JP6144665B2 - ワンウェイクラッチおよび車両用動力伝達装置 - Google Patents

ワンウェイクラッチおよび車両用動力伝達装置 Download PDF

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本発明は、ワンウェイクラッチと、そのワンウェイクラッチを備えた車両用動力伝達装置とに関する。
入力軸に設けた偏心部材の偏心回転をコネクティングロッドを介して揺動リンクの往復揺動に変換し、揺動リンクの往復揺動をワンウェイクラッチを介して出力軸の一方向の間欠回転に変換するクランク式の無段変速機において、ワンウェイクラッチのアウター部材を構成する揺動リンクの外周面を取り囲むように環状リブを形成し、この環状リブでアウター部材の剛性を高めるものが、特許文献1により公知である。
特開2012−251611号公報
往復揺動動作においてワンウェイクラッチが係合する際、アウター部材とローラは互いに押し合って接触面圧が発生する。ワンウェイクラッチのローラがアウター部材の内周面に均一に接触していても、ローラの軸方向端部に加わる荷重(エッジロード)が局部的に増加することで、表面剥離などローラの耐久性を低下させる場合が生じ得る。
エッジロードの局所的な増加を回避する手法として、ローラの軸方向端部またはアウター部材の内周面(レースウェイ)の端部にクラウニングを施すことが知られている。図12(a)は、ローラの軸方向端部にクラウニングを施した構成例を示す図である。ベアリング1204はアウター部材1201とインナー部材1202とを相対回転可能に支持し、ローラ1203はアウター部材1201の内周面およびインナー部材1202の外周面の間に配置されている。ローラ1203の軸方向端部には、エッジロードを低減する構成としてクラウニングが施されており、クラウニングによるローラ軸方向端部の縮径によりエッジロードを低減させることができる。
しかしながら、クラウニングを施すことにより、ローラ1203とインナー部材1202の内周面とが接触する有効接触長さ(L1)は、クラウニングを施さない場合の有効接触長さ(L2)に比べて短くなる。有効接触長さが短くなることにより、ローラの斜行抵抗力(ローラスキュータフネス)は低下し、ローラ1203がインナー部材1202上を転がる際、斜行しやすくなる。
図12(b)はローラ1203の斜行を説明する図である。クラウニングにより有効接触長さ(L1)が有効接触長さ(L2)に比べて短くなっているため、アウター部材1201およびインナー部材1202にアライメントエラーが生じた場合、ローラ1203は破線で示す直進方向に対して、例えば、矢印1205に示す斜め方向に斜行しやすくなる。ローラ1203が斜行したまま、ワンウェイクラッチが係合状態になると、接触面圧が高くなり、ローラの軸方向端部に加わるエッジロードが局部的に増加する可能性がある。
本発明は前述の事情を鑑みてなされたもので、クラウニングを施さずに、ワンウェイクラッチのローラの軸方向端部に発生するエッジロードを低減することが可能な構成を有するワンウェイクラッチと、そのワンウェイクラッチを備えた車両用動力伝達装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、環状のアウター部材(22)と、前記アウター部材(22)の内部に同軸に配置されたインナー部材(12)と、前記アウター部材(22)の内周面(22a)および前記インナー部材(12)の外周面(12a)間に配置された複数のローラ(25)と、前記複数のローラ(25)の各々に当接して円周方向一方へ付勢する複数のエンゲージスプリング(24)とを備え、前記アウター部材(22)および前記インナー部材(12)の所定方向への相対回転により前記ローラ(25)を前記アウター部材(22)の内周面(22a)および前記インナー部材(12)の外周面(12a)間に噛み込ませて駆動力を伝達するワンウェイクラッチであって、前記アウター部材(22)は、前記ローラ(25)の端部と軸方向においてオーバーラップする位置に、前記ローラ(25)の端部と前記アウター部材(22)との当接面に対する剛性を低減させる剛性低減部(930)を備えることを特徴とするワンウェイクラッチが提案される。
また、請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記ローラ(25)の端部と前記アウター部材(22)の内周面とは当接するように設けられていることを特徴とするワンウェイクラッチが提案される。
また、請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記剛性低減部(930)は、前記アウター部材(22)の側面に設けられた溝で構成されることを特徴とするワンウェイクラッチが提案される。
また、請求項4に記載された発明によれば、請求項3の構成に加えて、前記インナー部材(12)の外周側から前記アウター部材(22)の内周側を、保持部(910)で支持される転動体(37)を介して回転可能に支持するワンウェイクラッチ軸受(34)を更に備え、前記保持部(910)の少なくとも一部は前記溝の内部に位置するように設けられていることを特徴とするワンウェイクラッチが提案される。
また、請求項に記載された発明によれば、請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載のワンウェイクラッチを備えた車両用動力伝達装置であって、駆動源(E)に接続された入力軸(11)の回転を変速して出力軸(12)に伝達する変速ユニット(U)が、前記入力軸(11)の軸線からの偏心量が可変であって該入力軸(11)と共に回転する偏心部材(18)と、前記出力軸(12)に相対回転自在に支持された揺動リンク(22)と、前記偏心部材(18)および前記揺動リンク(22)を接続するコネクティングロッド(19)と、前記出力軸(12)および前記揺動リンク(22)間に配置された前記ワンウェイクラッチ(21)とを備えることを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
尚、実施形態の出力軸12は本発明のインナー部材に対応し、実施の形態の偏心ディスク18は本発明の偏心部材に対応し、実施形態の揺動リンク22は本発明のアウター部材に対応し、実施の形態のエンジンEは本発明の駆動源に対応する。
請求項1の構成によれば、ローラの軸方向端部に加わるエッジロードを低減しつつ、低負荷時におけるローラの有効接触長さを確保してローラの斜行抵抗力(ローラスキュータフネス)を向上させることが可能になる。
また請求項2の構成によれば、低負荷時におけるローラの有効接触長さを最大限確保することが可能になり、ローラの斜行抵抗力を向上させることが可能になる。
また請求項3の構成によれば、剛性低減部を溝で構成することにより、簡易な構成により、エッジロードを低減しつつ、低負荷時におけるローラの有効接触長さを確保してローラの斜行抵抗力を向上させることが可能になる。
また請求項4の構成によれば、溝の空間相当分、保持部の寸法を大きくすることが可能になる。これにより、転動体を支持する保持部の剛性および耐久性を高めることが可能になる。また、保持部の少なくとも一部が、溝の内部に入るように配置することで、ワンウェイクラッチ軸受の配置位置をローラの軸方向につめることができ、これによりワンウェイクラッチの全体的な小型化が可能になる。
また請求項の構成によれば、ワンウェイクラッチでポップアウト現象が発生した場合であっても、ローラの軸方向端部に加わるエッジロードを低減し、かつ、低負荷時におけるローラの有効接触長さを確保してローラの斜行抵抗力を向上させることが可能になる。これにより、ローラの耐久性を維持し、ローラの損傷による駆動力伝達性能の低下を防ぎ、商品性低下を防止することが可能になる。
車両用動力伝達装置のスケルトン図。 図1の2部詳細図。 図2の3−3線断面図(OD状態)。 図2の3−3線断面図(GN状態)。 OD状態での作用説明図。 GN状態での作用説明図。 ワンウェイクラッチの周辺の分解斜視図。 図2の8部拡大図。 剛性低減部の構成を説明する図。 剛性低減部の作用を説明する図。 ローラ軸方向距離と面圧の分布の関係を示す図。 ローラの軸方向端部にクラウニングを施した構成例を示す図。
以下、本発明の実施形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。
以下、図1〜図11に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1に示すように、エンジンEの駆動力を左右の車軸10,10を介して駆動輪W,Wに伝達する車両用動力伝達装置は、クランク式の無段変速機TおよびディファレンシャルギヤDを備える。
次に、図2〜図6に基づいて無段変速機Tの構造を説明する。図2および図3に示すように、本実施の形態の無段変速機Tは同一構造を有する複数個(実施の形態では4個)の変速ユニットUを軸方向に重ね合わせたもので、それらの変速ユニットUは平行に配置された共通の入力軸11および共通の出力軸12を備えており、入力軸11の回転が減速または増速されて出力軸12に伝達される。
以下、代表として一つの変速ユニットUの構造を説明する。エンジンEに接続されて回転する入力軸11は、電動モータのような変速アクチュエータ14の中空の回転軸14aの内部を相対回転自在に貫通する。変速アクチュエータ14のロータ14bは回転軸14aに固定されており、ステータ14cはケーシングに固定される。変速アクチュエータ14の回転軸14aは、入力軸11と同速度で回転可能であり、かつ入力軸11に対して異なる速度で相対回転可能である。
変速アクチュエータ14の回転軸14aを貫通した入力軸11には第1ピニオン15が固定されており、この第1ピニオン15を跨ぐように変速アクチュエータ14の回転軸14aにクランク状のキャリヤ16が接続される。第1ピニオン15と同径の2個の第2ピニオン17,17が、第1ピニオン15と協働して正三角形を構成する位置にそれぞれピニオンピン16a,16aを介して支持されており、これら第1ピニオン15および第2ピニオン17,17に、円板形の偏心ディスク18の内部に偏心して形成されたリングギヤ18aが噛合する。偏心ディスク18の外周面に、コネクティングロッド19のロッド部19aの一端に設けたリング部19bがボールベアリング20を介して相対回転自在に嵌合する。
4個の変速ユニットUはクランク状のキャリヤ16を共有しているが、キャリヤ16に第2ピニオン17,17を介して支持される偏心ディスク18の位相は各々の変速ユニットUで90°ずつ異なっている。
出力軸12の外周に設けられたワンウェイクラッチ21は、コネクティングロッド19のロッド部19aにピン19cを介して枢支された揺動リンク22の内周部をアウター部材とし、出力軸12の外周部をインナー部材とするもので、アウター部材およびインナー部材間に形成された楔状の空間に、エンゲージスプリング24で付勢された複数のローラ25を備える。
次に、図7〜図8に基づいて、出力軸12の周辺の構造を説明する。尚、図3〜図6においてワンウェイクラッチ21は模式的に図示されており、その実際の構造は図7〜図8に示されている。
出力軸12の外周に支持されるワンウェイクラッチ21は、揺動リンク22の円形の内周面22aと、出力軸12の波状に屈曲する外周面12aとの間に12個のローラ25を配置したものであり、揺動リンク22の外周に設けたアーム部22b,22bにピン19cおよびクリップ28,28を介してコネクティングロッド19が接続される。
ワンウェイクラッチ21は、ローラ25を付勢するエンゲージスプリング24を支持するためのケージ31を備える。ケージ31は円環状の板材からなる一対の環状部材32,32と、周方向に等間隔で配置されて一対の環状部32,32を相互に接続する12本のスプリング支持ロッド33とで構成され、一対の環状部材32,32が12個のローラ25の軸方向両側に配置され、12本のスプリング支持ロッド33が12個のローラ25間に配置される。環状部材32の内周部は波状に形成されており、それが出力軸12の波状の外周面12aに凹凸係合することで、ケージ31は出力軸12に相対回転不能に結合される。
エンゲージスプリング24は1枚の弾性板材を断面S字状に屈曲させたもので、その一端側がケージ31のスプリング支持ロッド33に溶接等で固定される。また揺動リンク22および出力軸12の間には、ローラ25の軸方向両側に位置する複列のアンギュラボールベアリング34(ワンウェイクラッチ軸受)が配置されており、これらのアンギュラボールベアリング34によって揺動リンク22および出力軸12が同芯状態を維持しながら相対回転可能に接続される。各アンギュラボールベアリング34は外輪35,35および内輪36間に複数のボール37(転動体)を2列に配置したものであり、外輪35,35は揺動リンク22,22の軸方向端部に一体に形成され、共通の内輪36は別部材で構成されて出力軸12の外周に固定される。
アンギュラボールベアリング34とケージ31の一方の環状部材32との間にアキシャルスプリング38が配置されており、アキシャルスプリング38の内周から突出する複数の突起38aが、環状部材32の内周の凹部32a間を通過してローラ25の端面に弾発的に当接する。
揺動リンク22を支持するアンギュラボールベアリングには、上述した複列のアンギュラボールベアリング34以外に、出力軸12を支持するボールベアリング27,27に隣接して配置される単列のアンギュラボールベアリング34′(図8参照)がある。出力軸12を支持するボールベアリング27は、ミッションケース26に支持された外輪40と、出力軸12に支持された内輪41と、外輪40および内輪41間に配置された複数のボール42とを備えており、その内輪41は単列のアンギュラボールベアリング34′の内輪36′に接している。
図9(a)は、揺動リンク22、出力軸12、ローラ25、およびアンギュラボールベアリング34の概略構成を示す図である。アンギュラボールベアリング34は、複数のボール37(転動体)を2列に配置して構成されており、ボール37は、保持部910により保持されている。アンギュラボールベアリング34(ワンウェイクラッチ軸受)は、出力軸12の外周側から揺動リンク22の内周側を、保持部910で支持されるボール37(転動体)を介して回転可能に支持する。なお、図面の簡単化のため、2列のボールの配置のうち1列のみについて保持部を図示している。本実施形態の構成では、ローラ25の軸方向端部および揺動リンク22の内周面(レースウェイ)に対して、クラウニング処理は施されていない。このような構成にすることで、低負荷時におけるローラの有効接触長さを最大限確保することが可能になり、ローラの斜行抵抗力(ローラスキュータフネス)を向上させることが可能になる。
図9(b)は、図9(a)のA部の近傍を拡大した図であり、揺動リンク22の内周面の端部920およびボール37(転動体)の近傍の構造を示している。図9(b)に示すように、揺動リンク22の端部920には、ローラ25の端部と揺動リンク22との当接面に対する剛性を低減させる剛性低減部930が設けられている。剛性低減部930は、凹部形状を有する溝として構成されており、図9(b)に示す構成では、ローラ25と接触する揺動リンク22の内周面の端部近傍(内周面の端部直上)に剛性低減部930は設けられている。
図9(a)、(b)に示すように、保持部910の少なくとも一部が溝の内部に位置するように構成されている。保持部910の少なくとも一部が、溝の内部に入るように、アンギュラボールベアリング34を配置することで、アンギュラボールベアリング34(ワンウェイクラッチ軸受)の配置位置をローラ25の軸方向につめることができ、これによりワンウェイクラッチ21の全体的な小型化が可能になる。
また、従来の構成では、揺動リンク22の端部920に接触しないように、保持部の寸法(サイズ)は制限を受けていた。本実施形態では、剛性低減部930(溝)が揺動リンク22の端部920に設けられたことにより、剛性低減部930(溝)により形成された空間の内部に保持部910の少なくとも一部が入るように、アンギュラボールベアリング34を配置することができる。剛性低減部930(溝)により形成された空間相当分、保持部910の寸法(サイズ)を大きくすることが可能である。これにより、ボール37(転動体)を支持する保持部910の剛性および耐久性を高めることが可能になる。
図10(a)は、剛性低減部930(溝)の作用を説明する図である。揺動リンク22の端部920に、剛性低減部930(溝)が設けられることにより、揺動リンク22の内周面(レースウェイ)の端部920側の剛性(背面剛性)は、内周面の中央部側の剛性に比べて低下する。
図10(a)において、矢印1010は、ローラ25と揺動リンク22の内周面との接触で発生する面圧(接触面圧)の分布傾向を模式的に示している。内周面の中央部から揺動リンク22の端部920側に近づくにつれて、発生する面圧は小さくなる傾向を示す。ローラ25と内周面との接触状態が高面圧状態になっても、揺動リンク22の内周面の端部920側の剛性(背面剛性)が低下しているため、揺動リンク22の内周面は、端部920側でローラ25を強く押し付けることができない。このため、ローラ25と内周面との接触状態が高面圧状態になった場合であっても、ローラ25と内周面との接触により発生するローラの軸方向端部に加わる荷重(エッジロード)を緩和させることができる。
ここで、剛性低減部930(溝)による剛性低減の効果を増大させるためには、ローラ25と接触する、揺動リンク22の内周面の軸方向の幅(接触長)を保持しつつ、剛性低減部930(溝)の位置を内周面側に、できるだけ近づけた構成にすることが望ましい。例えば、図10(b)に示す矢印1020の方向から揺動リンク22の内周面側へ剛性低減部(溝)を近づけるように構成することが望ましい。図10(c)は、内周面(レースウェイ)の接触長を保持しつつ、剛性低減部(溝)を極限まで近づけた状態を示す図である。剛性低減部(溝)はローラ25の端部と揺動リンク22の内周面との当接面に設けられている。この状態では、揺動リンク22の内周面と剛性低減部(溝)を構成する面とのなす角度θは鋭角になる。図10(c)に示す構成によれば、剛性低減部(溝)による剛性低減の効果を増大させることが可能になる。すなわち、低負荷時におけるローラの有効接触長さを最大限確保しつつ、エッジロードをより一層低減することが可能になる。
図11は、ローラ軸方向距離と面圧(接触面圧)の分布の関係を示す図であり、図11(a)は実施形態における剛性低減部930(溝)の構成を示し、図11(b)は、実施形態の構成におけるローラ軸方向距離と面圧(接触面圧)の分布の関係を示す図である。
図11(c)は、比較例1としてクラウニング処理を施さない場合の構成を示す図であり、図11(d)は、比較例1におけるローラ軸方向距離と面圧(接触面圧)の分布の関係を示す図である。比較例1では、図11(d)に示すように、有効接触長さは図11(b)に示す実施形態と同じであるが、ローラの軸方向端部に加わる荷重(エッジロード)の分布は、図11(b)に比べて大きくなる。剛性低減部930(溝)を有する実施形態の構成(図11(a)、(b))によれば、ローラの軸方向端部に加わるエッジロードを低減することができる。
図11(e)は、比較例2として、ローラ25の軸方向端部にクラウニングを施した場合の構成を示す図であり、図11(f)は、比較例2におけるローラ軸方向距離と面圧(接触面圧)の分布の関係を示す図である。図11(f)において、ローラの軸方向端部に加わるエッジロードの分布は、図11(b)に示す実施形態の分布と同等となる。しかしながら、比較例2の構成では、クラウニングがローラの両端部に施されているため、有効接触長さは、図11(b)に示す実施形態に比べて短くなる。このため、比較例2の構成ではローラの斜行抵抗力(ローラスキュータフネス)は低下し、ローラ25が出力軸12上を転がる際、斜行しやすくなる。クラウニングを施さない実施形態の構成(図11(a)、(b))によれば、ローラの軸方向端部に加わるエッジロードを低減し、かつ、低負荷時におけるローラの有効接触長さを確保してローラの斜行抵抗力(ローラスキュータフネス)を向上させることが可能になる。
次に、上記構成を備えた本発明の実施形態の作用を説明する。先ず、無段変速機Tの一つの変速ユニットUの作用を説明する。変速アクチュエータ14の回転軸14aを入力軸11に対して相対回転させると、入力軸11の軸線L1まわりにキャリヤ16が回転する。このとき、キャリヤ16の中心O、つまり第1ピニオン15および2個の第2ピニオン17,17が成す正三角形の中心は入力軸11の軸線L1まわりに回転する。
図3および図5は、キャリヤ16の中心Oが第1ピニオン15(つまり入力軸11)に対して出力軸12と反対側にある状態を示しており、このとき入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量が最大になって無段変速機TのレシオはOD(オーバードライブ)状態になる。図4および図6は、キャリヤ16の中心Oが第1ピニオン15(つまり入力軸11)に対して出力軸12と同じ側にある状態を示しており、このとき入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量がゼロになって無段変速機TのレシオはGN(ギヤドニュートラル)状態になる。
図5に示すOD状態で、エンジンEで入力軸11を回転させるとともに、入力軸11と同速度で変速アクチュエータ14の回転軸14aを回転させると、入力軸11、回転軸14a、キャリヤ16、第1ピニオン15、2個の第2ピニオン17,17および偏心ディスク18が一体になった状態で、入力軸11を中心に反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。図5(a)から図5(b)を経て図5(c)の状態へと回転する間に、偏心ディスク18の外周にリング部19bをボールベアリング20を介して相対回転自在に支持されたコネクティングロッド19は、そのロッド部19aの先端にピン19cで枢支された揺動リンク22を反時計方向(矢印B参照)に回転させる。図5(a)および図5(c)は、揺動リンク22の矢印B方向の回転の両端を示している。
このようにして揺動リンク22が矢印B方向に回転すると、ワンウェイクラッチ21の揺動リンク22および出力軸12間の楔状の空間にローラ25が噛み込み、揺動リンク22の回転が出力軸12を介して出力軸12に伝達されるため、出力軸12は反時計方向(矢印C参照)に回転する。
入力軸11および第1ピニオン15が更に回転すると、第1ピニオン15および第2ピニオン17,17にリングギヤ18aを噛合させた偏心ディスク18が反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。図5(c)から図5(d)を経て図5(a)の状態へと回転する間に、偏心ディスク18の外周にリング部19bをボールベアリング20を介して相対回転自在に支持されたコネクティングロッド19は、そのロッド部19aの先端にピン19cで枢支された揺動リンク22を時計方向(矢印B′参照)に回転させる。図5(c)および図5(a)は、揺動リンク22の矢印B′方向の回転の両端を示している。
このようにして揺動リンク22が矢印B′方向に回転すると、揺動リンク22の内周面と出力軸12の外周面との間の楔状の空間からローラ25がエンゲージスプリング24を圧縮しながら押し出されることで、揺動リンク22が出力軸12に対してスリップして出力軸12は回転しない。
以上のように、揺動リンク22が往復回転したとき、揺動リンク22の回転方向が反時計方向(矢印B参照)のときだけ出力軸12が反時計方向(矢印C参照)に回転するため、出力軸12は間欠回転することになる。
図6は、GN状態で無段変速機Tを運転するときの作用を示すものである。このとき、入力軸11の位置は偏心ディスク18の中心に一致しているので、入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量はゼロになる。この状態でエンジンEで入力軸11を回転させるとともに、入力軸11と同速度で変速アクチュエータ14の回転軸14aを回転させると、入力軸11、回転軸14a、キャリヤ16、第1ピニオン15、2個の第2ピニオン17,17および偏心ディスク18が一体になった状態で、入力軸11を中心に反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。しかしながら、偏心ディスク18の偏心量がゼロであるため、コネクティングロッド19の往復運動のストロークもゼロになり、出力軸12は回転しない。
従って、変速アクチュエータ14を駆動してキャリヤ16の位置を図3のOD状態と図4のGN状態との間に設定すれば、ゼロレシオおよび所定レシオ間の任意のレシオでの運転が可能になる。
無段変速機Tは、並置された4個の変速ユニットUの偏心ディスク18の位相が相互に90°ずつずれているため、4個の変速ユニットUが交互に駆動力を伝達することで、つまり4個のワンウェイクラッチ21の何れかが必ず係合状態にあることで、出力軸12を連続回転させることができる。
さて、ワンウェイクラッチ21が係合して揺動リンク22から出力軸12に駆動力を伝達するとき、揺動リンク22の内周面22aおよび出力軸12の外周面12a間に挟まれたローラ25の軸方向端部に大きなエッジロードが作用する。
しかしながら、図11(a)、(b)に示すように、クラウニングを施さずに、剛性低減部930(溝)を有する実施形態の構成によれば、ローラの軸方向端部に加わるエッジロードを低減し、かつ、低負荷時におけるローラの有効接触長さを確保してローラの斜行抵抗力(ローラスキュータフネス)を向上させることが可能になる。
それに対し、図11(c)、(d)に示す比較例1の構成では、ローラの軸方向端部に加わるエッジロードを低減させることはできない。また、図11(e)、(f)に示す比較例2の構成では、ローラの軸方向端部に加わるエッジロードの分布は低減されるものの、クラウニングがローラの両端部に施されているため、比較例2の構成ではローラの斜行抵抗力(ローラスキュータフネス)は低下し、ローラ25が出力軸12上を転がる際、斜行しやすくなる。ローラ25が斜行したまま、ワンウェイクラッチ21が係合状態になると、接触面圧が高くなり、ローラ25の軸方向端部に加わるエッジロードが局部的に増加する可能性がある。
以上のように、本実施形態によれば、クラウニングを施さずに、ワンウェイクラッチ21のローラの軸方向端部に発生するエッジロードを低減することが可能となり、ローラ25のエッジロードを低減してローラ25の耐久性を高めることができる。
また、上述のように揺動リンク22と出力軸12との間にスプリング24で付勢された多数のローラ25を配置したワンウェイクラッチ21は、その係合時に揺動リンク22と出力軸12とで形成される楔状の空間にローラ25が噛み込んでトルク伝達を行うようになっている。ワンウェイクラッチ21に過大なトルクが入力し、揺動リンク22および出力軸12とローラ25との間に作用する摩擦でローラを噛み込み位置に保持しようとする荷重よりも、楔状の空間からロータを押し出そうとする荷重の方が大きくなると、楔状の空間からローラ25が弾き出されるポップアウト現象が発生する場合がある。仮にワンウェイクラッチ21でポップアウト現象が発生した場合であっても、本実施形態にかかるワンウェイクラッチ21を備えた車両用動力伝達装置によれば、ローラの軸方向端部に加わるエッジロードを低減し、かつ、低負荷時におけるローラの有効接触長さを確保してローラ25の斜行抵抗力を向上させることが可能である。このため、本実施形態の車両用動力伝達装置によれば、ローラの耐久性を維持し、ローラの損傷による駆動力伝達性能の低下を防ぎ、商品性低下を防止することが可能になる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。例えば、本発明のワンウェイクラッチの用途は実施形態の無段変速機Tに限定されるものではない。また実施形態では揺動リンク22をワンウェイクラッチ21のアウター部材として利用し、出力軸12をワンウェイクラッチ21のインナー部材として利用しているが、アウター部材およびインナー部材をワンウェイクラッチ21に専用の部材として設けても良い。また本発明の駆動源は実施の形態のエンジンEに限定されず、モータ・ジェネレータのような他種の駆動源であっても良い。
11・・・入力軸、12・・・出力軸(インナー部材)、
12a・・・内周面、18・・・偏心ディスク(偏心部材)、
19・・・コネクティングロッド、21・・・ワンウェイクラッチ、
22・・・揺動リンク(アウター部材)、22a・・・外周面、
24・・・エンゲージスプリング、25・・・ローラ、
E・・・エンジン(駆動源)、U・・・変速ユニット

Claims (5)

  1. 環状のアウター部材(22)と、前記アウター部材(22)の内部に同軸に配置されたインナー部材(12)と、前記アウター部材(22)の内周面(22a)および前記インナー部材(12)の外周面(12a)間に配置された複数のローラ(25)と、前記複数のローラ(25)の各々に当接して円周方向一方へ付勢する複数のエンゲージスプリング(24)とを備え、前記アウター部材(22)および前記インナー部材(12)の所定方向への相対回転により前記ローラ(25)を前記アウター部材(22)の内周面(22a)および前記インナー部材(12)の外周面(12a)間に噛み込ませて駆動力を伝達するワンウェイクラッチ(21)であって、
    前記アウター部材(22)は、前記ローラ(25)の端部と軸方向においてオーバーラップする位置に、前記ローラ(25)の端部と前記アウター部材(22)との当接面に対する剛性を低減させる剛性低減部(930)を備えることを特徴とするワンウェイクラッチ。
  2. 前記ローラ(25)の端部と前記アウター部材(22)の内周面とは当接するように設けられていることを特徴とする請求項1に記載のワンウェイクラッチ。
  3. 前記剛性低減部(930)は、前記アウター部材(22)の側面に設けられた溝で構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のワンウェイクラッチ。
  4. 前記インナー部材(12)の外周側から前記アウター部材(22)の内周側を、保持部(910)で支持される転動体(37)を介して回転可能に支持するワンウェイクラッチ軸受(34)を更に備え、
    前記保持部(910)の少なくとも一部は前記溝の内部に位置するように設けられていることを特徴とする請求項3に記載のワンウェイクラッチ。
  5. 請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載のワンウェイクラッチを備えた車両用動力伝達装置であって、
    駆動源(E)に接続された入力軸(11)の回転を変速して出力軸(12)に伝達する変速ユニット(U)が、
    前記入力軸(11)の軸線からの偏心量が可変であって該入力軸(11)と共に回転する偏心部材(18)と、前記出力軸(12)に相対回転自在に支持された揺動リンク(22)と、前記偏心部材(18)および前記揺動リンク(22)を接続するコネクティングロッド(19)と、前記出力軸(12)および前記揺動リンク(22)間に配置された前記ワンウェイクラッチ(21)と
    を備えることを特徴とする車両用動力伝達装置。
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