JP6044716B2 - 電子部品 - Google Patents

電子部品 Download PDF

Info

Publication number
JP6044716B2
JP6044716B2 JP2015531783A JP2015531783A JP6044716B2 JP 6044716 B2 JP6044716 B2 JP 6044716B2 JP 2015531783 A JP2015531783 A JP 2015531783A JP 2015531783 A JP2015531783 A JP 2015531783A JP 6044716 B2 JP6044716 B2 JP 6044716B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parallel
coil
conductors
electronic component
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015531783A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2015022889A1 (ja
Inventor
紀道 小野▲崎▼
紀道 小野▲崎▼
薫 立花
薫 立花
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Application granted granted Critical
Publication of JP6044716B2 publication Critical patent/JP6044716B2/ja
Publication of JPWO2015022889A1 publication Critical patent/JPWO2015022889A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F17/00Fixed inductances of the signal type 
    • H01F17/0006Printed inductances
    • H01F17/0013Printed inductances with stacked layers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F17/00Fixed inductances of the signal type 
    • H01F17/0006Printed inductances
    • H01F17/0033Printed inductances with the coil helically wound around a magnetic core

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Description

本発明は、電子部品に関し、より特定的には、積層型コイル部品に関する。
従来の電子部品に関する発明としては、例えば、特許文献1に記載の電子部品が知られている。該電子部品は、複数のコイル導体がビアホール導体により接続されることにより構成されたコイルを内蔵している。また、積層方向に隣り合う2つのコイル導体は、同じ形状をなしており、ビアホール導体により並列接続されている。以上のような特許文献1に記載の電子部品では、コイルの直流抵抗値が小さくなるので、コイルにおける発熱が抑制され、電子部品の温度上昇が抑制される。
しかしながら、特許文献1に記載の電子部品では、全てのコイル導体が2個ずつ並列接続されている。そのため、電子部品の積層方向の長さが長くなってしまうという問題があった。
特開平11−260644号公報(図36)
そこで、本発明の目的は、素子の大型化を抑制しつつ、素子の温度上昇を抑制できる電子部品を提供することである。
本発明の一形態に係る電子部品は、複数の絶縁体層が積層方向に積層されて構成されている直方体状の積層体であって、該複数の絶縁体層の外縁が連なって形成されている第1の側面を有する積層体と、前記積層体に設けられ、かつ、複数のコイル導体が前記絶縁体層を貫通するビアホール導体により接続されることにより構成されているコイルであって、周回しながら積層方向に進行する螺旋状のコイルと、少なくとも前記第1の側面に設けられている第1の外部電極と、前記第1の外部電極よりも積層方向の他方側に設けられ、かつ、少なくとも前記第1の側面に設けられている第2の外部電極と、を備えており、前記コイルには、積層方向に並ぶm個の前記コイル導体の少なくとも一部分が並列接続されて構成された第1の並列部、及び、積層方向に並ぶn個の前記コイル導体の少なくとも一部分が並列接続されて構成された第2の並列部が設けられており、m及びnは、自然数であり、nは、mよりも大きく、前記第1の側面の法線方向から平面視したときに前記第1の外部電極と重なる第1の領域における前記第1の並列部の数と前記第2の並列部の数との合計に占める該第1の並列部の数の割合の方が、該第1の側面の法線方向から平面視したときに該第1の外部電極及び前記第2の外部電極と重ならない第2の領域における前記第1の並列部の数と前記第2の並列部の数との合計に占める該第1の並列部の数の割合よりも高いこと、を特徴とする。
本発明によれば、素子の大型化を抑制しつつ、素子の温度上昇を抑制できる。
電子部品の外観斜視図である。 電子部品の積層体の分解斜視図である。 図1の電子部品のA−Aにおける断面構造図である。 第2の実施形態に係る電子部品の積層体の分解斜視図である。 第2の実施形態に係る電子部品の積層体の分解斜視図である。 図1の電子部品のA−Aにおける断面構造図である。 図1の電子部品のA−Aにおける断面構造図である。 第1の変形例に係る電子部品の積層体の一部の分解斜視図である。 第2の変形例に係る電子部品の積層体の一部の分解斜視図である。
(第1の実施形態)
(電子部品の構成)
以下に、第1の実施形態に係る電子部品10aの構成について図面を参照しながら説明する。図1は、電子部品10a〜10fの外観斜視図である。図2は、電子部品10aの積層体12の分解斜視図である。図3は、図1の電子部品10aのA−Aにおける断面構造図である。なお、図3において、図面が煩雑になることを防止するために、積層体12のハッチングは省略してある。以下では、積層方向を上下方向と定義し、上側から平面視したときに、積層体12の2辺が延在する方向を前後方向及び左右方向と定義する。
電子部品10aは、図1及び図2に示すように、積層体12、外部電極14a,14b、コイルL及びビアホール導体v1〜v3,v57〜v60を備えている。
積層体12は、直方体状をなしており、絶縁体層16a〜16z,16aa〜16nnが上側から下側へとこの順に積層されて構成されている。積層体12は、上面、下面、前面、背面、右面及び左面を有している。絶縁体層16a〜16z,16aa〜16nnは、図2に示すように、長方形状をなしており、例えば、Ni−Cu−Zn系フェライトからなる磁性体材料により作製されている。以下では、絶縁体層16a〜16z,16aa〜16nnの上側の面を表面と呼び、絶縁体層16a〜16z,16aa〜16nnの下側の面を裏面と呼ぶ。積層体12の上面は、絶縁体層16aの表面である。積層体12の下面は、絶縁体層16nnの裏面である。積層体12の前面、背面、右面及び左面は、絶縁体層16a〜16z,16aa〜16nnの外縁が連なって形成されている。
外部電極14aは、上面及び上面に隣接する4つの側面(前面、背面、右面及び左面)に跨って設けられている。すなわち、外部電極14aは、上面の全体を覆っていると共に、4つの側面の一部を覆っている。ただし、外部電極14aは、少なくとも前面に設けられていればよい。
外部電極14bは、外部電極14aよりも下側に設けられ、かつ、下面及び下面に隣接する4つの側面(前面、背面、右面及び左面)に跨って設けられている。すなわち、外部電極14bは、下面の全体を覆っていると共に、4つの側面の一部を覆っている。ただし、外部電極14bは、少なくとも前面に設けられていればよい。
コイルLは、上側から平面視したときに反時計回りに周回しながら下側に向かって進行する螺旋状をなしており、コイル導体18a〜18z,18aa〜18hh及びビアホール導体v4〜v56を含んでいる。コイル導体18a〜18z,18aa〜18hh及びビアホール導体v4〜v56は、例えば、Agを主成分とする導電性材料により作製されている。
コイル導体18a〜18z,18aa〜18hhは、上側から平面視したときに、図2に示すように、互いに重なり合って絶縁体層16a〜16z,16aa〜16nnの外縁に沿った長方形状(環状)の軌道Rを形成している。すなわち、軌道Rの左右の2本の辺は、絶縁体層16a〜16z,16aa〜16nnの左右の2本の辺に平行であり、軌道Rの前後の2本の辺は、絶縁体層絶縁体層16a〜16z,16aa〜16nnの前後の2本の辺に平行である。
コイル導体18a〜18z,18aa〜18hhはそれぞれ、絶縁体層16d〜16z,16aa〜16kkの表面上に設けられており、反時計回りに周回する線状導体である。コイル導体18a〜18z,18aa〜18hhは、1/2周分の長さを有している。具体的には、コイル導体18a,18b,18e,18f,18i〜18k,18o〜18q,18u〜18w,18aa,18bb,18ee,18ffは、軌道Rの左側の辺及び後ろ側の辺と重なっている。コイル導体18c,18d,18g,18h,18l〜18n,18r〜18t,18x〜18z,18cc,18dd,18gg,18hhは、軌道Rの右側の辺及び前側の辺と重なっている。以下では、コイル導体18a〜18z,18aa〜18hhを上側から平面視したときにおいて、反時計回りの上流側の端部を上流端と呼び、反時計回りの下流側の端部を下流端と呼ぶ。
ビアホール導体v4は、絶縁体層16dを上下方向に貫通しており、コイル導体18aの上流端とコイル導体18bの上流端とを接続している。ビアホール導体v5は、絶縁体層16dを上下方向に貫通しており、コイル導体18aの下流端とコイル導体18bの下流端とを接続している。これにより、上下方向に並び同じ形状を有する2個のコイル導体18aとコイル導体18bとは、互いに並列接続されて、並列部20aを構成している。
ビアホール導体v6は、絶縁体層16eを上下方向に貫通しており、コイル導体18bの下流端とコイル導体18cの上流端とを接続している。
ビアホール導体v7,v8は、ビアホール導体v4,v5と同様に、コイル導体18c,18dを並列接続している。これにより、コイル導体18c,18dは、並列部20bを構成している。
ビアホール導体v9は、絶縁体層16gを上下方向に貫通しており、コイル導体18dの下流端とコイル導体18eの上流端とを接続している。
ビアホール導体v10,v11は、ビアホール導体v4,v5と同様に、コイル導体18e,18fを並列接続している。これにより、コイル導体18e,18fは、並列部20cを構成している。
ビアホール導体v12は、絶縁体層16iを上下方向に貫通しており、コイル導体18fの下流端とコイル導体18gの上流端とを接続している。
ビアホール導体v13,v14は、ビアホール導体v4,v5と同様に、コイル導体18g,18hを並列接続している。これにより、コイル導体18g,18hは、並列部20dを構成している。
ビアホール導体v15は、絶縁体層16kを上下方向に貫通しており、コイル導体18hの下流端とコイル導体18iの上流端とを接続している。
ビアホール導体v16は、絶縁体層16lを上下方向に貫通しており、コイル導体18iの上流端とコイル導体18jの上流端とを接続している。ビアホール導体v17は、絶縁体層16lを上下方向に貫通しており、コイル導体18iの下流端とコイル導体18jの下流端とを接続している。ビアホール導体v18は、絶縁体層16mを上下方向に貫通しており、コイル導体18jの上流端とコイル導体18kの上流端とを接続している。ビアホール導体v19は、絶縁体層16mを上下方向に貫通しており、コイル導体18jの下流端とコイル導体18kの下流端とを接続している。これにより、上下方向に並び同じ形状を有する3個のコイル導体18iとコイル導体18jとコイル導体18kとは、互いに並列接続されて、並列部22aを構成している。
ビアホール導体v20は、絶縁体層16nを上下方向に貫通しており、コイル導体18kの下流端とコイル導体18lの上流端とを接続している。
ビアホール導体v21〜v24は、ビアホール導体v16〜v19と同様に、コイル導体18l,18m,18nを並列接続している。これにより、コイル導体18l,18m,18nは、並列部22bを構成している。
ビアホール導体v25は、絶縁体層16qを上下方向に貫通しており、コイル導体18nの下流端とコイル導体18oの上流端とを接続している。
ビアホール導体v26〜v29は、ビアホール導体v16〜v19と同様に、コイル導体18o,18p,18qを並列接続している。これにより、コイル導体18o,18p,18qは、並列部22cを構成している。
ビアホール導体v30は、絶縁体層16tを上下方向に貫通しており、コイル導体18qの下流端とコイル導体18rの上流端とを接続している。
ビアホール導体v31〜v34は、ビアホール導体v16〜v19と同様に、コイル導体18r,18s,18tを並列接続している。これにより、コイル導体18r,18s,18tは、並列部22dを構成している。
ビアホール導体v35は、絶縁体層16wを上下方向に貫通しており、コイル導体18tの下流端とコイル導体18uの上流端とを接続している。
ビアホール導体v36〜v39は、ビアホール導体v16〜v19と同様に、コイル導体18u,18v,18wを並列接続している。これにより、コイル導体18u,18v,18wは、並列部22eを構成している。
ビアホール導体v40は、絶縁体層16zを上下方向に貫通しており、コイル導体18wの下流端とコイル導体18xの上流端とを接続している。
ビアホール導体v41〜v44は、ビアホール導体v16〜v19と同様に、コイル導体18x,18y,18zを並列接続している。これにより、コイル導体18x,18y,18zは、並列部22fを構成している。
ビアホール導体v45は、絶縁体層16ccを上下方向に貫通しており、コイル導体18zの下流端とコイル導体18aaの上流端とを接続している。
ビアホール導体v46は、絶縁体層16ddを上下方向に貫通しており、コイル導体18aaの上流端とコイル導体18bbの上流端とを接続している。ビアホール導体v47は、絶縁体層16ddを上下方向に貫通しており、コイル導体18aaの下流端とコイル導体18bbの下流端とを接続している。これにより、上下方向に並び同じ形状を有する2個のコイル導体18aaとコイル導体18bbとは、互いに並列接続されて、並列部20eを構成している。
ビアホール導体v48は、絶縁体層16eeを上下方向に貫通しており、コイル導体18bbの下流端とコイル導体18ccの上流端とを接続している。
ビアホール導体v49,v50は、ビアホール導体v46,v47と同様に、コイル導体18cc,18ddを並列接続している。これにより、コイル導体18cc,18ddは、並列部20fを構成している。
ビアホール導体v51は、絶縁体層16ggを上下方向に貫通しており、コイル導体18ddの下流端とコイル導体18eeの上流端とを接続している。
ビアホール導体v52,v53は、ビアホール導体v46,v47と同様に、コイル導体18ee,18ffを並列接続している。これにより、コイル導体18ee,18ffは、並列部20gを構成している。
ビアホール導体v54は、絶縁体層16iiを上下方向に貫通しており、コイル導体18ffの下流端とコイル導体18ggの上流端とを接続している。
ビアホール導体v55,v56は、ビアホール導体v46,v47と同様に、コイル導体18gg,18hhを並列接続している。これにより、コイル導体18gg,18hhは、並列部20hを構成している。
以上のように、コイルLには、並列部20a〜20h,22a〜22fが設けられている。以下では、並列部20a〜20h,22a〜22fを総称して、並列部20,22と呼ぶことがある。
ビアホール導体v1〜v3はそれぞれ、絶縁体層16a〜16cを上下方向に貫通しており、互いに接続されることにより1本のビアホール導体を構成している。また、ビアホール導体v1〜v3は、外部電極14aとコイル導体18aの上流端とを接続している。
ビアホール導体v57〜v60はそれぞれ、絶縁体層16kk〜16nnを上下方向に貫通しており、互いに接続されることにより1本のビアホール導体を構成している。また、ビアホール導体v57〜v60は、外部電極14bとコイル導体18hhの下流端とを接続している。
以上のように構成された電子部品10aにおいて、図3に示すように、前側(前面の法線方向)から平面視したときに外部電極14a,14bと重なる領域をそれぞれ領域A1,A3と定義する。また、前側から平面視したときに外部電極14a,14bと重ならない領域を領域A2と定義する。ここで、前側から平面視したときに外部電極14aと重なる領域とは、積層体12の上面から外部電極14aにおいて前面、背面、右面及び左面に折り返されている部分の下端までの間の領域である。また、前側から平面視したときに外部電極14bと重なる領域とは、積層体12の下面から外部電極14bにおいて前面、背面、右面及び左面に折り返されている部分の上端までの間の領域である。
領域A1では、並列部22の数よりも並列部20の数の方が多く、並列部22を構成するコイル導体の数よりも並列部20を構成するコイル導体の数の方が多い。本実施形態では、コイルLは、領域A1において並列部20のみにより構成されている。
領域A3では、並列部22の数よりも並列部20の数の方が多く、並列部22を構成するコイル導体の数よりも並列部20を構成するコイル導体の数の方が多い。本実施形態では、コイルLは、領域A3において並列部20のみにより構成されている。
一方、領域A2では、並列部20の数よりも並列部22の数の方が多く、並列部20を構成するコイル導体の数よりも並列部22を構成するコイル導体の数の方が多い。本実施形態では、コイルLは、2つの並列部20及び6つの並列部22により構成されており、具体的には、領域A2において並列部20d,20e,22a〜22fにより構成されている。よって、領域A2には、並列部20d,20eを構成するコイル導体が4個含まれ、並列部22a〜22fを構成するコイル導体が18個含まれている。
領域A1〜A3において、並列部20,22が前記のように配置されることにより、領域A1における並列部20の数と並列部22の数との合計に占める並列部20の数の第1の割合の方が、領域A2における並列部20の数と並列部22の数との合計に占める並列部20の数の第2の割合よりも高くなっている。本実施形態では、第1の割合は1(=3/3)であり、第2の割合は0.25(=2/8)である。また、領域A3における並列部20の数と並列部22の数との合計に占める並列部20の数の第3の割合の方が、領域A2における並列部20の数と並列部22の数との合計に占める並列部20の数の第2の割合よりも高くなっている。本実施形態では、第3の割合は1(=3/3)であり、第2の割合は0.25(=2/8)である。
(電子部品の製造方法)
以上のように構成された電子部品10aの製造方法について図面を参照しながら説明する。
まず、図2に示す絶縁体層16a〜16z,16aa〜16nnとなるべきセラミックグリーンシートを形成する。具体的には、酸化第二鉄(Fe23)、酸化亜鉛(ZnO)及び酸化銅(CuO)及び酸化ニッケル(NiO)を所定の比率で秤量したそれぞれの材料を原材料としてボールミルに投入し、湿式調合を行う。得られた混合物を乾燥してから粉砕し、得られた粉末を800℃で1時間仮焼する。得られた仮焼粉末をボールミルにて湿式粉砕した後、乾燥してから解砕して、フェライトセラミック粉末を得る。
このフェライトセラミック粉末に対して結合剤(酢酸ビニル、水溶性アクリル等)と可塑剤、湿潤材、分散剤を加えてボールミルで混合を行い、その後、減圧により脱泡を行う。得られたセラミックスラリーをドクターブレード法により、キャリアシート上にシート状に形成して乾燥させ、絶縁体層16a〜16z,16aa〜16nnとなるべきセラミックグリーンシートを作製する。
次に、絶縁体層16a〜16z,16aa〜16nnとなるべきセラミックグリーンシートのそれぞれに、ビアホール導体v1〜v60を形成する。具体的には、絶縁体層16a〜16z,16aa〜16nnとなるべきセラミックグリーンシートにレーザビームを照射してビアホールを形成する。次に、このビアホールに対して、Ag,Pd,Cu,Auやこれらの合金などの導電性ペーストを印刷塗布などの方法により充填する。
次に、絶縁体層16d〜16z,16aa〜16kkとなるべきセラミックグリーンシート上にコイル導体18a〜18z,18aa〜18hhを形成する。具体的には、絶縁体層16d〜16z,16aa〜16kkとなるべきセラミックグリーンシート上に、Ag,Pd,Cu,Auやこれらの合金などを主成分とする導電性ペーストをスクリーン印刷法やフォトリソグラフィ法などの方法で塗布することにより、コイル導体18a〜18z,18aa〜18hhを形成する。なお、コイル導体18a〜18z,18aa〜18hhを形成する工程とビアホールに対して導電性ペーストを充填する工程とは、同じ工程において行われてもよい。
次に、図2に示すように、絶縁体層16a〜16z,16aa〜16nnとなるべきセラミックグリーンシートをこの順に並べて積層・圧着する。絶縁体層16a〜16z,16aa〜16nnとなるべきセラミックグリーンシートとなるべきセラミックグリーンシートの積層・圧着は、1枚ずつ積層して仮圧着した後、未焼成のマザー積層体を静水圧プレスなどにより加圧して本圧着を行う。これにより、未焼成のマザー積層体を得る。
次に、マザー積層体をカット刃により所定寸法の積層体12にカットする。これにより未焼成の積層体12が得られる。この未焼成の積層体12に脱バインダー処理及び焼成を行う。脱バインダー処理は、例えば、低酸素雰囲気中において500℃で2時間の条件で行われる。焼成は、例えば、870℃〜900℃で2.5時間の条件で行われる。
次に、積層体12にバレル加工を施して、面取りを行う。その後、積層体12の表面に、例えば、浸漬法等の方法により主成分が銀である電極ペーストを塗布及び焼き付けすることにより、外部電極14a,14bとなるべき銀電極を形成する。銀電極の焼き付けは、800℃で1時間行われる。
最後に、銀電極の表面に、Niめっき及びSnめっきを施すことにより、外部電極14a,14bを形成する。以上の工程を経て、図1に示すような電子部品10aが完成する。
(効果)
以上のように構成された電子部品10aによれば、素子の大型化を抑制しつつ、素子の温度上昇を抑制できる。より詳細には、特許文献1に記載の電子部品では、全てのコイル導体が2個ずつ並列接続されている。このように、全てのコイル導体を同じ数だけ並列接続すると、電子部品の温度上昇を抑制できるものの、電子部品の積層方向の長さが長くなってしまう。
そこで、電子部品10aでは、放熱性が相対的に高い領域A1,A3では素子の温度上昇の抑制よりも素子の大型化の抑制を優先し、放熱性が相対的に低い領域A2では素子の大型化の抑制よりも素子の温度上昇の抑制を優先している。より詳細には、領域A1,A3は、前側から平面視したときに外部電極14a,14bと重なる領域である。また、領域A2は、前側から平面視したときに外部電極14a,14bと重ならない領域である。外部電極14a,14bは、一般的に金属により作製されているので、高い放熱性を有している。よって、電子部品10aにおいて、領域A1,A3における放熱性は、領域A2における放熱性よりも高い。
また、並列部22a〜22fでは3つのコイル導体が並列接続されており、並列部20a〜20hでは2つのコイル導体が並列接続されている。よって、並列部22a〜22fにおける直流抵抗値は、並列部20a〜20hにおける直流抵抗値よりも小さい。すなわち、並列部22a〜22fにおける発熱量は、並列部20a〜20hにおける発熱量よりも少ない。
また、並列部20a〜20hでは、2つのコイル導体が並列接続されており、並列部22a〜22fでは、3つのコイル導体が並列接続されている。そのため、並列部20a〜20hの上下方向の幅は、並列部22a〜22fの上下方向の幅よりも小さい。このように、並列部20では、素子の温度上昇の抑制よりも素子の大型化の抑制が優先される。並列部22では、素子の大型化の抑制よりも素子の温度上昇の抑制が優先される。
そこで、電子部品10aでは、領域A1における並列部20の数と並列部22の数との合計に占める並列部20の数の第1の割合の方が、領域A2における並列部20の数と並列部22の数との合計に占める並列部20の数の第2の割合よりも高くなっている。更に、領域A3における並列部20の数と並列部22の数との合計に占める並列部20の数の第3の割合の方が、領域A2における並列部20の数と並列部22の数との合計に占める並列部20の数の第2の割合よりも高くなっている。
これにより、領域A1,A3では、並列部20の割合が相対的に高くなるので素子の温度上昇の抑制よりも素子の大型化の抑制が優先され、領域A2では、並列部20の割合が相対的に低くなるので素子の大型化の抑制よりも素子の温度上昇の抑制が優先されている。以上のように、電子部品10aでは、積層体12の領域A1〜A3の特性に応じて、領域A1〜A3のそれぞれにおいて素子の大型化の抑制又は素子の温度上昇の抑制のいずれかを優先している。
また、電子部品10aでは、並列部20a〜20hの数と並列部22a〜22fの数を調整することによって、コイルLのインピーダンスを調整することができる。具体的には、並列部20a〜20hの数を多くする、又は、並列部22a〜22hの数を少なくすることによって、コイルLのインピーダンスを高くすることができる。また、並列部20a〜20hの数を少なくする、又は、並列部22a〜22hの数を多くすることによって、コイルLのインピーダンスを低くすることができる。
(コンピュータシミュレーション)
本願発明者は、電子部品10aが奏する効果をより明確にするために、以下に説明するコンピュータシミュレーションを行った。より詳細には、図2に示す構造を有する第1のモデルを作成すると共に、図2の並列部20と並列部22とが入れ替わった構造を有する第2のモデルを作成した。すなわち、第2のモデルでは、2つのコイル導体が並列接続された並列部20が3つのコイル導体が並列接続された並列部22に上下方向から挟まれている。また、コイルが全て並列部20により構成された第3のモデルを作成するとともに、コイルが全て並列部22により構成された第4のモデルを作成した。以下に、第1のモデルないし第4のモデルの条件を記載する。なお、第1のモデルないし第4のモデルにおいて、コイルのターン数は16ターンである。また、第1のモデルないし第4のモデルの左右方向の長さ及び前後方向の長さは、0.5mmである。また、第1のモデルないし第4のモデルの外部電極14a,14bの形状及び寸法は同じである。
第1のモデル
上側の並列部20の巻数:4ターン
上側の並列部20のコイル導体の数:16本
並列部22の巻数:8ターン
並列部22のコイル導体の数:48本
下側の並列部20の巻数:4ターン
下側の並列部20のコイル導体の数:16本
第2のモデル
上側の並列部22の巻数:4ターン
上側の並列部22のコイル導体の数:24本
並列部20の巻数:8ターン
並列部20のコイル導体の数:32本
下側の並列部22の巻数:4ターン
下側の並列部222hのコイル導体の数:24本
第3のモデル
並列部20の巻数:16ターン
並列部20のコイル導体の数:32本
第4のモデル
並列部22の巻数:16ターン
上側の並列部22のコイル導体の数:48本
本願発明者は、以上のような第1のモデルないし第4のモデルの上下方向の長さを算出した。また、本願発明者は、第1のモデルないし第4のモデルに対して、1.3Aの電流を流した時の温度上昇をコンピュータに演算させた。表1は、シミュレーション結果を示した表である。表1には、第1のモデルないし第4のモデルの温度上昇、上下方向の長さ、インダクタンス値及び温度上昇をインダクタンス値で割った値を示してある。なお、温度上昇は、第2のモデルの温度上昇を基準(100)としている。また、温度上昇をインダクタンス値で割った値も、第2のモデルの温度上昇をインダクタンス値で割った値を基準(100)としている。
Figure 0006044716
表1によれば、第3のモデルは、発熱量が大きく上下方向の幅が小さい並列部20のみで構成されている。そのため、第3のモデルでは、上下方向の長さが短くなる代わりに、温度上昇が大きくなっていることが分かる。一方、第4のモデルは、発熱量が小さく上下方向の幅が大きい並列部22のみで構成されている。そのため、第4のモデルでは、温度上昇が小さくなる代わりに、上下方向の長さが長くなっていることが分かる。
そこで、第1のモデル及び第2のモデルでは、コイルは、並列部20及び並列部22により構成されている。これにより、第1のモデル及び第2のモデルの温度上昇は共に、第3のモデルの温度上昇よりも低く、かつ、第4のモデルの温度上昇よりも高くなった。また、第1のモデル及び第2のモデルの上下方向の長さは、第3のモデルの上下方向の長さよりも長く、かつ、第4のモデルの上下方向の長さよりも短くなった。すなわち、第1のモデル及び第2のモデルでは、第3のモデル及び第4のモデルに比べて、素子の大型化の抑制と素子の温度上昇の抑制とのバランスを取ることができている。
次に、第1のモデルと第2のモデルとを比較する。第1のモデルの上下方向の長さと第2のモデルの上下方向の長さとは等しい。ただし、第1のモデルの温度上昇は、第2のモデルの温度上昇よりも小さい。よって、第2のモデルのように並列部20,22を単純に混在させて配置するのではなく、第1のモデルのように領域A1〜A3のそれぞれの特性に応じて並列部20,22を配置することによって、第1のモデルでは、上下方向の長さを維持しつつ、素子の温度上昇を抑制できることが分かる。以上の理由により、第1のモデルでは、第2のモデルに比べて、素子の大型化の抑制と素子の温度上昇の抑制との両立がより効果的に図られている。
また、表1によれば、温度上昇をインダクタンス値で割った値については、第1のモデルが最も小さくなった。よって、第1のモデルでは、1μH当たり(単位インダクタンス値当たり)の素子の温度上昇の抑制が効果的に図られていることが分かる。
(第2の実施形態)
以下に、第2の実施形態に係る電子部品10bの構成について図面を参照しながら説明する。図4A及び図4Bは、第2の実施形態に係る電子部品10bの積層体12の分解斜視図である。電子部品10bの外観斜視図は、図1を援用する。
電子部品10bは、図4A及び図4Bに示すように、積層体12、外部電極14a,14b、コイルL及びビアホール導体v1〜v3,v74〜v77を備えている。
積層体12は、直方体状をなしており、図4A及び図4Bに示すように、絶縁体層16a〜16z,16aa〜16mmが上側から下側へとこの順に積層されて構成されている。電子部品10bの積層体12及び絶縁体層16a〜16z,16aa〜16mmは、電子部品10aの積層体12及び絶縁体層16a〜16z,16aa〜16nnと同じであるので説明を省略する。また、電子部品10bの外部電極14a,14bは、電子部品10aの外部電極14a,14bと同じであるので説明を省略する。
コイルLは、上側から平面視したときに反時計回りに周回しながら下側に向かって進行する螺旋状をなしており、コイル導体18a〜18z,18aa〜18gg及びビアホール導体v4〜v73を含んでいる。コイル導体18a〜18z,18aa〜18gg及びビアホール導体v4〜v73は、例えば、Agを主成分とする導電性材料により作製されている。
コイル導体18a〜18z,18aa〜18ggは、上側から平面視したときに、図2に示すように、互いに重なり合って絶縁体層16a〜16z,16aa〜16mmの外縁に沿った長方形状(環状)の軌道Rを形成している。すなわち、軌道Rの左右の2本の辺は、絶縁体層16a〜16z,16aa〜16mmの左右の2本の辺に平行であり、軌道Rの前後の2本の辺は、絶縁体層絶縁体層16a〜16z,16aa〜16mmの前後の2本の辺に平行である。
コイル導体18a〜18z,18aa〜18ggはそれぞれ、絶縁体層16d〜16z,16aa〜16jjの表面上に設けられており、反時計回りに周回する線状導体である。コイル導体18a〜18z,18aa〜18ggはそれぞれ、1/2周分の長さを有しており、コイル部18a−1〜18z−1,18aa−1〜18gg−1及びコイル部18a−2〜18z−2,18aa−2〜18gg−2を含んでいる。
コイル部18a−1,18d−2,18e−1,18h−2,18i−1,18j−1,18n−2,18o−1,18p−1,18t−2,18u−1,18v−1,18z−2,18aa−1,18dd−2,18ee−1は、軌道Rの後ろ側の辺と重なっている。コイル部18a−2,18b−1,18e−2,18f−1,18i−2,18j−2,18k−1,18o−2,18p−2,18q−1,18u−2,18v−2,18w−1,18aa−2,18bb−1,18ee−2,18ff−1は、軌道Rの左側の辺と重なっている。コイル部18b−2,18c−1,18f−2,18g−1,18k−2,18l−1,18m−1,18q−2,18r−1,18s−1,18w−2,18x−1,18y−1,18bb−2,18cc−1,18ff−2,18gg−1は、軌道Rの前側の辺と重なっている。コイル部18c−2,18d−1,18g−2,18h−1,18l−2,18m−2,18n−1,18r−2,18s−2,18t−1,18x−2,18y−2,18z−1,18cc−2,18dd−1,18gg−2は、軌道Rの右側の辺と重なっている。以下では、コイル導体18a〜18z,18aa〜18ggを上側から平面視したときにおいて、反時計回りの上流側の端部を上流端と呼び、反時計回りの下流側の端部を下流端と呼ぶ。
ビアホール導体v4は、絶縁体層16dを上下方向に貫通しており、コイル部18a−1の下流端及びコイル部18a−2の上流端とコイル部18b−1の上流端とを接続している。ビアホール導体v5は、絶縁体層16dを上下方向に貫通しており、コイル部18a−2の下流端とコイル部18b−1の下流端及びコイル部18b−2の上流端とを接続している。これにより、上下方向に並ぶ2個のコイル部18a−2とコイル部18b−1とは、互いに並列接続されて、並列部20aを構成している。
ビアホール導体v6,v7は、ビアホール導体v4,v5と同様に、コイル部18b−2,18c−1を並列接続している。これにより、コイル部18b−2,18c−1は、並列部20bを構成している。
ビアホール導体v8,v9は、ビアホール導体v4,v5と同様に、コイル部18c−2,18d−1を並列接続している。これにより、コイル部18c−2,18d−1は、並列部20cを構成している。
ビアホール導体v10,v11は、ビアホール導体v4,v5と同様に、コイル部18d−2,18e−1を並列接続している。これにより、コイル部18d−2,18e−1は、並列部20dを構成している。
ビアホール導体v12,v13は、ビアホール導体v4,v5と同様に、コイル部18e−2,18f−1を並列接続している。これにより、コイル部18e−2,18f−1は、並列部20eを構成している。
ビアホール導体v14,v15は、ビアホール導体v4,v5と同様に、コイル部18f−2,18g−1を並列接続している。これにより、コイル部18f−2,18g−1は、並列部20fを構成している。
ビアホール導体v16,v17は、ビアホール導体v4,v5と同様に、コイル部18g−2,18h−1を並列接続している。これにより、コイル部18g−2,18h−1は、並列部20gを構成している。
ビアホール導体v18は、絶縁体層16kを上下方向に貫通しており、コイル部18h−1の下流端及びコイル部18h−2の上流端とコイル部18i−1の上流端とを接続している。ビアホール導体v19は、絶縁体層16kを上下方向に貫通しており、コイル部18h−2の下流端とコイル部18i−1の下流端及びコイル部18i−2の上流端とを接続している。ビアホール導体v20は、絶縁体層16lを上下方向に貫通しており、コイル部18i−1の上流端とコイル部18j−1の上流端とを接続している。ビアホール導体v21は、絶縁体層16lを上下方向に貫通しており、コイル部18i−1の下流端及びコイル部18i−2の上流端とコイル部18j−1の下流端及びコイル部18j−2の上流端とを接続している。これにより、上下方向に並ぶ3個のコイル部18h−2とコイル部18i−1とコイル部18j−1とは、互いに並列接続されて、並列部22aを構成している。
ビアホール導体v21〜v24は、ビアホール導体v18〜v21と同様に、コイル部18i−2,18j−2,18k−1を並列接続している。これにより、コイル部18i−2,18j−2,18k−1は、並列部22bを構成している。
ビアホール導体v25〜v28は、ビアホール導体v18〜v21と同様に、コイル部18k−2,18l−1,18m−1を並列接続している。これにより、コイル部18k−2,18l−1,18m−1は、並列部22cを構成している。
ビアホール導体v28〜v31は、ビアホール導体v18〜v21と同様に、コイル部18l−2,18m−2,18n−1を並列接続している。これにより、コイル部18l−2,18m−2,18n−1は、並列部22dを構成している。
ビアホール導体v32〜v35は、ビアホール導体v18〜v21と同様に、コイル部18n−2,18o−1,18p−1を並列接続している。これにより、コイル部18n−2,18o−1,18n−1は、並列部22eを構成している。
ビアホール導体v35〜v38は、ビアホール導体v18〜v21と同様に、コイル部18o−2,18p−2,18q−1を並列接続している。これにより、コイル部18o−2,18p−2,18q−1は、並列部22fを構成している。
ビアホール導体v39〜v42は、ビアホール導体v18〜v21と同様に、コイル部18q−2,18r−1,18s−1を並列接続している。これにより、コイル部18q−2,18r−1,18s−1は、並列部22gを構成している。
ビアホール導体v42〜v45は、ビアホール導体v18〜v21と同様に、コイル部18r−2,18s−2,18t−1を並列接続している。これにより、コイル部18r−2,18s−2,18t−1は、並列部22hを構成している。
ビアホール導体v46〜v49は、ビアホール導体v18〜v21と同様に、コイル部18t−2,18u−1,18v−1を並列接続している。これにより、コイル部18t−2,18u−1,18t−1は、並列部22iを構成している。
ビアホール導体v49〜v52は、ビアホール導体v18〜v21と同様に、コイル部18u−2,18v−2,18w−1を並列接続している。これにより、コイル部18u−2,18v−2,18w−1は、並列部22jを構成している。
ビアホール導体v53〜v56は、ビアホール導体v18〜v21と同様に、コイル部18w−2,18x−1,18y−1を並列接続している。これにより、コイル部18w−2,18x−1,18y−1は、並列部22kを構成している。
ビアホール導体v56〜v59は、ビアホール導体v18〜v21と同様に、コイル部18x−2,18y−2,18z−1を並列接続している。これにより、コイル部18x−2,18y−2,18z−1は、並列部22lを構成している。
ビアホール導体v60は、絶縁体層16ccを上下方向に貫通しており、コイル部18z−1の下流端及びコイル部18z−2の上流端とコイル部18aa−1の上流端とを接続している。ビアホール導体v61は、絶縁体層16ccを上下方向に貫通しており、コイル部18z−2の下流端とコイル部18aa−1の下流端及びコイル部18aa−2の上流端とを接続している。これにより、上下方向に並ぶ2個のコイル部18z−2とコイル部18aa−1とは、互いに並列接続されて、並列部20hを構成している。
ビアホール導体v62,v63は、ビアホール導体v60,v61と同様に、コイル部18aa−2,18bb−1を並列接続している。これにより、コイル部18aa−2,18bb−1は、並列部20iを構成している。
ビアホール導体v64,v65は、ビアホール導体v60,v61と同様に、コイル部18bb−2,18cc−1を並列接続している。これにより、コイル部18bb−2,18cc−1は、並列部20jを構成している。
ビアホール導体v66,v67は、ビアホール導体v60,v61と同様に、コイル部18cc−2,18dd−1を並列接続している。これにより、コイル部18cc−2,18dd−1は、並列部20kを構成している。
ビアホール導体v68,v69は、ビアホール導体v60,v61と同様に、コイル部18dd−2,18ee−1を並列接続している。これにより、コイル部18dd−2,18ee−1は、並列部20lを構成している。
ビアホール導体v70,v71は、ビアホール導体v60,v61と同様に、コイル部18ee−2,18ff−1を並列接続している。これにより、コイル部18ee−2,18ff−1は、並列部20mを構成している。
ビアホール導体v72,v73は、ビアホール導体v60,v61と同様に、コイル部18ff−2,18gg−1を並列接続している。これにより、コイル部18ff−2,18gg−1は、並列部20nを構成している。
以上のように、コイルLには、並列部20a〜20n,22a〜22lが設けられている。そして、並列部20a〜20nでは、上下方向に並ぶ2個のコイル導体の一部分(コイル部)が並列接続されている。また、並列部22a〜22lでは、上下方向に並ぶ3個のコイル導体の一部分(コイル部)が並列接されている。また、並列部20a〜20n,22a〜22lのそれぞれに対応するコイル導体は、上側から平面視したときに、並列接続されているコイル部以外の部分では重なっていない。
ビアホール導体v1〜v3はそれぞれ、絶縁体層16a〜16cを上下方向に貫通しており、互いに接続されることにより1本のビアホール導体を構成している。また、ビアホール導体v1〜v3は、外部電極14aとコイル導体18aの上流端とを接続している。
ビアホール導体v74〜v77はそれぞれ、絶縁体層16jj〜16mmを上下方向に貫通しており、互いに接続されることにより1本のビアホール導体を構成している。また、ビアホール導体v74〜v77は、外部電極14bとコイル導体18ggの下流端とを接続している。
以上のように構成された電子部品10bでは、電子部品10aと同じように、コイルLは、領域A1において並列部20a〜20cのみにより構成されている。また、コイルLは、領域A3において並列部20l〜20nのみにより構成されている。一方、コイルLは、領域A2において並列部20d〜20g,22a〜22l,20h〜20kにより構成されている。よって、領域A1における並列部20の数と並列部22の数との合計に占める並列部20の数の第1の割合の方が、領域A2における並列部20の数と並列部22の数との合計に占める並列部20の数の第2の割合よりも高くなっている。更に、領域A3における並列部20の数と並列部22の数との合計に占める並列部20の数の第3の割合の方が、領域A2における並列部20の数と並列部22の数との合計に占める並列部20の数の第2の割合よりも高くなっている。
以上のように構成された電子部品10bによれば、電子部品10aと同様に、素子の大型化を抑制しつつ、素子の温度上昇を抑制できる。
また、電子部品10bにおいて、コイル導体間でショートが発生することが抑制される。より詳細には、コイル導体18a〜18z,18aa〜18ggでは、隣り合うもの同士において並列接続されていないコイル部の電位は異なる。そのため、コイル導体18a〜18z,18aa〜18ggでは、隣り合うもの同士において並列接続されていないコイル部が絶縁体層を介して対向すると、これらのコイル部間においてイオンマイグレーションが発生するおそれがある。その結果、コイル導体間においてショートが発生するおそれがある。
そこで、並列部20a〜20n,22a〜22lのそれぞれに含まれるコイル導体18a〜18z,18aa〜18ggは、上側から平面視したときに、並列接続されているコイル部以外の部分では重なっていない。これにより、上下方向に隣り合うコイル導体18a〜18z,18aa〜18ggにおいて、並列接続されていないコイル部が絶縁体層を介して対向することがなくなる。その結果、並列接続されていない部分は、複数の絶縁層を介して対向するので、コイル導体18a〜18z,18aa〜18ggにおいてショートが発生することが抑制される。
(第3の実施形態)
以下に、第3の実施形態に係る電子部品10cの構成について図面を参照しながら説明する。図4Cは、図1の電子部品10cのA−Aにおける断面構造図である。
電子部品10cは、領域A1〜A3のそれぞれに設けられている並列部20の数及び並列部22の数において電子部品10aと相違する。
電子部品10cでは、領域A1には、並列部20a及び並列部22aが上側から下側へとこの順に並ぶように設けられている。これにより、領域A1に設けられている並列部20a,22aの内で並列部20aが最も上側に設けられている。また、領域A1において、並列部20の数(1つ)と並列部22(1つ)の数とは等しい。
領域A3には、並列部22h及び並列部20dが上側から下側へとこの順に設けられている。これにより、領域A3に設けられている並列部20d,22hの内で並列部20dが最も下側に設けられている。また、領域A3において、並列部20の数(1つ)と並列部22の数(1つ)とは等しい。
領域A2には、並列部20b、並列部22b〜22g及び並列部20cが上側から下側へとこの順に並ぶように設けられている。これにより、領域A2に設けられている並列部20b,20c,22b〜22gの内で並列部20bが最も上側に設けられている。領域A2に設けられている並列部20b,20c,22b〜22gの内で並列部20cが最も下側に設けられている。また、領域A2における並列部22の数(6つ)は、領域A1における並列部22の数(1つ)よりも多い。領域A2における並列部22の数(6つ)は、領域A3における並列部22の数(1つ)よりも多い。
また、上下方向に連続して並ぶ少なくとも1以上の並列部20の集合を第1のグループとする。具体的には、第1のグループG11には、並列部20aが属する。第1のグループG12には、並列部20bが属する。第1のグループG13には、並列部20cが属する。第1のグループG14には、並列部20dが属する。
また、上下方向に連続して並ぶ少なくとも1以上の並列部22の集合を第2のグループとする。具体的には、第2のグループG21には、並列部22aが属する。第2のグループG22には、並列部22b〜22gが属する。第2のグループG23には、並列部22hが属する。
以上のような第1のグループG11〜G14の数と第2のグループG21〜G23の数との合計は、4以上であり、本実施形態では7である。そして、第1のグループG11〜G14と第2のグループG21〜G23とは、上下方向に交互に並んでいる。本実施形態では、第1のグループG11、第2のグループG21、第1のグループG12、第2のグループG22、第1のグループG13、第2のグループG23、第1のグループG14の順に上側から下側へと並んでいる。
以上のように構成された電子部品10cによれば、電子部品10aと同様に、素子の大型化を抑制しつつ、素子の温度上昇を抑制できる。
また、電子部品10cによれば、以下の理由によっても、素子の大型化を抑制しつつ、素子の温度上昇を抑制できる。電子部品10cでは、外部電極14aは、上面を覆っている。したがって、領域A1では、上面に近づくにしたがって放熱性が高くなる。そのため、領域A1の上端近傍では、素子の温度上昇の抑制よりも素子の大型化の抑制を優先することが可能となる。そこで、領域A1に設けられている並列部20a,22aの内で、素子の温度上昇の抑制よりも素子の大型化の抑制が優先される並列部20aが最も上側に設けられている。これにより、電子部品10cによれば、素子の大型化を抑制しつつ、素子の温度上昇を抑制できる。なお、領域A3においても、領域A1と同じ理由により、素子の大型化の抑制が図られつつ、素子の温度上昇の抑制が図られている。
また、電子部品10cによれば、以下の理由によっても、素子の大型化を抑制しつつ、素子の温度上昇を抑制できる。電子部品10cでは、外部電極14aは、領域A2の上側に設けられている。したがって、領域A2では、上側にいくにしたがって放熱性が高くなる。そのため、領域A2の上端近傍では、素子の温度上昇の抑制よりも素子の大型化の抑制を優先することが可能となる。そこで、領域A2に設けられている並列部20b,20c,22b〜22gの内で、素子の温度上昇の抑制よりも素子の大型化の抑制が優先される並列部20bが最も上側に設けられている。これにより、電子部品10cによれば、素子の大型化を抑制しつつ、素子の温度上昇を抑制できる。
(第4の実施形態)
以下に、第4の実施形態に係る電子部品10dの構成について図面を参照しながら説明する。図4Dは、図1の電子部品10dのA−Aにおける断面構造図である。
電子部品10dは、領域A1〜A3のそれぞれに設けられている並列部20の数及び並列部22の数において電子部品10cと相違する。
電子部品10dでは、領域A1には、並列部20a,20b及び並列部22a,22bが上側から下側へとこの順に並ぶように設けられている。これにより、領域A1に設けられている並列部20a,20b,22a,22bの内で並列部20aが最も上側に設けられている。また、領域A1において、並列部20の数(2つ)と並列部22(2つ)の数とは等しい。
領域A3には、並列部22h,22i及び並列部20d,20eが上側から下側へとこの順に設けられている。これにより、領域A3に設けられている並列部20d,20e,22h,22iの内で並列部20eが最も下側に設けられている。また、領域A3において、並列部20の数(2つ)と並列部22の数(2つ)とは等しい。
領域A2には、並列部20c、並列部22c〜22gが上側から下側へとこの順に並ぶように設けられている。これにより、領域A2に設けられている並列部20c,22c〜22gの内で並列部20cが最も上側に設けられている。また、領域A2における並列部22の数(5つ)は、領域A1における並列部22の数(2つ)よりも多い。領域A2における並列部22の数(5つ)は、領域A3における並列部22の数(2つ)よりも多い。更に、領域A1における並列部20の数(2つ)は、領域A2における並列部20の数(1つ)よりも多い。領域A3における並列部20の数(2つ)は、領域A2における並列部20の数(1つ)よりも多い。
以上のように構成された電子部品10dによれば、電子部品10a,10cと同様に、素子の大型化を抑制しつつ、素子の温度上昇を抑制できる。
(第1の変形例)
以下に、第1の変形例に係る電子部品10eについて図面を参照しながら説明する。図5は、第1の変形例に係る電子部品10eの積層体12の一部の分解斜視図である。電子部品10eの外観斜視図については図1を援用する。
電子部品10a〜10dでは、上下方向に並ぶ2個のコイル導体の少なくとも一部分が並列接続されることにより並列部20が構成され、上下方向に並ぶ3個のコイル導体の少なくとも一部分が並列接続されることにより並列部22が構成されている。
一方、電子部品10eでは、上下方向に並ぶ2個のコイル導体の少なくとも一部分が並列接続されることにより並列部20が構成され、上下方向に並ぶ4個のコイル導体の少なくとも一部分が並列接続されることにより並列部22が構成されている。電子部品10eの並列部20については、電子部品10bの並列部20と同じであるので説明を省略する。
コイル導体18a〜18iはそれぞれ、絶縁体層16a〜16iの表面上に設けられており、反時計回りに周回する線状導体である。コイル導体18a〜18iはそれぞれ、1/2周分の長さを有しており、コイル部18a−1〜18i−1及びコイル部18a−2〜18i−2を含んでいる。
コイル部18a−2,18b−1,18c−1,18d−1,18i−2は、軌道Rの後ろ側の辺と重なっている。コイル部18b−2,18c−2,18d−2,18e−1は、軌道Rの左側の辺と重なっている。コイル部18e−2,18f−1,18g−1,18h−1は、軌道Rの前側の辺と重なっている。コイル部18a−1,18f−2,18g−2,18h−2,18i−1は、軌道Rの右側の辺と重なっている。以下では、コイル導体18a〜18jを上側から平面視したときにおいて、反時計回りの上流側の端部を上流端と呼び、反時計回りの下流側の端部を下流端と呼ぶ。
コイル部18a−2,18b−1,18c−1,18d−1は、ビアホール導体により並列接続されることにより、並列部22aを構成している。コイル部18b−2,18c−2,18d−2,18e−1は、ビアホール導体により並列接続されることにより、並列部22bを構成している。コイル部18e−2,18f−1,18g−1,18h−1は、ビアホール導体により並列接続されることにより、並列部22cを構成している。コイル部18f−2,18g−2,18h−2,18i−1は、ビアホール導体により並列接続されることにより、並列部22dを構成している。
以上のような並列部22が、電子部品10bの並列部22とおきかえられてもよい。なお、図5における絶縁体層16a〜16jと図2及び図4Aにおける絶縁体層16a〜16jとは、便宜上同じ符号を付しているが、同一の絶縁体層ではない。
(第2の変形例)
以下に、第2の変形例に係る電子部品10fについて図面を参照しながら説明する。図6は、第2の変形例に係る電子部品10fの積層体12の一部の分解斜視図である。電子部品10fの外観斜視図については図1を援用する。
電子部品10fは、並列部22の構造において電子部品10eと相違する。より詳細には、コイル導体18a〜18iはそれぞれ、絶縁体層16a〜16iの表面上に設けられており、反時計回りに周回する線状導体である。コイル導体18a〜18iはそれぞれ、1/2周分の長さを有しており、コイル部18a−1〜18i−1及びコイル部18a−2〜18i−2を含んでいる。
コイル部18a−1,18b−1,18g−2,18h−2,18i−1,18j−1は、軌道Rの後ろ側の辺と重なっている。コイル部18a−2,18b−2,18c−1,18d−1,18i−2,18j−2は、軌道Rの左側の辺と重なっている。コイル部18c−2,18d−2,18e−1,18f−1は、軌道Rの前側の辺と重なっている。コイル部18e−2,18f−2,18g−1,18h−1は、軌道Rの右側の辺と重なっている。以下では、コイル導体18a〜18jを上側から平面視したときにおいて、反時計回りの上流側の端部を上流端と呼び、反時計回りの下流側の端部を下流端と呼ぶ。
コイル部18a−2,18b−2,18c−1,18d−1は、ビアホール導体により並列接続されることにより、並列部22aを構成している。コイル部18c−2,18d−2,18e−1,18f−1は、ビアホール導体により並列接続されることにより、並列部22bを構成している。コイル部18e−2,18f−2,18g−1,18h−1は、ビアホール導体により並列接続されることにより、並列部22cを構成している。コイル部18g−2,18h−2,18i−1,18j−1は、ビアホール導体により並列接続されることにより、並列部22dを構成している。
以上のような並列部22が、電子部品10bの並列部22とおきかえられてもよい。なお、図6における絶縁体層16a〜16jと図2及び図4Aにおける絶縁体層16a〜16jとは、便宜上同じ符号を付しているが、同一の絶縁体層ではない。
(その他の実施形態)
本発明に係る電子部品は、前記電子部品10a〜10fに限らず、その要旨の範囲内において変更可能である。
なお、電子部品10a〜10fの構成を組み合わせてもよい。
また、電子部品10a〜10dでは、並列部20は、2つのコイル導体の少なくとも一部が並列接続されて構成され、並列部22は、3つのコイル導体の少なくとも一部が並列接続されて構成されている。しかしながら、コイル導体が並列接続される数はこれに限らない。並列部20は、m個のコイル導体の少なくとも一部が並列接続されて構成され、並列部22は、n個のコイル導体の少なくとも一部が並列接続されて構成されている。この際、m及びnは自然数であり、nはmよりも大きい必要がある。また、m=1の場合には、並列部20にはコイル導体が1つしか設けられていないことになる。この場合、コイル導体は、並列接続されていないが、便宜上、1つのコイル導体が並列接続された並列部20と呼ぶこととする。
なお、電子部品10a,10b,10e,10fにおいて、領域A1に並列部22が設けられていてもよい。また、電子部品10a,10b,10e,10fにおいて、領域A2に並列部20が設けられていなくてもよい。
なお、コイルLの両端と外部電極14a,14bとの接続を中継する引き出し導体が絶縁体層上に設けられていてもよい。例えば、図2に示す電子部品10aにおいて、コイルLがビアホール導体v1〜v3を介して外部電極14aに接続され、コイルLがビアホール導体v57〜v60を介して外部電極14bに接続されている。ビアホール導体v1〜v3の代わりに、コイル導体18aの上流端から絶縁体層16dの右側の辺に引き出される引き出し導体が設けられていてもよい。同様に、ビアホール導体v57〜v60の代わりに、コイル導体18hhの下流端から絶縁体層16kkの後ろ側の辺に引き出される引き出し導体が設けられていてもよい。この場合、引き出し導体は、コイルLの一部ではなく、環状の軌道Rからはみ出している。すなわち、全体が軌道Rと重なっている場合にはコイル導体であり、少なくとも一部が軌道Rからはみ出している場合には引き出し導体である。
なお、並列部20,22が2つの領域にまたがる場合がある。例えば、並列部22の2つのコイルが領域A1に設けられ、並列部22の1つのコイルが領域A2に設けられる場合がある。この場合には、領域A1,A2に設けられている並列部22の数は、分数で表現すればよい。具体的には、該並列部22の1/3が領域A1に設けられ、並列部22の2/3が領域A2に設けられているとする。並列部20についても同様である。
以上のように、本発明は、電子部品に有用であり、特に、素子の大型化を抑制しつつ、素子の温度上昇を抑制できる点において優れている。
A1〜A3 領域
L コイル
10a〜10f 電子部品
12 積層体
14a,14b 外部電極
16a〜16z,16aa〜16nn 絶縁体層
18a〜18z,18aa〜18hh コイル導体
20a〜20n,22a〜22l 並列部

Claims (10)

  1. 複数の絶縁体層が積層方向に積層されて構成されている直方体状の積層体であって、該複数の絶縁体層の外縁が連なって形成されている第1の側面を有する積層体と、
    前記積層体に設けられ、かつ、複数のコイル導体が前記絶縁体層を貫通するビアホール導体により接続されることにより構成されているコイルであって、周回しながら積層方向に進行する螺旋状のコイルと、
    少なくとも前記第1の側面に設けられている第1の外部電極と、
    前記第1の外部電極よりも積層方向の他方側に設けられ、かつ、少なくとも前記第1の側面に設けられている第2の外部電極と、
    を備えており、
    前記コイルには、積層方向に並ぶm個の前記コイル導体の少なくとも一部分が並列接続されて構成された第1の並列部、及び、積層方向に並ぶn個の前記コイル導体の少なくとも一部分が並列接続されて構成された第2の並列部が設けられており、
    m及びnは、自然数であり、
    nは、mよりも大きく、
    前記第1の側面の法線方向から平面視したときに前記第1の外部電極と重なる第1の領域における前記第1の並列部の数と前記第2の並列部の数との合計に占める該第1の並列部の数の割合の方が、該第1の側面の法線方向から平面視したときに該第1の外部電極及び前記第2の外部電極と重ならない第2の領域における前記第1の並列部の数と前記第2の並列部の数との合計に占める該第1の並列部の数の割合よりも高いこと、
    を特徴とする電子部品。
  2. 前記第1の側面の法線方向から平面視したときに前記第2の外部電極と重なる第3の領域における前記第1の並列部の数と前記第2の並列部の数との合計に占める該第1の並列部の数の割合の方が、該第1の側面の法線方向から平面視したときに該第1の外部電極及び前記第2の外部電極と重ならない第2の領域における前記第1の並列部の数と前記第2の並列部の数との合計に占める該第1の並列部の数の割合よりも高いこと、
    を特徴とする請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記コイルは、前記第1の領域において前記第1の並列部のみにより構成されていること、
    を特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の電子部品。
  4. 前記第1の並列部では、同じ形状を有するm個の前記コイル導体が並列接続され、
    前記第2の並列部では、同じ形状を有するn個の前記コイル導体が並列接続されていること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電子部品。
  5. 前記第1の並列部では、積層方向に並ぶm個の前記コイル導体の一部が並列接続され、
    前記第2の並列部では、積層方向に並ぶn個の前記コイル導体の一部が並列接続され、
    前記第1の並列部に対応するコイル導体は、積層方向から平面視したときに、並列接続されている部分以外の部分では重なっておらず、
    前記第2の並列部に対応するコイル導体は、積層方向から平面視したときに、並列接続されている部分以外の部分では重なっていないこと、
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電子部品。
  6. 前記コイル導体は、積層方向から平面視したときに環状の軌道を形成していること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の電子部品。
  7. 前記積層体は、積層方向の一方側に位置する第1の表面、及び、積層方向の他方側に位置する第2の表面を有しており、
    前記第1の外部電極は、前記第1の表面及び前記第1の側面に跨って設けられており、
    前記第2の外部電極は、前記第2の表面及び前記第1の側面に跨って設けられていること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の電子部品。
  8. 前記第1の領域に設けられている前記第1の並列部及び前記第2の並列部の内で前記第1の並列部が積層方向の最も一方側に設けられていること、
    を特徴とする請求項7に記載の電子部品。
  9. 前記第2の領域に設けられている前記第1の並列部及び前記第2の並列部の中で前記第1の並列部が積層方向の最も一方側に設けられていること、
    を特徴とする請求項7又は請求項8のいずれかに記載の電子部品。
  10. 積層方向に並ぶ少なくとも1以上の前記第1の並列部の集合を第1のグループとし、
    積層方向に並ぶ少なくとも1以上の前記第2の並列部の集合を第2のグループとし、
    前記第1のグループの数と前記第2のグループの数との合計は4以上であり、
    前記第1のグループと前記第2のグループとは、積層方向に交互に並んでいること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の電子部品。
JP2015531783A 2013-08-13 2014-08-06 電子部品 Active JP6044716B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013168104 2013-08-13
JP2013168104 2013-08-13
PCT/JP2014/070681 WO2015022889A1 (ja) 2013-08-13 2014-08-06 電子部品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6044716B2 true JP6044716B2 (ja) 2016-12-14
JPWO2015022889A1 JPWO2015022889A1 (ja) 2017-03-02

Family

ID=52468276

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015531783A Active JP6044716B2 (ja) 2013-08-13 2014-08-06 電子部品

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6044716B2 (ja)
CN (1) CN105408972B (ja)
WO (1) WO2015022889A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7259545B2 (ja) * 2019-05-24 2023-04-18 株式会社村田製作所 積層型コイル部品
JP7127610B2 (ja) * 2019-05-24 2022-08-30 株式会社村田製作所 積層型コイル部品
JP7215327B2 (ja) 2019-05-24 2023-01-31 株式会社村田製作所 積層型コイル部品
JP7020455B2 (ja) * 2019-05-24 2022-02-16 株式会社村田製作所 積層型コイル部品
JP7260016B2 (ja) * 2019-05-24 2023-04-18 株式会社村田製作所 積層型コイル部品
JP7260015B2 (ja) * 2019-05-24 2023-04-18 株式会社村田製作所 積層型コイル部品及びバイアスティー回路
JP7020532B2 (ja) * 2020-11-24 2022-02-16 株式会社村田製作所 積層型コイル部品
JP2022133015A (ja) * 2021-03-01 2022-09-13 Tdk株式会社 積層コイル部品

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001044038A (ja) * 1999-08-03 2001-02-16 Taiyo Yuden Co Ltd 積層電子部品
JP2008053368A (ja) * 2006-08-23 2008-03-06 Tdk Corp 積層型インダクタ及び積層型インダクタのインダクタンス調整方法
JP2011049491A (ja) * 2009-08-28 2011-03-10 Tdk Corp 積層型電子部品
JP2011049492A (ja) * 2009-08-28 2011-03-10 Tdk Corp 積層型電子部品
WO2011145517A1 (ja) * 2010-05-19 2011-11-24 株式会社村田製作所 電子部品

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3500319B2 (ja) * 1998-01-08 2004-02-23 太陽誘電株式会社 電子部品
JP2009094149A (ja) * 2007-10-04 2009-04-30 Hitachi Metals Ltd 積層インダクタ
JP4780175B2 (ja) * 2008-10-30 2011-09-28 株式会社村田製作所 電子部品
JP5288025B2 (ja) * 2012-04-27 2013-09-11 Tdk株式会社 積層型インダクタ及び積層型インダクタのインダクタンス調整方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001044038A (ja) * 1999-08-03 2001-02-16 Taiyo Yuden Co Ltd 積層電子部品
JP2008053368A (ja) * 2006-08-23 2008-03-06 Tdk Corp 積層型インダクタ及び積層型インダクタのインダクタンス調整方法
JP2011049491A (ja) * 2009-08-28 2011-03-10 Tdk Corp 積層型電子部品
JP2011049492A (ja) * 2009-08-28 2011-03-10 Tdk Corp 積層型電子部品
WO2011145517A1 (ja) * 2010-05-19 2011-11-24 株式会社村田製作所 電子部品

Also Published As

Publication number Publication date
CN105408972B (zh) 2018-04-13
WO2015022889A1 (ja) 2015-02-19
JPWO2015022889A1 (ja) 2017-03-02
CN105408972A (zh) 2016-03-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6044716B2 (ja) 電子部品
JP5533673B2 (ja) 電子部品
JP5994933B2 (ja) 電子部品
JP5454684B2 (ja) 電子部品及びその製造方法
CN101930824B (zh) 电子元件
JP5126243B2 (ja) 電子部品
JP5573680B2 (ja) 電子部品
JP5459400B2 (ja) 電子部品
CN102868379A (zh) 低通滤波器
JP2016139742A (ja) コイル部品
JP2006210403A (ja) 積層型コモンモードチョークコイルアレイ及び製造方法
JP2010206089A (ja) 電子部品
WO2011145517A1 (ja) 電子部品
JP2011192737A (ja) 電子部品及びその製造方法
JP2011228326A (ja) 電子部品
WO2010092861A1 (ja) 電子部品
KR101514912B1 (ko) 전자 부품
JP2011014709A (ja) 電子部品
JP5365689B2 (ja) 電子部品及びその製造方法
JP5327231B2 (ja) 電子部品
WO2010010799A1 (ja) 電子部品及びその製造方法
JP2014078650A (ja) 電子部品及びその製造方法
WO2014181756A1 (ja) 電子部品
JP5957895B2 (ja) 電子部品の製造方法
JP6064424B2 (ja) 電子部品の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161018

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161031

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6044716

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150