JP3266019B2 - 酸素センサ - Google Patents

酸素センサ

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JP3266019B2
JP3266019B2 JP33114196A JP33114196A JP3266019B2 JP 3266019 B2 JP3266019 B2 JP 3266019B2 JP 33114196 A JP33114196 A JP 33114196A JP 33114196 A JP33114196 A JP 33114196A JP 3266019 B2 JP3266019 B2 JP 3266019B2
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B3/00Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内燃機関の空燃
比制御等に用いられる酸素センサに関する。
【0002】
【従来の技術】酸素センサの構成としては、ジルコニア
等の固体電解質により形成された内部空間を有する素子
と、同素子の内外面に設けられた一対の白金電極と、素
子の外周側を覆うカバーとを備えたものが一般的であ
る。また、素子の外周面には白金電極に被毒成分が付着
することを抑制するために、例えばアルミナからなる多
孔質層が形成される場合もある(特開昭57−5485
6号公報に記載された「酸素濃度検出器」参照)。カバ
ーには導入孔が複数形成されており、同カバーの内部に
は導入孔を通じて検出対象となる検出ガスが導入され
る。各白金電極からは検出ガスの酸素濃度に応じた信号
が出力される。
【0003】内燃機関の空燃比制御においては、図5に
示すように内燃機関100の排気通路101に設けられ
た酸素センサ(排気側酸素センサ)102によって排気
の酸素濃度が検出され、その酸素濃度に基づいて実際の
空燃比が算出される。そして、その空燃比が目標空燃比
(通常、理論空燃比)と一致するようにフィードバック
制御される。
【0004】ところで、内燃機関100には、排気中に
おけるNOx(窒素酸化物)を低減させる排気還流装置
(EGR装置)や、或いは同機関100のクランクケー
ス(図示略)内に漏出した排気及び混合気等(ブローバ
イガス)を排出するためのブローバイガス還元装置(P
CV装置)が用いられる場合がある。
【0005】図5に示すように、このEGR装置200
では、排気通路101と吸気通路103とがEGR通路
201によって連通され、同通路201を通じて排気通
路101から吸気通路103に戻されるEGRガス(排
気)の量(EGR量)が流量調整弁202によって調整
される。
【0006】また、PCV装置300では、内燃機関1
00のシリンダヘッドカバー(図示略)内と吸気通路1
03においてスロットル弁104よりも上流側の部分と
が圧力通路301により連通されるとともに、内燃機関
100のクランクケース(図示略)内とスロットル弁1
04より下流側の吸気通路103とがPCV通路302
により連通される。PCV通路302の途中には、流量
調節弁303が設けられ、同弁303によりクランクケ
ース内から吸気通路103に導入されるブローバイガス
の量(PCV量)が調節される。
【0007】このようにEGR装置200或いはPCV
装置300が設けられた内燃機関100においては、E
GR量、PCV量の変化により吸入空気の酸素濃度が異
なったものになる。その結果、実際の空燃比を目標空燃
比の変化に的確に追従させて制御することが困難になる
ことがあった。
【0008】そこで、図5に示すように、前述した排気
側酸素センサ102に加えて、EGR通路201或いは
PCV通路302よりも下流側の吸気通路103に別の
酸素センサ(吸気側酸素センサ)105を設け、この吸
気側酸素センサ105によってEGRガス或いはブロー
バイガスの影響を含めた吸入空気の酸素濃度を併せ検出
する方法なども講じられている。こうして、吸入空気の
酸素濃度も併せ参照することで、上述した空燃比制御に
おける制御精度を向上させることがきる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、排気通路1
01或いは吸気通路103に設けられた上記各酸素セン
サ102,105では、内燃機関100が運転状態とな
ることにより排気又はEGRガス、ブローバイガスを含
んだ吸入空気に常時晒されることになるため、以下に示
す問題も無視できないものとなっている。
【0010】即ち、吸排気にはカーボン、エンジンオイ
ル等の混合物からなる微粒子(以下、「デポジット」と
いう。)が含まれている。そして、このデポジットは酸
素センサ102,105のカバー106,107や、同
カバー106,107内の素子(図示略)に付着するこ
とがある。そして、カバー106,107や素子の表面
に付着したデポジットが堆積することにより、同カバー
106,107の導入孔や、素子の外周面に形成された
多孔質層に目詰まりが発生することがある。こうした目
詰まりが発生すると、カバー106,107の内外にお
ける酸素濃度に差が生じたり、或いは多孔質層を吸排気
が通過し難くなるため、酸素センサ102,105の検
出精度、特に応答性が悪化することとなる。
【0011】特に、吸気側酸素センサ105にあって
は、吸気通路103を通過する吸入空気(EGRガス或
いはブローバイガスを含む)の温度が排気温度と比較し
て低温でありデポジットの粘性が比較的高い傾向にある
ことから、上記のような目詰まりがより発生しやすい状
況にある。
【0012】この発明は、上記実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、酸素センサにデポジットが付着
することを抑制することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載した発明は、素子と、当該素子を覆
い測定対象となる気体が流通する導入孔を有したカバー
とを備えた酸素センサであって、前記カバーは素線によ
り網目状をなすよう形成され、少なくともその外周面
は撥水性被膜が形成されていることをその趣旨とする。
また、上記目的を達成するために、請求項2に記載した
発明は、ヒータを含む素子部と、当該素子部を覆うよう
にして設けられた二重構造をなす内カバー及び外カバー
とを備え、前記各カバーにはそれぞれ測定対象となる気
体が流通する導入孔が形成された酸素センサであって、
前記外カバーは素線により網目状をなすよう形成され、
少なくともその外周面には撥水性被膜が形成されている
ことをその要旨とする。また、上記目的を達成するため
に、請求項3に記載した発明は、請求項1又は2に記載
の酸素センサにおいて、前記素線はステンレス製である
ことをその要旨とする。
【0014】
【0015】請求項1に記載の構成によれば、カバーの
外周面に形成された撥水性被膜により、同面とデポジッ
トとの親和性が低下する。また、カバーは網目状をなす
ため、カバーの総表面積が増加して外部に拡散する熱量
が増大するため、同カバーがより低温の状態に維持され
る。加えて、このようにカバーを網目状に形成する素線
はエンジンの運転や車輌の走行に伴い振動することか
ら、その振動によってデポジットの付着を更に抑制する
ことができる。
【0016】請求項2に記載の構成によれば、外カバー
の外周面に形成された撥水性被膜により、同面とデポジ
ットとの親和性が低下する。また、外カバーは、内カバ
ーによりヒータからの熱伝播が抑制されるため、同内カ
バーと比較して低温の状態になる。これにより、外カバ
ーに形成された撥水性被膜の熱による変質や劣化が抑制
される。また、外カバーは網目状をなすため、外カバー
の総表面積が増加して外部に拡散する熱量が増大するた
め、同カバーがより低温の状態に維持される。加えて、
このように外カバーを網目状に形成する素線はエンジン
の運転や車輌の走行に伴い振動することから、その振動
によってデポジットの付着を更に抑制することができ
る。
【0017】
【0018】
【発明の実施の形態】[参考例] 以下、上記課題を解決する酸素センサをディーゼルエン
ジンに設けられた吸気側酸素センサとして具体化した
考例について図1〜3を参照して説明する。
【0019】図1は本参考例におけるディーゼルエンジ
ン(以下、単に「エンジン」という)11の概略構成を
示している。同図に示すように、エンジン11には吸気
管12及び排気管13が接続されている。エアクリーナ
(図示略)等を通過して吸気管12内に取り込まれた吸
入空気は同管12内を通過してエンジン11の燃焼室
(図示略)内に取り込まれる。
【0020】吸気管12内にはスロットル弁14が設け
られている。吸気管12内を通過して燃焼室に取り込ま
れる吸入空気の量がスロットル弁14の開度に応じて調
節される。燃焼室内においてインジェクタ(図示略)か
ら噴射された燃料と吸入空気とが混合され、この混合気
が爆発燃焼することによりエンジン11には駆動力が得
られる。燃焼後の排気は燃焼室から排気管13に導入さ
れた後、触媒等(図示略)を通過して外部に排出され
る。
【0021】エンジン11にはEGR装置15が設けら
れている。このEGR装置15は、排気管13とスロッ
トル弁14より下流側の吸気管12とを連通するEGR
通路16と、同通路16の途中に設けられた流量調整弁
17とを備えている。排気管13における排気の一部は
EGR通路16を通過して吸気管12内に戻される。流
量調整弁17はエンジン11の電子制御装置(図示略)
によって制御されることにより、EGR通路16を通過
する排気(EGRガス)の量を調節する。
【0022】上記のようにエンジン11の燃焼室に導入
される吸入空気の一部に排気、即ち燃焼に供されない不
活性ガスが混入され、燃焼室における燃焼ガスの最高温
度が下げられることにより、NOxの低減が図られる。
【0023】吸気管12において、EGR通路16の開
口部分16aよりも下流側の位置には吸気側酸素センサ
(以下、単に「酸素センサ」という)20が取り付けら
れており、同センサ20の先端部が吸気管12内に突出
している。酸素センサ20は、スロットル弁14を通過
した空気とEGRガスとを含む吸入空気の酸素濃度を検
出し、その検出信号を電子制御装置に出力する。電子制
御装置は、酸素センサ20からの検出信号と、排気管1
3に別途設けられた排気側酸素センサ(図示略)からの
検出信号に基づいてエンジン11の空燃比制御を実行す
る。
【0024】図2は、酸素センサ20の先端部を拡大し
て示す断面図である。同図に示すように、酸素センサ2
0は、素子部21と、この素子部21の外周を覆うよう
にして設けられたカバー22とを備えている。素子部2
1及びカバー22はいずれも酸素センサ20のハウジン
グ23に固定されている。
【0025】素子部21は基板24と、同基板24に対
して積層されたヒート板25と、素子部21の先端側を
覆うようにして形成された多孔質層26とを備えてい
る。基板24はジルコニア素子等の固体電解質により形
成されている。この基板24の両面(図2の左右面)に
は白金電極(図示略)がそれぞれ設けられており、各電
極は電子制御装置に接続されている。ヒータ板25はヒ
ータ(図示略)を内蔵しており、このヒータが電子制御
装置によって通電されることにより素子部21が所定の
活性化温度以上にまで加熱される。
【0026】素子部21の先端部分には、アルミナから
なる多孔質層26が同部分を覆うようにして形成されて
いる。この多孔質層26には微少な径を有する細孔(図
示略)を複数有している。カバー22内に導入された吸
入空気に含まれる酸素分子は、この細孔を通過して基板
24の白金電極側に移動する際に拡散律速される。ま
た、多孔質層26は吸入空気に含まれる鉛等の被毒成分
を捕捉することにより、同成分が白金電極に付着するこ
とを抑制する。
【0027】本参考例において、この多孔質層26の表
面は、フルオロアルキルシラン(Fluoro Alkyl Silane
、以下、単に「FAS」という)からなるFAS被膜
(図示略)により被覆されている。
【0028】図3(a)及び同図(b)にこのFAS被
膜の化学的構成を示す。このFAS被膜は、シラン中の
酸素により外カバー22のステンレス材(図中、「M」
で示す。)に結合されるとともに、このシランにフルオ
ロアルキル基が結合された構造を有している。このフル
オロアルキル基の存在により、FAS被膜は撥水性を有
したものとなっている。尚、多孔質層26の表面は上記
のようなFAS被膜により覆われているものの、同層2
6の細孔はFAS被膜によって閉塞されることなく開口
している。このため、多孔質層26における拡散律速作
用がFAS被膜により阻害されるおそれはない。
【0029】図2に示すように、カバー22は、素子部
21の先端部分を覆うように配置された内カバー27
と、同内カバー27と所定間隔を隔てて外嵌された外カ
バー28とを備えている。各カバー27,28はいずれ
もステンレス材によって有底円筒状に形成されている。
また、各カバー27,28には複数の導入孔30,31
がそれぞれ形成されている。また、本参考例における外
カバー28の外周面全体は多孔質層26の表面と同様に
FAS被膜により被覆されており、同カバー28に撥水
性が付与されている。
【0030】こうした酸素センサ20にあっては、吸気
管12を通過する吸入空気(EGRガスを含む)が、外
カバー28及び内カバー27に形成された各導入孔3
0,31を通じて内カバー27の内部側に導入された
後、多孔質層26の細孔を通じて基板24の外側面(図
2の左側面)に接触する。電子制御装置により白金電極
間に所定の電圧が印加されると、基板24の内部で酸素
分子の移動が生じることにより各電極間には電流が流れ
るようになる。この際、基板24の外側面側に流れる酸
素分子が多孔質層26の細孔によって拡散律速されるこ
とにより、各電極間を流れる電流は吸入空気の酸素濃度
に応じた一定値(限界電流値)をとるようになる。従っ
て、電子制御装置はこの限界電流値の大きさに基づいて
エンジン11の空燃比を算出することができる。
【0031】ここで、前述したように、吸気管12内に
はEGR通路16を通じて所定量のEGRガスが流入す
ることから、吸入空気にはカーボン、オイル等からなる
デポジットが含まれており、このデポジットは外カバー
28の外周面や、多孔質層26の表面に付着しようとす
る。
【0032】しかしながら、本参考例では、外カバー2
8の外周面及び多孔質層26の表面に撥水性を有するF
AS被膜が設けられていることから、それら各面とデポ
ジットとの親和性が低下している。従って、デポジット
の付着を抑制して、同デポジットによる導入孔30,3
1及び細孔の閉塞を防止することができる。その結果、
カバー22の内外における酸素濃度に差が生じ、酸素セ
ンサ20の検出精度、特に応答性が悪化してしまうこと
を回避することができる。
【0033】ところで、FAS被膜は長時間高温の状態
に晒されることにより変質、劣化することが懸念され
る。仮にFAS被膜にこのような変質等が生じた場合、
同被膜における撥水性が低下してしまうおそれがある。
【0034】この点、本参考例によれば、カバー22を
内カバー27及び外カバー28からなる二重管構造と
し、その外カバー28の外周面にFAS被膜を設けるよ
うにしている。このため、上記のようなFAS被膜にお
ける撥水性の低下が抑制される。
【0035】即ち、素子部21のヒータから伝播される
熱により各カバー27,28は温度上昇するが、外カバ
ー28は内カバー27によって熱が遮られることから相
対的に低温の状態に保持される。従って、FAS被膜の
熱による変質等が抑制され、同被膜における撥水性の低
下が回避される。このため、本参考例によれば、FAS
被膜の耐用寿命を向上させて長期間にわたりデポジット
の付着を抑制することができる。
【0036】更に、前述したように、吸気側酸素センサ
20では、排気管13に取り付けられた酸素センサより
付着するデポジットの量が多い。また、ディーゼルエン
ジン11にあっては、ガソリンエンジンと比較して吸入
空気に含まれるデポジットの量が相対的に多い。このた
め、ディーゼルエンジン11の吸気側酸素センサ20
は、デポジットによる導入孔30の目詰まりが発生しや
すい傾向にある。本参考例は、このようなディーゼルエ
ンジン11の吸気側酸素センサ20におけるデポジット
付着を防止する点で極めて有効であるといえる。
【0037】[実施形態] 次に、本発明を具体化した実施形態について上記参考
との相違点を中心に説明する。尚、以下の説明におい
て上記参考例と同様の構成については同一の符号を付す
とともに説明を省略する。
【0038】図4は、本実施形態における酸素センサ2
0の先端部を拡大して示す部分断面図である。同図に示
すように、外カバー28はステンレス製の素線28aに
よって網目状をなすように形成されている。外カバー2
8には、前記導入孔31と同様の機能を有する通過孔4
0がその全体にわたり複数形成されている。外カバー2
8の上端部分は前記ハウジング23に固定されている。
また、外カバー28の素線28aは全周にわたって前述
したFAS被膜(図示略)により被覆されている。
【0039】上記構成を備えた本実施形態では、外カバ
ー28を網目状に形成していることから、例えば、同カ
バー28を円筒形状とした場合と比較してその総表面積
が増大する。従って、外カバー28から吸入空気側に伝
達される熱量が増大し、上記参考例と比較して同カバー
28の温度が更に低下する。その結果、本実施形態によ
れば、外カバー28に設けられたFAS被膜の熱による
変質等を確実に抑制して、同被膜における撥水性の低下
を長期間にわたり回避できる。これにより、デポジット
の付着による通過孔40の目詰まりを抑制して、その目
詰まりに起因した種々の不具合を防止することができ
る。
【0040】更に、本実施形態では、外カバー28を網
目状とし、その全体にわたって通過孔40が存在するよ
うにしている。このため、仮に、外カバー28にデポジ
ットが付着して通過孔40の一部が閉塞されてしまって
も、他の閉塞されていない通過孔40を通じて同カバー
28の内部に十分な量の吸入空気を導入させることがで
きる。
【0041】加えて、本実施形態によれば、外カバー2
8の素線28aはエンジンの運転や車輌の走行に伴い振
動することから、その振動によってデポジットの付着を
更に抑制することができる。
【0042】上記実施形態又は参考例は以下に示すよ
に構成を変更して実施することもできる。この変更例
おいても上記実施形態又は参考例と略同様の作用効果を
奏することができる。
【0043】(1)上記実施形態又は参考例では、外カ
バー28及び多孔質層26に撥水性被膜としてFAS被
膜を設けるようにした。撥水性被膜としては、このFA
S被膜に限定されず、所定の撥水性及び耐熱性を有する
ものであれば任意のものを適用できる。従って、例え
ば、比較的温度が低い外カバー28の外周面にはFAS
被膜に換えてフッ素樹脂被膜を設けることも可能であ
る。更に、FAS被膜上にフッ素樹脂被膜を形成するよ
うにしてもよい。この場合、FAS被膜はフルオロアル
キル基が表面に偏在しているため、フッ素樹脂との親和
性が大きく、より密着したフッ素樹脂被膜を得ることが
できる。
【0044】(2)上記参考例では、外カバー28の外
周面と多孔質層26の表面の双方にFAS被膜を形成す
るようにした。これに対して、外カバー28の外周面の
み、或いは多孔質層26の表面にのみFAS被膜を形成
するようにしてもよい。また、外カバー28の外周面に
加えて、その内周面にFAS被膜を形成するようにした
り、或いは内カバー27の内外周面に同被膜を形成する
ようにしてもよい。
【0045】(3)上記参考例では、外カバー28の外
周面全体にFAS被膜を形成するようにした。これに対
して、外カバー28の外周面であって導入孔30の周囲
部分のみにFAS被膜を形成するようにしてもよい。
【0046】(4)上記参考例では、カバー22を外カ
バー28及び内カバー27からなる二重管構造とした
が、内カバー27を省略することもできる。 (5)上記実施形態又は参考例では、酸素センサ20を
EGR装置15を備えたエンジン11の吸気管12に取
り付けるようにしている。これに対して、PCV装置を
備えたエンジン11の吸気管12に本発明に係る酸素セ
ンサ20を取り付けるようにしてもよい。
【0047】(6)上記実施形態又は参考例では、酸素
センサ20をディーゼルエンジン11の吸気管12に取
り付けるようにした。これに対して、ディーゼルエンジ
ン11の排気管13に酸素センサを取り付けるようにし
てもよい。また、ガソリンエンジンの排気管13や、E
GR装置15或いはPCV装置を備えたガソリンエンジ
ンの吸気管12に本発明に係る酸素センサを取り付ける
ようにしてもよい。
【0048】上記実施形態又は参考例から把握できる技
術的思想について以下にその効果とともに記載する。 (イ)多孔質層が外周面に形成された素子を有する酸素
センサであって、同センサは排気還流装置或いはブロー
バイガス還元装置を備えた内燃機関の吸気管に取り付け
られるものであり、前記多孔質層の表面には撥水性被膜
が形成されていることを特徴とする。
【0049】このように、内燃機関の吸気管に取り付け
られた酸素センサでは、前述したように吸入空気の温度
が比較的低温であるため、同センサにデポジットが付着
しやすい傾向がある。上記(イ)に記載した構成は、上
記のような傾向にある酸素センサにおいて、デポジット
の付着を抑制する点で好適である。
【0050】(ロ)多孔質層が外周面に形成された素子
を有する酸素センサであって、前記多孔質層の表面には
撥水性被膜が形成され、その撥水性被膜はフルオロアル
キルシランにより形成されていることを特徴とする。こ
のような構成によれば、フルオロアルキルシラン中のフ
ルオロアルキル基による撥水性によって、多孔質層の表
面若しくはカバーの外周面とデポジットとの親和性を低
下させることにより、各面にデポジットが付着すること
を抑制することができる。
【0051】
【発明の効果】請求項1に記載した発明では、酸素セン
サに設けられたカバーの少なくとも外周面に撥水性被膜
を形成するようにしている。従って、カバーの外周面
デポジットとの親和性が低下するため、同外周面にデポ
ジットが付着することを抑制することができる。また、
前記カバーは素線により網目状をなすよう形成してい
る。従って、カバーの総表面積が増加し外部に拡散する
熱量が増大するため、同カバーがより低温の状態にな
る。その結果、撥水性被膜の熱による変質や劣化を更に
確実に抑制することができる。加えて、このように前記
カバーを網目状に形成する素線はエンジンの運転や車輌
の走行に伴い振動することから、その振動によってデポ
ジットの付着を更に抑制することができる。
【0052】
【0053】請求項に記載した発明では、酸素センサ
のカバーを二重構造とし、その外カバーの少なくとも外
周面に撥水性被膜を形成するようにしている。従って、
外カバーの外周面とデポジットとの親和性が低下する。
その結果、外カバーの外周面にデポジットが付着するこ
とを抑制することができる。また、内カバーによってヒ
ータからの熱伝播が抑制されるため、外カバーは相対的
に低温の状態になる。このため、撥水性被膜の熱による
変質や劣化を抑制することにより、同被膜の耐用寿命を
向上させて長期間にわたりデポジットの付着を抑制する
ことができる。また、前記外カバーは素線により網目状
をなすよう形成している。従って、外カバーの総表面積
が増加し外部に拡散する熱量が増大するため、同カバー
がより低温の状態になる。その結果、撥水性被膜の熱に
よる変質や劣化を更に確実に抑制することができる。加
えて、このように前記外カバーを網目状に形成する素線
はエンジンの運転や車輌の走行に伴い振動することか
ら、その振動によってデポジットの付着を更に抑制する
ことができる。
【0054】
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例におけるディーゼルエンジンシステムを
示す概略構成図。
【図2】酸素センサの先端部を示す断面図。
【図3】FAS被膜の化学的構造を示す説明図。
【図4】実施形態における酸素センサの先端部を示す
部分断面図。
【図5】EGR装置及びPCV装置を備えた内燃機関を
示す概略構成図。
【符号の説明】
26…多孔質層、20…酸素センサ、21…素子部、2
7…内カバー、28…外カバー。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/409 G01N 27/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素子と、当該素子を覆い測定対象となる
    気体が流通する導入孔を有したカバーとを備えた酸素セ
    ンサであって、前記カバーは素線により網目状をなすよ
    う形成され、少なくともその外周面には撥水性被膜が形
    成されていることを特徴とする酸素センサ。
  2. 【請求項2】 ヒータを含む素子と、当該素子
    うようにして設けられた二重構造をなす内カバー及び外
    カバーとを備え、前記各カバーにはそれぞれ測定対象と
    なる気体が流通する導入孔が形成された酸素センサであ
    って、前記外カバーは素線により網目状をなすよう形成
    され、少なくともその外周面には撥水性被膜が形成され
    ていることを特徴とする酸素センサ。
  3. 【請求項3】 前記素線はステンレス製であることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の酸素センサ。
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