JP2016139742A - コイル部品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1端部と第2端部と第1端部と第2端部の間に位置する中央部とを有するセラミック体と、第1端部の表面の少なくとも一部に設けられた第1電極と、第2端部の表面の少なくとも一部に設けられた第2電極と、セラミック体の内部に、第1端部から第2端部に向かって螺旋形状に設けられ、一端が第1電極に接続され、他端が第2電極に接続されたコイル導体と、を有し、中央部における単位長あたりの巻き数mが、第1端部と第2端部における単位長あたりの巻き数nより小さい。
【選択図】図2
Description
ここで、定格電流とは、コイル部品に流せる直流電流の最大値をいい、本明細書では、コイル部品の温度が、直流電流が加えられていないときの値から40℃上昇する電流を定格電流という。
第1端部と、第2端部と、第1端部と第2端部の間に位置する中央部とを有するセラミック体と、
前記第1端部の表面の少なくとも一部に設けられた第1電極と、
前記第2端部の表面の少なくとも一部に設けられた第2電極と、
前記セラミック体の内部に、前記第1端部から前記第2端部に向かって螺旋形状に設けられ、一端が前記第1電極に接続され、他端が前記第2電極に接続されたコイル導体と、
を有し、
前記中央部における単位長あたりの巻き数mが、前記第1端部と第2端部における単位長あたりの巻き数nより小さいことを特徴とする。
前記第1電極及び第2電極の少なくとも一方は、第1端面又は第2端面と4つの側面のうちの少なくとも1つの面を除いて設けられている。
図1は、実施形態のコイル部品100の斜視図である。実施形態のコイル部品100は、図1に示すように、セラミック体10と、セラミック体10の両端部の外表面に形成された第1電極31と第2電極32とを含み、セラミック体10の内部に、図2に示すように、コイル導体20が第1電極31から第2電極32に向かって螺旋形状に設けられている。また、コイル導体20の一端21veは、第1電極31に接続され、コイル導体20の他端22veが第2電極32に接続されている。
ここで、本明細書において、セラミック体10の両端部の一方を第1端部11と呼び、他方を第2端部12と呼ぶ。また、セラミック体10において、第1端部11と第2端部12とを除いた部分を中央部13と呼ぶ。
また、本実施形態のコイル部品100は、コイル導体20の軸方向の両端部の一方が第1端部11であり、他方が第2端部12である、いわゆる横巻きチップコイルである。
まず、コイル導体20が埋設されたセラミック体10は、例えば、コイル導体20を構成する複数の導体パターンと、それぞれ磁性体からなるセラミック体10を構成する複数の絶縁層とが交互に積層されることにより構成される。図2において、第1端部11に埋設された複数の導体パターンを21の符号を付して示し、第2端部12に埋設された複数の導体パターンを22の符号を付して示し、中央部13に埋設された複数の導体パターンを23の符号を付して示す。また、第1端部11を構成する複数の絶縁層を、11a,11Aの符号を付して示し、第2端部12を構成する複数の絶縁層を、12a,12Aの符号を付して示し、中央部13を構成する複数の絶縁層を、13aの符号を付して示す。
第1端部11における隣接する導体パターン21間の間隔及び第2端部12における隣接する導体パターン22間の間隔より広くなる。
また、本発明では、第1電極31を、例えば、第1端部11の一側面(例えば、実装面となる一側面)から第1端面11eに連続して形成するようにし、第2電極32を、例えば、第2端部12の一側面(例えば、実装面となる一側面)から第2端面12eに連続して形成するようにしてもよい。
このようにすると、例えば、実装基板に実装した後に、例えば、はんだフィレットを介して効果的に放熱でき、効果的にコイル部品における発熱を放熱できる。
さらに、本発明では、第1電極31を、例えば、第1端部11の一側面(例えば、実装面となる一側面)のみに形成し、第2電極32を、例えば、第2端部12の一側面(例えば、実装面となる一側面)のみに連続して形成するようにしてもよい。
このようにしても、例えば、実装基板と接続するはんだを介して放熱でき、コイル部品における発熱を放熱できる。
このようにすると、第1端部11と第2端部12で発生した熱を、第1端部11の一部に設けられた第1電極31と第2端部12の一部に設けられた第2電極32により効果的に放熱でき、しかも中央部13における発熱を放熱でき、コイル部品の温度上昇を効果的に抑えることができる。
ここで、第1電極31の幅W1と第2電極32の幅W2は、セラミック体10の中心軸方向(コイル導体20の中心軸方向)の長さにより定義される。
また、この場合、幅W1及び幅W2のいずれか一方が0であってもよい。
例えば、図4には、導体パターン23aと導体パターン23bとを並列に接続して導体パターン23を構成した例を示している。このように、中央部13においてコイル導体20の一部を構成する導体パターン23を、並列に設けられた導体パターン23aと導体パターン23bにより構成することにより導体パターン23の電気抵抗を低くでき、導体パターン23の発熱を抑えることができる。この場合、ビアホール導体23vの抵抗値が、並列に設けられた導体パターン23aと導体パターン23bにより構成された導体パターン23と同様低くなるように、ビアホール導体23vの形状を設定することが好ましい。
これにより、中央部13での発熱を抑制しつつ放熱が良好な第1端部11と第2端部12においてためにコイル導体のピッチを狭くして全体として必要なインダクタンス値が確保でき、しかも第1端部11と第2端部12の放熱を良好にできる結果、定格電流を高くすることが可能になる。
しかしながら本発明では、例えば、中央部13の中心から第1端面11e及び第2端面12eに向かってコイル導体20間の間隔を徐々に狭くして、中央部13における単位長あたりの巻き数mを第1端部11と第2端部12における単位長あたりの巻き数nより小さくしてもよい。
また、例えば、中央部13におけるコイル導体20間の間隔を一定とし、第1端部11と第2端部12においてコイル導体20間の間隔を中央部13におけるコイル導体20間の間隔より狭くかつ第1端面11e及び第2端面12eに向かってコイル導体20間の間隔を徐々に狭くしてもよい。
さらに、第1端部11と第2端部12においてコイル導体20間の間隔を一定とし、中央部13におけるコイル導体20間の間隔を第1端部11と第2端部12におけるコイル導体20間の間隔広くしかつ中央部13の中心に向けて徐々に広くするようにしてもよい。
以上のように、本発明において、中央部13における単位長あたりの巻き数mを第1端部11と第2端部12における単位長あたりの巻き数nより小さくする具体的な構成は種々選択できる。
本発明に係る実施例1のコイル部品と比較例のコイル部品について、直流電流通電時の温度上昇をシミュレーションにより評価した。実施例1のコイル部品は、図2及び図3に示すコイル導体20を備えており、第1端部11と第2端部12における導体パターン21,22間の間隔(コイル導体間の間隔)は10μmである。中央部13における導体パターン23間の間隔(コイル導体間の間隔)は70μmである。第1端部11と第2端部12におけるコイル導体20の巻き数はそれぞれ6ターンであり、中央部13におけるコイル導体20の巻き数は6ターンであり、合計18ターンである。
さらに、セラミック体は、実施例1のコイル部品及び比較例のコイル部品ともフェライトである。
そして、Fe2O3+Mn2O3:49mol%、ZnO:25mol%、CuO:0〜5mol%、NiO:残部を満たすように秤量する。
秤量した粉末を純水、分散剤およびPZTボールとともにボールミルに入れ、湿式で8時間混合粉砕し、蒸発乾燥させた後、700〜800℃で所定時間仮焼する。
得られた仮焼粉末に、ポリビニルブチラール系等の有機バインダ、エタノール、トルエン等の有機溶剤、及びPSZボールと共に、再びポットミルに投入し、十分に混合粉砕し、セラミックスラリーを作製する。
この積層の際、実施例1の第1端部11部分と第2端部12部分は、
(i)焼成後のフェライト層の厚みが10μmになるように、焼成による収縮を考慮して所定の厚さに成形されたフェライトグリーンシート8枚と、
(ii)最も中央部13寄りに積層する焼成後のフェライト層の厚みが30μmになるように焼成による収縮を考慮して所定の厚さに成形されたフェライトグリーンシート1枚と、により積層する。
また、中央部13部分は、焼成後のフェライト層の厚みが70μmになるように焼成による収縮を考慮して所定の厚さに成形されたフェライトグリーンシート7枚により積層する。
続いて、銀電極の表面に、電解めっき法により(無電解めっき法でも可)、NiめっきおよびSnめっき(硫酸浴、pH=4)を施すことにより端子電極を形成する。
以上のようにして、実施例1のコイル部品は作製することができる。
実施例2のコイル部品は、第1端部11及び第2端部12における導体パターン21、22(コイル導体)の厚みを8μmとし、中央部13の導体パターン23(コイル導体)の厚みを10μmとした以外は実施例1と同様に作製する。
また、導体パターン21、22を薄くした分だけ単位軸長あたりの巻き数を大きくでき、インダクタンス値を大きくすることができる。
実施例3のコイル部品は、第1端部11及び第2端部12における導体パターン21、22(コイル導体)の幅を60μmとし、中央部13の導体パターン23(コイル導体)の幅を80μmとした以外は実施例1と同様に作製する。
また、実施例3のコイル部品は、第1端部11及び第2端部12における導体パターン21、22(コイル導体)の幅を狭くした分、浮遊容量を減少させることができ、高周波領域でのインピーダンスを大きくすることができる。
11a、11A、12a,12A、13a 絶縁層
11 第1端部
11e 第1端面
12 第2端部
12e 第2端面
13 中央部
20 コイル導体
21、22、23、23a、23b 導体パターン
21v、22v、23v ビアホール導体
21ve コイル導体20の一端
22ve コイル導体20の他端
31 第1電極
32 第2電極
100 コイル部品
Claims (9)
- 第1端部と、第2端部と、第1端部と第2端部の間に位置する中央部とを有するセラミック体と、
前記第1端部の表面の少なくとも一部に設けられた第1電極と、
前記第2端部の表面の少なくとも一部に設けられた第2電極と、
前記セラミック体の内部に、前記第1端部から前記第2端部に向かって螺旋形状に設けられ、一端が前記第1電極に接続され、他端が前記第2電極に接続されたコイル導体と、
を有し、
前記中央部における単位長あたりの巻き数mが、前記第1端部と第2端部における単位長あたりの巻き数nより小さいことを特徴とするコイル部品。 - 前記第1端部と前記第2端部の少なくとも一方の外周の一部に前記第1電極又は前記第2電極を設けた請求項1記載のコイル部品。
- 前記セラミック体の長手方向の両端部の一方が前記第1端部であり、他方が前記第2端部である請求項1又は2に記載のコイル部品。
- 前記セラミック体の中心軸方向における全長をLとし、前記セラミック体の外周に設けられた前記第1電極の前記中心軸方向の長さにより規定される幅W1と、前記セラミック体の外周に設けられた前記第2電極の前記規定による幅W2とを合計した電極幅をWtとしたとき、Wt/L(但し、W1及びW2のいずれか一方が0である場合も含む)が、1/4 以上かつ2/3以下である請求項1〜3のうちのいずれか1つに記載のコイル部品。
- 前記セラミック体は第1端面と第2端面と4つの側面を有する6面体形状であり、前記第1端部と第2端部はそれぞれ第1端面と第2端面とを含んでなり、
前記第1電極及び第2電極の少なくとも一方は、第1端面又は第2端面と4つの側面のうちの少なくとも1つの面を除いて設けられている請求項1〜4のうちのいずれか1つに記載のコイル部品。 - 前記中央部において、前記コイル導体の少なくとも一部は、並列に設けられた複数の導体により構成されている請求項1〜5のうちのいずれか1つに記載のコイル部品。
- 前記コイル導体は、前記中央部のコイル導体の断面積が、前記第1及び第2端部におけるコイル導体の断面積より大きい請求項1〜6のうちのいずれか1つに記載のコイル部品。
- 前記コイル導体は、前記中央部のコイル導体の厚さが、前記第1及び第2端部におけるコイル導体の厚さより大きい請求項1〜7のうちのいずれか1つに記載のコイル部品。
- 前記コイル導体は、前記中央部のコイル導体の線幅が、前記第1及び第2端部におけるコイル導体の線幅より大きい請求項1〜8のうちのいずれか1つに記載のコイル部品。
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