JP2762962B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、プリンターあ
るいはファクシミリ等電子写真プロセスにより画像形成
を行う際に用いられる電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真プロセスは、光導電性を有する
感光体の表面にコロナ放電などで電荷を帯電させた後、
画像露光を行い静電潜像を形成させ、トナーによる現像
で可視化することにより画像形成を行うプロセスであ
る。このプロセスに用いる電子写真感光体は、暗所で優
れた帯電能力を有し、且つ光照射によって、帯電した電
荷を速やかに消失する能力が必要である。
【0003】従来より電子写真感光体は、セレン(S
e)、硫化カドミウム(CdS)、酸化亜鉛(Zn
O)、アモルファスシリコンなどの無機光導電性化合物
を主成分としてきたが、生産性や有害性などの問題があ
った。これらの問題点を克服するために有機光導電性物
質を主成分とした感光体の開発が盛んに行われ、実用化
されている。さらに、有機光導電性物質は、分子構造や
結晶形を変えることにより、無機感光体では困難であっ
た近赤外波長域の感度を有することができるため、これ
らを用いた感光体は、近赤外波長域に発振波長を有する
半導体レーザーを光源としたデジタル方式の電子写真プ
ロセスの感光体として非常に重要である。
【0004】有機光伝導物質を用いた電子写真感光体
は、アルミニウム(アルミニウム合金を含む)支持体上
に、電荷発生材料を含む塗料、および電荷輸送材料を含
む塗料を順次塗布し乾燥して電荷発生層と電荷輸送層を
形成した機能分離型の積層型電子写真感光体が広く用い
られている。
【0005】特に近年、近赤外波長域に非常に優れた感
度を有するオキソチタニウムフタロシアニン(以下、T
iOPcとする)やτ型無金属フタロシアニンが注目さ
れ、感光体の電荷発生材料として実用化されている。T
iOPcやτ型無金属フタロシアニンを電荷発生層に用
いた感光体のほとんどは、正孔輸送層と組み合わせた負
帯電積層型感光体である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したTiOPcや
τ型無金属フタロシアニンを用いた感光体は、イオン化
ポテンシャルが小さい(TiOPcで5.24eV、τ
型無金属フタロシアニンで5.03eV:理研計器製表
面分析装置AC−1による測定結果)ためアルミニウム
支持体からの正孔の注入が起きやすく、感光体の電荷保
持能力が低くなり易い。そこで、支持体からの正孔注入
を制御する方法としてアルミニウム支持体と電荷発生層
の間に中間層を設けることが多い。
【0007】上記の中間層としては、ポリアミド樹脂、
アクリレート樹脂、ポリウレタンなどで形成される下引
き層やアルミニウム支持体の表面を陽極酸化して形成さ
れる酸化皮膜が単層または積層して用いられている。し
かし、下引き層は温湿度変化にともなう抵抗値の変化が
大きいという欠点を有し、酸化被膜は皮厚が薄いと正孔
注入の制御が不十分であり、厚いと感光体の残留電位を
高くしてしまう欠点がある。
【0008】そこで、本発明の目的は、電荷発生材料に
TiOPcやτ型無金属フタロシアニンを用いた高感度
な感光体において、電荷保持能力および環境安定性に優
れ、且つ残留電位の低い高性能な電子写真感光体を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による電子写真感
光体は、電荷発生材料にTiOPcまたはτ型無金属フ
タロシアニンを用いた高感度な感光体であり、アルミニ
ウム支持体と電荷発生層の間に支持体からの正孔注入を
制御するための中間層を備えることにより高い電荷保持
能力を有する。その中間層は、ペリレン−3,4,9,
10−テトラカルボン酸−ビス(フェネチルイミド)顔
料をバインダー樹脂中に分散して形成する。その顔料の
構造式は、次のとおりである。
【0010】
【化1】 顔料を分散固定するためのバインダー樹脂は、ポリ塩化
ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリ
ビニルホマール、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカ
ーボネート、アクリル樹脂、フェノール樹脂等を単独、
または2種以上組み合わせて用いる。前述した顔料をバ
インダー樹脂中に分散して中間層を形成する方法とし
て、具体的には前述した顔料とバインダー樹脂を、トル
エン、キシレン、モノクロルベンゼン、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、酢酸エチル、塩化メチレン、テ
トラヒドロフラン、シクロヘキサン等の溶媒に溶解、ま
たは分散した塗料が使用され、その塗料をアルミニウム
支持体上に塗布することにより中間層を形成する。ま
た、アルミニウム支持体上に塗布される塗料には、必要
に応じて酸化防止剤等の添加剤を用いることができる。
これらの塗布方法は、スピンコーター、アプリケータ
ー、スプレーコーター、バーコーター、ディップコータ
ー、ドクターブレード等公知の手法が用いられる。
【0011】ペリレン−3,4,9,10−テトラカル
ボン酸−ビス(フェネチルイミド)顔料は、イオン化ポ
テンシャルが適当に高く(5.50eV:理研計器製表
面分析装置AC−1による測定結果)、この顔料を中間
層に用いると、アルミニウム支持体からの正孔注入に対
して障壁となり感光体の電荷保持能力が向上する。さら
に、この中間層の暗所での電気抵抗が電荷発生層と近い
ため、感光体の残留電位などにはほとんど影響をおよぼ
さない。電荷発生材料がTiOPcを分散固定したもの
である場合、このような結果を十分に得るためには、中
間層のバインダー樹脂中にその顔料を20から70重量
部、好ましくは45から60重量部分散して中間層を形
成する。ただし、ここでの重量は顔料とバインダー樹脂
の合計で100としている。中間層の膜厚は、0.1か
ら10μm、好ましくは0.1から1μmとする。分散
する顔料が少ないと樹脂の特性が反映され残留電位の上
昇と環境安定性の低下を導き、多いと中間層の成膜性が
悪くなり、画像ムラや支持体と有機層の剥離などの問題
が生じる。また、中間層を塗布するアルミニウム支持体
は、表面を陽極酸化したものであっても同様の効果が得
られる。
【0012】一方、電荷発生材料がτ型無金属フタロシ
アニンを分散固定したものである場合、前述の効果を十
分に得るためにバインダー樹脂に対してその顔料を0.
1〜3当量(当量とはバインダー樹脂を1としたときの
割合)、好ましくは0.5〜2当量分散して中間層を形
成する。このとき、中間層の膜厚は、0.01〜10μ
m、好ましくは0.05〜3μmとする。
【0013】中間層の上に形成される電荷発生層は、T
iOPcあるいはτ型無金属フタロシアニンと分散固定
するためのバインダー樹脂とによって形成され、必要に
応じて酸化防止剤、分散剤等の添加剤を加える。
【0014】電荷発生材料を分散固定するためのバイン
ダー樹脂としては、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、
ポリビニルブチラール、ポリビニルホマール、ポリエス
テル、ポリウレタン、ポリカーボネート、アクリル樹
脂、フェノール樹脂等を単独、または2種以上組み合わ
せて用いる。
【0015】具体的には電荷発生層は、TiOPcある
いはτ型無金属フタロシアニンとバインダー樹脂を、ト
ルエン、キシレン、モノクロルベンゼン、メチルアルコ
ール、エチルアルコール、酢酸エチル、塩化メチレン、
テトラヒドロフラン、シクロヘキサン等の溶媒に溶解、
または分散した塗料を中間層上に塗布することにより形
成される。このとき用いる溶媒は、トルエン、キシレ
ン、モノクロルベンゼン、メチルアルコール、エチルア
ルコール、酢酸エチル、塩化メチレン、テトラヒドロフ
ラン、シクロヘキサン等が用いられ、これらの溶媒は単
独、または混合して用いられる。これらの塗布方法は、
スピンコーター、アプリケーター、スプレーコーター、
バーコーター、ディップコーター、ドクターブレード等
公知の手法が用いられる。電荷発生層の膜厚は0.05
から5μm、好ましくは0.1から2μm程度が適当で
ある。
【0016】電荷発生層の上に形成される電荷輸送層
は、電荷輸送材料とこれらを分散固定するためのバイン
ダー樹脂を溶媒中に溶解、または分散して構成される電
荷輸送層用塗料を塗工することにより形成される。電荷
輸送層用塗料には、酸化防止剤、表面潤滑剤、紫外線吸
収剤等の添加剤を用いることができる。電荷輸送材料
は、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、
ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポ
リシランおよびその誘導体、オキサゾール誘導体、オキ
サジアゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジア
リールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチ
ルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ピラゾリン誘導体、
ヒドラゾン誘導体、ブタジエン誘導体等公知の材料が挙
げられる。電荷輸送材料は1種、または2種以上組み合
わせて用いることができる。電荷輸送材料を分散固定す
るためのバインダー樹脂としては、ポリ塩化ビニル、ポ
リ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルホマ
ール、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネー
ト、アクリル樹脂、フェノール樹脂等が用いられる。こ
れらの樹脂は1種、または2種以上組み合わせて用いる
ことができる。溶媒は、トルエン、キシレン、モノクロ
ルベンゼン、メチルアルコール、エチルアルコール、酢
酸エチル、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、シクロ
ヘキサン等が用いられる。これらの溶媒も単独、または
混合して用いられる。
【0017】電荷輸送層の膜厚は5から40μm、好ま
しくは15から25μm程度が適当である。電荷輸送層
の塗工方法は、スピンコーター、アプリケーター、スプ
レーコーター、バーコーター、ディップコーター、ドク
ターブレード等公知の手法が用いられる。
【0018】
【作用】電荷発生材料にTiOPcまたはτ型無金属フ
タロシアニンを用いた高感度な電子写真感光体におい
て、アルミニウム支持体と電荷発生層の間にペリレン−
3,4,9,10−テトラカルボン酸−ビス(フェネチ
ルイミド)顔料をバインダー樹脂中に分散して形成した
中間層を備えることにより、支持体からの正孔注入を制
御し電荷保持能力の高い電子写真感光体を提供できる。
【0019】
【実施例】次に本発明の実施例について図面を参照して
詳細に説明する。
【0020】図1は本発明による電子写真感光体の一部
断面図である。図1において、電子写真感光体は、アル
ミニウム支持体10と、アルミニウム支持体10の上に
塗布されたペリレン−3,4,9,10−テトラカルボ
ン酸−ビス(フェネチルイミド)を含有した中間層11
と、中間層11の上に塗布された電荷発生層12と、電
荷発生層12の上に塗布された電荷輸送層13とから構
成される。最初、電荷発生層にオキソチタニウムフタロ
シアニンの分散膜を使用したときの実施例について説明
する。
【0021】(実施例1)最初、ペリレン−3,4,
9,10−テトラカルボン酸−ビス(フェネチルイミ
ド)顔料2部(重量部、以下同様)とバインダー樹脂で
あるポリビニルブチラール2部とを、溶媒であるテトラ
ヒドロフラン96部と共にボールミルで24時間分散し
て中間層用塗料を作成した。
【0022】図2に示した赤外吸収スペクトルを持つオ
キソチタニウムフタロシアニン2部(重量部、以下同
様)とバインダー樹脂であるポリビニルブチラール2部
をテトラヒドロフラン96部と共にボールミルで24時
間分散して電荷発生層用塗料を作成した。
【0023】化学式2に示す電荷輸送材料を20部とポ
リカーボネイト(Z−200、三菱瓦斯化学製)20部
を塩化メチレン60部に溶解して電荷輸送層用塗料を作
成した。
【0024】
【化2】 表面を陽極酸化していないアルミニウム支持体上に上記
中間層用塗料、電荷発生層用塗料、電荷輸送層用塗料を
順次浸漬塗工し、中間層(0.2μm)、電荷発生層
(0.2μm)および電荷輸送層(20μm)を形成し
積層型電子写真感光体を製作した。この電子写真感光体
について、半減露光感度、帯電から5秒後の電荷保持
率、および残留電位を静電帯電試験装置(川口電機製E
PA8200)によって評価した。
【0025】(実施例2)アルミニウム支持体表面を陽
極酸化して酸化被皮を形成した以外は実施例1と同様に
積層型電子写真感光体を作成し、評価を行った。
【0026】(実施例3)ペリレン−3,4,9,10
−テトラカルボン酸−ビス(フェネチルイミド)顔料
0.4部(重量部、以下同様)、ポリビニルチラール
3.6部をテトラヒドロフラン96部と共にボールミル
で24時間分散して作成した中間層用塗料を使用した以
外は、実施例1と同様に積層型電子写真感光体を作成
し、評価を行った。
【0027】(比較例1)アルミニウム支持体表面を陽
極酸化して酸化皮膜を形成した上に、中間層を形成せず
に実施例1と同様の電荷発生層、電荷輸送層を形成して
積層型電子写真感光体を作成し、評価を行った。
【0028】(比較例2)中間層をポリアミド樹脂で形
成した以外は実施例1と同様に積層型電子写真感光体を
作成し、評価を行った。
【0029】(比較例3)中間層をポリアミド樹脂で形
成した以外は実施例2と同様に積層型電子写真感光体を
作成し、評価を行った。
【0030】結果を表1および表2に示す。表1は評価
時の温度25℃、湿度50%における評価結果であり、
表2は評価時の温度35℃、湿度80%における評価結
果である。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】 比較例1の感光体に対して、本発明による中間層を備え
た実施例1、実施例2、実施例3の感光体はいずれも電
荷保持率が向上している。また、実施例1、実施例2の
感光体においては残留電位、半減露光感度とも比較例1
と類似し電荷保持率のみを向上した電子写真感光体が得
られた。なお、実施例3では、ペリレン−3,4,9,
10−テトラカルボン酸ビス(フェネチルイミド)顔料
の量が少ないために、残留電位が環境変化に対して大き
く上昇している。
【0033】一方、比較例2、比較例3の感光体は、ペ
リレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸−ビス
(フェネチルイミド)顔料を用いずに樹脂のみで中間層
を形成した感光体であり、25℃、湿度50%の環境下
では電荷保持率の向上がなされている。しかしながら、
これらは高温高湿下(35℃、湿度80%)で著しく電
荷保持率が低下してしまう欠点と、残留電位が大きく上
昇してしまう欠点を有する。実施例1,2では環境変化
に対する残留電位の上昇が8Vに抑えられる。
【0034】次に、電荷発生層にτ型無金属フタロシア
ニンの分散膜を使用したときの実施例について説明す
る。
【0035】(実施例4)ペリレン−3,4,9,10
−テトラカルボン酸−ビス(フェネチルイミド)0.7
5部、ポリビニルブチラール樹脂(積水化学社製 BH
−3)0.75部、テトラヒドロフラン30部と共にボ
ールミルで10時間分散を行った。これを塗布液とし中
間層を0.2μmにアルミ板上に形成した。
【0036】次にτ型無金属フタロシアニンを1部、ポ
リビニルブチラール樹脂(積水化学社製 BX−1)1
部、テトラヒドロフラン40部と共にボールミルで15
時間分散を行った。この塗布液を乾燥膜厚が0.2μm
になるよう中間層の上に塗布し、電荷発生層を形成し
た。
【0037】さらに、下記一般式3で表される電荷輸送
材料20部とポリカーボネイト樹脂(三菱瓦斯化学社製
Z−200)20部を塩化メチレン100部に溶解し
た溶液を乾燥膜厚が20μmとなるように塗布し、最上
層に電荷輸送層を形成した。
【0038】
【化3】 このようにして、積層型の感光層を有する電子写真感光
体を作製し、静電記録紙試験装置(川口電機社製 EP
A−8100)で電子写真特性の評価を行った。即ち、
−5kVのコロナ放電により帯電させた時の初期電位
(V0)、5luxの白色光を5秒間照射させた後の残留
電位(Vresi)、初期電位が半減するのに必要な露光量
(E2/1)、電荷保持率(DDR)を測定した。
【0039】(実施例5)ペリレン−3,4,9,10
−テトラカルボン酸−ビス(フェネチルイミド)0.5
部、ポリビニルブチラール樹脂(BH−3)1.0部、
テトラヒドロフラン30部と共にボールミルで10時間
分散を行った塗布液を使用した以外は、実施例4と同様
にサンプルを作製し、評価を行った。
【0040】(実施例6)アルミ板表面を陽極酸化して
酸化皮膜を形成した以外は実施例4と同様にサンプルを
作製し、評価を行った。
【0041】(比較例4)中間層にポリアミド樹脂(帝
人社製 T−8)を使用した以外は実施例4と同様にサ
ンプルを作製し、評価を行った。
【0042】(比較例5)中間層を設けず、それ以外は
実施例4と同様にサンプルを作製し評価を行った。
【0043】結果を表3及び表4に示す。表3は常温上
湿(25℃ 50%)、表4は高温高湿(35℃ 80
%)における評価結果である。比較例5では、中間層を
設けていないので電荷保持率が低い。しかし、本発明の
ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸−ビス
(フェネチルイミド)を含有した中間層を有した実施例
4,5,6においては電荷保持率は改善されている。さ
らに比較例4において、ポリアミド樹脂の中間層を設け
ることで電荷保持率は改善されているが、残留電位は高
い。しかし、実施例4,5,6においては、残留電位も
低い値をとっている。さらに、比較例4においては高温
高湿における電荷保持率の低下が認められる。
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、電荷発
生材料にTiOPcまたはτ型無金属フタロシアニンを
用いた高感度な電子写真感光体において、アルミニウム
支持体と電荷発生層の間にペリレン−3,4,9,10
−テトラカルボン酸−ビス(フェネチルイミド)顔料を
バインダー樹脂中に分散して形成する中間層を備えるこ
とにより、支持体からの正孔注入を制御し電荷保持能力
の高い電子写真感光体を提供できる。また、環境変化に
対する残留電位の上昇を抑えることができる。この効果
は、TiOPcを電荷発生材料に含有させた場合、中間
層のバインダー樹脂中に顔料が20〜70重量部で特に
現われ、45〜60重量部で顕著なものとなる。また、
その効果は、τ型無金属フタロシアニンを電荷発生材料
に含有させた場合、バインダー樹脂中に顔料が0.1〜
3当量で特に現われ、0.5〜2当量で顕著なものとな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で製造した電子写真感光体の一部断面図
である。
【図2】実施例で用いたオキソチタニウムフタロシアニ
ンの赤外吸収スペクトルを示す特性図である。
【符号の説明】
10 アルミニウム支持体 11 中間層 12 電荷発生層 13 電荷輸送層

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電荷発生材料としてオキソチタニウムフ
    タロシアニンを用い、基体と感光層の間に中間層を有す
    る電子写真感光体において、前記中間層にペリレン−
    3,4,9,10−テトラカルボン酸−ビス(フェネチ
    ルイミド)顔料を用いたことを特徴とする電子写真感光
    体。
  2. 【請求項2】 前記感光層は、オキソチタニウムフタロ
    シアニンを用いた電荷発生層と正孔輸送材料を用いた電
    荷輸送層とを有し、負帯電であることを特徴とする請求
    項1記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 前記中間層は、前記ペリレン−3,4,
    9,10−テトラカルボン酸−ビス(フェネチルイミ
    ド)顔料を20〜70重量部の割合でバインダー樹脂中
    に分散して形成されたことを特徴とする請求項2記載の
    電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 感光層の電荷発生材料としてτ型無金属
    フタロシアニンを用い、基体と感光層の間に中間層を有
    する電子写真感光体において、前記中間層にペリレン−
    3,4,9,10−テトラカルボン酸−ビス(フェネチ
    ルイミド)顔料を用いたことを特徴とする電子写真感光
    体。
  5. 【請求項5】 前記中間層は、樹脂に対して前記ペリレ
    ン−3,4,9,10−テトラカルボン酸−ビス(フェ
    ネチルイミド)顔料を0.1〜3当量の割合でバインダ
    ー樹脂中に分散して形成されたことを特徴とする請求項
    4記載の電子写真感光体。
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