JP6112661B2 - 車両用動力伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動源に接続された入力軸の回転を変速して出力軸に伝達する複数のクランク式の変速ユニットを備える車両用動力伝達装置に関する。
電動機の回転子を固定子に回転自在に支持するために、回転子の軸を固定子に支持するラジアルボールベアリングのアウターレースに、一方のレースを回転子に固定したスラストボールベアリングの他方のレースを当接させたものが、下記特許文献1により公知である。
実開平3−3155号公報
ところで、複数のクランク式の変速ユニットを備える車両用動力伝達装置の出力軸の周辺には、出力軸をミッションケースに支持するベアリングに加えて、複数の変速ユニットの揺動リンクの軸方向両側を出力軸に支持する各一対のベアリングが必要になり、これら多数のベアリングを出力軸の外周に配置するために部品点数が増加したり車両用動力伝達装置の軸方向寸法が大型化したりする問題があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、クランク式の変速ユニットを有する車両用動力伝達装置の出力軸の周辺のベアリングの部品点数を削減することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、駆動源に接続された入力軸の回転を変速して出力軸に伝達する複数の変速ユニットを軸方向に並置し、前記変速ユニットの各々は、前記入力軸の軸線からの偏心量が可変であって該入力軸と共に回転する偏心部材と、前記出力軸に相対回転自在に支持された揺動リンクと、前記入力軸および前記揺動リンク間に配置されたワンウェイクラッチと、前記偏心部材および前記揺動リンクを接続するコネクティングロッドとを備える車両用動力伝達装置であって、前記出力軸をミッションケースに支持する出力軸支持ベアリングと、前記揺動リンクを前記出力軸に支持する揺動リンク支持ベアリングとを備え、前記ワンウェイクラッチのローラに当接する前記揺動リンクの内周面側の幅を、前記ローラに当接する前記出力軸の外周面側の幅よりも小さくすることで、前記揺動リンクの内周面側に形成された空間を利用して前記揺動リンク支持ベアリングが配置され、前記出力軸支持ベアリングの内輪と、該内輪に隣接する前記揺動リンク支持ベアリングの内輪とは一体に形成されるとともに、前記出力軸支持ベアリングの外輪と、該外輪に隣接する前記揺動リンク支持ベアリングの外輪とは別体に形成されて相対回転することを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記出力軸支持ベアリングはローラを備えるローラベアリングであり、その内輪は、前記ローラが転動する第1部材と、前記第1部材の軸方向両側に配置されて前記ローラに端面を支持する一対の第2部材とを備え、前記第2部材は前記揺動リンク支持ベアリングの内輪と一体に形成されることを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項2の構成に加えて、前記一対の第2部材の少なくとも一方と前記第1部材との間に、前記内輪を径方向に貫通する潤滑溝を形成したことを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
尚、実施の形態の偏心ディスク18は本発明の偏心部材に対応し、実施の形態のボールベアリング27およびローラベアリング28は本発明の出力軸支持ベアリングに対応し、実施の形態のアンギュラボールベアリング34,34′は本発明の揺動リンク支持ベアリングに対応し、実施の形態のエンジンEは本発明の駆動源に対応する。
請求項1の構成によれば、駆動源に接続された入力軸と一体に偏心部材が回転すると、偏心部材に一端を接続されたコネクティングロッドが往復運動し、コネクティングロッドの他端に接続された揺動リンクが往復揺動する。出力軸および揺動リンク間に配置されたワンウェイクラッチが、揺動リンクが一方向に揺動したときに係合して他方向に揺動したときに係合解除することで、入力軸の回転が出力軸に間欠的に伝達される。複数の変速ユニットが時間差をもって交互に駆動力を伝達することで、出力軸は連続的に回転する。偏心部材の偏心量を変化させると、コネクティングロッドの往復運動のストロークが変化して揺動リンクの揺動運動のストロークが変化することで、出力軸の回転角が変化して入力軸および出力軸間の変速比が変更される。
ワンウェイクラッチのローラに当接する揺動リンクの内周面側の幅を、ローラに当接する出力軸の外周面側の幅よりも小さくしたので、揺動リンクの内周面側および出力軸の外周面側で荷重が同時に限界荷重に達するようにしてローラの耐久性を確保することができ、しかも揺動リンクの内周面側に形成された空間を利用して揺動リンク支持ベアリングが配置されるので、無段変速機の軸方向寸法の短縮が可能になる。
出力軸をミッションケースに支持する出力軸支持ベアリングと、揺動リンクを出力軸に支持する揺動リンク支持ベアリングとを備え、出力軸支持ベアリングの内輪と、該内輪に隣接する揺動リンク支持ベアリングの内輪とは一体に形成されるので、出力軸支持ベアリングの内輪および揺動リンク支持ベアリングの内輪を別部材で構成する場合に比べて、部品点数を削減して車両用動力伝達装置の軸方向寸法を小型化することができるだけでなく、出力軸支持ベアリングおよび揺動リンク支持ベアリングの同軸性および剛性を高めることができる。
また請求項2の構成によれば、出力軸支持ベアリングはローラを備えるローラベアリングであり、その内輪は、ローラが転動する第1部材と、第1部材の軸方向両側に配置されてローラに端面を支持する一対の第2部材とを備え、第2部材は揺動リンク支持ベアリングの内輪と一体に形成されるので、従来は二つの部材で構成されていた内輪が三つの部材になって部品点数が一つ増加するが、隣接する二つの揺動リンク支持ベアリングの内輪が不要になることで、トータルで部品点数を一つ削減することができる。
また請求項3の構成によれば、一対の第2部材の少なくとも一方と第1部材との間に、内輪を径方向に貫通する潤滑溝を形成したので、潤滑溝を介して出力軸支持ベアリングのローラに潤滑油を供給できるだけでなく、潤滑溝を容易に形成することができる。
車両用動力伝達装置のスケルトン図。 図1の2部詳細図。 図2の3−3線断面図(OD状態)。 図2の3−3線断面図(GN状態)。 OD状態での作用説明図。 GN状態での作用説明図。 図2の7部詳細図。 図7の8部拡大図。 図8の9−9線断面図。 図7の10部拡大図。 図8の11方向拡大矢視図。 アンギュラボールベアリングのローラに作用する荷重の説明図。
以下、図1〜図12に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1に示すように、エンジンEの駆動力を左右の車軸10,10を介して駆動輪W,Wに伝達する車両用動力伝達装置は、クランク式の無段変速機TおよびディファレンシャルギヤDを備える。
次に、図2〜図6に基づいて無段変速機Tの構造を説明する。
図2および図3に示すように、本実施の形態の無段変速機Tは同一構造を有する複数個(実施の形態では6個)の変速ユニットU…を軸方向に重ね合わせたもので、それらの変速ユニットU…は平行に配置された共通の入力軸11および共通の出力軸12を備えており、入力軸11の回転が減速または増速されて出力軸12に伝達される。
以下、代表として一つの変速ユニットUの構造を説明する。エンジンEに接続されて回転する入力軸11は、電動モータのような変速アクチュエータ14の中空の回転軸14aの内部を相対回転自在に貫通する。変速アクチュエータ14のロータ14bは回転軸14aに固定されており、ステータ14cはケーシングに固定される。変速アクチュエータ14の回転軸14aは、入力軸11と同速度で回転可能であり、かつ入力軸11に対して異なる速度で相対回転可能である。
変速アクチュエータ14の回転軸14aを貫通した入力軸11には第1ピニオン15が固定されており、この第1ピニオン15を跨ぐように変速アクチュエータ14の回転軸14aにクランク状のキャリヤ16が接続される。第1ピニオン15と同径の2個の第2ピニオン17,17が、第1ピニオン15と協働して正三角形を構成する位置にそれぞれピニオンピン16a,16aを介して支持されており、これら第1ピニオン15および第2ピニオン17,17に、円板形の偏心ディスク18の内部に偏心して形成されたリングギヤ18aが噛合する。偏心ディスク18の外周面に、コネクティングロッド19のロッド部19aの一端に設けたリング部19bがボールベアリング20を介して相対回転自在に嵌合する。
6個の変速ユニットU…はクランク状のキャリヤ16を共有しているが、キャリヤ16に第2ピニオン17,17を介して支持される偏心ディスク18の位相は各々の変速ユニットUで60°ずつ異なっている。
出力軸12の外周に設けられたワンウェイクラッチ21は、コネクティングロッド19のロッド部19aにピン19cを介して枢支された揺動リンク22の内周部をアウター部材とし、出力軸12の外周部をインナー部材とするもので、アウター部材およびインナー部材間に形成された楔状の空間に、エンゲージスプリング24…で付勢された複数のローラ25…を備える。
次に、図7〜図11に基づいて、出力軸12の周辺の構造を説明する。尚、図3〜図6においてワンウェイクラッチ21は模式的に図示されており、その実際の構造は図7〜図11に示されている。
出力軸12は、軸方向両端部がミッションケース26に一対のボールベアリング27,27を介して支持されるとともに、軸方向中央部がミッションケース26にローラベアリング28を介して支持される。従って、ローラベアリング28の右側に3個の変速ユニットU…が配置され、ローラベアリング28の左側に3個の変速ユニットU…が配置されることになる。このように、出力軸12を軸方向両端部および軸方向中央部の3カ所で支持することにより、その撓みを低減することができる。
出力軸12の外周に支持されるワンウェイクラッチ21は、揺動リンク22の円形の内周面22aと、出力軸12の波状に屈曲する外周面12aとの間に12個のローラ25…を配置したものであり、揺動リンク22の外周に設けた突出部22b,22bにピン19cおよびクリップ29,29を介してコネクティングロッド19が接続される。
ワンウェイクラッチ21は、ローラ25…を付勢するエンゲージスプリング24…を支持するためのケージ31を備える。ケージ31は円環状の板材からなる一対の環状部材32,32と、周方向に等間隔で配置されて一対の環状部32,32を相互に接続する12本のスプリング支持ロッド33…とで構成され、一対の環状部材32,32が12個のローラ25…の軸方向両側に配置され、12本のスプリング支持ロッド33…が12個のローラ25…間に配置される。環状部材32の内周部は波状に形成されており、それが出力軸12の波状の外周面12aに凹凸係合することで、ケージ31は出力軸12に相対回転不能に結合される。
エンゲージスプリング24は1枚の弾性板材を断面S字状に屈曲させたもので、その一端側がケージ31のスプリング支持ロッド33に溶接等で固定される。
また揺動リンク22および出力軸12の間には、ローラ25…の軸方向両側に位置する複列のアンギュラボールベアリング34…が配置されており、これらのアンギュラボールベアリング34…によって揺動リンク22および出力軸12が同芯状態を維持しながら相対回転可能に接続される。各アンギュラボールベアリング34は外輪35,35および内輪36間に複数のボール37…を2列に配置したものであり、外輪35,35は揺動リンク22,22の軸方向端部に一体に形成され、共通の内輪36は別部材で構成されて出力軸12の外周に固定される。
アンギュラボールベアリング34の内輪36の外周面の軸方向両端部には、ボール37…を収納する凹部36a…が2列に配置される(図11参照)。それらの凹部36a…は内輪36の外周面の軸方向端面に開放するように形成され、かつ軸方向一方の列の凹部36a…と、軸方向他方の列の凹部36a…とは、互い違いに配置される。
このように、各ボール37毎に、それを収納する凹部36aを形成したので、耐久性においてネックとなるリテーナが不要になり、部品点数が削減されるだけでなくアンギュラボールベアリング34の耐久性が向上する。しかもリテーナの廃止によりボール37…を密に配置することが可能になり、アンギュラボールベアリング34の容量が増加する。また一般的な内輪36の環状溝内にボール37を配置するものに比べ、ボール37と凹部36aとの接触面積が増加するため、同一入力荷重に対するボール37の最大面圧が減少し、耐久性の向上およびアンギュラボールベアリング34の小型化が可能になる。
尚、2列の凹部36a…を互い違いに配置する代わりに、相互に対向するように同位相で配置しても良い。ただし凹部36a…を互い違いに配置すれば、内輪36の軸方向寸法を短縮することができる。
アンギュラボールベアリング34とケージ31の一方の環状部材32との間にアキシャルスプリング38が配置されており、アキシャルスプリング38の内周から突出する複数の突起38a…が、前記環状部材32の内周の凹部32a…間を通過してローラ25…の端面に弾発的に当接する。
揺動リンク22…を支持するアンギュラボールベアリングには、上述した複列のアンギュラボールベアリング34…以外に、出力軸12を支持するボールベアリング27,27あるいはローラベアリング28に隣接して配置される単列のアンギュラボールベアリング34′がある。出力軸12を支持するボールベアリング27は、ミッションケース26に支持された外輪40と、出力軸12に支持された内輪41と、外輪40および内輪41間に配置された複数のボール42…とを備えており、その内輪41は単列のアンギュラボールベアリング34′の内輪36′と同一部材で構成される。
また出力軸12を支持するローラベアリング28は、ミッションケース26に支持された外輪43と、出力軸12に支持された内輪44と、外輪43および内輪44間に配置された複数のローラ45…とを備える。内輪44は、軸方向中央に位置してローラ45…の外周面を支持する第1部材44aと、第1部材44aの軸方向両側に結合されてローラ45…の両端面を支持する一対の第2部材44b,44bとからなり、第1部材44aに当接する第2部材44b,44bの割り面には内輪44を径方向に貫通する複数の潤滑溝44c…が形成される。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用を説明する。
先ず、無段変速機Tの一つの変速ユニットUの作用を説明する。変速アクチュエータ14の回転軸14aを入力軸11に対して相対回転させると、入力軸11の軸線L1まわりにキャリヤ16が回転する。このとき、キャリヤ16の中心O、つまり第1ピニオン15および2個の第2ピニオン17,17が成す正三角形の中心は入力軸11の軸線L1まわりに回転する。
図3および図5は、キャリヤ16の中心Oが第1ピニオン15(つまり入力軸11)に対して出力軸12と反対側にある状態を示しており、このとき入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量が最大になって無段変速機TのレシオはOD(オーバードライブ)状態になる。図4および図6は、キャリヤ16の中心Oが第1ピニオン15(つまり入力軸11)に対して出力軸12と同じ側にある状態を示しており、このとき入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量がゼロになって無段変速機TのレシオはGN(ギヤドニュートラル)状態になる。
図5に示すOD状態で、エンジンEで入力軸11を回転させるとともに、入力軸11と同速度で変速アクチュエータ14の回転軸14aを回転させると、入力軸11、回転軸14a、キャリヤ16、第1ピニオン15、2個の第2ピニオン17,17および偏心ディスク18が一体になった状態で、入力軸11を中心に反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。図5(A)から図5(B)を経て図5(C)の状態へと回転する間に、偏心ディスク18の外周にリング部19bをボールベアリング20を介して相対回転自在に支持されたコネクティングロッド19は、そのロッド部19aの先端にピン19cで枢支された揺動リンク22を反時計方向(矢印B参照)に回転させる。図5(A)および図5(C)は、揺動リンク22の前記矢印B方向の回転の両端を示している。
このようにして揺動リンク22が矢印B方向に回転すると、ワンウェイクラッチ21の揺動リンク22および出力軸12間の楔状の空間にローラ25…が噛み込み、揺動リンク22の回転が出力軸12を介して出力軸12に伝達されるため、出力軸12は反時計方向(矢印C参照)に回転する。
入力軸11および第1ピニオン15が更に回転すると、第1ピニオン15および第2ピニオン17,17にリングギヤ18aを噛合させた偏心ディスク18が反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。図5(C)から図5(D)を経て図5(A)の状態へと回転する間に、偏心ディスク18の外周にリング部19bをボールベアリング20を介して相対回転自在に支持されたコネクティングロッド19は、そのロッド部19aの先端にピン19cで枢支された揺動リンク22を時計方向(矢印B′参照)に回転させる。図5(C)および図5(A)は、揺動リンク22の前記矢印B′方向の回転の両端を示している。
このようにして揺動リンク22が矢印B′方向に回転すると、揺動リンク22の内周面と出力軸12の外周面との間の楔状の空間からローラ25…がエンゲージスプリング24…を圧縮しながら押し出されることで、揺動リンク22が出力軸12に対してスリップして出力軸12は回転しない。
以上のように、揺動リンク22が往復回転したとき、揺動リンク22の回転方向が反時計方向(矢印B参照)のときだけ出力軸12が反時計方向(矢印C参照)に回転するため、出力軸12は間欠回転することになる。
図6は、GN状態で無段変速機Tを運転するときの作用を示すものである。このとき、入力軸11の位置は偏心ディスク18の中心に一致しているので、入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量はゼロになる。この状態でエンジンEで入力軸11を回転させるとともに、入力軸11と同速度で変速アクチュエータ14の回転軸14aを回転させると、入力軸11、回転軸14a、キャリヤ16、第1ピニオン15、2個の第2ピニオン17,17および偏心ディスク18が一体になった状態で、入力軸11を中心に反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。しかしながら、偏心ディスク18の偏心量がゼロであるため、コネクティングロッド19の往復運動のストロークもゼロになり、出力軸12は回転しない。
従って、変速アクチュエータ14を駆動してキャリヤ16の位置を図3のOD状態と図4のGN状態との間に設定すれば、ゼロレシオおよび所定レシオ間の任意のレシオでの運転が可能になる。
無段変速機Tは、並置された6個の変速ユニットU…の偏心ディスク18…の位相が相互に60°ずつずれているため、6個の変速ユニットU…が交互に駆動力を伝達することで、つまり6個のワンウェイクラッチ21…の何れかが必ず係合状態にあることで、出力軸12を連続回転させることができる。
さて、図7に示すように、出力軸12の外周には、2個のボールベアリング27,27と、1個のローラベアリング28と、4個の複列のアンギュラボールベアリング34…と、4個の単列のアンギュラボールベアリング34′…とが配置されるため、それら合計15個のベアリングによって無段変速機Tの軸方向寸法が増加する虞がある。
しかしながら、一対のボールベアリング27,27の内輪41,41と、それに隣接する2個の単列のアンギュラボールベアリング34′,34′の内輪36′,36′とを一部材で構成し(図8参照)、かつローラベアリング28の内輪44の一対の第2部材44b,44bと、それらに隣接する2個の単列のアンギュラボールベアリング34′,34′の内輪36′,36′とを一部材で構成したので(図10参照)、部品点数を減少させてコストを削減できるだけでなく、無段変速機Tの軸方向寸法を小型化することができる。またボールベアリング27,27およびローラベアリング28に対する単列のアンギュラボールベアリング34′…の同軸性を高めるとともに、それらの内輪41,44,44,36′…を一体化して剛性を高めることで、出力軸12および揺動リンク22…を強固に支持することができる。
特に、ローラベアリング28は、通常は2分割される内輪44を、1個の第1部材44aおよび2個の第2部材44b,44bに3分割したために部品点数が1個増加しているが、第2部材44b,44bを隣接する2個の単列のアンギュラボールベアリング34′,34′の内輪36′,36′と一体に形成したことで部品点数が2個減少し、トータルで部品点数を1個減少させることができる。しかも第1部材44aおよび第2部材44b,44bの合わせ面に潤滑溝44c…を形成したので、潤滑溝44c…の加工が容易になるだけでなく、潤滑溝44c…を通してローラ45…に潤滑油を供給して潤滑効果を高めることができる。
また、図8に示すように、ワンウェイクラッチ21のローラ25は、出力軸12の外周面12aに幅Wi(つまりローラ25の全長)にわたって当接するのに対し、揺動リンク22の内周面22aに前記幅Wiよりも小さい幅Woで当接する。
図12(A)に模式的に示すように、凸面であるローラ25の外周面は、凸面である出力軸12の外周面と、凹面である揺動リンク22の内周面22aとに当接するが、その当接部に発生するヘルツ応力は、凸面どうしの当接部、つまり出力軸12の外周面において大きくなり、凸面と凹面との当接部、つまり揺動リンク22の内周面において小さくなる。
図12(B)に示すように、ローラ25に作用する荷重の軸方向の分布は、その両端のエッジ部において急激に増加するが(エッジロード)、図12(C)に示すように、ローラ25の軸方向両端部にクラウニングを施すことで、エッジロードを低減することが可能である。無段変速機Tの軸方向寸法を小型化するためにローラ25の軸方向寸法を小型化すると、凸面である出力軸12の外周面に当接するローラ25の軸方向外端の荷重が最初に限界荷重を超えてしまうため、出力軸12の外周面側の荷重によってローラ25の軸方向寸法の最小値が決まることになる。
上述のようにしてローラ25の軸方向寸法の最小値を決めた場合、揺動リンク22の内周面側の荷重は限界荷重に達しておらず、若干の余裕が存在する。本実施の形態では、図8および図12(D)に示すように、ローラ25に当接する揺動リンク22の内周面側の幅Woを、ローラ25に当接する出力軸12の外周面側の幅Wiよりも小さくすることで、揺動リンク22の内周面側および出力軸12の外周面側で荷重が同時に限界荷重に達するように設定している。これにより、ローラ25の耐久性を確保しながら、ローラ25に当接する揺動リンク22の内周面側の幅Woを最小限に抑え、そこに形成された空間を利用してアンギュラボールベアリング34…,34′…を配置することで、無段変速機Tの軸方向寸法の短縮が可能になる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態の無段変速機Tは6個の変速ユニットUを備えているが、変速ユニットUの数は6個に限定されるものではない。
また本発明の揺動リンク支持ベアリングは実施の形態のアンギュラギュラボールベアリング34′に限定されず、ボールベアリングやローラベアリングのような他種のベアリングであっても良い。
また本発明の出力軸支持ベアリングは実施の形態のボールベアリング27やローラベアリング28に限定されず、ニードルベアリングのような他種のベアリングであっても良い。
また実施の形態ではローラベアリング28の内輪44の一対の第2部材44bに潤滑溝44cを形成しているが、一方の第2部材44bだけに潤滑溝44cを形成したり、第1部材44aの一方の端面あるいは両方の端面に潤滑溝44cを形成したりすることができる。
また本発明の駆動源は実施の形態のエンジンEに限定されず、モータ・ジェネレータのような他種の駆動源であっても良い。
11 入力軸
12 出力軸
18 偏心ディスク(偏心部材)
19 コネクティングロッド
21 ワンウェイクラッチ
22 揺動リンク
25 ローラ
26 ミッションケース
27 ボールベアリング(出力軸支持ベアリング)
28 ローラベアリング(出力軸支持ベアリング)
34 アンギュラボールベアリング(揺動リンク支持ベアリング)
34′ アンギュラボールベアリング(揺動リンク支持ベアリング)
35 揺動リンク支持ベアリングの外輪
36′ 内輪
40 外輪
41 内輪
43 外輪
44 内輪
44a 第1部材
44b 第2部材
44c 潤滑溝
45 ローラ
E エンジン(駆動源)
U 変速ユニット
Wi ローラに当接する出力軸の外周面側の幅
Wo ローラに当接する揺動リンクの内周面側の幅

Claims (3)

  1. 駆動源(E)に接続された入力軸(11)の回転を変速して出力軸(12)に伝達する複数の変速ユニット(U)を軸方向に並置し、
    前記変速ユニット(U)の各々は、前記入力軸(11)の軸線からの偏心量が可変であって該入力軸(11)と共に回転する偏心部材(18)と、前記出力軸(12)に相対回転自在に支持された揺動リンク(22)と、前記出力軸(12)および前記揺動リンク(22)間に配置されたワンウェイクラッチ(21)と、前記偏心部材(18)および前記揺動リンク(22)を接続するコネクティングロッド(19)とを備える車両用動力伝達装置であって、
    前記出力軸(12)をミッションケース(26)に支持する出力軸支持ベアリング(27,28)と、前記揺動リンク(22)を前記出力軸(12)に支持する揺動リンク支持ベアリング(34,34′)とを備え、前記ワンウェイクラッチ(21)のローラ(25)に当接する前記揺動リンク(22)の内周面側の幅(Wo)を、前記ローラ(25)に当接する前記出力軸(12)の外周面側の幅(Wi)よりも小さくすることで、前記揺動リンク(22)の内周面側に形成された空間を利用して前記揺動リンク支持ベアリング(34,34′)が配置され、前記出力軸支持ベアリング(27,28)の内輪(41,44)と、該内輪(41,44)に隣接する前記揺動リンク支持ベアリング(34′)の内輪(36′)とは一体に形成されるとともに、前記出力軸支持ベアリング(27,28)の外輪(40,43)と、該外輪(40,43)に隣接する前記揺動リンク支持ベアリング(34′)の外輪(35)とは別体に形成されて相対回転することを特徴とする車両用動力伝達装置。
  2. 前記出力軸支持ベアリング(28)はローラ(45)を備えるローラベアリングであり、その内輪(44)は、前記ローラ(45)が転動する第1部材(44a)と、前記第1部材(44a)の軸方向両側に配置されて前記ローラ(45)に端面を支持する一対の第2部材(44b)とを備え、前記第2部材(44b)は前記揺動リンク支持ベアリング(34′)の内輪(36′)と一体に形成されることを特徴とする、請求項1に記載の車両用動力伝達装置。
  3. 前記一対の第2部材(44b)の少なくとも一方と前記第1部材(44a)との間に、前記内輪(44)を径方向に貫通する潤滑溝(44c)を形成したことを特徴とする、請求項2に記載の車両用動力伝達装置。
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