JP2017167136A - アンモニアセンサ用検出電極及びアンモニアセンサ - Google Patents

アンモニアセンサ用検出電極及びアンモニアセンサ Download PDF

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Abstract

【課題】アンモニアに対する応答性に優れたアンモニアセンサ用検出電極、及びこれを用いたアンモニアセンサを提供すること。【解決手段】下記の一般式(I)で表されるペロブスカイト型複合酸化物(A)を含有するアンモニアセンサ用検出電極1、これを有するアンモニアセンサ4である。検出電極1は、アンモニアを含む測定ガスとの接触面11を有する。一般式(I)において、M1は、Ba、Ca、及びSrからなる群から選択される少なくとも1種である。M2は、Mn、Fe、Co、Ni、及びCuからなる群から選択される少なくとも1種である。xは0<x≦0.6を満足する。【選択図】図5

Description

本発明は、アンモニアの検出が可能なアンモニアセンサ用検出電極、及びこれを備えたアンモニアセンサに関する。
燃焼ガス、排ガス等の混合ガス中のアンモニアを検出するために、アンモニアセンサが用いられる。例えば、化石燃料を用いた内燃機関からの排ガスに含まれるNOxを、アンモニアを用いて浄化する方法が知られている。この浄化を効率的に行うために、アンモニアセンサによるアンモニア濃度の測定が求められる。
アンモニアセンサは、酸素イオン伝導性の固体電解質体と、検知電極と、基準電極とを少なくとも備える。アンモニアセンサにおいては、外部から電圧を印加し電流値をモニタする。アンモニアが検知電極に接触すると電流値が変化することにより、アンモニアを検出することができる。
混合ガス中のアンモニアに対する応答性を高めるためには、アンモニアに対する反応性に優れた検知電極の開発が望まれている。例えば、特許文献1においては、NOx、アンモニアなどを含む排気ガス中のアンモニアを検出するために、BiVO4を含むアンモニア電極が提案されている。
特表2009−511859号公報
しかしながら、BiVO4等のBi系複合酸化物を含むアンモニア電極は、アンモニアに対する応答性に改良の余地がある。さらに、アンモニアセンサとして、アンモニア電極と基準電極と組み合わせて用いた際に、アンモニアに対する選択性にも改良の余地がある。したがって、アンモニアを検知するための新しい材料からなる電極の開発が望まれている。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、アンモニアに対する応答性に優れたアンモニアセンサ用検出電極、及びこれを用いたアンモニアセンサを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、下記の一般式(I)で表されるペロブスカイト型複合酸化物(A)を含有し、
アンモニアを含む測定ガスとの接触面(11)を有する、アンモニアセンサ用検出電極(1)にある。
Figure 2017167136
一般式(I)において、M1は、Ba、Ca、及びSrからなる群から選択される少なくとも1種であり、M2は、Mn、Fe、Co、Ni、及びCuからなる群から選択される少なくとも1種であり、xは0<x≦0.6を満足する。
本発明の他の態様は、酸素イオン伝導性の固体電解質体(2)と、
該固体電解質体に形成された上記検出電極(1)と、
上記固体電解質体における上記検出電極とは異なる位置に形成された基準電極(3)と、を有する、アンモニアセンサ(4)にある。
本発明のさらに他の態様は、酸素イオン伝導性の固体電解質体(2)と、
該固体電解質体に形成された検出電極(1)と、
上記固体電解質体における上記検出電極とは異なる位置に形成された基準電極(3)と、を有し、
上記検出電極が下記の一般式(I)で表されるペロブスカイト型複合酸化物(A)を含有し、
上記基準電極が、下記一般式(II)で表されると共に上記ペロブスカイト型複合酸化物(A)とは組成が異なるペロブスカイト型複合酸化物(B)、貴金属が担持された酸化物、及び貴金属よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する、アンモニアセンサにある。
Figure 2017167136
(一般式(I)において、M1は、Ba、Ca、及びSrからなる群から選択される少なくとも1種であり、M2は、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、及びRuからなる群から選択される少なくとも1種であり、xは0<x≦0.6を満足する。)
Figure 2017167136
(一般式(II)において、M3は、Ba、Ca、及びSrからなる群から選択される少なくとも1種であり、M4は、Mn、Fe、Co、Ni、及びCuからなる群から選択される少なくとも1種であり、yは0<y≦0.6を満足する。)
上記アンモニアセンサ用検出電極は、アンモニアに対して優れた分解活性を有する上記特定組成のペロブスカイト型複合酸化物(A)を含有する。そのため、上記検出電極は、上記接触面に接触したアンモニアの検出が可能であり、応答性にも優れている。
上記アンモニアセンサは、ペロブスカイト型複合酸化物(A)を含有する検出電極と、固体電解質体と、基準電極とを有する。そのため、アンモニアセンサにおいては、アンモニアが検出電極の接触面に接触すると、固体電解質体より伝導した酸素イオンと反応して電流に変化が生じる。これにより、アンモニアの検出が可能になり、アンモニアセンサは、アンモニアに対して優れた応答性を示すことができる。なお、応答性は感度ということもできる。
また、アンモニアセンサにおいて、基準電極は、ペロブスカイト型複合酸化物(B)、貴金属が担持された酸化物、及び貴金属よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することができる。この場合には、アンモニアに対する応答性、選択性をより向上させることができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1における、アンモニアセンサの断面図。 実施形態1における、センサ素子の断面図。 実験例1〜3における、センサ素子の断面図。 実験例1〜3における、センサ素子の断面図。 実験例1〜3における、排気管内に配置されたセンサ素子の断面図。 実験例4における、配管を設置したセンサ素子の断面図。
(実施形態1)
実施形態1の検出電極及びアンモニアセンサについて、図1及び図2を参照して説明する。図2に例示されるように、本形態のアンモニアセンサ4は、酸素イオン伝導性の固体電解質体2と、これに形成された検出電極1と、基準電極3とを有する。検出電極1と基準電極3とは固体電解質体2における異なる位置に形成されている。
検出電極1は、アンモニアの検出が可能な電極であり、検知電極と呼ばれることもある。少なくとも検出電極1は測定対象となる排ガス等の測定ガスに曝される。アンモニアセンサ4において、検出電極1は、通常アノードとして用いられるが、印加電圧を0や例えばマイナスにまで下げて検出電極1をカソードとして用いることも可能である。
一方、基準電極3は、アンモニアセンサ4における基準電位を得る電極ということができる。アンモニアセンサ4において、基準電極3は、通常カソードとして用いられるが、アノードとして用いることも可能である。基準電極3は、基準ガスに曝される。基準ガスは、測定ガスと同じであっても、異なってもいてもよい。同じ場合には、基準電極3は、例えば排ガスのような測定ガスに曝され、異なる場合には、基準電極3を例えば大気などの基準ガスに曝すことができる。
図1に例示されるように、アンモニアセンサ4は、例えば内燃機関の排気管内に挿入配置されて用いられる。センサ4は、軸方向Zに延びる板状のセンサ素子40と、素子40の周囲を取り囲む筒状の絶縁碍子41と、絶縁碍子41を内部に保持する筒状のハウジング42とを有する。ハウジング42の外表面には、ねじ部421が形成されており、ねじ部421においてセンサ4は、排気管に固定される。
ハウジング42の内部には、アンモニアセンサ素子40の周囲を取り囲むセラミックホルダ411、粉末充填層412、413、および絶縁碍子41が先端側Fから基端側Rに向けて順次積層されている。素子40の基端側Rは、筒状の絶縁部材43内に挿入されている。絶縁部材43を軸方向に貫通する挿通孔431の内壁面と、素子40との間には複数の接続端子432が設けられている。
ハウジング41の先端側Fには、先端側外部カバ51及び先端側内部カバ52が取り付けられている。これらの先端側カバ51、52には、排ガスの流入及び流出が可能な複数の孔部511、521が設けられている。また、ハウジング41の基端側Rには、基端側カバ53が固定されている。また、基端側カバ53の基端側Rの開口部には、封止材45が配置されている。封止材45には、素子40における図示しない各種電極端子部にそれぞれ電気的に接続されるリード線44が挿通されている。
図2は、素子40の先端側Fをセンサ4の径方向Xに切断する断面図である。径方向Xは軸方向Zに直交する方向である。素子40は、固体電解質体2と、検出電極1と、基準電極3と、セラミック積層部400とを有する。検出電極1と基準電極3とは、固体電解質体2の同じ面に形成されている。このような電極構成の場合には、検出電極1と基準電極3とを同種のガス雰囲気に曝すことができる。つまり、検出電極1に接触する測定ガスと基準電極に接触する基準ガスとを同じにすることができる。
セラミック積層部400内には、絶縁セラミックス、電極リード部、発熱体などが積層されているが、図2においてはこれらの記載を省略している。検出電極1と基準電極3は、板状の固体電解質体2の同じ面に形成され、測定ガスに曝される。そして、検出電極1と固体電解質体2と基準電極3がセンサセルを構成している。検出電極1と基準電極3は、ガス透過性の保護層405に覆われている。
固体電解質体2は、酸素イオン伝導性を有する電解質材料からなる。このような固体電解質材料としては、酸素イオン伝導性を有していれば特に限定はされないが、例えば、LSGM(すなわち、ランタンガレート)、YSZ(すなわち、イットリア安定化ジルコニア)、GDC(すなわち、ガドリウムドープセリア)等を用いることができる。好ましくは、YSZ、ランタンガレートがよい。
検出電極1は、上記一般式(I)で表されるペロブスカイト型複合酸化物(A)からなる。なお、本明細書においては、ペロブスカイト型複合酸化物(A)のことを適宜「複合酸化物(A)」という。
一般式(I)において、xは、0<x≦0.6を満足する。xが0.6を超える場合には、複合酸化物(A)のアンモニアに対する反応性が低下し、応答性が低下するおそれがある。これは複合酸化物(A)の結晶構造の変化が大きくなるためであると考えられる。
一般式(I)で表される複合酸化物(A)の組成を調整することにより、検出電極1のアンモニアに対する応答性をより向上させることができる。さらに、アンモニアに対する選択性を向上させることもできる。すなわち、検出電極1がアンモニアに対しては応答性を示すが、他のガスには応答性を示し難くなる。
一方、xを上記範囲内で高くすると、アンモニアに対する応答性をより向上させたり、アンモニアに対する選択性をより高めたりすることができる。かかる観点から、0.2≦x≦0.6であることが好ましく、0.3≦x≦0.6であることが好ましく、0.4≦x≦0.6であることがさらに好ましい。
一般式(I)において、M1は、Ba、Ca、及びSrからなる群から選択される少なくとも1種であり、M2は、Mn、Fe、Co、Ni、及びCuからなる群から選択される少なくとも1種である。M1、M2における不可避的不純物元素は許容される。このような不純物元素は、例えば製造過程において混入する可能性がある。不純物元素の含有量は、M1、M2、それぞれにおいてモル比で0.01未満であることが好ましく、0.005未満であることがより好ましい。
検出電極1のアンモニアに対する応答性を高め、アンモニアに対する応答性や選択性を向上できるという観点から、M1は、少なくともSrからなることが好ましい。同様の観点から、M2はFe及びMnの少なくとも一方からなることが好ましく、M2の主成分がFe又はMnからなることがより好ましい。なお、本明細書において、主成分は、モル比で0.5を超え、1以下であることを意味する。主成分にはより好ましい範囲、さらに好ましい範囲が存在する。すなわち、主成分のより好ましい範囲はモル比で0.7以上であり、さらに好ましい範囲はモル比で0.8以上である。
また、アンモニアに対する応答性をより高めるという観点からは、M1は、Ca、Baが好ましく、Caが特に好ましい。
アンモニアに対する選択性をより向上させるという観点から、M2の主成分がFeであることが好ましい。選択性をより高めるという観点から、M2はFeを主成分とし、さらにMn、Co、及びNiからなる群から選択される少なくとも1種を含有することがより好ましい。
アンモニアに対する応答性を向上させるという観点からは、M2の主成分はMnであることが好ましい。応答性をより向上させるという観点から、M2は、Mnを主成分とし、さらに、Ni、Cu、及びRuからなる群から選択される少なくとも1種を含有することがより好ましい。Mnを主成分とし、Niを少なくとも含有することがさらに好ましい。Mnを主成分とし、Niを含有すると共にRu及びCuの少なくとも一方を含有することがさらにより好ましい。
検出電極1は、さらに固体電解質材料を含有することができる。この場合には、アンモニアと固体電解質と複合酸化物(A)との三相界面が増大し、アンモニアの分解活性が向上して応答性が向上する。固体電解質材料としては、上述の固体電解質体2と同様の材料が例示できるが、固体電解質体2と検出電極1中の固体電解質材料とは、同じであっても異なっていてもよい。なお、固体電解質体2と検出電極1中の固体電解質材料とが同じ材質の場合には、固体電解質体2と検出電極1との密着性がより向上する。
検出電極1中の固体電解質材料の含有量が高くなりすぎると却って、応答性が低下するおそれがある。したがって、固体電解質材料の含有量は、複合酸化物(A)100質量部に対して50質量部以下であることが好ましく、33質量部以下であることがより好ましい。
また、基準電極3も、検出電極1と同様に固体電解質材料を含有することができる。基準電極3中の固体電解質材料は、検出電極1中の材料と同じであっても異なっていてもよい。基準電極3中の固体電解質材料の含有量は、電極材料100質量部に対して50質量部以下であることが好ましく、12.5質量部以下であることがより好ましい。含有量が高くなりすぎると却って応答性が低下するおそれがあるからである。
基準電極3の電極材料は、複合酸化物(A)よりもアンモニアに対する反応性の低い材料から選択することができる。したがって、基準電極3は不活性極と言われ、検出電極1は、活性極と言われることもある。
基準電極3の候補材料としては、下記の一般式(II)で表されると共に検出電極1における複合酸化物(A)とは組成が異なるペロブスカイト型複合酸化物(B)、貴金属が担持された酸化物、貴金属等がある。一般式(II)において、M3は、Ba、Ca、及びSrからなる群から選択される少なくとも1種であり、M4は、Mn、Fe、Co、Ni、及びCuからなる群から選択される少なくとも1種であり、yは0<y≦0.6を満足する。なお、本明細書においては、ペロブスカイト型複合酸化物(B)のことを適宜「複合酸化物(B)」という。
Figure 2017167136
アンモニアセンサ4においては、検出電極1の組成と、基準電極3の組成との組み合わせを調整することにより、アンモニアに対する応答性だけでなく、選択性をも向上させることができる。基準電極3における複合酸化物(B)の組成は、アンモニアに対する反応性を複合酸化物(A)よりも低くするという観点から適宜決定することができる。逆に、複合酸化物(A)の組成は、アンモニアに対する反応性を複合酸化物(B)よりも高くするという観点から適宜決定することができる。
yの範囲を上記範囲内で高くすると、アンモニアに対する応答性をより向上させたり、アンモニアに対する選択性をより高めたりすることができる。かかる観点から、0.2≦y≦0.6であることが好ましく、0.3≦y≦0.6であることが好ましく、0.4≦y≦0.6であることがさらに好ましい。
貴金属を担持する酸化物としては、例えば各種遷移元素の複合酸化物がある。具体的には、インジウム−錫複合酸化物(すなわち、ITO)、SnO2、In23、Sb23−SnO2(すなわちATO)、SnO(1-x)x(すなわちSFO)等が挙げられる。好ましくは、インジウム−錫複合酸化物がよい。酸化物に担持される貴金属としては、Au、Pt、Ag、Rh、Ir等が挙げられる。これらの中でも特にAu、Agが好ましく、Auが最も好ましい。
また、基準電極3の電極材料としては、貴金属を用いることもできる。貴金属としては、上述の酸化物に担持させるものと同様のものが例示される。これらの貴金属の中でもPt、Auがより好ましい。
基準電極3は、一般式(II)におけるM3が少なくともSrからなり、かつM4の主成分がFeからなる複合酸化物(B)、及び貴金属が担持されたインジウム−錫複合酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。この場合には、例えば検出電極1と基準電極3とが、アンモニアを含む同じガス雰囲気に曝される場合において、基準電極3のアンモニアに対する反応性がより抑制される。そのため、ガスセンサのアンモニアに対する選択性をより向上させることができる。さらに、M2の主成分がFeからなる場合には、アンモニアセンサの応答性を向上できる共に、アンモニアに対する選択性をさらに向上させることができる。さらに、M1が少なくともSrからなる場合には、アンモニアに対する選択性をより向上させることができる。
また、検出電極1は、M1が少なくともSrからなり、M2の主成分がFeからなると共にM2がCoとMnの少なくとも一方を含有する複合酸化物(A)からなり、基準電極3は、M3が少なくともSrからなり、M4が実質的にFeからなる複合酸化物(B)からなることがより好ましい。この場合には、アンモニアに対する応答性及び選択性をさらに一層向上させることができる。
また、検出電極1は、M1が少なくともSrからなり、M2の主成分がFeからなると共にM2がCoを含有する複合酸化物(A)からなり、基準電極3は、M3が少なくともSrからなり、M4が実質的にFeからなる複合酸化物(B)からなることがさらにより好ましい。特に好ましくは、複合酸化物(A)におけるM2が少なくともCoを含有することである。この場合には、アンモニアに対する応答性及び選択性をさらにより一層向上させることができる。
また、検出電極1は、M1が少なくともSrからなると共にM2が実質的にFeからなり、基準電極3は、貴金属が担持されたインジウム−錫複合酸化物を含有する場合にも、アンモニアに対する応答性及び選択性をさらに一層向上させることができる。
また、複合酸化物(A)におけるM2の主成分がMnであり、さらにNi、Cu、及びRuからなる群から選択される少なくとも1種を含有することが好ましい。この場合には、検出電極1の応答性を高めることができる。応答性をさらに高めるという観点から、M2は、主成分がMnで、少なくともNiを含有することがより好ましく、さらにRuを含有することが特に好ましい。
固体電解質体2の材質は特に限定されるわけではないが、複合酸化物(A)におけるM2の主成分がFeの場合には、アンモニアに対する応答性、選択性の観点からランタンガレート系複合酸化物が好ましい。複合酸化物(A)におけるM2の主成分がMnの場合には、アンモニアに対する応答性の観点からYSZが好ましい。なお、ランタンガレート系複合酸化物は、ランタンガレート(つまり、LaGaO3)だけでなく、ランタンガレートのLa及びGaの少なくとも一方に、他の金属元素がドープされたものを含む概念である。
複合酸化物(A)におけるM2の主成分がMnの場合には、検出電極1はさらに固体電解質材料としてGDCを含有することが好ましい。この場合には、アンモニアに対する応答性をより向上させることができる。
複合酸化物(A)におけるM2の主成分がMnの場合には、検出電極1が測定ガスに曝され、基準電極3が測定ガスとは異なる基準ガスに曝されることが好ましい。この場合には、アンモニアに対する応答性をより向上させることができる。検出電極と基準電極とをそれぞれ異なるガス雰囲気に曝すためには、後述の実験例4に例示するように、例えば、板状の固体電解質体における第1主面に検出電極を形成し、第2主面に基準電極を形成すればよい。第1主面及び第2主面は、例えば板状の固体電解質体の相互に反対に位置する面である。第1主面は、排ガス等のアンモニアを含む測定ガスに曝され、第2主面は、大気などの基準ガスに曝されるように構成することができる。
検出電極1と基準電極3との間には、電圧が印加されると共に、検出電極1及び基準電極1は図示しない電流計測器に接続される。この計測器の電流値の変化から、アンモニアを検出することができる。なお、検出電極1及び基準電極3間の印加電圧は適宜変更可能であり、0であってもよい。印加電圧を高くするとアンモニアに対する選択性が向上し、低くすると応答性が向上する傾向になる。
検出電極1は、アンモニアガスを含む測定ガスとの接触面11を有する。接触面は、連続的な点の集合からなる面だけでなく、断続的な点の集まりからなる面を含む概念である。つまり、例えば検出電極1を覆う多孔質の保護層が形成されていたとしても、検出電極1は接触面11を有すると言える。検出電極1がアンモニアを含む測定ガスとの接触面11を有することは、検出電極1がアンモニアセンサ用の電極であることを意味する。検出電極1の接触面11に曝される測定ガスの温度は高い方が好ましい。これにより、アンモニアに対する応答性や選択性をより向上させることができる。
検出電極1の接触面11は、温度400℃以上の測定ガスに曝されることがより好ましい。この場合には、アンモニアに対する応答性及び選択性を十分に向上させることができる。
本形態のセンサ4においては、検出電極1が、アンモニアに対して優れた分解活性を有するペロブスカイト型複合酸化物(A)を含有する。そのため、検出電極1は、その接触面11に接触したアンモニアを検出することが可能になる。また、アンモニアに対する応答性も十分である。また、上述のように、検出電極1、基準電極3、及び固体電解質体2の組み合わせを調整することにより、センサ4のアンモニアに対する応答性、選択性を向上させることができる。
検出電極1、基準電極3、固体電解質体2等の組成分析は、例えばX線回折(つまり、XRD)分析、蛍光X線(つまり、XRF)分析、電子線マイクロアナライザ(つまり、EPMA)分析、エネルギー分散型X線分析(つまり、EDX)、走査型電子顕微鏡(つまり、SEM)、透過型電子顕微鏡(つまり、TEM)等を適宜組み合わせて行うことができる。また、電極中に含まれる固体電解質材料についても同様の組成分析方法を適用することができる。
(実験例1)
本例においては、組成の異なる複数の複合酸化物(A)からなる検出電極について、そのアンモニアの応答性を評価する。図3及び図4に例示されるように、評価用のアンモニアセンサ4として、センサ素子40Aを用いる。センサ素子40Aは、酸素イオン伝導性の固体電解質体2と、これに形成された検出電極1と、基準電極3とを有する。検出電極1及び基準電極3は、円盤状の固体電解質体2の相対する面201、202にそれぞれが形成されている。なお、実験例1〜3において、実施形態1における符号と同じ符号は、特に示さない限り、同様の構成要素等を示すものであって、先行する説明を参照する。
図3に例示されるように検出電極1と基準電極3との間には、電圧が印加されると共に、検出電極1及び基準電極3は電流計測器100に接続される。この計測器100の電流値の変化から、アンモニアを検出することができる。
本例においては、後述の表1に示される各組成の複合酸化物(A)からなる検出電極1が固体電解質体2に形成された複数の評価用のセンサ素子40Aを作製した。
代表例として、実施例1のセンサ素子40Aについて説明する。実施例1のセンサ素子は、ランタンガレート、具体的にはLa0.8Sr0.2Ga0.8Mg0.1Ni0.13からなる固体電解質体2を有する。また、検出電極1は、La0.6Sr0.4Fe0.8Mn0.23からなる。基準電極3は、La0.6Sr0.4FeO3からなる。
実施例1のセンサ素子40の作製にあっては、まず、固体電解質体2を準備した。具体的には、まず、各種酸化物原料を乳鉢で混合し、得られた粉末を温度1200℃で焼成することにより、ランタンガレート粉末を得た。次いで、ランタンガレート粉末を一軸加圧及び冷間静水等方圧プレスにより成形した。成形体を温度1500℃で焼成して厚さ1〜2mmの焼結体を得た。この焼結体を研磨し、厚さ500μmの円盤状の固体電解質体2を得た。
次に、固体電解質体2に検出電極1及び基準電極3を形成した。具体的には、各種金属元素を含む硝酸塩原料を水溶液中で混合し、乾燥させた。乾燥後に得られた粉末を焼成し、目的組成のペロブスカイト型複合酸化物を得た。次いで、この酸化物を有機バインダ及び有機溶剤と混合して検出電極ペーストを作製した。また、同様にして所望組成の基準電極ペーストを作製した。
固体電解質体2における相対面に、スクリーン印刷により検出電極ペースト、基準電極ペーストをそれぞれ印刷した。次いで、温度850〜1200℃で加熱することにより、各電極1、3をそれぞれ焼き付けた。このようにして、実施例1のセンサ素子40Aを得た。
次に、センサ素子40Aを用いてアンモニアの検出を行う。まず、図5に例示されるように、モデルガス発生装置のガス管19内にセンサ素子40Aを入れた。次いで、ガス管19内に、NH3:20〜200ppm、NO:50〜200ppm、O2:10体積%、N2:残部という組成の測定ガスGを流し、400℃の温度条件でセンサ素子40Aから得られる電流の変化を計測器100により測定した。電流値を読み取り、その結果をアンモニア応答性として表1に示す。表1において、強度とは測定された電流値の絶対値である。
また、実施例1においては、基準電極の組成をAu−In0.95Sn0.053(以下、適宜「Au−ITO」という)に変え、その他の構成は実施例1と同様のセンサ素子40Aについて、アンモニア応答性を調べた。その結果を表1に示す。表1においては、実施例1の上段がLa0.6Sr0.4FeO3からなる基準電極を用いた結果であり、下段がAu−ITOからなる基準電極を用いた結果である。
なお、Au−ITOからなる基準電極は、次のように形成した。まず、In、Snをそれぞれ含む硝酸塩原料を水溶液中で混合し、乾燥させた。乾燥後に得られた粉末を焼成し、In0.95Sn0.053粉末を得た。次いで、この粉末を塩化金酸の溶液中に混合し、乾燥させた。乾燥後に得られた粉末を焼成し、Au−ITOを得た。次いで、Au−ITOを有機バインダ及び有機溶剤と混合して基準電極ペーストを作製した。この基準電極ペーストを固体電解質体に焼き付けることにより、Ai−ITOからなる基準電極を形成した。
また、実施例1と同様にして、表1の各実施例2〜4の検出電極1を形成したセンサ素子40Aを作製し、これらの検出電極1のアンモニア応答性を調べた。その結果を表1に示す。
実施例2〜4における固体電解質体2は実施例1と同様である。基準電極3については、実施例2及び実施例3においては、いずれもLa0.6Sr0.4FeO3を用いた。実施例4においては、La0.5Sr0.5MnO3、La0.6Sr04Fe0.8Mn0.23、又はAu−ITOを用いた。表1においては、実施例4の上段がLa0.5Sr0.5MnO3からなる基準電極3を用いた結果であり、中段がLa0.6Sr04Fe0.8Mn0.23からなる基準電極3を用いた結果であり、下段がAu−ITOからなる基準電極3を用いた結果である。
Figure 2017167136
表1より知られるように、実施例1〜4における検出電極1は、各種基準電極3との組み合わせにより、アンモニアに対する優れた応答性を示した。すなわち、一般式(I)で表されるペロブスカイト型複合酸化物(A)からなる検出電極1は、アンモニアを検出することができる。各実施例の結果においては、一般式(I)におけるM1、M2、xの上述の好ましい範囲が裏付けられている。
(実験例2)
本例においては、図3〜図5を参照して説明するが、検出電極1、基準電極3の組み合わせを変えて複数のアンモニアセンサ4を作製し、これらのアンモニア応答性及び選択性を比較評価する。具体的には、後述の表2に示すように、検出電極1、基準電極3の組み合わせを変え、その他は実施例1と同様にして実施例5〜実施例11のセンサ素子40Aを作製した。
各実施例のセンサ素子40Aは、組成に合わせて原料を変更した点を除き、実施例1と同様にして作製した。次いで、実験例1と同様にして、各実施例5〜11のアンモニアに対する応答性を測定した。さらに、本実験例においては、NOに対する応答性を測定した。これらの結果を表2に示す。表2において、強度は電流値の絶対値である。また、アンモニアに対する選択性を調べるために、アンモニアに対する応答性を示す強度と、NOに対する応答性を示す強度との比を算出した。この強度比は、NOの強度に対するアンモニアの強度の比(すなわち、アンモニア/NO)である。その結果を表2に示す。
Figure 2017167136
表2より知られるように、実施例5〜11における検出電極と基準電極とを組み合わせることにより、アンモニアに対して優れた応答性を示し、また、アンモニアに対して高い選択性を示すことがわかる。各実施例の結果においては、一般式(I)におけるM1、M2、xの上述の好ましい範囲、一般式(II)におけるM3、M4、yの上述の好ましい範囲や、これらの好ましい組み合わせが裏付けられている。なお、表2において、実施例11のNO応答性の欄の「−」は、応答量が微小であり、計測できなかったことを意味し、実施例11においては電極の安定性に改良の余地がある。
(実験例3)
本例においては、アンモニア応答性及びNO応答性の測定を、温度条件を変更して行った。本例においては、実施例7と同様の構成のセンサ素子40Aを用いた。
表3に示すように、400℃、450℃、500℃の各温度条件でセンサ素子40Aのアンモニアに対する応答性、NOに対する応答性を調べた。そして、アンモニアに対する選択性を求めた。その結果を表3に示す。
Figure 2017167136
表3より知られるように、測定温度が高くなるにつれて、アンモニアに対する応答性、選択性が向上していた。したがって、アンモニアセンサ4の使用温度は、温度400℃以上であることが好ましい。すなわち、検出電極1の接触面11が、温度400℃以上の測定ガスに曝されることが好ましい。
(実験例4)
本例においては、組成の異なる複数の複合酸化物(A)からなる検出電極について、応答性を評価する例である。図6に例示されるように、評価用のアンモニアセンサ4として、センサ素子40Bを用いる。
センサ素子40Bは、実験例1におけるセンサ素子40Aと同様の構成である。つまり、センサ素子40Bは、固体電解質体2と、これに形成された検出電極1と、基準電極3とを有する。検出電極1及び基準電極3は、第1主面201及び第2主面202にそれぞれ形成されている。第1主面201と第2主面202は、円盤状の固体電解質体2における相対する面である。
本例においては、後述の表4に示されるように、各組成のペロブスカイト型複合酸化物を含有する検出電極1が固体電解質体2に形成された複数の評価用のセンサ素子40Bを作製した。実施例15〜18の検出電極1は、表4に示されるように、ペロブスカイト型複合酸化物と固体電解質材料とを含有する。固体電解質材料の含有量は、ペロブスカイト型複合酸化物100質量部に対して33質量部である。
実施例19〜21の検出電極1は、ペロブスカイト型複合酸化物を含有するが、固体電解質材料を含有しない。また、比較例1の検出電極は、Pt及びYSZを含有する。
実施例15〜21及び比較例1の各センサ素子40Bは、固体電解質体2がYSZからなり、基準電極3がPt及びYSZを含有する。
各センサ素子40Bは、組成に合わせて原料を変更した点を除き、実験例1と同様にして作製した。また、固体電解質材料を含有する電極は、電極ペーストの作製時に、固体電解質材料を混合することにより作製した。
次に、以下のようにして、各センサ素子40Bの応答性の評価を行った。図6に例示されるように、まず、各センサ素子4に測定ガス配管191、基準ガス配管192を取り付けた。測定ガス配管191、基準ガス配管192はいずれもアルミナからなる。
センサ素子4の第1主面201側には測定ガス配管191を設置した。つまり、第1主面201は測定ガス配管201内に面し、測定ガス配管191内の空間は測定ガス室191Sとなる。測定ガス配管191内にはアンモニアを含む混合ガスが流れる。混合ガスが測定ガスである。測定ガス配管191は、固体電解質体2の第1主面201側に溶融ガラスにより接合した。
一方、第2主面202側には基準ガス配管192を設置した。つまり、第2主面202は基準ガス配管202内に面し、基準ガス配管192内の空間は基準ガス室192Sとなる。基準ガス配管192内には大気が流れる。大気が基準ガスである。基準ガス配管192は、固体電解質体2の第2主面202側に溶融ガラスにより接合した。
図6に例示されるように、測定ガス室191Sと基準ガス室192Sとは、固体電解質体2によって分断されている。そして、検出電極1が測定ガス室191Sに面し、基準電極3が基準ガス192Sに面する。したがって、検出電極1と、基準電極3とはそれぞれ異なるガス雰囲気に曝される。
評価にあたっては、図6に例示されるように、基準ガス配管192内を大気に曝しつつ、測定ガス配管191内に混合ガスを流す。混合ガスの組成は、NH3:400ppm、O2:10体積%、N2:残部である。
測定ガス配管191内に混合ガスを流したときにおける、センサ素子40Bから得られる電流の変化を実験例1と同様に計測器により測定した。測定は、温度700℃の電気炉内で、検出電極及び基準電極間に0.2Vの電圧を印加して行った。混合ガスの導入前後における電流値の変化量の大きさを百分率で表した。なお、算出にあたっては電流値の変化量をアンモニアの濃度(つまり、400ppm)で除算した。つまり、単位アンモニア量(つまり、1ppm)当たりの電流値の変化量の大きさの結果をアンモニア応答性とした。その結果を表4に示す。
Figure 2017167136
表4より知られるように、実施例15〜21のアンモニアセンサは、比較例に比べて、アンモニアに対する応答性が非常に高い。したがって、上述の一般式(I):La(1-x)M1xM2O3で表されるペロブスカイト型複合酸化物(A)を含有する検出電極によって、アンモニアに対する応答性が向上することがわかる。また、表4に示すように、一般式(I)におけるM2の主成分がMnであることが好ましく、M2は主成分がMnでさらにNiを含有することがより好ましいことがわかる。
実施例15〜17を比較して知られるように、一般式(I)におけるM2がさらにRu、Cuなどを含有することにより、応答性がより向上している。これらのうちでも、応答性の向上のためには、Ruを含有することが特に好ましい。
また、表4より知られるように、検出電極が一般式(I)で表されるペロブスカイト型複合酸化物と共に固体電解質材料を含有すると応答性がより向上している。応答性の向上には特にGDCが有効であることがわかる。
また、一般式(I)におけるM1としては、SrよりもBa、BaよりもCaを含有する場合に、応答性がより向上していた。
本発明は上記実施形態等に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態を構成することが可能である。例えば、組成の異なる複合酸化物(A)の混合物からなる検出電極を用いることができる。また、組成の異なる複合酸化物(B)、及び貴金属が担持された酸化物を組み合わせた基準電極を用いることもできる。
1 検出電極
11 接触面
2 固体電解質体
3 基準電極
4 アンモニアセンサ
40 センサ素子

Claims (23)

  1. 下記の一般式(I)で表されるペロブスカイト型複合酸化物(A)を含有し、
    アンモニアを含む測定ガスとの接触面(11)を有する、アンモニアセンサ用検出電極(1)。
    Figure 2017167136
    (一般式(I)において、M1は、Ba、Ca、及びSrからなる群から選択される少なくとも1種であり、M2は、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、及びRuからなる群から選択される少なくとも1種であり、xは0<x≦0.6を満足する。)
  2. 上記一般式(I)におけるM1が少なくともSrからなり、M2がFe及びMnの少なくとも一方からなる、請求項1に記載のアンモニアセンサ用検出電極。
  3. 上記一般式(I)におけるM2の主成分がFe又はMnからなる、請求項1又は2に記載のアンモニアセンサ用検出電極。
  4. 上記一般式(I)におけるM2は、主成分がFeであり、さらにMn、Co、及びNiからなる群から選択される少なくとも1種を含有する、請求項3に記載のアンモニアセンサ用検出電極。
  5. 上記一般式(I)におけるM2の主成分がMnであり、さらにNi、Cu、及びRuからなる群から選択される少なくとも1種を含有する、請求項1に記載のアンモニアセンサ用検出電極。
  6. 上記一般式(I)におけるM2が少なくともNiを含有する、請求項5に記載のアンモニアセンサ用検出電極。
  7. 上記一般式(I)におけるM2がRu及びCuの少なくとも一方を含有する、請求項6に記載のアンモニアセンサ用検出電極。
  8. 上記一般式(I)におけるM1が少なくともCaを含有する、請求項5〜7のいずれか1項に記載のアンモニアセンサ用検出電極。
  9. さらに、イットリア安定化ジルコニア、ガドリニウムドープセリア、及びランタンガレート系複合酸化物からなる群より選択される、少なくとも1種を含有する、請求項5〜8のいずれか1項に記載のアンモニアセンサ用検出電極。
  10. 上記一般式(I)におけるxが0.4≦x≦0.6を満足する、請求項1〜9のいずれか1項に記載のアンモニアセンサ用検出電極。
  11. 酸素イオン伝導性の固体電解質体(2)と、
    該固体電解質体に形成された請求項1〜10のいずれか1項に記載の検出電極(1)と、
    上記固体電解質体における上記検出電極とは異なる位置に形成された基準電極(3)と、を有する、アンモニアセンサ(4)。
  12. 上記検出電極の上記接触面が、温度400℃以上の上記測定ガスに曝される、請求項11に記載のアンモニアセンサ。
  13. 酸素イオン伝導性の固体電解質体(2)と、
    該固体電解質体に形成された検出電極(1)と、
    上記固体電解質体における上記検出電極とは異なる位置に形成された基準電極(3)と、を有し、
    上記検出電極が下記の一般式(I)で表されるペロブスカイト型複合酸化物(A)を含有し、
    上記基準電極が、下記一般式(II)で表されると共に上記ペロブスカイト型複合酸化物(A)とは組成が異なるペロブスカイト型複合酸化物(B)、貴金属が担持された酸化物、及び貴金属よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する、アンモニアセンサ。
    Figure 2017167136
    (一般式(I)において、M1は、Ba、Ca、及びSrからなる群から選択される少なくとも1種であり、M2は、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、及びRuからなる群から選択される少なくとも1種であり、xは0<x≦0.6を満足する。)
    Figure 2017167136
    (一般式(II)において、M3は、Ba、Ca、及びSrからなる群から選択される少なくとも1種であり、M4は、Mn、Fe、Co、Ni、及びCuからなる群から選択される少なくとも1種であり、yは0<y≦0.6を満足する。)
  14. 上記基準電極が上記一般式(II)におけるM3が少なくともSrからなり、かつM4の主成分がFeからなる上記ペロブスカイト型複合酸化物(B)、及び貴金属が担持されたインジウム−錫複合酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する、請求項13に記載のアンモニアセンサ。
  15. 上記検出電極は、M2の主成分がFeからなる上記ペロブスカイト型複合酸化物(A)を含有する、請求項13又は14に記載のアンモニアセンサ。
  16. 上記検出電極は、さらにM2がCoとMnの少なくとも一方を含有する上記ペロブスカイト型複合酸化物(A)からなり、上記基準電極は、M3が少なくともSrからなり、M4が実質的にFeからなる上記ペロブスカイト型複合酸化物(B)からなる、請求項15に記載のアンモニアセンサ。
  17. 上記ペロブスカイト型複合酸化物(A)におけるM2は、少なくともCoを含有する、請求項16に記載のアンモニアセンサ。
  18. 上記ペロブスカイト型複合酸化物(A)におけるM2が実質的にFeからなり、上記基準電極は、貴金属が担持されたインジウム−錫複合酸化物を含有する、請求項14に記載のアンモニアセンサ。
  19. 上記固体電解質体がランタンガレードからなる、請求項14〜18のいずれか1項に記載のアンモニアセンサ。
  20. 上記ペロブスカイト型酸化物(A)におけるM2の主成分がMnであり、さらにNi、Cu、及びRuからなる群から選択される少なくとも1種を含有する、請求項13又は14に記載のアンモニアセンサ。
  21. 上記固体電解質体がイットリア安定化ジルコニアからなる、請求項20に記載のアンモニアセンサ。
  22. 上記検出電極が上記測定ガスに曝され、上記基準電極が上記測定ガスとは異なる基準ガスに曝される、請求項20又は21に記載のアンモニアセンサ。
  23. 上記ペロブスカイト型酸化物(A)におけるM1が少なくともCaを含有する、請求項20〜22のいずれか1項に記載のアンモニアセンサ。
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