JP6157403B2 - 車両用動力伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動源に接続された入力軸の回転を変速して出力軸に伝達する変速ユニットが、前記入力軸の軸線からの偏心量が可変であって該入力軸と共に回転する偏心部材と、前記出力軸に相対回転自在に支持された揺動リンクと、前記偏心部材および前記揺動リンクを接続するコネクティングロッドと、前記出力軸および前記揺動リンク間に配置されたワンウェイクラッチとを備える車両用動力伝達装置に関する。
入力軸に設けた偏心部材の偏心回転をコネクティングロッドを介して揺動リンクの往復揺動に変換し、揺動リンクの往復揺動をワンウェイクラッチを介して出力軸の一方向の間欠回転に変換するクランク式の無段変速機において、そのワンウェイクラッチが、アウター部材およびインナー部材間に形成した複数の楔状空間にそれぞれローラを配置し、それらのローラをエンゲージスプリングで楔状空間に係合する方向に付勢したものが、下記特許文献1により公知である。
特開2012−1048号公報
ところで、かかるワンウェイクラッチは、アウター部材およびインナー部材の一方向への相対回転により複数のローラが同時に係合し、アウター部材およびインナー部材の他方向への相対回転により複数のローラが同時に係合解除するため、係合時には駆動力が一斉に伝達され、かつ係合解除時には駆動力の伝達が一斉に解除されてしまい、それが原因で騒音や振動が発生する問題があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、クランク式の無段変速機のワンウェイクラッチの複数のローラの係合/係合解除タイミングをずらして騒音や振動を低減することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、駆動源に接続された入力軸の回転を変速して出力軸に伝達する変速ユニットが、前記入力軸の軸線からの偏心量が可変であって該入力軸と共に回転する偏心部材と、前記出力軸に相対回転自在に支持された揺動リンクと、前記偏心部材および前記揺動リンクを接続するコネクティングロッドと、前記出力軸および前記揺動リンク間に配置されたワンウェイクラッチとを備え、前記ワンウェイクラッチは、前記揺動リンクの内周に設けられたアウター部材と、前記出力軸の外周に設けられたインナー部材と、前記アウター部材および前記インナー部材間に形成された楔状空間に配置されたローラと、前記ローラを周方向に付勢するエンゲージスプリングとを備える車両用動力伝達装置であって、前記ローラは第1ローラおよび第2ローラからなり、前記アウター部材の内周面に形成された環状溝に装着されて前記第1、第2ローラを径方向内側に付勢するリングスプリングを備え、前記エンゲージスプリングは、前記第1ローラを係合方向に付勢する第1エンゲージスプリングと、前記第2ローラを係合方向に付勢する第2エンゲージスプリングとからなり、前記第1エンゲージスプリングの付勢力は前記第2エンゲージスプリングの付勢力よりも強く、前記第1エンゲージスプリングは前記リングスプリングの付勢力に打ち勝って前記第1ローラを該第1ローラが前記楔状空間に係合する直前の待機位置であるデイタムポイントに位置させることが可能であり、そのときに前記リングスプリングは前記第2エンゲージスプリングの付勢力に打ち勝って前記第2ローラと前記アウター部材あるいは前記インナー部材との間に隙間を形成することを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
また請求項に記載された発明によれば、駆動源に接続された入力軸の回転を変速して出力軸に伝達する変速ユニットが、前記入力軸の軸線からの偏心量が可変であって該入力軸と共に回転する偏心部材と、前記出力軸に相対回転自在に支持された揺動リンクと、前記偏心部材および前記揺動リンクを接続するコネクティングロッドと、前記出力軸および前記揺動リンク間に配置されたワンウェイクラッチとを備え、前記ワンウェイクラッチは、前記揺動リンクの内周に設けられたアウター部材と、前記出力軸の外周に設けられたインナー部材と、前記アウター部材および前記インナー部材間に形成された楔状空間に配置されたローラと、前記ローラを周方向に付勢するエンゲージスプリングとを備える車両用動力伝達装置であって、前記ローラは第1ローラおよび第2ローラからなり、前記アウター部材の内周面に形成された環状溝に装着されて前記第1、第2ローラを径方向内側に付勢するリングスプリングを備え、前記エンゲージスプリングは、前記第1ローラだけを係合方向に付勢して前記第2ローラを付勢せず、前記エンゲージスプリングは前記リングスプリングの付勢力に打ち勝って前記第1ローラを該第1ローラが前記楔状空間に係合する直前の待機位置であるデイタムポイントに位置させることが可能であり、そのときに前記リングスプリングは前記第2ローラと前記アウター部材あるいは前記インナー部材との間に隙間を形成することを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
また請求項に記載された発明によれば、請求項1または請求項の構成に加えて、第1ローラおよび第2ローラを周方向に交互に配置したことを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される。
また請求項に記載された発明によれば、駆動源に接続された入力軸の回転を変速して出力軸に伝達する変速ユニットが、前記入力軸の軸線からの偏心量が可変であって該入力軸と共に回転する偏心部材と、前記出力軸に相対回転自在に支持された揺動リンクと、前記偏心部材および前記揺動リンクを接続するコネクティングロッドと、前記出力軸および前記揺動リンク間に配置されたワンウェイクラッチとを備え、前記ワンウェイクラッチは、前記揺動リンクの内周に設けられたアウター部材と、前記出力軸の外周に設けられたインナー部材と、前記アウター部材および前記インナー部材間に形成された楔状空間に配置されたローラと、前記ローラを周方向に付勢するエンゲージスプリングとを備える車両用動力伝達装置であって、前記ローラは第1ローラおよび第2ローラからなり、前記エンゲージスプリングは、前記第1ローラおよび前記第2ローラ間に配置されて該第1ローラを係合方向に付勢するとともに該第2ローラを係合解除方向に付勢する第1エンゲージスプリングと、前記第2ローラを係合方向かつ前記第1ローラに向けて付勢する第2エンゲージスプリングとからなり、前記第1エンゲージスプリングの付勢力は該付勢力だけで前記第1ローラを該第1ローラが前記楔状空間に係合する直前の待機位置であるデイタムポイントに位置させることが可能であり、前記第2エンゲージスプリングの付勢力は、前記第1ローラが前記デイタムポイントに位置するときに前記第1エンゲージスプリングが前記第2ローラに加える付勢力よりも小さく、前記第1ローラが前記楔状空間に係合すると前記第1エンゲージスプリングが前記第2ローラに加える付勢力よりも大きくなり、前記第1ローラが前記デイタムポイントにあるときに、前記第2ローラは前記アウター部材あるいは前記インナー部材との間に隙間を有することを特徴とする車両用動力伝達装置が提案される
、実施の形態の偏心ディスク18は本発明の偏心部材に対応し、実施の形態のエンジンEは本発明の駆動源に対応する。
請求項1の構成によれば、駆動源に接続された入力軸の回転を変速して出力軸に伝達する車両用動力伝達装置の変速ユニットは、入力軸と一体に偏心部材が偏心回転すると、偏心部材にコネクティングロッドを介して接続された揺動リンクが往復揺動し、出力軸および揺動リンク間に配置されたワンウェイクラッチが、揺動リンクが一方向に揺動したときに係合して他方向に揺動したときに係合解除することで、入力軸の回転が出力軸に間欠的に伝達される。
ローラは第1ローラおよび第2ローラからなり、第1ローラが楔状空間に係合する直前の待機位置であるデイタムポイントにあるときに、第2ローラはアウター部材あるいはインナー部材との間に隙間を有するので、ワンウェイクラッチの係合時に第1ローラは第2ローラよりも先に楔状空間に係合し、かつワンウェイクラッチの係合解除時に第2ローラは第1ローラよりも先に楔状空間から係合解除するので、ワンウェイクラッチが伝達する駆動力が急激に変化しないようにして騒音や振動の発生を防止することができる。
た、アウター部材の内周面に形成された環状溝に装着されて第1、第2ローラを径方向内側に付勢するリングスプリングを備え、エンゲージスプリングは、第1ローラを係合方向に付勢する第1エンゲージスプリングと、第2ローラを係合方向に付勢する第2エンゲージスプリングとからなり、第1エンゲージスプリングの付勢力は第2エンゲージスプリングの付勢力よりも強く、第1エンゲージスプリングはリングスプリングの付勢力に打ち勝って第1ローラを前記デイタムポイントに位置させることが可能であり、そのときにリングスプリングは第2エンゲージスプリングの付勢力に打ち勝って第2ローラとアウター部材あるいはインナー部材との間に隙間を形成するので、アウター部材およびインナー部材が一方向に相対回転すると先ず第1エンゲージスプリングの弾発力でデイタムポイントにある第1ローラが係合し、第1ローラに当接する部分でアウター部材が多角形状に拡径して隣接する二つの第1ローラ間の部分でアウター部材が縮径することで、前記隙間が消滅して第2ローラが第1ローラに遅れて係合する。またワンウェイクラッチが係合解除する際には、第2ローラが先に係合解除して第1ローラが後から係合解除することで、ワンウェイクラッチが伝達する駆動力が急激に変化しないようにして騒音や振動の発生を防止することができる。
また請求項の構成によれば、アウター部材の内周面に形成された環状溝に装着されて第1、第2ローラを径方向内側に付勢するリングスプリングを備え、エンゲージスプリングは、第1ローラだけを係合方向に付勢して第2ローラを付勢せず、エンゲージスプリングはリングスプリングの付勢力に打ち勝って第1ローラを前記デイタムポイントに位置させることが可能であり、そのときにリングスプリングは第2ローラとアウター部材あるいはインナー部材との間に隙間を形成するので、アウター部材およびインナー部材が一方向に相対回転すると先ずエンゲージスプリングの弾発力でデイタムポイントにある第1ローラが係合し、第1ローラに当接する部分でアウター部材が多角形状に拡径して隣接する二つの第1ローラ間の部分でアウター部材が縮径することで、前記隙間が消滅して第2ローラが第1ローラに遅れて係合する。またワンウェイクラッチが係合解除する際には、第2ローラが先に係合解除して第1ローラが後から係合解除することで、ワンウェイクラッチが伝達する駆動力が急激に変化しないようにして騒音や振動の発生を防止することができる。
また請求項の構成によれば、第1ローラおよび第2ローラを周方向に交互に配置したので、アウター部材の多角形状への弾性変形を一層有効に活用することができる。
また請求項の構成によれば、エンゲージスプリングは、第1ローラおよび第2ローラ間に配置されて該第1ローラを係合方向に付勢するとともに該第2ローラを係合解除方向に付勢する第1エンゲージスプリングと、第2ローラを係合方向かつ第1ローラに向けて付勢する第2エンゲージスプリングとからなり、第1エンゲージスプリングの付勢力は第1ローラを該付勢力だけでデイタムポイントに位置させることが可能であり、第2エンゲージスプリングの付勢力は、第1ローラがデイタムポイントに位置するときに第1エンゲージスプリングが第2ローラに加える付勢力よりも小さく、第1ローラが楔状空間に係合すると第1エンゲージスプリングが第2ローラに加える付勢力よりも大きくなるので、アウター部材およびインナー部材が一方向に相対回転すると先ず第1エンゲージスプリングの弾発力で第1ローラが係合し、続いて第2ローラが第2エンゲージスプリングの弾発力で係合する。またワンウェイクラッチが係合解除する際には、第2ローラが先に係合解除して第1ローラが後から係合解除することで、ワンウェイクラッチが伝達する駆動力が急激に変化しないようにして騒音や振動の発生を防止することができる
車両用動力伝達装置のスケルトン図。(第1の実施の形態) 図1の2部詳細図。(第1の実施の形態) 図2の3−3線断面図(OD状態)。(第1の実施の形態) 図2の3−3線断面図(GN状態)。(第1の実施の形態) OD状態での作用説明図。(第1の実施の形態) GN状態での作用説明図。(第1の実施の形態) ワンウェイクラッチの要部拡大図。(第1の実施の形態) ワンウェイクラッチの作用説明図。(第1の実施の形態) ワンウェイクラッチの要部拡大図。(第2の実施の形態) ワンウェイクラッチの要部拡大図。(第3の実施の形態) ワンウェイクラッチの作用説明図。(第3の実施の形態) ワンウェイクラッチの要部拡大図。(参考形態) ワンウェイクラッチの係合時の作用説明図。(参考形態) ワンウェイクラッチの係合解除時の作用説明図。(参考形態)
第1の実施の形態
以下、図1〜図8に基づいて本発明の第1の実施の形態を説明する。
図1に示すように、エンジンEの駆動力を左右の車軸10,10を介して駆動輪W,Wに伝達する車両用動力伝達装置は、クランク式の無段変速機TおよびディファレンシャルギヤDを備える。
図2および図3に示すように、本実施の形態の無段変速機Tは同一構造を有する複数個(実施の形態では4個)の変速ユニットU…を軸方向に重ね合わせたもので、それらの変速ユニットU…は平行に配置された共通の入力軸11および共通の出力軸12を備えており、入力軸11の回転が減速または増速されて出力軸12に伝達される。
以下、代表として一つの変速ユニットUの構造を説明する。エンジンEに接続されて回転する入力軸11は、電動モータのような変速アクチュエータ14の中空の回転軸14aの内部を相対回転自在に貫通する。変速アクチュエータ14のロータ14bは回転軸14aに固定されており、ステータ14cはケーシングに固定される。変速アクチュエータ14の回転軸14aは、入力軸11と同速度で回転可能であり、かつ入力軸11に対して異なる速度で相対回転可能である。
変速アクチュエータ14の回転軸14aを貫通した入力軸11には第1ピニオン15が固定されており、この第1ピニオン15を跨ぐように変速アクチュエータ14の回転軸14aにクランク状のキャリヤ16が接続される。第1ピニオン15と同径の2個の第2ピニオン17,17が、第1ピニオン15と協働して正三角形を構成する位置にそれぞれピニオンピン16a,16aを介して支持されており、これら第1ピニオン15および第2ピニオン17,17に、円板形の偏心ディスク18の内部に偏心して形成されたリングギヤ18aが噛合する。偏心ディスク18の外周面に、コネクティングロッド19のロッド部19aの一端に設けたリング部19bがボールベアリング20を介して相対回転自在に嵌合する。
4個の変速ユニットU…はクランク状のキャリヤ16を共有しているが、キャリヤ16に第2ピニオン17,17を介して支持される偏心ディスク18の位相は各々の変速ユニットUで90°ずつ異なっている。
出力軸12の外周に設けられたワンウェイクラッチ21は、コネクティングロッド19のロッド部19aにピン19cを介して枢支された揺動リンク22の内周部をアウター部材とし、出力軸12の外周部をインナー部材とするもので、アウター部材およびインナー部材間に形成された楔状の空間に、エンゲージスプリング24…で付勢された複数のローラ25…を備える。
次に、図7および図8に基づいて、ワンウェイクラッチ21の構造を説明する。尚、図3〜図6においてワンウェイクラッチ21は模式的に図示されており、その実際の構造は図7および図8に示されている。
ワンウェイクラッチ21のアウター部材22aは揺動リンク22の内周部により構成され、ワンウェイクラッチ21のインナー部材12aは出力軸12の外周部により構成される。アウター部材22aおよびインナー部材12a間に形成された楔状空間13に配置されるローラ25は同一形状の第1ローラ25Aおよび第2ローラ25Bからなり、第1ローラ25Aおよび第2ローラ25Bは周方向に交互に配置される。ローラ25を楔状空間13に係合する方向に付勢するエンゲージスプリング24は、第1ローラ25Aを係合方向に付勢する第1エンゲージスプリング24Aと、第2ローラ25Bを係合方向に付勢する第2エンゲージスプリング24Bとからなり、第1エンゲージスプリング24Aの弾発力は第2エンゲージスプリング24Bの弾発力よりも強く設定される。
アウター部材22aの内周面には環状溝22bが形成されており、環状溝22b内に配置された無端状のリングプリング27が第1ローラ25A…および第2ローラ25B…をインナー部材12aの外周面に押し付けるように径方向内側に付勢する。
次に、上記構成を備えた本発明の第1の実施の形態の作用を説明する。
先ず、無段変速機Tの一つの変速ユニットUの作用を説明する。変速アクチュエータ14の回転軸14aを入力軸11に対して相対回転させると、入力軸11の軸線L1まわりにキャリヤ16が回転する。このとき、キャリヤ16の中心O、つまり第1ピニオン15および2個の第2ピニオン17,17が成す正三角形の中心は入力軸11の軸線L1まわりに回転する。
図3および図5は、キャリヤ16の中心Oが第1ピニオン15(つまり入力軸11)に対して出力軸12と反対側にある状態を示しており、このとき入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量が最大になって無段変速機TのレシオはOD(オーバードライブ)状態になる。図4および図6は、キャリヤ16の中心Oが第1ピニオン15(つまり入力軸11)に対して出力軸12と同じ側にある状態を示しており、このとき入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量がゼロになって無段変速機TのレシオはGN(ギヤドニュートラル)状態になる。
図5に示すOD状態で、エンジンEで入力軸11を回転させるとともに、入力軸11と同速度で変速アクチュエータ14の回転軸14aを回転させると、入力軸11、回転軸14a、キャリヤ16、第1ピニオン15、2個の第2ピニオン17,17および偏心ディスク18が一体になった状態で、入力軸11を中心に反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。図5(A)から図5(B)を経て図5(C)の状態へと回転する間に、偏心ディスク18の外周にリング部19bをボールベアリング20を介して相対回転自在に支持されたコネクティングロッド19は、そのロッド部19aの先端にピン19cで枢支された揺動リンク22を反時計方向(矢印B参照)に回転させる。図5(A)および図5(C)は、揺動リンク22の前記矢印B方向の回転の両端を示している。
このようにして揺動リンク22が矢印B方向に回転すると、ワンウェイクラッチ21の揺動リンク22および出力軸12間の楔状の空間にローラ25…が噛み込み、揺動リンク22の回転が出力軸12を介して出力軸12に伝達されるため、出力軸12は反時計方向(矢印C参照)に回転する。
入力軸11および第1ピニオン15が更に回転すると、第1ピニオン15および第2ピニオン17,17にリングギヤ18aを噛合させた偏心ディスク18が反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。図5(C)から図5(D)を経て図5(A)の状態へと回転する間に、偏心ディスク18の外周にリング部19bをボールベアリング20を介して相対回転自在に支持されたコネクティングロッド19は、そのロッド部19aの先端にピン19cで枢支された揺動リンク22を時計方向(矢印B′参照)に回転させる。図5(C)および図5(A)は、揺動リンク22の前記矢印B′方向の回転の両端を示している。
このようにして揺動リンク22が矢印B′方向に回転すると、揺動リンク22の内周面と出力軸12の外周面との間の楔状の空間からローラ25…がエンゲージスプリング24…を圧縮しながら押し出されることで、揺動リンク22が出力軸12に対してスリップして出力軸12は回転しない。
以上のように、揺動リンク22が往復回転したとき、揺動リンク22の回転方向が反時計方向(矢印B参照)のときだけ出力軸12が反時計方向(矢印C参照)に回転するため、出力軸12は間欠回転することになる。
図6は、GN状態で無段変速機Tを運転するときの作用を示すものである。このとき、入力軸11の位置は偏心ディスク18の中心に一致しているので、入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量はゼロになる。この状態でエンジンEで入力軸11を回転させるとともに、入力軸11と同速度で変速アクチュエータ14の回転軸14aを回転させると、入力軸11、回転軸14a、キャリヤ16、第1ピニオン15、2個の第2ピニオン17,17および偏心ディスク18が一体になった状態で、入力軸11を中心に反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。しかしながら、偏心ディスク18の偏心量がゼロであるため、コネクティングロッド19の往復運動のストロークもゼロになり、出力軸12は回転しない。
従って、変速アクチュエータ14を駆動してキャリヤ16の位置を図3のOD状態と図4のGN状態との間に設定すれば、ゼロレシオおよび所定レシオ間の任意のレシオでの運転が可能になる。
無段変速機Tは、変速ユニットU…の偏心ディスク18…の位相が相互に90°ずつずれているため、4個の変速ユニットU…が交互に駆動力を伝達することで、つまり4個のワンウェイクラッチ21…の何れかが必ず係合状態にあることで、出力軸12を連続回転させることができる。
さて、図8(A)に示すように、ワンウェイクラッチ21が係合解除状態にあるとき、第1、第2ローラ25A,25Bはリングプリング27により径方向内側に付勢されてインナー部材12aの外周面に当接する。このとき、弾発力が大きい第1エンゲージスプリング24Aにより係合方向に付勢された第1ローラ25Aは、アウター部材22aの内周面にも当接することで、楔状空間13に噛み込む直前のデイタムポイントに位置している。一方、弾発力が小さい第2エンゲージスプリング24Bにより係合方向に付勢された第2ローラ25Bは、リングプリング27により径方向内側に付勢されてアウター部材22aの内周面に当接することができず、デイタムポイントよりも後方(係合解除する側)に位置している。
この状態から、図8(B)に示すように、アウター部材22aおよびインナー部材12aが矢印方向に相対回転すると、デイタムポイントにあってアウター部材22aおよびインナー部材12aの両方に当接する第1ローラ25Aは楔状空間13に噛み込むが、アウター部材22aとの間に隙間αを有する第2ローラ25Bは楔状空間13に噛み込むことができない。アウター部材22aおよびインナー部材12aが更に相対回転すると、図8(C)に示すように、第1ローラ25Aが楔状空間13に更に強く噛み込むことで、アウター部材22aが第1ローラ25A…に当接する部分が径方向外側に押されてアウター部材22aが正多角形状に弾性変形することで、隣接する第1ローラ25A,25A間でアウター部材22aが径方向内側に弾性変形する。その結果、隙間αが消滅し、第2ローラ25Bはアウター部材22aおよびインナー部材12aの両方に当接して楔状空間13に噛み込むため、図8(D)に示すように、第1ローラ25A…および第2ローラ25B…の全てが楔状空間13に噛み込んでワンウェイクラッチ21が完全に係合する。
以上のように、本実施の形態によれば、アウター部材22aおよびインナー部材12aが一方向に相対回転するときには第1ローラ25A…が先に係合して第2ローラ25B…が後から係合し、アウター部材22aおよびインナー部材12aが他方向に相対回転するときには第2ローラ25B…が先に係合解除して第1ローラ25A…が後から係合解除することで、係合時に駆動力が一斉に伝達されなくなり、かつ係合解除時に駆動力の伝達が一斉に解除されなくなることで、ワンウェイクラッチ21の騒音や振動が低減される。
第2の実施の形態
次に、図9に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。
第2の実施の形態は第1の実施の形態の変形であって、第2の実施の形態は、第1の実施の形態の第2ローラ25Bを付勢する弾発力の小さい第2エンゲージスプリング24Bを廃止したものであり、従って第2ローラ25Bは第2エンゲージスプリング24Bを備えていない。
この第2の実施の形態によっても、第1の実施の形態と同様の作用効果を達成することができる。
第3の実施の形態
次に、図10および図11に基づいて本発明の第3の実施の形態を説明する。
第3の実施の形態は、第1、第2ローラ25A,25Bに両端が当接する第1エンゲージスプリング24Aと、一端がスプリング支持部材26に当接して他端が第2ローラ25Bに当接する第2エンゲージスプリング24Bとを備える。リングプリング27は必ずしも必要ではなく、本実施の形態では設けられていない。
第1ローラ25Aは第1エンゲージスプリング24Aにより係合方向に付勢され、アウター部材22aの内周面およびインナー部材12aの外周面に当接するデイタムポイントに位置している。また第2ローラ25Bは第1エンゲージスプリング24Aにより係合解除方向に付勢されて第2エンゲージスプリング24Bにより係合方向に付勢されるが、第1エンゲージスプリング24Aの弾発力が第2エンゲージスプリング24Bの弾発力に勝っており、かつ第2エンゲージスプリング24Bは第2ローラ25Bを径方向内側に向けて斜めに付勢するため、第2ローラ25Bはデイタムポイントから係合解除方向に移動してインナー部材12aのストッパ12cに当接するダンピングポイントに停止し、第2ローラ25Bとアウター部材22aの内周面との間には隙間αが存在する。
従って、図11(A)に示すように、アウター部材22aおよびインナー部材12aが矢印方向に相対回転すると、デイタムポイントにあってアウター部材22aおよびインナー部材12aの両方に当接する第1ローラ25Aは楔状空間13に噛み込むが、隙間αを有してアウター部材22aに当接していない第2ローラ25Bは楔状空間13に噛み込むことができない。
図11(B)に示すように、第1ローラ25Aが楔状空間13に噛み込むと、第1ローラ25Aおよび第2ローラ25B間の距離が増加して第1エンゲージスプリング24Aが伸びるため、第1エンゲージスプリング24Aが第2ローラ25Bを係合解除方向に付勢する弾発力が減少して第2エンゲージスプリング24Bが第2ローラ25Bを係合方向に付勢する弾発力を下回る。その結果、第2ローラ25Bが第2エンゲージスプリング24Bの弾発力で係合方向に移動し、アウター部材22aの内周面に当接して楔状空間13に噛み込むことで、第1ローラ25A…および第2ローラ25B…の全てが楔状空間13に噛み込んでワンウェイクラッチ21が完全に係合する。
以上のように、本実施の形態によれば、アウター部材22aおよびインナー部材12aが一方向に相対回転するときには第1ローラ25A…が先に係合して第2ローラ25B…が後から係合し、アウター部材22aおよびインナー部材12aが他方向に相対回転するときには第2ローラ25B…が先に係合解除して第1ローラ25A…が後から係合解除することで、係合時に駆動力が一斉に伝達されなくなり、かつ係合解除時に駆動力の伝達が一斉に解除されなくなることで、ワンウェイクラッチ21の騒音や振動が低減される。
参考形態
次に、図12〜図14に基づいて本発明の参考形態を説明する。
参考形態は、一つの楔状空間13に第1ローラ25Aおよび第2ローラ25Bが相互に当接する状態で配置され、一つのエンゲージスプリング24で第2ローラ25Bを係合方向に付勢することで、第1ローラ25Aはアウター部材22aの内周面およびインナー部材12aの外周面に当接するデイタムポイントに位置している。第2ローラ25Bは第1ローラ25Aよりも僅かに大径に形成されるが、楔状空間13の径方向間隔が広い部分に位置するためにアウター部材22aの内周面(あるいはインナー部材12aの外周面)との間に隙間αが形成される。
この状態から、図13(A)に示すように、アウター部材22aおよびインナー部材12aが矢印方向に相対回転すると、デイタムポイントにあってアウター部材22aおよびインナー部材12aの両方に当接する第1ローラ25Aは楔状空間13に噛み込むが、アウター部材22aに当接してない第2ローラ25Bは楔状空間13に噛み込むことができない。続いて、図13(B)に示すように、アウター部材22aおよびインナー部材12aが更に相対回転すると、第1ローラ25Aが楔状空間13の更に強く噛み込むことで、アウター部材22aが第1ローラ25A…に当接する部分が径方向外側に押されてアウター部材22aが正多角形状に弾性変形することで、隣接する第1ローラ25A,25A間でアウター部材22aが径方向内側に移動する。その結果、図13(C)に示すように、第2ローラ25Bはアウター部材22aおよびインナー部材12aの両方に当接して楔状空間13に噛み込むため、第1ローラ25A…および第2ローラ25B…の全てが楔状空間13に噛み込んでワンウェイクラッチ21が完全に係合する。
図13(C)において、楔状空間13に噛み込んだ第1ローラ25Aおよび第2ローラ25Bがアウター部材22aより駆動されて更に係合方向に移動するとき、第1ローラ25Aの直径は第2ローラ25Bに直径よりも小さいため、第1ローラ25Aの移動速度が第2ローラ25Bの移動速度よりも大きくなる。その結果、第1ローラ25Aおよび第2ローラ25B間に隙間βが形成され、第1ローラ25Aおよび第2ローラ25Bが移動中に衝突することが防止されてワンウェイクラッチ21のスムーズな係合が可能になる。
図14(A)に示すように、ワンウェイクラッチ21が係合している状態からアウター部材22aおよびインナー部材12aが矢印方向に相対回転すると、図14(B)に示すように、噛み込みが浅い第2ローラ25Bが先に係合解除し、エンゲージスプリング24を圧縮しながらダンピングする。アウター部材22aおよびインナー部材12aが矢印方向に更に相対回転すると、図14(C)に示すように、噛み深い第1ローラ25Aが第2ローラ25Bに遅れて係合解除し、エンゲージスプリング24を圧縮しながらダンピングする。このように、1個のエンゲージスプリング24に2度のダンピングを行わせることで、部品点数およびスペースの削減を図ることができる。
以上のように、本参考形態によれば、アウター部材22aおよびインナー部材12aが一方向に相対回転するときには第1ローラ25A…が先に係合して第2ローラ25B…が後から係合し、アウター部材22aおよびインナー部材12aが他方向に相対回転するときには第2ローラ25B…が先に係合解除して第1ローラ25A…が後から係合解除することで、係合時に駆動力が一斉に伝達されなくなり、かつ係合解除時に駆動力の伝達が一斉に解除されなくなることで、ワンウェイクラッチ21の騒音や振動が低減される。
しかも1個の楔状空間13に第1ローラ25Aおよび第2ローラ25Bを配置することで楔状空間13の数が減少するため、楔状空間13を形成するためのインナー部材12aの加工工数が減少してコストダウンが可能になる。
以上、本発明の実施の形態及び参考形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態では揺動リンク22をワンウェイクラッチ21のアウター部材22aとして利用し、出力軸12をワンウェイクラッチ21のインナー部材12aとして利用しているが、アウター部材およびインナー部材をワンウェイクラッチに専用の部材として設けても良い。
また第1エンゲージスプリング24Aおよび第2エンゲージスプリング24Bの種類は、コイルスプリングやリーフスプリング等の任意の種類のスプリングであっても良い。
また本発明の駆動源は実施の形態のエンジンEに限定されず、モータ・ジェネレータのような他種の駆動源であっても良い。
11 入力軸
12 出力軸
12a インナー部材
13 楔状空間
18 偏心ディスク(偏心部材)
19 コネクティングロッド
21 ワンウェイクラッチ
22 揺動リンク
22a アウター部材
22b 環状溝
24 エンゲージスプリング
24A 第1エンゲージスプリング
24B 第2エンゲージスプリング
25 ローラ
25A 第1ローラ
25B 第2ローラ
27 リングプリング
E エンジン(駆動源)
U 変速ユニット
α 隙間

Claims (4)

  1. 駆動源(E)に接続された入力軸(11)の回転を変速して出力軸(12)に伝達する変速ユニット(U)が、
    前記入力軸(11)の軸線からの偏心量が可変であって該入力軸(11)と共に回転する偏心部材(18)と、前記出力軸(12)に相対回転自在に支持された揺動リンク(22)と、前記偏心部材(18)および前記揺動リンク(22)を接続するコネクティングロッド(19)と、前記出力軸(12)および前記揺動リンク(22)間に配置されたワンウェイクラッチ(21)とを備え、
    前記ワンウェイクラッチ(21)は、前記揺動リンク(22)の内周に設けられたアウター部材(22a)と、前記出力軸(12)の外周に設けられたインナー部材(12a)と、前記アウター部材(22a)および前記インナー部材(12a)間に形成された楔状空間(13)に配置されたローラ(25)と、前記ローラ(25)を周方向に付勢するエンゲージスプリング(24)とを備える車両用動力伝達装置であって、
    前記ローラ(25)は第1ローラ(25A)および第2ローラ(25B)からなり、
    前記アウター部材(22a)の内周面に形成された環状溝(22b)に装着されて前記第1、第2ローラ(25A,25B)を径方向内側に付勢するリングスプリング(27)を備え、
    前記エンゲージスプリング(24)は、前記第1ローラ(25A)を係合方向に付勢する第1エンゲージスプリング(24A)と、前記第2ローラ(25B)を係合方向に付勢する第2エンゲージスプリング(24B)とからなり、前記第1エンゲージスプリング(24A)の付勢力は前記第2エンゲージスプリング(24B)の付勢力よりも強く、
    前記第1エンゲージスプリング(24A)は、前記リングスプリング(27)の付勢力に打ち勝って前記第1ローラ(25A)を該第1ローラ(25A)が前記楔状空間(13)に係合する直前の待機位置であるデイタムポイントに位置させることが可能であり、そのときに前記リングスプリング(27)は、前記第2エンゲージスプリング(24B)の付勢力に打ち勝って前記第2ローラ(25B)と前記アウター部材(22a)あるいは前記インナー部材(12a)との間に隙間(α)を形成することを特徴とする車両用動力伝達装置。
  2. 駆動源(E)に接続された入力軸(11)の回転を変速して出力軸(12)に伝達する変速ユニット(U)が、
    前記入力軸(11)の軸線からの偏心量が可変であって該入力軸(11)と共に回転する偏心部材(18)と、前記出力軸(12)に相対回転自在に支持された揺動リンク(22)と、前記偏心部材(18)および前記揺動リンク(22)を接続するコネクティングロッド(19)と、前記出力軸(12)および前記揺動リンク(22)間に配置されたワンウェイクラッチ(21)とを備え、
    前記ワンウェイクラッチ(21)は、前記揺動リンク(22)の内周に設けられたアウター部材(22a)と、前記出力軸(12)の外周に設けられたインナー部材(12a)と、前記アウター部材(22a)および前記インナー部材(12a)間に形成された楔状空間(13)に配置されたローラ(25)と、前記ローラ(25)を周方向に付勢するエンゲージスプリング(24)とを備える車両用動力伝達装置であって、
    前記ローラ(25)は第1ローラ(25A)および第2ローラ(25B)からなり、
    前記アウター部材(22a)の内周面に形成された環状溝(22b)に装着されて前記第1、第2ローラ(25A,25B)を径方向内側に付勢するリングスプリング(27)を備え、
    前記エンゲージスプリング(24)は、前記第1ローラ(25A)だけを係合方向に付勢して前記第2ローラ(25B)を付勢せず、
    前記エンゲージスプリング(24)は前記リングスプリング(27)の付勢力に打ち勝って前記第1ローラ(25A)を該第1ローラ(25A)が前記楔状空間(13)に係合する直前の待機位置であるデイタムポイントに位置させることが可能であり、そのときに前記リングスプリング(27)は前記第2ローラ(25B)と前記アウター部材(22a)あるいは前記インナー部材(12a)との間に隙間(α)を形成することを特徴とする車両用動力伝達装置。
  3. 第1ローラ(25A)および第2ローラ(25B)を周方向に交互に配置したことを特徴とする、請求項1または請求項に記載の車両用動力伝達装置。
  4. 駆動源(E)に接続された入力軸(11)の回転を変速して出力軸(12)に伝達する変速ユニット(U)が、
    前記入力軸(11)の軸線からの偏心量が可変であって該入力軸(11)と共に回転する偏心部材(18)と、前記出力軸(12)に相対回転自在に支持された揺動リンク(22)と、前記偏心部材(18)および前記揺動リンク(22)を接続するコネクティングロッド(19)と、前記出力軸(12)および前記揺動リンク(22)間に配置されたワンウェイクラッチ(21)とを備え、
    前記ワンウェイクラッチ(21)は、前記揺動リンク(22)の内周に設けられたアウター部材(22a)と、前記出力軸(12)の外周に設けられたインナー部材(12a)と、前記アウター部材(22a)および前記インナー部材(12a)間に形成された楔状空間(13)に配置されたローラ(25)と、前記ローラ(25)を周方向に付勢するエンゲージスプリング(24)とを備える車両用動力伝達装置であって、
    前記ローラ(25)は第1ローラ(25A)および第2ローラ(25B)からなり、
    前記エンゲージスプリング(24)は、前記第1ローラ(25A)および前記第2ローラ(25B)間に配置されて該第1ローラ(25A)を係合方向に付勢するとともに該第
    2ローラ(25B)を係合解除方向に付勢する第1エンゲージスプリング(24A)と、前記第2ローラ(25B)を係合方向かつ前記第1ローラ(25A)に向けて付勢する第2エンゲージスプリング(24B)とからなり、
    前記第1エンゲージスプリング(24A)の付勢力は該付勢力だけで前記第1ローラ(25A)を該第1ローラ(25A)が前記楔状空間(13)に係合する直前の待機位置であるデイタムポイントに位置させることが可能であり、
    前記第2エンゲージスプリング(24B)の付勢力は、前記第1ローラ(25A)が前記デイタムポイントに位置するときに前記第1エンゲージスプリング(24A)が前記第2ローラ(25B)に加える付勢力よりも小さく、前記第1ローラ(25A)が前記楔状空間(13)に係合すると前記第1エンゲージスプリング(24A)が前記第2ローラ(25B)に加える付勢力よりも大きくなり、
    前記第1ローラ(25A)が前記デイタムポイントにあるときに、前記第2ローラ(25B)は前記アウター部材(22a)あるいは前記インナー部材(12a)との間に隙間(α)を有することを特徴とする車両用動力伝達装置。
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