JP6143178B2 - 車両用動力伝達装置におけるワンウェイクラッチ構造 - Google Patents

車両用動力伝達装置におけるワンウェイクラッチ構造 Download PDF

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Description

本発明は、駆動源に接続された入力軸の回転を変速して出力軸に伝達する変速ユニットが、前記入力軸の軸線からの偏心量が可変であって該入力軸と共に回転する偏心部材と、前記出力軸に相対回転自在に支持された揺動リンクと、前記偏心部材および前記揺動リンクを接続するコネクティングロッドと、前記出力軸および前記揺動リンク間に配置されたワンウェイクラッチとを備える車両用動力伝達装置におけるワンウェイクラッチ構造に関する。
入力軸に設けた偏心部材の偏心回転をコネクティングロッドを介して揺動リンクの往復揺動に変換し、揺動リンクの往復揺動をワンウェイクラッチを介して出力軸の一方向の間欠回転に変換するクランク式の無段変速機において、ワンウェイクラッチのアウター部材を構成する揺動リンクの外周面を取り囲むように環状リブを形成し、この環状リブでアウター部材の剛性を高めるものが、下記特許文献1により公知である。
特開2012−251611号公報
ところで、ワンウェイクラッチのローラがアウター部材の内周面に均一に接触していても、ローラの軸方向端部に加わる荷重(エッジロード)が局部的に増加することで、ローラの耐久性を低下させることが知られている。このとき、アウター部材の外周面に形成された環状リブがローラの軸方向端部に対向していると、その部分でアウター部材の剛性が局部的に高まり、ローラのエッジロードが更に増加して寿命を短くする懸念がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、車両用動力伝達装置のワンウェイクラッチのローラの軸方向端部に発生するエッジロードを低減して耐久性を高めることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、駆動源に接続された入力軸の回転を変速して出力軸に伝達する変速ユニットが、前記入力軸の軸線からの偏心量が可変であって該入力軸と共に回転する偏心部材と、前記出力軸に相対回転自在に支持された揺動リンクと、前記偏心部材および前記揺動リンクを接続するコネクティングロッドと、前記出力軸および前記揺動リンク間に配置されたワンウェイクラッチとを備える車両用動力伝達装置において、前記ワンウェイクラッチは、前記揺動リンクを構成する環状のアウター部材と、前記アウター部材の内部に同軸に配置された前記出力軸よりなるインナー部材と、前記アウター部材の内周面および前記インナー部材の外周面間に配置された複数のローラと、前記複数のローラの各々に当接して円周方向一方へ付勢する複数のエンゲージスプリングとを備え、前記アウター部材および前記インナー部材の所定方向への相対回転により前記ローラを前記アウター部材の内周面および前記インナー部材の外周面間に噛み込ませて駆動力を伝達するものであり、前記アウター部材の外周面には、前記コネクティングロッドの端部を挟むように支持する一対のアーム部と、前記一対のアーム部に接続されて前記アウター部材の外周面を取り囲む一対の環状リブとが形成され、前記一対の環状リブは前記ローラの端部と軸方向においてオーバーラップしない位置に形成されるとともに、前記アウター部材の軸方向中心を基準として軸方向に対称に形成されることを特徴とする車両用動力伝達装置におけるワンウェイクラッチ構造が提案される。
尚、実施の形態の出力軸12は本発明のインナー部材に対応し、実施の形態の偏心ディスク18は本発明の偏心部材に対応し、実施の形態の揺動リンク22は本発明のアウター部材に対応し、実施の形態のエンジンEは本発明の駆動源に対応する。
請求項1の構成によれば、ワンウェイクラッチは、環状のアウター部材と、アウター部材の内部に同軸に配置されたインナー部材と、アウター部材の内周面およびインナー部材の外周面間に配置された複数のローラと、複数のローラの各々に当接して円周方向一方へ付勢する複数のエンゲージスプリングとを備え、アウター部材およびインナー部材の所定方向への相対回転によりローラをアウター部材の内周面およびインナー部材の外周面間に噛み込ませて駆動力を伝達する。アウター部材はその外周面を取り囲むように形成された環状リブを備えるので、ローラがアウター部材の内周面に噛み込んで駆動力を伝達するときに、アウター部材の剛性を高めて変形を防止することができる。ローラがアウター部材の内周面に噛み込むと、ローラの端部に強いエッジロードが作用して耐久性に悪影響を及ぼすが、環状リブはローラの端部と軸方向においてオーバーラップしない位置に形成されるので、ローラの端部に当接するアウター部材の内周面の剛性を局部的に低下させることで、前記エッジロードを緩和してローラの耐久性を高めることができる。
た環状リブはアウター部材の軸方向中心を基準として軸方向に対称に形成されるので、ローラの荷重が軸方向にアンバランスになるのを防止することで、ローラの姿勢を安定させて耐久性を更に高めることができる。
た駆動源に接続された入力軸の回転を変速して出力軸に伝達する車両用動力伝達装置の変速ユニットは、入力軸と一体に偏心部材が偏心回転すると、偏心部材にコネクティングロッドを介して接続された揺動リンクが往復揺動し、前記アウター部材よりなる出力軸と前記インナー部材よりなる揺動リンクとを有するワンウェイクラッチが、揺動リンクが一方向に揺動したときに係合して他方向に揺動したときに係合解除することで、入力軸の回転が出力軸に間欠的に伝達される。このように、前記ワンウェイクラッチが係合および係合解除を短い時間間隔で繰り返すと耐久性が低下するが、アウター部材の環状リブを上記構成とすることで、ワンウェイクラッチの寿命を延長して変速ユニットの信頼性を高めることができる。
車両用動力伝達装置のスケルトン図。 図1の2部詳細図。 図2の3−3線断面図(OD状態)。 図2の3−3線断面図(GN状態)。 OD状態での作用説明図。 GN状態での作用説明図。 ワンウェイクラッチの周辺の分解斜視図。 図2の8部拡大図。 図7の9方向矢視図。 ワンウェイクラッチのローラのエッジロード低減の説明図。
以下、図1〜図10に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1に示すように、エンジンEの駆動力を左右の車軸10,10を介して駆動輪W,Wに伝達する車両用動力伝達装置は、クランク式の無段変速機TおよびディファレンシャルギヤDを備える。
次に、図2〜図6に基づいて無段変速機Tの構造を説明する。
図2および図3に示すように、本実施の形態の無段変速機Tは同一構造を有する複数個(実施の形態では4個)の変速ユニットU…を軸方向に重ね合わせたもので、それらの変速ユニットU…は平行に配置された共通の入力軸11および共通の出力軸12を備えており、入力軸11の回転が減速または増速されて出力軸12に伝達される。
以下、代表として一つの変速ユニットUの構造を説明する。エンジンEに接続されて回転する入力軸11は、電動モータのような変速アクチュエータ14の中空の回転軸14aの内部を相対回転自在に貫通する。変速アクチュエータ14のロータ14bは回転軸14aに固定されており、ステータ14cはケーシングに固定される。変速アクチュエータ14の回転軸14aは、入力軸11と同速度で回転可能であり、かつ入力軸11に対して異なる速度で相対回転可能である。
変速アクチュエータ14の回転軸14aを貫通した入力軸11には第1ピニオン15が固定されており、この第1ピニオン15を跨ぐように変速アクチュエータ14の回転軸14aにクランク状のキャリヤ16が接続される。第1ピニオン15と同径の2個の第2ピニオン17,17が、第1ピニオン15と協働して正三角形を構成する位置にそれぞれピニオンピン16a,16aを介して支持されており、これら第1ピニオン15および第2ピニオン17,17に、円板形の偏心ディスク18の内部に偏心して形成されたリングギヤ18aが噛合する。偏心ディスク18の外周面に、コネクティングロッド19のロッド部19aの一端に設けたリング部19bがボールベアリング20を介して相対回転自在に嵌合する。
4個の変速ユニットU…はクランク状のキャリヤ16を共有しているが、キャリヤ16に第2ピニオン17,17を介して支持される偏心ディスク18の位相は各々の変速ユニットUで90°ずつ異なっている。
出力軸12の外周に設けられたワンウェイクラッチ21は、コネクティングロッド19のロッド部19aにピン19cを介して枢支された揺動リンク22の内周部をアウター部材とし、出力軸12の外周部をインナー部材とするもので、アウター部材およびインナー部材間に形成された楔状の空間に、エンゲージスプリング24…で付勢された複数のローラ25…を備える。
次に、図7〜図9に基づいて、出力軸12の周辺の構造を説明する。尚、図3〜図6においてワンウェイクラッチ21は模式的に図示されており、その実際の構造は図7〜図9に示されている。
出力軸12の外周に支持されるワンウェイクラッチ21は、揺動リンク22の円形の内周面22aと、出力軸12の波状に屈曲する外周面12aとの間に12個のローラ25…を配置したものであり、揺動リンク22の外周に設けたアーム部22b,22bにピン19cおよびクリップ28,28を介してコネクティングロッド19が接続される。
ワンウェイクラッチ21は、ローラ25…を付勢するエンゲージスプリング24…を支持するためのケージ31を備える。ケージ31は円環状の板材からなる一対の環状部材32,32と、周方向に等間隔で配置されて一対の環状部32,32を相互に接続する12本のスプリング支持ロッド33…とで構成され、一対の環状部材32,32が12個のローラ25…の軸方向両側に配置され、12本のスプリング支持ロッド33…が12個のローラ25…間に配置される。環状部材32の内周部は波状に形成されており、それが出力軸12の波状の外周面12aに凹凸係合することで、ケージ31は出力軸12に相対回転不能に結合される。
エンゲージスプリング24は1枚の弾性板材を断面S字状に屈曲させたもので、その一端側がケージ31のスプリング支持ロッド33に溶接等で固定される。
また揺動リンク22および出力軸12の間には、ローラ25…の軸方向両側に位置する複列のアンギュラボールベアリング34…が配置されており、これらのアンギュラボールベアリング34…によって揺動リンク22および出力軸12が同芯状態を維持しながら相対回転可能に接続される。各アンギュラボールベアリング34は外輪35,35および内輪36間に複数のボール37…を2列に配置したものであり、外輪35,35は揺動リンク22,22の軸方向端部に一体に形成され、共通の内輪36は別部材で構成されて出力軸12の外周に固定される。
アンギュラボールベアリング34とケージ31の一方の環状部材32との間にアキシャルスプリング38が配置されており、アキシャルスプリング38の内周から突出する複数の突起38a…が、前記環状部材32の内周の凹部32a…間を通過してローラ25…の端面に弾発的に当接する。
揺動リンク22…を支持するアンギュラボールベアリングには、上述した複列のアンギュラボールベアリング34…以外に、出力軸12を支持するボールベアリング27,27に隣接して配置される単列のアンギュラボールベアリング34′(図8参照)がある。出力軸12を支持するボールベアリング27は、ミッションケース26に支持された外輪40と、出力軸12に支持された内輪41と、外輪40および内輪41間に配置された複数のボール42…とを備えており、その内輪41は単列のアンギュラボールベアリング34′の内輪36′に接している。
図9および図10(A)に示すように、揺動リンク22の外周面には2本の環状リブ22c,22cが径方向外側に突出しており、これらの環状リブ22c,22cはコネクティングロッド19が接続されるアーム部22b,22bに連続している。環状リブ22c,22cの軸方向間隔は、その径方向内側に位置するローラ25の軸方向長さよりも小さく設定されており、従って、環状リブ22c,22cの位置はローラ25の軸方向端部よりも軸方向内側にずれている(図10(A)参照)。これを言い換えると、径方向に見たときに、環状リブ22c,22cとローラ25の端部とは軸方向にオーバーラップしていない。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用を説明する。
先ず、無段変速機Tの一つの変速ユニットUの作用を説明する。変速アクチュエータ14の回転軸14aを入力軸11に対して相対回転させると、入力軸11の軸線L1まわりにキャリヤ16が回転する。このとき、キャリヤ16の中心O、つまり第1ピニオン15および2個の第2ピニオン17,17が成す正三角形の中心は入力軸11の軸線L1まわりに回転する。
図3および図5は、キャリヤ16の中心Oが第1ピニオン15(つまり入力軸11)に対して出力軸12と反対側にある状態を示しており、このとき入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量が最大になって無段変速機TのレシオはOD(オーバードライブ)状態になる。図4および図6は、キャリヤ16の中心Oが第1ピニオン15(つまり入力軸11)に対して出力軸12と同じ側にある状態を示しており、このとき入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量がゼロになって無段変速機TのレシオはGN(ギヤドニュートラル)状態になる。
図5に示すOD状態で、エンジンEで入力軸11を回転させるとともに、入力軸11と同速度で変速アクチュエータ14の回転軸14aを回転させると、入力軸11、回転軸14a、キャリヤ16、第1ピニオン15、2個の第2ピニオン17,17および偏心ディスク18が一体になった状態で、入力軸11を中心に反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。図5(A)から図5(B)を経て図5(C)の状態へと回転する間に、偏心ディスク18の外周にリング部19bをボールベアリング20を介して相対回転自在に支持されたコネクティングロッド19は、そのロッド部19aの先端にピン19cで枢支された揺動リンク22を反時計方向(矢印B参照)に回転させる。図5(A)および図5(C)は、揺動リンク22の前記矢印B方向の回転の両端を示している。
このようにして揺動リンク22が矢印B方向に回転すると、ワンウェイクラッチ21の揺動リンク22および出力軸12間の楔状の空間にローラ25…が噛み込み、揺動リンク22の回転が出力軸12を介して出力軸12に伝達されるため、出力軸12は反時計方向(矢印C参照)に回転する。
入力軸11および第1ピニオン15が更に回転すると、第1ピニオン15および第2ピニオン17,17にリングギヤ18aを噛合させた偏心ディスク18が反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。図5(C)から図5(D)を経て図5(A)の状態へと回転する間に、偏心ディスク18の外周にリング部19bをボールベアリング20を介して相対回転自在に支持されたコネクティングロッド19は、そのロッド部19aの先端にピン19cで枢支された揺動リンク22を時計方向(矢印B′参照)に回転させる。図5(C)および図5(A)は、揺動リンク22の前記矢印B′方向の回転の両端を示している。
このようにして揺動リンク22が矢印B′方向に回転すると、揺動リンク22の内周面と出力軸12の外周面との間の楔状の空間からローラ25…がエンゲージスプリング24…を圧縮しながら押し出されることで、揺動リンク22が出力軸12に対してスリップして出力軸12は回転しない。
以上のように、揺動リンク22が往復回転したとき、揺動リンク22の回転方向が反時計方向(矢印B参照)のときだけ出力軸12が反時計方向(矢印C参照)に回転するため、出力軸12は間欠回転することになる。
図6は、GN状態で無段変速機Tを運転するときの作用を示すものである。このとき、入力軸11の位置は偏心ディスク18の中心に一致しているので、入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量はゼロになる。この状態でエンジンEで入力軸11を回転させるとともに、入力軸11と同速度で変速アクチュエータ14の回転軸14aを回転させると、入力軸11、回転軸14a、キャリヤ16、第1ピニオン15、2個の第2ピニオン17,17および偏心ディスク18が一体になった状態で、入力軸11を中心に反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。しかしながら、偏心ディスク18の偏心量がゼロであるため、コネクティングロッド19の往復運動のストロークもゼロになり、出力軸12は回転しない。
従って、変速アクチュエータ14を駆動してキャリヤ16の位置を図3のOD状態と図4のGN状態との間に設定すれば、ゼロレシオおよび所定レシオ間の任意のレシオでの運転が可能になる。
無段変速機Tは、並置された4個の変速ユニットU…の偏心ディスク18…の位相が相互に90°ずつずれているため、4個の変速ユニットU…が交互に駆動力を伝達することで、つまり4個のワンウェイクラッチ21…の何れかが必ず係合状態にあることで、出力軸12を連続回転させることができる。
さて、ワンウェイクラッチ21が係合して揺動リンク22から出力軸12に駆動力を伝達するとき、揺動リンク22の内周面22aおよび出力軸12の外周面12a間に挟まれたローラ25…の軸方向端部に大きなエッジロードが作用する。しかしながら、本実施の形態によれば、図10(A)に示すように、揺動リンク22の一対の環状リブ22c,22cがローラ25の軸方向端部からずれているため、ローラ25の軸方向端部に対向する揺動リンク22の剛性が環状リブ22c,22cにより局部的に高まることが防止され、ローラ25のエッジロードの増加を回避して耐久性を高めることができる。
また本実施の形態によれば、揺動リンク22の軸方向中央部を通る中心線Cに対して一対の環状リブ22c,22cが対称に配置されているため、ローラ25に偏荷重が加わるのを防止して該ローラ25の姿勢を安定させることができる。
それに対し、図10(B)に示す比較例1は、一対の環状リブ22c,22cがローラ25の軸方向端部に重なっているため、ローラ25のエッジロードが増加して耐久性を低下させる問題がある。
また図10(C)に示す比較例2は、一方の環状リブ22cがローラ25の軸方向端部に重なり、他方の環状リブ22cがローラ25の軸方向端部からずれたものである。このように一対の環状リブ22c,22cが軸方向に非対称に配置されていると、ローラ25に作用する荷重がアンバランスになり、ローラ25が傾いて耐久性を低下させる問題がある。
以上のように、変速ユニットUに設けられたワンウェイクラッチ21の作動は、極めて短い時間間隔で係合および係合解除を繰り返す過酷なものであるため、その耐久性に懸念が生じるが、揺動リンク22の環状リブ22c,22cの位置を考慮することにより、ローラ25のエッジロードを低減して耐久性を高めることができる。
尚、本実施の形態の揺動リンク22は、環状リブ22c,22cの円周方向の一部が、コネクティングロッド19が接続されるアーム部22b,22bとなっており、アーム部22b,22bはローラ25の軸方向端部に重なっているが、アーム部22b,22bが設けられる領域は揺動リンク22の円周方向の一部に過ぎないため、ローラ25の耐久性に及ぼす影響は殆どない。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、本発明の駆動源は実施の形態のエンジンEに限定されず、モータ・ジェネレータのような他種の駆動源であっても良い。
11 入力軸
12 出力軸(インナー部材)
12a 内周面
18 偏心ディスク(偏心部材)
19 コネクティングロッド
21 ワンウェイクラッチ
22 揺動リンク(アウター部材)
22a 外周面
22c 環状リブ
24 エンゲージスプリング
25 ローラ
E エンジン(駆動源)
U 変速ユニット

Claims (1)

  1. 駆動源(E)に接続された入力軸(11)の回転を変速して出力軸(12)に伝達する変速ユニット(U)が、前記入力軸(11)の軸線からの偏心量が可変であって該入力軸(11)と共に回転する偏心部材(18)と、前記出力軸(12)に相対回転自在に支持された揺動リンク(22)と、前記偏心部材(18)および前記揺動リンク(22)を接続するコネクティングロッド(19)と、前記出力軸(12)および前記揺動リンク(22)間に配置されたワンウェイクラッチ(21)とを備える車両用動力伝達装置において、
    前記ワンウェイクラッチ(21)は、前記揺動リンク(22)を構成する環状のアウター部材と、前記アウター部材の内部に同軸に配置された前記出力軸(12)よりなるインナー部材と、前記アウター部材の内周面(22a)および前記インナー部材の外周面(12a)間に配置された複数のローラ(25)と、前記複数のローラ(25)の各々に当接して円周方向一方へ付勢する複数のエンゲージスプリング(24)とを備え、前記アウター部材および前記インナー部材の所定方向への相対回転により前記ローラ(25)を前記アウター部材の内周面(22a)および前記インナー部材の外周面(12a)間に噛み込ませて駆動力を伝達するものであり、
    前記アウター部材の外周面には、前記コネクティングロッド(19)の端部を挟むように支持する一対のアーム部(22b)と、前記一対のアーム部(22b)に接続されて前記アウター部材の外周面を取り囲む一対の環状リブ(22c)とが形成され、前記一対の環状リブ(22c)は前記ローラ(25)の端部と軸方向においてオーバーラップしない位置に形成されるとともに、前記アウター部材の軸方向中心を基準として軸方向に対称に形成されることを特徴とする車両用動力伝達装置におけるワンウェイクラッチ構造
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