JP2022115323A - 偏心揺動型歯車装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、潤滑不良や発熱の問題を低減できる偏心揺動型歯車装置を提供することを目的の一つとする。【解決手段】偏心揺動型歯車装置100は、揺動歯車12と、揺動歯車12を揺動させる偏心体22と、揺動歯車12と偏心体22との間に配置される偏心体軸受40と、を備える偏心揺動型歯車装置であって、偏心体軸受40は、周方向に複数配置された転動体42と、転動体42と転動体42の間に配置されるセパレータ44と、を有する。セパレータ44は、周方向に分割された複数のセパレータ分割体を有する。セパレータ分割体は、転動体42と転動体42の間に配置される複数のセパレータ本体と、複数のセパレータ本体の軸方向片側端を連結する連結体と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、偏心揺動型歯車装置に関する。
特許文献1には、入力軸の回転を減速して出力する差動減速機が記載されている。特許文献1に記載の差動減速機は、偏心部を有する入力軸と、内歯歯車に内接噛合する外歯歯車と、偏心部と外歯歯車との間に設けた偏心部用軸受と、外歯歯車を遊挿するピンとを備え、内歯歯車に対して外歯歯車が偏心運動する。外歯歯車の自転成分がピンを介して出力部に出力される。
特開2018-155264号公報
特許文献1に記載の減速機は、ころの外径を大きくして強度アップするために、偏心部用軸受として、複数のニードルからなる総ころのニードルベアリングが設けられている。しかし、総ころのニードルベアリングでは、隣り合うニードル同士が接触し、潤滑不良や発熱の問題を引き起こす問題がある。
本発明の目的は、このような課題に鑑みてなされたもので、潤滑不良や発熱の問題を低減できる偏心揺動型歯車装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の偏心揺動型歯車装置は、揺動歯車と、揺動歯車を揺動させる偏心体と、揺動歯車と偏心体との間に配置される偏心体軸受と、を備える偏心揺動型歯車装置であって、偏心体軸受は、周方向に複数配置された転動体と、転動体と転動体の間に配置されるセパレータと、を有する。セパレータは、周方向に分割された複数のセパレータ分割体を有する。セパレータ分割体は、転動体と転動体の間に配置される複数のセパレータ本体と、複数のセパレータ本体の軸方向片側端を連結する連結体と、を有する。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、潤滑不良や発熱の問題を低減できる偏心揺動型歯車装置を提供できる。
実施形態の偏心揺動型歯車装置の側面断面図である。 図1の拡大図である。 図1のセパレータと転動体を矢視Gから視た図である。 図1のセパレータと転動体を矢視Gから視た図である。 セパレータ分割体の変形例を示す図である。 セパレータ分割体の別の変形例を示す図である。 セパレータ分割体の別の変形例を示す図である。
以下、本発明を好適な実施形態をもとに各図面を参照しながら説明する。実施形態および変形例では、同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
また、共通点のある別々の構成要素には、符号の末尾に「A、B」等と大文字のアルファベットを付して区別し、総称するときはこれらを省略する。また、第1、第2などの序数を含む用語は多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、この用語によって構成要素が限定されるものではない。
先ず、実施形態に係る偏心揺動型歯車装置を想到するに至った背景から説明する。偏心揺動型歯車装置の揺動歯車と偏心体との間に配置される偏心体軸受について、軸受の負荷容量を上げるために、転動体の数を増やし、軸受空間を全て転動体で満たすことが考えられる。この場合、転動体で満たすと隣同士の転動体が接触し、高速回転条件下では潤滑不良や発熱の問題を引き起こすことが考えられる。
このため、転動体の数を減らし、保持器等を用いて隣り合う転動体の間に隙間を設けることが考えられる。しかし、従来の保持器を用いると、その分スペースが必要になり、結果として装置の小型化に不利になる。このため、片側からアクセスする櫛型の保持器を用いることが考えられる。この場合、転動体の位置を予め保持器のポケットに合わせて組み立てることとなり、組立作業が難しいという問題がある。
これらから、本発明者らは、各転動体の間に配置されるセパレータを有する構成を案出した。特に、このセパレータは、周方向に分割された複数のセパレータ分割体を有し、このセパレータ分割体は、転動体と転動体の間に配置される複数のセパレータ本体と、複数のセパレータ本体の軸方向片側端を連結する連結体とを有する。
この構成によれば、潤滑不良や発熱の問題を低減できるとともに、連結体から軸方向に延びる複数のセパレータ本体を有する櫛形のセパレータ分割体を周方向に組み合わせるので、組立が容易になる。また、セパレータ本体の反連結体側の側面に空間ができ、その空間を潤滑材溜まりとすることにより潤滑性をさらに向上できる。以下、実施形態を参照して詳述する。
[実施形態]
以下、図面を参照して、本発明の実施形態の偏心揺動型歯車装置100を説明する。図1は、偏心揺動型歯車装置100の側面断面図である。図2は、偏心体軸受40A、40Bの周辺を拡大して示す拡大図である。図2(A)と図2(B)とではセパレータ44の配置が異なる。
先に、偏心揺動型歯車装置100の全体構成を説明する。偏心揺動型歯車装置100は、揺動歯車12を揺動させることで揺動歯車12及び噛合歯車14の一方を自転させ、その自転成分を出力部材16から出力する偏心揺動型減速装置である。例えば、揺動歯車12が外歯歯車で、噛合歯車14が内歯歯車であってもよいし、揺動歯車12が内歯歯車で、噛合歯車14が外歯歯車であってもよい。噛合歯車14は、揺動歯車12と噛み合う歯車である。揺動歯車12及び噛合歯車14の一方は外歯歯車18であり、他方は外歯歯車18の外周側に配置される内歯歯車20である。本実施形態の偏心揺動型歯車装置100は、外歯歯車18を揺動歯車12とする外歯揺動タイプである。
偏心揺動型歯車装置100は、主に、前述の揺動歯車12及び噛合歯車14の他に、揺動歯車12を揺動させる偏心体22A、22Bを有する偏心体軸24と、揺動歯車12と偏心体22A、22Bの間に配置される偏心体軸受40A、40Bと、揺動歯車12の外周側に配置されるケーシング28と、を備える。この他に、外歯揺動タイプの偏心揺動型歯車装置100は、揺動歯車12に対して軸方向側部に配置されるキャリヤ30を備える。
本明細書では、偏心体軸24の回転中心線C2に沿った方向(矢印Xに沿った方向)を軸方向という。また、その回転中心線C2を円中心とする円の半径方向及び円周方向に関して、単に「径方向」、「周方向」という。本実施形態の偏心揺動型歯車装置100は偏心体軸受40に特徴があるが、先に周辺構造から説明する。
偏心体軸24は、駆動装置(不図示)から伝達される回転動力によって回転可能である。駆動装置は、例えば、モータ、ギヤモータ、エンジン等である。本実施形態の偏心揺動型歯車装置100は、内歯歯車20の中心部に偏心体軸24が設けられるセンタークランクタイプである。偏心揺動型歯車装置100は、内歯歯車20の中心軸線から径方向にオフセットした位置に複数の偏心体軸24が配置される振り分けタイプであってもよい。
偏心体軸24は、偏心体22A、22Bの他に、駆動装置から回転動力が伝達される軸体244を備える。偏心体22A、22Bは、軸体244と一体的に回転可能である。本実施形態の偏心体22A、22Bは、軸体244と同じ部材の一部として軸体244に一体的に設けられるが、その軸体244とは別体に設けられてもよい。
偏心体22A、22Bの軸心C1は、偏心体軸24の回転中心線C2に対して偏心している。偏心体22A、22Bは、その回転中心線C2周りに回転することで揺動歯車12を揺動させることが可能である。本実施形態の偏心揺動型歯車装置100は複数(詳しくは2個)の偏心体22A、22Bを備える。複数の偏心体22A、22Bは、軸方向一方側(図中左側)に配置される第1偏心体22Aと、軸方向他方側(図中右側)に配置される第2偏心体22Bとを含む。以下、説明の便宜から、軸方向一方側(図中左側)を反入力側といい、軸方向他方側(図中右側)を入力側という。隣り合う偏心体22A、22Bの偏心方向の位相はずれており、本実施形態では180°ずれている。偏心体22A、22Bの個数は特に限定されない。
偏心体軸24は、複数の偏心体22A、22Bの他に、偏心体22A、22Bの軸方向端部に一体的に設けられる突起部248を備える。突起部248は、偏心体22A、22Bと同じ部材の一部として、偏心体22A、22Bと一体的に設けられる。本実施形態の突起部248は、隣り合う偏心体22A、22Bに共通に設けられる。
突起部248は、偏心体軸24の外周面において径方向外側に突き出るように設けられる。詳しくは、突起部248は、隣り合う偏心体22A、22Bそれぞれの外周面から径方向外側に突き出るように設けられる。本実施形態の突起部248は、全周に亘って連続的に設けられる鍔状をなす。この他にも、突起部248は周方向に間隔を空けて間欠的に設けられてもよい。
突起部248は、突起部248と一体的に設けられる偏心体22A、22Bを転動する転動体42A、42Bの軸方向側面に直接または介在物を介して当接することにより、その転動体42A、42Bの軸方向の移動を規制している。本実施形態でいえば、突起部248は、突起部248と一体的に設けられる第1偏心体22Aを転動する第1転動体42Aに直接または介在物を介して当接することにより、第1転動体42Aの軸方向の移動を規制している。これとともに、突起部248は、突起部248と一体的に設けられる第2偏心体22Bを転動する第2転動体42Bに直接または介在物を介して当接することにより、第2転動体42Bの軸方向の移動を規制している。
なお、転動体42A、42Bに対して突起部248とは軸方向反対側には、偏心体22A、22Bとは別体の規制部材32が配置される。規制部材32は、ワッシャ、止め輪等である。転動体42A、42Bの突起部248とは軸方向反対側への移動は規制部材32によって規制される。
偏心体軸24は、偏心体軸24の軸方向側面に開口する中空部242と、中空部242によって形成される筒状部246と、を備える。中空部242は、軸方向に延びる孔によって構成される。本実施形態の中空部242は、偏心体軸24を軸方向に貫通する貫通孔によって構成される。この他にも、中空部242は、偏心体軸24を軸方向に貫通しない有底孔によって構成されてもよい。
揺動歯車12は、複数の偏心体22A、22Bのそれぞれに対応して個別に設けられ、偏心体軸受40A、40Bを介して対応する偏心体22A、22Bに回転自在に支持される。
偏心体軸受40A、40Bは、揺動歯車12と偏心体22A、22Bとの間において周方向に間隔を空けて配置される複数の転動体42A、42Bを備える。複数の転動体42A、42Bは、第1偏心体22Aの外周面を転動する第1転動体42Aと、第2偏心体22Bの外周面を転動する第2転動体42Bとを含む。本実施形態の転動体42A、42Bはころである。これにより、転動体42A、42Bを球体にする場合と比べ、偏心体軸受40A、40Bの負荷容量の向上を図れる。
本実施形態の偏心体軸受40A、40Bは、専用の内輪を備えていない。この代わりに、偏心体22A、22Bの外周面が内輪を兼ねており、その外周面に転動体42A、42Bが転動する転動面36が設けられる。本実施形態の偏心体軸受40A、40Bは専用の外輪を備えていない。この代わりに、揺動歯車12を軸方向に貫通する貫通孔38の内周面が外輪を兼ねており、その内周面を転動体42A、42Bが転動する。これにより、偏心揺動型歯車装置100の小型化を容易化できる。本実施形態の偏心体軸受40A、40Bは、複数の転動体42A、42Bの周方向の隙間を形成するためのセパレータ44を備えている。セパレータ44については後述する。
噛合歯車14を構成する内歯歯車20は、ケーシング28と一体化される。ケーシング28は、揺動歯車12等の偏心揺動型歯車装置100の他の構成部品を収容する。本実施形態のケーシング28は、複数のケーシング部材28aを組み合わせて構成される。内歯歯車20は、そのうちの一つのケーシング部材28aによって構成される。
本実施形態のキャリヤ30は、複数のキャリヤ部材30aを組み合わせて構成される。
出力部材16は、揺動歯車12及び噛合歯車14の一方の自転成分と同期して回転することで、その自転成分を被駆動装置に出力する。出力部材16は、内歯揺動タイプの場合は外歯歯車18となり、外歯揺動タイプの場合はケーシング28及びキャリヤ30の一方となる。本実施形態ではキャリヤ30が出力部材16となる。キャリヤ30が出力部材16となる場合は揺動歯車12(外歯歯車18)が自転する。これに対して、ケーシング28が出力部材16となる場合は噛合歯車14(内歯歯車20)が自転する。
偏心揺動型歯車装置100は、偏心体22A、22Bとは異なる箇所において偏心体軸24の外周側に配置される軸受50A、50Bを備える。軸受50A、50Bは、偏心体22A、22Bに対して反入力側においてキャリヤ30と偏心体軸24との間に配置される第1軸受50Aと、偏心体22A、22Bに対して入力側においてケーシング28と偏心体軸24との間に配置される第2軸受50Bとを含む。軸受50A、50Bは、玉軸受け等の転がり軸受である。軸受50A、50Bは、転動体の他に、専用の内輪及び外輪を備える。
以上の偏心揺動型歯車装置100の動作を説明する。駆動装置から偏心体軸24に回転動力が伝達されると、偏心体軸24が回転中心線C2周りに回転し、その偏心体22A、22Bによって揺動歯車12が揺動する。揺動歯車12が揺動すると、揺動歯車12と噛合歯車14の噛合位置が順次に周方向にずれる。この結果、偏心体軸24が一回転する毎に、揺動歯車12と噛合歯車14の歯数差に相当する分、揺動歯車12及び噛合歯車14の一方が出力部材16とともに自転する。偏心体軸24の回転は、揺動歯車12と噛合歯車14の歯数差に応じた減速比で減速されたうえで出力部材16を介して被駆動装置に出力される。
図3も参照して、セパレータ44を説明する。図3は、セパレータ44と転動体42とを矢視Gから視た図である。上述したように、本実施形態は、軸方向に隣接する第1偏心体22Aおよび第2偏心体22Bを有する。また、本実施形態は、第1偏心体22Aに対応する第1偏心体軸受40Aおよび第2偏心体22Bに対応する第2偏心体軸受40Bを有する。
第1偏心体軸受40Aおよび第2偏心体軸受40Bは、周方向に複数配置された転動体42と、転動体42と転動体42の間に配置されるセパレータ44とを有する。また、第1偏心体軸受40Aは、第1転動体42Aと、第1セパレータ44Aとを有する。第2偏心体軸受40Bは、第2転動体42Bと、第2セパレータ44Bとを有する。
図3に示すように、本実施形態のセパレータ44は、周方向に分割された複数のセパレータ分割体442を有する。このように、分割されたセパレータ分割体442を用いることにより、先に、セパレータ分割体442に転動体42を収容したユニットを組み立することができる。このユニットを周方向に組み合わせることで、偏心体軸受40を容易に組み立てすることができる。図3の例では、それぞれが3個の転動体42を収容するセパレータ分割体442が、周方向に5個並べられている。
図3に示すように、本実施形態のセパレータ分割体442は、転動体42と転動体42の間に配置される複数のセパレータ本体444と、複数のセパレータ本体444の軸方向片側端を連結する連結体446とを有する。この場合、セパレータ本体444を有することにより、転動体42同士の接触を防ぐことができ、接触時の発熱を減らせる。また、セパレータ本体444の片側端のみに連結体446を有するため、両側端に連結体を有する場合よりも、軸方向に薄くできる。また、軸方向で反連結体側に潤滑材の保持空間を確保できるため、潤滑性を向上できる。
転動体42を挟んで隣接するセパレータ本体444の周方向隙間は、径方向内端で転動体42の直径より狭く、径方向外端で転動体42の直径より広い。セパレータ本体444が径方向の内端側が下向で外端側が上向の姿勢にて、隣接するセパレータ本体444の間の収容空間に転動体42を保持できる。また、外端側から収容空間に転動体42を容易に入れることができる。
図3の例では、セパレータ本体444は径方向に延びる角柱形状を有する。セパレータ本体444の周方向幅は、径方向位置によって変化してもよいが、この例では一定幅を有する。また、セパレータ本体444の軸方向長さ(連結体446からの突出長さ)は、転動体42の軸方向長さより小さい。これにより、転動体42の反連結体側の軸方向端面を、規制部材32によって確実に規制することができる。図3の例では、連結体446は、中空円盤を周方向に5等分した扇形状を有する。一例として、セパレータ本体444と連結体446とは、樹脂成型により一体的に形成できる。
本実施形態では、図3に示すように、各セパレータ分割体442は、セパレータ本体444として、周方向端部に配置される端部セパレータ本体443と、端部セパレータ本体443間に配置される中間セパレータ本体445とを有する。図3の例では、各セパレータ分割体442は、3個の転動体42を収容するために、転動体の数より1個だけ多い4個のセパレータ本体444を有する。この例では、セパレータ分割体442は、2個の端部セパレータ本体443と、転動体の数より1個だけ少ない2個の中間セパレータ本体445を有する。
本実施形態では、図3に示すように、端部セパレータ本体443の周方向厚さは、中間セパレータ本体445の周方向厚さよりも小さい。この場合、端部セパレータ本体443の周方向厚さが大きい場合に比べて、周方向の空間を有効に利用できる。この例では、端部セパレータ本体443の周方向厚さは、中間セパレータ本体445の周方向厚さの半分よりも小さい。この場合、転動体42を周方向に概ね等間隔に保持できる。
本実施形態では、図3の円Hに示すように、端部セパレータ本体443は、周方向に隣接するセパレータ分割体442の端部セパレータ本体443と同じ転動体42の間に配置される。つまり、2個の端部セパレータ本体443が、2個の転動体42に挟まれている。この場合、周方向の空間を有効に利用できる。
セパレータ44において、軸方向において、複数のセパレータ本体444が連結される片側端を連結端といい、連結端とは反対側の端を反連結端という。連結端を入力側と反入力側のいずれに配置するかは、複数の偏心体軸受40それぞれにおいて、任意に決定できる。
図2(A)の例では、第1偏心体軸受40Aの第1セパレータ44Aおよび第2偏心体軸受40Bの第2セパレータ44Bは、第1偏心体軸受40Aおよび第2偏心体軸受40Bの軸方向内側で連結体446を対向させて配置されている。つまり、反連結端が軸方向外側を向くように配置されている。この場合、第1偏心体軸受40Aおよび第2偏心体軸受40Bの軸方向外側に潤滑材の保持空間を確保できる。
図2(B)の例では、第1偏心体軸受40Aの第1セパレータ44Aおよび第2偏心体軸受40Bの第2セパレータ44Bは、連結体446が第1偏心体軸受40Aおよび第2偏心体軸受40Bの軸方向外側に配置されている。つまり、反連結端が軸方向内側を向くように配置されている。この場合、第1偏心体軸受40Aおよび第2偏心体軸受40Bの軸方向内側に潤滑材の保持空間を確保できる。
図3では、すべてのセパレータ分割体442のセパレータ本体444の数が4である(換言すれば、同一形状のセパレータ分割体442のみが配置される)例を示したが、セパレータ本体444の数は、セパレータ分割体442ごとに異なっていてもよい。例えば、図4に示すように、セパレータ44は、第1セパレータ分割体442Aと、第1セパレータ分割体442Aとはセパレータ本体444の数が異なる第2セパレータ分割体442Bとを有してもよい。
図4に示すセパレータ44は、セパレータ本体444の数が4である第1セパレータ分割体442Aと、セパレータ本体444の数が3である第2セパレータ分割体442Bとを有する。図4の例では、第1セパレータ分割体442Aおよび第2セパレータ分割体442Bを3個ずつ含む。第2セパレータ分割体442Bは、セパレータ本体444の数および転動体42の収容数が異なる点で相違し、他の構成は第1セパレータ分割体442Aと同様である。セパレータ分割体442のセパレータ本体444の数は、2または6以上であってもよい。
図3では、端部セパレータ本体443の周方向外側面447が平坦である例を示したが、外側面447には、凹凸が設けられてもよい。図5に示すセパレータ分割体442は、端部セパレータ本体443の周方向外側面447に凸部448を有する。凸部448を有することにより、互いに隣接するセパレータ分割体442同士の間に隙間が形成され、この空間に潤滑材を保持できる。図5(A)に示すセパレータ分割体442は、片側の端部セパレータ本体443の外側面447に、径方向に離れた2個の凸部448を有する。図5(B)に示すセパレータ分割体442は、両端の端部セパレータ本体443の外側面447に、径方向に離れた2個の凸部448を有する。外側面447の凸部448の数は、1または3以上であってもよい。また、図7に示すように、外側面447に凸部448に代えて、凹部449を設けるようにしてもよい。
図3では、セパレータ本体444の周方向面が平坦である例を示したが、セパレータ本体444の周方向面は曲面であってもよい。図6に示すセパレータ分割体442は、セパレータ本体444の周方向面(転動体42に対向する面)449が、転動体42の外周面に沿った曲面である。この場合、転動体42を保持する機能が向上し、組立容易性が向上する。
以上のように構成された偏心揺動型歯車装置100の特徴を説明する。偏心揺動型歯車装置100は、揺動歯車12と、揺動歯車12を揺動させる偏心体22と、揺動歯車12と偏心体22との間に配置される偏心体軸受40と、を備える偏心揺動型歯車装置であって、偏心体軸受40は、周方向に複数配置された転動体42と、転動体42と転動体42の間に配置されるセパレータ44と、を有する。セパレータ44は、周方向に分割された複数のセパレータ分割体442を有する。セパレータ分割体442は、転動体42と転動体42の間に配置される複数のセパレータ本体444と、複数のセパレータ本体444の軸方向片側端を連結する連結体446と、を有する。
この構成によれば、潤滑不良や発熱の問題を低減できるとともに、周方向に分割された複数のセパレータ分割体442を組み合わせるため組立が容易になる。セパレータ分割体442は、複数のセパレータ本体を連結する連結体を片側端に有するため、複数のセパレータ本体を一体的に取り扱いできる。また、反連結体側に連結体を有しないため、潤滑材の保持空間を確保できる。
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明した。前述した実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体例を示したものにすぎない。実施形態の内容は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、請求の範囲に規定された発明の思想を逸脱しない範囲において、構成要素の変更、追加、削除等の多くの設計変更が可能である。前述の実施形態では、このような設計変更が可能な内容に関して、「実施形態の」「実施形態では」等との表記を付して説明しているが、そのような表記のない内容に設計変更が許容されないわけではない。また、図面の断面に付したハッチングは、ハッチングを付した対象の材質を限定するものではない。
以下、変形例を説明する。変形例の図面および説明では、実施形態と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付する。実施形態と重複する説明を適宜省略し、実施形態と相違する構成について重点的に説明する。
実施形態の説明では、偏心体22の数が2である例を示したが、偏心体の数は1または3以上であってもよい。
実施形態の説明では、セパレータ本体444の連結端が、2個の偏心体軸受40の軸方向外側または内側に統一して配置される例を示したが、これに限定されない。例えば、一方のセパレータ本体の連結端と、他方のセパレータ本体の反連結端とが内側で向き合うように構成されてもよい。連結端が外側に配置されるか内側に配置されるかは、セパレータ分割体ごとに異なっていてもよい。
実施形態の説明では、セパレータ44が、セパレータ本体444の数が異なる2種類のセパレータ分割体442を含む例を示したが、セパレータは、セパレータ本体の数が異なる3種類以上のセパレータ分割体を含んでもよい。また、実施形態の説明では、全ての転動体42間にセパレータ本体444が配置されたが、これに限定されず、一部の転動体42間にセパレータ本体444が配置されなくてもよい。
上述の各変形例は実施形態と同様の作用と効果を奏する。
上述した実施形態の構成要素と変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施形態は、組み合わされる実施形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。
12 揺動歯車、 14 噛合歯車、 22 偏心体、 22A 第1偏心体、 22B 第2偏心体、 24 偏心体軸、 40 偏心体軸受、 40A 第1偏心体軸受、 40B 第2偏心体軸受、 42 転動体、 42A 第1転動体、 42B 第2転動体、 44 セパレータ、 44A 第1セパレータ、 44B 第2セパレータ、 442 セパレータ分割体、 442A 第1セパレータ分割体、 442B 第2セパレータ分割体、 443 端部セパレータ本体、 444 セパレータ本体、 445 中間セパレータ本体、 446 連結体、 447 外側面、 448 凸部、 449 周方向面。

Claims (8)

  1. 揺動歯車と、前記揺動歯車を揺動させる偏心体と、前記揺動歯車と前記偏心体との間に配置される偏心体軸受と、を備える偏心揺動型歯車装置であって、
    前記偏心体軸受は、周方向に複数配置された転動体と、前記転動体と前記転動体の間に配置されるセパレータと、を有し、
    前記セパレータは、周方向に分割された複数のセパレータ分割体を有し、
    前記セパレータ分割体は、前記転動体と前記転動体の間に配置される複数のセパレータ本体と、複数の前記セパレータ本体の軸方向片側端を連結する連結体と、を有する偏心揺動型歯車装置。
  2. 前記セパレータ分割体は、前記セパレータ本体として、周方向端部に配置される端部セパレータ本体と、前記端部セパレータ本体間に配置される中間セパレータ本体と、を有し、
    前記端部セパレータ本体の周方向厚さは、前記中間セパレータ本体の周方向厚さよりも小さい請求項1に記載の偏心揺動型歯車装置。
  3. 前記端部セパレータ本体は、隣接するセパレータ分割体の端部セパレータ本体と同じ転動体間に配置される請求項2に記載の偏心揺動型歯車装置。
  4. 前記セパレータ分割体は、前記セパレータ本体として、周方向端部に配置される端部セパレータ本体と、前記端部セパレータ本体間に配置される中間セパレータ本体と、を有し、
    前記端部セパレータ本体の周方向外側面に凸部を有する請求項1から3のいずれか1項に記載の偏心揺動型歯車装置。
  5. 前記端部セパレータ本体の周方向厚さは、前記中間セパレータ本体の周方向厚さよりも小さい請求項4に記載の偏心揺動型歯車装置。
  6. 軸方向に隣接する第1偏心体および第2偏心体と、前記第1偏心体に対応する第1偏心体軸受および前記第2偏心体に対応する第2偏心体軸受と、を有し、
    前記第1偏心体軸受の第1セパレータおよび前記第2偏心体軸受の第2セパレータは、前記第1偏心体軸受および前記第2偏心体軸受の軸方向内側で連結体を対向させて配置される請求項1から5のいずれか1項に記載の偏心揺動型歯車装置。
  7. 軸方向に隣接する第1偏心体および第2偏心体と、前記第1偏心体に対応する第1偏心体軸受および前記第2偏心体に対応する第2偏心体軸受と、を有し、
    前記第1偏心体軸受の第1セパレータおよび前記第2偏心体軸受の第2セパレータは、連結体が前記第1偏心体軸受および前記第2偏心体軸受の軸方向外側に配置される請求項1から5のいずれか1項に記載の偏心揺動型歯車装置。
  8. 前記セパレータは、第1セパレータ分割体と、第1セパレータ分割体とは前記セパレータ本体の数が異なる第2セパレータ分割体と、を有する請求項1から7のいずれか1項に記載の偏心揺動型歯車装置。
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