JP2000330306A - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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JP2000330306A
JP2000330306A JP11144010A JP14401099A JP2000330306A JP 2000330306 A JP2000330306 A JP 2000330306A JP 11144010 A JP11144010 A JP 11144010A JP 14401099 A JP14401099 A JP 14401099A JP 2000330306 A JP2000330306 A JP 2000330306A
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Japan
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photosensitive layer
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JP11144010A
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English (en)
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Nobuyuki Sekine
伸行 関根
Masami Kuroda
昌美 黒田
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 感光層に電荷輸送物質として今まで用いられ
たことのない新しい有機材料を用いることにより、高速
度な複写機用およびプリンタ用正帯電型電子写真用感光
体を提供する。 【解決手段】 導電性基体上に電荷発生物質および電荷
輸送物質を含有する感光層を設けた電子写真用感光体に
おいて、感光層に、下記一般式(I)、 で示される電子輸送性化合物を電荷輸送物質として含有
する。(式中、R、R、RおよびRは水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基などを、
AおよびBは酸素原子、又は=CR(但し、R
およびRは夫々シアノ基又はアルコキシカルボニル
基)を表す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真用感光体
に関し、詳しくは、導電性基体上に有機材料を含む感光
層を設けた、電子写真方式のプリンタ、複写機などに用
いられる電子写真用感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来は、電子写真方式のプリンタ、ファ
クシミリ、各種複写機等に用いられる電子写真用感光体
として、セレンまたはセレン合金などの無機光導電性物
質、酸化亜鉛もしくは硫化カドミウムなどの無機光導電
性物質を樹脂バインダー中に分散させたものが用いられ
てきた。近年では、有機光導電性物質を用いた電子写真
用感光体の研究も進み、感度や耐久性などが改善されて
実用化されているものもある。
【0003】また、感光体には、暗所で表面電荷を保持
する機能、光を受容して電荷を発生する機能、同じく光
を受容して電荷を輸送する機能とが必要であるが、一つ
の層でこれらの機能を併せ持った所謂単層型感光体と、
主として電荷発生に寄与する層と、暗所での表面電荷の
保持と光受容時の電荷輸送に寄与する層とに機能分離し
た層を積層した、所謂積層型有機感光体がある。
【0004】これらの感光体を用いた電子写真法による
画像形成には、例えば、カールソンプロセスが適用され
る。この方法での画像形成は、暗所での感光体へのコロ
ナ放電による帯電、帯電された感光体表面上への露光に
よる原稿の文字や絵などの静電潜像の形成、形成された
静電潜像のトナーによる現像、現像されたトナー像の紙
などの支持体への定着により行われ、トナー像転写後の
感光体は除電、残留トナーの除去、光除電などを行った
後、再使用に供される。
【0005】実用化されている有機感光体は、無機感光
体に比べ、可とう性、膜形成性、低コスト、安全性など
の利点があり、材料の多様性からさらに感度や耐久性な
どの改善が進められている。
【0006】有機感光体のほとんどは、電荷発生層と電
荷輸送層に機能を分離した積層型の有機感光体である。
一般に、積層型有機感光体は、導電性基体上に、顔料や
染料などの電荷発生物質を含む電荷発生層と、ヒドラゾ
ンやトリフェニルアミンなどの電荷輸送物質を含む電荷
輸送層とを順に形成したもので、電子供与性である電荷
輸送物質の性質上、正孔移動型となり、感光体表面を負
帯電したときに感度を有する。ところが負帯電型では、
正帯電型に比べて帯電時に用いるコロナ放電が不安定で
あり、また、オゾンや窒素酸化物などを発生させるた
め、これが感光体表面に吸着して物理的、化学的劣化を
引き起こしやすく、さらに環境を悪化するという問題が
ある。このような点から、感光体としては、負帯電型感
光体よりも使用条件の自由度の大きい正帯電型感光体の
方が、その適用範囲は広く有利である。
【0007】そこで、正帯電型で使用するために、電荷
発生物質と電荷輸送物質とを同時に樹脂バインダーに分
散させて単層の感光層として使用する方法が提案され、
一部実用化されているが、単層型感光体は高速機に適用
するには感度が十分ではなく、また繰り返し特性などの
点からもさらに改良が必要である。
【0008】また、高感度化を目的として機能分離型の
積層構造とするために、電荷輸送層上に電荷発生層を積
層して感光体を形成し、正帯電型で使用する方法も考え
られるが、この方式では電荷発生層が表面に形成される
ために、コロナ放電、光照射、機械的摩耗などにより、
繰り返し使用時での安定性などに問題がある。この場
合、電荷発生層の上にさらに保護層を設けることも提案
されているが、機械的摩耗は改善されるものの、感度な
ど電気特性の低下を招くなどの問題がある。
【0009】さらに、電荷発生層上に電子輸送性の電荷
輸送層を積層して感光体を形成する方法も提案されてい
る。電子輸送性物質としては、2,4,7−トリニトロ
−9−フルオレノンなどが知られているが、この物質は
発ガン性があり、安全上問題がある。その他、シアノ化
合物やキノン系化合物などが特開昭50−131941
号公報、特開平6−59483号公報、特開平9−19
0002号公報、特開平9−190003号公報などに
より提案されているが、実用化に十分な電子輸送能を有
する化合物は、未だ得られていないのが実情であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、上述の従来技術の欠点を解決するために、感光層に
電荷輸送物質として今まで用いられたことのない新しい
有機材料を用いることにより、高速度な複写機用および
プリンタ用正帯電型電子写真用感光体を提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために各種有機材料について鋭意検討する中
で、数多くの実験を行った結果、その技術的解明はまだ
十分なされてはいないものの、後述の一般式(I)で表
される特定の化合物を電荷輸送物質として使用すること
が電子写真特性の向上に極めて有効であり、これにより
正帯電で使用可能な高感度感光体を得ることができるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】即ち、本発明の電子写真用感光体は、導電
性基体上に電荷発生物質および電荷輸送物質を含有する
感光層を設けた電子写真用感光体において、該感光層
に、下記一般式(I)、 (式中、R、R、RおよびRは夫々独立に水素
原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基若しく
はアルコキシ基、置換基を有してもよいアリール基、又
は環を形成するための残基を表し、AおよびBは夫々独
立に酸素原子、又は=CR(但し、RおよびR
は夫々シアノ基又はアルコキシカルボニル基を表す)
を表す)で示される電子輸送性化合物の少なくとも1種
を電荷輸送物質として含有することを特徴とするもので
ある。
【0013】
【発明の実施の形態】前記一般式(I)で示される化合
物の具体例を、以下の構造式(I−1)〜(I−16)
にて示す。
【0014】
【0015】
【0016】前記一般式(I)で示される化合物は、通
常の方法により合成することができる。例えば、前記構
造式(I−2)で示される具体例の化合物は、下記構造
式(II)、 で示される化合物を適当な酸化剤(例えば、過マンガン
酸カリウムなど)を用いて有機溶媒(例えば、クロロホ
ルムなど)中で酸化することにより、容易に合成するこ
とができる。
【0017】以下、本発明の感光体の好適例の具体的構
成について図面を参照しながら説明する。図1および図
2は、感光体の各種構成例を示す模式的断面図である。
【0018】図1は、所謂単層型感光体の一構成例を示
しており、導電性基体1の上に、電荷発生物質と電荷輸
送物質とを樹脂バインダー(結着剤)中に分散させた単
層の感光層2が設けられ、さらに被覆層(保護層)6が
積層されている。かかる単層型感光体は、電荷発生物質
を電荷輸送物質および樹脂バインダーを溶解した溶液中
に分散せしめ、この分散液を導電性基体上に塗布するこ
とによって作製することができる。また、被覆層6は、
必要に応じて塗布形成することができるものである。
【0019】図2は、所謂積層型感光体の一構成例を示
しており、導電性基体1の上に、電荷発生物質を主体と
する電荷発生層3と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送
層4とが順次積層された感光層5が設けられてなる。か
かる積層型感光体は、導電性基体上に電荷発生物質を真
空蒸着するか、あるいは電荷発生物質の粒子を溶剤また
は樹脂バインダー中に分散させて得た分散液を塗布、乾
燥し、その上に電荷輸送物質を樹脂バインダー中に溶解
又は分散させて得た分散液を塗布、乾燥することにより
作製することができる。
【0020】また、図示はしていないが、いずれのタイ
プの感光体においても、導電性基体と感光層との間に下
引き層を設けることができる。下引き層は、導電性基体
から感光層への不要な電荷の注入防止や、基体表面の欠
陥被覆、感光層の接着性の向上等の目的で必要に応じて
設けることができ、樹脂を主成分とする層やアルマイト
等の酸化皮膜等からなる。かかる樹脂バインダーとして
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ア
クリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリウ
レタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、メラミ
ン樹脂、シリコーン樹脂、ポリブチラール樹脂、ポリア
ミド樹脂およびこれらの重合体等を適宜組み合わせて使
用することができる。また、樹脂バインダー中に金属酸
化物微粒子等を含有させてもよく、かかる金属酸化物微
粒子としては、SiO、TiO、In、Zr
等が挙げられる。
【0021】尚、本発明のいずれのタイプの感光体も、
前記電荷輸送物質として前記一般式(I)で表される電
子輸送性化合物を含有する。
【0022】以下、本発明の好適な実施の形態を図2に
示す積層型感光体について説明するが、本発明は以下の
具体例に限定されるものではない。導電性基体1は、感
光体の電極としての役目と同時に他の各層の支持体とな
っており、円筒状、板状、フィルム状のいずれでもよ
く、材質的にはアルミニウム、ステンレス鋼、ニッケル
などの金属、あるいはガラス、樹脂などの上に導電処理
を施したものを用いることができる。
【0023】電荷発生層3は、前記のように電荷発生物
質の粒子を樹脂バインダー中に分散させた材料を塗布す
るか、あるいは真空蒸着などの方法により形成され、光
を受容して電荷を発生する。また、その電荷発生効率が
高いことと同時に、発生した電荷の電荷輸送層4への注
入性が重要であり、電場依存性が少なく低電場でも注入
の良いことが望ましい。電荷発生物質としては、無金属
フタロシアニン、チタニルフタロシアニンなどのフタロ
シアニン化合物、各種アゾ、キノン、インジゴ、シアニ
ン、スクアリリウム、アズレニウム、ピリリウム化合物
などの顔料あるいは染料や、セレン又はセレン化合物な
どを用いることができ、画像形成に使用する露光光源の
光波長領域に応じて好適な物質を選ぶことができる。電
荷発生層は電荷発生機能を有すればよいので、その膜厚
は電荷発生物質の光吸収係数により決まり、一般的には
5μm以下、好適には2μm以下である。電荷発生層
は、電荷発生物質を主体としてこれに電荷輸送物質など
を添加して使用することも可能である。
【0024】電荷発生層用の樹脂バインダーとしては、
ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウ
レタン、塩化ビニル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニル
ブチラール、ジアクリルフタレート樹脂、メタクリル酸
エステルの重合体およびこれらの共重合体などを適宜組
み合わせて使用することが可能である。
【0025】電荷輸送層4は、樹脂バインダー中に電荷
輸送物質として前記一般式(I)で表される電子輸送性
化合物を分散させた塗膜であり、暗所では絶縁体層とし
て感光体の電荷を保持し、光受容時には電荷発生層から
注入される電荷を輸送する機能を発揮する。
【0026】電荷輸送層用の樹脂バインダーとしては、
各種ポリカーボネートをはじめ、ポリエステル、ポリス
チレン、メタクリル酸エステルの重合体および共重合体
等を用いることができる。
【0027】また、感光体を使用する際に使用上障害と
なるオゾン劣化などを防止する目的で、電荷輸送層4に
アミン系、フェノール系、硫黄系、亜リン酸エステル
系、リン系などの酸化防止剤を含有させることも可能で
ある。
【0028】尚、単層型の感光層2は、電荷輸送物質と
して前記一般式(I)で表される電子輸送性化合物を含
有させる他、上記電荷発生層および電荷輸送層と同様の
電荷発生物質、樹脂バインダー等を用いて形成すること
が可能であるが、好適には、電荷輸送物質として、正孔
輸送物質も含有させる。かかる正孔輸送物質としては、
ベンジジン誘導体やトリフェニルアミン誘導体などが好
ましい。感光層に、電荷輸送物質として電子輸送物質と
正孔輸送物質とを共に含有させる場合の含有量は、塗膜
中に含まれる材料全体に対して夫々、電子輸送物質は、
好適には10〜60重量%、より好適には15〜50重
量%であり、正孔輸送物質は、好適には0〜60重量
%、より好適には20〜50重量%である。
【0029】被覆層6は、暗所ではコロナ放電の電荷を
受容して保持する機能を有しており、かつ感光層が感応
する光を透過する性能を有し、露光時に光を透過して感
光層に到達させ、発生した電荷の注入を受けて表面電荷
を中和消滅させることが必要である。被覆層の材料とし
ては、ポリエステル、ポリアミドなどの有機絶縁性皮膜
形成材料を用いることができる。また、これら有機材料
とガラス、SiOなどの無機材料、さらには金属、金
属酸化物などの電気抵抗を低減せしめる材料とを混合し
て用いることもできる。被覆層の材料は、前述の通り、
電荷発生物質の光の吸収極大の波長領域においてできる
だけ透明であることが望ましい。
【0030】被覆層自体の膜厚は、被覆層の配合組成に
も依存するが、繰り返し連続使用したとき残留電位が増
大するなどの悪影響が出ない範囲で任意に設定すること
ができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明
する。実施例1 x型無金属フタロシアニン(HPc)2重量部と、前
記構造式(I−1)で示される化合物40重量部と、正
孔輸送材料として下記式、 で表されるベンジジン誘導体60重量部と、ポリカーボ
ネート樹脂(PCZ−200、三菱ガス化学(株)製)
80重量部とを、塩化メチレンとともに3時間混合機に
より混練して塗布液を調製し、導電性基体である外径3
0mm、長さ260mmのアルミニウム製ドラム上に塗
布して、乾燥後の膜厚が約15μmになるように感光体
を作製した。
【0032】実施例2 チタニルフタロシアニン(TiOPc)2重量部と、前
記構造式(I−2)で示される化合物30重量部と、正
孔輸送材料として下記式、 で表されるベンジジン誘導体70重量部と、ポリカーボ
ネート樹脂(BP−PC、出光興産(株))80重量部
とを、塩化メチレンとともに3時間混合機により混練し
て塗布液を調製し、アルミニウム支持体上に乾燥後の膜
厚が約15μmになるように感光体を作製した。
【0033】実施例3 チタニルフタロシアニン(TiOPc)2重量部と、前
記構造式(I−2)で示される化合物30重量部と、正
孔輸送材料として下記式、 で表されるトリフェニルアミン誘導体60重量部と、ポ
リカーボネート樹脂(BP−PC、出光興産(株))8
0重量部とを、塩化メチレンとともに3時間混合機によ
り混練して塗布液を調製し、アルミニウム支持体上に乾
燥後の膜厚が約15μmになるように感光体を作製し
た。
【0034】実施例4 実施例3において、チタニルフタロシアニンに代えて下
記式、 で表されるスクアリリウム化合物を用い、また前記構造
式(I−2)で示される化合物に代えて前記構造式(I
−3)の化合物を用いた以外は実施例3と同様にして、
感光体を作製した。
【0035】実施例5 チタニルフタロシアニン(TiOPc)70重量部と、
塩化ビニル共重合体(商品名MR−110、日本ゼオン
(株)製)30重量部とを塩化メチレンとともに3時間
混合機により混練して塗布液を調製し、アルミニウム支
持体上に約1μmになるように塗布し、電荷発生層を形
成した。次に、前記構造式(I−3)で示される化合物
100重量部と、ポリカーボネート樹脂(PCZ−20
0、三菱ガス化学(株)製)100重量部と、シリコー
ンオイル0.1重量部とを塩化メチレンと混合し、前記
電荷発生層の上に約8μmの膜厚となるように塗布し、
電荷輸送層を形成した。以上のようにして感光体を作製
した。
【0036】実施例6 実施例3において、チタニルフタロシアニンに代えて下
記式、 で示されるビスアゾ顔料を用い、また前記構造式(I−
2)で示される化合物に代えて前記構造式(I−4)の
化合物を用いた以外は実施例3と同様にして、感光体を
作製した。
【0037】実施例7 実施例3において、チタニルフタロシアニンに代えて下
記式、 で示されるビスアゾ顔料を用い、また前記構造式(I−
2)で示される化合物に代えて前記構造式(I−8)の
化合物を用いた以外は実施例3と同様にして、感光体を
作製した。
【0038】感光体の評価 上述の実施例で作製した感光体の電子写真特性を、下記
の方法で評価した。感光体に暗所で+4.5kVのコロ
ナ放電を行って感光体表面を正帯電せしめたときの初期
の表面電位をVs(V)とし、続いてコロナ放電を中止
した状態で5秒間暗所に保持したときの表面電位Vd
(V)を測定し、さらに続いて感光体表面に照度100
ルックス(lux)の白色光を照射して表面電位Vdが
半分になるまでの時間(秒)を求め、感度E1/2 (lu
x・s)とした。
【0039】また、照度100ルックスの白色光を10
秒間照射したときの表面電位を残留電位Vr(V)とし
た。さらに、実施例1〜5については、長波長での高感
度が期待できるので、波長780nmの単色光を用いた
ときの電子写真特性も同時に測定した。すなわち、Vd
までは同様に測定し、次に白色光の替わりに1μWの単
色光(780nm)を照射して半減衰露光量(μJ/c
)を求め、また、この光を10秒間感光体表面に照
射したときの残留電位Vr(V)を測定した。これらの
測定結果を下記の表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、導電性基体上に設けた
感光層に、電荷輸送物質として前記一般式(I)で示さ
れる電子輸送性化合物を用いたことにより、正帯電にお
いて高感度で電気特性の優れた感光体を得ることができ
た。また、電荷発生物質は露光光源の種類に対応して好
適な物質を選ぶことができ、フタロシアニン化合物、ス
クアリリウム化合物、ビスアゾ化合物などを用いること
により、半導体レーザプリンタや複写機に使用可能な感
光体を得ることができる。さらに、必要に応じて表面に
被覆層を設置して耐久性の向上を図ることが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例の単層型電子写真感光体の模式的
構造断面図である。
【図2】本発明の他の例の積層型電子写真感光体の模式
的構造断面図である。
【符号の説明】
1 導電性基体 2 感光層 3 電荷発生層 4 電荷輸送層 5 感光層(積層) 6 被覆層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体上に電荷発生物質および電荷
    輸送物質を含有する感光層を設けた電子写真用感光体に
    おいて、該感光層に、下記一般式(I)、 (式中、R、R、RおよびRは夫々独立に水素
    原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基若しく
    はアルコキシ基、置換基を有してもよいアリール基、又
    は環を形成するための残基を表し、AおよびBは夫々独
    立に酸素原子、又は=CR(但し、RおよびR
    は夫々シアノ基又はアルコキシカルボニル基を表す)
    を表す)で示される電子輸送性化合物の少なくとも1種
    を電荷輸送物質として含有することを特徴とする電子写
    真用感光体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7466330B2 (en) 2005-06-17 2008-12-16 Samsung Electronics Co., Ltd. Print head assembly and image forming apparatus having the same
EP2088471A1 (en) 2008-02-11 2009-08-12 Samsung Electronics Co., Ltd. Electrophographic Photoreceptor and Electrophotographic Imaging Apparatus Using the Same

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