JP2001249470A - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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JP2001249470A
JP2001249470A JP2000060262A JP2000060262A JP2001249470A JP 2001249470 A JP2001249470 A JP 2001249470A JP 2000060262 A JP2000060262 A JP 2000060262A JP 2000060262 A JP2000060262 A JP 2000060262A JP 2001249470 A JP2001249470 A JP 2001249470A
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Ikuo Takagi
郁夫 高木
Motohiro Takeshima
基浩 竹嶋
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Fuji Electric Imaging Device Co Ltd
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Fuji Electric Imaging Device Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の問題点を解決して、低残留電位を示す
high−γ特性を有し、メモリー等の画像障害の発生
がなく、さらには、繰り返し使用時および使用環境条件
の変化時における電気特性の安定性向上を実現した電子
写真用感光体を提供する。 【解決手段】 導電性基体上に感光層を有する電子写真
用感光体において、該感光層が、下記一般式(I)、

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式の複
写機、デジタル複写機やプリンタ等に用いられる電子写
真用感光体(以下、単に「感光体」とも称する)に関
し、詳しくは、導電性基体上に感光層、特には、電荷発
生層および電荷輸送層を順次設けてなる機能分離積層型
の電子写真用感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真用感光体は、導電性基体上に光
導電機能を有する感光層を積層した構造を基本構造とす
る。近年、その材料としての多様性、高生産性、安全性
などの利点から、電荷の発生や輸送を担う機能成分とし
て、有機化合物を用いる有機電子写真用感光体の研究開
発が活発に行われ、複写機やプリンタなどへの適用が進
められている。
【0003】一般に、感光体には、暗所で表面電荷を保
持する機能、光を受容して電荷を発生する機能、さらに
は発生した電荷を輸送する機能が必要であり、これらの
機能を併せ持った単層の感光層を備えた、いわゆる単層
型感光体と、主として光受容時の電荷発生の機能を担う
電荷発生層と、暗所で表面電荷を保持する機能および光
受容時に電荷発生層にて発生した電荷を輸送する機能を
担う電荷輸送層とに機能分離した層を積層した感光層を
備えた、いわゆる機能分離積層型感光体とがあり、最近
ではこの機能分離積層型感光体が主流となっている。
【0004】その製造方法は、有機顔料を電荷発生材料
として、これを樹脂バインダーとともに有機溶媒中に分
散、溶解させた塗布液を塗布成膜した層を電荷発生層と
し、また、有機低分子化合物を電荷輸送材料として、こ
れを樹脂バインダーとともに有機溶媒中に溶解させた塗
布液を塗布成膜した層を電荷輸送層として、これらを積
層して感光層を形成するというものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在の
ところ、これらの感光体は、求められる要求特性を必ず
しも十分に満足しているとは言えず、以下に挙げるよう
な諸特性の向上が望まれている。
【0006】まず、感光体には、実機におけるハーフト
ーン電位がある程度高く、明部電位が十分低いといっ
た、いわゆるhigh−γな特性を持つことが特に望ま
れる。これは、従来用途の大半を占めていた表や文字を
表した文書だけでなく、最近では中間調を多く用いた写
真等の画像を出力することが多くなってきており、ドラ
ム(感光体)の示す階調性を高める必要が生じているた
めである。
【0007】次に、繰り返し使用時における電気特性の
安定性が挙げられる。感光体が実機で連続して繰り返し
使用された際に電位(特に明部電位)の変動が生じる
と、印字品質やコピー画像品質の低下を招くために好ま
しくない。このような電位変動の要因としては、実機内
での連続使用に伴う光、熱、オゾンや使用環境の温湿度
条件の変化などによる有機材料の疲労、劣化といったこ
とが挙げられる。
【0008】また、実機で連続印字を行った際に、現像
した像が印字していない部分にも現れる、いわゆるメモ
リーとなって画像欠陥として問題となる場合がある。特
に、低温低湿や高温高湿の環境下でのメモリーの発生が
重要な問題として対処が必要となっており、このメモリ
ー特性の向上も改善すべき課題の一つである。
【0009】このメモリーの発生については、電荷発生
材料および電荷輸送材料の夫々において改良が進められ
ており、感光体の露光や除電などのプロセスにおいて発
生する電荷の有機膜中への蓄積や、電荷輸送層中、また
は、電荷発生層と電荷輸送層との界面における電荷のト
ラップなどに起因するものと考えられている。
【0010】これまでに種々の材料について検討がなさ
れてきたが、これら感光体に対する諸特性を十分に満足
し得る材料は今まで見出されていなかった。
【0011】そこで本発明の目的は、上記諸問題を解決
して、低残留電位を示すhigh−γ特性を有し、メモ
リー等の画像障害の発生がなく、さらには、繰り返し使
用時および使用環境条件の変化時における電気特性の安
定性向上を実現した電子写真用感光体を提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の感光体は、導電性基体上に感光層を有する
電子写真用感光体において、該感光層が、下記一般式
(I)、 (式中、R1〜R4は各々水素原子、ハロゲン原子、炭素
数1〜8のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アル
キル基、ハロゲン化アルコキシ基、または、置換基を有
してもよいアリール基を表し、互いに同一でも異なって
いてもよく、また、Xは単結合、酸素原子、または、下
記一般式(II)、 (式中、R5およびR6は各々水素原子、ハロゲン原子、
炭素数1〜8のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化
アルキル基、ハロゲン化アルコキシ基、または、置換基
を有してもよいアリール基を表し、互いに同一でも異な
っていてもよく、また、二つの基が炭素数5または6の
環を形成していてもよい)で表される構造を表す)で表
される化合物を含有することを特徴とするものである。
【0013】本発明においては、前記感光層が電荷発生
層および電荷輸送層を有する機能分離積層型電子写真用
感光体であって、該電荷輸送層および電荷発生層のいず
れか一方または双方が、前記一般式(I)で表される化
合物を含有することが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、具体的な実施の
形態に基づき説明する。前記一般式(I)で示される化
合物の具体例を以下に示すが、本発明においてはこれら
に限定されるものではない。
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】本発明の感光体は単層型と積層型とのいず
れをも含むものであり、導電性基体上に感光層を有する
基本構造以外は特に限定されるものではないが、以下で
は、積層型感光体の場合を例にとって説明する。
【0019】図1は、本発明の感光体の一構成例を示す
模式的断面図であり、導電性基体1の上に、下引き層2
を介して、電荷発生層4、電荷輸送層5が順次積層され
てなる感光層3が設けられた構成の機能分離積層型電子
写真用感光体を示す。また、表面保護層6は、所望に応
じて設けることができる。
【0020】導電性基体1は、感光体の一電極としての
役目と同時に感光体を構成する各層の支持体ともなって
おり、円筒状、板状、フィルム状などいずれの形状でも
よく、材質的には、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッ
ケルなどの金属類、あるいはガラス、樹脂などの表面に
導電処理を施したものでもよい。
【0021】下引き層2は、樹脂を主成分とする層やア
ルマイトなどの金属酸化皮膜からなり、導電性基体から
感光層への電荷の注入性を制御するため、または基体表
面の欠陥の被覆、感光層と下地との接着性の向上などの
目的で必要に応じて設けることができる。下引き層に用
いる樹脂材料としては、カゼイン、ポリビニルアルコー
ル、ポリアミド、メラミン、セルロースなどの絶縁性高
分子、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリンな
どの導電性高分子が挙げられ、これらの樹脂を単独で、
または、適宜組み合わせて混合して用いることができ
る。また、これらの樹脂に二酸化チタン、酸化亜鉛など
の金属酸化物を含有させることも可能である。
【0022】電荷発生層4は、前述したように、電荷発
生材料の粒子を樹脂バインダー中に分散させた塗布液を
塗布するか、または、真空蒸着などの方法により形成さ
れ、光を受容して電荷を発生する。また、その電荷発生
効率が高いことと同時に発生した電荷の電荷輸送層5へ
の注入性が重要で、電場依存性が少なく低電場でも注入
の良いことが望ましい。かかる電荷発生物質としては、
X型無金属フタロシアニン、τ型無金属フタロシアニ
ン、α型チタニルフタロシアニン、β型チタニルフタロ
シアニン、Y型チタニルフタロシアニン、アモルファス
型チタニルフタロシアニン、ε型銅フタロシアニンなど
のフタロシアニン化合物、各種アゾ顔料、アントアント
ロン顔料、チアピリリウム顔料、ペリレン顔料、ペリノ
ン顔料、スクアリリウム顔料、キナクリドン顔料等を単
独若しくは適宜組み合わせて用いるか、または、セレン
若しくはセレン化合物などを用いることもでき、画像形
成に使用する露光光源の光波長領域に応じて好適な物質
を選ぶことが可能である。
【0023】電荷発生層に用いる樹脂バインダーとして
は、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリア
ミド樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビ
ニル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポ
リスルホン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メタクリル
酸エステル樹脂等を挙げることができ、これらの重合体
および共重合体などを適宜組み合わせて使用することが
できる。樹脂バインダーと電荷発生材料との比率は、樹
脂バインダー10重量部に対して電荷発生材料5〜50
0重量部、好ましくは10〜100重量部である。
【0024】電荷発生層4は電荷発生機能を有すればよ
いので、その膜厚は電荷発生材料の光吸収係数より決ま
り、一般的には1μm以下であり、好適には0.5μm
以下である。また、電荷発生層は、電荷発生材料を主体
としてこれに電荷輸送材料などを添加して使用すること
もできる。
【0025】電荷輸送層5は、主として電荷輸送材料と
樹脂バインダーとから構成される。かかる電荷輸送材料
としては、各種ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、ジ
アミン化合物、ブタジエン化合物、インドール化合物等
を単独で、または、適宜組み合わせて混合して用いるこ
とができ、また、樹脂バインダーとしては、ビスフェノ
ールA型、ビスフェノールZ型、ビスフェノールA型−
ビフェニル共重合体などのポリカーボネート樹脂、ポリ
スチレン樹脂、ポリフェニレン樹脂などをそれぞれ単独
で、または、適宜組み合わせで混合して使用することが
できる。電荷輸送材料の使用量は、樹脂バインダー10
0重量部に対し、電荷輸送材料2〜50重量部、好適に
は3〜30重量部である。また、電荷輸送層の膜厚は、
実用上有効な表面電位を維持するためには3〜50μm
の範囲が好ましく、より好適には15〜40μmであ
る。本発明に用いることのできる電荷輸送材料の具体例
を以下に示す。
【0026】
【0027】
【0028】本発明においては、電荷輸送層4および電
荷発生層5のいずれか一方または双方に、前記一般式
(I)で表される化合物が含有されていることが必要で
ある。かかる化合物の含有量は、電荷発生材料または電
荷輸送材料100重量部に対して0.1〜10重量部、
好ましくは0.2〜1.0重量部である。また、単層型
感光体の場合には、感光層3の固形分に対して、10〜
90重量%、好ましくは20〜80重量%である。
【0029】さらに、下引き層2、電荷発生層4および
電荷輸送層5には、感度の向上、残留電位の減少または
耐環境性や有害な光に対する安定性の向上などを目的と
して、各種添加剤を必要に応じて用いることができる。
添加剤としては、本発明に係る化合物を用いることが好
適であるが、その他にも、無水コハク酸、無水マレイン
酸、ジブロム無水コハク酸、無水ピロメリット酸、ピロ
メリット酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸、フ
タルイミド、4−ニトロフタルイミド、テトラシアノエ
チレン、テトラシアノキノジメタン、クロラニル、ブロ
マニル、o−ニトロ安息香酸、トリニトロフルオレノン
等の電子受容物質、化合物等を使用することができる。
また、さらに酸化防止剤、光安定剤などを添加すること
もでき、このような目的に用いられる化合物としては、
トコフェロールなどのクロマール誘導体やエーテル化化
合物、エステル化化合物、ポリアリールアルカン化化合
物、ハイドロキノン誘導体、ジエーテル化化合物、ベン
ゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、チオエ
ーテル化合物、フェニレンジアミン誘導体、ホスホン酸
エステル、亜リン酸エステル、フェノール化合物、ヒン
ダードフェノール化合物、直鎖アミン化合物、環状アミ
ン化合物、ヒンダードアミン化合物などが挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0030】さらに、感光層3中には、形成した膜のレ
ベリング性の向上や、さらなる潤滑性の付与を目的とし
て、シリコーンオイルやフッ素系オイルなどのレベリン
グ剤を含有させることもできる。
【0031】さらにまた、図1に示すように、感光層3
の表面には、耐環境性や機械的強度をより向上させる目
的で、必要に応じてさらに表面保護層6を設けてもよ
い。表面保護層6は、機械的ストレスに対する耐久性お
よび耐環境性に優れた材料で構成し、電荷発生層4が感
応する光をできるだけ低損失で透過させる性能を有して
いることが望ましい。
【0032】かかる表面保護層6は、樹脂バインダーを
主成分とする層や、アモルファスカーボンなどの無機薄
膜からなる。この樹脂バインダー中には、導電性の向上
や、摩擦係数の低減、潤滑性の付与などを目的として、
酸化ケイ素(シリカ)、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化カ
ルシウム、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化ジルコ
ニウム等の金属酸化物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム
などの金属硫化物、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の
金属窒化物、金属酸化物の微粒子、または、4フッ化エ
チレン樹脂等のフッ素系樹脂、フッ素系クシ型グラフト
重合樹脂等の粒子を含有させてもよい。
【0033】また、表面保護層6には、電荷輸送性を付
与する目的で、上記感光層に用いる電荷輸送物質や電子
受容物質、または、本発明に係る化合物等を含有させる
ことができ、さらに、形成した膜のレベリング性の向上
や潤滑性の付与を目的として、シリコーンオイルやフッ
素系オイルなどのレベリング剤を含有させることもでき
る。
【0034】表面保護層6自体の膜厚は、その配合組成
にも依存するが、繰り返し連続使用した際に残留電位が
増大する等の悪影響が出ない範囲で任意に設定すること
ができる。
【0035】本発明の電子写真用感光体は、各種マシン
プロセスに適用することにより前述の効果が得られるも
のである。具体的には、ローラーやブラシを用いた接触
帯電方式、または、コロトロンやスコロトロンなどを用
いた非接触帯電方式等の帯電プロセス、また、非磁性一
成分、磁性一成分、二成分などの現像方式を用いた接触
現像および非接触現像方式などの現像プロセスにおいて
も十分な効果を得ることができる。
【0036】また、本発明に係る化合物は、現在有機感
光体を用いた電子写真プロセスにおいて主流を占めてい
る負帯電型感光体のみならず、正帯電型感光体に用いる
ことによっても、十分な効果が得られるものである。
【0037】
【実施例】以下、本発明を、実施例に基づき説明する。実施例1 導電性基体としてのアルミニウム円筒の外周に、アルコ
ール可溶性ナイロン(アラミンCM8000、東レ
(株)製)5重量部と、アミノシラン処理された酸化チ
タン微粒子5重量部とを、メタノール90重量部に溶
解、分散させて調製した塗布液を浸漬塗工し、温度10
0℃で30分間乾燥して、膜厚約2μmの下引き層を形
成した。
【0038】この下引き層上に、電荷発生材料としての
X型無金属フタロシアニン1.5重量部と、樹脂バイン
ダーとしてのポリビニルブチラール樹脂(BX−1、積
水化学(株)製)1.5重量部とをジクロロメタンとジ
クロロエタンとの等量混合物60重量部に分散、溶解さ
せて調製した塗布液を浸漬塗工し、温度80℃で30分
間乾燥して、膜厚約0.3μmの電荷発生層を形成し
た。
【0039】この電荷発生層上に、電荷輸送材料として
の前記構造式(II−1)で表される化合物100重量部
と、樹脂バインダーとしてのポリカーボネート樹脂(タ
フゼットB−500、出光興産(株)製)100重量部
と、前記構造式(I−29)で示される化合物1重量部
とを、ジクロロメタン900重量部に溶解した塗布液を
塗布成膜し、温度90℃で60分間乾燥して、膜厚約2
5μmの電荷輸送層を形成し、電子写真用感光体を作製
した。
【0040】実施例2 実施例1で使用した前記構造式(I−29)の化合物を
前記構造式(I−15)で表されるものに代えた以外
は、実施例1と同様の方法で電子写真用感光体を作製し
た。
【0041】実施例3 実施例1で使用した電荷輸送材料を前記構造式(II−
5)で表されるものに代えた以外は、実施例1と同様の
方法で電子写真用感光体を作製した。
【0042】実施例4 実施例1で使用した電荷発生材料をα型オキシチタニル
フタロシアニンに代えた以外は、実施例1と同様の方法
で電子写真用感光体を作製した。
【0043】実施例5 前記構造式(I−29)の化合物を電荷発生層に1重量
部添加し、電荷輸送層には添加しない以外は、実施例1
と同様の方法で電子写真用感光体を作製した。
【0044】実施例6 前記構造式(I−29)の化合物を電荷発生層に1重量
部添加し、さらに電荷輸送層にも1重量部添加した以外
は、実施例1と同様の方法で電子写真用感光体を作製し
た。
【0045】比較例1 前記構造式(I−29)の化合物を使用しない以外は実
施例1と同様の方法で電子写真用感光体を作製した。
【0046】比較例2 前記構造式(I−29)の化合物を使用しない以外は実
施例3と同様の方法で電子写真用感光体を作製した。
【0047】比較例3前記構造式(I−29)の化合物
を使用しない以外は実施例4と同様の方法で 電子写真用感光体を作製した。
【0048】上記実施例1〜6および比較例1〜3で作
製した感光体の電子写真特性を、下記の方法で評価し
た。まず、感光体表面を暗所にてコロナ放電により−6
50Vに帯電せしめた後、帯電直後の表面電位V0を測
定した。続いて暗所で5秒間放置後、表面電位V5を測
定し、下記式(1)に従って帯電後5秒後における電位
保持率Vk5(%)を求めた。 Vk5=V5/V0×100 (1)
【0049】次に、ハロゲンランプを光源として、フィ
ルターを用いて780nmに分光した露光光を、表面電
位が−600Vになった時点から感光体に5秒間照射し
て、表面電位が−300Vとなるまで光減衰するのに要
する露光量をE1/2、−50Vとなるまで光減衰する
のに要する露光量を感度E50(μJcm-2)として求
めた。これらの測定結果として、実施例1〜6および比
較例1〜3にて作製した感光体の電気特性を下記表1に
示す。
【0050】
【表1】
【0051】上記表1の結果から、本発明に係る化合物
を電荷輸送層および電荷発生層のいずれか一方または双
方に添加した場合、中間調を示すE1/2にはあまり影
響がない上、残留電位を下げるいわゆるhigh−γ特
性を示すことが明らかとなった。
【0052】次に、作製した感光体を、感光体の表面電
位も測定できるように改造を施した、磁性2成分現像方
式のデジタル複写機に搭載して、初期および10万枚繰
り返し印字後の感光体の明部電位安定性および画像メモ
リーについての評価を行った。さらに、複写機の使用環
境を変えた際の感光体の明部電位安定性および画像メモ
リーについても同様に評価した。これらの結果を夫々下
記表2および3に示す。
【0053】
【表2】
【0054】表中の画像評価は、スキャナー掃引前半部
分にチェッカーフラッグ模様、後半部分にハーフトーン
を施した画像サンプルの印字評価において、ハーフトー
ン部分にチェッカーフラッグが映り込む、メモリー現像
を読み取ることにより行い、メモリーが観察されなかっ
たものは○、メモリーが観察されたものは×とし、さら
に、元の画像と濃淡が同様に現れたものについては(ポ
ジ)、元の画像と濃淡が逆に(反転して)画像が現れた
ものにつしては(ネガ)の判定を行った。
【0055】上記表2の結果から、初期の実機電気特性
には大きな差異は見られないが、10万枚繰り返し印字
後の電位および画像評価において、本発明に係る化合物
を電荷輸送層に添加することで、添加しない場合に比べ
て大きな差が生じ、残留電位の上昇および画像メモリー
の悪化を十分に低減できることが明らかとなった。
【0056】
【表3】
【0057】上記表3の結果から、本発明に係る化合物
を用いることで、電位や画像の環境依存性が小さくなる
ことが明らかとなった。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、電子写真用感光体にお
いて、特定の構造を有する化合物を用いることにより、
初期、繰り返し使用時、および、使用環境条件の変化時
における電気特性が安定で、各条件においても画像メモ
リー等の画像障害が発生しない良好な電子写真用感光体
を提供することが可能となった。これら本発明の感光体
は、種々の帯電プロセス、現像プロセス、または、感光
体への負帯電プロセスおよび正帯電プロセスの各種プロ
セスのいずれにおいても、十分な効果を発揮することが
できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例負帯電機能分離積層型電子写真用
感光体を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1 導電性基体 2 下引き層 3 感光層 4 電荷発生層 5 電荷輸送層 6 表面保護層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体上に感光層を有する電子写真
    用感光体において、該感光層が、下記一般式(I)、 (式中、R1〜R4は各々水素原子、ハロゲン原子、炭素
    数1〜8のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アル
    キル基、ハロゲン化アルコキシ基、または、置換基を有
    してもよいアリール基を表し、互いに同一でも異なって
    いてもよく、また、Xは単結合、酸素原子、または、下
    記一般式(II)、 (式中、R5およびR6は各々水素原子、ハロゲン原子、
    炭素数1〜8のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化
    アルキル基、ハロゲン化アルコキシ基、または、置換基
    を有してもよいアリール基を表し、互いに同一でも異な
    っていてもよく、また、二つの基が炭素数5または6の
    環を形成していてもよい)で表される構造を表す)で表
    される化合物を含有することを特徴とする電子写真用感
    光体。
  2. 【請求項2】 前記感光層が電荷発生層および電荷輸送
    層を有する機能分離積層型電子写真用感光体であって、
    該電荷輸送層および電荷発生層のいずれか一方または双
    方が、前記一般式(I)で表される化合物を含有する請
    求項1記載の電子写真用感光体。
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