JPH10206375A - 酸素センサ用カバー - Google Patents

酸素センサ用カバー

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JPH10206375A
JPH10206375A JP9009575A JP957597A JPH10206375A JP H10206375 A JPH10206375 A JP H10206375A JP 9009575 A JP9009575 A JP 9009575A JP 957597 A JP957597 A JP 957597A JP H10206375 A JPH10206375 A JP H10206375A
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cover
introduction hole
oxygen sensor
deposit
gas
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JP9009575A
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Tomoshi Kikuchi
智志 菊池
Osamu Saotome
理 早乙女
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】酸素センサ用のカバーに付着したデポジットに
より同カバーの導入孔が目詰まりしてしまうことを抑制
する。 【解決手段】ディーゼルエンジンの吸気管に取り付けら
た酸素センサ20は、ジルコニア素子等の固体電解質か
らなるセンサ素子21と、複数の導入孔31を有するカ
バー22とを備える。各導入孔31にデポジット除去部
材40に設ける。デポジット除去部材40は、導入孔3
1に挿通された円柱部41と、同円柱部41の両端側に
それぞれ形成された円板部42,43と備える。エンジ
ン11或いは車輌の振動に伴い、円柱部41の外周面
は、導入孔31の内周壁面に対してカバー22の内外方
向に摺動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、酸素センサのセ
ンサ素子を覆い、測定対象となる気体を流通させる導入
孔を有した酸素センサ用カバーに関する。
【0002】
【従来の技術】酸素センサの構成としては、固体電解質
(ジルコニア等)よりなるセンサ素子と、同センサ素子
に設けられて検出信号を出力するための電極とを備えた
ものが一般的である。センサ素子の外周には、通常、同
素子を保護するためのカバーが設けられており、同カバ
ーにはその内部に気体を導入するための導入孔が複数形
成されている。
【0003】そして、上記構成を備えた酸素センサで
は、導入孔を通じてカバーの内部に導入された気体がセ
ンサ素子に接触することにより、前記電極からその気体
の酸素濃度に応じた検出信号が出力される。
【0004】上記のような酸素センサを用いた内燃機関
の空燃比制御にあっては、図17に示すように内燃機関
100の排気通路101に設けられた酸素センサ(排気
側酸素センサ)102によって排気の酸素濃度が検出さ
れ、その酸素濃度に基づいて内燃機関100の実空燃比
が算出される。そして、その空燃比が目標空燃比(通
常、理論空燃比)になるようにフィードバック制御され
る。
【0005】ところで、内燃機関100においては、排
気中におけるNOx(窒素酸化物)を低減させるための
排気還流装置(EGR装置)や、或いは同機関100の
クランクケース(図示略)内に漏出した排気及び混合気
等(ブローバイガス)を排出するためのブローバイガス
還元装置(PCV装置)が用いられる場合がある。
【0006】図17に示すように、このEGR装置20
0では、排気通路101と吸気通路103とがEGR通
路201によって連通される。このEGR通路201に
は、流量調整弁202が設けられており、同弁202に
よってEGR通路201を通じて排気通路101から吸
気通路103に戻されるEGRガス(排気)の量(EG
R量)が調整される。
【0007】また、PCV装置300では、内燃機関1
00のシリンダヘッドカバー(図示略)内と吸気通路1
03においてスロットル弁104よりも上流側の部分と
が圧力通路301により連通されるとともに、内燃機関
100のクランクケース(図示略)内と吸気通路103
においてスロットル弁104よりも下流側の部分とがP
CV通路302により連通される。PCV通路302の
途中には、流量調整弁303が設けられ、同弁303に
よりクランクケース内から吸気通路103に導入される
ブローバイガスの量(PCV量)が調節される。
【0008】このようにEGR装置200或いはPCV
装置300が設けられた内燃機関100においては、E
GR量、PCV量の変化により吸気の酸素濃度が異なっ
たものになる。その結果、実際の空燃比を目標空燃比の
変化に的確に追従させて制御することが困難になること
があった。
【0009】そこで、従来は、図17に示すように、前
述した排気側酸素センサ102に加えて、吸気通路10
3においてEGR通路201或いはPCV通路302が
接続された部分の下流側に別の酸素センサ(吸気側酸素
センサ)105を設け、この吸気側酸素センサ105に
よってEGRガス或いはブローバイガスの影響を含めた
吸気の酸素濃度を併せ検出する方法なども講じられてい
る。こうして、吸気の酸素濃度も併せ参照することで、
上述した空燃比制御における制御精度を向上させること
ができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記各酸素
センサ102,105は、内燃機関100が運転状態と
なることにより排気又はEGRガス、ブローバイガスを
含んだ吸気に常時晒されることになるため、以下に示す
問題も無視できないものとなっている。
【0011】即ち、吸排気にはカーボン、エンジンオイ
ル等の混合物(以下、「デポジット」という)が含まれ
ており、このデポジットは酸素センサ102,105の
カバー106,107に付着する傾向がある。そして、
上記のようにカバー106,107にデポジットが付着
することにより、同カバー106,107の導入孔(図
示略)が目詰まりしてしまうことがあった。こうした導
入孔の目詰まりが発生すると、カバー106,107の
内外における酸素濃度に差が生じてしまい、酸素センサ
102,105の検出精度、特に応答性が悪化すること
となる。
【0012】特に、吸気側酸素センサ105にあって
は、吸気(EGRガス或いはブローバイガスを含む)の
温度が排気温度と比較して低温であり、デポジットの粘
着性が大きくなる傾向にあることから、導入孔の目詰ま
りがより発生しやすい状況にある。
【0013】上記のような導入孔の目詰まりを回避する
ために、例えば、実開昭61−140960号公報に記
載された酸素センサでは、センサ素子を覆う内側カバー
と同カバーの外側に配置された外側カバーとの間に多数
の金属線を互いに交差させたフィルタを介在させ、排気
に含まれるデポジットをこのフィルタに付着させること
によって、上記目詰まりを回避するようにしている。
【0014】しかしながら、この酸素センサでは、内側
カバーの導入孔における目詰まりは抑制できるものの、
同フィルタよりも先に排気に接触する外側カバーの導入
孔における目詰まりを確実に防止できないおそれがあっ
た。、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的
は、酸素センサ用のカバーに付着したデポジットにより
同カバーの導入孔が目詰まりしてしまうことを抑制する
ことにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載した発明は、気体の酸素濃度を測
定する酸素センサのセンサ素子を覆い、測定対象となる
気体が流通する導入孔を有した酸素センサ用カバーにお
いて、導入孔には、同導入孔の内周壁面に対して摺動可
能な摺動部材が脱落不能に挿入されていることをその趣
旨とする。
【0016】上記の構成によれば、振動等によって摺動
部材が導入孔の内周壁面に対して摺動することにより、
同内周壁面に付着したデポジットが摺動部材により除去
される。
【0017】上記の目的を達成するために、請求項2に
記載した発明は、請求項1に記載した酸素センサ用カバ
ーの構成において、摺動部材は、気体の流れによる力を
受けることにより導入孔の内周壁面に対して摺動するこ
とをその趣旨とする。
【0018】上記の構成によれば、請求項1に記載した
発明の作用に加えて、測定対象となる気体の流れにより
力を受けることにより、摺動部材は導入孔の内周壁面に
対してより確実に摺動する。
【0019】上記の目的を達成するために、請求項3に
記載した発明は、請求項2に記載した酸素センサ用カバ
ーの構成において、摺動部材は、導入孔内で回動して同
導入孔の内周壁面に対して摺動する回動部と、回動部に
連結され、気体の流れを受けることにより回動部に回動
力を付与する受圧部とを備えたことをその趣旨とする。
【0020】上記の構成によれば、受圧部に気体の流れ
が衝突することにより、回動部には受圧部から回動力が
付与される。この回動力によって回動することにより、
回動部は導入孔の内周壁面に対しより確実に摺動する。
【0021】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]以下、本発明を車輌用ディーゼルエ
ンジンに設けられた酸素センサ用のカバーに具体化した
第1の実施形態について図1〜4を参照して説明する。
【0022】図1は本実施形態におけるディーゼルエン
ジン(以下、単に「エンジン」という)11の概略構成
を示している。エンジン11の燃焼室(図示略)には吸
気管12及び排気管13が接続されている。エアクリー
ナ(図示略)等を通過して吸気管12内に取り込まれた
吸気は同管12内を通過してエンジン11の燃焼室(図
示略)内に取り込まれる。吸気管12内に設けられたス
ロットル弁14は、エンジン11の燃焼室内に取り込ま
れる吸気の量をその開度に応じて調節する。燃焼室内に
おいてインジェクタ(図示略)から噴射された燃料と吸
気とが混合され、この混合気が爆発燃焼することにより
エンジン11には駆動力が得られる。燃焼後の排気は燃
焼室から排気管13に導入された後、触媒等(図示略)
を通過して外部に排出される。
【0023】エンジン11にはEGR装置15が設けら
れている。このEGR装置15は、排気管13と吸気管
12のスロットル弁14より下流側部分とを連通するE
GR通路16と、同通路16の途中に設けられた流量調
整弁17とを備えている。排気管13における排気の一
部(EGRガス)はEGR通路16を通過して吸気管1
2内に戻される。流量調整弁17は電子制御装置(図示
略)によって制御されることにより、EGR通路16を
通過するEGRガスの量(EGR量)を調節する。
【0024】上記のようにエンジン11の燃焼室に導入
される吸気の一部にEGRガス、即ち燃焼に供されない
不活性ガスが混入され、燃焼室における燃焼ガスの最高
温度が下げられることにより、NOxの低減が図られ
る。
【0025】吸気管12において、EGR通路16の開
口部分16aよりも下流側の位置には酸素センサ20が
取り付けられており、同センサ20の先端部が吸気管1
2内に突出している。本実施形態において、酸素センサ
20は、その軸方向が吸気管12内における吸気の流れ
方向と略直交するように吸気管12に取り付けられる。
【0026】酸素センサ20は、スロットル弁14を通
過した空気とEGRガスとを含む吸気の酸素濃度を検出
し、その検出信号を電子制御装置に出力する。電子制御
装置は、酸素センサ20からの検出信号に基づいてEG
R量フィードバック制御を実行する。
【0027】図2は酸素センサ20の先端側部分を拡大
して示す断面図であり、図3は図2のA−A線断面図で
ある。図2に示すように、酸素センサ20は、センサ素
子21と、このセンサ素子21の外周を覆うようにして
設けられた有底円筒上のカバー22とを備えている。セ
ンサ素子21及びカバー22はいずれも酸素センサ20
のハウジング24に固定されている。
【0028】センサ素子21はジルコニア等の固体電解
質により形成されており、一対の電極(図示略)を備え
ている。更に、センサ素子21はヒータ(図示略)を内
蔵しており、このヒータの熱により所定の活性化温度ま
で加熱される。
【0029】カバー22には、図2,3に示すように、
周方向及び軸方向に所定間隔を隔てて複数の導入孔31
が形成されている。吸気管12を通過する吸気(EGR
ガスを含む)はこの導入孔31を通じてカバー22の内
部側に導入される。このように、カバー22の内部に導
入された吸気がセンサ素子21の外周面に接触すること
により、前記電極からは吸気の酸素濃度に応じた検出信
号が出力される。
【0030】本実施形態において、各導入孔31にはい
ずれもデポジット除去部材40が挿入されている。図4
はデポジット除去部材40の一つを拡大して示している
(尚、同図では、デポジット除去部材40を導入孔31
の内周壁面に接触していない状態で示している。)。デ
ポジット除去部材40は、導入孔31に挿通された円柱
部41と、同円柱部41の両端側にそれぞれ形成され
て、前記カバー22の外部側、内部側にそれぞれ配置さ
れた円板部42,43とにより構成されている。この円
板部42,43は、その直径がいずれも導入孔31の直
径より大きく形成されている。従って、デポジット除去
部材40は導入孔31から離脱不能になっている。ま
た、円柱部41は、その直径が導入孔31の直径よりも
小さく形成されている。
【0031】更に、円柱部41は、カバー22の外部に
配置された円板部42が同カバー22の外周面に接触し
た場合でも、同カバー22の内部に配置された円板部4
3とセンサ素子21とが接触しないように、その軸線方
向における長さが設定されている。
【0032】次に上記のように構成された本実施形態に
おける作用及び効果について説明する。エンジン11の
運転が開始されると、EGR通路16を通過して吸気管
12内に導入されたEGRガスを含む吸気は、各導入孔
31を通過してカバー22の内部に導入される。この
際、吸気に含まれるデポジットは、導入孔31の内周壁
面に付着する。そして、このデポジットの付着量が多く
なると、導入孔31の目詰まりが発生して、酸素センサ
20における検出精度の悪化が発生する。
【0033】この点、本実施形態によれば、デポジット
除去部材40によって導入孔31の目詰まりが抑制され
る。即ち、エンジン11或いは車輌の振動に伴い、円柱
部41の外周面は、導入孔31の内周壁面に対してカバ
ー22の内外方向(図4の左右方向)に摺動する。ま
た、導入孔31の内周壁面において、円柱部41が接触
する部分は一定ではなく、エンジン11或いは車輌の振
動に伴って変化する。このように、デポジット除去部材
40の円柱部41が位置変化しつつ、導入孔31の内周
壁面に対して摺動することにより、同内周壁面に付着し
たデポジットが擦り落とされて同面から除去される。従
って、本実施形態によれば、導入孔31の目詰まりを抑
制することができ、酸素センサ20の良好な検出精度を
確保することができる。
【0034】本実施形態と同様に、エンジン11等の振
動を利用してデポジット除去用の部材を位置変化させる
構成としては、例えば、カバー22の外周側にデポジッ
ト除去用の部材を配置し、この部材をエンジン11等の
振動によって同カバー22の軸方向に往復動させること
により、カバー22の外周面に付着したデポジットを同
部材によって除去することが考えられる。
【0035】しかしながら、このような構成例にあって
は、カバー22の外周面に付着したデポジットは除去さ
れても、導入孔31の内周壁面に付着したデポジットが
直接除去されないため、同孔31の目詰まりを防止する
上では効果的ではない。更に、本実施形態のように、複
数の導入孔31がカバー22の軸方向において離間配置
されている構成にあっては、エンジン11等の振動が小
さく、デポジット除去用の部材が往復動する距離が短い
場合に、一部の導入孔31における目詰まりしか防止で
きないといった状況が発生し得る。
【0036】この点、本実施形態によれば、デポジット
除去部材40の円柱部41によって導入孔31の内周壁
面に付着したデポジットを直接除去するようにしている
ことから、上記構成例と比較して確実に導入孔31の目
詰まりを抑制することができる。更に、本実施形態で
は、各導入孔31にそれぞれデポジット除去部材40を
設けている。このため、本実施形態によれば、仮にエン
ジン11等の振動が小さい場合でも、確実にデポジット
除去部材40を振動させてデポジットを除去し、各導入
孔31の目詰まりを均等に抑制することができる。
【0037】ところで、吸気管12には温度変化等に起
因してその内壁に水滴が付着することがある。この水滴
が吸気とともに導入孔31を通じてカバー22の内部に
浸入し、センサ素子21に付着すると、同素子21がヒ
ータの熱により温度上昇した際に熱膨張差に起因した同
素子21の損傷の発生が懸念される。
【0038】この点、本実施形態によれば、図2に示す
ように、デポジット除去部材40の円板部42が導入孔
31を覆うように配置されていることから、同円板部4
2によってカバー22内への水滴の浸入を防止すること
ができる。その結果、水滴が付着することに起因したセ
ンサ素子21の損傷を未然に防止することができる。
【0039】尚、本実施形態は以下に示すようにその構
成を変更して実施することもできる。 ・図5に示すように、デポジット除去部材40の円柱部
41に、その径方向に突出した突部41aを複数形成す
る。このような構成によれば、突部41aによって導入
孔31の内周壁面に付着したデポジットをより効率的に
擦り落として除去することができる。その結果、導入孔
31の目詰まりをより確実に防止することができる。
【0040】・図6に示すように、棒状のデポジット除
去部材40の両端部を折曲加工することによって、同部
材40を第1折曲部40a、挿通部40b、第2折曲部
40cにより構成されるコ字形状を有したものとする。
ここで、第1折曲部40b及び第2折曲部40cの長さ
(図6に「L1」、「L2」にて示す)を導入孔31の
直径よりも大きく設定することによって、デポジット除
去部材40が導入孔31から離脱不能しないようにす
る。このような構成によれば、簡易な構成によりデポジ
ット除去部材40を導入孔31から容易に離脱不能とす
ることができる。
【0041】・図7(a)に示すように、第1の実施形
態においてデポジット除去部材40の一端側に形成され
ていた円板部42を省略するとともに、円柱部41の一
端側を二股状に形成する。そして、カバー22の内部側
から円柱部41の一端側を導入孔31に挿通した後、図
7(b)に示すように、円柱部41の一端側部分を口開
き変形させる。このような構成によれば、簡易な構成に
よりデポジット除去部材40を導入孔31から容易に離
脱不能とすることができる。
【0042】次に、本発明を具体化した第2、第3の実
施形態について説明する。以下の各実施形態についての
説明においては、上記第1の実施形態との相違点を中心
に説明し、第1の実施形態と同様の構成については同一
の符号を付すとともに説明を省略する。
【0043】[第2の実施形態]次に、本発明を具体化
した第2の実施形態について図8,9を参照して説明す
る。
【0044】図8は本実施形態におけるカバー22の先
端部分を示す部分斜視図であり、図9は図8のB−B線
断面図である。これら各図に示すように、本実施形態に
おけるカバー22には、同カバー22の軸心を中心にし
て90°間隔にて離間配置された4つの導入孔31が形
成されている。
【0045】カバー22には、棒状の部材を折曲加工す
ることにより形成された一対のデポジット除去部材50
a,50bが設けられている。各デポジット除去部材5
0a,50bは、対向する各導入孔31にそれぞれ挿通
された一対の回動部51と、各回動部51を接続する受
圧部52とを備えており、この各受圧部52は図8の矢
印で示す各方向に揺動可能になっている。また、各受圧
部52は、揺動した場合でもカバー22及び他方の受圧
部52と干渉しないように、いずれも略円弧状に形成さ
れている。
【0046】以上のように構成された本実施形態によれ
ば、上記第1の実施形態と同様に、エンジン11や車輌
の振動に伴ってデポジット除去部材50が振動し、回動
部51の外周面が導入孔31の内周壁面に対して摺動す
ることにより、同壁面に付着したデポジットが除去され
る。
【0047】また、本実施形態においては、各デポジッ
ト除去部材50の受圧部52に対して吸気の流れが衝突
するが、この吸気の流速はエンジン11の運転に伴い常
時変動している。従って、受圧部52は図9に二点鎖線
で示すように、導入孔31を中心に揺動するようにな
る。そして、この受圧部52の揺動によって、回動部5
1が回動しつつ、導入孔31の内周壁面に対して摺動す
る。
【0048】その結果、本実施形態によれば、エンジン
11等の振動に加え、吸気の流れによりデポジット除去
部材50を振動させ、回動部51を導入孔31の内周壁
面に対して強制的に摺動させることにより、同壁面に付
着したデポジットを更に確実に除去することができる。
【0049】[第3の実施形態]次に、本発明を具体化
した第3の実施形態について図10を参照して説明す
る。
【0050】図10は、本実施形態における酸素センサ
20の先端側部分を示す断面図である。同図に示すよう
に、本実施形態におけるカバー22は、センサ素子21
を覆う内側カバー60と、同カバー60から所定間隔を
隔てて配置された外側カバー61とにより構成された2
重管構造を有している。各カバー60,61は、いずれ
も有底円筒状をなしており、その上端部がハウジング2
4に固定されている。
【0051】両カバー60,61には複数の導入孔6
2,63が形成されている。また、各カバー60,61
の導入孔62,63は、その軸方向(図10の上下方
向)における位置がずれて形成されている。
【0052】外側カバー61の導入孔63には、それぞ
れデポジット除去部材40が取り付けられている。本実
施形態におけるデポジット除去部材40は、前記円板部
42が省略されており、円柱部41と外側カバー61の
内部側に位置する円板部43とによって構成されてい
る。円柱部41は、円板部43が内側カバー60の外周
面に接触した場合に、同円柱部41の端部が外側カバー
61の外部に突出するように、その長さが設定されてい
る。従って、デポジット除去部材40は導入孔31から
離脱不能になっている。
【0053】以上のように構成された本実施形態では、
第1の実施形態と同様に、エンジン11或いは車輌等の
振動によってデポジット除去部材40が振動して、円柱
部41が導入孔31の内周壁面に対して摺動することに
より、同面に付着したデポジットが擦り落とされ除去さ
れる。その結果、導入孔31の目詰まりを防止して、酸
素センサ20の良好な検出精度を確保することができ
る。
【0054】また、本実施形態では、前述したように、
内側カバー60の導入孔62と、外側カバー61の導入
孔63とを位置をずらして設けるようにしている。従っ
て、外側カバー61の導入孔63を通じて同カバー61
の内部に移動した吸気は、デポジット除去部材40の円
板部43や内側カバー62の側面に衝突する。このよう
に、吸気が円板部43や内側カバー62の側面に衝突す
ることによって、吸気に含まれるデポジットの大部分が
円板部43等に付着するようになる。従って、本実施形
態によれば、導入孔62を通過する吸気に含まれるデポ
ジットの量を相対的に減少させることができ、外側カバ
ー61の導入孔63と同様、内側カバー60の導入孔6
2のデポジットによる目詰まりを抑制することができ
る。
【0055】尚、本実施形態は以下に示すようにその構
成を変更して実施することもできる。 ・本実施形態では、外側カバー61の導入孔63にのみ
デポジット除去部材40を設けるようにした。これに対
して、内側カバー60の導入孔62にも第1の実施形態
と同様のデポジット除去部材40を設けるようにしても
よい。このような構成によれば、内側カバー60の導入
孔62における目詰まりを確実に防止することができ
る。
【0056】・図11は酸素センサ20の先端側部分を
示す断面図であり、図12は図11のC−C線断面図で
ある。これら各図に示すように、デポジット除去部材4
0を第1挿通部40d、第2挿通部40e、及びこれら
各部40d,40eを連結する連結部40fにより構成
されるコ字形状を有したものとする。そして、外側カバ
ー61の軸方向に配置された一対の導入孔63に、各挿
通部40d,40eを同カバー61の内部側から挿通し
た後、同カバー61をハウジング24に固定する。各挿
通部40d,40eは、連結部40fが内側カバー60
の外周面に接触した場合に各挿通部40d,40eの端
部が外側カバー61から外部側に突出するように、その
長さが設定されている。従って、デポジット除去部材4
0は導入孔31から離脱不能になっている。また、連結
部40fは内側カバー61において、導入孔62周囲の
側面に対して接触可能になっている。
【0057】このような構成によれば、エンジン11或
いは車輌の振動によってデポジット除去部材40が振動
し、各挿通部40d,40eの外周面が導入孔31の内
周壁面に対して摺動することにより、同壁面に付着した
デポジットが除去される。更に、デポジット除去部材4
0が振動して連結部40fが内側カバー61の外周面に
接触することにより、同外周面に付着したデポジットが
除去される。従って、上記構成によれば、外側カバー6
1の導入孔63のみならず、内側カバー61の導入孔6
2の目詰まりも同時に防止することができる。
【0058】更に、上記の構成によれば、一対の導入孔
31における目詰まりが、共通のデポジット除去部材4
0によって防止される。従って、デポジット除去部材4
0の数を低減することができ、酸素センサ20における
製造コストの低減を図ることができる。
【0059】尚、本実施形態は以下に示すようにその構
成を変更して実施することもできる。 ・デポジット除去部材40の連結部40は、図13及び
図14に示すように、外側カバー61の外側に配置する
こともできる。尚、図14は図13のD−D線断面図で
ある。この場合には、デポジット除去部材40が導入孔
31から離脱しないように、同部材40には、各挿通部
40d,40eの端部から上下方向に延びる係止部40
g,40hをそれぞれ設けるようにする。
【0060】・第2の実施形態では、外側カバー61の
軸方向に配置された一対の導入孔63内にデポジット除
去部材40の各挿通部40d,40eを挿通させるよう
にしたが、例えば、図15及び同図のE−E線断面図で
ある図16に示すように、デポジット除去部材40は、
同カバー61の周方向に配置された一対の導入孔63内
に、その各挿通部40d,40eをそれぞれ挿通するも
のであってもよい。
【0061】以上説明した各実施形態は、以下に示す別
の実施形態のようにその構成を変更して具体化すること
もできる。これら別の実施形態においても上記各実施形
態と略同様の作用効果を奏することができる。
【0062】・上記各実施形態では、酸素センサ20を
EGR装置15を備えたエンジン11の吸気管12に取
り付けるようにしている。これに対して、PCV装置を
備えたエンジン11の吸気管12に本発明に係る酸素セ
ンサ20を取り付けるようにしてもよい。
【0063】・上記各実施形態では、酸素センサ20を
ディーゼルエンジン11の吸気管12に取り付けるよう
にした。これに対して、ディーゼルエンジン11の排気
管13に酸素センサ20を取り付けるようにしてもよ
い。また、ガソリンエンジンの排気管や、EGR装置1
5或いはPCV装置を備えたガソリンエンジンの吸気管
に本発明に係る酸素センサ20を取り付けるようにして
もよい。
【0064】・カバー22(内側カバー60,外側カバ
ー61)に形成される導入孔31(62,63)の数、
形状、位置等は上記各実施形態に示した構成に限定され
ず、酸素センサ20における応答性等を考慮して適宜に
変更することができる。
【0065】上記各実施形態から把握できる技術的思想
について以下にその効果とともに記載する。 (イ)請求項1に記載した酸素センサ用カバーにおい
て、前記酸素センサは排気還流装置或いはブローバイガ
ス還元装置を備えた内燃機関の吸気管に取り付けられる
ものであることを特徴とする。
【0066】このように、内燃機関の吸気管に取り付け
られた酸素センサでは、前述したようにカバーの温度が
比較的低温であるため、その熱によって燃焼、除去され
るデポジットの量が少ない。このため、この酸素センサ
用カバーでは、導入孔の目詰まりが発生しやすい傾向に
ある。上記(イ)に記載した構成は、上記のような傾向
にある酸素センサ用カバーにおける導入孔の目詰まりを
抑制する点において好適である。
【0067】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、導入孔の内周
壁面に対して摺動可能な摺動部材を同導入孔に脱落不能
に挿入している。従って、振動等によって摺動部材が導
入孔の内周壁面に対して摺動することにより、同内周壁
面に付着したデポジットが同摺動部材により除去され
る。その結果、本発明によれば、デポジットが付着する
ことに起因した導入孔の目詰まりを抑制することができ
る。
【0068】請求項2に記載した発明では、摺動部材
は、気体の流れによる力を受けることにより導入孔の内
周壁面に対して摺動する。従って、例えば、振動のみに
より摺動部材を導入孔の内周壁面に対して摺動させる場
合と比較して、同摺動部材によるデポジットの除去作用
が向上する。その結果、本発明によれば、より確実に導
入孔の目詰まりを抑制することができる。
【0069】請求項3に記載した発明では、気体の流れ
を摺動部材の受圧部に衝突させて、同受圧部から回動部
に対して回動力を付与するようにしている。従って、回
動部は、その回動力によって回動することにより、導入
孔の内周壁面に対し確実に摺動するようになる。その結
果、本発明によれば、請求項2に記載した発明と同様
に、より確実に導入孔の目詰まりを抑制することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態におけるエンジンシステムを示
す概略構成図。
【図2】同じく酸素センサの先端側部分を示す断面図。
【図3】図2のA−A線断面図。
【図4】デポジット除去部材の一つを拡大して示す断面
図。
【図5】デポジット除去部材の形状変更例を示す断面
図。
【図6】デポジット除去部材の形状変更例を示す断面
図。
【図7】デポジット除去部材の形状変更例を示す断面
図。
【図8】第2の実施形態における酸素センサの先端側部
分を示す斜視図。
【図9】図8のB−B線断面図。
【図10】第3の実施形態における酸素センサの先端側
部分を示す断面図。
【図11】デポジット除去部材の形状変更例を示す断面
図。
【図12】図11のC−C線断面図。
【図13】デポジット除去部材の形状変更例を示す断面
図。
【図14】図13のD−D線断面図。
【図15】デポジット除去部材の形状変更例を示す断面
図。
【図16】図15のE−E線断面図。
【図17】EGR装置及びPCV装置を備えた内燃機関
の概略構成図。
【符号の説明】
20…酸素センサ、21…センサ素子、22…カバー、
31,62,63…導入孔、40…デポジット除去部
材、51…回動部、52…受圧部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気体の酸素濃度を測定する酸素センサの
    センサ素子を覆い、測定対象となる気体が流通する導入
    孔を有した酸素センサ用カバーにおいて、 前記導入孔には、同導入孔の内周壁面に対して摺動可能
    な摺動部材が脱落不能に挿入されていることを特徴とす
    る酸素センサ用カバー。
  2. 【請求項2】 前記摺動部材は、前記気体の流れによる
    力を受けることにより前記導入孔の内周壁面に対して摺
    動することを特徴とする請求項1記載の酸素センサ用カ
    バー。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載した酸素センサ用カバー
    において、前記摺動部材は、前記導入孔内で回動して同
    導入孔の内周壁面に対して摺動する回動部と、前記回動
    部に連結され、前記気体の流れを受けることにより前記
    回動部に回動力を付与する受圧部とを備えたことを特徴
    とする酸素センサ用カバー。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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