成した。更に、N,
N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェ
ニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン5重
量部およびN,N,N’,N’−テトラキス(4−メチ
ルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジア
ミン5重量部と、粘度平均分子量30000のポリカー
ボネートZ樹脂とをジクロロメタン溶媒80重量部に溶
解させ、ディップ法にて膜厚28μmに塗工形成した
後、100℃で30分間乾燥して電荷輸送層を形成し、
電子写真用感光体を作製した。
【0025】実施例2 ビニルフェノール樹脂5重量部とメラミン樹脂5重量部
とをメタノール8重量部およびn−ブタノール2重量部
に溶解させた混合溶液に、未処理の酸化スズ微粉末10
重量部およびトリス(8−キノリノラト)アルミニウム
2重量部をボールミルにて分散させて作製した下引き層
溶液を、アルミ円筒基板上にディップ法にて膜厚10μ
mで塗工後、140℃で30分間硬化乾燥させ、下引き
層を形成した。次に、その上層にγ型チタニルフタロシ
アニンと変性塩化ビニルバインダーとをジクロロエタン
に分散せしめた電荷発生層塗工液を、ディップ法にて膜
厚約0.1μmで塗工して電荷発生層を形成した。更
に、1,2−ビス[4−(ジ−4−メチルフェニルアミ
ノ)スチリル]ベンゼン8重量部および1,4−ビス
[4−(ジ−4−メチルフェニルアミノ)スチリル]ベ
ンゼン2重量部と、粘度平均分子量50000のポリカ
ーボネートZ樹脂とを、ジクロロメタン溶媒90重量部
に溶解させ、ディップ法にて膜厚20μmに塗工形成し
た後、100℃で30分間乾燥させて電荷輸送層を形成
し、電子写真用感光体を作製した。
【0026】実施例3 ビニルフェノール樹脂5重量部とメラミン樹脂5重量部
とをメタノール8重量部およびn−ブタノール2重量部
に溶解させた混合溶液に、表面をアミノシラン処理した
酸化チタン微粉末15重量部およびトリス(8−キノリ
ノラト)アルミニウム3重量部をボールミルにて分散さ
せた下引き層溶液を、アルミ円筒基板上にディップ法に
て膜厚10μmで塗工した後、140℃で30分間硬化
乾燥させ、下引き層を形成した。次に、その上層にX型
無金属フタロシアニンと変性塩化ビニルバインダーとを
ジクロロエタンに分散せしめた電荷発生層塗工液を、デ
ィップ法にて膜厚約0.1μmで塗工して、電荷発生層
を形成した。更に、1,1’−ビス(p−ジエチルアミ
ノフェニル)−4,4−ジフェニル−1,3−ブタジエ
ン5重量部および1−(p−ジエチルアミノフェニル)
−1,4,4−トリフェニル−1,3−ブタジエン5重
量部と、粘度平均分子量50000のポリカーボネート
Z樹脂とをジクロロメタン溶媒90重量部に溶解させ、
ディップ法にて膜厚20μmに塗工形成した後、100
℃で30分間乾燥させて電荷輸送層を形成し、電子写真
用感光体を作製した。
【0027】実施例4 ビニルフェノール樹脂5重量部とメラミン樹脂5重量部
とをメタノール8重量部およびn−ブタノール2重量部
に溶解させた混合溶液に、表面をアミノシラン処理した
酸化スズ微粉末5重量部およびトリス(8−キノリノラ
ト)アルミニウム10重量部を、ボールミルにて分散さ
せた下引き層溶液を、アルミ円筒基板上にディップ法に
て膜厚8μmで塗工した後、140℃で30分間硬化乾
燥させ、下引き層を形成した。その上に、X型無金属フ
タロシアニンと変性塩化ビニルバインダーとをジクロロ
エタンに分散させて作製した電荷発生層塗工液をディッ
プ法にて膜厚約0.1μmで塗工して、電荷発生層を形
成した。更に、電荷輸送層を実施例1と同様にして積層
して、電子写真用感光体を作製した。
【0028】比較例1 下引き層形成用の樹脂溶液として、ポリアミド樹脂5重
量部をジクロロメタン45重量部、メタノール30重量
部およびn−ブタノール15重量部の混合溶媒に溶解さ
せた溶液にアミノシラン処理された酸化チタン微粒子5
重量部のみをボールミルにて分散させた下引き層溶液を
作製した。それ以外は実施例1と同様にして、下引き
層、電荷発生層および電荷輸送層を成膜し、電子写真用
感光体を作製した。
【0029】比較例2 下引き層形成用の樹脂溶液として、ビニルフェノール樹
脂5重量部とメラミン樹脂5重量部とをメタノール8重
量部およびn−ブタノール2重量部に溶解させた混合溶
液に表面をアミノシラン処理した酸化チタン微粉末15
重量部のみをボールミルにて分散させた下引き層溶液を
作製した。それ以外は実施例3と同様にして、下引き
層、電荷発生層および電荷輸送層を成膜し、電子写真用
感光体を作製した。
【0030】上記実施例1〜4および比較例1、2で得
られた電子写真用感光体について、感光体ドラム電気特
性評価装置(富士電機(株)製)を用いて電気特性評価
を行った。初めに、スコロトロン方式のコロナ帯電で、
暗所における感光体表面の帯電電位Vが約−650V
になるよう帯電して帯電電位Vを測定し、その時の感
光体への流れ込み電流IPCを測定して、下記式に従
い、帯電能を求めた。 帯電能 V/I(V/μA)=V/IPC
【0031】続いてコロナ放電を中止して、暗所で5秒
間放置した後の表面電位Vを測定し、下記式に従い、
電位保持率Vk5を求めた。 電位保持率 Vk5(%)=V/V×100
【0032】更に、上記と同様にして感光体を約−65
0Vに帯電させ、780nm、1μW/cmの露光に
より、表面電位が−600Vから−200Vに減衰する
ために必要な露光量エネルギーを感度E200として測
定した。また、露光照射5μJ/cm後の残留電位V
r5を測定した。これらの測定結果を、下記の表1に示
す。
【0033】
【表1】
【0034】上記表1より、電荷発生材料が同一の感光
体についての実施例1および2と比較例1、実施例3お
よび4と比較例2について、感度および残留電位を比較
した場合、下引き層中に酸化金属微粒子だけを含有させ
た比較例1、2の感光体に比し、酸化金属微粒子および
金属キレート化合物の双方を含有させた実施例の感光体
において感度の向上および残留電位の低下が認められ、
本発明の効果が確認された。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、厚膜の下引き層を用い
ても電気特性を損なうことがなく、かつ、印字欠陥のな
い良好な有機電子写真用感光体を提供することが可能と
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例の積層型電子写真用感光体であ
る。
【図2】本発明の他の例の単層型電子写真用感光体であ
る。
【符号の説明】
1 導電性基体 2 下引き層 3 電荷発生層 4 電荷輸送層 5 積層の感光層 6 単層の感光層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体上に下引き層と感光層とを有
    する電子写真用感光体において、該下引き層が、酸化金
    属微粒子および金属キレート化合物を含有することを特
    徴とする電子写真用感光体。
  2. 【請求項2】 前記感光層が電荷発生層と電荷輸送層と
    からなる積層型である請求項1記載の電子写真用感光
    体。
  3. 【請求項3】 前記感光層が単層型である請求項1記載
    の電子写真用感光体。
  4. 【請求項4】 前記酸化金属微粒子がアミノシラン処理
    されている請求項1〜3のうちいずれか一項記載の電子
    写真用感光体。
  5. 【請求項5】 前記酸化金属微粒子が非導電性酸化金属
    微粒子である請求項1〜3のうちいずれか一項記載の電
    子写真用感光体。
  6. 【請求項6】 前記下引き層の膜厚が3μm以上である
    請求項1〜5のうちいずれか一項記載の電子写真用感光
    体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010113336A (ja) * 2008-10-08 2010-05-20 Kyocera Mita Corp 正帯電単層型電子写真感光体、画像形成装置、及び画像形成方法
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