JP2015137761A - 車両用動力伝達装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 摩擦力の影響による効率低下を抑制し、ローラの偏摩耗を防止して耐久性に優れた車両用動力伝達装置を提供すること。【解決手段】車両用動力伝達装置のワンウェイクラッチは、転動体(25)との接触により、楔部から付勢手段(24)へ向けて転動体を付勢し、且つ、外周部材(22)に転動体(25)が接触しない状態を維持するカム(840)と、カム(840)を回転可能に支持するシャフト(830)と、を備える。【選択図】 図11
Description
本発明は、車両用動力伝達装置に関する。
特許文献1には、エンジンに接続された入力軸の回転をコネクティングロッドの往復運動に変換し、コネクティングロッドの往復運動をワンウェイクラッチによって出力軸の回転運動に変換する無段変速機が開示されている。
従来の無段変速機に用いられているワンウェイクラッチは、例えば、図13に示すように、基本的に環状のアウター部材1322の内周面1322aと、アウター部材1322の内部に同軸に配置された筒状のインナー部材1323の波状に屈曲する外周面との間に形成された環状空間にローラ1325を配置したものである。アウター部材1322の内周面1322aとインナー部材1323の外周面1323aの間に、ローラ1325が係合する楔状の空間を形成するために、インナー部材1323の波状に屈曲する外周面は、アウター部材1322の円形の内周面1322aに対して傾斜した周面を有する。
図13(a)は、アウター部材1322の内周面1322aとインナー部材1323の外周面1323aとの間の空間に配置したローラ1325を、エンゲージスプリング1324により紙面の右側方向に付勢する構成を例示する図であり、ワンウェイクラッチのトルク伝達時の状態を示す図である。ワンウェイクラッチがトルクを伝達するとき、アウター部材1322の内周面1322aとインナー部材1323の外周面1323aとの間に形成された楔状の空間にローラ1325が噛み込むことでワンウェイクラッチが係合状態となり、アウター部材1322およびインナー部材1323の間でトルク伝達が可能となる。
図13(b)はワンウェイクラッチのコースティング中(減速中)の状態を示す図である。係合状態が解除された後、アウター部材1322の内周面1322aとインナー部材1323の外周面1323aとの間の楔状の空間からローラ1325が紙面の左側に押し出される。エンゲージスプリング1324は楔状の空間から押し出されたローラ1325を押し付け力により紙面右側に付勢する(この付勢状態をダンピング状態という)。そして、エンゲージスプリング1324はワンウェイクラッチが係合する直前の位置(データムポイント待機位置)にローラ1325を押し戻す。
コースティング中の状態では、ローラ1325に遠心力が作用して、アウター部材1322の内周面1322aにローラ1325の外周面が接触した状態となり得る。アウター部材1322の内周面1322aとローラ1325との接触による摩擦力によりローラ1325が内周面1322a上を引きずられると、データムポイント待機位置からずれた位置にローラ1325は移動し、ローラ1325の位置は不安定なものとなる。
無段変速機の動力伝達ユニットはコネクティングロッドが高速で往復運動するため、ワンウェイクラッチは短い周期で係合および係合解除を繰り返すことになり、その係合応答性を高めることが要求される。摩擦力の影響によりローラ1325の位置が不安定となると、トルクを伝達するための係合状態に円滑に移行することができずワンウェイクラッチの効率は低下する。また、内周面1322aと接触することによりローラ1325に偏摩耗が生じ得ることになる。
本発明は、摩擦力の影響による効率低下を抑制し、ローラの偏摩耗を防止して耐久性に優れた車両用動力伝達装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された本発明は、駆動源の回転軸に接続された入力軸(11)の回転を変速して出力軸(12)に伝達する変速機(T)が、
前記入力軸(11)の軸線からの偏心量が可変である偏心機構(15、16、17、18)と、
前記入力軸(11)と共に回転する入力側支点(O)と、
前記出力軸(12)に接続されたワンウェイクラッチ(21)と、
前記ワンウェイクラッチの外周部材(22)に設けられた出力側支点(P)と、
前記入力側支点(O)および前記出力側支点(P)の両端に接続されて、前記偏心機構(15、16、17、18)の偏心量に応じて往復運動するコネクティングロッド(19)と、
を備える車両用動力伝達装置であって、
前記ワンウェイクラッチ(21)は、
前記外周部材(22)の内部に同軸に回転可能に配置され、前記出力軸(12)と接続する内周部材(23)と、
前記外周部材(22)と前記内周部材(23)との間で転動する転動体(25)と、
前記転動体(25)を収容する収容部材(32)と、
前記収容部材(32)の中に配置され、前記転動体(25)を前記外周部材(22)と前記内周部材(23)との間に形成される楔部へ付勢する付勢手段(24)と、
前記転動体(25)との接触により、前記楔部から前記付勢手段(24)へ向けて前記転動体を付勢し、且つ、前記外周部材(22)に前記転動体(25)が接触しない状態を維持するカム(840)と、
前記カム(840)を回転可能に支持するシャフト(830)と、
を備えることを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
前記入力軸(11)の軸線からの偏心量が可変である偏心機構(15、16、17、18)と、
前記入力軸(11)と共に回転する入力側支点(O)と、
前記出力軸(12)に接続されたワンウェイクラッチ(21)と、
前記ワンウェイクラッチの外周部材(22)に設けられた出力側支点(P)と、
前記入力側支点(O)および前記出力側支点(P)の両端に接続されて、前記偏心機構(15、16、17、18)の偏心量に応じて往復運動するコネクティングロッド(19)と、
を備える車両用動力伝達装置であって、
前記ワンウェイクラッチ(21)は、
前記外周部材(22)の内部に同軸に回転可能に配置され、前記出力軸(12)と接続する内周部材(23)と、
前記外周部材(22)と前記内周部材(23)との間で転動する転動体(25)と、
前記転動体(25)を収容する収容部材(32)と、
前記収容部材(32)の中に配置され、前記転動体(25)を前記外周部材(22)と前記内周部材(23)との間に形成される楔部へ付勢する付勢手段(24)と、
前記転動体(25)との接触により、前記楔部から前記付勢手段(24)へ向けて前記転動体を付勢し、且つ、前記外周部材(22)に前記転動体(25)が接触しない状態を維持するカム(840)と、
前記カム(840)を回転可能に支持するシャフト(830)と、
を備えることを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
また、請求項2に記載された本発明は、請求項1の構成に加え、前記ワンウェイクラッチ(21)は、
前記シャフト(830)を支持し、前記出力軸(12)と一体に回転可能なプッシュギヤ(820a)と、
前記プッシュギヤ(820a)を前記出力軸(12)の軸方向に沿って可動させる可動機構(810、860)と、
を更に備え、
前記シャフト(830)の端部には第1の螺旋状の溝が形成されており、
前記プッシュギヤ(820a)に設けられている穴部には前記第1の螺旋状の溝と係合可能な第2の螺旋状の溝が形成されており、
前記可動機構(810、860)は、
前記出力軸(12)の軸端に配置され、
前記可動機構(810、860)による前記プッシュギヤ(820a)の前記軸方向の移動を、前記第1の螺旋状の溝および前記第2の螺旋状の溝を介して前記シャフト(830)の回転に変換することを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
前記シャフト(830)を支持し、前記出力軸(12)と一体に回転可能なプッシュギヤ(820a)と、
前記プッシュギヤ(820a)を前記出力軸(12)の軸方向に沿って可動させる可動機構(810、860)と、
を更に備え、
前記シャフト(830)の端部には第1の螺旋状の溝が形成されており、
前記プッシュギヤ(820a)に設けられている穴部には前記第1の螺旋状の溝と係合可能な第2の螺旋状の溝が形成されており、
前記可動機構(810、860)は、
前記出力軸(12)の軸端に配置され、
前記可動機構(810、860)による前記プッシュギヤ(820a)の前記軸方向の移動を、前記第1の螺旋状の溝および前記第2の螺旋状の溝を介して前記シャフト(830)の回転に変換することを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
また、請求項3に記載された本発明においては、請求項2の構成に加え、前記可動機構(810、860)は、
車両が減速状態であり、
前記偏心機構(15、16、17、18)の偏心量により前記ワンウェイクラッチ(21)が開放されている状態で作動することを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
車両が減速状態であり、
前記偏心機構(15、16、17、18)の偏心量により前記ワンウェイクラッチ(21)が開放されている状態で作動することを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
また、請求項4に記載された本発明においては、請求項1乃至請求項3のいずれか1項の構成に加え、前記カム(840)の高さは前記転動体(25)の半径よりも長く構成されており、
前記カム(840)は、前記転動体(25)と接触するとき、前記転動体(25)の中心から前記外周部材(22)側の位置で前記転動体(25)と接触することを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
前記カム(840)は、前記転動体(25)と接触するとき、前記転動体(25)の中心から前記外周部材(22)側の位置で前記転動体(25)と接触することを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
請求項1の構成によれば、摩擦力の影響による効率低下を抑制し、転動体の偏摩耗を防止して耐久性に優れた車両用動力伝達装置の提供が可能になる。
また請求項2の構成によれば、可動機構を軸端に設けることで、車両用動力伝達装置の省スペース化を図ることが可能になる。
また、請求項3の構成によれば、車両の減速時に転動体を外周部材に接触させないことで、転動体の偏摩耗を防止して耐久性に優れた車両用動力伝達装置の提供が可能になる。
また、請求項4の構成によれば、カムが転動体と接触することにより、転動体に対して、内周部材側に向かって斜め下向きの力が作用することとなり、車両が減速状態であるコースティング中においても、遠心力の影響で転動体が外周部材と接触することを防止することが可能になる。
以下、図1〜図12に基づいて本発明の実施形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。
図1を参照して、本実施形態の無段変速機が搭載される自動車のパワートレインの構成について説明する。図1に示すように、エンジンEの駆動力を左右の車軸10,10を介して駆動輪W,Wに伝達する車両用動力伝達装置は、クランク式の無段変速機TおよびディファレンシャルギヤDを備える。無段変速機Tは、駆動源の回転軸に接続された入力軸11の回転を変速して出力軸12に伝達する。
次に、無段変速機Tの構造を図2〜図6に基づいて説明する。図2に示すように、本実施の形態の無段変速機Tは同一構造を有する複数個(実施の形態では6個の場合を例示している)の動力伝達ユニットUを軸方向に重ね合わせたものである。それらの動力伝達ユニットUは平行に配置された共通の入力軸11および共通の出力軸12を備えており、入力軸11の回転が減速または増速されて出力軸12に伝達される。車両用動力伝達装置の無段変速機Tは、入力軸11の軸線からの偏心量が可変である偏心機構15、16、17、18と、入力軸11と共に回転する入力側支点Oと、出力軸12に接続されたワンウェイクラッチ21と、ワンウェイクラッチの外周部材(アウター部材22)に設けられた出力側支点Pと、入力側支点Oおよび出力側支点Pの両端に接続されて、偏心機構15、16、17、18の偏心量に応じて往復運動するコネクティングロッド19と、を備える。ワンウェイクラッチ21は、外周部材(アウター部材22)の内部に同軸に回転可能に配置され、出力軸12と接続する内周部材(インナー部材23)と、外周部材(アウター部材22)と内周部材(インナー部材23)との間で転動する転動体(ローラ25)と、転動体(ローラ25)を収容する収容部材(ケージ32)と、収容部材(ケージ32)の中に配置され、転動体(ローラ25)を外周部材(アウター部材22)と内周部材(インナー部材23)との間に形成される楔部へ付勢する付勢部(エンゲージスプリング24)と、転動体(ローラ25)との接触により楔部から付勢部(エンゲージスプリング24)へ向けて転動体(ローラ25)を付勢し、且つ、外周部材(アウター部材22)に転動体(ローラ25)が接触しない状態を維持するカム840と、カム840を回転可能に支持するシャフト830とを備えることを特徴とする。
以下、代表として一つの動力伝達ユニットUの構造を説明する。エンジンEに接続されて回転する入力軸11は、電動モータのような変速アクチュエータ14の中空の回転軸14aの内部を相対回転自在に貫通する。変速アクチュエータ14のロータ14bは回転軸14aに固定されており、ステータ14cはケーシングに固定される。変速アクチュエータ14の回転軸14aは、入力軸11と同速度で回転可能であり、かつ入力軸11に対して異なる速度で相対回転可能である。
変速アクチュエータ14の回転軸14aを貫通した入力軸11には第1ピニオン15が固定されており、この第1ピニオン15を跨ぐように変速アクチュエータ14の回転軸14aにクランク状のキャリヤ16が接続される。第1ピニオン15と同径の2個の第2ピニオン17,17が、第1ピニオン15と協働して正三角形を構成する位置にそれぞれピニオンピン16a,16aを介して支持されており、これら第1ピニオン15および第2ピニオン17,17に、円板形の偏心ディスク18の内部に偏心して形成されたリングギヤ18aが噛合する。偏心ディスク18の外周面に、コネクティングロッド19のロッド部19aの一端に設けたリング部19bがボールベアリング20を介して相対回転自在に嵌合する。
出力軸12の外周に設けられたワンウェイクラッチ21は、コネクティングロッド19のロッド部19aにピン19cを介して枢支されたリング状のアウター部材22と、アウター部材22の内部に配置されて出力軸12に固定されたインナー部材23と、アウター部材22とインナー部材23との間に形成された楔状の空間に配置されてエンゲージスプリング24(弾性部材)で付勢されたローラ25とを備える。尚、ワンウェイクラッチ21の具体的な構造は後から詳述する。
次に、図7A、図7Bを参照して、ワンウェイクラッチの構造、ワンウェイクラッチの状態変化を説明する。尚、図7A、図7Bでは、構造をわかり易く図示するため、図8、図9に示すクランク部材810、プッシュギヤ820a、シャフト830、カム840等は省略している。これらの構成の動作については、図8ないし図12を参照して具体的に説明する。
図7Aに示すように、本実施の形態のワンウェイクラッチ21は、基本的に環状のアウター部材22の円形の内周面22aと、アウター部材22の内部に同軸に配置された筒状のインナー部材23の波状に屈曲する外周面23aとの間に形成された環状空間にローラ25を配置したものである。アウター部材22の内周面22aとインナー部材23の外周面23aとの間に、ローラ25が係合する楔状の空間を形成するために、インナー部材23の波状に屈曲する外周面23aは、アウター部材22の円形の内周面22aに対して傾斜した周面を有する。
アウター部材22の内周面22aには環状溝22cが形成されており、環状のリングスプリング39が環状溝22c内に配置される。このリングスプリング39はローラ25の周面に当接してインナー部材23の外周面23aに向けて付勢する。
アウター部材22の外周に設けた突出部22b,22bにピン19cおよびクリップ40,40を介してコネクティングロッド19が接続される。インナー部材23の内周部には出力軸12が相対回転不能に結合される。
ワンウェイクラッチ21は、ローラ25を環状空間の円周方向に付勢するエンゲージスプリング24とエンゲージスプリング24を支持するためのケージ31(収容部材)とを備える。ケージ31(収容部材)は円環状の板材からなる一対の環状部材32,32と、周方向に等間隔で配置されて一対の環状部材32,32を相互に接続するスプリング支持ロッド33とで構成されている。エンゲージスプリング24はケージ31のスプリング支持ロッド33に固定されている。
エンゲージスプリング24は1枚の弾性板材により構成されており、エンゲージスプリング24の一端側がケージ31のスプリング支持ロッド33に溶接等で固定され、他端側にはローラ25を付勢する付勢部が形成される。付勢部がローラ25と接触することにより、エンゲージスプリング24は押し付け力を発生させる。エンゲージスプリング24の押し付け力によりローラ25は付勢され、エンゲージスプリング24はワンウェイクラッチが係合する直前の状態を示す位置にローラ25を押し戻す。
アウター部材22およびインナー部材23の間には、ローラ25の軸方向両側に位置する一対のボールベアリング34,34が配置されており、このボールベアリング34,34によってアウター部材22およびインナー部材23が同芯状態を維持しながら相対回転可能に接続される。ボールベアリング34,34の両側に配置されているシム51,51およびクリップ52,52により、インナー部材23がアウター部材22に保持される。
ボールベアリング34は外輪35および内輪36間に複数のボール37を配置したものであり、外輪35はアウター部材22の軸方向端部に一体に形成され、内輪36は別部材で構成されてインナー部材23の外周に固定される。尚、ボールベアリング34には複列ものと単列のものとがあり、6個のワンウェイクラッチ21の軸方向両端に位置する2個のボールベアリング34,34は単列であり、それ以外のボールベアリング34は隣接する2個のワンウェイクラッチ21,21に共有されるために複列となる。
一方のボールベアリング34と、ケージ31の一方の環状部材32との間にアキシャルスプリング38が配置されており、アキシャルスプリング38の内周から突出する複数の突起38aがローラ25の端面に弾発的に当接する。
次に、図7Bを参照して、ワンウェイクラッチ21の状態変化について説明する。図7B(A)はワンウェイクラッチ21の基準点DP(Datum Point状態)、つまりワンウェイクラッチ21が係合する直前の状態を示すものである。DP状態ではエンゲージスプリング24の付勢部がローラ25の外周面に当接し、ローラ25をアウター部材22の内周面22aおよびインナー部材23の外周面23a間に噛み込む方向に付勢する。このとき、ワンウェイクラッチ21は未だ係合しておらず、ローラ25はアウター部材22の内周面22aおよびインナー部材23の外周面23aに噛み込まずに接触している。
このDP状態からインナー部材23に対してアウター部材22が矢印A方向に相対回転すると、ローラ25はエンゲージスプリング24から受ける付勢力と、アウター部材22およびインナー部材23から受ける摩擦力とにより、矢印A方向に移動してアウター部材22の内周面22aおよびインナー部材23の外周面23a間の楔状の空間に噛み込むことで、図7B(B)に示すようにワンウェイクラッチ21が係合する。
図7B(B)に示すワンウェイクラッチ21の係合状態から、インナー部材23に対してアウター部材22が矢印B方向に相対回転すると、アウター部材22およびインナー部材23から受ける摩擦力により、ローラ25はエンゲージスプリング24から受ける付勢力に抗して矢印B方向に移動し、アウター部材22の内周面22aおよびインナー部材23の外周面23a間の楔状の空間から離脱することで、図7B(C)に示すようにワンウェイクラッチ21が係合解除する。この状態をダンピング状態と呼び、ローラ25はエンゲージスプリング24の付勢部24aを圧縮しながら矢印B方向に回転し、ローラ25はアウター部材22の内周面22aあるいはインナー部材23の外周面23aから離反する。その後、ローラ25はエンゲージスプリング24により付勢されて図7B(A)に示すDP状態に速やかに復帰する。
次に、図3ないし図6を参照して、本実施形態の無段変速機の動力伝達作用について説明する。 先ず、無段変速機Tの一つの動力伝達ユニットUの作用を説明する。変速アクチュエータ14の回転軸14aを入力軸11に対して相対回転させると、入力軸11の軸線L1まわりにキャリヤ16が回転する。このとき、キャリヤ16の中心O、つまり第1ピニオン15および2個の第2ピニオン17,17が成す正三角形の中心は入力軸11の軸線L1まわりに回転する。
図3および図5は、キャリヤ16の中心Oが第1ピニオン15(つまり入力軸11)に対して出力軸12と反対側にある状態を示しており、このとき入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量が最大になって無段変速機TのレシオはTOP状態になる。図4および図6は、キャリヤ16の中心Oが第1ピニオン15(つまり入力軸11)に対して出力軸12と同じ側にある状態を示しており、このとき入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量が最小になって無段変速機TのレシオはLOW状態になる。
図5に示すTOP状態で、エンジンEで入力軸11を回転させるとともに、入力軸11と同速度で変速アクチュエータ14の回転軸14aを回転させると、入力軸11、回転軸14a、キャリヤ16、第1ピニオン15、2個の第2ピニオン17,17および偏心ディスク18が一体になった状態で、入力軸11を中心に反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。図5(A)から図5(B)を経て図5(C)の状態へと回転する間に、偏心ディスク18の外周にリング部19bを、ボールベアリング20を介して相対回転自在に支持されたコネクティングロッド19は、そのロッド部19aの先端にピン19cで枢支されたアウター部材22を反時計方向(矢印B参照)に回転させる。図5(A)および図5(C)は、アウター部材22の矢印B方向の回転の両端を示している。
このようにしてアウター部材22が矢印B方向に回転すると、ワンウェイクラッチ21のアウター部材22およびインナー部材23間の楔状の空間にローラ25が噛み込み、アウター部材22の回転がインナー部材23を介して出力軸12に伝達されるため、出力軸12は反時計方向(矢印C参照)に回転する。
入力軸11および第1ピニオン15が更に回転すると、第1ピニオン15および第2ピニオン17,17にリングギヤ18aを噛合させた偏心ディスク18が反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。図5(C)から図5(D)を経て図5(A)の状態へと回転する間に、偏心ディスク18の外周にリング部19bを、ボールベアリング20を介して相対回転自在に支持されたコネクティングロッド19は、そのロッド部19aの先端にピン19cで枢支されたアウター部材22を時計方向(矢印B′参照)に回転させる。図5(C)および図5(A)は、アウター部材22の矢印B′方向の回転の両端を示している。
このようにしてアウター部材22が矢印B′方向に回転すると、アウター部材22とインナー部材23との間の楔状の空間からローラ25がエンゲージスプリング24を圧縮しながら押し出されることで、アウター部材22がインナー部材23に対してスリップして出力軸12は回転しない。
以上のように、アウター部材22が往復回転したとき、アウター部材22の回転方向が反時計方向(矢印B参照)のときだけ出力軸12が反時計方向(矢印C参照)に回転するため、出力軸12は間欠回転することになる。
図6は、LOW状態で無段変速機Tを運転するときの作用を示すものである。このとき、入力軸11の位置は偏心ディスク18の中心に一致しているので、入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量はゼロになる。この状態でエンジンEにより入力軸11を回転させるとともに、入力軸11と同速度で変速アクチュエータ14の回転軸14aを回転させると、入力軸11、回転軸14a、キャリヤ16、第1ピニオン15、2個の第2ピニオン17,17および偏心ディスク18が一体になった状態で、入力軸11を中心に反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。しかしながら、偏心ディスク18の偏心量がゼロであるため、コネクティングロッド19の往復運動のストロークもゼロになり、出力軸12は回転しない。
従って、変速アクチュエータ14を駆動してキャリヤ16の位置を図3のTOP状態と図4のLOW状態との間に設定すれば、ゼロレシオおよび所定レシオ間の任意のレシオでの運転が可能になる。
無段変速機Tは、並置された6個の動力伝達ユニットUの偏心ディスク18の位相が相互に60°ずつ、ずれているため、6個の動力伝達ユニットUが交互に駆動力を伝達することで、つまり6個のワンウェイクラッチ21の何れかが必ず係合状態にあることで、出力軸12を連続回転させることができる。
次に、図8ないし図12を参照してワンウェイクラッチ21の作用を説明する。本実施の形態に係るワンウェイクラッチ21は、図7A、図7Bで説明した構成に加えて、更に、クランク部材810、プッシュギヤ820a、シャフト支持部820b、シャフト830、カム840を備える。
図9は、6個の動力伝達ユニットUを軸方向に重ね合わせた場合のワンウェイクラッチの構成を示す図である。動力伝達ユニットUの各ローラ25に対応してカム840が設けられており、カム840はシャフト830に固定されている。シャフト830の両端はシャフト支持部820bおよびプッシュギヤ820aにより回転可能に支持されている。シャフト830が回転すると、シャフト830に固定されているカム840もシャフト830の回転に応じて回転する。プッシュギヤ820a、およびシャフト支持部820bはベアリング900、910、920により、出力軸12と一体に回転可能に支持されている。
カム840は、ローラ25(転動体)との接触により、楔部から付勢部(エンゲージスプリング24)へ向けてローラ25(転動体)を付勢し、且つ、アウター部材22(外周部材22)にローラ25(転動体)が接触しない状態を維持する。
ワンウェイクラッチ21は、シャフト830を支持し出力軸12と一体に回転可能なプッシュギヤ820aと、プッシュギヤ820aを出力軸12の軸方向に沿って可動させる可動機構(クランク部材810、ピン860)と、を更に備える。シャフト830の端部には、図10に示すように第1の螺旋状の溝が形成されており、プッシュギヤ820aに設けられている穴部には第1の螺旋状の溝と係合可能な第2の螺旋状の溝が形成されている。可動機構(810、860)は、出力軸12の軸端に配置され、可動機構(810、860)によるプッシュギヤ820aの軸方向の移動を、第1の螺旋状の溝および第2の螺旋状の溝を介してシャフト830の回転に変換する。可動機構(810、860)を出力軸12の軸端に配置することにより、車両用動力伝達装置の省スペース化を図ることが可能になる。
可動機構(810、860)は、車両が減速状態であり偏心機構(15、16、17、18)の偏心量によりワンウェイクラッチ21が開放されている状態で作動する。カム840の高さはローラ25(転動体)の半径よりも長く構成されており、カム840は、ローラ25(転動体)と接触するとき、ローラ25(転動体)の中心から外周部材22側の位置でローラ25(転動体)と接触する。
シャフト830の回転に応じてカム840が回転してローラ25(転動体)に接触すると、カム840は楔状の空間側からエンゲージスプリング24側へ向けて、ローラ25(転動体)を付勢し、かつ、ローラ25(転動体)をエンゲージスプリング24に接触させた状態を維持する。カム840およびシャフト830の回転については、後に図10を参照して具体的に説明する。
(クランク部材810およびプッシュギヤ820aの動作)
図8は、クランク部材810およびプッシュギヤ820aの動作を説明する図である。クランク部材810は、ピン860を中心として揺動可能な状態で支持されており、不図示のモータ等の駆動源から矢印880a方向の駆動力が加わると、クランク部材810はピン860の周り(矢印880b方向)に揺動する。クランク部材810の先端部がプッシュギヤ820aに当接して、プッシュギヤ820aを軸方向(矢印880c方向)に押し込む。
図8は、クランク部材810およびプッシュギヤ820aの動作を説明する図である。クランク部材810は、ピン860を中心として揺動可能な状態で支持されており、不図示のモータ等の駆動源から矢印880a方向の駆動力が加わると、クランク部材810はピン860の周り(矢印880b方向)に揺動する。クランク部材810の先端部がプッシュギヤ820aに当接して、プッシュギヤ820aを軸方向(矢印880c方向)に押し込む。
スラストスプリング850は、インナー部材23の側面部とプッシュギヤ820aとの間に配置されており、プッシュギヤ820aが軸方向に押し込まれる際の押し込み力に対抗する付勢力を発生させる。スラストスプリング850による付勢力は、矢印890に対して逆方向(矢印880d方向)に作用する。
不図示のモータ等の駆動源を制御して矢印880a方向の駆動力をゼロにすると、プッシュギヤ820aを矢印880c方向に押し込むための力はゼロとなり、スラストスプリング850の付勢力によりプッシュギヤ820aは矢印880d方向に押し戻される。
図10は、プッシュギヤ820aの並進方向の移動に応じて回転するシャフト830の構成を説明する図である。図10(A)に示すように、シャフト830の端部には螺旋状の溝(雄ネジ:第1の螺旋状の溝)が構成されている。一方、シャフト830を支持するプッシュギヤ820の穴部には、シャフト830の螺旋状の溝(雄ネジ:第1の螺旋状の溝)と噛合う螺旋状の溝(雌ネジ::第2の螺旋状の溝)が形成されている。
プッシュギヤ820aの並進運動は、螺旋状の溝(第1および第2の螺旋状の溝)の噛み合いによりシャフト830の回転運動に変換される。シャフト830が回転することにより、シャフト830に固定されているカム840は回転する(図10(B))。
(カム840の回転動作の説明)
図11はカム840の回転動作を具体的に示す図である。図11(A)はワンウェイクラッチのトルク伝達状態におけるカム840の位置を示す図である。トルク伝達状態においてカム840はローラ25と接触しないように待機した状態となる。
図11はカム840の回転動作を具体的に示す図である。図11(A)はワンウェイクラッチのトルク伝達状態におけるカム840の位置を示す図である。トルク伝達状態においてカム840はローラ25と接触しないように待機した状態となる。
図11(B)はワンウェイクラッチのコースティング中(減速中)におけるカム840の位置を示す図である。アクセルワークと同期して、図8、図9で説明したように、不図示のモータ等の駆動源から矢印880a方向の駆動力が加わると、クランク部材810はピン860の周り(矢印880b方向)に揺動する。クランク部材810の先端部がプッシュギヤ820aに当接して、プッシュギヤ820aは軸方向(矢印880c方向)に押し込まれる。プッシュギヤ820の並進方向の移動は、螺旋状の溝(図10)によりシャフト830の回転運動に変換され、シャフト830の回転に応じてカム840が回転する。図11(B)では、紙面の左側にカム840が回転した状態を示している。カム840が回転すると、カム840はローラ25と接触してエンゲージスプリング24側に付勢する。
図11(B)に示す状態から図11(A)に示す待機状態にカム840を回転させるためには、アクセルワークと同期して、不図示のモータ等の駆動源を制御して矢印880a方向の駆動力をゼロにして、スラストスプリング850の付勢力によりプッシュギヤ820aを矢印880d方向に押し戻せばよい。
図12はカム840の回転動作による作用を模式的に示す図であり、図12(A)はカム840が回転していない待機状態を示し、図12(B)はカム840が回転した状態を示している。図12(A)に示すように、コースティング中において、カム840が回転していない待機状態にある場合、ローラ25に作用する遠心力の影響によりローラ25とアウター部材22の内周面22aとは接触する。
図12(B)に示すように、カム840が回転して、ローラ25の中心からアウター部材22側の位置でローラ25と接触することにより、ローラ25に対して、インナー部材23側に向かって斜め下向きの力Fが作用する。カム840が回転すると、カム840はローラ25と接触してエンゲージスプリング24側に付勢して、ダンピングストッパ23bにローラ25を押し付ける。カム840によりローラ25に作用する力Fは遠心力よりも大きく、コースティング中においても、ローラ25がアウター部材22の内周面22aと接触することを防止することができる。
(カム840の形状)
カム840の高さはローラ25の半径よりも長く構成されている。カム840の高さをローラ25の半径よりも長く構成することにより、ローラ25の中心からアウター部材22側の位置でカム840をローラ25と接触させることができる。この位置でカム840がローラ25と接触することにより、ローラ25に対して、インナー部材23側に向かって斜め下向きの力が作用することとなり、車両が減速状態であるコースティング中においても、ローラ25に作用する遠心力の影響でローラ25がアウター部材22の内周面22aと接触することを防止することができる。
カム840の高さはローラ25の半径よりも長く構成されている。カム840の高さをローラ25の半径よりも長く構成することにより、ローラ25の中心からアウター部材22側の位置でカム840をローラ25と接触させることができる。この位置でカム840がローラ25と接触することにより、ローラ25に対して、インナー部材23側に向かって斜め下向きの力が作用することとなり、車両が減速状態であるコースティング中においても、ローラ25に作用する遠心力の影響でローラ25がアウター部材22の内周面22aと接触することを防止することができる。
カム840の高さをローラ25の半径よりも短く構成した場合、カム840がローラ25の外周に引っ掛かり、カム840の回転を円滑に行うことができなくなることも生じ得る。例えば、図11(B)の状態から図11(A)に戻す場合、カム840がローラ25の外周に引っ掛かり、図11(A)の待機位置までカム840を戻すことができなくなることも生じ得る。
カム840の高さをローラ25の半径よりも長く構成することにより、ローラ25とカム840との間の引っ掛かりを無くし、カム840の回転を円滑に行うことが可能になる。尚、カム840の幅は、ローラ25の幅と同等の長さであればよい。
本実施の形態の無段変速機Tの動力伝達ユニットUはコネクティングロッド19が高速で往復運動するため、ワンウェイクラッチ21は短い周期で係合および係合解除を繰り返すことになり、その係合応答性を高めることが要求される。本実施の形態のように、カム840の回転をアクセルワークと同期して制御することにより、トルク伝達を邪魔せず、ローラ25とアウター部材22の内周面22aとの間の摩擦力の影響を効果的に低減させることが可能になる。摩擦力の影響による効率低下を抑制し、ローラの偏摩耗を防止して耐久性に優れた車両用動力伝達装置の提供が可能になる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
図9ではシャフト830を回転させる構成として、クランク部材810を用いる構成を説明したが、シャフト830を回転させる構成は、この例に限定されるものではない。例えば、シャフト830の端部にモータの回転軸を接続して、モータの回転をシャフト830に伝達することにより、シャフト830を回転させてもよい。
また、図9では、カム840の回転を戻すために、スラストスプリング850の弾性力を用いる構成を説明したが、スラストスプリング850を用いず、係合状態(図7B(B))の解除後のローラ25の回転移動により、カム840を押し戻す力を利用することも可能である。この場合、ローラ25により押し戻されたカム840の回転はシャフト830に伝達される。シャフト830の回転は螺旋状の溝によりプッシュギヤ820aの並進運動(矢印880d方向)へと変換される。プッシュギヤ820aの並進運動により、クランク部材810は、ピン860の周りに回転する。ローラ25の回転移動を利用して、カム840を押し戻す構成によれば、スラストスプリング850の部品点数を削減することが可能になる。
図9では、スラストスプリング850の配置位置として、インナー部材23とプッシュギヤ820aとの間に配置する例を説明したが、スラストスプリング850の配置位置はこの例に限定されるものではない。例えば、図8の出力軸12とシャフト支持部820bとの間に配置してもよい。この場合、スラストスプリング850の弾性力によりシャフト支持部820bに支持されているシャフト830は軸方向に付勢され、この付勢力はプッシュギヤ820aを軸方向(矢印880d方向)に付勢する力として伝達される。
また、本実施の形態のワンウェイクラッチ21は無段変速機T以外の任意の用途に適用することができる。また実施の形態の無段変速機Tは6個の動力伝達ユニットUを備えているが、動力伝達ユニットUの数は6個に限定されるものではない。また実施の形態ではワンウェイクラッチ21のインナー部材23が出力軸12と別部材で構成されているが、インナー部材23をそのまま出力軸12として用いても良い。
Claims (4)
- 駆動源の回転軸に接続された入力軸(11)の回転を変速して出力軸(12)に伝達する変速機(T)が、
前記入力軸(11)の軸線からの偏心量が可変である偏心機構(15、16、17、18)と、
前記入力軸(11)と共に回転する入力側支点(O)と、
前記出力軸(12)に接続されたワンウェイクラッチ(21)と、
前記ワンウェイクラッチの外周部材(22)に設けられた出力側支点(P)と、
前記入力側支点(O)および前記出力側支点(P)の両端に接続されて、前記偏心機構(15、16、17、18)の偏心量に応じて往復運動するコネクティングロッド(19)と、
を備える車両用動力伝達装置であって、
前記ワンウェイクラッチ(21)は、
前記外周部材(22)の内部に同軸に回転可能に配置され、前記出力軸(12)と接続する内周部材(23)と、
前記外周部材(22)と前記内周部材(23)との間で転動する転動体(25)と、
前記転動体(25)を収容する収容部材(32)と、
前記収容部材(32)の中に配置され、前記転動体(25)を前記外周部材(22)と前記内周部材(23)との間に形成される楔部へ付勢する付勢手段(24)と、
前記転動体(25)との接触により、前記楔部から前記付勢手段(24)へ向けて前記転動体を付勢し、且つ、前記外周部材(22)に前記転動体(25)が接触しない状態を維持するカム(840)と、
前記カム(840)を回転可能に支持するシャフト(830)と、
を備えることを特徴とする車両用動力伝達装置。 - 前記ワンウェイクラッチ(21)は、
前記シャフト(830)を支持し、前記出力軸(12)と一体に回転可能なプッシュギヤ(820a)と、
前記プッシュギヤ(820a)を前記出力軸(12)の軸方向に沿って可動させる可動機構(810、860)と、
を更に備え、
前記シャフト(830)の端部には第1の螺旋状の溝が形成されており、
前記プッシュギヤ(820a)に設けられている穴部には前記第1の螺旋状の溝と係合可能な第2の螺旋状の溝が形成されており、
前記可動機構(810、860)は、
前記出力軸(12)の軸端に配置され、
前記可動機構(810、860)による前記プッシュギヤ(820a)の前記軸方向の移動を、前記第1の螺旋状の溝および前記第2の螺旋状の溝を介して前記シャフト(830)の回転に変換する
ることを特徴とする請求項1に記載の車両用動力伝達装置。 - 前記可動機構(810、860)は、
車両が減速状態であり、
前記偏心機構(15、16、17、18)の偏心量により前記ワンウェイクラッチ(21)が開放されている状態で作動することを特徴とする請求項2に記載の車両用動力伝達装置。 - 前記カム(840)の高さは前記転動体(25)の半径よりも長く構成されており、
前記カム(840)は、前記転動体(25)と接触するとき、前記転動体(25)の中心から前記外周部材(22)側の位置で前記転動体(25)と接触することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両用動力伝達装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014011760A JP2015137761A (ja) | 2014-01-24 | 2014-01-24 | 車両用動力伝達装置 |
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JP2021503645A (ja) * | 2017-11-16 | 2021-02-12 | 陳 昭勝CHEN, Zhaosheng | スマートウェアラブル装置、スマートウェアラブル機器及び制御方法 |
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2014
- 2014-01-24 JP JP2014011760A patent/JP2015137761A/ja active Pending
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JP2021503645A (ja) * | 2017-11-16 | 2021-02-12 | 陳 昭勝CHEN, Zhaosheng | スマートウェアラブル装置、スマートウェアラブル機器及び制御方法 |
JP7210574B2 (ja) | 2017-11-16 | 2023-01-23 | 昭勝 陳 | スマートウェアラブル装置、スマートウェアラブル機器及び制御方法 |
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