JPH10228121A - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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JPH10228121A
JPH10228121A JP9030076A JP3007697A JPH10228121A JP H10228121 A JPH10228121 A JP H10228121A JP 9030076 A JP9030076 A JP 9030076A JP 3007697 A JP3007697 A JP 3007697A JP H10228121 A JPH10228121 A JP H10228121A
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JP
Japan
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layer
charge
resin
charge transfer
photoreceptor
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Application number
JP9030076A
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English (en)
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Masaru Takeuchi
勝 竹内
Kenichi Okura
健一 大倉
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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Priority to US09/024,898 priority patent/US5952139A/en
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/06Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being organic
    • G03G5/0664Dyes
    • GPHYSICS
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    • G03G5/0664Dyes
    • G03G5/0675Azo dyes
    • G03G5/0677Monoazo dyes

Abstract

(57)【要約】 【課題】新規な染料化合物を用いることにより、高感度
で残留電位が低くかつ光疲労のない電子写真用感光体を
得る。 【解決手段】主として導電性基体1と電荷輸送層4と電
荷発生層3からなる電子写真用感光体の電荷輸送層4が
橙色染料化合物を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は電子写真方式のプ
リンター,複写機などに用いられる電子写真用感光体に
係り、特に光疲労のない感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より電子写真用感光体(以下感光体
とも称する)の感光物質としてはセレンまたはセレン合
金などの無機光導電性物質、酸化亜鉛あるいは硫化カド
ミウムなどの無機光導電性物質を樹脂結着剤中に分散さ
せたもの、ポリ‐N‐ビニールカルバゾールまたはポリ
ビニールアントラセンなどの有機光導電性物質、フタロ
シアニン化合物あるいはビスアゾ化合物などの有機光導
電性物質を樹脂結着剤中に分散させたものや真空蒸着さ
せたものなどが利用されている。
【0003】また感光体には暗所で表面電荷を保持する
機能、光を受容して電荷を発生する機能、同じく光を受
容して電荷を輸送する機能とが必要であるが、一つの層
でこれらの機能を併せ持ったいわゆる単層型感光体と、
主として電荷発生に寄与する層と暗所での表面電荷と光
受容時の電荷輸送に寄与する層とに機能分離した層を積
層したいわゆる機能分離積層型感光体とがある。
【0004】これらの感光体を用いた電子写真法による
画像形成には、例えばカールソン方式が適用される。こ
の方式での画像形成は暗所での感光体へのコロナ放電に
よる帯電、帯電された感光体表面上への原稿の文字や絵
などの静電潜像の形成、形成された静電潜像のトナーに
よる現像、現像されたトナー像の紙などの支持体への定
着により行われ、トナー像転写後の感光体は除電、残留
トナーの除去、光除電などを行った後、再使用に供され
る。
【0005】近年、可とう性,熱安定性,成膜性などの
利点により、有機物質を用いた電子写真用感光体が実用
化されてきた。例えばポリ‐N‐ビニルカルバゾールと
2,4,7‐トリニトロフルオレン‐9‐オンとからな
る感光体(米国特許第3484237号明細書に記
載)、有機顔料を主成分とする感光体(特開昭47―3
7543号公報に記載)、染料と樹脂とからなる共晶錯
体を主成分とする感光体(特開昭47―10785号公
報に記載)などである。
【0006】最近においては感光層として電荷発生物質
を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸
送層からなる機能分離積層型感光体が主流となってお
り、中でも有機顔料を電荷発生物質として蒸着層または
樹脂中に分散させた層を電荷発生層とし、有機低分子化
合物を電荷輸送物質として樹脂中に分散させた層を電荷
輸送層として用いる負帯電型感光体が数多く提案されて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】有機物質は無機物質に
はない多くの長所を持つが、また同時に電子写真用感光
体に要求されるすべての特性を充分に満足するものが得
られていないのが現状である。即ち繰り返し使用による
帯電電位の低下,残留電位の上昇,感度変化等により、
画像品質の劣化が引き起こされる。この劣化の原因につ
いて全てが解明されているわけではないが、要因の一つ
として像露光,除電ランプ光に繰り返し晒されること、
さらにメンテナンス時に外部光に晒されることにより電
荷輸送物質等が分解することが考えられる。このような
光による劣化の抑制のために表面保護層や感光層に染料
や紫外線吸収剤を添加する提案がなされている。例えば
特開昭58−160957号公報には、表面保護層中に
電荷輸送層が持つ吸収波長領域を包含した吸光特性を有
する染料または紫外線吸収剤を添加すること,特開昭5
8−163946号公報には電荷輸送層中への黄色染料
の添加が記載されている。しかしながらこれらの従来技
術によってもいまだ十分な効果が得られていないのが現
状であり、またこのような染料や紫外線吸収剤を添加す
ることによって感度低下や残留電位上昇などを引き起こ
すという問題もある。
【0008】この発明は上述の点に鑑みてなされその目
的は新規な染料化合物を用いることにより、高感度で残
留電位が低く、かつ光疲労のない電子写真用感光体を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的は第一の発明
によれば主として導電性基体と電荷輸送層と電荷発生層
からなる電子写真用感光体において、電荷輸送層が橙色
染料化合物を含有することにより達成される。第二の発
明によれば主として導電性基体と感光層からなる電子写
真用感光体において、感光層が橙色染料化合物を含有す
ることにより達成される。
【0010】第三の発明によれば主として導電性基体と
感光層と表面保護層からなる電子写真用感光体におい
て、表面保護層が橙色染料化合物を含有することにより
達成される。上述の第一,第二,第三の発明において橙
色染料化合物が1‐o‐トリルアゾ‐2‐ナフトール,
5‐(9‐アントラセニルメチレン)アミノ‐3‐メ
チル‐1‐トリルピラゾール, 4,5‐ジヨード‐
3,6‐フルオランジオール,4,5‐ジブロモ‐3,
6‐フルオランジオールの群から選ばれた一つであるこ
とが有効である。
【0011】青色光ないし紫外光は化学活性が強く電荷
輸送物質を分解する。橙色染料化合物を感光層や表面保
護層に含有させると感度,残留電位などの電子写真特性
に影響を与えることなく化学活性の強い青色光ないし紫
外光が橙色染料化合物により吸収または遮断される。
【0012】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の実施の形態に係
る負帯電の機能分離型電子写真用感光体を示す断面図で
ある。図2はこの発明の実施の形態に係る正帯電の機能
分離型電子写真用感光体を示す断面図である。
【0013】図3はこの発明の実施の形態に係る主とし
て正帯電の単層型電子写真用感光体を示す断面図であ
る。図4はこの発明の異なる実施の形態に係る負帯電の
機能分離型電子写真用感光体を示す断面図である。図5
はこの発明の異なる実施の形態に係る正帯電の機能分離
型電子写真用感光体を示す断面図である。
【0014】図6はこの発明の異なる実施の形態に係る
主として正帯電の単層型電子写真用感光体を示す断面図
である。1は導電性基体、2は下引き層、3は電荷発生
層、4は電荷輸送層、5は表面保護層、6は機能分離型
の感光層、6Aは単層型の感光層である。導電性基体1
は、感光体の電極としての役目と同時に他の各層の支持
体となっており、円筒状,板状,フィルム状のいずれで
も良く、アルミニウム,ステンレス鋼,ニッケルなどの
金属、あるいはガラス,樹脂等に導電処理を施したもの
でも良い。
【0015】下引き層2は、樹脂を主成分とする層やア
ルマイト等の酸化皮膜からなり、導電性基体から感光層
への不要な電荷の注入防止、基体表面の欠陥被覆、感光
層の接着性の向上等の目的で必要に応じて設けられる。
樹脂バインダーとして、ポリエチレン,ポリプロピレ
ン,ポリスチレン,アクリル樹脂,塩化ビニル樹脂,酢
酸ビニル樹脂,ポリウレタン樹脂,エポキシ樹脂,ポリ
エステル樹脂,メラミン樹脂,シリコン樹脂,ポリブチ
ラール樹脂,ポリアミド樹脂およびこれらの共重合体な
どを適宜組み合わせて使用することが可能である。また
樹脂バインダー中に金属酸化物微粒子等を含有してもよ
い。金属酸化物微粒子としては、SiO2,TiO2
In2 3 ,ZrO2 等を用いることが可能である。
【0016】下引き層2の膜厚は、下引き層の配合組成
にも依存するが、繰り返し連続使用したときに残留電位
が増大するなどの悪影響が出ない範囲で任意に設定でき
る。電荷発生層3は有機光導電性物質を真空蒸着または
有機光導電性物質の粒子を樹脂バインダー中に分散させ
た塗液を塗布して形成され、光を受容し電荷を発生す
る。またその電荷発生効率が高いことと同時に発生した
電荷の電荷輸送層4への注入性が重要で電場依存性が少
なく低電場でも注入の良いことが望ましい。電荷発生層
は電荷発生機能を有すればよいので、その膜厚は電荷発
生物質の光吸収係数により決まり一般的には5μm以下
であり好適には1μm以下である。電荷発生層は電荷発
生物質を主体としてこれに電荷輸送物質などを添加して
使用することも可能である。電荷発生物質としては無金
属フタロシアニン,チタニルフタロシアニン,スズフタ
ロシアニン等のフタロシアニン系顔料、アゾ顔料、アン
トアントロン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、スク
アリリウム顔料、チアピリリウム顔料、キナクリドン顔
料などを用いることができ、またこれらの顔料を組み合
わせて用いてもよい。
【0017】樹脂バインダ−としては、ポリカ−ボネ−
ト樹脂,ポリエステル樹脂,ポリアミド樹脂,ポリウレ
タン樹脂,エポキシ樹脂,ポリビニルブチラール樹脂,
ポリビニルアセタール樹脂,塩ビ系樹脂,フェノキシ樹
脂,シリコン樹脂,メタクリル酸エステル樹脂およびこ
れらの共重合体などを適宜組み合わせて使用することが
可能である。
【0018】電荷輸送層4は樹脂バインダー中に電荷輸
送物質を分散させた膜であり、暗所では絶縁体層として
感光体の電荷を保持し、光受容時には電荷発生層から注
入される電荷を輸送する機能を発揮する。電荷輸送層4
は、主成分として電荷輸送物質,樹脂バインダーから構
成されるが本発明では光劣化を防止するためにさらに橙
色染料化合物を添加することができる。本発明における
橙色染料化合物としては、例えば1‐o‐トリルアゾ‐
2‐ナフトール, 5‐(9‐アントラセニルメチレ
ン)アミノ‐3‐メチル‐1‐トリルピラゾール,
4,5‐ジヨード‐3,6‐フルオランジオール,
4,5‐ジブロモ‐3,6‐フルオランジオールなどが
用いられる。
【0019】電荷輸送層に橙色染料化合物を添加する場
合は、電荷輸送物質とバインダー樹脂の合計100重量
部に対して0.01ないし10重量部、より好適には
0.05ないし5重量部の範囲で用いられる。電荷輸送
物質としては、ヒドラゾン化合物,スチリル化合物,ピ
ラゾリン化合物,ピラゾロン化合物,オキサジアゾール
化合物,アリールアミン化合物,ベンジジン化合物,ス
チルベン化合物,ブタジエン化合物及びポリビニルカル
バゾールなどの電荷輸送性ポリマー等を使用することが
可能である。樹脂バインダーとしては、ポリカーボネー
ト樹脂,ポリエステル樹脂,ポリスチレン樹脂,メタク
リル酸エステルの重合体および共重合体などが用いられ
るが、機械的、化学的および電気的安定性、密着性など
のほかに電荷輸送物質との相溶性が重要である。
【0020】電荷輸送層の膜厚は実用的に有効な表面電
位を維持するためには3〜50μmの範囲が好ましく、
より好適には10〜40μmである。表面保護層5は必
要に応じて設けることができ、機械的ストレスに対する
耐久性に優れ、さらに化学的に安定な物質で構成され、
暗所ではコロナ放電の電荷を受容して保持する機能を有
しており、かつ電荷発生層が感応する光を透過する性能
を有し、露光時に光を透過し、電荷発生層に到達させ、
発生した電荷の注入を受けて表面電荷を中和消滅させる
ことが必要である。
【0021】表面保護層は、ポリビニルブチラール樹
脂,ポリカーボネート樹脂,ナイロン樹脂,ポリウレタ
ン樹脂,ポリアリレート樹脂,変成シリコン樹脂として
アクリル変成シリコン樹脂,エポキシ変成シリコン樹
脂,アルキッド変成シリコン樹脂,ポリエステル変成シ
リコン樹脂,ウレタン変成シリコン樹脂等の他さらにハ
−ドコ−ト剤としてのシリコン樹脂などが適用できる。
これら変性シリコン樹脂は単独でも使用可能であるが、
より耐久性を向上させる目的でSiO2 、TiO2、I
2 3 、ZrO2 を主成分とする被膜を形成できる金
属アルコキシ化合物の縮合物との混合物が好適である。
表面保護層にはさらに橙色染料化合物を添加することが
できる。
【0022】橙色染料化合物としては前記の1‐o‐ト
リルアゾ‐2‐ナフトール, 5‐(9‐アントラセニ
ルメチレン)アミノ‐3‐メチル‐1‐トリルピラゾー
ル,4,5‐ジヨード‐3,6‐フルオランジオール,
4,5‐ジブロモ‐3,6‐フルオランジオールなど
が用いられる。表面保護層に橙色染料化合物を添加する
場合は、バインダー樹脂100重量部に対して0.01
ないし10重量部、より好適には0.05ないし5重量
部の範囲での使用が適している。
【0023】表面保護層の膜厚は保護層の配合組成にも
依存するが、繰り返し連続使用したとき残留電位が増大
するなどの悪影響が出ない範囲で任意に設定できる。単
層型の感光層6Aは樹脂バインダー中に電荷発生物質,
電荷輸送物質を分散させるが、さらに前記橙色染料化合
物を加えることができ上記の電荷発生物質,電荷輸送物
質,バインダーを同様に用いることができる。
【0024】単層型の感光層6Aの膜厚は実用的に有効
な表面電位を維持するためには3ないし50μmの範
囲、より好適には10ないし40μmである。単層型の
感光層に橙色染料化合物を添加する場合は、電荷輸送物
質とバインダー樹脂の合計100重量部に対して0.0
1ないし10重量部、より好適には0.05ないし5重
量部の範囲が適している。
【0025】この他に前記の積層型及び単層型の感光体
の感光層中にさらに熱,オゾン等に対する安定性を向上
させる目的で、酸化防止剤を適宣含有させる。このよう
な目的に用いられる化合物としては、トコフェロールな
どのクロマノール誘導体またはエーテル化化合物もしく
はエステル化化合物,ポリアリールアルカン化合物,ハ
イドロキノン誘導体およびそのモノエーテル化化合物ま
たはジエーテル化化合物,ベンゾフェノン誘導体,ベン
ゾトリアゾール誘導体,チオエーテル化合物,フェニレ
ンジアミン誘導体,ホスホン酸エステル,亜リン酸エス
テル,フェノール化合物,ヒンダードフェノール化合
物,直鎖アミン化合物,環状アミン化合物,ヒンダード
アミン化合物などが挙げられる。
【0026】さらに前記の積層型及び単層型の感光体の
感光層中に感度の向上や残留電位の減少、あるいは繰り
返し使用時の特性変動を低減する目的で、必要に応じ電
子受容物質を含有させる。電子受容物質としては、無水
コハク酸,無水マレイン酸,ジブロム無水コハク酸,無
水フタル酸,3‐ニトロ無水フタル酸,4‐ニトロ無水
フタル酸,無水ピロメリット酸,ピロメリット酸,トリ
メリット酸,無水トリメリット酸,フタルイミド,4‐
ニトロフタルイミド,テトラシアノエチレン,テトラシ
アノシノジメタン,クロラニル,ブロマニル,o‐ニト
ロ安息香酸などの電子親和力の大きな化合物を挙げるこ
とができる。
【0027】橙色染料化合物は層構成に係わらず感光層
や表面保護層に添加することができ、感光層および表面
保護層のすべての層への添加、あるいは一層のみの添加
でも効果を生じる。
【0028】
【実施例】以下の例において、部は重量部、%は重量%
をそれぞれ表す。先ずこの実施例に用いたチタニルオキ
シフタロシアニンの合成例を合成例1に示す。 合成例1 フタロジニトリル128g,キノリン1000g中に、
窒素雰囲気下で四塩化チタン47.5gを滴下した。滴
下終了後、昇温し、加熱しながら200℃で8時間反応
させ、放冷し、130℃で熱時濾過し、130℃に加熱
したキノリン500g、さらに、130℃に加熱したN
‐メチル‐2‐ピロリドンで洗浄した。次にメタノー
ル、水の順に洗浄した。得られたウェットケーキを3%
苛性ソーダ水溶液1000gに分散し、4時間加熱後、
濾液が中性になるまで濾過水洗した。次にこのケーキを
3%の塩酸水溶液1000gに分散し、4時間加熱後、
濾液が中性になるまで水洗し、さらにメタノールおよび
アセトンで洗浄した。このアルカリ−酸−メタノール−
アセトンの精製の操作を数回繰り返した後乾燥した。収
量は101.2gであった。
【0029】次にこのチタニルオキシフタロシアニン5
0gを−10℃以下の濃硫酸750gに液温が−5℃以
下で冷却攪拌しながら徐々に加えた。この液をさらに2
時間攪拌した後、0℃の氷水中に滴下した。析出した青
色物質を濾過水洗した後、このケーキを2%苛性ソーダ
水溶液500gに分散した後加熱し、ろ過後水洗し乾燥
した。得られたチタニルオキシフタロシアニンの収量は
47gであった。
【0030】次にこのチタニルオキシフタロシアニン4
0g、食塩100g,水400gの混合物をジルコニア
ビーズが充填されたサンドミル(シンマルエンタプライ
ゼス社製;商品名「ダイノミル」)中で、室温下で、3
時間分散し、微粒子化した。次にジクロロトルエン20
0gを加え、さらにサンドミルの稼働を続けた。次に内
容物を取り出し、水蒸気蒸留でジクロロトルエンを留出
させた後、残っているチタニルオキシフタロシアニンを
水でろ過しその後乾燥した。得られたチタニルオキシフ
タロシアニンのCuKα線によるX線回折スペクトル
は、ブラッグ角(2θ±0.2゜)7.22°,9.6
0°,11.60°,13.40°,14.88°,1
8.34°,23.62°,24.14°,27.32
゜に明瞭な回折ピークを有し、且つ9.60゜の回折ピ
ークが最大回折ピークであった。 実施例1 電気特性評価用にドラム感光体(30φ)を作製した。
アルミニウム素管を以下の組成の下引き層用分散液に浸
漬塗工し、100℃で30分乾燥して膜厚4μmの下引
き層を形成した。
【0031】 アルコール可溶性ナイロン(東レ ;CM8000) 5部 アミノシラン処理された酸化チタン微粒子 5部 メタノール,塩化メチレン混合溶剤(6/4) 90部 次に以下の組成の電荷発生層用分散液中に浸漬塗工し、
100℃で30分乾燥して膜厚0.3μmの電荷発生層
を形成した。
【0032】 チタニルオキシフタロシアニン(合成例1) 1部 塩化ビニル系共重合樹脂(日本ゼオン ;MR―110) 1部 塩化メチレン 98部 次に電荷輸送物質としてo‐メチル‐p‐ジベンジルア
ミノベンズアルデヒド‐(ジフェニルヒドラゾン)を用
い以下の組成の電荷輸送層用溶液中に浸漬塗工し、10
0℃で30分乾燥して膜厚20μmの電荷輸送層を形成
した。
【0033】 前記ヒドラゾン化合物 10部 1‐o‐トリルアゾ‐2‐ナフトール (癸巳化成 ;橙色403号)0.05部 ポリカーボネート樹脂(帝人化成 :K1300) 10部 塩化メチレン 90部 以上の様にして電子写真感光体を作製した。 実施例2 実施例1において、1‐o‐トリルアゾ‐2‐ナフトー
ルの添加量を0.5部とする以外は実施例1と同様にし
て感光体を作製した。 比較例1 実施例1において1‐o‐トリルアゾ‐2‐ナフトール
を添加しない他は実施例1と同様にして感光体を作製し
た。 比較例2 実施例1において1‐o‐トリルアゾ‐2‐ナフトール
に替えて黄色染料化合物である2‐(2‐キノリル)‐
1,3‐インダンジノン(癸巳化成 ;黄色204号)
を0.05部添加する以外は実施例1と同様にして感光
体を作製した。 比較例3 実施例1において1‐o‐トリルアゾ‐2‐ナフトール
に替えて黄色染料化合物である2‐(2‐キノリル)‐
1,3‐インダンジノン(癸巳化成 :黄色204号)
を0.5部添加する以外は実施例1と同様にして感光体
を作製した。 実施例3 実施例1において1‐o‐トリルアゾ‐2‐ナフトール
を添加しないで以下の組成の表面保護層用溶液中に浸漬
塗工し、100℃で30分乾燥して電荷輸送層上に膜厚
1μmの表面保護層を形成する以外は実施例1と同様に
して感光体を作製した。
【0034】 1‐o‐トリルアゾ‐2‐ナフトール (癸巳化成 ;橙色403号) 0.05部 ポリビニルブチラール樹脂 (積水化学 ;エスレックBM―2) 10部 テトラヒドロフラン 90部 実施例4 実施例3において1‐o‐トリルアゾ‐2‐ナフトール
の添加量を0.5部とする以外は実施例3と同様にして
感光体を作製した。 比較例4 実施例3において1‐o‐トリルアゾ‐2‐ナフトール
を添加しない他は実施例3と同様に感光体を作製した。 比較例5 実施例3において1‐o‐トリルアゾ‐2‐ナフトール
に替えて黄色染料化合物である2‐(2‐キノリル)‐
1,3‐インダンジノン(癸巳化成 ;黄色204号)
を0.05部添加する以外は実施例3と同様にして感光
体を作製した。 比較例6 実施例3において1‐o‐トリルアゾ‐2‐ナフトール
に替えて黄色染料化合物である2‐(2‐キノリル)‐
1,3‐インダンジノン(癸巳化成 ;黄色204号)
を0.5部添加する以外は実施例3と同様にして感光体
を作製した。 実施例5 実施例1において1‐o‐トリルアゾ‐2‐ナフトール
に替えて5‐(9‐アントラセニルメチレン)アミノ‐
3‐メチル‐1‐トリルピラゾールを用いる他は実施例
1と同様にして感光体を作製した。 実施例6 実施例1において1‐o‐トリルアゾ‐2‐ナフトール
に替えて4,5‐ジヨード‐3,6‐フルオランジオー
ルを用いる他は実施例1と同様にして感光体を作製し
た。 実施例7 実施例1において1‐o‐トリルアゾ‐2‐ナフトール
に替えて4,5‐ジブロモ‐3,6‐フルオランジオー
ルを用いる他は実施例1と同様にして感光体を作製し
た。 実施例8 実施例3において1‐o‐トリルアゾ‐2‐ナフトール
に替えて5‐(9‐アントラセニルメチレン)アミノ‐
3‐メチル‐1‐トリルピラゾールを用いる他は実施例
3と同様にして感光体を作製した。 実施例9 実施例3において1‐o‐トリルアゾ‐2‐ナフトール
に替えて4,5‐ジヨード‐3,6‐フルオランジオー
ルを用いる他は実施例3と同様にして感光体を作製し
た。 実施例10 実施例3において1‐o‐トリルアゾ‐2‐ナフトール
に替えて4,5‐ジブロモ‐3,6‐フルオランジオー
ルを用いる他は実施例3と同様にして感光体を作製し
た。
【0035】電気特性の測定は、感光体ドラム電気特性
評価装置を用いて行った。暗所で、コロトロン方式のコ
ロナ帯電で、感光体表面を帯電位V0 が約−650Vに
なるよう帯電して帯電位V0 を測定し、続いてコロナ放
電を中止し暗所で5秒間放置後、表面電位VD を測定
し、電位保持率VK5(%)を求めた。
【0036】
【数1】
【0037】また同様にV0 を約−650Vに帯電さ
せ、780nm,1μW/cm2 の光を照射し続け、電
位が−600Vから−100Vに減衰するのに必要な露
光量E 100 を測定した。さらに照射5秒後の残留電位V
R5を測定した。また光疲労特性として、感光体に150
0lx・sの蛍光灯下に10分間放置し、その放置前,
放置後の電位を感光体ドラム電気特性評価装置を用いて
測定した。光疲労特性における電位は、ドラムを回転さ
せながら帯電位V0 が約−600Vになるように帯電し
て帯電位V0 を測定し、続いて780nm,2μW/c
2 の光を0.25秒間照射し明部電位VL を測定し
た。
【0038】実施例1〜10および比較例1〜6で作製
した感光体の電気特性が表1に示される。表において、
前,後はそれぞれ放置前,放置後を意味する。
【0039】
【表1】
【0040】表1からわかるようにこの発明に基づく橙
色染料化合物を添加した感光体は、感度,残留電位など
の電子写真特性の悪化を起こすことなく、光疲労が防止
される。この発明の橙色染料化合物を光劣化を抑制する
目的で用いた感光体の優位性は明らかである。
【0041】
【発明の効果】この発明によれば感光層や表面保護層に
橙色染料化合物を含有させるので、化学活性の強い青色
光ないし紫外光が吸収または遮断され、感度,残留電位
などの電子写真特性に影響を与えることなく、光疲労の
ない電子写真用感光体が得られる。
【0042】橙色染料化合物を含有させた感光体は、コ
ロトロン,スコロトロン等の非接触帯電方式、ローラ
ー,ブラシ等の接触帯電方式、さらには磁性一成分,非
磁性一成分,二成分現像方式を具備する各種マシンに適
用され特に除電光を有する複写機,プリンターにおいて
顕著な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る負帯電の機能分離
型電子写真用感光体を示す断面図
【図2】この発明の実施の形態に係る正帯電の機能分離
型電子写真用感光体を示す断面図
【図3】この発明の実施の形態に係る主として正帯電の
単層型電子写真用感光体を示す断面図
【図4】この発明の異なる実施の形態に係る負帯電の機
能分離型電子写真用感光体を示す断面図
【図5】この発明の異なる実施の形態に係る正帯電の機
能分離型電子写真用感光体を示す断面図
【図6】この発明の異なる実施の形態に係る主として正
帯電の単層型電子写真用感光体を示す断面図
【符号の説明】
1 導電性基体 2 下引き層 3 電荷発生層 4 電荷輸送層 5 表面保護層 6 感光層 6A 感光層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主として導電性基体と電荷輸送層と電荷発
    生層からなる電子写真用感光体において、電荷輸送層が
    橙色染料化合物を含有することを特徴とする電子写真用
    感光体。
  2. 【請求項2】主として導電性基体と感光層からなる電子
    写真用感光体において、感光層が橙色染料化合物を含有
    することを特徴とする電子写真用感光体。
  3. 【請求項3】主として導電性基体と感光層と表面保護層
    からなる電子写真用感光体において、表面保護層が橙色
    染料化合物を含有することを特徴とする電子写真用感光
    体。
  4. 【請求項4】橙色染料化合物が1‐o‐トリルアゾ‐2
    ‐ナフトール, 5‐(9‐アントラセニルメチレン)
    アミノ‐3‐メチル‐1‐トリルピラゾール, 4,5
    ‐ジヨード‐3,6‐フルオランジオール, 4,5‐
    ジブロモ‐3,6‐フルオランジオールの群から選ばれ
    た一つである請求項1,請求項2又は請求項3に記載の
    電子写真用感光体。
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