JP4325386B2 - 積層型ガスセンサ素子 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒータ一体式の積層型ガスセンサ素子に関する。
近年、自動車エンジンにおいて、排気ガス中の酸素やその他のガスを検出するために用いるガスセンサは、エンジン始動直後におけるエミッションの低減のために超早期活性が要求されるようになった。
そのため、ガスセンサに内蔵するガスセンサ素子を小型化して熱容量を小さくする必要性が出てきた。従来のコップ型ガスセンサ素子では、ヒータが別体であるため、素子の小型化には限界があり、ヒータと一体化できる積層型のガスセンサ素子の開発が進められている。
この積層型のガスセンサ素子は、セラミック板を複数枚積層して構成されてなり(後述する図1参照)、一対の電極を固体電解質板に設けることで構成した電気化学セルを備えたセンサ本体に対し、通電により発熱する発熱体を設けたヒータ基板からなるヒータを一体的に設けてある。
ところで、近年、上記ガスセンサを、エンジン制御をより高精度化するために、排気管(マフラー)内に配置する触媒の後ろ側、すなわち触媒内を通過した排気ガスが流れ出る側に設置されるようになってきた。
しかし、触媒の後ろ側はマフラー内において被水を受けやすい場所である。そして、積層型のガスセンサ素子は、コップ型のガスセンサ素子に比べて機械的強度が弱く、水滴付着により被水割れが発生しやすいという問題がある。
そして、従来知られた積層型ガスセンサ素子の被水割れ対策としては、
(1)積層型ガスセンサ素子の表面で複数のセラミック板の接合界面が露出している部位に多孔質保護層を設けて補強すること
(2)白金電極への被毒物質の付着を防止するために素子の外周面を覆うように多孔質層を形成し、更に該多孔質層の表面に撥水性被膜を設けて水を弾くように構成すること、
が知られている。
特開2001−281210号公報 特開平10−170474号公報
しかしながら、(1)の構成は、ガスセンサ素子に水滴が付着した場合、該水滴が多孔質保護層に取りこまれやすく、一旦取りこまれた水滴は多孔質保護層内を拡散して積層型ガスセンサ素子を構成するセラミック板やヒータ基板に到達してしまう。
水滴がセラミック板やヒータ基板に達した場合、水滴の達した部分は冷却収縮を起こすため、周囲との間に引張応力が発生する。引張応力はガスセンサ素子が作動している高温時ほど大きくなり、特に、最も温度が高くなるヒータ基板で最大となる。
水滴が付着する面積が広いほど冷却収縮の絶対量が大きくなり(後述する図6、図7参照)、これに伴って、その周囲との間に発生する引張応力も増加する。引張応力がセラミック板、ヒータ基板の材料強度以上に達すると、ガスセンサ素子が損傷し、ひいては積層型ガスセンサ素子の故障に至ることが実験より明らかになった。
また、(2)の構成は、(1)の構成よりも水滴は取り込まれ難いものの、水滴がガスセンサ素子の内部に一旦取りこまれてしまった場合は(1)の構成と同様にガスセンサが故障に至る可能性がある。
また、(1)、(2)のいずれの構成においても、ガスセンサ素子の略全面に多孔質層保護層や撥水性皮膜を形成することで、ガスセンサ素子の熱容量が増えて、早期活性に不利となり、制御が遅くなるという問題も生じる。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、被水割れに対する信頼性が高く、早期活性に優れる積層型ガスセンサ素子を提供しようとするものである。
本発明は、通電により発熱する発熱体を設けたヒータ基板からなるヒータを一体的に備えて、被測定ガス中の特定ガス濃度を測定するヒータ一体式の積層型ガスセンサ素子において、
上記ヒータ基板における被測定ガスと接触する被測定ガス接触面は、十点平均粗さRzが1.71μm以下の研磨面又は十点平均粗さRzが1.27μm以下の未研磨面となる領域を有することを特徴とする積層型ガスセンサ素子にある(請求項1)。
次に、本発明の作用効果につき説明する。
本発明にかかる積層型ガスセンサ素子において、被測定ガス接触面は十点平均粗さRzが上述したごとく小さく、滑らかな領域を有する。これにより被測定ガス接触面に撥水性が付与され、水滴との濡れ性が悪くなる。
従って、仮に積層型ガスセンサ素子の被測定ガス接触面に水滴が付着しても、水滴は弾かれ、球状になって、被測定ガス接触面に対する接触面積が大変小さくなる(後述する図6参照)。よって、水滴付着による冷却収縮の絶対量を低減することができる。
また、積層型ガスセンサ素子の表面に別層を設けずに被水割れに対する信頼性を高めることができるため、素子の熱容量の増大もなく、早期活性を維持することができる。
以上、本発明によれば、被水割れに対する信頼性が高く、早期活性に優れる積層型ガスセンサ素子を提供することができる。
本発明において、ヒータ基板における被測定ガス接触面の滑らかさは十点平均粗さで表現した。ここに十点平均粗さとは、JIS B 0601にかかる定義による。
仮に1.71μmよりも十点平均粗さが大きい場合は、撥水が不十分であり、付着した水滴との接触面積が大きくなって(後述する図7参照)、冷却収縮の絶対量が大きくなり、被水割れを起こしやすくなる。
本発明にかかる積層型のガスセンサ素子としては、後述する実施例1に示すごとき、一対の電極と固体電解質体からなる電気化学的セルを1つ備えた1セル構成のガスセンサ素子がある。また、電気化学的セルを2つ以上備えた多セル構成のガスセンサ素子などがある。
また、被測定ガス中の酸素濃度を測定する素子の他、NOx、HC、COの濃度を測定する素子に、本発明を適用することができる。また、排気ガス中の酸素濃度からエンジンの空燃比を測定する素子に適用することができる。
また、ヒータ一体式で積層型のガスセンサ素子であれば、濃淡起電力式や、限界電流式や、検出方法の種類を問わず、適用することができる。
更に、本発明にかかる積層型ガスセンサ素子は被水割れに対する信頼性が強いため、自動車エンジン等の内燃機関の排気管等で、外部からの被水を受けやすい所で使用する素子として好適に用いることができる。
また、上記被測定ガス接触面全体の90%以上の領域は十点平均粗さRzが1.71μm以下の研磨面又は十点平均粗さRzが1.27μm以下の未研磨面であることが好ましい(請求項2)。
これにより本発明にかかる効果をより高めることができる。
また、被測定ガス接触面の全体において十点平均粗さRzが1.71μm以下であることが最も好ましい。
また、上記積層型ガスセンサ素子の全表面は、十点平均粗さRzが1.71μm以下の研磨面及び十点平均粗さRzが1.27μm以下の未研磨面のいずれか一方であることが好ましい(請求項3)。
ヒータ基板の表面を含む積層型ガスセンサ素子の全表面において被測定ガスと接する被測定ガス接触面の十点平均粗さRzを1.71μmとすることで、ヒータ基板にかかる被水割れと共にヒータ基板以外の表面の被水割れを防いで、積層型ガスセンサ素子全体の耐久性を高めることができる。
ところで、積層型ガスセンサ素子の全表面で温度が高くなりやすいのは、発熱体から距離が近いヒータ基板の表面であり、よってヒータ基板に水滴が付着した際に被水割れが最も発生しやすい。
そのため、ヒータ基板以外の表面の温度があまり高くならない条件で使用する素子については、ヒータ基板にかかる被測定ガス接触面の十点平均粗さをコントロールするだけで充分な被水割れ改善効果を得ることができる。
そうでない場合は、素子の全表面において十点平均粗さをコントロールすることが好ましい。
また、上記被測定ガス接触面は研磨面からなることが好ましい(請求項4)。
研磨することで被測定ガス接触面のRzを安定的に上述した範囲にすることができると共に、被測定ガス接触面、特に稜面に微少なクラックやチッピングが存在する場合にこれらを除去することができる。この結果、ガスセンサ素子の内外部からのストレスで発生する応力集中を防止することができる。従って、被水割れと同時に積層型ガスセンサ素子の損傷に対する信頼性を高めることができる。
また、上記研磨面はバレル研磨により形成してなることが好ましい。
これは、研磨しようとする被測定ガス接触面以外の領域をカバーした積層型ガスセンサ素子を、アルミナ製研磨材と共にバレル研磨装置に導入して、湿式研磨する方法である。
また、上記被測定ガス接触面がRz1.71μm以下の部分を得る方法として、上述した研磨以外の方法として、積層型ガスセンサ素子を焼成する際に所定のRzの粗面を備えた敷板を用いる方法がある(後述する実施例2参照)。
(実施例1)
以下に、図面を用いて本発明の実施例について説明する。
本例にかかる積層型ガスセンサ素子1はヒータ一体式で、図1に示すごとく、通電により発熱する発熱体151を設けたヒータ基板150からなるヒータ15を一体的に備えて、被測定ガス中の特定ガス濃度を測定する。
そして、図2に示すごとく、上記ヒータ基板150における被測定ガスと接触する被測定ガス接触面171の十点平均粗さRzは1.71μm以下である。
以下、詳細に説明する。
本例にかかる積層型ガスセンサ素子1は、図1に示すごとく、表面に被測定ガス側電極161を、裏面に基準電極162を有する固体電解質板11と、該固体電解質板11の裏面側に順次積層配置した基準ガス室形成板12、絶縁板13、発熱体151を設けたヒータ基板150とからなる。これらの各板は積層関係にて一体的に焼成され、互いに結合している。
固体電解質板11、基準ガス室形成板12はセンサ部16を形成し、一方絶縁板13及びヒータ基板150はヒータ15を形成する。
上記固体電解質板11に設けた被測定ガス側電極161、基準電極162には、各々リード163、164が設けられ、リード163の端部は端子165となる。リード164の端部は固体電解質板11に設けたスルーホール(図示略)を介して端子166と導通する。また、被測定ガス側電極161を覆う保護層110が設けてある。
基準ガス室形成板12は凹状断面を有し、素子外部から基準ガスとなる大気を導入する開口部121と基準ガス室120を形成する。
そして固体電解質板11に設けた基準電極162は、基準ガス室120に露呈してここで基準ガス室120に導入された大気にさらされる。
ヒータ基板150の上面に設けた発熱体151にはリード152が連結され、リード152の端部はヒータ基板150に設けたスルーホール(図示略)によって、端子153に接続される。
図2は本例にかかる積層型ガスセンサ素子1の斜視図である。
この積層型ガスセンサ素子1はガスセンサに内蔵され(図示略)、保護層110を設けた素子の左端が被測定ガスとなる排気ガスにさらされる被測定ガス接触面171、172、173、174となる。
171がヒータ基板150、172がガスセンサ素子1の側面、173が保護層110、174が固体電解質板11にかかる被測定ガス接触面である。
次に、本例の積層型ガスセンサ素子1について製造方法を説明する。
まず、固体電解質板11用のシートを作製する。
6モル%のイットリアと94モル%のジルコニアとからなる平均粒径0.5μmのイットリア部分安定化ジルコニア100部(重量部、以下同じ)、α−アルミナ1部、ポリビニルブチラール5部、ディブチルフタレート10部、エタノール10部及びトルエン10部からなるセラミック混合物を調整した。
次に、上記混合物を媒体攪拌ミル中で混合し、スラリー化し、該スラリーをドクターブレード法にて乾燥厚みが0.2mmとなる生シートを成形した。次に、生シートを乾燥して、乾燥生シートを得た。更に、乾燥生シートを5×70mmの長方形に切断し、リード164と端子166を導通するためのスルーホール用の穴を穿設した。
次に、白金ペーストを用いて被測定ガス側電極161、基準電極162、リード163、164、端子165、166を印刷により形成し、固体電解質板11用のシートを得た。なお、印刷に用いた白金ペースト中には、上記固体電解質板11用のスラリーと同一材料を10部添加した。
次に、基準ガス室形成板12用のシートの作製について説明する。
平均粒径0.3μmのα−アルミナ98部、6モルイットリア部分安定化ジルコニア3部、ポリビニルブチラール10部、ディブチルフタレート10部、エタノール30部、トルエン30部からなるセラミック混合物を調整した。
次に、上記混合物を媒体攪拌ミル中で混合し、スラリー化し、該スラリーをドクターブレード法にて乾燥厚みが1.0mm(上述した固体電解質板用の生シートの5倍の厚み)となるように成形し、乾燥し、乾燥生シートを得た。
更に、乾燥生シートを5mm×70mmに切断し、かつ2mm×67mmの長方形の基準ガス室用の溝を設け、基準ガス室形成板用のシートを得た。
また、絶縁板用のシートも上記基準ガス質形成板用のシートと同じ材料、同じ方法で作製した。絶縁板用のシートの大きさは5mm×70mmで、厚みは1mmである。
次に、ヒータ基板150用のシートを、上記基準ガス質形成板12用のシートと同じ材料、同じ方法で作製した。大きさは5mm×70mmで厚みは1mmである。
また、ヒータ基板150用のシートには、リード152と端子153とを導通させるスルーホールを端部に穿設した。
そして、上記シートに白金ペーストを用いて発熱体150、リード152、端子153用のスクリーン印刷部を設けた。なお、印刷に用いた白金ペースト中には、上記固体電解質板用のスラリーと同一材料を10部添加した。
次に、保護層110用のシートの作製について説明する。
所定の粒度のアルミナを(ただし、上記ヒータ基板用のシートに用いた原料よりは粒径の大きなものを使用する)ポットミルにて、所定時間混合する。
有機溶媒としてエタノールとトルエンとの混合溶液、バインダーとしてポリビニルブチラール、可塑剤としてディブチルフタレートを加え、スラリーとする。
上記スラリーに対し、ドクターブレード法によるシート成形を行い、厚さ0.2mmの未焼成のアルミナシートを得て、これを大きさ5×23mm、厚み0.12mmに切断して、保護層110用のシートを得た。
次に、各シートを図1に示すような順序で積層して圧着して積層体となし、該積層体を昇温速度150℃/時間で1300℃〜1600℃にて2時間で焼成し、その後150℃/時間の冷却速度で室温まで冷却し、積層型ガスセンサ素子1を得た。
次に、積層型ガスセンサ素子1を研磨して被測定ガス接触面171〜174を所定の十点平均粗さとなす方法について説明する。
図3に示すごとく、複数の未処理積層型ガスセンサ素子1を治具32にセットして、バレル研磨装置(図示略)の六角槽31、33内に固定する。六角槽33内に直径1mmのアルミナ研磨剤を50体積%、コンパウンドを30cc、添加剤を60g、水を2リットル投入し、回転数200rpmで正転30分、逆転30分の合計1時間研磨した。
これにより積層型ガスセンサ素子1の被測定ガス接触面171〜174を含む全表面の研磨が完了した。
なお、被測定ガス接触面171〜174のみを研磨する場合は、積層型ガスセンサ素子1を樹脂製のキャップでカバーした後に、上記治具32にセットしてバレル研磨を行う。
(実施例2)
本例は、研磨することなく積層型ガスセンサ素子の被測定ガス接触面を所定の十点平均粗さとなす方法について説明する。
まず、実施例1と同様の手順で積層型ガスセンサ素子の各層を構成する未焼成のシートを作製し、実施例1の図1に示すような順序で積層、圧着して未焼成の積層体となす。
どころで、未焼成のセラミックシートを敷板の上に載置して焼成する場合、敷板の表面粗度と焼成後のセラミックシートにおける敷板との接触面における表面粗度との間には相関がある。調査の結果、焼成後のシートの、敷板と接触した接触面における表面粗度は、敷板の表面粗度の5〜10分の1程度となることが明らかになった。
そこで、図4に示すごとく、表面31の十点平均粗さを8μmとしたアルミナ製の敷板3を準備し、この上に未焼成の積層体30を、焼成後にヒータ基板における被測定ガスと接触する被測定ガス接触面(実施例1、図2における符号171にかかる被測定ガス接触面)とが当接するように載置して、実施例1と同様に昇温速度150℃/時間で1300℃〜1600℃にて2時間で焼成し、その後150℃/時間の冷却速度で室温まで冷却し、図2における被測定ガス接触面171の十点平均粗さRzが1.71μm以下となる積層型ガスセンサ素子を得た。
(実施例3)
次に、研磨した素子と研磨していない素子、表面の十点平均粗さが12μmと8μmの敷板の上で焼成した素子を準備して、各素子の性能評価について説明する。
ここで各素子の性能評価は、それぞれの被測定ガス接触面についてJIS B 0601にかかる十点平均粗さの測定により行い、結果を表1に記載した。
研磨の方法は実施例1(図3参照)に記載した。また敷板を用いた焼成は実施例2(図4参照)に記載した。
表1に示すごとく、敷板の十点平均粗さが12.6μmであるが、焼成後に研磨した素子の十点平均粗さは最大で1.71μmであるが、研磨していない素子は、最小でも2.13μmであった。
また、敷板のRzが8μmで研磨していない素子の十点平均粗さは最大で1.27μmであった。
次に、これらの素子について、水滴滴下による亀裂(クラック)発生有無を測定した。すなわち、発熱体151に通電してヒータ基板150の発熱体151直上の温度が600℃となるように加熱して、滴下水量1マイクロリットルで水滴をたらした。
その後、素子を室温に徐冷して、赤色の染色液に1分間浸漬した。その後、流水で1分間洗浄し、亀裂に染色液がしみ込んだ跡があるかどうかを肉眼で観察した。
その結果を図5及び表1に記載した。
図5及び表1に示すごとく、十点平均粗さRzが1.71μm以下の素子については割れ(クラック)発生率はゼロであったが、それより大きい素子はすべて割れが発生した(100%)。
以上から、積層型ガスセンサ素子1で、少なくとも被測定ガス接触面171の十点平均粗さRzが上述したごとく小さく、滑らかである場合は、被測定ガス接触面に撥水性が付与され、水滴との濡れ性が悪くなる。
そのため、図6に示すごとく、被測定ガス接触面171に落下した水滴179は弾かれて丸くなって、接触面積が小さくなる。水滴179と接した部分は冷却収縮を起こして周囲との間に引張応力が発生するが、水滴と接する面積が小さいため、引張応力181も小さくなる。
反対に、図7に示すごとく、十点平均粗さが大きい被測定ガス接触面171は凹凸が大きく表面張力が働き難く、従って同じ量の水滴179が落下した場合であっても水滴179は広い面積に広がる。つまり水滴179と接する面積が大きいため、引張応力181も大きくなって、クラック発生の確率が増大する。
以上、本例からヒータ基板における被測定ガスと接触する被測定ガス接触面が、十点平均粗さRzが1.71μm以下となる領域を有することで、被水割れに対する信頼性が高く、早期活性に優れる積層型ガスセンサ素子となることが分かった。
Figure 0004325386
実施例1における、積層型ガスセンサ素子の斜視展開図。 実施例1における、積層型ガスセンサ素子の斜視図。 実施例1における、バレル研磨用の六角槽と治具とを示す説明図。 実施例2における、敷板の上に未焼成の積層体を配置して焼成を行う説明図。 実施例3における、十点平均粗さと割れ発生率との関係を示す説明図。 実施例3における、被測定ガス接触面に水滴が落下した状態を示す説明図。 実施例3における、被測定ガス接触面に水滴が落下した状態を示す説明図。
符号の説明
1 積層型ガスセンサ素子
15 ヒータ
150 ヒータ基板
151 発熱体

Claims (4)

  1. 通電により発熱する発熱体を設けたヒータ基板からなるヒータを一体的に備えて、被測定ガス中の特定ガス濃度を測定するヒータ一体式の積層型ガスセンサ素子において、
    上記ヒータ基板における被測定ガスと接触する被測定ガス接触面は、十点平均粗さRzが1.71μm以下の研磨面又は十点平均粗さRzが1.27μm以下の未研磨面となる領域を有することを特徴とする積層型ガスセンサ素子。
  2. 請求項1において、上記被測定ガス接触面全体の90%以上の領域は十点平均粗さRzが1.71μm以下の研磨面又は十点平均粗さRzが1.27μm以下の未研磨面であることを特徴とする積層型ガスセンサ素子。
  3. 請求項1または2において、上記積層型ガスセンサ素子の全表面は、十点平均粗さRzが1.71μm以下の研磨面及び十点平均粗さRzが1.27μm以下の未研磨面のいずれか一方であることを特徴とする積層型ガスセンサ素子。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において、上記被測定ガス接触面は研磨面からなることを特徴とする積層型ガスセンサ素子。
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