JP6047103B2 - ガスセンサ用電極及びガスセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、例えば燃焼器や内燃機関等の燃焼ガスや排気ガス中に含まれる特定ガスのガス濃度を検出するのに好適に用いられるガスセンサ用の電極及びガスセンサに関する。
従来から、内燃機関の排気ガス中の特定成分(酸素等)の濃度を検出するためのガスセンサが用いられている。このガスセンサは自身の内部にガスセンサ素子を有し、ガスセンサ素子は、酸素イオン電導性の部分安定化ジルコニア等からなる固体電解質体と、該固体電解質体に配置された一対の電極とを備えたセルを少なくとも1つ有している。又、上記セルを2以上有し、そのうち1つのセルを酸素ポンプセルとしたガスセンサ(例えば、全領域空燃比センサ、NOxセンサ等)も知られている。
上記した酸素ポンプセルを構成する電極として、貴金属粒子とセラミックス粒子とを含む電極ペーストに消失性固体材料(テオブロミン、カーボン)を混合し、該ペーストを焼結して多数の気孔を形成した多孔質電極が一般に用いられている(特許文献1参照)。多孔質電極とすることで、電極と、固体電解質体と、空気(被測定ガス)とで構成される3相界面の量を増やし、酸素ポンプ能が向上する。
ところで、固体電解質体を用いたガスセンサにおいて、電力消費の低減を図るため、低温活性が求められている。特に、酸素ポンプセルを設けたガスセンサにおいては、酸素ポンプセルを構成する電極の3相界面の量を増やして電極抵抗を低減し、酸素ポンプ能を高めて低温活性を向上させることが必要となる。
特許第4416551号公報
しかしながら、上記した消失性固体材料を用いて多孔質電極を形成した場合、ペーストに混合される消失性固体材料の粒径制御が難しく、得られる電極の気孔径もばらつくという問題がある。又、消失性固体材料は600〜800℃で消失して空隙を形成するが、その後の最終焼成温度(1000〜1500℃程度)に昇温される過程で空隙が一部破壊されるため、やはり最終的な電極の気孔径がばらつくことがある。又、消失性固体材としてテオブロミンを用いた場合、テオブロミンと溶剤・バインダーとの濡れ性が悪いため、電極ペーストの塗布時のレべリング性(平坦性)が劣り、電極厚みがばらつくという問題がある。そして、これらの問題により電極の酸素ポンプ能にばらつきが生じ、電極抵抗の低減ひいては低温活性の向上が難しくなる。
そこで、本発明は、多孔質電極の電極抵抗を安定して低減し、低温活性に優れたガスセンサ用電極及びガスセンサの提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のガスセンサ用電極は、ジルコニアを主体とする固体電解質体の表面に設けられるガスセンサ用電極であって、貴金属又はその合金の粒子と、安定化ジルコニア又は部分安定化ジルコニアからなる第1セラミックス粒子と、Al、MgO、La、スピネル、ジルコン、ムライト及びコージェライトの群から選ばれる1種以上の第2セラミックス粒子と、からなり、前記第2セラミックス粒子は、前記第1セラミックス粒子よりも含有量が少ないことを特徴とする。
このガスセンサ用電極によれば、電極の焼結時に第1セラミックス粒子に接した第2セラミックス粒子が粒界に析出し、第1セラミックス粒子の粒成長を抑制する。その結果、焼結が進んでも、第1セラミックス粒子と主成分である貴金属又はその合金の粒子との間の接触点が失われ難くなり、気孔(3相界面)が減少せずに電極抵抗を低減することができる。又、消失性固体材料を用いずに気孔を形成するので、気孔の径や分布がばらつかず、電極抵抗を安定して低減することができる。
さらに、第1セラミックス粒子と第2セラミックス粒子とは焼結によって消失しないので、この点でも電極の気孔の径や分布のばらつきが少なくなる。又、第1セラミックス粒子、第2セラミックス粒子共に溶剤・バインダーとの濡れ性が良いため、分散性が向上し、結果、電極ペーストの塗布時のレべリング性(平坦性)が向上するので、電極厚みのばらつきも少なくなる。ひいては、電極の酸素ポンプ能の向上につながる。
前記ガスセンサ用電極において、第1セラミックス粒子に対し、前記第2セラミックス粒子の含有割合が0.1体積%以上50体積%未満であると、電極の密着性を低下させずに電極抵抗を低減することができる。
前記ガスセンサ用電極において、第1セラミックス粒子に対し、前記第2セラミックス粒子の含有割合が3体積%以上40体積%未満であると、より電極抵抗を低減することができるため、好ましい。
前記第2セラミックス粒子の焼結平均粒子径は、前記第1セラミックス粒子の0.1倍以上1倍以下であると、電極の密着性を低下させずに電極抵抗を低減することができる。
前記第1セラミックス粒子が部分安定化ジルコニアからなっていることが好ましい。
本発明のガスセンサは、固体電解質体と、当該固体電解質体上に設けられる一対の電極と、を少なくとも備えたガスセンサであって、前記一対の電極として、前記ガスセンサ用電極を用いる。
本発明のガスセンサは、第1の固体電解質体と、当該第1の固体電解質体の表面に設けられる一対の酸素ポンプ用電極とを有する酸素ポンプセルと、第2の固体電解質体と、当該第2の固体電解質体に配置された一対の検知用電極とを有する検知セルと、を少なくとも備えたガスセンサであって、前記一対の酸素ポンプ用電極または前記一対の検知用電極として、前記ガスセンサ用電極を用いる。
前記ガスセンサ用電極が酸素ポンプ用電極であると、電極抵抗が低減して酸素ポンプ能が高くなるので、低温活性がさらに向上する。
又、前記ガスセンサ用電極の厚みが20μm以上であると、電極抵抗の低減効果がより大きくなる。
この発明によれば、ガスセンサに用いる多孔質電極の電極抵抗を安定して低減し、低温活性を向上させることができる。
本発明の第1の実施形態に係るガスセンサ(酸素センサ)の長手方向に沿う断面図である。 検出素子部及びヒータ部の模式分解斜視図である。 図1の検出素子部の先端側の部分拡大断面図である。 ガスセンサ素子の軸線方向に直交する模式断面図である。 消失性固体材料を用いずに、貴金属粒子と第1セラミックス粒子とからなる電極ペーストを焼結した場合の焼結の進行を示す模式図である。 電極ペーストに第2セラミックス粒子を添加して焼結した場合の焼結の進行を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態に係るガスセンサ(NOxセンサ)におけるガスセンサ素子の長手方向に沿う断面図である。 実施例1の第3電極の断面の走査電子顕微鏡(SEM)像を示す図である。 比較例1の第3電極の断面の走査電子顕微鏡(SEM)像を示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明の第1の実施形態に係るガスセンサ(酸素センサ)1の長手方向(軸線L方向)に沿う断面図、図2は検出素子部300及びヒータ部200の模式分解斜視図、図3は検出素子部300の軸線L方向に直交する断面図である。
図1に示すように、ガスセンサ1は、検出素子部300及び検出素子部300に積層されるヒータ部200から構成されるガスセンサ素子100、ガスセンサ素子100等を内部に保持する主体金具30、主体金具30の先端部に装着されるプロテクタ24等を有している。ガスセンサ素子100は軸線L方向に延びるように配置されている。
ヒータ部200は、図2に示すように、アルミナを主体とする第1基体101及び第2基体103と、第1基体101と第2基体103とに挟まれ、白金を主体とする発熱体102を有している。発熱体102は、先端側に位置する発熱部102aと、発熱部102aから第1基体101の長手方向に沿って延びる一対のヒータリード部102bとを有している。そして、ヒータリード部102bの端末は、第1基体101に設けられるヒータ側スルーホール101aに形成された導体を介してヒータ側パッド120と電気的に接続している。第1基体101及び第2基体102を積層したものが絶縁セラミック体にあたる。
検出素子部300は、酸素濃度検出セル130と酸素ポンプセル140とを備える。酸素濃度検出セル130は、第1固体電解質体105と、その第1固体電解質体105の両面に形成された第1電極104及び第2電極106とから形成されている。第1電極104は、第1電極部104aと、第1電極部104aから第1固体電解質体105の長手方向に沿って延びる第1リード部104bとから形成されている。第2電極106は、第2電極部106aと、第2電極部106aから第1固体電解質体105の長手方向に沿って延びる第2リード部106bとから形成されている。
そして、第1リード部104bの端末は、第1固体電解質体105に設けられる第1スルーホール105a、後述する絶縁層107に設けられる第2スルーホール107a、第2固体電解質体109に設けられる第4スルーホール109a及び保護層111に設けられる第6スルーホール111aのそれぞれに形成される導体を介して検出素子側パッド121と電気的に接続する。一方、第2リード部106bの端末は、後述する絶縁層107に設けられる第3スルーホール107b、第2固体電解質体109に設けられる第5スルーホール109b及び保護層111に設けられる第7スルーホール111bのそれぞれに形成される導体を介して検出素子側パッド121と電気的に接続する。
一方、酸素ポンプセル140は、第2固体電解質体109と、その第2固体電解質体109の両面に形成された第3電極108、第4電極110とから形成されている。第3電極108は、第3電極部108aと、この第3電極部108aから第2固体電解質体109の長手方向に沿って延びる第3リード部108bとから形成されている。第4電極110は、第4電極部110aと、この第4電極部110aから第2固体電解質体109の長手方向に沿って延びる第4リード部110bとから形成されている。
なお、本実施形態においては、酸素ポンプセル140を構成する第3電極108及び第4電極110が特許請求の範囲の「ガスセンサ用電極」に相当する。又、第3電極108及び第4電極110は酸素ポンプセル140に用いられるので、それぞれ特許請求の範囲の「酸素ポンプ用電極」に相当する。但し、第1電極104及び第2電極106を「ガスセンサ用電極」としても勿論構わない。
そして、第3リード部108bの端末は、第2固体電解質体109に設けられる第5スルーホール109b及び保護層111に設けられる第7スルーホール111bのそれぞれに形成される導体を介して検出素子側パッド121と電気的に接続する。一方、第4リード部110bの端末は、後述する保護層111に設けられる第8スルーホール111cに形成される導体を介して検出素子側パッド121と電気的に接続する。なお、第2リード部106bと第3リード部108bは同電位となっている。
これら第1固体電解質体105、第2固体電解質体109は、ジルコニア(ZrO)に安定化剤としてイットリア(Y)又はカルシア(CaO)を添加してなる部分安定化ジルコニア焼結体から構成されている。ジルコニア(ZrO)に添加する安定化剤としては、これらの他、Yb、Sc、Gd、Ndを挙げることができる。又、第1固体電解質体105、第2固体電解質体109において、上記安定化剤の添加量を多くし、変態を完全に抑制した完全安定化ジルコニア焼結体としてもよい。
発熱体102、第1電極104、第2電極106、ヒータ側パッド120及び検出素子側パッド121は、白金族元素で形成することができる。これらを形成する好適な白金族元素としては、Pt、Rh、Pd等を挙げることができ、これらはその一種を単独で使用することもできるし、又二種以上を併用することもできる。
第3電極108、第4電極110の組成については後述する。
もっとも、発熱体102、第1電極104、第2電極106、ヒータ側パッド120及び検出素子側パッド121は、耐熱性及び耐酸化性を考慮するとPtを主体にして形成することがより一層好ましい。さらに、発熱体102、第1電極104、第2電極106、ヒータ側パッド120及び検出素子側パッド121は、主体となる白金族元素の他にセラミック成分を含有することが好ましい。このセラミック成分は、固着という観点から、積層される側の主体となる材料(例えば、第1固体電解質体105、第2固体電解質体109の主体となる成分)と同様の成分であることが好ましい。
そして、上記酸素ポンプセル140と酸素濃度検出セル130との間に、絶縁層107が形成されている。絶縁層107は、絶縁部114と拡散抵抗部115とからなる。この絶縁層107の絶縁部114には、第2電極部106a及び第3電極部108aに対応する位置に中空の測定室107cが形成されている。この測定室107cは、絶縁層107の幅方向で外部と連通しており、該連通部分には、外部と測定室107cとの間のガス拡散を所定の律速条件下で実現する拡散抵抗部115が配置されている。
絶縁部114は、絶縁性を有するセラミック焼結体であれば特に限定されなく、例えば、アルミナやムライト等の酸化物系セラミックを挙げることができる。
拡散抵抗部115は、アルミナからなる多孔質体である。この拡散抵抗部115によって検出ガスが測定室107cへ流入する際の律速が行われる。
また、第2固体電解質体109の表面には、第4電極110を挟み込むようにして、保護層111が形成されている。この保護層111は、第4電極部110aを挟み込むようにして、第4電極部110aを被毒から防御するための多孔質の電極保護部113aと、第4リード部110bを挟み込むようにして、第2固体電解質体109を保護するための補強部112とからなる。なお、本実施の形態のガスセンサ素子100は、酸素濃度検出セル130の電極間に生じる電圧(起電力)が所定の値(例えば、450mV)となるように、酸素ポンプセル140の電極間に流れる電流の方向及び大きさが調整され、酸素ポンプセル140に流れる電流に応じた被測定ガス中の酸素濃度をリニアに検出する酸素センサ素子に相当する。
又、図3、図4に示すように、ガスセンサ素子100の先端側部位(検出素子部300とヒータ部200との積層体)の全周を多孔質保護層20(内側多孔質層21及び外側多孔質層23)が覆っている。なお、図3は、図1のガスセンサ素子100の先端側の部分拡大断面図であり、図4は、内側多孔質層21及び外側多孔質層23を含むガスセンサ素子100の軸線L方向に直交する模式断面図である。
内側多孔質層21の気孔率は外側多孔質層23の気孔率より高くなっている。なお、拡散抵抗部115、内側多孔質層21及び外側多孔質層23に形成される気孔は、ガス透過が可能なように三次元網目構造をなしている。
図1に戻り、主体金具30は、SUS430製のものであり、ガスセンサを排気管に取り付けるための雄ねじ部31と、取り付け時に取り付け工具をあてがう六角部32とを有している。また、主体金具30には、径方向内側に向かって突出する金具側段部33が設けられており、この金具側段部33はガスセンサ素子100を保持するための金属ホルダ34を支持している。そしてこの金属ホルダ34の内側にはセラミックホルダ35、滑石36が先端側から順に配置されている。この滑石36は金属ホルダ34内に配置される第1滑石37と金属ホルダ34の後端に渡って配置される第2滑石38とからなる。金属ホルダ34内で第1滑石37が圧縮充填されることによって、ガスセンサ素子100は金属ホルダ34に対して固定される。また、主体金具30内で第2滑石38が圧縮充填されることによって、ガスセンサ素子100の外面と主体金具30の内面との間のシール性が確保される。そして第2滑石38の後端側には、アルミナ製のスリーブ39が配置されている。このスリーブ39は多段の円筒状に形成されており、軸線に沿うように軸孔39aが設けられ、内部にガスセンサ素子100を挿通している。そして、主体金具30の後端側の加締め部30aが内側に折り曲げられており、ステンレス製のリング部材40を介してスリーブ39が主体金具30の先端側に押圧されている。
また、主体金具30の先端側外周には、主体金具30の先端から突出するガスセンサ素子100の先端部を覆うと共に、複数のガス取り入れ孔24aを有する金属製のプロテクタ24が溶接によって取り付けられている。このプロテクタ24は、二重構造をなしており、外側には一様な外径を有する有底円筒状の外側プロテクタ41、内側には後端部42aの外径が先端部42bの外径よりも大きく形成された有底円筒状の内側プロテクタ42が配置されている。
一方、主体金具30の後端側には、SUS430製の外筒25の先端側が挿入されている。この外筒25は先端側の拡径した先端部25aを主体金具30にレーザ溶接等により固定している。外筒25の後端側内部には、セパレータ50が配置され、セパレータ50と外筒25の隙間に保持部材51が介在している。この保持部材51は、後述するセパレータ50の突出部50aに係合し、外筒25を加締めることにより外筒25とセパレータ50とにより固定されている。
また、セパレータ50には、検出素子部300やヒータ部200用のリード線11〜15を挿入するための通孔50bが先端側から後端側にかけて貫設されている(なお、リード線14、15については図示せず)。通孔50b内には、リード線11〜15と、検出素子部300の検出素子側パッド121及びヒータ部200のヒータ側パッド120とを接続する接続端子16が収容されている。各リード線11〜15は、外部において、図示しないコネクタに接続されるようになっている。このコネクタを介してECU等の外部機器と各リード線11〜15とは電気信号の入出力が行われることになる。また、各リード線11〜15は詳細に図示しないが、導線を樹脂からなる絶縁皮膜にて披覆した構造を有している。
さらに、セパレータ50の後端側には、外筒25の後端側の開口部25bを閉塞するための略円柱状のゴムキャップ52が配置されている。このゴムキャップ52は、外筒25の後端内に装着された状態で、外筒25の外周を径方向内側に向かって加締めることにより、外筒25に固着されている。ゴムキャップ52にも、リード線11〜15をそれぞれ挿入するための通孔52aが先端側から後端側にかけて貫設されている。
次に、図5、図6を参照し、本発明の特徴部分であるガスセンサ用電極(第3電極108及び第4電極110)の構成について説明する。
上述のように、ガスセンサに用いる電極として、消失性固体材料を混合した電極ペーストを焼結して多数の気孔を形成した多孔質電極が一般に用いられているが、気孔の径や分布がばらついて電極抵抗の低減を実現し難いという問題がある。
一方、図5に示すように、仮に消失性固体材料を用いずに、貴金属粒子2と、固体電解質体の第1セラミックス粒子4とからなる電極ペーストを焼結すると、焼結の初期では、2個の第1セラミックス粒子4が接しつつ、各セラミックス粒子4と、5個の貴金属粒子2との間に合計でC〜Cの7個の接触点が形成され(図5(a))、これら接触点が3相界面を構成する。ところが、焼結が進むにつれ、2個の第1セラミックス粒子4が粒成長して結合し、1個の粗大粒となるため、貴金属粒子2との接触点の一部が失われる(接触点が4個(C、C、C、C)に減少する)(図5(b))。このように、消失性固体材料を用いない場合、第1セラミックス粒子4の粒成長によって気孔の数、ひいては3相界面が減少して電極抵抗の低減が図れない。
そこで、図6に示すように、電極ペーストに第2セラミックス粒子6を添加して焼結すると、第1セラミックス粒子4に接した第2セラミックス粒子6が粒界に析出し、第1セラミックス粒子4の粒成長を抑制する。その結果、焼結が進んでも、各第1セラミックス粒子4と貴金属(又はその合金)の粒子2との間の接触点(C〜C)が失われ難くなり、気孔(3相界面)が減少せずに電極抵抗を低減することができる。又、消失性固体材料を用いずに気孔を形成するので、気孔の径や分布がばらつかず、電極抵抗を安定して低減することができる。
さらに、第1セラミックス粒子4と第2セラミックス粒子6とは焼結によって消失しないので、この点でも電極の気孔の径や分布のばらつきが少なくなる。又、第1セラミックス粒子4、第2セラミックス粒子6共に溶剤・バインダーとの濡れ性が良いため、分散性が向上し、結果、電極ペーストの塗布時のレべリング性(平坦性)が向上するので、電極厚みのばらつきも少なくなる。
なお、第1セラミックス粒子4は、安定化ジルコニア又は部分安定化ジルコニアからなる酸素イオン導電性のセラミックであるため、その粒成長を抑制することにより、気孔(3相界面)が減少せず、上記した効果を奏する。一方、第1セラミックス粒子4が完全ジルコニア(酸化ジルコニウムのみ)からなる場合、酸素イオン導電性を有しないため、気孔(3相界面)が形成されてもそもそも酸素イオンの取り込みができず、その粒成長を抑制しても電極抵抗の低減には何ら寄与しない。従って、本発明では、第1セラミックス粒子4として安定化ジルコニア又は部分安定化ジルコニアを用いる。
特に、ガスセンサ1内部の測定室107cから酸素を汲み出し又は汲み入れる酸素ポンプセル140を構成する第3電極108及び第4電極110を、第2セラミックスを含む電極ペーストから形成すると、電極抵抗が低減して酸素ポンプ能が高くなるので、低温活性がさらに向上する。
なお、第2セラミックス粒子6は、第1セラミックス粒子4とイオン半径が大きく異なるために第1セラミックス粒子4に固溶し難く、第1セラミックス粒子4の粒界に析出するものと考えられる。
ガスセンサ用電極に用いられる貴金属は、Au、Ag、Pt、Pd、Rh、Ir、Ru、Osであり、貴金属の合金は、これら貴金属の1種以上からなる。特に、貴金属としては、Pt、Pd、Rh、Ir、Ru又はAgが好ましい。又、貴金属の合金としてはPt、Pd、Rh、Ir、Ru及びAgの群から選ばれる1種以上からなる合金が好ましく、具体的には、Pt−Pd合金、Pt−Rh合金、Pt−Pd−Rh合金、Pt−Ru合金、Pt−Ru−Ir合金、Pt−Au合金、Pt−Ag合金等が挙げられる。
第1セラミックス粒子は、第1固体電解質体105、第2固体電解質体109と同一組成、つまり、ジルコニア(ZrO)に安定化剤としてY、CaO、Yb、Sc、Gd、又はNdを添加してなる部分安定化ジルコニアとすることができる。又、ジルコニアへの上記した安定化剤の添加量を多くし、変態を完全に抑制した完全安定化ジルコニアとしてもよい。
第2セラミックス粒子は、Al、MgO、La、スピネル、ジルコン、ムライト及びコージェライトの群から選ばれる1種以上からなる。中でも、固体電解質体の主成分であるジルコニアとのイオン半径差や結晶構造差を考慮するとAlなどのアルミナ系セラミックスがより好ましい。
ガスセンサ用電極において、第1セラミックス粒子に対し、第2セラミックス粒子の含有割合が0.1体積%以上50体積%未満であることが好ましい。第2セラミックス粒子の含有割合が0.1体積%未満であると、電極を焼結する際に第1セラミックス粒子の粒成長を十分に抑制できず、気孔の数、ひいては3相界面が減少して電極抵抗が増大する場合がある。一方、第2セラミックス粒子の含有割合が50体積%を超えると、第1セラミックス粒子の焼結が抑制され過ぎ、第1セラミックス粒子間の結合が不足して電極の密着性が低下する場合がある。
より好ましくは、第1セラミックス粒子に対し、第2セラミックス粒子の含有割合が3体積%以上40体積%未満である。
なお、第1セラミックス粒子に対する第2セラミックス粒子の含有割合(体積%)は、ガスセンサ用電極の断面SEMにて、第1セラミックス粒子及び第2セラミックス粒子がそれぞれ占める断面積の割合で評価することができる。又、第2セラミックス粒子による第1セラミックス粒子の粒成長抑制効果は、第2セラミックス粒子と第1セラミックス粒子の相対的な体積割合によって影響されるため、上記した「体積%」を指標とすることが良い。一方、第1セラミックス粒子に対する第2セラミックス粒子の含有割合を質量%で表すと、第1セラミックス粒子と第2セラミックス粒子の密度が大きく異なる場合に、焼結抑制効果を反映しづらくなる。
次に、図7を参照し、本発明の第2の実施形態に係るガスセンサ(NOxセンサ)について説明する。但し、第2の実施形態に係るガスセンサは、ガスセンサ素子100Cの構成が異なること以外は第1の実施形態に係るガスセンサと同様であるので、ガスセンサ素子100Cを保持する主体金具等の説明及び図示を省略する。
ガスセンサ素子(NOxセンサ素子)100Cは細長で長尺な板状をなし、3層の板状の固体電解質体109C,105C,151を、これらの間にアルミナ等からなる絶縁体180,185をそれぞれ挟んで層状に形成した構造を有し、これらの積層構造が検出素子部300Cを構成する。また、固体電解質体151側の外層(図1における固体電解質体105Cと反対側)には、アルミナを主体とするシート状の絶縁層103C,101Cを積層し、その間にPtを主体とするヒータパターン102Cを埋設したヒータ部200Cが設けられている。
固体電解質体109C,105C,151は、固体電解質体である部分安定化ジルコニア(YSZ)からなり、酸素イオン伝導性を有する。
検出素子部300Cは、以下の第1ポンプセル(Ip1セル)140C、酸素濃度検出セル(Vsセル)130C、第2ポンプセル(Ip2セル)150を備える。
第1ポンプセル140Cは、第2固体電解質体109Cとその両面に形成された第3電極108Cと第4電極110Cから形成されている。また、第4電極110Cの表面上にはセラミックスからなる多孔質性の保護層114が設けられており、第4電極110Cが排気ガスに含まれる被毒性ガス(還元雰囲気)に晒されることにより電極が劣化しないように保護している。
第1ポンプセル140Cは、第2固体電解質体109Cを介して、後述する第1測定室107c2と外部との間で、酸素の汲み出しおよび汲み入れ(いわゆる酸素ポンピング)を行う点で、酸素ポンプセル140と同様な機能を有する。
第3電極108Cと第4電極110Cとが特許請求の範囲の「ガスセンサ用電極」に相当する。
酸素濃度検出セル130Cは、第1固体電解質体105Cとその両面に形成された第1電極104Cと第2電極106Cから形成されている。酸素濃度検出セル130Cは、固体電解質体105Cにより隔てられた第1測定室107c2と後述する基準酸素室170との間の酸素分圧差に応じて起電力を発生することができる。
また、固体電解質体109Cと固体電解質体105Cとの間には小空間としての中空の第1測定室107c2が形成されており、第2電極106C及び第3電極108Cが第1測定室107c2内に配置されている。この第1測定室107c2は、測定対象ガスが外部からガスセンサ素子100C内に最初に導入される小空間である。
第1測定室107c2のガスセンサ素子100Cにおける先端側には、第1測定室107c2と外部との間に介在し、第1測定室107c2内への測定対象ガスの拡散を調整する多孔質性の第1拡散抵抗部115Cが設けられている。
さらに、第1測定室107c2のガスセンサ素子100Cにおける後端側にも、後述する第2測定室160につながる開口部181と第1測定室107c2との仕切りとして、ガスの拡散を調整する第2拡散抵抗部117が設けられている。
さらに、ガスセンサ素子100Cは、第3固体電解質体151、第5電極152、第6電極153から形成される第2ポンプセル150を備えている。ここで、第3固体電解質体151は、絶縁体185を挟んで固体電解質体105Cと対向するように配置されている。又、第5電極152が形成された位置には絶縁体185が配置されておらず、独立した空間としての基準酸素室170が形成されている。この基準酸素室170内には、酸素濃度検出セル130Cの第1電極104Cも配置されている。尚、基準酸素室170内には、セラミック製の多孔質体が充填されている。また、第6電極153が形成された位置にも絶縁体185が配置されておらず、基準酸素室170との間に絶縁体185を隔て、独立した小空間としての中空の第2測定室160が形成されている。そして、この第2測定室160に連通するように、固体電解質体105Cおよび絶縁体180のそれぞれに開口部125,141が設けられており、前述したように、第1測定室107c2と開口部181とが、これらの間に第2ガス拡散層117を挟んで接続されている。
第2ポンプセル150は、絶縁体185により隔てられた基準酸素室170と第2測定室160との間で酸素の汲み出しを行うことができる。
又、ガスセンサ素子100Cの先端側(検出素子部300Cとヒータ部200Cとの積層体)の全周を、多孔質保護層20C(内側多孔質層21C及び外側多孔質層23C)が覆っている。
第2の実施形態においても、第3電極108Cと第4電極110Cとを、電極ペーストに第2セラミックス粒子を添加して焼結して形成しているので、第1セラミックス粒子の粒成長を抑制し、焼結が進んでも、各セラミックス粒子と貴金属(又はその合金)の粒子との間の接触点が失われ難くなり、気孔の数(3相界面)が減少せずに電極抵抗を低減することができる。又、消失性固体材料を用いずに気孔を形成するので、気孔の径や分布がばらつかず、電極抵抗を安定して低減することができる。
次に、NOxセンサ素子100CによるNOx濃度の検出動作を簡単に説明する。まず、電極104C、106C間の電位差が425mV付近で一定となるように、第1ポンプセル140Cにて第1測定室107c2と外部との間で酸素の汲み出し又は汲み入れを行う。
このように、第1測定室107c2において酸素濃度が調整された排気ガスは、第2ガス拡散層117を介し、第2測定室160内に導入される。第2測定室160内で第6電極153と接触した排気ガス中のNOxは、第6電極153を触媒としてNとOに分解(還元)される。そして分解された酸素は、第6電極153から電子を受け取り、酸素イオンとなって第3固体電解質体151内を流れ、第5電極152に移動する。このとき、第1測定室107c2で汲み残された残留酸素も同様に、Ip2セル150によって基準酸素室170内に移動する。このため、Ip2セル150を流れる電流は、NOx由来の電流および残留酸素由来の電流となる。
ここで、第1測定室107c2で汲み残された残留酸素の濃度は上記のように所定値に調整されているため、その残留酸素由来の電流は略一定とみなすことができ、NOx由来の電流の変動に対し影響は小さく、Ip2セル150を流れる電流はNOx濃度に比例することとなる。
本発明は上記実施形態に限定されず、固体電解質体に設けられるあらゆるガスセンサ用電極に適用可能である。又、このガスセンサ用電極を有するあらゆるガスセンサ(ガスセンサ素子)に適用可能であり、本実施の形態の酸素センサ(酸素センサ素子)やNOxセンサ(NOxセンサ素子)に適用することができるが、これらの用途に限られず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。例えば、HC濃度を検出するHCセンサ(HCセンサ素子)等に本発明を適用してもよい。また、2セルタイプのガスセンサに限らず、1セルタイプのガスセンサにも適用可能である。
実施例1のガスセンサ素子について説明する。
図1〜4に示す板状のガスセンサ素子(全領域空燃比センサ素子)100を作製した。ここで、酸素ポンプセル140を構成する第3電極108及び第4電極110を「ガスセンサ用電極」とした。
まず、Pt粒子、表1に示す組成の第1セラミックス粒子、表1に示す第2セラミックス粒子、バインダー(エチルセルロース)、及び溶剤(ブチルカルビトール)を混合して電極ペーストを調製した。表1に示した各粒子の焼結平均粒子径は、ガスセンサ用電極の断面SEMより求めた。より詳細には、断面をSEMにより3500倍程度で観察し、このSEM像から各粒子をスケッチし、各粒子の総面積を画像解析によって分析する。そして、この得られた各粒子の総面積を各粒子数で除した面積(各粒子1個あたりの面積(SA))の等価円の直径を平均粒子径(DA)と仮定する。数式を用いて表せば、以下の式(1)および(2)で表すことができる。
各粒子1個あたりの面積(SA)=各粒子の総面積/各粒子数…(1)
各粒子の平均粒子径(DA)=2×√(SG/π)…(2)
なお、表1にて、第1セラミックス粒子の配合量(wt%)は、Pt粒子に対する第1セラミックス粒子の含有割合を表す。又、第2セラミックス粒子の配合量(vol%)は、第1セラミックス粒子に対する第2セラミックス粒子の含有割合を示す。
そして、この電極ペーストを、第2固体電解質体109の表裏面の適所に塗布して乾燥させた後、所定温度(1000℃以上)で焼結して第3電極108及び第4電極110を製造した。
さらに、ガスセンサ素子100の他の構成部分を適宜製造し、ガスセンサ素子100を得た。酸素ポンプ能の評価として、このガスセンサ素子100をガスセンサ1に組み付け、酸素ポンプセル140を700℃としたときの第3電極108と第4電極110の間の電極抵抗(電極面積5mm)を測定し、コールコールプロット(Cole−Cole Plot)を得た。電極抵抗の測定条件は、印加電圧100mV、電極抵抗を0.1Hz抵抗-10万Hzとした。
比較例1の電極抵抗を基準とし、得られたコールコールプロットから算出した電極抵抗の比較例1より減少した割合が10%未満(比較例1より増加した場合を含む)の場合を評価△とし、比較例1より10%以上20%未満減少した場合を評価○とし、比較例1より20%以上減少した場合を評価◎とした。
又、電極の密着性の評価として、ガスセンサ1の通常制御状態にて、室温と800℃との間でガスセンサ1のオンオフを30000サイクル行った。試験後の第3電極108と第4電極110の間のポンプ電圧(Vp)を測定した。、比較例1のポンプ電圧(Vp)を基準とし、得られたポンプ電圧(Vp)が比較例1より5%以上高い場合を評価△とし、ポンプ電圧(Vp)が比較例1より5%未満である場合を評価○とした。
実施例1と同様の評価を実施例2〜実施例23に対しても行った。
得られた結果を表1に示す。
Figure 0006047103
表1から明らかなように、貴金属粒子と、第1セラミックス粒子と、第2セラミックス粒子と、を焼結してなる電極を酸素ポンプセルに用いた実施例5〜23の場合、低温(700℃)での酸素ポンプ能が高く、低温活性に優れると共に、電極の密着性も良好であった。
一方、第2セラミックス粒子を用いずに電極を形成した比較例1の場合、低温(700℃)での酸素ポンプ能が低く、低温活性に劣った。
また、電極中の第1セラミックス粒子に対し、第2セラミックス粒子の含有割合が0.08体積%である実施例3の場合も、低温(700℃)での酸素ポンプ能が低く、低温活性に劣った。
そして、電極中の第1セラミックス粒子に対し、第2セラミックス粒子の含有割合が53体積%である実施例4の場合、低温(700℃)での酸素ポンプ能は高いものの、電極の密着性に劣った。これは、第1セラミックス粒子の焼結が抑制され過ぎ、第1セラミックス粒子間の結合が不足したためと考えられる。
この結果より、電極中の第1セラミックス粒子に対し、第2セラミックス粒子の含有割合が0.1体積%以上50体積%未満であることが好ましいことがわかる。
また、電極中の第1セラミックス粒子に対し、第2セラミックス粒子の含有割合が1体積%である実施例6に対し、第2セラミックス粒子の含有割合が3体積%である実施例21は、酸素ポンプ能がより高い。
そして、電極中の第1セラミックス粒子に対し、第2セラミックス粒子の含有割合が50体積%である実施例10に対し、第2セラミックス粒子の含有割合が40体積%である実施例22は、酸素ポンプ能がより高い。
この結果より、電極中の第1セラミックス粒子に対し、第2セラミックス粒子の含有割合が3体積%以上40体積%未満であることがより好ましいことがわかる。
また、焼結平均粒子径が0.8μmの第1セラミックス粒子に対し、第2セラミックス粒子の焼結平均粒子径が0.07μmである実施例1の場合、低温(700℃)での酸素ポンプ能が低く、低温活性に劣った。
そして、焼結平均粒子径が0.8μmの第1セラミックス粒子に対し、第2セラミックス粒子の焼結平均粒子径が0.85μmである実施例2の場合、低温(700℃)での酸素ポンプ能は高いものの、電極の密着性に劣った。これは、第1セラミックス粒子の焼結が抑制され過ぎ、第1セラミックス粒子間の結合が不足したためと考えられる。
この結果より、第2セラミックス粒子の焼結平均粒子径は、前記第1セラミックス粒子の0.1倍以上1倍以下であることが好ましいことがわかる。
また、電極中の第1セラミックス粒子に対し、第2セラミックス粒子の含有割合が1体積%であり、電極厚みが12μmの実施例6に対し、電極中の第1セラミックス粒子に対し、第2セラミックス粒子の含有割合が1体積%であり、電極厚みが21μmである実施例23の場合、低温(700℃)での酸素ポンプ能がより向上した。
この結果より、電極の厚みが20μm以上であることが好ましいことがわかる。
なお、酸素ポンプセル140を構成する第2固体電解質体109、第3電極108及び第4電極110として、実施例1〜7、9〜23は安定化ジルコニアを用いたが、実施例8は部分安定化ジルコニアを用いた。
図8、図9に、それぞれ実施例5、比較例1の第3電極108の断面Cの走査電子顕微鏡(SEM)像を示す。なお、図8、図9は二次電子像(組成像)であり、断面Cにおける灰色部分が第1セラミックス粒子を表し、白い部分が貴金属粒子(Pt)を表す。又、断面Cより上の部分は固体電解質体を表す。
灰色部分の粒の大きさは、実施例5の方が比較例1より小さく、第1セラミックス粒子の粒成長が抑制されていることがわかる。
1 ガスセンサ
2 貴金属又はその合金の粒子
4 第1セラミックス粒子
6 第2セラミックス粒子
108、110、108C、110C ガスセンサ用電極
109、109C 固体電解質体

Claims (10)

  1. ジルコニアを主体とする固体電解質体の表面に設けられるガスセンサ用電極であって、
    貴金属又はその合金の粒子と、安定化ジルコニア又は部分安定化ジルコニアからなる第1セラミックス粒子と、Al 、L、スピネル、ジルコン、ムライト及びコージェライトの群から選ばれる1種以上の第2セラミックス粒子と、からなり、
    前記第2セラミックス粒子は、前記第1セラミックス粒子よりも含有量が少なく、
    第1セラミックス粒子に対し、前記第2セラミックス粒子の含有割合が3体積%以上40体積%未満であることを特徴とするガスセンサ用電極。
  2. 前記第2セラミックス粒子の焼結平均粒子径は、前記第1セラミックス粒子の0.1倍以上1倍以下である請求項1に記載のガスセンサ用電極。
  3. ジルコニアを主体とする固体電解質体の表面に設けられるガスセンサ用電極であって、
    貴金属又はその合金の粒子と、安定化ジルコニア又は部分安定化ジルコニアからなる第1セラミックス粒子と、Al 、MgO、La 、スピネル、ジルコン、ムライト及びコージェライトの群から選ばれる1種以上の第2セラミックス粒子と、からなり、
    前記第2セラミックス粒子は、前記第1セラミックス粒子よりも含有量が少なく、
    前記第2セラミックス粒子の焼結平均粒子径は、前記第1セラミックス粒子の0.1倍以上1倍以下であることを特徴とするガスセンサ用電極。
  4. 前記ガスセンサ用電極において、第1セラミックス粒子に対し、前記第2セラミックス粒子の含有割合が0.1体積%以上50体積%未満である請求項記載のガスセンサ用電極。
  5. 前記ガスセンサ用電極において、第1セラミックス粒子に対し、前記第2セラミックス粒子の含有割合が3体積%以上40体積%未満である請求項記載のガスセンサ用電極。
  6. 前記第1セラミックス粒子が部分安定化ジルコニアからなる請求項1〜のいずれかに記載のガスセンサ用電極。
  7. 固体電解質体と、当該固体電解質体上に設けられる一対の電極と、を少なくとも備えたガスセンサであって、
    前記一対の電極として、請求項1〜のいずれかに記載のガスセンサ用電極を用いるガスセンサ。
  8. 第1の固体電解質体と、当該第1の固体電解質体の表面に設けられる一対の酸素ポンプ用電極とを有する酸素ポンプセルと、第2の固体電解質体と、当該第2の固体電解質体に配置された一対の検知用電極とを有する検知セルと、を少なくとも備えたガスセンサであって、
    前記一対の酸素ポンプ用電極または前記一対の検知用電極として、請求項1〜のいずれかに記載のガスセンサ用電極を用いるガスセンサ。
  9. 前記ガスセンサ用電極が、酸素ポンプ用電極である請求項又は記載のガスセンサ。
  10. 前記ガスセンサ用電極の厚みが20μm以上である請求項のいずれかに記載のガスセンサ。
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